Tumgik
#掌編
reitomorisaki · 8 months
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※特別版
『二階には飛魚がいて』
〜本作のみ、自力の人力100%作です。(本作は過去に別名で発表、投稿されたことがありますが、ここでは創作の過程を説明するために再投稿します) AIにはあらかじめこのような自作短編を見せ、作品のスタイル、トーン、ボイスなどを学んでもらっています。その上で創作会議のブレストから一緒に作業を始めます。
 当アカウントの創作作品はAIとの共作としています。どの程度をAIが書いたかは作品によってまちまちで、AIが4割のものもあれば、1割未満という作もあります。ただ、それをはっきりと分けられないくらい、対話を繰り返し書き上げた創作物となっています〜
『二階には飛魚がいて』
 先週から家の二階に人がいる
 「お仕事してるんだから邪魔をしてはいけないよ」と 父様はいったけれど わたしには関係のないことだから 今日も覗きに行ってくる
 襖はいつも開いてて 机ひとつとペンと紙 ブルーブラックのインク壺
 それで自分を文士だなんていう
 バネ仕掛けのようにぴくぴく跳ねるペンを 白い紙に走らせながら 「今! この行の上で 全読者が居合わせているのです! 」と口走る
 文士さんの操るペン先は 跳ねる波頭の山を払い ぎらりぎらり 魚のように光りながら ぐんぐん紙面を進んでいった
「ほら ここ! ここを読んでる全読者が 同じ行の上にィ」
 インクは泳ぐ魚の影をなぞる
 原稿の桝に引っかかって跳ねると ヒレが紙面を引っ掻いて読点 着水すれば鋭く払われて 強い跡が残っていく
 ペンが 叩きつけられ 立ち上がった文士さんが叫んだ
「さァ見なさい 同行の人! 」
 その勢いのまま窓まで歩き 部屋の障子戸を開け放った とたん「あッ」という声だけ部屋に残し 姿が見えなくなる
 駆け寄ったわたしは ぽっかり開いた窓から 沈む陽の中へ落下していく文士さんの 小さな影を見つけていた
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niceage1993 · 4 months
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 「今ならまだ引き返せる」そう言うくせに彼は、しっかりわたしの背後をとっている。優しく促すようなふりをしながら部屋に押し込み、恭しいふうを装ってベッドに押し倒す。
 ラブホテルのベッドは沈没船で、口付けが深くなるたびわたしは溺れるみたいに気が遠くなった。彼は拒絶されることを恐れて、時折目を泳がせている。中途半端に触れるくらいなら無理やりにでも愛せよ、と思う。どうせわたしは敵いっこないんだから。優しくするのもひどくするのも全て手の中にあるくせに迷う男が愛おしくて、心の底から憎たらしい。引き返すどころか進むことだってできない。
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travelfish0112 · 4 months
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新宿駅 0:34分発
5年間、その時間が経過する間に世界がこんなにも変わってしまうなんて想像してなかった。
5年間って約44000時間くらいで、小さい時で考えたら5〜10歳への移り変わりは確かに重大。でも、2005年と2010年で変わった事って、あまり思いつかない。結局ずっとDSやってただけだし。
でも、2019年から2024年にかけて、あまりなかも世界が様変わりしてしまった。
2018年、大学生だった私は聖蹟桜ヶ丘駅の近くに住んでいた。
2023年、社会人になった私は5年ぶりに夜の京王線に乗っていた。
0:34発だった最終列車は、0:18発になっていた。でも、相変わらず混んでいた。
新宿で会社の忘年会を適当にやり過ごしていたが、結局上司に捕まり、二次会まで付き合わされた。0時近くでやっと解放された私は、甲州街道改札でストリートミュージシャンたちの喧騒をふと見て、昔連れられて行ったライブハウスを思い出した。
名前を調べてみると、1年前に閉店して、今は違うライブハウスになっていた。
ライブハウスって居抜きとかあるのかな、なんて下らない事を考えていたら、ふとあの時飲んだ薄いコーラと、底が異様に濃いジントニックを思い出した。フロアは暗くて、端のテーブルの方にミュージシャン気取りが固まっていて、そこから流れてくるタバコの煙でいつも臭かった。
でも、あそこで知らないバンドを見るのが好きだった。
そんな事を思い出していた私は、高円寺に住んでいるのに、何故か京王線のホームに向かい、最終の八王子行きに滑り込んだ。
クリーム色に赤色の帯を巻いた列車は、軽快に夜の街を駆けていく。そして、少しずつ止まる駅で客を降ろしていく。
明大前で上手い事席に座れた私は、アルバムをスクロールして昔の写真を見返す。そこには髪色が今よりも少し明るい私がいた。そして、その写真は、当時の恋人が撮ってくれたモノだった。
あいつ、今何してんだろ。
インスタを開き、何人かの友人のフォロー欄を探すと、彼がいた。
「無事、娘が産まれました!」
一番最初に固定された投稿には、スリーショットと共にそう書かれていた。
5年間で世界がこんなにも変わってしまうなんて。
あの時の思い出がするすると抜け落ちていく様な感覚に陥る。小さい欠片が、特急が止まる度にその駅に落ちていく。
いつの間にか車両のお客さんは疎になり、向かいの席も空席になっていた。
窓に写る自分と目が合う。スマホの中の自分よりも髪が少し伸びて、しっかりしたコートを着ている自分と。
あの時、愛想笑いが出来なくて就活の面接で苦戦していたが、今では職場のおっさん達を笑顔でいなす事ができる。
あの時、グリルで魚を焼く事すらも出来なかったけれど、今ではお昼にお弁当を持って行っている。
でも、あの時と私は変わっていない。変われていない。
トンネルを抜けて、高架線を列車は登っていく。
日焼けた漫画の背表紙の様に、今見ている景色もまた昔の記憶になるんだろう。
あの時の私の目標ってなんだったっけ。忘れちゃったな。
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it-shine-reading · 1 year
