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#文学フリマ
tutai-k · 6 months
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たどり着かなかったおおくの未来たちへ
文フリ東京だった。 土曜日開催のイベントってなんだかんだ言いながらはじめてのような気がする……労働が土日祝休めなかったころはなんでイベントは平日にやらないんだろうと思っていたし、土日が休みだったころはイベントは土曜日にしてほしいと思っていたが、日月休みになると、イベントは日曜日がいいなと思ってしまう。日月は宿泊料金がやすい。
そんな自分本位な「この日がいいな」をわたしはいくつも持っている。
文フリ東京は、土曜日の朝に出発した。車内販売がなくなってしまって、でもまあ新幹線のホームとか購買にシンカンセンスゴイカタイアイス(シンカンセンモウカタクナイアイスだという噂だが)が売っているらしいから、それを食べようと思っていたが、朝、名古屋駅で見つけることはできなかった。 しょんぼりしながら新幹線に乗る。新幹線の中ではほとんど寝ていた。
東京駅・浜松町・流通センター。いつもの乗り換えで会場に向かう。来年の12月の文フリはビッグサイトでやるらしいから、この行程で向かうのはあと一回。
会場前に八束さんのスペースで不穏なフライヤーをもらう予定だったのでもらいに行ったら、八束さんがさいたま文学館で開催中の『澁澤龍彦の文学世界』のフライヤーも一緒にくれた。 ので、スペースが出入り口の真ん前だったこともあって、これはたくさんのひとに見てもらえるんじゃないか…!ということで、出口に向けて配置した。完璧である。
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そんな素敵な設営をして、開場。
遠方からきてくれたフォロワーさんに展示のフライヤーを見せ澁澤龍彦の話をし、「若い頃にわたしも全集読みました!」と言ってもらうなどしたり、痛覚の麻子さんにはえんえんと「この写真見てくださいやばくないですか?羽田に楯の会の制服を着て見送りに着た三島の帽子をかぶっておどけているときの写真でこれが二人が実際にあった最後になるんですよ……」と一生終わらないんじゃない勝手くらいの話をしつづけてしまったり、このフライヤーに気づいてくれた通行人のひと(「澁澤龍彦だ…!」という声が聞こえた)に「裏面も見てください!そしてよろしくお願いします!」とさっと差し出したり……。こんなに充実した文学フリマ東京は、2014年から参加していて初めてじゃないかと言うくらい充実していた。
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惜しむらくは、澁澤龍彦のフライヤーと一緒に不穏なフライヤーを挟んでいたにもかかわらず、だれも「澁澤龍彦と棄てに行ける家父長制があるんですか?」と聞いてくれなかったこと…。澁澤龍彦と棄てに行ける家父長制は果たして存在するのか……?
