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#六畳一間のような街
wazakka-kan · 1 year
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営業中。金麦CMの舞台となった江古田ゆうゆうロードの八百屋「フクミ青果」当店の斜め向かいのお店。
昨年末、街路灯に桜の装飾が掛かっていたのはこの撮影の為だったのか!と種明かしを見た気分でした。
金麦『八百屋にて(彼女)』篇 15秒 黒木華 サントリー CM
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金麦『八百屋にて(彼)』篇 15秒 柳楽優弥 サントリー CM
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元々江古田市場の店だったんですが、市場が廃場になったのを機にうちの商店街に引越し。市場の頃と変わらず新鮮でお買得、スーパーの野菜より絶対新鮮で美味しい(間違いない)
特におすすめは果物。
贈答発送もやってます♪
フクミさんは子供好き。自然に下校時の見守りをやってます。子供達はお母さんと買い物に来たりで顔見知りも多い。散歩で毎日通る犬にまで好かれるおじさんです。
そして、時々ぽろりの笑える八百屋トークが最高。
いつだったか自分とこの焼き芋はかなり美味しいから寿命が延びる、万病治ると言われて爆笑。
そんな事言われたら買わずにはおれないじゃないですか。そして確かにフクミさんの焼き芋はねっとり甘くて美味。
でもフクミさん、シャイだから、見知らぬ方からいきなり親しみこめて絡まれると戸惑う方だと思うので、そこは気を使ってくださいね。大人なら誰でも知らない人との距離感は、計りながら縮めるのが吉です。
私達不特定多数を相手にする個人商店主ですが、所詮は一般人。いい商品を仕入れて適正価格で売ることが本業。
明るさや面白さは、通って仲良くなれば自然と出るもの。
商店街は大手と違ってマニュアルないからその店のオーナーがお客様に好意を持てばどんどんえこひいきする。そのやり取りが魅力でもあると思います。
3大学ある江古田、春になれば新入生や新社会人が増えるかと思いますが、地場のペタペタした商店街には、地場ならではの知識と経験と人脈持った個人商店主がいますから、学校や先輩に聞いても分からない時には商店街の店の人に聞いてみるとナイス情報が手に入る可能性もあるですよ(お試しあれ
#金麦CM #八百屋 #六畳一間のような街 #江古田いいとこ一度はおいで #雑貨屋 #和雑貨 #江古田 #新桜台 #西武池袋線 #練馬区 #商店街 #贈り物 #プレゼント #ギフト
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poi-son-ous · 2 years
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Título: ミルクパズル / Miruku Pazuru / Milk Puzzle / Puzle de leche  Música, letra y arreglo: wotaku Mastering: 松永 健司(MIXER'S LAB) Ilustración:  シノイ Vídeo original: https://youtu.be/72Ol9irtEcg Letra:
寝る前に聴いてた歌手や 待ち合わせの時間が住んだ 寒空を覗く窓が あるだけの六畳を描いた ミルクパズルのように El cantante al que estaba escuchando antes de irme a la cama La hora a la que se supone que íbamos a quedar Una vista de ventana hacia el helado cielo Imaginé una habitación de seis alfombras de tatami habitada solo por estas cosas Como si fuera un puzle de leche ハイライトの無い目で歩く サラリーマンと地下鉄の刑 席で咳をするのは散歩のご老人 Los asalariados caminan sin luz en los ojos es el castigo del metro Un hombre que se está dando una vuelta tose en su asiento コントロールをされてるのか コントロールが出来ないのか 気付かないように耳を塞ぐ音楽 ¿Están siendo controlados o son no se les puede controlar? La música inunda sus oídos para que no se den cuenta. 白い息が綺麗なのは 寒い夜の償いだろうか 時計を円で表したのは 皮肉だろうか Mi aliento blanco es precioso ¿Es así como la noche compensa por su frío? ¿Es una forma de ironía  el echo de que los relojes sean circulares? 憧れも 悔しさも 夢も 諦めて人間になった 雪なんて降らなくても もうここは固形の海だ Me deshice de mis anhelos, de mis arrepentimiento y de mis sueños Y me convertí en un ser humano Incluso si ahora no nieva esto ya es un océano sólido 駅前の商店街は寂れ よく見える星が見下す マフラーの隙間から刺した 風が眠気を覚ましてく 野良猫が横切る路地で 外灯と自販機だけがある 「ねえ、一人は怖いでしょ?」 差し出された手はもう無い La calle con tiendas frente a la estación está desierta Bajo la luz de una estrella fácilmente visible El viento se cuela por los huecos de mi bufanda Y hace que me despierte En un callejón por el que solo pasan gatos callejeros solo hay farolas y máquinas expendedoras “Oye, ¿es que no te asusta estar solo?“ La mano que se me extendió ya no está aquí どうなってもいいやとやがて 凶行に走る人がいた でも それを否定できずに 同情した Hubo una persona que acabó eligiendo la violencia diciendo: “No me importa lo que pase” pero yo empaticé con ella ya que no podía no estar de acuerdo 赤信号を渡るバンが 火の着いたタバコを落とした 飲みかけたコーヒーがもう 不味くなった Alguien tiró un cigarrillo encendido desde la furgoneta que se saltó el semáforo en rojo El café que estaba bebiendo ya no sabe bien 自分だけが聡明ならば 長い夜に黎明があったか 分かり合えば少数派の血は 怖くもないか ¿Habría amanecer tras una larga noche  si yo fuera la única persona sabia? ¿Estarías asustado de la sangre de la minoría si no entendiéramos los unos a los otros? 愚かだと嗤い蔑んだ 浅ましい人間になった 今日と明日の境界線は もうとうに過ぎてたみたいだ Me reí de mí mismo odiando mi propia estupidez me he convertido en un humano despreciable Parece que la frontera entre el hoy y el mañana ya me ha dejado atrás 倅んだ指が液晶に 意味の無い文字を呟く 広いと思っていた校舎 今見ればそうでもないか 早く帰りたいのに何故か 遠回りして何になる 「ねえ、明日が怖いよ」と 泣いた相手はもういない Mis dedos congelados teclean palabras sin significado en la LCD Solía pensar que la escuela era enorme pero ahora que lo vuelvo a mirar, en realidad no lo es Quiero llegar pronto a casa, pero por alguna razón me estoy desviando. ¿Qué sentido tiene hacer eso de todos modos?“ Escucha, tengo miedo del mañana“ La persona que lloró diciendo esas palabras ya no está aquí
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kachoushi · 2 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年4月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年1月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
ドッグラン鼻と鼻とで交はす賀詞 荘吉 裸木のはるかを白く光る街 要 頰切るは鷹の翔つ風かもしれず 順子 人波をこぼれながらの初詣 光子 焼芋の煙たなびく志んぐうばし 和子 群衆といふ一塊の淑気歩す 順子 寒雀神馬と分かちあふ日差し 光子 寒雀入れ神苑の日のたまり 同 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
岡田順子選 特選句
跼り清正の井を初鏡 昌文 本殿につぶやく寒紅をつけて 光子 楪の浴ぶる日我にゆづらるる 慶月 肺胞に沁み込んでゆく淑気かな 緋路 冬草や喧騒去りて井戸残し 眞理子 馬見えぬ乗馬倶楽部の六日かな 六甲 寒鯉来おのれの色の水を分け 緋路 寒椿落つれば湧くや清正井 眞理子 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一束もいらぬ楪もて遊ぶ 成子 深井より羅漢に供ふ冬の水 かおり 赤なまこ横目に買ひし青なまこ 久美子 畳みたるセーターの上に置くクルス かおり 再会のドアを開けばちやんちやんこ 朝子 半泣きのやうに崩るる雪兎 成子 火を見つめ男無口に薬喰 かおり 歳晩の一灯母を照らすため 朝子 悴みて蛇となる能の女かな 睦子 その中の手話の佳人やクリスマス 孝子 悪童に悲鳴をはなつ霜柱 睦子 凍空とおんなじ色のビルに棲み かおり かくも典雅に何某の裘 美穂 唐突に雪投げ合ひし下校の子 成子 楪や昔硝子の磨かれて かおり 奥伝の稽古御浚ひする霜夜 愛 出会ひ重ね寿限無寿限無と年惜む 美穂 冬灯一戸に遠き一戸あり 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
