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#炭坑節と共に
eccjrtamuracho · 2 years
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ECCジュニア田村町教室の中村です。 天気が良くて、調子こいて走る → 身体バキバキになる、を繰り返し。 ちょっとずつ、走れる距離が戻りつつあります。 いや、本当に、継続は力なり👍
さて、今日は、小学校低学年さんクラスのライティング課題から。 よくある線つなぎの問題。
んー、前にも同じようなことを書いた気がしますが、線つなぎでイラストが出てくるタイプの問題って、フリーハンドで描いてほしいと、いつも思っています。 まぁ、学校で定規を使うよう指導されている場合もあるので、強制はしませんが。。。
このワニのしっぽの、微妙なカーブ感✨ ギザギザのところの、ギザギザの表現🧡
こちら、英語の小文字をアルファベットオーダーで覚える上での課題ですよ。 でも同時に、物体の形を予測したり、認識する、更にそれを線画で再現するという、図形感覚を養うための課題でもあると思うのです。 ただただ、順番に定規で線を引いてしまうのとは、全然違うのです。
あと、点と点をフリーハンドで繋ぐこと、これはある程度、手先や指先を上手に使う力がなければ、難しい作業でもあります。 幼児さんの教材なんかで、この手の線つなぎ遊びが多いのは、そのためでしょう。 幼児さんで定規使って線つなぎやっているのなんて、見たことないw
まあね、小学校で線つなぎを定規必須にするのは、こうしたイラストが出てくるタイプのものではなく、「合っているものどうしを線でつなぎましょう」という問題だと思うのです。
A・  ・b B・  ・c C・  ・a
みたいな。 この手の問題で、びっくりするぐらい超絶長いグニャングニャンの線でつながれた解答にイラっとする気持ちも、分からなくはない😇 だから、定規必須にするんだろうなとは思っています。
ただ、なんでもかんでも定規必須と、子どもに思い込ますのはやめてほしい。 こうしたイラストタイプ問題の時に「定規使わなくてもいいよ」と声掛けすると、
「定規がないと線が引けない。」
という子がちょいちょいいるのですよ、まじで💦 指先の運動と脳は密接に繋がっていると言われています。 たかが線つなぎ、されど線つなぎ。 手指のコントロール力を上げるチャンス、奪ったらいかん。
というわけで、動画では中村の小ネタをアップ。 私が子どもの時に流行っていた???手遊び。 「月が~ 出た出った~ 月がぁ 出た~ あ ヨーイヨイッ!」 と歌いながら見てくださいませ。 こういう手先遊びとか、あと言葉遊びみたいなのって、昔流行ったよな。
手先、使おうぜ。 線つなぎは、フリーハンドで行こうぜ。
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ari0921 · 1 year
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023) 4月21日(金曜日)弐
    通巻第7718号
 米国で下院議員21名が連署「蔡英文総統をAPECに招こう」
  ことしのAPECは米国サンフランシスコが開催地
************************
 米国連邦議会下院のジョン・ムーレナー議員、アシュリー・ヒンソン議員ら21名の下院議員団がブリンケン国務長官に共同書簡を送り、「蔡英文総統を 11 月の APEC 首脳会議に招待すべきである」とした。
 今年は米国が APEC のホスト国となり、11月にサンフランシスコで APEC 首脳会議が開催される。 
「台湾がアジア太平洋地域への重要な経済的、文化的、技術的貢献を考えると、台湾が APEC 加盟国の他の認識と地位と同等の公正かつ平等な待遇を受けるに値する。同様に、蔡英文総統は十分な敬意を払うに値する」
 協同書簡のなかで議員らは「台湾は米国の重要なパートナーであり、高度な技術により「地域の経済成長と発展においてますます重要な役割を果たしている」としている。
ジョン・ムーレナー議員はミシガン選出。ハーバード大学卒で知日派として知られる。
アシュリー・ヒンソン議員はアイオワ州選出で、中国に厳しい態度でのぞみ「知的財産権を盗み、米国の労働者を失業に追い込んだ」などと発言。TVアンカー出身で、ふたりはともに共和党である。
ムーレナー議員等は「蔡氏の参加は米国の台湾政策と一致し、両国間の関係を強化する。中国共産党の要請で台湾の APEC への完全な参加を排除し続けることは、米国が中国に求めているという間違ったメッセージを送ることになる」
 
台湾総統府は「台湾は何年にもわたってAPECで積極的な役割を果たしてきており11月会合に向けて適切な調整を行う」と反応した。
 いずれにしても、1991 年に APEC に加盟して以来、台湾総統がAPEC首脳会談には出席できなない状態がつづいてきた。総統の替わりに台湾経済界を代表して辜振甫(台湾セメント薹事長)や、近年はTSMC(台湾積体電路製造有限公司)創設者の張忠謀(モリス・チャン)が出席してきた。
(余談だが、日本語が流暢だった「台湾財界総理」の辜振甫さんから直接聞いたことがあるが、APEC二次会では首脳が余興を演じる宴会があり、江沢民が辜に「俺だって日本語はちゃんと知っとるぞ」と炭坑節を唱ったそうな)。
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kichino-tundra · 8 months
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虐殺の国③
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【注意】この作品には差別・虐殺などの描写があります。
第一章 権力構造、あるいは歴史的背景
第三節 視覚的スティグマ①
 鉄骨のシルエットが青空を切り裂くようにそびえ立っている。紺色の制服を着たダニエルは、ユリシーズと共に炭鉱の構内を馬に乗って巡回していた。竪坑櫓の周囲を見回し、特に異常なしとその場を去ろうとしたとき、一人の男が彼らに近づいた。
「すみません、ちょっと」
 そう言って二人を呼び止めたのは、セルピエンテの現場監督だった。
 セルピエンテは、蛇のような二股に分かれた舌を持つ種族だ。ドラコと同じく鱗を持つが、角を持たない。角以外の外見的特徴が殆どドラコと同じなので、彼らはユーゴニア市民権を持っている場合が多い。身体的特徴がドラコに近ければ近いほど高い「身体点数」が与えられるので、市民権の獲得に有利に働くのだ。セルピエンテの多くは、ドラコと他の種族の中間的な地位の仕事に就いていることが多かった。例えば、それこそ炭鉱の現場監督のような。
「一人怪我人が出たんです。崩れてきた石が頭に当たったとかで」
 土埃にまみれ、ランタンを腰から下げた彼はそう言ってダニエルたちを竪坑櫓から少し離れたところへ案内した。
◇◇◇
 怪我をしたのはリエブレという種族の女性だった。リエブレは、うさぎのような長く大きな耳をした種族だ。ガタと同じく、鱗がない代わりに被毛で全身を覆われている。
 その女性は、木に背中を預けながら薄茶色に汚れた布を頭に押し付けていた。汗や砂、油が染み込んで取れなくなったその布には、真っ赤な血が滲んでいた。坑道の中のような危険で力の要る仕事を女がこなしているなどとは少しも予想していなかったらしいダニエルは、思わずユリシーズの顔を見た。
「別に女の仕事場が選炭所だけとは言ってねえよ」
 彼は肩をすくめた。
 ダニエルは学校の教師や看護師など一部の職業を除いて、女性が働いているところを見たことが無かった。しかし彼が彼自身の故郷に存在するスラム街を、そしてそこで生活する女たちを見たことがないはずはない。同じ街に生きていて、誰に省みられることもなく毎日必死で働く女たちのことを、一度も見たことがないというはずはないのだ。それでもダニエルが彼女らのことを思い出せないのは、同じ街に住んでいても、階層によって世界は隔たれてしまうからだ。サフランの街の中で、ダニエルのようなドラコと貧困層の移民たちの住む場所は、明確な境界線が規定されているわけでもないのに混じり合うことがない。だから、ドラコと貧困層の人間とが言葉を交わす機会はほぼ存在していない。すれ違うことはあれど互いの背景を知る機会はない。だから記憶に残らない。
 現場監督はダニエルたちに事故の状況説明を済ませると、後は本人に聞いてくれと言ってさっさと坑内へ戻ってしまった。ダニエルはユリシーズを見た。
「病院に連れて行きましょう」
 ところがユリシーズは首を横に振った。
「このくらいならわざわざ連れて行くってほどじゃないだろう。家で寝てりゃ治る」
 坑内で負傷した者を病院で治療するとなると、様々な手続きが必要になる。ユリシーズは炭鉱会社の「余分な」仕事を増やすのを拒んでいるようだった。
「でも血が出てますよ!」
「頭は派手に出血するからな」
「じゃあ何のために病院があるんですか!」
 ダニエルは苛立ちまぎれに叫んだ。
「足が吹っ飛んだ奴の足をひっつけるためとかかな」
 そう言ったユリシーズはけろりとした様子だった。ダニエルはため息をついて、女性に声をかけはじめた。それを見たユリシーズは目を見開いた。
「おいおいやめろよ面倒な仕事増やすな!あんまそういうことしてっと響くぞ!昇給に!」
 喚くユリシーズを尻目にダニエルはその女性を自分の乗っていた馬に乗せ、自分は手綱を引いて病院へと向かいはじめた。
「別に良いですよそれでも。俺が勝手にやったことにしておいて下さい」
 ダニエルは振り向きながら言い放った。
◇◇◇
「まともな感性のやつが一人いて助かったよ」
 治療が終わるとようやく会話をする余裕が出てきたのか、女はダニエルにそう話しかけた。事務員に呼ばれるのを待つ間、ダニエルと彼女は待合室に置かれた木製の古ぼけた椅子に座っていた。
「俺はダニエル・レイクサイドだ。君は」
「ヨルカ・フロントライン」
 ヨルカ――頭に白い包帯を巻かれた彼女は、丸っこい顔に茶色い大きな瞳の目をしていた。温厚そうな顔立ちとは裏腹に、はっきりした大きな声で話す様子は意思の強さを感じさせた。ウェーブする柔らかそうなたてがみをうなじの上で無造作にまとめており、スカートを加工した大きめのズボンを身に着けている。彼女からは汗と土埃のにおいがした。
「アレクシアから来たのか?」
 ダニエルの問いにヨルカは一度目をそらしたが、すぐに彼を見た。
「親の代がね。わたしはユーゴニア生まれだよ。市民権は無いけど」
 アレクシアは、ユーゴニア西海岸に接する太東洋/Titanic Oceanの向こう側に位置する国だ。リエブレが人口の多数派を占めている。この国で数十年前に起きた大きな災害がきっかけとなって、ユーゴニアにはリエブレの移民が数多くやってきた。しかし現在ユーゴニアに住むリエブレの多くは、市民権を持っていない。リエブレの一般的な容姿では、規定の身体点数を満たすことができないからだ。
 ユーゴニア国籍法における身体点数は、移民に帰化する権利があるのかを判定するための基準として設けられた。10点を最大として採点されるその基準には、歯並び/顔立ち(マズルの長さ)/目の色/角の有無/鱗の有無などのいくつかの要件があり、それらはドラコの「標準的な容姿」を基準として設定されている。ドラコの移民であれば大抵は全ての要件を満たしているし、ドラコでなくてもセルピエンテであれば、多くの場合基準とされる点数を余裕で満たすことができる。だがリエブレは、身体点数という概念においてドラコと一致する特徴がかなり少ないため、基準値を満たせない者が多い。身体点数が低いと、他の評価で点数を補わなくてはならなくなる。そしてそれは、決して簡単なことではない。
 ところが、この国の人々の多くは、市民権を得るために必要なのは良好な素行や勤勉な態度といった概念だけだと思いこんでいる場合が多い。なぜなら、そう思い込んでさえいれば市民権を持たないのは怠惰の証であると主張することができるからだ。ドラコでない者がドラコの身体を手に入れることはできないが、勤勉さは努力次第で手に入れられる可能性がある。彼らによれば、それらを手に入れられなかった人間は、手に入れる努力をしなかったのだというのだ。
 この国にやってきたリエブレ移民だけではなく、ユーゴニア生まれでユーゴニアの外へは一度も出たことがない彼らの子供たちですら市民権を持たない者が殆どだ。しかしそれはあくまでも彼ら自身の責任でしか無いのだと、誰もが考えていた。
「ま、こんなクソ底辺の暮らししてる奴らにお国が市民権なんか下さるわけ無いよね」
 ヨルカの冷笑が響く。一瞬の沈黙が降りた。
「働くところなら選炭所だってあるだろう。なぜ坑道で?」
「危険な分稼ぎが良いからね。といったって、一日5オロくらいだけど」
 その金額はダニエルが一日に稼ぐ金額の半分にも満たなかった。もしダニエルと同じだけの金額だったとしても、仕事をする上で遭遇する危険に見合わないかもしれなかった。受付でヨルカの名前が呼ばれたので、二人の会話はそこで終わった。
 冬の気配の忍び寄る朝はひどく寒かった。大通りの坂道を歩いていたダニエルは、肩をすくめて一つ身震いをした。警察署があるのは、この坂の奥にある炭鉱の門の一歩手前だ。
 署が見えてきた辺りで、レイクサイド、と呼びかける声が聞こえた。ダニエルは立ち止まり、後ろを振り向いた。
「ライムライト所長」
 彼を呼び止めたのは、細身のスーツを着たドラコの男――ライムライトであった。彼はダニエルに歩み寄った。
「ユリシーズから話は聞いたよ」
 ダニエルは眉をひそめた。
「何のことです?」
「別に誤魔化さなくても良い。怒っているわけじゃないさ。怪我人を病院に連れて行っただけの男を何故咎める必要が?」
「では何故わざわざそのような質問を?」
「言葉を交わせば人と人は和解できる。そう信じているだけだよ」
 ライムライトはダニエルの目をじっと見つめていた。ダニエルは彼が自分と同じ金色の目をしていることに気づいた。胃の底が重��なる感覚がしたが、彼はあえて目を逸らさなかった。
「ドラコの男が目の前にいる弱者を救わないことなど、あってはなりません。それだけです」
 ダニエルは毅然と言い放った。
「つまり君は、君の思うドラコの男としての理想のために行動したのか」
「そう思っていただいて差し支えないかと」
 ライムライトは微笑んだ。不気味な笑みだ。
「立派な心がけだ。安心したよ……」
 ライムライトは歩きしなダニエルの肩をぽんと叩いた。
「ドラコとドラコは分かり合うことができるんだよ、レイクサイド……。きっと君だってすぐに私のことを理解できるようになるだろう。ユリシーズのことも。同種間の理解を妨げることができるものなど何もないのだから」
 警察署の廊下には二人分の冷たい靴音が響いていた。身柄を拘束されている男の家族が面会にやってきたというので、ダニエルはユリシーズとともに留置所へ向かっていた。面会に来ているのは、ダニエルが炭鉱街にやってきた日に盗みをはたらいた男の両親だそうだった。
「ヴァーブ/Verbが盗みを働いて捕まることはよくあるんだよ」
 ダニエルに先んじて廊下を歩くユリシーズがつぶやいた。
「ヴァーブ?」
 ダニエルが問うた。
「ここいらの山に住んでるガタの奴らのことだ。ガタは脳みそが動物に近い造りをしていて怠惰だから、ろくに働きもせず他人のものを盗んで生活していやがるのさ。ああいう奴らを生かしておく価値はあるのかね?俺にはそうは思えない」
「そういう人間を守り導くのが俺たちドラコの責務じゃないんですか」
 ダニエルは低い声で言った。ユリシーズは彼を振り返った。
「何ですか」
「いいや、別に」
 二人は留置されている男の両親を連れ、両側を牢屋に挟まれた狭い廊下を歩いた。彼らはある牢屋の前で立ち止まった。一人の男が中でうずくまっている。
「チャント……」
 母親のほうが男の名前を呼んだ。男――チャントは顔を上げた。その顔や服にはところどころ乾いた血の跡がついており、ひどく薄汚れていた。あの日警官たちに暴行を加えられたまま何の手当ても受けていないようだった。
 チャントと両親は言葉を交わし始めた。ユリシーズは彼らの会話に耳を傾けていた。彼らが話しているのはヴァーブの言語――ヴァーブ語だが、彼はある程度理解できたのだ。
