Tumgik
#畳表下駄
apartment315 · 2 years
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oka-akina · 5 months
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1207-1211
1207 たくさん洗濯をした。朝から暖かかい日だった。キムチ鍋の残りにごはんと卵と餅を入れておじやっぽいものを食べた。この餅は母が仕事のお客さんからもらったもので(毎年餅つきするらしい)、食べきれないからと毎年わたしのところにもやってくる。わたしも食べきれなくて冷凍していたやつ。いや母はとっくに退職している。これはいつの餅だろう。いつのかわかんないけどふつうに食べられた。スープジャーにこれを入れてお昼にし、入りきらないぶんを朝食べた。
角川ふざけんなとバチぎれた日記を書いた。バチぎれた日記を書くとソワソワしてしまう。わたしはいろんなことをのろのろのろのろ考えているタイプで結論を遅らせがちなんだけど(意図して遅延させている面もある)、この件の差別的な宣伝文に関しては言える人がすぐ言わないとだめだと思った。「伝染する」はひどい。今後いろんな価値観や常識は変わっていく可能性があるけど、いま、この瞬間、「伝染する」にショックを受ける(受けた)人たちがいることを無視しちゃだめだと思った。どのような本も出版を妨げられるべきではないというのはそれはそうなんだろうけど、と同時にNOは言わなきゃと思った。このあいだの日記でも書いたけどわたしにはひどいミサンドリーがあり、自分のあたまで考えたつもりのことはまちがいだらけなんじゃないかと不安でたまらないし、実際しくじりも後悔も多い。でもそれはそれとして「伝染する」はありえねーわ。そう思ったいまのこの気持ちを大事にしたいと思った。
なんかいろいろ終わらなくて観に行きたかった映画を観に行けなかった。しょんぼりしながら帰って寝た。
1208 今日も暖かい。寒さに慣れてきたのもあるかもしれない。デニムのセットアップで出かける。セットアップって好き。太ってからメンズのセットアップをよく着るようになった。 甥の誕生日プレゼントを買う。妹にリクエストをきいたら絵本がいいとのこと。「からすのパンやさん」と「スイミー」が気に入っているからそれ以外のかこさとしかレオ・レオニとの指定。五歳になる。絵本の読み聞かせは書いてある文字をぜんぶ読んであげないと怒るそうで、奥付も音読しているらしい。偕成社、東京都新宿区市ヶ谷砂土原町…とかそういうの。わたしも親向けの解説とかぜんぶ読んでたな。
ブックファーストに行ったら絵本はほぼシュリンクされていて、中身が見られなくてちょっと困った。汚損防止だろうけど表紙しかわかんないんじゃネットで買うより不便だ…。 「どろぼうがっこう」、「だるまちゃんとてんぐちゃん」、「おんがくねずみジェラルディン」、「さんびきのやぎのがらがらどん」をチョイス。中身がわからないから自分の好きなものになる。ジェラルディンはえものおすすめ。だるまちゃんとてんぐちゃんだけシュリンクされてなかったのでぱらっと読んだ。こんないい話だったっけ…ちょっと泣きそうになった。
だるまちゃんがてんぐちゃんの持ち物をつぎつぎほしがり、お父さんに相談して近しいものを手に入れていく。天狗の下駄とか帽子とか。似ているものを探し、自分用を作り出していくさまがかわいくて面白い。あるときてんぐちゃんの鼻にちょうちょがとまって、だるまちゃんも長い鼻をほしがる。最初お父さんは蝶がとまるなら花だと思って色とりどりのお花を並べてみせるんだけど、ちがうそうじゃないんだ、花じゃなくて鼻なんだ、自分は長い鼻がほしいのだとだるまちゃんは訴える。お父さんはお餅をついて鼻を作ってあげて、だるまちゃんは立派な鼻を手に入れる。鼻の先に小鳥がとまって、てんぐちゃんも一緒によろこんで、めでたしめでたし。 めっちゃいい話だな。こういうのって、他人の所有物や身体の特徴をうらやましがるのはやめましょう、自分のあるがままを愛しましょう的なメッセージにしちゃいがちだけど、ほしいものをなんとかこしらえ手に入れるっていうのがいい。めちゃめちゃいい。飛躍しすぎかもだけどこれFTMの話だなって思った。
お昼はピザ。ドミノピザがブラックフライデーで600円というのをやっていて、ブラックフライデーってもう終わってないか?と思ったんだけど(一応ネットでも調べた、12/3までのキャンペーンと書いてあった)、店の窓には600円ですと書いてあるのでこれまだやってるんですかとたずねたらやっていた。一人で昼間からピザ食べるの浮かれてて面白いな。食べたらとても眠くなりやるべきいろいろが捗らなかった。夕方、通販とか書店さんへの荷物を送った。 夜ごはんはかぶと豚の炊き込みご飯。インターネットで見かけたレシピ。あとじゃがいもの煮物と、ほうれん草を炒めたやつ。ほうれん草はナムルかごまあえにしようかと思っていたけどめんどくさくなって塩胡椒で炒めた。炒めただけなのにやけにおいしくて、なんだか感心してしまった。それで(っていうのも意味わかんないと思うけど)久しぶりにヘミングウェイの『老人と海』を読み返した。
1209 甥の誕生日会。妹と妹の夫の勤めている会社の保養所みたいなところですき焼きを食べた。旅館みたいな畳の個室。甥が卵を割ってかきまぜてくれた。駅から保養所への道で父が転んで血だらけになり、店の人にばんそうこうをもらった。何やってんのと母は呆れ、父はばつの悪そうにしていた。これ以上言ったら機嫌が悪くなるからさっさと手当てして話題を変えようという連携プレーがあった。うちの父はいつも威張っていて口が悪く、その一方で信じられないくらいうっかり者で、離れて暮らしていると困った奴だなーとやや笑えるけど毎日一緒にいると扱いづらくて大変だろうなと思う。ただ母も言動に軽はずみなところがありわたしはしばしばぎょっとするので、まあちょうどいいんだろうなと思う。ちょっと飲みすぎた。瓶ビールを何本か飲んだあと、妹と父とわたしで日本酒の四号瓶をあけた。甥がどんぐりをたくさん拾った。一個ちょうだいと言ったら二個くれた。すべすべした立派などんぐりだった。すごく眠かったけど帰り道だったので新宿アルタ前のスタンディングにちょこっとだけ参加。STANDING DEMO QUEERS FOR PALESTINEっていうやつ。人多かった。帰ってから少し寝て、起きて小説を書いた。夜になっておなかがすいたのでコムタンを食べた。
1210 原稿を提出。ちょっとすっきりした気持ち。日記祭に行く。望月柚花さんと待ち合わせ。新しい下北沢にいまだ慣れないという話。ずっと慣れない気がする。バインミーを食べた。レバーペーストがこってりしていてパンがしっかり固くて、これだよ〜!というバインミーだった。 日記祭、わたしの探し方が悪いのかもなんだけど委託?の本がどこにあるのかよくわからなくていくつか見つけられなかった。売り切れもあった。うろうろ歩きまわって見つけらんない感じにきのうの父を思い出した。似てんのかな。口ばかり達者でうっかり者。でもいい天気であたたかくて、見つからないのもしょうがないなという気持ちになった。外でやるイベントいいな。隙間さんの『うつわ日記』と図Yカニナさんの『沖縄に六日間』を買った。 柚花さんと文章の話とか着物の話とかしながらビールを飲んだ。ミントマイナスマイナスのことを覚えていてくださってうれしかった。そしてしゃべっている途中、ネプリにしているステッカーのPalestinaのつづりがまちがってませんかと糸川さんがDMで教えてくださって、自分はほんとに��っかり者だな…と反省した。父はわたしの名前の漢字をしょっちゅうまちがえるのを思い出す。
ドーナツを買って柚花さんとバイバイし、国会前のデモへ。この日は黒のオールインワン(ツナギ)を着ていて、最近イベントとかスタンディングに行くときよく着てる。どこでも座れるしポケットいっぱいあって便利。日記祭行ってビール飲んでドーナツ持ってデモ行くのどうなんだと思いつつ、そのくらいで参加するおっちょこちょいがいてもいいような気もする。あとやっぱりこういうのにぶらっと行けるのは関東民の特権なんだろうなとは思うので、行けるやつは行っとくほうがいいかなと思っている。そこそこ元気で、子育てや介護やぜったい抜けられない仕事とかもないし。 国会前のデモは年齢層が高くてちょっとびっくりした。ナクバを生き延びたパレスチナ人のお孫さんという方がスピーチしていて、胸が詰まった。警察がすごく多かった。地下鉄の出口を出たところで「イベントに参加の人ですか?」と道案内されかけ、イベントではなくないか…?と思った。
日比谷公園でドーナツを食べ、さっき買った日記を読む。隙間さんの日記、写真(LINEの画面のスクショ)がたくさん袋に入っているもので、公園でこの束をカサカサめくる時間がすごくいいなと思った。内緒話みたいな感じ。futouさんのツイッターから流れてきてなんとなく日記を眺めたことが何度かあって、すっかり忘れていたんだけどちょっと前にツイッターをフォローしてくださってああそういえばと思い出した。日記祭でお話してみたかったんだけどfutouさんから来ましたとか意味わかんないことしか言えなかった。このあいだ角川にバチギレた日記を書いたとき、「毎日書いてる日記だけど、怒っていることについて書くと日記ではなくなるな…。でもこの日これを考えていたという記録だからまあいいかという日記。」というツイートにいいねしてくれてうれしかったの。でもわざわざ言うことでもないなと思った。『沖縄に六日間』は旅日記的なものが読みたくて買った。装丁がすごくいい。国会前の時点でスマホの充電はだいぶ少なかった。電源のあるカフェとかに行けばよかったんだけど天気がよくて思わず公園でぼーっとしてしまった。『ピュウ』を読みすすめた。 体力的にきついかなーと思ったんだけど渋谷ハチ公前のプロテストレイヴをちょっと見に行った。すごくよかった。スピーチがパワフルなのもよかったけど、音楽がすごくよくて…。赤と緑のスモークもよかった。渋谷駅前、スリバチの底に��と音と声が溜まり、うねっていた。通りすがりに足を止める人も多かったように見えた。これ何やってるんですかと聞かれたのでちょっと説明。ステッカーをあげた。つづりまちがってないほうのやつ。帰って肉を焼いて食べた。
1211 何も捗らない一日だった。きのうおとといと活動的に過ごして疲れているんだと思う。そりゃそうだよなと思う。労働の電話がかかってきたのを無視した。「こわいよお」とか言って布団にもぐった、部屋に一人でいるのにかわいこぶって。メールは返した。春菊とキムチでチヂミを作って夕飯にした。食べながら蘭たんの動画を見た。8番出口のやつ。夜になっても洗濯物はあんまり乾かなかった。今度参加するアンソロの小説を書き進めた。
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kinemekoudon · 2 years
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【6話】 「大麻を所持していたが不起訴にしたい」と言ったら弁護士にキレられたときのレポ 【大麻取り締まられレポ】
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パトカーが警察署に着くと、まずは3階の取調室に連れて行かれ、ガサのときにいた女の刑事によって取調べが始まった。
女刑事は「大麻を所持したことを認める?」だとか「逮捕されたことをどう思う?」などと質問をしてきたので、僕は白々しく「認めません」とか「不服です」などと虚偽の弁解をしておいた。
質問は10分ほどで終わり、女刑事が「調書の文言に問題なかったら、ここに拇印押して」などと作成した調書の確認を求めてきた。僕は(完全黙秘にしておくべきか…?)と数秒勘ぐっていたが、(罪を否定するくらい問題ないか…)と思い、拇印を押した。
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それから口腔内細胞を採取された後、警察署の1階で大型の機材による指紋の採取や全身の写真撮影などが行われ、僕の生体情報が事細かに収集される。
諸々の手続きが終わり、一度取調室でコッペパン2本と紙パックジュースだけの昼食を済ますと、僕は3人の刑事に囲まれながら、2階にある留置場の前に連れて行かれた。留置場の入り口は、分厚く大きい鉄製の扉で閉ざされ、厳重に管理されていた。
入場前に刑事たちに簡易的な身体検査をされると、前にいた刑事が指差し確認をしながら「前方ヨシ!後方ヨシ!大扉ァー!解錠ォー!」などと無駄に大声をあげる。さらに、それに呼応して残りの2人が「「おーとびらー!かいじょーっ!」」と声を揃えて大声をあげる。
すると留置場内からも「「おーとびらー!かいじょーっ!!」」という大声が聞こえ、大扉がゆっくりと開かれる。そうして僕の腰縄が留置担当官に引き渡され、ついに留置場に入ることになる。
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留置場内は、天井の蛍光灯のみ照らされた薄暗い雰囲気で、留置官の顔は刑事とは違って目に生気がなかった。留置官は僕の手錠と腰縄を外すと、2畳ほどの事務室に僕を連れて行き、留置手続きを始めた。
留置官はまず、身体検査を行った。僕はてっきり全裸にされて陰茎から肛門まで調べられると思っていたが、Tシャツとパンツを着用したまま、金属探知機を全身に当てられたり、スクワットをさせられたりするだけで少しがっかりした。
身体検査が終わると、留置場貸し出しのグレーの上下スウェットと茶色の便所サンダルに履き替えさせられる。便所サンダルには“5”という数字が書かれており、留置官に「場内では5番って呼ばれるから。収容者とも番号で呼びあうように」などと無愛想に告げられた。
それから、留置官が僕の荷物を机の上に出すと、留置場に持ち込める物と警察での預かりになる物とに仕分けを始めた。荷物の内容はほとんど持ち込み可能であったが、ステテコに関しては紐が首吊りに使われる恐れがあるとの事で、紐を抜いた状態で持ち込む事になった。
そうして留置手続きが終わり、僕は留置官の案内のもと、居室の近くに設置してある各人のロッカーに自分の持ち物をしまった。
僕のいた留置場は、4人まで収容出来る6畳程度の部屋が15室ほどあった。すべての部屋は前面に鉄格子の扉があり、奥には和式便所と洗面だけ設置されていて、生活スペースには硬いカーペットが敷いてあった。
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また、僕のいた留置場はどの居室も1~2人だけ収容されている居室しかなく、幸いなことに、僕の入った居室は自分だけの貸し切りであった。
僕は留置官に連れられ、2号室の居室に入ることになった。隣の1号室には、国籍不明のアジア系の青年が鉄格子を両手で掴んだ状態で���僕が居室に入るまでこちらを凝視していて少し気味が悪かった。
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留置官に居室の扉を施錠されると、僕は一旦、居室の中央に行ってごろんと大の字に寝転がった。そしてしばらく天井を見つめた後、ごろごろと左側に転がり、壁際に行ってみる。
壁を眺めていると、鉛筆で書かれた落書きや、2、3日前につけられたと思われる新鮮な鼻糞が付いていたので、主にその鼻糞を眺めていた。
鼻糞を観察していると、留置官がこちらにやって来て「5番、当番弁護士さん来たから用意して」などと伝えてきたので、僕は留置官の案内で、居室の前の廊下を進んだ先にある面会室に入った。面会室は映画のセットそのもので、少し高揚した。
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弁護士を待っている間、僕は(弁護士は守秘義務があるし、全て包み隠さず話しても大丈夫なんだよね…?)などと懸念していたが、(どうせ杞憂に終わるだろう)と思い考えるのをやめた。
しばらくすると、アクリル板で隔てられた向こう側の部屋のドアが開き、当番弁護士が入ってきた。弁護士は茂木健一郎をぶくぶくに太らせたような見た目をしており、目つきは鋭く、どこか横柄な雰囲気が漂っていた。
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茂木似の弁護士はドカッとパイプ椅子に腰掛けると、適当に自己紹介を済ませた後、ふがふがと鼻息を荒くしながら「今回はどのようなことがあったんですか?」などと、まるで興味がなさそうな口調で聞いてくる。
