Tumgik
#伸長ダイニング
takanomokkou · 2 years
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たまにやってくる来客用に大きさを変えられるダイニングテーブルはいかがでしょうか。 シェルダイニングテーブルは、角度のある脚部と小口がスタイリッシュなデザインを際立たせています。 天板をスライドさせて中天板をはめ込むと天板が大きくなります。 軽い力でできるので、女性でも気軽にご使用いただけますよ。 #高野木工#takanomokkou#国産家具#木製家具#家具#大川家具#北欧風インテリア#ナチュラルインテリア#シンプルインテリア#モダンインテリア#家具選び#家づくり#ダイニングテーブル#食卓#食事#ダイニング#テーブル#伸長式テーブル#伸長式ダイニングテーブル https://www.instagram.com/p/CeQYq3KrAfO/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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inadamiho · 2 years
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2022/10/12
気軽に文を投稿できる場所を求め、Tumblrに開設してみました。
ここはわたしのとりとめもない話をお送りする場所です。文章力はないし、むしろ自信はありません。
頭の中は普段からやや散らかっておりますので、
「おい!ですますではじまったのに、なぜ体言止めに?!」「口調違くない?!」
と言うこともあるでしょう。
しかしそんなことも気にせず始めたかったのだ。
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Tumblrの機能だっていまいちわかっていない。
(今もTumblrのことをTumblerと書き、直したくらいです。)
Twitterの延長の心でつづりますね。
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そういえば静岡に家族旅行に行った。大井川鐵道周辺の猫のいる民宿を選んだ。
温泉水を煮詰めて塩を作ったり、展望台に行き天体観測などをした。どれも話したいことはたくさんあるけど、特にお世話になった宿のご夫婦とのお話や暮らしに衝撃を受けた。
私は目黒のビジネス街で生まれ育った。大変便利な場所だけどこどもの居場所がない街だ。
物や人、情報の溢れた街。それが当たり前だと思って暮らしてきた。しかし、ある意味とても軟弱であることも薄々分かっていた。
田舎で育った父の方が創意工夫が得意で、買わなくても有り合わせの物でちゃちゃっとアイデアを出して解決する力があった。母は雪国育ちなので足腰がとても強く体力があった。
物事に対する忍耐力も桁外れである。
性格も相まって、いよいよ軟弱だった私とって、それらはコンプレックスだったなあ。
宿のご夫婦は自分たちで家を工夫して改装していた。改装する技術もあれば、木材やガラスは人脈で得ていた。どれも不要となったものをもらって利用していたのである。
「お金をかけなくてもできるわよ」
とおっしゃっていた。しかしそれは持ちつ持たれつできる人間関係を構築しているのと、技術を身につけたから達成されたのである!畑では大豆やあらゆる野菜がイキイキと育っていた。早朝から晩まで動き回る体力があった。いやぁ、すごい。憧れる。
塩作りのおじいさんはその辺に生えている木を蒸留して、素晴らしい香りを作っていたし。とくに目的はなくやってみたとのことだった。
夜布団に潜った私は、
!!!!!クリエイティブとはなにか!!!!!
私の頭は混乱した。
クリエイティブそうにしているものがクリエイティブと呼ばれ、クリエイティブそうにしていない物が真のクリエイティブな気がしたのだ。
恥ずかしさが込み上げた。
○○がないなら作れば良いじゃない!そんな風に思ってがんばることもたまにはあるが、なんていうかまだまだ工夫できるるしいけるじゃん��と思った。
民宿のダイニングは明らかに居心地のよかった。
インターネットに溢れているインテリアもよいが、そんなことより心地よいとはなにかを分かっているのである。決してスタイリッシュとはちがう。民宿のお父さんが作った壁の色のチョイス、考え、夢中でお話を聞いた。楽しかった。
決して背伸びをせずに、心を尽くして作られたのだろうな。そういう思いがあちこちに染み込んでいたから心地よかったのだろうな。
心地よさとはなにか、人との距離感とはなにか、自分らしさとは何か、試行錯誤して見つけたご夫婦の姿やお話にえらく胸を打たれたのだと思う。
なにせ遊び心が素晴らしい。私はこんな大人になりたいなあと思った。田舎暮らしをしたり、真似ることなくても、私には私の遊び心があるんだろうから。
私自身を一生懸命楽しんだら70歳になったころにはもう少し先にいけてるかもね!
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今回は旅の話がありましたが、普段は私の家から1km圏内の出来事を綴ると思いますのでそのように心づもりをお願いします。
なにせ暮らす町からあまり出ない。
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shigerunakano · 5 months
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満天の朝焼け (5)
九か月後
 鳥取県鳥取市内の真司の生家に腰掛けながら、彼の母親と話す真司と愛美はさながら、長年寄り添った夫婦である。しかし、彼らはお互いに籍を入れた夫婦ではないし、愛美に関しては真司の母親と顔を合わせたのは初めてなのだ。しかし愛美はにこやかにかつ流暢に話し続けており、真司の生家は彼が生まれる直前に改築され、明らかな洋館と呼ぶべき外観であり内実だが、田舎の普通の民家という条件を考慮しても、やはりこじんまりした印象を与える。部屋の一端に座敷が一区画、中二階とは異なる仕組みで八畳仕切りをまたいで設置されておりテレビとテーブル、そして座布団がしつらえられている。すなわちリビングである。キッチンに併設するダイニングのテーブルには名産のらっきょうと和食が並んででいた。かなり気を遣った様子である。父親は先ほど軽く顔を出していたのでもう大丈夫だろうと思われた。
 彼らが来ている服は、地味な色味のフォーマル寄りのカジュアルといった趣の洋服であり、ヨーロッパの富裕層の子息を思わせた。お互いの打ち合わせでそうしたのではなく、偶然ルックスが似通ったのである。この頃の流行であると言えるだろう。よくよく考えてみると、愛美の様子はどこか空々しく感じられた。いやいや相手をしている。もしくは早くこの場を去りたいと思っているかのようだ。しかしこれは自分の気のせいかもしれないと思った。
正直年末という特殊な時期に交際相手を両親に紹介するのはやや気が引けたことは確かだ。しかし愛美には大学の授業や研究会でやりたいこともあるだろうし、アルバイトもしている。しょうがなかった。もっとも自分の仕事はウーバーの配達と翻訳業という融通の利くものの。そういうわけで、大晦日の今日着くように、車を走らせた。運転は免許を有する愛美が父親の車を借り、行った。名古屋市で一泊した。
これは一般的にそして全般的にみて幸せな時間なのだろう。自分の愛する女を母親に紹介できるのだ。しかし彼にはそう思えなかった。目の前にあるものはボタンの掛け違い、よもやすれば着る服を間違えた結果なのだ!そうとしか思えなかった。
両親が寝静まり、愛美と二人で第七十四回紅白歌合戦を見ていた。少し眠たい。こうしていると、未来のこと、過去のこと、更には自分が生まれるずっと前の百年二百年前の出来事がシームレスに繋がっているように思われた。直線もしくは線分が生じ、複数化しつつある。彼は恍惚としていた。
翌日、年が明けてのことだが、午後になって両親が仕事の関係者に挨拶をしにいくので、夕方まで帰らないと述べた。そこで元日ながら性交に及ぼうと思い至った。
お互い歯磨きをして真司が子ども時代に使っていた部屋に向かうと、すぐさまことに及んだ。舌を絡めたキスをする。お互い降雨ふんしているのが伝わってくる。早めに切り上げて、彼女の股間をまさぐる。喘ぎ声が聞こえる。随分相手のペースに合わせてやれるようになった。
「舐める」
 と愛美か真司のどちらか片方が言う。彼は服を脱ぎだす。そして彼女も。彼は思う。まるでこの時のために発明された物体を剝いでいるようだと。この感情はまさしく感動である。彼女が少しく遅れて脱ぎ終える。せわしなく手コキを3秒ほどした後に口に咥える。普通ならそっけないと感じるかもしれないが、それが逆によく感じた。はっきり言って上手いのだ。みるみる内に勃起した陰茎は自らが思考しているかのようである。彼女は口を離すと尋ねる。
「お願いしていい」
「何」
「目隠ししていい」
「え、どうやって」
真司は尋ねる。
「ブラ」
 と彼女は声を立てて微笑する。
「え、まじで」
 と、驚いたが、すぐに同意した。興味があった。
 彼女は、白の光沢感のあるブラジャーをしており、真司の頭に巻き付けると結びだした。ブラジャーは伸縮性に富む設計であり、真司は即座にゴムか何かの質感を察知した。襞のことである。そのまま愛美は片結びを施す。
「どう」
 愛美は尋ねる。
「エロい」
真司は答える。
「バックで入れて」
 両手を繋いでベッドにエスコートされる真司。真司はそのまま四つん這いになった愛美の腰に手を置き、彼女が陰茎を握り挿入を促した。
 気持ちよかった。今までで一番。彼は腰を動かす。出来れば彼女も楽しませてあげたいが、それにしても、がむしゃらな快楽である。目を覆うだけでこんなに違うなんて、と彼は察知した。彼はチャンスを無駄にしまいと思った。腰の動きを速める。まだまだいきたくない。ブラジャーの襞が気持ちよかった。そして、セックスしている自分と愛美の姿が見えた。そうだ、これは私と彼女だ。私と彼女だ。そのままフィニッシュした。
 真司は愛美の上にのしかかった。女の体はゆっくり体をどかす。ベッドにうつむけになった。一分。そして二分。時間は存在した。
「疲れた」
 愛美は尋ねる。
「うん」
 真司は答える。
「休もう」
 愛美は言った。
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digdesign · 1 year
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座面が紙で出来てる 名作の椅子として紹介されてるのをよく見かけます。 この座面の紐はペーパーコードと言って紙でできたヒモを編んで出来ています。 どうせすぐ伸びたり切れたりするんだろうなーと思いつつ実験で買ってみたのですが17年経っても元気。 僕は80kgあります。 すごい長持ちですよね。 材料の特性を活かしたすごい設計だなと思いました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 設計:DIG DESIGN ◆成城オフィス 東京都世田谷区成城1-1-5 成城TNビル4F ◆代官山オフィス 東京都目黒区青葉台2-7-20 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー #成城 #住宅設計 #建築家 #マイホーム #設計事例 #リフォーム #設計事務所 #成城学園前 #注文住宅 #木造住宅 #ディグデザイン #家づくり #リノベーション #リノベ #店舗設計 #自由設計 #戸建て住宅 #オープンデスク募集 #戸建て #家づくりアイデア #ダイニング #ダイニングチェア #木造建築 #digdesign #ハンスjウェグナー #ペーパーコード #北欧 #椅子 #ハンス・J・ウェグナー #ハンス ウェグナー (Setagaya, Tokyo) https://www.instagram.com/p/Cp6F0jSydRf/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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receno · 2 years
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【 お店だより 】東京店の春コーディネート ・ こんにちは。 Re:CENO TOKYOの江上です。 最近は、春のお引越しに向けて、 ご来店いただく方が増えました。 そんな中、つい先日、 店内レイアウトをリニューアルしました。 伸長式のfolkダイニングテーブルと、 ペーパーコードのチェアーを2脚ずつミックス。 背景の、R.U.Sユニットシェルフは、 キッチン収納として。 細々したものを収納する場合、 フレームの色を壁色と合わせると、 馴染みやすく、 ごちゃつき感も抑えられておすすめです。 コーディネートのポイントは2つ。 ナチュラルヴィンテージのルールに則って… 家具の色は、落ち着いたトーン・色味の ナチュラルカラーで統一。 アクセントは、 アラログかごやヴィンテージ品などの 「素材感」でつけること。 最後の仕上げは、季節感のあるもの。 東京店では、チューリップを選びました。 お近くにお越しの際は、 東京店にて、ナチュラルヴィンテージの空間を 体験してみてください^^ ・ #receno #inteior #furniture #life #relax #coordinate #naturalvintage #folk #diningtable #リセノ #インテリア #インテリアショップ #東京 #暮らし #暮らしを楽しむ #リビングコーディネート #家具屋さん #伸長式ダイニングテーブル #伸長ダイニング #リビングダイニング #ペーパーコードチェアー #ダイニングコーディネート #ユニットシェルフ #ナチュラルヴィンテージ #春インテリア https://www.instagram.com/p/CZVeh47vvFT/?utm_medium=tumblr
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yoghurt-freak · 2 years
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昨日はオハヨー乳業さんの東京本社にお邪魔させていただきました🤗
以下、ちょっとアツめの詳細です。
オハヨー乳業さんとのご縁
「ロイテリヨーグルト」をメディアでご紹介させていただいたことがきっかけ🦷
昨年の10/6にオフィスへお招きいただき、ちょうど半年ぶりぐらい、今回は2度目の訪問です✨
今回もこのホスピタリティに感動・・・
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高木さんとのご縁
今回の目的は高木佐知子さんと出会うこと!
ロイテリ菌の情報を発信されていらっしゃる歯科衛生士さんです💓
かねてよりご活動はSNSで拝見しており、歯科業界からもロイテリヨーグルトが推されていることに興奮!!!
同じ発信者として学ばせていただきたいことが山のようにあって、オハヨーバイオテクノロジーズさんにご縁をお繋ぎいただいたのでした🙏
ウェルカムドリンク
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「特濃4.4ミルク」を頂き、濃さと甘さに感動😍🥛
牛乳から非加熱で水分を抜き取ることのできる「RO膜」というものを使って、クリームなどを使わずに乳成分を高めた牛乳です。
が、東京では売られていないそう😭
オハヨーさんの本社工場は岡山県。
この牛乳は西日本の方の特権・・・!!!
