Tumgik
#邪術
mouniassn · 25 days
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助人悟道的逆緣(二)中巴司機的邪法干擾
以下文章為一有緣人分享:
《阿伯的話-現場開示精華節錄》:「不要隨便跟陌生人講話是對的,此即是不攀緣;若心識動,易結下因果或召感干擾,故莫亂攀緣,就不會有後續的問題產生。」因為攀緣而招惹的孽緣,有時可能比業障上門討報更讓人糾心難受。之前曾經寫過分享文〈攀緣,可能導致婚姻破裂〉,我以為只要我從此不搭巴士,那件事就可以畫下句點,殊不知這一切只是災難的開始。
有一天我發現有個靈站在旁邊盯著我,我唸經時,腦海中一直出現那個中巴司機在邪笑,干擾到我抓頭痛哭。對方可能灌我黑氣,使我充滿負能量,除了自覺一事無成,還會對別人出現惡念,但光是惡念就會傷害別人,就會造業,所以我事後靜坐時,向那些我意念傷害過的人懺悔,因為別人已經對我很好了,是我自己不能做好善護念。由於我無法招架那個干擾,只好填單請示。
問題一:最近一直感覺身邊有個靈,請問是否為新業力?
佛菩薩開示:「非,係那位司機的靈,菩薩已化掉。」  
問題二:00大學巴士司機經常騷擾我和用邪術,請問這事是否有業力干擾?
佛菩薩開示:「無因果關係,係對方知道您有在修行。」 修行人總是會有魔考,我想這個就是我的考題。一開始我為了躲那個司機,嘗試過換各種路線、時間、交通工具到校,就是不要再跟他有交集,但有天我不小心遇到對方的車,他對我按了四聲喇叭後,當天我就整個不對勁了,不管是做實驗、寫論文、與人溝通,都很不順,思考障礙變多,而且對方還會刻意干擾我唸經。
平常唸《六祖壇經》我都會愈唸心愈平靜、安定,但那天我卻唸到全身充滿黑氣、怨念,我直接合上經書,在捷運上狂哭,後來一路哭回家,認為自己活不下去,坐在沙發上哭到睡著。奇妙的是半夜一點多醒來時,卻像什麼事都沒發生過,腦袋瓜又變正常了。後來我請示了當天發生的事:
問題一:三月二十一日晚怨念重,在捷運唸經時厭世但回家後恢復,是否00大學外包中巴司機的干擾?
佛菩薩開示:「對。」
問題二:承上,請問我為何睡一覺醒來又恢復正常?是否佛菩薩幫忙?
佛菩薩開示:「對。」 雖然我與對方沒有因果,但這是我的考驗。每次我遇到難以解決的事,就會逃避不想面對,結果事情不但沒解決,還會生出更多風波。
換個角度思考,難道我們每次遇到不喜歡的人事物就要逃避嗎?那要怎麼成長?有智慧的人是想法子應對,甚至是不應對。<心經>曰:「心無罣礙,無罣礙故無有恐怖。」自己不只要避免跟對方接觸,在心境上也要轉換,不要擔心和罣礙,才不會跟對方連上線,因為靈是用意念感應的,當想到某個人,對方的靈是知道的,就容易招來干擾,所以自己要多靜坐,把心定下來,不要胡思亂想,亂發射電波。
我們不能夠阻止或改變別人,能做的就是修正自己的意念和思維,要用正信、正念、正行來應對世間所有磨難,心才會越來越強大。當難過的時候,翻開佛經吧!唸一唸,獲得正能量,睡一覺,人又活跳跳了。有佛菩薩當靠山,我只管好好修行,其他的煩惱、痛苦、折磨、難受,都讓它隨風而去吧!南無大慈大悲觀世音菩薩摩訶薩!
(分享完畢)
眾生常常很怕被開示有新業力討報,但對比上述有緣人的分享,會發現靈界業主菩薩討報相對比較容易解決。靈界干擾雖然會讓人不舒服,但不舒服的症狀往往在懺悔、誦經過程中能得到緩解,尤其誦經消業多年的人,在靈界已經建立良好的信用,不舒服的感覺常常只是提醒,許多人在請示後,靈界干擾的症狀便會消失,直到迴向圓滿業主菩薩便會離開。
但人的干擾便不一定了,原因在於人有各種習氣,若此人還修練邪術,心性不佳再加上邪術輔助,好比惡人的手上多了武器,除非有比他更強、更惡的人出現,讓他自動投降,不然光想著用道德、善良感化,讓他自動放下傷人的念頭、武器,無異於緣木求魚、不切實際。
「因為有在修行,所以被他干擾?」這句話不能照字面上理解,不然大家都視修行為畏途了,會認為不修行還好,一修行便會吸引不好的人事物來干擾。正確的理解是,有在修行的人會對身邊的人事物變得比較敏銳,容易感受到危險,然後及時遠離。好比有緣人察覺對司機的善意被誤解及時遠離,沒有繼續攀緣,讓自己走入危機。與其說有在修行而被干擾,不如說正是精進修行,讓自己變得敏感了,因此能感受到危險逼進,進而請示佛菩薩後得以化解,不會因對方施邪法,持續淪為對方意淫的對象。
要特別說明,此篇案例的司機是非常少見的個案,建議您看看就好,不須將此個案套用在其他司機大哥的身上,那對他們真的很不公平;更不要用看壞人的眼鏡看每個司機大哥,臆測每個司機大哥對人好都是有目的性的。絕大部分的司機大哥都很讓人敬佩,因為有他們在大眾運輸上堅守崗位,因為有他們的長時間付出,我們才能每天平安出門、平安回家,我們須對他們釋出善意,須感恩他們的辛勞,不要因極少數的個案而對人築起心之圍牆,對人冷漠以待。
蔡師兄鼓勵有緣人:「這都是歷練,從出生到往生,這過程就是修行歷練,這是你消業的方式,縱有不堪,期盼你心性能更上層樓。你的情形,佛菩薩都有在關注,但你不磨便悟不透,心性無法成長。」每個人消業的方式都不一樣,有的人是財考,有的人是色考,有的人是情關考驗,不論何種考驗,要去除的都是習氣裡的自私、貪婪、分別與傲慢。人只要活著就有苦惱,執著在苦惱上便會越活越苦,若能反過來想,人活著的目的,就是要面對這些苦惱來磨練自己,認清事實,常給自己加油打氣,人生沒有過不去的坎,關關難過要想著如何關關過,一輩子不長,去妄顯真,逐漸將自己修圓滿了便能「回家」。
心性已偏才會練邪術害人,這樣的人是無法用好言好語感化的。若單純是人還好辦,大可辭掉工作或搬家便能眼不見為淨,但今天對方修練邪術,靈擾是無法逃避的,只能用強大的心念與之抗衡。面對這種讓人頭痛的人物,只能盡量遠離,不要正面與之衝突,不只現實生活不要與之接觸,就連意念上也不要與之牽扯,自己的心要安定,不要有害怕、恐懼的心思浮動,越怕,對方有練邪法,都能輕易感知到,進而藉由意念干擾。唯有訓練自己的心念堅定,任它風吹雨打也無法奈你何!
若跟對方有因果要盡快化解,若跟對方沒有因果,單純是對方的心性不佳來找麻煩,此時務必要修忍辱,學習用「忍」來調心,調整自己的心要平、念要定,不要被對方的行為勾起心中的惡,不要被對方牽著走。不要被對方牽著走,很難,卻是自己要突破的關卡,此關卡突破了,以後面對任何的干擾,便能不動於心。若因外在干擾容易生起怨念、黑氣,甚至覺得活著沒有意義,表示「善護念」的力量沒有形成,還隨時被自己的各種習氣影響,才會沒有干擾時善護念守得很漂亮,一遇干擾善護念馬上失守,完全淪為惡的奴隸。
所以一切的干擾都是來成就我們的,沒有這些干擾的提點,我們當真不知道自己的意念這麼不堪一擊。當然,若對方的邪術確實厲害,已經嚴重干擾你的生活,可以尋求佛菩薩幫忙,但「定心」的部分,還是得靠自己!
每個人都有各自的人生,有人墜入愛河,有人痛失摯愛;有人餘生幸福美滿,有人注定孤身一人,不管哪種命運,人們都還在前行。人生苦海,你我同舟修行,專心致志,方可攻克萬難,令佛光常照,身心燦爛。南無大願地藏王菩薩!
