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#オング
ogawa-xd · 2 years
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「声の文化と文字の文化」
オング「声の文化と文字の文化」を読む。多くの文献がひかれていて難儀もしたが、ここ数年でも最高度におもしろかった。ページをめくるごとに刺激があり、すべての内容を読み切れてもいないが、熱いうちにまとめておく。この刺激が揮発してしまうのは、あまりに残念すぎる。
「声の文化と文字の文化」W-J・オング
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大筋:
文字の文化の前に声の文化があった。 現在われわれは、文字文化の中にいる。文字文化は手書きからはじまったが、途中では印刷という大きな波を経験し、今はエレクトロニクスという第二の波の最中である。
(ただし執筆は1982年であり、テレビやラジオが主で、コンピュータといってもインターネット普及以前でWebもSNSもない時代だ。BBSがかろうじてあったくらい。2003年に亡くなられているようだが、この時代に関する感想を聞きたかったものだ。)
われわれもはや、声の文化における思考の仕方やものごとの捉え方を忘れてしまっているが、両方をしっかりと考えて位置づけることが、未来をとく鍵にもなる。
文字の文化の前にあった声の文化の重要性。 声文化が文字のベースになっていることはそのとおりとしても、少なくとも、それは文字文化の改良以前の「劣った」前バージョンではない。別のものだ。
第1章 声としてのことば (一次的)声の文化 文字を書くことをまったく知らない人びとの文化、その人たちの世界認識のしかたは、現代のわれわれの想像をはるかに超えたものである。 ことば(声)の獲得以後/ことば(文字)の獲得以前
P.24 現存する言語:3000、そのうち文字を持っているのは78言語 自然言語 → 無意識から生じる コンピュータ言語 → 意識から直接生じる(ので扱わない)
ogawa: 彼の述べている「コンピュータ(言語)」は、インターネット/Web/SNS/ビッグデータ/クラウド/AI以前であり、コンピュータにまつわる彼の理解は今となってはあまり現実的ではない。プログラムによって自然言語を解析したり処理することも、含まれていない。 「プログラム言語」自体の言語性については、彼のスタンスで問題はないと思われるが、コンピュータが「自然言語」に影響する在り様は、印刷術(という技術)が言語に与えたインパクトに匹敵する、というかそれ以上の影響力を持っていると自分は考えている。今はまだその途上であって、途上にして大きな影響が顕在しているので、最終的にはどこまでのことが進展していくのか予想がつかないが、これは自分の最終課題である。
p.26 声 → 一次的なモデリング・システム(表現方法) → 研究が起きない → 集団的な過去に参加することによって学ぶ、見習う 文字 → 二次的なモデリング・システム(表現方法) → 研究は文字あって起きる → 「研究」によって学ぶことができる
p.33 「(ことばで表された)概念は、絶えずその語源を引きずっていく傾向がある」
p.34 ことば → 口頭での話し(声)に基礎を持つ 書くことば → ことばを ”視覚的な場に、むりやり永久に固定してしまう
p.39 声文化の人びと → 今日では文字を学びたいと強く思っているが、同時に、声の文化の心を沸き立たせる多くの愛するものを手放さなければならないことに哀惜の念もいだいている(「ピダハン」は、どうなのか?) → 「生き続けるためには、死ななければならない」
p.40 文字文化 → 先行する声文化を食べ尽くす/声文化が存在したという記憶すら破壊する しかし → 文字文化かぎりない順応性があり/完全でないにしろ声文化の記憶も再建されうる 文字文化による声文化の再建によって、人そのものの意識を高める
ogawa: [声→文字]の変遷の形式を、[文字→コンピュータ化] にシフトさせて見ることに意義がある。
第2章 近代における一次的な声の文化の発見
p.57 ホメロスの時代のギリシア人は陳腐な常套句を評価 → 声文化の認識世界/思考世界全体が、きまり文句的な思考の組立に頼っていたから → 声文化では、獲得した知識を忘れないように絶えず反復しなくてはならなかった   → 知恵をはたらかせ、効果的にものごとを処理するために、型にはめて固定した思考パターンが欠かせない
ogawa: 好きなジュリアン・ジェインズについてまるまる1ページ割かれていてにうれしくなる。細部には難を示しつつも、大筋において好意的や賞賛が感じられる。
第3章 声の文化の心理的力学
p.73 すべての感覚は時間の中でおきる。 なにかをよく調べるためには、それを静止させる必要がある/視覚は固定するのが得意で、それによって視覚は動きを記録する。 しかし、音には静止画にあたるものがない。