オフィスでのお話
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続いて「ぜいたく果実 白桃&ヨーグルト」に舌鼓を打ちつつ、話はロイテリヨーグルトを中心に予防歯科の大切さへ。
日本人の歯科衛生観念は諸外国に比べて非常に低く、定期的な歯科検診受診率はわずか6%。
歯周病の罹患率も群を抜いて高いそう。
心臓疾患はじめ様々な大病の元になるのが口腔環境だったりするのですが、そこに対して予防医学的な観念を持たれていないのが現状とのことでした。
一見話は飛躍するようですが、酪農の置かれている現状についてもオハヨー乳業さんからヒアリングさせていただき、歯科・酪農・乳業いずれも後発国である日本においてのロイテリヨーグルトの伸び代や、発信者としての在り方についてたくさんのことを学ばせていただきました。
最終的には「食」に関する哲学的な考察までお話しできて、本当に実りの多い1日でした💓
発信者として
普段はカジュアルに「ひゃー!おいしー!」とはしゃいでる向井、たまに真面目な話をするとびっくりされることも多いのですが、発信者としての軸を保つためにヨーグルトと俯瞰的に向き合うことはとても大切にしています。
生活レベルの向上と共に「食」の担う価値が変遷する中で、ヨーグルトはどこへ向かっていくのか。
何を伝えればその価値向上をお手伝いできるのか。
そんな漠然とした探究心に付き合ってくださるのがオハヨーさんで、自社製品のPRではなくヨーグルト業界全体の未来を見据えていらっしゃるスタンスにリスペクトが尽きず。
行き詰まった時にふと宿木のように頼らせてもらっています。
今回も素敵な時間を本当にありがとうございました。
おまけ
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オフィス訪問前、すぐ近くの赤坂にある東北カフェ&ダイニング トレジオンポートさんでさっちゃんさんとおデート🙈💕
店長のおカズさんが「ヨーグルトの本」をお店に飾ってくださってるので、お近くの方はコーヒー片手にぜひパラパラと試し読みしてみてください📖☕️✨
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kokoro-m · 4 years
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G 7/27
ドイツ編。
ドイツには計3日?でした。
朝、8時くらいに目が覚める。こっちにいる間は、朝起きて母にラインすると日本は寝る時間なので、私がおはよう、と言い、母はお休みと返してくれる。また��時間か後にね!と、時差が歯がゆい。
前の日に結局シャワー入りそびれたので、朝日が差し込む中、お湯が出るの遅すぎて発狂しそうになったのと、シャンプーかリンスか全くわからんドイツ語表記のボトルに発狂。無事シャワータイム終わりました。
朝ご飯は、ご両親と友達と四人でダイニングを囲む。いつも食べてる朝ごはん作ってあげる!と友達作のオートミール・アーモンドかソイミルク(なんかとにかく健康なやつ)たっぷりかけてオーブンでチン・もったりふやふやボウルが完成。一口大に切ったバナナやら梨(だったっけな)とヨーグルトがトッピングだったのですが、いつもオートミール自体食べ慣れてなかった為かなかなか完食できず...遠くにある大量のパンに手を伸ばしたかった。とっても落ち着いている親御さんで何だか背筋がピンっとする食卓。新鮮で楽しかったです。
先に親は出かけるから〜と言われて、二人で暫くの間コーヒータイム。キッチンでブラックコーヒーをケトルいっぱいに作っていたのにいつの間にか飲み干しまた作り。二人とも本当にcoffee person...
この日はベルリンの街へ繰り出す予定だったので、着るお洋服にも気合いが入る。なんせベルリンはファッショニスタのイメージ。みんな色使いや古着使いが上手くストリートにミックスしてるなあと憧れていたので、わたしも少しパンクめに。チェーンアクセサリーや肌見せが好きなので、シルバーチェーンネックレスに、ZARAの黒トップス(パリ初日着てた)、確か東京の古着屋で買った色とりどりチェックのスカート。アイラインも跳ねさせて気分上々だったのに汗でいつの間にか落ちた。
駅まで歩けるけど、自転車が当たり前!と言うことで、はたまたどでかい自転車をお願いだから座高を低いやつない?とお願いし、まさか乗れないの...?と年下の友達に笑われながらサドルを跨ぐ。アヌシーで私は長時間漕いだんだぞ!もうマスターしている!そんな自信はありました。
比べ物にならない石畳。もうやばかったです。変な話、股が割れたかと思いました表現下品ですみません。超デコボコ石畳を走り続け、サドルからお尻が浮き続け、一瞬平らな道になった瞬間爆走、また石畳で死にそうになる、一刻も早く駅に着きたかった!!!既に若干疲れた私とは裏腹に笑顔の友達に癒される。いざ電車に乗りベルリンへ。メトロに乗り換えるまでは外の風景が見れたので、自然の広がる窓を堪能。
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車窓から。先進国ーーーー!!!!
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まずは、その広さと安さで街でも有名な古着屋、HUMANAに到着。一番最初に安いのから見たかった!Frankfurter Tor駅からすぐ。
この建物全部古着。全部。日本でいうセカンドストリート感がありました。1ユーロの棚とかあった。
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年代別や色別、形別に分けられていたので見やすかったです。ちょっとしたシャツとかスウェットも本当に安い。試したいものをとりあえず何着も持って二人同時に試着室にイン、裸足のまま鏡の前で見せあいっこ、そのうちランウェイごっこが開始。可愛いのたくさんあったけれど、この値段で買う意味あるかな?どの服に合うかな?など真剣に相談しながらのショッピング。ベルトやヒールも種類豊富で珍しかった記憶。
と、ここで、この年の7/27にはとても有名なイベントが。その名も、CDS。Christopher Street Day。ベルリンプライドセレブーレション、LGBTQパレードです。
人生で一回は参加したかった自由のお祭りの日に、私は巡り合えたのです、そしてなんと言ってもベルリンのパレードは毎年大勢の人が集まる、世界でも大きいパレード!ドイツ来るの、CSDの日じゃない?と言われた時の血が煮えたぎる高揚感、忘れません。この日はもう朝電車に乗った瞬間から、顔にレインボーのペイントやメイクアップをしている人、全身スパンコール、派手めのお洋服を着てる人で溢れていて、あとで参加しようね!と言っていたら降りた駅でこのCSD参加者の大群に遭遇したのです。この人の数!!
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本当にびっくりしたーー!!見渡す限りカラフル。みんな好きな音楽を流して踊り、コーラがこの日限定のレインボーパッケージを道の人にフリーで配っていて、もちろん私も貰ってグビグビ。この中にいると自分がとんでもなく地味に思えてきます。パレードまでは時間があったので、ここで待っているのかな?と思いました。晴れた空の下で、笑顔で談笑する人たち。活気と自由に溢れている。忘れられない空気でした。誰がなんと言おうと、間違いなく、Love is gender freeです。
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突如空腹に襲われた私、道の途中で人が並んでいるケバブ屋さんを発見。ドイツのケバブは美味しいよ!と友達がお勧めを注文してくれました。ドイツ語は一切、一ミリも分かりません。ダンケシェーン、だけ言おうと試みましたが全然発音できず。
まず最初に驚いたのが、ケバブってパンで挟むの!?です。だからボリュームも凄いのですが、何よりこのパンの重量感。一度噛み付いてみると、パンの丁度いい硬さとソース濃いめのチキン。野菜もシャキシャキでたまりません。友達はベジダリアンなので黙って私が食べるのを見守ってくれました。そういえば少し脱線すると、この間小学校の幼馴染と遊んでいる時、唐突にサブウェイが食べたくなって騒いでたら道にサブウェイが出て来て、脳内がえびアボガトでいっぱいになって衝動的にお買い上げしたんです。その時も友達は私が買うのを待っていてくれたので、待たせてごめんね、と謝ると、いいよ好きなんだよ!と言われる。な、何が好きなんだと思いきや、その子は、自分が食べないって言うと友達がじゃあ買うのやめよーって言うことが多くて気を使うから、普通に私が食べなくても構わず食べちゃう想が有難い、と言われて、確かに...と気づく。私も勝手に食べて欲しい。というよりも、え、私食べないのに食べんの、なんて思う人にはなりたくない。私食べてんのに食べないの、もない。食べたい時に食べたいもん美味しく食べよう。一生友達でいて。
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ここでやっとご登場、友達ことAdrian、激盛れショットです。言ってしまえばどこから撮ってもキューティーなんですけれど、見てこれめっちゃ良くない?と写真見せると、えーー光がいい!盛れた!!と素直にチャーミング。人混みに疲れて、またもなスタバでコーヒーアゲイン。流石に私はラテにしたのですが、Adrianはホットコーヒーグランデ。カフェインに乗っ取られてる。
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スタバでのフォトタイム。自撮りは永遠に難しい。この時は髪色を、濃いめのブラウンにちょっとパープルを混ぜて見えるようにしてもらったので、抜け感あって好きでした。また明るい色にしたいな〜と思う今日この頃。
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休憩後は観光。ベルリンの名所、ホロコースト記念碑です。側から撮ってみると、段差が視覚的にアートのように見えます。ただこれは立派な記念碑のモニュメント、総数2711基。中は緩やかな坂みたいな道や、細い道もあり、歩いている人は皆静かに歴史を感じているような静寂。まるで本当に迷路の中を探検している錯覚に陥ります。
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ブランデンブルク門。丁度太陽の位置が神々しい!平和と統一の象徴。ベルリン、ポツダムもだけど、街全体が歴史を重んじている印象を受けました。過去の壮絶な歴史を大切に、心に留めて、未来に進んでるように。
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ドイツ連邦議会議事堂。とっっても広大な広場(?)に隣接してそびえ立つ、圧巻のオーラ。中には入らずでしたが、Adrianがベルリンの歴史を説明してくれながら建物を案内してくれるので有難い。
噴水を横切り、広い道、公園の中を通って、駅へ向かいました。
フランスとは全然違う景色に感嘆の声ばかり上げていました。川沿いの特設テラスなるところでみんなゆったりとハイネケンを飲んで気持ち良さそうだったり、とにかく建物と敷地が大きいな、と感じました。ビルもたくさんあるし、欧州っぽさと、また違うテイストを感じる。
そうしてベルリン中央駅に到着。夕方くらいにポツダムへと早めの帰宅です。
流石の中央駅、駅構内がショッピングセンターのよう!
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お家について夕飯を食べたら、って何食べたか写真もなくてすっかり忘れました。この日買った服と持ち物で簡易的ファッションショーの開催です。Adrianの持ってるニットが〜ぎゃぎゃ可愛く〜て〜!ついでに半パンを借りてボーイッシュコーデで遊んでみたり。この青のTシャツはHUMANAで購入したのですが、鮮やかな発色と不思議なデザインで即決。ベルトも黒以外が欲しかったので購入。穴が足りない、と悩んでると、ベースメントに工具室あるから!と嘘みたいなことを言われ、あっという間に穴をトンカチやらで作ってくれました。計り知れない家の広さ。
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次の日はポツダムでツーリング、気合を入れねば。
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yoml · 4 years
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いつでも、どこへでも
(「そういう人」の、後日談)
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   玄関を入ってエントランスを抜けると、すぐ右手にバスルームの扉がある。洗面台とトイレ、シャワー、小さなバスタブがあって、特に広くもなければ、かといって狭くもない。バスルームの扉の反対側には小さなキッチン。カウンターの上には必要最低限の機能だけ備わった電子レンジと電子ケトルが置かれていて、小さな冷蔵庫がカウンターの下にビルトインされている。その横に半ば無理やり、新品の洗濯機が鎮座していて、場違いな最新家電が放つ違和感を通り過ぎると真四角のワンルームがある。部屋の左側にはIKEAっぽい簡素な二人掛けのダイニングセットが置かれ、右側にはセミダブルのベッド。大きな二重窓が一つあって、小さなクローゼットがついている。世界中のどこにでもありそうな、単身者用の小さなアパート。壁には何も飾られていない。住人の個性を物語るものも特にない。クローゼットの中に、普通の人よりも多めのスポーツウェアと、やたら派手な衣装がしまわれていること以外は。部屋の隅に置かれたスーツケースの中には、いまだに荷解きされていないものさえ入っている。それがなんだったかは本人も覚えていない。
   テーブルの上に、青いフレームの眼鏡が置かれている。シャワーの音が聞こえている。ベッドのシーツが乱雑によれて、デュベがほとんど落ちかけている。四角い部屋に男がいる。この部屋にはどうも似つかわしくない、小ぎれいな銀髪のロシア人。椅子に座って、惰性でスマートフォンをスクロールしている。やがてシャワーの音が止み、バスルームから黒髪の青年が出てくる。冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、小さなダイニングに腰かける。「相変わらず水しかないね」とロシア人は口を開く。うーん、と答えながら青年は眼鏡をかける。
「なんていうか、いつでもどこへでも行けそうな部屋」
「実際に今だけだしね」
「でもまだしばらくは先の話だろ、契約はいつまでだっけ」
「とりあえず1年で借りたけど、どうにでもなるみたい」
「短い間でも居場所はちゃんとしたいけどなあ、俺は」
「知ってる。長谷津の部屋はすごかった」