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『彼といたら地獄も』  正月早々、歯痛になった。  もう、最悪。  彼と会う約束も、台無し。私はご機嫌斜めで彼と会う羽目になった。我慢するにはするのだけど、何をしていても、歯がじんじんと痛む気がして落ち着かない。年越し蕎麦も、お節もお餅も、この痛む歯で食べた。 「歯が痛むの、助けて……」  私は、どうしようもないことを彼に言ってしまった。痛いことを訴えたところで、私が悪いし、彼にはどうしようもない。どうしろというのだろう。こんなこと言って。でも、彼は優しかった。 「あ、そう。じゃあ、今日の映画は無しにしようか。集中できないでしょう。代わりに、話を聞いてあげる」  私は悔しかった。年の初めからこんなことになるなんて。デートが台無しだ。でも、それを正直に言えてよかった。虫歯は彼のせいではもちろんないし、私の機嫌が悪いのも彼のせいではない。今日はもう帰りたいと思った。そのくらい痛かった。それでも彼は帰してはくれなかった。彼の目を一目見て、それでいいと思っていたのだけど、どんどん気分が変わっていった。晴れやかに。楽しくなってきた。 「歯、痛む?」  彼はときどき聞いてくれた。その度に大丈夫と応えていた。不思議と大丈夫な気がした。真冬の寒空ではどこも寒い。かと言って喫茶店にいることもできなかった。コーヒーが沁みる気がしたから。とにかく口から離れたかった。意識を飛ばしたかった。ときどき、苦痛に歪む顔をしているような気がする。ブサイクだ。きっと。 「そんな顔しないで? 大丈夫?」  苦虫を噛み潰したような顔をきっとしていたのだろう。私はハッと我に返った。今まで、こんなに間の悪いことはなかった。私はいつだって気前が良くて、気立てだって良くて、しっかりした自分を演じていた。それがうまくいかなくなっていた。私はとぼけていた。もう、どうにでもなってしまえと思った。こんな自分、可愛くない。そう自分を責めた。お正月だし歯医者もやっていない。サイアク。それ以上に、彼との時間を大事にしたかった。したかったのに。 「ごめんね、今日はもう帰ろうかな。帰って寝るよ」 「疲れてるんならそうしなよ。歯が痛いのなら、もう少し付き合って。大丈夫だよね。ごめんね」  私たちはそうやって互いに謝ってから、また歩き出した。私の手を握る彼の手が暖かかった。それから、フードコートのベンチに座って、二人で喋ったのだった。彼といられて嬉しかった。彼との時間は他の時間とは違っていた。歯痛はあったけれど、なんとかなっていた。会話に夢中で、なんとかなっていた。だんだんといつもの調子になってきて、自分を取り戻した気持ちになった。彼に、感謝した。こんな自分でも受け入れてくれる彼でよかった。何度も帰る、と言ったけれど、帰らなくてよかった。こんな時間を過ごせるのなら、また歯痛になってもいいかな、なんて思った。地獄にいても、彼となら楽しかった。
彼といたら地獄も - どんなに高く飛ぶ鳥よりも想像力の羽根は高く飛ぶ
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asanagi-kuya · 1 year
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プリズム
バゴプラさんの第二回かぐやSFコンテストに応募した作品です(選外でした)。 テーマは未来の色彩。
 まずはじめにわたしたちのプリズムについておはなしします/  わたしたちにとってプリズムはとても大切なものです/  プリズムを光にかざすと白い光は三角柱のなかでさまざまな色に分かたれてその分かたれた帯はスペクトルと呼ぶとわたしは知っていますがみんなはただ虹と呼んでいます/  わたしたちはみんなひとりにつきひとつのプリズムを持ち人工太陽にそれをかざしてはやっと目に見える光の帯に感謝や願いや祈りをささげます/  人工太陽の光はそのまま見ると目がつぶれてしまうので必ずプリズムを通して見なければならないというのがわたしたちの決まりです/  目がつぶれるのは嫌なのでみんな守ります/  今日の朝時間にも同じ家に暮らすみんなで外の光の差し込む窓辺に集まって祈りました/  昼時間はそれぞれのいる場所で祈り夜時間になると寝台の上で朝時間と昼時間の光に感謝してやっぱりプリズムに祈るのです/  人工太陽の光が見えなくても感謝することは大切です/  プリズムもスペクトルもとてもきれいなのでわたしはお祈りの時間が好きです/  わたしたちはみんなちがう姿形をしているけれどもずっといっしょにいるとスペクトルに分かれる前の人工太陽の光のようにひとまとめになってしまってそれは良くないことなのでわたしたちは五千時間ごとに居住区に住む人の半分が別の居住区へと移動しなければなりません/  その半分が選ばれるのは無作為なので次はわたしなのかもしれないし違うかもしれません/  選んでいるのは機械だとみんな知っています/  なぜなら目覚めたときにみんなそれを習うからです/  だけど人はそれをプリズムの導きと呼んで感謝したり嘆いたりしています/  移動してきた人たちが街にまざるのはまるで豆のスープにミルクをたらしてもらったときにそっくりだとおもいませんか/  豆のスープやミルクは工場区にある食品工場で作られると習いますがわたしはまだ豆のスープを作る人に会ったことはありません/  大きい人たちはたくさんの試験に合格すると工場見学をすることができますが工場のことは誰にもはなさない決まりです/  大きい人たちにはわたしたちよりたくさんの決まりがあります/  前の五千時間にわたしはとても仲良くなった人がいましたがその人は選ばれてわたしは選ばれなかったからわたしはまだここにいてここにいるみんなは同じ人工太陽の下にいるので仲間と呼びます/  同じ人工太陽の下にいるあいだわたしたちはみんな仲間です/  仲間にはやさしくしなければいけません/  わたしは二千時間ほど前に雨を降らせる人になりたいと言ったらなれるわけがないと言って笑った人がいてそれを言われたときわたしの頭はとても熱くなって今にも大声を出して悪い言葉を使いたくなりましたが雨を降らせる人になるために我慢しました/  仲間にやさしくできない人は悪い人なのでそういう人は雨を降らせる人や風を吹かせる人にはなれないのです/  もうずっと前にずいぶんひどい喧嘩をした人たちがいましたがその人たちはすぐにいなくなりました/  そんな悪いことをする人はめったにいません/  ここは良いところです/  今日わたしは川へ行きました/  わたしがよく行く川です/  わたしの好きな川です/  どんな川かというとその川は純水が流れている川なので水しかありません/  