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#蒲生踏切
deepestmoonhottub · 6 months
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大阪・蒲生の”2つのネタ「名門っ!小田菓子店閉店」と「蒲生踏切下の”謎の通路”」のお話w。
みなさんおはようございます、ユキちゃんですっ!いつもブログに来ていただきホントにありがとうございます。今回は「悲しいお知らせ」になります。   2021年8月16日に掲載させていただいた大阪・蒲生にある「小田菓子店」。今時本当に珍しい「測り売り」を行っていたお菓子屋さんなのですが・・・・・・・   本当に久しぶりに来てみるとシャッターが閉められ、そこに「貼り紙」が。よく見ると・・・・・・   「閉店、したんだ」(泣) しかし78年間も愛されたとは「さすがっ!」という他はないです。店主が亡くなり、整理営業後に完全閉店したようですね。このお店の「ラスク」が最高に美味しかったのですっ! 本当に、ご冥福をお祈りいたします。そして、本当に・・・・・・・・   「ありがとうございましたっ!」   なお、この店の詳しい事はこちらの記事を見ていただけるとよ~っく分かります。とにかく凄かったのですっ…
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lujiasblog · 14 days
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換妻奇遇續習:賠了夫人三
三、扯旗山頂扯大旗
  返到公司遲哂大到,大把電話等住我覆。其中一個電話係老豆打嚟既。搵我食晏。老豆話打響鑼搵我搵唔到。我話佢知去咗泰國度假。佢問阿媽喺唔喺我度?我問佢係唔係要攞人?佢話想得個知字啫,如果喺我度就放心啲,至驚佢走鬼咗唔知邊度去勾佬。
我話老婆要去勾佬,老公都冇符假?我咁講唔係風涼話,同佢同病相憐乍。我同老頭講,掛住阿媽點解唔打電話畀佢?佢冇答我。
  老豆愈同我講阿媽啲野,我愈心虛。佢無理由唔知我挐老媽有路,重同我講埋呢啲心事?我地兩仔爺喺船上筆糊塗賬,唔計好過計。之後絕口冇提過。心照就算。咁佢老人家明唔明琴晚阿媽喺我處,孤男寡女乾柴烈火,過乜東東芫茜葱呢何?諗起都打冷震。
  我問老豆係唔係思疑阿媽同邊個有路?佢話,我日頭返公司點知喎?琴日佢話阿珊叫佢去你處住幾日,睇佢個樣,似去同人開房多啲,化咗半日妝,個樣姣到出汁。我問老頭係唔係唔原諒阿媽俾人搞大咗個肚?佢擰下頭,兮兮聲。我問,係唔介意定睇唔開?佢話,我地男人先至講啦,我頭腦好守舊,包二奶玩女人好似天公地道,老婆同人有路就頂唔順。我都係咁話。我話佢個好心抱(媳婦)都好野性架。老頭子話,一眼就睇出啦。我睇下老豆個樣,幾落寞下。你唔想離婚就要做忍者,一於忍、忍、忍咯。
  老豆人面廣,我問聲佢識唔識嗰個大孖沙既老番顧問?佢話識,係醒目、叻仔嚟既,嚟咗冇耐就做咗城中打工皇帝。佢住喺邊,有乜料,起哂佢底。成哥畀間半山別墅佢住。即係阿珊依家喺嗰度?地頭我好熟,細細個就群埋班嘩鬼喺對面山頭玩。未同老豆食完晏,已經心郁郁,想去探下險,睇下個衰婆點風流快活法……
  踏正五點,收工走頭,歸心似火箭,屋企飯香。唔驚動老媽,扤扤腳(攝手攝腳)入厨房裝下老媽,聞到鑊氣,梗係煑緊飯啦,我今早點咗幾味鍾意食既餸。行到埋佢後便,失驚無神咁攬住佢,嚇親佢添。佢話,唔好阻手阻腳,咁搞會煎燶條魚。鑊上條釀土鯪魚真係夠腥氣咯。我攬住阿媽,一味捽佢個脌,佢話,都話唔好咁冤氣咯。我冇答佢,個嘴唔得閒,係阿媽條頸同埋膊頭度猛舐,舐到佢成身震哂,想揈甩我,但係對手臂畀我箍到實。佢話,乖仔喇,等阿媽煮完餐飯先啦。我當佢唱歌,將條棍擉住佢籮柚,好似擂漿棍咁,挭下挭下。
  攬住阿媽大肚耽,好似捧住個西瓜咁,差啲攬唔埋。抱實佢,扤(音ngat,壓也) 佢個籮柚埋我個扯旗山(勃起的陽物),隔住條裙同我條褲,磨來磨去。我支棍仔丫,又試拫到霍霍(faak)聲。條大肚裙,拉鍊係背脊,就哂我手,一拉低就擘開兩邊,露出個白雪雪既背脊。冇戴薄落。我嗅(音控)個鼻埋佢頸彎,係咁嗍。阿媽話,唔好嗅啦,宿亨亨(餿臭),一陣先啦。佢都唔知我貪佢個浸宿除。搞完野佢個身就有一浸呢種味道。
  我重想聞下佢胳肋底(腋窩)浸除添,一路噒住阿媽個背脊,佢一味話唔好啦,擰來擰去,我一味大啖嗍。佢冇定匿架,畀我捉實佢隻手,將個袖扯低,向個袖口夾硬將佢隻手(手臂)抽出嚟,變咗條依家興的單袖衫。成條玉臂,半個心口,同埋粒糖蓮子都突哂出嚟,幾香豔下。
  阿媽見口頭警告無用,就鬆我一踭,我詐諦領野,雪雪聲嗌痛。佢話玩丫拿,抵你死。我見搏唔到同情,即刻搶咗佢枝鑊鏟,連另外嗰隻袖都同佢剝咗。都要搏鬥一輪,先至掹得甩。於是乎條裙就髧哂落嚟,兩個脌蒲哂頭,出水芙蓉咁,事關佢個心口畀爐頭炕到興烚烚,重加上畀我舞咗一輪,成身大汗。等阿媽嚟唔得切反應,就將佢條裙一扯,就扯咗落嚟,嘩,光脫脫,個月亮光光,照地堂,估唔到就咁容易睇哂全相。呢招叫乘機搏亂。
  我想褪後一步欣賞月光,唔知道玩出火,激嬲阿媽添,佢順手拏起枝鑊鏟照頭扑一野勁既落嚟,格都格唔切,呢次真係領野。打正魂精,打到我打倒褪,扽落地下。
  但見老媽,條裙褪哂落地,裏面冇打底,露埋毛添,成隻光豬肉腯腯企係處,叉住條腰,楂住枝鑊鏟對住我,個樣唔知係嬲定係笑。阿媽真巴閉,正面睇有三個波,後面睇兩個籮,唔怪得咁性感,原來多咗個波。兼夾個波係我經手同佢扯既(香港俗語謂懷孕曰扯波),阿媽個波愈扯得高,我支旗仔愈扯得拫,唔到我唔認,愈墮落愈快樂,折墮就折墮啦,到係跟住支旗仔掝向邊就邊。
  睇到一個阿媽捵起個肚,一絲不掛,確係幾頂癮。眼甘甘望到實,慌死佢唔畀我睇。我份人最曉整鬼整馬,對住阿媽衣起掤牙,斬眉斬眼,扮小丑,卒之引到佢忍唔住笑。我自己跌落地,自己爬番起。佢話我搞到佢煎燶魚點算?我話,燶咗唔緊要,至多同你食咗佢。依家想食咗你隻豬先。阿媽剝曬衫企喺廚房,我成套老西,場面都幾別緻。阿媽畀我搞到佢嬲又唔係,笑又唔係。冇曬我符。揞得住心口又冇手揞下面,卒之抌低鑊鏟,揞埋個閪。阿媽既威嚴冇曬,成個羞人答答咁,機不可失,將佢成個抱起,抱佢入房。佢大叫唔制,兩隻腳猛踢,叫我放番低佢,話大肚婆唔跌得落地。我話,我夠力既。阿珊咁重磅都扚(音的)得起咯。阿媽粗身大勢肥咗啲,比起嚟都好輕盈啫。
  我一路行一路唱︰傻多多多,傻呢次多囉。行路跟住拍子,大踏步神情確威武,抱住我個小露寶(日本動畫機械人)。阿媽攬實我條頸,捵起個肚,特別圓特別大。飯可以唔食住,阿媽隻豬要食咗先安樂。佢都冇我修,畀我話哂事,老婆都冇咁順攤。老番抱新娘入洞房,係野蠻時代搶親留底既習俗。抱住個女人入房,多少有戰利品的味道。抱住個��衫著既新娘,更加多幾分英雄氣概。 
  返到入房,將阿媽輕輕擠低向床邊,等佢兩隻腳喺床邊髧落地。咁樣,佢擘大個髀,將隻鮑魚最靚個樣擺出嚟畀我參觀。我梗係要踎低,坐係大堂前座個對號位。撥開門口啲毛,溫柔夾體貼咁將隻鮑魚擘開兩邊,睇到鮮嫩夾多汁既鮑魚肉。太靚咯,忍唔住,嗅個鼻哥埋去,伸長條脷舐幾下,嗒幾啖鮑魚汁開下胃先。
  阿媽話我好肉酸,個籮柚喺舖床處輾來輾去。我撳實佢大髀,大啖大啖係咁吮。阿媽又話,你話人地嗰度臭既,又要噒人地?我話,你唔著底褲,夠通爽就唔罨汁囉。阿媽話,咁嗅人法好難睇,唔淮嗅。一腳就撐過嚟,踢正我心口應一應。我大聲嗌,好痛呀,想謀殺親夫咩,咁大動作,唔顧住我都顧住個肚,我地既骨肉嚟架。阿媽話,骨你個死人頭,親夫丫拿。重踢多兩野添。我話,梗係「骨」啦,「話你骨」個骨呀。我捉住佢兩隻腳,唔畀佢踢。阿媽一味話唔好噒佢啦,搞到人好肉酸。於是乎,大家唔讓步,阿媽對腳好似踩單車咁,撐下撐下,我捉實佢,唔畀佢踢親我。咁做法,阿媽個閪就向我打開大門,有幾多條閪毛都畀我睇哂,裏面嗰層小陰唇打開埋,跟住佢撐腳既動作,條罅一開一合,重濕濕地添,用香豔夾淫蕩來形容,一啲唔係貶低阿媽,而係崇拜佢都籬唔切。女陰我睇得多,阿媽畀我咁樣擘開大髀,坐係大堂前座籬睇,危險咗啲,值回票價彈。
  阿媽卒之撐到腳軟,唔同我搞對抗,我拏佢講,拿,唔玩喇,唔好踢喇。阿媽翕翕頭,我乘搵窿鑽,伸長條脷,鑽入條罅道。唔咁噒我點噒到我老母個閪粒椗出嚟噃?女人畀人摸到佢呢條路數,會成個揩曬。鍾意你既話,重姣斯扽督。終於畀我撳到佢下面開機關個製,阿媽大聲嗌,嗌救命咁大聲,一味叫我唔好喇,實情用條大髀夾實我。認真啜核﹗
  好勒,好勒,唔噒勒,我對阿媽話,唔好嗌到咁嘈啦,人地聽到以為我掐(欺負)老婆添。我扤起身,將阿媽對腳瓜囊楞(long)擔向髆頭,抬起佢對大髀,兼且兜住個籮柚,咁先至將佢個磡就到我條船。當然我要除低條褲先至掹得槍,支槍掝來掝去,要阿媽幫幫手,同我楂住佢瞄準,對正條罅先至拮得入去。楂得佢籮柚,就冇手楂佢心口。大髀砍落佢髀罅,火力幾猛,匉匉聲,砍到阿媽成身擢(音cok)下擢下。兩雙手撝(音we)住張床單,畀我舂米咁舂,舂到咁煁。
  我個心諗住,一、二、三、四,舂到一百下就射啦,點知我個心又形住珊珊畀佢個舊日情人騎緊個情景,肝火即時上升,數唔夠七十下就射。都好,唔係阿媽會畀我咁舂法,散咗到有之。阿媽話,乜咁厲害呀今晚?我話,唔好意思,係唔係大力咗呢?阿媽話,都冇你喺船上咁大力。係咩?諗番起,以為唔相唔識就唔使本,你死你事,唔會驚住(kang3看著幹)。
  我地兩個喺舖床處攤屍咁攤,攤咗一陣。阿媽話啲餸都攤到凍哂。我話唔好搞咯,出街食喇。佢話咁夜?我話電燈著鬼擝腳,夜生活啱啱開始。佢話,化唔切妝喎?我話,阿媽你己經夠靚,唔使化妝。著番件衫補番啲粉就行得。我身上套西裝皺哂,換過套。阿媽戴番個薄落(胸罩),個胸就谷起,著咗條低胸A字裙呢士裙腳,波罅好深好現,睇見就流鼻血,好惹火。我話阿媽,條裙咁靚,幾時買架,唔見你著過既?佢話,梗係最近買既啦,唔通佗你既時候賣既咩?我話,點解收埋到依家至著出嚟?佢話,冇街去著咁靚做乜?