「ここ居心地は?」
「普通。不便はないよ」
「愛着は?」
   眼鏡の青年は水を一口のむと、ベッドを見遣った。
「考えたこともないけど、案外あるかも。でもちょっと恥ずかしい、思い出すと」
「あの日?」
「あの日……」
「俺もね、実はわりと好きなんだよねこの部屋。よく眠れる」
「小さいからじゃない? 籠った感じが逆にいいのかも。ヴィクトルの部屋は広すぎるよ」
「どうかなあ」
 ヴィクトルはスマートフォンをテーブルに置くと、頬杖をして青年のほうをじっと見た。
「そこは“一緒だから”って言おうよ」
   そう言って微笑むと、青年からペットボトルを奪った。青年はまた思い出してしまう。初めてこの部屋でセックスした時のこと。不器用な自分と、堪えられなさ。解放感と、涙。歓喜。それでまた少し、恥ずかしくなる。
   さっき「今だけだし」と答えたのは、少し心に来るものがあった。お互いに。
   二人一緒の、夜がふける。
   部屋は東を向いている。朝になれば窓からの光が四角い部屋を通り抜けて、狭いキッチンまでをギリギリ照らす。昨日のペットボトルはテーブルに置かれたままで、横には充電ケーブルにつながれたスマートフォンが一台。もう一台は、ベッドサイドテーブル上の定位置に置かれている。デュベがもぞもぞと動いて、同じくサイドテーブルの上にある眼鏡に手が伸びた。その手を、もう一人の手が乱雑に邪魔をする。
「まだ」
「ちょっと、何時か見させて」
「まだ早いよ」
「もーー離して、眼鏡割れちゃう」
   ヴィクトルは覆いかぶさるように青年の、勇利の身体に抱きついた。勇利は眼鏡を諦めて、抱かれた状態のまま窮屈そうに体の向きを変えると、相手の腕の中で最大限快適でいられる位置へと体勢をフィットさせる。結局二人同じ方向を向いてヴィクトルが後ろから抱きかかえ、いつものスプーン型に落ち着く。途中で黒髪がヴィクトルの鼻先に触れて、ん、とくすぐったそうな声が出た。眠りの温度がベッドの中を満たしている。一番心地良くて、永遠に抜け出したくない、朝の温度。
「でも寝すぎじゃない?」
「だから、ここはよく眠れるんだってば」
   勇利はヴィクトルの腕を持ち上げようとするけれど、相手も力を込めるからじゃれ合うみたいなかたちになった。それで結局、ヴィクトルが勝ってまたその腕に勇利はすっぽり収まるのだ。
「ねぇ今気づいたんだけど、コーヒー切らしてる。なんにもない、水しかない」
「んー……」
「だからやっぱり起きて外出ようよ。僕おなかすいた」
「ん……」
「まだ寝てるなら僕ひとりでなんか買ってくるけど」
   返事はない。
「寝たの?」
   そのまましばらく間を置いて、ひと呼吸すると返事の代わりにヴィクトルはぼそっとつぶやいた。
「“いつでもどこへでも行ける部屋”」
「え?」
「ねえ勇利、どこかへ行くならたぶん今だよ」
  相手の中に自分の顔をうずめるように、ヴィクトルがぎゅっと力を入れた。それから勇利の首元に、キスをした。
「一緒に住もう、ね」
   身体をひっくり返して、勇利は恋人と向き合った。朝日が部屋に溢れる感傷を照らす。いつでもどこへでも行けそうな部屋は、住人を引き留めたりはしない。平凡さと引き換えに、そこにあるのは無期限の自由。部屋はむしろ、出ていくためにそこにある。本当は二人一緒なら、どこにいようと構わない。だけどそれなら、帰りたくなる場所のほうがずっといい。どうせいやでも、二人は進み続けなくてはならないのだから。まだしばらくは。
  曖昧な視界の中で、勇利が見た笑顔は予想したほど自信ありげなものではなくて、思わずその頬に手を添えた��そのまま少しだけ考える。
「そしたら毎日寝過ぎちゃうよ」
「最高だね」
   最高だね。
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shunsukessk · 4 years
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あるいは永遠の未来都市(東雲キャナルコートCODAN生活記)
 都市について語るのは難しい。同様に、自宅や仕事場について語るのも難しい。それを語ることができるのは、おそらく、その中にいながら常にはじき出されている人間か、実際にそこから出てしまった人間だけだろう。わたしにはできるだろうか?  まず、自宅から徒歩三秒のアトリエに移動しよう。北側のカーテンを開けて、掃き出し窓と鉄格子の向こうに団地とタワーマンション、彼方の青空に聳える東京スカイツリーの姿を認める。次に東側の白い引き戸を一枚、二枚とスライドしていき、団地とタワーマンションの窓が反射した陽光がテラスとアトリエを優しく温めるのをじっくりと待つ。その間、テラスに置かれた黒竹がかすかに揺れているのを眺める。外から共用廊下に向かって、つまり左から右へさらさらと葉が靡く。一枚の枯れた葉が宙に舞う。お前、とわたしは念じる。お前、お隣さんには行くんじゃないぞ。このテラスは、腰よりも低いフェンスによってお隣さんのテラスと接しているのだ。それだけでなく、共用廊下とも接している。エレベーターへと急ぐ人の背中が見える。枯れ葉はテラスと共用廊下との境目に設置されたベンチの上に落ちた。わたしは今日の風の強さを知る。アトリエはまだ温まらない。  徒歩三秒の自宅に戻ろう。リビング・ダイニングのカーテンを開けると、北に向いた壁の一面に「田」の形をしたアルミ製のフレームが現れる。窓はわたしの背より高く、広げた両手より大きかった。真下にはウッドデッキを設えた人工地盤の中庭があって、それを取り囲むように高層の住棟が建ち並び、さらにその外周にタワーマンションが林立している。視界の半分は集合住宅で、残りの半分は青空だった。そのちょうど境目に、まるで空に落書きをしようとする鉛筆のように東京スカイツリーが伸びている。  ここから望む風景の中にわたしは何かしらを発見する。たとえば、斜め向かいの部屋の窓に無数の小さな写真が踊っている。その下の鉄格子つきのベランダに男が出てきて、パジャマ姿のままたばこを吸い始める。最上階の渡り廊下では若い男が三脚を据えて西側の風景を撮影している。今日は富士山とレインボーブリッジが綺麗に見えるに違いない。その二つ下の渡り廊下を右から左に、つまり一二号棟から一一号棟に向かって黒いコートの男が横切り、さらに一つ下の渡り廊下を、今度は左から右に向かって若い母親と黄色い帽子の息子が横切っていく。タワーマンションの間を抜けてきた陽光が数百の窓に当たって輝く。たばこを吸っていた男がいつの間にか部屋に戻ってワイシャツにネクタイ姿になっている。六階部分にある共用のテラスでは赤いダウンジャケットの男が外を眺めながら電話をかけている。地上ではフォーマルな洋服に身を包んだ人々が左から右に向かって流れていて、ウッドデッキの上では老婦が杖をついて……いくらでも観察と発見は可能だ。けれども、それを書き留めることはしない。ただ新しい出来事が無数に生成していることを確認するだけだ。世界は死んでいないし、今日の都市は昨日の都市とは異なる何ものかに変化しつつあると認識する。こうして仕事をする準備が整う。
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 東雲キャナルコートCODAN一一号棟に越してきたのは今から四年前だった。内陸部より体感温度が二度ほど低いな、というのが東雲に来て初めに思ったことだ。この土地は海と運河と高速道路に囲まれていて、物流倉庫とバスの車庫とオートバックスがひしめく都市のバックヤードだった。東雲キャナルコートと呼ばれるエリアはその名のとおり運河沿いにある。ただし、東雲運河に沿っているのではなく、辰巳運河に沿っているのだった。かつては三菱製鋼の工場だったと聞いたが、今ではその名残はない。東雲キャナルコートが擁するのは、三千戸の賃貸住宅と三千戸の分譲住宅、大型のイオン、児童・高齢者施設、警察庁などが入る合同庁舎、辰巳運河沿いの区立公園で、エリアの中央部分に都市基盤整備公団(現・都市再生機構/UR)が計画した高層板状の集合住宅群が並ぶ。中央部分は六街区に分けられ、それぞれ著名な建築家が設計者として割り当てられた。そのうち、もっとも南側に位置する一街区は山本理顕による設計で、L字型に連なる一一号棟と一二号棟が中庭を囲むようにして建ち、やや小ぶりの一三号棟が島のように浮かんでいる。この一街区は二〇〇三年七月に竣工した。それから一三年後の二〇一六年五月一四日、わたしと妻は二人で一一号棟の一三階に越してきた。四年の歳月が流れてその部屋を出ることになったとき、わたしはあの限りない循環について思い出していた。
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 アトリエに戻るとそこは既に温まっている。さあ、仕事を始めよう。ものを書くのがわたしの仕事だった。だからまずMacを立ち上げ、テキストエディタかワードを開く。さっきリビング・ダイニングで行った準備運動によって既に意識は覚醒している。ただし、その日の頭とからだのコンディションによってはすぐに書き始められないこともある。そういった場合はアトリエの東側に面したテラスに一時的に避難してもよい。  掃き出し窓を開けてサンダルを履く。黒竹の鉢に水を入れてやる。近くの部屋の原状回復工事に来たと思しき作業服姿の男がこんちは、と挨拶をしてくる。挨拶を返す。お隣さんのテラスにはベビーカーとキックボード、それに傘が四本置かれている。テラスに面した三枚の引き戸はぴったりと閉められている。緑色のボーダー柄があしらわれた、目隠しと防犯を兼ねた白い戸。この戸が開かれることはほとんどなかった。わたしのアトリエや共用廊下から部屋の中が丸見えになってしまうからだ。こちらも条件は同じだが、わたしはアトリエとして使っているので開けているわけだ。とはいえ、お隣さんが戸を開けたときにあまり中を見てしまうと気まずいので、二年前に豊洲のホームセンターで見つけた黒竹を置いた。共用廊下から外側に向かって風が吹いていて、葉が光を食らうように靡いている。この住棟にはところどころに大穴が空いているのでこういうことが起きる。つまり、風向きが反転するのだった。  通風と採光のために設けられた空洞、それがこのテラスだった。ここから東雲キャナルコートCODANのほぼ全体が見渡せる。だが、もう特に集中して観察したりしない。隈研吾が設計した三街区の住棟に陽光が当たっていて、ベランダで父子が日光浴をしていようが、島のような一三号棟の屋上に設置��れたソーラーパネルが紺碧に輝いていて、その傍の芝生に二羽の鳩が舞い降りてこようが、伊東豊雄が設計した二街区の住棟で影がゆらめいて、テラスに出てきた老爺が異様にうまいフラフープを披露しようが、気に留めない。アトリエに戻ってどういうふうに書くか、それだけを考える。だから、目の前のすべてはバックグラウンド・スケープと化す。ただし、ここに広がるのは上質なそれだった。たとえば、ここにはさまざまな匂いが漂ってきた。雨が降った次の日には海の匂いがした。東京湾の匂いだが、それはいつも微妙に違っていた。同じ匂いはない。生成される現実に呼応して新しい文字の組み合わせが発生する。アトリエに戻ろう。
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 わたしはここで、広島の中心部に建つ巨大な公営住宅、横川という街に形成された魅力的な高架下商店街、シンガポールのベイサイドに屹立するリトル・タイランド、ソウルの中心部を一キロメートルにわたって貫く線状の建築物などについて書いてきた。既に世に出たものもあるし、今から出るものもあるし、たぶん永遠にMacの中に封じ込められると思われるものもある。いずれにせよ、考えてきたことのコアはひとつで、なぜ人は集まって生きるのか、ということだった。  人間の高密度な集合体、つまり都市は、なぜ人類にとって必要なのか?  そしてこの先、都市と人類はいかなる進化を遂げるのか?  あるいは都市は既に死んだ?  人類はかつて都市だった廃墟の上をさまよい続ける?  このアトリエはそういうことを考えるのに最適だった。この一街区そのものが新しい都市をつくるように設計されていたからだ。  実際、ここに来てから、思考のプロセスが根本的に変わった。ここに来るまでの朝の日課といえば、とにかく怒りの炎を燃やすことだった。閉じられた小さなワンルームの中で、自分が外側から遮断され、都市の中にいるにもかかわらず隔離状態にあることに怒り、その怒りを炎上させることで思考を開いた。穴蔵から出ようともがくように。息苦しくて、ひとりで部屋の中で暴れたし、壁や床に穴を開けようと試みることもあった。客観的に見るとかなりやばい奴だったに違いない。けれども、こうした循環は一生続くのだと、当時のわたしは信じて疑わなかった。都市はそもそも息苦しい場所なのだと、そう信じていたのだ。だが、ここに来てからは息苦しさを感じることはなくなった。怒りの炎を燃やす朝の日課は、カーテンを開け、その向こうを観察するあの循環へと置き換えられた。では、怒りは消滅したのか?
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 白く光沢のあるアトリエの床タイルに青空が輝いている。ここにはこの街の上半分がリアルタイムで描き出される。床の隅にはプロジェクトごとに振り分けられた資料の箱が積まれていて、剥き出しの灰色の柱に沿って山積みの本と額に入ったいくつかの写真や絵が並んでいる。デスクは東向きの掃き出し窓の傍に置かれていて、ここからテラスの半分と共用廊下、それに斜向かいの部屋の玄関が見える。このアトリエは空中につくられた庭と道に面しているのだった。斜向かいの玄関ドアには透明のガラスが使用されていて、中の様子が透けて見える。靴を履く住人の姿がガラス越しに浮かんでいる。視線をアトリエ内に戻そう。このアトリエは専用の玄関を有していた。玄関ドアは斜向かいの部屋のそれと異なり、全面が白く塗装された鉄扉だった。玄関の脇にある木製のドアを開けると、そこは既に徒歩三秒の自宅だ。まずキッチンがあって、奥にリビング・ダイニングがあり、その先に自宅用の玄関ドアがあった。だから、このアトリエは自宅と繋がってもいるが、独立してもいた。  午後になると仕事仲間や友人がこのアトリエを訪ねてくることがある。アトリエの玄関から入ってもらってもいいし、共用廊下からテラス経由でアトリエに招き入れてもよい。いずれにせよ、共用廊下からすぐに仕事場に入ることができるので効率的だ。打ち合わせをする場合にはテーブルと椅子をセッティングする。ここでの打ち合わせはいつも妙に捗った。自宅と都市の両方に隣接し、同時に独立してもいるこのアトリエの雰囲気は、最小のものと最大のものとを同時に掴み取るための刺激に満ちている。いくつかの重要なアイデアがここで産み落とされた。議論が白熱し、日が暮れると、徒歩三秒の自宅で妻が用意してくれた料理を囲んだり、東雲の鉄鋼団地に出かけて闇の中にぼうっと浮かぶ屋台で打ち上げを敢行したりした。  こうしてあの循環は完成したかに見えた。わたしはこうして都市への怒りを反転させ都市とともに歩み始めた、と結論づけられそうだった。お前はついに穴蔵から出たのだ、と。本当にそうだろうか?  都市の穴蔵とはそんなに浅いものだったのか?