 民族的出自より種族的出自が重視される「種族=国家社会」において、「他民族語」の習得は生涯にわたって継続的に行われることが一般的だ。それは、民族ひいては言語が異なっても、種族が同じでさえあれば同じ共同体に属していると認識されるからだ。隣に住んでいる人間の話す言語が自分と異なるのなら、お互い何を言っているのかどうにか理解しようとしながら共に生活するしかない。そしてそれはこの社会では全く特殊なことではない。そもそも「種族=国家」であることを前提として社会が構築されているのだから。この社会の人々は、相手の言語を学び自らの母語を相手に教えながら生きている。人々は多種多様な言語を混合させながら対話を試みるのだ。必ずしも完璧で正しい言葉を話す必要性は無い。もし相手が何を言っているのか理解できなくとも、表情や目線、仕草などからその意図を読み取ることもできる。言語というのは他者とコミュニケーションを取るための一手段に過ぎない。
 警官にとって、言語を学習する姿勢は特に重要なものとされる。言語は犯罪計画を立てる際の暗号として利用されやすいと考えられているためだ。彼はヴァーブの言語だけでなく、炭鉱で働いている者たちの使う多種多様な言語をある程度理解していた。
 まだヴァーブ語を聞き取れないダニエルは、牢の中で格子に指をかけて両親と話す男をじっと見ていた。しばらくの間、三人の会話だけが留置所に反響していた。
 時計を見たユリシーズが息子との会話に集中していた父親の肩に手をかけて乱暴に後ろへ引いた。
「終わりだ。さっさと山に帰れ」
 事務室に戻りしな、ユリシーズが口を開いた。
「なんでお前はあいつらみたいなのの味方をしようとするんだ」
「強い者が弱い者を守るのは当たり前でしょう」
「お前は俺たちが強いと思ってるのか?」
 ユリシーズは鼻で笑った。眉をひそめながらもダニエルが黙っていると、ユリシーズは話を続けた。
「俺は親が嫌いでたまらなかったから、学校を出てすぐ家を飛び出した。だが仕事にありつけなかった。仕事はどれも、低賃金で働く異種族たちのものになってたからだ。誰もドラコの俺を雇ってくれなかった。ドラコなのにだぞ?この国はドラコの国なのにだ。ライムライト所長が拾ってくれなかったら、俺は今頃とっくに飢え死にしていただろうよ」
 ユリスは床を睨みながら言った。それから、ダニエルのほうへ顔を向けた。
「ドラコと異種族は敵同士だ。早い目に言っとくがな……労働者や異種族とよろしくやってると、暴動やストライキの計画に加担していると見なされて監視されるぞ」
「誰に」
 ユリシーズは笑った。蛇のような目がダニエルを見ている。
「俺たちに」
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yuka0193 · 2 years
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2022年上半期まとめ。
長い、長い、ながーい。
まとめる気も、あまり無かったです。
普通の人は、お前が思っているほど、踊りたいとは思わないものだよ。
夫が言うので、素っ頓狂な声で「そうなの?知らなかった!」くらいの何かを返しながら、さすがに私でもわかってはいる。
私の好きなテレビ番組の企画に、踊りたくない芸人、がある。
プロレスは詳しくないけれど、私たちはこれから悪いことを言って、その人を倒すために蹴ったり殴ったりしますが相互理解のうえで行い、安全確認をしているので、皆様の声援なども演出になります、ぜひともお願いします、みたいなそれがあるのだと想像している。
同じだ。
私たちは、自身が踊りは下手だと思っていて、それを滑稽に強調したりしなかったりしながら披露して、笑ってもらうのが仕事なので、面白かったり楽しかったりしたら、ぜひとも、と全員が認識している前提で、話をすすめる。
様々な芸風のお笑い芸人が、様々なジャンルのダンスを踊って、合格をねらう。
真剣な表情でのコミカルな動きは、独特で笑ってしまう。
「できない人を指さして笑う」のとは、違う。
見る側もテレビのなかでも、たいていの人ができないし、人前で踊るのはそれだけで緊張するし、ダンスが得意でない人は、もともと踊りをみせる機会もない。
上手にできない人たちで、できないことをやると、おかしくて楽しいのだ。
だから、笑う。
彼らの姿をみているうちに、音楽の違い、ダンスの種類、振り付けの一部といった何かのきっかけで、「わぁ」と声がでるほど踊れたりかっこよかったりする。
何年も参加しているうちに、上達している人もいる。
番組を通して共通しているのは、ちょっとでも踊れると嬉しくて、上手か下手は関係なくなってきて、愉快さが一番になる。
踊りは、楽しいもの。
もともと、自然と体が動くから、踊っていたはずなのになぁ。
とはいえ、かつて「ダンス禁止令」が適用された過去もある。
授業の一環の、百人一首大会。
持ち前の耳の良さと手の長さと記憶力で、勝ち続けていた。
競技かるたではないので、一枚決まる度に時間が長めに残る。
体と頭をリセットして、次の札に備える間に、どうやら思っている以上に踊っていたらしい。
仲の良い生徒から「集中できない」との指摘で、私に踊り禁止ルールが採用された。
あれがなければ、自分に踊る癖があると、気付いていなかったかもしれない。
「服の中が全部見えるから、あの踊りは外ではやめとけ」
「それは忘れていた、申し訳ない」
あの子との静かなやりとりも、ありがたかった。
さて、大人になった。
普通の大人は、たいてい、そんなに踊りたくないらしい。
踊りたいなぁ。
盆踊り。
また盆踊れない。
そろそろ盆踊りたい。
目の前で踊りが消えるのが嫌で、ついに言葉にしてし���った。
盆踊れませんか。
今年も中止。
お祭りが好きかといえば、そうでもない。
盆踊りが好きなのだ。
なにが魅力か。
私にとっては、しゃべらず静かにいられるところだ。
もちろん、会場で会っただれかと、世間話もする。
知らないだれかに、暑いですね、と話しかける。
太鼓や鐘の音。
それは、それ。
音が鳴ったら、すっと前を向いて拍を数える。
踊り始めれば、私は私の時間に、私だけでそこに在る。
今年死んだあの人。
顔も知らない父方の祖父。
先にいった友だち。
そっちはどうよ、こっちはがんばってるから、まだ誰も呼ばないでよ。
自然に勝手に動くから、体のことを考えなくていい。
特定の宗教を信仰していないので、勝手にお盆システムを利用している。
こちらで仏様にしてしまったから、祖母は天国で怒っているかもしれない。
そんなふうにしていると、ちょうどいいタイミングで一曲が終わる。
ああ、肩の動きが鈍いなぁ。
腰紐、ちょっとゆるかったなぁ。
この流れが、大好きだ。
そもそも、盆踊りとの出会いは、早いけれど薄かった。
転勤族の楽しさで、各地の踊りや風習をちょっとずつ経験できた。
転勤族の寂しさで、それらの何かを習得する時間はなかった。
父の仕事の関係で、そもそも町内会に入る機会もなかったし、母は見た目からして病人だったので、PTAもご近所さんにも、うっすらやんわり、入れなかった。
炭坑節は、祖父から教わった。
東京音頭は、小さい傘を振るらしい。
今の町に住み始めて、隣の町内会の盆踊りに参加することになり、私は初めての機会にわくわくした。
「婦人部員から、お茶出し係を数名お願いします」と言われて、くじけそうになったけれど、婦人部はありませんと答えることはできた。
それに取り組むのは、後日にする。
踊りの練習があります、と知って、どきどきしながら、町内会館の引き戸を開けた。
盆踊りとの、真正面からの出会いは、ここだ。
日舞の先生、と噂に聞いた、ご高齢の方が座っていらっしゃった。
踊りなれている先輩方の真似をして、少しずつ覚える。
「そこは、そうじゃないのよ」と先生が立つ。
優美。
圧倒。
気品。
盆踊りって、こんな動きになるのか。
穴掘って担いで月を見あげていたのに。
基礎の1ページ目だけ教わった日本舞踊を、思い出したい。
隔週の練習、YouTubeで検索、姿見がわりの窓ガラス。
夢中で踊った。
祈りの儀式は、様々なかたちで世界中にあって、例によって私は上っ面だけを見聞きして、その度にきれいだと感じてきた。
歌と踊り、は特に多くある。気がする。
指先の向き、視線の先、足の位置。
ひとつひとつを体に覚えさせている間、他のことは考えられないし、その夜をいざ迎えれば、神妙な顔で祈ったり願ったりする。
貴方、きれいよ、センスがあるわ。
先生と最後にお会いした練習で、声をかけていただいた。
うれしかった。
浴衣にも毎年こだわった。
世の中でも、浴衣を着るのがまた身近になってきていた。
それらが、ひとまとめに、ごっそり、無くなりそうなのだ。
一年目は、しかたがない。
二年目も、わかる。
ただ、三年目は、今までと違うやり方で、盆踊りを残したかった。
私の通った学校は、校歌がなくなってしまった。
楽譜は、たぶんある。
公的機関のどこかに、音源はあるのかもしれない。
大好きだったあの合唱が響く体育館を、私は今どんどん忘れている。
消滅危機言語、にも、私はできれば残ってほしい。
忌むべき悪習もあって、それがあったことは記録すべきで、それ自体を次の世代に渡すことはしたくない。
ここまで書いて、いやいや盆踊りの振り付けにも問題があって、となると、私はまた勉強をし直すことになる。
それで、いい。
ずっとあったものを、少しずつ直しながら変えながら、次に渡す。
それをやりたい。
今、世界が、なんだかおかしい。
私は毎日なにかに怒っているし、絶望しているし、どうしていいのかわからない。
次から次に、乱暴に割られていくけれど、一つずつ継いでいきたい。
いつか、みんなで踊れますように。
https://youtu.be/x2rvSf0STBM
いつか、笑って踊れる日はくるだろうか。
大丈夫だろうか。
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2ttf · 12 years
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asuka-iwamizawa · 5 years
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てくてく通信 号外~てくてく桜まつり~
4月25日に第2回てくてく桜祭りを開催しました!(^^)!
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今年も室内でのお花見を企画しました☆彡
てくてくの木はピンクの可愛い桜の木に(^^)
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室内はご利用者様とスタッフが協力して、桜の装飾でいっぱいになりました(^^♪
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さあ!!いよいよ桜まつりの開宴です(^^♪
午前中は『枯れ木に桜の花を咲かせましょう』ゲームを行いました♪♪
スタート!!のかけ声でどちらのチームが、早く満開の桜にできるか闘いました!!
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その後は、さくら祭りを盛り上げようと、かの有名な‘どじょう太郎’と‘通りすがりの酔っ払いさん’が今年も近所を飲み歩いていたようで炭坑節の音頭にのってフラッとやってきました!!
楽しいどじょうすくいを見て皆様、歓声と共に大笑いで大盛り上がりでした!!
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大笑いの後は、ご利用者様考案の寸劇“星影のテク平”の観覧です☆
『若き日に家を飛び出したテク平が、夢破れてやくざ者となり、久々に故郷のおふくろさんのもとを訪ねますが、おふくろさんは気づかずに追い返そうとします。思い出話や母への思いを伝えるうちに、おふくろさんも目の前の男が幼き日のテク平であると気づきますが、自分がやくざ者であるテク平は、最後まで名乗りだしたい気持ちを抑え、母親のもとを去っていくというせつない物語です。』
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高橋OT&庄司CWの渾身の演技に皆様真剣に観覧され、最後には感極まって涙されている方もいらっしゃいました。
考案&ナレーターを務めて下さったS様 本当にありがとうございました(^^)v
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お昼には全員でお花見弁当を頂きました(^^)
室内とは言え、満開の桜の下で食べるみたいで嬉しいよ♪とのお言葉が沢山聞かれました♬♬
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午後からは『カラオケ大会』を行いました。
おやつを食べたり、好きな飲み物を飲みながら笑顔で楽しまれていました♫
出演者は職員お手製のコサージュや髪飾りを身に着けたり♪デュエットをしたり♪スタッフの飛び入りがあったり♪
笑いあり、緊張感あり、いつもと違ったカラオケになり、楽しい一時を過ごしました(^^)
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北海道の春はなかなか気温も上がらず十分にお花見を楽しめない中、室内で楽しく元気にお花見を楽しむ事が出来ました。
てくてくOT 高橋が日頃の感謝の気持ちを込めて書いた書初めで締め、平成最後のお花見は大成功でした☆彡
いつもご利用様の笑顔にパワーを頂いていますが、そのようなご利用者様と一緒に桜まつりが出来た事、てくてくスタッフ一同心より感謝しています☆
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今後もスタッフ一同、皆様と一緒に楽しみながらますます活気ある活動をしていきたいと思っています(^^)
来月は、てくてく運動会があります!!
乞うご期待下さい☆彡
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shokobekki · 3 years
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【日記】
8/7 立秋。 とりとめもなく。
子どもの頃、8月はいつも両親の郷里、九州へ行った。 大半を過ごした母の実家は、小さな山の中腹で、祖母が一人で暮らしていた。大して風光明媚ではなかったけど、少しだけ海の気配があって、狭い庭の木陰で、空気でふくらますタイプの小さい円形のプールを出し、妹とふたりバシャバシャやっていると、蝉の声に混ざって、ボーッという低い汽笛のような音とか、何だかよく分からない信号のような音がしていた記憶がある。木立の向こうには、周防灘に面した港の工業地帯が見え隠れした。
朝は近くの広場へ行って、地元の子らに混じってラジオ体操。日中は、近所に帰省してきた、似たような家族の初対面の子らと一緒に、蝉をとったり、ごっこをしたり、カルピスを飲んだり、チューペットを食べたりして過ごした。子どもの顔ぶれは毎年ちがって、名前は誰一人憶えていない。 正午のサイレンが鳴ると、祖母が素麺を用意してくれ、庭木の青いもみじをとってきて飾りに浮かべた。夜は、手製の浴衣を着せられて駅前広場へ行き、炭坑節を踊って、袋入りの綿あめをちぎっては食べた。 滞在中一度は、日豊本線に乗り、小倉のデパートに連れていって貰った。楽しみは、湖月堂の白玉ぜんざい。街頭ではよく原爆のビラを配っている人がいた。“あの日、当初の標的は小倉だった。たまたま曇っていたから長崎に落としたのだ” と知り、不気味だった。
話は変わるが、今朝はワクチンだった。 と言っても毎年打っている猫達のワクチン。 興奮した1匹が大暴れして、みんなおしっこまみれになった。猫共々、家でぐったりしていたら、役所から「黙祷」のサイレン。そうか…近くの海軍工廠爆撃から76年目だった。標的は各地にあったのだ。今は、広大な工業団地と記念公園になっている。 76年前なんて、ごく最近じゃないか。 なぜ戦争なんていう殺人手段がまかり通った?今も。どういう頭をしていたら人を爆撃とかそんな発想になるのか?ひたすら増殖するウィルスなんかより、人間の暴力と破壊の方がよっぽど癌じゃないか。自然界はそれを分かって、このたびコロナで、ヒトを減らしにかかっているんだろう?
