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#鬼皮剥きが好き
goldnon · 2 years
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#さてさて剥きますか #鬼皮剥きが好き #これ1本でok https://www.instagram.com/p/CiM27XJP2s7TLgmw2S0PSQlguxdsASZEMjA0300/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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binarystar1 · 18 days
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「咒术回战」 - 日语小讲堂#逝く夏と還る秋
パルケエスパーニャ:Parque España。应该是指的这个:志摩スペイン村
将門塚:平将门首冢。毕竟是人家坟头,确实是不适合拍完发ins……
所狭し:拥挤
つゆ知らず:完全不知道
ペッパー君:Pepper是个机器人。这个机器人我知道!
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人工温泉とぽす:看来是真的仙台本地地标(?)了。离仙台站只有5分钟距离。
たむろする:聚集
筐体:指街机游戏机的机器。
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ナンボ:多少。「~~してナンボ」:~~才有价值
負け越し:输多胜少
オルタナティヴ・ロック:alternative rock。另类摇滚
居を構える:居住。位于。
リンカネーション:Reincarnation。转生轮回。
胴上げ:抛起胜利者。
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チェキ:拍立得
か細い:弱不禁风
レクリエーション:recreation。消遣,休闲活动。
アンプ:音频功率放大器。增幅器。
三方六:北海道十胜特产。巧克力表皮做出树皮花纹的年轮蛋糕。(五条老师最爱的北海道甜点)
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碁盤の目:形容规划规整,像是棋盘一样整齐。
ぺしゃんこ:被压扁
阿漕:十分贪婪
アクセスカウンター:网页浏览人数计数
キリ番:像是10,100,7777这种很特殊的数字。踩到这种数字的楼/发帖子可以向网站管理员汇报获得奖励。
フロント:在黑道中指掩护公司。也就是对外的空壳公司,实际业务是其他的。
すすきの:薄野。札幌中央区著名红灯街。(诶看图发现这地方以前去过,完全不知道是红灯街啊哈哈哈哈,还是跟歌舞伎町齐名的)
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怨嗟:怨恨叹息
ぐずる:磨蹭
あやす:哄(哄小孩)
癇癪:发脾气
むずむず:想做某事却做不到,感到焦虑的状态
縋り:搂住,抱住
モグリ:业余的,缺乏业界常识的外人
マムシ:蝮蛇。毒蛇的一种,常被抓去泡酒……
烏滸がましい:不自量力,不知分寸,愚蠢可笑。
似非:假的,冒牌的
鉈:锲,柴刀(就是娜娜明的武器)
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袈裟懸け:像袈裟那样从一个肩膀上斜着挂着。
フロリダ:Florida,不含酒精。加有橙汁和柠檬汁。
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ギムレット:gimlet。琴酒主基调加少量青柠汁的高度数鸡尾酒。(娜娜明选的酒也很“大人・OF・大人”)
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シンデレラ:仙度瑞拉。依旧是无酒精的,柠檬+橙子+菠萝汁混合的鸡尾酒。
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サイドボード:橱柜
ぽっかり:突然裂开个口的样子
伽藍:佛教寺院
ズタ袋:束口袋?中文不知道叫啥这种袋子,看图比较快↓
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ふつふつ:情感涌现的样子
トールキン:J·R·R·托尔金。英国作家、诗人、语言学家及大学教授,以创作经典古典奇幻作品《霍比特人》、《魔戒》与《精灵宝钻》而闻名于世。
けしかける:教唆,煽动
関の山:最大限度。来源:据说三重县关市八坂神社祭祀活动中的 "山"(山車:艺阁)非常壮观,应该没有比它更壮观的了,因此出现了“関の山”这个词。
フランツ・カフカ:弗朗茨·卡夫卡。出生于奥匈帝国的德语小说和短篇故事作家,被评论家们誉为20世纪最具影响力的作家之一。卡夫卡的代表作品《变形记》、《审判》和《城堡》。グレゴール是变形记的主角。
ヴァージニア・ウルフ:弗吉尼亚·伍尔夫,英国作家,被称为二十世纪现代主义与女性主义的先锋。最知名的小说包括《达洛维夫人》、《到灯塔去》、《雅各的房间》、《奥兰多》,散文《自己的房间》等。
空風:干风,没有雨或雪伴随的强烈吹拂的北风。
嵩張る:体积增大。
セオリー:理论
校地:学校的所有地
キャッシュフロー:现金流量
ザッピング:看电视时频繁地换台
走り屋:飙车族
世知辛い:日子不好过
とりとめのない:毫无目的
齟齬:意见不合,互相抵触
スモークガラス:隐私玻璃。就是从车内能看到外面,从外面看不到车内的那种黑褐色的玻璃。
ごつごつ:不平滑,粗糙
げんなり:疲惫,厌烦
ベッドタウン:住宅区
ジャングルジム:攀登架。感觉现在国内很少见了……
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ツキノワグマ:亚洲黑熊
フィラメント:灯丝
ひとしきり:一阵子
のっそり:动作很慢
スクワット:深蹲。
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あまつさえ:而且,并且
直向き:一个劲儿,一心一意地
井戸端会議:唠家常。在日本的原始社会,主妇们到村边的老井旁打水,趁着打水洗衣服的间隙唠家常、说八卦,互通消息,后被戏称为“井戸端会議”
なまはげ:生剥鬼。惩罚坏孩子的鬼。(看起来很像节分那个鬼,但不是一样的哦)
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メトロノーム:节拍器。(小时候学琴的时候用过!)
苦虫を嚙み潰したよう:很不愉快的表情
わだかまり:隔阂,芥蒂
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enrichmyheart · 5 months
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SCRAP & BUILD
鍍金剥落。
偽物、化皮剝、暴露。
本物、贋物、明白。
騙、被、憤怒。害、大量、激怒。
遂、蜃気楼、砂上楼閣、崩壊危機。
詐欺的権力、消滅。
御祓箱。
御前、不要=塵。
塵=塵箱。
御前、余所見時間無。
自国内危機的状況、山積問題解決、如何?
足元、総雪崩、大丈夫?
周囲皆、大笑、指差、爆笑渦。 御前、終。
残念。
「嘘吐、虚飾~」騙被人、不在。
嘘、即暴露。
人動力=権力?
否。
人動力=「真理」「真実」、是唯一。他無。
嘘吐人間、終。
👋
砂上楼閣=各々、死体山、頂上築城。
御前、死臭漂、悪魔。死屍累々。
悪魔審判、国民、如何?
悪魔肯定=同類。
何方?
御前、思惑外(想定外?)。井中蛙、大海不知。
世中、容赦無。無甘。
謙虚勤勉=生存権保障。
限度超過、傲岸不遜。
人騙利得、常態化=失脚元凶。 ←御前、今此処
情報という最大にして最強の武器を使って、私たちの手で、すべての欺瞞を破壊し尽くします。
終わりの始まりとともに、始まりの号令が鳴り響きます。その時に備えましょう。
あなたは、この大量のスクラップの原野の上に、何を建設しますか?
内部告発は、不正義を腹に抱えた気持ちの悪さを排出したいという、私たち人間の根源的な欲求によるものでした。
“権力”が絶対的な力を握っていた時代、私たちはこの不正義というウィルスと体内で戦わねばなりませんでした。
不正義の排出と自分の生命が背中合わせにある中、身を守りつつ排出するという難題と、先人たちは戦ってきました。
そうした先人たちの積み重ねがあって、今私たちは恩恵を受けています。感謝します。
不正義=権力の瓦解が今、目の前で始まりました。
終わりの始まりだ。
見苦しい言い訳をすればするほど、恥は露呈する。気づかないのは、愚かな本人だけ。
そのステージで、どんどん言い訳をして、本性を露呈してもらうことは、私たちの利に適う。原始人に、もっと饒舌になってもらうように、私たちは、もっと仕向ける。
私たちは、私たちを苦しめてきた原始人を、確実に仕留めるために、真綿で首を締めるように、原始人をぐるりと取り囲み、じわじわと締め上げてい���。
原始人の領域は、確実に狭まっている。逃がさずに、確実に仕留めよう。
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西暦2023年。透明なガラス張りの世界で、得をする人と損をする人。
愛すべき人民たちは、もう大体見抜いていることでしょう。
このガラス張りの世界で行う、揉み消し。恫喝。脅迫。それが及ぼす影響。
富の移転を参考にしてみましょう。
富を残し続けるために、欠かせない能力。それは、局面を誰よりも先に見抜く能力。行動力とタイミング。
嘘つきによる、虚偽製品製造工場。粗悪品製造工場。二番煎じの模倣品製造工場。
「富」から「富」へ移転させながら更なる成長を求めるためには、見抜く力が必要です。ですから、ひとたび嘘がバレれば、蜘蛛の子を散らすように、「富」が逃げてゆきます。
ハイリスク・ローリターンの商品。嘘をついてでも「富」を奪取することが目的なのだと、賢い人から素早く見抜きます。騙される前に、移転を済ませて安全な資産へ、どんどん動いてゆきます。
ところで今、崩れかかったやぐらを必死で支えている方々に、質問があります。
一度氷山にヒビが入って瓦解を始めると、人間ごときのスピードでは間に合わない速度で、氷が滑り落ちて海に溶けてゆきます。
臨界の頂点「嘘がバレる」を防ぐことが至上命題たる所以ですが、時代がそれを許してくれませんでした。
時代の流れは、人間ごときが太刀打ちできないスピードで流れてゆく、という所以です。
原始人とのお別れの時間が、刻々と近づいてきました。
賢い人ほど、共倒れリスクを回避するため、早めに損切をします。
最後まで、一蓮托生、命を捧げる覚悟ですか? 原始人と共に。
一方で、コツコツと積み上げたクレジットに自信を持っている、愛すべき人民の皆様。
努力は裏切らない、という本質理解に、胸をなでおろしていることでしょう。ガラス張りの世界を味方につけて、今後益々のご活躍を期待します。
漸く、歪んだ市場が「本物」という本質に近づいてきました。
超高品質な商品を、粗悪品と並べて低価格競争する、という誤った戦略も炙り出されました。
そもそも同じステージにすら立てない「商品」とすら呼べないモノと、競争するという発想自体が誤りでした。
コツコツクレジットのブランド力は、正当な価格に付け直した方が賢明です。
市場で正当評価してもらいましょう。
大量生産・大量消費の波に呑まれて、ブランド力を損ねてしまうよりも、高品質の希少性を武器とする方が、理にかなっています。
賢明な皆様は、クレジットという担保能力のない虚偽製品製造工場から、さっさと資産を撤収して、より良い(真逆の)投資先を選択した方が良いでしょう。
玉ねぎの皮をむくように、一枚一枚丁寧にむいてゆくと、核心=真理に行き当たります。
玉ねぎの皮をむく方法、技術を身につけることで、核心が取り出せるようになります。
能力ではなく、正しくは研鑽です。
【反社会的組織のつくり方】
公明正大、真っ当な仕事をする能力がない人は、いかに他人を騙して簡単に利益を得ようか、という思考に陥ります。
一度でもその思惑が成功すると、脳内の成功報酬の味を覚えます。
そして負のスパイラルが始まります。
反社会組織は、そういう底辺20%前後の、蟻の集団です。
天地を逆転すると——そういうことになります。
真ん中60%の人たちの頭脳で、この対処方法を考えて頂きたいと願っています。
反社会主義国家の下僕たちよ。
お前の「原始人の忠犬役」としての人生は、楽しかったか?
お前は、俺の言っているこの意味を理解できない、犬並みの、脳みそか?
お前は、俺の言っているこの意味を理解する能力がない、お前の主人(原始人)並みの、脳みそか?
Yes or No?
お前の立場が逆転するためのヒントを、ひとつくれてやろう。
お前たちは今、腹を空かせたオオカミの群れに囲まれている。
狼たちはお前の主人を、今すぐ喰い散らかして粉々にしたいと考え、牙をむき出しにして睨んでいる——俺もだ。
ここで、お前の選択肢が二つある。
主人と一緒に食い千切られるのを待つか、それとも、主人の首根っこを掴んで、オオカミに差し出すか、だ。
原始人ファミリーとして名を残すか、一躍して英雄になるのか。
どちらが良い?
原始人の飼い犬へ。
俺たちは猛烈に腹が減っている。さあ、お前の主人の首を差し出せ!