とまあ、こんな感じなのだが、そろそろ皆さんも不穏なフライヤーとは?と思っているところだろうと思うので、ご紹介致しますとこういうやつです。
「父親の死体を棄てに行く」アンソロジー。家父長制を棄てに行きたい方はどうぞ2024年5月の文学フリマ東京をお待ちください。
イベントが終わってからは、八束さんとヒマラヤ鍋を食べに行った。 お店の予約時間まで過ごしていたドトールで渋沢栄一の話になり、「ああ、向こうは傍家で、本家はうちなので」と話したら「いまうちって言いました?」と聞き返される。うちです。 ヒマラヤ鍋屋さんはめちゃくちゃすてきな楽隊(?)のお誕生日パレードがあったり、びっくりするような美味しい鍋を食べられたりと大満足だった。
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打ち上げを終えて、翌日のさいたま文学館に備えて埼玉に宿を取っていたので、移動をはじめたら電車がいきなり止まった! 電車の沿線で人身事故があったとのことで、近くのハブ駅みたいなところで電車を降ろされてしまう。こんなこと担ったのは初めてなのでびっくりしていると、とりあえず一時間くらいしたら電車は動くからね~とアナウンスが入り、事なきを得る。
都会ならではの体験だな…と思いながら、ホテルにたどり着いて泥のように寝た。
そしてさいたま文学館へ。
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張り切って出てきたら開館まえについてしまった…。図録を買って、老人クラブの展示があったので見せてもらったりして(ヤツガシラの俳句があってとてもよかった)、10時になる。
貸し切り状態……。
展示は、埼玉と澁澤の関係から始まっていて、浦和高校時代の写真(浦和高校同窓会が出しているものだった)があるのがとてもよかった。 限定本も展示がたくさんあり、原稿も、文学館が所蔵しているものが4、5点。 サド裁判のときに澁澤が三島に書き送った手紙に、争点が「わいせつか芸術かを超え、表現の自由/検閲への抵抗である」ことが書かれていることを指摘していたり、『高丘親王航海記』の原稿用紙、最初は「了」と書いてあったのを、推敲の段階で文字を自ら消したことを指摘していたり、「澁澤龍彦」という人物を表現との向き合いかたから見せているのが良いと思った。 面白かったのは三島の写真の使い方で、「血と薔薇」の「男の死」の三島の写真、あと、メインビジュアルが羽田に見送りにきた三島の帽子をかぶっておどける澁澤の写真だったからか、「楯の会の制服を着た三島由紀夫」の写真が展示してあったりした。
展示をひとしきり見た後は、図書室に今回の展示の関連本がまとめてあるとのことだったのでそれを身に。「作家のおやつ」「作家の食卓」といった本の紹介や、山﨑ナオコーラが文豪の墓参りにいく本に澁澤の項目があった。山﨑ナオコーラの澁澤へのまなざしにはわたしにもおぼえがある。よい本だった。そしてその本で、先月わたしが緑色のインコに夢中になっていた霊園に中島敦の墓があることを知った。敦、ごめんな……墓のことなんて全然知らなかったから、緑色のインコのことしか考えてなくて……。
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その後は文学館併設の「けやきカフェ」で澁澤龍彦コラボメニューをたべる。黒糖と胡桃のパンケーキ。澁澤が好きだった胡桃や黒糖のお菓子をイメージしてつくられていて、とてもよかった。 思い出したのは、今よりもっと貧乏だったころ、いろんなところでやっている澁澤の展示に行けなくて悔しい思いをしたことだった。いまこうしてたどり着くことができるようになったことを、なんだかとても、自分が、自分をなんとかしているように思えた。
パンケーキを食べ終えてから、「武蔵野うどん」に挑戦することにした。「伊勢うどんとは対極にあるうどんだ」という事前情報しかなかった。 桶川駅ちかくのお店はかなり人気店のようでたくさん人が並んでいて、お店に入れたのは並び始めてから一時間後くらいだった。 つけ麺(うどんのことをつけ麺というのか?)システムで、つけ汁とうどんは別々の皿に載っている。なるほどこういうやつなのか、となにも考えずにがっと箸でつかんで汁につけてすすりはじめたはいいが、うどん、めちゃくちゃかたいんですけど?!噛みちぎれない…やばい、全部すすって口の中に入れるしかない……と思ったが、これがまたすさまじく長くて……永遠にうどんがおわらない……。 こんなに硬くて長いうどんはじめてなんですけど?!おれたちは箸で持ち上げただけでへたしたらブツッといく伊勢うどんの民なんだということを再確認し、「これは風邪を引いたときに食べるうどんではなく、体力が有り余っているときに食べるうどんだな」と確信しました。きっと武蔵野のひとたちは、風邪をひいたときにはおかゆを食べるに違いない。(伊勢志摩の人間は風邪をひいたら伊勢うどんを食べます)