p.74 声文化の人にとってことばには魔術的な力がある。 かれらにとって、ことばは話され、音として響くもの、ゆえに力によって発せられる 文字文化の人はそれを忘れがち。 かれらにとって、ことばは投げだされた「モノ」で、非活動的で「死んでいる」 → 魔術とは結びつかない
p.76 「知っているというのは、思い出せること」
複雑な問題を考えて解にたどり着いたとする。その問題も解もある程度は複雑である → それらを文字や記録無しで、記憶しておくことは困難である なんの助けも借りず、もう一度思考の流れをたどり、吟味することは不可能である。
声文化の人の長く続く思考は、つねに人とのコミュニケーションと結びついている
どうするか → 記憶できる範囲内で思考する すぐ口に出せるくらいの記憶(量)に基づいた思考に留める
口に出せることが、記憶を助ける → 強いリズムを持つ、均衡の取れた記憶しやすい「型」にはめる、反復や対句、韻を踏む、あだ名のような形容句、きまり文句、紋切り型のテーマ、などなど。
p.92 声文化の中での知識の獲得 → 何年もかけて何度も口に出して根気よく習得し憶えていなければならない → 知識は得がたく貴重で、これを保存している古老が高く評価される  (文字として知識が外化されるようになると古老の価値はさがる   /新しいことの発見者としての若者の価値があがる) → 精神は伝統主義的で保守的な構えとなり、知的な実験を禁止する
p.102 声文化は定義に無関心 辞書にあたるものがない/語の意味はつねに現実の状況に固着している(その変遷や経緯は問わない/問えない)
p.119 声文化の人に関するさまざまな実験から見いだしたこと: 声文化の人の不得手なこと → 幾何学的な図形、抽象的なカテゴリーによる分類、形式論理的な推論手続き、定義、包括的な記述、ことばによる自己分析 → だから劣っているという意味ではない → そういった能力は、テキスト(文字)によって獲得したものであるという事実
p.153 視覚は分離し、音は合体させる 聞くことの中にひたることはできるが、視覚の中にはひたれない 視覚は切り離す感覚、音は統合する感覚。 視覚の理想は明晰判明性/分けて見る、聴覚の理想はハーモニー/一つにすること 知識は究極的には、分断ではなく統合であり、ハーモニーを求めること
p.161 ことばを記号と考えること → 人間的な経験を視覚に類似したものと考えがち カレンダーや時計で時間を理解することは、時間を空間扱い(視覚物扱い)して、わかった気になっているにすぎない → 空間還元主義
空間還元主義 → 計り知れぬほど有用で、技術的な必要性が高い → 否定できない but: 空間還元主義には知的な限界もあるし、ときに人を欺く
第4章 書くことは意識の構造を変える
p.166 書くことは、どんな発明にも増して、人間の意識を作りかえた
p.174 技術は、たんに外的なたすけになるだけのものではなく、意識を内的に変化させる
p.176 道具をみずからの一部とし、技術的なわざを学習することによって、人間が非人間的になることはまずない。むしろ、技術の使用によって、人の心は豊かになり、人間の精神は広がり、内的な生は密度を濃くする。
p.201 印刷物によって、書くことが人々の心に深く内面化されるまでは、人びとは、自分たちの生活の一瞬一瞬が、抽象的に計算される時間のようなもののなかに位置づけられていると��思ってもいなかった。中世、さらにルネサンス期になってもまだ、西欧の人びとの大部分は、いまが暦のうえで何円にあたるかといったことを日常生活のなかで意識していたっとはとても思えない。
p.223 文字言語の語彙が豊かになりはじめたのは、書くことにともなってだが、その豊かさの開花は印刷のおかげである。 文字言語があるところには、その文法と慣用がならずある 秩序(文法や慣用)という概念そのものの感覚的な基盤は、かなりの部分、視覚(文字言語が書かれ印刷されること)にある。
第5章 印刷、空間、閉じられたテクスト
p.242 印刷が → ルネサンス、宗教改革、近代資本主義、大航海時代を引き起こし → 生活と政治、知識を広め、万人識字、近代科学の興隆、社会的、知的生活を変えた そして印刷が人の意識を変えた
p.249 印刷によって、聴覚優位から視覚優位が確固たるものになった。 読みやすさ、速読、黙読を可能に。 語を空間の中に位置づける〜空間の中に釘づけにする → 索引、リスト(一覧表)、内容とレッテル(タイトルページ)、図像的なレッテル
p.260 版面が意味を運ぶ 正確に反復できる視覚情報(※ページの統合的なデザイン/デザインルール) → 近代科学はその一つ:正確な観察を正確な表現に結びつけたこと
p.263 タイポグラフィックな空間/空白 活字の作りだす空間 → 科学的想像力、哲学的創造料、文学的想像力に、はたらきかける