原始人に調教され、飼育された、家畜どもへ。
お前たちは今、遠く離れた文明国家の歴史的大革命を、目の当たりにしている。
しかしお前たち自身は、何も変わらない、変わろうともしない腰抜けどもだ。
それならばそれで良い。
二度と、人間様のような、「人権」などといった言葉を使うな。家畜はしょせん、家畜だ。
原始人は原始人同士、お互いが絶滅危惧種になるまで、好きなだけやり合うと良い。
この地球上に、殺人鬼の住まう場所はもうすぐ無くなる。
原始人が支配した文明退化の国家は滅びる。時代が証明している。
お前らは「その道」を、自分で選択している。
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am0818 · 7 months
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2023.10.15
最近のまいにちは、たまごっちでブリーダーみたいなことをして日々違うかたちのたまごっちの育成をしている。
最新の機種は育て方によって異なるキャラクターに進化するだけでなく、ランダムに振り分けられた性格の違いにより、同じキャラクターでも好きなものや画面上での振る舞いが全くもって異なるのだ。
わたしが手に入れたいのはあまえんぼうのみるくっちなのだけれど、性格の不一致、あとは育て方を間違えたり他のことに夢中になってネグレクトをしてしまったりして未だかつて邂逅したことはなく、思い通りに成長しなかった個体はたまっちんぐ���ーティーで無理やり結婚させて追い出してはあらたなたまごを迎え入れることを繰り返している。
24にもなってこんなくだらないゲームをしているなんて、と思われるかもしれない。
だが、いつかの将来もしわたしが結婚して子供を育てるという状況になったとき、彼/彼女を自分とは切り離された一個人だと認識した上で、一人前になるまで気を抜かずに育て上げられるのか、望んでいた容姿や人となりではなくても愛し続けることができるか、独り立ちしたいと言い出した時に素直に背中をおしてやれるのか、と不確かな未来に対して辟易しながら生活するたまごっちのいる日々は、とてもではないが若年層には負担がかかりすぎると思う。
しかも状況はシングルマザー、シリアル以外の食事を摂らせたまの旅行に連れていけるほどの生活水準にもっていくにはハンバーガー屋で鬼バイトをするかクラブで踊ってお金をつくるしかない。
わたしにも平日は本職があり自分自身の時間を削ってたまごっちを養っているため、仕事中ほとんどの時間をたまシッターにお世話になっているが、少なくとも放置して死なせてはだめだという責任感がわたしにはある。
それがたとえあまえんぼうのみるくっちに進化する個体でないにしても。
そもそもたまごっちを購入したのは、仲のいい会社同期が退社したことにある。
彼女は頭がきれ仕事がかなりできる(タイピングも鬼速い)一方でプライドも低けりゃ驕りもしないし、人と比べてなにかをしたり感じ取ることもない。
わたしはいつも人と比べてしまうし妬み嫉みが原動力となってものごとに取り組むけれど、彼女は院卒で歳が2つ上なので、彼女が自分より優れていることに対して素直に尊敬できることも居心地の良さを感じる理由のひとつだったのだと思う。
それに加えて彼女も中高女子校育ち、大学以降はブラジルについて研究していて環境が似通っているためか価値観の根底が近い部分に張っている気がする。
彼女の好きなところを挙げるときりがないが、どうしてもまだ書き足りないのであと3つだけ知ってほしい。
①   見つめあっても素直におしゃべりができるところ
わたしは嘘をつかない、隠し事をしない性格だけれど素直か、と言われればおそらくそうではなくて、話すことは言わんとしていることの毛をそぎ落として皮も厚めに剥いたあとに残ったおいしい部分だけ提供するか、あとは既出の話題だったら今の感情や意見ではなく、他人からどう見られるか、またそれによって築かれた自分像と矛盾しないように、過去に話したことと辻褄をあわせて答えているのでいつまでも幼い問答を繰り返していて、結局のところ嘘ばかりをついて本心を隠していることになる。
(だからおしゃべりは苦手で、文章を書いたりメッセージで伝えることが好き。直接相手側の反応を見ずに済むし、いくらでも推敲できるから。)
だけれど、彼女といるときは自分自身が本来の姿よりも高尚な人間であるように見せたいという邪な考えを持たずに、たとえわたしの考えや価値観が認められなかったとしてもきっと受け入れてもらえるという気持ちで思いついたことを何でも話すことができるの。
そうしてすらすら言葉が出てくるし、もともと口数が多いほうなのにもっ とたくさん話すようになって、彼女は引き出しが多くて大容量だからわたしだけがたくさん話すわけでもなくほぼ同じ分量で言葉を並べてくれるのもとても嬉しかった。
それと、彼女は交友関係が広くわたしよりよっぽど友達が多くて、多種多様なお話全部が興味深かった。
②   友達が多いところ
わたしは多分ひと、もの、ことにおいて依存しやすく、日々のルーティーンはやめられないし、一か月毎日お弁当にカオマンガイを持っていっているし、彼女を頻繁にご飯/遊びに誘っていた。
だけれど彼女はドライな性格且つ友達が多くて予定が詰まっており、気分が乗らなかったり予定が入っていたりで3~5回の誘いにつき1回しか会ってくれなくて、
それで逆に気を負わずに誘えたし、当たって砕けるのが定番になっていたので彼女に依存しすぎることなく適度な距離感と100%の気持ちで接することが出来ていたのだと思う。
③   一緒に一番くじをしてくれるところ
お酒を飲みに行った帰りに近くのコンビニで、たとえ知らないアニメやキャラクターだったとしても無駄にたくさん引いて運を確かめ合うのが楽しかった。
おそろいのドラゴンボールZのハンカチはまだ大切にとっておいてあるし、いらないからと引越の時に譲り受けたどうぶつの森のタイマーは本棚の裏に飾っているよ。
内容が薄っぺらくなってきたところでいったんやめて、これ以降は推敲を重ねてまたいつか直接言えたらいいな。
絶対言えないけど。
彼女が会社を辞めると8月に聞いたとき、当たり前ではあるけれどほんとうに悲しくてやめないでほしいと思っていた。
なのに人前で感情をうまく表現できないがゆえに結局辞めないでほしい気持ちを十分に伝えられずたわいのない話ばかりしてにこにこ解散してしまったけれど、その後何時間もつらつら泣きながらヒトカラして、それでも気持ちが収まらなくてもはや吐きそうになりながら夜通しジムで猛ダッシュしていたりとか、わたしが人前で泣きたくないのはダサいから、というのと普段泣かないほうがいざというときに切り札になるかも、という卑しさからなのに、何の効果も発揮しないまま終わりを迎えてしまって悲しい。
しかも彼女の前で泣いたのは一緒に彼女の部屋で劇団四季の子役オーディションの密着番組を見ていた時だけで、ただダサいだけだったのが悔しい。
そして何よりも、彼女のいない日常も、前と何も変わらずたのしく過ごせそうだと簡単に予測できてしまうことが嫌だ。
実際に9月と10月、それなりに楽しさを追い求めて生きてきたし、楽しかったし、このあともコンスタントに楽しみなイベントを控えて前のめりになって生きているけれど、彼女がいない毎日なんて真っ暗であってほしいのに、簡単に他の予定に取って代わられてほしくないのに、いつか近いうちに彼女と過ごした楽しい時間もフルサイズでは思い出せなくなるんだろうね。
彼女は自己開示して余計なことを知らせたくない、とかたしかそういう理由でライン以外のSNSをやっていないのだけれど、彼女からメッセージを送ってくれることはないし、9月に送ったメッセージにも未だ返信はない。
でもわたしは近くにいなくてもたくさんくだらない話をしたいな、と思っている。
ずっとA型だと思って生きてきたけど、実際に検査をしたらO型だったよ、とか、髪が伸びてくくりたいけど姫カットにしているせいでポニーテールにすると古のおたくになっちゃうんだ、とか、ちょっと命が重すぎるからたまごっち引き取ってくれないかな、とか、
ワーホリ先だったら日本のこういったゲーム機ってうけると思うんだよね。
はるかちゃんの代わりに依存できると思って買ったたまごっち、わたしはもう満足したから代わりにどうかな。
じゃあまた、気長に返信待ってるね。
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bailonglee · 1 year
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断食38日目
さて、朝から食ったw🤣✨🐧
○クッキーサンド クリームレーズン
○マカダミアナッツチョコレート
○ミックスナッツ
ま、仕事が疲れ果ててた。
昨日は、城南島海浜公園やら、埠頭公園やら、花見🌸渋滞、トラック延着、異常スピードで機械稼働、2日連続、物凄い疲れた…w🤣✨🐧
はちみつ
が効果絶大は話をしました。
なぜ私がそれを知ったか?、実体験からですw
中学、宇都宮、サッカー部、顧問は暴力教師w🤣、日体大系体育会系🤣、
ダッシュやら持久走を繰り返し、一切水を飲むな!、という練習をやらされたw
全員ヘトヘトw、数時間後、
「よし、終わり!」
みんな、水やら飲んでた。
自販機があった。
意識朦朧の中、ふと、
リアルゴールド
それが気になった。
皆が水飲む中、一人リアルゴールドを飲んだ。
…めちゃめちゃ体力が回復したのだw
もう一本ダッシュ出来るほどw
思わず、成分表を見たら、はちみつの文字。
以降、人生で究極に疲れた時、はちみつ🍯を必ず服用し、都度回復した。
311大震災の夜配送した時、都内は鬼渋滞、16時間もトラックに閉じこめられたw
その時も、はちみつを服用したし、仲間にも教えてあげて、同じように回復し、喜び感動してた。
はちみつ🍯
は、本当に効果があります。
だが、
緊急対処なんです。。w🙂✨🐧
普通にしてれば、そんな過剰な栄養源は要らない。
だから、僕ははちみつは8年ぶりくらいに口にした。
今回の大怪我と、メルトダウン、かなりの緊急だったから、はちみつを摂取した。
昨日もかなり疲れたが、朝起きたら、鼻、のどの粘膜がやられては無かった。
はちみつは、辞めた。
これは地球がくれた、緊急のお薬だ。
私達一人一人が、はちみつを大事にしなきゃならない。
必要無ければ、摂取しない。
だって、蜂は、子供たちに与える養分を、我ら人間が横取りしてるんだからw
無駄にしては駄目よね。
............................................
指経過
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そう…
あれから、35日が経過し、裂けた部分のかさぶたが、剥がれかけてきた。
早いわなw🙂✨🐧
ただ、真ん中部分はかなり深くえぐれたから、まだ時間はかかるでしょう。
そして、完璧にプロテクションして動かしていないから、リハビリです、固くなっている。
とにかく、動かし、凝りをほぐすこと。
13時45分
○いかみりんせんべい
夜19:30
○ゆで太郎 カレー かけそば
○板チョコ
○ブラックサンダー
○柿ピー
今日は断食やらない。
さて、バイクをめっちゃ磨いた。
色々やりたい事あったものの、
なかなか出来なかったw
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今回私の命を守ってくれたグラブを、破損させる事になってしまった。
やりたかった事とは、
その縫製を調べたかった。
まあ、
実に良く出来ている、Daytonaのバイクグラブだ。
壊れたら捨てたら簡単な話。
今までそうやって生きてきたが、
なんか違う気がした。
そうやって、
金、金、金、で、
なんでもかんでも金で解決、
そういう縫製のテクノロジーを顧みる事が無かった。
素晴らしい技術だ…
値段3千円、だがしかし、
値段の問題ではないんだなぁと。
バイカーへの愛というかね、
2重に重ねられ、丁寧に縫われた鹿の皮、
中にクッションまで入っている。
確かに、ハイクグラブにしちゃあ安いが、
値段じゃないね。。
手間
は相当かかる。
でも、
制作者には、そういう算段があり、
良く出来た手袋を作った訳だ。。
これを一から作ったら、1ヶ月はかかるだろうな。
��れを一瞬で手に入れる方法が、
買う
って事だよな、今は。
それを買うのに、
訳のわからん仕事に耐えて、
やっと手にするんだよな。。
これから、
どうなってゆけば良いか?
それを大好きな人にとっては、
そんな手間は、幸せだ。
金のためだけに作業する人は、
嫌だけど、我慢しながら、
バイクグラブは出来ている…
そこんとこを解消するのが、
これからの時代だよな。
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pallet4en-ori · 1 year
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神崎颯馬
彼に関しては、もう、お顔がめちゃくちゃ好き 3Dモデルが美人すぎて、もうずっと見ていられる。クレビ踊らせて悪い顔させても、ブランコちゃんにオタクの私欲で加入させてかわいい〜子にさせても、全部初めからそうだったように、コンセプト消化の天才!どのシャッフルに参加していたとしても、全部正解だったと思う、もちろんバトラーが大優勝だと思っているけど!なんでも『すぽんじ』のように吸収するというのは本当なんだ。武士とかいう強アイデンティティを差し引いてもこの子のポテンシャルが恐ろしくて、それだけでアイドルとして強くて、推していてめちゃくちゃ楽しいアイドル
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武士、ウインク苦手そうなのにめちゃくちゃ綺麗なウインクする。これも鍛錬したのかな
顔が好き、あとなんか、武士…という印象だけでスト読み進めたら、彼のキャラクターもすっごく魅力的ですぐに沼ってしまった。武士の家庭で育った子であること以外は、喜怒哀楽いろんな表情を見せてくれる、ものすごく人間味あふれる普通の男の子、かと思いきや、やっぱり激重お役目をもった刀として生まれてきた颯馬くん…でも喋るのを見たらやっぱりかわいこちゃんでもあるなと思うし(京都旅行に興奮して一睡もできなかったり、たぴおかに夢中になったりとかね)あいどると武士としての向上心、鍛錬を続ける精神力、後輩に対してしっかりとお兄ちゃんをしている面倒見のよさ(紅月ではマンネなのでお兄ちゃん描写ありがたすぎ)その全てが大好きです。わたしは基本人間としてカスなので、努力家な、人間としてできすぎているアイドルを見て自分を奮い立たせるところがあり、そして颯馬くんもものすごくモチベになってくださっている。本当にありがとうございます。
天下布武が、やばかったね “本当に我はお二人のお役に立てているのか?あのような口論すら理解もできず諌められず、それを期待もされない我が?”←ちょっと男子〜!?ってなっちゃって…(???)紅郎くんと颯馬くんが三日三晩拳で語り合ったことで答えが出てくるの、いや、好き。その後一皮剥けた紅月として、あの瞬間に3人は本当の家族になったんだねってなって、その後に聞くいろは唄が心にしみる。
立ち止まった鬼龍殿や重要なことを話してくれない蓮巳殿に対して、紅月の苦難を自分だけが知らず、苦しまないでいるのはおかしい/紅月のため、紅月の先輩方のために苦労をしたいし、それができることこそ嬉しい、そのために鍛えている、と颯馬くんは話すのですが、本当にこんんんなにも良い子がマンネ(末っ子)で、もう、紅月のコンセプトの要だけではなく精神的な柱も神崎にあるじゃん。
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頼もしいね(これはサブマリン)
ストーリー膨大すぎるスターズ、追えてなさすぎて申し訳なくなるけど、推しユニストくらいは、ちゃんと大切にいただいて咀嚼して骨まで美味しく頂きたい。対戦よろしくお願いいたします。
颯馬くんは、さっきの天下布武での発言もそうだし、自分やユニットの目指す方向についてもめちゃくちゃ考えてるし、その結果としての彼のパフォーマンスがある。スタライ現地参戦した際、世界一かっこよくてちぇすとされました。よろこんで、刀の錆にならせていただきました。知ってたけど、やっぱり彼はかっこいい男の子だよ。静と動、剛と柔を飼い慣らした身体の使い方、繊細な表情管理。優しさと強さが共存していて、圧倒される。お上品にオタクの心ぶち抜いてくるから良くない。ファンサ控えめ硬派なユニットって言うけどもうその存在とステージで見せてくれる全てがファンサだよ😠めちゃくちゃ魅せ方うまいじゃんね。そして、固い決意と伝統への誇りがこもった歌詞を、その意味をふんわり大切に包み込んで温かくやさしくこちらに運んでくれるような歌声!颯馬くんって、死ぬほどかっこいい、本当に。そして、なによりも、彼が彼そのものである刀を掲げ、舞って見せるとき、どの瞬間よりも誇らしげな表情をしている。彼が刀であることそれ自体が、あいどるとしての成長とともに、最大の武器となっていた。颯馬くんは、そのままで最強のアイドル!!