写真は、うちの庭。 ではなくて、うちから見える標高400mの里山。 樹間から少し海(三河湾)がのぞく地点がある。 ツクツクボウシが鳴き始めた。
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monqu1y · 3 years
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イラネッチケー  NHKのウソ報道を止めさせないと日本は滅ぶ…
 市営住宅集会所のコミュニティカフェに行った。 私:[イラネッチケー]負けましたね。 A: 東京高裁の判決 は…  1)放送法は、NHK放送を受信できる環境のある人に負担を求め、契約を強制できる仕組みを採用している  2)NHKを視聴できなくする機器をテレビに取り付けても、ブースターや工具を使えばNHK放送の視聴が可能になる場合は契約締結義務を負う
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というもの。  2019年1月15日、NHKが「日本の公共放送」として中国人民向け無料放送を開始した。「日本の公共放送」が報道すれば、中共政権に不信感をもつ人々も、客観的な情報として信用するだろう…放送内容が中共政権にとってどれほど都合の良いものであっても。しかも、その経費は、NHKを嫌って視ない日本人にも強制的に支払わせた[視聴料]で 賄 ( まかな ) われている。 〔注:「武漢肺炎と香港デモ」参照〕 B:裁判官に良識期待するのムリなんですかね? C:[裁判官が間違いだらけ、良心の欠落、無罪病、傲���不遜、常識の欠如。不可解な裁判の数々の実例を詳細に描く傑作ノンフィクション=裁判官が日本を滅ぼす]という本を門田隆将という人が書いている。 D:無罪病といえば、連れ子強姦,放火,保険金殺人の再審判決を思い出す。 私:[保険金殺人]は日本では無罪になるんですね。アメリカでは有罪になっても… 〔注:「保険は賭けごと」参照〕 A:「紀州のドン・ファン」殺人事件も、裁判官の設定するハードルがあまりにも高いから、事件化できていない。 B:弁護士会だけでなく法曹界全体を共産党が牛耳ってるんでしょうか? C:とにかくNHKは 酷 ( ひど ) すぎる。韓国の徴用工訴訟とも関連するけど、軍艦島で虐待労働があったかのように放送した「緑なき島」で使われた映像は軍艦島での現場とは全く違うものだという当時の島民の声を聞いた「日本の尊厳と国益を護る会」所属議員たちが、真相解明に乗り出した。 D:2018年末に能登半島沖で、韓国駆逐艦が自衛隊哨戒機にレーダー照射したとき、NHKは自衛隊機が低空飛行で接近して「威嚇飛行」を行ったように視える画像を合成して放映した。韓国政府に[言い 繕 ( つくろ ) いネタ]を提供する意図でウソの報道をしたとしか思えない。
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私:「従軍慰安婦」報道も酷かったんですよね。 〔注:「従軍慰安婦」参照〕 A: NHKの取材手口 を被害者が発信している。  取材内容は単純で、記者の質問に私が答える方式だ。  「なぜ電凸をしたのか」や「なぜ暴言や脅迫のような電話がくるのか」、「なぜ抗議が集まったのか」などこれに似た質問が大半である。  私は答える度、「私は電話をとる職員の方が不快な思いをしないように丁寧に質問と抗議の意を伝えた」と言ったが、それらは全てカットされた。  そして、「なぜ暴言のような電話がくるのか」という問に対して、「それは本当に一部の人間だけです。電話では顔や姿も見えないし、それを悪用してなんでも言ってもいいという感じに思う人間が一部にいる。他にもやっている人が��るから集団心理でやる人間もいると思うが、それはごく一部。だから自分は電話でも丁寧に話すし、節度をもって意見を述べる。過激なことは言わない方が良い」と答えた。  しかし使われたのは「顔も姿も見えないから何言ってもいい。集団心理がある」というように切り取られたのだ。 B:大学院生が、[慰安婦問題]について研究しているので助言してほしいと頼みこんで協力してもらった人のインタビューを撮影し発言の一部を切り取って創った映画「主戦場」を、NHKは 褒 ( ほ ) め 称 ( たた ) えていますね。
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C:新しい歴史教科書をつくる会の藤岡信勝副会長が、その 経緯 ( いきさつ ) を話している。  ミキ・デザキが、上智大学大学院生として出崎幹根という日本名で、男女二人の院生とともに、東京都文京区水道にある「新しい歴史教科書をつくる会」の事務所に現れたのは、二〇一六年九月九日のことだった。藤岡はこの日に、出崎らの慰安婦問題についてのインタビューを受け、それをビデオに録画することを承諾していたのである。出崎に同道してきた二人は、岡本明子、オブリー・シリブイという名前である。ビデオカメラの操作、マイクの音量の調整、インタビューアーを三人で分担していた。三番目の役目はもっぱら出崎が担っていた。出崎の年齢は三十代と推定され、鼻髭を蓄えたやさ男といった風貌の人物だった。  日本語を流暢に話す百パーセントの日本人で、ハーフっぽい顔立ちの影はどこにも見当たらなかった。だから藤岡は出崎を、アメリカ留学や在住の経験があるだろうが、普通の日本人と思い込んでいた(実際はアメリカ国籍を有する日系二世のアメリカ人だった)。出崎は、〈アメリカのリベラルなメディアの情報の影響を受けてきたが、慰安婦の強制連行の証拠はなく、慰安婦の待遇も言われているほど酷くはなかったことを知った〉という意味のことを、インタビューの合間に、断片的にしゃべった。態度は紳士的で、藤岡の話に批判的な眼を向けたりすることはなく、かといってなれ合うでもなく、ごく普通の学生のように見えた。  藤岡は慰安婦問題の起こりから現状まで系統立ててたどり、慰安婦の「強制連行」説はどのように崩壊したか、なぜ慰安婦は「性奴隷」ではなかったといえるのか、「20万人」説がなぜ荒唐無稽な数字なのか、などの論点をわかりやすく、体系的に話した。約束ではインタビューは一時間の予定であったが、実際は一時間半程度の長さになった。出崎の質問のなかに特にユニークな、印象に残るような内容のものはなかった。藤岡は大学の授業のちょうど1コマ分に当たる90分のレクチャーを、無償で上智大学の三人の大学院生を相手に施したことになる。藤岡がこのインタビューを引き受けたのは、出崎が上智大学の大学院修士課程に在籍する学生であり、修士課程を修了するための修士論文に相当する「卒業制作」として、この映像作品を仕上げて大学に提出するためである、との説明を受けたからである。それが最大の、決定的な要因であった。  よもや一般の映画館で上映する商業映画の素材として、しかも藤岡を貶める材料として自分の発言が使われるなどとは夢にも思わなかった。藤岡はいかなる意味でも、作品の商業的な公開を許可したことはない。もし、それが商業映画だとわかっていたら、初めからインタビューに応じることはあり得なかった。出崎は契約違反を犯し、平たく言えば嘘をつき、藤岡を騙したのである。騙されたのは藤岡だけではない。櫻井よしこ、加瀬英明、ケント・ギルバート、杉田水脈、山本優美子、トニー・マラーノ、藤木俊一、という錚々たる保守系の論客が出崎の毒牙にかかったのである。 D:田辺敏雄さんは「 万人坑 」を心配している。
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 中国各地に建つ展示記念館は、一方には整然と並ぶ人骨が、他方では頭部や脚部が雑然と山をなし、参観者に日本人の残酷さを印象づける。  これら人骨は、ろくな食事も与えられずに苛酷な労働を強いられた中国人労働者が、ケガや病気、栄養失調などで働けなくなると、生きながらも捨てられた大きな穴(万人坑)の発掘跡なのだそうだ。  万人坑は、中国東北部を中心に、日本人が経営する鉱山や大きな工事現場に必ずできたという。万人坑の数が約30ヵ所犠牲者30万人の撫順炭鉱をはじめ、犠牲者十万人の阜新炭鉱などがある。  中共は、万人坑を「発掘」しつづけ、全国各地に展示記念館を建てている。発掘跡を宣伝して日本の「旧悪」を世界中に知らせるチャンスを 虎視眈々 ( こしたんたん ) と 窺 ( うかが ) っている。NHKは、中共のプロパガンダに強力な援護射撃をするに違いない。 私:NHKのウソ報道を止めさせないと日本は滅ぶんじゃないんですか? 一同〔 頷 ( うなづ ) く〕
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 照明を落とした会議室は水を打ったようで、ただ肉を打つ鈍い音が響いていた。ビデオカメラに濾され、若干迫力と現実味を欠いた殴打の音が。  とは言え、それは20人ほどの若者を釘付けへするには十分な効果を持つ。四角く配置された古い長机はおろか、彼らが埋まるフェイクレザーの椅子すら、軋みの一つも上げない。もちろん、研修旅行の2日目ということで、集中講義に疲れ果て居眠りをしているわけでもない。白いスクリーンの中の光景に、身じろぎはおろか息すらこらしているのだろう。  映像の中の人物は息も絶え絶え、薄暗い独房の天井からぶら下げられた鎖のおかげで、辛うじて直立の状態を保っている。一時間近く、二人の男から代わる代わる殴られていたのだから当然の話だ――講義用にと青年が手を加えたので、今流れているのは10分ほどの総集編という趣。おかげで先ほどまでは端正だった顔が、次の瞬間には血まみれになっている始末。画面の左端には、ご丁寧にも時間と殴打した回数を示すカウンターまで付いていた。  まるで安っぽいスナッフ・フィルムじゃないか――教授は部屋の隅を見遣った。パイプ椅子に腰掛ける編集者の青年が、視線へ気付くのは早い。あくびをこぼしそうだった表情が引き締まり、すぐさま微笑みに変わる。まるで自らの仕事を誇り、称賛をねだる様に――彼が自らに心酔している事は知っていた。少なくとも、そういう態度を取れるくらいの処世術を心得ている事は。   男達が濡れたコンクリートの床を歩き回るピチャピチャという水音が、場面転換の合図となる。とは言っても、それまで集中的に顔を攻撃していた男が引き下がり、拳を氷の入ったバケツに突っ込んだだけの変化なのだが。傍らで煙草を吸っていたもう一人が、グローブのような手に砂を擦り付ける。  厄災が近付いてきても、捕虜は頭上でひとまとめにされた手首を軽く揺するだけで、逃げようとはしなかった。ひたすら殴られた顔は赤黒く腫れ上がり、虫の蛹を思わせる。血と汗に汚された顔へ、漆黒の髪がべっとり張り付いていた。もう目も禄に見えていないのだろう。  いや、果たしてそうだろうか。何度繰り返し鑑賞しても、この場面は専門家たる教授へ疑問を呈した。  重たげで叩くような足音が正面で止まった瞬間、俯いていた顔がゆっくり持ち上がった。閉じた瞼の針のような隙間から、榛色の瞳が僅かに覗いている。そう、その瞳は、間違いなく目の前の男を映していた。自らを拷問する男の顔を。相手がまるで、取るに足らない存在であるかの如く毅然とした無表情で。  カウンターが121回目の殴打を数えたとき、教授は手にしていたリモコンを弄った。一時停止ボタンは融通が利かず、122回目のフックは無防備な鳩��を捉え、くの字に折り曲がった体が後ろへ吹っ飛ばされる残像を画面に残す。 「さて、ここまでの映像で気付いたことは、ミズ・ブロディ?」  目を皿のようにして画面へ見入っていた女子生徒が、はっと顔を跳ね上げる。逆光であることを差し引いても、その瞳は溶けた飴玉のように光が滲み、焦点を失っていた。 「ええ、はい……その、爪先立った体勢は、心身への負荷を掛ける意味で効果的だったと思います」 「その通り。それにあの格好は、椅子へ腰掛けた人間を相手にするより殴りやすいからね。ミスター・ロバーツ、執行者については?」 「二人���男性が、一言も対象者に話しかけなかったのが気になりました」  途中から手元へ視線を落としたきり、決して顔を上げようとしなかった男子生徒が、ぼそぼそと答えた。 「笑い者にしたり、罵ったりばかりで……もっと積極的に自白を強要するべきなのでは」 「これまでにも、この……M……」  机上のレジュメをひっくり返したが、該当資料は見あたらない。パイプ椅子から身を乗り出した青年が、さして潜めてもいない声でそっと助け船を出した。 「そう、ヒカル・K・マツモト……私達がMと呼んでいる男性には、ありとあらゆる方法で自白を促した。これまでにも見てきたとおり、ガスバーナーで背中を炙り、脚に冷水を掛け続け――今の映像の中で、彼の足元がおぼづかなかったと言う指摘は誰もしなかったね? とにかく、全ての手段に効果が得られなかった訳だ」  スマートフォンのバイブレーションが、空調の利きが悪い室内の空気を震わせる。小声で云々しながら部屋を出ていく青年を片目で見送り、教授は一際声の調子を高めた。 「つまり今回の目的は、自白ではない。暴力そのものだ。この行為の中で、彼の精神は価値を持たない。肉体は、ただ男達のフラストレーションの捌け口にされるばかり」  フラストレーションの代わりに「マスターベーション」と口走りそうになって、危うく言葉を飲み込んだのは、女性の受講生も多いからだ。5年前なら考えられなかったことだ――黴の生えた理事会の連中も、ようやく象牙の塔の外から出るとまでは言わなくとも、窓から首を突き出す位のことをし始めたのだろう。 「これまで彼は、一流の諜報員、捜査官として、自らのアイデンティティを固めてきた。ここでの扱いも、どれだけ肉体に苦痛を与えられたところで、それは彼にとって自らが価値ある存在であることの証明に他ならなかった。敢えて見せなかったが、この行為が始まる前に、我らはMと同時に捕縛された女性Cの事を彼に通告してある――彼女が全ての情報を吐いたので、君はもう用済みだ、とね」 「それは餌としての偽情報でしょうか、それとも本当にCは自白していたのですか」 「いや、Cもまだこの時点では黙秘している。Mに披露した情報は、ケース・オフィサーから仕入れた最新のものだ」  ようやく対峙する勇気を振り絞れたのだろう。ミスター・ロバーツは、そろそろと顔を持ち上げて、しんねりとした上目を作った。 「それにしても、彼への暴力は行き過ぎだと思いますが」 「身長180センチ、体重82キロもある屈強な25歳の男性に対してかね? 彼は深窓の令嬢ではない、我々の情報を抜き取ろうとした手練れの諜報員だぞ」  浮かんだ苦笑いを噛み殺し、教授は首を振った。 「まあ、衛生状態が悪いから、目方はもう少し減っているかもしれんがね。さあ、後半を流すから、Mと執行者、両方に注目するように」  ぶれた状態で制止していた体が思い切り後ろへふれ、鎖がめいいっぱいまで伸びきる。黄色く濁った胃液を床へ吐き散らす捕虜の姿を見て、男の一人が呆れ半分、はしゃぎ半分の声を上げる。「汚ぇなあ、しょんべんが上がってきてるんじゃないのかよ」  今年は受講者を20人程に絞った。抽選だったとは言え、単位取得が簡単でないことは周知の事実なので、応募してきた時点で彼らは自分を精鋭と見なしているのだろう。  それが、どうだ。ある者は暴力に魅せられて頬を火照らせ、ある者は今になって怖じ気付き、正義感ぶることで心の平穏を保とうとする。  経験していないとはこう言うことか。教授は今更ながら心中で嘆息を漏らした。ここのところ、現場慣れした小生意気な下士官向けの講義を受け持つことが多かったので、すっかり自らの感覚が鈍っていた。  つまり、生徒が悪いのでは一切ない。彼らが血の臭いを知らないのは、当然のことなのだ。人を殴ったとき、どれだけ拳が疼くのかを教えるのは、自らの仕事に他ならない。  手垢にまみれていないだけ、吸収も早いことだろう。余計なことを考えず、素直に。ドアを開けて入ってきたあの青年の如く。  足音もなく、すっと影のように近付いてきた青年は、僅かに高い位置へある教授の耳に小さな声で囁いた。 「例のマウンテンバイク、確保できたようです」  針を刺されたように、倦んでいた心が普段通りの大きさへ萎む。ほうっと息をつき、教授は頷いた。 「助かったよ。すまないな」 「いいや、この程度の事なら喜んで」  息子が12歳を迎えるまで、あと半月を切っている。祝いに欲しがるモデルは何でも非常に人気があるそうで、どれだけ自転車屋に掛け合っても首を振られるばかり。  日頃はあまり構ってやれないからこそ、約束を違えるような真似はしたくない。妻と二人ほとほと弱り果てていたとき、手を挙げたのが他ならぬ目の前の青年だった。何でも知人の趣味がロードバイクだとかで、さんざん拝み倒して新古品を探させたらしい。  誕生パーティーまでの猶予が一ヶ月を切った頃から、教授は青年へ厳しく言い渡していた。