作品集『Poetry Showcase 02:Holiday Rhapsody』
作品集『Poetry Showcase 02:Holiday Rhapsody』
1.Holiday Rhapsody
2.クリスマス・イブはひとりでいい
3.恋愛なる……
1.Holiday Rhapsody
今年の聖夜は雪が降り
街を真っ白に染めてゆく
コートを着た恋人達が
七面鳥を買って家に帰る
街が眠った後は
私の出番だ
子供達よぐっすり眠れ
明日の朝まで
クリスマス公社の求人票を
ひと目見た瞬間
時めいた
良い子も悪い子も今日だけは
誰もが夢を見ていい日だ
いつかは真実を知るだろう
その日までは
靴下を置いて待ってて
とっておきのプレゼントを贈るよ
大切な君のために
はじめの頃は失敗ばかり
あの子にテディベア
この子にプラモデル
先輩サンタに叱られて
涙を流したこともあるけれど
今はひとり
ひとりでもいい
夢を守れるなら
青春時代が始まるまで
君のときめきを守り抜く
だから今夜はぐっすり眠れ
明日の朝が来るのを待ってて
瞳の奥にたしかな光を宿した君
私の存在を信じているはずさ
だから期待を裏切れない
いつか真実を知るその日まで
サンタクロースは君の心の中にいる
信じる勇気がある……
君だけに
今年も夢を贈ろう
実は私もそうだった
ある聖夜に見てしまったんだ
でも夢を現実に置き換えられなくて
だったら私がサンタクロースになろうとした
たとえ本物じゃないとしても
君の夢を守るため
今年も君の元へ行くよ
最高のプレゼントを
2.クリスマス・イブはひとりでいい
好きって言えなくて
ぎゅっと出来なくて
意気地なしな私
やるせない私
ほんとに好きだったら
好きって言えるはずなのに
こうして布団にくるまって
天井を見つめている
あなたが誰かに取られる前に
振られたっていいじゃんか
告白しない後悔よりも
告白して振られた方がまし
だけど……何も言えない私がいて
気の合う友達のままでいい
思いもしないこと
心の中にはいっぱいだ
外は白い雪が降る
そんな夜に
ひとり窓を見つめて
あなたを思う度
切なくなるのは恋ですか?
出逢った時から
あなただけが
きっと好きだったの
言い訳ばっかして
何もできなくてごめんね
好きって言えなくて
デートにも誘えなくて
鈍感なあなた
優しすぎるあなた
七面鳥でも食べて
シャンパンでも飲んで
ひと騒ぎでもすれば
恋も忘れられると思ってた
でも現実逃避してたって
あなたの顔が浮かんでばかり
いつか気付いていたはずの虚しさは
ここで心のささくれとなる
だけど……私はあなたが好き
どうしようもなく好きなの
信じられないけれど
私はあなたの傍にいたいの
外は白い雪が降る
そんな夜に
ひとり窓を見つめて
あなたを思う度
切なくなるのは恋ですか?
LINEでもして
あの樹の下に誘えたら
運命だって変わるはずなのに
私は何も出来ないまま
こうして恋愛論を読み耽る
年明け最初の講堂で
少し大人になったあなたが居た
その後ろには恋人がいて
夢の終わりを悟った
白い雪が冷たい雨に変わり
夜の闇は涙を隠す
マスクに付いたルージュの跡は
恋が破れた証
さらばと手を振る余裕もない
外は白い雪が降る
そんな夜に
ひとり窓を見つめて
あなたを思う度
切なくなるのは恋ですか?