南無本師釋迦牟尼佛
南無藥師琉璃光如來
南無阿彌陀佛
南無大悲觀世音菩薩
南無大願地藏王菩薩
南無韋馱菩薩
南無伽藍菩薩
南無十方一切諸佛菩薩摩訶薩
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siim-tv · 5 months
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【コスチューム】邪念の魔術士
目次 ▼【グラクロ】【コスチューム】邪念の魔術士の基本情報 ▼【グラクロ】【コスチューム】邪念の魔術士のステータス ▼【グラクロ】【コスチューム】邪念の魔術士の着用可能キャラ ▼【グラクロ】【コスチューム】邪念の魔術士の評価 【コスチューム】邪念の魔術士の基本情報 部位 衣装 レアリティ SR 入手方法 キャラ所持 価格 ― 【コスチューム】邪念の魔術士のステータス 防御力+70 忍耐率+1% 【コスチューム】邪念の魔術士の着用可能キャラ 【執着の鬼】ビビアン 【コスチューム】邪念の魔術士の評価 ビビアンの基本コスチューム 執着の鬼、ビビアンがガチャから排出された際に着用しているもの。ビビアンはSRキャラだがリリースされてからしばらく経ってキャラ実装されたので、今後2体目が出る可能性は少なからずある。 見慣れた衣装 基本コスチュームなので、原作の七つの大罪アニメ…
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maomao9jinshi · 9 months
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he way this scene singlehandedly caused a butterfly effect and is the sole reason why Everything is the way it is in the timeline is actually insane
#JujutsuKaisen    #jjks2 #呪術廻戦   
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moja-co · 1 year
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2016年、天皇陛下がサウジアラビアの副皇太子殿下を御所に招待した時のものですが、この写真を見た海外の人達の反応は… 日本の様式美を見せられた思いだ。尊敬の念を抱かざるを得ない。 この写真が示唆するものは数えきれないほどに多い。 「おもてなし」 とはこういう事なのでしょう。感動しました。 シンプルを追求するとエレガンスになるという好例だね。 私の国では、装飾は多ければ多いほど良いという考え方。でも日本のやり方に心を奪われてしまった。 すごいよね。あの空間を目にして王子は何を思ったんだろう? カーペットすらシンプル!おもてなしや親密さの表し方が真逆なんだね。正直、一本取られたって気分だ。 圧倒された。ミニマリズムが核となっているのだろう。 この写真がたまらなく好きな自分がいる。 最低限のものしか置かれていないのに、部屋から美しさと気品が溢れている。 ただひたすらに美しい… この一枚の写真は芸術だよ。 1000の言葉が込められた一枚ですね。 こういった一切の無駄を省いた部屋は目に心地良い。 ショッキング!あの慎み深さからは美しさすら感じられる。 どうしてかは言葉では説明できない。だけどこの写真は最高だ。 虚飾ってものを徹底的に排除するんだね。 無駄が排除されているのは実用上の理由もあるんだよ。飾りに邪魔されず会話に集中する事ができる。 この写真を見て嬉しく感じる。副皇太子殿下が、シルクやジュエリーなどの派手な装飾に頼らずとも、とても穏やかな気持ちで対談されているのが解る。 古い歴史を持つ日本の皇族がスーツを着用し、新しく出来たモダンな王族が伝統的な衣装に身を包む。ものすごいコントラストだね。 等々、他にも好意的なコメントが数多く寄せられました。
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yoga-onion · 5 months
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Legends and myths about trees
Celtic beliefs in trees (25)
R for Ruis (Elder) - November 25th - December 21st
“Season of fog and darkness – The Celtic Tree Calendar (Ref), Thirteenth Month”
colour: black, dark green; Star: Venus; Gem: olivine; Gender: female; Element: water; Patron: Hel, Hera, Huldra(Red2), Valkyrie; Symbols: judgement + transformation, death + rebirth, fate + inevitable event
Elder trees can grow almost anywhere and are a visible reminder of the changing seasons. The young leaves herald the return of spring, the white, bubbly, sweet-smelling flowers usher in the start of summer, the ripe berries mark the end of summer, the leaves turn red and eventually fall off, and the cold winter brings a rush of illness and discomfort, the time when the medicinal properties of the elder tree come into their own.
The ancient Britons and other Celts used to boil the elder berries in wine to make a black dye for grey hair. It is still used in the Hebrides as a dye to dye sheep black. The bark also makes a black dye. When alum is added, the leaves produce a green dye, while the berries produce blue, purple and violet dyes.
Almost all parts of the plant have medicinal properties, but today it is mainly the fruit and flowers that are used, such as elderflower wine and cordials (Ref3) flavoured with elderflower flowers, as well as jam and wine made from elderflower berries. Because, elderberry root from North America is toxic and the leaves and bark of elderberry are very dangerous to use in lay therapy.
The Elder Mother (Ref4) was believed to reside within the Elder Tree. She was said to inflict vengeance magic on anyone who harmed the tree and punished anyone who used any part of the tree for selfish purposes.
Across northern Europe, Elderberry is associated with death, rebirth and witchcraft, and is the tree most often used to break evil curses. The ancient Celts believed that how people saw and remembered them for the way they lived in this world would determine their reputation after death in the underworld. That is why the most important thing for them was to die with pride and dignity, and to respect others after death.
On a dark winter's day, the Elder tree holds up a mirror to us that reflects our true selves. Can you die with dignity and without regrets, it asks.
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木にまつわる伝説・神話
ケルト人の樹木の信仰 (25)
RはRuis (ニワトコ) - 11月25日~12月21日
『霧と暗黒の季節 〜 ケルトの木の暦(参照)、13番目の月』
色: 黒、深緑; 星: 金星;  宝石: カンラン石(オリビン); 性: 女性; 要素; 水; 守護神: ヘル、ヘラ、ホルダ(参照2)、ヒルデ; シンボル: 審判+変身、死+再生、運命+不可避なできごと
ニワトコの木はほとんどどこにでも生え、季節の移り変わりを目に見える形で知らせてくれる。若葉は春の訪れを告げ、白い泡のような甘い香りの花は夏の始まりを告げ、熟した実は夏の終わりを告げ、葉は赤く色づいてやがて落葉し、寒い冬とともに病気や不快感がどっと押し寄せると、いよいよニワトコの薬の成分が本領を発揮する季節になる。
古代ブリトン人はじめケルト人はニワトコの実をワインで煮出して白髪染めの黒い染料を作っていた。今でもへブリディーズ諸島で羊を黒く染める染料として使われている。樹皮もまた黒の染料となる。明礬を加えると、葉からは緑の染料が、実からは青、紫、スミレ色の染料ができる。
ニワトコは殆ど全ての部位に薬効を持っているが、今日では、ニワトコの花で香りづけをした、エルダーフラワーワインやコーディアル(参照3)、またニワトコの実のジャムやワインなど、主に果実と花がよく使われている。北米産のニワトコの根には毒性があったり、ニワトコの葉や樹皮は素人療法に用いるのはとても危険だからである。
「ニワトコの母(参照4)」はニワトコの木の中に住んでいると信じられていた。彼女は、この木を傷つけた者には必ず復讐の魔法を下すといわれ、この木のどんな部分であれ利己的な目的に使ったものには罰を与えた。
北ヨーロッパの全域でニワトコは、死、再生、魔術と関連づけられ、邪悪な呪いを解くのに最もよく用いられる木だ。古代ケルト人は、この世での生き方が人々にどう見られ、どう記憶されるかが、死後冥界に行ってからの自分の評価を左右するのだと考えていた。だからこそ彼らにとって最も重要なのは、誇り高く威厳をもって死ぬことであり、死んでからも人を尊重することだった。
冬の暗い日に、ニワトコは私たちに本当の自分の姿が映る鏡を突きつける。あなたは、威厳を持って悔いのない死を迎えることができるのか、と。
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rodolfo9999 · 7 months
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youtube
2023年9月17日、小樽の似鳥美術館にお邪魔。終わって小樽のダンスイベントに参加。
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アトリエオルロージュ
Atelier Horloge (Clockwork Creator)
霞の中
If you hear
時計の音が聞こえたなら
The ticking of a clock in the mist
それはきっとオルロージュの
That is most surely the white workshop
白い工房でしょう
Of Horloge
その店は悩める者の
That shop will suddenly appear
前に突然現れ
Before those who are troubled
やがて幻のように
And then soon enough like a phantom
何処へ消えていく
It will vanish somewhere
.
ショーウィンドウにあるのは
In its show window is
主人お手製の商品
The owner's handmade merchandise
色のくすんだ手鏡に
Like a faded hand mirror
いびつなフルート
Or a warped flute
それらの中から一つを
They will take one among these articles
あなたに差し上げましょう
To give over to you
選択は慎重に
Make your choice carefully
お代は不要です
They need no payment
.
喪服の妻の横で
Beside his wife, who wears a black mourning dress,
白衣の主人が
The owner garbed in a white robe
穏やかな笑顔を見せる
Shows a gentle smile
その品はきっと
His works will surely
あなたの事を救ってくれるでしょう
Bring salvation to you
.
ようこそ
Welcome
アトリエオルロージュへ
To Atelier Horloge
時計仕掛けの不思議な店
A wondrous shop of clockwork
異世界仕込みの錬金術
With alchemy he learned from parallel worlds
心の空虚を埋める品々
These pieces will fill the emptiness in your heart
.
されどあなたには
But there is something
注意する事がある
You must be cautious of
商品の横に
Beside the merchandise
添えられた洋皮紙
Is an accompanying piece of parchment
書かれた説明を
You must be sure to read
ちゃんと最後まで読みなさい
The explanation written there in full
それは時計仕掛けの神が
For those are rules laid down
定めたルールなのだから
By the god of clockwork
.
もしもあなたが
And if you
その決まりを
Are unable
守る事が出来なかったら
To abide those rules
とても大きな
Then you will come to
代償を支払う事になる
Pay a very heavy compensation
.
ようこそ
Welcome
アトリエオルロージュへ
To Atelier Horloge
時計仕掛けの不思議な店
A wondrous shop of clockwork
主人が最も得意なのは
The owner's greatest skill
綺麗な音のオルゴール作り
Is in making music boxes that play beautifully
.
後悔しても
Though you may regret,
時すでに遅し
Time has already passed on
あなたが再び
Though you may once again
工房を探しても
Search for that workshop
永遠に見つからない
You will never find it
手がかりさえ残らない
It will leave not a trace
工房は同じ場所に
The workshop never stays
とどまる事はない
In the same place
.
旅をするのだ
Go on a journey
邪悪なレストランと
Overcome time, just like
同じように時を超え
That wicked restaurant
親なき子らよ
You orphaned children,
さて君らは
Come, what sort
どんな品物が欲しいのかな?
Of item would you like?
.
ようこそ
Welcome
アトリエオルロージュへ
To Atelier Horloge
甘い話には裏がある
Every sweet story has a dark underside
そんな事も知らないなんて
And if you didn't know that
君は実に愚かだな
You must be pretty stupid
.