  我帶阿媽去大酒店間扒房,落車時,我拖佢隻手仔,阿媽好似怕怕地醜,畀我一掂到佢隻手即閃。我知道佢怕撞到熟人。我同阿媽話,唔使怕醜喎,大肚婆應份有人拖住。你唔畀我拖住,人地以為我冇風度添。佢就乖乖地伸隻手仔出嚟同我拖住,十指緊扣。嘩,拖住個大肚婆行街都幾派(夠派頭),扒房啲人見到我地都望多兩眼。阿媽問我係唔係條裙惜時(sexy,性感)過頭?我話,啱啱好,咈都漏油。人地係羡慕我拖住個靚到沊一聲跌落水既靚太啫。等我從前重話唔生仔。今時今日,搵個女仔肯佗你個仔唔容易。
  大肚婆有阿媽扮得咁靚真係唔多見到。事關啲靚太會匿埋唔敢出嚟蒲,怕身材走樣畀人指指點點。拿,阿媽冇化裝架,素面示人,係咁意搽啲口唇膏就出街,淨係條「撈咳」(low cut,低胸)鬆身裙就搶哂鏡頭。佢換衫嗰陣,我(目及)到佢實,睇住佢戴咗個喱士薄落,托起對蓮,波罅立現,兩粒蓮子喺杯罩激突出嚟,搶曬鏡頭。笠咗條裙上身,布質軟熟。兩粒蓮子隔咗兩層,一樣咁現形。個大肚啲優美線條,條裙唔係用嚟冚住,而係美化咗,行出嚟,個肚脤卜卜,個胸騷(露出)小小,見到大波罅,波路搶眼。咁先至叫好又叫座,睇見都想就啱個位睇多兩眼,望下波罅裏面既乾坤。人地唔恨得咁多,佢坐佢我對面,摀前個身食野個姿勢,北半球就轆出嚟,畀我睇到小小個薄落既喱士滾邊。我滋滋油油睇波,人地只能夠裝裝下,連個侍仔(侍應生)送餐上抬,都想詐詐諦諦(目及)野。我都慣咗咯,阿珊著啲衫重暴露,益街坊唔使本。)
  鋸完扒,楂架車兜遠路上扯旗山。阿媽問我帶佢去邊?我話遊車河睇夜景。上到山腰停車,拎個望遠鏡出嚟,望落山腳間別墅,就係阿珊個契家佬個竇口。半夜三更,重燈光火著,衣香鬢影,原來有個泳池跁地。我個老爺望遠鏡唔夠倍數,淨係睇到啲人骰仔咁細粒,睇唔到邊個打邊個。阿媽問我有乜好睇?我話夜景啫。我拖住阿媽隻手,佢隻手仔有啲凍。同佢係附近行幾步,曬下月光。阿媽話,你成日帶女仔嚟睇夜景架?我話,重使講咩,呢度咁僻靜,係勼女熱點,我向架車個後座位食過數唔清咁多個女仔隻豬。阿媽話,你地有其父必有其子,都係咁爛滾。
  我聽見阿媽咁講,知道講錯野勒。連忙更正,話自己轉咗性囉。阿媽話唔多覺喎。我話娶老婆,其實想杳埋心水,做住家男人。佢話,生仔唔知仔心肝咩?你會咁深歸咩?對住阿媽唔使扮純情。帶埋老婆去玩換妻叫做杳埋心水?一連串問題問到我口啞啞。我對阿媽講,你冤枉好人咯,我唔係幾受得呢味野架。我陪珊珊癲乍﹗阿媽話,係咩?聽阿媽語氣,唔係幾信。我喺船上點同佢搞野,落場
既表現認真投入,你話我其實唔「戾棋」(LIKEY)呢味野,真係呃鬼食豆腐咩?
  唔怪得阿媽唔信我既,記錄麻麻地,剛啱重牙擦擦話喺呢處搞過幾多個女仔添。掌嘴(打嘴巴)講過。我慣咗將啲風流事跡加鹽加醋,唔係好多個女仔,兩三個啫嘛。喺阿媽面前認風流做乜?從前我話之佢點諗我丫,依家想同佢解釋番,等佢唔好誤會。阿媽話,唔使解釋咯,你係唔係想借啲意呃阿媽上嚟呢處攞便宜呢?我話,阿媽,想同你搞野帶你番屋企重自在啦。我淨係想同你靜局啲睇風景,吸下新鮮空氣。阿媽話,咁我都好感動噃,你老豆從來冇呢支歌仔唱。我話,咁你就要吸多幾啖山上既氣,補番數啦。
  於是,阿媽成個人憑哂過嚟,我就畀個心口佢挨住,攬實啲佢。我地兩仔乸挨挨憑憑,喺黑麻麻既荒山野嶺,又覺得幾親密喎。睇下風景,頃下計,我地兩個嘴仔,有曬默契咁,愈嗅愈埋,你啄下我,我啄下你,啄啄下就黐住,啜實咗,唔想分開。哎吔,我搞唔清楚咯,我搞緊邊科?愈嚟愈有同阿媽拍緊拖嘅feel。性呢,我地兩仔乸出曬位,填補一下兩個空虛既心靈同埋性飢渴既肉體。愛呢,愛情個愛呢,唔通同阿媽愛情籬料,唔覺意墮入咗愛河都唔知?有啲荒謬感,好似唔現實。同佢攬住,惜咗好耐,心都跳埋。啲生風涼浸浸吹埋嚟,阿媽話有啲凍,我除咗件西裝褸搭住佢膊頭,直情好浪漫。阿媽挨住我心口實一實,如果唔係個大肚耽頂住,我就食正波餅(乳房給壓至扁癟貌)。佢好似個女仔咁眯埋對眼,好陶醉,好鍾意畀我惜,畀我摸身摸勢,直頭當咗我係……情人?冇十足都有九成。
  我有老婆架,佢係我阿媽嚟架,咁搞法唔得掂﹗馬上閃。同阿媽話,夜咯,返歸把啦。阿媽啲眼神有啲迷離,好似唔想走。開車前,阿媽忽然好奇問聲︰架車咁細,你點搞野架?我話你係唔係想試下車震呢?我撳個製,佢坐緊個位既挨憑就慢慢降低,我側側身,伸隻手過去摸大髀,攝入裙底摷一輪,隔住底褲掃下個閪。佢話好肉醉,笑到揭揭聲。我摀個身過去,攬住佢就惜,搴起裙腳,解開佢頸喉粒鈕,攝集手入佢個薄落裏面,摙佢個蓮,摙到粒蓮子硬哂。個薄落好易除,撝開兩條肩帶,自動會褪得落嚟。前扣式可以幫佢解開,等佢容易啲抖氣。個扣向後面的薄落,解除束縛就要除咗條裙先。阿媽著既呢種低胸裙,如果係吊帶裙嗰款,最易剝。撝開吊帶,一捋條裙就褪曬落嚟。有袖既要剝袖先,剝既方法好似正話向屋企咁。褪條裙落腰度,騷哂個胸出嚟,方便打波就得勒。好多時喺架車裏面會慳咗剝裙呢層工夫,除非自行金蟬腳売,咁就講聲唔該哂。
  上身解放咗,一下步輪到除底褲。有啲難度,喺架車裏面唔係好夠位。如果佢唔遞起兩隻腳,條底褲冇法子剝哂落嚟,通常啲女仔會幫下拖,兩隻腳撐下撐下條底褲就sir哂落地。咁就大家都方便啲,唔係就畀條底褲唔上唔落卡住,大髀擘唔開,唔易插入去。今次唔使喇,淨係掃下佢個閪,督隻手指入去條罅處挭幾下畀阿媽體驗下,示範下就算喇,只要將條底褲褪到膝頭哥對落少少就掂。我惜住佢個嘴仔,楂住個蓮,大髀同佢磨下磨下,都幾入戲。導演係我,演員又係我,我話收貨就咳(卡)。
  阿媽擘大對眼,問我︰就係咁乍?我話,你想打真軍牙?你個大肚頂住哂,就唔到位矺親個胎架。佢話,又係噃。我話,我地扯喇,快啲著番衫,裙拉褲甩唔好睇。佢話,係囉,點解有人鍾意向架車裏面做呢?唔怕有人經過裝到咩?我話畀佢聽,情到濃時,開房都嚟唔切,就地解決。有時幾架車泊向處,各人做緊自己野,冇得閒(目及)人地邊鑊結(音杰)啲。阿媽諗咗一陣就話,我諗梗係好剌激架啦?我答佢,打野戰剌激啲。等你穌(生產)咗,先至帶你嚟試下喇。佢話,啋!有高床暖枕唔做,走籬荒山野嶺做?冇你咁好氣。我話呢挺野係談談下戀愛就順便做埋理.....愛囉。
  講完,著褲。阿媽畀個大肚頂住,座位又窄,幾論盡下,除容易過著番,揄(音休)條底褲上籮柚有啲難度,索性除咗落籬。我對佢條底褲有舖癮,趁佢未袋落手袋,又試搶過嚟嗅下。褲襠濕哂,我鍾意嗰浸罨汁除。阿媽唔同我搶來搶去,由我得將佢條底褲當手巾仔抹面。佢自己對住倒後鏡補唇膏。呢啲係女人愛靚既天性,都返屋企咯。
  嗰晚係第二晚我地睏埋一齊,阿媽好合作,唔使我郁手,識得自行剝衫上床,先至記得條底褲重係我個袋袋住,問我擺番。我唔畀,佢話帶得幾條過來,唔洗就唔夠底褲着。我一於唔畀,話聽日買一打畀你。
     阿媽冇我符就屁股光光擒上鋪床,話咁大個女未試過裸睡。我話裸聊又試過未。阿媽話,你話撩咩鬼話?我話兩個人剝曬光豬傾偈。佢話唔著衫好傾啲乜?我話,傾唔傾冇相干,至緊要做愛。有個冇著衫既女人睏向身邊,唔理佢係邊個,唔開多一鑊就唔係男人啦。阿媽話,成日都話做愛,怕唔怕醜架你。我話,阿媽,妳冇著衫睏係我側邊,唔做番個愛先點睏得入眼。阿媽話,想做就做喇,畀你向山上搞到周身唔自在。我話,流哂水丫麻,同妳打支針止下咳。
  只有同阿媽纏纏綿綿嗰陣時,我先至唔會諗起珊珊個衰婆。一惗起阿珊個衰婆,個心就有舊大石矺實,翳住翳住。
四、老婆畀人糟躓肉都赤
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happytime-en · 29 days
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「オッペンハイマー」
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皆さん こんにちは。
近くの結婚相談所 ハッピータイム桐生相生
婚活アドバイザーの金子です。
96回アカデミー賞(2024年)において作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞など7部門で受賞を果たしたクリストファー・ノーラン監督の注目作「オッペンハイマー」
原子爆弾の開発者であるオッペンハイマーを描いた作品である事から、配給元は日本公開にあたっては、慎重な議論の末に公開に踏み切ったようです。
第二次世界大戦下のアメリカは、ナチス・ドイツよりも先に原子爆弾の開発を進める事を目的とした極秘プロジェクト「マンハッタン計画」を推進。このプロジェクトには数多くの優秀な科学者達が参加し、そのリーダーとなったのはユダヤ系天才物理学者オッペンハイマー。
やがて原子爆弾は開発され広島・長崎に投下。アメリカでは、戦争を早く終わらせ何百万人もの命を救った?人物としてたたえられるも、被爆地の想像を絶する悲惨な状況を知り苦悩するオッペンハイマーは、戦後、核軍縮を訴え原子爆弾よりも強力な水素爆弾の開発に反対します。
当時ソ連との冷戦下にあったアメリカ政府は、オッペンハイマーを国家安全保障上の危険人物とみなし、共産主義者として赤狩りの対象となり、ソ連のスパイ疑惑までかけられFBIの監視下に置かれてしまうのです。
原子爆弾の開発に携わった科学者たちは、その使用方法に関して口出しできず政府や軍にうまく利用されてしまったように感じる描写、マンハッタン計画で原子爆弾が開発される前にヒトラーの自殺によりナチス・ドイツが敗北したのにも関わらず計画を進め、日本に投下してしまうアメリカ政府の思惑、オッペンハイマーを貶めるアメリカ原子力委員会委員長の陰謀なども描かれており、決してアメリカ万歳、核兵器の肯定といった内容の映画ではないように感じましたが、クリストファー・ノーラン監督作品の特徴である複雑な時系列による編集と、科学者を中心にかなりの数の人物が登場し、物理学の専門用語が飛び交うので、一回の鑑賞ではすべてを理解するのが困難なので、この解釈が正しいのかわかりません。
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オッペンハイマーを演じたのは、今作でアカデミー主演男優賞を獲得したキリアン・マーフィー。クリストファー・ノーラン監督作品の常連です。
アメリカ原子力委員会委員長を演じたのは、今作でアカデミー助演男優賞に輝いたアイアンマンのロバート・ダウニー・Jr.。
その他、エミリー・ブラント、フローレンス・ピュー、マット・デイモン、ケネス・ブラナー、そしてクリストファー・ノーラン監督のバットマンに参加していたあの俳優も出演していました。
マンハッタン計画における、人類初となる核実験「トリニティ実験」に成功直後、ニューメキシコ州ロスアラモス研究所から二つの原子爆弾を荷台に積み込んだトラックが出て行くシーン。その原子爆弾は、やがて広島と長崎に投下されることが容易に想像でき、直接的な原子爆弾を投下する描写よりも恐ろしく感じました。
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bearbench-tokaido · 1 month