流れ来し葉屑も霜を置いてをり 昭子 御慶述ぶ老いも若きも晴れやかに みす枝 初春の光りまとひし石仏 ただし 神なびの雨光り落つ氷柱かな 時江 地震の中産声高き初笑ひ ただし 歌留多とり一瞬小町宙に舞ふ みす枝 まだ誰も踏まぬ雪道新聞来 ただし 奥の間に柿餅吊し賑はへり 時江 さびしさの枯野どこまで七尾線 昭子 万象の音の鎮もり除夜の鐘 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月9日 萩花鳥句会
初句会吾娘よりホ句のファクシミリ 祐子 書き初め震何んぞ訳あり辰に雨 健雄 吹雪突き突進するエネルギー 俊文 日本の平安祈る今朝の春 ゆかり こがらしが枯葉ころがしからからと 恒雄 平穏な土地にて食べる七草粥 吉之 御降や茶筅ふる音釜の音 美惠子
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令和5年1月10日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
被災地にすがりし木の芽盛んなる 世詩明 的中の乾いた響き弓始 誠 初場所の桟敷の席の晴れ着かな 同 初御空耶馬台国は何処にぞ 同 石段を袖振り上がる春著の子 同 細雪番傘粋に下駄姿 幸只
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
年上の夫に引かるる初詣 喜代子 地震起こり慌てふためく大旦 由季子 曇り拭き笑顔映りし初鏡 さとみ 地震の地にぢりぢり追る雪女 都 冴ゆる夜の天井の節をまじまじと 同 男衆が重き木戸引き蔵開き 同 寒月や剣となりて湾の上 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
海鳴や雪の砂丘は祈りめく 都 初電話卒寿は珠のごと笑ひ 同 針始友が未完のキルト刺す 同 授かりし神の詞や竜の玉 悦子 蜑に嫁し海山詠みて老いの春 すみ子 焚上げの火の粉加勢や冬銀河 宇太郎 古傷を思ひ出させて寒四郎 美智子 枯葦の透き間に光る水一途 佐代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
寒の雨誦経とよもす陽子墓碑 文英 寒林を上り来よとて母の塔 千種 顔消えし元禄仏へ寒菊を 慶月 道祖神寄り添ふ寒の雨うけて 慶月 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 裸婦像の背にたばしる寒の雨 同
栗林圭魚選 特選句
信州へ向かふ列車の二日かな 白陶 寒林を上り来よとて母の塔 千種 晴天の初富士を背に山降る 白陶 大寺の太き三椏花ざかり 幸風 空までも続く磴なり梅探る 久 はればれと良き顔ばかり初句会 三無 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 五姉妹の炬燵の会議家処分 経彦 走らざる枯野の車両咆哮す 千種 凍蝶のポロリと落つる影哀れ れい 三椏の開花明日かと石の門 文英
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月13日 枡形句会(一月十三日) 栗林圭魚選 特選句
嗽ぐをどる喉越し寒の水 幸風 七福神ちらしの地図で詣でをり 多美女 七福神詣りしあとのおたのしみ 白陶 凍て鶴の青空渡る一文字 幸子 金継ぎの碗に白湯汲む女正月 美枝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月15日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
曇天に寒紅梅や凜と咲く のりこ 寒梅のつぼみの枝の陽の仄か 貴薫 青空に白き寒梅なほ白く 史空 朝の日に紅色極め寒椿 廸子 我が机散らかり初めし二日かな 和魚 倒れ込む走者にやさし二日かな 三無 釦穴に梃摺る指や悴かみて あき子 夢てふ字半紙はみ出す二日かな 美貴 二日早主婦は忙しく厨事 怜 りんご飴手に兄妹日向ぼこ 秋尚 雪遊びかじかむ手の子包む母 ことこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
幼子の運を担いで福引へ 実加 寒空や命尊きこと思ひ みえこ ことわざを子が覚えをりかるた取り 裕子 元旦の母と他愛もない話 同 元旦や地震の避難を聞くことに みえこ 初詣車椅子の児絵馬見上ぐ 実加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
古里に温石と言ふ忘れ物 雪 師の墓に愛子の墓に冬の蝶 清女 寒の月見透かされたり胸の内 眞喜栄 鴨浮寝無言の中にある絆 同 降る雪を魔物と今朝を天仰ぐ 英美子 藪入りも姑の一言行けぬまま 同 庭仕事今日冬帝の機嫌よき かづを 玻璃越に霏々と追はるる寒さかな 同 正月が地獄の底に能登地震 みす枝 雪しまき町の点滅信号機 ただし お御籤の白き花咲く初詣 嘉和 若狭より繋がる水脤やお水取 やす香 水仙の香りて細き身の主張 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
寒紅の濃き唇が囁きし 世詩明 お雑煮の丸と四角と三角と 同 正月の馳走其々ある謂れ 千加江 新年の風も言の葉も美しく 和子 磯の香も菰巻きにして野水仙 泰俊 捨て舟を取り巻くやうに初氷 同 左義長や炎崩れて闇深し 同 去年今年形見の時計よく動く 同 ふと今も其の時のマフラーの色 雪 天地に誰憚からぬ寝正月 同 迷惑を承知の猫に御慶かな 同 不器用も父似の一つ初鏡 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 鯖江花鳥句会(一月十七日) 坊城俊樹選 特選句
而して九十三の初鏡 雪 蛇穴に入り人の世は姦しく 同 紅を差し眉ととのへて近松忌 同 懐手おばあちやん子を憚らず 同 鬼つ子と云はれて老いて近松忌 同 着膨れて顔ちさき女どち 一涓 歌かるた子の得て手札取らずおく 昭子 年新たとは若き日の言葉とも やす香 新年を地震に人生うばはれし 同 元旦を震はせる能登竜頭めく 同 裂帛の気合を入れて寒みそぎ みす枝 風の神火の神乱舞どんど焼き ただし 八代亜紀聞きをり外は虎落笛 清女 寒���濤東尋坊に砕け散り 同 波の腹見せて越前浪の華 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月19日 さきたま花鳥句会
月冴えて城址うろつく武者の翳 月惑 仲見世を出て蝋梅の香に佇てり 八草 枯菊や木乃伊の群の青き影 裕章 寒鴉千木の反り立つ一の宮 紀花 合掌す金波銀波の初日の出 孝江 青空に白き一機や寒紅梅 ふゆ子 初詣令和生まれの児と犬と ふじ穂 白鼻緒水仙の庫裏にそろへあり 康子 激震の恐れ記すや初日記 恵美子 お焚き上げ煙を浴びて厄払ひ 彩香 我が干支の年につくづく初鏡 みのり 家篭りしてをり冬芽萌えてをり 良江
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令和5年12月1月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
師を越ゆる齢授かり初鏡 雪 初笑玉の如くに美しく 同 大晦の右大臣左大臣 同 猫の名は玉と答へて初笑 同 天が下縁深めゆく去年今年 数幸 能登の海揺るがし今日の空冴ゆる 和子 しろがねの波砕かれて冴え返り 笑子 語り継ぐ越前の秘話水仙花 同 雪降れば雪に従ふ越暮し 希子 皺の手にマニキュア今日は初句会 清女 初電話親子の黙を解きくれし 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
蟷螂を見て戻りたるだけのこと 雪 もて余す老に夜長と云ふ一つ 同 蟷螂の緑失せつゝ枯れんとす 同 小春日や袱紗の色は紫に 泰俊 正座して釜音聞くや十三夜 同 海沿ひにギターの調べ文化の日 千加江 枝折戸をぬけて紅さす返り花 笑子 祇王寺の悲恋の竹林小鳥来る 同 大胆な構図を取りし大銀杏 和子 宿の灯も消して無月の湖明り 匠 秋の海消えゆくものにますほ貝 天空 落葉降る賽の河原に降る如く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
異ならず枯蟷螂も人老ゆも 雪 世の隅に蟷螂は枯れ人は老い 同 無造作に残菊と言ふ束ね様 同 冬ざれや汽車に乗る人何を見る 泰俊 石膏でかたまりし腕冬ざるる 和子 山眠る小動物も夢を見る 啓子 路地裏の染みたる暖簾おでん酒 笑子 冬ざれや路面電車の軋む音 希子 おでん屋の客の戯れ言聞き流し 同 風を背に連れておでんの客となり かづを にこにこと聞き役おでん屋の女将 同 冬紅葉地に華やぎを移したり 同 街師走見えざるものに背を押され 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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bearbench-tokaido · 2 months
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五篇 下 その六
東海道を離れ伊勢の参宮道に来ている弥次郎兵衛と北八。 弥次郎兵衛の嘘から旅館から放りだされた二人。 遠くに見える灯りを頼りに歩いていた。
やがてそこに近づいていくと、その目当ての灯りは自分のほうからだんだんと近づいてくる。
二人は、その様子に驚き、 「おいおいあの家は、どうやら歩いているようだ。」 と、立ち止まった弥次郎兵衛が言う。 「本当だ。こいつはおかしい。」 と同じく立ち止まった北八が言うと、 「いや、気味が悪い。 どこの国に、家が歩くなんてことがあるんだ。これは、ただ事じゃねえ。」 と、震え出す。 「いや、どうって事はねえ。 これも赤坂の泊まりと同じで、みんな狐がすることだろう。 弱みを見せるとなお図に乗る。構うことはない。行ってみよう。」 と強がりを言って、足早に例の灯りに追いついて暗闇にすかしてみると、足が悪くて座ったまま進んでいる車だった。 小屋のうちで火をたき茶を沸かしながら車を押している。
ふたりはおかしくここを通り過ぎると、運良く月が出てきた。 しかし草木も眠る真夜中の寂しさに、後にも先にもただ二人きり。 うわべは我慢して強がっていても、心はいたって臆病者。 こわごわ歩いていると誰か一人、後ろから付いてくるようだ。 弥次郎兵衛が振り返ってみると小山のごとき大男がいる。
この男、長わきざしを腰につけていてただものとは思えず、我々をめがけてきたのかと北八にささやいて、 「おい、北八。後ろから、おかしなやつがつてくる。 ちょっと、急いで行こう。」 と小走りに進み出すと、後ろの男も又走る。 「ちょっと待ってくれ。小便がもれそうだ。」 と北八が立ち止まって小便をすると、その男も立ち止まって待っているので、弥次郎兵衛は男に声をかけてみた。
「もしお前さんは、今頃どこへ行きなさる。」 と震え声で問いかけると、その男は思いのほか優しい声で、 「はいはい、私は松坂へ戻るのですが、夜に一人で怖くて怖くて。 どうしようかと思っていたらお前さんがたが、通ったのでこれ幸いとお二人についてきたのでございます。」 「いやお前は、そのなりに似合わない弱音をいう。 だいたいそんな長いやつをさしていながら、何が怖いもんがあるんだ。」 とこの様子に、ほっとしながら北八が言う。 「ははあ、これか。こりゃ、道で拾った竹きれじゃわいな。」 とその男は、腰から抜いて杖の代わりについて歩き出した。