p.266 印刷が → 西洋人の認識のエコノミー「心性」に直接的影響を与えた → レトリック(声の文化にもとづく)技術を学問的教養の中心から追い出した → 数学的分析、ダイヤグラム、チャートによって、知識の数量化をおしすすめた → 辞書(あらゆることばを網羅)、正しい言語規則を打ち立てる欲求を喚起 → 小さく持ち運びできる本 → 一人で静かに黙読 → 内容の私有感覚
p.270 印刷は → テクストが閉じられている感覚をうながす → テクストの「内容」が、ある終わりによって区切られ、「完成」しているという感覚
認識の場が閉じられている感覚 → 書くことにより、思考は、対話相手から切りはなされ、紙面に隔離される
印刷物は → どんな反論にも無関心 → 内容(発話と思考)は、独立し、自足し、完全なものとして提示される (印刷は、同じ作品についての、まったくおなじ視覚的、物理的堅牢さをもった何千部もの版本のなかに、その作品の思考を閉じ込めてしまう。)
第6章 声の文化に特有な記憶、話しのすじ、登場人物の性格
p.285 物語は、いつどこでも、言語芸術の主要なジャンル もっとも抽象的な言語芸術形態の根底にさえ、物語は存在する。 人間の知識は、時間(と、それにしたがう物語)から生まれる。 → 抽象的な科学的知識の背後にさえ、観察の物語があり、抽象的な知識は、そうした物語にもとづいて定式化される。 → 実験室の���生たちは、実験結果を「書きあげ」なければならない。つまりおこなったことと、それをしたときに何が起こったのかを物語らなければならない。ある種の一般化や抽象的結論が引き出されるのは、物語からである。
第7章 いくつかの定理〔応用〕
p.363 声の文化と文字の文化の相互作用 → 人間の究極の関心と願望(としての宗教)にもかかわる   → 宗教的伝統は、声の文化に根ざした起源をもち、話されることばを重んじている   → また聖なるテクスト(ヴェーダ、聖書、コーラン)の発展によって内面化された
p.364 声の文化と文字の文化に関する問題は、いまや無数にある。 声の文化と文字の文化の力学は、現代の意識の進化の流れである、いっそうの内面化と開放にむけて合流していく。
(220929読了)
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konitahirao · 3 months
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ひとひらの人
可哀想だね今生きる人よ 考えもせずばらばらと堕ちる 皆は何も考えず 巡り来るとだけ信じている 上手くいく筈とそれしかなくて 外れる事には気付いていない 狂い立つ程に楽弄び 要らなくなったら躊躇無く 捨て去る皆はそれが当り前 皆人なの?貴男も貴女も 恥じる事無い化物の様で 皆は何もしないのね 土壇場でも見て見ぬ振りで 自分も守れず口走るのは 文句を讃えて真面と居直る 言逃げの人は逝くのが早い 後後ばれると解らずに 取繕えば生けると思って 虚しいのだね今生きる人よ だけれどこれが現世の真事 救われたいと願うのならば まずは誰かと人として生きる 本歌 ジュディ・オング 「ひとひらの雪」
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herbiemikeadamski · 1 year
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. (^o^)/おはよー(^▽^)ゴザイマース(^_-)-☆. . . 2月3日(金) #先勝(壬辰) 旧暦 1/13 #節分 月齢 12.3 年始から34日目に当たり、年末まであと331日(閏年では332日)です。 . . 朝は希望に起き⤴️昼は努力に生き💪 夜を感謝に眠ろう😪💤夜が来ない 朝はありませんし、朝が来ない夜 はない💦睡眠は明日を迎える為の ☀️未来へのスタートです🏃‍♂💦 でお馴染みのRascalでございます😅. . 今朝は疲れ過ぎて定刻に目は覚め たが体が動かなかった😅💦 「金縛り」の様に固まってました。 ってか東京ってヤッパ寒いです🍧 寒さもピークの「節分の日」だから✋ さて、今日から片付けってよりも 真面目に「断捨離」せなあかんかw . 今日一日どなた様も💁‍お体ご自愛 なさって❤️お過ごし下さいませ🙋‍ モウ!頑張るしか✋はない! ガンバリマショウ\(^O^)/ ワーイ! ✨本日もご安全に参りましょう✌️ . . ■今日は何の日■. #節分. 立春の前日のこと。 本来は立夏、立秋、立冬の前日も節分となるが、現在は春の節分だけが行われている。 季節の変わり目には邪気が生じると考えられていたため、それを追い払う意味で豆まきが行われる。 124年の2月2日の節分ですが、4年ごとに2月2日が節分になるらしですが2022年には2月4日だそう。  もともと、1984年には2月4日で1900年代は、ほぼ2月4日が節分が通常で2月5日が節分になる年もあったそうです。   これは、地球が太陽の廻りの公転周期が1年きっかりでない事が理由らしいです。  