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四篇 上 その二
二人は、汐見坂にさしかかった。 北側には、山つづきだが、南側には、青々とした海が見えて、絶景である。
風景に 愛敬ありて しおらしや(汐らしや) 女の目元に 汐見坂とは
北八が、そのように一首詠むと、かごかきが聞きつけて、 「はあ、旦那様は、偉い歌人じゃな。うまいもんじゃ。あれ、向うの山を見なさい。 鹿がおりますわ。」 と、言われて、北八は、そのほうを見る。 「どれどれ、本当だ。これはおもしろい。」 「そう言えば、お江戸の旦那方は、あんな面白くもない動物を見て、たいそう珍しがってたな。 昨日も、乗せた旦那が、発句とやらを、言ってましたわ。」 北八は、かごかきの話を聞いて、 「おれも、今の鹿で、一首浮かんだ。まあ、お前たちに言って聞かせても馬の耳に念仏だろうが、こういう歌だ。」 と、言い出した。
おく山に 紅葉ふみわけ なく鹿の 声きく時ぞ 秋はかなしき
「うん、なかなか、いい出来だ。」 北八が、そういうと、かごかきは、 「旦那様は、偉いもんじゃ。私らには、歌の良し悪しはわからないが、何はともあれ歌がすぐに、ひょいっと出るのじゃから偉い。偉い。」 北八は、まんざらでもないふうで、 「なに、たいした事じゃねえ。でも、貴様たちがあんまり褒めてくれたから、どれ、酒をおごってやろう。ほれ、そこに茶屋があるようだ。」 と、言うと、かごかきは、 「そうですかい、それじゃ、相方、一服して行こう。」 と、茶屋の角にかごを下ろして休む。
北八は、 「みんな、一杯づつのみな。これ、女中さん。そこへ、酒を一升でも二升でも、美味い肴をつけて、出してやってくんな。」 と、言っている。 後から来た弥次郎兵衛は、かごの中から、 「おや、北八どうしたんだ。大分、大げさなことを言っているようだが。」 「なに、ちょっと、酒を飲ませるが、いつもの事だ。」 と、さっき拾った、四文錢、一本を出して見せる。 弥次郎兵衛は、びっくりして、 「お前、それをみんなおごるのか。」 「勿論。」 と、北八は、胸を張っている。 弥次郎兵衛は、ちょっと顔をしかめたが、 「まあいい、面白い。俺も御馳走になろう。」 と、かごを出て、店先に座ると、やがて女中が、酒と肴を持って来る。 北八を乗せていたかごかきが 「これは、ありがとうおざります。旦那、いただきます。 こりやこりや、相方、どこへ行った。ほれ、みんな来い。 さっきの猿丸様が御酒を下さる。」 と、かごかき四人は、こぞって飲みだす。
実は、さっき北八が詠んだ「おく山に…」は、百人一首に作者、猿丸となっている歌で、かごかきはそれを知っていて、北八のことを猿丸様と呼んで冷やかしているのである。 弥次郎兵衛もおかしく、思う存分飲んでいる。 北八は、かごかきに騙されて、無口になっている。
一通り飲んでしまうと、弥次郎兵衛が、 「さあさあ、御亭主さん。いくらだね。酒代はかごの旦那が、お払いだ。」 亭主は、もみ手で、近づいてくると、 「はいはい、酒と肴で、三百八十文でございます。」 それを聞いて、北八渋い顔になって、 「こりゃ、豪勢に飲んだもんだ。」 と、不承不承に、例の錢で払ってしまう。 と、かごかきは、ふと思い出し、 「そういや、相方よ。さっきの一本の銭はどうした。」 「ああ、あれか。もしもし、旦那様、あなたの乗ておられる布団の間に四文錢を一本入れておきましたが、あるか見てくだされませ。」 北八は、かごかきにそう問いかけられて、びっくりし、 「なに、ここにか、いや、見えないわ。」 と、とっさに嘘をいう。 「なになに、無いことはない。確かにそこに入れておきましたもの。」 かごかきはあわてている。そこへ弥次郎兵衛が、 「さっきから見てりや、北八、お前が布団の下からだして、ひねくりまわしていた錢じゃねえのか。」 かごかきも 「それそれ、それでおざります。」 と、いうから、北八は、内心、弥次郎兵衛はいまいましいことを言うと思いながら、睨む。 それを見ていた弥次郎兵衛は、笑いをこらえながら、横を向いてしまう。 北八は、しかたなく懐から、一本出して布団の下へそっと入れ、 「ああ、ここにあった。あった。」 これを聞いてかごかきは、 「ありましたか。そりゃよかった。さあ、相方、張り切って行こう。」 と、かごをかきいだす。 茶屋の女中はそれを見ながら、 「ようございました。」 と、言う。弥次郎兵衛は、おかしくて、笑っていたが、ここは、猿が馬場という地名で、柏餅が名物なので、又、一首ひねり出す。
拾うたと 思った銭は 猿が餅 右から左に 酒に飲まれた
そんなこんなで、進んでいくと、境川というところに着いた。 ここは、遠江と三河の境で、橋がかかっている。 弥次郎兵衛は、一首詠む。
遠州へ つなぎ渡せる 橋なれば にかはの国と いうべかりける (遠州と三河をつなぐ橋だから、三河ではなくてにかわ(接着剤の一種)だというべきだろう。)
まもなく、ふた川(愛知県の豊橋市辺り)の宿場に着いた。 ここは、家毎に、強めし(こわめし)を商うようだ。 弥次郎兵衛が、一首詠む。
名物は 言わねどわかる 強めしや これ重箱の ふた川の宿
両側の茶屋ごとに、旅人を見かけては、はでに呼びかける。 「お休みなさりまし、暖かいお吸い物もおざります。 新鮮な肴で、酒でもお飯でもおあがりまし。」
この茶屋の入り口近くにいる、男が、北八と弥次郎兵衛を乗せているかごかきに呼びかけてきた。 「ひゃあ、八兵衛、どうやら、客を替えたようだな。畜生め。 そんなら、早くカカアのところに帰るこった。 大方、間男が入り込んでいるところだろう。」 弥次郎兵衛を乗せているかごかきがそれに答えて、 「あほうめ、おぬしのところの親父めが、首吊ってることも知らずに、くそたれめ、ハハハ。」 と、言いながら、そこを行き過ぎると、かごを仕切っている問屋の少し手前でかごを下ろす。 弥次郎兵衛と北八は、ここで、かごを降りた。
この宿場の外れに、どうやら殿様が休んでいるようだ。 本陣の前にたくさんの乗り物が止めてる。 たくさんの侍衆が行き違い、問屋もなにやら忙しそうに駆け回っている。 裾の広がっている袴や踏み込み袴の侍が、本陣を出たり入ったりしているのを見て、 「ははん、さすがに大きなお屋敷だけあって、町人の大屋様も刀を二本さしているな。」 北八が、この様子を見ながら言うと、 「ばかなことを言うな。町人が二本させるもんか。 踏み込み袴をはいていても、あのお方は、立派な侍だ。 大屋だけが、踏み込み袴を履くと思ったら大間違いだ。」 弥次郎兵衛が言うのを、適当に聞いて北八は、 「あの、豪華なかごを見てみな。豪華な蒲団が重ねてかけてある。」 という。弥次郎兵衛は、そのかごの方を見て、 「そりゃそうだ。乗っている人を見てみろ。頭の大きな侍人形というもんだ。 ハハハ。おっと、それ、馬がきた。」
「ヒヒイン、ヒヒイン、」 と、歩いていく馬に、弥次郎兵衛は、よけそこなって、そこにつまずいてしまう。 「アイタタタ、悪いところにかっぱかごをおいていやがる。」 と、小言をいうと、臨時に雇われたらしい雑務をしている中間が、 「この野郎め、かっぱかごへ土足で踏み込みやがって、とんでもないことをしやがる。 横っ面にかぶりつくぞ。」 それを聞いてちょっとびっくりした弥次郎兵衛は、すぐに体制を立て直して、 「ハハハ、鬼が住むという大江山の飯時じゃあるめいし、頬にあかぶりつくとは、威勢がいい。」 中間は、顔を真っ赤にして、 「なんだ、こいつ。切り捨てるぞ。」 と、言うのを弥次郎兵衛は、中間の腰辺りを見ながら、 「貴様たちの赤錆の浮いた刀で、何が切れることやら。」 と、まるで、平気だ。 「そうまで、言うなら、切らねばならんな。 これ、角助、お前��腰のものをちょっと貸してくれ。」 と、ほうばいの角助が腰に挿している刀を取ろうとする。 「こりやこりや、切り捨てるなら、なぜ自分の刀を使わない。」 と、ほうばいの角助がいうと、 「そんなことはどうでもいい。どれで切っても同じじゃねえか。」 と、なおも取り上げようとする。 「いや、何がよいのじゃ、よくないわ。」 と、ほうばいの角助が自分の刀を抑えると、 「はて、気のきかねえ男だ。いいからちょっと貸しな。」 と、なおも取り上げようとする。 「いやいや、おぬしの方が気の利かない男だ。 俺の本当の脇差は、金持ちの槌右衛門へ二百のかたにとられたのを、お前も知っているじゃあねえか。」 そうだった、俺と同じで、角助も借金のかたに取られていたんだったと、思い出して、 「ああ、そうか。おい貴様。切り捨てるのは簡単だが、今日のところは許してやる。 早く行け。」 それを聞いて、弥次郎兵衛は、面白いことになったと、 「いや、止めとこう。さあ、切れ。」 と、つつかかる。
周りの連中も、この喧嘩を面白がって群がってきた。 中間は、引くに引けなくなってきて、仕方がないと、 「ええ、そんなに切ってほしいなら、突殺してくれる。」 と、腰の竹みつをぬいて、弥次郎兵衛につかみかかる。 ところが、弥次郎兵衛は、この竹みつを引っつかんで、捻り倒せば、 「ひゃあ、人殺し。人殺し。」 と、可愛そうなほどの声を上げる。 このとき、 「カッチカッチカッチ。」 と、拍子木の音が聞こえてきた。 どうやら、早くも殿様の御立ちらしい。 そりゃ、行こうと、お供の連中は騒ぎ立つ。 そのせいで、喧嘩もそれきりになり、弥次郎兵衛も、これ幸いと、北八もろとも、ここをのがれて、足ばやに行き過ぎる。
しばらく歩いて、弥次郎兵衛が、 「ハハハ、大笑いの喧嘩だった。」 と、一首詠む。
脇差の 抜身は竹と 見ゆれども 喧嘩にふしは なくてめでたし (どうやら、脇差が竹みつらしいと見えたが、竹のふしのように、引っかかりがなくて、喧嘩がもつれなくてよかった)
二人は、そのまま、この宿場を通り過ぎた。
つづく。
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sadaki-ino · 11 months
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日本では初めての訴訟とのことです。
因果関係の立証はかなり困難でしょうけど。
弁護士さんはワクチンの有効性と副反応の検証も司法の場で行なっていきたいとのこと。
更に国が違法なワクチンを如何に推進したのか、法廷の場で主張・立証していきたいとのこと。
【国内初の新型コロナワクチン訴訟 司法の場で「因果関係の立証」は?】
大石が深掘り解説!2023年6月12日(月)
CBCニュース【CBCテレビ公式】
https://youtu.be/yEi22eG3yg0
「チャント!」アンカーマンの大石邦彦です。
愛知県蒲郡市に住む男性が新型コロナワクチン接種後に死亡しました。
「なぜ弟は死亡したのか?」
その事実を知りたいと、男性の姉が、国、製薬会社などを相手に損害賠償請求を起こしました。
争点は「死亡との因果関係の立証」。
司法がどこまで踏み込むのか?
