TEDにて
ロバート・グプタ:音楽と医学のハイブリッドで
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ロバート・グプタは、医師になるべきか!バイオリン奏者になるべきか!思い悩んでいた時、自分の進路は、その中間にあるのだと気づきました。
手にはバイオリンを持ち、心には社会的公正の意識を抱いて進むことにしたのです。
社会の周縁にいる人々と、従来の医学では、上手くいかない領域で成果を上げている音楽療法の力について語った感動的なスピーチです。
クラシック音楽による表現は、大きな癒しのパワーを伝えるためのパイプになれるということです。
医学が治すのが、体の部品だけではないのと同じように、交響曲などのようなクラシック音楽のもつ美しさは、エンターティンメントを超えたものです。
このような黄金比の美しさのきらめきは、希望へと形を変えるのです。
ゴッドフリードシュラーグ博士は、神経科学者でメロディックイントネーションセラピーという音楽療法の主唱者でもあります。コンサートというのは、何もコンサートホールだけで行う物ではないことがわかります。
ゴットフリード・シュラーグ博士は、ハーバード大学で音楽と脳の研究をしている優れた神経科学者でメロディック・イントネーション・セラピーという今では広く使われている音楽療法の主唱者でもあります。
シュラーグ博士が気づいたのは、脳梗塞を起こして失語症になり3,4語の文章ですら、発することができない患者でも曲の歌詞なら歌えるということでした。
「ハッピー・バースデー」やお気に入りのイーグルスやローリング・ストーンズの曲などです。
そして、70時間の歌の集中レッスンを受けると音楽が患者の脳神経をつなぎ直し、代替的な言語中枢を右脳に作り出し、損傷を受けた左脳を補完することを博士は発見したのです。
ステージも照明もなく、タキシードもないこうしたコンサート活動を通じて、気づいたのはコンサートホールになど、来ることができず、私たちが普段演奏するような音楽に接する機会のない人たちに対して
演奏家は、この音楽の持つ大きな癒しの力を伝えるパイプになれるということです。
音楽が表すのは、美学上の美しさだけではありません。ワーグナーのオペラやブラームスの交響曲。ベートーベンの室内楽を聴くとき、共有される感情体験には、私たちが共通の人間性や深い部分でつながった
共通の意識。共感の思いを持ち合わせていることを思い起こさずにはいられません。
精神神経科医のイアン・マギルクリストによると、こうした感情は人間の右脳に生まれつき備わっているものです。
精神疾患を抱えながら、ホームレスや囚人でいるというもっとも非人間的な状況で暮らす人にとって、音楽。そして、音楽が持つ美は、周囲の環境に関わらず
自分たちは、今でも美しいものを体験することができ、人々はまだ自分たちのことを忘れていないのだと気づかせる機会になります。
そして、そのような人間性や美のきらめきは希望へと形を変えるのです。
ショーペンハウアーも似たようなことを言っていますが、この思想が一部、科学的に証明された形です。
ドイツの哲学者。「意志と表象としての世界」の書籍が有名です。あるがままの仏教精神を思想として、インド哲学の精髄も同様に明確にヨーロッパ向けに語り尽くした思想家のひとり。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、危うく死ぬ。または、重症を負うような出来事の後に起こる、心に加えられた衝撃的な傷が元となる、様々なストレス障害を引き起こす疾患のこと。
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マット・ルッソ:宇宙の音を探る音楽の旅