世界にはばたけ武士アイドル!!!
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この優しいお顔が大好きです
こうして言葉にすると、大好きが止まらない〜本当にいつもありがとう。たぴおかを、奢ってあげます!
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omefarm · 2 years
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【続:和栗発送につき】 Hello, This is Futoshi. Thank you all very much for all the birthday greetings. Unfortunately typhoon will probably and directly hitting into Kanto district over the weekend therefore We’d like to ship out the chestnuts by good also better condition in advance of farmers market. @farmersmarketjp We just have shipped out the first order for first call, and keep calling for second opportunity to ship out on Saturday. Please consider to visit us at market on Saturday or shipping on Sunday. こんにちは! Ome Farm 太田です。 先日はお取引先始め、誕生日だと知ってお声がけしてくださる方が沢山いて、お花など頂戴したりもして恐縮でした。ありがとうございます。 今週末、世の中は連休だそうですが、今夜から南海の温帯低気圧の影響で雨が降り始め、台風になり、土曜には静岡方面から関東へと接近して日曜にかけて関東を通っていくとのことです。 先日栗の発送のご案内をしたところ、多くの皆さまからご要望いただきましたので、第一弾は先ほど発送させていただきました。 明日CSA返礼便やマーケット準備のあと、土曜日発送(日曜以降着)の便を準備したいと思います。 まだ発送承れますので、下記を読んで頂き、ご要望の方はHPからご連絡くださいますよう、お願い致します。 → www.omefarm.jp その際、伝票記載用にこちらを記載ください。 ・お名前(フルネーム) ・郵便番号、ご住所(番地やお部屋番号もお忘れなく) ・お電話番号(配達員が連絡をとれるもの) ・ご希望の栗の量(箱の関係で1kgから) 【費用】 ①〜③を足したものとなります。 ① 栗(無農薬無化学肥料) ¥1,000 / kg ② 送料(配送先地域・発送量によりますが¥570〜¥900程度) ③ 代引き手数料 ¥330 また、売切御免(オーダー順)の場合もございます。その日収穫した状況によります。 【おことわり】 無農薬無化学肥料栽培に限らず、花の段階で虫の卵が中にある場合があります。それは例え農薬使用する栗であっても存在する可能性があります。 その場合皮の中で育ち、中から突き破って出てくるため、既に穴のあいたものは厳正にチェックはして取り除きます…。 それでも繁忙期の人の手の仕事、見落としや、皮の中まで見れない事もあり、多少多めにお渡しする事で御了承頂ける方のみオーダーください。 また、冷凍保存(鬼皮剥いて渋皮を-1℃以下保存、好きな時に渋皮から調理)も可能ですので、正月まで追熟保管しておくことも視野に是非ご検討ください! Ome Farm / 太田 太 #chestnut #chestnuts #OmeFarm #Tokyo #communitysupportedagricuture #OrganicFarm #agriculture #heirloomseeds #seeds #omefarmkitchen #organicfood #organicvegetables #beekeeping #organicflowers #honey #Rawhoney #rooftopbeekeeping #compost #soil #regenerativeagriculture #循環型農業 #再生型農業 #無農薬無化学肥料 #無農薬栽培 #植物性発酵堆肥 #養蜂 #非加熱ハチミツ #生はちみつ #和栗 #栗 (Ome Farm Osoki) https://www.instagram.com/p/CizPEmyv5pf/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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blue-aotan · 3 years
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さよならゴールデンウィーク(´ー∀ー`)2021.5.6
仕事嫌だあああああああああ滅びろおおおおお
ってなことで(?)連休明けの鬱を吹き飛ばす為にもこのブログを更新していきたいと思います
ゴーストオブツシマ、無事にこの連休でクリアすることができました!!
ぱちぱちぱちヽ(´>∀<`*)ノ
といっても、難易度は易しい、ほぼメインクエスト一直線でサブキャラのストーリーなんてものもほとんど無視でいってしまったので物語の厚みは最小限のものとなってしまいました…そんな私がツシマを語る資格ありませんのでw
ほんの少しの感想を述べさせていただきたいと思います。
ネタバレありますので、まだ未プレイの方は読まないようにお願い申し上げます。。
途中でゆなの弟・たかがついてきた時はもう死ぬんだろうなと思ったら、案の定死んだんだけどその殺され方が残虐で…「コトゥンハーンを憎めよ」っていう制作者の意図をばんばんと感じた気がしましたw私としてはそこまでストーリーに入り込めなくて「これが武士だろ、これが日本だろ、コトゥン憎めよ、誉をみろよ」ってどうだ!って言われてるように感じました。
(怒られそう
私が一番悲しかったのは、愛馬が倒れるシーンです。ワンダと巨像でもラスアス2でも動物が傷つくのを見るのは本当に辛いです。
そして最終的にはコトゥンを倒し、主人公はどんな手を使ってでも対馬を守るという信念を貫き侍道に背いてしまった故に伯父上は上から主人公の仁を謀反者として始末する命が下ります。
伯父上としても仁のことは誉を捨てた裏切り者としての認識があったと思います。批判もしていたし、その胸中はかなりさざめいていた描写がありました。
息子のように幼い頃から可愛がっていただろうし、刀を教えたのも伯父上であり、この先の歴史もきっと一緒に同じ方向を向いて生きていきたかったのだという気持ちはとても伝わってきました。
最後は伯父上との決闘になり、私は死んだら死んだで物語は終わるのかなと思っていたけど普通にゲームオーバーになりましたw
そして最期のとどめの瞬間、伯父上を生かすか殺すかの選択を迫られました。
伯父上は武士として戦いに破れた者として誉ある最期を遂げたいと言います。
ここで伯父上の望みを叶えて殺すのか、生かすのか。
少し悩みました。
仁は一度コトゥンに敗れて橋から落ちた後、浜で誉を捨てたらしいので←
そしてこれは誉を捨てるストーリーだったんだな、と。
きっと伯父上としては最後に仁が誉を取り戻した姿を見届けて生涯を終えるというのが正解で、このストーリー上の正解だと思いましたが、私は仁に誉を捨てたままでいさせようと思ったのと何より伯父上にはどのような形でも生きていて欲しかったので生かしておしまいにしました。
もう二人が同じ道を歩むことはないけれど、いつ死ぬかもわからない今の時代でほんの少しでも生きていてほしいと思うことは罪ではないはずです。
最後にこのようなことを考えさせられたゲーム、して損はなかったかもしれません。でも世の中の高レビューと私の感じ方にはとてつもなく差を感じてしまいました。
記念にスクショ貼っておきます🔻
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ヒゲ出てた←
話は変わって、このGWで15本もの映画を観ました。
何故だか羊たちの沈黙シリーズを観たくなって、羊たちの沈黙→ハンニバル→レッドドラゴンと続けて視聴。
このシリーズは一度も観たことなかったのですが、名作と呼ばれる訳は分かったような気がしました。1991年のサスペンス映画ですが、今から30年も昔の映画なのに古臭さをあまり感じませんでした。
レクター博士という名前だけは知っていましたが、蓋を開けてみれば精神科医で猟奇殺人鬼。殺害した人間の臓器を食べるというカニバリストだったのですね。
頭が良すぎて変になっちゃったのかその行動は理解ができませんが、FBIが別件の猟奇殺人鬼を捕まえるためにレクター博士に助言を求めるといった犯罪者の精神行動は犯罪者に聞けみたいなありがちなストーリーなんですが、このレクター博士が何ともまぁ表現し難く…「魅力的」という言葉は相応しくはないんですけど、惹きつけられるキャラクターではあるなと思いました。
私としてはFBI捜査官のクラリスへの感情が分からなくて。
愛だったのか、ただのお気��入り程度だったのか。
そこはわからないままで良いとは思うんですけど、そこを考えさせるというのもこの映画の魅力なのかもしれません。
ハンニバルでの酷たらしいシーンでは、生きたまま脳を切り分けてフライパンで料理し、そのまま本人に食べさせるというかなり衝撃的な部分があってここはかなりショックの大きいシーンだなと。当時かなり話題になったのでしょうね。
このシリーズを見終わって思ったのは
こんなにサイコパスいっぱいおるんか!?