ようこそ
Welcome
アトリエオルロージュへ
To Atelier Horloge
時計仕掛けの不思議な店
A wondrous shop of clockwork
奥の棚にあるオルゴールは
The music box on a shelf in the back
まだ新たな子守唄を奏でない
Has yet to play a new lullaby
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tutai-k · 6 months
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たどり着かなかったおおくの未来たちへ
文フリ東京だった。 土曜日開催のイベントってなんだかんだ言いながらはじめてのような気がする……労働が土日祝休めなかったころはなんでイベントは平日にやらないんだろうと思っていたし、土日が休みだったころはイベントは土曜日にしてほしいと思っていたが、日月休みになると、イベントは日曜日がいいなと思ってしまう。日月は宿泊料金がやすい。
そんな自分本位な「この日がいいな」をわたしはいくつも持っている。
文フリ東京は、土曜日の朝に出発した。車内販売がなくなってしまって、でもまあ新幹線のホームとか購買にシンカンセンスゴイカタイアイス(シンカンセンモウカタクナイアイスだという噂だが)が売っているらしいから、それを食べようと思っていたが、朝、名古屋駅で見つけることはできなかった。 しょんぼりしながら新幹線に乗る。新幹線の中ではほとんど寝ていた。
東京駅・浜松町・流通センター。いつもの乗り換えで会場に向かう。来年の12月の文フリはビッグサイトでやるらしいから、この行程で向かうのはあと一回。
会場前に八束さんのスペースで不穏なフライヤーをもらう予定だったのでもらいに行ったら、八束さんがさいたま文学館で開催中の『澁澤龍彦の文学世界』のフライヤーも一緒にくれた。 ので、スペースが出入り口の真ん前だったこともあって、これはたくさんのひとに見てもらえるんじゃないか…!ということで、出口に向けて配置した。完璧である。
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そんな素敵な設営をして、開場。
遠方からきてくれたフォロワーさんに展示のフライヤーを見せ澁澤龍彦の話をし、「若い頃にわたしも全集読みました!」と言ってもらうなどしたり、痛覚の麻子さんにはえんえんと「この写真見てくださいやばくないですか?羽田に楯の会の制服を着て見送りに着た三島の帽子をかぶっておどけているときの写真でこれが二人が実際にあった最後になるんですよ……」と一生終わらないんじゃない勝手くらいの話をしつづけてしまったり、このフライヤーに気づいてくれた通行人のひと(「澁澤龍彦だ…!」という声が聞こえた)に「裏面も見てください!そしてよろしくお願いします!」とさっと差し出したり……。こんなに充実した文学フリマ東京は、2014年から参加していて初めてじゃないかと言うくらい充実していた。
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惜しむらくは、澁澤龍彦のフライヤーと一緒に不穏なフライヤーを挟んでいたにもかかわらず、だれも「澁澤龍彦と棄てに行ける家父長制があるんですか?」と聞いてくれなかったこと…。澁澤龍彦と棄てに行ける家父長制は果たして存在するのか……?
とまあ、こんな感じなのだが、そろそろ皆さんも不穏なフライヤーとは?と思っているところだろうと思うので、ご紹介致しますとこういうやつです。
「父親の死体を棄てに行く」アンソロジー。家父長制を棄てに行きたい方はどうぞ2024年5月の文学フリマ東京をお待ちください。
イベントが終わってからは、八束さんとヒマラヤ鍋を食べに行った。 お店の予約時間まで過ごしていたドトールで渋沢栄一の話になり、「ああ、向こうは傍家で、本家はうちなので」と話したら「いまうちって言いました?」と聞き返される。うちです。 ヒマラヤ鍋屋さんはめちゃくちゃすてきな楽隊(?)のお誕生日パレードがあったり、びっくりするような美味しい鍋を食べられたりと大満足だった。
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打ち上げを終えて、翌日のさいたま文学館に備えて埼玉に宿を取っていたので、移動をはじめたら電車がいきなり止まった! 電車の沿線で人身事故があったとのことで、近くのハブ駅みたいなところで電車を降ろされてしまう。こんなこと担ったのは初めてなのでびっくりしていると、とりあえず一時間くらいしたら電車は動くからね~とアナウンスが入り、事なきを得る。
都会ならではの体験だな…と思いながら、ホテルにたどり着いて泥のように寝た。
そしてさいたま文学館へ。
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張り切って出てきたら開館まえについてしまった…。図録を買って、老人クラブの展示があったので見せてもらったりして(ヤツガシラの俳句があってとてもよかった)、10時になる。
貸し切り状態……。
展示は、埼玉と澁澤の関係から始まっていて、浦和高校時代の写真(浦和高校同窓会が出しているものだった)があるのがとてもよかった。 限定本も展示がたくさんあり、原稿も、文学館が所蔵しているものが4、5点。 サド裁判のときに澁澤が三島に書き送った手紙に、争点が「わいせつか芸術かを超え、表現の自由/検閲への抵抗である」ことが書かれていることを指摘していたり、『高丘親王航海記』の原稿用紙、最初は「了」と書いてあったのを、推敲の段階で文字を自ら消したことを指摘していたり、「澁澤龍彦」という人物を表現との向き合いかたから見せているのが良いと思った。 面白かったのは三島の写真の使い方で、「血と薔薇」の「男の死」の三島の写真、あと、メインビジュアルが羽田に見送りにきた三島の帽子をかぶっておどける澁澤の写真だったからか、「楯の会の制服を着た三島由紀夫」の写真が展示してあったりした。
展示をひとしきり見た後は、図書室に今回の展示の関連本がまとめてあるとのことだったのでそれを身に。「作家のおやつ」「作家の食卓」といった本の紹介や、山﨑ナオコーラが文豪の墓参りにいく本に澁澤の項目があった。山﨑ナオコーラの澁澤へのまなざしにはわたしにもおぼえがある。よい本だった。そしてその本で、先月わたしが緑色のインコに夢中になっていた霊園に中島敦の墓があることを知った。敦、ごめんな……墓のことなんて全然知らなかったから、緑色のインコのことしか考えてなくて……。
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その後は文学館併設の「けやきカフェ」で澁澤龍彦コラボメニューをたべる。黒糖と胡桃のパンケーキ。澁澤が好きだった胡桃や黒糖のお菓子をイメージしてつくられていて、とてもよかった。 思い出したのは、今よりもっと貧乏だったころ、いろんなところでやっている澁澤の展示に行けなくて悔しい思いをしたことだった。いまこうしてたどり着くことができるようになったことを、なんだかとても、自分が、自分をなんとかしているように思えた。
パンケーキを食べ終えてから、「武蔵野うどん」に挑戦することにした。「伊勢うどんとは対極にあるうどんだ」という事前情報しかなかった。 桶川駅ちかくのお店はかなり人気店のようでたくさん人が並んでいて、お店に入れたのは並び始めてから一時間後くらいだった。 つけ麺(うどんのことをつけ麺というのか?)システムで、つけ汁とうどんは別々の皿に載っている。なるほどこういうやつなのか、となにも考えずにがっと箸でつかんで汁につけてすすりはじめたはいいが、うどん、めちゃくちゃかたいんですけど?!噛みちぎれない…やばい、全部すすって口の中に入れるしかない……と思ったが、これがまたすさまじく長くて……永遠にうどんがおわらない……。 こんなに硬くて長いうどんはじめてなんですけど?!おれたちは箸で持ち上げただけでへたしたらブツッといく伊勢うどんの民なんだということを再確認し、「これは風邪を引いたときに食べるうどんではなく、体力が有り余っているときに食べるうどんだな」と確信しました。きっと武蔵野のひとたちは、風邪をひいたときにはおかゆを食べるに違いない。(伊勢志摩の人間は風邪をひいたら伊勢うどんを食べます)
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二口目からは一本ずつ食べることで武蔵野うどんのおいしさを堪能し、また是非食べたい、顎の力を試したい、と思った。
武蔵野うどんを噛み砕くのに体力のほとんどを持って行かれて、疲れ果てたので、そのまま帰宅することに。 購買にシンカンセンスゴイカタイアイスを見つけたので購入し、席に着くと、隣のひともおなじシンカンセンスゴイカタイアイスを持っていた。しかもおなじチョコレート味。
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べつに示し合わせてはいないがふたり一緒に食べることになってしまい、こんなに好きなひとがいるのに、もうシンカンセンスゴイカタイアイスは車内販売されないんだな……と悲しくなる。 そして、乗車15分まえに買ったし、シンカンセンモウカタクナイアイスだった。
アイスを食べ終えてからは、記憶がない。気づいたら名古屋だった。
名古屋駅で、近鉄のホームに来たら、電車を待つ人は無秩序にホームにたたずんでいて、車両のドアとか何も気にしていなかったし、電車が着いても「先に並んでいたひと」という概念がないので、運良くドアの近くにいたひとから電車に乗りこんだ。東京とかから帰る途中、この近鉄のホームの無秩序さを目の当たりにすると、まだ名古屋から三重まで帰らないと行けないのに、「帰ってきたなあ」と思うのだった。
名古屋駅から最寄り駅までも、寝ていたのでほとんど記憶がない。
帰宅したら、夕食は焼きそばだった。焼きそばの麺は、どれだけ頬張っても簡単に噛みちぎれた。武蔵野うどんは硬かった。
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murasakigezigezi · 4 days
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#ムラサキゲジゲジのバフォメリィ 九尾のクアンヨム (4本尻尾なのはあんまり尻尾が多いと邪魔だから術で隠している)
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Fool’s Mate magazine(1983)  - フィリップ K. ディック「銀河の壺直し」を巡る座談会。医大生時代の香山リカの姿があったり...