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Hamburgはここ数日、雪が降る。雪が積もる事は無いのだが、雪を見るとスキーしてぇなぁと思う。身体が雪上で、雪面に応じて臨機応変に対応を求められる時、脳の神経処理は、雪面への集中と身体応答でオーバーフローになる。すると、雪面変化に応じた瞬時の身体的応答に集中するため、他の脳内活動が一時期だけ抑えられる。つまり、身体を用いた、環境適応のために、ある種の思考が停止するのだ。脳内信号処理というのは、常にパラレル的に、様々な事を言語化していなくても、意識下であったとしても、情報処理に追われている。意識が何かに集中する時、神経処理リソースのアロケーションに、リミッターがかけられるとも考え得る。だから、より素早く、雪面変化に対応できるようになるのだ。
間違い無い。だって、気が抜けて、雪面に集中せず、はぁスキーから帰ったら、あの仕事やんねーとなぁ。。。などと思った途端に、緩やかな初級斜面でもスキーが雪に囚われて、ズコッとコケたりするもんだ。ワシはスキー場では、大回転競技並みに、ハイスピードで滑り降りるのが好き。何故なら、脳内の一部神経伝達が休息しているのを感じるからだ。
日常生活では、何かに集中している時、私の脳は休息しているように感じる。バイオリン弾いている時や、料理している時。料理といえば、同じアパートに住むBrunoが、Madhulikaの家から、私とEditが料理している写真を隠し撮りして送ってきた。赤いエプロンしているのがワシ。この日、ワシがルッコラ、トマトとラディッシュのレモン醤油ドレッシングのサラダを作り、Madhuがホウレンソウのパニール、パラックパニールとダール。Editがハンガリーの鶏肉グーラッシュを作って、みんなで食卓を囲んだ。話が弾み、深夜すぎまで、お喋りする。YaleでもUNでも、みんな近所とはいえ、家に帰らなきゃならなかったけど、ここは同じアパートにみんなで住んでいるので、喋りたい放題です。お喋りのワシには、実に便利な家だなぁ。とはいえ、ワシはほぼ喋らんと、聞き役じゃがの。
Ruthの御主人で数学者、Oxfordの名誉教授でNYU教授のKitとワシは、最近、バイオリンとピアノの二重奏を楽しんでおる。ピアノメーカーの試演室をKitが借りている。あ~幸せとは、この事よ。Kitは、11歳からピアノを、ほぼ自主トレで趣味で弾いているらしいのだが、特異な才能で、楽譜を見ただけで、指が自動的に弾けるタイプの天才。ワシ、飛び上がり喜んで、Franckのソナタの伴奏をお願いしている。Franckはベルギー出身のオルガン弾きなので、Kitによると、オルガンでなら弾けるかも知んないけど、ピアノでは難しいなぁという箇所が出てくるらしい。でも、オルガニストだったって知っていれば、弾けるようになるさ、と初見でも、ほぼほぼ、テンポ通りに頑張って弾こうとする。そして、弾けない時には、頑張って伴奏箇所を歌いながら、弾ける箇所を弾き続けてくれる。天才ってスゲ~。ワシ、感動。
RuthにKitを紹介してくれて、ありがとう!と言うと、なに言ってんのよ、ありがとうを言うのはこっちよ。Kitをentertainしてくれてありがとう。あの人、頭良いから、何か集中できるものgある方が良いのよ、とサラリと言う。世界の天才を、ワシは数名知っているのだが、ワシは天才と、とても気が合う。話し合わなくても、なんとなく、すぐ相手の言わんとしている事が分かる頻度が高いのは、ワシは天才と話している時。これは、とても残念だ。だって、ワシはパンピーと話している時、そいつがどのレベルで何にヒットして意見を述べたり考えを述べているのかをfigure outする事に、傾聴スキルのほとんどを使わされて、結局、下らんなぁ。。。って事で終わるケースがほとんど。世界で天才と呼ばれている人と話していると、超楽チンなのだ。話している所の階層が同じだから。