その判断が注目される裁判を徹底解説です。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
過去の【大石が深掘り解説!】シリーズ
CBCニュース【CBCテレビ公式】
【ワクチン接種後 14歳の少年に体調不良 1年8か月学校に行けず 「ブレインフォグによる記憶障害で生活に支障も」 病院はたらい回し】
2023年5月24日(水)
https://youtu.be/FUyhGYp83V4
【"接種後に死亡”家族の思い “ワクチン後遺症”患者の訴え CBCテレビ2年間の総力報道「ワクチンの光と影」】2023年5月24日(水)
https://youtu.be/hqy4rTr1wjU
【G7広島サミット 会場周辺で何が見えた? 被爆地ヒロシマは厳重警戒 「見せる警備」と「見せない警備」】2023年5月19日(金)
https://youtu.be/pU4_i7a11m0
【1回目のワクチン接種後から出ていた副反応。それでも2回目に踏み切った理由は「情報不足」】2023年5月12日(金)
https://youtu.be/_upoYetAXu0
【加���厚労大臣が“約束”した「長期のワクチン副反応」実態調査の内容とは?】
2023年5月9日(火)
https://youtu.be/8v36VnsLRTU
【5月から新型コロナワクチン接種が変わる。接種の前に知っておいてほしいリスクの現状と実態】2023年4月28日(金)
https://youtu.be/0SxNI7Irfyw
【ワクチン接種後 “難病が再燃” 24時間点滴が必要に 看護師が訴える新型コロナワクチン後遺症】2023年4月14日(金)
https://youtu.be/peP5TSgX8mQ
【新型コロナワクチン接種後“首”以外まったく動かず6か月入院 ギラン・バレー症候群の実態】
2023年4月7日(金)
https://youtu.be/QyWHnV8q9NQ
【できるのは「対症療法のみ」 名古屋市の追跡調査から見えた新型コロナワクチン後遺症のリアル】2023年3月31日(金)
https://youtu.be/52QlPzX2Los
【『新型コロナワクチンの光と影』について 「武士の家計簿」などでおなじみの歴史学者 磯田道史氏の書評は?】2023年3月24日(金)
https://youtu.be/qXZlvhAUWGs
【初!新型コロナワクチン接種後の死亡で「因果関係は否定できない」と厚労省審議会】
2023年3月10日(金)
https://youtu.be/h9GOejWQ-wk
速報【新型コロナワクチン接種後夫を亡くした4児の母、救済認定に心境告白】
2023年3月6日(月)
https://youtu.be/6Qm0To_0RQQ
【ジャーナリスト山路徹氏「兄が死亡した真相を知りたい」 ワクチン接種後に何が?】
2023年2月24日(金)
https://youtu.be/39xPaugDPeU
【本日(2/21)発売の『新型コロナワクチンの光と影』について緊急解説】2023年2月21日(火)
https://youtu.be/o0pzqh0T0Ug
【大石が深掘り解説!】
2021年9月3日~2023年2月17日
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=5801501223275143&id=100002459670924
#CBCテレビ #チャント #大石キャスター #大石邦彦 #大石が深掘り解説 #ワクチン後遺症 #深堀り解説 #新型コロナワクチン #副反応 #死亡例 #モデルナ #心停止 #ワクチン接種後の死亡 #副反応報告制度 #厚生労働省分科会 #予防接種健康被害救済制度 #新型コロナ #厚生科学審議会 #厚生労働省 #副反応疑い事例報告 #死亡例の報告 #心筋炎 #心膜炎 #ワクチン後遺症 #ワクチン副反応救済制度 #救済認定 #評価不能 #ワクチンの光と影 #新型コロナワクチンの光と影 #新型コロナワクチン訴訟
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doctormaki · 11 months
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怒涛のように過ぎた一週間。ウナギを50ユーロも出して食べに行ったドイツ国籍日本人のお店は、色々な意味で興味深かった。普段の私ならば、絶対に行かない店だ。大体、ワシは海外にいる日本人はほぼ全員嫌いである。よっぽどの事がない限り、身元がしっかりしていると思わるる大使館員とでさえ、会話どころか御挨拶も避けたい。バンコクでもNYCでも、どこにいようが、海外在住日本人どもとお付き合いするのは、まっぴら御免被りたい。従い、日本人経営のスーパーがあると、N婦人に教わったが、そこにも一歩も近づいていない。
Isabelの娘Noaが来ているので、今週は関西弁喋る癖にマジで濃い味の料理しか作れない不思議な方々のレストランの後は、こちらの中華ドイツ友好文化交流組合みたいな所が作っている、頤和園という中華料理を奢ってもらう。麻婆豆腐は、こちらではまるっきりヴェジタリアン食だそうで、ワシの作る麻婆豆腐に豚肉ミンチを入れて山椒(shichuan pepperという)を用いる事にドン引きしたIsabel親子。昨年末からずっと、いつか一緒に行こうと誘ってくれていたレストラン。まぁ不味くは無いのだが、豆板醤とケチャップだけで味付け。キクラゲとネギが少し入っていて、上から香草を散らしてある。うーむ。これは麻婆豆腐では無い。。。つーか、日本のド田舎の中華な感じ。そーだ。河口湖へ行く途中の街道筋にある、あの東京で修行した自慢で売っている店と、味付けのコンセプトが全く同じ。
困ったらケチャップと醤油と、豆板醤。この三点セットに、場合によっては砂糖を少し加えてみたりと、どの料理もベースは同じ味付けである。飽きるだろ、とワシは思うが、ドイツ人には最高に美味しいらしい。確かに、アミノ酸の量は少なめで、ワシも安心して食べる事ができたが。。。ナス炒めにしても、何にしても、同じ味付けなのには閉口する。田舎なので、大量の白米にカレーのようにナス炒めでも、肉炒めでも、なんでもかんでもごちゃごちゃにして食べるのが、ドイツ流らしい。うーむ。ワシ、自分の料理でいいッス。
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木曜日は、来年度からのフェロー選考会があったため、彼らの選考会に合わせて開かれたハンブルグ市内Walkingツアーがあったので、便乗参加する。当然、自慢のPlantenundBlumenに連行され、日本庭園自慢。まぁ、菖蒲が綺麗でした。しかし、Irisといっても通じない事が判明。菖蒲はirisだが、あの花は蓮のwater lilyだと言い張られる。いやぁ、ワシは確かに御立派なドイツ人様達と比べると東洋のバカザルですが、花菖蒲と蓮は違うと思うよ。。。と言っておく。立派な人には逆らわないのが良い。王様が裸でフルチンでも、えっ、王様の癖にパンツ履いてないじゃん。。などと公に呟いてはいけないのだ。ワシは、日本では一早く、王様が裸だと焦るタイプで、何なら、ねぇねぇと隣のボ~っとした脳味噌半分豆腐の奴に注意喚起したりしていた。
しかしだ。ドイツに来て、やっと、ママが言っていた事が分かってきた。バカにバーカって言っちゃいけません!とワシを叱ってくれていたママ。ママはある意味で正しかった。バカにバーカって言うと、後が面倒臭いのだ。バカは自分が一番正しいと信じるある種の新興宗教の方々だから、そんな奴ら相手に、あなたは無知ですね、なぁんて言ってもキレるだけである。正しいのは常に自分だからだ。この手の方々は御自身が、もはや無敵全能の神である。おまけにもっと面倒臭いのは、小賢しいバカは、神のフリも心得ているので、バカと言ってくる相手にはにこやかに対応し、己の無知でさえ恥でなくチャームポイント的に自己アピールするので、余計に疲れる。相手にするだけ無駄である。
ということはだ。気付いてしまった。。。ワシは、バカな日本人の間で理解できなかった、関わり過ぎてはいけない、という教訓を学べ無かったので、神様が、しゃーないなぁマキは。。。とか言いながら、強化レッスン先としてドイツを選んだんかもしれんちゅぅこっちゃ。ワシャ、段々、バカと切断する。付き合いつつも遮断する。無関与の関与を身に付けるじょ。ブハハ。ドイツでドイツ人相手に猛特訓やで〜!
さて、本題。どこの主要都市でも、ジェントリフィケーションが問題になっとる。なんやそれ?と最初思って、辞書引っ張っても、今どきの言語学者はバブルパリピなので、gentrificationは、日本語でジェントリフィケーションとしか出てこんのですよ、皆様。ワシは、アホなので、全く意味分からんのですが、お灯台とか桶言おうとか出ると、意味がサックリ分かるらしい。ワシは絶望。桶言おうで修士号とってお灯台で博士号とっても、このワシの生まれつきのアホは治りませんことよ。ワシは頭悪い、口悪い、目が悪いの三重苦だから、ヘレン・ケラーもおののくような障害者ならぬギフテッドパーソンですことよ。全く実に哀れむべき対象ですことよ。。詠嘆。
っで、ジェントリフィケーションとは、要は都市の中心部の昔、労働者階層の住む地区が、gentryに貴族階級に支配されて、労働者が郊外へ移住させられていく過程で、多くの労働者階級の文化が失われたり、住居跡が破壊されていく過程を表す。こうした動きに反するため、ハンブルグでは80年代後半から、建物の価値を付けるために、落書きをするのが流行ったらしい。日本では落書きアートは眉ひそめる対象で、最近になってやっと学歴詐欺の小池百合子のお陰でバンクシーが知れ渡り、落書きアートに何百万、何千万円と払われる事に気付いたようだ。が、ハンブルグでは、80年代から、この落書きアート効果を古い労働者住宅の保存のために、アートを使って行っている。ハンブルグは港湾都市なので、カモメが良く飛んでいる。上の写真は、保存運動対象のボロいアパートに描かれていたアート。アート、アートってうるせー。ただの落書きじゃろ。と、目が悪くて趣味を共有できない東洋のバカは、心の中でツイツイ思っていた。
ちなみに菖蒲の写真の左隣の写真は、道路に埋め込まれているユダヤ人達の碑です。これの説明は、一切無し。そして、当然、説明されないので、研究所の人々も、ガシガシ踏みつけて歩いておられました。こういう事で傷付くワシは繊細なバカなので、繊細すぎて四重苦かもしれん。
心を落ち着けるために、大好きな象さんを、と思い立ち、折り紙で三種類の象さんを折る。土を捏ねると無心になれるとほざいとった、ワシの父上を名乗る方がいるが、無心とは、色々と多分、無心レベルが違うんだろうなぁと、ふと思う。最近、エキゾチックが大好きなドイツ人達の間では仏教や瞑想ブーム。それで大儲けしている胡散臭い輩がわんさかおる。そして、胡散臭い事に気付き、自分がついている師がタダのインチキ金むしり取り野郎だった事を素直に認める事のできない、ある意味での拝金主義者は、仏教とは無だの空だの言って、意味が無いという議論を展開しとる。なんか、下らないので、ベムりんみたいに耳だけそばだてて聞いていけど、目を開けてまでして相手する気すら起きない。
何故か。自分に問う。これは多分、上の無心の問題と同じだ。理解したいという理解度レベルと、知識レベルの乖離から、多くの人は、自分の知識と理解度が常に同等であると勘違いする罠に陥っている。知識は、知識が多いから意味がある訳ではない。体験も同じ。いっぱい練習しても伸びない時期もあるのと同じ。理解度というのは。当然、知識や体験と連動して正の相関にある。しかし、それはある程度のレベルまででしかない。その先を目指す時、違う次元に行く時、知識偏重や体験主義だけでは乗り越えられない何かがある。
まぁね、知識も無く、体験もしないでシッタカブッタになれて、自分の立派さに素直に酔える人には、到達できない次元ちゅーんが、あるって事ですなぁ。素直は大事。でも、素直の次元、無知の次元、無心の次元。同じ言葉を使っているけれど、異次元レベルの話をしている事が、時としてあって、人とはオメデタクできているので、その人の次元に合ったことしか受け取れないし、それで満足してたら、オワリ。それだけの事ですな。
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そんなこんなで急展開ではあるが予定が決定したので指定された集合場所へと向かう事にした。
乱立したビルディングの間を抜けて、ありふれた人混みを潜り抜けて足を進める。
手に持つ手荷物が少々邪魔には感じたが些細な悩み事なんざ瑣末なものであった。
特筆して、この街の説明でもしようかと思ったのだけれども、恐らく随分と長々とご説明する羽目になるのでそれはそれでまたの機会にでも。
退屈になり過ぎるのを危惧してポケットからワイヤレスイヤホンを取り出して耳に嵌め込む。
端末を数回タップやスワイプをして芸人のラジオを流し始める。
痛快なやり取りがどうも心地良い。
ロートーンのボケにハイトーンのツッコミはラジオならではだと思う。
バラエティー番組ではオンモードになっているので2人ともハイトーン目な声色でボケやツッコミをしている。
だからこそのラジオという閉塞的空間になると出てくるパーソナルな部分。
これが芸人ラジオの醍醐味であるとも言えるであろう。
毎週新たな話題と共に右や左に脱線しつつも放送時間を終える技量は素人ながらに感服している。
勿論、ラジオを語るる上で忘れてはならないのが作家の存在。
ハガキ職人と呼ばれるリスナー群からのメールを捌きその上、笑い声を足して盛り上げ役に徹する縁の下の力持ちである。
わざわざ素人である私が説明する迄もないが。
と何処へ向けたか分からない自嘲ツッコミの様なものをぼやいた。
そうして屋上に赤い観覧車を有する施設。HUPに到着した。
自分の中ではこのどデカい赤い観覧車はこの街のアイデンティティーというかアイコンみたいなものだと認識しているし実際この街の集合場所によく多用されているイメージがある。
街行く人々にゴブルと云えば?と尋ねれば大半はこのHUPを指すであろう。
さっき迄、街の説明はやめておこうと思っていたのにすっかりお話ししている気分屋な自分に苦笑いする。