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 いやぁ、  未来都市ですね、
 ある編集者がこのアトリエでそう言ったことを思い出す。それは決して消えない残響のようにアトリエの中にこだまする。ある濃密な打ち合わせが一段落したあと、おそらくはほとんど無意識に発された言葉だった。  未来都市?  だってこんなの、見たことないですよ。  ああ、そうかもね、とわたしが返して、その会話は流れた。だが、わたしはどこか引っかかっていた。若く鋭い編集者が発した言葉だったから、余計に。未来都市?  ここは現在なのに?  ちょうどそのころ、続けて示唆的な出来事があった。地上に降り、一三号棟の脇の通路を歩いていたときのことだ。団地内の案内図を兼ねたスツールの上に、ピーテル・ブリューゲルの画集が広げられていたのだった。なぜブリューゲルとわかったかといえば、開かれていたページが「バベルの塔」だったからだ。ウィーンの美術史美術館所蔵のものではなく、ロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館所蔵の作品で、天に昇る茶褐色の塔がアクリル製のスツールの上で異様なオーラを放っていた。その画集はしばらくそこにあって、ある日ふいになくなったかと思うと、数日後にまた同じように置かれていた。まるで「もっとよく見ろ」と言わんばかりに。
 おい、お前。このあいだは軽くスルーしただろう。もっとよく見ろ。
 わたしは近寄ってその絵を見た。新しい地面を積み重ねるようにして伸びていく塔。その上には無数の人々の蠢きがあった。塔の建設に従事する労働者たちだった。既に雲の高さに届いた塔はさらに先へと工事が進んでいて、先端部分は焼きたての新しい煉瓦で真っ赤に染まっている。未来都市だな、これは、と思う。それは天地が創造され、原初の人類が文明を築きつつある時代のことだった。その地では人々はひとつの民で、同じ言葉を話していた。だが、人々が天に届くほどの塔をつくろうとしていたそのとき、神は全地の言葉を乱し、人を全地に散らされたのだった。ただし、塔は破壊されたわけではなかった。��なくとも『創世記』にはそのような記述はない。だから、バベルの塔は今なお未来都市であり続けている。決して完成することがないから未来都市なのだ。世界は変わったが、バベルは永遠の未来都市として存在し続ける。
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 ようやく気づいたか。  ああ。  それで?  おれは永遠の未来都市をさまよう亡霊だと?  どうかな、  本当は都市なんか存在しないのか?  どうかな、  すべては幻想だった?  そうだな、  どっちなんだ。  まあ結論を急ぐなよ。  おれはさっさと結論を出して原稿を書かなきゃならないんだよ。  知ってる、だから急ぐなと言ったんだ。  あんたは誰なんだ。  まあ息抜きに歩いてこいよ。  息抜き?  いつもやっているだろう。あの循環だよ。  ああ、わかった……。いや、ちょっと待ってくれ。先に腹ごしらえだ。
 もう昼を過ぎて久しいんだな、と鉄格子越しの風景を一瞥して気づく。陽光は人工地盤上の芝生と一本木を通過して一三号棟の廊下を照らし始めていた。タワーマンションをかすめて赤色のヘリコプターが東へと飛んでいき、青空に白線を引きながら飛行機が西へと進む。もちろん、時間を忘れて書くのは悪いことではない。だが、無理をしすぎるとあとになって深刻な不調に見舞われることになる。だから徒歩三秒の自宅に移動しよう。  キッチンの明かりをつける。ここには陽光が入ってこない。窓側に風呂場とトイレがあるからだ。キッチンの背後に洗面所へと続くドアがある。それを開けると陽光が降り注ぐ。風呂場に入った光が透明なドアを通過して洗面所へと至るのだった。洗面台で手を洗い、鏡に目を向けると、風呂場と窓のサッシと鉄格子と団地とスカイツリーが万華鏡のように複雑な模様を見せる。手を拭いたら、キッチンに戻って冷蔵庫を開け、中を眺める。食材は豊富だった。そのうちの九五パーセントはここから徒歩五分のイオンで仕入れた。で、遅めの昼食はどうする?  豚バラとキャベツで回鍋肉にしてもいいが、飯を炊くのに時間がかかる。そうだな……、カルボナーラでいこう。鍋に湯を沸かして塩を入れ、パスタを茹でる。ベーコンと玉葱、にんにくを刻んでオリーブオイルで炒める。それをボウルに入れ、パルメザンチーズと生卵も加え、茹で上がったパスタを投入する。オリーブオイルとたっぷりの黒胡椒とともにすべてを混ぜ合わせれば、カルボナーラは完成する。もっとも手順の少ない料理のひとつだった。文字の世界に没頭しているときは簡単な料理のほうがいい。逆に、どうにも集中できない日は、複雑な料理に取り組んで思考回路を開くとよい。まあ、何をやっても駄目な日もあるのだが。  リビング・ダイニングの窓際に置かれたテーブルでカルボナーラを食べながら、散歩の計画を練る。籠もって原稿を書く日はできるだけ歩く時間を取るようにしていた。あまり動かないと頭も指先も鈍るからだ。走ってもいいのだが、そこそこ気合いを入れなければならないし、何よりも風景がよく見えない。だから、平均して一時間、長いときで二時間程度の散歩をするのが午後の日課になっていた。たとえば、辰巳運河沿いを南下しながら首都高の高架と森と物流倉庫群を眺めてもいいし、辰巳運河を越えて辰巳団地の中を通り、辰巳の森海浜公園まで行ってもよい。あるいは有明から東雲運河を越えて豊洲市場あたりに出てもいいし、そこからさらに晴海運河を越えて晴海第一公園まで足を伸ばし、日本住宅公団が手がけた最初の高層アパートの跡地に巡礼する手もある。だが、わたしにとってもっとも重要なのは、この東雲キャナルコートCODAN一街区をめぐるルートだった。つまり、空中に張りめぐらされた道を歩いて、東京湾岸のタブラ・ラサに立ち上がった新都市を内側から体感するのだ。  と、このように書くと、何か劇的な旅が想像されるかもしれない。アトリエや事務所、さらにはギャラリーのようなものが住棟内に点在していて、まさに都市を立体化したような人々の躍動が見られると思うかもしれない。生活と仕事が混在した活動が積み重なり、文化と言えるようなものすら発生しつつあるかもしれないと、期待を抱くかもしれない。少なくともわたしはそうだった。実際にここに来るまでは。さて、靴を履いてアトリエの玄関ドアを開けよう。
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 それは二つの世界をめぐる旅だ。一方にここに埋め込まれたはずの思想があり、他方には生成する現実があった。二つの世界は常に並行して存在する。だが、実際に見えているのは現実のほうだけだし、歴史は二つの世界の存在を許さない。とはいえ、わたしが最初に遭遇したのは見えない世界のほうだった。その世界では、実際に都市がひとつの建築として立ち上がっていた。ただ家が集積されただけでなく、その中に住みながら働いたり、ショールームやギャラリーを開設したりすることができて、さまざまな形で人と人とが接続されていた。全体の半数近くを占める透明な玄関ドアの向こうに談笑する人の姿が見え、共用廊下に向かって開かれたテラスで人々は語り合っていた。テラスに向かって設けられた大きな掃き出し窓には、子どもたちが遊ぶ姿や、趣味のコレクション、打ち合わせをする人と人、アトリエと作品群などが浮かんでいた。それはもはや集合住宅ではなかった。都市で発生する多様で複雑な活動をそのまま受け入れる文化保全地区だった。ゾーニングによって分断された都市の攪拌装置であり、過剰な接続の果てに衰退期を迎えた人類の新・進化論でもあった。  なあ、そうだろう?  応答はない。静かな空中の散歩道だけがある。わたしのアトリエに隣接するテラスとお隣さんのテラスを通り過ぎると、やや薄暗い内廊下のゾーンに入る。日が暮れるまでは照明が半分しか点灯しないので光がいくらか不足するのだった。透明な玄関ドアがあり、その傍の壁に廣村正彰によってデザインされたボーダー柄と部屋番号の表示がある。ボーダー柄は階ごとに色が異なっていて、この一三階は緑だった。少し歩くと右側にエレベーターホールが現れる。外との境界線上にはめ込まれたパンチングメタルから風が吹き込んできて、ぴゅうぴゅうと騒ぐ。普段はここでエレベーターに乗り込むのだが、今日は通り過ぎよう。廊下の両側に玄関と緑色のボーダー柄が点々と続いている。左右に四つの透明な玄関ドアが連なったあと、二つの白く塗装された鉄扉がある。透明な玄関ドアの向こうは見えない。カーテンやブラインドや黒いフィルムによって塞がれているからだ。でも陰鬱な気分になる必要はない。間もなく左右に光が満ちてくる。  コモン��ラスと名づけられた空洞のひとつに出た。二階分の大穴が南側と北側に空いていて、共用廊下とテラスとを仕切るフェンスはなく、住民に開放されていた。コモンテラスは住棟内にいくつか存在するが、ここはその中でも最大だ。一四階の高さが通常の一・五倍ほどあるので、一三階と合わせて計二・五階分の空洞になっているのだ。それはさながら、天空の劇場だった。南側には巨大な長方形によって縁取られた東京湾の風景がある。左右と真ん中に計三棟のタワーマンションが陣取り、そのあいだで辰巳運河の水が東京湾に注ぎ、東京ゲートブリッジの橋脚と出会って、「海の森」と名づけられた人工島の縁でしぶきを上げる様が見える。天気のいい日には対岸に広がる千葉の工業地帯とその先の山々まで望むことができた。海から来た風がこのコモンテラスを通過し、東京の内側へと抜けていく。北側にその風景が広がる。視界の半分は集合住宅で、残りの半分は青空だった。タワーマンションの陰に隠れて東京スカイツリーは確認できないが、豊洲のビル群が団地の上から頭を覗かせている。眼下にはこの団地を南北に貫くS字アベニューが伸び、一街区と二街区の人工地盤を繋ぐブリッジが横切っていて、長谷川浩己率いるオンサイト計画設計事務所によるランドスケープ・デザインの骨格が見て取れる。  さあ、公演が始まる。コモンテラスの中心に灰色の巨大な柱が伸びている。一三階の共用廊下の上に一四階の共用廊下が浮かんでいる。ガラス製のパネルには「CODAN  Shinonome」の文字が刻まれている。この空間の両側に、六つの部屋が立体的に配置されている。半分は一三階に属し、残りの半分は一四階に属しているのだった。したがって、壁にあしらわれたボーダー柄は緑から青へと遷移する。その色は、掃き出し窓の向こうに設えられた目隠しと防犯を兼ねた引き戸にも連続している。そう、六つの部屋はこのコモンテラスに向かって大きく開くことができた。少なくとも設計上は。引き戸を全開にすれば、六つの部屋の中身がすべて露わになる。それらの部屋の住人たちは観客なのではない。この劇場で物語を紡ぎ出す主役たちなのだった。両サイドに見える美しい風景もここではただの背景にすぎない。近田玲子によって計画された照明がこの空間そのものを照らすように上向きに取り付けられている。ただし、今はまだ点灯していない。わたしは���ったひとりで幕が上がるのを待っている。だが、動きはない。戸は厳重に閉じられるか、採光のために数センチだけ開いているかだ。ひとつだけ開かれている戸があるが、レースカーテンで視界が完全に遮られ、窓際にはいくつかの段ボールと紙袋が無造作に積まれていた。風がこのコモンテラスを素通りしていく。
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 ほら、  幕は上がらないだろう、  お前はわかっていたはずだ、ここでは人と出会うことがないと。横浜のことを思い出してみろ。お前はかつて横浜の湾岸に住んでいた。住宅と事務所と店舗が街の中に混在し、近所の雑居ビルやカフェスペースで毎日のように文化的なイベントが催されていて、お前はよくそういうところにふらっと行っていた。で、いくつかの重要な出会いを経験した。つけ加えるなら、そのあたりは山本理顕設計工場の所在地でもあった。だから、東雲に移るとき、お前はそういうものが垂直に立ち上がる様を思い描いていただろう。だが、どうだ?  あのアトリエと自宅は東京の空中にぽつんと浮かんでいるのではないか?  それも悪くない、とお前は言うかもしれない。物書きには都市の孤独な拠点が必要だったのだ、と。多くの人に会って濃密な取材をこなしたあと、ふと自分自身に戻ることができるアトリエを欲していたのだ、と。所詮自分は穴蔵の住人だし、たまに訪ねてくる仕事仲間や友人もいなくはない、と。実際、お前はここではマイノリティだった。ここの住民の大半は幼い子どもを連れた核家族だったし、大人たちのほとんどはこの住棟の外に職場があった。もちろん、二階のウッドデッキ沿いを中心にいくつかの仕事場は存在した。不動産屋、建築家や写真家のアトリエ、ネットショップのオフィス、アメリカのコンサルティング会社の連絡事務所、いくつかの謎の会社、秘かに行われている英会話教室や料理教室、かつては違法民泊らしきものもあった。だが、それもかすかな蠢きにすぎなかった。ほとんどの住民の仕事はどこか別の場所で行われていて、この一街区には活動が積み重ねられず、したがって文化は育たなかったのだ。周囲の住人は頻繁に入れ替わって、コミュニケーションも生まれなかった。お前のアトリエと自宅のまわりにある五軒のうち四軒の住人が、この四年間で入れ替わったのだった。隣人が去ったことにしばらく気づかないことすらあった。何週間か経って新しい住人が入り、透明な玄関ドアが黒い布で塞がれ、テラスに向いた戸が閉じられていくのを、お前は満足して見ていたか?  胸を抉られるような気持ちだったはずだ。  そうした状況にもかかわらず、お前はこの一街区を愛した。家というものにこれほどの帰属意識を持ったことはこれまでになかったはずだ。遠くの街から戻り、暗闇に浮かぶ格子状の光を見たとき、心底ほっとしたし、帰ってきたんだな、と感じただろう。なぜお前はこの一街区を愛したのか?  もちろん、第一には妻との生活が充実したものだったことが挙げられる。そもそも、ここに住むことを提案したのは妻のほうだった。四年前の春だ。「家で仕事をするんだったらここがいいんじゃない?」とお前の妻はあの奇妙な間取りが載った図面を示した。だから、お前が恵まれた環境にいたことは指摘されなければならない。だが、第二に挙げるべきはお前の本性だ。つまり、お前は現実のみに生きているのではない。