「ははは、それは脇差ではなかったのか。 俺らは又、お前が怖くて。 さっきからやばい奴に、捕まったと思っていたが、これでなんとか落ち着いた。」 と弥次郎兵衛は、北八の方を見る。 「もうこれから三人だから、大丈夫だ。」 と北八も弥次郎兵衛の方をみて言う。
そこまで聞いて男が、 「いやいやこの先にこんなことよりも、もっと大変なことがあるがな。」 と、声をひそめるように言う。 「なに、大変なこと。」 と弥次郎兵衛が、男の方に身を乗り出す。 「まあ、聞きなさい。 私は今朝、江戸橋まで行って帰りがえらく遅くなって、ついさっきこのさきの松原まで帰ってきたんだが、何やら向こうに大きな白いものが立っておって、それがあっちへいったりこっちへきたりとぶらりぶらり。 もうもう私は怖くて怖くて。死ぬかと思ったわ。」 と男は、自分の肩を抱くようなしぐさをしているのが、月の灯りに見えている。
「そういうわけだから、どうやって向こうへ行こうか、こりゃ誰か、よい連れでもほしいものだと考えておったところへ、お前さんがたがやってきたということじゃ。」 「ええ、その白い大きな者がいたというはどこだ。」 と、弥次郎兵衛が、聞くと、 「この先じゃ。すぐそこじゃ。」 と男が、震え声で言うので、 「ええなにが、出るものだ。俺が先に行こう。俺について来な。」 と北八が、さっきの狐と勘違いした事を思い出しながら歩き出した。
そう言ってこの松原を歩いていくと、男が、 「あれあれ向こうに。ああ、こりゃ気味が悪い。」 と、がたがた震え出した。 二人も遥か向こうを月灯りにすかして見れば、何ともわからない白い着物がおよそ一畳ばかりもたかく、街道いっぱいにひろがって立っている様子が見えた。 これはなんだろうと立ち止まって見ていると、木を切り倒すようにばったり見えなくなったり、又、すっくりとたち大きくなったり小さくなったりと揺れている。
「ありゃ、なんだろう。」 と弥次郎兵衛が、つぶやくに言うと、 「足がねえから、まちがいなく幽霊だ。」 と、北八が言う。 「あああれ、あれじゃもの。どうして、先に行けるものか。」 とガタガタふるえている男に、弥次郎兵衛は、 「なるほど、正体がわからなければ、なお気味が悪い。 たしかにこりゃ、先に進めない。後に戻ろう。」 と、男を抱えるように後戻りする。 「私もお前さんがたをたよりに、ここまで来たがしかたがない。 後へ戻って又、連れの人が出来たらここまで来るわいな。 しかし二度も三度も繰り返していたら、夜があけてしまうな。」 と男もなすすべもなく、後戻りする。
歩きながら弥次郎兵衛が、 「でも白装束だから、なにかの霊魂にちがいねえ。」 と言うと、北八がふと後ろを振り向いて、 「あれあれ、青い火が追いかけてくるようだ。」 「ええ、どうやらこっちへ来ているみたいだ。」 と、北八のよう後ろを振り向いて言う。 「こりゃ、どうしよう。とても先へはいかれそうもない。」 と、三人は、青ざめてがたがた震えていた。
すると突然、向こうよりやってきていた青い火から歌が聞こえてきた。 「恋の重荷をなあ~、つんだら馬にえ~、 いくらあるか~、知りにくい~。なあんあえ。」 どうやら助郷の人足が、四、五人やってきているようだ。
ほっとしながら弥次郎兵衛はその連中に問いかけた。 「もしもしお前さんがたは、どっから来なさった。」 「はあ、私らこの近くの村に住んでおるんじゃが、公の仕事で津まで行くところじゃわいな。」 そう答える連中に、弥次郎兵衛は、 「そりゃあいいが、ここへはどうしてきなさった。」 と更に聞くと、人足は、 「だから、その公の仕事で、津へ行くと言うとろうが。」 と、あきれたように言う。 「いや、そうじゃない。」 と言って、弥次郎兵衛ははっと気が付いた。 「お前らも、幽霊じゃな。 もし人間なら、ここまで生きてこられるはずはない。」 「なんのことだ。まったくわけがからわからんわい。」 人足は、ますますあきれたように答える。
そこで北八が、今までのいきさつを説明をする。 「いや向こうに化け物がいるのに、どうしてお前がたはその前を通って、ここまで来たかということだ。」 「こりゃ、貴様たちは、三渡村の藤九郎狐につかれているな。ははは。」 と、笑い飛ばす。 しかし北八は、冷静に、 「いや、そんなことより、向こうを見てみなせえ。」 と、例の白い者を指差す。 人足が、 「むこに何がいるぞい。」 と北八が、指差すほうを見る。 「あの、白い者が、あれあれ!」 「白い物とは、あれかあれか?」 と指差して聞くので、北八はこわごわうなずくと、 「ありゃ道のそばで、馬の足につける布や草鞋を燃やしておるんだ。 その煙が月に映って、白くなって見えるのじゃわいな。」 とこともなげに答えると、人足たちはさっさと行き過ぎる。 それを聞くと、弥次郎兵衛は、 「ははあ、そうか。ははは、こりゃありがとうございます。」 と人足の連中に言って、三人ともほっとためいきをつき笑いながら歩いて行く。
やがてそこについてみると、草鞋などを積み重ねて燃やしている。 その煙が、白く立ち上っていた。
そこを通りすぎて、松坂の町に着いた。 まだ夜ふかければ、例の道づれの男に頼んで、寝るだけなら普通の旅館に泊まるのももったいないと、町の入り口にある安い宿を世話してもらいそこに泊まって、一夜を明かした。
やがて、月落鳥なきて、時の鐘が午前六時を告げると、弥次郎兵衛と北八は早々に起きだしてここを立出た。
とんびが輪に なりて舞う日に 旅人の おどり出たる 松坂の宿
右の方に、神山の薬師を見ながら、櫛田村に着いた。 ここに『おもん』『おかん』という二軒の茶屋があり、餅が名物だ。
旅人は いずれに心 移るかと 思いおかん(おもんおかん)が 売れる焼もち
それより抜川を渡って斉宮村を通り過ぎ、明星村の茶屋で休んでいると、はでな大じまの引まわしを着て帳面と風呂敷包みを背負った男が、馬かたといっしょにやってきた。 どうやら、上方の者らしい。
馬方が、 「もしもしお前さんがた。その荷をつけて、どちらか一人この旦那と二人がけの椅子に乗っていかんかいな。」 と、二人に話しかけてきた。 上方者も、 「お前さんがたも、多分、参宮じゃろ。 私も古市町まで願掛けに行くさかい、いっしょに乗って行こわいな。」 と、誘ってきた。
つづく。
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そして、正確に、言うなら、anoが、現れる前に、すでに、ウケグチさんと、光通信の、男の、合体版は、私の前に、うっすら登場していたのだ。何か❓とても、怒っているのは、分かるのだが、声が、聴こえないのだ。そして、彼も、実写版の人間では、実は、ないのだ。そう、大阪の漫画、サラ金漫画の、【ナニは金融道】に、出てくる、目の細い、オヤジ漫画として、出てきたのだ。ただ、着ている服は、白いランニング姿に、ゆったりとした、ワイド八分たけ、パンツ、腹巻き、下駄という格好も、正確に言うなら、徐々に、見えてきたのだ。最初は、顔だけ、現れた。そう、ナニは金融道の、貧乏男の顔として。そして、口の、両サイドには、口角泡をつけ、なにやら、口だけ、パクパク動いており、私に、訴えかけているのだ。正直、最初、その、貧乏漫画顔の男が、私の前に、現れたとき、笑い転げた。天神の、地下街で。そして、佳子と、🍎と、私の、3人で、腹を、抱えながら、【一体、コイツ🤣🗯️何者やろうね🤣🗯️】と、彼が、現れるたびに、3人で、笑い転げた。そのときに、実は🤣🗯️佳子が🤣🗯️とても、面白い🤣🗯️女性だということを🤣🗯️知った🤣🗯️勿論🤣🗯️りんごは、普通というか、相変わらず、ツンツンしてるだけで、特に、面白いことは、言わないのだが、なんとなく、ツンツンしてる様子が、普通で、安心させた。私は、ウケを狙う人と、一緒にいると、苦しくなってしまうタイプなので、佳子も、りんごも、ウケを、狙う様子が、見受けられなかったので、とても、私にとって、楽な存在だったのだ。そして、徐々に、徐々に、彼の、立ち姿の、全体像が、見えてきて、ある日、気づいたら、【キーぼう、キー坊】と、言ってるいる、anoが、登場したのだ。そして、その、キーボウ、キーボウに、対して、彼が、ずっと、私に、講義していたことが、分かったときは、佳子と、🍎と、3人で、腹を抱えて、大爆笑したのだ。
キヨコ👾=キコちゃん【岩﨑 慎吾の、発音だと、【ち】が、【キ🌲】に、なるため】
(・・;)💧カモカモ=ドラえもんに、出てくる、【キーぼう】
去年の、6月頃、俺の、前に、現れた、anoは、知的障害児の、古い、雑な、漫画の女の子として、登場した。黄色い、ちびまる子ちゃんが、着ている、サスペンダースカート姿をして、登場した。そして、古い大きな、ほうき🧹に、またがり、魔女の宅急便の、主人公の、女の子の、真似をして、古い、平屋建ての、一軒家の、六畳の、畳の、部屋で、🧹に、またがり、一人で、キー坊、キー坊と、連呼して、遊んでいた。しかし、何度も、漫画版の、anoと、交信を、重ねるうちに、その、漫画版の、anoも、俺と、同じで、【ち】の、発音が、【き🌲】に、なっており、本人は、【ちーぼう、チー坊、】と、発音している、つもりだが、俺には、最初、【キーぼう、きーぼう】に、聞こえていただけだった。そして、その、ボロい、平屋建て一軒家の、むかいに、また、同じく、古い、平屋建ての、一軒家が、建っており、ガラガラ開きの、古い、戸を、横に、思いきり、引き、ある、奇妙な男が、登場した。そして、彼は、山下清の、着ているような、白い、ランニングを着て、小太り体型に、腹には、腹巻きをつけ、パンツは、木綿の、ゆったり目の、8部裾の、ズボンに、木の下駄を、履いて登場した。どうやら、彼は、普段、土木作業員として、働いてるようだった。そして、彼の、正体は、セブンスデイアドベンチスト教会員の、ウケグチマサキさんと、名前は、もう、忘れたが、光通信で、出会った、30代男性、肌の色は、地黒で、黒かった。【彼も、ちの、発音が、キ🌲だった】の、ミックス中年男だということに、後々、気付いた。しかし、その当時、ホンマル👀には、彼が、すでに誰と、誰の、合体版なのか?すでに、理解しており、爆笑しながら、岩﨑に、こう、言った。【あとあと、お前も、わかるから🤣🗯️】と、ホンマルの助=当時の、ホンマルの、正式名称、今は、ダサいので、私が、【ホンマル👀】だけに、変えた。そして、その、下駄男は、anoに、指を指しながら、こう、怒鳴っていた。【チーボウ、チーボウ、うるせーぞ💢こちとら、夜勤明けで、その、ガキが、うるさくて、眠れや、しねーじゃ、ねーか💢】と、私に、指導を、求めてきた。
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masucaffe · 4 months
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2024.1.22 〝釣りフェスティバル2024〟と〝珈琲巡り〟in横浜みなとみらい。「富山から来ました。」と言うと誰もが地震の心配をしてくださいました。復興に向けての寄付等をしてくださっている方も多く感謝の意を伝える事ができました。
〝六畳一間の狼〟さんはじめ静岡サーフで釣りをされている方々からは動画を通して釣りの楽しみを教えてもらっています。お会いすると気さくで素敵な方ばかり。そして多くの方が珈琲愛好家なのにはとても嬉しくなっています。珈琲と釣り、いいよね。
プロアングラーのトークショーやキャスティングは生で見れる聞けるのが良かった。
夫はimaのワークショップでルアーのペイント体験を。出来上がりが楽しみです。釣果はいかに?