居住区の中には草が生えていて魚がいる川が見られるところもあります/  その川はとても小さいです/  純水の川はとても大きいです/  わたしは水がごうごう流れるのをずっと眺めていました/  流れる水は光を反射して光ります/  この川は街の周りをぐるりと流れてそしてきらきらきらきら光って眩しくてそれはプリズムのかわりをするのです/  そうして街は守られています/  これがわたしたちの暮らしです/  こんな風に暮らしていました/  これらは思い出です/  もう終わりました/  これはわたしのプリズムなのでわたしのデータが全て入っているそうです/  もういらないので送ります/  わたしはプリズムが好きなのでいらなくても持っていたいけれど大きい人が送るようにと言うので送ります/  わたしの声は良くきこえましたか/  あなたはわたしの言葉がわかりますか/  あなたはどんな暮らしをしていますか/  あなたのところの光はプリズムにかざすとどんな色が見えますか/  教えてくれると嬉しいです/  さようなら/ ***  ぼくがそれを拾ったのはぼくのうつわの中だった。  水くみ場でぼくのうつわに水をためているときにぽちゃんと中に入ったのだ。  それは触ったことのない形をしていた。  ひんやり冷たくてすべすべつるつるで、だけどすごくとがっている。  匂いはしなかった。  ぼくはそれがクリスタルかもしれないとおもってどきどきした。  クリスタルはめずらしいから集めている人がいて、そういう人は食べ物やほかのめずらしいものとクリスタルを引き換えてくれることがある。  ぼくはぼくが知っている中で一番の物知りのおばあさまのところへそれを持っていった。  お水もちゃんと持っていったよ。  おばあさまにそれを渡すとおばあさまはこれは天上から来たものに違いないと言った。  天上というのは真っ白でヒカリというものがあってこことは何もかもが正反対の世界なのだと言い伝えられている。  遠い昔に天上を目指した人々の物語はここでは誰もが話すことができる。  おばあさまはその天上から来たものを大切にしなさいと言った。  ぼくはクリスタルじゃなくてちょっぴりがっかりしたけど本当に天上から来たものならクリスタルよりももっともっと宝物だからやっぱりうれしくなった。  眠る前にぼくはそれをにぎって形を覚えたり頬に当ててみたりもう一度かいでみたりした。  そうしてうとうとしてきたころ突然それから音がした!  ぼくはびっくりしてとびあがった。  音は小さかったけどぼくのねどこのあなぐらも小さいから音がぼわんぼわんと広がった。  ぼくはまわりのみんなが気づきませんようにとおもいながらそれの上にうつわをかぶせておなかのしたにうずめてなんとか音がもれないようにした。  そうして落ち着いてから音にじっと耳をこらすとそれは小さい人がなにか話しているみたいに聞こえた。  何を言っているのかはわからなかったけど確かに人の話し声みたいだ。  この天上の宝物には小さい人が入っているのかもしれない!  ぼくはあわててそれをおなかのしたのうつわから取り出して誰かいるのってそっときいてみたけれど返事はなかった。  耳にひっつけたけどもう何も聞こえなかった。  ぼくはまた横になって、それをなくさないようにぎゅっとにぎったらちょっと痛かったからふんわりにぎり直してまた眠ることにした。   起きたらまたおばあさまに聞きにいってみよう。 了
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no3ito400 · 1 year
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140字小説
[ 400字小説 / 03 ]
ツイッターアプリを開いて、 「恋愛かあ」 そう呟いた。単語アプリでランダムに表示されたワードで140字小説を書く。そう決めた一発目がこれだった。一発目と決めたからには変更はできない。 もう何年も恋愛から遠ざかっている私は頭を抱える。その時、隣で『ブッ』と旦那が屁をこく音がした。
「これでよし。送信、と」 メモアプリで創作した140字小説をツイッターアプリにコピペして、送信ボタンをタップする。これで私が書いた小説が全世界に向けて発信された。 たかがワンツイートだと言う勿れ。140字でも立派な小説だ。次はこれをどうやって400字のショートショートにまとめるかで、私は頭を抱えた。
「うーん、これじゃまだ短いな」 どうせなら140字小説と同じように、制限文字数ギリギリまで使いたい。それに、胸を張って小説として公開できるようなちゃんとした文章にしたい。 そうこうしているうちに上限になり文字数
2022/10/09
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kobitonoheya · 7 months
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カーテンを閉じたあとに
「この主人公の女のように、
 大切にされたいと望んでやったあのことによって、
 もしも彼の大切なひととなることからひとつ、
 遠ざかっていたならば……今私はどんな気持でいて、
 変えたいのならば、何をすればいい?」
興味は既にお気に入りの女流作家のもたらした新刊を閉じることを求め、今は胸に詰まった感情、頭にのぼった考えなど書きつける、どんなものでもいい、紙とペンが必要だった。
彼女はいつかのためにとたいそう大事にとっておいた、表紙にウィリアム・モリスの素朴に美しいグラフィック印刷がなされた小型のノートと、日常空いた時間、イラストを描くのに使うオレンジのペン、をなんとか用意し、目の前のガラスの低いテーブルに置いた。
そしてどしりと布張りのひとり掛けソファに腰を下ろすと、目を閉じ息をついた。
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no3novel · 1 year
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優しさの呪縛
[ 書く習慣 / 01 ]
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tebasaki700 · 5 months
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「ゴミ箱の幽霊」
「あれっ、ここに、ゴミ箱なかった?」
 同僚が声を上げた。