お前の頭の中には常に想像の世界がある。そのレイヤーを現実に重ねることでようやく生きている。だから、お前はあのアトリエから見える現実に落胆しながら、この都市のような構造体の可能性を想像し続けた。簡単に言えば、この一街区はお前の想像力を搔き立てたのだ。  では、お前は想像の世界に満足したか?  そうではなかった。想像すればするほどに現実との溝は大きく深くなっていった。しばらく想像の世界にいたお前は、どこまでが現実だったのか見失いつつあるだろう。それはとても危険なことだ。だから確認しよう。お前が住む東雲キャナルコートCODAN一街区には四二〇戸の住宅があるが、それはかつて日本住宅公団であり、住宅・都市整備公団であり、都市基盤整備公団であって、今の独立行政法人都市再生機構、つまりURが供給してきた一五〇万戸以上の住宅の中でも特異なものだった。お前が言うようにそれは都市を構築することが目指された。ところが、そこには公団の亡霊としか言い表しようのない矛盾が内包されていた。たとえば、当時の都市基盤整備公団は四二〇戸のうちの三七八戸を一般の住宅にしようとした。だが、設計者の山本理顕は表面上はそれに応じながら、実際には大半の住戸にアトリエや事務所やギャラリーを実装できる仕掛けを忍ばせたのだ。玄関や壁は透明で、仕事場にできる開放的なスペースが用意された。間取りはありとあらゆる活動を受け入れるべく多種多様で、メゾネットやアネックスつきの部屋も存在した。で、実際にそれは東雲の地に建った。それは現実のものとなったのだった。だが、実はここで世界が分岐した。公団およびのちのURは、例の三七八戸を結局、一般の住宅として貸し出した。したがって大半の住戸では、アトリエはまだしも、事務所やギャラリーは現実的に不可だった。ほかに「在宅ワーク型住宅」と呼ばれる部屋が三二戸あるが、不特定多数が出入りしたり、従業員を雇って行ったりする業務は不可とされたし、そもそも、家で仕事をしない人が普通に借りることもできた。残るは「SOHO住宅」だ。これは確かに事務所やギャラリーとして使うことができる部屋だが、ウッドデッキ沿いの一〇戸にすぎなかった。  結果、この一街区は集合住宅へと回帰した。これがお前の立っている現実だ。都市として運営されていないのだから、都市にならないのは当然の帰結だ。もちろん、ゲリラ的に別の使い方をすることは可能だろう。ここにはそういう人間たちも確かにいる。お前も含めて。だが、お前はもうすぐここから去るのだろう?  こうしてまたひとり、都市を望む者が消えていく。二つの世界はさらに乖離する。まあ、ここではよくあることだ。ブリューゲルの「バベルの塔」、あの絵の中にお前の姿を認めることはできなくなる。  とはいえ、心配は無用だ。誰もそのことに気づかないから。おれだけがそれを知っている。おれは別の場所からそれを見ている。ここでは、永遠の未来都市は循環を脱して都市へと移行した。いずれにせよ、お前が立つ現実とは別世界の話だがな。
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 実際、人には出会わなかった。一四階から二階へ、階段を使ってすべてのフロアを歩いたが、誰とも顔を合わせることはなかった。その間、ずっとあの声が頭の中に響いていた。うるさいな、せっかくひとりで静かに散歩しているのに、と文句を言おうかとも考えたが、やめた。あの声の正体はわからない。どのようにして聞こえているのかもはっきりしない。ただ、ふと何かを諦めようとしたとき、周波数が突然合うような感じで、周囲の雑音が消え、かわりにあの声が聞こえてくる。こちらが応答すれば会話ができるが、黙っていると勝手に喋って、勝手に切り上げてしまう。あまり考えたくなかったことを矢継ぎ早に投げかけてくるので、面倒なときもあるが、重要なヒントをくれもするのだ。  あの声が聞こえていることを除くと、いつもの散歩道だった。まず一三階のコモンテラスの脇にある階段で一四階に上り、一一号棟の共用廊下を東から西へ一直線に歩き、右折して一〇メートルほどの渡り廊下を辿り、一二号棟に到達する。南から北へ一二号棟を踏破すると、エレベーターホールの脇にある階段で一三階に下り、あらためて一三階の共用廊下を歩く。以下同様に、二階まで辿っていく。その間、各階の壁にあしらわれたボーダー柄は青、緑、黄緑、黄、橙、赤、紫、青、緑、黄緑、黄、橙、赤と遷移する。二階に到達したら、人工地盤上のウッドデッキをめぐりながら島のように浮かぶ一三号棟へと移動する。その際、人工地盤に空いた長方形の穴から、地上レベルの駐車場や学童クラブ、子ども写真館の様子が目に入る。一三号棟は一〇階建てで共用廊下も短いので踏破するのにそれほど時間はかからない。二階には集会所があり、住宅は三階から始まる。橙、黄、黄緑、緑、青、紫、赤、橙。  この旅では風景がさまざまに変化する。フロアごとにあしらわれた色については既に述べた。ほかにも、二〇〇もの透明な玄関ドアが住人の個性を露わにする。たとえば、入ってすぐのところに大きなテーブルが置かれた部屋。子どもがつくったと思しき切り絵と人気ユーチューバーのステッカーが浮かぶ部屋。玄関に置かれた飾り棚に仏像や陶器が並べられた部屋。家の一部が透けて見える。とはいえ、透明な玄関ドアの四割近くは完全に閉じられている。ただし、そのやり方にも個性は現れる。たとえば、白い紙で雑に塞がれた玄関ドア。一面が英字新聞で覆われた玄関ドア。鏡面シートが一分の隙もなく貼りつけられた玄関ドア。そうした玄関ドアが共用廊下の両側に現れては消えていく。ときどき、外に向かって��かれた空洞に出会う。この一街区には東西南北に合わせて三六の空洞がある。そのうち、隣接する住戸が占有する空洞はプライベートテラスと呼ばれる。わたしのアトリエに面したテラスがそれだ。部屋からテラスに向かって戸を開くことができるが、ほとんどの戸は閉じられたうえ、テラスは物置になっている。たとえば、山のような箱。不要になった椅子やテーブル。何かを覆う青いビニールシート。その先に広がるこの団地の風景はどこか殺伐としている。一方、共用廊下の両側に広がる空洞、つまりコモンテラスには物が置かれることはないが、テラスに面したほとんどの戸はやはり、閉じられている。ただし、閉じられたボーダー柄の戸とガラスとの間に、その部屋の個性を示すものが置かれることがある。たとえば、黄緑色のボーダー柄を背景としたいくつかの油絵。黄色のボーダー柄の海を漂う古代の船の模型。橙色のボーダー柄と調和する黄色いサーフボードと高波を警告する看板のレプリカ。何かが始まりそうな予感はある。今にも幕が上がりそうな。だが、コモンテラスはいつも無言だった。ある柱の側面にこう書かれている。「コモンテラスで騒ぐこと禁止」と。なるほど、無言でいなければならないわけか。都市として運営されていない、とあの声は言った。  長いあいだ、わたしはこの一街区をさまよっていた。街区の外には出なかった。そろそろアトリエに戻らないとな、と思いながら歩き続けた。その距離と時間は日課の域をとうに超えていて、あの循環を逸脱しつつあった。アトリエに戻ったら、わたしはこのことについて書くだろう。今や、すべての風景は書き留められる。見過ごされてきたものの言語化が行われる。そうしたものが、気の遠くなるほど長いあいだ、連綿と積み重ねられなければ、文化は発生しない。ほら、見えるだろう?  一一号棟と一二号棟とを繋ぐ渡り廊下の上から、東京都心の風景が確認できる。東雲運河の向こうに豊洲市場とレインボーブリッジがあり、遥か遠くに真っ赤に染まった富士山があって、そのあいだの土地に超高層ビルがびっしりと生えている。都市は、瀕死だった。炎は上がっていないが、息も絶え絶えだった。密集すればするほど人々は分断されるのだ。
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 まあいい。そろそろ帰ろう。陽光は地平線の彼方へと姿を消し、かわりに闇が、濃紺から黒へと変化を遂げながらこの街に降りた。もうじき妻が都心の職場から戻るだろう。今日は有楽町のもつ鍋屋で持ち帰りのセットを買ってきてくれるはずだ。有楽町線の有楽町駅から辰巳駅まで地下鉄で移動し、辰巳桜橋を渡ってここまでたどり着く。それまでに締めに投入する飯を炊いておきたい。  わたしは一二号棟一二階のコモンテラスにいる。ここから右斜め先に一一号棟の北側の面が見える。コンクリートで縁取られた四角形が規則正しく並び、ところどころに色とりどりの空洞が光を放っている。緑と青に光る空洞がわたしのアトリエの左隣にあり、黄と黄緑に光る空洞がわたしの自宅のリビング・ダイニングおよびベッドルームの真下にある。家々の窓がひとつ、ひとつと、琥珀色に輝き始めた。そのときだ。わたしのアトリエの明かりが点灯した。妻ではなかった。まだ妻が戻る時間ではないし、そもそも妻は自宅用の玄関ドアから戻る。闇の中に、机とそこに座る人の姿が浮かんでいる。鉄格子とガラス越しだからはっきりしないが、たぶん……男だ。男は机に向かって何かを書いているらしい。テラスから身を乗り出してそれを見る。それは、わたしだった。いつものアトリエで文章を書くわたしだ。だが、何かが違っている。男の手元にはMacがなかった。机の上にあるのは原稿用紙だった。男はそこに万年筆で文字を書き入れ、原稿の束が次々と積み上げられていく。それでわたしは悟った。
 あんたは、もうひとつの世界にいるんだな。  どうかな、  で、さまざまに見逃されてきたものを書き連ねてきたんだろう?  そうだな。
 もうひとりのわたしは立ち上がって、掃き出し窓の近くに寄り、コモンテラスの縁にいるこのわたしに向かって右手を振ってみせた。こっちへ来いよ、と言っているのか、もう行けよ、と言っているのか、どちらとも取れるような、妙に間の抜けた仕草で。
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y24klogs · 4 years
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機工の街バルドラ
名無しさん、リア・シーちゃんといっしょ
アルマ:おかえりなさい。  今日はどうするの? クエストを開始します。 [冒険者手帳] を手に入れた。 ▶ヴェルディアス機工房   計測機器や魔法機工の基礎機構の生産を主に行う工房。  ここは一般向けに店頭開放や施設の一部が見学出来るようだ。
──線路の引かれた、長い大通りを抜けていく。 ──どこからか漂う潮の香り、微かに聞こえる海鳥の声。 ──この通りを真っ直ぐ抜ければ港へと出るようだ。 ──長い防波堤の続く道を抜けると、海岸が見えてきた。 ─── : (座り込んで人影を眺めている) ルーバン : (流木を何個か拾っている) ルーバン : ム……見世物じゃぁないぞ(拾っている所で視線に気付いた) ─── : ……(無遠慮) ─── : 何してるんだ、それ。清掃ボランティア? ルーバン : いいや。まーそういうのも頼まれればやらんでもないが。焚き木にするんだよ。 ─── : 焚き木。……野宿にでも使うのか? ルーバン : そうだよ。今日は残念ながら野宿なんでね。釣って来た魚でも焼いて食おうかと。 ─── : え……。街にも宿があるだろう? なぜそんな野生的な…… ルーバン : いや、あ~…… ルーバン : 宿に行ったんだが何か鍵が合わなくてな。めんどくさいし泊まるのは断って来た。 ─── : それはまた、何と言うか……大変だったな?(ちょっと笑ってる) ルーバン : よく考えたら別のに変えて貰ったら良かったんだけどな。ま、野宿は馴れてるし。魚もそれなりに釣れたから良しって事だよ。 ─── : ふふ。まあ、楽しそうで何よりだ ─── : むしろ、普段より豪勢な野宿かな ルーバン : この前は貝しか釣れなかったからな。今日は魚があるだけマシだよ。 ─── : 貝だけってのもまたひもじい……と言うか、野宿は二回目なのか? ルーバン : 美味かったが、アレばっかり何度もはヤダな。二回目というか、よくやるよ。気付いたら宿が埋まってることが多くてね。 ─── : ……(よくやるのか~……) ─── : 変な奴だな。運がないのか、なんなのか ルーバン : フフフ……こう見えて俺は運は良い。野宿してても今のところスられた事無いしな。 ルーバン : (謎に自慢気に話した。自慢することではない……) ─── : それは誇る事なのか?? まあ無事なのは良い事だけど…… ─── : いやでも楽しそうだしな、それはそれで幸せな事か……?(小声で何やら納得をした) ルーバン : ���、上手くやってるよ。君は何してたんだ。こんな夜の海で。 ─── : うーん、私は……散策ついでに酔い冷ましかな。酔ってはないけど ルーバン : えっ……素面なのに何の酔いを醒ますんだよ。 ─── : (それは本当にそう。)まあ、何となくぼんやりしたかったんでね。そしたら君が来た訳だ ルーバン : そんじゃ、そこそこ都会だから人に酔ったって事にしといてやろ。 ─── : ああ、それ良いね。今度からそれを言う事にしよう ルーバン : 使って良いよ。困った時の口実にぴったりだし。 ─── : 有難く参考にさせてもらおう。……もしかして君の常套句? ルーバン : (しまった!という顔で)マズいな。俺以外にも使う奴が出るとオリジナリティが無くなってしまう…… ─── : ふふ。もう遅いよ、聞いてしまった。(勝ち) ルーバン : 負けたな。新しいのを考えるしか無いな。 ─── : (後ろで凄い跳ね除けられている気配がした)その時はまた真似させてもらうか ルーバン : それなら真似しづらいくらい恥ずかしいヤツにしてやるか。(ちらっと視線を向けた。ものすごく、跳ね除けられている……) ─── : それ君が自分で言うって事だからな。(凄い、気配!) リア・シー : (魔道ビットに全身でしがみついている。 ルーバン : 今更恥ずかしい事があるか。君も同じ目見るんなら安い安い ルーバン : ……。大丈夫かアレ(しがみつく妖精さんを見つつ小声で) ─── : 君そういうタイプか。じゃあ真似はやめておくか…… ─── : ……(つられて見上げた。くっ付いている!) リア・シー : (魔道ビットに歯形が付くか試している・ ─── : いつか見た妖精。……大丈夫じゃなさそうだな、機械の方が ルーバン : 凄いな。う~ん科学と神秘の融合……(訳の分からない事を口走った) リア・シー : (*それはとても硬い! 