珈琲巡りもしっかりと。行きたかったところ数軒回れました。
夜景も綺麗でオシャレな人が多い街。来年も行けるといいなぁ。
#釣りフェスティバル2024#横浜#六畳一間の狼#SUUくん#ハヤマさん#滑谷徹#小泉貴久#堀田光哉#村田基#ima#simano#jackson#duel#日清紡#jmsafety#varivas#grandfield#ricordo#釣り#珈琲と釣り#coffeelovers
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ichinichi-okure · 10 months
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2023.8.6mon_tokyo
メルボルンから東京へ帰る日。 7時半ごろ起きて、荷物をまとめる。 今回は自分のライブ旅ではない、遊びの一人旅。 12階建ての巨大ゲストハウスに5泊した。今朝は6人部屋中、わたしを含めて4人いる。カーテンを開けるのも悪いので、自分のベッド横のライトだけつけ、スーツケースにどんどん入れていく。 ゲストハウスでは、二段ベッドの一つだけが自分のエリア。 着いた時に、滞在中に何度もスーツケースを開け閉めしなくていいよう、シャワーグッズ、化粧品、着た服、着てない服など何がどこにあるかすぐわかるように与えられた一つのボックスにセットしていた。 ハンドクリームにリップクリームやティッシュ、アイマスク類、充電ケーブルもすぐ手の届くところへ。 タオルは、バスタオル、足を拭くためのタオル、濡れたシャンプー類を拭くためのタオル、洗顔用などばっちり用意。ハンガーや洗濯バサミも持参。短い滞在なので洗濯はしないが、洗濯バサミがあると何かと便利。古いタオルを持ってきて、使い終わったら捨てようと思っていたがまだ使えるよな、、と結局持ち帰り。ハンドクリームも、歯磨き粉も、なくなりかけのを持ってきて、使い切って捨てたかったが、なかなかなくならない。マスカラはかなりカサカサのを使い切り捨てることができた。 滞在中にライブを見に行ったりし夜遅く帰るとすでに真っ暗でみんな寝ていたが、すぐにサッ!とシャワーに行けた。我ながら、ガサガサしないプロ。 なのでサクサクスーツケースに詰め、機内持ち込み荷物はまた別にして、いつでもチェックアウトできるようにし、時間に余裕ができたので外へ。
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最後の日なのでモーニングを食べようと、カフェが並ぶ小路へ。ここは南半球、季節は冬。寒いけど、屋外の席にたくさんの人が座っている。わたしもせっかくなので屋外に座る。コーヒーと、トースト、豆トマト煮込みで2200円。おお、、高い、、 でも、寒い外の席で食べた温かい朝食、とても美味しかった。店員さんも優しい。
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ちなみに滞在中の朝食は、 1日目 市場でコーヒーとチーズ&ほうれん草パイロール 計600円 2日目 なし 3日目 宿の無料サンドイッチ券をもらってトマトハムチーズサンドイッチ(飲み物は水) 4日目 別の市場でファラフェルロール500円(飲み物は水、でも少ししてコーヒー飲んだ。500円) 5日目 バスツアーに参加して、車内でもらったクッキー。
とにかくオーストラリアは物価が高いが、ライブのチャージは1000円〜2000円ほどで、ありがたかった。知らないバンドでも、見てみようかなとなる値段。ビールが一杯1000円〜1500円したけども。 でも、1パイントだし飲みごたえもあるので、日本ですぐ飲み終わるライブ会場の1ドリンクよりいいのかも?
ゲストハウスに住んじゃってる人もたくさんいる。 ワーホリで日本から来て、住んでる子。街中のユニクロで働いていて、日本のサラリーマンの管理職くらいの額?をもらっているようだが、この何もかも高いオーストラリア、ゲストハウスの二段ベッドのひとつで日々やりくりしている。ゲストハウス滞在は光熱費込みで、掃除をしなくていいのは、楽かもしれないが、たくましい。 もう1人ワーホリで来たばかりの日本の子もいて、その子は疲れ切っていた。ガリガリに痩せている。帰りたい気持ちのほうが大きいという。これから楽しくなるんじゃない!?と励ます。ワーホリも、結局性格に因るところが大きいよな、、と思う。 あとはペルー、インド、フィリピン、オーストラリア国内などの人たちが何日か同じ部屋に泊まっては去って行った。 洗面所では、座り込んでお菓子を食べてる人、スペイン語?のインスタライブを見てる人など。 キッチンは同時に10人くらいは料理できるようになっていて、行くと一瞬で料理の匂いがつく。本気のカレー、本気のパスタなど作っている住人たち。冷蔵室は六畳ほどあり、みんなの食料がぎっちり。ちょっと入るだけで凍える。わたしも料理しようかと思ったが、そんなに多くの時間を宿で過ごさなかったので、しなかった。市場のイチゴを洗って食べたくらい。
カフェからの帰りにゲストハウス前の通りの写真を撮った。何度も目印にしたフリンダース駅。
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9時にはチェックアウトし、二階建てバスに乗って空港へ。二階建てバスってテンション上がる。10時ごろ着いた。搭乗口が2回も変わり混乱しながらも、12:30のフライトで一旦ブルネイへ。何度も見てるドラマ「フレンズ」を見たりして機内で過ごす。 今回ブルネイ経由の格安チケットで来たのはいいが、ブルネイで帰り7時間待ち。 ブルネイ・ダルサラーム、ブルネイ・ダルサラーム、、、呪文のように唱えたい。 かつてコルネリと共に「角煮」というバンドをやっていて、なぜかブルネイ・ダルサラームという言葉にハマり?全国ツアーのチラシにまで「ブルネイ・ダルサラーム・角煮」と記載していた。何だったんだろうか。ブルネイが国だともわかっていなかったと思う。 厳格なイスラム教徒の国なので、酒がない。 売店は現金のみなので、何も買わず、オーストラリアから持ってきたポテチを一気食い。ポテチ手荷物にして良かった。 今回、一度も現金を持たず全てカードで済ませた。キャッシュレスの国オーストラリア。この場合、ワリカン時はどうするのだろうか? 一度だけ、ライブチャージが現金のみで、ヤバ!と思い、その場にいた人たちにPayPalで送るかドリンクおごるので現金貸してください!と申し出たところ、1人の女性がチャージ代を出してくれて本当に助かった。Paypalに送ると言っても、いらないと。ダメダメ、じゃドリンクおごるから、、と食い下がるも、いいからいいからと。この恩忘れません。 旅に出て人の優しさに触れると、わたしも旅人に優しくする!といつも思う。というか、全員に優しくしたい。
旅に出ている間は旅に集中して、何も考えてない。でも体を動かす(この場合の動かすは、移動させるの意味)とかなりスッキリする。世界には知らないことがたくさんあると思うだけでも嬉しい。帰ってからまた日々何か作りたい。
ブルネイでヒートテックからティシャツに着替えたり、でもやっぱり冷房きついのでまた長袖着たり、同じ長時間乗り継ぎのインドネシアのおばさまに話しかけられて話したり、ネトフリで「アンという名の少女」を見たりしてるうちにフライトの時間が来て0時に乗り込む。乗って寝て起き��ら暑い東京だ。
-プロフィール- 碧衣スイミング 38歳 東京 ミュージシャン、すいみんショップ インスタ @aoiswimming ツイッター @aoiswimming
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hayasi-kentaro · 11 months
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ティーンエイジャーより、
何もかも辞めたくなった18歳の時の自分へ
醒めてしまった夢の続き。
午前4時、また繰り返す、情けない夜
散らかった六畳一間、一口残った昨日の缶ビール
火をつけてすぐに捨てた、
吸えもしないラッキーストライク
薄れかけていたあの頃の気持ち___
校庭に咲く中途半端な花、
毎日のように遅れて入る校門、
未だ置きっぱなしの傘、
アリーナ、騒がしい教室、
吹奏楽の音、
一目惚、自慰、心配性、
短くなったスカート、
恋、女の部屋、息苦しさ、
ただそれだけが平凡だった。
「どうしようもないよ。」
酸素と窒素、まごころ、下心。
少しの二酸化炭素まで変化してしまったのだ
阪急三宮、駅ビル、東遊園地
緑に挟まれた細い路地を抜け、右に15m 、螺旋階段
柵越しから一人眺めた海、マリンパーク
もうわざわざ行く理由もないが
ここもなにかに取って変わってしまったらしい。
さよなら、あの日の街も海も
塞いでいた日々の意味も。
有り触れた言葉かもしれない、
届くのは 気持ち か 嫌悪 か それとも 愛 だろうか、
確かに交わしたあの言葉、明日を隠したあの日から
少しずつ届いているのだろうか。
本当はもう死にたくなる夜を
何度も越えて叫ぶ
時を越えて出逢えた少年少女
あの日、涙を流した あなたのこと
今なら少しぐらいは守れるような気がしている。
ずっと花開く時を待つ蕾、
抜け出せないでいるプロローグ :||
「ティーンエイジャー」
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四季の帯紐
Garanhead
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echoesofblue · 2 years
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Milk Puzzle by wotaku / Translation
ミルクパズル / Milk Puzzle
Uploaded for KAITO's 16th Anniversary! Link to this song's page on Vocaloid Lyrics Wiki (romaji can be found here!): Milk Puzzle
Lyrics, Music, Arrangement: wotaku Mastering: 松永 健司 (MIXER'S LAB) Illustration: シノイ Vocals: KAITO
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寝る前に聴いてた歌手や 待ち合わせの時間が住んだ 寒空を覗く窓が あるだけの六畳を描いた ミルクパズルのように
The singer I was listening to before bed The time we were supposed to meet A window looking out into the cold sky I imagined a six-mat room inhabited only by these things Like a milk puzzle (TL Note. 1)
ハイライトの無い目で歩く サラリーマンと地下鉄の刑 席で咳をするのは散歩のご老人
The salarymen walk with no light in their eyes It’s the punishment of the subway A old man on an outing coughs in his seat
コントロールをされてるのか コントロールが出来ないのか 気付かないように耳を塞ぐ音楽
Are they being controlled? Or are they unable to control? Music floods their ears so they don’t have to realize
白い息が綺麗なのは 寒い夜の償いだろうか 時計を円で表したのは 皮肉だろうか
My white breath is beautiful Is that how the night compensates for its cold? Is the fact that clocks are circular A form of irony?