「いや、なかったですよ」
 と答える。
 それぞれの個室に小さなゴミ箱があるばかり。
「入ってきた時に青くてちょっと大きめのゴミ箱が見えたから、後でゴミ捨てようって思ったのになあ」
 同僚はぼやきながらていねいに手を洗う。水音をぼんやりと聞きながら、ふと斜め左を見る。青いゴミ箱がそこにある。振り返って見ると、そこには何もない。
「・・・・・・幽霊だ」
 と呟くと、同僚は手を拭きながら
「ゴミ箱の? なんか弱そう」
 とうすく笑った。
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lnlymouse · 4 months
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掌編集の挿絵です。
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reitomorisaki · 6 months
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『透明な足のあと』
ここからは地域ごとにお伝えします。
昨日午後三時頃、市の南西部で、非常に大きな粒の雨が降りました。
現地で撮影された映像には、雨粒の弾けたところに猫の足跡が現れる現象が記録されています。
映像では、点々と現れる足跡を追って子供が走る様子や、傘の下からカメラ向ける人々の姿もありますが、現地記者の報告によると、この後、雨は数分で止み、空は晴れ渡ったとのことです。
一夜明けて今日。
市の職員も、車のボンネットや、公園のベンチに残る乾いた足跡を確認しました。
気象学の専門家によれば、このような現象はまず前例がないとのことで、市長はこの現象を観光資源化するよう指示し、庁舎内に新たな専門部会が立ち上がったとのことです。
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pikahlua · 2 years
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MHA Chapter 362 spoilers translations
This week’s initial tentative super rough/literal translations under the cut.
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1 俺が失敗すれば おれがしっぱいすれば ore ga shippai sureba "If I fail"
2 棺の中にいる皆 このなかにいるみんな ko no naka ni iru minnda "everyone in this coffin"
3 殺されてお終いだ ころされておしまいだ korosarete oshimai da "will be killed and it'll be over."
tagline 1 放て必殺‼︎ はなてひっさつ‼︎ hanate hissatsu!! Fling and kill with certainty!!
4 胸張りいや環 むねはりいやたまき mune hariiya Tamaki "Stick out your chest, Tamaki!" (Note: This is an idiom where Fat Gum is telling Tamaki to stand with pride.)
5 さすがっス先輩‼︎ さすがっスせんぱい‼︎ sasugaSSU senpai!! "Way to go, upperclassman!!" (Note: Literally this means "just as we expected of you.")
6 俺知ってるんだぜ おれしってるんだぜ ore shitterunda ze "But I know"
7 おまえが本当はすげェ才能持ってること おまえがほんとうはすげェさいのうもってること omae ga hontou wa sugeE sainou motteru koto "that the truth is, you have amazing talent."
8 眩い光の言葉 まばゆいひかりのことば mabayui hikari no kotoba "The words of a dazzling light"
9 他者が与えてくれた宝もの たしゃがあたえてくれたたからもの "Treasures given to me by others"
tagline 2 No.362 Light Fades to Rain  堀越耕平 ナンバー362 ライト フェイズ トゥ レイン  ほりこしこうへい NANBAA 362 RAITO FEIZU TU REIN   Horikoshi Kouhei No. 362 Light Fades to Rain   Kouhei Horikoshi
10 俺はこれまで受け止めきれなかった おれはこれまでうけとめきれなかった ore wa kore made uke tome kirenakatta "I never could receive them until now."
11 宝の重さに潰されてしまうから たからのおもさにつぶされてしまうから takara no omosa ni tsubusarete shimau kara "Because I would have been crushed by the weight of those treasures."
12 自分を卑下してる内は楽だったから じぶんをひげしてるうちはらくだったから jibun wo higeshiteru uchi wa raku datta kara "Because that was easy for me, who humiliates myself."
13 皆 みんな minna "Everyone"
14 ありがとう arigatou "thanks"
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1 小ざかしい! こざかしい! kozakashii! “Insolent!”
2 混成大夥 こんせいたいか konsei taika Vast Hybrid
3 波動砲︎‼︎ プラズマキャノン‼︎ PURAZUMA KYANON!! Plasma canon!!