Kitが先日、研究所内の、とある学者どもを相手に、彼らの議論を静かに聞いていた後で、can I intervene…とpoliteなエゲレス人知識者らしく言った後に、彼らヘボ学者相手に言った一言が酷すぎると所内で話題に上っていた。何かと思い調査すると、なんて事はない。Kitは、今まで静かに聞いておったら、お前ら、なんだかんだと色々と知ったかぶって断片的知識で喋っているけれど、お前らの喋っている内容は知識という名の幻想に過ぎん。何かについて知っていると思っている事こそ、自らが作り出したbelief systemに囚われとるダケやろ。そして、チミ達の会話が、その事を証明しとるわい!と、一喝したらしい。そして、この、どう考えても、ワシからすると、至極当然の指摘が、ヘボ学者どもの間では、insultにしか聞こえず。まぁ、実際、KitはOxfordの伝統的上品さとウィットで、お前ら全員アホね、と言ったようなもんだし。いくらアホとは言え、学者ヅラしたヘボ羊ドモも、言語は分かる訳で、分かるが故に、Kitの一喝に対してメェメェ文句言っているのも良く分かるけれど。溜息。
でも、そもそも、日本では、そんな事を言われる事に、何の感動も感じないヘボ以下の奴の方が、大学ではマジョリティだろうな。。。などとも思ったり。逆に、Kitみたいな立場になっても、当たり前のことと思われる事を、つい口にするだけで、羊どもから非難轟々なんだ。。。とも思ったり。Kitでもそうだとしたら、ワシ、マジで、ヤバイわ。学習院法学部のS先生から、常々、マキさんは言論に気をつけないと、気付いたら、地下鉄の線路に落ちていたり、背中に包丁刺さってしまう危険性がありますよ、という忠告が、ますますまことしやかに聞こえてくるではないか。アハハ。先生、御冗談を!とか笑っていても、S先生の目はマジだった事を思い出す。言論の自主規制しないとねぇ。。。ワシ。
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アトゥール・ガワンデ: 上達する為に、医療チームにもコーチをつけよう
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我々は、どのように自分の技術を向上させるのでしょう?
それが、複雑な状況下であっても。アトゥール・ガワンデは、外科医の緻密さでこの疑問を研究しました。
彼が共有してくれるのは、鍵となる発見。すなわち、良いコーチについてもらうことは、より正確な現実の描写を手に入れることができ、肯定的な思考習慣が身に付き、自分の行動を分析してもらった上で、再構築する助けになるということなのです。
「本当に重要なのはあなたが今どれだけ優れているかではなく、どこまで能力を高��られるかです」とガワンデは述べています。
アトゥール•ガワンデの書籍でも
社会実験で、高齢者が、例えば、植物を育てるなどの役割を与えられた場合、非常に健康的となって、クオリティーオブライフが、指数関数的に上昇した結果がデータに現れた。
クオリティーオブライフの言葉の定義は、人々の生活を物質的な面から数量的にとらえるのではなく、精神的な豊かさや満足度も含めて質的にとらえる考え方。
何もしないのが苦痛という事象とは、真逆を考えると理解は容易いだろう。苦痛じゃない人間もいるが、こう言う人もいないと違いがわからないので、こんな人も価値はあります。
ペットを飼う、菜園や植物を育てるなどの育てることを通じて高齢者が取り戻したものは、たぶん、慈愛のある生産行為である。
経済の生産性とは、真逆の似て非なる概念です。
権力者を縛る憲法で最低賃金上昇の義務があるのに、エネルギー効率の上昇を生産性と弱者に誤解させ、権力者に悪用される危険性も大きくなります。つまり「そうせざるをえなくなった人だけ」の環境に弱者は追い込まれる。
慈愛のある役割と責任を与えられ、なにかの役に立つ事をしているという実感は、文字通り。人生の意味にも等しい人類の本能です。
「楽」と言う言葉の定義は、身も心も安らかな苦労しない状態と言う概念。とする。暴走してタガのはずれた「快楽」という概念とは真逆の似て非なる概念です。
今日私はここに専門家としてではなくどうやったら物事に習熟できるのか!ということにとても興味を抱いている個人として来ました。
重要なのは今どれくらい優れているかだけでなく、将来どれくらい上達するかということなのだと考えています。