憧れも 悔しさも 夢も 諦めて人間になった 雪なんて降らなくても もうここは固形の海だ
I gave up my longing, regret, and dreams, And became a human being. Even if it doesn’t snow tonight, This is already a solid ocean
駅前の商店街は寂れ よく見える星が見下す マフラーの隙間から刺した 風が眠気を覚ましてく 野良猫が横切る路地で 外灯と自販機だけがある 「ねえ、一人は怖いでしょ?」 差し出された手はもう無い
The shopping street in front of the station is deserted Under the light of an easily visible star The wind slips through the gaps in my scarf And stings me awake In an alley that a stray cat crosses, There are only streetlights and vending machines “Hey, isn’t being alone scary?” The hand that reached out to me is no longer here
どうなってもいいやとやがて 凶行に走る人がいた でも それを否定できずに 同情した
There was a person who chose violence in the end Saying “I don’t care what happens.” But I sympathized with them, Unable to disagree
赤信号を渡るバンが 火の着いたタバコを落とした 飲みかけたコーヒーがもう 不味くなった
From a van running the red light, Someone dropped a lit cigarette The coffee I’ve been drinking Doesn’t taste good anymore
自分だけが聡明ならば 長い夜に黎明があったか 分かり合えば少数派の血は 怖くもないか
If I was the only wise person, Would there have been a dawn after a long night? If we understood each other, Would you be afraid of the blood of the minority?
愚かだと嗤い蔑んだ 浅ましい人間になった 今日と明日の境界線は もうとうに過ぎてたみたいだ
I laughed at myself, despising my stupidity I have become a wretched human being It looks like the line between today and tomorrow Has already passed by me
倅んだ指が液晶に 意味の無い文字を呟く 広いと思っていた校舎 今見ればそうでもないか 早く帰りたいのに何故か 遠回りして何になる 「ねえ、明日が怖いよ」と 泣いた相手はもういない
My frozen fingers tap out Meaningless words on the LCD I used to think the school building was huge It actually isn’t, now that I look at it I want to get home early, but for some reason I’m making a detour. What’s the point though? “Listen, I’m scared of tomorrow” The person who cried out those words is no longer here (TL Note. 2)
Translator's Notes:
(TL Note. 1)"Milk puzzle" may refer to a jigsaw puzzle in which all the pieces are white, making it hard to put together. This may be inspired by "Milk Puzzle," a painting of an all-white puzzle from the video game Ib. (TL Note. 2)The Japanese word for "person" here is 相手 (aite), meaning "the other person", "partner" or "companion," so the narrator is referring to another person, not himself.
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f-r-p · 4 years
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A Terrible Week
“犬が喋らないのは言葉に意味がないことを知っているから”
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“世界一雑な動物園作って、開園一週間目くらいで入口に「全滅しました」って貼り紙して閉園したい。”
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“駅のホームで缶ビール持った酔っぱらいのおっさんが一人で何度も「かんぱ~い!」と叫んだあとに「かんぱいはいいな!何回言っても楽しいな!」と言っててちょっと羨ましくなってしまった。”
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“ノイズから秩序が生成する”
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“古代ペルシアの呪いに、「おまえの願いがたちどころに叶うように。」というものがある。古代ペルシア人は、自我の増長の先にある破滅をよく知っていたのだろう。”
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“昔付き合ってた人が、糸に5円玉をくくりつけ���ダウジングでウォーリーを探してたので、恋する気持ちがスッと引いたことを思い出した。”
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“彼(岡本太郎)はテーマプロデューサーに就任したときから、「俺はテーマの進歩と調和には反対だ」と公言してはばからなかった。人類は進歩なんかしていない。何が進歩だ。縄文土器の凄さを見ろ。ラスコーの壁画だってツタンカーメンだって今の人間にあんなもの作れるか。調和というが、みんなが少しずつ自分を殺して、頭を下げあって、こっちも六分あいても六分通り。それで馴れ合っている調和なんて卑しい。ガンガンとフェアに相手とぶつかり合って、闘って、そこに生まれるのが本当の調和なんだ。まず戦わなければ調和は生まれない。だから太陽の塔なんだ。エキスポ70進歩と調和だと言うわけで、テクノロジーを駆使し、ピカピカチャカチャカ。モダニズムが会場にあふれることは目に見えている。それに対してガツーンと真逆のもの。太古の昔からドンとそこに生えていたんじゃないかと思われるような。そして周囲と全く調和しない。そういうものをつきつける必要があったんだ。”
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“昭和レトロをうりにする映像やテーマパークを観ていて思うのだが、なんであんなにわざとうす汚れた色彩にするのだろう。高度成長期は建物も家電も雑貨も食料品も新品ばかりで、僕には街が目にまばゆい新色で溢れていた印象のほうが強いのだが。”
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“リスがドングリを埋めた場所を忘れてしまうおかげで、年に何千本もの木々が芽吹く”
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“奥手な人の「おはよう」は「好きです」っていう意味ですよ”
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“インターネットはウソだらけだって、インターネットに書いてあった”
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“ポップカルチャーの本質は生きることに対する肯定だ”
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“歴史には成功者の言葉しか残らないけど、インターネットは弱者の死体が野ざらしで放置されている。”
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“動物園って考えれば考えるほどおかしな施設に思える。”
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“東京・渋谷では1977年を最後に天の川を肉眼で見られなくなった”
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“木魚が魚を模しているのは、眠るときも目を閉じない魚がかつて眠らないものだと信じられていたことに由来”
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“夢の中で自分は、絡めた昆布が解けて 大変な沖合いまで流されたラッコになっていた。”
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“私はしばらくの間、幾重にも折り畳まれた光が、麦わら帽子の編み目に当たって揺れているのを眺めていた。その光がずっと目の奥の方に沈んでいくような気がした。”
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kachoushi · 4 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年2月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年11月1日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