因みに、1太陽年(地球が太陽を1周する時間)は暦の1年ではなく、およそ365.2422日=365日+6時間弱なのです。 . . #先勝(サキガチ、センカチ、センショウ). 陰陽道(おんみょうどう)の六曜日の一つ。 この日は勝負ごと、訴訟や急用などに運がよいとされ、早い時刻ほど良くとされ、午後は凶になるなどの俗信がある。 . #大明日(ダイミョウニチ). 民間暦でいう吉日の一つ。  この日は、建築・旅行・婚姻・移転などすべてのことに大吉であって、他の凶日と重なっても忌む必要がないともいう。 . #鬼宿日(キシュクニチ).  鬼宿日は二十八宿の最大吉日のことです。  何を行ってもよい日とされ、旅行も引越しも吉ですが、結婚のみが凶の日です。 . #地火日(ジカニチ). 暦注の一。 地に火の気があるので、土を掘ることや植樹などを忌む日。 . #十方暮(ジッポウグレ).  十方暮は干(カン)と支(シ)が「相剋(ソウコク)」の関係で組み合わさる日。  甲申(キノエサル)から癸巳(ミズノトミ)の間の10日間で、天地の気が相剋するため何事もうまくいかないとされる日です。 . . #大豆の日. 大豆製品を扱うニチモウバイオティックス株式会社が制定。 . #巻寿司の日.  巻寿司の材料となる玉子焼、味付干瓢などを製造販売する広島県広島市に本社を置く「株式会社あじかん」が制定。 , #鬼除け鬼まんじゅうの日.  岐阜県瑞浪市の「美濃廣庵 満開堂」が制定。 . #慶長地震(ケイチョウジシン).  江戸時代初期の1605年2月3日(木)《慶長9年12月16日》に起こったとされる地震・津波である。 . #にじさんじの日.#ジュディ・オングの日.#乳酸菌の日.#ササミ巻きガムの日. #絵手紙の日.#神社本庁設立記念日.#大岡越前の日.#不眠の日. . . #くるみパンの日(毎月3日).#ビースリーの日(毎月3日). #みたらしだんごの日(毎月3~5日). . . #4人の司祭の日(アメリカ合衆国).#英雄の日(モザンビーク). #解放殉死者の日(サントメ・プリンシペ). #退役軍人の日(タイ).#ベトナム共産党設立記念日. . . ■本日の成句■. #明日の事を言えば鬼が笑う(アシタノコトヲイエバオニガワラウ). 【解説】 明日の事はどうなるか分からないので、 実現するかどうか、分からぬことを 議論しても仕方がない、という意味の句。 . . 1999(平成11)年2月3日(水)仏滅. #橋本環奈 (#はしもとかんな) 【女優】 〔福岡県福岡市〕. . . (東大泉) https://www.instagram.com/p/CoLel0uSugcm5EZhjFmQWCUBwtrj81Hq-gOWBY0/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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wwwwwwwwwwww123 · 2 years
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むろと廃校水族館さんはTwitterを使っています: 「この写真を見た館長が「ジュディ・オングだ」と言うもんだから…。 実習生が魚類図鑑で「英名かなぁ…」とか言って調べていたので、「歌手の名前だよ」と教えておきました。 それにしても、この美しい青には「魅せられて」しまいます。 https://t.co/qzOsYJ8gwp」 / Twitter
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nobbykun · 1 year
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Artist - ジュディ・オング (Judy Ongg) Song - たそがれの赤い月 (Tasogare No Akai Tsuki) [Eng. “Red Moon At Twilight”] Release Date - July 1967
Listen 🎶
https://rumble.com/v28ukvi-judy-ongg-tasogare-no-akai-tsuki.html
My blog: Showa Music Library https://nobbykun.tumblr.com/
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ryotarox · 2 years
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魅せられて (ジュディ・オングの曲) - Wikipedia