4 俺を強くしてくれる おれをつよくしてくれる ore wo tsuyoku shite kureru Please give me strength
5 吹つ飛べ‼︎ ふつとべ‼︎ futsutobe!! "Blow him away!!”
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1-2 いい加減に理解…しろ! いいかげんにりかい…しろ! ii kagen ni rikai...shiro! “Just understand it...already!” (Note: This is an idiom so the translation is not word-for-word exact.)
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1 なんで nande “Why”
2 考えてみろ…! かんがえてみろ…! kangaete miro...! “Try to think...!”
3 全盛期のオールマイトが ぜんせいきのオールマイトが zenseiki no OORU MAITO ga “Would All Might in his prime”
4 死ぬかあ? しぬかあ? shinu kaa? “die”
5 こんなもので……! konna mono de......! “from something like this......!”
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1 少しは すこしは sukoshi wa “Just a little,”
2 考えてみろ!!! かんがえてみろ!!! kangaete miro!!! “try to think [about it]!!!”
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1 ば… Ba... “Ba-...”
2 他の皆頼むわ ほかのみんなたのむわ hoka no minna tanomu wa “Take care of everyone else.”
3 勝たなきゃなぁ……出久… かたなきゃなぁ……いずく… katanakya naa......Izuku... “I have to win, huh......Izuku...”
4 ダメだ行くな‼︎ ダメだいくな‼︎ DAME da ikuna!! “No, don’t go!!”
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1 右 みぎ migi “Right[side]”
2 ���て みて mite “He saw”
3 避けた⁉︎ よけた⁉︎ yoketa!? “and dodged it!?”
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1 "個性" "こせい" “kosei” Quirk:
2 爆破 ばくは bakuha Explosion
3 掌の汗腺からニトロのような汗を出し爆発させる てのひらのかんせんからニトロのようなあせをだしばくはつさせる tenohira no kansen kara NITORO no you na ase wo dashi bakuhatsu saseru The sweat glands on his palms secrete a nitro-like sweat he can then detonate.
4 彼の編み出した"クラスター"には本人も知らない副作用があった かれのあみだした"クラスター"にはほんにんもしらないふくさようがあった kare no amidashita “KURASUTAA” ni wa honnin mo shiranai fukusayou ga atta The Cluster he devised had a side effect even he doesn’t know about.
5 汗を溜め玉として放出するこの技は掌の腺に多大な負担を強いる あせをためたまとしてほうしゅつするこのわざはてのひらのせんにただいなふたんをしいる ase wo tame tama to shite houshutsu suru no waza wa tenohira no sen ni tadai na futan wo shiiru This technique, which discharges his sweat as a ball, puts a huge strain on his palm glands.
6 勝ちを見据え腺に"玉"を溜め続けた結果 かちをみすえせんに"たま"をためつづけたけっか kachi wo misue sen ni “tama” wo tame tsudzuketa kekka As a result of his glands continuously accumulating balls of sweat in anticipation of victory,
7 "玉"は「別の出口」を求め体中から漏れ出す "��ま"は「べつのでぐち」をもとめからだじゅうからもれだす “tama” wa 「bestu no deguchi」 wo motome karadajuu kara moredasu the ball seeks out another exit and leaks out from his whole body.
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1 全身からの爆破が ぜんしんからのばくはが zenshin kara no bakuha ga Explosions from my whole body
2 更なるスピードを齎していた さらなるスピードをもたらしていた saranaru SUPIIDO wo motarashite ita were bringing out even more speed.
3 体中が痛え からだじゅうがいてえ karadajuu ga itee I hurt all over my body
4 痛みん中でバトんのも癖ぇ見つけてバトんのも いたみんなかでバトんのもくせぇみつけてバトんのも itamin naka de BATOn no mo kusee mitsukete BATOn no mo Whether it was fighting while in pain or finding little habits and fighting (Note: “Finding little habits” refers to Izuku’s tendency to look for patterns, like with Katsuki’s “right...finger...feint” a few chapters ago.)
5 全部てめーが通った道だっけな ぜんぶてめーがとおったみちだっけな zenbu temee ga tootta michi dakke na that’s all the way you did things, huh. (Note: Literally, he says “all of that is the path you took.”)
6 なァ出久 なァいずく naA Izuku Hey, Izuku
7 俺まだ おれまだ ore mada Can I still
8 おまえに追いつけるかな おまえにおいつけるかな omae ni oitsukeru ka na catch up to you?
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1 何故苛立つのだ なぜいらだつのだ naze iradatsu no da Why am I getting irritated?
2 OFAを持たぬ一般人に ワン・フォー・オールをもたぬモブに WAN FOO OORU wo motanu MOBU ni By this extra who doesn’t have OFA?
3 何故僕は今焦っている⁉︎ なぜぼくはいまあせっている⁉︎ naze boku wa ima asette iru!? Why am I so anxious!?
4 ぶっ壊れろ‼︎ ぶっこわれろ‼︎ bukkowarero!! “Break the hell apart!!” (Note: This is flair I’m adding to a word that otherwise just means “break.”)
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1 あぁ… aa... “Ah...”
2 そーだ soo da “That’s right.”
3 いや… iya... “Nah...”
4 まァ… maA... “well...”
5 出会い方があんなでよ… であいかたがあんなでよ… deai kata ga anna de yo... “with the way we met...”