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二口目からは一本ずつ食べることで武蔵野うどんのおいしさを堪能し、また是非食べたい、顎の力を試したい、と思った。
武蔵野うどんを噛み砕くのに体力のほとんどを持って行かれて、疲れ果てたので、そのまま帰宅することに。 購買にシンカンセンスゴイカタイアイスを見つけたので購入し、席に着くと、隣のひともおなじシンカンセンスゴイカタイアイスを持っていた。しかもおなじチョコレート味。
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べつに示し合わせてはいないがふたり一緒に食べることになってしまい、こんなに好きなひとがいるのに、もうシンカンセンスゴイカタイアイスは車内販売されないんだな……と悲しくなる。 そして、乗車15分まえに買ったし、シンカンセンモウカタクナイアイスだった。
アイスを食べ終えてからは、記憶がない。気づいたら名古屋だった。
名古屋駅で、近鉄のホームに来たら、電車を待つ人は無秩序にホームにたたずんでいて、車両のドアとか何も気にしていなかったし、電車が着いても「先に並んでいたひと」という概念がないので、運良くドアの近くにいたひとから電車に乗りこんだ。東京とかから帰る途中、この近鉄のホームの無秩序さを目の当たりにすると、まだ名古屋から三重まで帰らないと行けないのに、「帰ってきたなあ」と思うのだった。
名古屋駅から最寄り駅までも、寝ていたのでほとんど記憶がない。
帰宅したら、夕食は焼きそばだった。焼きそばの麺は、どれだけ頬張っても簡単に噛みちぎれた。武蔵野うどんは硬かった。
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aramashi · 6 months
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【文学フリマ東京37 出店】 📍ブース:Q-22 🕙11/11(土) 12:00〜17:00 ✅入場無料 🏢東京流通センター 第一展示場・第二展示場 📕作品の詳細 https://c.bunfree.net/c/tokyo37/h1/Q/22
ご無沙汰しています。来週土曜の文学フリマに出店します。Tumblrやはてなブログに書いた、これまでの日記をまとめた本を持っていきます。新刊もあるので、ご都合あう方はぜひ遊びに来てください。
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ebina-aya · 6 months
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文学フリマ東京37
文学フリマ東京37、無事に終わりました。パレオパラドキシアのブースにお越しくださった皆さんとは、東京に行ったからこそお会いできました。凄まじい数の出店者の中から、海老名絢を見つけていただき嬉しかったです。ありがとうございました。また、事務局の方々にも感謝を。
さて、ここからは感想と反省です。 まず、「広くて、人が多くて、疲れた」が正直な感想です。壁際のブースだったのですが、人通りが絶える時間がほぼなくて、延々と流れる人々を見ていて酔いそうでした。 人通りの割には立ち止まってもらいにくかった印象です。人の動きを見ていたら、なんというか、文学フリマ東京は規模が大き過ぎて、目星をつけたブースに行くだけで皆さん精一杯で、その近くのブースも合わせて眺めるゆとりがなかったのかもしれない、と思います。お隣に来ていた人が流れで見てくれるということが少なかった気がします。だからこそ、立ち止まってくださった方がありがたく、フリーペーパーを受け取っていただけたときはよかったなぁと思っていました。 わたしも人通りが絶えないのを見て、席を立つタイミングが掴めなかったし、この人混みに出て行くのは大変そうだと思い、全然買い物に回れませんでした。 そんなふうに、人の多さに圧倒されていた中、今回は隣接配置を依頼していて両隣はどちらもお知り合いだったので、気を使い過ぎずに済んだのは正解だったと思います。