They talks about the book “Galactic Pot-Healer”(Philip K.Dick)
野々村 最後に『壺直し』の<壺>っていうイメージのことなんだけど、これはディックの作品によく出てくるイメージだね。ふつう<壺>というと、古美術品か何かを思うけど、ディックのはたぶんるつぼに近いものだと思う。その中に現実や非現実、いろんな思想や文化のコードが投げこまれ、もつれあっているような。
式場 ぼくたちの住んでいる世界というのは、壊れた壺のようなものなんだろう。そのため現実と非現実、希望と妄想とが入りまじっている。そうした中で暮らす人間にとって、日常生活というのは、割れた壺を繕うような毎日であって、それでもなお壺の割れ目からは、たえず何か大切なものや邪悪なものが流れだしてきてしまうんだ。
(via Fool's Mate No.29(1983) (2) | Tokyo Dragon Road)
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mouniassn · 2 months
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攀緣,可能導致婚姻破裂
以下一位有緣人分享,來文照登:
當初因為我剛到新學校工作,第二天錢包就不見了,有學生撿到我的錢包交給司機,司機拍照作為撿到失物的證據,就認識了我。有一天剛好全車只載了我一個人,我就順道向司機道謝,謝謝他撿到錢包還給我。後來因為要問寒假是否開車,他抱怨了工時長、薪水少,想離職,我隔天隨手送他一塊花生糖,希望他不要這麼難過,也算謝謝他還我錢包。
他告訴我全素者需要補充B12,就送了我一盒B12。我看到成份後告訴他,這有明膠,是豬骨、豬皮做的,就退給他了。他滿生氣的。問我是不是某個宗教,我說不是。後來他又問我為什麼開始吃素,我說自己唸《普門品》和《地藏經》後就開始不想吃肉了。
在下車前我告訴他,他的心意我收到了,但是我真的不能吃,不好意思拒絕他。印象中阿伯有說要打好關係,要偶爾送別人東西。以前人家送很重的包裹上門時,我只是給個小餅乾和飲料,對方就會很開心,我就這樣做了。我常常覺得工作很疲憊撐不下去,希望別人遇到同樣情形,能因為一點小確幸,給他溫暖和動力,可以繼續提起精神打拼,只是出於這樣的心情,結果給別人帶來困擾。
我真的很沒有智慧,不知道怎麼樣去衡量待人處事的尺度,沒想到自己的好意,最後會鬧得對方不愉快。結論就是我需要多唸《金剛經》和《六祖壇經》增加待人處事的智慧。
後來,奇怪的事情發生了,不知道從何時開始,我的腦海無時無刻都出現這司機的長相和身影,我覺得很奇怪,因為我就只是搭車,怎麼可能一直想到他。特別是在我睡覺,老公躺在我身邊,甚至抱著我的時候,我腦中想的竟然全是那個司機,那種感覺真的非常奇怪。
我很像在意念上出軌了,我漸漸會想要穿漂亮衣服給他看,或是要送什麼好吃的東西給他。可是我自己不能理解,為什麼要這麼做?我只是搭個巴士而已,為什麼這人的影像一直在我腦海揮之不去,真的是起心動念全是他,難道我愛上他了?我喜歡他嗎?可是沒有啊!我愈想愈不對勁,所以我開始懷疑對方是我陽世的業主菩薩,是否想來找我討報,還是是外靈干擾?所以我才會無時無刻地想到他。但我又擔心是我多想了,因此我決定要遠離他。
我決定要處理這個孽緣。我不想再跟這個人有進一步的認識與牽連,但又擔心對方就是我陽世的業主菩薩,所以到精舍開會時,我就請示了佛菩薩,為何我腦海中都是對方的影像,他是否是我的業主菩薩。佛菩薩開示結果是「對方對我施法,他的法力中等」,要我以後不要攀緣,並且化掉了對方在我腦識中植下的影像干擾,他的影像才從我的起心動念中消失。
但不幸的是,回家之後睡過一覺,我發現那個影像又出現了。我懺悔自己當時的攀緣,引來這麼多不必要的干擾,如果不是我每日唸經,又看過那麼多因果分享文,知道外遇有多重的業力和多傷福報,一直在心中告誡自己,一般人很可能就被牽著走而外遇,導致婚姻破裂。
我先生對我無敵好,這世上除了佛菩薩以外,沒有任何人比他對我更好。我跟司機發生的對話,我都如實告訴我先生,先生說他可能想追求你,我說那人年紀比我大九歲,應該不會吧!後來我知道對方刻意干擾,我告訴先生:「那人沒你帥,沒你有錢,沒你對我好,也沒有你善良,我最愛我老公了。」
從這件事我學到一個大教訓,千萬、千萬不要攀緣,即使是出於好意。誰知道兩塊糖和果凍會惹來一身騷?我告訴自己從今天起,我只搭大巴士,或是騎Ubike加走路,除非中巴司機換人,否則不再搭中巴,只想徹底斷了這孽緣。
後來想想,幸好我沒有收他給我的任何食物,這個人修外道法術用來害人,誰知吃了他的食物會不會連帶被抽福報還是怎樣。不要亂收別人的禮物和食物,才是末法亂世明哲保身之道。以上分享,希望大家都能以我為警惕,切莫亂攀緣!南無大慈大悲觀世音菩薩摩訶薩!
(分享完畢)
本篇案例當事人受到對方的「邪術」干擾,腦識中開始有了施術者的人像,並且一直揮之不去,雖然這是邪術,但這樣的情形也很像兩個有姻緣的人在一起的樣子,就是腦海中出現對方,想著對方!差別是邪術是外力,姻緣則是業力!
分享者是已結婚的人,她把持住了自己,避免發生婚外情,這是對的事情。她的案例驗證了無論是業力或是邪術的力量,當自己真的「把持」住了,還是能擋掉錯誤念頭,不犯下錯誤!這是很重要的觀點,代表自己的「自制力」非常重要,對的就對,錯的就是不能做。
當已經結婚,卻碰上過去世的另一半,這樣的案例在精舍分享文中曾經看過,雖然過去世是夫妻,但本世已經各有家庭,就應該要照本世走,把本世的家庭顧好,也不能因為業力,就做出破壞家庭的事。上述分享者受到邪法,但發現自己的不對勁後,趕快向牟尼精舍請示,幸逢菩薩明察與及時處理,解決了問題,但這一切也得歸功分享者自己的矜持,才能圓滿解決問題。所以無論業力或邪力,當自己的觀念正確,告訴自己絕不越線,則後續的問題就不會發生。
以上的觀點無論在家庭、修行都是很重要的,婚姻中彼此有了自制力,可以保持婚姻的美滿,修行中自己有了自制力,就能守戒圓滿,「錯的事情不做,就不會錯!」得切記這句話。
修行最怕沒把戒守好。小編曾聽過一位修行的同事說:「她跟了一位在家師傅,這位師傅很厲害,修練到可以看到前因後果。」但後來師父自己把持不住,有了婚外情,於是同事就離這位師父遠去!這確實是該令修行人警惕的事,每天持咒、誦經與靜坐,但這些基本的沒有做好,那真的要問問自己,到底在修什麼?
有偈說:「人命無常呼吸間,眼觀紅日落西山;親到寶山空回手,一失人身萬劫難。」修行除了每天唸經、持咒或布施、靜坐等,最重要的還要是回到根本,把「人」當好,遵守倫理、安愚守份,把經文實踐在日常生活,才是正確的作法。
「錯的事情不做,就不會錯!」共勉之!
南無本師釋迦牟尼佛
南無藥師琉璃光如來
南無阿彌陀佛
南無大悲觀世音菩薩
南無大願地藏王菩薩
南無韋馱菩薩
南無伽藍菩薩
南無十方一切諸佛菩薩摩訶薩
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beevean · 3 months
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Volume 1 of the MF manga! A follow up of my re-translation of volume 2. Once again, I'll also redirect you to @radiant-featherball's post and @the-crow-binary's comments on the French translation.
English: "Demonic alchemy. Some used powerful demonic forces to create servant devils loyal only to their creator. It was said only two seekers had successfully achieved this horrible feat."
Japanese: "悪魔精錬術。強大な魔力をもとに己にのみ忠実な使い魔「イノセンスデビル」を作り出す悪魔の技。忌まわしいその技を極めた者はこの世でただ2人と言われている。"
"Devil Forging. Originating from great magical power, it’s a demonic technique to create a familiar (Innocent Devil) that is loyal only to oneself. It is said that there are only two people in this world who have mastered this abominable technique."
In the text, "Innocent Devil" is written in furigana over "familiar". Also yes, the translator was really struggling with the terminology :P
I wanted to keep some nuances in certain words. I'd translate 忌まわしい as "abominable" to reflect Hector calling himself an "abomination" (忌むべき) later on. Also 極める has the general meaning of carrying to the extreme, reaching the peak, or exhausting something: it emphasizes how Hector and Isaac are true masters of the craft.
Isaac speaks in perfect keigo when summoned by Dracula... except when he starts bragging about how humans are no match for them, or how they will repent for their sins. Only he could swing between unpeccable formality to his Lord and casual ravings <3
English: "It was truly, jaw-droppingly easy."
Japanese: "実に実にあっけなく。"
"It was truly, truly disappointing."
As pointed out, the nuance is slightly different, and even more insulting.
(this is very minor, but when Isaac talks about "well-trained monks", he uses the word 鍛錬, which literally means "tempering metal". Considering that the 精錬 in 悪魔精錬士 means both "refining metal" and "training", I wonder if it's an intentional pun)
English: "Calling himself the genuine vampire hunter, this heir to an insolent and disgusting clan dares to bear a grudge against us."
Japanese: "真正ヴァンパイアハンターを名乗り、我々に仇なす忌々しい一族の世跡ぎ。"
"He claims to be a genuine vampire hunter, and is the heir of an infuriating family that resents us."
(I don't think the word 世跡ぎ exists. I only found 跡継ぎ and 世継ぎ)
There is a difference between "a" genuine vampire hunter and "the" genuine vampire hunter, and to me the former makes more sense. Although I like to imagine Isaac is accusing Trevor of being so arrogant that he believes to be the only real deal :P
Also, it's not him who bears a grudge, it's the entire clan. Although why is Isaac telling this to Dracula, who knows the Belmonts much better than he ever could, that I don't know.
Interesting that 忌々しい, which has the connotations of being "annoying", was split into the much stronger "insolent" and "disgusting". Good for the translator.
As pointed out, what the narration calls "Evil Lords" in English is actually the singular Evil God (邪神) mentioned in the Japanese manual of Dracula's Curse.
English: "Having molded the territory as he pleased..."
Japanese: "自分の領土を思うがままになぶり尽くした彼は..."
"Having toyed and used his territory to his heart’s content..."
Nothing major, but I like the usage of the verbs なぶる, "to play with, to fiddle with", and 尽くす, "to use up, to exhaust". "To mold" is a perfectly good translation, but those verbs convey the idea of just how much of a tyrant Dracula is. Also, the territory was "his".
English: "Like today, just because my dad hasn't come home, you don't have to…"
Japanese: "今日だって俺の父ちゃんが帰ってこないからって別に…"
"It's not like my dad isn't coming home today…"
The return of Ted's father gets hyped up in this first section, before of course the reveal that the werewolf killed him already. In Japanese it's clearer that Ted is still clinging onto the hope that he'll come back soon.
English: "The fact that he was hurt and ended up at the church... it might have been God's will."
Japanese: "あの人が傷ついて辿り着いた先が教会だったのも、神様の思し召しかもしれない。"
"He was hurt, and he found his way to the church; perhaps it was God’s will.