星の出るいつも見る山鳥渡る 世詩明 人の世や女に生まれて木の葉髪 同 九頭竜の風のひらめき秋桜 ただし 太陽をのせて冬木の眠りけり 同 生死また十一月の風の音 同 朝湯して菊の香に上ぐ正信偈 清女 懸崖の赤き菊花の流れ落つ 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
秋空の深き水色限りなし 喜代子 故里は豊作とやら草紅葉 由季子 菊花展我等夫婦は無口なり 同 しぐれ来る老舗ののれん擦り切れて 都 狛犬の阿吽語らず冬に入る 同 謎々のすつきり解けた小春の日 同 杣山の織火となりぬ紅葉山 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
綿虫と彼女が指せばそれらしく 瑠璃 梵鐘のはらわたに闇暮の秋 緋路 逝く秋をくづれゝば積み古書店主 順子 綿虫や浄土の風が抜けるとき はるか 太き棘許してをりぬ秋薔薇 和子 弥陀仏の慈顔半眼草の花 昌文 綿虫のうすむらさきや九品仏 小鳥 参道で拾ふ木の実を投げ捨てる 久 綿虫は仏の日溜りにいつも 順子 香煙はとほく菩提樹の実は土に 小鳥
岡田順子選 特選句
腰かける丸太と秋を惜しみけり 光子 九品の印契結ぶや冬近し 眞理子 古に大根洗ひし九品仏 風頭 綿虫や浄土の風が抜けるとき はるか 奪衣婆の知る猿酒の在り処 光子 神無月ならば阿弥陀も金ぴかに 俊樹 蚤の市に売る秋風と鳥籠と 和子 下品仏とて金秋の色溢れ 俊樹 綿虫と彼女が指せばそれらしく 瑠璃 梵鐘のはらわたに闇暮の秋 緋路
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
ありきたりの秋思の襞を畳みをり かおり 秋日入む落剝しるき四郎像 たかし 返り花ままよと棄つる文の束 美穂 凩や客のまばらな湖西線 久美子 凩のやうな漢とすれ違ふ 睦子 小鳥来る小さなことには目をつむり 光子 流れ星キトラの星は朽ちてゆき 修二 凩に雲や斜めにほどかれて かおり 人肌を知らぬ男のぬくめ酒 たかし 老人が老人負うて秋の暮 朝子 冬の日や吾が影長く汝に触れて 同 身に入むや妣の財布の一セント 久美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
秋思消ゆ「亀山蠟燭」点せば 悦子 この町へ一途に滾り冬夕焼 都 新蕎麦を打つ店主にも代替はり 佐代子 添ふ風に方位はあらず狂ひ花 悦子 HCU記号音満つ夜の長し 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
トランペット響く多摩川冬に入る 美枝子 竹林の風音乾き神の留守 秋尚 公園の隣りに棲みて落葉掃く 亜栄子 句碑の辺の風弄ぶ式部の実 同 新のりの茶漬に香る酒の締め 同 歩を伸ばす小春日和や夫の癒え 百合子 朔風や見下ろす街の鈍色に 秋尚 ぽつぽつと咲き茶の花の垣低き 同 リハビリの靴新調し落葉ふむ 多美女 濡れそぼつ桜落葉の華やぎぬ 文英 露凝りて句碑に雫の朝かな 幸風 大寺の庭きりもなや木の葉散る 美枝子 山寺の風の落葉を坐して聞き 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月13日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
風除の日だまりちよっと立ち話 和魚 風除の分厚き樹林影高き 秋尚 揚げと煮し切り干やさし里の味 あき子 薄日さす暗闇坂に帰り花 史空 渦状の切干甘き桜島 貴薫 切干や日の甘さ溜め縮みたる 三無 風除けをせねばと今日も一日過ぎ 怜 切干や少し甘めに味継がれ 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
確かむる一点一画秋灯下 昭子 幽玄な美女の小面紅葉映ゆ 時江 釣り糸の浮きは沈みし日向ぼこ 三四郎 六地蔵一体づつにある秋思 英美子 赤い靴なかに団栗二つ三つ 三四郎 着飾りて姉妹三人千歳飴 ただし 正装で背中に眠る七五三 みす枝 雪吊の神の恐れぬ高さまで 世詩明 七五三五人姉妹の薄化粧 ただし トランペット音を休めば息白し 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月14日 萩花鳥会
夜鴨鳴く門川住居六十年 祐子 捨てられて案山子初めて天を知る 健雄 ゴルフ玉直ぐも曲るも秋日向 俊文 山茶花や現役もまた楽しかり ゆかり 舟一艘ただぼんやりと霧の中 恒雄 献茶式津和野城下や朝時雨 美惠子
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令和5年11月14日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
秋の暮百均で買ふ髪飾 令子 虫食ひの跡そのままに紅葉かな 紀子 背の丸き鏡の我やうそ寒し 同 小春日や杖つく母を見んとする 令子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
小春日や日々好日と思ひたり 世詩明 禅林を通り来る風秋深し 啓子 何事も無き一日や神の旅 同 炉開きの一花一輪定位置に 泰俊 一本の池に煌めく櫨紅葉 同 三猿を掲ぐ日光冬日濃し 同 立冬こそ自己を晒せと橋の上 数幸 小六月笏谷石は饒舌に 同 如何にせん蟷螂は枯れ僧恙 雪 猫じやらしもて驚かしてみたき人 同 一匹の枯蟷螂に法の庭 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月17日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
小鳥来る赤き実に又白き実に 雪 幽霊の出るトンネルを抜け花野 同 おばあちやん子で育ちしと生身魂 同 見に入みぬ八卦見くれし一瞥に やす香 時雨るるやのつぺらぼうの石仏 同 近松忌逝きし句友の幾人ぞ 同 季は移り美しき言葉白秋忌 一涓 菅公の一首の如く山紅葉 同 落葉踏み歩幅小さくなる二人 同 冬ざれや真紅の句帳持ちて立つ 昭子 今日の朝寒む寒む小僧来たりけり やすえ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月17日 さきたま花鳥句会
からつぽの空に熟柿は朱を灯し 月惑 白壁の色変へてゆく初時雨 八草 六切の白菜余すひとり鍋 裕章 一切の雲を掃き出し冬立ちぬ 紀花 小春日や草履寄せある躙口 孝江 柿を剥く母似の叔母のうしろ影 ふゆ子 いわし雲よせ来る波の鹿島灘 ふじ穂 鵙たける庵に細き煙たつ 康子 雲切れて稜線きりり冬日和 恵美子 水鳥の羽音に湖の明けにけり 良江
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令和5年11月18日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
紫のさしも衰へ実紫 雪 蟷螂の静かに枯るる法の庭 同 二人居て又一人言時雨の夜 清女 母と子の唄の聞こゆる柚子湯かな みす枝 還りゆく地をねんごろに冬耕す 真栄 帰省子を見送る兄は窓叩く 世詩明 人に無く芒にありし帰り花 同 香水の口よりとどめさす言葉 かづを 時雨をり故山の景を暗めつつ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
浮寝鳥日陰に夢の深からむ 久子 呪術にも使へさうなる冬木かな 久 無敵なる尻振り進む鴨の陣 軽象 冬日和弥生も今も児ら走る 同 冬蝶の古代植物へと消えぬ 慶月 谿の日を薄く集める花八手 斉 冬天へ白樫動かざる晴れ間 慶月 青空へ枝先細き大枯木 秋尚 旋回す鳶の瞳に冬の海 久 冬の蜂おのが影這ふばかりなり 千種 水かげろうふ木陰に遊ぶ小春かな 斉
栗林圭魚選 特選句
竹藪の一画伐られ烏瓜 千種 遠富士をくっきり嵌めて冬の晴 秋尚 白樫の落葉急かせる風のこゑ 幸風 切り株に鋸の香遺る冬日和 久子 四阿にそそぐ光りや枯れ芙蓉 幸風 白樫の木洩れ日吸ひて石蕗咲けり 三無 小春の日熊鈴つけしリュック負ひ 同 青空へ枝先細き大枯木 秋尚 寒禽の忙しく鳴ける雑木林 貴薫 草の葉を休み休みの冬の蝶 秋尚 逞しく子等のサッカー石蕗咲けり 亜栄子 甘やかな香放ち桂紅葉散る 貴薫 あづまやの天井揺らぐ池の秋 れい
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
薄き日を余さず纏ふ花八手 昌文 耳たぶに冬の真珠のあたたかく 和子 黒松の肌の亀甲冬ざるる 要 雪吊をおくるみとして老松は 緋路 冬空を縫ふジェットコースターの弧 月惑 ペチカ燃ゆフランス人形ほほそめる て津子 上手に嘘つかれてしまふ裘 政江 嘘つつむやうに小さく手に咳を 和子 手袋に言葉のかたち作りけり 順子
岡田順子選 特選句
池一枚裁ち切つてゆく鴨の水尾 緋路 黒松の肌の亀甲冬ざるる 要 自惚の冬の紅葉は水境へ 光子 玄冬の塒を巻きぬジェットコースター 同 光圀の松は過保護に菰巻きぬ 同 ペチカ燃ゆフランス人形ほほそめる て津子 雪吊を一の松より仕上げをり 佑天 不老水涸れをり茶屋に売る団子 要 遊園地もの食ふ匂ひある時雨 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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bearbench-tokaido · 3 months
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初篇 その十一
北八、悔しそうに、 「ちょっと待て。弥次さんばかりがなぞなぞをだしては、不公平だ。 俺のなぞなぞにも答えてもらおう。」
北八、考え考え、 「俺のも、ちょっと長いなぞだぞ。簡単に言うとこうだな。 おいら二人の国と掛けて、これを豚が二匹、犬ころが十匹と解く。 その心は、ぶた二ながらキャン十もの。 これをまた、色男が自分の帯をとって、女にも帯をとらせると解く。 またその心は、解いたのに、また解かせるから。 と、掛けてなんと解く。」 弥次郎兵衛、苦笑いしながら、 「ハハハ、確かにこりゃ長いなぞだ。」 「どうだ弥次さん、判らないだろう。このなぞをどうとくね」 と、北八、得意満面。 「これは、物干し台のふんどしと解くんだ。」 「ほう、で、その心は。」 弥次郎兵衛が問い掛けると、北八、自慢げに喋りだす。 「その心は、解いては掛け、解いては掛け。」 二人は、顔を見合わせ、大笑いする。