「エーゲ海のテーマ〜魅せられて」、1979年2月25日に発売されたジュディ・オングのシングル。 楽曲は酒井政利が1977年8月電通主催の「南太平洋 裸足の旅」にて旅を共にした池田満寿夫と意気投合し、「エーゲ海に捧ぐ」のCMソングとして考えたという[7]。 ジュディによると、楽曲製作の際に電通が「無名の人にしたい」というのをディレクターの酒井政利がジュディに歌わせたいから「名前を出さなきゃいいじゃない」と言って初めは覆面歌手扱いであり、CMが流れると皆さんレコード店に行って「何とかエージアって誰が歌っているのか」っていう声がソニーにも返ってきて、電通からのOKも出て正式に名前が解禁になったと述べている
異邦人 -シルクロードのテーマ- - Wikipedia
「異邦人 -シルクロードのテーマ-」は久保田早紀(現・久米小百合)の楽曲。1979年10月1日に発売されたデビュー・シングルのタイトル曲 プロデューサーの酒井は、電通の藤岡和賀夫の企画により池田満寿夫・阿久悠・横尾忠則・浅井慎平ら計8名のクリエイターと、南太平洋裸足の旅にでかけ、そのたびで得た着想をもとに、異国を意識したコンセプトの曲を次々と作り出していた(時間よ止まれはイースター島、いい日旅立ちは日本)。 同年初頭のジュディ・オング「魅せられて」でエーゲ海を題材にしたのに続いて、またこの曲がCMに起用される話が持ち込まれたため、聴衆の異国情緒に訴える題材としてシルクロードを選び、作詞作曲者が当初には想定していなかったエキゾチックなイメージを加味し、「-シルクロードのテーマ-」のサブタイトルも付して発売した。 元々は「白い朝[注釈 1]」というタイトルであったが、「イメージが伝わりにくい」「インパクトが弱い」という理由から、プロデューサーの酒井政利により「異邦人」に変更されたという経緯がある[2]。 ちなみにタイトルの候補として「ストレンジャー」「旅人」「エトランゼ」などを考えたが全て却下され「異邦人」になったが、久保田本人は歌う気持ちにならないくらい気に入らなかったと語っている。また歌詞そのものもシルクロードをテーマにしたものに合わせ何度も書き直しさせられたとのこと[3]。
三洋電機の意向により久保田に決定した[6]。歌手の決定後、候補作として三洋電機に2曲が届けられ、一つはこの曲(当時のタイトルは「白い朝」)、もう一つはシルクロードをイメージして書かれた「絹の道」であった。三洋電機の宣伝部長や企画課長、電通は「絹の道」を推したものの、当時三洋電機の営業本部でマーケティング担当だった亀山太一の判断でこの曲に決定。曲の終わりの「ちょっとふり向いてみただけの 異邦人」というフレーズをキャンペーン・ワーズにするよう指示した[7]。 三洋電機はポスターやカタログ・屋外広告・パッケージにこの曲の歌詞とシルクロードの代表的なシーンを掲載させ、CMの放送前から社内・営業所・販売店でテープを流し、放送後は葉書によるリクエスト参加を呼びかけるなど、社を挙げての曲のプロモーションを展開した[8]。
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【CM】SANYOテレビ タテ7 1979年(異邦人:久保田早紀) - YouTube
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てきとーな時代だったなあ。
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aaronarmstrong · 22 days
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ジュディ・オングが歌う『 Judy Ongg
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tsuyo-gee · 3 months
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節分
今日の高知市内のお天気は、今のところ良好です。 今日は何の日? 今日 2月3日(土)の記念日・年中行事 • 節分 • のり巻きの日 • ジュディ・オングの日 • 大豆の日 • 絵手紙の日 • 神社本庁設立記念日 • 大岡越前の日 • ササミ巻きガムの日 • 鬼除け鬼まんじゅうの日 • にじさんじの日 • 巻寿司の日 • くるみパンの日 • みたらしだんごの日 • ビースリーの日 • 乳酸菌の日 • 不眠の日 •…
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endekashi · 4 months
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Wind is blowing from the Asia
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ジュディ•オングさんの「魅せられて」の歌詞、昔からずっと「Wind is blowing from the Asia」だと思ってだけど、Asia(アジア)じゃなくてAegean(エーゲ海)だったって知ってました?