私はインド北部の産院を訪れていました。出産に立ち会う医療スタッフを眺めていると自分が「人々が複雑な物事に直面して、いかに上達するか。あるいはしないか」という究極の例を、目撃していたと気づきました。
この地域では1/20の確率で出産時に赤ん坊が亡くなります。母親の死亡率となると他の地域の10倍です、私たちは出産時の生死を分ける重要な医療行為が何かを何十年も前から知っていましたが、困ったことにこんなところでは特にここでは最も単純な作業も難しいということです。
例えば、手を洗ったり清潔な手術用手袋を装着したり。しかし、ここでは手洗い場は別の部屋にあり清潔な手術用手袋もありません。手術用手袋を使い回す為に彼らは希釈した漂白剤で洗いますが、まだ血がついたままのものもありますね。
1割の赤ちゃんは、生まれた時、呼吸がうまくできません。やるべきことは分かっています。赤ちゃんを乾いた布で拭き呼吸を誘発しますが、呼吸し始めないようなら気道吸引します。それが効果がなければ、人工呼吸マスクで呼吸をさせます。
これらは主に教科書から学んだ知識ですが、見て下さい。人工呼吸器用マスクが壊れています。このショッキングな画像は、状況の深刻さを痛感させます。これは生まれて10分経った赤ん坊で生きています。
辛うじて清潔な乾いたタオルも無く、まだ拭かれて乾かされておらず、肌で直接温められておらず消毒されていないクランプが、臍の緒を挟んだまま感染症に起こってくれと言わんばかりです。赤ちゃんは刻一刻と体温が低下していきます。
出産の成功には、それを助けるチームとしての成功が必要です。チーム全員が高いスキルを持ち上手く連携していなければいけません。このような場所で助産師やそれを支援する医師、22種類の重要な医薬品や備品を常に分娩台横にストックする備品係や施設全体の質の管理責任を持つ、医務責任者。全員にスキルと連携が必要なのです。
皆、経験豊富なプロフェッショナル達です、私が出会ったのは、数千もの出産に立ち会ってきたスタッフばかりでしたが、複雑な状況に直面して彼らは手一杯になり、技術の向上が止まってしまっていました。本当に重要な技術についてどこまで精通しているかです。
根本的な問題への対処を迫ります。
プロ達はどうやってその技術を高めていくのでしょう?
どうやって達人になるのでしょう?
これには2つの見方があって1つは従来の教育観によるものです。学校へ行き、勉強して、練習し、学び終えたら卒業します。それから社会へ出てそこからは自分一人です。自分で技能の向上を図れるのが、プロということになります。
これはあらゆる職業のプロが習熟した方法です。医師達はこうやって学びます。弁護士達も科学者達も音楽家達も政治家達も。
これが効果的なんですよ。
ジュリアードの伝説的なバイオリン指導者ドロシー・ディレイはどうでしょう。彼女はバイオリンの天才たちを教育しました。サラ・チャン、イツァーク・パールマン。
皆、若い頃、才能ある生徒として彼女につき何年も彼女の指導の下に訓練しました。彼女によると最も力を入れたのは、考え学ぶ習慣をつけさせ巣立っても彼女の助け無しに世界で活躍できるようにすることでした。
しかし、スポーツの世界では対照的です「選手の成長に終わりは無い。皆、コーチを必要とするものだ」と言いますね。
例外無く最も優れた者。生ける伝説ですらコーチが必要なのです!!
それでこれを外科医として考えてみました。お金を払ってコーチを雇い、手術室で私を再指導してもらおうと思ったんです。
馬鹿げているとは思いました。専門家であるという事は、コーチが必要無いという事ですから。
ではどちらの考えが正しいのでしょう?
私はコーチングが非常に米国的な概念としてスポーツに取り入れられたと知りました。1875年、ハーバードとイェールは最初のアメリカ式ルールのフットボールで戦い、イエールはヘッド・コーチを雇いハーバードはそうしませんでした。
結果はどうなったか?
その後30年間でハーバードが勝ったのは4回だけコーチを雇うことになりました。
それがスポーツのスタンダードなやり方になりました。
しかし、それは一体、他の分野にも当てはまるものでしょうか?