と、二人は、高笑いしながら歩いていると、まもなく、曽我中村を過ぎて、小八幡の八幡宮も通り過ぎ、酒匂(さかわ)川に差し掛かった。 弥次郎兵衛、ここで一首詠む。
弥次北と 川越し二人で 四人は 酒匂の川で みなで酔うたり
これは、弥次郎兵衛と北八二人と、川越し人足二人で計四人をよったりというのと、酒の匂いに酔うたりの語呂合わせである。
二人は、この川を越えて行く。 その先には、小田原宿の客引きたちが早くも道に待ちうけている。
「あなた方は、お泊りでございますか。」 と、小田原宿の客引きの一人が弥次郎兵衛に話し掛ける。 「お前は、この宿場の旅館のものか。 俺らは、小清水か白子屋に泊まるつもりだ。」 「今夜は、両方の旅館とも、満室の様子でした。 どうぞ、私どもの方へお泊りくださいませ。」
<謎々> 弥次郎兵衛は、その客引きの身なりがこざっぱりしていて、物腰も穏やかなので、ちょっとからかってから、泊まるかどうか決めてやろうと、 「で、貴様の宿はきれいか。」 「はい、それはもう。ついこの前、建て直しました新宅でございます。」 「ほう、で、座敷はいくつあるんだ。」 と、弥次郎兵衛。 「はい。十畳と八畳、それに店が六畳でございます。」 客引きは穏やかに答える。 「ほう、で、風呂はいくつあるんだ。」 「はい。上と下に二つずつ、で、四つございます。」 「女は何人いる。」 「三人ございます。」 「その女たちは、美人か。」 「ええ、それはもう。美しうございます。」
弥次郎兵衛、ますます調子に乗ってきた。 「もしかして、お前さんが、その宿のご亭主さんか。」 「ええ、その通りでございます。」 「道理で、穏やかな物腰だと思った。で、結婚はしてるのか。」 客引きは、戸惑いながらも、 「ええ、結婚しております。」 「で、お前さんのところは、何宗だ。」 客引きは、さらに、戸惑いながらも、 「浄土宗ですが。」 「で、菩提寺は近所か。」 「いいえ、かなり遠方でございます。」 「で、葬式はいつだ。」 北八、客引きと弥次さんを見比べながら、 「おい、弥次さん、いいかげんにしないか。」 と、からかわれたと気が付いた客引きは、ムッとしている。 北八は、弥次郎兵衛を客引きから引き離すと、 「弥次さん、お前もひどいことを言うなぁ。」 「ハハハ、つい、口が滑った。」 と、二人は、大笑いする。
二人は、それよりさらに、歩いていくと、小田原の宿場の中心街に着いたのか、両側の宿の留め女が、いっせいに声を掛けてくる。 「お泊りなさいませ。お泊りなさいませ。」 やかましく呼び掛ける声を聞きながら、弥次郎はしばらく考えていたが、
名物の 梅漬け食ってる 留め女 酸っぱい口して 旅人を呼ぶ
さて、この宿場の名物には、梅漬けのほかにも、ういろうがある。 ここでいう、ういろうは、名高い丸薬で、喉の咳・痰の薬で、現代の仁丹のようなものである。
そのういろうを売ってる店の近くにきた二人。 「おやおや、こりゃえらく、でこぼこした店だ。」 感心している北八の横で、弥次郎兵衛、 「これが名物のういろう店、虎屋だ。」 「どれ、弥次さん、一つ買って見ようか。でも、美味いのかどうか。」 「美味いに決まってら。あごが落ちるくらいな。」 「おや、ういろうってのは、薬か。 俺は、また、名古屋名物のもちと同じかと思っていた。」 「ハハハ。だまされたな。」
ういろうを 餅かとうまく だまされて これは薬だと にがい顔する
と、やがて宿屋に着いたので、亭主は先に駆けだして家にはいりながら、 「さあ、お泊りだよ。おさん、おさん、お湯をとってきなさい。」 と、奥に、声をかける。その声に、奥からこの宿の女房走り来て、 「ようこそおいでくださいました。」 と、そこへ手をつく。
その後ろから、女中が、茶を二つくんで持ってくる。 その間に女中のおさんが、たらいに湯を入れて持って来る。 弥次郎兵衛は女の顔を横目にちらと見て、小声で北八に呼びかける。 「見てみろ。あの女中。なかなかだ。」 そういう弥次郎兵衛の声で、女中を見ると、確かにこれがいい女。 「ようし、今夜は、あいつをものにしよう。」 「ふん、どうだか。それは、こっちの台詞だ。」 と、弥次郎兵衛と北八は小声でやりあう。 「あれ、お前、草鞋もとかずに足を洗うか。」 と、言われて、北八自分の足を見ると、まだ、草鞋をはいたままだ。 「おっと、いけない。ちょっと焦った。ハハハ。」 あわてて、草鞋をとくと、 「いい湯をだいなしにした。」 と、ぼやきながら足を洗い、座敷へ通った。
つづく。
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liliyaolenyeva666 · 3 years
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🎼 01159 「You Never Give Me Your Money」。
三越や カメラのさくらやの看板が映る新宿っぽい街の風景から始まります、とある眼鏡女子なお母ちゃんの日々を描いた 明るい家族映画 「風前の灯」 を観ています。木下惠介監督作品。とある町の一軒家で暮らす わたしのラブリー 高峰秀子さん似の割烹着姿な眼鏡女子 ユリコさんは、小ちゃな息子の面倒を見るのも然る事乍ら、四六時中ガミガミしています義理のお母さん (なかなかのケチンボ) の相手もしなくてはならなくて 見ているだけでも息苦しかったりするのですけれど、ある日 そんな義理のお母さん (61才) が映画を観に外出したところを見計らって 佐田啓二さん似の眼鏡男子な亭主 (月給7,000円) が帰って来て うれしい知らせを運んで来ます。と、そこへ 郵便屋さんやら ミヨちゃんのボーイフレンドやら 妹やら 畳屋さんやら 魚屋さんら 電気の検針やら 末っ子な妹と彼女の男友達な親友やら が 次から次へと押し寄せて来て 隙を見て忍び込まうと側から見ていた 三人の強盗は なかなかうまく入り込めずにいます。さうしている間に 義理のお母さん (地獄耳) がお腹を痛めて帰って来てどうしたこうしたしているところに、義理のお母さんの甥っ子が訪れて来ます。とにかく忙しい映画です。
つづいて
ブルース・リーとは趣が異なった怪鳥音から始まります、千葉真一さん似の探偵がとある依頼を受けたことで えらい目に遭う 東映アクション映画 「直撃!地獄拳」 を観ています。石井輝男監督作品。特別出演な池部良さん似の男が、とある男を追っています。場面は変わり、いつかの滋賀県・甲賀、竹の上を飛び越える修行をしている少年 (甲賀の後継者) が数ヶ月後、ヌンチャクを器用に操り、十年後、関節外しがまだ会得出来ていない 千葉真一さん似の立派な青年に逞しくセーチョーします。そんな青年リューイチは、お祖父ちゃんと ずうっと修行の日々を続けているのですけれど 「こんな家にいたら俺のセーシュンは灰色だ」 と 夜中に こっそり家を出やうと荷物をまとめ抱えて そうっと抜け出さうとしたところ、お祖父ちゃんに あっさり見つかります。場面は変わり、一昔前はよくテレビドラマなとで使われていました新宿の歩道橋が映り "甲賀探偵事務所" を経営していたりするリューイチは とある依頼を歩道橋の上で受け、宮森刑務所に忍び込みます。そこで "トンチキ" と出会い、もうひとり "偉そうなの (元刑事)" と 3人で、津川雅彦さんに似ているやうな男がボスな国際麻薬組織を (何となく) 壊滅させます。リューイチに立ちはだかる組織の強者どもが 強いのか弱いのかよく分からないところが凄い映画です。
つづけて
"桜花" という帰り道のない航空機を駆った若者たちの姿を描いた 日活戦争映画 「花の特攻隊 あゝ戦友よ」 を観ています。森永健次郎監督作品。昭和十九年、いかないでと涙する 和泉雅子さんを置いて 土浦海軍飛行隊に入隊した 彼氏シンキチは、厳しい訓練に耐えに耐えた後に (誰もが憧れるやうな) 立派な兵隊になります。そんなある日に アメリカ軍の魔の手により 広島、長崎に原子爆弾を投下され、次は大阪か東京といった話になったころ、シンキチは インディアナポリス級巡洋艦に向けて 桜花で出撃します。その二日後、戦争が終わります。
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oniwastagram · 3 years
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📸直方谷尾美術館茶室“鉄牛庵” [ 福岡県直方市 ] Noogata Tanio Museum Garden, Nogata, Fukuoka の写真・記事を更新しました。 ーー直方のレトロな街並みに建つ、近代の洋風医院建築を活かした美術館の茶室🍵と露地庭。 #国登録有形文化財 。 ...... 「直方谷尾美術館」は直方市の市立美術館。戦前の1941年に建造された洋館(旧奥野医院)、和館(旧奥野家住宅主屋)、茶室“鉄牛庵”(旧奥野家住宅茶室)の3棟が国登録有形文化財。 「直方市美術館本館」として経済産業省認定の #近代化産業遺産 にも構成。和館と茶室の間に庭園も残ります。 . 先日紹介した『直方歳時館』とともに昨年12月に初めて訪れました。こちらも公益財団法人直方文化青少年協会が指定管理者として運営を行っています。 . 直方の街は小倉から長崎を結ぶ形で江戸時代に整備された“長崎街道”に沿ってレトロな商店街が残ります🏘 この美術館以外にも、関連施設『アートスペース谷尾』、そして美術館向かいの『向野堅一記念館』といった近代の洋館が国登録有形文化財。 . 炭坑夫を相手にした精肉販売で事業を広げた実業家・谷尾欽也が1992年(平成4年)に奥野家を購入し、自らが収集したコレクション🏺を公開する私立美術館として改装・開業。 氏が逝去された後の2000年に美術館と美術品が直方市に寄贈され、翌年2001年から市立美術館に。 . 旧奥野医院は元は1913年(大正2年)に建てられ、昭和初期に一度焼失しその後再建されたもの。 表の外観🏛こそ石造の重厚さがあるけど、中は木造建築で奥に進むにつれ近代の和洋折衷の建築という感じ(和館の大部分は現在は作品の収蔵庫になっているので、見学できるのは洋館・和館の接続部分まで)。 . 美術館の最奥にあるのが茶室「鉄牛庵」。瓦葺で四畳半の茶室と六畳の待合から構成。 和館から茶室へと向かう露地庭には二基の石灯籠や丸く刈り込まれたサツキや山茶花など。やけに大きな石塁に主木が植えられているのが特徴的で——石塁の上にも石組���配されているしなんのために設けられたのかが気になる。 . 訪れたこの日は新館で市民による作品展🖼が開催されていて、展示室は割と人が出たり入ったりといった印象で。直方歳時館ともども「市民に馴染んでいるんだな」と感じた。 商店街はその長さの割には決して盛り上がっていない一方で、文化施設にちゃんと地域の人が訪れているのはとても興味深い。あまり観光向けの街ではないけど、でも個人的にはまた行きたいと思う直方の街。 ・・・・・・・・ 🔗おにわさん紹介記事: https://oniwa.garden/nogata-tanio-museum/ ーーーーーーーー ‪#japanarchitecture #japanesearchitecture #japanesegarden #japanesegardens #jardinjaponais #japanischergarten #jardinjapones #jardimjapones #японскийсад #日本庭園 #庭園 #庭院 #庭园 #枯山水 #枯山水庭園 #karesansui #茶室 #茶庭 #teaceremonyroom #近代建築 #直方市 #noogata #美術館 #美術館巡り #japanmuseum #fukuokagarden #おにわさん #oniwasan (直方谷尾美術館) https://www.instagram.com/p/CMuABw5pL-c/?igshid=15h2r35n1m2vs