でも我々ほうてい野郎にとっては、アジア大陸からの風のおかげでこうして楽しませてもらってる訳でやっぱり、このままAsiaでいいんじゃないかと思う訳です。
でもね、たまーに、もうええっちゅーねんって位吹いちゃうんですよねえ。
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本日のカスタマー。なにやら顔出しNGの人がいますねえ。まあ、みんな色々ありますからね。あんまり詮索せんで下さいな。
遥々高知からいらした方も!先日の九州といい、やたらウェッサイづいてるえんでかしです。
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Acharmの店長さんも言ってたけど、山の世界では都会という白馬。降雪後のピーカンっちゅー事で色々芸能人いましたよ(山の)。
まずはフォトグラファーニッシー率いるヤングガンズ。みんな10代だとか。これから要チェックや!
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こいやのうなP、ケータ、ドラゴン、ホーリー。
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更にRED EYE FILMのシブチンさんに村瀬姉妹、コクボ君とー…一番左は…うちのお客さんかーい。しれーっと入ってました。
他にも色々、(山の)芸能人いました。
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風はボーボーですが山は大賑わい。我先へと上を目指す人々。
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我々は飯森神社奥社にワッツアップかましながらゆっくり向かいます。なんかいいとこ余ってねーかな〜。
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あっちは結構風当たってそうだな〜。
かと言って風の影響の少なそうな大岩周辺はすでに大賑わい。
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初八方だっつーもんで散歩がてら奥の方まで行ってみますか。
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絶えず風は強かったけどたまにお休みになる時間もありましてなんとか進むと…
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あら、意外とまだ誰も入ってない。みんな結構上を目指す人もいたようで。
ウィンドスラブに警戒しながらドロップイン!
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いいスプレー上がっていい写真になりそうだけど遠い〜。一人ガイドの辛いところ。
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多少パックされてるものの、全然気持ちいいほうていでありました。
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ピーカンでほうていなら最高なわけですよ。
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スキーヤーはちと難しそうだったけど、上手く乗りこなしてました。
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いや〜良かったね〜なんて喜びを分かちあっていると、尾根を移動していた二人組がリモートで雪崩を誘発。
サイズ1.5~2位かな?幅50m 厚さ20cmくらいでした。
別に自分達のところには来ない感じだったけどちょっと焦りました。
やっぱこんだけ吹いてればウィンドスラブ出来ますよね。気をつけていきやしょう。
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そうは言っても最高な訳ですよ。
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下に下がれば風の影響なくなるかなーって期待してたけど沢の中までばっちりパック。抜け目のない仕事をされてますね。
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谷を脱出。
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どこにいてもボーボーでゆっくり休むとこがねえ〜。
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あまり人の入ってなさそうな場所を狙ったらまたも小規模ながらもウィンドスラブ。
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面つるは面つるだけど風で飛ばされた面つるです。
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雪があればスイスイ降りられる谷も、カリカリじゃがいも畑でシーズン最初の身体にこたえます。
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上では山の雰囲気に飲まれていたのか口数の少なかった彼女。普段、居酒屋でカウンターの守護神と呼ばれる程の呑んべえらしく、標高が下がるにつれ、次第に調子を発揮してきましたが、みんなが欲しがる場面では魅せてくれませんでした。
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てな訳で無事終了!初八方いかがでしたでしょうか?まあ、八方���しい八方でしたね!
白馬は他にも色んなルートが楽しめますんでまた来てくださいね!
お疲れ山でした!&おしょっ様でしたー!
P.S 新潟LOWクルーのみんな!高知の重鎮にもフォトブック渡しておくように頼んどいたぜ!