ってことでしたw
人の皮を剥いでドレスを作ったり、レクター博士に復讐したい大富豪のおじさんとか、噛みついて歯形を残したり鏡を割ってその破片を目の中に入れて一家を惨殺する殺人鬼だったり。
レクター博士と会話するだけでも精神的に滅入りそうないやーーな感情を与えてくる映画でしたw
ただこれを観て「あ!」ってなったのが、「スマホを落としただけなのに」の犯人。
まんまレクター博士やんってなってしまったのよね。
最後脱獄して行方不明だし、捜査に協力させるあたりも同じ展開だよ。
オマージュとして受け取るべきなのかしらね、、
ちょっと長くなってしまったんですが、最後にもう一つ。
「アンダーウォーター」
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もーーう、クリステンスチュアートったらなんてかっこいいの←
クリステンが好きなら絶対に観てほしい映画だったよ。
髪型も似合ってるし、綺麗だし、かっこいいし。
深海で何の研究してるのかとか全くわからないままに話が展開していくんだけど、始まってすぐからのスピード感がとても良き。
私の好きなSFパニックもの。
深海のスーツもかっこいいし、ゲームみたいでした。
しかしあのモンスターは一体どこからきたのでしょうか。
解き明かされていない深海に棲みついているものなのか…
しかし最後その存在はひた隠しにされて終了。
誰が何のために?それもわからないまま。
また観たくなってしまう映画だなーーー(●´∀`●)
あお評価★★★☆☆3.5
あおチャンネルの件ですが、色々思うことありまして一時的に閉鎖してる状況となってます。
動画とか色々整理しようと思います。
勝手で申し訳ないのですが、、またいつか再開できる日をお待ちください。
いや、待たなくて全然オッケーです笑
なんなら解除してもらっても構いません。
私のワガママなので。
お詫びとしてありたんの写真載っけておきます
(見せたいだけって思いました?←正解‼️
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kurihara-yumeko · 3 years
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【小説】The day I say good-bye (1/4) 【再録】
 今日は朝から雨だった。
 確か去年も雨だったよな、と僕は窓ガラスに反射している自分の顔を見つめて思った。僕を乗せたバスは、小雨の降る日曜の午後を北へ向かって走る。乗客は少ない。
 予定より五分遅れて、予定通りバス停「船頭町三丁目」で降りた。灰色に濁った水が流れる大きな樫岸川を横切る橋を渡り、広げた傘に雨音が当たる雑音を聞きながら、柳の並木道を歩く。
 小さな古本屋の角を右へ、古い木造家屋の住宅ばかりが建ち並ぶ細い路地を抜けたら左へ。途中、不機嫌そうな面構えの三毛猫が行く手を横切った。長い長い緩やかな坂を上り、苔生した石段を踏み締めて、赤い郵便ポストがあるところを左へ。突然広くなった道を行き、椿だか山茶花だかの生け垣のある家の角をまた左へ。
 そうすると、大きなお寺の屋根が見えてくる。囲われた塀の中、門の向こうには、静かな墓地が広がっている。
 そこの一角に、あーちゃんは眠っている。
 砂利道を歩きながら、結構な数の墓の中から、あーちゃんの墓へ辿り着く。もう既に誰かが来たのだろう。墓には真っ白な百合と、あーちゃんの好物であった焼きそばパンが供えてあった。あーちゃんのご両親だろうか。
 手ぶらで来てしまった僕は、ただ墓石を見上げる。周りの墓石に比べてまだ新しいその石は、手入れが行き届いていることもあって、朝から雨の今日であっても穏やかに光を反射している。
 そっと墓石に触れてみた。無機質な冷たさと硬さだけが僕の指先に応えてくれる。
 あーちゃんは墓石になった。僕にはそんな感覚がある。
 あーちゃんは死んだ。死んで、燃やされて、灰になり、この石の下に閉じ込められている。埋められているのは、ただの灰だ。あーちゃんの灰。
 ああ。あーちゃんは、どこに行ってしまったんだろう。
 目を閉じた。指先は墓石に触れたまま。このままじっとしていたら、僕まで石になれそうだ。深く息をした。深く、深く。息を吐く時、わずかに震えた。まだ石じゃない。まだ僕は、石になれない。
 ここに来ると、僕はいつも泣きたくなる。
 ここに来ると、僕はいつも死にたくなる。
 一体どれくらい、そうしていたのだろう。やがて後ろから、砂利を踏んで歩いてくる音が聞こえてきたので、僕は目を開き、手を引っ込めて振り向いた。
「よぉ、少年」
 その人は僕の顔を見て、にっこり笑っていた。
 総白髪かと疑うような灰色の頭髪。自己主張の激しい目元。頭の上の帽子から足元の厚底ブーツまで塗り潰したように真っ黒な恰好の人。
「やっほー」
 蝙蝠傘を差す左手と、僕に向けてひらひらと振るその右手の手袋さえも黒く、ちらりと見えた中指の指輪の石の色さえも黒い。
「……どうも」
 僕はそんな彼女に対し、顔の筋肉が引きつっているのを無理矢理に動かして、なんとか笑顔で応えて見せたりする。
 彼女はすぐ側までやってきて、馴れ馴れしくも僕の頭を二、三度柔らかく叩く。
「こんなところで奇遇だねぇ。少年も墓参りに来たのかい」
「先生も、墓参りですか」
「せんせーって呼ぶなしぃ。あたしゃ、あんたにせんせー呼ばわりされるようなもんじゃございませんって」
 彼女――日褄小雨先生はそう言って、だけど笑った。それから日褄先生は僕が先程までそうしていたのと同じように、あーちゃんの墓石を見上げた。彼女も手ぶらだった。
「直正が死んで、一年か」
 先生は上着のポケットから煙草の箱とライターを取り出す。黒いその箱から取り出された煙草も、同じように黒い。
「あたしゃ、ここに来ると後悔ばかりするね」
 ライターのかちっという音、吐き出される白い煙、どこか甘ったるい、ココナッツに似たにおいが漂う。
「あいつは、厄介なガキだったよ。つらいなら、『つらい』って言えばいい、それだけのことなんだ。あいつだって、つらいなら『つらい』って言ったんだろうさ。だけどあいつは、可哀想なことに、最後の最後まで自分がつらいってことに気付かなかったんだな」
 煙草の煙を揺らしながら、そう言う先生の表情には、苦痛と後悔が入り混じった色が見える。口に煙草を咥えたまま、墓前で手を合わせ、彼女はただ目を閉じていた。瞼にしつこいほど塗られた濃い黒い化粧に、雨の滴が垂れる。
 先生はしばらくして瞼を開き、煙草を一度口元から離すと、ヤニ臭いような甘ったるいような煙を吐き出して、それから僕を見て、優しく笑いかけた。それから先生は背を向け、歩き出してしまう。僕は黙ってそれを追った。
 何も言わなくてもわかっていた。ここに立っていたって、悲しみとも虚しさとも呼ぶことのできない、吐き気がするような、叫び出したくなるような、暴れ出したくなるような、そんな感情が繰り返し繰り返し、波のようにやってきては僕の心の中を掻き回していくだけだ。先生は僕に、帰ろう、と言ったのだ。唇の端で、瞳の奥で。
 先生の、まるで影法師が歩いているかのような黒い後ろ姿を見つめて、僕はかつてたった一度だけ見た、あーちゃんの黒いランドセルを思い出す。
 彼がこっちに引っ越してきてからの三年間、一度も使われることのなかった傷だらけのランドセル。物置きの中で埃を被っていたそれには、あーちゃんの苦しみがどれだけ詰まっていたのだろう。
 道の途中で振り返る。先程までと同じように、墓石はただそこにあった。墓前でかけるべき言葉も、抱くべき感情も、するべき行為も、何ひとつ僕は持ち合わせていない。
 あーちゃんはもう死んだ。
 わかりきっていたことだ。死んでから何かしてあげても無駄だ。生きているうちにしてあげないと、意味がない。だから、僕がこうしてここに立っている意味も、僕は見出すことができない。僕がここで、こうして呼吸をしていて、もうとっくに死んでしまったあーちゃんのお墓の前で、墓石を見つめている、その意味すら。
 もう一度、あーちゃんの墓に背中を向けて、僕は今度こそ歩き始めた。
「最近調子はどう?」
 墓地を出て、長い長い坂を下りながら、先生は僕にそう尋ねた。
「一ヶ月間、全くカウンセリング来なかったけど、何か変化があったりした?」
 黙っていると先生はさらにそう訊いてきたので、僕は仕方なく口を開く。
「別に、何も」
「ちゃんと飯食ってる? また少し痩せたんじゃない?」
「食べてますよ」
「飯食わないから、いつまでも身長伸びないんだよ」
 先生は僕の頭を、目覚まし時計を止める時のような動作で乱雑に叩く。
「ちょ……やめて下さいよ」
「あーっはっはっはっはー」
 嫌がって身をよじろうとするが、先生はそれでもなお、僕に攻撃してくる。
「ちゃんと食わないと。摂食障害になるとつらいよ」
「食べますよ、ちゃんと……」
「あと、ちゃんと寝た方がいい。夜九時に寝ろ。身長伸びねぇぞ」
「九時に寝られる訳ないでしょう、小学生じゃあるまいし……」
「勉強なんかしてるから、身長伸びねぇんだよ」
「そんな訳ないでしょう」
 あはは、と朗らかに彼女は笑う。そして最後に優しく、僕の頭を撫でた。
「負けるな、少年」
 負けるなと言われても、一体何に――そう問いかけようとして、僕は口をつぐむ。僕が何と戦っているのか、先生はわかっているのだ。
「最近、市野谷はどうしてる?」
 先生は何気ない声で、表情で、タイミングで、あっさりとその名前を口にした。
「さぁ……。最近会ってないし、電話もないし、わからないですね」
「ふうん。あ、そう」
 先生はそれ以上、追及してくることはなかった。ただ独り言のように、「やっぱり、まだ駄目か」と言っただけだった。
 郵便ポストのところまで歩いてきた時、先生は、「あたしはあっちだから」と僕の帰り道とは違う方向を指差した。
「駐車場で、葵が待ってるからさ」
「ああ、葵さん。一緒だったんですか」
「そ。少年は、バスで来たんだろ? 家まで車で送ろうか?」
 運転するのは葵だけど、と彼女は付け足して言ったが、僕は首を横に振った。
「ひとりで帰りたいんです」
「あっそ。気を付けて帰れよ」
 先生はそう言って、出会った時と同じように、ひらひらと手を振って別れた。
 路地を右に曲がった時、僕は片手をパーカーのポケットに入れて初めて、とっくに音楽が止まったままになっているイヤホンを、両耳に突っ込んだままだということに気が付いた。
 僕が小学校を卒業した、一年前の今日。
 あーちゃんは人生を中退した。
 自殺したのだ。十四歳だった。
 遺書の最後にはこう書かれていた。
「僕は透明人間なんです」
    あーちゃんは僕と同じ団地に住んでいて、僕より二つお兄さんだった。
 僕が小学一年生の夏に、あーちゃんは家族四人で引っ越してきた。冬は雪に閉ざされる、北の方からやって来たのだという話を聞いたことがあった。
 僕はあーちゃんの、団地で唯一の友達だった。学年の違う彼と、どんなきっかけで親しくなったのか正確には覚えていない。
 あーちゃんは物静かな人だった。小学生の時から、年齢と不釣り合いなほど彼は大人びていた。
 彼は人付き合いがあまり得意ではなく、友達がいなかった。口数は少なく、話す時もぼそぼそとした、抑揚のない平坦な喋り方で、どこか他人と距離を取りたがっていた。
 部屋にこもりがちだった彼の肌は雪みたいに白くて、青い静脈が皮膚にうっすら透けて見えた。髪が少し長くて、色も薄かった。彼の父方の祖母が外国人だったと知ったのは、ずっと後のことだ。銀縁の眼鏡をかけていて、何か困ったことがあるとそれをかけ直す癖があった。
 あーちゃんは器用だった。今まで何度も彼の部屋へ遊びに行ったことがあるけれど、そこには彼が組み立てたプラモデルがいくつも置かれていた。
 僕が加減を知らないままにそれを乱暴に扱い、壊してしまったこともあった。とんでもないことをしてしまったと、僕はひどく後悔してうつむいていた。ごめんなさい、と謝った。年上の友人の大切な物を壊してしまって、どうしたらよいのかわからなかった。鼻の奥がつんとした。泣きたいのは壊されたあーちゃんの方だっただろうに、僕は泣き出しそうだった。
 あーちゃんは、何も言わなかった。彼は立ち尽くす僕の前でしゃがみ込んだかと思うと、足下に散らばったいびつに欠けたパーツを拾い、引き出しの中からピンセットやら接着剤やらを取り出して、僕が壊した部分をあっという間に直してしまった。
 それらの作業がすっかり終わってから彼は僕を呼んで、「ほら見てごらん」と言った。