私が着いた頃には手摺の用途を果たす筈だった腰を掛けは若人で溢れていた。
ファッションも多彩で、もしこれがカラーパレットならどんな絵画を描けるか挑戦をしてみたいものだ。
集合場所で待ち合わせる時の鉄則は分かり易い位置に位置する事だと思うので辺りを見渡し、それなりに眼につきやすい場所が奇遇にも空いていたかと思えば何処にも空いて無かったし相手も居なかった。
と思えば待ち合わせ相手を見つけ駆け出た高校生位の溢れる若気を振り撒く女子の後を腰掛ける。
そこからは2人の到着を今かと待つのみだ。
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また回転式パーキングはぐるりと周り出口へと誘う。
またもや喋りの達者で無いラジオが流れている。
「エラい険しい顔してんなァ。そんなに素人のべしゃりが気に食わんかァ?」
「何と言うか話の構成、声の抑揚とかも破綻しているし、とても聞けたもんじゃあ無いってところかしら。」
「まァ、そこが醍醐味やろォ。運転中なんやから所詮はBGMよォ。オモロ過ぎても如何なもんかっちゅうこっちゃ。」
助手席側の意見と運転席側の意見ではこうも相見え無いものなのかと感じる。
確かに生涯で一度もハンドルを握った事の無いあたしにとっては��えが及ばないのも無理は無かった。
さっき通った道を元に戻るだけの時間は車内を彩るBGMもグレースケールで描かれた抽象画の様で味気無いしラビと会話してもちゃんちゃら相手にされていない返答ばかりで退屈だし強いて今、楽しめる事と言えばどんよりとした空模様を車窓から眺めている方がずっと良かった。
多分、何回かはラビから話しかけてきていたんだろう。
だけども一言も発する気にならないので他人事の様に対処しておいた。
曇天の薄くなった所から日差しがさして来ていたがもう少しで日没になるから直ぐに暗くなるんだろう。
自分ルールというものは厄介である。
帰ってからどうやって自分の機嫌を取ろうか。
大した事で無くても大した事にしてしまう自分に嫌気が差す。
厭世的になった所で助け舟は何処からも入港する気配は無い。
今からアリスとも会うのだし不機嫌を悟られるのも嫌な話だ。
街並みはゴブルの中に入った事を視覚的に知らせる。
ラビは慣れたハンドル捌きで路地を抜け駐車場に停める。
車を降りて集合場所へと向かう。
「エラい考え込んでたなァ。深い悩みでもあるんかァ?まァ俺に言われば不快な闇と言って退けるけどよォ。」
「何回、小馬鹿にすれば気が済むのよ!ヘラヘラばかりして現実逃避していれば解決する瑣末な問題なら此処まで思い悩ませる訳が無いじゃない。他人事だからって楽観主義なのも如何なものかと思うわ。」
「おー怖ッ。琴線に触れるかの如くとはこの事かいなァ。宛ら箱入り娘の様にお高く止まるつもりかァ?」
はあ。
3mを超える大柄なムーミンでも一息で殺めてしまう程の大きな大きな溜息が溢れる。
埒が開かないし、こんな野郎相手に等身大で応対していれば先に疲れ果ててしまう。
そう言った諦めを会得したのはつい最近の事だ。
いつまでもどつき合いをしてはいられない。
体力も時間も有限だ。
言わば戦略的撤退である。
敗退では無く勇退である。
両者は近しい位置に位置する事から単純な思考回路では勘違いし易いが全く持って別物である。
視界には赤い観覧車が映り込んできた。
ぐるぐると駆け回る邪魔モノを一度クリアにしてアリスの元へ向かった。
隣では相変わらず何かを言っている様であったが気にせずに進み続けた。
言うなればこれは勇進であろう。
側から見ればナンパをただただ無視して突き進む我の強い女性とかに見えているのであろう。
まあ確かにこの関係の始まりと言えば最悪なナンパから始まっているのだから強ち間違いとも言えない。
早くアリスの元へと思う気持ちが歩幅を広くして2脚の回転数を高める。
だが思っていた程アリスが待つ集合場所は近くは無かった。
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2人を雑踏の中から見つけ出し腰掛けから立ち上がった。
遠目から見ていてもどうやら華やかな雰囲気は感じ取れない。
足早に歩くテレスとそれに無理矢理、歩幅を合わせているラビの光景は誰が見ても滑稽であった。
開口一番、文字通り1番目に口を開いたのはテレスである。
「こんな奴、置いてって早く行こうぜ。」
「オイオイ。そんなこたァないだろォ。」
ジッとテレスは睨みを効かす。
案外お似合いな2人なんじゃあないかとアリスは心底では思った。
「テレス少しは落ち着きな。いつもの冷静さが欠けている様に思えるわ。今日はラビさんとも約束してしまったのだから3人で行くわよ。」
「ほらァやっぱ流石姉ちゃんなだけあるわァ。テレスも少しは見習ったらどうやァ。」
さっきと全く同じ光景が目の前でデジャブの様に宛ら予知夢の様にまんまテレスは睨みを効かす。
そんなやり取りをしていると人気のある待ち合わせスポットなだけあって席を譲らなければいけなくなった。
勿論いけない訳では無いが譲るのが暗黙の了解である。
サッと2人を促し立ち上がる。
「場所を変える位ならもうこのまま向かおうかァ。」
「そうですね。立場無しの立ち話じゃあ直ぐ様終わりが来てしまいますものね。」
「やっぱり今日は帰っていいか?流石に気分が乗らねえ。」
「テレスは落ち着くまでこの場に居なさい。私だって親みたいな事を言うのは癪だと分かっているけども。」
「まんま親みたいなこと言うなァ。」
ぐへへと笑いながらラビは言った。
成せばなると言うが話せば分かるとも私の個人的な観点で言えばそうであると思う。
テレスにとっては苦行の様ではあるが決して悪い人では無いと認識を変えてもらいたい。
テレスは出不精である。
音通りではあるがデブ症とは言ってはいない。
そんなルッキズムみたいな価値観は持ち合わせては居ない。
それはさておき交友関係も極めて狭く独りっ子であった場合テレスはどの様な生涯の結末を迎えていたかを想像するだけで容易く杞憂してしまう。
看護婦に囲まれ死に目にはごく僅かな友人と家族で執り行われる事であろう。
増してや、結婚なんざ考える歳では毛頭無いが結婚出来るのか些か身内として不安ではある。
そして心の内を明かせる友人が出来たとしてもテレスの老後まで御存命かは不安材料である。
だが時代も時代だ。今風向きは私達の方に吹いている。
テレスの事を受け入れれる人も増えている様には思える。
このままらしく生きてくれたらいいなとも思う。
さっきは言い過ぎた真似をしたのかと催促された訳でもなく最速で後悔をした。
そうして我々一向はラビの先導の元、謎めいた場所へと向かう事にした。
「二人暮らしはもう体に慣れてきたかァ?」
「叔父さん面してんじゃないよ。馴れ馴れしいな。」
あまりにも素早いツッコミとおかしな会話に思わず笑ってしまった。
「ええ、ようやく板についてきたって感じですかね。」
「やめてよアリス。まるで私たちが蒲鉾みたいじゃあない。」
三人で話し始めて初めて分かったがテレスにはツッコミ属性が思ったより高かったのが判明した。
「そんな身をすり身にせんでもなァ。それこそ整形までしてしもうたら最早、蒲鉾に近づいてしまうでェ。」
「蒲鉾をテーマにしてこれ以上話を広げないでよ。焼かれて加工までされたら生身の人間はひとたまりもないから。」
「焼きの他にも茹で、揚げ、蒸しもあるわよ。」
「余裕で気分も上げ切らないので無視させていただきます。」
「こりゃ一本取られたなァ。」
顔の前で立てた人差し指をそのまま今夜の食堂へと向けた。
それは純喫茶であった。
さっき出題されたラビからの問題に納得してカランコロンと音を立てて店内に入る。
16
店内に入り従業員に案内された座席に腰を下ろす。
あたしたち姉妹が並んで座る。
「さあて何食べようかァ。」
パラパラとメニューをめくりながら上機嫌にラビは呟いた。
もう一枚あったメニューを手に取り二人で眺める。
「私は無難にナポリタンにしようかしら。あーでもオムライスも捨てがたいなー。」
「あたしはプリンとクリームソーダで。」
さっきまでの怒りをチャラにするには甘未がマストである。
「よしっ。決めた。オムライスと珈琲にしよっ。」
「じゃあ注文するでェ。」
ラビは店員がお冷を持ってきたタイミングで、あたし達の注文に加えナポリタンと珈琲をそつなく諳んじた。
「さあて本題に移ろうかァ。」
さっきも聞いたセリフだ。
心底、信用ならない。
「本題とは何かしら。私の居ない所でどんな結託をしてきたのかしらね。」
「そんな良い物じゃあないわよ。色恋っぽくもっていかないでよ。不名誉極まりないわ。」
「いやァ。テレスがどういった経緯でアリスと知り合ったかを知りたいと引き下がらんからよォ。」
「そんな言い方ってないわよ。あたしからすれば二人で結託して名誉毀損で溺死させようとしている様だわ。」
「さっきの不機嫌もてっきり蒲鉾で無くなったからか今や饒舌になったなァ。ええこっちゃ。」
「何?また睨みを効かせて欲しい訳?ドMなの?」
笑っちまうほどの気分屋だからか先程迄の不機嫌はあっという間にいなくなっていたのは事実だ。
「レディー、二人を目の前にして性的嗜好をおおっぴろげにするつもりは無いけどよォ質問に答えるならばァYesやァ。」
チラッとアリスの方を見れば下を向いているし、あたしもどう返答していいかに困る。
「おいおい、こんなことまで吐露させておいて無視ったらないぜェ。まあ確かに返答には困るわなァ。俺も君らもォ。」
「そんなことはこの際一切合切どうでもいいから早くその”本題“とやらを教えてくれないかしら。」
「一体どこから説明するのが端的でいいかしらね。説明しすぎるのも野暮ったいでしょうから。」
「せやなァ。何時間話して良いかにもよるなァ。」
「何時間ってそんな誇大されても困るわよ。聞いてられて精々20分て所かしらね。ていうか何なのこのテーブル誰かひとりが困り続けないといけないとかいうそんな見えないルールに縛られている卓なの?そういう類のコンセプトカフェだったの?」
思ったよりも長回しの長尺ツッコミになってしまった。
ラビはわかりやすく反応をしてくれるからツッコミ甲斐がある事に漸く気が付く。
アリスが特別、無愛想といった訳でもないが無難にこのやり取りを見て笑っているだけであった。
普段の日常社会ではアリスのロールプレイは高く評価されるであろうがあたしの好みは断然ラビの大げさすぎる程の反応である。
先にドリンク類がテーブルに到着したので喉を潤した所でラビが口火を切った。
「まあ話し出すとするかァ。あれはなァ2カ月位前やなァ俺は万事屋として生計を立ててるんやけどォそこにひょんな事からアリスから依頼を受けて事件解決したのがざっくばらんとした粗筋になるかなァ。」
思ったよりも簡素に纏められて驚嘆した。
「食事前だから事件の詳細は止めておきましょう。残忍極まりないから。」
「せやなァ。思い出しても血の気が引くなァ。それにしても、ひでェ事件やったなァ。」
「オムライスの上に乗ったケチャップが不味くなるわ。この話もここいらで仕舞ましょう。」
思っていたよりも血の気が多い事件を介しての出会いに掛ける言葉も見当たらなかった。
無難に相槌だけ���打った所で各自のフードが届き始めた。
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orhpee-annex · 1 year
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〜20230402
 ごきげんよう。わたしです、生きてまーす。
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 週ごとにひとに会う機会があった。3月最後の土曜日は前職のリーダー的な位置のひとに突如「焼肉奢るからわたしの愚痴を聞け(意訳)」と元同じ職場の後輩共々呼び出されて焼肉を食べながら相槌を打った。わたしの住む北千住を起点に二人それぞれ近隣の街に住んでいる為、雨の北千住の焼肉居酒屋で色々な話を聞かされた気がするが内容はあまり記憶にない。愚痴は零す方も聞く方も気持ちよく忘れる為にするものだとおもっている節がある為、罪悪感も特にない。焼肉はまあまあ美味しかった。二次会は後輩とふたりで呼び出し元の先輩を奢った。結局痛み分け。先輩を見送ったあと、後輩とふたりで綾瀬に渡り、東綾瀬公園を珈琲片手に歩いて色々な話をした。雨に濡れた夜桜が電灯に映えて綺麗な夜の風景だった。後輩は労働面では後輩だが、心のかなり弱い部分で同じような悩みやメンタリティを有しており、同士であったり後輩が自分のメンターになってくれたりもして、結構助けられている間柄。格闘技で県代表になり、三年間魚屋で修業し殆どどんな魚介類も捌けて節約上手の綺麗好き、ライフセーバーの資格持ちで人命救助の経験もある遊戯王の決闘者でもあるIT職。書いていて属性が多すぎて目眩がした。わたしにないものすべてを持っている。
 4月はじめの土曜にはいちばんご近所の友人と綾瀬、堀切菖蒲園とボールを巡る梯子酒旅をした。互いに散歩好きなので、色々な会話をしながら夜の街を歩くと愉しく、すこし切ない。あと何度こんな時間があるだろうと思いつつ、会ってくれる今の縁を愛おしんでいる。最後はバーで締めた。一件目の初めて足を踏み入れたバーが失敗で、一杯だけで出た。こういう失敗は久々だった。結局、いつものバーに行くと、疲れた我々の顔から何かを読み取ったのか優しい味わいのカクテルを出してくれて好きになった。たまに高額をふっかけられる(法外という訳もないが破格でもない)からしばらく行かなくていいかな、とおもっていたのに。弱ってるときに優しくされると好きになるじゃんね。まあ期待が過ぎて最後はいつも裏切られるけど。これはバーというより人間の話。
 生活の本丸はひとに会うことでも労働でもないのだけど、途中経過を報告するのが苦手なので仕上げたらここに書くかも知れない。書かないかも知れない。どっちでもいいか。
 映画は二本観た。『グーニーズ』と『殺しの烙印』。『グーニーズ』は子供たちが屋根裏にある地図を頼りに宝さが��に出るスピルバーグ総指揮の王道冒険譚。あとでひとに教わったところでは85年封切りの正月映画は『グーニーズ』と『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だったそう。次は 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観ようかな。 『殺しの烙印』は鈴木清順監督、宍戸錠主演の和製殺し屋の映画。ほぼ事前説明なしに昭和日本に殺し屋や組織がいて、殺し屋は格付けされつつ頂点の座を目指してしのぎを削る、という漫画のような設定と筋書だが画面がとにかくかっこよくて惹きこまれてしまった。わたしも転職しようかな、殺し屋に。曰く「寂しさや孤独を通り越して殺し屋は常に渇いてないといけない」そうだが、うん、わたしならやれる。自分、殺し屋やらせてください。