6 色々クソみてーな頃だったし いろいろクソみてーなごろだったし iroiro KUSO mitee na goro datta shi “there was a bunch of shit happening then, and”
7 なんとなく言う機会なくなってったんだけど…… なんとなくいうきかいなくなってったんだけど…… nantonaku iu kikai nakunattettanda kedo...... “somehow I didn’t have the chance to say it, but......”
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1 俺 おれ ore “I”
2 サイン欲しかったんだよなぁ サインほしかったんだよなぁ SAIN hoshikattanda yo naa “wanted your autograph.”
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1 有志の気象情報によりますと 先程まで快晴だった関東・中部・関西地方ですが ゆうしのきしょうじょうほうによりますと さきほどまでかいせいだったかんとう・ちゅうぶ・かんさいちほうですが yuushi no kishou jouhou ni yorimasu to  sakihodo made kaisei datta Kantou・Chuubu・Kansai chihou desu ga “According to the weather information from volunteers, until a while ago, the Kantou, Chuubu, and Kansai regions were fine, but”
2 急激な温度上昇が起こり気象に乱れが生じているとのことです きゅうげきなおんどじょうしょうがおこりきしょうにみだれがしょうじているとのことです kyuugeki na ondo joushou ga okori kishou ni midare ga shoujite iru to no koto desu “apparently there has been a sudden rise in temperature and a weather disturbance is occurring.”
3 雨でも降るのかしら あめでもふるのかしら ame demo furu no kashira “I wonder if it will rain.”
4 先の戦いを擦っているだけじゃない… さきのたたかいをなぞっているだけじゃない… saki no tatakai wo nazotte iru dake ja nai... “Weren’t you just wearing yourself down in that last fight...”
5 何故勝てると思った? なぜかてるとおもった? naze kateru to omotta? “so why do you think you can win?”
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1 僕たちは準備した ぼくたちはじゅんびした boku-tachi wa junbi shita “We prepared.”
2 魔王の身体は完成した ラスボスのからだはかんせいした RASUBOSU (kanji: maou) no karada wa kansei shita “The body of the last boss (read as: demon king) was completed.”
3 理解したか?この先は りかいしたか?このさきは rikai shita ka? kono saki wa “Do you understand? From here on,”
4 "敵"の物語だ "ぼくら"のものがたりだ “bokura” (read as: VIRAN/teki) no monogatari da “is the story of us (read as: villains/enemies).”
5 あの子雨嫌いなんだよねぇ… あのこあめきらいなんだよねぇ… ano ko ame kirai nanda yo nee... “That kid hates rain...”
6 心臓がーーーーー しんぞうがーーーーー shinzou ga---- “His heart----”
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Page 16-17
tagline 道半ばでーー… みちなかばでーー… michinakaba de---... Midway through---...
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travelfish0112 · 1 year
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All day
昼間は暑いけど、夕方からは涼しくなるこの時期が好き。シャツ一枚羽織ればちょうど良くて、梅雨前だから湿っぽくもなく、あの汗ばむ暑さもまだ先。
私は伸びた髪を手櫛で梳いて、今年こそは髪を切ろう、と小さく誓う。やっぱり長いと首元があまりにも暑い。
そんなことを考えながら、私は海を見ていた。目の前の太平洋は、私の1.0の視力では地平線まで何も見えなくて、だからこそこのままずっと進んでいくと果ての世界があると考えた昔の人の気持ちも少しは理解できる。
特にやることがない時は、気づくとこの海岸まで車を走らせてしまう。
小石で出来ているこの海岸は、遊泳禁止のお陰かほとんど人が居ない。朝はぽつぽつと釣り人がいるが、夕方はあまり見かけない。
型落ちのSUVをガタガタ言わせながら海岸まで乗り入れて、海に対して平行に車を止める。そして海岸側にある助手席に周り、ドアを開けて海を見るために横向きに座る。
ダッシュボードを開けて、中からセッターを出して火をつける。喫んで、ゆっくりと煙を吐いた。上る煙は風で流れていく。
この前、斉藤 海人の3回忌だった。
私の恋人だった。
海人と出会ったのは確か5年前。あの時の私は仕事も上手くいかず、趣味も無いから発散出来ることもなかった。そして限界に達した私は仕事を辞めた。