僕は、“友人と共に売人から大麻を買ったが、大麻は売人の車の中に放置された状態で警察に見つかった”などと包み隠さず話し、「…それで、3人で共謀のうえ大麻を所持した疑いで逮捕されたんですが、自白しないで不起訴を狙おうと思ってます」などと真面目に伝える。
しかし茂木は僕が話している間、メモもとらずに正気を疑うような顔をしていた。しかも僕が話し終わると「…えっと。大麻を買って所持していたんですよね?」などと意味のない確認をし、「他の2人は自白するでしょうから、不起訴処分は無理ですよ」などと半笑いで言ってきた。
僕は少しムカついて「たしかに車内で大麻は見つかってますけど、誰の所有物かは明らかになっていないので、嫌疑不十分だと思うんです。それに、他の2人は自白するような人ではないですね」などと反論してやる。
すると、茂木は鼻息を荒くしながら「そうだとしても罪を犯したわけですから、反省して正直に供述するべきです」などとぬかしてきたので、僕は呆れた表情で「いや、せっかく不起訴を狙えそうなんで、黙秘でいこうと思ってます」となどと生意気に言い返す。
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茂木は犯罪者に口答えをされたことが癇に障ったようで、わなわなと身を震わせながら「薬物から離れた環境で暮らした方があなたのためになると思っているので、無罪を主張するならあなたの弁護はお引き受けできません」などと正義面して説教をかましてくる。
僕は少し戸惑って「弁護士って、依頼人の弁護をするのが仕事ですよね?」と尋ねると、茂木は「罪を犯したのに無罪を主張するのは、弁護士倫理に反するので、あなたの弁護はできません」などともっともらしいことをほざく。
僕は「じゃあ他の弁護士さんに依頼するんで、大丈夫です」などと言うと、茂木は「当番は1人までしか接見できませんので、国選が嫌であれば、お金を払って私選に依頼するといいでしょう」などと、貧乏人には痛手だろうがというニュアンスを含んだ口調で蔑んでくる。
僕は「そうですか。いい当番弁護士に当たるかどうかって運次第なんですね」などと皮肉を言ってから、「まあ黙秘するだけなんで、弁護士の方は必要ないですね」などと一丁前に言ってやった。
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茂木は口を閉じて鼻で深く息を吸い込み、怒りを堪えた表情を見せた後、「はい。それでは本件は弁護士倫理に反するので、私はお断りします」などと言って席を立つと、こちらに一瞥もくれず面会室から出て行った。
僕はヤブ弁護士なんぞの世話にならずに済みせいせいしていたが、自分の居室に戻り、(本当に弁護士なしで大丈夫なんだろうか…)などと考えながら、独りポツンと座っていると、次第に心細くなってくるのであった。
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つづく
この物語はフィクションです。また、あらゆる薬物犯罪の防止・軽減を目的としています( ΦωΦ )
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patsatshit · 7 months
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現代に蔓延する上っ面の多様性の背後には、互いに認め合い、尊重するためにはそれぞれがそれぞれに誰かの役に立たなければならないという暗黙の目配せがそこかしこに溢れている。取ってつけたような「弱者救済」というポーズの背後に、どれだけの排他精神が蠢いていることか。高齢者、子ども、障がい者、生活困窮者、クィアをある種の符号に落とし込んでマーケティングに利用するのは、いつだって政治的悪辣の最たるものである。本来は音楽という鐘楼に集いし落伍者たちの解放区として機能していたクラブやライブハウスに於いてさえ、いつしか高い倫理観が求められるようになり、暗黙のドレスコードにより、世にも奇妙な選民思想が根付き始めている。互いに認め合い、互いを支え合うことを前提とした空間に、自分のような人間の居場所がなくなりつつあると感じることが少なくない。音楽が爆音で鳴り響く暗闇のなかには聖職者もいれば犯罪者もいる、心優しき英雄もいれば屑のような悪党もいる、互いの胸のうちに共通するものは何もなく、もちろん自発的な歩み寄りもない。鳴り響く猥雑な音楽だけが両者を辛うじて暗闇の内側にとどめ、足もとの溝を埋めていく。いまの時代、そういう多元的な現場や空間はもはや存在しないのかもしれない。
(『僕のヒーローアカデミア』233話より)
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前置きが長くなってしまったが、タラウマラには日々、様々な事情を抱えた「世の人」たちが入れ替わり立ち替わり訪れる。それは決して居心地の良いものではないし、少なくとも当店にとって、彼らは何の役にも立たない。どちらかと言えばこちらのストレスになるだけだ。それでも彼らはやって来る。そういう人たちをこの社会から見えにくくしているのが無自覚なダイバーシティが夢想するユートピアであり、権力者たちが吹聴する「美しい国」の実態なのだと思う。
(世の人①:東淀川を代表するファッショニスタ)
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まず最初に紹介したい人物が、自他とも認める東淀川のNo.1ファッショニスタ、清水氏だ。氏の特徴を挙げるとすれば、とにかくオシャレ、ひたすらオシャレ、無慈悲にオシャレ。この人がひとたび領域を展開したら、その術式から逃れる術はなく、世の中で最も役に立たないゴミのような服飾情報を一方的に脳内に流し込まれ、結果、見事に誰もが骨抜きにされる。かつて偶然にもその場に居合わせたWD sounds のオーナーLIL MERCY氏さえも凍りつかせた脅威の人物だ。自身の首元を指して「これは希少なFENDIのネクタイだ」と豪語するので、恐る恐るネクタイ裏のタグを確認すると、なんとブランドロゴではなく素材を示すflannelの文字。どつくぞ。そんな清水氏の母親が昨年亡くなったのだが、ある日、沈鬱な表情でタラウマラを訪れた氏が朴訥と胸中を吐露し始めた(聞いてもいないのに)。ずっと母の介護に身を捧げてきた自分としては、親の死を簡単に受け入れることができず、いまは食事も喉を通らない。母が使っていたベッドの上で呆然と天を仰いで、そのまま朝を迎えることも珍しくない、日に日に自身の身体が痩せ細ってきたことを自覚しており、周囲の者からも心配されている、というような内容をエモーショナルに語る。さすがに気の毒だと思い、親身になって耳を傾けていたのだが、次の瞬間、この男の口から耳を疑うようなセリフが飛び出した。「俺はもともとスタイルが良いのに、これ以上痩せたらモデルと間違えられるんちゃうやろか。ほんでこのベルトもかっこええやろ?」。恐ろしいことに、またしても僕は氏の領域に引きずり込まれていたのだ。その後もお決まりのファッション自慢を嫌というほど聞かされ、全身から血の気が引いていくのを感じた。最愛の母親の死さえも、己のファッショントークの「振り」に使う正真正銘のク◯である。しかも亡くなって間もない、死にたての状況で。
(世の人②:東淀川のジャコメッティ)
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次に紹介したいのは、東淀川のジャコメッティ。ある日の営業日、下駄履きのおっさんがタラウマラに訪れ、店内の書棚を一瞥して咆哮した。「ここの本ぜんぶキミらが読んでるんか?やとしたら相当わかってるな!」。僕たちは当店取り扱い書籍はすべて自分たちで読んで、仕入れ、仕入れて、読んでいることを伝えた。するとおっさんの眼は鋭く輝き「キミらは大阪の文化を1ミリ底上げしとるな。大阪で1ミリってことは世界で1ミリってことや!気に入った!儂の家にある本を全部キミらにあげよう、今夜でも我が家に取りに来なさい」と快活に言い放った。その後もジャコメッティやカフカ、折口信夫について興味深い話を聞かせてくれた。おっさんの名は矢嶋博士、淀川とともに生きる彫刻家であり歌人であった。博士から自宅住所と電話番号を書いたメモを受け取り、タラウマラ閉店後にお伺いすることを約束した。博士は帰り際に「もし良かったら、儂の家にある本ぜんぶとキミらのジャコメッティを交換しよう」と言った。僕は何となく話題を逸らして、夜を待った。タラウマラ閉店後に近所のキンキーガールりんちゃんを誘って矢嶋宅へと向かった。ゲトーなアパートのゲトーな階段を上がりゲトーな玄関を開けると、果たしてそこは博士のアトリエ兼寝床であった。三畳一間に所狭しと並べられた謎の彫刻と珍奇植物、藁と見紛う敷布団とヘドロ化したホルモン、呑みさしの酒瓶、そしてあっち系のアダルトコンテンツが視界を過ったことは記憶に留めておこうと思った。博士は「何を突っ立っとんねん、腰おろして寛ぎなさい」と着座することを薦めてくれたので、僕は「どこに?」という言葉をかろうじて飲み込んで、藁のような敷布団に腰を下ろした。ぴったり寄り添うようにりんちゃんの背中がある。博士は1,000冊つくって50冊しか売れていないという自著『淀川。よ』(幻冬舎)を僕たちに1冊ずつプレゼントしてくれた。「芸術家なんて世間様に認められたら負けや。儂はいまの生活で十分幸せやから、死ぬまで作品を作っていくだけや。売れたいなんて思ったことない」という博士の言葉に負け惜しみや諦念は微塵も感じられず、寧ろ清々しい。りんちゃんの興奮が伝わってきた。僕たちは小一時間ほど色んな話をして、席を立った。「階段の上に本を置いてるから全部持っていきや!頑張れよ、若者たち」と言って博士は扉を閉めた。ゲトーなアパートのゲトーな階段の上に大量の書籍が置かれていたが、なんとその8割程度が司馬遼太郎の著作だった。ジャコメッティを交換条件として差し出さなかった自分を心から讃えた。僕たちは自転車のカゴに大量の司馬を積み込んで帰路に着き、その足ですべて「本の森」に寄贈した。
(世の人③:ラッパーの母)
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最後はタラウマラの元スタッフであるマリヲ君の実母を紹介する。この方は初来店時に食パンの差入れを持ってきてくれて、淡路商店街で食パンと言えば、当時の人気店「熟成純生 食パン専門店|本多」(2022年9月に閉店)のものに違いないと早合点し「そんな高級なやつ頂いて良いんですか?」と言うと「え?そこのイズミヤで買ったやつよ、え?こっちの方が良かった?」とテヘペロ。なんと僕には廉価食パンを差し出し、ご自身用に高級品を隠し持っていたのだ。2度目の来店時は前回購入してくれたAFTERのTシャツ(画像参照)のコーディネートを見せに来てくれたのだが、タイミング悪くパンク修理の最中だった僕は、店内で少しお待ち頂きたい旨を伝えて作業に注力した。ところがパンク修理を終えて顔を上げると、マリヲ母は嘘のように店内から姿を消していた。それから何度かタラウマラにやって来ては、僕の目を気にしてか、まるでプッシャーマンのような所作で袖の下からマリヲくんに小遣いを渡していたり、連日おばあちゃんの就寝時の写真を送ってきて、マリヲくんが「ばあちゃん元気そうで良かった」と返信すると「おばあちゃんじゃなくて、おばあちゃんが着てるパジャマを見て欲しかった」と返す刀がぴこぴこハンマー。よく見るとパジャマの花柄はすべて微妙に違っていた。そうかと思えば「おばあちゃん、明日あたり死にそうです」と唐突に不安を煽るメッセージを送りつけてきたりもする(因みにおばあちゃんはいまも元気にご存命)。或いは道頓堀川で殺人事件が起きた際には被害者の男性が我が子でないかと執拗に心配していた。報道で被害者はベトナム人男性だと報じられているにも関わらず、だ。
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そして、日々の寂寥感を紛らわせるようにSiriというバーチャルアシスタントと夜毎ピロートークを繰り広げていたある時期のマリヲくんが、酔った勢いでSiriに「好きだ!」と告白した瞬間、マリヲ母から「私も!」とLINEメッセージが届いたとき(別の文脈でのやり取りをしていたらしいが、偶然タイミングが重なったようだ)には膝から崩れ落ちた。やはり異能の子は異能、この親にしてこの子あり、ということだろう。
(マリヲ母については息子の著書に詳しい)
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monthly-ambigram · 2 years
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2022-8月��
毎月8日発行 アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、 逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。 詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/@2r96
◆今月のテーマは「光る」です◆
8月号の参加者は [ 赤川広幸氏、 douse氏、 あずまうど氏、 海氏、  Σ氏、   peanuts氏、意瞑字査印氏、kawahar氏、 siun氏、 ヨウヘイ氏、    オルドビス紀氏、lszk氏、いとうさとし氏、黒目氏、 伊藤文人氏、     .38氏、ぺんぺん草氏、 サボンテ氏、 兼吉共心堂氏、増池誠史氏、   あらたかな氏、   igatoxin ] 計22名
大蛍 ゆらりゆらりと通りけり。今月は参加者の皆様に「光る」という言葉から連想する語句でアンビグラムを制作していただいております。 面白カラクリタイポが大集合しております。ご高覧のほどよろしくお願い申し上げます。
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それではまず赤川氏の作品からご覧ください。
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『シャイニング』    @赤川広幸氏  
回転型。 180°回転させても同じように「シャイニング」と読めるアンビグラムです。スタンリー・キューブリック監督版はホテルの造形 細部の模様 双生児やシンメトリ構図 鏡の文字 巡る惨劇の歴史などなど映画自体がアンビグラム的要素に満ちており本作のレタリングを見ると70年~80年代特有のホラー/サスペンス映画題字へのリスペクトが見て取れて大納得です。「グ」良いですね。それと「シ」の点々と濁点が切り替わるのはいつ見ても楽しいです。
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『でんのうせんしポリゴン』      @douse氏 
回転型。 180°回転させても同じように「でんのうせんしポリゴン」と読めるアンビグラムです。ポケモンショックが起きたエピソードからの語句選択です。光によってハレーションを起こしたような筆致のカスレを見事に対応解釈へ昇華し「でんの/リゴン」部分を見てもその ひらがな/カタカナ対応の巧みさが光ります。そして「うせ/ポ」がピッタリすぎて気持ちいいです。「ん/し」の対応にしても的確で 全体的にまっすぐ組めているのも最高です。
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『逆光』   @あずまうど氏
回転型。 180°回転させても同じように「逆光」と読めるアンビグラムです。 閃光で字画の一部がカスレるギミックがとても有効に使われています。非の打ち所が無い完璧なアンビグラムの一つだと思います。 同様のアイデアをΣ氏が同時期に早出ししています。対応解釈が微妙に違うので合わせてごらんください。 Σ氏「逆光」→
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『豆電球』      @海氏
鏡像型。左右のシンメトリーアンビグラムです。鏡に映しても同じように「豆電球」と読めます。豆電球の赤/緑の導線を使ったデザインの効果で「電」が対称図案に落とし込めているのですね。なんてステキな作品!