見つかり次第、どんな状況でもすぐに知らせてくれと。夜中でも、仕事の最中でも。 「奥様に連絡しておきましょうか。また頭痛でお悩みじゃなきゃいいんですけど」 「この季節はいつでも低気圧だ何だとごねているさ。悪いが頼むよ」  ちらつく画像を前にし、青年はまるで自らのプレゼントを手に入れたかの如くにっこりしてみせる。再びパイプ椅子に腰を下ろし、スマートフォンを弄くっている顔は真剣そのものだ。  ふと頭に浮かんだのは、彼が妻と寝ているか否かという、これまでも何度か考えたことのある想像だった。確かに毎週の如く彼を家へ連れ帰り、彼女もこの才気あふれる若者を気に入っている風ではあるが。  まさか、あり得ない。ファンタジーとしてならば面白いかもしれないが。  そう考えているうちは、大丈夫だろう。事実がどうであれ。 「こんな拷問を、そうだな、2ヶ月程続けた。自白を強要する真似は一切せず、ただ肉の人形の用に弄び、心身を疲弊させる事に集中した。詳細はレジュメの3ページに譲るとして……背中に水を皮下注射か。これは以前にも言ったが、対象が仰向けで寝る場合、主に有効だ。事前に確認するように」  紙を捲る音が一通り収まったのを確認してから、教授は手の中のリモコンを軽く振った。 「前回も話したが、囚人が陥りやすいクワシオルコルなど低タンパク血症の判断基準は脚の浮腫だ。だが今回は捕獲時に右靱帯を損傷し中足骨を剥離骨折したこと、何度も逃亡を試みた事から脚への拘束及び重点的に攻撃を加えたため、目視では少し判断が難しいな。そういうときは、圧痕の確認を……太ももを掴んで指の型が数秒間戻らなければ栄養失調だ」  似たような仕置きの続く数分が早送りされ、席のそこかしこから詰まったような息が吐き出される。一度飛ばした写真まで巻き戻せば、その呼吸は再びくびられたかのように止まった。 「さて、意識が混濁しかけた頃を見計らい、我々は彼を移送した。本国の収容所から、国境を越えてこの街に。そして抵抗のできない肉体を、一見無造作に投棄したんだ。汚い、掃き溜めに……えー、この国の言葉では何と?」 「『ゴミ捨て場』」 「そう、『ゴミ捨て場』に」  青年の囁きを、生徒達は耳にしていたはずだ。それ以外で満ちた沈黙を阻害するのは、プロジェクターの立てる微かなモーター音だけだった。  彼らの本国にもありふれた集合住宅へ――もっとも、今画面に映っている場所の方がもう少し設備は整っていたが。距離で言えば100キロも離れていないのに、こんな所からも、旧東側と西側の違いは如実に現れるのだ――よくある、ゴミ捨て場だった。三方を囲うのはコンクリート製の壁。腰程の高さへ積んだゴミ袋の山へ、野生動物避けの緑色をしたネットを掛けてあるような。  その身体は、野菜の切りくずやタンポンが詰められているのだろうゴミ袋達の上に打ち捨てられていた。横向きの姿勢でぐんにゃり弛緩しきっていたが、最後の意志で内臓を守ろうとした努力が窺える。腕を腹の前で交差し、身を縮める姿は胎児を思わせた。ユーラシアンらしい照り卵を塗ったパイ生地を思わせる肌の色味は、焚かれたフラッシュのせいで消し飛ばされる。 絡みもつれた髪の向こうで、血管が透けて見えるほど薄い瞼はぴたりと閉じられていた。一見すると死んでいるかのように見える。 「この国が我が祖国と国交を正常化したのは?」 「2002年です」 「よろしい、ミズ・グッドバー。だがミハイル・ゴルバチョフが衛星国の解放を宣言する以前から、両国間で非公式な交流は続けられていた。主に経済面でだが。ところで、Mがいた地点からほど近くにあるタイユロール記念病院は、あの鋼鉄商フォミン一族、リンゼイ・フォミン氏の働きかけで設立された、一種の『前哨基地』であることは、ごく一部のものだけが知る事実だ。彼は我が校にも多額の寄付を行っているのだから、ゆめゆめ備品を粗末に扱わぬよう」  小さな笑いが遠慮がちに湧いた矢先、突如画面が明るくなる。生徒達同様、教授も満ちる眩しさに目を細めた。 「Mは近所の通報を受け、この病院に担ぎ込まれた……カルテにはそう記載されている。もちろん、事実は違う。全ては我々の手配だ。彼は現在に至るまでの3ヶ月、個室で手厚く看護を受けている。最新の医療、滋養のある食事、尽くしてくれる看護士……もちろん彼は、自らの正体を明かしてはいないし、完全に心を開いてはいない。だが、病院の上にいる人間の存在には気付いていないようだ」 「気付いていながら、我々を欺いている可能性は?」 「限りなく低いだろう。外部との接触は行われていない……行える状態ではないし、とある看護士にはかなり心を許し、私的な話も幾らか打ち明けたようだ」  後は病室へ取り付けた監視用のカメラが、全てを語ってくれる。ベッドへ渡したテーブルへ屈み込むようにしてステーキをがっつく姿――健康状態はすっかり回復し、かつて教授がミラーガラス越しに眺めた時と殆ど変わらぬ軒昂さを取り戻していた。  両脚にはめられたギプスをものともせず、点滴の管を抜くというおいたをしてリハビリに励む姿――パジャマを脱いだ広い背中は、拷問の痕の他に、訓練や実践的な格闘で培われたしなやかな筋肉で覆われている。  車椅子を押す看護士を振り返り、微笑み掛ける姿――彼女は決して美人ではないが、がっしりした体つきやきいきびした物言いは母性を感じさせるものだった。だからこそ一流諜報員をして、生き別れの恋人やアルコール中毒であった父親の話まで、自らの思いの丈を洗いざらい彼女に白状せしめたのだろう。「彼女を本国へスカウトしましょうよ」報告書を読んだ青年が軽口を叩いていたのを思い出す。「看護士の給料って安いんでしょう? 今なら簡単に引き抜けますよ」 「今から10分ほど、この三ヶ月の記録からの抜粋を流す。その後はここを出て、西棟502号室前に移動を――Mが現在入院する病室の前だ。持ち物は筆記具だけでいい」  暗がりの中に戸惑いが広がる様子は、まるで目に見えるかのようだった。敢えて無視し、部屋を出る。  追いかけてきた青年は、ドアが完全に閉まりきる前から既にくすくす笑いで肩を震わせていた。 「ヘンリー・ロバーツの顔を見ましたか。今にも顎が落ちそうでしたよ」 「当然の話だろう」  煤けたような色のLEDライトは、細長く人気のない廊下を最低限カバーし、それ以上贅沢を望むのは許さないと言わんばかり。それでも闇に慣れた眼球の奥をじんじんと痺れさせる。大きく息をつき、教授は何度も目を瞬かせた。 「彼らは現場に出たこともなければ、百戦錬磨の諜報員を尋問したこともない。何不自由なく育った二十歳だ」 「そんなもんですかね」  ひんやりした白塗りの壁へ背中を押しつけ、青年はきらりと目を輝かせた。 「俺は彼ら位の頃、チェチェン人と一緒にウラル山脈へこもって、ロシアのくそったれ共を片っ端から廃鉱山の立坑に放り込んでましたよ」 「『育ちゆけよ、地に満ちて』だ。平和は有り難いことさ」  スマートフォンの振動は無視するつもりだったが、結局ポケットへ手を突っ込み、液晶をタップする。現れたテキストをまじまじと見つめた後、教授は紳士的に視線を逸らしていた青年へ向き直った。 「君のところにもメッセージが行っていると思うが、妻が改めて礼を言ってくれと」 「お安い御用ですよ」 「それと、ああ、その自転車は包装されているのか?」 「ほうそうですか」  最初繰り返したとき、彼は自らが口にした言葉の意味を飲み込めていなかったに違いない。日に焼けた精悍な顔が、途端にぽかんとした間抜け面に変わる。奨学金を得てどれだけ懸命に勉強しても、この表情を取り繕う方法は、ついぞ学べなかったらしい。普段の明朗な口振りが嘘のように、言葉付きは歯切れが悪い。 「……ええっと、多分フェデックスか何かで来ると思うので、ダンボールか緩衝材にくるんであるんじゃないでしょうか……あいつは慣れてるから、配送中に壊れるような送り方は絶対しませんよ」 「いや、そうじゃないんだ。誕生日の贈り物だから、可愛らしい包み紙をこちらのほうで用意すべきかということで」 「ああ、なるほど……」  何とか混乱から立ち直った口元に、決まり悪げなはにかみが浮かぶ。 「しかし……先生の息子さんが羨ましい。俺の親父もマツモトの父親とそうそう変わらないろくでなしでしたから」  僅かに赤らんだ顔を俯かせて頭を掻き、ぽつりと呟いた言葉に普段の芝居掛かった気負いは見られない。鈍い輝きを帯びた瞳が、おもねるような上目遣いを見せた。 「先生のような父親がいれば、きっと世界がとてつもなく安全で、素晴らしい物のように見えるでしょうね」  皮肉を言われているのか、と一瞬思ったが、どうやら違うらしい。  息子とはここ数週間顔を合わせていなかった。打ち込んでいるサッカーの試合や学校の発表会に来て欲しいと何度もせがまれているが、積み重なる仕事は叶えてやる機会を許してはくれない。  いや、本当に自らは、努力を重ねたか? 確たる意志を以て、向き合う努力を続けただろうか。  自らが妻子を愛していると、教授は知っている。彼は己のことを分析し、律していた。自らが家庭向きの人間ではないことを理解しなから、家族を崩壊させないだけのツボを的確に押さえている事実へ、怒りの叫びを上げない程度には。  目の前の男は、まだ期待の籠もった眼差しを向け続けている。一体何を寄越せば良いと言うのだ。今度こそ苦い笑いを隠しもせず、教授は再びドアノブに手を伸ばした。  着慣れない白衣姿に忍び笑いが漏れるのへ、わざとらしいしかめっ面を作って見せる。 「これから先、私は傍観者だ。今回の実習を主導するのは彼だから」  「皆の良い兄貴分」を気取っている青年が、芝居掛かった仕草のお辞儀をしてみせる。生徒達と同じように拍手を与え、教授は頷いた。 「私はいないものとして考えるように……皆、彼の指示に従うこと」 「指示なんて仰々しい物は特にない、みんな気楽にしてくれ」  他の患者も含め人払いを済ませた廊下へ響かぬよう、普段よりは少し落とした声が、それでも軽やかに耳を打った。 「俺が定める禁止事項は一つだけ――禁止事項だ。これからここで君たちがやった事は、全てが許される。例え法に反することでも」  わざとらしく強い物言いに、顔を見合わせる若者達の姿は、これから飛ぶ練習を始める雛鳥そのものだった。彼らをぐるりと見回す青年の胸は、愉悦でぱんぱんに膨れ上がっているに違いない。大袈裟な身振りで手にしたファイルを振りながら、む��つかせる唇はどうだろう。心地よく浸る鷹揚さが今にも溢れ出し、顔を満面の笑みに変えてしまいそうだった。 「何故ならこれから君達が会う人間は、その法律の上では存在しない人間なんだから……寧ろ俺は、君達に積極的にこのショーへ参加して欲しいと思ってる。それじゃあ、始めようか」  最後にちらりと青年が寄越した眼差しへ、教授はもう一度頷いて見せた。ここまでは及第点。生徒達は不安を抱えつつも、好奇心を隠せないでいる。  ぞろぞろと向かった先、502号室の扉は閉じられ、物音一つしない。ちょうど昼食が終わったばかりだから、看護士から借りた本でも読みながら憩っているのだろう――日報はルーティンと化していたが、それでも教授は欠かさず目を通し続けていた。  生徒達は皆息を詰め、これから始まる出し物を待ちかまえている。青年は最後にもう一度彼らを振り向き、シッ、と人差し指を口元に当てた。ぴいん、と緊張が音を立てそうなほど張り詰められたのは、世事に疎い学生達も気がついたからに違いない。目の前の男の目尻から、普段刻まれている笑い皺がすっかり失せていると。  分厚い引き戸が勢いよく開かれる。自らの姿を、病室の中の人間が2秒以上見つめたと確認してから、青年はあくまで穏やかな、だがよく聞こえる声で問いかけた。 「あんた、ここで何をしているんだ」  何度も尋問を起こった青年と違い、教授がヒカル・K・マツモトを何の遮蔽物もなくこの目で見たのは、今日が初めての事だった。  教授が抱いた印象は、初見時と同じ――よく飼い慣らされた犬だ。はしっこく動いて辺りを確認したかと思えば、射るように獲物を見据える切れ長で黒目がちの瞳。すっと通った細長い鼻筋。桜色の形良い唇はいつでも引き結ばれ、自らが慎重に選んだ言葉のみ、舌先に乗せる機会を待っているかのよう。  見れば見るほど、犬に思えてくる。教授がまだ作戦本部にいた頃、基地の中を警邏していたシェパード。栄養状態が回復したせいか、艶を取り戻した石炭色の髪までそっくりだった。もっともあの軍用犬達はベッドと車椅子を往復していなかったので、髪に寝癖を付けたりなんかしていなかったが。  犬は自らへしっぽを振り、手綱を握っている時にのみ役に立つ。牙を剥いたら射殺せねばならない――どれだけ気に入っていたとしても。教授は心底、その摂理を嘆いた。  自らを散々痛めつけた男の顔を、一瞬にして思い出したのだろう。Mは驚愕に目を見開いたものの、次の瞬間車椅子の中で身構えた。 「おまえは…!」 「何をしているかと聞いているんだ、マツモト。ひなたぼっこか?」  もしもある程度予測できていた事態ならば、この敏腕諜報員のことだ。ベッド脇にあるナイトスタンドから取り上げた花瓶を、敵の頭に叩きつける位の事をしたかもしれない。だが不幸にも、青年の身のこなしは機敏だった。パジャマの襟首を掴みざま、まだ衰弱から完全に抜けきっていない体を床に引き倒す。 「どうやら、少しは健康も回復したようだな」  自らの足元にくずおれる姿を莞爾と見下ろし、青年は手にしていたファイルを広げた。 「脚はどうだ」 「おかげさまで」  ギプスをはめた脚をかばいながら、Mは小さく、はっきりとした声で答えた。 「どうやってここを見つけた」 「見つけたんじゃない。最初から知っていたんだ。ここへお前を入院させたのは俺たちなんだから」  一瞬見開かれた目は、すぐさま平静を取り戻す。膝の上から滑り落ちたガルシア・マルケスの短編集を押し退けるようにして床へ手を滑らせ、首を振る。 「逐一監視していた訳か」 「ああ、その様子だと、この病院そのものが俺たちの手中にあったとは、気付いていなかったらしいな」  背後を振り返り、青年は中を覗き込む生徒達に向かって繰り返した。 「重要な点だ。この囚人は、自分が未だ捕らわれの身だという事を知らなかったそうだ」  清潔な縞模様のパジャマの中で、背中が緩やかな湾曲を描く。顔を持ち上げ、Mは生徒達をまっすぐ見つめた。  またこの目だ。出来る限り人だかりへ紛れながらも、教授はその眼差しから意識を逸らすことだけは出来なかった。有利な手札など何一つ持っていないにも関わらず、決して失われない榛色の光。確かにその瞳は森の奥の泉のように静まり返り、暗い憂いを帯びている。あらかじめ悲しみで心を満たし、もうそれ以上の感情を注げなくしているかのように。  ねめ回している青年も、Mのこの堅固さならよく理解しているだろう――何せ数ヶ月前、その頑強な鎧を叩き壊そうと、手ずから車のバッテリーに繋いだコードを彼の足に接触させていたのだから。  もはや今、鸚鵡のように「口を割れ」と繰り返す段階は過ぎ去っていた。ファイルの中から写真の束を取り出して二、三枚繰り、眉根を寄せる。 「本当はもう少し早く面会するつもりだったんだが、待たせて悪かった。あんたがここに来て、確か3ヶ月だったな。救助は来なかったようだ」 「ここの電話が交換式になってる理由がようやく分かったよ。看護士に渡した手紙も握りつぶされていた訳だな」 「気付いていたのに、何もしなかったのか」 「うちの組織は、簡単にとかげの尻尾を切る」  さも沈痛なそぶりで、Mは目を伏せた。 「大義を為すためなら、末端の諜報員など簡単に見捨てるし、皆それを承知で働いている」  投げ出されていた手が、そろそろと左足のギプスの方へ這っていく。そこへ削って尖らせたスプーンを隠してある事は、監視カメラで確認していた。知っていたからこそ、昨晩のうちに点滴へ鎮静剤を混ぜ、眠っているうちに取り上げてしまう事はたやすかった。  ほつれかけたガーゼに先細りの指先が触れるより早く、青年は動いた。 「確かに、お前の所属する組織は、仲間がどんな目に遭おうと全く気に掛けないらしいな」  手にしていた写真を、傷が目立つビニール張りの床へ、一枚、二枚と散らす。Mが身を凍り付かせたのは、まだ僅かに充血を残したままの目でも、その被写体が誰かすぐ知ることが出来たからだろう。 「例え女であったとしても、我が国の情報局が手加減など一切しないことは熟知しているだろうに」  最初の数枚においては、CもまだMが知る頃の容姿を保っていた。枚数が増えるにつれ、コマの荒いアニメーションの如く、美しい女は徐々に人間の尊厳を奪われていく――撮影日時は、写真の右端に焼き付けられていた。  Mがされていたのと同じくらい容赦なく殴られ、糞尿や血溜まりの中で倒れ伏す姿。覚醒剤で朦朧としながら複数の男達に辱められる。時には薬を打たれることもなく、苦痛と恥辱の叫びを上げている歪んだ顔を大写しにしたものもある。分かるのは、施されるいたぶりに終わりがなく、彼女は時を経るごとにやせ細っていくということだ。 「あんたがここで骨休めをしている間、キャシー・ファイクは毎日尋問に引き出されていた。健気に耐えたよ、全く驚嘆すべき話だ。