私はほかでもないイツァーク・パールマンに、聞いてみることにしました。彼はドロシー・ディレイのメソッドで練習し、彼の世代で最高と言えるバイオリニストに育ちました。私が「ニューヨーカー」誌寄稿者になって得た特権とは、誰に連絡を取っても折り返し連絡がもらえる事です。
パールマンは折り返し電話してくれました。それからほぼ2時間ぶっ通しで話して彼がどのようにして今の彼になったかを語り合いました。
こう尋ねました「何故バイオリニスト達は、コーチをつけないんです?」
「分かりません。でも私にはいましたよ」
「えっ、常にコーチがいたんですか?」
「もちろん、身内の妻のトウビーです」
2人は共にジュリアードを卒業し、彼女はコンサート奏者をあきらめ彼のコーチとなるため、観客席に座り、彼の演奏を観察し感想を述べました。
「イツァーク。曲の中盤で少し機械的な演奏になったわね、どうしたら改善できると思う?」それは彼の成長のあらゆる点で重要だったと彼は言いました。
一人でやりのけるという事には、数々の問題があったんです。
まず、自分では、障害となっている課題に気付かない!気づいたとしてもその解決方法が分からない。結果として、ある時、あなたの成長は頭打ちになってしまいます。
その事を考えてみて外科医としての自分に起きたのは、まさにそれだと気付いたのです。私は2003年に臨床を始めましたが、最初の数年は私の学習曲線は着実に上昇しました。
毎年、合併症が起こる率は減って行き、およそ5年経った時、その下降は止まりそれからまた数年後、もはや何ら向上が見られないと気付きました。こう思ったものです。
「これが自分の限界か?」
それでもう少し考えて決めました「よし、コーチをつけてみよう」それでボブ・オスティーンと言う私の恩師で既に退職した教授に頼むと彼は手術室で私の再指導をする事に同意してくれました。
まず、最初の症例を良く覚えています。非常に上手く行きました。手術が終わった時にほとんど指摘されることもないだろうと思っていました。ところが彼のノートは走り書きで埋まっていました。
「ちょっとした事だが」それが大事なんです。
「照明が術野から逸れたのに気づいたかい?30分ほど反射光を使って処置していたね」
「他には」
「君の肘が時々浮いているのに気づいたよ、体を完全にコントロールしていないという事だ。外科医の肘は自然に両脇に垂れているべきだ。つまり、もし肘が浮いてしまうようだったら他の器具を選ぶか足の位置を変えた方がいい」
これは全く別次元の気付きでした。この体験には、何か本質的な気づきがあったと感じました。彼は偉大なコーチがするように私の挙動を描写していました。
コーチは外側から観察する。目や耳となり、より正確な現実を描き出し、基本的な要素を見つけ私の一挙手一投足を分析してそれを再構築するのを手伝ってくれるのです。
2ヶ月のコーチングの後、自分がまた上達し始めたのに気付きました。1年後、私は自分の合併症率が、更に減ったのに気付きました。快くはありませんでした。自分が観察されるのも好きでは無かったし、努力を続けるのが嫌になる時もありました。上達する前には、更に腕が落ちたと感じた時期がありました。
しかしこう気づきました。コーチは何か大変重要な核心に迫っているのだと。
私は他に「アリアドネ・ラボ」という医療提供における課題に取り組む医療システムイノベーション・センターを運営していたのですが、世界の出産問題も扱っていました。
その中で、世界保健機構(WHO)と協力し、安全な出産チェックリストを開発しました。基本的な事項をリストにして細かく分けてあります。
チームが必ず行う必要のある重要な手順です。陣痛が始まった妊婦が運び込まれた時、腹圧をかける準備ができた時、赤ちゃんが娩出された時、母子ともに帰宅できる時などです。
そして、私たちは、チェックリストを配るだけでは、殆ど何も変わらないと教室で教えるだけでも人々に必要な変化を起こさせるには、十分ではないと知っていました。
それで私は自分の経験を振り返りこう言いました「コーチングを試してみよう。大規模なコーチングをやってみないか?」