辿り着くhas a specific connotation of "finally reaching your destination", after much effort and hardship. To me, it carries the implication that Rosaly thinks that Hector has found salvation thanks to God, no matter the sins he has committed.
思し召し is also an interesting word. It's the honorific word for "thought, opinion". It's also used to indicate fondness.
English: "You're too nice!"
Japanese: "やっぱりお人好しすぎるって言ってんの"
"I told you! You’re too much of a good person!"
I don't know why all this emphasis was eliminated. This is Ted getting lowkey frustrated at Rosaly's endless optimism regarding Hector, who she's 100% convinced to be a good person because... he has pretty eyes and birds seem to like him :P also this calls back to a previous conversation they had, where Ted also called Rosaly "too nice" because she overworks herself for small rewards.
お人好し also has the connotation of being simple or naive, which is what Rosaly looks to everyone's eyes.
English: "If I was one of those people whose hobby was to save others, like some hero in a well-told story, then maybe I would have been happy to save you. But unfortunately, I'm not one of those people."
Japanese: "よくある物語の英雄のように人助けが趣味の人間だったらお前たちを喜んで助けたかもしれないが… あいにく俺はそういうたぐいの人間ではない。"
"If I were a person who enjoyed helping people, like the heroes in popular tales, I might have gladly helped both of you… But unfortunately, I am not that kind of person."
The English translation sounds a bit weird. The よく in よくある can mean both "good" and "often", and in this context the expression means "something common, popular, that occurs frequently". And while 趣味 does mean "hobby", it just sounds weird in the context of being a hero, at least with this serious language; it likely means a more general "something you enjoy doing".
English: "So you weren't dead after all... were you, Hector?"
Japanese: «やはり死んではいなかったか…» "…ヘクターが?"
"So you weren’t dead, were you…" "… Hector is…?"
As @radiant-featherball said, the two boxes are two different dialogues. The second one is a transition to the flashback with Dracula.
English: "Hector... I hesitate to considerate the possibility, but..."
Japanese: "へくター… まさかとは思うが…"
"Hector... it's absurd to think so, but..."
The English translation is perfectly fine, but in comparison, it's just a little too soft :) the idea that Hector would willingfully run away is absurd to Dracula :) he's rejecting the idea by instinct :)
The page with Isaac and his underlings is just rife with things to point out :P
English:
"To have us search for someone who may not even be alive? The Count must be mad." "That's true." "Even though Sir Hector, along with Sir Isaac, led both wings of our army... If both were gone, then there would be plans in case of emergency, but..." "Oh well... it means that the Count favors Lord Hector that much..."
Japanese:
“生きているかどうかわからない者の探索とは伯爵様も酔狂な。” “確かに。” “へくター様はアイザック様と我が軍の両翼をなす、お方とはいえ… 両者とも不在となれば、方が一という事もあるやもしれんが。” “何… それだけ伯爵様はへくター様を可愛がって…”
"Searching for someone who we don’t even know if he’s alive or not? The Count is having a tantrum." "For sure." "Although Sir Hector and Sir Isaac lead both wings of our army… If both of them are absent, there’s a chance the worst-case scenario might happen…" "Well… The Count cherishes Sir Hector this much…"
酔狂 means "whim, caprice, eccentricity". I love it even more than accusing Dracula of being insane lol. It's just the whim of a Lord. They aren't taking him seriously at all :P
Rather than talking about a plan of emergency (what plan?), it makes more sense that they're sharing Isaac's doubts of the dangers of leaving the castle unprotected.
As it has been pointed out in the past :P 可愛がる does mean "to show favoritism to", but it has connotations of affection, pampering and doting. They are literally calling Hector Dracula's special boy 😂
tl;dr absolute kings, but also maybe don't be like that under isaac's nose, no wonder he killed you :P
English: "No matter how much I prayed, no matter how much I knelt, God would do nothing for me."
Japanese: "いくら祈ろうとすがろうと、神は何もしてくれはしない。"
"No matter how much you pray to God, or cling to him, he won’t do anything for you."
This is ambiguous. The line in Japanese has no subject, but both translations work. Either Hector is talking about his experiences and what led him to seek power from Dracula, or he's talking in a general sense, what he used to believe and perhaps still does.
I cannot help but notice, however, the use of the word "cling to" (すがる), because in PtR Hector uses it in the context of clinging to Dracula. Very... interesting accidental parallel.
(pronouns about God deliberately keps in small caps because Hector doesn't bother with honorifics :P)
"Cursed power brings nothing but unhappiness" - I believe the actual translation is "misfortune" (不幸), but both work. "Misfortune" makes more sense in the general context, but I also like the idea of Hector admitting he was unhappy during his stay at the castle.
Some nitpicks. "A place where God is celebrated" should be a more natural "They probably worship God" ("おそらくは神を祭る"). And "I thought that one day we would face each other to the death" would be better as "I knew the day would come when you and I would kill each other" ("いつかお前とは殺し合う日が来ると思っていたよ").
When little Julia starts to complain that she's tired, Isaac's response is a dry "駄目だ", which in this context more or less means "Too bad". Poor Julia...
English: "In following the Devil's path, he became an undead who surpassed all human knowledge."
Japanese: "魔道の追求者にして人知を超えた不死者。"
"An undead beyond human understanding, a pursuer of black magic."
A typical case of a too-literal translation. Technically it makes sense, but 人知を超えた (which means "surpassing human knowledge") is a fixed expression, and it slightly changes the tone; in the English translation he comes off as a holder of ancient knowledge, while in the Japanese original text he comes off as monstrous.
Same for 魔道, which technically can be split into "Devil's path", but actually means "heresy" or "black magic".
As pointed out by @radiant-featherball, when Isaac tries to create a Fairy, he actually uses the Devil Forging formula heard in CoD, which differs from the English version. (also it's complete, there's no line missing :P) Here it is for posterity:
Demonic powers, converge here! Play the melody of a soul without reason,  under my command,  a person not of the human world. Innocent soul, be born and come forth!
English: "Since when have you become so kind? Talk! What do you want from me?"
Japanese: "お前らはいつからそんな親切な存在になった?言え!俺にいったい何の用だ?"
"Since when have the lot of you become such kind creatures? Speak! What the hell do you need me for?"
It's plural. Isaac really, really doesn't like succubi in general :)
I don't think we talk enough about the uncomfortable implications that Isaac had bad experiences with succubi, or maybe just this one, in the past...
When the Succubus says "And moreover... you have a strong... strong... scent of desire about you...", the word for "desire" is 欲望, which has also the connotations of greed and lust. Interesting word to describe Isaac: he does incarnate greed, in a way, mostly in how desperate he is to prove himself. Were he an adult in this scene, I'd say he incarnates both sins, but he's a teen here and the Succubus is preying on him so I'd rather not :)
And there you have it! Like I said the previous time, the official translation is good, but you can spot some unnatural, too literal phrasing. I'm happy that I had the chance to read it in original, and I hope you also find the nuances interesting!
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hourlykibutsuji · 9 months
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「うさぎの日」
邪悪な魔術師と悪魔のウサギ。
The Evil Magician is summoning the 3 Kibutsuji demon bunnies. Happy bunny day! 🐰🐰🐰
Art by @.rakkichi ˶ˆ꒳ˆ˵
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yoga-onion · 11 months
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Human zoo
This is the time of year for trees to grow extra young leaves and photosynthesise fully, so that they can hold up through the harsh winter. And yet, now there are too many cars on the street and they are in the way, so I cut them down a bit.
"This is the only time of year when you can get a good dose of sunlight. So avoid long trousers, put your arms and legs out to the max, get outside and get some vitamin D." As I cut, I remembered the advice of my GP in London.
Trees are much cleverer than we are.
I am all for building domed cities in the desert. Wastelands where forests cannot grow, where animals and other creatures cannot live, inhabited by clever people who can develop technologies and techniques to utilise them and stop destroying nature by leaving it alone. It's a human zoo. If we are the ones living in the cages, not the animals in the cages, the planet will be effectively protected.
People will no longer abuse bears or anything else because bears have appeared in residential areas. It's because they destroyed the forest, which was originally a bear living area, and turned it into a residential area. The bears must be surprised and annoyed because they are shot dead for just hanging around with their cubs in their own yard.
Only humans destroy the natural environment, while all other living creatures have the proper ability to assimilate and live with the whole forest. It would be better to put the most harmful humans in domes and skyscrapers that artificially reproduce the natural environment and let them live on their own.
I would be the first to go. Oops, nope, they may not let me go....Because there will always be people who are discriminated against and aren't allowed to go, has to be me.
At that point, I will just have to try my best to survive like a caveman from the age of dinosaurs outside the domes.
Was it a gorilla to make eye contact with if encountered? Was it the bear who should not make eye contact? Which was which? I still can't remember. If I get this wrong, I'm in trouble.
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人間動物園
この時期は樹木にとって、厳しい冬でも持ち堪えられるように、余分な若葉をどんどん伸ばして、十分に光合成をする時期だ。それなのに、今では通りの車が増えすぎちゃって、邪魔になるとのこと、少しだけ切った。
「太陽光線をしっかり浴びれるのは、この時期だけよ。だから長ズボンは避けて、手足を思い切り出して、外の光を浴びてビタミンDを補給しなさい。」切りながら、ロンドンの開業医のアドバイスを思い出していた。
樹木の方がずっと賢い。
砂漠にドーム型の都市を作るのは大賛成だ。森が育たない、動物や他の生き物が住めない荒れ地、それを利用する技術や技法を開発できる賢い人間が住み、自然を放っておいて破壊するのをやめる。動物園ではなく、人間社会園だ。檻の中の動物ではなく、檻の中で暮らすのが私たちであれば、地球は効果的に守られるだろう。
人間が、住宅地に熊が出没したからと、熊の虐待とかしなくなる。元々熊の生活区域だった森を破壊し、住宅街にしたからでしょう。自分の庭を子熊を連れてウロウロしただけで、銃殺されているのだから、熊の方がびっくり、いい迷惑でしょう。
自然環境を破壊するのは人間だけで、他の生物は森羅万象と同化して生きていく能力をちゃんと持っている。最も有害な人間は、自然環境を人工的に再現したドームや高層ビルに入れて、自給自足で生活させたほうがいい。
私なら、真っ先に行くな。しまった、行かせてもらえないかも…差別を受けて行けない人々は、必ず付きもの…は、この私だ。
その時には、ドームの外で恐竜時代の原始人のように生き延びるように頑張ってみるしかない。
遭遇したら、目を合わせるのがゴリラだったか?目を合わせてはいけないのが熊だったか?どっちがどっちだったか?いまだに思い出せない。これを間違ったら大変だ。
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elle-p · 4 months
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Persona 3 Club Book teacher's pages scan and transcription.