売り上げとしては、交通費とホテル代を出すことを目標にしていたのですがあと一歩至らず、文学フリマ大阪を若干下回りました。Webカタログの「気になる」の数は大阪の倍近くついていたのですが…。時間当たりの販売数は東京と大阪がほぼ同じだったので、開催時間が1時間短かった分、東京の売り上げが少なかったと言えそうです。フリーペーパーは意外と減っていました。ブースが入り口近くなので「会場に入ったばかりのところで、すぐに買うか」を迷う方も多かったため、ひとまずフリーペーパーをお渡ししたからでしょう。 東京開催では、いかに「行きたいブース」「買いたい本」として認識してもらうか、が鍵になりそうです。Twitterでこまめに宣伝ツイートをしていましたが、それ以上の戦略を立てて臨んだほうがよかったようです。また、わたしはほぼSNSで交流をしていないので、東京や関東に知り合いと言える詩人さんがいないのも、もしかしたら響いたのかもしれません。 とはいえ、めちゃくちゃ宣伝や交流を頑張ってまで文学フリマ東京に出たいのか、というと、そうではないかなぁというのが今の気持ちです。また、気が向いたときには出店します。うまく休みを繋げて観光がてら行けるとき、とか。
次の出店は、2024年の文学フリマ大阪を予定しています。文学フリマ東京のあと機械書房さんへ寄っていろいろお話しした結果、エッセイ集を作るのもよさそうだと思い始めています。書きたいことを一覧にしてみたら、10個以上あったので、薄めの文庫本にはできそうです。新刊にできるように、今から少しずつ書き溜めるつもりです。
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yachch · 11 months
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文学フリマ東京36
2023/5/21(日) 開催の文学フリマ東京36に参加します。 スペース番号は【J-13】。
webカタログはこちらからご覧いただけます。
お品書き。
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今回はcanvaのテンプレートを利用して作成しました。前回の文フリの時にお品書きのテンプレートはなかったので、文明は着実に進んでいる……。
以下、個人誌の紹介です。
【新刊】アフターヘブン
B6サイズ/134ページ/¥600
天国は、居心地が悪すぎる。
あらすじ: 15歳のアンナは、特別な少女たちが集められるシフェンタ女子学校に入学する。 変わり者のリリャ、頑固で勝ち気なヴィオラとともに学校生活を送りながら、アンナは一歩ずつ大人に近づいていく。 それは同時に、生まれ育った土地の歴史、自身の失われた過去と向き合うための道程でもあった。
試読:こちら
今回の新刊です。500円くらいでサクッと読める一冊を出したいと思い書き始めましたが、文字数あれよあれよという間に文字数が増え……。 詳しいことはこちらに書きましたので、よろしければご覧ください。
直接的な表現は一切ありませんが、南コーカサス地域の紛争を彷彿とさせる内容を取り扱っています。私は戦争に対して強く反対する立場であることをここに明記しておきます。
【準新刊】光や風にさえ
B6サイズ/256ページ/¥1000
社会から透明化された女性をめぐる「語り」の物語。
あらすじ: 未亡人として貧しい暮らしを送りながら、日系移民の社会に息苦しさを覚えるナオミ。   あるとき船着き場に現れた2世の少女に導かれ、より生きやすい場所、新天地を目指して開拓地からの逃亡を図る。   事故の後遺症により夫に捨てられた少女、幽閉される先住民の女性、水上で生活する娼婦……。 異国での旅を通じて、ナオミは自身が生まれ持った困難と向き合っていく。
試読:こちら 
前回の文学フリマ東京で発行した長編小説です。社会性に困難を抱えた女性の物語……とまとめてしまうと色んなものをとりこぼしてしまうかな。表現が難しいですが、生きづらさという事象に関して、社会にはびこるナラティブに対してひとつ異なる視点を置いておきたくて書いた話です。
そのほか、「不幸な少女アンソロジー シンデレラストーリーズ」も少部数持ち込む予定です。 通販もありますので、ご都合に合わせてご利用ください。
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madokaizuka · 10 months