インド政府を含む素晴らしいパートナーたちを見つけインド最大の州、ウッタル・プラデーシュの120の産院で比較を行いました。
産院センターの半分は、観察しただけでしたが、もう半分にはコーチを派遣しました。私たちは、このような医師や看護師、マネージャーの一団を訓練して観察手法を学んでもらい、それぞれの強みを伸ばし弱みを改善します。
スタッフとの訓練で最も重要だと分かったスキルの一つは、コミュニケーションでした。
赤ちゃんの人工呼吸マスクが破れていたり、手術用手袋が欠品していたり、手洗いを忘れている人がいたら看護師が、ちゃんと指摘するように教育する。そして、マネージャーを含め皆には、ちゃんと聞く姿勢を教育する。少人数のコーチの一団は、400名の看護師たちとその他助産スタッフたち。100名の産婦人科医とマネージャーたちをコーチしました。
私たちは16万件の出産結果を追跡しました。結果はコーチングを受けなかったコントロール・グループでは、私たちが計測していた18の基礎的な手順の1/3しか行われず、最も重要なことは、何年にもわたるこの研究中に何ら改善が見られなかった事でした。
4ヶ月のコーチングを受け、その後8ヶ月徐々に独り立ちしたグループでは、2/3以上の手順が、適切に行われるまでに改善したことが観察されました。
効果があったということです。質が改善したことは明らかで、しかも、どの産院でも改善が見られてコーチングが私たちの仕事に価値をもたらす可能性を示していました。
コーチングが成果をもたらす色々な仕事が想像できますね。それにより成果を上げる人々も。
私たちはまだまだ始めたばかりでしたし、やるべきことがまだ沢山ありました。死亡率を大幅に減らすには、全てのチェックリストを統合しなければなりませんでした。
しかし、前進をしつつある施設も出始めていてこの産院はその1つでした。
コーチングが基礎的な処置の習熟を助けたからです。この例からもそれが分かります。この23歳の女性は、3人目の子供の出産に救急救命室に来ました。治療選別(トリアージ)エリアで破水して直接分娩出産室へと連れてこられたのでチェック項目の確認が行われました。
写真にタイムスタンプをつけました。事態がどれだけ速く展開し、そのせいでどれだけ作業が複雑になるかわかるでしょう。4分のうちに血圧と脈を測り赤ん坊の心拍を測りました。
つまり、血圧測定用カフと胎児超音���心音モニターが準備されていて看護師が使い方を分かっていたということです。チームはスキルに長け連携が取れていました。
母親の状態は良好で赤ん坊の心拍は143と正常でした。8分後、陣痛が強度を増し看護師は手を洗い、清潔な手術用手袋を装着して産婦の子宮口が完全に開いているのを確認しました。赤ちゃんがいつ生まれてもおかしくありません。
看護師は直ぐに次のチェック項目に移り全ての機器を点検し終えるとベッドサイドに必要な物が全て揃っているのを確認しました。人工呼吸マスクがあり、殺菌済みのタオルがあり、殺菌した器具が揃っていました。それから3分後、母親が一回いきむと赤ちゃんが生まれました。
私はこの出産を見ていて部屋の雰囲気が、一変したのにすぐに気づきました。看護師は、赤ちゃんの容体が悪かった為、産婦に付き添って来たコミュニティー・ヘルスワーカーを見つめていました。赤ちゃんは青白くぐったりしていて息をしていませんでした。赤ちゃんは死んでしまいそうでした。
しかし、看護師は、チェック項目をたどり続けました。赤ちゃんを清潔なタオルで拭き1分後、それが赤ちゃんの刺激になっていないと分かると人工呼吸マスクを取りに走り、もう一人の看護師は、吸引器を取りに行きました。電気の供給が頼りなかったので機械式吸引機はありませんでした。
自分の口で(器具を使って)吸引し、20秒後に赤ちゃんの気道の確保ができました。緑色のどろどろした液が取れてその1分後、さらに吸引を続けると赤ちゃんは息をし始めました。
もう1分すると赤ちゃんは泣き始めました。それから5分後、その子の肌は上気し母親の胸で温められていました。母親は看護師の手を取り皆、安堵の息をつきました。