 余談だけどpixivに載せて一年以上が経過していた、(シャニの)浅倉透を語り手にした短い二次創作小説の閲覧数やブクマ数が急に伸びていた。エゴサすると、小説掲載初期に拙作を気に入ってくれていた人が、以降も長く愛顧してくれて再び言及してくれたのを機に閲覧数が増えたらしい。「こんな凄い作品があるなら自分は書かなくていい」等々の過大な褒賞……もっと俺を褒めてくれ。――というのは冗談で自分のなかでの力量の発揮度とか、ある程度見極めがついているつもり。その時々の潮目もあるけど、読者の反響は書き手の手応えに案外と素直に対応している、とはおもう。むしろ括弧のない純文学向けの文体を乗り越えて読んで、愛着まで抱いてくれてどうもありがとう、の気持ち。
 これを機に書いたものを一瞥してみたが、学校をサボって電車旅行に旅立ち、中央線で諏訪に行く、とわたしの過去の記憶を流用した筋書の所為でふいに諏訪へと行きたくなった。いまの用事が済んだら行くのもいいかな。
 さようなら。ではまた。
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kachoushi · 2 years
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各地句会報
花鳥誌 令和4年9月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年6月2日 うづら三日の月句会 坊城俊樹選 特選句
愛猫の裏声しきり猫の恋 喜代子 吾が枕かすかに匂ふ梅雨の夜 都 忘られぬ都忘れの名も色も 同 君待ちていつもの位置に置く円座 同 夏至の日の夕日急がず海に落つ 同 雨上る藍より青き四葩かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
老頭児の浜灼けさらし雲の峰 順子 サンドレスのボタン外して眠りをり 和子 又ひとつ汽笛と薔薇の香を混ぜて 三郎 海風に揺れて売らるるあつぱつぱ 光子 夏暖炉婦人の長き留守を待つ 慶月 又違ふ汐風と薔薇の香りと 三郎 もう薔薇は厭きたと銀髪の女 千種 開港の跡ことごとく薔薇として 同 ロザリオを石のクルスに掛くる夏 炳子
岡田順子選 特選句
枇杷のなるフランス軍の駐屯地 きみよ 又ひとつ汽笛と薔薇の香を混ぜて 三郎 丸窓を過ぎるマダムの夏帽子 眞理子 乳母車より乗り出してあぢさゐへ 光子 十字架と昼を沈めて夏の蝶 和子 麦秋の港から来る貨物船 いづみ 海風を拾ひ歩きの夏帽子 はるか 開港の跡ことごとく薔薇として 千種 潮の香も薔薇の香もある司祭館 炳子 客死せりそよぐバナナの葉の下に いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
鯉幟降ろされ空は日常に 佐代子 久々に人の気配や四葩咲く 益恵 漁期終り蜑六月の浜に立つ すみ子 青嵐一往復に果つ鉄路 益恵 若きらは羽化登仙に夏の町 悦子 骨酒となりて香の立つ岩魚かな 宇太郎 沼に立つ青鷺衛士の貌をして 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
梅雨蝶の低くころがるやうに飛び 秋尚 十薬の花の展ごり年尾句碑 美枝子 天辺から影の崩るる栗の花 秋尚 紫陽花や湿りを帯びし杖の音 三無 やとの風静かに流る菖蒲園 瑞枝 梅雨曇陽子の墓所に赤き供花 亜栄子 河鹿鳴く信濃の里の蒼き夜 美枝子 錆色に形とどめて朴の花 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
太陽の金色に燃え麦の秋 中山昭子 夏潮の深き浅きに海女の息 世詩明 麦秋や金の波打つ十町歩 英美子 耳すませ月下美人のひらく音 同 夏燕影を落とさぬ速さかな みす枝 神楽笛青田の波を操りて 時江 ひとところ湧くがごとくに蛍舞ふ 信子 気が付けば妻は近くに蛍の夜 三四郎 田植済み一村深き寝息かな みす枝 句友逝き麦秋の野の遺さるる 中山昭子 刻刻と力漲る植田かな みす枝 水現れて二つに割れて女滝かな さよ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月14日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
路地裏に古書店短夜のデジャヴ 登美子 十薬の花を巡りて隣家かな 紀子 赤い服着て子らの行く夏の森 あけみ 通院の道すがらとは薔薇に眼を 令子 薔薇園のアーチを出れば此岸なり 登美子 薔薇の園老い就く母を飲み込むる 同 薔薇園へ行きしアーチを潜りきし 令子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月15日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
夜には夜の風の匂ひや遠蛙 雪 はつきりと蛙となりし声に啼く 同 庭下駄に僅かな湿り梅雨の宿 千代子 時鳥雄島の森を鳴き交し 同 十字架の見えつづく道薔薇咲ける 令子 ジューンブライドも年かさね老いてゆく 同 藍深き防具の少年青嵐 笑子 寺の蟻行き着く先は経机 泰俊 放課後の曲は窓より万緑へ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
涼しさを木々が集めてゐる故山 かづを 日本海梅雨てふ黙のありにけり 同 靴脱ぎに僧の下駄ある走り梅雨 たいし 能面の深さ秘めたる梅雨の宿 同 涼しさは江戸の名残りの箱階段 千代子 観音は金色にして梅雨の中 和髙畑子 剣持ちと神の使ひの伊勢神楽 やす香 白きものばかり干されて夏に入る 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月17日 さきたま花鳥句会
片削ぎの武甲の嶺や夏霞 月惑 菖蒲田や八ッ橋傘を除け合ひて 一馬 五月雨や氷川の杜を浄めける 八草 ほむら立つ大地哀しき麦の秋 裕章 白絣母の遺品の鯨尺 とし江 白蓮と言へどほのかに紅を乗せ ふじ穂 水匂ふ闇をひきずり蛍狩 康子 水に映ゆ早苗見下ろす浅間山 恵美子 赤き薔薇ノスタルジーと名のありき ミトミ
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令和4年6月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
青蔦に窓を狭めて駐在所 斉 頂上に遺跡眠らせ夏木立 慶月 あどけなく谷戸の早苗のそよぎをり 幸風 悠然と闇ゆるがせて黒揚羽 軽象 古の山気を纏ひ黒揚羽 炳子 蟻行くや弥生時代と同じ道 佑天 釣鐘を五つぶら下げ茎傾ぐ 白陶 木下闇鎮もり眠る木霊達 眞理子 くるぶしを立ち上りくる草いきれ 千種 乗り換へし草のさ揺れやかたつむり 同
栗林圭魚選 特選句
蜘蛛の囲や無防備なりし腹見せて 亜栄子 十薬や森の􄼱間を埋め尽し 同 雨後の朝でで虫のそり弛むかな 同 しやぼん玉子等の高さに風集め 同 塗り残したるが気掛り半夏生 秋尚 緑陰に尺八びやうと流れをり 佑天 朝方の雨も上りて破れ傘 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月20日 萩花鳥句会
ホトトギス啼きし裏山雨後の夜 祐子 夢うつつ公金一獲明易し 健雄 夜通しの仕事となりし辣韮漬け 恒雄 梅雨寒や足元摩るひと夜かな ゆかり 坂道を蹴上がり来るや青嵐 陽子 地下足袋で踏んばる竿に鮎跳ねる 美恵子
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令和4年6月25日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
大緑蔭佇む人も青みたり 三無 公園の何処を歩すも涼風に 怜 雛鳥の如く口開けかき氷 史空 半夏生あふれて白き風光り ます江 見送りは紫陽花揺れる線路傍 エイ子 日に向かひ一途に咲くや苔の花 貴薫 緑陰や木々のざわめき鳥語落つ エイ子 紫陽花に圧倒されてしやがみても 和魚 一歩ごと紫陽花の色変りゆく ことこ 梅雨晴れや台地の風の心地良き エイ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
神池は母なる海へ蜻蛉生る 慶月 炎天へ神の鳩にはなれずして 順子 雅楽笛浮遊してゐる風死せり いづみ ぬつと黒く太く鳥居が茂より 和子 灼くる杜かの海鳴りのはるかより はるか 籐寝椅子かつては海の見えし部屋 要 短夜の狛犬の見た海の夢 いづみ 玉砕はこんな日かとも油照 慶月
岡田順子選 特選句
濠ひとつ蓮の樹海となりしかな 俊樹 弟も妹も亡く合歓の風 梓渕 ぬつと黒く太く鳥居が茂より 和子 枇杷落ちて錆びゐるままの男子校 要 短夜の狛犬の見た海の夢 いづみ 海千山千の漢汗ぬぐふ 政江 神池は母なる海へ蜻蛉生る 慶月
栗林圭魚選 特選句
アッパッパ気怠い午後の瞼なる 政江 灼くる杜かの海鳴りのはるかより はるか 白鯨のやうな雲ゆく日の盛り 順子 黒揚羽気怠き昼の残りけり 炳子 迷ひ出し土偶めきたるサングラス 順子 神池の石灼け鳩の足赤く 要 海千山千の漢汗ぬぐふ 政江 鮮らけく小雨に浮ぶ濃紫陽花 幸風
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月31日 鯖江花鳥俳句會 坊城俊樹選 特選句
文机に古き艶書や多佳子の忌 一涓 江戸見遣る梅雨入も漂と佐内像 同 還俗の一人となりてサングラス 同 笠深く垂れて編笠百合となる 雪 芍薬の花の何処かにいつも蟻 同 昔から好きに生きてる単帯 昭上嶋子 蛍の灯恋の暗号送りをり みす枝 口閉ぢしままの狛犬苔の花 たゞし
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
暁に鳴るは鉄砲百合の花 成子 花楝仏心遠くけぶらせて 久美子 紙飛行機飛んで戻らぬ夏の海 ひとみ 少女らの腿でわけ入る青山河 佐和 海酸漿鳴らす少女の私へと ひとみ 白玉や雨の過ぎたる城下町 喜和 指鳴らす彼は嫌ひで空梅雨で 由紀子 乾坤の弾みさながら雨蛙 朝子 あめんぼの踏むは魔法の水ならん 睦古賀子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年6月 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
団子虫ころりころりと梅雨に入る 雪 此の辺りかつて洗ひ場初蛍 同 九頭竜の瀬に囮鮎てふ哀れ 清女 草や木も梅雨の暗雲塗りこめし 希 葭切の物申すかに急かしをり 笑
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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20220808
日記(蛇にまつわる何か)
知らんうちにもう8月だそうですわ。
残暑の厳しい地域と違って地元の夏は残りきっかり一ヶ月。
瞬きしてる間に終わるカゲロウ虫みたいな季節。
今年の初めには去年の続きで焼きもの作ったり内的に変化は起こしつつも大体同じような一年が続くんだろうなと思っていた。しかし蓋を開けてみれば私にしては賑やかな日々が続く。
三年ぶりの花火大会のために人生で初めて浴衣なんぞを買ったが、特筆すべきは下に着るグンゼの綿の肌着とステテコの夏の寝間着としての素晴らしさじゃ。これ着てこないだ新調したサーモント型の眼鏡をかけると新日本紀行で見るような昭和のおっちゃんが時空を超えて現出する。
そんで先日N先生と沼津港まで海鮮丼を食べに行きそのまま西伊豆くんだりまでフラフラと車で向かった。大瀬崎の先の井田海岸の集落を歩いていると前方に枯れかけの菖蒲の葉っぱかなんかが落ちている。
ズー…ズー…と音を立てて横切っていく物体。
近づいて見ると蛇だった。
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西日に照らされるアオダイショウ。ニブ金に怪しく光る。
N先生は幼少のみぎりにご実家に居着いていた白蛇が玄関先に落ちてきて、驚いて踏み、誤って殺してしまったというのだが、彼女の商売の強さや桁が二つ多いような人気運はその白蛇が憑いているといった感じもしていて、そんな話が二人の間で共通認識としてあったこともあり神妙な気分となった。
少なくとも私は。
それは確か江ノ島の弁財天に漫画の連載が決まったN先生の画業の成功を祈願した時に話した気がする。蛇は弁財天の化身だ。
この井田集落へは展望台から井田松江(いたすんごう)古墳群という古墳時代後期(1,300年~1,400年前)の墳墓の脇の藪の山道を通って海岸まで下る。それもあってか妙に浮遊感を伴ってあの世とこの世の境界が曖昧になった感覚にさせた。
ここから先へ1分ほど歩くと緩くカーブした小道の脇に井田神社という趣のある小さな神社がある。
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鳥居脇の看板に書かれたご由緒によると大己貴命(おおなむちのみこと・大国主神)を祀っているとのこと。
後から調べたところ大己貴命は蛇の神様であるとされるらしい。ナムチとは蛇のことを言う。出雲大社の御祭神であり、私の父方は尼子氏の宇山という家老筋にルーツがあり出雲に縁がある。
後日N先生に井田神社の神様のことを伝えると「まさかあの神社、蛇の神様じゃないよね…?」と思っていたという。古墳下の山道も足元に蛇が出そうでヒヤヒヤしていたらしい。
それに蛇を見たその日は7月最後の巳の日だった。
あくる日。
南アルプスの峻険・甲斐駒ヶ岳にまた登るかどうかをぼんやり考えながらTumblrのアプリで下書き状態のこの日記を読み返していると2年前に登った甲斐駒ヶ岳の日記のサムネがおすすめ?に出てきた。