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文学フリマ当日。いつも「誰がこんなもの読むんだ?」と思いながら孤独に書いているので、さまざまな形で気にかけてもらえていることが実感できるとうれしい。お立ち寄りいただいた方、ありがとうございました。
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seimeikatsudou · 1 year
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第1号、第2号にひきつづき、木村重樹『Shigeki-ZINE』第3号のブックデザインを担当しました 〈悪場所〉と〈メタフィクション〉という観点からの映画特集となっています 2023.5.21(日)の文学フリマ東京(於・東京流通センター第一展示会場+第二展示場Fホール)にて頒布予定です/スペースはウィッチンケア書店【か-71/72】 ご来場の際はぜひお立ち寄りください(わたしは不在です)
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furufura · 8 months
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第11回文学フリマ大阪(2023/09/10)
→文学フリマ大阪11に出店します。
終了しました。 たくさんのご来店ありがとうございました。
過去最高の、昨年の倍ほどの来場者数だったそうです。 懐かしい再会や新しい出会いがありとても楽しかったです。 次は来年1月の文学フリマ京都でお会いしましょう。
2023年9月10日(日) 11:00〜17:00 OMMビル 2F B・Cホール(天満橋駅直結) ブース:N-21
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aya-ebina · 1 year
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2023/01/15 文学フリマ京都7
文学フリマ京都7に出店した。2020年以来、3年ぶりの出店だった。イベントごとに精算をしたあとは販売数などを残していないのだけど、以前と変わらず多くの方に来ていただき、本を手に取っていただいたと感じた。14時台に頭痛が起こってしまい、15時過ぎから片付けて早めに帰った。それでも、楽しい1日だった。お越しくださった皆さん、事務局の皆さん、関わってくださった皆さん、ありがとうございました。感想や振り返りは後日、こちらに書こうと思う。次は9月の文学フリマ大阪に出られたらよいな、と考えている。
帰宅してすぐにお風呂に入ったら、全身の血行がよくなっていることを感じた。どうやら緊張から身体に力が入りすぎていたらしい。頭痛も治った。ストレッチをしてから眠ろう。
あと、お昼ごはんを食べに行ったパン屋さんが、人生で一番おいしいパンだった。食べ終わって、にこにこするくらい。値段がパンにしては高いと思ったのだけど、食べたら納得だった。チーズのサンドイッチが、びっくりするくらいおいしかったと思い返して、パンを買って帰ればよかったなと思った。みやこめっせ近くのホーフベッカライというところ。
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jumpingmachines · 2 years
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第十回文学フリマ大阪 「うちなきて」 
令和4年9月25日(日) OMMホール 11:00~17:00
第十回文学フリマ大阪
会誌 「うちなきて」
サークル名「泣ける小説を書いてみた」
���加させていただきました。
感想はコメント欄にどうぞ。
当日の記録は後ほど追記していく予定です。
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201aopink · 2 months
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201フリーペーパーVOL.1 2024/02/20発行
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201のフリーペーパーができました。
こちらを2024年2月25日開催文学フリマ広島6に持ち込みます。イベントではピンク色の可愛い紙に印刷してもっていきます。(メチャ可愛いっす!)