そういう意味では、君たちの組織は実に優秀だと言わざるを得ない」  次々と舞い落ちてくる写真の一枚を拾い上げ、Mは食い入るように見つめていた。養生生活でただでも青白くなった横顔が、俯いて影になることで死人のような灰色に変わる。 「彼女は最終的に情報を白状したが……恐らく苦痛から解放して欲しかったのだろう。この三ヶ月で随分衰弱してしまったから」  Mは自らの持てる技術の全てを駆使し、動揺を押さえ込もうとしていた。その努力は殆ど成功している。ここだけは仄かな血色を上らせた、薄く柔い唇を震わせる以外は。  その様をつくづくと見下ろしながら、青年はどこまでも静かな口調で言った。 「もう一度聞くが、あんた、ここで何をしていた?」  再び太ももへ伸ばされた左手を、踏みつけにする足の動きは機敏だった。固い靴底で手の甲を踏みにじられ、Mはぐっと奥歯を噛みしめ、相手を睨み上げた。教授が初めて目にする、燃えたぎるような憎悪の色を視線に織り込みながら。その頬は病的なほど紅潮し、まるで年端も行かない子供を思わせる。  そして相手がたかぶるほど、青年は感情を鎮静化させていくのだ。全ての写真を手放した後、彼は左腕の時計を確認し、それから壁に掛かっていた丸い時計にも目を走らせた。 「数日前、Cはこの病院に運び込まれた。お偉方は頑なでね。まだ彼女が情報を隠していると思っているようだ」 「これ以上、彼女に危害を加えるな」  遂にMは口を開き、喉の奥から絞り出すようにして声を放った。 「情報ならば、僕が話す」 「あんたにそんな役割は求めていない」  眉一つ動かすことなく、青年は言葉を遮った。 「あんたは3ヶ月前に、その言葉を口にすべきだった。もう遅い」  唇を噛むMから目を離さないまま、部屋の前の生徒達に手だけの合図が送られる。今やすっかりその場の空気に飲まれ、彼らはおたおたと足を動かすのが精一杯。一番賢い生徒ですら、質問を寄越そうとはしなかった。 「彼女に会わせてやろう。もしも君が自分の足でそこにたどり着けるのならば。俺の上官が出した指示はこうだ。この廊下の突き当たりにある手術室にCを運び込み、麻酔を掛ける。5分毎に、彼女の体の一部は切り取られなければならない。まずは右腕、次に右脚、四肢が終わったら目を抉り、鼻を削いで口を縫い合わせ、喉を潰す。耳を切りとったら次は内臓だ……まあ、この順番は多少前後するかもしれない。医者の気まぐと彼女の体調次第で」  Mはそれ以上、抗弁や懇願を口にしようとはしなかった。ただ歯を食いしばり、黙ってゲームのルールに耳を澄ましている。敵の陣地で戦うしか、今は方法がないのだと、聡い彼は理解しているのだろう。 「もしも君が部屋までたどり着けば、その時点で手術を終了させても良いと許可を貰ってる。彼女の美しい肉体をどれだけ守れるかは、君の努力に掛かっているというわけだ」  足を離して解放しざま、青年はすっと身を傍らに引いた。 「予定じゃ、もうカウントダウンは始まっている。そろそろ医者も、彼女の右腕に局部麻酔を打っているんじゃないか?」  青年が言い終わらないうちに、Mは床に投げ出されていた腕へ力を込めた。  殆ど完治しているはずの脚はしかし、過剰なギプスと長い車椅子生活のせいですっかり萎えていた。壁に手をつき、立ち上がろうとする奮闘が繰り返される。それだけの動作で、全身に脂汗が滲み、細かい震えが走っていた。  壁紙に爪を立てて縋り付き、何とか前かがみの姿勢になれたとき、青年はその肩に手を掛けた。力任せに押され、受け身を取ることも叶わなかったらしい。無様に尻餅をつき、Mは顔を歪めた。 「さあ」  人を突き飛ばした手で部屋の外に並ぶ顔を招き、青年はもぞつくMを顎でしゃくる。 「君達の出番だ」  部屋の中へ足を踏み入れようとするものは、誰もいなかった。  その後3度か4度、起き上がっては突き飛ばされるが繰り返される。結局Mは、それ以上立ち上がろうとする事を諦めた。歯を食いしばって頭を垂れ、四つん這いになる。出来る限り避けようとはしているのだろう。だが一歩手を前へ進めるたび、床へ広がったままの写真が掌にくっついては剥がれるを繰り返す。汗を掻いた手の下で、印画紙は皺を作り、折れ曲がった。 「このままだと、あっさり部屋にたどり着くぞ」  薄いネルの布越しに尻を蹴飛ばされ、何度かその場へ蛙のように潰れながらも、Mは部屋の外に出た。生徒達は彼の行く手を阻まない。かといって、手を貸したり「こんな事はよくない」と口にするものもいなかったが。  細く長い廊下は一直線で、突き当たりにある手術室までの距離は50メートル程。その気になれば10分も掛からない距離だ。  何とも奇妙な光景が繰り広げられた。一人の男が、黙々と床を這い続ける。その後ろを、20人近い若者が一定の距離を開けてぞろぞろと付いていく。誰も質問をするものはいなかった。ノートに記録を取るものもいなかった。 少し距離を開けたところから、教授は様子を眺めていた。次に起こる事を待ちながら――どういう形にせよ、何かが起こる。これまでの経験から、教授は理解していた。 道のりの半分程まで進んだ頃、青年はそれまでMを見張っていた視線を後ろへ振り向けた。肩が上下するほど大きな息を付き、ねだる様な表情で微笑んで見せる。 「セルゲイ、ラマー、手を貸してくれ。奴をスタートまで引き戻すんだ」  学生達の中でも一際体格の良い二人の男子生徒は、お互いの顔を見合わせた。その口元は緊張で引きつり、目ははっきりと怯えの色に染まっている。 「心配しなくてもいい。さっきも話したが、ここでは何もかもが許される……ぐずぐずするな、単位をやらないぞ」  最後の一言が利いたのかは分からないが、二人はのそのそと中から歩み出てきた。他の学生が顔に浮かべるのは非難であり、同情であり、それでも決して手を出すことはおろか、口を開こうとすらしないのだ。  話を聞いていたMは、必死で手足の動きを早めていた。どんどんと開き始める距離に、青年が再び促せば、結局男子生徒は小走りで後を追う。一人が腕を掴んだとき、Mはまるで弾かれたかのように顔を上げた。その表情は、自らを捕まえた男と同じくらい、固く強張っている。 「頼む」  掠れた声に混ざるのは、間違いなく懇願だった。小さな声は、静寂に満ちた廊下をはっきりと貫き通る。 「頼むから」 「ラマー」  それはしかし、力強い指導者の声にあっけなくかき消されるものだった。意を決した顔で、二人はMの腕を掴み直し、背後へと引きずり始めた。  Mの抵抗は激しかった。出来る限り身を捩り、ギプスのはまった脚を蠢かす。たまたま、固められたグラスファイバーが臑に当たったか、爪が腕を引っ掻いたのだろう。かっと眦をつり上げたセルゲイが、平手でMの頭を叩いた。あっ、と後悔の顔が浮かんだのもつかの間、拘束をふりほどいたMは再び手術室を目指そうと膝を突く。追いかけたラマーに、明確な抑止の気持ちがあったのか、それともただ単に魔が差したのかは分からない。だがギプスを蹴り付ける彼の足は、決して生ぬるい力加減のものではなかった。  その場へ横倒しになり、呻きを上げる敵対性人種を、二人の男子生徒はしばらくの間見つめていた。汗みずくで、時折せわしなく目配せを交わしあっている。やがてどちらともなく、再び仕事へ取りかかろうとしたとき、その足取りは最初と比べて随分とスムーズなものになっていた。  病室の入り口まで連れ戻され、身を丸めるMに、青年がしずしずと歩み寄る。腕時計をこれ見よがしに掲げながら放つ言葉は、あくまでも淡々としたものだった。 「今、キャシーは右腕を失った」  Mは全身を硬直させ、そして弛緩させた。何も語らず、目を伏せたまま、また一からやり直そうと努力を続ける。 不屈の精神。だがそれは青年を面白がらせる役にしか立たなかった。  同じような事が何度も繰り返されるうち、ただの背景でしかなかった生徒達に動きが見え始めた。  最初のうちは、一番に手助けを求められた男子生徒達がちょっかいをかける程度だった。足を掴んだり、行く手を塞いだり。ある程度進めばまた病室まで引きずっていく。そのうち連れ戻す役割に、数人が関わるようになった。そうなると、全員が共犯者になるまで時間が掛からない。  やがて、誰かが声を上げた。 「このスパイ」  つられて、一人の女子生徒がMを指さした。 「この男は、私たちの国を滅ぼそうとしているのよ」 「悪魔、けだもの!」  糾弾は、ほとんど悲鳴に近い音程で迸った。 「私の叔母は、戦争中こいつの国の人間に犯されて殺された! まだたった12歳だったのに!」  生徒達の目の焦点が絞られる。  病室へ駆け込んだ一人が戻ってきたとき手にしていたのは、ピンク色のコスモスを差した重たげな花瓶だった。花を引き抜くと、その白く分厚い瀬戸物を、Mの頭上で逆さまにする。見る見るうちに汚れた冷水が髪を濡らし、パジャマをぐっしょり背中へと張り付かせる様へ、さすがに一同が息を飲む。  さて、どうなることやら。教授は一歩離れた場所から、その光景を見守っていた。  幸い、杞憂は杞憂のままで終わる。すぐさま、どっと歓声が弾けたからだ。笑いは伝染する。誰か一人が声を発すれば、皆が真似をする。免罪符を手に入れたと思い込む。  そうなれば、後は野蛮で未熟な度胸試しの世界になった。 殴る、蹴るは当たり前に行われた。直接手を出さない者も、もう目を逸らしたり、及び腰になる必要はない。鋏がパジャマを切り裂き、無造作に掴まれた髪を黒い束へと変えていく様子を、炯々と目を光らせて眺めていられるのだ。 「まあ、素敵な格好ですこと」  また嘲笑がさざ波のように広がる。その発作が収まる隙を縫って、時折腕時計を見つめたままの青年が冷静に告げる。「今、左脚が失われた」  Mは殆ど抵抗しなかった。噛みしめ過ぎて破れた唇から血を流し、目尻に玉の涙を浮かべながら。彼は利口だから、既に気付いていたのだろう。まさぐったギプスに頼みの暗器がない事にも、Cの命が彼らの機嫌一つで簡単に失われるという事も――その経験と知識と理性により、がんじがらめにされた思考が辿り着く結論は、一つしかない――手術室を目指せ。  まだ、この男は意志を折ってはいない。作戦本部へ忍び込もうとして捕らえられた時と、何一つ変わっていない。教授は顎を撫で、青年を見遣った。彼はこのまま、稚拙な狂乱に全てを任せるつもりなのだろうか。  罵りはやし立てる声はますます激しくなった。上擦った声の多重奏は狭い廊下を跳ね回っては、甲高く不気味な音程へと姿を変え戻ってくる。 短くなった髪を手綱のように掴まれ、顎を逸らされるうち、呼吸が続かなくなったのだろう。強い拒絶の仕草で、Mの首が振られる。彼の背中へ馬乗りになり、尻を叩いていた女子学生達が、体勢を崩して小さく悲鳴を上げた。 「このクズに思い知らせてやれ」  仕置きとばかりに脇腹へ爪先を蹴込んだ男子生徒が、罵声をとどろかせた。 「自分の身分を思い知らせろ、大声を上げて泣かせてやれ」  津波のような足音が、身を硬直させ���囚人に殺到する。その体躯を高々と掲げ上げた一人が、青年に向かって声を張り上げた。 「便所はどこですか」  指で示しながら、青年は口を開いた。 「今、鼻が削ぎ落とされた」  天井すれすれの位置まで持ち上げられた瞬間、全身に張り巡らされた筋肉の緊張と抵抗が、ふっと抜ける。力を無くした四肢は生徒達の興奮の波に合わせてぶらぶらと揺れるが、その事実に気付いたのは教授と、恐らく青年しかいないようだった。  びしょ濡れで、破れた服を痣だらけで、見るも惨めな存在。仰向けのまま、蛍光灯の白々とした光に全身を晒し、その輪郭は柔らかくぼやけて見えた。逸らされた喉元が震え、虚ろな目はもう、ここではないどこかをさまよってる――あるいは閉じこもったのだろうか?  一つの固い意志で身を満たす人間は、荘厳で、純化される。まるで死のように――教授が想像したのは、『ハムレット』の終幕で、栄光を授けられ、兵達に運び出されるデンマーク王子の亡骸だった。  実際のところ、彼は気高い王子ではなく、物語がここで終わる訳でもないのだが。  男子トイレから上がるはしゃいだ声が熱を帯び始めた頃、スラックスのポケットでスマートフォンが振動する。発信者を確認した教授は、一度深呼吸をし、それから妻の名前を呼んだ。 「どうしたんだい、お義父さんの容態が変わった?」 「それは大丈夫」  妻の声は相変わらず、よく着こなされた毛糸のセーターのように柔らかで、温かかった。特に差し向かいで話をしていない時、その傾向は顕著になる。 「あのね、自転車の事なんだけれど、いつぐらいに着くのかしら」  スピーカーを手で押さえながら、教授は壁に寄りかかってスマートフォンを弄っていた青年に向かって叫んだ。 「君の友達は、マウンテンバイクの到着日時を指定したって言っていたか」 「いえ」 「もしもし、多分来週の頭くらいには配送されると思うよ」 「困ったわ、来週は婦人会とか読書会とか、家を空けるのよ」 「私がいるから受け取っておく、心配しないでいい。何なら再配達して貰えば良いし」 「そうね、サプライズがばれなければ」 「子供達は元気にしてるかい」 「変わらずよ。来週の休暇で、貴方とサッカーの試合を観に行くのを楽しみにしてる」 「そうだった。君はゆっくり骨休めをするといいよ……そういえば、さっきの包装の事だけれど、わざわざ紙で包まなくても、ハンドルにリボンでも付けておけばいいんじゃないかな」 「でも、もうさっき玩具屋で包装紙を買っちゃったのよ!」 「なら、それで箱を包んで……誕生日まで隠しておけるところは? クローゼットには入らないか」 「今物置を片づけてるんだけど、貴方の荷物には手を付けられないから、帰ったら見てくれる?」 「分かった」 「そっちで無理をしないでね……ねえ、今どこにいるの? 人の悲鳴が聞こえたわ」 「生徒達が騒いでるんだよ。皆研修旅行ではしゃいでるから……明日は一日、勉強を休んで遊園地だし」 「貴方も一緒になって羽目を外さないで、彼がお目付け役で付いていってくれて一安心だわ……」 「みんないい子にしてるさ。もう行かないと。愛してるよ、土産を買って帰るからね」 「私も愛してるわ、貴方」  通話を終えたとき、また廊下の向こうで青年がニヤニヤ笑いを浮かべているものかと思っていたが――既に彼は、職務に戻っていた。  頭から便器へ突っ込まれたか、小便でも掛けられたか、連れ戻されたMは床へぐったり横たわり、激しく噎せ続けていた。昼に食べた病院食は既に吐き出したのか、今彼が口から絶え間なく溢れさせているのは黄色っぽい胃液だけだった。床の上をじわじわと広がるすえた臭いの液体に、横顔や髪がべったりと汚される。 「うわ、汚い」 「こいつ、下からも漏らしてるぞ」  自らがしでかした行為の結果であるにも関わらず、心底嫌悪に満ちた声がそこかしこから上がる。 「早く動けよ」  どれだけ蔑みの言葉を投げつけられ、汚れた靴で蹴られようとも、もうMはその場に横たわったきり決して動こうとしなかった。頑なに閉じる事で薄い瞼と長い睫を震わせ、力の抜けきった肉体を冷たい床へと投げ出している。  糸の切れた操り人形のようなMの元へ、青年が近付いたのはそのときのことだった。枕元にしゃがみ込み、指先でこつこつと腕時計の文字盤を叩いてみせる。 「あんたはもう、神に身を委ねるつもりなんだな」  噤まれた口などお構いなしに、話は続けられる。まるで眠りに落ちようとしている息子へ、優しく語り掛ける母のように。 「彼女はもう、手足もなく、目も見えず耳も聞こえない、今頃舌も切り取られただろう……生きる屍だ。これ以上、彼女を生かすのはあまりにも残酷過ぎる……だからこのまま、手術が進み、彼女の肉体が耐えられなくなり、天に召されるのを待とうとしているんだな」  Mは是とも否とも答えなかい。ただ微かに顔を背け、眉間にきつく皺を寄せたのが肯定の証だった。 「俺は手術室に連絡を入れた。手術を中断するようにと。これでもう、終わりだ。彼女は念入りに手当されて、生かされるだろう。彼女は強い。生き続ければ、いつかはあんたに会えると、自分の存在があんたを生かし続けると信じているからだ。例え病もうとも、健やかであろうとも……彼女はあんたを待っていると、俺は思う」  Mの唇がゆっくりと開き、それから固まる。何かを、言おうと思ったのだろう。まるで痙攣を起こしたように顎ががくがくと震え、小粒なエナメル質がカチカチと音を立てる。今にも舌を噛みそうだった。青年は顔を近付け、吐息に混じる潰れた声へ耳を傾けた。 「彼女を……彼女を、助けてやってくれ。早く殺してやってくれ」 「だめだ。それは俺の仕事じゃない」  ぴしゃりと哀願をはねのけると、青年は腰を上げた。 「それはあんたの仕事だ。手術室にはメスも、薬もある。あんたがそうしたいのなら、彼女を楽にしてやれ。俺は止めはしない」  Mはそれ以上の話を聞こうとしなかった。失われていた力が漲る。傷つい��体は再び床を這い始めた。  それまで黙って様子を見守っていた生徒達が、顎をしゃくって見せた青年の合図に再び殺到する。無力な腕に、脚に、襟首に、胴に、絡み付くかのごとく手が伸ばされる。  今度こそMは、全身の力を使って体を突っ張らせ、もがき、声を限りに叫んだ。