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月光館学園の先生
Teacher in Gekkoukan educational institution
高等部2年生の授業を受け持つ先生たちは、生徒のほとんどが勝手知ったる内部進学生だからか、かなり趣味に走った奔放な授業で有名。個性と独立心を獲得した、港区に誇れる立派な月高生の育成に勤しんでいる。
鳥海先生 Toriumi かに座/AB型 2-F担任、現代文担当、生徒会顧問
2年F組の担任で、現代文の担当。非常にさばけた性格で、真面目に話を聞かない生徒に謝罪を要求したり、サボりの生徒の席を勝手に再分配するなど、裏表のない性格そのままの授業をやっている。はっきりとした目鼻立ちと茶色がかった髪のため、実家のある島根ではお人形さんのようだと近所のオバちゃんたちに評判で、小中高の子供時代もそこそこモテ期をすごしていた。当時から文学少女だったために大学は国文科に進み、「日本文学に精通した可憐な新入生降臨!」くらいのウワサは辞さないとさえ期待していたが、いざ上京してみると、 自分の程度が世間でいかに平凡かに気付かされ、以降はこれといった華やかな出来事にめぐり合うことのないまま、29歳の現在に至る。
趣味で同人作家としての活動も行なっているが、これといった手応えはない。職場である月光館学園でも浮いた話に恵まれず、日本語の在りかたという点で話が合わないため、古文の江古田先生とは犬猿の仲だったり、倫理担当の叶先生からは女として負け犬確定の扱いを受けるなど、くさくさした日常を送っている。
心は可憐な
三十路前
「私が怒られるから静かにして」発言など、よくも悪くも生徒とのあ
知的な顔とやる気のない中身とに非常にギャップがある29歳独身。世間一般の女性の例にもれずケーキ好きで生徒に要求している。
「私が怒られるから静かにして」発言など、よくも悪くも生徒とのあいだに垣根を感じさせない。
鳥海先生のボヤキ
• じゃあ今日は明治の文学ね。教科書の12ページ。···あ、先生、この作家あんまり好きじゃないな。やめ ましょう。(4月21日・授業)
• イジメに関する小論を読んで、感想ってやつね。こんなのサービス問題じやないの。なーんか書きゃ点あげたわよー。“この学校におけるイジメを告発” とかねー?···って、ウソよお。イジメ、無いわよねえ。無い無い。面倒。(5月25日・授業)
• アイギス・・・さん?珍しいお名前ね、生まれは外国なのかしら。他に特記事項は···ん?···人 型···戦術兵器?···なんかの間違いね、この書類。見たもの、聞いたもの全てが、正しいなんて思っちゃ駄目よね。 (9月2日・ホームルーム)
• 世の中は椅子取りゲームなの。みんなも気をつけてね。(11月9日・ホームルーム)
• みんなー、修学旅行はどうだった〜?先生、寺なんか興味ないから参ったわ。火曜からは体験学習ね。面倒な社会科見学だと思えばいいわよ。社会に出るって大変なの。これをキッカケに皆にも分かってもらえそうで嬉しいわー。その間、先生遊べるしね。(11月21日・授業)
確かに、この社会に希望なんて、そうそう転がってないよね。逆に、そこらに転がってるもんで満足すんな!甘えんじゃねーよ!···って、思ったワケよー。···先生、いま良いこと言ったから、期 末にこのまま出すよ?(1月 28日・授業)
江戸川先生 養護教諭 総合学習担当
見るからに健康、清潔とは縁のない養護教諭。カリキュラムが自由なのをいいことに、趣味に走った授業を行なっている。
怪奇!
保健室に巣食う悪魔
無精ひげとよれよれの白衣、脂に汚れた黒ブチ眼鏡、およそ健康的とは言い難い頬と土色をした顔色で、「優しい保健の先生」のイメージとは似ても似つかないうさんくさい風貌の保健室の主。月高赴任前のことを知る人間はおらず、名前すら本名ではないとさえ言われている。元気なときに訪れても追い返されるだけだが、体調が悪いときに保健室の戸を叩くと、先生自ら調合した極めて怪しいクスリを盛られる。運よく効けば具合がよくなることもあるが、当然トドメの一撃になることもなきにしもあらず。
養護教諭として生徒の手当てや保健業務を受け持つほか、「個々の知識を結び付け、総合的にはたらかせる」 総合学習の授業を受け持っている。しかしその実態は、「魔術を利用した人間心理治癒」と称し、前代未聞の魔術理論を紐解く、生粋のオカルトマニア。オタク特有の傾向である、自分の得意分野に関して話が長い特徴がある。夏休みの補習では、ここぞとばかりにさらにディープな講義を展開し、計5日間の日程のうち丸2日を魔術講義に付き合わされることになる。
体調の悪い生徒をじつに嬉しそうに迎える彼。保健室での行ないが本当に手当てなのかも怪しい。
江戸川先生のオカルト講座
• 保健室に何か用かね、ヒヒヒ。でも困るなぁ⋯これから秘密のサ⋯おっと。⋯講習会なんですよ。⋯なんだ、おまえ全くの健康体じゃん。私の目はごまかせませんでございますよ。サボリはお断り。ハイ、出て行った、出て行った。(保健室・体調普通以上)
• ···おやまぁ一、傷かウイルスか呪いか恋か。ずいぶんと調子悪そうですねえ。これは···出番ですね、イヒヒヒヒヒヒヒヒ。さて、取り出しましたるこの秘薬··· ニガヨモギにドクニンジン、ヒヨスにナツメにエトセトラ、エトセトラ··· オロしてコネてウサギの手。白山の杜氏もビックリの大吟醸。たちどころにアナ夕の病気を治してみせますよ。さあ、飲みなさい···飲むんだ!(保健室・体調疲労以下)
• まあ魔術と聞いて、何でもできるようになるイメージを持ってるヤツもいるでしょう。誰かにイタズラしてやろうとか、苦しめてやろうとか··· そんなロクでもないことを真っ先に思いつく人間に魔術の習得はできません。これは、洋の東西を問わずに共通することですね。邪な者は、無力であるか、途中で破滅するか。そのどちらかになるのです。(5月28日・授業)
江古田先生 2-E担任古文担当
今年50歳を迎えたの古文の先生で、風花の在籍する2年E組の担任。古きよき日本を愛する感覚は、現代の若年層とかけ離れているため、教師たちの間でも煙たがられている。「エアコンは体に毒」のスローガンの下、冷房や暖房をしょっちゅう止めてしまうので、「エコだ」と揶揄されている。面白いを「ホワイトテイル」、白ける話を「ホワイト キック」と一生懸命使っているが、90年代に若者文化として知識を仕入れてから時間が止まっているらしく、なんだか哀れ。
江古田先生のエコ文化論
• えー···明日からは修学旅行だなぁ。京都、我が心の故郷だ。他の先生はあろうことか海外を推すからなぁ···毎年反対するのが大変なんだぞ、んん?(11月16日・授業)
●当時の発音には “F” が入るんだぞ。“ひさかたの光のどけき春の日に” は··· “ふいさかたの、ふいかりのどけき···” う〜ん、美しいですねぇ··· (11月16日・授業)
小野先生 歷史担当
熱狂的な戦国マニアの先生であだ名は小野ムネ。政宗がらみにヤマをはればテストで高得点が狙えるが、受験を考えると参考書や塾に頼らざるを得ないため、3年生からは「歴史のハズレのほうの先生」と思われている。金色の細い三日月の前立てが印象的な愛用の兜は言うまでもなく政宗公の戦装束。オーダーして作らせた一品物で、新入生はその格好で行なわれる授業に驚愕するが、ひと月もすると立派になじんで気にも留めなくなり、そうなって初めて月高生としての肝が据わる。42歳。
僕は政宗公に会いに行く!