そんな時、私は近所の中古車屋で80万で売られてた型落ちのフォレスターを衝動的に購入した。趣味も無く、大して交友関係もなかった私は、当時の同世代の人たちと比べると貯金残高はとても多い方だったと思う。でも、何も目標が無いのに貯めているのが突然馬鹿らしくなったから起こした衝動的な行動だった。
ペーパードライバーだった私は初心者マークを付けて、Googleマップで見つけた行ってみたいところにとりあえず車を走らせる、みたいなそんな事をして毎日を過ごしていた。
ある日、私はこの海岸に初めて車を走らせた。初めてきたその時から、人があまり居ないこの海岸が好きになった。景色も、雰囲気も。
1時間くらいぼーっとして帰ろうとした時、海岸の入り口でバイクに跨って何度も何度も蹴っている人が居た。
「大丈夫ですか?」
いつもは声をかけないのに、何故かその日は声を掛けた。
「いや、なんか調子悪くて……。エンジン掛からなくなっちゃいました」
そう困ったように笑いながら返した彼が海人だった。
そのバイクは、全く詳しくない私が見ても明らかに古いと分かった。正直、この場で直すのは難しいような気がした。
「何処まで帰るんですか? よかったらとりあえず送っていきますよ」
そんな言葉を私は口走っていた。正直、今でもなんであんなことを言ったのか分からない。彼も少し驚いた顔をして、少し迷ったような顔をした後、地名を言った。そこは、私が住んでいるところからもあまり離れていない場所だった。
「そこなら本当送りますよ。私の家からも15分くらいなので」
恐縮する彼を押し切って、私は彼を車に乗せた。バイクは一旦、海岸の入り口に留め置いた。軽トラを持っている友人に連絡をしたら、一緒に取りに行ってくれる算段をつけられたらしい。
こうして私は、車に初めて乗せた人が海人になった。
車で何を話したか、正直覚えていない。きっと本当に他愛もない雑談をしていたら、もう彼の家に着いた。
それからも私は時折車を海岸に走らせた。暫くしてまた就職してからも、やる事がない休みの日は海岸にいた。
海人も直した原付に乗ってたまに海岸で釣りをしていて(彼曰くここは釣れないけど人が居ないからここで釣りをしているらしい)、会ったら少しずつ話すようになった。そして、彼とは海岸でたまに会う関係から休みに会う約束をするような仲になり、気づけば海人がいない生活を考えられないくらい、お互いの生活にとってお互いが大切な存在になっていた。
付き合い始めてからは海岸待ち合わせでは無く、海人は私の家に原付で乗り付けてきて、私の車に乗り換えて一緒に海に向かった。そして海に着くと、何をするわけでも無く、たまに話して、たまに微睡んで、たまにくっつき合い、ただ海を眺めていた。
海人は海岸に着くと車を降り、後部座席のドアに持たれてセッターを吸った。いつも自分の胸ポケットに入れていて、そして忘れた時用にとダッシュボードの中にも一箱置いていった。
私は煙草を吸っていなかったけど、この海岸に流れるあの煙の匂いは嫌いじゃなかった。
そんな彼が居なくなったのは2年前。
あの時期、私は再就職した会社で新規事業の立ち上げメンバーに選ばれ、その仕事の佳境だった。一番忙しい時は休日返上で働き、平日も早朝から深夜まで働いていた。少ない休みも、気づいたらすぐに過ぎ去っていた。
小さい飲食店を友人と経営していた海人は、私の休みに自分の休みも合わせてくれた。ただあの日は海人だけが休みの日だった。晴れて気温も高かったけど、風が強かった。
あの海岸で小学生が3人遊んでいたらしい。ただあそこは遊泳禁止だ。海岸は小石で出来ているし、水深もすぐ深くなり、何よりも潮が速い。そんな場所であの日は南風のせいで波も高かった。
海で遊んでいた3人のうち1人が足を滑らせて溺れかけていたのが見えたらしい。波を被り、見えなくなる。
そこで咄嗟に海人は海に突っ込んだ。そして海に沈む彼の掴み、陸に向かって引っ張った。その瞬間、波を被り、溺れた子はその波に押されて陸に打ち上がった。
でも海人はそのまま飲まれた。
他の小学生が近くの家に助けを求めたお陰ですぐに海人の捜索は始まった。でも、見つからなかった。帰ってこなかった。
あの古い原付だけ、海岸に留め置かれていた。
そんなこの海岸が、私は少し憎かった。それでも私はここに通ってしまう。
海人にまた会いたい。でも、私は自分で海に入っていく勇気は無い。
だから私は今日もセッターに火を付ける。せめて、少しでも思い出せる様に。そして、願わくば、少しでも私の寿命が短くなります様に。
吐いた煙は変わらず、海風に流された。
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it-shine-reading · 2 years
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『コーヒーと楽しみ』  ぜんぶ、コーヒーがあれば解決すると思っていた。自分の中のことは、コーヒーがあればなんとかなると思っていた。不思議とそう思っていた。この世界がうまくいかなかったり、いや、違う、自分がうまくいかなくて、本当に心底ついていないなと思うときだって、コーヒーを飲んだら安心した。それが僕のちょっとした真理だった。  世界は、くそだ。そう思ったこともある。だけど、この不条理な世界を乗り切れない、楽しめない自分がいて、その自分がくそなだけであって、世界は平然としてあるだけなのだ。世界がくそだという人間が、くそなだけで、楽しんでいる人は楽しんでいる。何が正しいのか正しくないのかだって、世界は決めない。ただ楽しんでいる人がいる、そうでもない人がいる、それだけの話なのだ。  コーヒーは僕を落ち着かせる。そんな僕を。たじろいでいる僕に一呼吸くれるのだ。この世界でどう生きたらいいのかわからない僕だって、なんとか生きていられるような気がするのは、コーヒーがあったからだ。それはなんでもない、ただの飲み物であって、それによって何かが変わるというわけでもない。いたたまれない日常を生きている人間に一呼吸おくことをさせるのは、コーヒーだった。コーヒーがあるから生きていられると言っても言い過ぎじゃない。世界にどんなに絶望しても、コーヒーは世界は変わらずにそこにあった。  コーヒーを通して世界を楽しんでいるのかもしれないと思う。苦いコーヒーを飲むことで、世界の何かを感じているのかもしれなかった。あるいは、コーヒーによって近づく死を私は享受しているのかもしれない。  コーヒーを飲むことで私の中にできる構え。それによって一気に集中したり、ほころんだりする。