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『檣頭電光』    @Σ氏  
鏡像型。  \軸の鏡面対称です。大気電磁現象セントエルモの火からの語句選択ですね。対応解釈、略字処理、作字技術の三要素がベストコントロールされていて良すぎます。アンビグラムで作字することの不自由さを一切感じません。理想的です。
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『光彩陸離』   @peanuts氏  
回転型。「光彩」を180°回転させると「陸離」と読めるアンビグラムです。言葉通り光が躍動する煌びやかなロゴで「光/離」の字画密度の差を吸収するための細やかな工夫がされています。観音開きのドアの向こう側から光が漏れているようにも見えますね。また光の玉や星のアクセントも自然です。 ロゴデザインとして完成度が高く ついアンビグラムだということを忘れてしまう傑作です。
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『ヒカリ/カゲ』   @意瞑字査印氏   (thx.@kawahar氏)
図地反転型。 白地が「ヒカリ」、黒地が「カゲ」の連続になっている図地反転柄のアンビグラムです。 圧巻のネガポ字です。
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『火花』  @siun氏
回転型。 180°回転させても同じように「火花」と読めるアンビグラムです。丸い字形ながらところどころ跳ねる感じが可愛らしく言葉にあっています。草冠を真ん中に置き「火/化」対応で回しています。「化」が大胆な解釈ですが図案に安定感がありそれがアンビグラムの読みやすさにつながっています。
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『照明』   @ヨウヘイ氏  
鏡像型。上下の鏡面対称で「照明」と読めるアンビグラムです。「照」の四つ点「灬」を丸で表現してるのが明かりっぽく「日」の部分は照明スイッチを連想します。照明のアイコンとして機能していてとても良いデザインだと思います。(加筆修正:2023/07/19 thx.みんとす氏) ちなみに同様のアイデアをぺんぺん草氏も作っていました。対応解釈が違うので合わせてごらんください。 ぺんぺん草氏「照明」→
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『夜の黒 照らす 街灯り』    @オルドビス紀氏
回転型。 180°回転させても同じように「夜の黒 照らす 街灯り」と読めるアンビグラムです。文字組みは横3列で「黒」「照」などの文字送りに卓越したセンスを感じます。またこの文言は作者が自ら設定したものでアンビグラマビリティの点から考えても回文を作るときのように自由に文章を組み上げるのはとても合理的な発想です。
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『金銀 財宝』     @lszk氏
鏡像型。「金銀」を鏡に映すと「財宝」と読めるアンビグラムです。ウ冠と金の上部が 不思議なほど両立しています。また「銀」のカネ偏がかなり大胆に省略されていますが「艮」が強いので読めるというバランスが素晴らしいです。この「金銀」は鏡に映るたびに「財宝」と読めるのでTシャツなどにプリントすると面白いです。
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『線香花火』      @海氏
鏡像型。 左右がシンメトリーになった鏡像アンビグラムです。鏡に映しても同じように「線香花火」と読めます。ぱちぱちと音が聞こえてきそうな作品ですね。「香」の部分から出る火花がそのまま「花火」の字になってるという按配でその対応も完璧だと思います。
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『蛍光色』    @いとうさとし氏
回転式 図地反転型。180°回転させても同じように「蛍光色」と読める特殊アンビグラムです。「蛍」の背景部分が「色」になっていて「光」はネガ/ポジ両面が「光」になっています。作者いとう氏が得意とする正方形を上手く切り分けてネガ/ポジで二つの文字を抽出するという 月刊アンビグラムではお馴染みの書法です。これは簡単には真似が出来ない技術なんです。
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『フィルム』     @黒目氏  
回転型。 180°回転させても同じように「フィルム」と読めるアンビグラムです。これは良いデザインですね。とてもきれいに回っています。レイモンド・ローウィのNeWMaNロゴのようなウェルメイド感があります。実はアンビグラムは特殊な技術ではなく大昔からロゴデザイナーのテクニックの一つなのです。
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『ひかり ⇄ かげえ』       @伊藤文人氏
回転共存型。「ひかり」を180°回転させると「かげえ」になる光/影絵アンビグラムです。いわゆる「ひっくりかえるぞ矢印」が文字の中に存在するのが好きです。回転共存型は回転させると別の違う単語になるので面白みが伝わりやすくアンビグラムの王道です。
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『一条の光』    @オルドビス紀氏
旋回型。 「一条」を90°回転させると「の光」と読めるアンビグラムです。一見して旋回式重畳型のようにも見えますが本作に文字未満の図案はなく旋回型です。光は最短時間で到達できる経路を選ぶといいますが光の道筋を感じる美しいデザインですね。まるでジェダイの振るライトセーバーの煌きのようでもあり凄くかっこいいです。 (※拡大→)
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『光沢』     @kawahar氏
旋回型。  「光」を90°回転させると「沢」になるアンビグラムです。これはかなり自然に読めるタイプですね。アンビグラムは作る単語によって出来不出来が決まるというのが定石です。最初からこちらに協力的な文字はたくさんあるわけで作字の前にそんな文字を探すのが必須なのですがそれが面倒な人は自分の好きな語句を回してみるのもよいと思います。不思議なことにこちらの愛情が深いと文字は綺麗に回ってくれるものなのです。
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『光彩』     @.38氏
旋回型。 「光」を90°回転させると「彩」になるアンビグラムです。グラフィティアートのような筆致が魅力です。文字の表面がメタリック化して光っていますね。シルバーアクセサリーのようでもあります。グラフィティはアンビグラムと相性が良い書法だと感じます。
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『蛍雪』      @ぺんぺん草氏
回転式 図地反転型。「蛍」の背景部分が逆方向の「雪」になっているネガ/ポジ対応のアンビグラムです。まず言葉選びが美しいですね。そしてめちゃくちゃ読みやすいです。文字と文字の解釈に無駄がない名作です。
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『外灯』     @サボン��氏  
回転型。 180°回転させても同じように「外灯」と読めるアンビグラムです。字の崩し方が絶妙でレタリングが美しいです。それ自体が羽蟲の群れのようで凄い迫力ですね。 全体的なレイアウトも恐いくらい決まっています。超クールなアンビグラムです。
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『光 ⇄ 影』   @意瞑字査印氏  /(鏡画家氏)
回転共存型。 「光」を90°回転させると「影」と読めます。ここまで語同士の文字密度や画数が違ってもなんとかなることもあるという見本のアンビグラムです。やれば出来る。
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『煌/輝』    @いとうさとし氏
図地反転型。 「煌」と「輝」のネガポ字です。両字とも字画的に省略がなく完全体ですね。「火/光」「皇/軍」のネガ/ポジ切り分けの妙技が素晴らしいです。「煌」の字がステンシル調なのも良いです。ふと本作を立体化してその凹凸に光をあてて文字を代わりばんこに浮かび上がらせてみたいと思いました。
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『亜光速』    @Σ氏  
回転型。 180°回転させても同じように「亜光速」と読めるアンビグラムです。ミレニアム・ファルコンが素っ飛ぶスピード感が作字から溢れ出ています。この点対称の「光」のかっこよさを見てください最高です。完璧な対応解釈だと思います。
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『禿/光』    @いとうさとし氏
図地反転型。 「光るは親父の禿頭」のアンビグラム化。「禿」と「光」が図と地で反転しています。ちょうど頭から「禿」の字を毟り取った感じのレイアウトも楽しいです。なんとなく日の出も連想する有難い図案です。
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『粒子 ⇄ 波動』     @兼吉共心堂氏
回転共存型。 左側の「粒子」を180°回転させると右側「波動」になるアンビグラムです。誰にも見られてない時は波のように振る舞い 観測者に見られていると粒子のように振る舞うという 観測者効果 のアンビグラム化です。アンビグラマビリティ度外視で回す必要がある困難な漢字ですが 上手く 「子/シ」「粒/皮動」で対応させてパワフルに回っています。
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『らんぷ/ヒカリ』『ろうそく/カゲ』   @lszk氏
振動型。 本作は 主観的輪郭 という特殊な視覚トリックを応用した振動型アンビグラムです。立体化した文字には光によって輪郭が消えた面と 影によって黒くなった面が存在しその二つに別々の読みを与えているのです。つまり黒字の「らんぷ」は白字の「ヒカリ」のシルエット面になっています。同様の対応解釈で「ろうそく/カゲ」も作られていてかなり衝撃的な作品です。
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『行灯』  @黒目氏  
振動型。 回転の必要はなくそのままで二つの読みが可能なアンビグラムです。同じ字形でありながら「行」にも「灯」にも読めるというわけですね。これは騙し絵の文字バージョンなので錯覚や空目を誘うわけです。本作は文字を少し傾ける工夫でとても読みやすくなっています。二つの字の中間を捉えていて面白いです。
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『ともしび』      @海氏
振動型。 回転の必要はなくそのままで複数の読みができるアンビグラムです。なんと本作は一文字四面相の振動型です。閃いたアイデアを実際に作ってしまう作字力が最高です。同じ字形で韻を踏んで「と, も, し, び」と読みます。お盆の灯火が縦に四つ並んでいて斜めの直線は炎の揺らめきを表しています。その炎の途切れ方を調整して複数の読みを一つの形にうまく封じ込めています。
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『刃物 ⇄ 鬼』   @増池誠史氏
鏡像型。  「刃物」を鏡に映すと「鬼」と読めるアンビグラムです。暗闇で光る鬼の目と刃物、\軸で鬼の角と刃物の切っ先が触れているような図案が面白いです。これは怪談の季節に合わせた単語選択でしょう。「甶/刃牛」「儿ム/勿」で対応付けていて 流石の納得ギミックです。
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『雪花 ⇄ 純白』   @あらたかな氏 鏡像共存型。   「雪花」を鏡に映すと「純白」と読めます。闇に光る純白の雪花のうつくしいイメージが優雅な字形で表現されています。ふたつの文字の流れが逆になる文字組みの柔軟さも好きです。見ていてとても涼しい心持にしてくれるアンビグラムです。
最後は私の作品を
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『瓦斯灯』   @igatoxin
回転型。 180°回転させても同じように「瓦斯灯」と読めるアンビグラムです。
光るものをテーマにしたアンビグラム祭 いかがでしたでしょう。全体的に今の季節を感じる作字が多かったように思います。 
御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。 
さて次回のお題は『武』です。 武(武芸、武器、武士など)から連想する単語    武道館、流鏑馬、一本背負い、多砲塔、日輪刀、土俵入り、孫子の兵法など、参加者が「武」 というワードから自由にアンビグラムを作ります。    
締切は8月31日、発行は9月8日となります。  それでは皆様 来月またお会いしましょう。 またひきつづき炎天につき くれぐれもご自愛のほどお祈りいたしております。
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2017年 4月{ミステリー} 5月{音楽}        6月{童話}           7月{食}        8月{宇宙} 9月{回文}         10月{GAME}     11月{TOY}       12月{駅}
2018年 1月{書初め}    2月{蟲}               3月{映画}                4月{色彩} 5月{対語}        6月{アイドル}    7月{数学}                8月{恐怖} 9月{メカ}          10月{神}                11月{スポーツ}       12月{どうぶつ}
2019年 1月{書初め}       2月{地図}                  3月{漫画}            4月{職} 5月{都市伝説}   6月{速度}             7月{道具}     8月{文學} 9月{デパ地下}  10月{漢字4文字}    11月{学校}     12月{怪物}
2020年 1月{書初め}    2月{ART}           3月{気象}            4月{ギャンブル} 5月{カワイイ}   6月{建築}      7月{まつり}   8月{音楽} 9月{植物}       10月{ファンタジー}   11月{お笑い}       12月{時事}
2021年 1月{書初め}    2月{夜}                     3月{わびさび}       4月{日常} 5月{対語}     6月{医学}                 7月{トラベル}          8月{自然} 9月{料理}   10月{ファッション}    11月{ミステリー}    12月{時事}    
2022年 1月{フリー}      2月{天空}    3月{電脳}       4月{マジック} 5月{子供部屋}  6月{世界史}    7月{海洋}
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jitterbugs-mhyk · 2 years
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猟犬のゆりかご stray dogs.
 
 その黒い犬は、朝靄のなかにねむっているやさしい思い出をじっと、眺めている。おおきな身体はしなやかで、しるしの星を戴いて、凡庸に立つクリスマスの樅の木のように、朴訥としてどこか盲目な従順、ひとみ燃えるピジョン・ブラッド、星を融かし沈めたくだもの、喉を焼くサングリアの酒精、あらゆる焔に熱はなく、ただ煌々と、しらじらと、夜明けとともに世界の表層が、嘗められてゆくのを感じていた。さあ、朝だ。日が昇り、山肌を温め、空気をかき混ぜ、靄を払って、変わり映えのない日を今日も積み重ねる。羊たちは草を食み、石についたわずかの朝露と、塩分とをちびりちびりと舐めている。彼は眠るためではなく羊をかぞえ、起きだして仕事をはじめた。
 日々の多くは単調だ。どきどきしたり、わくわくしたり、ちょっとした異変や、予想できない天候の変化のたぐいはあっても、まったく思いもよらないことや、出逢ったことのないひと、見たことも聞いたこともない大事件が起きるなどというのは、魔法使いの長い人生においてだって稀なこと。未だ未開の土地も多く、ひとの手の入らない、魔法があったって生きていくのにけして楽とは言い難い南の国は、うつくしく積み上がった石の、白亜の尖塔を天へ向けて聳えさせている雄大なるグランヴェル城を有する中央の国や、華やかなりし芸術の都、花の、音楽の、絵画のそうして演劇の、文化の発展いちじるしい西の国、一年の多くを雪と嵐に鎖されて、自ら持ち得る魔法のみを恃みにし、傲慢で高潔、純粋すぎるがゆえにいっそ邪悪ですらある魔法使いたちに縋らなければ生きてゆくさえむつかしい、しかし凍てつく嵐のはざま、垣間見える土地の峻厳にして繊細なうつくしさは、他の追従をゆるすことはない北の国、それぞれの孤独で互いをぬるく慰め合う、晴れた日の雨のような、いつだって濡れて光っている石畳の東の国、それらのどこより未熟で、純朴、大陸にあってもっとも魔法使いと人間との紐帯たしかな土地である。力を重宝されるのみでなく、単純に、きびしい暮らし向きのなかにあって、それらを区別することに、意味など見出しかねるというのが実際のところだろう。区別して暮らすよりも、助け合うほうがよほど生きやすいのだ。少なくともここ、南の国では。
 開拓と、生活、日々のちいさな積み重ね、森を拓き、山を切り崩し、水を引いてようやく畑に実りをもたらす。まずは明日を、そうしてその次の日を。南の国で未来と云えば、遠いかなたの日々ではなしに、まずは来月、来年の話になる。星を詠み風を視て、やれ今年の収穫はどれだけで、食い扶持はこれだけ、来季に種にするぶんを省いた残りを備蓄と、売って僅かに贅沢にする。暮らし向きはけして裕福であるとは言えなかった。かくいうレノックスも、天候に恵まれず収穫のきびしい年には、そう易くはくたばらない魔法使いであることに胡坐をかいて、いったい何日絶食したものか定かではない。自分はかつて軍人でもあったから、満足に食うこともかなわない強行軍も経験があると請け負って、育ち盛りの子どものいる家に食糧を回してもらった。まったく苦でないというと語弊があるかもしれないが、満足にものを食えずひもじい思いをすることよりも苦しいこと悔しいこと、しんどいことがほかにもあると知っていて、較べてなんということも無い、自分には耐えられると判断したまで。のちに長じた子どもたちはあの厳しい冬、レノックスが食い扶持を分けてくれていなかったらきっと死んでいたと、彼に深く感謝をするのを、けして忘れはしなかった。感謝や、親愛、それらを求めてしたことではなかったけれども。
 羊飼いの職に就いてもう何年になるだろう。そもそもレノックスが南の国へやってきたのは、かつての知己、たったひとり誰より敬愛して、このひとのほかにあるじはないと定めた男、偉大なる中央の国の建国の英雄でありながら歴史の闇の中に消えてしまったファウスト・ラウィーニアの消息を訊ねてのことだった。革命の終局にあって、彼が率い、レノックスも所属していた魔法使いの隊は、手酷い裏切りにあってファウストが火に架けられると、文字通りに旗印をうしない、司令官をうしなって、てんでバラバラに離散してゆくほかになかった。レノックスを含めた数人が、無辜のままに焔のなかで、さいごまで親友を信じていた男の処刑を遠くから見つめていたが、彼らはどれほどファウストを慕っていようとも、彼を助けるために駆け寄ることかなわなかった。