非力な妖精では欠片も砕くことは出来なかった……。 ─── : ……ああ、確かに? ああいう組み合わせは他じゃ見れんな ─── : (機械が頑丈である事を知った) ルーバン : あ~あ~……見てるだけで歯が痛みそうだ リア・シー : くッッッ……強いんだぁよ……ッ! ─── : (戦ってる……) ルーバン : 頑張り続ければ勝てるかもしれないが――、いや厳しそうだな。 リア・シー : ふぅ……やれやれ、今日のところは勘弁してやるんだぁよ ─── : おや。何やら決着がついたらしいよ ルーバン : 今日の所は機械の勝ちか リア・シー : (とぼとぼふらふらと海岸へ飛んでくる。 リア・シー : む リア・シー : 貴様ッ! 見ているなッッッ!! ルーバン : いかにも……見てたぞ……っ! リア・シー : たこにも……見られてしまったんだぁよ……ッ! ─── : (滅茶苦茶元気そうだな……と見守り人になった) ルーバン : 海も見てたぞ。間違いなくね。 リア・シー : 大きな海のことだから、あーしのことずっと見守ってくれてるんだぁよ ルーバン : なるほど……そういう考え方も……賢いな君……(納得した。なぜ?) リア・シー : ごきげん……ごき! 名無しのfood! と人間さん! ─── : やあ、リア・シー。ナイスファイト ルーバン : そこの彼と一緒に妖精君の頑張る姿を見守ってたわけだよ リア・シー : 負け犬に慰めなど要らぬッッッ! どうせならあまあまがいいんだぁよ リア・シー : 人間さんたちは何をしてたんだぁよ? ルーバン : 俺は野宿の準備だよ。運悪く宿無しだからさ。 ─── : 散策。ついでに野宿の準備してる奴を眺めてた リア・シー : じゃあ、あーしは野営の準備をしてる奴を眺める奴をつつく奴やるんだぁよ! ルーバン : おっいいぞ。やってやれ。きっと喜ぶだろ。 ─── : つつかれるのか。それはちょっと勘弁だな…… リア・シー : 長剣を貸してほしいんだぁよ! ─── : (武器~~~) リア・シー : この浜にはエクスカリバー(枝)がないんだぁよ ルーバン : ムムム、これは結構重いけど……(ちょっと考え) ルーバンが[右手]の装備を解除しました。 ルーバン : よ~し貸してやろう。後で返してね(長剣を渡した) リア・シー : (妖精は15㎝ほどのサイズだ。掌に載せられる程度の妖精が剣など持てるはずもなく。 リア・シー : ぐえっ ルーバン : あっ リア・シー : (下敷きになり。砂に埋もれた。 ─── : あ。…… リア・シー : (犬神家。 ルーバン : 大丈夫か?ごめんな(長剣を取り上げた) ─── : 綺麗に埋もれたな リア・シー : (上半身が砂に、下半身のみが突き出ている。 ルーバン : ……(棒倒しくらいの慎重さで砂をはらっている) リア・シー : (妖精は非力だが頑丈なようだ。 リア・シー : (怪我もなく妖精の頭が出てくる。 ルーバン : お~良かった。生きてるか。 リア・シー : 生きてないんだぁよ、死んでないだけ。 ルーバン : 死んでないなら大丈夫だな。無事で良かった。 リア・シー : 危うくダイニングソーセージが必要になるところだったんだぁよ。 ルーバン : ダイニング……??何て?? リア・シー : ダイイ……シャイニングウィザード? ルーバン : ……………(考えたがよくわからなかったようだ。ポンコツ……) リア・シー : (砂を払いつつ羽を動かす。 リア・シー : ぺっぺっ ルーバン : ま~、無事なら良かったよ。会ってすぐサヨナラなんてなったらショックだ リア・シー : 大丈夫! 人間さんのこと、あーしは忘れないから! ルーバンが[右手]に[長剣]を装備しました。 ─── : (ちょっとぼんやりしてた)(回線) リア・シー : (砂塗れの妖精。 ルーバン : (剣を持ち直した) ルーバン : ム、そうか……この焚き木に集めた木で突けばよかったんじゃないか……(今更気付いた) ─── : (ぼやぼやしているうちに救出されていた)(枝、ある……) リア・シー : 賢いんだぁよ、尖らせなきゃ(使命感を帯びた瞳。 ルーバン : ほら使って良いよ(集めていた木の小さいのを寄越した) リア・シー : わぁい🎶 ─── : 大分活き活きしてるな…… リア・シー : (フードの人物の靴を貰った枝でついている。 ─── : (つんつんされてる!) ルーバン : (水の迫って来ない辺りに集めた木を置いた。火を起こす準備をしている……) ─── : (返り討ちのデコピン(?)をしようと手を伸ばし) リア・シー : (額で受けるでしょう。 ─── : (大分力を弱めて ピシ…… とした) リア・シー : (弱い音なのに勢いよく妖精が跳んでいく。 ─── : あ。(えらい飛んでいった) ルーバン : あっ、君やり過ぎじゃないか……?! リア・シー : (砂地を二転三転と跳ね上がり、犬の上を宙返りし、アクロバティックな飛行を繰り出す。10点。 ─── : いや。……そんなに飛ぶと思わなかった。…… ルーバン : 人間基準でだろ?大丈夫かなアレは ─── : 良い飛行してるな。(のんびり眺めた) リア・シー : もっかい♪もっかい♬ ─── : 悪かったよ、て思ったけど 平気……そうだな? リア・シー : (どうやら自ら後ろに飛んだようだ。 ルーバン : もう一回やってやれよ。楽しそうだ ─── : ええ……変なの……(言いながら同様に二発目!) リア・シー : (べちゃっと小波に落ちる。 ─── : うーむ。よく飛ぶ。……あ ルーバン : あ…… リア・シー : (犬神家。 ─── : (波間を眺めた)(あ~あ~) ルーバン : ………助けてやれよ。俺は忙しい ─── : ……。中々見た目には面白いな ルーバン : (微妙に火が起きないので首をひねっている) リア・シー : (海水塗れの妖精を手に入れた。 ─── : (得てしまった) ─── : 濡れてる。乾かす?(焚き火を見) リア・シー : 乾かすんだぁよ リア・シー : 火!!! ルーバン : う~む、確かに。湿気てるのかも。 ─── : ……あまりついてないな。(連れて行く) ルーバン : う~ん、仕方ない(ランプ用の油を開けて適当に掛けた) ─── : ……まあ、海で拾ったんならそれはそうかも。(湿気!作業を見ている) ルーバン : (マッチを投げ込んだ。火が結構大きく上がる) ルーバン : あっつ リア・シー : ファイアー! ─── : 燃えた。 ─── : 良かったな。火のない野宿は流石に辛いだろ ルーバン : 運が良かった。生魚食う羽目になるとこだった。 ─── : うーん。辛い所ではないな、それは リア・シー : 棘の付いた風船魚をあげるんだぁよ ルーバン : おっ、ありがとう妖精君。それじゃ料理しようかな(背嚢から調味料なんかを適当に出した。どれも大分減っている……) ルーバン : 待てよ、フグかそれ。中ったら死んじゃうかもしれないな。 リア・シー : (妖精がフリルの下から自身よりも大きな河豚を取り出した。 リア・シー : 男は度胸って誰かが言ってたんだぁよ ルーバン : …………(考えるような素振り) ルーバン : 俺は運が良い、のでもしかしたら大丈夫かもしれん。 リア・シー : きゃっきゃっ ─── : 本気か。チャレンジャーだな ルーバン : 俺はやるぞ……!(しかし河豚の内臓は物凄く念入りに取り除いた) リア・シーのダイスロール : (1d6 毒部位 皮 なし 卵巣 身 肝臓 なし) -> ([1])=1 ─── : 明日に体壊して転がってないと良いけど。(言いつつ止めずに見ている) リア・シー : (皮を剥げば食べられるようだ。……料理人の腕次第! ルーバン : 死んだらその時は骨を拾ってくれよ。今日会った君らに言うのもなんだか変な話だけども。 ルーバン : (焼いている。何となく皮がバリバリになっている……) ルーバン : 実食……(食った。案外思い切り行った。雑だ……) リア・シー : あっ……。 ─── : どう? ……(妖精の反応にちょっぴり目をやった) ルーバン : ぐっ……!!(わざとらし~く苦しんだ) リア・シー : あぁ……駄目だったんだぁよ…… リア・シー : おいしいやつをなくしたんだぁよ ─── : あーあ。残念な事だ。(笑ってる)    ルーバンに9のダメージ  ([6,3]+13) ルーバンは[激怒カウンター]を1つ獲得した。 ルーバン : …………ま、生きてる。生きてるよ。 リア・シー : なかなかに頑丈なんだぁよ リア・シー : (食べかけの河豚の皮を取り除いて食べている。 ─── : それは何より。格別の味だな。(人々の食事を眺めている) ルーバン : この程度で死んだらやってられんよ(他の魚も焼いている) ─── : 野宿するような奴だしな。多分他より頑丈だろ ルーバン : 君も食うか?毒の無い奴だけ選んでるから野宿しない奴でも平気だろ(焼いた魚を指して) ─── : ……魚はちょっと遠慮しとく。君が食べたら良い ルーバン : な~んだ嫌いなのか。美味いのに(さっき中りかけた口で何を?) リア・シー : foodなのに好き嫌いがあるんだぁよ? ─── : それ君が付けたあだ名(?)だろ。……肉の方が好きなんで ルーバン : フード君は肉派か~ リア・シー : (フードの人物に大蒜を渡す。 リア・シー : はい、にく ─── : そう。ああ、でも宿の魚料理はうまかったよ。…… ─── : ……微妙に違うけど。まあ好きのうちかな。(貰った) ルーバン : それじゃ今度宿の方のも試すかな。泊まれたらな。 ─── : ……。次は泊まれたら良いね……(若干の憐憫の視線を向けた) リア・シー : 泊まれないんだぁよ? ルーバン : 貰った鍵が合わなくてね。めんどくさいから野宿することにしたんだ。 ルーバン : 別に貧乏してて野宿してる訳じゃあないんだぞ? リア・シー : ………? リア・シー : てっきり宿無し金無し根無しの遊び人だと思っていたんだぁよ ─── : (滅茶苦茶言われてる)(ちょっと笑った) ルーバン : 確かに根無しだし多少遊んでるとこもあるなぁー…… ルーバン : そういう事にしとくか(適当極まりない……!) ─── : 良いのか。今後それでずっと呼ばれかねないぞ ルーバン : マジか。フード君のもまさかそういう? リア・シー : 人間さんのお名前はなんだぁよ? リア・シー : あーしはリア・シー! シーのリア・シー! ルーバン : ん、あ~!そういえば名乗ってなかったな! ルーバン : ルーバン。探検家だよ。 リア・シー : よろしくね! 根無し草のターバン! ルーバン : リア・シー君だね。よろしく頼むよ。 ─── : ……。私はフードでも名無しでも、何でも リア・シー : food(やけに流暢な発音。 ルーバン : じゃフード君 ─── : ああ。よろしく、ルーバン ルーバン : ターバンとフードだと頭にかぶる物だから若干ネタ被りだな…… ─── : ……。そうか?(そうか?) ルーバン : そうだ(言い切るな) ─── : そうか。(納得した) リア・シー : 仲良しなんだぁね リア・シー : ターバンフード達は ─── : 一纏めにするんじゃないよ。……彼は不服みたいだけど ルーバン : さっき会ったばっかりにしては~確かに? ルーバン : 俺が前だから別に良いよ(何故?) ─── : 成程(?)、そんなものか リア・シー : 不服じゃなくて衣服なんだぁよ ルーバン : くっ……(思わず笑った) リア・シー : にっこり ルーバン : しまった。この調子じゃ夜が明ける。俺はそろそろ寝るよ。 リア・シー : おやすみなんだぁよ、根無し草のターバン ─── : そういやもうそろそろ空も明るくなるな。居着き過ぎた ─── : ……(やっぱり名付けにちょっと笑ってる) リア・シー : この浜が満ち潮じゃないといいんだけれぇど ルーバン : リア・シー君もフード君も明日の為に寝ておくと良いよ。 リア・シー : あーしはこの先に用事があるんだぁよ リア・シー : じゃあね! リア・シー : お二人さん ルーバン : ウム、またね ─── : ああ、さようなら ─── : (またやってる……) ─── : ……それじゃあお休み。君も幸運だと良いね リア・シー : ばぁい! ─── : (もう居ない!) ルーバン : (手を振った後に寝てしまった)
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ohmamechan · 5 years
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愛みたい
 ※東京。凛ちゃんがハルちゃんを観察している話。
 朝。
 遙が起きてすぐにすること。Tシャツを、背中からむいっと脱いで、そのまま洗濯機に放り込む。そのフォームはさながら、ゆるいウインドミルの下投げ。
 遙は日に何度か、こうしてTシャツを新しいものに換える。汗で貼り付くのが嫌。らしい。なので、Tシャツの洗い替えは無限にあるようだ。 地元にいた時からそれは変わっていないが、一体いつの間に着替えているのか、その姿を見たことはほとんどなかった。
東京の一人住まいの部屋は、すべてワンフロアで繋がっているし、ドラム式の洗濯機はダイニングに備え付けられている。なので、凛が洗面所兼 風呂場で顔を洗っている背中で、遙が、さっとTシャツを脱いで着替えるのを、鏡越しに見つける、なんてこともありえるのだ。
 食事。
 遙と共に食事をしていると、ふと、自分の無作法に気付く時がある。例えば、箸の持ち方。遙ははじめに右手で箸を持ち上げ、箸先を左手で支 え持ち、それからすっと右手指を添える。それは百年前からその形で待っていたかのように、自然な動きだ。この一連の動作を、彼は何 気なく一呼吸の間にしてしまうので、幾度となく食事を共にしていたのに、気付いたのは最近だ。他にも、こまごまとした食事のマナーに気付かされる。お椀の持ち上げ方。口の中の物を飲み込んでから「ごちそうさま」を言うこと。当たり前のことと言えば、当たり前のことなのだが、とにかく、ハッとさせられることがある。食事のマナーについては、昔、祖母に習ったものだけど、海外生活や男子寮生活を送るうちに、すっかり疎かになっていた。まあ、これは言い訳にすぎないけど。