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matsuri269 · 4 years
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路地裏の無幻魔人
 太陽は中天をとうに過ぎ、サン・ドニ通りの建物たちは石畳に長い影を落としていた。影のうちにひとりの洒落者がいる。彼は襟に飾りのついた白いシャツ、黒のロングコートを身に纏い、胸ポケットには青いバラ――この地球には存在し得ない青――を挿していた。彼の名をジャグラスジャグラーという。  ジャグラーはある人物を追って地球にやってきていたのであった。フランス・ボルドーまでは追えたもの、パリのあたりで気配が消えてしまったので、手当たりしだいに探しているといったところだ。  とはいったものの、パリについては何も知らない。それどころかフランスについてさえも。2,3日過ごしてみてわかったのは、現地の文明レベルはそれほど高くないが、異なる星系の技術によって歪な発展をしているようだということくらいだ。非ヒューマンタイプの宇宙人に対する妙な敵対意識。それは汎銀河的に生じる傾向なので特に気にすることではないかもしれないが。  さて、どうしたものだろうか、ジャグラーは懐中時計型のデバイスを取り出して時間と座標を確認しようとしたら、四人組の男たちが路地の向こうからやってきて言った。 「おっと、そこの綺麗な兄ちゃんよ、その時計をくれないか?」  ジャグラーは懐中時計をポケットに戻した。  それから虚空から剣を取り出し――その刀を蛇心剣と呼ぶ、彼の愛刀だ――話しかけてきた男を斬って捨てた。無論返り血を浴びるようなへまはしない。 「で、何が欲しいかって?」  それを見た仲間たちは逃げていく。丁度いい、この噂を聞きつけて奴がやってきてくれれば――  そう思っていたところに、黒い制服に身を包んだ二人組が現れる。 「パリ警察だ、話を聞かせてもらおうか」  面倒なことになったかもしれない。死体を隠す暇もなかった。まあこいつらも始末すれば問題はないが、と考えていたところに、陽気な声がする。 「ああおまわりさん、彼は僕の友達でね、今大変だったんだよ」  ジャグラーの友人を名乗るその青年とは、もちろん面識などはない。 「は?お前」 「とりあえず今は黙っておいたほうが得策だよ、剣しまって」  ジャグラーは言われたとおり蛇心剣を次元の隙間に戻す。今のところ、この青年は敵ではなさそうだ。 「彼は暴漢に襲われそうになった僕を助けてくれたんだ。僕はソルボンヌの学生だし、彼もそう」  そうだよな、と青年がジャグラーの方を見て言うのでひとまず頷いておく。 「……最近パリも治安が悪いから気をつけるように」  警察が去った後、さて、と彼は言う。 「異星の方、たいそう腕が立つようだけれども、僕らの仲間にならないか?」    青年はクールフェーラックと名乗った。なんでもこの星における宇宙人の権利拡大運動を行う団体――ABC友の会の一員で、今は仲間を集めているところらしい。彼自身も銀河系の辺境の星からやってきており、ジャグラーを見かけてとっさに庇ったのだということだった。 「君もこの星の警察に捕まったら困るだろう。奴らはやけに宇宙人に厳しい。宇宙人だとわかれば即刻ギロチン行きになる可能性すらある」 「まだ魔女狩りでもやってんのか」  へえ、詳しいね、と言われたのでまあそれなりにはな、と答える。  この地球ではないが、関わっていたことはある。  どちらかといえば、人心を惑わす悪魔の方として。 「とっくにそんな時代終わったはずなんだけどね、そうじゃないから僕らABC友の会がいるわけだ」  とりあえずちょっと集会に来てみないか?とクールフェーラックは言う。    サン・ドニ街からほど近いところに一軒の酒場がある。門には小さな葡萄の絵が描かれており、その下にはコラントと書いてある。夕刻にもなればすでに相当の賑わいだ。  広間には丸テーブルを囲んで数人の青年たちがワインを片手に食事をしながら政治談義に花を咲かせたり、大学教授の悪口を言ったりしていた。 「それでこちらが新たなる同志」 「――ジャグラーと呼んでくれ」  クールフェーラックはそう説明するが、当然ジャグラーはこの若者たちの仲間に入ったつもりはなかった。ただ、クールフェーラックの口ぶりからするに、彼らがこの地球での宇宙人事情に詳しいのではないかと思っただけだった。 「今日は首領アンジョルラスとコンブフェールはサン・テュースターシュ会堂に演説に行ってる」 「だから今は楽しく飲んでるってわけだ」 「いつもはこうじゃない、って言うわけじゃないが、もうちょっと真面目なメンバーもいるもんさ」  クールフェーラックに割り込んでジャグラーに声をかける青年がいた。 「新入りか!赤か、白か?」 「何だ?」 「ワインの色だよ」  そう陽気にジャグラーに話しかける、彼のほんとうの名を知るものはいない。ただ署名に記す大文字のRから、仲間たちからグランテール〈grand R〉と呼ばれていた。 「きみは飲まないのか、パリにおいてワインを口にしないのは一日の朝の部分だけに住まうのと等しい」 「もう夕方だぞ」 「見た目によらず真面目な御仁だな」 「まあ一杯くらいは飲んでもいいが」  ジャグラーが答えるとグランテールは女中に声を掛けて空のグラスを持ってこさせた。そしてもう半分くらいしか入っていない瓶からワインを注ぐ。赤だ。  ここの文化では乾杯はどうするのだろうか、と思っていたところ、グランテールがよくわからないことを話しはじめた。  こういう文化なのだろうか。 「太陽の話をしようじゃないか。彼は常に動いている。それでいて夜を恥じらって姿を消してしまう。僕は太陽をずっと見つめられていたらいいと願うよ、おお、イカロスにすらなれない哀れな若者を悲しんでくれ!彼はいつかダフネのようにすっかりとおし黙ってしまうのではないだろうか。ああ、彼女を追い詰めたのは他でもないアポロンだったな。太陽と太陽の間で交わされる永遠の循環、そのうちに居られたらよいのではないかとすら思える」 「太陽なんか見てたら目が潰れるぜ?」 「それこそ本望というものだろう、潰れるほどの光を与えてくれたということなのだから。もっとも彼、アポロンの申し子、熾天使の炎はそんなことをしてはくれないがね。常に大理石の拒絶でもってそこに立っているのだ。ヘスペリデスの林檎もかくやの食えなさだよ。」 「あ?大理石?」 「ここの大文字Rくんは我らが首領を信仰しているのだよ。彼の肌は大理石でできているんだ。そういった生まれのものもいるだろう」  グランテールの隣にいたレーグルがジャグラーにそっと教えてくれた。  おそらくこうやって長話をするのはこの星の文化ではなくてグランテールの性質なのだろう。 「それなら月の話にするか?地球の衛星にして太陽の真の影たる月のことを。自ら輝くこ��はないがただ太陽の面を見ることのみは許される。それともアルテミスの方が好みか?おお、純潔の女神を汚そうとするものに禍あれ!」 「こいつっていつもこんな感じなのか?」  ジャグラーはレーグルに尋ねる。レーグルは困惑しながらも答えた。 「うーん、まあ、そうだねえ。ぼくたちは結構楽しんでるからいいんだけど」 「そんなことより石畳投げよう、な?」 「お前は黙ってろ」  バオレルはクールフェーラックに辛辣な一瞥を受ける。  なんかこいつらといると調子が狂う。こんなはずではなかった。さっさと情報を聞き出して帰るはずだった。  これはジャグラーにとって存在しない青春の幻影であった。かつては戦士として生きてきて、現在は各地に戦乱と狂騒を巻き起こす彼の人生に、このような風景はなかった。  友と酒を酌み交わし、時に言い争い、そして正義のために戦うのだと団結すること。  もしかしたら。  もしかしたらそうなれた相手がいたのかもしれないし、そうなれる可能性もあったのかもしれないが、今となってはそれらはすべて過去のことだ。    さて自らのすべきことなんてとっくになくなってしまったし、やりたいことなんかわからなくなっていたけれども、どうしてここに来たのかは思い出された。  ワイン一杯分の酔いは醒めた。    そうしてジャグラーは本来ここに来た理由を彼らに述べるのであった。  ある男を探している、と言うと、ジョリーはそんな感じのことどこかでも聞いたな、と答える。 「身長は高めで星の瞳を持つ男、多分よく飲み食いするんじゃないか?どことなく浮いているかもしれないな」 「ああ、知ってるぞ、あの食いっぷりのいい快男児だろ?」  バオレルは笑いながら答える。 「確かガイとかいう奴だ」  そういえば、とジョリーは言う。 「よく飲んでもいたな!」  グラスを空にしてからグランテールは言った。  案の定、あれは美味い食事のあるところに寄り付くものだ。名前まで覚えられているとは相当印象に残ったのだろう。 「それで、どこに行くとか言ってたか」 「さあ、それはどうだろうな、銀河の渡り鳥だのなんだの言っていたからな。なにか探しものをしているみたいだったけれども」  クールフェーラックの言葉にジャグラーはそうか、と答える。探しものをしているのはこちらも同じだ。そのうちどこかで出逢うことになるだろう。    きっと彼らにもう会うことはないだろうが、また会おう、と言うのがこの時間に対しての礼儀なのだろうとは、彼にもわかっていた。  ジャグラーはAu revoirと告げてコラントを去る。  それは1832年5月、ラマルク将軍の葬儀――六月蜂起まで一ヶ月の出来事であった。
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