ぜひ、フリーペーパーをご覧ください😼
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tutai-k · 1 year
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文学フリマ東京参加します
2023年5月21日(日)、東京・流通センターにて開催される文学フリマ東京36にサークル・ヨモツヘグイニナで参加します。 お品書き↓
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新刊は『けものと船乗り』、『ヤールルカ』の二種類です。
★けものと船乗り 船をことごとく沈めてしまうという「魔の水道」を挟んで、島とむきあう街……その街の灯台には、もう一匹のけものが棲みついていた。 街のひとびとには「けもの」と思われているアーシアは、ある日磯で船乗りと出会う。けものに焦がれて水道を渡りたがる船乗りは、それでも、星の読み方も、鳥のことも、航海についての知識をすべて、忘れてしまっていたのだった……。 B6サイズ/42ページの小さな幻想小説です。 ★ヤールルカ 動物写真家とハンター、ふたりの女が出会い撮ることと撮られることについて考えるファンタジー小説。B6サイズよりちょっと大きい、12ページのコピー本です。
通販で予約していただいてるかたは本日発送いたしましたので、週の半ばころには到着するんじゃないかなと思います。
他に持ち込む本ピックアップ ★山梔の處女たち(準新刊) アルファの少女ふたりの物語『首輪とロマンス』、魔法学院に通う少女たちと教師・使い魔の物語『魔女の選択』、人生の岐路にまどう少女たちの恋をすること・しないこと、そして未来についての物語です。 ★浜辺の村でだれかと暮らせば(おすすめ) 田舎で漁師をいとなむ日和。父が死に、自分の収入だけでは生活が心許ない…そんなとき「だれかと暮らす気、ない?」と声をかけられて……。やってきたのは都会の男。人付き合いは得意じゃないし、村に役立つような特技も持ってない。それでも、「この土地」で生きていくことを、ともに選ぶ「ひとびと」の物語。
委託本 ★『征服されざる千年』(鹿紙路さん) 東アフリカ×三つの時代×百合、歴史と物語りの剣呑な関係、歴史実践という切実な営みについての長編小説 5~6世紀 魂の救済を求め沙漠を旅する修道女と元娼婦(シリア~エチオピア) 15~16世紀 漁師の娘に恋い焦がれるムスリマの少女(マダガスカル~エチオピア) 21世紀 共に逃避行する歴史人類学者と考古学者(日本、マレーシア、シンガポール、マダガスカル、ロンドン、タンザニア、エチオピア) ほかに、鹿紙さんのお手製の素敵なブックカバーも委託します! ★『日々詩編集室アンソロジーvol.1 わかち合い』 31名の寄稿者とHIBIUTA AND COMPANYのスタッフによるエッセイや旅行記を集めた本です。全部リソグラフ! ★『存在している 編集室篇』 HIBIUTA AND COMPANYに集うひとびとが、どこへ行こうと出発し、どんな道のりを歩いて「ここ」へたどり着いたかをそれぞれの言葉で語るエッセイ集。第一弾は編集室篇。編集室にいる「ひと」のことを知らなくても、「ひとりの人間がどんな軌跡を歩いてきたか」、言語化に長けたひと・出版という選別に勝ち抜いたひとだけでなく「だれもが」語りたいときに語る試みをする本です。
他に↑の日々詩編集��から9月に『ゆけ、この広い広い大通りを』というタイトルの三人の女たちの物語が出るので、試し読みの冊子(ちょっとだけ)とかも持って行きます。よかったらどうぞ。
文フリ東京、お隣は八束さん。
新刊の「アフター・ヘブン」、その書物について書かれた八束さんのブログを読んで、このような目を持つ稀有な作家の書物に手が届く世界は幸福である、と言う思いを強くしました。 『光や風にさえ』もそうなんだけど、権威や能力主義からは取りこぼされてしまう個人(これはフィクションの登場人物であっても、というかフィクションの登場人物であるからこそ、ストーリーラインに載せられず、すくいあげられなかったりする)の物語を、丁寧に、(逃げずに)、決してあきらめずに「描く」姿勢に敬服する。
東京、行くのは実は三年ぶり。鹿紙さんに委託をお願いしていたので、初頒布の本ばかりではないけれど、それでも、わたしがこの本たちを携えて東京へ行く、と言うことは「初」で、どきどきしている。
新幹線の切符、予約を間違えて、東京→名古屋というのを買っちゃった。
今週中に、もう一個くらいお知らせしたいことがあると思うので、そしたらまた、ブログを書きます。
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aramashi · 5 months
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通販ページを更新しました🛒
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文学フリマで初売りした新刊を追加しました。作品紹介も加筆しています。気になっていた方もそうでない方も、ぜひご覧ください🕊