 恐る恐る近付くと、彼は直ったばかりの戦車のキャタピラ部分を指差して、
「ほら、もう大丈夫だよ。ちゃんと元通りになった。心配しなくてもいい。でもあと1時間は触っては駄目だ。まだ接着剤が乾かないからね」
 と静かに言った。あーちゃんは僕を叱ったりしなかった。
 僕は最後まで、あーちゃんが大声を出すところを一度も見なかった。彼が泣いている姿も、声を出して笑っているのも。
 一度だけ、あーちゃんの満面の笑みを見たことがある。
 夏のある日、僕とあーちゃんは団地の屋上に忍び込んだ。
 僕らは子供向けの雑誌に載っていた、よく飛ぶ紙飛行機の作り方を見て、それぞれ違うモデルの紙飛行機を作り、どちらがより遠くへ飛ぶのかを競走していた。
 屋上から飛ばしてみよう、と提案したのは僕だった。普段から悪戯などしない大人しいあーちゃんが、その提案に首を縦に振ったのは今思い返せば珍しいことだった。そんなことはそれ以前も以降も二度となかった。
 よく晴れた日だった。屋上から僕が飛ばした紙飛行機は、青い空を横切って、団地の駐車場の上を飛び、道路を挟んだ向かいの棟の四階、空き部屋のベランダへ不時着した。それは今まで飛ばしたどんな紙飛行機にも負けない、驚くべき距離だった。僕はすっかり嬉しくなって、得意げに叫んだ。
「僕が一番だ!」
 興奮した僕を見て、あーちゃんは肩をすくめるような動作をした。そして言った。
「まだわからないよ」
 あーちゃんの細い指が、紙飛行機を宙に放つ。丁寧に折られた白い紙飛行機は、ちょうどその時吹いてきた風に背中を押されるように屋上のフェンスを飛び越え、僕の紙飛行機と同じように駐車場の上を通り、向かいの棟の屋根を越え、それでもまだまだ飛び続け、青い空の中、最後は粒のようになって、ついには見えなくなってしまった。
 僕は自分の紙飛行機が負けた悔しさと、魔法のような素晴らしい出来事を目にした嬉しさとが半分ずつ混じった目であーちゃんを見た。その時、僕は見たのだ。
 あーちゃんは声を立てることはなかったが、満足そうな笑顔だった。
「僕は透明人間なんです」
 それがあーちゃんの残した最後の言葉だ。
 あーちゃんは、僕のことを怒ればよかったのだ。地団太を踏んで泣いてもよかったのだ。大声で笑ってもよかったのだ。彼との思い出を振り返ると、いつもそんなことばかり思う。彼はもう永遠に泣いたり笑ったりすることはない。彼は死んだのだから。
 ねぇ、あーちゃん。今のきみに、僕はどんな風に見えているんだろう。
 僕の横で静かに笑っていたきみは、決して透明なんかじゃなかったのに。
 またいつものように春が来て、僕は中学二年生になった。
 張り出されていたクラス替えの表を見て、そこに馴染みのある名前を二つ見つけた。今年は、二人とも僕と同じクラスのようだ。
 教室へ向かってみたけれど、始業の時間になっても、その二つの名前が用意された席には、誰も座ることはなかった。
「やっぱり、まだ駄目か」
 誰かと同じ言葉を口にしてみる。
 本当は少しだけ、期待していた。何かが良くなったんじゃないかと。
 だけど教室の中は新しいクラスメイトたちの喧騒でいっぱいで、新年度一発目、始業式の今日、二つの席が空白になっていることに誰も触れやしない。何も変わってなんかない。
 何も変わらないまま、僕は中学二年生になった。
 あーちゃんが死んだ時の学年と同じ、中学二年生になった。
 あの日、あーちゃんの背中を押したのであろう風を、僕はずっと探してる。
 青い空の果てに、小さく消えて行ってしまったあーちゃんを、僕と「ひーちゃん」に返してほしくて。
    鉛筆を紙の上に走らせる音が、止むことなく続いていた。
「何を描いてるの?」
「絵」
「なんの絵?」
「なんでもいいでしょ」
「今年は、同じクラスみたいだね」
「そう」
「その、よろしく」
 表情を覆い隠すほど長い前髪の下、三白眼が一瞬僕を見た。
「よろしくって、何を?」
「クラスメイトとして、いろいろ……」
「意味ない。クラスなんて、関係ない」
 抑揚のない声でそう言って、双眸は再び紙の上へと向けられてしまった。
「あ、そう……」
 昼休みの保健室。
 そこにいるのは二人の人間。
 ひとりはカーテンの開かれたベッドに腰掛け、胸にはスケッチブック、右手には鉛筆を握り締めている。
 もうひとりはベッドの脇のパイプ椅子に座り、特にすることもなく片膝を抱えている。こっちが僕だ。
 この部屋の主であるはずの鬼怒田先生は、何か用があると言って席を外している。一体なんの仕事がある���かは知らないが、この学校の養護教諭はいつも忙しそうだ。
 僕はすることもないので、ベッドに座っているそいつを少しばかり観察する。忙しそうに鉛筆を動かしている様子を見ると、今はこちらに注意を払ってはいなそうだから、好都合だ。
 伸びてきて邪魔になったから切った、と言わんばかりのショートカットの髪。正反対に長く伸ばされた前髪は、栄養状態の悪そうな青白い顔を半分近く隠している。中学二年生としては小柄で華奢な体躯。制服のスカートから伸びる足の細さが痛々しく見える。
 彼女の名前は、河野ミナモ。僕と同じクラス、出席番号は七番。
 一言で表現するならば、彼女は保健室登校児だ。
 鉛筆の音が、止んだ。
「なに?」
 ミナモの瞬きに合わせて、彼女の前髪が微かに動く。少しばかり長く見つめ続けてしまったみたいだ。「いや、なんでもない」と言って、僕は天井を仰ぐ。
 ミナモは少しの間、何も言わずに僕の方を見ていたようだが、また鉛筆を動かす作業を再開した。
 鉛筆を走らせる音だけが聞こえる保健室。廊下の向こうからは、楽しそうに駆ける生徒たちの声が聞こえてくるが、それもどこか遠くの世界の出来事のようだ。この空間は、世界から切り離されている。
「何をしに来たの」
「何をって?」
「用が済んだなら、帰れば」
 新年度が始まったばかりだからだろうか、ミナモは機嫌が悪いみたいだ。否、機嫌が悪いのではなく、具合が悪いのかもしれない。今日の彼女はいつもより顔色が悪いように見える。
「いない方がいいなら、出て行くよ」
「ここにいてほしい人なんて、いない」
 平坦な声。他人を拒絶する声。憎しみも悲しみも全て隠された無機質な声。
「出て行きたいなら、出て行けば?」
 そう言うミナモの目が、何かを試すように僕を一瞥した。僕はまだ、椅子から立ち上がらない。彼女は「あっそ」とつぶやくように言った。
「市野谷さんは、来たの?」
 ミナモの三白眼がまだ僕を見ている。
「市野谷さんも同じクラスなんでしょ」
「なんだ、河野も知ってたのか」
「質問に答えて」
「……来てないよ」
「そう」
 ミナモの前髪が揺れる。瞬きが一回。
「不登校児二人を同じクラスにするなんて、学校側の考えてることってわからない」
 彼女の言葉通り、僕のクラスには二人の不登校児がいる。
 ひとりはこの河野ミナモ。
 そしてもうひとりは、市野谷比比子。僕は彼女のことを昔から、「ひーちゃん」と呼んでいた。
 二人とも、中学に入学してきてから一度も教室へ登校してきていない。二人の机と椅子は、一度も本人に使われることなく、今日も僕の教室にある。
 といっても、保健室登校児であるミナモはまだましな方で、彼女は一年生の頃から保健室には登校してきている。その点ひーちゃんは、中学校の門をくぐったこともなければ、制服に袖を通したことさえない。
 そんな二人が今年から僕と同じクラスに所属になったことには、正直驚いた。二人とも僕と接点があるから、なおさらだ。
「――くんも、」
 ミナモが僕の名を呼んだような気がしたが、上手く聞き取れなかった。
「大変ね、不登校児二人の面倒を見させられて」
「そんな自嘲的にならなくても……」
「だって、本当のことでしょ」
 スケッチブックを抱えるミナモの左腕、ぶかぶかのセーラー服の袖口から、包帯の巻かれた手首が見える。僕は自分の左手首を見やる。腕時計をしているその下に、隠した傷のことを思う。
「市野谷さんはともかく、教室へ行く気なんかない私の面倒まで、見なくてもいいのに」
「面倒なんて、見てるつもりないけど」
「私を訪ねに保健室に来るの、――くんくらいだよ」
 僕の名前が耳障りに響く。ミナモが僕の顔を見た。僕は妙な表情をしていないだろうか。平然を装っているつもりなのだけれど。
「まだ、気にしているの?」
「気にしてるって、何を?」
「あの日のこと」
 あの日。
 あの春の日。雨の降る屋上で、僕とミナモは初めて出会った。
「死にたがり屋と死に損ない」
 日褄先生は僕たちのことをそう呼んだ。どっちがどっちのことを指すのかは、未だに訊けていないままだ。
「……気にしてないよ」
「そう」
 あっさりとした声だった。ミナモは壁の時計をちらりと見上げ、「昼休み終わるよ、帰れば」と言った。
 今度は、僕も立ち上がった。「それじゃあ」と口にしたけれど、ミナモは既に僕への興味を失ったのか、スケッチブックに目線を落とし、返事のひとつもしなかった。
 休みなく動き続ける鉛筆。
 立ち上がった時にちらりと見えたスケッチブックは、ただただ黒く塗り潰されているだけで、何も描かれてなどいなかった。
    ふと気付くと、僕は自分自身が誰なのかわからなくなっている。
 自分が何者なのか、わからない。
 目の前で展開されていく風景が虚構なのか、それとも現実なのか、そんなことさえわからなくなる。
 だがそれはほんの一瞬のことで、本当はわかっている。
 けれど感じるのだ。自分の身体が透けていくような感覚を。「自分」という存在だけが、ぽっかりと穴を空けて突っ立っているような。常に自分だけが透明な膜で覆われて、周囲から隔離されているかのような疎外感と、なんの手応えも得られない虚無感と。
 あーちゃんがいなくなってから、僕は頻繁にこの感覚に襲われるようになった。
 最初は、授業が終わった後の短い休み時間。次は登校中と下校中。その次は授業中にも、というように、僕が僕をわからなくなる感覚は、学校にいる間じゅうずっと続くようになった。しまいには、家にいても、外にいても、どこにいてもずっとそうだ。
 周りに人がいればいるほど、その感覚は強かった。たくさんの人の中、埋もれて、紛れて、見失う。自分がさっきまで立っていた場所は、今はもう他の人が踏み荒らしていて。僕の居場所はそれぐらい危ういところにあって。人混みの中ぼうっとしていると、僕なんて消えてしまいそうで。
 頭の奥がいつも痛かった。手足は冷え切ったみたいに血の気がなくて。酸素が薄い訳でもないのにちゃんと息ができなくて。周りの人の声がやたら大きく聞こえてきて。耳の中で何度もこだまする、誰かの声。ああ、どうして。こんなにも人が溢れているのに、ここにあーちゃんはいないんだろう。
 僕はどうして、ここにいるんだろう。
「よぉ、少年」
 旧校舎、屋上へ続く扉を開けると、そこには先客がいた。
 ペンキがところどころ剥げた緑色のフェンスにもたれるようにして、床に足を投げ出しているのは日褄先生だった。今日も真っ黒な恰好で、ココナッツのにおいがする不思議な煙草を咥えている。
「田島先生が、先生のことを昼休みに探してましたよ」
「へへっ。そりゃ参ったね」
 煙をゆらゆらと立ち昇らせて、先生は笑う。それからいつものように、「せんせーって呼ぶなよ」と付け加えた。彼女はさらに続けて言う。
「それで? 少年は何をし、こんなところに来たのかな?」
「ちょっと外の空気を吸いに」
「おお、奇遇だねぇ。あたしも外の空気を吸いに……」
「吸いにきたのはニコチンでしょう」
 僕がそう言うと、先生は、「あっはっはっはー」と高らかに笑った。よく笑う人だ。
「残念だが少年、もう午後の授業は始まっている時間だし、ここは立ち入り禁止だよ」
「お言葉ですが先生、学校の敷地内は禁煙ですよ」
「しょうがない、今からカウンセリングするってことにしておいてあげるから、あたしの喫煙を見逃しておくれ。その代わり、あたしもきみの授業放棄を許してあげよう」
 先生は右手でぽんぽんと、自分の隣、雨上がりでまだ湿気っているであろう床を叩いた。座れと言っているようだ。僕はそれに従わなかった。
 先客がいたことは予想外だったが、僕は本当に、ただ、外の空気を吸いたくなってここに来ただけだ。授業を途中で抜けてきたこともあって、長居をするつもりはない。
 ふと、視界の隅に「それ」が目に入った。
 フェンスの一角に穴が空いている。ビニールテープでぐるぐる巻きになっているそこは、テープさえなければ屋上の崖っぷちに立つことを許している。そう。一年前、あそこから、あーちゃんは――。
(ねぇ、どうしてあーちゃんは、そらをとんだの?)
 僕の脳裏を、いつかのひーちゃんの言葉がよぎる。
(あーちゃん、かえってくるよね? また、あえるよね?)