・2020年7月4日の甲斐駒ケ岳の山行記 
→  https://hokuto-yuasa-journal.tumblr.com/post/622718656361775104/20200704
甲斐駒といえばやたらに心惹かれた山で登ったらなんかしらで死ぬのではないか?とすら思っていた山である。結局登る身心の準備ができるまでに3年ほどかかったぐらい。
読み返した日記によると甲斐駒山頂の祠に祀られている御祭神も大己貴命(大国主神)とのこと。調べたら麓の尾白川渓谷にある竹宇駒ヶ岳神社も甲斐駒の里宮ということで同じく大己貴命を祀っている。
なんというかよくわからん想念の帰結としてこの感染症禍が終わったら出雲大社にお参りに行こうと思った次第に候。
ここまで書き再び日記をしばらく放っておいたのだが、件の花火大会が終わ��N先生が浴衣を着替えるためにうちに寄った際、一週間ぶりにテレビをなんの気なしにつけた。
ダウンタウンの松っちゃんのスタジオでお酒を飲む番組がやっていて、EXILE?かなんかのメンバー(調べたら湘南乃風のSHOCKEYEという人)が巷でその人の写真を待ち受け画像にすると運気が上がると言われている話をしていたのだが、次の瞬間画面に映ったのはその人が白い蛇を抱いた写真だった。
私は思わず「白蛇ィッ!」と声をあげたのだがN先生はなんとなくピンと来てないような反応に見えた。その後も番組では先日R先生と三人で行った三峯神社が話題になったりしていてまた現実と想念の二つの輪郭が粒子となって少し混ざるような奇妙な感覚を私は覚えたのである。
思うにこの世はベクターではなくビットマップ方式。
考えてみればN先生とは偶然知り合ったのにも関わらずほぼ同じ出生体重、先天的な心臓の異常、共に数学がダメなど奇縁と言ってよいほど共通点が多い。ご実家の家紋は九曜紋で北斗七星、妙見信仰に関係があるという。使ってるカメラが同じだとか、予備校が同じみたいなしょぼい共通点も多い。
それにN先生といると瑞兆のような出来事に不思議とよく出くわす。
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漫画家のR先生が遊びに来られた際は��ハロ現象という太陽の周りに虹が円を描いた直後、15m程先を飛んでいる虫を私が走って捕まえると綺麗なルリボシカミキリだった。変なことに視覚的にそれを認識した訳ではなく直感で「ルリボシカミキリだ!」と思い込んで追いかけたのだ。一見するとただの黒い物体が飛んでいるだけでクワガタかもしれないしカメムシだった可能性だってあるというのに。御器噛りチャンだったかもしれない。
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んでそのあとでN先生は四葉のクローバーを見つけてR先生と私にそれぞれくれた。なんとなく縁起の良いものが立て続く。
少し前カケスの羽根が欲しいと思ったらその日の午後にカケスを丸ごと一羽拾った激嘘臭すぎる出来事があったが、本当のところをいえばN先生の誕生日にカケスの羽根のアクセサリーを作って差し上げようと思ったからだった。
・2022年5月25日のカケス事件の記録
→ https://hokuto-yuasa-journal.tumblr.com/post/685203651600515072/20220525
カケスを丸ごと拾ったのは私のある種の引きの強さか何かだと思っていたが、今となってはN先生の発する何かの影響ではないか?と思わないでもない。
それにN先生の姓が羽にまつわる苗字というのも私に一層不思議な感慨を抱かせたのである。
思えば最初の会話の糸口は登山に関してだったが、N先生が杓子山の麓の近くにお住まいで以前登った山は杓子山ぐらいだと当時おっしゃっていたような記憶があるんだが、シャクシとはミシャグジ、シャグジ、つまり諏訪でいう古層の蛇の神であってやはり蛇に縁ある人だと思ったのだ。
終わり。
つか調べたら今日も巳の日だ…と思ったら外はいきなりの夕立ち…。
しかも狐の嫁入りという。
なんかここんとこ変。
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jitterbugs-lxh · 2 years
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逢瀬
 必要なものはいつも、清潔に保たれ、ていねいに折りたたまれて重ねられたあたらしい寝具のように、何気なく用意されていた。おなかがすけば蒸した芋や、ふっくらと炊きあげられた米や果物が、のどが乾けば素焼きの椀にいっぱいの水が、といった具合に。はじめはひとつひとつが新鮮であり、驚きに満ちていた。しかし生きてゆくうちに、ひとは、慣れる、ものだ、あくまでも順応であって、けして��痺や疲弊で、あっては、ならない、しなやかさを失えばどんなものも忽ち砕ける。これはなにも、なべて物質ばかりに限った理屈ではない。萎縮し、やわらかくほほえむこともなしに、昏い視線を落とし頰を翳らせているうちは、誰しもが靱性を失った、いまにも砕けるばかりの、渇きひび割れた精神を癒し休めることもなしに、未来への展望も、冀求もなしに、ただその日を生き暮らすだけであるうちには。雖もいつかは、だれでも、なにものでも、朽ち果てる日がやってくるのかもわからなかったが、いまの��分のかれらにとっては、滅びの日など遠く、思いもよらぬ場所に隔てられて存在したもので、あった。もはや滅びなど来ないものと、けして齎されないものと、確信に至るほど能天気には生きられはすまいが、しかし、かといって、すぐ真横に、平然とした顔で佇んでいるなんて考えたこともなかった。それらの不穏は、さかしまの世界だ、ぐるりひっくり返して、あるいは捩じって、近いようでたいへん遠いところで、こちらを窺っている、凝っと息をひそめて。洛竹はけして楽天家ではなかったし、頑なに割り切った現実主義の持ち合わせもなかったけれど、少なくとも隣で、かれの数歩前で、剣呑に逆毛をうずまかせている風息を、いったい何年見てきたというのだろう。徹底的な合理主義者は、往々にして夢想家でもある。夢想をひとつひとつ手にとり、矯めつ眇めつ、たしかめてゆくうちに、ものごとの真理、真相というものを、知らずに解してゆくものなのだ。神をもっとも信仰するゆえに、神の不在にだれよりも早く気付く科学者たちの嘆きがわかるか? かれらは自らにして、信じたものの反証を立ててゆく。いったい何が真実で、何が偽りであるのか、手のひらにあるものが、あると信じたものが、誰によって認知され観測されうるのか。
 人里、ふるさと、それからいとなみの密に乱立した、雨後の筍もかくやの都会の高層建築たち、かつては妖精たちにとっても楽園であった土地を離れ海上を征くことしばし、打ち捨てられた孤島をひとときの塒とさだめて幾らの日々があっただろう。必要があれば霊道をもちいて陸のふかくへ赴くこともあったが、日常の多くは島のほとんどを覆い隠す森に完結していた。洛竹の思うところによれば、大きく人間への忌避や、嫌悪の感情はなかった。はっきりと訊ねたことはなかったけれども、おそらく天虎や虚淮にも、なかったように思う。では、かれら、同じく島で暮らすはらからのうちで風息だけがひとりきり、胸に焔を燻らせていたのかといえばその限りでもないだろう。たぶん、おそらく、きっと。だれも、憎しみや悲しみに突き動かされて生きていたのではない。あまねく物事が恩讐のかなたに、寝ても醒めても、うつつもゆめも、灰色に塗りつぶされてしまっていたなら、疾うのむかしに、我々は去っていた。それでも離れがたかったのは、単純な愛憎の果てにのみ、世界を睥睨するのが、けして許されなかったからだ。かつて風息は神であった。かれがそうあらんとして顕ったのではなく、かれに神たるを祈り願ったのは外ならぬ人間であったが、それでも風息は、かれの生きた時間から鑑みればほんのひとときであったにせよ、たしかに神であった時代があった。ひとが変わり、時代は移ろい、ひとびとは信仰をはなれ、未知なるもの、不可思議なるものの多くは解明され解剖されて詳らかになったが、それと、神がうしなわれることとは同義ではない。かれはうしなわれるべくして、神の座を辞した。豊穣を、整えられた治水を、祝福を齎すだけの神ではなしに、ときに怒り、ときに荒れ、成敗される悪神としての横顔をも持ちあわせた、うつくしくも果敢ない、剛毅でありながらにして繊細の。力なくうな垂れて、うつくしくにごった世界の、あわいの光、あるいは闇、天に限らずあまねく満ちたそれは、本来であればひとつに収束されてくっきりと重たく輪郭を像となすであろうひとの影すら曖昧に散らし、日を背に負ってあるくひとの、足元に滞るべき半身すらあえか。うつむき伏せた睫毛と、ひそめたために肺腑の奥底まで届くことのない呼吸、伸ばした腕は空を切り、ねがいはついぞ、届かぬものと。
 目深にかむった布切れがどれだけ人相を隠しえたのかは定かではない。のぞく喉元、隠しきれないゆたかな髪を背なに揺らし、冷静沈着のさまを装いながら、どこか怯えたように彷徨う視線は何をもとめていたのだろう、かつて、いまよりうんと力の弱くて、からだも小さく、頼りない妖精だった洛竹のおさない記憶のなかでは、いま少しばかり、潑剌としたわかさのような、浚われたばかりの水底の砂金のような、どこかよるべないこどものさみしさを持ったひとであったかのように、思う。いまとなってはどうだろう、風息はなにか変わっただろうか? なにもかもが変わってしまったし、なにひとつ変わっていないともいえる。洛竹はずいぶんと力をつけたが、それでもかれや、仲間たちには到底及ばない。力や、わざ、術の冴え、そういったものが、妖精のすべてとは思わないが、不甲斐なさと役者の不足に、いくらか急く気持ちがないとは言い難かった。たしかに、及ばずながらも出来ることはかつてよりは随分ふえた。ただ、どうしたって、同じ木属性を司っている以上、風息と洛竹は、その実力の差異がおおきく際立つのもまた事実ではある。くらぶるべくもない、と理解はしていても、目にものみえてあきらかだ。もし、洛竹のほうがさきに、霊の凝ったところから生じていたとして、かれは神には成りえなかっただろう。口惜しくあるべきだろうか? 急く心はたしかにあれども、しかしそれは、洛竹にもとめられた本分でないことも、重々承知のうえであった。闘いをのぞむものは多くはない。相手が人間であるにしろ、袂を分かち、いまではしずかな断絶の大河を境に彼岸と此岸、隔てられた妖精たちであるにしろ、秩序と、戒律を以て、妖精の本然を捻じ曲げようとする体制そのものであるにしろ。
 いっそ鋼鉄のそれのように鋭く、硬く縒りあげられた、風息の、もとは木であった剣は、それは見事なものであった。単純に気を巡らせて、成長を促し、枝を茂らせ蔓をしならせるだけが、かれらのつかう術ではなかった。特性を大きく補い強化して、精製された鋼鉄そのものと打ち合ってすら互角に渡り合えるだけの靭性と剛性を与えるのが、すばらしい術の冴え、その神髄であるべきなのだ。風息は見事に、木属性の力の扱いを、その領域まで昇華していた。すなおに感嘆するばかりだが、かれと同じようには力はふるえない。まったく同じ力はふたりと要らないのだ、とほほ笑んだのは風息である。かれの力はたしかに強いが、どこか繊細さや柔軟さに欠けるところがあって、たとえばすばやく、正確に、たった一点を穿つような使い方には不向きであったし、しなやかに跳ね、うねり、瞬時に編み上げられて足場の援けになるような蔦などの扱いは、洛竹のほうに軍配が上がる。鍛錬の一環としてでも、手合わせをし、虚淮や、天虎も、互いが互いに、力を顕示しあうことは滅多にない。力はうしなわれたとしても戻る。ただし時が必要だ。特に、氷という物質、そうして、ものが凍結する、という現象そのものを源とする虚淮は独特で、かたちを保つだけでも日々力をつかわなければならない。よって、虚淮はいとまさえ許せばたいていの時間を気を蒐めるのに費やしており、あまり燃費のよいとはいえないからだなのである。ひとの街に赴いて情報収集や必要なものを調達してくるのに、これほど不利な妖精もなかった。だいいち虚淮は変化でひとの姿を真似たとて頑なに角を隠すつもりはなく、いささか目立ちすぎる風貌なので、そういった偵察や、ふだんからひとの街にあって潜みながら、妖精会館に阿ることなく探偵を担っている阿赫や叶子との連絡役は、風息の手が離せないときには洛竹にまわってくるのが常である。
 洛竹の手になるは唐菖蒲の咲き誇る、グラジオラス、剣百合の異名をとった特徴的な葉のかたちとは似ても似つかぬ豪奢でありながら、ひらめく花弁の色彩は鮮血を思わせる赤銅である。風息の振るう剣の剛性に相対するのには、あまりに脆弱にすぎるように、おもわれて、ならない、が、洛竹はあくまでも気負ったところなく、だらりの腕に花を提げていた。石畳を踏んで舞う踊り子の、足さばき、裾さばき、翻る袖のあざやかさを思わせるそれは、武を以て他を制し、地を均し平らげるのに、これほど不向きなものもなかっただろう。けれども頑なに、洛竹はそれでいいのだと、まわりは口をそろえた。地を踏み鳴らし、摺り足の足運び、武芸のそれというよりは、舞踏のそれもかくやの動きを、丹念に、ていねいに、繰り返す。打ち合えばひとたまりもない剣の花は、相手もなしに散りはしない。ああ、ハバネラ、寄る辺ない踊り子の女、恋はまったくままならない。ひとさしを舞い終えて上がった息を整えるあいだ、大樹に背なを預けた風息がひとことも口をきかないのがどうにも気には、なった。