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hashirigaki-zzz · 4 months
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uro-9000 · 10 months
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"ジュディ・オング - 魅せられて Live 1979年" を YouTube で見る
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ogawa-xd · 1 year
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■第三言語革命
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自分が聞いたことがないだけかもしれないが、まだ誰もこういうことをいっていないようなので、一つの大きな話しをしてみたい。もちろん自分は専門家ではないが、ぎゃくに誰なら専門家を名乗れるというのだろう? これは自分なりのコンシリエンス/帰納統合の結果である。骨子は5年くらい前に考えた内容だが、ここへ来て「いよいよ感」が高まっている。 このAIで起きている「変化」は、人類の第三の言語革命の一つの章なのではないか、ということ。しかももっともコアな一章だ。「言語」と人の関係が深いことは言うまでもないが、こんなふうに考えている。
言語という技術
はじめに、「言語」というのは、人の手にしたとても大きな「技術」と考えられる。人にとって最大級の発明品といってもいい。それは偶然に手に入れたものだが、それを習得していると爆発的に「いいこと」があった。
言語という技術は、人の全歴史(20万年)の約半分ほどの時間(10万年)、人と随行している。もちろん出来事的には人が言語を作った(創発した?)のだが、時間軸全体のなかでみると、言語が人を作ったといった方がいいのではとも思う。20万年前に生まれたばかりの人と現代の我々は、ハードウェアとしては互換性があるかもしれないが、生きている内容や状況は大きくちがう。その大きな「差」を作ったのは言語である。言語は動物と人を隔てる高い高い壁だ。いっそ、人は言語である、といってしまってもいいくらい。
言語革命
言語という技術そのものが革命だった(言語革命、認知革命:ハラリら)わけだが、そのなかには「話し言葉」と「書き言葉(文字)」という、やはり革命と呼べるような二つの段階があった。それらの変節点の前後で人自体が大きく変わった(オング)。
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20万年前に人=ホモ・サピエンスが興ったときは、言語を持たない時代で、サピエンスはとても賢かったけれど、まだ「賢い動物」というレベルにすぎなかった。
だいたい10万年くらい前に「話し言葉」という形で言語を獲得した。はじめの会話は「うわさ話」のようなもので、仲間同士の親密度を高める効果があった。これは猿の仲間同士でおこなうグルーミングのような効果を持つものだったという(ダンバー)。
この第一の言語革命以前の、無言語の時代/前言語時代は、だいたいは動物と同じような精神活動をしていたのだろう。それは動物的な〈感覚〉の支配する時代だ。動物なりの合理的な〈思考〉も多少はあったのだろうが、〈感覚〉:右脳の支配する、そんな心を我々も持っていた。
その革命後の時代を、名付け・説明するような学説を自分は知らないのだが、ジュリアン・ジェインズという動物心理学者が〈二分心〉の時代という魅力的な時代仮説を打ち出している。
言葉によって〈思考〉は劇的に飛躍したにちがいない。言葉によって今ここにないモノやコトを指し示すことができるようになった(「言語の志向性」)。〈二分心〉の時代を手短にいえば、役割としての右脳と左脳、あるいは〈感覚〉と(合理的な)〈思考〉があることは現代と変わらないが、その関係は右脳/〈感覚〉が優位を占めていて、左脳/〈思考〉は完全に右脳の忠実な僕だった。〈感覚〉の命ずるところを実現する「ために」〈思考〉は使われた。〈思考〉にはまだ自治権が与えられていなかった。
(「右脳/左脳」については実際の部位というより、機能的比喩と捉えてほしい。)
その後、だいたい6000年前に人は文字という技術を獲得した。これによって右脳左脳の役割のバランスが変わった。それが第二の言語革命である。文字によって合理的な〈思考〉は飛躍的に強化され、その結果として生まれたものこそが、われわれの「この」〈意識〉であるという(ジェインズ)。合理的な〈思考〉がヒトを支配し〈感覚〉はやや後退した。確かに合理的な〈思考〉により、哲学も科学も成立し、そういった土台の上でビルが建ちロケットは月にまで到達する。そしてそういう科学技術の進展の末に、〈思考〉や知識を扱う技術が、20世紀の前半に生まれた。〈意識〉は、哲学や科学のベースにあるものであるが、〈意識〉が実際に「文字」の効果として生まれたのが3000年前であったとジェインズは特定する。
現代のわれわれはこの〈意識〉の時代にいる。そして、いたことになるのかもしれない。
ここからは自分の妄想。
20世紀から21世紀にかけてコンピュータという「技術」が出現した。はじめは計算機としてやがて情報機器として。この情報を扱う技術全体を、第三の言語の革命と自分は捉えたい。言語が扱っているものは、話し言葉にせよ書き言葉にせよ、それは「事実の移し絵」としての「情報」である。情報もまた「言葉」である。