一月の寒さが胸に突き刺さる
何もできなかった後悔
いつまでも癒えない
私はあなたを忘れないだろう
忘れられない恋にしたのは……
私自身のせい
大好きな人
大切な人
どうか幸せになってください
3.恋愛なる……
私だって
ときめきたい季節があるんだ
真っ赤なマフラーを巻き
電車に乗り込んだ
悴む手にはカイロを持ち
珈琲で暖を取る
そんな冬の気怠い朝に
あなたと出逢ってしまった
これをときめきと言わないのなら
この世界にときめきは存在しないだろう
恋心は炎のように燃え上がり
いつしか忘れていた愛情を映し出す
死んだ瞳が再び甦える
私だって
ときめきたい季節があるんだ
少女のように
恋愛をしたい季節があるんだ
何度裏切られても恋がしたい
好きな人にはちゃんと好きを言いたい
でも何故かあなたの顔が思い出せなくて
氷点下のベッドで
ひとり後悔に暮れる夜もあった
それはいつもと違う時間のメトロ
うたかたの片想いは再び疾走する
かつて奥手だった私とは違う
今度こそしっかり表情を焼き付けた
そして偶然を装う旅が始まり
私の片想いは加速する
もしあなたに恋人がいるのなら
私はもう二度と恋をしないだろう
青春は気まぐれの繰り返し
でも気まぐれに生きられなくなって
やっと気付いた少女の純情
大人になって思い出した
私だって
恋に燃える瞬間があるんだ
少女のように
かわいいと思ってほしい人がいるんだ
あなたのせいだよ
美しい恋愛小説を書き出してしまったのは
最初に出逢った日よりも遥かに強い
この片想いとどう向き合おう
だけど理性よりも感性が衝動を加速させ
ついには新たな恋が幕を開けた
こんなに愛おしい人はいなかったから
どう接していいかわからない
手を繋いだとき
お互いを抱きしめたとき
かつては頬が紅く染まる人じゃなかった
でも愛はちゃんと伝えなくちゃ
いつか離れていくって知っているから
何度目かの恋で
運命の人に出逢えた気がする
もう運命を手放したくないから
私だって
ときめきたい季節があるんだ
少女のように
恋愛をしたい季節があるんだ
何度裏切られても恋がしたい
好きな人にはちゃんと好きを言いたい
青春は気まぐれの繰り返し
でも気まぐれに生きられなくなって
やっと気付いた少女の純情
大人になって思い出す
私だって
恋に燃える瞬間があるんだ
少女のように
かわいいと思ってほしい人がいるんだ
あなたのせいだよ
美しい恋愛小説を書き出してしまったのは
でも……今はそれでいい
あなたをもっと好きになりたい
恋をあなた色に染め上げたい
恋愛なるものに夢中になりたい
私はあなたに溺れてもいい
Bonus.Lovingness
何も変わらない
一日が終わる
君はいま何処で
何を思うのだろう?
今日も街は忙しく
愛を捜してる
君はいま此処で
何を感じているだろう?
燃えるような恋にサヨナラ
若かりし頃にサヨナラ
そのぬくもりだけの為に
君の影で愛を育む
Lovingness……
冷たい雨が雪に変わる時
僕らは最初の口づけを交わすでしょう
それは気まぐれなどではなく
明日を見つめてするのでしょう
かつての僕にはわからない
優しさと激しさの意味
手帳の落書きはずっとそのまま
なにかを始めてみようと
何回思ったろう?
いつかの君は余所の誰かと……
付き合っているかもしれない
忘れられない恋にサヨナラ
青春の後悔にサヨナラ
雪が降り積もる今日の街で
君の心にしるしを残す
Lovingness……
いつか雪が溶ける春の朝に
僕らは生活を共に築くでしょう
それは衝動などではなく
今日をたしかめてするのでしょう
かつての君にはわからない
僕が一歩踏み出せなかった意味
手帳の落書きを燃やしても
癒えない傷を治す術はなくて
横断歩道で僕らは別れた
家まで送ると約束したはずなのに
二人だけの時間が耐え難かった
その年もっとも寒い冬の夜
Lovingness……
君に出逢うまで振り切れなかった
青春時代の恋にサヨナラ
君と出逢ってから僕は気付いたよ
しるしを付ければ向き合える
Lovingness……
いつか雪が溶ける春の朝に
僕らは生活を共に築くでしょう
それは衝動などではなく
今日をたしかめてするのでしょう
Lovingness……
Lovingness……
Lovingness……
僕たちはここで未来を見つめて
新たな暮らしが始まる
初夏の街で
ふたりの生活が生まれる
作品集『Poetry Showcase 02:Holiday Rhapsody』Credit
Produced by Yuu Sakaoka
Written by Yuu Sakaoka, Yurine, TORIMOMO, Hori “Fighting Peacock” One, Bohemian “Kazuma” Scott
Designed by WOMBO
Edited by Yuu Sakaoka, Minoru Ichijo
1.「Holiday Rhapsody」
Produced / Drafted by Yuu Sakaoka, Hori “Fighting Peacock” One
Written by Yuu Sakaoka, Bohemian “Kazuma” Scott
Original Piece / Arrangement by Hori “Fighting Peacock” One
A.Guitar / E.Guitar by Bohemian “Kazuma” Scott
Programming by Hori “Fighting Peacock” One
Studio by Hori “Fighting Peacock” One Private Studio(in Los Angels)
(※This music is not currently available.)
2.「クリスマス・イブはひとりでいい」
Produced / Drafted by Yuu Sakaoka & TORIMOMO
Written by Yuu Sakaoka
3.「恋愛なる……」
Produced by Yuu Sakaoka
Drafted by Yuu Sakaoka, TORIMOMO, Yurine
Written by Yuu Sakaoka, Yurine
Bonus.「Lovingness」
Produced / Written by Yuu Sakaoka
Original Piece / Demo Track Created by Minoru Ichijo
Respect to Takashi Matsumoto, Kazui Yasumi, Kazuhiko Kato
Thank you my family, my friends, and all my fan!!
2022.12.25
坂岡 優
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