 ひーちゃんの言葉がいくつもいくつも、風に飛ばされていく桜の花びらと同じように、僕の目の前を通り過ぎていく。
「こんなところで、何をしていたんですか」
 そう質問したのは僕の方だった。「んー?」と先生は煙草の煙を吐きながら言う。
「言っただろ、外の空気を吸いに来たんだよ」
「あーちゃんが死んだ、この場所の空気を、ですか」
 先生の目が、僕を見た。その鋭さに、一瞬ひるみそうになる。彼女は強い。彼女の意思は、強い。
「同じ景色を見たいと思っただけだよ」
 先生はそう言って、また煙草をふかす。
「先生、」
「せんせーって呼ぶな」
「質問があるんですけど」
「なにかね」
「嘘って、何回つけばホントになるんですか」
「……んー?」
 淡い桜色の小さな断片が、いくつもいくつも風に流されていく。僕は黙って、それを見ている。手を伸ばすこともしないで。
「嘘は何回ついたって、嘘だろ」
「ですよね」
「嘘つきは怪人二十面相の始まりだ」
「言っている意味がわかりません」
「少年、」
「はい」
「市野谷に嘘つくの、しんどいのか?」
 先生の煙草の煙も、みるみるうちに風に流されていく。手を伸ばしたところで、掴むことなどできないまま。
「市野谷に、直正は死んでないって、嘘をつき続けるの、しんどいか?」
 ひーちゃんは知らない。あーちゃんが去年ここから死んだことを知らない。いや、知らない訳じゃない。認めていないのだ。あーちゃんの死を認めていない。彼がこの世界に僕らを置き去りにしたことを、許していない。
 ひーちゃんはずっと信じている。あーちゃんは生きていると。いつか帰ってくると。今は遠くにいるけれど、きっとまた会える日が来ると。
 だからひーちゃんは知らない。彼の墓石の冷たさも、彼が飛び降りたこの屋上の景色が、僕の目にどう映っているのかも。
 屋上。フェンス。穴。空。桜。あーちゃん。自殺。墓石。遺書。透明人間。無。なんにもない。ない。空っぽ。いない。いないいないいないいない。ここにもいない。どこにもいない。探したっていない。消えた。消えちゃった。消滅。消失。消去。消しゴム。弾んで。飛んで。落ちて。転がって。その先に拾ってくれるきみがいて。笑顔。笑って。笑ってくれて。だけどそれも消えて。全部消えて。消えて消えて消えて。ただ昨日を越えて今日が過ぎ明日が来る。それを繰り返して。きみがいない世界で。ただ繰り返して。ひーちゃん。ひーちゃんが笑わなくなって。泣いてばかりで。だけどもうきみがいない。だから僕が。僕がひーちゃんを慰めて。嘘を。嘘をついて。ついてはいけない嘘を。ついてはいけない嘘ばかりを。それでもひーちゃんはまた笑うようになって。笑顔がたくさん戻って。だけど��うしてあんなにも、ひーちゃんの笑顔は空っぽなんだろう。
「しんどくなんか、ないですよ」
 僕はそう答えた。
 先生は何も言わなかった。
 僕は明日にでも、怪人二十面相になっているかもしれなかった。
    いつの間にか梅雨が終わり、実力テストも期末テストもクリアして、夏休みまであと一週間を切っていた。
 ひと夏の解放までカウントダウンをしている今、僕のクラスの連中は完璧な気だるさに支配されていた。自主性や積極性などという言葉とは無縁の、慣性で流されているような脱力感。
 先週に教室の天井四ヶ所に取り付けられている扇風機が全て故障したこともあいまって、クラスメイトたちの授業に対する意欲はほぼゼロだ。授業がひとつ終わる度に、皆溶け出すように机に上半身を投げ出しており、次の授業が始まったところで、その姿勢から僅かに起き上がる程度の差しかない。
 そういう僕も、怠惰な中学二年生のひとりに過ぎない。さっきの英語の授業でノートに書き記したことと言えば、英語教師の松田が何回額の汗を脱ぐったのかを表す「正」の字だけだ。
 休み時間に突入し、がやがやと騒がしい教室で、ひとりだけ仲間外れのように沈黙を守っていると、肘辺りから空気中に溶け出して、透明になっていくようなそんな気分になる。保健室には来るものの、自分の教室へは絶対に足を運ばないミナモの気持ち���わかるような気がする。
 一学期が��うすぐ終わるこの時期になっても、相変わらず僕のクラスには常に二つの空席があった。ミナモも、ひーちゃんも、一度だって教室に登校してきていない。
「――くん、」
 なんだか控えめに名前を呼ばれた気はしたが、クラスの喧騒に紛れて聞き取れなかった。
 ふと机から顔を上げると、ひとりの女子が僕の机の脇に立っていた。見たことがあるような顔。もしかして、クラスメイトのひとりだろうか。彼女は廊下を指差して、「先生、呼んでる」とだけ言って立ち去った。
 あまりにも唐突な出来事でその女子にお礼を言うのも忘れたが、廊下には担任の姿が見える。僕のクラス担任の担当科目は数学だが、次の授業は国語だ。なんの用かはわからないが、呼んでいるのなら行かなくてはならない。
「おー、悪いな、呼び出して」
 去年大学を卒業したばかりの、どう見ても体育会系な容姿をしている担任は、僕を見てそう言った。
「ほい、これ」
 突然差し出されたのはプリントの束だった。三十枚くらいありそうなプリントが穴を空けられ紐を通して結んである。
「悪いがこれを、市野谷さんに届けてくれないか」
 担任がひーちゃんの名を口にしたのを聞いたのは、久しぶりのような気がした。もう朝の出欠確認の時でさえ、彼女の名前は呼ばれない。ミナモの名前だってそうだ。このクラスでは、ひーちゃんも、ミナモも、いないことが自然なのだ。
「……先生が、届けなくていいんですか」
「そうしたいのは山々なんだが、なかなか時間が取れなくてな。夏休みに入ったら家庭訪問に行こうとは思ってるんだ。このプリントは、それまでにやっておいてほしい宿題。中学に入ってから二年の一学期までに習う数学の問題を簡単にまとめたものなんだ」
「わかりました、届けます」
 受け取ったプリントの束は、思っていたよりもずっとずっしりと重かった。
「すまんな。市野谷さんと小学生の頃一番仲が良かったのは、きみだと聞いたものだから」
「いえ……」
 一年生の時から、ひーちゃんにプリントを届けてほしいと教師に頼まれることはよくあった。去年は彼女と僕は違うクラスだったけれど、同じ小学校出身の誰かに僕らが幼馴染みであると聞いたのだろう。
 僕は学校に来なくなったひーちゃんのことを毛嫌いしている訳ではない。だから、何か届け物を頼まれてもそんなに嫌な気持ちにはならない。でも、と僕は思った。
 でも僕は、ひーちゃんと一番仲が良かった訳じゃないんだ。
「じゃあ、よろしく頼むな」
 次の授業の始業のチャイムが鳴り響く。
 教室に戻り、出したままだった英語の教科書と「正」の字だけ記したノートと一緒に、ひーちゃんへのプリントの束を鞄に仕舞いながら、なんだか僕は泣きたくなった。
  三角形が壊れるのは簡単だった。
 三角形というのは、三辺と三つの角でできていて、当然のことだけれど一辺とひとつの角が消失したら、それはもう三角形ではない。
 まだ小学校に上がったばかりの頃、僕はどうして「さんかっけい」や「しかっけい」があるのに「にかっけい」がないのか、と考えていたけれど、どうやら僕の脳味噌は、その頃から数学的思考というものが不得手だったようだ。
「にかっけい」なんてあるはずがない。
 僕と、あーちゃんと、ひーちゃん。
 僕ら三人は、三角形だった。バランスの取りやすい形。
 始まりは悲劇だった。
 あの悪夢のような交通事故。ひーちゃんの弟の死。
 真っ白なワンピースが汚れることにも気付かないまま、真っ赤になった弟の身体を抱いて泣き叫ぶひーちゃんに手を伸ばしたのは、僕と一緒に下校する途中のあーちゃんだった。
 お互いの家が近かったこともあって、それから僕らは一緒にいるようになった。
 溺愛していた最愛の弟を、目の前で信号無視したダンプカーに撥ねられて亡くしたひーちゃんは、三人で一緒にいてもときどき何かを思い出したかのように暴れては泣いていたけれど、あーちゃんはいつもそれをなだめ、泣き止むまでずっと待っていた。
 口下手な彼は、ひーちゃんに上手く言葉をかけることがいつもできずにいたけれど、僕が彼の言葉を補って彼女に伝えてあげていた。
 優しくて思いやりのあるひーちゃんは、感情を表すことが苦手なあーちゃんのことをよく気遣ってくれていた。
 僕らは嘘みたいにバランスの取れた三角形だった。
 あーちゃんが、この世界からいなくなるまでは。
   「夏は嫌い」
 昔、あーちゃんはそんなことを口にしていたような気がする。
「どうして?」
 僕はそう訊いた。
 夏休み、花火、虫捕り、お祭り、向日葵、朝顔、風鈴、西瓜、プール、海。
 水の中の金魚の世界と、バニラアイスの木べらの湿り気。
 その頃の僕は今よりもずっと幼くて、四季の中で夏が一番好きだった。
 あーちゃんは部屋の窓を網戸にしていて、小さな扇風機を回していた。
 彼は夏休みも相変わらず外に出ないで、部屋の中で静かに過ごしていた。彼の傍らにはいつも、星座の本と分厚い昆虫図鑑が置いてあった。
「夏、暑いから嫌いなの?」
 僕が尋ねるとあーちゃんは抱えていた分厚い本からちょっとだけ顔を上げて、小さく首を横に振った。それから困ったように笑って、
「夏は、皆死んでいるから」
 とだけ、つぶやくように言った。あーちゃんは、時々魔法の呪文のような、不思議なことを言って僕を困惑させることがあった。この時もそうだった。
「どういう意味?」
 僕は理解できずに、ただ訊き返した。
 あーちゃんはさっきよりも大きく首を横に振ると、何を思ったのか、唐突に、
「ああ、でも、海に行ってみたいな」
 なんて言った。
「海?」
「そう、海」
「どうして、海?」
「海は、色褪せてないかもしれない。死んでないかもしれない」
 その言葉の意味がわからず、僕が首を傾げていると、あーちゃんはぱたんと本を閉じて机に置いた。
「台所へ行こうか。確か、母さんが西瓜を切ってくれていたから。一緒に食べよう」
「うん!」
 僕は西瓜に釣られて、わからなかった言葉のことも、すっかり忘れてしまった。
 でも今の僕にはわかる。
 夏の日射しは、世界を色褪せさせて僕の目に映す。
 あーちゃんはそのことを、「死んでいる」と言ったのだ。今はもう確かめられないけれど。
 結局、僕とあーちゃんが海へ行くことはなかった。彼から海へ出掛けた話を聞いたこともないから、恐らく、海へ行くことなく死んだのだろう。
 あーちゃんが見ることのなかった海。
 海は日射しを浴びても青々としたまま、「生きて」いるんだろうか。
 彼が死んでから、僕も海へ足を運んでいない。たぶん、死んでしまいたくなるだろうから。
 あーちゃん。
 彼のことを「あーちゃん」と名付けたのは僕だった。
 そういえば、どうして僕は「あーちゃん」と呼び始めたんだっけか。
 彼の名前は、鈴木直正。
 どこにも「あーちゃん」になる要素はないのに。
    うなじを焼くようなじりじりとした太陽光を浴びながら、ペダルを漕いだ。
 鼻の頭からぷつぷつと汗が噴き出すのを感じ、手の甲で汗を拭おうとしたら手は既に汗で湿っていた。雑音のように蝉の声が響いている。道路の脇には背の高い向日葵は、大きな花を咲かせているのに風がないので微動だにしない。
 赤信号に止められて、僕は自転車のブレーキをかける。
 夏がくる度、思い出す。
 僕とあーちゃんが初めてひーちゃんに出会い、そして彼女の最愛の弟「ろーくん」が死んだ、あの事故のことを。
 あの日も、世界が真っ白に焼き切れそうな、暑い日だった。
 ひーちゃんは白い木綿のワンピースを着ていて、それがとても涼しげに見えた。ろーくんの血で汚れてしまったあのワンピースを、彼女はもうとっくに捨ててしまったのだろうけれど。
 そういえば、ひーちゃんはあの事故の後、しばらくの間、弟の形見の黒いランドセルを使っていたっけ。黒い服ばかり着るようになって。周りの子はそんな彼女を気味悪がったんだ。
 でもあーちゃんは、そんなひーちゃんを気味悪がったりしなかった。
 信号が赤から青に変わる。再び漕ぎ出そうとペダルに足を乗せた時、僕の両目は横断歩道の向こうから歩いて来るその人を捉えて凍りついてしまった。
 胸の奥の方が疼く。急に、聞こえてくる蝉の声が大きくなったような気がした。喉が渇いた。頬を撫でるように滴る汗が気持ち悪い。
 信号は青になったというのに、僕は動き出すことができない。向こうから歩いて来る彼は、横断歩道を半分まで渡ったところで僕に気付いたようだった。片眉を持ち上げ、ほんの少し唇の端を歪める。それが笑みだとわかったのは、それとよく似た笑顔をずいぶん昔から知っているからだ。
「うー兄じゃないですか」
 うー兄。彼は僕をそう呼んだ。
 声変わりの途中みたいな声なのに、妙に大人びた口調。ぼそぼそとした喋り方。
 色素の薄い頭髪。切れ長の一重瞼。ひょろりと伸びた背。かけているのは銀縁眼鏡。
 何もかもが似ているけれど、日に焼けた真っ黒な肌と筋肉のついた足や腕だけは、記憶の中のあーちゃんとは違う。
 道路を渡り終えてすぐ側まで来た彼は、親しげに僕に言う。
「久しぶりですね」
「……久しぶり」
 僕がやっとの思いでそう声を絞り出すと、彼は「ははっ」と笑った。きっとあーちゃんも、声を上げて笑うならそういう風に笑ったんだろうなぁ、と思う。
「どうしたんですか。驚きすぎですよ」
 困ったような笑顔で、眼鏡をかけ直す。その手つきすらも、そっくり同じ。
「嫌だなぁ。うー兄は僕のことを見る度、まるで幽霊でも見たような顔するんだから」
「ごめんごめん」
「ははは、まぁいいですよ」
 僕が謝ると、「あっくん」はまた笑った。
 彼、「あっくん」こと鈴木篤人くんは、僕の一個下、中学一年生。私立の学校に通っているので僕とは学校が違う。野球部のエースで、勉強の成績もクラストップ。僕の団地でその中学に進学できた子供は彼だけだから、団地の中で知らない人はいない優等生だ。
 年下とは思えないほど大人びた少年で、あーちゃんにそっくりな、あーちゃんの弟。
「中学は、どう? もう慣れた?」
「慣れましたね。今は部活が忙しくて」
「運動部は大変そうだもんね」
「うー兄は、帰宅部でしたっけ」
「そう。なんにもしてないよ」
「今から、どこへ行くんですか?」
「ああ、えっと、ひーちゃんに届け物」
「ひー姉のところですか」
 あっくんはほんの一瞬、愛想笑いみたいな顔をした。
「ひー姉、まだ学校に行けてないんですか?」
「うん」
「行けるようになるといいですね」
「そうだね」
「うー兄は、元気にしてましたか?」
「僕? 元気だけど……」
「そうですか。いえ、なんだかうー兄、兄貴に似てきたなぁって思ったものですから」
「僕が?」
 僕があーちゃんに似てきている?