• えーと今日は貝塚の話か。うーん、貝塚なんて、ただの貝だよね。もういいかなこれは。先生、早く戦国とかに行きたいね。ワクワクしたいね。(4月30日・授業)
• じゃ、今日は政宗公だね!もう先生ワクワクして全然寝てないんだ!じゃ、政宗公の生い立ちから丁寧に紐解いていくからね!時は1567年、米沢城··· (10月1日・授業)
• うっ···ううっ···こうして、9月24日、西南戦争は幕を閉じたのであった··· まつ···ぐすっ まさ、まさに··· 武士の、武士の時代の終わりであったぁ···!!···ここから現代までは飛ばして、また戦国やろうね···ああ、政宗公··· (1月15日・授業)
宮原先生 数学担当
三角定規を片手に数字のかわいらしさを語る数学の先生。ふさふさアフロでおねえ言葉という風采は、変り種の多い月高高等部の教師たちの中でも異彩を放っている。数字や数式への思い入れはかなりのものだが、「解法」を愛するけれど「解答」には興味がないため、最後の繰り上がり計算をいつも忘れてしまうという、「使えない」 先生ナンバーワン。
数字LOVEの心
• ···で、ここが繰り上がるので···答えはX=1ですね。···え、違う?あ、ここが11だから··· すいませんね、X=2か。え、まだ違う??··各自、計算してくださいね。そういうわけで、すごいでしょ。数学って面白いよね。こんなに難しい問題も、解いてみるとX=1··· あれ、2だっけ?まあそんな感じで、簡単になっちゃうでしょ。ブラボーでしょ。(4月27日・授業)
この8、なんかすごく可愛いでしょ。9なんか尻尾がぷりぷりだし。マニアックだけど、2!!2もいいよね〜、ほんと、イイ!数字って可愛いよね。もうたまんない!(9月28日・授業)
竹ノ塚先生 物理担当
長身で渋めの男前、スーツは華美ではないが上質で、どことなくセンスを感じさせる45歳。見た目はいたってまともだが、せっかちで授業の進度が異常に早く、実験は結果のみの紹介、問題の解法を教えないままテストになだれ込むなどのせいで一部の生徒から不満が上がっている。板書の文字は大きく見やすいが汚く、折ったチョークの数は校内一。
かっこいい言葉集
• 言ってみれば、夏休みはもう··· 摩擦係数ゼロの坂道の上ってとこか。おっ、先生、今カッコよかった���。黒板に書こうか?(9月1日・授業)
• まずは基本中の基本、重力な。重くて大きなものが、小さいものを吸い寄せる。これが重力。女子高生に、中年男性が吸い寄せられる··· これも重力··· ···て、何を言わすんだ!(12月9日・授業)
叶先生 倫理担当
おもに3年生の倫理の授業を担当する先生。とくに男子生徒に人気が高く、「エミリ先生」と慕われている。授業熱心で進学指導に力を入れているのが評価されている一方で、若い男の子を手の平で転がして楽しむという、教師としてちょっと問題アリな性格。教師にしておくのは惜しい抜群のスタイルと評価が高いが、胸は詰め物とのウワサ。一部上場企業のサラリーマンと婚約中。
禁断の恋のゆくえ
自分にほれ込んでいる友近を、勉強を見るためと称して自宅に招いている叶先生。絶対に秘密のハズがどこからかバレて、九州の学校に転任することになって しまう。
大西先生 科学担当
細面ですらりとした、32歳の先生。婚約者と別れた過去があり、当分恋はいいと思ってるうちに、本格的にどうでもよくなり現在に至る。メガネを取ると美人なのだが、武器を隠し持っている感覚がいいという理由で、人前では外さないようにしているらしい。東洋医学批判者で、江戸川先生と新しい薬の開発を競っている最中。
やっぱり化学反応が好き
• 昨日ね、テレビ見てたらダイエット特集やってたんだ。“水を飲むほど痩せる!” とか言ってね··· んなワケないじゃない!浸透圧とかオール無視でしょ?なのに、だまされるのが多いんだから··· (5月6日・授業)
• 来週の火曜から試験かー。実験バリバリやりたいんだけどね。薬品を混ぜ合わせる瞬間って、最高に興奮するよね。(10月7日・授業)
寺内先生 英語担当
学生時代、留学先のインドで知り合ったイギリス人宣教師と、帰国後に感動的な再会を果たし、結婚に至る。そのシーンを「クリスマスの思い出」として毎年生徒に披露、英訳させる先生。会話中にかなりの頻度で英単語が混ざるが、本人曰く「関西なまり」みたいなもの。黄色いスーツにカチューシャという、どことなく海の向こうのセンスが香る28歳。
グレートイングリッシュスタディ
• はい、ここではAさんが死にそうなんですね。で、Bさんが言う “ステイ ウィズ ミー!” “しっかりして!” と叫ぶから、このあとAさんの魂が戻ってくるワケですね。これ、テストに出しますからね。面倒なんでこのまま出しますからね。と、もうすぐチャイムですね。それまで私のインド留学話でもしましょうか。(5月15日・授業)
今日はクリスマスの思い出をスピーチします。聞きながらイングリッシュに直してください。“もみの木の下で出会った私達は燃えるような恋に落ちたのです···” “イルミネーションはお互いの顔をビュー ティフルに照らし···” (12月24日・授業)
校長先生 校長
長年の政治的活動と少なくない資金とで、ついに私立高校の校長職を射止めた人。教師としての才覚には残念ながら恵まれているとは言い難く、部下である先生たちだけでなく、生徒からもデキない男と見抜かれている。美鶴の高校生離れした生徒会長就任演説に対抗意識を燃やし、つぎの週の集会でありがたいお言葉を用意するが、順平に同情される始末。
沽券に関わる大演説
えー、諸君らに今日は特別に、大切な話をしようと思います。あー、世間では、不可解な事件や、理不尽な事件が多いようですが··· うー、この学園の生徒である諸君らには、関係ないことだろうと思います。えー、しかし高校生という若い時期には、様々な悩みもあるでしょう··· まー、だからといって、あまり、思い悩むことはないのです。えー、“過ぎたるは及ばざるが如し” という言葉を、紹介します。あー、これの意味はといいますと··· (4月27日・朝礼)
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nanaintheblue · 10 months
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2年前の日記 
一軒目のスーパーで肉や牛乳を買い、二軒目のコンビニでキャベツを買う。通勤鞄に入りきらないのでラグビーボールみたいに手で抱えて帰路につく。昭和の盗人みたいに。 さくらに手紙の返事を送ってから一か月近く経つ。その返事、「ついたよ」という連絡が一向にない。
理由はなんとなくわかっているからこそ「届いた?」という確認のラインを送れずにいた。新幹線の中で一気に書き上げ、ほとんど推敲せずに会社で印刷して送った。多くなるとわかっていたのでwordで打ったものの、印刷すると5枚で、印字で送るには厚みおよび手紙としての気迫が足りない、と思い最初のページにちょっとしたイラストを落書きして「手書きじゃなくてごめんよ」と吹きだしを足しておいた。エアメールなのに名前だけ癖で日本語で書いてしまい、あわててSakuraと郵便局でローマ字を振った。 さくらは不思議な友人だと思う。
サークルの同期だった。それなので付き合い自体はかなり長いのだけれど、本当に素で彼女と話せるようになったのは結局のところ社会人になってからだった。 1年の新歓時期だかに部室で会ったのが最初の出会いだった。初手から、綺麗な子だなと思っていた。その頃のわたしにとって、その感想はイコール「仲良くなってもらえないかもしれない」という危惧とあきらめに直結していた。 かつ、さくらは明るくて元気でなつっこい性格で、当時そんな言葉はなかったが言うなればどう見ても「陽キャ」で、日なたの国道を歩いてきた子のように見えた。事実はどうかわからない、けれど、容姿のきれいさ、人にしゃべりかける屈託のなさ、応じている人の嬉しそうな笑み、そのどれも自分が持ちえないものだった。こういう人はわたしとは仲良くしたいと思わないだろう、と決めつけて遠巻きにしていたものの、さくらからしゃべりかけてきて、そこにはなんのへだてもなかった。あ、こういう子なんだ、と思った。性格に裏表がない天真爛漫な美人。わたしの中にある、「顔が綺麗な人はこういうもの」という偏見の型のどれにもあてはまらなかった。 仲良くなれるはずがない、と思った。性格が悪ければ品のない話で盛り上がったり誰かの陰口に花を咲かせるなり、という邪道な方法で近しくなることもできるのだけれど、さくらは本当に、目に見えるままの子だった。完敗だった。「さくらちゃんって冗談通じないタイプだよねー」と性格の悪いイケメンの先輩がいつだったか彼女がいない場で漏らしていて、それを聞きながらこっそり溜飲を下げている自分がとてもくだらなく、浅ましい存在だと思った。 1年の終わりに部長を決めなければならなかったので、誰もいないだろと思って立候補してみたらさくらも手を挙げたので正直びびった。お互いに打ち明けていなかったので、その時点ではまだ表面的な「仲良し」だったんだと思う。投票で決めることになり、なんとなくわかっていたが、さくらが部長になり、わたしは副部長になった。 票がどんなふうに割れたのかは結局知らないのだけれど、さくらが選ばれた、という事実は、当時のわたしをそれなりに傷つけた。わたしの方が部室に顔を出していたし、展覧会で作品もまめに出していて、部員として「まじめ」だった。本当に部長を務めたかったのかと言えば、いまに思えばそうでもなかった気はする。ありていにいえばそもそもなんで立候補したのかもいまひとつその時の自分の気持ちを思いだせない。でも、負けた、と思ったし、わたしではなくてさくらの方がこの場では上だとみんなに思われてるんだなあ、と思った。もちろん、単に人気投票ということではなく性格や適性や総合的なことを鑑みて選挙がおこなわれたにすぎないのだけれど、当時のわたしは結果をみんなで分かち合っている、という状況がいたたまれなくてしょうがなく、羞恥の意識が身体を貫いた。立候補なんてしなければよかった、と思った。 思いだせないなりにいま振り返ると、わたしは部長になりたかったのではなくて(むしろめんどくさそうだなと思っていたのだし)、「そうだ���ね、このメンツだったら**ちゃんがふさわしいと思う」とみんなにうなずいてほしかっただけなのかもしれない。けど、結果はそうじゃなった。 別にその一件を通してさくらと関係がぎこちなくなったとかわたしがよそよそしい態度をとったとか、そういうことは特になく、そのあとも適度に仲は良かった。逆に言えば、一定の友だちではあったけれど、深い仲になることもなかった。さくらがどう思っていたかはわからないけれど、わたしは結構確信的に、この子とはここまでだ、と思っていた。決定的なことがなくてもしにたいと思ってしまうことや、サークルの中でかっこいいなと思っている異性のことや、サークル内で聞きかじった下世話な噂話をさくらと盛り上がれる想像が全くつかなかった。 憶えていることがある。新入部員の頃、先輩に「さくらちゃん彼氏いたことあるでしょ! むしろいまいる?」