生徒達が望んでいたように。獣のような咆哮が、耳を聾する。 「やめてくれ……行かせてくれ!! 頼む、お願いだ、お願いだから!!」 「俺達の国の人間は、もっと酷い目に遭ったぞ」  それはだが、やがて生徒達の狂躁的な笑い声に飲み込まれる。引きずられる体は、病室を通り過ぎ、廊下を曲がり、そして、とうとう見えなくなった。Mの血を吐くような叫びだけが、いつまでも、いつまでも聞こえ続けていた。  再びMの姿が教授の前へと現れるまで、30分程掛かっただろうか。もう彼を邪魔するものは居なかった。時々小馬鹿にしたような罵声が投げかけられるだけで。  力の入らない手足を叱咤し、がくがくと震わせながら、それでもMは這い続けた。彼はもう、前を見ようとしなかった。ただ自分の手元を凝視し、一歩一歩、渾身の力を振り絞って歩みを進めていく。割れた花瓶の破片が掌に刺さっても、顔をしかめる事すらしない。全ての表情はすっぽりと抜け落ち、顔は仮面のように、限りなく端正な無表情を保っていた。まるで精巧なからくり人形の、動作訓練を行っているかのようだった。彼が人間であることを示す、手から溢れた薄い血の痕が、ビニールの床へ長い線を描いている。  その後ろを、生徒達は呆けたような顔でのろのろと追った。髪がめちゃくちゃに逆立っているものもいれば、ネクタイを失ったものもいる。一様に疲れ果て、後はただ緩慢に、事の成り行きを見守っていた。  やがて、汚れ果てた身体は、手術室にたどり着いた。  伸ばされた手が、白い扉とドアノブに赤黒い模様を刻む。全身でぶつかるようにしてドアを押し開け、そのままその場へ倒れ込んだ。  身を起こした時、彼はすぐに気が付いたはずだ。  その部屋が無人だと。  手術など、最初から行われていなかったと。  自らが犯した、取り返しの付かない過ちと、どれだけ足掻いても決して変えることの出来なかった運命を。 「彼女は手術を施された」  入り口に寄りかかり、口を開いた青年の声が、空っぽの室内に涼々と広がる。 「彼女はあんたに会いたがっていた。あんたを待っていた。それは過去の話だ」  血と汗と唾液と、数え切れない程の汚物にまみれた頭を掴んでぐっと持ち上げ、叱責は畳みかけられる。 「彼女は最後まで、あんたを助けてくれと懇願し続けた。半年前、この病院へ放り込まれても、あんたに会おうと這いずり回って何度も逃げ出そうとした。もちろん、ここがどんな場所かすぐに気付いたよ。だがどれだけ宥めても、あんたと同じところに返してくれの一点張りだ。愛情深く、誇り高い、立派な女性だな。涙なしには見られなかった」  丸く開かれたMの口から、ぜいぜいと息とも声とも付かない音が漏れるのは、固まって鼻孔を塞ぐ血のせいだけではないのだろう。それでも青年は、髪を握る手を離さなかった。 「だから俺達は、彼女の望みを叶えてやった。あんたと共にありたいという望みをな……ステーキは美味かったか? スープは最後の一匙まで飲み干したか? 彼女は今頃、どこかの病院のベッドの上で喜んでいるはずだ。あんたと二度と離れなくなっただけじゃない。自分の肉体が、これだけの責め苦に耐えられる程の健康さをあんたに取り戻させたんだからな」  全身を震わせ、Mは嘔吐した。もう胃の中には何も残っていないにも関わらず。髪がぶちぶちと引きちぎられることなどお構いなしで俯き、背中を丸めながら。 「吐くんじゃない。彼女を拒絶するつもりか」  最後に一際大きく喉が震えたのを確認してから、ぱっと手が離される。 「どれだけ彼女を悲しませたら、気が済むんだ」  Mがもう、それ以上の責め苦を与えられる事はなかった。白目を剥いた顔は吐瀉物――に埋まり、ぴくりとも動かない。もうしばらく、彼が意識を取り戻すことはないだろう――なんなら、永遠に取り戻したくはないと思っているかもしれない。 「彼はこの後すぐ麻酔を打たれ、死体袋に詰め込まれて移送される……所属する組織の故国へか、彼の父の生まれ故郷か、どこ行きの飛行機が手頃かによるが……またどこかの街角へ置き去りにされるだろう」  ドアに鍵を掛け、青年は立ち尽くす生徒達に語り掛けた。 「君達は、俺が随分ひどい仕打ちをしでかしたと思っているだろう。だが、あの男はスパイだ。彼が基地への潜入の際撃ち殺した守衛には、二人の幼い子供達と、身重の妻がいる……これは君達への気休めに言ってるんじゃない。彼を生かし続け、このまま他の諜報員達に甘い顔をさせていたら、それだけ未亡人と父無し子が増え続けるってことだ」  今になって泣いている女子生徒も、壁に肩を押しつけることで辛うじてその場へ立っている男子生徒も、同じ静謐な目が捉え、慰撫していく。 「君達は、12歳の少女が犯されて殺される可能性を根絶するため、ありとあらゆる手段を用いることが許される。それだけ頭に入れておけばいい」  生徒達はぼんやりと、青年の顔を見つめていた。何の感情も表さず、ただ見つめ続けていた。  この辺りが潮時だ。ぽんぽんと手を叩き、教授は沈黙に割って入った。 「さあ、今日はここまでにしよう。バスに戻って。レポートの提出日は休み明け最初の講義だ」  普段と代わり映えのしない教授の声は、生徒達を一気に現実へ引き戻した。目をぱちぱちとさせたり、ぐったりと頭を振ったり。まだ片足は興奮の坩堝へ突っ込んでいると言え、彼らはとろとろとした歩みで動き出した。 「明日に備えてよく食べ、よく眠りなさい。遊園地で居眠りするのはもったいないぞ」  従順な家畜のように去っていく中から、まだひそひそ話をする余力を残していた一人が呟く。 「すごかったな」   白衣を受付に返し、馴染みの医師と立ち話をしている間も、青年は辛抱強く教授の後ろで控えていた。その視線が余りにも雄弁なので、あまりじらすのも忍びなくなってくる――結局のところ、彼は自らの手中にある人間へ大いに甘いのだ。 「若干芝居掛かっていたとは言え、大したものだ」  まだ敵と対決する時に浮かべるのと同じ、緊張の片鱗を残していた頬が、その一言で緩む。 「ありがとうございます」 「立案から実行までも迅速でスムーズに進めたし、囚人の扱いも文句のつけようがない。そして、学生達への接し方と御し方は実に見事なものだ。普段からこまめに交流を深めていた賜だな」 「そう言って頂けたら、報われました」  事実、彼の努力は報われるだろう。教授の書く作戦本部への推薦状という形で。  青年は教授の隣に並んで歩き出した。期待で星のように目を輝かせ、胸を張りながら。意欲も、才能も、未来もある若者。自らが手塩にかけて全てを教え込み、誇りを持って送り出す事の出来る弟子。  彼が近いうちに自らの元を去るのだと、今になってまざまざ実感する。 「Mはどこに棄てられるんでしょうね。きっとここからずっと離れた、遙か遠い場所へ……」  今ほど愛する者の元へ帰りたいと思ったことは、これまで一度もなかった。  終
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groyanderson · 4 years
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ひとみに映る影 第四話「忘れられた観音寺」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 段落とか誤字とか色々とグッチャグチャ���のでご了承下さい。 書籍版では戦闘シーンとかゴアシーンとかマシマシで挿絵も書いたから買ってえええぇぇ!!! →→→☆ここから買おう☆←←← (あらすじ) 私は紅一美。影を操る不思議な力を持った、ちょっと霊感の強いファッションモデルだ。 ある事件で殺された人の霊を探していたら……犯人と私の過去が繋がっていた!? 暗躍する謎の怪異、明らかになっていく真実、失われた記憶。 このままでは地獄の怨霊達が世界に放たれてしまう! 命を弄ぶ邪道を倒すため、いま憤怒の炎が覚醒する!
(※全部内容は一緒です。) pixiv版
 ◆◆◆
 石筵霊山きっての心霊スポット、通称『怪人屋敷』。 表から見えるそれは、小さなはめ殺し窓が幾つかあるだけの灰色の廃屋で、さながら要塞のように霊山来訪者を威圧する。 でもエントランスに入ると、意外と明るくて開放感がある。 北側がガラス張りになっていて、外の車道から街灯のオレンジ光が射し込んでいるからだ。 そのコントラストはまるで、世間の物々しい噂と私の楽しかった思い出のギャップを象徴しているようだった。
 C字型の合皮張りソファで囲まれたローテーブルに、譲司さんはスマホを立てかけた。 煌々と輝く画面内には、翼の生えた赤いヤギが浮遊している。  「やあ、アンリウェッサ。何度もすまないね」 スピーカーから、男性的な口調のヤギの声が流れた。でもその声は人間の女の子みたいだった。 アンリウェッサとは、NIC内で使われる譲司さんのコードネームだ。 このヤギさんはNIC関係者なんだろう。  「姿を変えられたとはさっき伺いましたが…性別どころか、人間ですらなかったんですか」 譲司さんは分厚い眼鏡をつまんで画面を凝視した。
 「この方、お知り合いですか?」 私は画面を見たまま尋ねた。  「はい。彼はNIC元幹部のハイセポスさんです。 あの時中東支部でサミュエルに殺害された一人で…ほら、オリベ。キッズルームのガブリエルお兄さんや」  <ああ!もちろん覚えてるわ! 人を騙す脳力を持った、イタズラ好きの嘘つき先生ね!> 情報をまとめるとつまり、ハイセポス元幹部は本名ガブリエルさん、 中東支部でサミュエルに殺害された被害者で、キッズルームの養護教諭の一人だったらしい。 ハイセポス元幹部はにっこり微笑むと一瞬発光して、恐らく生前の姿であろう、人間の男性に変身した。  「やあ、オリベにジャックも久しぶりだね」 本当の彼は、きりっと賢そうな三白眼を持つ、小柄な黒人さんだった。
 「ハイセポス元幹部は、さっき俺とポメが新幹線に乗っとった時に電話をくれたんや。 ファティマンドラのアンダーソン氏がジャックを目覚めさせた事とか、さっくり教えてくれはってな」  「それでさっき、皆して一美がアンダーソンと会ったって話に飛びついてきたのね」 私の影でくつろいでいたリナが、胸から上だけ出てきて話題に参加した。  「それで、ご用件は何でしょうか」 譲司さんが改めて伺う。
 「ああ。すまないが、僕はアンリウェッサの補佐として、ずっとこの端末から君達を���視させて貰っていた。 そこでどうしても確認したい事を聞いてしまって。質問してもいいかな…ミス・クレナイ」 え、私?  「な…何ですか?」
 「君はさっきから、この石筵に観音寺があると話しているね」  「はい。私が小さい頃、和尚様と住んでいたお寺さんです」  「その和尚の名を教えてくれるかい?」  「いいですよ。和尚様のお名前は…」 あれ?
 「その観音寺はどこにあるのかい?」  「あ、はい。ここからすぐ近くですよ。 外に出て、丁字路を右…いや、左…」 あれ?え!?
 「ヒトミちゃん?」 イナちゃんが訝しげに私の顔を覗きこむ。 おかしい、有り得ない。そんなはずはない。 観音寺と、和尚様に関する記憶が…ほとんど思い出せないなんて!  「ちょっと待ってください。忘れるはずないんです。 だって、最後に会ったのは上京する直前…」 いや、違う。
 『ひーちゃん、和尚様は今いないから、私がお土産を渡しておくね』 私の脳裏に、ファティマンドラの安徳森さんと出会った日の、萩姫様の言葉がよぎる。 そうだ。あの日は会えなかったんだっけ。 だから最後に会ったのは、玲蘭ちゃんとハゼコちゃんの事件の時…中学一年生。 中学時代に会っているんだから、せめて和尚様の顔ぐらいは…顔ぐらいは…顔は…
 ハイセポスさんはばつが悪そうに顎を引いた。  「ミス・クレナイ。とても言い難いんだが、石筵に観音寺はないんだよ」 観音寺が、ない?  「ああ…なくなっちゃったんですか?跡継ぎ不足とかで…」  「違うんだ。ないんだよ。 …そんな寺は、この地に歴史上一度も存在していなかったんだ」 そんな…  「そんな、バカな!」
 画面から顔を上げると、みんな私を怪訝そうに見ている。 リナはまた私の影に引きこもった。  「ち…違うんです、観音寺は本当にあったんです! だって現に、私は怪人屋敷の中に入った事があるし…あ!」 そ、そうか!オリベちゃんはさっき、ハイセポスさんを『人を騙す脳力を持つイタズラ好き』って言ってたじゃないか。  「な…なーんだ!ハイセポスさん、ドッキリはやめて下さいよ! そりゃあ私は『したたび』でいつも騙されてますけど、あれはテレビの演出でして…」  「嘘だと思うなら、探してみるといい。 すぐ近くなんだろう」
 ◆◆◆
 私は咄嗟にイナちゃんの手を引いて、怪人屋敷を飛び出した。辺りは既に暗くなっている。 灯りが必要だ。私は二人分の足元の影を右手の中に集めた。 影が圧縮されて行き場を失った光源を親指と人差し指で作った輪に閉じ込めると、『影灯籠(かげどうろう)』という簡易懐中電灯になるんだ。 なにかと便利なこのテクニックを教えて下さったのだって、和尚様だったはずなのに…。
 「イナちゃんは、信じてくれるよね?」 山道のぼうぼうの草を蹴りながら私は独りごちた。  「色んな事を教えてもらったんだよ。 知ってる?チベット仏教の本尊は観音菩薩様なんだよ。 だから観音菩薩様は、タルパとか人工霊魂も、ちゃんと救済して下さるんだ」 足元でバッタが一匹逃げた。
 「ヒトミちゃん…帰ろうヨ…」 振り返ると、イナちゃんは寒そうに肩を狭めていた。 早くお寺を見つけなきゃ。お蕎麦屋さんの予約時間も近づいている。  「ねえちょっと、一美…」 影灯籠からリナが滑り落ちる。  「あんまり気が進まないけど、この際だから言うわ。あんたの和尚は…」「真言だって!」 私は苛立って声を荒らげてしまった。  「…ちゃんと言えるもん。オム・マニ・パドメ・フム…」
 「ヒトミちゃん」  「念彼観音力、火坑変成池(観音様に念じれば、火の海は池に変わり)… 念彼観音力、波浪不能没(観音様に念じれば、溺れて沈むことはない)…」
 リナは私から離れ、イナちゃんの影に宿った。 私は足を泥だらけにして彷徨った。 何だか泣けてくる。でも両目から滲み出た涙は、すかさず乱暴な北風に掠め取られる。 もうリナとイナちゃんはついてきていない。
 「オム・マニ・パドメ・フム…オム・マニ・パドメ・フム…」 夜の山の寒さと焦りも、私をあざ笑っている。
 「オム・マニ・パドメ・フム…」 真言を繰り返す度に、思い出とか、影とか、自分の色々な物が剥がれていく。
 「オム・マニ・パドメ…あ」
 我に返って見ると、手から滴り落ちた影は一筋の線になって、私達の行くべき道を示していた。  「ほら…私、ちゃんと覚えてたでしょ?」 私は再びイナちゃんの手をとって、影が示す方向へ進んだ。
 ◆◆◆
 影の糸を回収しながら進むと、私達は怪人屋敷に戻っていた。 いや、糸の先端は…怪人屋敷に隣接する、ガレージの入口で途絶えているみたいだ。
 ガレージのシャッターはやすやすと持ち上がった。鍵がかかっていなかったんだ。 背後の街灯に中が照らされると、カビ臭い砂塵が舞い上がり、コウモリや蛾がパニックを起こして飛び出してきた。 街灯の光が行き渡るようにガレージ内の影を調節すると、そこには…
 「なに、これ…」 そこにあったのは、床に敷かれたままの小さな花柄の布団。錆びついたグルカナイフ。薪と木炭。鍋。 山積みの『安達太良日報』1994年刷。どこかの斎場のタオル。塩。干し柿。干しキノコ。干しイナゴ。 誰かがここで生活していた跡のようだ。何故かすごく懐かしい感じがする。
 壁に光を当てると、おびただしい枚数の半紙が貼られている。 写経、手描きのマンダラ、チベット守護梵字、真言、女の子と観音菩薩様が仲良く焚き火を囲う絵。 そして、それらに囲まれたガレージの中央最奥には、私の背より少しだけ大きな何かが、白い布で覆われていた。
 「ヒトミちゃん、ここ怖いヨ」 イナちゃんがガレージの入口から囁いた。  「怖い?なんでかな。あ、コウモリならもういないみたいだよ」 私は天井を照らしてみせた。でも、イナちゃんはまだ萎縮している。  「出てきて、ヒトミちゃん。ここやだヨ」 どうしてそんなに怯えてるんだろう。  「平気だよ!だってここは…ここは私が住んでた観音寺だもん!」
 私は壁の半紙を幾つか剥がして、イナちゃんに差し出した。  「ほら、これ。和尚様に書道を教わってたの。 凄いでしょ、幼稚園生でこんな難しい漢字書いてたんだよ! だから私、今でも字の綺麗さには自信があるんだ」 半紙を一枚ずつ丁寧にめくって見せる。『念彼観音力』『煩悩即菩提』、どれも仏教的な文章だ。  「なーんて、本当はね、影絵で和尚様の本を写しながら書くから、こんなに上手く書けてたんだけどね」 『而二不二』『(梵字の真言)』『(マンダラ)』『金剛愛輪珠』…  「オモナアァッ!!」 突然イナちゃんが後ずさった。 手元の半紙を見ると、書かれていた文字は… いや、これは…アルファベットの『E』と『十』の字に似た、記号… どうしてイナちゃんの手相がここに…?