世界はあるようにある。ないものはない。誰かの意思だったとしても、それはそれで世界だ。自分の意に沿わないものは避けるしかないし、楽しめるものは楽しんだらいい。問題なのは、この世界を楽しみきれない自分にある。問題なのは、他ならぬ自分なのだ。いろんなことをセーブし、抑圧し、節制し、楽しむことができていない。あれはダメこれはダメこれはしないこれはしてはいけない、いろんなことで自分を縛っているのは自分である。楽しみを享受することは、本来的に自由であるはずなのに。いろんな理由によって、自分から楽しめないようにしている。そんなのは馬鹿げている。それでも、やめられないのが人間なのかもしれないと思ったりもする。  楽しむことをしなければ、楽しめない。楽しもうと思わなければ、楽しめない。私には楽しいことは少ないような気がする。人と比べてどうかということではなくて、生きている総体として絶対量が少ない。楽しまなくては人生は楽しくないのだ。そんなことはわかっているつもりだ。つもりなのだけど、全然わかっていない。楽しもうと思えないからだ。楽しもうと思えないように世界がデザインされているのではなくて、自分が楽しめないから、楽しくないのだ。コーヒーの苦味はそんなふうにデザインされている。つまり、楽しもうと思えば美味しい飲み物になるし、苦いと思ったらただ苦い飲み物に過ぎない。  人間はいつか死ぬ。コーヒーを飲もうが飲むまいが死ぬ。人は何をしていたって死んでしまう。何かの道の途中で。意思の途中で。  楽しめているか、それを問うために今日も、僕はコーヒーを飲む。
コーヒーと楽しみ - どんなに高く飛ぶ鳥よりも想像力の羽根は高く飛ぶ
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shunya-wisteria · 6 months
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秋旅2023 東北散策 - リゾートしらかみ
昨年、豪雨被害で断念となった五能線 リゾートしらかみに再挑戦してみた。
青森-秋田間を絶景の五能線経由で結ぶ観光列車 リゾートしらかみ。本当は昨年夏の東北旅行の目玉になるはずだったのですが…、直前 および当日の豪雨によってお流れしてしまい(涙)誕生日休暇を利用してこの度、リベンジしてみました。
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都内から東北新幹線で新青森、そこからリゾートしらかみの始発駅 青森駅へ。午後の青森発 秋田行のリゾートしらかみ4号が今回のお目当て。お昼少し前に青森駅に降り立ち、少し時間があったので、ねぶたの家 ワ・ラッセを訪問。こちらも本当は昨年の夏に訪れてみたかったのですが、ちょうど展示入れ替えのための休館日に重なるというバッドタイミング…、事前調査不足でしたね。今回はちゃんとオープンしていることを確認した上での再訪。大迫力のねぶたを見学。津軽煮干しラーメンをすすってお腹を満たしたところ、ちょうど程よい時間に。お酒とおつまみを調達し、いざ青森駅ホームへ。
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リゾートしらかみは、3つのタイプの列車(橅・青海・くまげれ)が存在し、今回 私は最も新しい橅編成を狙いリゾートしらかみ4号をセレクトしたのですが…、車両故障の影響で選ばらえたのは国鉄気動車を改造した「くまげら」君。最初に目にしたときは結構ショックでした…。まあそういうこともあるよね、仕方がない(かわりに貴重な国鉄車を楽しもう)、と指定した先頭車両 海側最前部の座席につこうとしたものの…、編成変更に伴い指定された番号の席が存在しない!車掌さんに確認し、代わりの席に案内してもらいました。一応 海側の窓際席を用意してくれてはいたものの、中間車両の最前部で見通しがあまりよくなく、足元も(他の座席と比べると)狭めという…。どうやら私はリゾートしらかみとの相性がよろしくない模様。
あまりネガティブになっても勿体ないので、今の状況を存分に楽しもう!起きたことを��悔するのではなく与えられた状況をいかに楽しく過ごせるかも才能のうち、とポジティブに考え、絶景の五能線旅をスタート。日々の面倒ごとやストレスを忘れ、穏やかに流れる車窓を見ながらお酒を飲む。最高ですね。
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日本海に沿った絶景を楽しみながら列車は千畳敷駅に到着。ここでしばしの停車時間を利用し隣接する千畳敷海岸を散策。海底が幾度となく隆起し、出来上がった岩の海岸。夕焼け時ということもあり、水面に映る夕日を堪能。日が沈んだ後のブルーアワーもきっと綺麗なんだろうな、と思いつつも列車の発車時刻の関係上、泣く泣く退散。
列車は東能代から奥羽本線に入り、終点 秋田へ。この日は昨年の夏以来2回目の秋田にて(駅ナカでいぶりがっこをつまみに一杯楽しんだ後)一泊、翌日に備えます。
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no3ito400 · 1 year
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『登山の日だから』
[ 400字小説 / 02 ]
お題:今日は何の日、登山の日
『そこに山があるから登るんだ』 そんな名言を遺したひとを私は知らない。車で登るドライブとは違い、歩き登山は遠足でしかしたことがない私にとって、歩いて登ることは未知の世界だ。
苦労して登った山頂からの景色は最高らしいが、それが初日の出だったりしたら、もう夢物語でしかなくて。そんな私にとって山とは山そのものを眺めたり、山の景色を楽しむものであって、決して山頂から眼下の景色を楽しむものじゃない。だから、 「山に登ろう」 恋人にそう言われた時は、一瞬、何を言われたのか分からなかった。
「ドライブじゃなくて?」 思わずそう聞いてしまったけど、仕方がないと思う。 「そうじゃなくて登山ってやつ」 そう言われてピンと来た。真の登山好きなら『やつ』なんて付けない。またいつもの思い付きに違いない。 「なんでしたいか聞いていい?」 そう聞いてみたら思った通りで。単純でとても可愛いひとを私はよく知っている。
2022/10/03
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