と聞かれて「ないですよ」とこたえ、「うそー! 絶対もてるでしょー!」と騒がれ、さくらは素で困ったようにはにかんで、話題が変わるのをしずかに待っていた。そのやりとりを見ながら、ああ、ほんとにこの人は自覚がないんだ、と思った。自分がひかっていて、それはどうにだって武器にできるものなのに、居心地悪そうな顔をして。 嫌い、と思えた方が楽だったと思う。ただひっそりと、ちゃんとしゃべったことないけどたぶんこういう子はわたしの苦手なタイプだろうな、と思った。そしてその思い込みは、結局大学を卒業するまで、石のように残りつづけたまま、それでもサークルはおなじであるからして、「友だち」でいた。 東京に出たわたしは、23区ではなく国分寺に配属された。仙台よりいなかじゃんか、と思いながら、どうにか慣れない日々や人や街に慣れようと必死だった。そんな時、さくらが「東京行くから泊めて」と連絡を寄越してきた。遠いけど来なよ、と言うと「ありがとう!」と返ってきた。さくらは大学在学中アメリカに留学していたので、ストレートに学部を卒業したわけではない。そもそもいまひとつ、いまどういう状況なのかも知らないでいた。 夜遅く、さくらがマンションに来た。遠かったでしょ、と言うと、遠かった、と笑っていた。着いたのは22時過ぎとかだったので、お風呂を貸して、すぐ布団を並べて寝ることにした。 「**はどういう会社に入って、何の仕事をしてるの?」  川の水を掬ったような澄んだ声で問われ、一瞬言葉に詰まった。在学中に作家になれず、挫折をひきずったまま出版社に潜り込もうとしたものの内定は出ず、そうなるともう自分が何をしたいかなどまったくわからなかった。手当たり次第に企業を受けたものの、結局、自分がなるとはまったく想定していなかった職につき、当然、業務内容に全く関心をもてないまま社会人生活は始まってしまった。 ごまかしようもないので職種と日々の仕事内容をありのままに説明すると、「そうなんだ、意外だね」と言われた。本人が一番そう思っているのでへらへらするしかなかった。 「**はやりたいことがあって、仕事もちゃんとやって両方がんばってて、すごいね。わたしは自分が何をやりたいのか、まだよくわからないから」 「さくらっていまどうしてるの? まだ大学にいるの?」 いまさらのように尋ねると、アメリカの大学でアニメーションの勉強をしているのだと明かしてくれた。さくらは建築学科だったので、意外だった。「アニメーターを目指してるの?」と尋ねると、まだ決めていない、としずかに返ってきた。 「**みたいに、小説が心から好きで、一所懸命書いてるのうらやましい。わたしは、まだ自分がどうしたいのか定まってないから。向こうでいろいろ美術のこと勉強中」向こうでは、デッサンの基礎を学んだりアニメーションを実際につくったりしているらしかった。美術部は完全に趣味で在籍していたわたしからすれば、せっかく名前のある大学に入ったのに随分思い切った進路だなあ、とひそかに思ったけれど、小説を書かない人間からしたらわたしがしていることだって相当突飛だろう、と思い直した。 「**みたいに、これだ、って思える芯があるわけじゃないから羨ましいよ」 わたしは黙り込んだ。 会社のトイレで泣き、月曜日から木曜日まで毎日「早く金曜日にならないかなあ」と思いを馳せながら働き、日に日に時計を確認する頻度が上がる、東京の郊外での些末な暮らし。仙台にいる恋人からは4月に「別れよう」と言われてから別れ話がこじれにこじれ、肝心の小説は、失恋や引っ越しで精神がめちゃくちゃにになったことを盾に事実上筆を折っていた。新人賞用の原稿はせっかく書き上げていたのに推敲が面倒くさくなり、というか急に点数をつけられるということが怖くなって土俵に送り込まずにボツにして、新しい小説は書こうとしては途中で投げていた。こんなの全然「羨ましい」なんかじゃないよ、と思ったけれど、いまの自分のていたらくを一つひとつ明かす勇気も気力もなかった。そして、こんなめちゃくちゃな生活でも、羨ましい、と思えるような面がまだ残っているのであれば、その虚像をまだ信じていたかった。さくらが、誰かを、それも自分を「羨ましい」と思うことがあるなんて、想像もしていなかった。 四年も付き合いがある中で、初めて、いろんな話をした。ほかの、さくらよりもっと親しいと思っていた部員にも言ったことのない本音や、愚痴や、夢や、感情のことを話した。次の日は「**がこの町で好きなところに連れて行ってよ」と言うので、妹尾図書館まで歩いて行って、お昼を食べて、さくらを駅まで送った。 その一件から、わたしのさくらへの気持ちや関係性の捉え方が変わった。時々ラインを交わし、時差のすきまで電話をした。 そして、社会人1年目の年末、さくらから再び連絡があった。日本に帰ってきてるから晩御飯食べよ、と誘われ、自分の職場である新大久保のトッポギを食べることにした。学生時代からうすうす気づいてはいたが、さくらは辛い物、というかげてものが好きなタイプの女の子だった。言いはしなかったけれど、可愛いのにへんなやつ、と失礼な感想を持っていた。 「そういえばさ、さくらは死にたいとか思ったことなさそう、って昔**に言われたな」  さくらが選んだ店は、大久保でも有名な激辛の店だった。熱くて辛い、痛みの根源のような食べものと格闘しているさなか、急にさくらが言いだした。ぎょっとして「そんなこと言った?」ととっさに言い返した。さくらは邪気のない笑顔で言ったよ、とうなずいた。 「なんてこというんだ! って思ったもん。覚えてないの?」 全く、覚えていなかった。頭があせりで真っ白になった。 大学生の頃だったら、さくらのように明るく、人に囲まれたきれいな子はしにたいとか思うはずがない、と思い込んでいたかもしれない。いや、かもしれないとかじゃなくて、そう思っていた。 覚えがない。でも言ったのかもしれない。あの頃の自分ならありうる。内心汗をかいていると、さくらはあっさりと別の話題を話し始めた。正直に言えば、言った言わないの問答にならなかったことに心から安堵した。さくらがそういうなら言ったんだろう、と思った。 新しい仕事や近況の話をして、残ったトッポギは包んでわたしが持って帰ることにした。新宿駅に向かって歩きだし、線が違ったので地下へ降りる階段の前で別れた。 よいお年を、と口にしたら「おない年の人と言い交わすのって変な感じ」とさくらが笑った。それを見て、どうしようもなく、さみしい気持ちになった。 あ、いまわたしこの人に抱きつきたいかも、と思った。同性の友達に対してそんなふうに思ったのは初めてだったし、友達とハグをした経験も数えるほどしかなかった。正確に言えば、こういう場面でそういう、突発的なハグをしたことがなかった。びっくりされそうな気がして、言わないでおいた。 だって、さくらとはそういうんじゃないし。この期に及んで、そう思う自分が、確かにいた。遠慮、後ずさり、虚勢。結局、また明日学校で会うみたいな顔をして、手を振って別れた。 それからもなんどか電話した。突然ラインをくれるのはいつも彼女だった。あれからいちどもわたしの失言についての言及はなく、読んだマンガやいま書いている作品について、あるいははまっているアイドルについてとりとめもなく雑談した。塩釜で全裸になったときの原稿を送ったらすぐ電話をくれて、会社の非常階段で15分くらい話した。性的な話を全くかわしたことがなかったので、道徳的な観点で批判されたり軽蔑されたらちょっとやだな、と思っていたけれど、そんな無粋なことは全くさくらは口にせず、ただただ面白がっていた。 この人はわたしが思うような人ではなかったのかもしれない。友だちになってから随分時間が経つというのに、いまさらのようにそう思った。そして、離れてからしか気づけなかった自分が、あまりにもおろかだと思った。自分の保身ばかり目を向けていて、さくらを「顔のきれいな人」としか見ていなかったのだ、といまになって思った。 さくらから突然ポストカードが届いたのは8月の終わりのことだった。玄関で、靴も脱がずにそれを読んで、わっと泣いた。とくべつな内容ではなく、日本の小説を読んで、わたしと話したくなって、筆を執った、そういう簡潔な内容だった。まぎれもなくわたしだけにあてられた手紙だった。 大学生の頃、わたしはさくらとはここで終わりだろう、と思っていた。もちろん一人の友だちに対して明確にそう思っていたのではなく、社会人になっても遊んだり、連絡を取ったりするだろうとは全く思っていなかった。それを、さびしいとも、正直に言えば思っていなかった。さくらとはここまで、と思っていたから。 でも、大学を出て4年経ったいまでも、わたしたちは友だちだ。それはさくら一人の力によって関係性がつづいているんじゃないだろうか。だって、わたしから連絡をするのは、書き上げた小説を送る時くらいだ。それは、よく言えば信用しているから読ませているとも言えるけれど、わたしは当事者だから自分の気持ちはわかっていた。 ものをつくっている人に送れば、内容に問わず書き上げたことに「すごいね」と言ってもらえるとわかっていたから、その賞讃ほしさに送っていただけなんじゃないだろうか。 でもさくらはそうじゃなくて、本当にただ純粋に友だちとしてわたしを好きで、信じている。はっきりそう書いてあったわけではないにしろ、そういうことが伝わる手紙だった。というよりも、アメリカからわざわざ手紙を送るという行動だけで、充分だった。封筒には、きらめくはなびらの切り紙も一緒に入っていた。ラブレターだ、と思った。 さまざまな感情が津波のように打ち寄せ、長い手紙を書こう、と思った。集中して書きたい、と思って移動中に書き上げた。それはさくらに対する感情の変化を綴った、独白のような懺悔のような、一方的な内容だった。書いている時は集中していたので気づいていなかったけれど、送って数日後に読み返して、うわ、と思った。顔が、赤ではなく蒼くなるのを感じた。さくらが寄越したものがラブレターだとしたら、これは単なる弁解だった。許してほしい、とうわめづかいが浮かび上がるような。 うーんと思っているうちに、ひさしぶりに東京で大きな地震があった。(これは、本当にだめなほうの地震かもしれない)と思った。部屋の真ん中で硬直しているうちに揺れはおさまった。 そういえば忘れてたな、地震ってくるもんだったな、とぼんやりしているうちに、いまだったら、送りそびれているいくつかのメッセージを送れそうだと思った。どれも年単位で滞っている連絡で、地震程度ではやはり、勇気が湧かずに素通りした中で、さくらには送れる、いま、と思った。 【手紙届いてる?】 次の日に連絡があった。【手紙で返信送ろうと思ってた!ごめんね】【来週一時帰国するから会おう!】だった。拍子抜けした。怒って連絡を寄越さない、ってわたしじゃあるまいしさくらにかぎってありえないか、と思ってちょっと笑った。 【13日なら空いてる うち泊まりなよ】 さくらからの手紙には、「**とべろべろになるまで飲んでいっぱい話したい」とあった。さくらが結構お酒に強いことを、ふっと小さい風が吹くようにして思いだす。さくらがうちに来るまでに、ヘパリーゼと一ノ蔵を買っておこうと思う。
2021.11
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