 ひっそりと反省し、ひっそりと遙を真似て、無作法を正す。おそらく、日本に戻る度に 、こうして「そういや、そうでしたね」と自分を正すのだろう。
 洗濯。
 Tシャツでも何でも、必ず一度、はたいてから干す。Tシャツだったら肩の部分を両手で持ち、顔前まで持ち上げてから、思いきりはたく。皺 を伸ばす、というより、パン!といい音を立てるためにやってるんじゃないかと思うくらい、乾いた小気味のいい音がする。同じ要領で、タオルでもハンカチでも、必ず音を鳴らしてから干す。でも、靴下はしない。それから、二人で汚してしまったから、洗わざるを得なかったしわくちゃのシーツも。
 遙の住む部屋は南向きに掃き出し窓とベランダがあって、日中の日当たりは申し分ない。朝、干して出かければ、帰ってくるころには気持ちよく乾いていそうだった。それを伝えると、陽が沈む前に帰って来られる日はまれで、干しっ放しで夜露に濡らしてしまうことも、時々あるそうだった。遙が洗濯物を取り込むのを忘れるくらい、泳ぎ疲れて、帰って来てすぐに寝床に沈む姿が想像できる。なぜなら、自分にも憶えがあるからだ。
 映画館。
 喉が渇くの���嫌がるわりに、映画館のポップコーンは買いたがる。そして、上映が始まると、大体において、彼はポップコーンの存在を忘れる。時々、思い出したようにもこもことした山に手を伸ばすけれど、なんと一粒ずつ食べるのだ。一粒、指先でつまんでは、上唇と下唇の狭間に挟み込み、ゆっくり、ゆっくり、もそもそ食べる。凛が、わしっとひと掴みして、口にざらざらと放り込んで食べる速度の、三分の一ぐらいの進み具合だ。
 さらにいえば、彼は物語に見入ると、完全に手が止まる。そういう時は、わずかに口が開いている。その小さな小さな隙間に、ポップコーンを放り込んでやりたくなる。
 それから、不思議なことがある。うす暗い中で一体どうやって察知するのか、凛が物語の展開によっては涙ぐんでしまうことがあると、少しうろたえたような仕草をして、タオルを凛の顔に押し当てて来る。これで視界を遮られて、大概、いい場面を見逃すのだ。いつか、そのうち、「放っておいてくれても大丈夫だから」と伝えたい。
 スマホ。
 人差し指でプッシュホンを操っているかのような、覚束なさ。凛が親指で操作するのを真似てやってみたが、誤字脱字がひどく、しまいには「指がつった」としょんぼりしていた。それでも、貴澄に教えてもらったというアプリで電車の乗り換え案内を検索するのは慣れているし、乗り降りしやすいホーム位置まで教えてくれる。
 改札やホームで凛を案内する時、遙はあまり言葉を発さないし、指で示したりもしない。まるで猫が「こっちに来て」と誘う(いざなう)みたいに、ちらちらと凛を振り返ったり、足並みをそろえたり、目線で行き先を示したりする。新宿のダンジョンのような駅構内を、すいすいと迷いなく歩く遙の後姿は、街に住み慣れた猫みたい。
 電車。
 よほど疲れた時でなければ、積極的に座席に座らない。扉と座席側面の隙間にするすると猫みたいに収まるのが、ものすごくうまい。 地元で、同じ電車に乗ることはほとんどなかった。たまに、乗り合わせて移動する時は、鈍行列車のガラガラに空いた座席に座るのが当たり前だ ったので、立ち並んだままでいるのはなんだか新鮮だ。
 遙は、ガラス窓に映る街並みを、隈なく点検するみたいに眺める。車体が揺れても上手にバランスを取る。大きく揺れた時は、それとなく、凛の背中を手のひらで支えてくれたりなどして、それ、女子にもすんのかよ、するんだろうな、ハルってそういうやつだよな、と照れと嫉妬が同時に巻き起こって、なんとも言えない気持ち。
 風呂。
 長い。とにかく風呂が長い。遙が入っている間に、凛は寝る支度どころか、翌日の準備や連絡など、その他のタスクをすべて終えてしまう。自分がせっかちなのもあるかもしれないけれど。新たに汗をかく前に、肌がすべすべしたまま眠りたい。ので、待てずに先に寝ることがこれまでも多かった。遙の長風呂は、東京へ来て、風呂の仕様が変わっても、相変わらずだった。
 新たに汗をかきたい気分で(いわゆる、そういう、恋人同士の、という意味で)、がんばって起きていたとしても、遙は風呂から上がると、かなりスローになる。コップの冷えた水をちびちび飲みながら、ぼうっとしている。髪を乾かすのが面倒らしく、ドライヤーを使いたがらない。自然乾燥でいいと言う。つまり、彼曰く、ぼうっとしているのではなく「髪を乾かしてる」状態なのだと言う。
 見かねて、「ちゃんと乾かせよ。頭皮を大事にしろ。将来的に、悲惨なことになるぞ」と脅すと、目をぱちぱちさせていた。凛がドライヤーを持ち出して乾かしてやる時は、大人しくしている。遙のつむじの場所と向きがおもしろいし、割と意志の強い感じのする、まっすぐな黒髪は触っていて心地よいので、乾かす作業は結構好きだ。屋外の、塩素濃度の調節が難しいプールで泳いでいた頃よりは、毛艶はよくなった気がする。
 就寝。
 あんなにもたもたしていたのに、寝るとなると早い。凛の背中に鼻先をくっつけて、くんくん匂いを確かめたり、頬っぺたをぴたりと当てて、体温が馴染むのを待ったりしている…かと思うと、すうっと寝入ってしまう。毎回、驚かされる寝つきのよさだ。非常にうらやましい。
 しばらくじっと待ち、遙が身じろぎしなくなってから、そっと体を返して向かい合わせになる。今日一日の観察をまとめる。高校生の頃と、変わったところ。変わっていないところ。離れている間に更新された遙の観察記録。かといって、どこかに書き付けたりはしない。ただ、時々思い出して楽しむだけだ。
 いつもまっすぐでサラサラの髪が、少しだけ乱れている。その髪の束のカーブとか、閉じたまぶたの淵の、睫毛が描く半月のラインとか、呼吸に合わせてわずかに上下する肩とかの、遙にしかない、遙を象る(かたどる)線を、全部なぞりたくなる。遙の命の輪郭。それを、どこにいても、離れていても、そっくりそのまま思い出せるようになぞりたくなるのだ、無性に。でも、触れれば起こしてしまう。だから、ただ、見つめるばかりだ。薄暗がりの中で飽きずに眺めていると、遠くでサイレンが鳴った。消防車に救急車、パトカー。どこかで誰かが困っている。あるいは、苦しんでいる。でも、その音は、夜に溶けていくみたいに、小さく、遠のいていく。
 深く寝入ったと思っていたけれど、遙はそれで起きてしまったらしい。やや身じろぎをして、薄っすらとまぶたを起こした。
「凛、」
「ん」
 寝たふりが間に合わなくて、寝床で間近に目が合ってしまう。遙は眠たそうな重い瞼を何度か起こし、閉じ、また起こして、小さく言った。
「明日は、まーぼーどうふだ」
「ん?」
 まーぼー。どうふ。
 ああ、麻婆豆腐ね。そう、麻婆豆腐。
「なんだよ、それ」
「食べたいって言ってただろ」
「言ったっけ?」
 そう言えば、帰国前に「何が食べたい」とたずねられて、いくつか適当に答えたような気がする。それも、辛いメニューばかり。それを遙は律儀に覚えていたのだ。
「明日の晩は、まーぼー」
「わかったって。なんで今、明日の晩飯の話すんだよ…お前は親か。おふくろか」
「実は、作ったことないから、おふくろさんの味になるかどうか、わからない」
「いや、いーよ。おふくろの味じゃなくて。ハルの味で」
 一体寝床で何の話をしているのか。色気もそっけもない、麻婆豆腐の話がなんだかおかしくなって、笑ってしまう。ふふ、と声を漏らしてしまうと、またまぶたをくっつけそうになっていた遙も、ふふ、と笑った。
「それとな、凛は、話は変わるけど、て、ちゃんと断って話すのが、いい」
「…ほんと突拍子もねえな。何の話だよ、もう」
「今度会ったら言おうと思ってて、まだ言ってなかったから…」
 眠気に浸かった、覚束ない声で言う。明日、この小さなやり取りのことを覚えてないかもしれない。
「べつに、普通のことだろ」
「普通のことが普通に出来るのが、いい」
「そんなもんかな」
 すべてひそひそ声で話しているのも、なんだか、小さい頃みたいでおもしろかった。お泊まりとか、旅行とかの夜みたいに。
「もう寝ろよ。まだ何かあるなら、明日聞くから」
「そうだな、明日」
 ふあ、と遙は小さく欠伸をする。
「…よかった。凛が、ここにいて」
 ���う言って、遙は腕をそろそろと伸ばして、凛の頬を撫でた。
 よかった。ここにいて。
 まるで、ここにいるのが奇跡であるかのように、大事そうに、包むみたいに言うので、自分の命の輪郭がはっきりする感じがした。
それから、遙は、こめかみにも、肩にも、背中にも、順に触れていった。撫でるというよりも、凛の体の輪郭を、なぞるみたいにそっと触れた。 じっと押し当てられた手のひらの真ん中から伝わる、遙のぬるい体温が心地いい。
 そうしているうちに、彼はまた眠りに落ちて行った。はたりと腕の力がゆるんで、凛の腰に腕を添えたまま、子どもみたいに眠ってしまった。
 遙は多くを語らない。「よかった」に込められた意味は、凛が感じ取るしかない。けれどこうして、さざ波が立てる泡みたいな彼の気持ちを、大事に、大事に、掬う。
 よかった。
 自分だって、そう思う。
 この体で、この姿かたちで、どこも損なわれることなく、海を隔てた遠い場所へ行っても、無事にここへ戻って来られて、よかった。愛してくれる人を悲しませるようなことが起きなくて、よかった。好きな人を、好きなだけ映せる目と、時間と、触れられるこの腕があってよかった。そしてそれは、そのまま、遙へも「よかった」と思えるのだ。誰に感謝すればいいのかわからないけれど、そういう当たり前の奇跡の創生者に、ありがとう、と言いたくなる。
 今日は特別な記念日でもなんでもない日だ。それなのに遙が、凛の命の輪郭を、愛おしそうに優しくなぞるので、…こんな何でもない日の、特別ではない夜に、生きていてよかったと思える。心の奥底の、深い深いところから、間違いのない愛みたいに、そう思えるのだ。
 そして、こういう瞬間のことは、きっと一生忘れない。
「明日の晩は、まーぼー」
 なんとも気の緩む、どうでもいいような会話を、一人でなぞって、まぶたを閉じる。遙と呼吸のリズムをそろえているうちに、自分も眠りの波にさらわれてしまった。
 台所。
 豪快に、フライパンを振る。力強く躍動する前腕に、筋が入っていて、思わずなぞりたくなる。近くにいると「危ないだろ」と猫を追い払うみたいに言われてしまう。それでも見ていたくて、背中からくっつく。「動きづらい」「重い」「今日は甘えん坊だな!」とぶつぶつ言いつつ、時々肩越しに味見をさせてくれる。ぴりりと山椒の効いた、まーぼー。
 たぶんだけど、お互いに、背中の匂いと体温、好きだよな。そこは間違いなく、お揃いだと思う。
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takanomokkou · 3 years
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《SHELL-シェル-》 人数に合わせて変えられる伸長式ダイニング シェルダイニングテーブルは天板をスライドさせて中天板をはめ込む 「中央伸長タイプ」のダイニングテーブルです。 人数やシーンに合わせて素早く変化することができます。 #高野木工 #shell #ダイニングテーブル #食卓 #机 #伸長式 #伸長式テーブル #ダイニング #ダイニングインテリア #家具 #大川家具 #interior #インテリア #福岡家具 #東京家具 #南青山 #家具選び #北欧 #北欧インテリア #北欧ナチュラル #シンプル #シンプルインテリア #新築 #マイホーム #家づくり #グリーン住宅ポイント #グリーン住宅ポイント制度 https://www.instagram.com/p/CSv9Zp-HwB2/?utm_medium=tumblr
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tabooome · 5 years
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パターソンについての考察ーTuesday
 なんとなくの息苦さにバッキーはうっすらと目を開けた。視界に映るのは、カーテンの隙間から僅かに青白い光。んん、とむずがるように身動ぐと、自分を起こした息苦しさの正体に気づく。自分の背後で、バッキーをしっかり抱き込んだままのスティーブが眠っている。その左腕がバッキーの脇腹の上に我物顔で居座っていた。ゆっくりと手を伸ばしてモバイルを見る。そしていつもとそう変わらない時間であることを確認してから、バッキーは自分の後ろに向かって囁いた。 「……スティーブ?」  静かな寝室の空気を僅かに揺らしただけの声でも、彼には十分な大きさだったらしい。弛緩しきった筋肉が僅かに震え、そして頸のあたりから掠れた声が聞こえる。 「……バック」 「うん……、おはよう、スティーブ」  そう言って自分の腹に回っていたスティーブの腕をあやすように叩く。スティーブは呻きながらも身体にぐっと力をいれて、バッキーを抱きしめた。筋を伸ばして身体を目覚めさせているのだ。大型の動物に懐かれているようで微笑ましいが、逞しい胸や腕に圧迫されて苦しいものは苦しい。バッキーはこら、と笑ってもう一度腕を叩いた。今度はタップの意味を込めて。
 
 自室で着替えてから、ランニング用に軽くパンを齧る。カーテンを開けてもまだ外は薄暗い。だが雲は少なく、気持ちの良い晴れを予感させる空だ。朝晩は冷え込むようになってきたから、長袖にしたほうが良かっただろうか。バッキーがそんなことを考えていると、同じように支度を終えたスティーブがダイニングにやってくる。バッキーは振り向き、その右手が掴んでいたものに目を止めた。スティーブもそれに気づいたのだろう。笑顔を浮かべながら右手のそれ、朝のランニング用にしては大きめのナップサックを掲げた。 「なあ、今日は『荷物』をもっていかないか」  バッキーも心得たように笑い返す。本日の天気だとか、相手も窓の外を見て同じことを思ったのなら嬉しい。 「いいな、賛成だ」