それからはここから https://aramashi412.booth.pm/items/5255957
ホールケーキを切り分けて https://aramashi412.booth.pm/items/3516077
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ebina-aya · 8 months
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2023/09/10 文学フリマ大阪11
文学フリマ大阪、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました!次は11/11(土)に開催される文学フリマ東京に出店しますので、ご都合の合う方、ぜひお会いしましょう。
ここからは記録です。
年始の文学フリマ京都以来の文学フリマ出店にして、大阪はたぶん4年ぶりの出店だ。緊張で夜中に何度も目が覚める、なんてことはなく、7時間ほど眠って6時台に目が覚めた。
友人の南森町氏が荷物を持ちに家まで来てくれたので、一人で重たい荷物を運ばずに済んだ。早く行っても設営がすぐに終わるので時間が余ってしまうと、10時頃にOMMビルに着くように出かけたら、すでに出店者の待機列が恐ろしく長くなっていた。2階の廊下をぐるりと回って入場し、さっさと設営する。パレオパラドキシアは凝った設営をしない。今回は本が3種類(わたしの詩集と南森町氏のzine)なので、久々に本立てを使ったくらい。
午前中からたくさんの人が来ていた。人酔いしそうになりながら、目があった人や立ち止まってくれた人にフリーペーパーを渡したり、よかったら見本をご覧くださいと声をかけていた。今までだったら店番しながら読書をしていたのだけれど、本を読む暇はなかった。それだけ興味を持ってもらえたということだから、ありがたいことだ。サインをくださいとか、ずっと出版社から出るのを待っていたとか、毎回来ているとか、機械書房さんで私家版を買ったとか、いろいろ話しかけてもらったのも嬉しかった。文学フリマに出ると肉体的にはとても疲れるのだけれど、精神的には書いていてよかったなと思えてとてもよい。
晩ごはんを食べに行ったあと、精算をしてから解散。売り上げとしては、冊数で言うと年始の文学フリマ京都の2倍くらい売れていた。金額は過去最高のはず。本当にありがたい。
片付けがてら、11月11日の文学フリマ東京に向けて、詩集を宅配搬入すべく箱詰めした。いつも家に在庫があるのに搬入数が少なくて売り切れというのが嫌で多めに搬入する。箱の大きさが設営道具までは入らないので、家にある『あかるい身体で』と『声を差し出す』の在庫を全部詰めた。おそらく文学フリマ東京の規模が大きいとはいえ売り切れはしないだろうけれど、売り切れに近づけることができたらいいなと思っている。 
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swtmm · 4 months
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既に楽しかったりする
年が明けて、
もう既に世界は忙しく、けたたましく、目まぐるしく動いてしまってるような。
疲れてる?、大丈夫?、
たまにはちょっと目を閉じたりしてみてね。
そんな気持ちです。
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新刊、無事に作ることができました。
帰るまでが遠足なので気を抜いてはならないんだけどね。
初めて文庫本サイズ、カバー作って、
久しぶり(個人だとたぶん3年ぶり?)にイベントに出ることが楽しくて仕方ない。
まあ、仕方ないとか言う割にはまたギリギリに生きてしまったのですが。
でも、このサイズ、掌に収まる!最高!となってはたりします。
カバー写真はコロナになる前の晴海埠頭です。
作品とあんまり関係ない!笑
個人的ルールとして明言してしまうと、
文学フリマについては、東京開催には出ないので、
それならば地方開催に出ようと思った次第なのです。
初めて参加する地方開催が懐かしいあの頃の文学フリマみたいなのか、それとも……考えるのは楽しいですね。
まさかのブースが出入り口に近いので、寒くなければいいなぁ、なんて呑気な感じでいます。
冬の京都ごと初めてかも。
当日はよろしくお願いします。
文学フリマ京都 1/14
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picturebeach · 4 months
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文学フリマ京都8のえ-46【蒼球歯車】サークル様にて委託させて頂きます。
初の文庫短編集などを持っていく予定です。よろしくお願い致します。
短編集【旅前】のお話の試し読みはこちら→
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rokugatsunomomo · 6 months
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