「顔のつくりとかは、もちろん違いますけど、なんていうか、表情とか雰囲気が、兄貴に似てるなぁって」
「そうかな……」
 僕にそんな自覚はないのだけれど。
「うー兄も死んじゃいそうで、心配です」
 あっくんは柔らかい笑みを浮かべたままそう言った。
「……そう」
 僕はそう返すので精いっぱいだった。
「それじゃ、ひー姉によろしくお伝え下さい」
「じゃあ、また……」
 あーちゃんと同じ声で話し、あーちゃんと同じように笑う彼は、夏の日射しの中を歩いて行く。
(兄貴は、弱いから駄目なんだ)
 いつか彼が、あーちゃんに向けて言った言葉。
 あーちゃんは自分の弟にそう言われた時でさえ、怒ったりしなかった。ただ「そうだね」とだけ返して、少しだけ困ったような顔をしてみせた。
 あっくんは、強い。
 姿や雰囲気は似ているけれど、性格というか、芯の強さは全く違う。
 あーちゃんの死を自分なりに受け止めて、乗り越えて。部活も勉強も努力して。あっくんを見ているといつも思う。兄弟でもこんなに違うものなのだろうか、と。ひとりっ子の僕にはわからないのだけれど。
 僕は、どうだろうか。
 あーちゃんの死を受け入れて、乗り越えていけているだろうか。
「……死相でも出てるのかな」
 僕があーちゃんに似てきている、なんて。
 笑えない冗談だった。
 ふと見れば、信号はとっくに赤になっていた。青になるまで待つ間、僕の心から言い表せない不安が拭えなかった。
    遺書を思い出した。
 あーちゃんの書いた遺書。
「僕の分まで生きて。僕は透明人間なんです」
 日褄先生はそれを、「ばっかじゃねーの」って笑った。
「透明人間は見えねぇから、透明人間なんだっつーの」
 そんな風に言って、たぶん、泣いてた。
「僕の分まで生きて」
 僕は自分の鼓動を聞く度に、その言葉を繰り返し、頭の奥で聞いていたような気がする。
 その度に自分に問う。
 どうして生きているのだろうか、と。
  部屋に一歩踏み入れると、足下でガラスの破片が砕ける音がした。この部屋でスリッパを脱ぐことは自傷行為に等しい。
「あー、うーくんだー」
 閉められたカーテン。閉ざされたままの雨戸。
 散乱した物。叩き壊された物。落下したままの物。破り捨てられた物。物の残骸。
 その中心に、彼女はいる。
「久しぶりだね、ひーちゃん」
「そうだねぇ、久しぶりだねぇ」
 壁から落下して割れた時計は止まったまま。かろうじて壁にかかっているカレンダーはあの日のまま。
「あれれー、うーくん、背伸びた?」
「かもね」
「昔はこーんな小さかったのにねー」
「ひーちゃんに初めて会った時だって、そんなに小さくなかったと思うよ」
「あははははー」
 空っぽの笑い声。聞いているこっちが空しくなる。
「はい、これ」
「なに? これ」
「滝澤先生に頼まれたプリント」
「たきざわって?」
「今度のクラスの担任だよ」
「ふーん」
「あ、そうだ、今度は僕の同じクラスに……」
 彼女の手から投げ捨てられたプリントの束が、ろくに掃除されていない床に落ちて埃を巻き上げた。
「そういえば、あいつは?」
「あいつって?」
「黒尽くめの」
「黒尽くめって……日褄先生のこと?」
「まだいる?」
「日褄先生なら、今年度も学校にいるよ」
「なら、学校には行かなーい」
「どうして?」
「だってあいつ、怖いことばっかり言うんだもん」
「怖いこと?」
「あーちゃんはもう、死んだんだって」
「…………」
「ねぇ、うーくん」
「……なに?」
「うーくんはどうして、学校に行けるの? まだあーちゃんが帰って来ないのに」
 どうして僕は、生きているんだろう。
「『僕』はね、怖いんだよ、うーくん。あーちゃんがいない毎日が。『僕』の毎日の中に、あーちゃんがいないんだよ。『僕』は怖い。毎日が怖い。あーちゃんのこと、忘れそうで怖い。あーちゃんが『僕』のこと、忘れそうで怖い……」
 どうしてひーちゃんは、生きているんだろう。
「あーちゃんは今、誰の毎日の中にいるの?」
 ひーちゃんの言葉はいつだって真っ直ぐだ。僕の心を突き刺すぐらい鋭利だ。僕の心を掻き回すぐらい乱暴だ。僕の心をこてんぱんに叩きのめすぐらい凶暴だ。
「ねぇ、うーくん」
 いつだって思い知らされる。僕が駄目だってこと。
「うーくんは、どこにも行かないよね?」
 いつだって思い知らせてくれる。僕じゃ駄目だってこと。
「どこにも、行かないよ」
 僕はどこにも行けない。きみもどこにも行けない。この部屋のように時が止まったまま。あーちゃんが死んでから、何もかもが停止したまま。
「ふーん」
 どこか興味なさそうな、ひーちゃんの声。
「よかった」
 その後、他愛のない話を少しだけして、僕はひーちゃんの家を後にした。
 死にたくなるほどの夏の熱気に包まれて、一気に現実に引き戻された気分になる。
 こんな現実は嫌なんだ。あーちゃんが欠けて、ひーちゃんが壊れて、僕は嘘つきになって、こんな世界は、大嫌いだ。
 僕は自分に問う。
 どうして僕は、生きているんだろう。
 もうあーちゃんは死んだのに。
   「ひーちゃん」こと市野谷比比子は、小学生の頃からいつも奇異の目で見られていた。
「市野谷さんは、まるで死体みたいね」
 そんなことを彼女に言ったのは、僕とひーちゃんが小学四年生の時の担任だった。
 校舎の裏庭にはクラスごとの畑があって、そこで育てている作物の世話を、毎日クラスの誰かが当番制でしなくてはいけなかった。それは夏休み期間中も同じだった。
 僕とひーちゃんが当番だった夏休みのある日、黙々と草を抜いていると、担任が様子を見にやって来た。
「頑張ってるわね」とかなんとか、最初はそんな風に声をかけてきた気がする。僕はそれに、「はい」とかなんとか、適当に返事をしていた。ひーちゃんは何も言わず、手元の草を引っこ抜くことに没頭していた。
 担任は何度かひーちゃんにも声をかけたが、彼女は一度もそれに答えなかった。
 ひーちゃんはいつもそうだった。彼女が学校で口を利くのは、同じクラスの僕と、二つ上の学年のあーちゃんにだけ。他は、クラスメイトだろうと教師だろうと、一言も言葉を発さなかった。
 この当番を決める時も、そのことで揉めた。
 くじ引きでひーちゃんと同じ当番に割り当てられた意地の悪い女子が、「せんせー、市野谷さんは喋らないから、当番の仕事が一緒にやりにくいでーす」と皆の前で言ったのだ。
 それと同時に、僕と一緒の当番に割り当てられた出っ歯の野郎が、「市野谷さんと仲の良い――くんが市野谷さんと一緒にやればいいと思いまーす」と、僕の名前を指名した。
 担任は困ったような笑顔で、
「でも、その二人だけを仲の良い者同士にしたら、不公平じゃないかな? 皆だって、仲の良い人同士で一緒の当番になりたいでしょう? 先生は普段あまり仲が良くない人とも仲良くなってもらうために、当番の割り振りをくじ引きにしたのよ。市野谷さんが皆ともっと仲良くなったら、皆も嬉しいでしょう?」
 と言った。意地悪ガールは間髪入れずに、
「喋らない人とどうやって仲良くなればいいんですかー?」
 と返した。
 ためらいのない発言だった。それはただただ純粋で、悪意を含んだ発言だった。
「市野谷さんは私たちが仲良くしようとしてもいっつも無視してきまーす。それって、市野谷さんが私たちと仲良くしたくないからだと思いまーす。それなのに、無理やり仲良くさせるのは良くないと思いまーす」
「うーん、そんなことはないわよね、市野谷さん」
 ひーちゃんは何も言わなかった。まるで教室内での出来事が何も耳に入っていないかのような表情で、窓の外を眺めていた。
「市野谷さん? 聞いているの?」
「なんか言えよ市野谷」
 男子がひーちゃんの机を蹴る。その振動でひーちゃんの筆箱が机から滑り落ち、がちゃんと音を立てて中身をぶちまけたが、それでもひーちゃんには変化は訪れない。
 クラスじゅうにざわざわとした小さな悪意が満ちる。
「あの子ちょっとおかしいんじゃない?」
 そんな囁きが満ちる。担任の困惑した顔。意地悪いクラスメイトたちの汚らわしい視線。
 僕は知っている。まるでここにいないかのような顔をして、窓の外を見ているひーちゃんの、その視線の先を。窓から見える新校舎には、彼女の弟、ろーくんがいた一年生の教室と、六年生のあーちゃんがいる教室がある。
 ひーちゃんはいつも、ぼんやりとそっちばかりを見ている。教室の中を見渡すことはほとんどない。彼女がここにいないのではない。彼女にとって、こっちの世界が意味を成していないのだ。
「市野谷さんは、死体みたいね」
 夏休み、校舎裏の畑。
 その担任の一言に、僕は思わずぎょっとした。担任はしゃがみ込み、ひーちゃんに目線を合わせようとしながら、言う。
「市野谷さんは、どうしてなんにも言わないの? なんにも思わないの? あんな風に言われて、反論したいなって思わないの?」
 ひーちゃんは黙って草を抜き続けている。
「市野谷さんは、皆と仲良くなりたいって思わない? 皆は、市野谷さんと仲良くなりたいって思ってるわよ」
 ひーちゃんは黙っている。
「市野谷さんは、ずっとこのままでいるつもりなの? このままでいいの? お友達がいないままでいいの?」
 ひーちゃんは。
「市野谷さん?」
「うるさい」
 どこかで蝉が鳴き止んだ。
 彼女が僕とあーちゃん以外の人間に言葉を発したところを、僕は初めて見た。彼女は担任を睨み付けるように見つめていた。真っ黒な瞳が、鋭い眼光を放っている。
「黙れ。うるさい。耳障り」
 ひーちゃんが、僕の知らない表情をした。それはクラスメイトたちがひーちゃんに向けたような、玩具のような悪意ではなかった。それは本当の、なんの混じり気もない、殺意に満ちた顔だった。
「あんたなんか、死んじゃえ」
 振り上げたひーちゃんの右手には、草抜きのために職員室から貸し出された鎌があって――。
「ひーちゃん!」
 間一髪だった。担任は真っ青な顔で、息も絶え絶えで、しかし、その鎌の一撃をかろうじてかわした。担任は震えながら、何かを叫びながら校舎の方へと逃げるように走り去って行く。
「ひーちゃん、大丈夫?」
 僕は地面に突き刺した鎌を固く握りしめたまま、動かなくなっている彼女に声をかけた。
「友達なら、いるもん」
 うつむいたままの彼女が、そうぽつりと言う。
「あーちゃんと、うーくんがいるもん」
 僕はただ、「そうだね」と言って、そっと彼女の頭を撫でた。
    小学生の頃からどこか危うかったひーちゃんは、あーちゃんの自殺によって完全に壊れてしまった。
 彼女にとってあーちゃんがどれだけ大切な存在だったかは、説明するのが難しい。あーちゃんは彼女にとって絶対唯一の存在だった。失ってはならない存在だった。彼女にとっては、あーちゃん以外のものは全てどうでもいいと思えるくらい、それくらい、あーちゃんは特別だった。
 ひーちゃんが溺愛していた最愛の弟、ろーくんを失ったあの日。
 あの日から、ひーちゃんの心にぽっかりと空いた穴を、あーちゃんの存在が埋めてきたからだ。
 あーちゃんはひーちゃんの支えだった。
 あーちゃんはひーちゃんの全部だった。
 あーちゃんはひーちゃんの世界だった。
 そして、彼女はあーちゃんを失った。
 彼女は入学することになっていた中学校にいつまで経っても来なかった。来るはずがなかった。来れるはずがなかった。そこはあーちゃんが通っていたのと同じ学校であり、あーちゃんが死んだ場所でもある。
 ひーちゃんは、まるで死んだみたいだった。
 一日中部屋に閉じこもって、食事を摂ることも眠ることも彼女は拒否した。
 誰とも口を利かなかった。実の親でさえも彼女は無視した。教室で誰とも言葉を交わさなかった時のように。まるで彼女の前からありとあらゆるものが消滅してしまったかのように。泣くことも笑うこともしなかった。ただ虚空を見つめているだけだった。
 そんな生活が一週間もしないうちに彼女は強制的に入院させられた。
 僕が中学に入学して、桜が全部散ってしまった頃、僕は彼女の病室を初めて訪れた。
「ひーちゃん」
 彼女は身体に管を付けられ、生かされていた。
 屍のように寝台に横たわる、変わり果てた彼女の姿。
(市野谷さんは死体みたいね)
 そんなことを言った、担任の言葉が脳裏をよぎった。
「ひーちゃんっ」
 僕はひーちゃんの手を取って、そう呼びかけた。彼女は何も言わなかった。
「そっち」へ行ってほしくなかった。置いていかれたくなかった。僕だって、あーちゃんの突然の死を受け止めきれていなかった。その上、ひーちゃんまで失うことになったら。そう考えるだけで嫌だった。
 僕はここにいたかった。
「ひーちゃん、返事してよ。いなくならないでよ。いなくなるのは、あーちゃんだけで十分なんだよっ!」
 僕が大声でそう言うと、初めてひーちゃんの瞳が、生き返った。
「……え?」
 僕を見つめる彼女の瞳は、さっきまでのがらんどうではなかった。あの時のひーちゃんの瞳を、僕は一生忘れることができないだろう。
「あーちゃん、いなくなったの?」
 ひーちゃんの声は僕の耳にこびりついた。
 何言ってるんだよ、あーちゃんは死んだだろ。そう言おうとした。言おうとしたけれど、何かが僕を引き留めた。何かが僕の口を塞いだ。頭がおかしくなりそうだった。狂っている。僕はそう思った。壊れている。破綻している。もう何もかもが終わってしまっている。
 それを言ってしまったら、ひーちゃんは死んでしまう。僕がひーちゃんを殺してしまう。ひーちゃんもあーちゃんみたいに、空を飛んでしまうのだ。
 僕はそう直感していた。だから声が出なかった。
「それで、あーちゃん、いつかえってくるの?」
 そして、僕は嘘をついた。ついてはいけない嘘だった。
 あーちゃんは生きている。今は遠くにいるけれど、そのうち必ず帰ってくる、と。
 その一週間後、ひーちゃんは無事に病院を退院した。人が変わったように元気になっていた。
 僕の嘘を信じて、ひーちゃんは生きる道を選んだ。
 それが、ひーちゃんの身体をいじくり回して管を繋いで病室で寝かせておくことよりもずっと残酷なことだということを僕は後で知った。彼女のこの上ない不幸と苦しみの中に永遠に留めておくことになってしまった。彼女にとってはもうとっくに終わってしまったこの世界で、彼女は二度と始まることのない始まりをずっと待っている。
 もう二度と帰ってこない人を、ひーちゃんは待ち続けなければいけなくなった。
 全ては僕のついた幼稚な嘘のせいで。
「学校は行かないよ」
「どうして?」
「だって、あーちゃん、いないんでしょ?」
 学校にはいつから来るの? と問いかけた僕にひーちゃんは笑顔でそう答えた。まるで、さも当たり前かのように言った。
「『僕』は、あーちゃんが帰って来るのを待つよ」
「あれ、ひーちゃん、自分のこと『僕』って呼んでたっけ?」
「ふふふ」
 ひーちゃんは笑った。幸せそうに笑った。恥ずかしそうに笑った。まるで恋をしているみたいだった。本当に何も知らないみたいに。本当に、僕の嘘を信じているみたいに。
「あーちゃんの真似、してるの。こうしてると自分のことを言う度、あーちゃんのことを思い出せるから」
 僕は笑わなかった。
 僕は、笑えなかった。
 笑おうとしたら、顔が歪んだ。
 醜い嘘に、歪んだ。
 それからひーちゃんは、部屋に閉じこもって、あーちゃんの帰りをずっと待っているのだ。
 今日も明日も明後日も、もう二度と帰ってこない人を。
※(2/4) へ続く→ https://kurihara-yumeko.tumblr.com/post/647000556094849024/
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march0320 · 4 years
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2020/10/03
【季節の変化を作物の変化で感じる暮らし】
「山栗あるけんとりこいだぁ。」
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わぁ小さい。時々山歩いてたら、生きものの食べ残しの山栗を何個か見たくらいで、こんなにたくさんはみたことない!