 「イナ?紅さん?」 怪人屋敷から皆が集まってきた。 イナちゃんはリナと抱き合い、震えている。 皆もそんなイナちゃんの怯えた様子を見て、不穏な表情になった。  「だ…大丈夫だってば!そ、そうだ! 観音菩薩様の御本尊を見てもらえば、きっと怖くなくなるよね! すごく優しいお顔なんだよ。ほら!」 私はガレージ最奥の観音像にかかった白い布を、思いっきり引き剥がした。
 「あぃぎいぃぃやああああああああ!!!!!」 隣の安達太良山にまで響くほどの声で、イナちゃんが絶叫した。
 「え…?」 イナちゃんは白目を剥き、口の両端から泡を吹き出して倒れた。  「ガウ!ギャンッギャン!!」 歯茎を見せて吠えるポメラー子ちゃんの横で、オリベちゃんと譲司さんは腰を抜かしている。 するうちジャックさんが気絶したイナちゃんに取り憑き、殺人鬼や暴力団も泣いて逃げ出すような形相で私の胸ぐらを掴んだ。
 「テメェ馬鹿野郎!!この子になんて物見せてやがる!!!」 え…なに言ってるの、ジャックさん?  「ううっ…うっ…」<ヒトミちゃん、そ…それ、隠して…!> 嗚咽しながらオリベちゃんがテレパシーを送る。 私は真横にある観音像を見た。 金色の装飾品に彩られた、木彫りの…
 「は?」 私は真横にある観音像を見た。 それは全身の皮膚を剥がされ、金色の装飾品に彩られた、即身仏のミイラだった。
 ◆◆◆
 「なに…これ…」 私は一瞬、目の前にある物が何だかよくわからなかった。 変な話、スルメイカやショルダーハムでできた精巧な人体模型がお袈裟を着てネックレスをしているような、 それぐらい意味不明でアンバランスな物体に見えた。
 <と、ともかく…公安局に連絡を! さっきのファティマンドラの件もあるし…> 腰を抜かしたままのオリベちゃんが、譲司さんを揺さぶって電話を促す。  「あ…ああ!せやな!C案件対策班に…」  「やめてください!」  「<え?>」
 私は気がつくと叫んでいた。  「つ…通報はやめてください!だ、だって…」 だって、何なのか?自分でもわからない。 ただ、ここが警察に暴かれてしまったら、何かとてつもない物を失ってしまうような気がして。
 「何言ってやがる…。ここに変死体があるんだぞ! 花生やして腐ったミンチどころじゃねえ、マジの死体がだ!!」 ジャックさんがイナちゃんの身体で私を責める。  「ち…ち…違います!観音様を変死体だなんて、罰当たりな事言わないで下さい!! これは…この人は…このしどわあぁぁ…!」 嗚咽で言葉が出てこない。もう、本当はわかってるんだ。 この即身仏は…私の…和尚様なんだ。
 混乱と涙とガレージ内のハウスダストと鼻水で、私は身も心もぐしゃぐしゃになっていた。 皆はまだ何か怒鳴ったり喚いたりしているみたいだけど、もう何もわからない。 私はただ、冷たい和尚様の足元にすがりついてひたすら泣いた。
 「ジャック、もうええやん。やめよう」 すると譲司さんがガレージに入ってきて、私の髪を掴んで逆上していたジャックさんを宥めた。  「紅さん、わかりました。通報は後でにします。 その前に…紅さんの和尚様に、ご挨拶させて下さい」 彼は私の頬を優しく指で拭い、小さい子に向けるような微笑みで言った。 そして和尚様の前に立つと、うやうやしく一礼し、  「失礼します」と呟いて、合掌されている和尚様の両手にそっと触れた。
 譲司さんはそのまましばらく静止する。和尚様の記憶を、読んでいるみたいだ。  <ジョージ…> オリベちゃんがまたテレパシーによる視界共有を提案しようとする。 でも譲司さんは視線でそれを断って、  「紅さん」 私に握手を求める仕草をした。
 「行きなさい」 リナが私を促す。  「私も知らない真実。ちゃんとぜんぶ見届けるのよ」 私は頷いて、譲司さんの手を握る。 そのまま影移しで譲司さんの影に意識を溶け込ませ、彼と同じ視界へ飛んだ。
 ◆◆◆
 ザリザリザリ…ザザザ…。視覚と聴覚を覆う青黒い縞模様とノイズ音が晴れていくと、目の前が病院の病棟内のような風景になった。 VHSじみた安徳森さんの時と違って、前後左右を自由に見ることができる。
 「ずいぶん鮮明な記憶ですね」 気がつくと隣で、ノイズがかった譲司さんが私と手を繋いで立っていた。 今、私は彼の影だ。  「和尚様は、どこでしょうか…?」 辺りを見渡すと、昼間なのに全ての病室のドアが閉まっている。 案内板を見るに、ここは精神科の閉鎖病棟らしい。 ふと、私ば病室の一つから強い霊的な電磁波を察知した。  「譲司さん」  「そこですよね」 彼も同じ部屋にダウジングが反応したみたいだ。 ただ、空気で物を感知する彼が気付いた事は霊ではなかったらしい。 彼は『水家曽良 様』と書かれたドアプレートを指さしていた。
 意識体の私達は幽霊のように病室のドアをすり抜ける。 中にいたのはベッドに横たわるサミュエルこと水家曽良と、彼を見下ろす二人の霊魂だ。 私から見て左側の霊は、すらっとした赤い僧衣の男性。 顔は指でこすった水彩画のようにぼやけていて、よく見えない。 一方右の霊は、顔と股間の部分だけくり抜いた人間の皮膚を肉襦袢のように着ている、不気味な煤煙だ。 水家曽良はまだ子供の姿。日本国籍を得て間もない頃なんだろう。
 「この子の才能は実に惜しい物だった」 肉襦袢の霊が言う。喋り方は若々しいけど、声はおじいさんみたいだ。  「タルパはそう誰でも創造できる物ではない。 まして彼は、我々が与えた『なぶろく』のエーテル法具をも使いこなした。 それを享楽殺人の怪物を生み出すために使った挙句、浅ましい精神外科医共に脳力を摘出されるとは。 この子に金剛の朝日は未来永劫訪���ないだろう」 なぶろく?と聞こえた箇所だけ意味はわからなかったけど、 どうやら彼は水家に何らかの力を与えた霊魂らしい。  「エーテル法具…NICで聞いた事があります。 エクトプラズム粒子を含んだ何らかのタンパク質塊、 人間の脳を覚醒させて特殊脳力を呼び覚ます、オーバーテクノロジー…」 譲司さんはそれに何か心当たりがあるようだ。
 「ともかく、これ以上損失を出す前に、彼の魂を楽園へ送るのは諦めましょう。 彼はまだ子供ですが、余りにも残虐すぎました」 赤僧衣の霊が、隣の肉襦袢の霊の顔色を窺うように言う。まだいまいち話が見えない。  「その通りだ。しかし、私達もただで金剛の地に帰るわけにはいくまい」
 すると肉襦袢は、眠っている水家の鼻に指を突っ込んだ。  「フコッ」 水家が苦しそうな声を発する。彼の耳から水っぽい��体が垂れ、頭の中で何かがクチャクチャと動き回る音がする。 でも水家は意識がないのか、はたまた金縛りに遭っているのか、微動だにしない。 やがて肉襦袢が鼻から指を引き抜くと、その指先には、薄茶色い粘液でつやつやと輝くタコ糸のような紐が五十センチほど垂れていた。  「どうなさるおつもりですか」 心配そうに赤僧衣が問う。 肉襦袢は紐を丁寧に折りたたむと、水家の病室から去っていった。 私達と赤僧衣は彼を追いかける。
 肉襦袢は渡り廊下を通って、違う病棟に移動した。 彼が立ち止まったのは、新生児のベッドが並ぶ、ガラス張りのベビールームだった。 彼は室内に入り、生まれたばかりの赤ちゃん達の顔を一人ずつ覗いていく。 そして、壁際から五番目の赤ちゃんの前でぴたりと静止した。
 「見なさい。この子だ」 肉襦袢は赤僧衣に手招きする。 赤僧衣は赤ちゃんを見ると、感嘆のため息をついた。  「この子の顔の周りだけ、不自然に影で覆われているだろう。 天井の光が金剛のように眩しくて、無意識に影を作っているんだ。これは影法師という珍しい霊能力だ。 この子は金剛級に強い素質を持っている」 安らかな顔で眠る赤ちゃんの頭上で、肉襦袢が興奮気味に語る。 あれ、そういえば…
 「譲司さん。水家曽良が日本に来たのって、具体的にいつなんですか?」  「日付までは覚えとりませんが…たぶん、1990年の十一月上旬です。 俺日本の家に引き取られて最初の行事が弟の七五三やったんで」 1990年十一月、影法師使いの赤ちゃん…偶然か? 私の生年月日は1990年十一月六日だ。 まさかここ、石川町の東北総合病院じゃないよね?違うよね!? そんな不穏な想像が脳内で回っている一方、肉襦袢は目を疑うような行動に出た。
「金剛の力は金剛の如く清き者が授かるべきだ」 肉襦袢はさっき水家から引き出した糸を広げると、その先端を…赤ちゃんの口に含ませた! チュプ、チュプ、チュパ…ファーストキスどころか、まだお母さんのおっぱいすら咥えた事もない新生児は、本能的に糸を飲み込んでいく!  「ほら、こんなに喜んでいるだろう」  「そ…そう…ですね…」 表情の見えない赤僧衣も露骨にドン引きしている。 譲司さんが真っ青を通り越して白塗りみたいな顔色で私を見た。  「あ、あの…紅さん、一旦止めま」「譲司さんうるさい!!」「アハイすいませェェン!!!」 背中から火が出そうだ。
 永劫にも思える時間をかけて、赤ちゃんは糸を全て飲み込んでしまった。  「これでこの子はタルパの法力を得た!」 肉襦袢が人皮の手で拍手する。  「失礼ですが如来、一度穢れた者の法具を赤子に与えるのは、この子の人生に悪いのでは…?」 如来?如来って言った今!?この赤僧衣、如来って言ったの!? こんなエド・ゲインみたいな格好したモヤモヤの外道が如来!?有り得ない有り得ない有り得ない!!
 如来と呼ばれた肉襦袢はキッと赤僧衣の方を向いた。  「ではどうしろと?サミュエル・ミラーの死後霊魂を収穫する価値がなくなったと確定した今、 これ以上金剛の楽園に損失を出してはならないだろうが!」  「ですが…「くどいっ!!」 事情を知らない私にも赤僧衣の言っている事は正論だとわかるが、彼は肉襦袢に逆らえないようだ。
 「よかろう。お前がそこまでこの子の神聖を危惧するなら、この子に金剛の守護霊を与えてやろう」 肉襦袢は赤ちゃんの胸に煤煙の指を沈めた。  「な…待って下さい!肋骨なら、私の骨を!」 肋骨?  「ええい、既に『なぶろく』を捧げたお前に何の法力が残っているというのか?出涸らしめ! 『ろくくさびのひりゅう』は金剛の霊能力を持つ者の肋骨でなければ作れん!」 肉襦袢はわけのわからない専門用語を喚きながら、赤ちゃんの胸の中で… うそ、まさか!?  「この赤子に金剛の有明あれーーッ!」
 プチン!
 まるで爪楊枝でも折ったようなくぐもった軽い音がした後、  「ニイィィィーーーギャアァァアアアアァア!!!!!」 赤ちゃんは未経験の恐怖と激痛で雄叫びを上げた。  「みぎゃーーっ!」「あーーーん!」釣られて他の赤ちゃん達も阿鼻叫喚! すかさず看護師がベビールームに飛びこんで来るが、赤ちゃんを泣かせた原因を彼女らが知ることはない。
 「お前は石英で龍王像を彫り、この金剛の肋骨を楔として奉納するんだ。 さすれば『肋楔の緋龍(ろくくさびのひりゅう)』はこの子を往生の時まで邪道から守り、やがて金剛の楽園へ運ぶだろう。 象形は…そうだな、この福島の地に伝わる、萩姫と不動明王の伝説に因んで、倶利伽羅龍王像にするといい。 この子に金剛の御加護があらん事を…」 肉襦袢は赤ちゃんの小さな肋骨を赤僧衣に手渡すと、汚らしい煤煙を霧散するようにして消え去った。 霊的な力で肋骨を一本引き抜かれた赤ちゃんの胸には、傷跡の代わりに『E』『十』の形の痣ができていた。
 「すまない…ああ、本当にすまない…」 肋骨を奪われた赤ちゃんの横で、赤僧衣の霊魂は崩れ落ちるように土下座して咽び泣いた。 看護師さん達はそんな彼の存在を完全に無視して、この突然発生したパニックの対応に追われている。
「こんなん嘘やろ…」 譲司さんが裏返った声でそう呟いた時、私は『生まれつき一本少ない』と言い聞かされていた自分の肋骨のあたりを抑えて震えていた。 それから文字通り気が遠くなるような感覚を覚え、私達はこのサイコメトリー回想から脱出した。 不気味な如来を讃える赤ちゃん達の叫び声が、だんだんと遠ざかっていった。
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megumion · 5 years
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2019年 10月27日 愛知県芸術劇場小ホール3回目の開催となった「めぐみの会 音のめぐみ 音楽の力」(2019年 10月27日 愛知県芸術劇場小ホール)お越しいただいた皆さま、スタッフ、メンバーの気持ちや想いが重なり、これまでの中で一番盛り上がって素敵なイベントとなりました‼️
めぐみ和太鼓の法螺貝、銅鑼から始まり獅子舞や大漁旗も登場して華やか舞台でオープ二ング!
めぐみ音を指導していただいているソリストの本田 美香先生とリーダーの臼井康浩さんのステージは心に響く素敵な歌と演奏。 こんな素晴らしいお2人に指導いただいていることに改めて感謝、感激です。
パネルディスカッションでの医師の鈴木悟先生、鈴木哲郎先生、薬剤師の高田理恵先生の歌や太鼓の共鳴力は身体や心が元気になるという実体験に基づくお話は病は気からということを実感しました。
そしてめぐみ音のコンサート♪ は15人のメンバーで8曲を‼️ 今回はメンバーのソロパートやフラダンス、ウクレレ、クラリネットなども織り交ぜた華やかなステージとなりました。
そしてフィナーレでは、歌に太鼓も入っての「炭坑節」と「明日があるさ がん患者バージョン」
踊りや振りの練習はほとんどしてなく、リハーサルの時はバラバラでどうなるんだろう?とハラハラしていましたが、本番では会場の皆さんも一体となってノリノリで大盛り上がでまさにミラクル‼️
これが場の力ですね
ありがとうございました
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mrn-28 · 7 years
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2017.0827
中高6年間同じ学校だった友人2人と高校卒業ぶりに再会を果たしました。家の方面が同じだったから毎朝同じ電車に乗って駅から学校までの細くて長い道を一緒に歩いた。通学の時間を共有していたし高2、高3と同じクラスだったのに、再開を果たすまでに6年もかかってしまった。それでもそんな空白の6年はあっという間に埋まった。いや、空白なんて感じずにあの頃の延長で毎朝の「おはよう」位の感じで会えた。中高6年を一緒に過ごした相手はやっぱり自分の中の軸になっている。居心地が良い。
13時に恵比寿集合で友人の勧めでTOOTH TOOTHというお洒落なお店でランチ。結婚式の二次会でもよく使われるという店内は広くて綺麗。全てのランチメニューにパンビュッフェとドリンクバー付き!私は今週のパスタメニューのヤリイカとタラコのパスタに。サラダと冷静ポタージュもついて税込1350円。ドリンクの種類も豊富だしパンは小ぶりだから沢山種類食べられるしとにかく美味しかった。パンは2回お代わりして、あまりの美味しさにクロワッサンを3つ食べました。良いお店に連れて行ってもらったなあ。私も今度誰かを連れて行きたい。
14時過ぎにお店を出て、歩いて代官山を通り過ぎ中目黒へ。千秋工房にて本日のメインイベント、陶芸でのランプシェード作り体験!粘土を細長くしたもので輪っかを作っていき、それを上に重ねながら成形。形を整えてドライヤーで乾かして固めてからナイフや穴の空いた棒で切り抜いていきます。大学の時に授業で陶芸をやっていたので久しぶりでした。物作り楽しい。ちゃんと事前にデザイン考えてから行けば良かったなとちょっぴり後悔。3ヶ月後に完成したものを取りに行くことになったので、必然的に友人たちと次に会う約束もできました。わーい!
帰りに明大前で乗り換えようとしたら、駅前でお祭りが行われていたので友人の1人と寄り道しました。盆踊り大会を見ていこうということに。始まるまではスーパーボールすくいを友人がやったり(ポイがものすごく丈夫で笑った。全然破けないの)、かき氷を食べて2人で舌を真っ青にさせた。
そして、いよいよ盆踊り。太鼓を叩く人が櫓の上にいて、櫓上とその周りで盆踊りを踊る。こんな絵に書いた盆踊り大会を見るのは初めてだったかもしれません。ちゃんと輪になって老若男女が参加して踊っている光景はただただ平和でした。ご夫婦で参加している方たちがどの曲でも上手くて楽しそうで、こんなこと言うのも失礼ですが、可愛らしかったなあ。あんな夫婦になりたいと思った。 何曲もあって、その度に見様見真似で手をヒラヒラさせていたら、周りの方たちが「入っておいでよ」「一緒に踊ろう」と声を掛けて下さった。一度、きよしのズンドコ節で入ろうとしたものの初めての経験でビビってしまったのと、中に入るタイミングが掴めず、失敗。笑 基本の炭坑節の時には近くにいたおば様に「掘って掘って、担いで担いで、後ろに下がって、押して押して、横に開いてパンパン!これだけよ」と教えて頂いた。なるほど、掘った後は担ぐ動作だったのか!と気が付いてすんなり踊れました。そのおば様の後押しもあって最終的には輪の中に入ってしっかり櫓を1周できました。盆踊りデビュー果たしたよ!