 肌をあわせるようになってどれくらいの歳月があったろう、つとめて思い出そうと試みることもないが、一体どうして、たどたどしさがどこか抜けないのは、かれらにとって日常のうちに溶けきっていないからなのかもしれなかった。切っ掛けはどこにあり、なにがふたりを、こうして夜のうちに閉じ込めたのかもおぼろげである。鍛錬や、食事や、そのほかの所作のように、日々の暮らしむきのなかに当たり前に存在しているものごとでもない。漆黒の毛並みを撫でる月のひかりはしずかに冷たく、さりとてもかれらの身体には独特の火照りが満ちていた。風息も、もちろん洛竹も、多くの妖精たちがそうしたように、ひとを模したかたちに変化することができる。生じたばかりのおさない妖精たちのように、力や、みずからのかたちが定まらないものとは違って、かれらはすでに数百年の生をもち、数千数万の夜と午とをすでに知った身の上である。ましてや風息は、稀なる力もつ、勁い妖精で、ある、黒くしなやかな獣のなりを本然とするとは雖も、ひとの姿に顕現して、尾のひとつ、耳朶のひとつを隠し切れない未熟さなどかれにはありうべからぬことだった。そのくせ、こうして夜伽の熱に浮かされて、眸を慾に、濡らして揺れるさなかには、こうして獣のすがたをとることを好んでいるようだった。その名のとおりに風のごとく疾駆するさまからはあまり想像つかないが、かれのからだは幾分重たいのだ。ひとのかたちであるときに、こうして洛竹に覆いかぶさってくることはまずないので、はたしてあちらのすがたであってもこれほどに重たいのか、推察しても証明はない。やさしく圧しかかり、貌を寄せる風息の、ひくく唸るたびに震える喉がよくみえる。噛みついたところでかれには寸分の痛みもないのだろうが、こうしてあまりに無防備にさらすのも如何なものかと思えてならない。わずかに鎖骨の覗いた襟元に鼻面をおしつけて何やら探りたしかめているらしい所作は、どうにもこそばゆくて辛抱ならないのだが。だいたい、獣の前脚では、洛竹の袂をくつろげるのも、肌を曝しあばらをなぞり、腰を撫でて慰め、馴らすにも不向きだろうに。
 「風息、待て」
 「……いやか」
 「違う、脱ぐから」
 めずらしいことだ、風息と閨をともにするようになって幾度の夜をすぎたかも覚えがないが、たいていの場合はかれのしたいようにさせている洛竹が、こうして言葉で制するのは。なにも、力の差や、単純な、思慕や恭順をしめすために、かれに組み敷かれていたのではない。おそれのゆえに風息に、追き従ってきたのなら、おそらくすでに去っていたのに違いない。愛撫を受けること、種の保存のためにまぐわいを必要としない妖精たちにとっては、肌をあわせ吐息をかさねることにさしたる意味はない。かれを拒む理由はなく、しかし、おなじだけ受け容れる理由もない。不器用な獣の前肢でもたもたと手間取っているのにしびれを切らす理由も、ないはずだった。短く告げられた言葉に思い至ったのか、どこか恥じらう素振りをみせながらのそりと大きな四肢を退かせた風息は、いつまでも慣れないしぐさである。もっとも、時がすぎて、互いの熱に浮かされたのちは、さすがにそうも躊躇ってはいないけれども。大きな体躯が退いたので、告げたとおりにてきぱきと衣服を落としてゆくと、さすがに夜気は肌に堪える、距離をとって洛竹が脱ぎきるのを待っているらしい風息は、ゆたかな毛皮に守られてそんな気配ひとつみせないのがどうにも腹立たしくなって、じとりと視線だけで睨めつけ、せめて幾らか熱を分けろとそばへ寄らせた。しぶしぶといった体で獣はからだを寄せはしたが、機嫌を損ねたか否かは、ただでさえ重たく長い毛並みが半分を覆い隠した顔貌の、表情からはうかがい知れなかった。
 「おまえは俺をなんだと思っているんだ」
 「それはこっちのせりふ。いいだろ、このからだは脱いだら寒いんだ。少しくらいあっためろよ」
 「成る程。こういう、こと、か?」
 納得したかにおもえた獣が、身をかがめて帯をゆるめ、紐を解いて衣服を落とす洛竹の所作をとどめて、俯いたあごのしたへ鼻面をくぐらせてぐいと持ち上げたので、なんだよじゃれつくな、と振り払おうとして、仰向かせられたあごに口づけの吐息が熱い。べろり、と容赦も遠慮もなしにねじ込まれる舌は獣のざらつき、口唇をなぞり、歯列をねぶり、いっそ執拗に舌をからませて漸く離れた風息の貌がずいぶん得意げなので、その太い頸に腕をまわしてぎゅうとしめつけてやったが、はたからみればただ獣に抱きついたのにすぎなかっただろう。こうした、短い��じゃれあいの延長に、肉慾をともなう触れあいをゆるしているのだ、とは思いたくなかった。かれにとって特別なのだ、とも、己惚れることのないようにしなければならない。吐息は熱かったろう、すっかり肌を露わにした洛竹のからだを、前肢で、舌で、なにより視線で、つまびらかにする作業を再開しながら、風息がくつくつと肩を震わせていることを知っていた。ちかごろとんと見なくなった、かれの心底の、おだやかな、わらい、絶えて久しかったものがあらわれるよろこびを、洛竹はすでに知ってしまった。軽口はそこまでのことで、真剣さを帯びて触れる前肢のうらの、よく地を蹴り踏みしめて厚く硬くなった蹠球の、どこかじっとりと湿ったさまが肌に吸い付くようだ。これを意図して獣のすがたを風息が撰んだとは思われないが、密にそろった毛並みの、尖った爪の、こまかい触感を伝えるのには不向きなものにつつまれたかれの前肢のなかで、こまかく肌をあらためるのにお誂え向きの部分である。何より風息が、やわらかい肌を踏んで引き伸ばし、その弾力を愉しんでいるのは明らかだった。
 「もう、こら、しつこい!」
 「すまない、おもしろくて」
 「ひとの踏み心地を確かめるだけならもう寝るぞ」
 「眠れやしないくせによくいう」
 「そうだよ、このまんまじゃ寒くって眠れやしない。おまえの毛皮とちがうんだこっちは」
 「だからあっためてやってるんじゃないか」
 まったく、ああいえばこういうんだから、口ばかりが達者になっていけない、と肩をすくめて、花の剣は今宵も踊る。かれがこのからだをあばいてあそんでいるとはかんじていない。手慰みに手折られた花になるつもりはないし、なにより、木属性を司り、森を愛したかれが、そんな無体をはたらくはずもないのだ。脱ぎ捨てた服が夜露に濡れるまえに房事が済むとは思っていない。いつのまにやらうつ伏して、ほとんど四肢の自由を奪われるように背後から圧し掛かけられて息が詰まる。すがたに意識や自我のすべてを支配されるとは、考えたくもなかったが、ぐ、と体重をこめておし広げられ、圧しつけられる情欲は獣のかたち、愉しみのために重ねる身体なら、あまい睦言や嬌声のたぐいもあった��ろうが、もはや声は、風息の喉のおくのかすかな唸りと、押しつぶされかけて狭窄した、洛竹の胸をわずかに通る喘鳴のくるしげな響きのみ。ぎちぎちと万力で締め付けられるような痛みと、はらわたを穿たれるような錯覚、かならずしも快楽ばかりがあるわけもない。ちらちらと視界の端におどっているのは、昼日中に振るっていたグラジオラスの花弁だろうか、あるいは、夕餉に焚いた火の名残だろうか、ただ恍惚の、爆ぜるような、明滅だけが。東天に紅が射し、明星は堕ちて夜が明ける、夜が明ける、黎明に引き裂かれ、とばりはもはやかたちを成さない。夜は、明けて、しまった! たったひとりを微睡みのゆめに遺して。ふれた肌から感じるかれの霊と、火照るからだの熱と、ほとばしる慾とで、たがいの境もわからない。
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happytime-en · 1 year
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「川崎支部が誕生しました🙌」
みなさん こんにちは
結婚相談所 ハッピータイム渋川
婚活アドバイザーの登坂です(^^)
 嬉しいニュースです。
川崎市でハッピータイム川崎支部が
開設されました。
川崎支部を開設してくれたのは、胡蝶蘭
を大事にお部屋いっぱいに育てている
内田広江先生です💐
内田先生は何年も前から仲人のお仕事に
興味持っていて、婚活のお世話で沢山の
人の役に立ちたいと、始めました。
この3年の間はコロナ禍でなかなか踏み
切れなかったけど、知り合いのお嬢さん
からコツコツとやって行きますと優しい
お人柄です(о´∀`о)
胡蝶蘭は、花が終わっても毎年咲かせる
ほどお花の面倒見も素晴らしいんです(^^♪
これからハッピータイムグループで一緒
に仲良く婚活アドバイザーとして第一歩
踏み出しました\(^o^)/
内田先生は女性を中心に頑張りたいとの
ことなのでお近くの女性必見です🙏
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結婚相談所 ハッピータイム渋川  婚活アドバイザー 登坂美恵
http://www.happytime-en.com/local001_08.html
群馬県渋川市渋川1821-25  セントラルタツミ201
電 話:0279-25-3535
営業時間:電話予約制
定休日:不定休
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婚活   結婚相談はお近くのハッピータイム (http://www.happytime-en.com/)、 前橋・沼田・渋川・高崎・安中・藤岡・伊勢崎・桐生・太田・邑楽・館林・足利・佐野・真岡・熊谷・本庄・牛久・下館・筑西・長岡・新潟西蒲原までお問い合わせください。
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nostalblue · 3 years
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なめつぶし
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そして湿気が多いと湧いてくるのがナメクジ。野菜の若い芽や葉、実に至るまで派手に食害するタチの悪い害虫だ(陸貝の一種であり、厳密には虫と呼べるかは不明だが)。専用の駆除剤は価格が高く出費が苦しいが、近年はそれを散布して圃場からの撲滅を図ってきた。結果として以前に比べ大幅に減らすことはできたが、完全には駆逐しきれないのが現実だ。
そんなだから、注意はしていても収穫した野菜に紛れ、キッチンまで運ばれて来るナメクジが時々いる。圃場ならつまみ出して地に落とし踏み潰して終わりだが、シンクに落ち這い回って逃げようとする奴を始末するのはヌメヌメしてとてもやりにくい。塩や熱湯を浴びせる方法もあるが、食事の準備をする忙しい中で手間を掛けてられないのよね。
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そんなイライラの解決策として製作したのが写真の器具。名付けて「ナメツブシ」。原材料は蒲鉾の台木だ。2つに切断し、片方は押板としてその表面に彫刻刀でギザギザの山を掘った(ヌメヌメでも滑らずがっちり押さえ込めるように)。反対側には切り欠きを入れ、もう片割れの板を柄としてはめ込み接着して完成。些細な工作だけどこれにより即座に始末できるようになり、今では欠かせない道具になっている。写真はもう2年ほど使い続けてきたものだが、押板と柄の接着が外れてきてしまったので、小さい釘を2本打って修理した。これで接合強度が上がり、まだしばらくは使えそうだ。
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benediktine · 4 years
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【保護努力「裏切られた」…サクラエビ漁師や専門家から落胆、怒り 駿河湾奥で「禁漁破り」か】 - 静岡新聞アットエス : https://www.at-s.com/news/article/special/sakura_ebi/769598.html : https://archive.is/EiWmP (2020/5/26 09:37)
 {{ 図版 : 早朝に仲買人に競り落とされたサクラエビ。一部に禁漁区内で水揚げされたエビも含まれるとみられ、小型の個体が目立った=25日午前、静岡市清水区の由比漁港 }}
 駿河湾サクラエビ漁の深刻な不漁に関係機関のさまざまな対策が取られる中、25日までに判明した県桜えび漁業組合による禁漁区とみられる海域での操業。水揚げ金額を均等割するプール制を採用するサクラエビ漁師らは「身を切る決断」で資源保護に踏み出したはずだった。「信頼を裏切られた」。関係者からは落胆や怒りの声が上がった。  春漁は24日までに計11回出漁し、水揚げ量は22・7トンと昨年春漁の4分の1。漁期は6月5日までだが、春漁として戦後最低を更新する可能性が高い。背景は頼みの綱だった吉田町沖の海域でも魚影が薄く、魚体も小さくなったことだ。  「ようやく由比が本気になってくれた」―。由比・蒲原地区(静岡市清水区)とプール制を組む大井川地区(焼津市)からは実際そんな声もあった。禁漁区で操業が行われたとみられる24日は、春漁の主役とされながら出漁を見送り続けた由比・蒲原の漁師だけが操業、資源状態の悪い大井川の漁師らの多くは自宅待機した。  「『乗り子』の深刻な苦境が伝えられたことも禁漁区に手を出すきっかけになった」と話す関係者もいる。  禁漁区の操業が出漁対策委員会による指示だったとの指摘には「信じられない」との反応も多い。由比港漁協青壮年部の宮原吉章部長(49)は「サクラエビの不漁は県民の関心も高い。事実なら青壮年部としても抗議の対象になる」と述べた。  水産庁の元官僚で一般社団法人「生態系総合研究所」の小松正之代表理事は、禁漁区について「『自主規制』と言っているが、科学的根拠も取り締まりもなく『身内の談合』に近いことが露呈した」とし、「資源状態からすれば春漁は禁漁にすべきだった。拘束力のある漁業調整規則で規制しなかった長年にわたる県の責任も重い」と指摘した。
■《自主規制に限界》
 サクラエビの資源保護のため自主規制で禁漁区となっていた駿河湾奥の田子の浦港沖で操業が行われたとみられる問題。罰則規定など強制力を持たない自主規制の限界が25日、露呈した。  県水産・海洋局による事実関係の調査は禁漁区での操業が組織的判断だったのかどうかが最大の焦点になる。資源回復の調査・研究などには公金を投じた支援が行われ、仮に「組合ぐるみ」となれば、資源回復を願って規制を受け入れてきた関係者や県民の信頼失墜は避けられない。  自主規制は現場の漁師の「良心」を頼りとしてきた。県桜えび漁業組合は法人格を持たない任意団体でもあることから、同局はこれまで組合に対し強制力を伴う指導は行ってこなかった。漁師自らが課した自主規制を守れないのならば、県はサクラエビ漁業の許可を出している科学的根拠を明確にし、拘束力と罰則を持つ規制を策定することだ。  組合幹部を刷新して再出発することを求める声が強まるのは必至。ブランド低下を招く恐れもあり、加工業者を含めた関係者への打撃は計り知れない。
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