 別段、レノックスは、まさに火に架けられようとするファウストを救うために躍り出て、そのころは影も形もなかったグランヴェル城の裏手、物見高く、興味と、熱狂の渦にのまれて、どれだけ自分が残酷になろうがお構いなしの、詰めかけた民衆を蹴散らしたって良かったし、処刑台のきざはしに足をかけた瞬間に無数の矢で射られたって良かったのだ。
 けれどもできなかった。ほかならぬファウストが望まなかったし、幼馴染の親友と、あたらしい国を夢見て故郷を出てここまで旅をしてきた男が、ずっと人のために尽くしてきた男が、たとえ自分の命を救うためとは雖も部下が人を傷つけるなど許すはずがなかったのだ。それに、今後、彼の部下であった魔法使いたちに類が及ぶのをファウストは懸念していた。すべての罪をひき被り、目立って処刑されることで、部下たちが人に紛れて逃れゆく時間を稼ごうと考えていたのは間違いないし、最後まで彼は、親友がほんとうに彼を火に架けることなどないと、信じていたかったのかもしれない。真に指揮官としてすばらしいひとだった、というのは、彼に心酔し、敬愛を寄せるレノックスのエゴからなる評価ではないだろう。
 しかし無情にも火は点けられ、英雄は自らその片腕を永遠に捥いだ。レノックスは無力だった。焔は、けして燃えやすいとはいえない男の肉のうえを嘗め尽くし、花のように、星のように、うつくしく燃え上がった。ぱちぱちと爆ぜる音の響きは懐かしくさえある。行軍中の、けして快適とは言い難かった野営の火を囲んで談笑し合う仲間たちに、人間と魔法使いの区別などなかったあの夜、あかるいすみれ色のひとみに、若い希望が輝いていたあの夜、ぱちぱちと爆ぜる篝の火に、誰もが横顔に陰を濃く落としていた、あの夜、たしかにこの人に追蹤ていこう、どこまでも、いつまでも、決意した、あの夜! 同じ音を立てて、愛した男が死に瀕していた。
 レノックス・ラムはただ佇むだけの唐変木、しるしの銀の星を戴くこともできない、樅になれない何か、楡か、花楸樹か、ああ、あそこに架けられたのがおれだったなら! そう易々とは燃えなかったろうに。
 
「レノックス、おまえさん、しばらくこの国にとどまってみちゃどうかな? バカンスだとでも思ってさ。どう? なんにもないけど、仕事くらいは斡旋してあげられるよ」
 そういったフィガロの意図はいまだに読めない。穏やかに微笑んでいるようでいて、実際のところは誰のことも愛していない、のみならず、自分自身の行く末にさえ無関心なのではと思われてならないフィガロ・ガルシア、かつて北の国で、今もってなお魔王と恐れられる大魔法使いオズと同門であり、兄弟子として肩を並べたこともあったという男が、なぜ何者でもないもののように振る舞うのか、答えは遠からず死に瀕した、彼の寿命だったかも分からないし、理由などないのかもしれなかった。死を間近にして命を惜しんでいるだとか、ただこれまでには馬鹿々々しくてやる気にもならなかった普通の暮らし、地に足の着いた暮らしというやつの真似事をやってみたくなったのかも分からない。
 なんにせよあの人のことはあれこれと考えるだけ無駄だからよせと、呆れたように、しかしどこか信頼にも似た声音でファウストが語っていたことをありありと思いおこされる。あの革命のさなか、フィガロもファウストの師として、また革命軍のきまぐれな懐刀として従軍していたが、当時のフィガロはまさにきまぐれ、ファウストがあれほどまでに人間と親密で、らしくないのと対照的に、まさに言葉の通りの魔法使いらしい魔法使いだったうえに、彼は革命を見届けることも無くふらり途中で姿を消したのだ。つまりあの短期間でファウストは、師と親友、ふたりから裏切られたことになる。
 はたしてフィガロを頼るのが正しいことであったのか。レノックスにも疑念はあった。しかし数十年、数百年と生きるうち、ファウストの足蹠を追い続けるのも難しくなった。自分が彼になぜこれほどまでに執着しているのか、おそらく明確な言葉では語られるまい。悔恨や、懺悔、つぎの機会が与えられるのであれば今度こそ、死地の果ての果てまでもファウストに追蹤ていくのだと思ったけれど、それらが自分の、身勝手な願いに過ぎないこともまた、分かり切っていた。彼はやさしいひとだから、いつか再会して、過去を詫びて、次の機会を冀ったなら、この愚鈍な、星ひとつ掲げない従者を許してしまうだろう。だからこそ見つからないように身を潜めているのかもしれないが、処刑のあと焔が消えて、そこに輝く石が残されていなかったと聞いたとき、レノックスはどうしても、彼を見つけ出さなければならなくなった。
 しかしながら、彼は決して、みずからを迷子の仔羊(stray sheep)とは呼ばない。右も左も定かでなくて、善悪が一元的なものではないとすでに学んだからには、彼もまた戸惑い揺れる寄る辺ない生きものであったに違いないのに! レノックス・ラムは縋らない。これは彼に信仰がないためではなくて、彼の信ずる神が、彼に縋られ、寄りかかられ、頼みにされるのを良しとしない、ただそれだけの理由であった。まったく、驚くほどの敬虔だ、さもなくば盲信だ、自らを擲ち穿つ、おそろしい自己犠牲の。
 腕をふるい、足を払い、身体をして成す暴力は、実際のところ、彼にとってはさしたる労苦でもなかった。激しやすく、ゆえに寡黙で、ことばのさきに振る舞われる暴力は、先祖伝来、あるいは、顔も見たことのない始祖、名前もしらない女たち、かれらから脈々と、粛々と、継がれてきた血や、歌や、儀礼や、そのほかすべての非科学的で超自然的な、迷信じみたアミニズムのなかに、流れていたかもしれなかった。フィガロ・ガルシアはバカンスなどとうそぶいたが、未だ発展の途上にある南の国で、魔法がなくとも家畜たちを抱え上げて斜面を行くことができ、肉体、精神共に健全で屈強、レノックス・ラムでなければ満たせないいくつもの条件が、彼の人生を、南の国で羊飼いとして暮らすことに引き留めた。ファウストを見つけ出し、そのうえで彼が復讐を望むならその手足になって働いて、あらゆる敵をなぎ倒し、あらゆる悪意と脅��の盾になって死のうと考えたことを、一日たりとも忘れたつもりはなかったが、短い一日も繰り返すうちに1年になり、5年になり、羊は仔を産み殖えたが、拓かれた牧草地は子どもや女、ほかの若い羊飼いたちに譲ってしまって、レノックスはますます険しい山肌に羊を追った。
「レノ、おまえは案外羊飼いの王様の素質があったのかもね」
「冗談でしょう。俺は星ひとつ、満足にかざせない」
 ばかだな、しるしの星なんておまえには必要がないだろう、輝きなんぞなくったって、それだけでかい図体が、どれだけ目立つと思ってる? いたずらそうに笑うフィガロの眸は薄曇りの冬の海に落ちた星だ。きっと怒られるけれど、肩をすくめて鼻でわらうようなその言い草に、ファウストの面影をみつけてレノックスも頬をゆるめた。
 導きの星はもうないけれど、いつかふさわしいときが来るまで、俺はずっと立っている。険しい道を歩んできたひとが、ふとひと息ついて脚を休めるそのときに、広げた枝が安らぎになりますように。
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thanatochu · 15 days
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Hydrangea
綾子主ほのぼの日常編 黒い森を抜けたあと、の続き
春の終わりに、出会ったばかりの僕たちが共同生活を始めてしばらく経った。 今ではもう梅雨の季節で毎日雨が降ったり止んだり、じめじめとしたお天気が続く。樹さんに頼んで乾燥機買ってもらえて良かった。 樹さんは割と子煩悩というか叔父馬鹿なところがあって、甥っ子の快適な生活のためなら金と労力は惜しまないと豪語する。 僕としてはそんなに甘やかしちゃ駄目だよとブレーキ役のパターンが多くなってるんだけど、多紀を甘やかしたいのは正直とてもよく分かるので結局甘々な僕たちを多紀本人が諌めてくるという構図。 多紀はこの春から転校して近所の��学校2年生になった。 最初は内気なのもあってポツンとしていたようだけど、僕らと暮らすようになってから笑顔も増えて友達も出来たらしい。お勉強も頑張っていると連絡帳にも書いてあった。 僕は表向き、樹さんたちの遠縁ということにしてもらっている。みんな苗字がバラバラでも辻褄が合うように。ごく普通のママとパパがいる家庭ではないと、多紀が変な噂を立てられないように外面は良くしておくに越したことはない。 同級生のママさんやPTA、ご近所付き合いまで僕が一手に引き受けているけど、若い女の子たちとの会話とはまた違ったスキルが要求されるので、慣れるまで大変だ。 実のところ僕は2009年どころかもっと先の未来のことまで知っているので、2000年代初頭に生きる人たちと話しているとジェネレーションギャップみたいな気分になっちゃうことがよくある。うっかりSDGsが、とか言わないようにしないと。 でも皆さん基本的に良い人たちだ。近所には緑も多い公園があり、曜日によって種類の変わる安売りセールのスーパーと、閑静な住宅街で広々とした居住スペース。子供を育てる生活環境としては今のところ何の問題もなく満足している。 最初にこの環境を整えてくれていた樹さんには頭が上がらない。 多紀の父方の親戚連中に随分とご立腹の様子で、その頃の多紀を見たらそれは無理もないだろうなと推測する。 親戚たらい回しの放置されっぱなし、愛情のお水を貰えずに干涸びて。そんな環境で育ったら他人に期待しなくなるのは当たり前だ。 巌戸台に越してきたばかりの、舞い散る桜も空の青も、綺麗なものを何も映していないような君の灰色に霞んだ瞳を思い出す。 どうでもいいなんて言わせない。そのために僕らは家族になったんだ。
そろそろ多紀が学校から帰ってくる時間だ。 僕は樹さんと多紀が選んでくれた黒のデニム生地のエプロンを締め直して、おやつ作りに取り掛かる。 蒸し暑くなってきたからゼリーとか涼しげなのも良いなあ、なんて考えながら定番のホットケーキだ。休日の朝ご飯にはじゃがいもをすり下ろしたパンケーキが好評だったけど、今回はおやつなのでメープルシロップとバターを多めに。 「ただいまー」 焼き上がったいいタイミングで玄関のドアが開いた。 「おかえり。今日も楽しかった?」 「うん。今度ね、遠足があるみたい。おべんと作ってくれる?」 「へえ!いいねえ〜頑張ってお弁当さん作っちゃうよ」 おやつがあるから手洗ってね、と言うと多紀は素直にランドセルを置いて洗面所に向かった。 冷たい牛乳と一緒にホットケーキを並べると、戻ってきた彼が「いいにおい」と顔をふんわり綻ばせる。もう、うちの子すっごく可愛い。 僕の分は最初に焼いた、あんまり上手い焼き色にならなかった1枚でカフェオレと。やっぱり皆で選びに行ったランチョンマットは色違いの豚さんだ。 「ジュジュの分ある?」 「あるよ、ちゃんと作ってあるから大丈夫」 ジュジュとは樹さんのことだ。音読みで、じゅ。 教えてもらった時は微笑ましいなと思ったけど、最初に言い始めたのは樹さんのお姉さんなんだそうだ。つまり多紀の亡くなったお母さん。 ひと回り近く歳の離れたしっかり者のお姉さんだったそうで、もう姉というより母親が2人いるみたいだったと樹さんが溜息を吐いていた。 「ジュジュ今日も帰り遅いのかなあ。おしごと大変なのかな」 「夏休み取れるように今から頑張ってるんだって。お祖父ちゃんち行くんだもんね」 「うん!」 学校が夏休みになって樹さんも纏まった休みが取れたら、実家のお祖父さんとお祖母さんに会いに行こうと計画している。 長閑な田舎に遊びに行く夏休み、なんて絵日記が捗る子供らしいイベントだ。 多紀は小さい頃に会っただけで記憶も曖昧だけど、電話ではよく話しているので2人に早く会いたいと毎日とても待ち遠しそうだ。 こんな時に、そういえば向こうの多紀もお爺さんお婆さんが好きだったな、なんて考えたりする。文吉さんにクリームパンをポケットに捩じ込まれたと満更でもなさそうに僕に半分くれたことがあって、くすりと思い出し笑いが漏れた。 とても懐かしいし君に会いたいなとは思うけど、その彼を堂々と迎えに行くために此処に来たんだ。ホットケーキを咀嚼して感傷的になってしまった気分を振り払った。
遠足はどこに行くの?お弁当は何食べたい?などと話しながら夕飯を2人で済ませ、お風呂上がりに水分補給していると樹さんがようやく帰宅した。 「あー、つっかれた…」 「ジュジュ、おかえり」 疲労と空腹でよろけている叔父さんを玄関まで多紀がお出迎えする。手には飲みかけの乳酸菌飲料が入ったコップだ。 「ただいま〜。良いもん飲んでるな。ひと口くれよ」 「ええ〜。ひとくちって言ってジュジュいっぱい飲むんだもん」 「この前は喉乾いてて、つい。悪かったよ。それとジュジュじゃなくてたつきって呼べ」 パジャマ姿の甥っ子をハグして謝りながらも文句を言う。 こうしていると本当に雰囲気が似ている叔父と甥だなと思う。樹さんのほうが少し癖っ毛で毛先が跳ねているけど、2人とも青みがかった艶やかな黒髪だ。僕も黒髪だけど、色味が違う。 樹さんはよく見るとアメジストみたいな瞳の色をしていて、仕事中は外しているけど左の耳にピアス穴がある。 多紀と違うところといえば、叔父さんの方が男の色気があるところかな。多紀はもっと中性的だし。 これで大手企業にお勤めなんて、かなりモテるんだろうなあ…とぼんやり思うけど今のところお付き合いしている恋人さんはいなそうだ。普段はできる限り早く帰宅するし、仕事と甥っ子に全振りしている。 そんな叔父さんに渋々ながらも結局自分の飲み物をひと口あげている多紀は偉いなあ、と家族の考え事をしながら樹さんのご飯の支度をした。 「玄関の紫陽花、綺麗だな。買ってきたのか?」 シューズボックスの上に置いた花瓶を見たのだろう、ネクタイを外しながら樹さんが訊いてくる。 「ご近所の榊さんのお庭にたくさん咲いたからって、お裾分けしてもらったんだ」 色とりどり、形も豊富な紫陽花をお世話するの上手ですねって正直に感想を述べたら、少し切ってあげると品の良い老婦人が花束にしてくれた。 バラや百合みたいな派手さはないけど、今の時期しか嗅げない匂い。梅雨も悪くないなって思えて結構好きなんだ。 ドライフラワーにしても綺麗なのよ、とその人は笑っていた。 「ぼくもあじさい好きだよ。雨の雫が似合うよね。あっ、でも遠足の日は晴れて欲しいなあ」 「遠足があるのか。そりゃ雨じゃちょっと残念だもんな」 席に座って、いただきますとお箸を手に取りながら樹さんが頷く。 「近くなったらてるてる坊主作ろうね。すごく大きいのと、小さいのたくさん作るのどっちがいい?」 「小さいのいっぱい!」 「ふふ。布の端切れもいっぱいあるからカラフルなの作ろう」 そんな話をしているともう夜の9時を回っていた。いけない、多紀の寝る時間だ。 「歯磨いて寝る準備出来た?じゃあ昨日の続きから少し絵本読もうか」 「うん、歯みがいた。ばっちり!」 「樹さん、食べ終わったら食器は水につけておいて。お疲れなんだから早くお風呂入って寝てね」 「ふぁい」 夕飯のチキンソテーとおやつのホットケーキを頬張りながら樹さんが返事をする。 「たつきもおやすみなさーい」 「ん、おやすみ」 挨拶のあと子供部屋へと入る。樹さんが用意した多紀の部屋は愛に溢れていて、子供用らしく可愛いパステル色で揃えられた壁紙やラグ、家具と小物に至るまで趣味がいい。おもちゃも温かみのある木が多く使われていて、こういうのお値段結構するんだろうなと思う。 多紀をベッドで待っていたのは小さめのクマちゃん。樹さんが買ってくれたぬいぐるみで、キャメル色の毛並みに水色のリボンを首に巻いている。 多紀はいつも枕元で座っているクマちゃんと、その下に畳んであった柔らかく肌触りのいい木綿のタオルケットを抱きしめる。 青と黄色のチェック柄で、両親と住んでいた昔から愛用している所謂セキュリティブランケットだ。 それらに囲まれてふかふかのお布団に入り、少し絵本を読み聞かせるとすぐに多紀はうとうとし始める。 以前までは寝つきが悪かったようなので、精神的に安定してきたなら何よりだ。 しっかり眠ったのを確認して掛け布団を整えて、僕はキッチンへと戻った。丁度お風呂上がりの樹さんがタオルで髪の毛を拭きながらテレビのリモコンを操作している。 僕が温かいほうじ茶を淹れてテレビ前のテーブルに置くと、「お、ありがと」と笑ってひと口啜った。 樹さんは家ではお茶とコーヒーばかりだ。仕事の付き合い程度にはお酒を飲むけど、プライベートまで飲むほど好きでもないそうだ。 僕もお酒は飲めないのでちょっと親近感。もう半月くらいすると、多紀と一緒に漬けた梅ジュースが飲み頃になるから楽しみなんだ。 「多紀は今日も元気だったか?」 「うん。ジュジュの分のホットケーキはあるの?って心配してた」 「ははっ。無かったら半分くれる気かな」 多分ね、と相槌を打ったら樹さんはしみじみと優しいなあと呟いた。 「さてと。俺もメールチェックして早めに寝るかな。ごちそーさま」 「お疲れさま。おやすみなさい」 樹さんが自室に入る足音を聞きながら残りの洗い物を片付けて、自分も休む。 当然ここでも毎晩影時間はある。多紀が象徴化しないのはもちろんだけど、樹さんもペルソナ使いだからか、それとも適性の問題か、普通に棺桶にならずに寝ている。それでも影時間のことは認識していない。 一応シャドウが2人に悪さをしないように、いつ多紀が影時間に目覚めてパニックを起こしても対処できるように周囲の気配を見守っているつもりだけど、現時点ではそんな心配もいらないようだった。
遠足は今週末の金曜日。天気予報では雨の確率は50%といったところで、今日帰ってきたら多紀と一緒にてるてる坊主を作ろうと約束していた。 本日のおやつはいちごババロアが冷蔵庫に冷えている。お湯と牛乳で作れるもので簡単で美味しい。 布団乾燥機を稼働させながら夕飯の下拵えまで終わったところで、多紀がまだ帰ってこないことに首を傾げた。 奥様方が小学生にも子供用PHSを持たせようか、まだ早いか話題に上がっていたのを思い出す。いざという時に連絡がつく安心感は重要だ。 小雨の降る窓の外を眺め、エントランスまで様子を見に行こうかとヤキモキしていたら多紀が帰ってきた。 「ただいまー」 「あっおかえり。ちょっと遅かったね?何かあったの」 「うん。リサちゃんちでね、子犬が生まれたって聞いたから触らせてもらいにいったの」 レインコートを脱いで傘立ての横にある壁のフックに引っ掛けながら、多紀が早口で説明してくれる。 ふわふわの触り心地を思い出したのか「これぐらいでね、茶色くて」と両手で抱える真似をしながら、かわいかった〜なんて笑うから、心配していた僕のほうまで笑顔になる。 中型犬より大きめの体で、毛が長くフサフサした母犬だと言っていたので数ヶ月もすれば子犬もすぐに大きくなるんだろう。 「りょーじも今度いっしょに見に行こう?」 「うん、僕も出来れば抱っこしてみたいな」 おやつの後にお裁縫道具と端切れを出してきて、てるてる坊主作りに取り掛かった。 そのまま吊るすと頭の重さでひっくり返っちゃうからどうしようか、と2人で相談して体の部分に重りを仕込めばいいんじゃない?という結論に至った。 多紀にビー玉を提供してもらって、い��つか綿と一緒に袋詰めして端切れを縫い合わせたマントの中に仕込んだら、顔を描いて首にリボンを取り付ける。 「ジュジュと、りょーじと、ぼくと、じいじとばあばね」 5体のカラフルなパッチワークてるてるが出来上がり、カーテンレールに並んで吊るされた様子はなかなか可愛い。 「これで金曜日は晴れるね」 「うん!」 「樹さんが帰ってきたら見てもらおう」 「どれがジュジュか分かるかなあ」 「きっと分かるよ、多紀がみんなの顔描いたんだもん」 多紀とは逆に、今日は少し早く帰宅した樹さんが感心したようにカーテンレールを眺める。 「へえ。随分イケメンに描いてくれたな」 「だってジュジュいけめんでしょ」 「望月だってイケメンだろうけど。タレ目と吊り目の違いか?」 樹さんのてるてる坊主はキリッとした印象で、ピアスも忘れずに描かれている。僕の顔はぐりぐりした目の横にホクロが描いてある。ちゃんと黄色いマフラーも多紀が首に巻いてくれた。 久しぶりに皆揃って夕飯を食べながらリサちゃんちの子犬の話になった。 「多紀は犬が好きか。うちの実家にも白い雑種の、ももがいるぞ。覚えてるか?」 「…いぬ?お鼻がピンクの子?ジュジュが撮った写真があった」 「そうそう。もう今年10歳だからおばあちゃんだけどな。まだまだ元気だって聞いてるから夏休みに会えるよ」 「うん。ぼくのこと覚えてるといいな」 「ももちゃんかあ。僕も仲良くなれるかな」 野生の本能なのか、動物全般に僕はあんまり好かれない。そもそも近くに寄り付かないし、威嚇される時もある。怯えさせないようにしたいんだけど。 僕と眼を合わせられるコロマルくんの度胸はすごかったなあ、なんて記憶の中の白い犬を思い浮かべた。 「飼いたいなら…うちでも飼えるんだぞ。こ���のマンション中型犬までなら大丈夫だし。猫だっていいけど」 「えっ。…ええと、そっか。でも、もうちょっとちゃんと考えてみる…」 多紀は最初に分かりやすく目を輝かせたけれど、ぐっと踏み止まって大人みたいな対応をした。確かに命を預かる責任が生じることだ。 「ああ。よく考えて、どんなことが必要か勉強しておこう。そうすればきっと出会うのに相応しい時に会えるよ。こういうのも縁だからな」 叔父さんに頭を撫でられて、多紀は嬉しそうに頷いた。