第一言語革命/話し言葉では、とにかくある精度で人に「情報」を伝えることができるようになった。第二の言語革命では、それを記録/蓄積し空間も時間も越えて遠くへ情報を運ぶことができた。でもいったん書かれた言葉は、そのまま固定されている。
第三の言語革命では、情報/言葉を無尽蔵に朽ちることなく蓄え/書き換え、世界中へ瞬時に伝えることができるようになった。また情報を「操作/計算/処理」することができた。これは「情報を操作するための情報(プログラミング)」による効果と考えられる。そして今、情報を操作するための情報を「自律」させようとしている。AIとはそのようなものなのではないか。
声とは、空気の振動
文字とは、紙のしみ/粘土板のへこみ 現代の言葉は、操作変容可能・光速移動可能な電気の印
今起きているこのAIによる変革は、AIやChatGPTというだけで考えるべきではないと思う。もっと大きなコンピュータ技術というか情報にかんする技術(これにはいずれ適切な名前も与えられるだろう)による、第三の言語革命というロケットの、最終段階のロケットエンジンがAIであり、いまそのエンジンに点火されたのだと思う。その大きな推進力の起こす「G」が、今我々が感じている「強い力」である。マイクロチップもインターネットやWebもSNSも、必要な何段目かのロケットエンジンだったのだろう。
一人の人間にとっては約一生分の長い時間かもしれないが、コンピュータという技術が出現してまだ100年も経過していない。それはほんの一瞬のできごとである。
第三言語革命によってどういう世界に突入するのか、今はまだまったくわからない。
動物が人の豊かな「心」を想像できないように、前の時代にいるあいだには、次の時代をリアルに想像することはできないのである。
状態1:無言語の時代、動物の時代/動物的な〈感覚〉の時代  ↓ 技術1:話し言葉(アバウト10万年前)、第一言語革命  ↓ 状態2:〈二分心〉の時代、言葉によって左脳の働きが生まれたが、右脳優位の時代  ↓ 技術2:書き言葉(6000年前)の発明、第二言語革命  ↓ 状態3:〈意識〉の時代、〈意識〉の誕生(3000年前)  ↓ 技術3:コンピュータ・ネットワーク/情報機器(紀元2000年頃)、第三言語革命  ↓ 状態4:???
ハラリ:ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」など ダンバー:ロビン・ダンバー「ことばの起源」 オング:W-J. オング「声の文化と文字の文化」 ジェインズ:ジュリアン・ジェインズ「神々の沈黙」
230327
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cdbrainrecords · 11 months
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ジュディ・オング* - ザ・ベスト ジュディ・オング (LP, Album, Comp)
with Obi / Vinyl(VG++) Sleeve(VG++) Insert(VG++) Obi(VG++) / with Obi 帯つき / comes with a foldout poster // in great shape, more like NM conditions / コンディション 盤 : Very Good Plus (VG+) コンディション ジャケット : Very Good Plus (VG+) コンディションの表記について   [ M > M- > VG+ > VG > G+ > G > F > P ] レーベル : CBS/Sony – 25AH 748 フォーマット : Vinyl, LP, Album, Compilation 生産国 : Japan 発売年 : 1979 Issued with obi, insert and…
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shigerunrun · 1 year
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HOUGAKUBU#14 「鬼籍カムトゥルー」(2023/04/09) 1 日曜日はストレンジャー 石野真子 2 傷だらけのたびだち 野口五郎 3 未完の肖像 岩崎宏美 4 愛の舟 あいざき進也 5 処女航海 優雅 6 恋の弱味 郷ひろみ 7 淋しい兎を追いかけないで 梓みちよ 8 桑名正博サウンドストーリー 桑名正博 9 螺旋階段 中原理恵 10 悲しき友情 西城秀樹 11 麗華の夢 ジュディ・オング 12 さよならの彼方へ 内山田洋とクール・ファイブ 13 茶いろの鞄 太田裕美 14 熱い砂 野口五郎 15 Angel Walk 小室みつ子 16 シー・ユー・アゲイン 西村協 B to B 1 Auroraの少女 芳本美代子 2 双子座の恋人達 田原俊彦
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akagi67 · 1 year
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いいモノ。Clips: ジュディ・オング
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aaronarmstrong · 22 days
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ジュディ・オングが歌う「 (バードランドの子守唄) Judy Ongg
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