私はチームがコーチングのお陰で生まれ変わった所を目にしました。そして、少なくとも1人の命が救われるのを目にしました。数ヶ月後にその母親を検診した時、母子ともにとても健康でした。赤ちゃんの名前はアンシカ「美しい」という意味です。この子は私たちが上達する方法を本当に理解した時に可能になる事の象徴です。
ありがとうございました。
技術が、すべてのことを解決できると言いますが、我々が、100倍エネルギー効率のいい乗り物を作ることができるとすれば、大枠としてこれは正しい意見です。
しかし、エネルギー効率ではなく、生産性を高めた結果、イギリスは見事に産業が空洞化してしまいました。
参考として・・・
月面は、太陽風によりもたらされたヘリウム3が、鉱物資源として豊富に存在していることが確認されています。原子力発電や核融合に最適です。
これでもバカのひとつ覚えのように、生産性を高めますか?基本的人権も無視して・・・
情報技術の発展とインターネットで大企業の何十万、何百万単位から、facebook、Apple、Amazom、Google、Microsoftなどで数億単位で共同作業ができるようになりました。
現在、プラットフォーマー企業と呼ばれる法人は先進国の国家単位レベルに近づき欧米、日本、アジア、インドが協調すれば、中国の人口をも超越するかもしれません。
法人は潰れることを前提にした有限責任! 慈愛や基本的人権を根本とした社会システムの中の保護されなければならない小企業や個人レベルでは、違いますが・・・
ヨーロッパでの一般データ保護規則(GDPR)でも言うように・・・
年収の低い個人(中央値で600万円以下)から集めたデータほど金銭同様に経済的に高い価値を持ち、独占禁止法の適用対象にしていくことで、高価格にし抑止力を持たせるアイデア。
自分自身のデータを渡す個人も各社の取引先に当たりデータに関しては優越的地位の乱用を年収の低い個人(中央値で600万円以下)に行う場合は厳しく適用していく。
最後に、マクロ経済学の大目標には、「長期的に生活水準を高め、今日のこども達がおじいさん達よりも良い暮らしを送れるようにする!!」という目標があります。
経済成長を「パーセント」という指数関数的な指標で数値化します。経験則的に毎年、経済成長2%くらいで巡航速度にて上昇すれば良いことがわかっています。
たった、経済成長2%のように見えますが、毎年、積み重ねるとムーアの法則みたいに膨大な量になって行きます。
また、経済学は、大前提としてある個人、法人モデルを扱う。それは、身勝手で自己中心的な欲望を満たしていく人間の部類としては最低クズというハードルの高い個人、法人。
たとえば、生産性、利益という欲だけを追求する人間。地球を救うという欲だけを追求する人間。利益と真逆なぐうたらしたい時間を最大化したいという欲を追求する人間。などの最低生活を保護、向上しつつお金の循環を通じて個人同士の相互作用も考えていく(また、憎しみの連鎖も解消する)
多様性はあるが、欲という側面では皆平等。つまり、利益以外からも解決策を見出しお金儲けだけの話だけではないのが経済学(カントの「永遠平和のために」思想も含めて個人のプライバシーも考慮)
(個人的なアイデア)
優秀な方はご存知とは思いますが、外科医だけでなく、新型コロナウイルス2020などには、公衆衛生、保健所などにも、熟練者が医療チームの一員になり、自らコーチに専念、志願すれば単純に人数が2、3倍になります。
緊急時に、生産性ではなく、効率を上げるために熟練者1人に2、3人の未経験者の小規模医療チームを最速編成。この比率が最大効率を達成できる配分です。
<おすすめサイト>
アトゥール・ガワンデ: 医療をどう治すか?
ピーター・ワインストック: 手術の安全性を高める本物のような3Dシミュレーター
フランツ・フロイデンタール: 手術せずに心臓疾患を治す方法
ピーター・ヴァン・マネン: フォーミュラ1システムが赤ん坊を救う?
ユバル・ノア・ハラーリ:人類の台頭はいかにして起こったか?
デイビッド・マッケイ: 再生可能エネルギーの現実
<提供>
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