ついに遠足当日。朝のお天気は薄曇りで、念の為の折り畳み傘だけで済みそう。 お弁当は前日から練習してみたけど微妙なヒーホーくんキャラ弁。まだこの時代には100円ショップを探してもそれほど種類豊富なお弁当グッズが売ってないので、ちょっと苦戦した。 海苔とスライスチーズでフロストの顔を作り、体はミニハンバーグ。彩り重視で卵焼きにウィンナー、ブロッコリーとミニトマト。仕上げに保冷剤代わりの、冷凍にした小さいゼリーを添えて。 小さめのおにぎりを2つ入れたら準備完了だ。出来栄えは食べる時のお楽しみね、と多紀には言ってある。 おやつは多紀の好きなお菓子と水筒には麦茶。これだけで小さな体には結構な荷物だ。 「忘れ物はないかな?」 「えーと、うん。みんな入ってる」 「よしよし。じゃあ気をつけていってらっしゃい」 「うん。いってきます」 多紀が靴を履いていると洗面所から樹さんが慌てて玄関までやって来た。 「待て。俺にいってきますのチューは?」 「チューなんていつもしてないよ」 呆れながら多紀は膝をついて屈んだ樹さんにハグをしてあげる。ぽんぽん、とリュックを背負った背中を叩いて樹さんが「楽しんでこいよ」と笑った。 笑い返して頷いた多紀を送り出すと樹さんが身支度に戻る。僕は彼にトーストとコーヒーを用意して、後はお弁当の残りおかずで朝ごはんとする。 「てるてる坊主のご利益があったな」 「そうだね。帰りまで保てばいいけど」 照ってはいないが朝から土砂降り、なんてことにならないだけ御の字だ。 たくさん作った分の効果があったのかな。
金曜日はお肉セールの日。豚コマと鶏挽肉を買ったスーパーの帰り道に「望月くん」と声を掛けられた。声がした生垣の方を見ると、先日の紫陽花の老婦人が手招きしている。 「榊さん。こんにちは、先日は綺麗な紫陽花ありがとうございました」 「いえいえ、どういたしまして。それでね、今日も良かったらなんだけど」 今度はやや小さく、もこもことした可愛い白色の紫陽花をくれた。 「紫陽花の花言葉は移り気なんて言われるけど、てまりの種類には家族や団欒なんていうのもあるの。白い紫陽花は寛容とか一途な愛情。色や形で様々な花言葉があるのも魅力ね」 「そうなんですね…家族か。うちにぴったりです」 「でしょう?それとね、これはお裾分けなんだけど。ちょっと時期はズレちゃったけど美味しいものは変わらないわ」 渡された紙袋の中を見ると柏餅だ。葉っぱが緑のと茶色いのがあって、中身の餡が違うのだそうだ。こし餡と味噌餡。どっちも美味しそう。 「わあ、今年の端午の節句はもう終わっちゃってて、お祝いできなかったので嬉しいです。ありがとうございます」 「よく行く和菓子屋さんのなんだけど、まだ柏餅売ってたから買って来ちゃった。多紀ちゃんによろしくね」 ぺこり、とお辞儀し合ってまた歩き出す。我が家はみんな甘いもの好きだから、洋菓子和菓子関係なく喜ぶ。 空を見上げると雲は厚いものの、まだ雨は降らなそうだ。多紀が遠足から帰ってきたら柏餅でおやつにしよう、なんて考えながら家路を急いだ。
貰った白い紫陽花は壁際のキッチンカウンターに飾った。花瓶も可愛らしく小ぶりな桜色にして、部屋も明るくなったようで見ていると和む。 「ただいまー」 玄関が開く音のあと、すぐ元気な声が続いた。 「おかえり。遠足どうだった?」 「楽しかったけど、ちょっとバス酔っちゃった」 「あれ。酔い止め効かなかったかな」 「帰りは平気だったよ」 「そっか。良かった」 話しながら多紀がリュックからゴソゴソと取り出したのは空のお弁当箱と水筒。それからやっぱり全部空になったお菓子袋。 「おべんと、ごちそうさまでした。みんながねー、すごいってほめてくれた」 「おお!ひとまず安心したけど、個人的にはクオリティがいまいちなので…次に頑張るね」 「そなの?上手だし、おいしかったよ」 「…うちの子って、なんて良い子なんだろ」 首を傾げる愛くるしさにぎゅーっと抱き締めると「わかったわかった」と腕をぽんぽん叩いてあしらわれる。さっさと抜け出した多紀は手を洗いに行ってしまった。 真似してるのか無自覚か、仕種が叔父さんに似てきたなあ。 「お皿のね、絵付けたいけんしてきた。焼いてから学校に送ってくれるんだって」 「へー!なに描いたの?」 「ひみつ!」 笑いながらリビングへ入って、てるてる坊主に「雨ふらなかったよ、ありがとう」なんてお礼を言ってる。それから白い紫陽花に気づいて顔を近づけた。 「あれ?新しいのだ。きれいだね」 「さっき買い物帰りに榊さんに会ってね、また貰ったの。それと多紀にって柏餅も貰ったよ」 「かしわもち!こどもの日に食べるやつだ」 「みんなで住み始めたの大型連休過ぎてたから、お祝いしそびれてたよね。お祝いといえばお誕生日も!来年は盛大にやろう。ケーキ作っちゃおう」 「うん。その前に2人のたんじょうびだと思うけど…ジュジュは夏生まれだって言ってた。りょーじは?」 「僕?うーん僕は…秋生まれかなあ?」 正直、誕生日も歳もよく分からない。どこから数えたらいいのかも曖昧だ。 強いて言うなら、君にファルロスとしてお別れを言った朝の、次の日なのかなと思っている。そこから今の僕が形成された。もう随分昔のことみたいだけど。 「じゃあ、きせつが変わるたびにお祝いできるね。ケーキぼくも手伝う!」 にこにこ笑った多紀が、はたと思い出したように紫陽花を見上げた。 「あじさいのおばあちゃんにお礼したいな」 「そうだね。一緒にお菓子か何か作って持って行こう。ケーキの予行練習でもいいよ」 またひとつ、数日先、1年後までの約束と楽しみが増えた。こんなことの積み重ねで幸せが作られていくんだろうな。 柏餅は、こし餡と味噌餡どっちにする?と訊いたら迷うことなく「どっちも!」と答えるところは子供らしいというより多紀らしい、と笑ってしまったけど。 「ジュジュに半分ずつあげるの。どっちも食べたいでしょ」 「そうだねえ。樹さんも両方食べたかったーってなるよねえ」 樹さんがまた喜んじゃうなあ、と子供特有の猫っ毛でサラサラの髪の毛を撫でた。 柏餅を食べながら、教わった紫陽花の花言葉について話し合う。多紀は興味を持った様子で、今度学校の図書館でお花の図鑑を借りてくると言っていた。 まんまるで、人の心を和ませる。そんな世界一の団欒が作っていけたら良いなあ。 ささやかで壮大なことを願いながらエプロンを付け、夕食の準備に取り掛かった。
このお話の時代考証というか、どこまで詳細にやったらいいのか悩みまして、結論。 ファンタジーミレニアムにすることにしました。この時代にまだそれ無いじゃない…? とか色々挙げればキリがないのと、この望月さんは全部体験はしていなくとも 令和まで知識として知ってるという未来人っぽさを醸し出してもらおう!という…。 チートなハウスキーパーというより所帯染みた専業主夫になってますが 子主さんにいろんな体験をさせてあげたいものです。 叔父さんはマキちゃんと友達以上恋人未満のいい感じになってて欲しい もうお前ら早く付き合っちゃえよ!(願望)
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nh1026 · 3 months
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1.28
tumblrって検索したら見れるのかな…分からないけど。はるちゃんに会いに行った日。土曜日の夕方に気づいたら新幹線予約してたしバスも予約してた。普段あんなに予約めんどくさーいとかバスの予約ってどこからするんだっけ?とかすごくわたわたするのにすんごいスムーズに予約できました。気が動転してるようで落ち着いてたのかな…(笑)夜は本当に眠れなくて。パッキングとかがなかったから5時20分くらいに家出るつもりで4時15分にアラームかけてたの。3時半すぎくらいまで起きてたのに寝ちゃって。なんかすごいはっっ!って目が覚めて。こういう時の嫌な予感ってほんとに当たるよね(笑)スマホ見たら5時59分なの。6時のバスなのに…って。半泣きで特急はあるかなって調べたらギリギリ間に合うのがあって。でも何にも準備してなくて。小さいバッグに入れる時間なんてないと思ったからその辺にあったバッグ(だから仕事用の善逸のやつだった)にスマホと充電器を突っ込んでその辺に畳んでた服(だから生理2日目なのに真っ白のズボンだった)に着替えて転けそうになりながら下に降りて洗面台でメイクポーチだけとって慌てて車停めてるとこまで走って。もう車に乗った瞬間から間に合うかなって泣きそうで。駅まで向かう途中もずっと泣いてた。もし6:29のに間に合わなかったら新幹線間に合わない…って。自由席だったから岡山までは行けるけど今度はバスの時間に間に合わないって。前言ってたみたいにほんとに岡山でどうしようどうしようってなっちゃうって、泣きながら行ってた。無事に乗れたし初めて特急じゃなくて普通快速?に乗って。なんと!バスと同じくらいのお金!でも特急しかないと思ってたから特急のお金払って乗っちゃってて無駄になりました。そんなこんなで無事に博多駅について。30分くらい時間があったからトイレでほんとに軽くメイクして。髪も寝起きのままだからボサボサだしヘアオイルもできなかったかはパサパサのままだし。ズボンも白だったからずっと気になるし。でも無事に新幹線に乗れて。新幹線の中でもずっと色々考えて泣いてて。はるちゃんのLINE返信の速度が明らかに間あいちゃうし。いつもなら会う日はすぐきどくがついて返信が来て。でも酔っちゃうから返信きてるけど返せないよー!ってそういう葛藤をするのにそれもなくて。岡山について改札出る時も、初めましての時はどこにはるちゃんがいるのか分からなくてドキドキで改札通ったなぁとか。あーはるちゃんはあそこで立って待っててくれたなぁって、ガラスの前?を見ながらバス乗り場まで行って。バスの中でも泣いてて…(笑)近付くに連れてほんとに会ってくれるのかなとか、ほんとに不安で。ほんとにずっとずっと泣いてて。はるちゃんが駅まで迎えに来てくれることになって、また前みたいに位置情報送って。無事に倉吉につきました。はるちゃんを待ってた。はるちゃんは向こうから来るだろうなって思ったからそっち向いてたのに後ろから来た!足音が聞こえててやだなー、さっきまで泣いてたから早く通り過ぎてよーなんて思ってたら足音が止まって。後ろ向いたらはるちゃんがいました。いつもの癖で手繋ぎそうになって、でもなんかさらっと避けられた気がして。泣きそうになってたらオムライスのおにぎり渡されて。それでもうだめだーって。車に乗ってからは松下洸平くんの音楽。これはるちゃんがLINEの音楽に設定してるやつだって。その次に流れてきたやつははるちゃんがホームに設定してるやつだって、分かって。なんかもう、涙が止まらなかった。横見ても全然目が合わなくて。手繋いでくれないんだなってもなってた。当たり前なのに。はるちゃんちついて。なんか適当に?車の前から行ったらすごい雪が深くて。ああ…ってなってた。でもやっぱり手は繋いでくれなくて。はるちゃんの後ろついて行ってた。
はるちゃんちについて。ずっとずっとなんて言おうって考えてたの。なんて言ったらいいのかな、なんて言ったらはるちゃんは別れないでいてくれるのかなって。そういう考えてたこと全部無駄だったなってくらいにただ別れるのいやだってことしかいえなかった。ちゃんと伝えれない私でごめんなさい。改めてはるちゃんの顔を見たらいつもと違って。あー、ほんとに。ほんとに私に気持ちがないんだって分かって。はるちゃんは他人にこういう顔をするのかなって感じ。ほら、はるちゃんは家族となっちゃんには優しい?って。他人には興味が無いから冷たくなっちゃうって言ってたでしょ?なんか、はるちゃんが他人にする顔はこれなのかなって感じてすごく悲しかった。もう泣きすぎてはるちゃんに何を伝えたのかも覚えてない…(笑)ただ、泣いてたら頭撫でてくれたり、ちゃんと手握ったら握り返してくれたり、してくれたから少しは安心?できて。でもやっぱりはるちゃんの顔…顔というか表情がいつもと違うのが気になって。距離を置こうって言われたけどあーこれこのまま私に冷めちゃうやつだって感じて。はるちゃんはもう好きになってくれない気がするって、私に戻ってこないる気がするってそういうことを言った時にはるちゃんは何も言ってくれなくて。もうほんとに、ほんとにダメなのかなぁって。でもぎゅーしたら怒る?って聞いたら怒らないよって言ってくれたから。この時だったかな。いつだったかな…はるちゃんと向かい合わせで座ってるときになんとなくはるちゃんの右手が気になって。これも嫌な予感だったのかな。人のこういう時の勘って当たるからすごいよね。はるちゃんの右手見たら指輪がなくて。少し考えて来てたの。もし指輪してなかったらもうほんとに終わりなんだって。だから、久しぶりにはるちゃんの右手に何もないのを見て、すごくショックで、傷ついて。なんで?なんで?って。思い出なのになんでそんなに簡単に外せるの…って。でもこれも自分も親戚が来た時に外しちゃったから。仕方ないなって。あ、ぎゅーはできた。これが最後なのかな…って思いながら。はるちゃんの匂い、ほんとに好きで。初めましての時になにこのいい匂い!って(笑)人に対して初めていい匂いだと思ったから。こんなに好きなのに、なんでって。悲しいのと悔しいのとでまた涙が出てきて。でもちゃんとはるちゃんも言いたいことを言ってくれて、それが聞けてよかった。はるちゃんも泣いてて。だから不慣れながらとんとんもよしよしもした。したかったから。お互い少し落ち着いてまた生理になったのーって話もした。生理2日目でした。あのね、ほんの少しだけ考えてたの。もしかしたら泊めてくれ���かもしれないって。なっちゃん生理重いからって。そんなしんどいなっちゃん帰らすなんてできないよ!って前言ってくれたから。もしかしたらって。でも日曜日だしって。でもふざけて日帰りで帰る!とか言った時にそんな遠くから来てるのに帰らせません!っても言ってくれたからなって。これは新幹線の中でも考えてた、呑気に。何も持ってきてないから買いに行かなくちゃって。ほんとに…ほんと、呑気だよね(笑)でもはるちゃんは岡山まで送るよって。だから、だからはるちゃんに言って欲しいのは岡山まで送るって言葉じゃないんだよって、少しふざけて言いました。鈍感なはるちゃんは気づいてたのかな。なっちゃんがはるちゃんに言って欲しかった言葉は泊まっていく?って、泊まっていいよって、言って欲しかった。でもじゃあ倉吉駅まで送るって。はるちゃんは他の人と寝るなんて無理って言ってたから。ああ、私もついにはるちゃんにとって一緒に寝れない人になってしまったのかなとか。そう思ったらいつもこの寝室の扉閉まってるっけ…?って気になって。入らせないように閉められてるのかなって。考えすぎちゃうなっちゃんでごめんなさい。いつもはぎゅーしてたらすぐ眠くなるのに眠くならなくて。そうだ、寝てしまえば!って最低なことを考えてて。寝たらどうする?って聞いたら起こさないよって。だからこれで帰りの交通手段無くなるまで寝ちゃえばいいんだ!って、目瞑ったらきっと寝れるって。そう思ってたらでもさすがに帰る時間になったら起こすかなって、はるちゃんが言ったから。あ、もうこれ以上は迷惑だから帰ろうって、思いました。汽車?のとり方が未だにいまいち分からなくて。新幹線はサイトで取れるけど!だからはるちゃんがとってくれた。ありがとう。あ、お金早く受け取ってね。それから自分で新幹線とったりして。予約終わったからはるちゃんの肩に頭乗せてはるちゃんはスマホいじってたから何してるんだろって少し覗いたらぱって画面隠され?て。あれ、いつもこんな隠すっけ…?とか。でも、あー他人にスマホ見られるのって確かにやだよねってそこでもうるうる。今までと違うはるちゃんがいっぱいでした。駅まで送って貰う時も駅が見えたら泣くの我慢できなくて。車降りたら雨が降ってて。はるちゃんが傘さしてくれて。あ、ラブラビットもらったから袋だけは濡れないようにぎゅってしてもってた。ここでもやっぱり手は繋いでくれなくて、エレベーター入る時も出る時も。それからはるちゃんが切符受けとりしてくれて。はるちゃんから切符受け取って。もう泣いちゃうから行くねって。バイバイなのかなって。無理やりバイバイって口にしたけどやっぱり嫌で。またねって言い直した。聞こえてたかな…(笑)
階段降りたらコナンの電車で。これもコナンだ!ってなって、はるちゃんに写真撮って送ろうとして我慢した。あー、こんな些細な?報告も出来なくなっちゃうのかなってそこからまた泣いてた。電車動き始めて。またいつもの癖ではるちゃんにLINE送ろうとして。トーク開いてもいつもならきてる、なっちゃんがいっちゃったーとか、気をつけてねとか。酔わないようにスマホ見ないでね!とか、そういうのが何も来てなくて。そっか、これも送れないのかって。すごく寂しくて。姫路についてここでもまた普通にいつもの癖で姫路着いたーとか新幹線乗り換えたーとか送りそうになってグッと堪えて…(笑)なんだろうな、行く時からそうだったんだけど駅とか人が多いとことか、自分が歩いてたりする時に周りの景色とか人は動いてるけど私は止まってるみたいな。動いてるのに止まってるみたいな。変な感覚で。ぼーーっとして。もう無理だよって何回も思ったんだけど自分にいや、私は38度熱があっても佐賀まで帰れたんだからぜったい帰れるって言い聞かせて…(笑)お腹痛いな、頭痛いなって。薬局見つけても薬を買う気力もなくて。気づいたら博多に着いてて。とにかく生理痛もだし精神的にすごく限界でとりあえず座ろってホームの端っこに座って。座ったらもう動けなくて。でも寒いし、とりあえず降りようってお土産があるとこらへんの椅子に座ったり。でも頭冷やしたくて最終的に改札出て、博多駅の広場に1人で座ってた。もうほんとにここからは動ける気がしなくてこのまま終電逃しちゃおうかとか。本気で考えてて。はるちゃんから危ないよって言われる前から頭ではわかってて。日曜日だけど夜だし人も多いし酔っ払いも多いし。泣いててブサイクだけどそういうの関係ない人もいるしって。でも、すごく最低なことを考えてて。もう、いいやって。だってもう既に限界だったから。いっそこのまま誰か知らない人に連れてかれて嫌なことされたとしてもはるちゃんは何も思わないよきっとって。うちのなっちゃんに!とか。もう思ってくれないよなって。そんな事考えてたらいつもなら夜に福岡で1人は絶対に怖いし男の人から逃げるみたいに歩いてるのにほんとにどうでもよくなって。23時過ぎくらいに明らかに酔っ払ってる男の人3人に話しかけられて。どうでもよかったはずなのに一気に怖くなって駅の中戻って走って。怖くてはるちゃんに電話しようとして。だめだって。走りながら、思って。あー結局本能で逃げちゃうなって1人になったら思って。結局怖くて駅の真反対の人がいっぱいいるコンビニにいっとき居て。それから終電で帰って。自分のせいなのに怖くて震えが止まらないし。特急乗って座ってもなんの涙なのかわかんない涙がずっと出てきて。佐賀に着いたのは確か0時くらい。着いたよ!の連絡も出来ないんだなってずびずびしながら駐車場まで歩いて、頑張って運転して帰りました。鳥取に行くの最後だったのかなって思いながら撮ったやつ。最後じゃありませんように…。今日も明日もはるちゃんの中に少しでも私がいますように。
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raccoon-pizza · 5 months
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284:底名無し沼さん (ワッチョイ b1c3-h+XS):[sage]:2023/11/04(土) 22:55:59.74 ID:qH288eM30
トレッキングポールって必要ですか?