 スティーブとバッキーの日課であるランニングにはいくつかのコースが存在する。ハドソン川方面に向かい、雑木林の横を走ることもあったし、町を周回することもあった。後者の場合は朝食用のパンを買って帰ることも多い。空港の始発便に向かう車ぐらいしか見あたらない起き抜けの町を走るのは、緑を見ながらのランニングとはまた違う良さがあるのだ。  そしてもう一つは湖に向かって走るコースである。天気が良くていつもより少しだけ早起きした日、まさに今日のような朝には家から7マイルも離れた湖を目指すことがあった。もちろん片道7マイルといっても、彼らにとっては「近場だな」で終わらせられる程度のものなのだが。そしてそんな日にはスティーブの言う荷物、つまり小さなガスコンロとコーヒーのセットを持って、穏やかな湖を眺めながら朝日を浴びるのである。それはたとえトニーたちから爺さんじみた生活だと揶揄われようとも、2人にとって言いようもなく贅沢な時間だった。都市部からキャンプに訪れた家族が気合を入れて前日から待ち望むような時間を、彼らは気軽に日々の選択の一つとして享受できるのだった。
 白み始めた空を見上げながら2人は走り始めた。森や生き物達が起き出す気配。鼻から息を吸えば澄んだ朝の空気が脳を冷やしてくれる。  目的地についた時、木々達の先から頭を出した太陽が、丁度水面を照らし始めようとしていた。視界のすべてが白い光の膜に包まれ、ナップサックを開いた時の僅かな埃さえキラキラと踊っていた。  顔を上げるとスティーブがこちらを向いていた。その姿を目に映して、バッキーは思わず息を飲んだ。朝日に照らされ白に近づいたブロンド。湖の水をそのまま移したような澄んだ瞳。睫毛にまで陽が当たっている。あまりにも神々しいスティーブに、視線の外し方を忘れてしまう。バッキーがそのまま言葉をなくしていると、ふいにスティーブが目を細めた。そうしてバッキーの目を覗き込み、深く穏やかな声でこう言った。 「……バッキーの目、光が当たると模様がよく見える……吸い込まれそうだ」  きっと昔の自分であればこの思いをすぐに口にできていただろう。お前の方こそ、だとかうまい例えを持ち出して。だが日頃から必要以上に言葉を発しなくなったツケなのか、素直に感情を伝えたい自分と捻くれた自分のバランスが入り乱れ、口を僅かに開閉させるだけで一向に言葉が出てこない。  バッキーにできたことは、捕まったままの視線をそらさずにスティーブの美しい目を見つめ返すことだけだった。ありったけの愛おしさをのせて、穏やかに目を細める。彼らはお互いの瞳を覗き込んでは、その美しさに感嘆の息をこぼした。  人は朝に生まれるのだと、バッキーは唐突にそう思った。
 
 その後和やかに朝食を食べ、家に戻ってきた2人は施設に向かう準備をして昨日と同じように車に乗り込んだ。そしてバッキーについては昨日同じ画面との睨めっこが開始される。読めたと思った文章はまた違う暗号を示していて、その重複具合はまるでマトリョーシカを開けているような気分になる。だがそれだけ厳重にプロテクトされているとなれば、その内容の価値も相当なものだろう。  そのうちの一つの人形を開けたところで、深く息を吐き出す。案の定、新しいマトリョーシカが出てきただけだった。おそらく次に出てきた文章はだいぶ古い形式を用いて書かれているのだろう。なんとなく見覚えはあったがすぐに思い出せそうにはなかった。  バッキーは情報処理のスタッフに声をかけ、データベースを確認してもらうよう頼むことにした。おそらくこの時期に使われていたものだと思う、とあたりをつけて特徴を伝える。一度解読したものはすべてデータとして保存してある。そこから探し出すのは、自分より彼らの方がよっぽど速いのだ。スティーブよりは現代テクノロジーに対応できていると思うが、それでも他のスタッフからしてみればどんぐりの背比べでしかない。それくらいは両者ともきちんと分かっていた。
 
 バッキーは凝り固まった眉間を揉み解しながらラウンジへと向かった。気づけば作業を始めてから随分な時間が経っている。ランチを食べたかどうかも曖昧だった。コーヒーを淹れるためにキッチンに入ると、ふと窓の外の景色が目に入る。マグカップを持って近づくと、それは屋外演習場で訓練をしているスティーブとサムの姿だった。サムのスーツの特性上、彼らの訓練は屋外で行われることが多いのだ。盾を持ったスティーブが、空を飛び回るサムからのペイント弾を避け続けている。バッキーはコーヒーを啜りつつしばらくその様子を眺めていた。心の中で小さくスティーブを応援しながら。 (……ファルコンなんかに負けんなよ)  スティーブは盾や障害物に隠れながら、向かってくる弾を躱し続けている。バッキーは彼が負けないことを知っていた。スーツをも凌ぐ身体能力をこの目で何度も見てきたのだ。  だがそれでもスティーブを応援してしまう。それは2人の関係の長さのせいでもあるし、もはや自分にとっては習慣みたいなものなのだろう。スティーブが戦っているのを見て、幼い時は心配もしたし怒りもした。血清を受けてからの無茶苦茶な戦い方を諌めたこともある。しかし同時に、どこか眩しいものを感じていたのも確かだ。ちょうど今、まさにその眩しさが胸を温めているように。それは彼がブルックリン時代から一度も、本当の意味で負けたことがなかったと知っているからかも知れなかった。 「――ミスタ・バーンズ、」  訓練の行方を見守っていると、ふいに後ろから呼び掛けられた。振り返ると先ほど解析を頼んだスタッフが立っている。 「解析が終わったので報告を」 「悪い。今戻るよ」  するとゆっくりで構いませんよ、少しオーバーワーク気味ですと返される。バッキーはそれに苦笑を返しながら、それでもそのまま入り口の方へと向かった。バッキーの後ろでは、サムが丁度窓際に飛来するところだった。
 夕食に昨日の残りのポトフとチキンのローストを食べ、それぞれの時間を過ごす。そろそろ寝ようかと声を発したのはスティーブの方だった。 「今日サムに映画の話をしたよ、この前の日曜日に観たやつ」  横になったスティーブが言う。バッキーは彼の方に身体を向けて、ああと応じた。 「あいつが勧めてくれたやつか」 「ああ、面白かったと礼を言ったんだ。そしたらサムが、これであんたらも現代アメリカ人の仲間入りだな、って」 「……なんだそりゃ」  とんでもない物言いにバッキーはくしゃりと笑う。こちとらブランクはあれど100年前からアメリカ人をやっているというのに。 「毎年クリスマスに、テレビであの映画をやるんだって。誰でも一回は家族と一緒に見たことがあって、子供はあれを見て良心を学ぶんだと言っていた」「キャプテンアメリカの映画からじゃなくて?」 「違う」 「まあ今の子供にとっちゃ、キャップは教育ビデオのお兄さんだもんな」  にやついた顔で続けるとシーツの中から伸びてきた手に鼻を摘まれた。この前ネットから探し出し、その後しばらくスティーブの顔を見るだけで思い出し笑いをしていたのをまだ根に持っているらしい。別に批判したり馬鹿にしたりはしていない。だからこれは主にスティーブの羞恥からくるものだ。  スティーブはため息をついて話を続ける。 「あの話、1919年から始まっただろう。僕の生まれた翌年だって言ったら変な顔をしてた」 「……まあ、子供の頃から古い映画だって思いながら見てたのに、その時代に生きてたって言われるとな。いろいろリアルになったんだろ」 「そうかもしれない。でも実際懐かしかったし、優しい映画だった。クリスマスっていうのも良かった」 「ああ」 「……僕は正直、あの映画を信じ切ることはできないし、すべてが報われると無邪気に考えることもできない。でも、僕らと同じ時代にああいう映画が生まれて……皆がこの時代までそれを大事にしていることの意味は、信じたいと思うんだ」  そう言ってスティーブは少し照れたように眉をさげた。バッキーは彼の右手を握ってやる。義手ではない、ちゃんと温度を伝えるための手で。そうして握ったままのスティーブの手の甲に軽くキスをする。今日はなんだか、朝からずっとこいつのことが眩しい日だった。 「……世界は、お前の味方だぜ、スティーブ」  そう言うとバッキーは身体を寄せて、相手の額にも柔らかなキスを落とした。唇の離れる甘い音、そこにもこの思いが含まれていればいいと思いながら。顔を離してスティーブの目を見つめると、今度は向こうが唇にキスをしてくる。バッキーがしたのと変わらない軽いキスだ。なんだか儀式みたいで可笑しくなってくる。最後に一つ微笑んで、バッキーはサイドテーブルのライトを消した。
 目が慣れる前の暗闇に向かっておやすみと囁き合う。火曜日はこうして眠りについた。
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airduna01 · 5 years
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昔の話
僕の昔の話をしよう。
僕は昔、森の近くに住んでいた。そこは小さな池が近くにあり、こぢんまりとした1DKの部屋には毎日木々の緑が差し込んでくる部屋だった。小さなダイニングの大壁に映画スクリーンを貼り付け、日が落ちたあとには古い映画に入り浸る暮らしをしていた。日中には読書をしたり、コーヒーを淹れたり、ギターを弾いたり、気まぐれに家具にタイルを貼ったりした。また、僕には一緒に住んでいる女がいた。御察しの通り、僕はいわゆるヒモだった。
彼女は昔、ドイツ人の恋人がいた。大学の時に知り合った留学生だったそうだ。その男は当時27歳で、生まれはハンブルクだ。ふたりは半年に一度ハンブルクに行き、彼の母親の誕生日とクリスマスを一緒に祝った。3年付き合ったあとに、彼女は癌を患い男に捨てられた。子宮頸癌だった。ステージ2、子宮の全摘出手術をした翌日に彼は消えた。聞くところによるとその後彼女は35歳の今まで10年ほど誰もそばに置かなかったそうだ。
僕と知り合った経緯を話す。
僕と彼女の馴れ初めはそれはもうお粗末な人間のそれと等しかった。12月の空っ風が吹いた日に、僕はとても忘れたいことがありどこかの古いジャズバーでなれない酒をしこたま飲んでひどく酔っ払っていた。酒のおかげで忘れたいことはきっぱり忘れてしまったため、本当によく思い出せないのだが、おそらく彼女も何かに疲れ、やけくその酒を飲んでいた。僕が店を出る時に彼女と僕の会計がなぜかいれこになっており、僕が腹を立てたのを覚えている。彼女は僕を自分より哀れに思ったのか、タクシー代を払うので併せて帰宅しようと提案した。タクシーの中で回転する目の前と混沌のなか、彼女のシャネルの香水に惑わされ僕から彼女にキスをした。そのまま僕は自宅に帰らず、その森の近くの彼女の家へ転がり込んだ。酒と汗とタバコの匂いのする服を剥がし、僕は彼女の体を触った。彼女は癌手術をしたため、ホルモンの影響で脇と股間が無毛だった。下腹部から股にかけて執刀の傷跡が残っていたが、僕はそれがとても好きだと思った。行為中の記憶はない。彼女に詳細をたずねても、そんなことはあったか?と首をかしげて微笑むだけで、今もその答え合わせができていない。もしかすると、そのときにみた彼女の体は2回目以降の記憶から引っ張って来たものなのかもしれない。その一件後、僕は妊娠の可能性がない彼女と毎日のようにセックスをし、家に居着いた。もともと住んでいた古い風呂なしアパートは引き払った。おそらく母親が解約したのだろう。またその時僕には通っていた大学に1つ歳上のガールフレンドがいた。そしておそらく、僕はそのガールフレンドにこっぴどく振られたか何かで酒を飲んだんだろうと思う。だが今となってはそれもどうでもいいことだった。
ガールフレンドの話をする。
ガールフレンド(正しくはガールフレンドだったひと)は、髪が長く毛量がとても多い女の子だった。勝気で目立ちたがりの容姿が綺麗なひとだった。その子との思い出で、話せることは1つしかなかった。というのも僕もその子もお互いのことが特に好きでもなかったからだった。ただ1つの思い出も特にいい思い出と言えるようなものではないため、期待しないでおいてほしい。たしか6月の半ばの、梅雨の時期が嘘のようにからりと晴れた奇妙な日だった。その子は自宅で当時珍しいアボカドの水性栽培をしており、それは理科の先生がコーヒーを淹れるような大きいビーカーにころりと入って芽を伸ばしていた。僕はそのアボカドのビーカーの中に栄養剤と誤って塩素系の洗剤を入れてしまい、その子が大学1年から育てたひょろ長いアボカドを殺した。翌日、しなびたアボカドを見て彼女が放った言葉は、「ああ、いつかこうなると思っていた」だった。もっとこう、憤慨して僕を罵倒し部屋や僕のTシャツを引っ掻きまわすのだろうと思っていたが、違った。ごく静かにアボカドの死を見つめ、またそれを仕方ないと妥協するわけでもなく受け止めていた。年頃の女の子が、そういった静かな感情を他人に見せたことへの驚きで、その子との思い出でそれ以上のものはなかった。寂しい話だ。
僕の昔の話は以上になる。
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interior1interior2 · 2 years
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円形と楕円形を愉しめるカントリーコーナー社の伸長式ダイニング5点セット: プリンセスクラス ロマンティックインテリア&雑貨 画像カタログ
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receno · 3 years
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【Re:CENO TOKYO お店だより】 ・ こんにちは。Re:CENO TOKYOのエガミです。 今回は、店頭でたくさんお声をいただく、 〈 folk 伸長式ダイニングテーブル 〉の 伸長方法について、ムービーにしてみました。 手順はとってもシンプルです。 1、天板を固定しているフックを外す。 2、継ぎ板を外して、移動する。 3、天板を寄せて、再びフックを固定する。 店頭では、実際に伸長をお試しいただけますので、 気になる方は、スタッフまで、 お気軽にお声かけくださいませ◎ ・ #receno #interior #tokyo #furniture #dining #naturalvintage #folk #table #リセノ #インテリア #二子玉川 #家具 #ダイニング #伸長式ダイニング #ダイニングテーブル #ナチュラルヴィンテージ #フォーク https://www.instagram.com/p/CMGfTS1hhwl/?igshid=1adr33rwoqvrm
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