今年初めてのお祭りで、ようやく夏を満喫できた気がする。盆踊り大会を最初から最後まで見たのも初めてで非常に楽しかった。良い1日だったから帰りに思わずスタバに寄ってから帰ったよ。夏、感じた!
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sakubeisan · 5 years
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GOTTON NIGHT 開催決定!
本作の公開を記念して、「炭鉱をフィーチャーするパーティー」GOTTON NIGHTを開催いたします!
炭鉱労働者の間で歌われた労働歌「ゴットン節」から名を採り、炭鉱文化と現代の文化の結びつきをテーマにしたクラブイベントです。
スペシャルゲストに「民謡クルセイダーズ」によるライブ・パフォーマンスが決定。日本の民謡とラテンのリズムを見事に融合したアレンジと演奏で、ピーター・バラカン氏に絶賛されるなど近年影響力を増している10人編成のバンド。2017年末にリリースされた1stアルバム『エコーズ・オブ・ジャパン』にも収録された九州民謡「炭坑節」を含むダンサブルな演奏でGOTTON NIGHT最大の目玉となります。
DJタイムには「レアグルーヴ・シーンの若手筆頭」と目される島晃一氏率いるSoul Mattersによる選曲がフロアに響きます。渋谷The Roomで隔月ながらトップクラスの集客を誇るSoul Matters。GOTTON NIGHTでは普段とは違う新しいアプローチで炭鉱文化や民謡へのアンサーを試みます。
かつて炭鉱労働という厳しい環境の中で自然発生した「ゴットン節」「炭坑節」といった民謡や踊りの文化。GOTTON NIGHTではそれらの文化と現代のクラブカルチャーとの間に共通性を見出しました。思わず歌を口ずさむ・勝手に体が踊り出す。かつてのカルチャーの発生は現代まで脈々とつながり、現代に発生する音楽やダンスも民謡と言えるのではないでしょうか。ぜひ、GOTTON NIGHTを体感してください。
開催概要
 日時:2019年5月18日(土)16:30 open / 17:00 start
 会場:月見ル君想フ(東京都港区南青山4-9-1B1F)
 料金:前売 ¥2,500(+1drink) / 当日 ¥3,000(+1drink)
 出演:民謡クルセイダーズ、Soul Matters
 主催:新中野製作所、映画「作兵衛さんと日本を掘る」
公式ウェブサイト▶︎ https://www.shin-nakano.com/gotton
予約ページ▶︎ https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeSC9Fvli_za_o4s28Htz4kiaF_PIrldoydXPqj3TeozDnSAg/viewform
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soundchannel · 6 years
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【入荷情報】民謡クルセイダーズ、TABLEEK、DJ KENTAなどなど!
こんにちわ!!
今日は心地のいい天気ですね!!
元気モリモリいきましょう!!
どーーーーーーーーーーんん!!!
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民謡クルセイダーズ / 炭坑節【レコード / POPS】
絶好調!民謡クルセイダーズ!!2017年12月リリースの衝撃のファースト・アルバム『エコーズ・オブ・ジャパン』から待ちに待った初のアナログ・リリース!ブーガルー仕立ての「炭坑節」をシングル・カット!!
カップリングには、世界最強の民族トロピカル・ベース=クラップ! クラップ! による同曲のリミックスを収録!!民クル×クラップ! クラップ! =これはヤバい!期待を裏切らない超ドープな仕上がりに悶絶必至!!しかも、アナログ盤フェチにはたまらない、かつ民謡マナーにも即した10インチ盤でのリリース!アルバムに引き続き、ジャケット(スリーブ)のデザインは木村豊(Central67)が担当。
http://soundchannel.shop-pro.jp/?pid=131757731
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TABLEEK / Hunting Bald Eagles.. And Other Ghetto Tales【CD / HIPHOP】
ご存知、MaspykeのMC、Tableekがソロ・アルバムをリリース!!
03年にリリースしたファースト・アルバム『The Blackout』、続く05年のセカンド・アルバム『Static』によって確固たる地位を築いたMaspyke。勿論Tableekソロ活動としても、『Science In The Rap』や、『Day In Day Out』などでその実力は証明済み!!そんなTableekが送り出すソロ作のプロデュースの大半は、勿論→Roddy Rodが担当!!
http://soundchannel.shop-pro.jp/?pid=64048512
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DJ KENTA / CITY LIGHTS -THE BEAUTIFUL EXPERIENCE-【CD / HIPHOP】
デットストック発見!!気持ち良いミックスを知り尽くしたDJ KENTAによって描かれる音像世界はまさにThe Beautiful Experience!!
約一年ぶりのリリースとなるDJ KENTAの代名詞的ミックスシリーズ"Beautiful"待望の新作【CITY LIGHTS】はモダンファンク&ブギーにフォーカスを当て、シンセとベースのグルーヴィーな音色と共に色鮮やかな街の灯を描き出した極上の気持ち良さを約束する一枚!
http://soundchannel.shop-pro.jp/?pid=71918808
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DJ CASSIS SODA / SCREW DAYS #1【CD / HIPHOP】
大阪発のストリート・ブランドにして、『1000Yen Beats Vinyl Attack!』等のリリースも手掛けるカルチャー発信基地COCOLO BLANDから、注目のスクリュード・アップ・ミックスが登場!
DJとしても活動中のCOCOLO BLANDオーナーHARA-Q氏が、自身のフェイヴァリットの数々をスクリュード・アップ、更にエフェクト等も駆使しながら、ポップかつドロドロと、爽やかかつ気怠く、ファニーかつおどろおどろしく、スロウなディスコ・グルーヴに纏め上げたミックスがコチラ。スクリュー物とはいえ、いわゆるサウス・ヒップホップ・アプローチというよりは、昨今のチルウェイブ的な解釈に近い今回の作品は、耳に馴染みのある様々なジャンルの楽曲の新しい楽しみ方や遊び方を掲示しつつ、先日発売された79(ザマギ)のアルバムの感性にも通じるミックスとして注目度大です!
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karancoron-fes · 7 years
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2017年本祭の発表です! 第4回 カランコロン音楽祭 2017年 8月19日 土曜日 16:00~21:30 (小雨決行 雨天中止) 伊勢市 宮川堤公園 (度会橋下) 入場料 無料(投げ銭大歓迎!) 駐車料 有料1台500円 ◎LIVE 夜のストレンジャーズ GEZAN 踊ってばかりの国 ◎DJ やけのはら dj colaboy(HOMESICK) 前山敏明(High Spirits) #モリタナツキ ◎太鼓 加藤新治 ◎踊り(曲目) 伊勢音頭 炭坑節 東京ばやし 河内男節 うらじゃ音頭 ドラえもん音頭 ダンシングヒーロー ◎DRUM SESSION 竹馬+KOGIRIMA+藤原つむぎ ◎夜店 acatoki【New】 ASHITA WORKS アポロン AMAMI LIVING【New】 Alice アロマテラピー&リラクゼーション Repos 伊勢志摩Happy農園 伊勢すまいる炭酸整体【New】 イタリア料理 il Vivo uchimayu 旨家どんぐり emars otomoni coffee cafe&diningbar TOAST カフェ simme CAFE HUSET CAFE めがね書房 KINOSHITA CHAEN 木の舎商店 小猿超商店 CMC a.k.a カレーミーティングクルー【New】 Jamise たこ焼き8739【New】 チクチクトーマス てしごとや tayutau 峠のごはんや 和花葉 なかやまフードサービス BAUHAUS 株式会社 畑のおひるごはん Himeshara BABA bakery【New】 ハルノ【New】 B’s shoP Bio cafe de Mani pooka FOLK FOLK COFFEE【New】 フジヤマプリン fufura flowershop entto&grim ホーリーカフェ bon fleur MISSIONS MUSEA moon cafe 焼菓子 あいうえお LocaLité ワタルマスター【New】 WAC WORKS【New】 One G’s ※実行委員ブースにて総合案内、救護スペースも設けております。 ※珈琲Jenico/水色レコード/MaDEUは実行委員ブースにて出店致します。 ◎協賛 (敬称略) ㈱アルバホーム 総合建築㈲アルファイン BAUHAUS㈱ ㈱ユニオンサービス あえる建築工房 青木開発㈱ ㈲明野自動車 ㈱明の星建想 ㈱旭自動車商会 アサヒビール㈱ アトリエ ミホ 天埜真珠 荒木内科循環器科 石川商工㈱ 伊勢志摩法律事務所 伊勢すまいる整骨院 伊勢橋本ガス ㈲伊勢屋精肉店 イタヤ自動車㈲ 一級建築士事務所 濱口設計 ㈱Wedesign ㈱上村工務店 オウチノ・ワークス ㈲大玉商会 ㈲オールスマイル・ライク ㈱奥井組しあわせステージ ㈱奥野建設 小俣産業㈲ 加藤歯科医院 キッチンたきがわ ㈲ケーケー山本自転車店 Circle KK 小切間建設工業㈱ こころカイロプラクティクオフィス 想ほーむ こどもふくキキ 呉服の宇田 south ララパーク店 酒のあおき サニーディッパ―クライミング シゲルカットクラブ ㈱下村住建 JUJUBE ㈲真健 すかや呉服店 税理士法人 あおぞら SELIGOHOME ㈱創建ハウジング ㈲大房建設 ㈲タカト住宅 たけうち眼科医院 てらこやcafé ㈲中村石材店 ㈱中美建設 二光堂 寶来亭 nico+ 二冨士 の乃フジ 橋爪建材㈱ 花田小児科医院 ㈱Bd HOME 菱田建材㈱ 日の出旅館 ㈱廣垣工務店 ㈱富士建設 ふじさとこどもクリニック ㈲へんばや商店 ㈱前田組 松阪daRumA ㈱丸井鉄工所 Mie Chuo BMW 御木本製薬㈱ ミツ株式会社 ㈲ミナミ自動車販売 村松有滝診療所 maple ㈱山口工務店 ㈱YAMADA ㈱山野建設 ㈱佑成産業 ゆずや LAKOTA Y’shome いけべ 磯部工業㈱ 犬の美容室 BUZZ 建築塗装ナカノ 第3次ベビーブームの会 ドッグスガーデンペスカ ㈱マスヤ ◎主催 カランコロン音楽祭実行委員 ◎後援 伊勢市 伊勢市教育委員会 ◎協力 中島学区まちづくり協議会 辻久留町自治会 (株)前田組 ◎機材協力 都天眞堂 ◎制作協力 トーマス ◎音響 SYSTEM GATE ◎お問い合わせ先 カランコロン音楽祭 実行委員 [email protected] ご案内及び注意事項 ・入場無料、会場間近の駐車場有料。(1台500円) ※駐車場に限りがありますので、乗り合わせの上お越しいただくか、公共交通機関をご利用くださいますようご協力をお願い申し上げます。 ・路上駐車、近隣店舗への無断駐車は固くお断りします。 ・会場内での個々の事故、トラブル等の責任は、一切負いかねます。 ・飲酒運転、未成年の飲酒/喫煙は重大な犯罪です。絶対におやめください。 http://ift.tt/2tGNA7n
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yabunirami · 7 years
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【唄はなつかし】まんがのうた以外のレコード
初めて買ったCDは?と聞いて、憶えている人はいるんだろうかね。 いやさ、そりゃ自分でカネを払って買ったモノなら、まァ、大抵の人は憶えているんだろうけど、親や親戚から買って貰ったものまで含めると、結構難易度が高いような気がするわけで。 おそらく幼少期に買って貰うCDって、ほとんどの場合がアニメや特撮関係の主題歌だと思うんですよ。中には童謡なんてこともあるかもしれないけど、童謡なんて子供が自発的に聴くとは思えない。つかCDみたいなメディアという形で欲するとは思えないといった方がいいか。 では自発的に欲した、しかもアニメや特撮の主題歌でないものって何だろ、と。 あ、時代が時代なので、アタシの場合はCDではなくレコードなのですが。 これね、候補というか2つほど可能性があるのです。 まずはドリフターズのコンパクト盤。 コンパクト盤ってのは、今でいえばマキシシングルに相当するものです。サイズはEP盤(つまりシングル)と同じ、回転数はLP盤(アルバム)と同じ、というね。 EP盤に比べたら音質は劣る代わりに、やや長時間収録できる。EP盤は片面一曲ずつだけど、コンパクト盤は片面に二曲入る。ま、早い話がお買い得盤です。 アタシが持っていたのは「誰かさんと誰かさん」「ドリフのおこさ節」「ドリフのほんとにほんとにご苦労さん」「冗談炭坑節」の4曲が入ったやつ。ちなみにアルバムではないので盤自体の名称はありません。 幼少期のアタシはこのコンパクト盤がよほど気に入ってたようで、しばらくしてドリフのLP盤(「ザ・ドリフターズ 全員集合!」)も買って貰っている。もうどっちも手元にないけどね。 もうひとつが「走れコウタロー」。ソルティー・シュガーが歌った。あの山本コウタローのいた。阪神タイガースからドラフト一位指名された大山の母校、白鴎大学で教授をやってる(←無意味な情報)あの山本コウタローが最初に作ったグループで、「岬めぐり」を歌った山本コウタローとウィークエンドではありません。 親戚に競馬好きが多かったから、たぶんその絡みで知ったんだろうけど、これはもう強烈な歌で、楽曲そのものもだけどジャケットが強烈です。競馬の歌だから競走馬が描かれているんだけど、顔だけ山本コウタローをはじめとするソルティー・シュガーのメンバーに差し替えられているイラスト。 しかも描いたのがフジテレビのモノマネ番組でお馴染みの、あの針すなお。(今回は<あの>が多いな) メロディとアレンジは完全にカレッジフォークが下敷きになっているけど、とにかく途中に挟まる早口実況が凄い。ここまでの早口を挿入した日本の曲は他にないと思う。ジャングルやトランスコアよりも速いんだから。(もっとも実況の箇所だけだし、ビート自体が速いわけじゃないけど) これ、メチャクチャ練習して、いつかカラオケで披露したいと思ってたけど、もうカラオケに行くことがなくなっちゃったからね。でもマジでカラオケでやったら、「走れコウタロー」を知らない人にも結構ビックリされると思う。つかもうあの早口実況って完全に「芸」だから。 このふたつのレコード、わかりやすい共通点がある。もちろん「コミックソング」というところです。 旧yabuniramiJAPANの頃からコミックソングにかんしては散々あーだこーだ言ってきたけど、幼少期の時点ですでにコミックソングに興味を示しているのはまさに「三つ子の魂百まで」ですな。 いや、三つ子(3歳)どころじゃないよ。「走れコウタロー」のリリースが1970年、ドリフのコンパクト盤は正確にいつ発売かはわからないけど、たぶん1970年後半か1971年の前半で、まだ3歳になってないんだからね。 コミックソングこそ「唄の本懐」である、と考えるのですが、演歌(演説歌の略の演歌。のちの古賀メロディふうの演歌とは違う)と呼ばれた明治節から脈々と受け継がれた、ユーモアに溢れ、ほんのり風刺を効かせたコミックソングこそ「鼻唄になるべく作られた」ものであり、唄は鼻唄として成立すべきものと考えるアタシの考えとコミックソングは相性が良いのも当然です。 もしかしたらこれはアタシだけに限らないのかもしれない。 以前も書きましたが、特撮モノの主題歌はともかく「まんがのうた」、とくにギャグアニメの主題歌は、「ほぼほぼコミックソング」といえるものがいっぱいありました。 <アニメソング>と<まんがのうた>の一番の違いは、コミックソングとして成り立つ可能性があるものが存在するか否か、なのかもしれません。 コミックソング=鼻唄として成り立つ、を意識したものであるとするなら、アタシらの子供の頃までの<まんがのうた>は、当時の子供たちにとってはアニメ番組の主題歌を超えた存在だったのかもしれない。 ま、結構前になるけど「妖怪ウォッチ」なんかは<まんがのうた>への回帰を図ったものかもしれないな、と。アタシはアニメは見たことないけど、聞くところによると子供よりも子供を持つ大人、つまり親世代を狙い撃ちしたみたいなギャグが入っているらしいし。となると主題歌や挿入歌だって親世代狙い撃ちだった可能性もあるんじゃないかと。 問題はコミックソングは軽く扱われすぎて、幼少期を過ぎるとどんどん興味が薄らいでいくことでしょうか。 そう考えると、アタシのコミックソング好きは幼児退行の一種なのかもね。
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