登山知識ゼロの素人です
駐車場から15分以上歩きたくないという高潔な精神を今まで貫いてきて軽装で挑んでたけど
秘境っぽいところの祠のぞいたり、岩とか崖とかよじ登ってると案外頑丈な杖が欲しくなるんだよね
今までは体重に耐えるくらいのゴツい木を拾って這うように移動してたんだけど
ここまで頻度多いなら持ち歩くのもありかなって
285:底名無し沼さん (ワッチョイ 4530-63np):[sage]:2023/11/04(土) 23:15:36.64 ID:/i1QLwrh0
キミはポールよりちゃんとした杖を持っていった方がスタイルに合ってる
286:底名無し沼さん (ワッチョイ b1c3-h+XS):[sage]:2023/11/04(土) 23:26:35.32 ID:qH288eM30
ありがとう
ゴツいポールの正式名称を知らないのだが
なんて調べたら出てくるだろうか
伸縮タイプのおそらく歩行の補��と思われるものしか出てこないのだ
288:底名無し沼さん (ブーイモ MM62-iG/O):[sage]:2023/11/05(日) 01:15:16.91 ID:3aS8zZyVM
伸縮タイプのポールって体重預けたときにロックが壊れたり耐荷をこえてガチョーンって縮んじゃいそうで怖い
297:底名無し沼さん (ワイーワ2 FF8a-P3uJ):2023/11/05(日) 13:54:21.30 ID:IeUlIjhOF
>>288
ホームセンターとかの安いのは怪しいけど、登山用で定評があるところのは問題ないから。
289:底名無し沼さん (スププ Sd62-AqkE):[sage]:2023/11/05(日) 01:30:34.34 ID:OYuB8ayfd
トレッキングポールには体重かけちゃ駄目だよ
あくまでも階段の手摺りみたいにバランスを取る補助でしかないから
298:底名無し沼さん (ワイーワ2 FF8a-P3uJ):2023/11/05(日) 13:57:46.18 ID:IeUlIjhOF
>>289
登山用で定評がある物を規定通りにきっちり固定すれば大丈夫。
292:底名無し沼さん (ワッチョイ b2dc-btDf):[sage]:2023/11/05(日) 09:57:13.04 ID:z4uBpv7U0
トレッキングポールってアルミがいいのかカーボンがいいのかよくわからん
299:底名無し沼さん (ワイーワ2 FF8a-P3uJ):2023/11/05(日) 14:03:24.07 ID:IeUlIjhOF
>>292
オレはアルミのをずっと使ってる。
カーボンは三脚とかは使ってるけど、気付かないで砂とかをかんだままで伸縮すると研磨されちゃって傷みが早いから、けっこう気を使う。
といっても、すり減って駄目になるほどの日数を歩くのは容易ではないだろうけど。
293:底名無し沼さん (ワッチョイ 89f5-sdYh):[sage]:2023/11/05(日) 10:13:11.29 ID:GMq6/fR60
俺は何年かぶりに新しいポールをポチった。
一昨日の山行で長いポールをザックに挿してると
木の枝に当たって邪魔になるからだ!!
現在のポール(BD製)に大きな不満はないが
折り畳み式のを買った。
1段目と2段目がカーボンでそれ以下はアルミだ。
値段は約8,000円だ。あまり安すぎるのも
怪しいからこれくらいの値段で。
有名メーカーのは値が上がるからなw
294:底名無し沼さん (ワッチョイ 99bd-Oe48):2023/11/05(日) 10:40:28.36 ID:8/0BWZtH0
カーボンは突然折れる。
アルミのような予兆がない。
295:底名無し沼さん (ワッチョイ 427a-sdYh):[sage]:2023/11/05(日) 12:17:57.36 ID:fsvTbkQb0
急斜面で姿勢が乱れないからストックは手放せなくなった
私は疲れが緩和されて実に気に入っているけどまあ人それぞれだと思う
私は登りの急斜面でしか使わない 下りは全然使用しない
342:底名無し沼さん (ワッチョイ c250-ew56):[sage]:2023/11/07(火) 04:25:24.24 ID:wv0Zss9p0
>>295
むしろ、下りの膝の負担軽減目的で使うモノ
296:底名無し沼さん (ワッチョイ 6d6f-btDf):[sage]:2023/11/05(日) 12:35:16.99 ID:mH+tkEEf0
アルミorカーボン
伸縮式or折りたたみ式
I型orT型
ツイストロックorカムロック
1本or2本
意味があるのかわからないアンチショックやアンダーグリップ
考えるのが面倒だから買うのやめた
300:底名無し沼さん (ワイーワ2 FF8a-P3uJ):2023/11/05(日) 14:06:30.48 ID:IeUlIjhOF
>>296
アルミ伸縮Tツイストのダブルが無難。
といってもゲレンデスキーでストックさばきに慣れてないと最初は使いにくいかもしれない。
302:底名無し沼さん (ワッチョイ 6e5d-h+XS):[sage]:2023/11/05(日) 16:19:35.75 ID:ZFnIB0Gt0
体重かけていいやつは無いの?
岩場でめっちゃ頼りになるんだが
306:底名無し沼さん (ワッチョイ c27f-P3uJ):2023/11/05(日) 17:35:52.18 ID:dkVk/lZq0
>>302
そっちが念頭に置いてるのは、剣の一般ルート上部とかを代表とする一般的な意味の岩場じゃなくて、岩っぽい普通の道くらいの感じじゃないの?
岩場といってもホールドや鎖とかを掴み放しではないけど、手を何かで塞いだらとっさに何か掴むことができにくくて、それだけで危険だし、ありがちな隙間にハマり込んだりしやすいから使わない。
収納して、岩に引っかかったりしないように上手い具合でザックに固定する。
単にグッと体重を掛けるだけのことなら、ちゃんとした普通の登山用で定評がある物なら行ける。
ホームセンターとかの安いのは、アルミでも材質がヤワ過ぎるし、固定部も甘いから危ないので駄目。
312:底名無し沼さん (ワッチョイ b249-h+XS):[sage]:2023/11/05(日) 21:28:47.77 ID:Hv5mhc7b0
>>306
岩っぽい普通の道のことだわスマン
https://i.imgur.com/PJ4T69Q.jpg
https://i.imgur.com/LT608Qv.jpg
https://i.imgur.com/jHWFdwG.jpg
ケツだけ歩きしてレインウェア二枚もダメにしちゃったけど
こういうの 
https://i.imgur.com/ZtT8hPG.jpg
一本手に入れてから安定感が段違いになったからね
モンベルあたり行ってみる
328:底名無し沼さん (ワイーワ2 FF8a-P3uJ):2023/11/06(月) 15:54:25.02 ID:rrCHNfehF
>>312
納得。
座ってズリ降りるという発想自体が危なすぎるから登山ではご法度。
そうならないルートを見極めて回り道しないと駄目だよ。
沢なんかは滑りやすい段差だらけで、無造作にズリ降りたりしてると止まらないで谷底転落死も容易。
それで逝ったと推定される実例は数しれず
前向き行けるなら、腰を落として足裏で立って、何というかコサックダンスみたいな姿勢で、あくまで歩く。
どうしてもとなったら、「登るときと同じ具合」で、後ろ向き=斜面向きになって、次の安定したステップに足を下ろす。
普通のハイキングコースとかでもありがちな段差部分で、低いからって何の気なしで無造作に登り降りしちゃわないで、「下がズバッと切れ落ちてるから一歩間違えたら危ない」という風にシミュレーションして練習する。
普段から欠かさずそうやっていれば、北とかの一般ルートの岩場くらいは難なく行けちゃう。
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apartment315 · 2 years
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soranisasuhana · 9 months
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   1  「これ捨てなかったんだ?」 『玄関』と書かれた段ボールから靴や折り畳み傘などを取り出していた時、早音はそれを見つけた。彼女はそれを、今までに何度も見たことがあったが、手に取ったのは初めてだった。四角形のアルミの枠に、潜水艦のような形をした白い陶器がぶら下がっている。上部に一円玉ほどの大きさの穴を開けており、中は空洞のようだった。風貌どおり、持ってみると重みがあった。 「ねえ、これ」 早音は持ち主のところにそれを持って行った。用途も名称も見当がつかないので、直接見せるしかなかった。 「ああ、それ」持ち主は汗をぬぐいながら、ほほ笑んで言った。「それ、なんだと思う」 「え、なんだろう」 まず思い浮かんだのは、ビートルズのイエローサブマリンであった。さっきまでレコードの荷解きをしていたからかもしれない。しかしそれにしては、どうにも風格があった。ポップスバンドのファングッズには到底見えなかったし、もちろんイエローでもない。つまりそれくらい潜水艦のような形をしていた。 「それはね、人生だよ」 「なにそれ」  持ち主は来月、私の旦那になる予定の男だ。彼は得意げに「人の一生」と言ってまた笑った。こういう極端なことを言ってのけるユーモアが、彼にはあった。理屈っぽいところがたまにキズだが、それでもそんな彼が早音は好きだった。 「それは、捨てられないね」 早音もあえて、意地の悪い返答をした。 「実を言うと、俺もよく分からないんだ」 「何かの、記念品?」 「二十歳の誕生日に父親にもらったんだよ」 「これを?」 しかし納得はできた。なるほど、この引っ越しの前に彼が住んでいたワンルームにも、ずっと飾ってあったのはそういうわけか。 「親父そのとき、酔っぱらってそれを人生だって言ったのよ」 意味分からないよなと、彼は呆れた様子で荷解きを再開した。 「ふうん」  早音は先月、彼からプロポーズを受けた。そして二人はおよそ三年の交際期間を経て、結婚することになった。ところで早音の両親はというと、少し古風なところがあった。結婚するまでは同棲など認めてなるものかと、父親の方はいつも背中で二人を睨みつけた。しかし早音の婚約者は、そのような思想をまったく純粋に尊重した。とはいえ実際には、早音は彼のワンルームに入り浸っていたのだから、結局は同じことだったのだが。とにかく婚約を機に、早音たちは新居に引っ越してきたのである。  早音はその『人生』とやらを丁寧に持ち直して玄関に戻ると、まだ綺麗な靴棚の上に、そっと置いた。    2  「いいのよ早ちゃん、ゆっくりして」 早音が夕食の後片付けを手伝おうとすると、彼の母親に柔らかく遮られた。 「じゃあこれだけ」早音はテーブルの中央に置かれた丸い大皿を持って台所に運んだ。その大皿は立派な作りをしていた。描かれた花木は、先ほどまで盛られてあったご馳走に引けを取らないほど、鮮やかに彩っていた。「これ、すごいですね」 「重いでしょう。このお皿も昔は、スタメンだったのだけれど」 彼女はありがとうと言って受け取ると、手際よくシンクの中に重ねていく。 「今は違うんですか」 「だって私たち二人で、どうするのよ」 居間でくつろぐ自分の旦那を振り返りながら、彼女は笑った。 「確かに」 しかし、二人でどうすると言ってしまえば、この家にある全てがそうである気もした。二人で住むには広すぎるこの家での暮らしを、早音は想像する。昨日まで、そして明日からの彼女たちの暮らしは、どのようなものなのだろうか。 「でもその絵柄、すごくきれいです」 「いる?あげようか」 「やめとけやめとけ」割って入ってきたのは彼の父親だ。呑んでいた瓶ビールが空になったらしい。「古臭いよ」 「そんなこと、ないわよねえ」  早音はこの二人を見ていると、気持ちが穏やかになるのだった。こんな夫婦になれたらいいなと、いつも憧れた。そして同時に、この家で育った婚約者のことを羨ましく思った。花柄の大皿を古臭いと一蹴する心の余裕が、自分の父親にも備わっていてほしかった。  その時ガタンと物音がして、三人がそれぞれ、合わない目を見合わせた。それは二階から聞こえてきた。 「ほらお父さん、手伝ってあげなさいよ」 洗い物で手がふさがっていた彼の母親は、顎で音の鳴った方向を示した。  二階では、彼が雨戸の修繕をしていた。先の台風の影響で、その立て付けが悪くなったという。被害はそれくらいで済んだと彼の母親は言ったが、近隣の土砂崩れが夕方のニュースで取り上げられるほど、雨風は強力なものだった。それの過ぎた朝方に、両親を心配した彼が電話をかけたところ、雨戸の一部が歪んでしまい開かなくなったと報告を受けたのだ。結婚の挨拶からいくつも経っていなかったが、二人はまた足を運ぶことにした。早音たちは彼の実家に来ていたのだった。  「そしたら、りんごを剥いてくれる?」 手伝いを制され逡巡する早音を見かねてか、彼の母親は提案した。かえって気を遣わせたかとも思ったが、その優しさを早音は素直に受け入れた。 「剥きます」 「でも良かった。新しい住まいの写真も見られたし」 「お義母さんたちも、無事で良かったです」 「来てくれて、ありがとうね」 早音はこの台所で初めて手伝いをしたときの、その情けなさを思い出していた。今ではりんごの皮はなめらかな一本の帯となって、静かにたたまれていく。早音はそれがこの家族との繋がりのように思えて、なんだか嬉しかった。 「古臭いなんて言ってたけどね、あの人。これ大事にしてたのよ」彼女は洗いものを一通り終えると、例の大皿についた水滴を丁寧に拭きながら言った。「子供たちが小さかったときまでは、和室に飾ってあったの」 「そうだったんですか」 「男って意味が分からないわよねえ」 早音は手元の作業をいったん中断して、彼女を見つめた。 「どうして?」 「だってそうでしょ、食べ物を乗せなきゃ。お皿なんだから」 それはどうにも拍子の抜けた台詞だったが、早音は妙に納得してしまった。ここは大げさに彼女の味方をすることにした。 「言われてみれば、意味が分からないですね」 二人は女学生のように、顔を寄せ合って、そして笑った。 彼の母親は大皿を食器棚の奥の方にしまい込みながら、こうも続けた。 「何のためにあるか分からなくても、なんとなく置いておくのもいいじゃないかって、変なことを言ってたわ」 「なんか深いですね」 「しまいには『これは人生だ』なんて、大げさよ」 早音は驚いた。つい最近、全く同じ言葉の並びを聞いたばかりだった。  ここまで順調に一本の帯を成していたりんごの皮は、あっけなく途切れてしまった。    3  玄関のベルが来客を知らせたのは、よく晴れた土曜日の昼下がりのことだ。新居に越して来てからというもの、訪ねてくるのは業者ばかりであったため、次はなんだろうと、早音たちは顔を見合わせた。そして今回の来客も予想通り、一箱の段ボールであった。ところがその送り主は意外にも、早音の母親であった。 「なんだろう」 大きさの割に軽いその段ボールをテーブルの上に置くと、二人は並んで座った。そしてかしこまったように、姿勢を正した。ゆっくりと中を開くと、そこに入っていたのはなんとも豪勢な花の束であった。 「すごいね」 「すごい」 早音はその美しい造形を崩さぬよう、丁寧に持ち上げた。優しい香りが、部屋の空気に溶けていく。花々は凛とし、それぞれが自分の役目を知っているかのように、朗らかに咲いていた。 「挨拶に行ったときに話した今日のこと、お義母さんたち覚えてたんだね」 「そうみたい」 その今日が、まさしく今日であった。とうとうこの日が来てしまった。『しまった』という言葉が、相応しくないことは分かっていたが、早音はやはり、この日について『来てしまった』と表現する自分を認めるしかなかった。  「この真ん中の赤い花、きれいだね」 そう言われて早音は、その中央にひと際目立つ花があることに気付いた。彼女はこの花のことをよく知っていた。そしてそれは父親の思い出と共に、早音の心の中にあった。まだ小さい頃、実家の庭にそれは咲いた。早音はなぜかその赤い色に惹かれて、来る日もただ眺めていた。その姿を不憫に思ったのか、父親がそれを鉢に植え替えてくれた。無言で土を掘り起こす父の背中が、やけに小さく見えたことを早音はよく覚えていた。 「帰りに花瓶を買おうね」 「うん」 「それじゃあ、行こうか」  今日は役所に婚姻届けを出しに行く日だ。しかし早音は、自分がなぜこんな気持ちになるのか分からなかった。彼の両親たちのような、あるいは自分の親でも、あんなふうに、二人で生きていけるのだろうか。不安の原因が彼にあるわけではないことも、それ以外の全てもまた無関係であることも、分かっていた。早音のこのような気持ちは、決して彼に悟られてはいけなかった。きっと彼の優しさは、何か気の利いた冗談で早音を慰めるに違いない。でもそれでは駄目だった。玄関を開けると、澄んだ風が部屋の中へ流れ込んだ。その眩しさに目が慣れると、空は澄んで輝いていた。 「そうだ」 彼がそう言ったのはその時だった。そして靴棚の上に飾られた白い陶器を手に取ると、ちょっと待って、と言いながら部屋の方へ戻っていく。 「忘れ物?」 早音は、差し込んだ光に照らされたその床や壁を見つめた。ここが帰る場所なのだ。外の方に向き直ると、秋の空を深く吸い込んだ。 「ほら見て」彼が戻ってきた。その手には、白い陶器に挿された一輪の赤い花があった。彼は笑って言った。「なんのためにあるか分からなかったけど、やっと意味が生まれたよ」  早音に先ほどまでの不安はもう無かった。涙が出ただろうか。しかしこれもまた、決して彼に悟られるわけにはいかなかった。 ...
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saginoya · 9 months
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   1  「これ捨てなかったんだ?」 『玄関』と書かれた段ボールから靴や折り畳み傘などを取り出していた時、早音はそれを見つけた。彼女はそれを、今までに何度も見たことがあったが、手に取ったのは初めてだった。四角形のアルミの枠に、潜水艦のような形をした白い陶器がぶら下がっている。上部に一円玉ほどの大きさの穴を開けており、中は空洞のようだった。風貌どおり、持ってみると重みがあった。 「ねえ、これ」 早音は持ち主のところにそれを持って行った。用途も名称も見当がつかないので、直接見せるしかなかった。 「ああ、それ」持ち主は汗をぬぐいながら、ほほ笑んで言った。「それ、なんだと思う」 「え、なんだろう」 まず思い浮かんだのは、ビートルズのイエローサブマリンであった。さっきまでレコードの荷解きをしていたからかもしれない。しかしそれにしては、どうにも風格があった。ポップスバンドのファングッズには到底見えなかったし、もちろんイエローでもない。つまりそれくらい潜水艦のような形をしていた。 「それはね、人生だよ」 「なにそれ」  持ち主は来月、私の旦那になる予定の男だ。彼は得意げに「人の一生」と言ってまた笑った。こういう極端なことを言ってのけるユーモアが、彼にはあった。理屈っぽいところがたまにキズだが、それでもそんな彼が早音は好きだった。 「それは、捨てられないね」 早音もあえて、意地の悪い返答をした。 「実を言うと、俺もよく分からないんだ」 「何かの、記念品?」 「二十歳の誕生日に父親にもらったんだよ」 「これを?」 しかし納得はできた。なるほど、この引っ越しの前に彼が住んでいたワンルームにも、ずっと飾ってあったのはそういうわけか。 「親父そのとき、酔っぱらってそれを人生だって言ったのよ」 意味分からないよなと、彼は呆れた様子で荷解きを再開した。 「ふうん」  早音は先月、彼からプロポーズを受けた。そして二人はおよそ三年の交際期間を経て、結婚することになった。ところで早音の両親はというと、少し古風なところがあった。結婚するまでは同棲など認めてなるものかと、父親の方はいつも背中で二人を睨みつけた。しかし早音の婚約者は、そのような思想をまったく純粋に尊重した。とはいえ実際には、早音は彼のワンルームに入り浸っていたのだから、結局は同じことだったのだが。とにかく婚約を機に、早音たちは新居に引っ越してきたのである。  早音はその『人生』とやらを丁寧に持ち直して玄関に戻ると、まだ綺麗な靴棚の上に、そっと置いた。    2  「いいのよ早ちゃん、ゆっくりして」 早音が夕食の後片付けを手伝おうとすると、彼の母親に柔らかく遮られた。 「じゃあこれだけ」早音はテーブルの中央に置かれた丸い大皿を持って台所に運んだ。その大皿は立派な作りをしていた。描かれた花木は、先ほどまで盛られてあったご馳走に引けを取らないほど、鮮やかに彩っていた。「これ、すごいですね」 「重いでしょう。このお皿も昔は、スタメンだったのだけれど」 彼女はありがとうと言って受け取ると、手際よくシンクの中に重ねていく。 「今は違うんですか」 「だって私たち二人で、どうするのよ」 居間でくつろぐ自分の旦那を振り返りながら、彼女は笑った。 「確かに」 しかし、二人でどうすると言ってしまえば、この家にある全てがそうである気もした。二人で住むには広すぎるこの家での暮らしを、早音は想像する。昨日まで、そして明日からの彼女たちの暮らしは、どのようなものなのだろうか。 「でもその絵柄、すごくきれいです」 「いる?あげようか」 「やめとけやめとけ」割って入ってきたのは彼の父親だ。呑んでいた瓶ビールが空になったらしい。「古臭いよ」 「そんなこと、ないわよねえ」  早音はこの二人を見ていると、気持ちが穏やかになるのだった。こんな夫婦になれたらいいなと、いつも憧れた。そして同時に、この家で育った婚約者のことを羨ましく思った。花柄の大皿を古臭いと一蹴する心の余裕が、自分の父親にも備わっていてほしかった。  その時ガタンと物音がして、三人がそれぞれ、合わない目を見合わせた。それは二階から聞こえてきた。 「ほらお父さん、手伝ってあげなさいよ」 洗い物で手がふさがっていた彼の母親は、顎で音の鳴った方向を示した。  二階では、彼が雨戸の修繕をしていた。先の台風の影響で、その立て付けが悪くなったという。被害はそれくらいで済んだと彼の母親は言ったが、近隣の土砂崩れが夕方のニュースで取り上げられるほど、雨風は強力なものだった。それの過ぎた朝方に、両親を心配した彼が電話をかけたところ、雨戸の一部が歪んでしまい開かなくなったと報告を受けたのだ。結婚の挨拶からいくつも経っていなかったが、二人はまた足を運ぶことにした。早音たちは彼の実家に来ていたのだった。  「そしたら、りんごを剥いてくれる?」 手伝いを制され逡巡する早音を見かねてか、彼の母親は提案した。かえって気を遣わせたかとも思ったが、その優しさを早音は素直に受け入れた。 「剥きます」 「でも良かった。新しい住まいの写真も見られたし」 「お義母さんたちも、無事で良かったです」 「来てくれて、ありがとうね」 早音はこの台所で初めて手伝いをしたときの、その情けなさを思い出していた。今ではりんごの皮はなめらかな一本の帯となって、静かにたたまれていく。早音はそれがこの家族との繋がりのように思えて、なんだか嬉しかった。 「古臭いなんて言ってたけどね、あの人。これ大事にしてたのよ」彼女は洗いものを一通り終えると、例の大皿についた水滴を丁寧に拭きながら言った。「子供たちが小さかったときまでは、和室に飾ってあったの」 「そうだったんですか」 「男って意味が分からないわよねえ」 早音は手元の作業をいったん中断して、彼女を見つめた。 「どうして?」 「だってそうでしょ、食べ物を乗せなきゃ。お皿なんだから」 それはどうにも拍子の抜けた台詞だったが、早音は妙に納得してしまった。ここは大げさに彼女の味方をすることにした。 「言われてみれば、意味が分からないですね」 二人は女学生のように、顔を寄せ合って、そして笑った。 彼の母親は大皿を食器棚の奥の方にしまい込みながら、こうも続けた。 「何のためにあるか分からなくても、なんとなく置いておくのもいいじゃないかって、変なことを言ってたわ」 「なんか深いですね」 「しまいには『これは人生だ』なんて、大げさよ」 早音は驚いた。つい最近、全く同じ言葉の並びを聞いたばかりだった。  ここまで順調に一本の帯を成していたりんごの皮は、あっけなく途切れてしまった。    3  玄関のベルが来客を知らせたのは、よく晴れた土曜日の昼下がりのことだ。新居に越して来てからというもの、訪ねてくるのは業者ばかりであったため、次はなんだろうと、早音たちは顔を見合わせた。そして今回の来客も予想通り、一箱の段ボールであった。ところがその送り主は意外にも、早音の母親であった。 「なんだろう」 大きさの割に軽いその段ボールをテーブルの上に置くと、二人は並んで座った。そしてかしこまったように、姿勢を正した。ゆっくりと中を開くと、そこに入っていたのはなんとも豪勢な花の束であった。 「すごいね」 「すごい」 早音はその美しい造形を崩さぬよう、丁寧に持ち上げた。優しい香りが、部屋の空気に溶けていく。花々は凛とし、それぞれが自分の役目を知っているかのように、朗らかに咲いていた。 「挨拶に行ったときに話した今日のこと、お義母さんたち覚えてたんだね」 「そうみたい」 その今日が、まさしく今日であった。とうとうこの日が来てしまった。『しまった』という言葉が、相応しくないことは分かっていたが、早音はやはり、この日について『来てしまった』と表現する自分を認めるしかなかった。  「この真ん中の赤い花、きれいだね」 そう言われて早音は、その中央にひと際目立つ花があることに気付いた。彼女はこの花のことをよく知っていた。そしてそれは父親の思い出と共に、早音の心の中にあった。まだ小さい頃、実家の庭にそれは咲いた。早音はなぜかその赤い色に惹かれて、来る日もただ眺めていた。その姿を不憫に思ったのか、父親がそれを鉢に植え替えてくれた。無言で土を掘り起こす父の背中が、やけに小さく見えたことを早音はよく覚えていた。 「帰りに花瓶を買おうね」 「うん」 「それじゃあ、行こうか」  今日は役所に婚姻届けを出しに行く日だ。しかし早音は、自分がなぜこんな気持ちになるのか分からなかった。彼の両親たちのような、あるいは自分の親でも、あんなふうに、二人で生きていけるのだろうか。不安の原因が彼にあるわけではないことも、それ以外の全てもまた無関係であることも、分かっていた。早音のこのような気持ちは、決して彼に悟られてはいけなかった。きっと彼の優しさは、何か気の利いた冗談で早音を慰めるに違いない。でもそれでは駄目だった。玄関を開けると、澄んだ風が部屋の中へ流れ込んだ。その眩しさに目が慣れると、空は澄んで輝いていた。 「そうだ」 彼がそう言ったのはその時だった。そして靴棚の上に飾られた白い陶器を手に取ると、ちょっと待って、と言いながら部屋の方へ戻っていく。 「忘れ物?」 早音は、差し込んだ光に照らされたその床や壁を見つめた。ここが帰る場所なのだ。外の方に向き直ると、秋の空を深く吸い込んだ。 「ほら見て」彼が戻ってきた。その手には、白い陶器に挿された一輪の赤い花があった。彼は笑って言った。「なんのためにあるか分からなかったけど、やっと意味が生まれたよ」  早音に先ほどまでの不安はもう無かった。涙が出ただろうか。しかしこれもまた、決して彼に悟られるわけにはいかなかった。 ...
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lion7line · 9 months
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六畳半の夏HO2
▼HO2 歩いてたら人が落ちてた。誰?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
◆秘匿HO
君は先日病院で余命宣告を受けた。どこに潜んでいたのか、君の体は病に蝕まれていたのだ。 生きれるとしてあと1ヶ月。君は入院を選ばなかった。 今は昔祖父が持っていたという海のよく見える空き家で暮らしている。 それから君は思い入れのある大切なものを持っている。
君の目的は「後悔のないように生きる」ことだ
▼作成ルール ・探索者は高校生で��る 年齢は16〜18歳(留年してるから超えているなどは可能、高校生であれば良い) ・CONを-3 ・特徴表<4-8大切なもの(D)>を得る
____________________________________
父母兄自分の4人家族。 星が好きなパパと海が好きなママと、宇宙が好きなお兄ちゃん。だった。 なんでもパパの妹さんは宇宙飛行士だったらしい。わたしが小さい頃に死んじゃったって聞いた。 だから、お兄ちゃんが宇宙に興味を持ってるのが嬉しいんだって。
3つ上のお兄ちゃんは霜が綺麗な晴れた冬の朝に生まれたから霜冬。そうと わたしは予定よりもずっと早い、夏でいちばん星が降る日に生まれたから彗夏。 「流星群が見たくて慌てて生まれてきたのかもね」なんて笑うママとパパの間に挟まれてた小さい頃の記憶をまだ覚えてるの、可愛いでしょ。 同じくらい、お兄ちゃんの恨めしそうな顔もよく覚えてるけど。おれのほうが星も宇宙もすきなのに、って。 ないものねだりだ、別にわたし、欲しかったわけじゃないのに。お兄ちゃんのくせに大人げないんだ。
4年前両親が離婚して、私はママに引き取られて、そのママは3年前に再婚した。名字が「冬」になった。 離婚するならもうその指輪いらないよね、わたしにちょうだい、って大分駄々をこねてパパとの結婚指輪をママからもらった。 お守りみたいにずっと首から提げてる。ママがパパのこと好きじゃなくなっても、わたしはずっとパパが好きだよ 再婚相手はいいひとで、「娘が欲しいと思ってたから嬉しいよ。よろしくね」って言ってくれた。 連れ子は4つ下の男の子で、小学生の弟って幼いんだかマセてるんだかよくわかんなくて。 ”お父さん”の後ろに隠れるその子を見て、とりあえず話しやすいお姉ちゃんを目指そうと思った。
征人、って弟の名前が口に馴染んできた2年前に妹が生まれた。 馴染んできたからこそ征人は反抗期が酷い。たぶん本人もうまく歯止めが効かないんだと思う。 そりゃそうだよね、ママが変わってお姉ちゃんができたとおもったら新しい親同士の子供ができてさ。 わたしたちのこと、いらないの?って、正直わたしも思うもん。だから、なんていうか。家にいるのが疲れる。 ママ、パパのこと好きだったじゃん。なんで離婚したの?なんで他の男の人と一緒になれるの? どうしてわたしたちがいるのに子ども産んだの? 知らない人みたいだ。わたしのママで、征人の父親だったはずなのに。
妹のこと、可愛いと思う。でも、同じくらい未知の生き物で、怖い。 愛海。 この子だけがこの家でいちばん正しいように思えて、ねえ、征人、わたしたちどうしよっか。
絶対なんてないんだ。両親が離婚した時からうっすらおもってる。 だから、うん。持って1か月、そう言われた時も ああ、 って、腑に落ちてしまった。 なんとなく生き続けてくと思ったけど、そんな訳もないんだ。絶対なんてないんだもんね。 まだ生きてたいし死ぬのは怖い。受け入れたくはない。でも「そういうものだ」と理解してしまう自分もいる 悔いがないように余生を、なんてさあ。酷だよね。 まだ18だよ、受験期まっさかりで、大変だけど未来を考えてる時期にさ。急に道閉ざされたって、心がついてこない
ママとパパと、お兄ちゃんと。一緒に居たい。征人も一緒にいれたらなって思うけど、征人が嫌だよね。だって他人だもん。 パパにもお兄ちゃんにも、余命のことなんて知って欲しくないなあ。でも、ママは伝えるんだろうな。 別に嫌いだから別れた訳じゃないって言ってたもん。違う星の人だから、だからうまくいかなくて別れただけ、って。 もちろん本当に別の惑星の人って意味じゃなくて。価値観とか、思想の違いのことを言ってたんだと思う。 わからないけど。だって私にとっての親はパパとママだから。人間なんて違って当たり前なのに。  もし、再婚してなかったら、また家族一緒になれてたのかな。1か月だけでも。とか。 どうにもならないことを夢想したりもする。 パパも去年再婚しちゃったから、絶対ありえないこと。
パパを他人に取られた、って思っちゃうのはしょうがないよね。 今まではまだ、お兄ちゃんのいない隙にパパに会いに行けてたけど。違う誰かと家族になるならもう会えないよね。 ほんとはね。少しだけ、期待してたんだ、いつか 雨降って地固まる、じゃないけどさ? また、家族で一緒にいられるんじゃないかって。そんなこと、なかったね。 お兄ちゃんは今だってわたしのこと別に好きじゃない。子供の時ほどあからさまじゃないけど、今更何話すのって思ってると思う わたしがわざとお兄ちゃんの好きを取った訳じゃないのに。ほんと、神様っていい趣味してる 祝福の星を降らすなら、私じゃなくてお兄ちゃんにしてあげてほしかったよ。
夜が怖い。 朝起きられるかわからないから。このまま死んじゃうんじゃないかって。だから寝つけない 意識を手放すのが、怖い。 自己防衛本能なのか、余命を宣告されてから感情が大きく揺らがなくなった。 もとから起伏は大きくない方だけど。 泣くことも、照れることも、その回路ごとどこかに隠したみたい。それとも一足先に壊れたのかな。 はしゃいでたってどこか虚しい自分がいる。誰かといたくて、誰ともいたくない。 あと1か月で死ぬ女の子。そういう見方をされる場所に、いたくない。思い知らせないで。
どうにでもなれ、って自暴自棄がある。 痛いこと以外はなんだっていいよ。どうせ1か月しか生きられない。 1か月って30日だよ。29回寝たらもう終わるんだ。ううん、それよりもっと短いのかも。 落とし玉、こんなところで豪遊するために貯めてた訳じゃなかったんだけどなー。 大金を思いきりいつかどこかで使ってみたくて堅実に生きてたのに。うそ。 パパからもらったお金、使うのもったいなくて使えなかった。使ったら繋がりが消えちゃう気がしたから TAKKのライブ行きたかったなあ。もっと遊びたかったし、歌ってたかったし、受験だって最後まで頑張りたかった。 あれだけ憂鬱だった勉強が今じゃこんな恋しいものに思えるなんて、死ってとびきりの装飾品だね。サイアク。
受験生の夏でよかった。よくないけど。 1か月おじいちゃんの家で猛勉強するつもりなんだよねーって友達に言ったら真面目じゃん笑で済んだから。 これが高2とかだったら鬼遊べないじゃん!だめー、とか、言われてたんだろうなあ。 さみしいな。でも、絶不調のわたしなんか見せたくない。心配されたくない。楽しい友達がいい
ママには止められたけど、パパと一緒に居てくれないくせにってずるい言い方したら吞んでくれた。ぶたれたけど おじいちゃんの家。パパが子供の頃過ごした家。…そう思うと、変な感じ。 パパもママも当たり前に子供時代があったっていうの、どうしても不思議に思う
死にたくない。 死にたくないけど、死ぬのが分かり切ってるから期待したくない。 心を大きく動かしたくない。しんどいから。苦しくて怖い中の楽しい部分だけを掬いたい。 見ないふりしてたい。上辺だけがいい。じゃなきゃ死の恐怖なんかに耐えられない。 人肌が恋しい。鼓動を聞いてたい。一人が怖い。一人でいたい。 冷たさが怖い。夏でよかった。冬じゃ生きてるのか死んでるのかわからなくなるから。 道に転がる蝉の死骸を見かける度に半笑いになる。あり得る自分の未来の姿みたいで。 惨めだ。
「夜の向こうへ連れてって」
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wazakka-kan · 9 months
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着物の古布を手縫いしたテーブルセンター。店が狭いので畳んで陳列しているのですが、見える一部は真っ黒け、お客様の目をひく力が弱いので、動画にしてご紹介。
人間もそうだけど裏表ちゃんと見ると、素敵な魅力が見つかるもんです。
動画で撮影した商品は、30×92㎝
玄関の下駄箱上や、サイドボードの装飾にも使ってくださいな。
これ敷くと、ちょっと印象がシックでゴージャスになりますよ。
通販→https://goo.gl/t3Me7L
#テーブルセンター #着物古布 #リメイク #リバーシブル #インテリア雑貨 #和雑貨 #江古田 #新桜台 #西武池袋線 #練馬区 #贈り物 #プレゼント #ギフト
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kusodream · 1 year
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2022年11月の夢
- 2022年11月30日 水曜日 6:36 夢 見たけど忘れた
- 2022年11月29日 火曜日 6:17 夢 どこかのホテルの一室。一階らしい。平たい感じの部屋。睡眠薬を飲むよう強要される。オレンジ色の粒で、全く眠る事ができない人に処方されるもの。口に入れるが、半分溶けたくらいで吐き出す。ピンク色の絵柄の日本の切手があり、ライターで火をつけ、煙を吸引するよう言われ、やだなと思う。口呼吸でなるべく吸う量を減らす。自分より年下の女性もおり、酩酊している様子。自分も酩酊しているふりをするが、ふりをするほうが難しく、飲めばよかったなと思う。 ホテルの一室。利用者の女性。東南アジアのような雰囲気。
- 2022年11月28日 月曜日 5:46 夢 地震のようなもの。家の基礎がむき出しの建物に乗っている。母もいる雰囲気。三層ほどある。揺れで動き始める。行き先がコントロールできるわけではない。曲がりながら進む。途中、老人二人が乗った台車があり、なすすべなくぶつかる。あー、このまま行くとぶつかる、と思いながら止まることもできず巻き込むのですごく嫌な気分。どうなったのかは分からない。曲がり、最終的にどこかの空き地に突っ込むようにして止まる。恐山の背中がある。実家のキッチンに頭を突っ込むような格好。 なおくんの携帯をメルカリのようなシステムを使って売りに出している。ピンク色で二つ折の古い機種。売りやめに設定し直す。 親戚の抽斗。もうここを去るため、抽斗に入っている自分の私物を取り出そうとしているが、誤解を招きそうなのでためらう。 女の子の名刺。何枚かあり使い分けできるようになっている。よく見ると染みが付いていたり、連絡先が書いてあったりなかったりする。
- 2022年11月27日 日曜日 7:21 夢 父と父の友人のような人物。車載カメラについての話をしている。今は小型カメラが安く、アプリで撮ったものがすぐ見られるので良いというプレゼンをする。自宅のカメラを試しに見せようとすると子供が群がっている画などが撮れており、一箇所にしか置いていないはずなのに少し変だなとよぎるが、夢だと気づくほどでない。
- 2022年11月26日 土曜日 9:22 夢 事務所のようなところ。赤い掃除機を私物として床に置いている。社長が出勤してくるが、着衣はほぼ肌着のみで、歩いたあとに大便が散乱している。かなり痴呆様の症状が出ているよう。先輩が駆け寄り、後始末をしている。自分につくかつかないかギリギリの位置。 スマホをいじって人に何か見せようとしている。フォルダ内に、オペラの音源をダウンロードしたときに発生した謎のスクショが数百枚も保存されており、地層になっている。なんで?と言い合いながら遡るが、勢い余ってそれとは無関係のエッチなスクショが表示され、一瞬だったけど今のは認識されただろうかと懸念する。 かつての生徒の忘れ物。カラフルな手袋、楽譜、マフラーなどが薄い封筒に入って引き出しに保管されている。 和室。ふすまの壁際に布団を積んでおり、そこにいる。
- 2022年11月25日 金曜日 6:12 夢 見たけど忘れた
- 2022年11月24日 木曜日 6:32 夢 Rさんが妊娠の知らせ。顔を合わせると、ロングヘア、かなり痩せており、今とはがらっと印象が違う。 屋外。空き瓶におもちゃの網をさしこみ、シャボン玉を噴き出す仕組みをつくる。 階段を通る。ナグチャンパの匂いがする。行者のような雰囲気の男ら。
- 2022年11月23日 水曜日 7:23 夢 潰れたロッヂのようなところを訪れる。雪が積もっている。Fに似た女子がおり、クロスカントリーで来たことあるかもしれないねと伝える。壊れて動かない自販機、廃屋になった土産屋。鍋の模型などが見える。 前の会社の社長と女性、自分の三人。円形のマッサージ設備に入り、視力などを計測してもらう。 浴場。浮浪者のような男性が周囲の人々に絡んでいる。Mさんに似た女性が慣れた動きで男を制圧するが、途中で逆にビニール袋を利用したチョークを掛けられてしまう。助けに行きたい、今なら簡単に後ろを取れそうだが、ぜんぜん自信がなく、一歩出たり戻ったりする。
- 2022年11月22日 火曜日 6:37 夢 雨が降っている。Tさんの運転する車に乗り、ふもとに戻る。膝に痛みがあるので足を投げ出していると傘を折り畳もうかという申し出に気を遣われる。 冷蔵庫内の掃除をする。それほど大きくない庫内に溢れたタイ米などが敷き詰められており、拭き取る。もういらないものを捨てる。バナナが三房もある。わかりやすいように入れ直す。 母と議論めいたことをしている。自分の感情をめちゃくちゃセーブしており、〇〇するとこうなっちゃうけど、それについてはどう思う?みたいな話し方を意識的にしている。
- 2022年11月20日 日曜日 8:16 夢 赤い髪のキャラクターがいる。キャラクターが数名おり、場所を交代する。
管理物件にいる。見たことない建物だ。古めのRC造。階段で行くと図書館のようなスペースがある。いい雰囲気。24時間使えるらしく人がちらほらいる。風呂に入る。大浴場。24時間循環している。そろそろ閉めるため誰もいない。電気がついておらず窓からの明かりだけで薄暗い。レジオネラのことが頭をよぎる。
- 2022年11月19日 土曜日 7:53 夢 ギョロギョロした眼球の水棲のパンダを見る。 高台に納戸のような空間があり、昔使っていたようなものが保管されている。バックパック、ポータブルCDプレーヤー、小型の扇風機。一面の壁が抜かれており、空がそのまま見える。 先日終わった会社のイベントが荒涼とした土地でまた開催されており、誰かをそこへ案内しようとしている。概要を話す。赤茶けた地面。
- 2022年11月18日 金曜日 5:54 夢 図書館にいる。 飯を食べていくことになる。Hさんといる雰囲気。エンパイア中華という店名。野菜イタメ200円、ビール。野菜4種類だと2800円。 和菓子に関係がある。急須など。母の実家周りの空気に似ている。いいとこのお嬢様みたいな子。
- 2022年11月17日 木曜日 6:39 夢 水槽のような船。潜水艦に近い。先輩と乗っている。 実家のそばにドーナツショップができている。赤と黄色の特撮のような店名ロゴ。 水槽に小さなタツノオトシゴと赤べこの中間のような生き物がいて、気になり、じっと見る。写真撮る。 大きなゲジを最近見ない。大きいと言ってもまじで両手で持つサイズの。 かっちりした感じの壮年男性が祖父に境界の話や農機具を自分で所持しているのか事細かに聞いているのを後ろで聞いている。なぜそんなことを聞くんだろう、あんまよくないなと警戒心を抱いている。 ドーナツショップの向かいには昔からある小間物屋があり、まずそっちへ。パンも売っていたはずだが外観だけ見てもパンを売ってるとは分からない感じになっており、こうなっては時間の問題という感じがする。妹は赤いカゴを購入するらしくそんなものが欲しいのかと思いながら見ている。
いとこの下の子がまだ小さい。夏らしい。来たばかり。缶入りの韓国飲料っぽい飲み物を用意する。暑くて食欲がないかもしれないことを気にしている。 おばもすごく若い感じ。ラーメンを食べている。子供が子供を連れてる感じ。
- 2022年11月15日 火曜日 6:24 夢 なんとなくいい夢。通用デッキを通ってダイソーへ入る。移民が多い。青いタコの足を模した駄菓子が売られている。輸入品らしきなにかを巻いて切った飴のようなもの。たぶん絶対まずい。
- 2022年11月14日 月���日 6:05 昨日の夢 夢は忘れたが朝方に共用部分から社長(おじいさん)の声が聞こえ、何かしらの作業の段取りを聞いている感じで、やば!ここってうちの物件!?となってしまった。そんなわけない。しかしかなりはっきりと社長の声だった。
夢 隣の奴が夜中に活動しているのでうるさい。
- 2022年11月12日 土曜日 5:16 夢 カレーを作成する。
- 2022年11月11日 金曜日 6:04 夢 会社絡みの何か、社長の知り合いが経営しているどこかの弁当屋のシフトが足りないらしく、自分が入る必要がある。とはいえ口先だけで実際には入らなくていいことになるんだろうとたかをくくっているが、だんだんえ?本当に?と真実味が出てきて、本当に行きたくない。 いい本を読む。中村佑介がもっとマンガっぽくなったような絵柄のイラストエッセイで、読みでがあるので買おうと思い裏表紙を見る。
- 2022年11月10日 木曜日 6:48 夢 パリアパラックスアカデミー 昔作った本のフォントがガタガタで???と思う
- 2022年11月9日 水曜日 6:18 夢 プログラムタイマー導入して照明をいきなり点けることで起床したらびっくりして忘れた
- 2022年11月8日 火曜日 6:13 夢 同人の人から感想が届く。次の三連休に会えないか聞かれているが、返事をモタモタしているうちにその三連休になってしまっており、ああもう無理だ…と思う。 実家の収納棚。奥の棚に母が購入したらしき美顔器類が入っている。入居者のAさんがおり、話しながら手羽元を取り分けようとしているが、肉が糸を引くような様子を見せ、自然な感じで舌打ちしている。 外の道。原付。浮く様子。
- 2022年11月7日 月曜日 7:10 夢 記述の論点を服部さんに修正される。和室にメモのようなものが置いてあり、直しだらけだが、専用の本など見ればわかるようになっているらしい。 カッパの巣。 手作りらしき不恰好なホールのチョコレートケーキが冷蔵庫にあり、カビているのかいないのか微妙だが、表面を削ればいけると判断する。
- 2022年11月6日 日曜日 7:06 夢 見たけど忘れた
- 2022年11月5日 土曜日 8:16 夢 実家。弁当を作ろうとしている。柿を細切りにしたものに、ふとネットで見たことを思い出してレモン汁をかける。母に食べさせると好評だった。レモン汁が樹液のような色をしている。 何かでやや揉める。
- 2022年11月4日 金曜日 6:42 夢 お客さんに化粧品を貸す。入居者のTさんと弊社のTさん。ちょっとだけなのであまり気にしていなかったが、ものすごく使い方が荒く、衝撃を受ける。 荒れているお客さんを遠巻きに見る。 宮司の持つようなものが売られており、妹にあげたくなるが、手に取って見ると9260円ほどもするのでそっと戻す。
- 2022年11月3日 木曜日 7:10 夢 妹のメモを読む。うまい。散らかっている部屋、ハンガーラックが壊れているので直し、新しいものを導入する。 豆苗が好きな神様。
- 2022年11月2日 水曜日 6:51 夢 見たのはたしか
- 2022年11月1日 火曜日 7:03 夢 みなみがいる。のんみたいな子がいる。黒と白のビーズネックレス、HAYの手提げ。駐車場に赤い車。ラーメン屋。赤い丼。へりが丸まっている黄色いテーブル。 弊社の社長が見える。納屋のような庭のような広いところ。イワクラゲの繁殖しているぬかるんだ庭。
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