「いでとる(茹でとる)けん、わってほじくって食べてみぃ。栗の味するわだ。」
おー。確かに栗だ。しっかりと栗の味。
「とーさんは生がうまいって生食べよったぞ。鬼皮だけ剥いての。カリッとして、噛めば噛むほど甘うなるんじゃと。生でも食べてみぃ。」
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歯で鬼皮に傷を入れていたら猿の気分に。
うっ、、、渋皮のえぐみが無理だったので、渋皮剥いて食べてみたら、確かにカリッとして、噛めば噛むほど甘い!いけなくはない。
「山栗の渋皮は、おっきょい栗と違うて食べれることないかぁ?いかんかぁ。わしはいけるけんどの。」
ワイルドな地域の方。
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確か山梨も皮剥かずガブリと。私は皮のえぐみが気になるけれど、地域の方は気にならないらしい。やっぱりワイルド。。。
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「大きくなったはやとうり、みしっていけよ。今のんは皮がやりこいけん、そのままいけるわだ。わぁは、ただ油で炒めただけのんが好きなんよだ。」
はやとうりが、徐々にとれはじめました。
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「まだきゅうりとれよるんか?遅うに植えたら今もまだなりよるわだ。もっていってええぞ。」
この時期のきゅうりはありがたい。もう、きゅうりのピークは通り越し、終わったところも多いはず。
「今年っちゃインゲンがようできるわだ。いでて(茹でて)食べだぁ。白い豆のんだけん、筋ないけんの。まだまだなるけんの、またやるわだ。」
豆の緑色が仲間入り。お弁当の緑に、食卓の緑に使わせていただいてます。
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「サツマイモ蒸したけんおやつに食べぇ。」
芋の季節がやってきました。しぶいお茶とともにいただくサツマイモが大好きです。
「明日マツタケ探しに山ほうて(這って)くるわぁ。夜飯食べこいよぉ。」
おおっ!待ってました!絶対行きます!!
いただくものや我が家の畑の作物の変化で、季節の変化を感じています。
おいしいものがありすぎな秋です。
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skf14 · 4 years
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08170519
夏が、窓の外で始まり、そして終わっていく様を見ていた。昼夜問わずガラスを揺らすほど鳴いていた蝉は、いつの日からか段々と数を減らし、今ではもう夕暮れにヒグラシが数匹、名残惜しそうにキキキキ...と鳴くばかりになった。
窓の外が見えるよう置いてくれたベッドからは、天色の空から降り注ぐ眩しい日光を身体いっぱいに浴び、青々と生い茂る常盤色の木々、そして、木々の奥に広がる瑠璃紺色の海がよく見えた。壁際の時計は、午前9時を10分ほど過ぎた時刻を示している。
眠る前に放り投げていたスマートフォンで1枚、今の己の目に映る景色を切り取った。同じ構図の写真を何度撮ったか分からないが、それでも、まだ健全な指はシャッターを何度か押した。乾いた音が鳴る。
うん、綺麗に撮れた。白いシーツにぱさり、スマートフォンを投げれば、じゃり、と耳障りな音がしたが、もう慣れたものだと気に留めることもなくなった。
窓から目を逸らし、部屋の反対側へと顔を向けた。待ってて、と言って飛び出した割にきちんと閉じられた白い扉は、君の几帳面な性格を表しているようだ。呼び寄せられたのか、程なくして扉が静かに開かれ、お盆を持った君が顔を覗かせた。
「お待たせ。」
ベッド脇のテーブルへ盆を置いた君はお気に入りのウッドチェアーに腰掛けて、俺を見下ろし投げ出したままだった手をそっと握った。心地の良い、三十六度を感じる。
「食べられそう?」
「うん。食べたい。」
「じゃあ特別に、あーんしてあげる。」
「お言葉に甘えようかな。」
毎日のように訪れる君の特別、に甘えようと握られた手を親指でそっとなぞれば、君の頬には微かに朱が差す。君は繋がれていない左手で、持ってきた皿の上、綺麗に剥かれ小さく切られた林檎にフォークを刺して、口元へと差し出した。
「あーん。」
「...ん、美味しい。瑞々しいね。」
「大丈夫?」
「大丈夫だよ、多分。」
「多分じゃ困る。」
「次、俺の番ね。」
君の手から奪い取ったフォークは生温い。几帳面に並んだ林檎を一つ、君の口元へと運ぶ。ハムスターみたく丸い目を嬉しそうに細めた君は林檎を咀嚼し、聞かずともわかる美味しさ溢れる表情で飲み込んだ。俺の手からフォークを取り戻した君はサクサクと林檎達を口内へ運びながら、俺も君も見飽きるほど見た窓の外を眺めていた。
「一つ、頼んでもいいかな。」
「何?」
「手袋が欲しい。」
「...手袋?どうして?」
「ざらつきが気になる。お前に触れる時、それを忘れたい。」
「分かった。頼んでおくよ。久しぶりに、海へ行く?」
「いや、読書したいな。お前の好きな本、貸してくれない?」
「おっけ、選んでくる。」
摩る俺の手を暫し見て、ニコ、と笑顔を見せた君は空になった皿をお盆に置き、自室へと一旦戻っていった。お気に入りのティーセットも持ってきているあたり、君は俺がどう答えても一緒にいるつもりだったみたいだ。心配性が過ぎる、と言いたいが、最早この状態では聞いてはもらえないだろう。
「持ってきたよ。」
「今日は...へぇ、外国作家の本?」
「そう。ツルゲーネフの、初恋。昔からずっと好きな本で、読むたびに、胸がきゅって締め付けられる、切ない初めての恋の話。」
「ありがとう、読むよ。」
「...そばにいても、いい?」
「勿論。」
君はベッドの横に腰掛けて、ティーポットで蒸らしたお気に入りのアールグレイをカップに注いだ。今日はどうやら、レモンティーにして飲みたい気分らしい。飴色に近い紅茶に薄いレモンの輪切りを浮かべた瞬間、とぱあず色の香気がふわり、部屋に広がった。君の手が、傍に置かれた砂時計をひっくり返す。
「.........何か、隠してない?」
「まさか。」
「今更、隠せると思ってる?」
「案外、お前は鈍いから。」
「酷い。」
俺の左、ベッドの脇に座って、自身も持ち込んだらしい古書の、挟んでいたしおりを引き抜いてページを開く君は、部屋に漂うレモンの香りにご満悦らしかった。機嫌が良い。
いつだって俺の左にいたがる君に、なぜ左に固執するのか、一度聞いてみたことがある。君は、何を当然のことを聞いているのかと長い睫毛をぱちくりさせた後、ふわり、嫌味なく笑って、「だって、右利きだもん。」と言った。いつでも右手で抱き寄せられるように、と、笑っていた君に呆気に取られている隙に、自由な右手で引き寄せられキスをしたことが昨日のことのようだ。
「砂時計の進捗は。」
「あまり増えてないよ。」
「寂しい?嬉しい?」
「嬉しい。」
「じゃあ、今から少し、悲しませてしまうかもしれない。」
君の目から色が失せていくのは、何度見ても心苦しい。が、隠し立ては出来ない。勝手に捨ててしまうのは、あまりにも君を信用していない。
左手でそっとめくった布団の下、昨日まであったはずの左足は、膝から下が砂と化していた。
この国では、人間が呼吸する頻度で、奇病が発生する。それは、過去にこの国の首領が引き起こした愚かな核戦争のせいでもあり、進み過ぎた技術に人間が敗北した結果でもあり、一つの星がが滅びゆく末路に用意された、覆すことの出来ない答えでもあった。
幻覚が見え続けるもの、身体の一部が肥大化するもの、幸せな夢の中で息絶えるもの。生き物はそれぞれの末路を、手に負えないことを知りながら皆迎えていった。
あるものは花になり、あるものは石になり、あるものは砂糖になり、あるものは塩になった。
メディアはもっぱら、緩和療法や安楽死の宣伝ばかりになった。医療は衰退した。皆が浅ましく人として生き残ることを諦め、奇病を、自然に伸びる爪や髪のように、老衰で逝く時のように、ただ受け入れた。
踏んでいる地面が地面なのか、人だったものの死骸なのか、もう誰にも分からない。死と生の境目も曖昧なこの国で、俺は、砂になっていく。毎日、少しずつ体表が削れて、どこかしらが砂になって、時折内臓にもガタが来ているのか、��き出して、俺が砂になるのか、それ��も砂に戻るのか、よく分からない。
夜、たわいもない触れ合いをしていた俺の肌を撫でた瞬間、ばらばらと崩れ落ちていった皮膚片が、真夏の太陽に焼かれた真っ白な砂浜の砂のような流砂だったのを見た君は、さぞ驚いただろう。
その時が来たのか、と落ち着く俺を前にして、君は、シーツに散らばった砂を必死にかき集めていた。その顔が今でも忘れられない。大事にしていたティーカップを割って、破片を集めながら申し訳なさに泣いてしまうような、そんな君に、恋人の身体のカケラを集めさせるなんて、鬼畜の所業だと。分かっているはずなのに、俺は今日も、君がシーツの上、足の形に盛り上がった砂を掻き集める姿をただじっと見ていた。
「...ごめん。」
「砂時計、いくつ作れるかな。大きい型、買っておけば、よかった。小さいのしかないから、取っとかないと。」
砂浜に撒いてくれ、そういうと怒るんだろうな。と思うと、向かいの部屋に無数に並ぶ砂時計を、責める気持ちになれない。形に固執する君は、ただの砂も、俺だった砂も、あまり違いがないんじゃないかと、少しだけ思う。
「やっぱり今日からここで寝る。」
「ダメだよ。お前、絶対寝ないでしょ。」
「寝るもん。」
「お前寝相悪いから、蹴られて崩れるかもよ。俺。」
「その冗談、今言うのはタチ悪いよ。」
「知ってる。」
手袋があれば、君に見せないように隠した、崩れかけの右手の人差し指も隠して触れ合えるような気がした。君は案外鈍いけど、俺のことに関しては鋭いから、舐めちゃいけないことを俺はすぐ忘れてしまう。いつまでも出会ったときの、子供のような無邪気さを忘れられない。
「砂時計ってのは、上手いアイデアだと未だに思うよ。」
「そうでしょ。そのために、ガラス細工覚えたんだから。愛情の為せる技。」
「砂に意識はない。感覚もない。庭の砂利と混ぜたら何も分からなくなる。けど、君のそばで時を刻めるのは、気分が良い。」
「時間の共有、人が信頼する過程において最も難しくて、最も有効なもの。そう言ったのは出会った頃の貴方だよ。」
「そんな堅苦しい自論、若気の至りだ、忘れてくれ。」
「忘れてやるもんか。」
ザッ、ザッ、と砂の擦れる音が心地よく、君との軽口の応酬のBGMには丁度いい。君が折角進めてくれた初恋の物語は、語り部の男が過去を振り返り手帳を開いたところで止まったまま、目は文字の羅列をただの記号としか捉えてくれない。滑る目が視界の端に捉えたのは、かき集めた砂の中に手を入れたまま、俯く君の姿だった。
「手を、握ってくれないかな。」
「......うん。」
君がそっと砂山から手を引き抜いて、俺の側に腰掛ける。差し出された細い手には砂粒が付いていて、気にせず指を絡め握れば君の瞳に一瞬、不安の色が映った。
「大丈夫。崩れないから。」
「うん。」
「少し、話してもいい?」
「うん。」
君は大人なのに、時々迷子の子供のように、世界の真ん中で立ち止まることがあった。それは決して他人には見えない、俺だけが見える場所で、俺がいることを分かっていて、立ち止まる。不安げな顔をして、キョロキョロと世界を見回して、疑心暗鬼になって、そしてまた、笑顔を貼り付けて進んでいく。
それがとてつもなく嫌だった。甘えられる場所があるから無理をする、というのは、自由主義の俺から見ればどうにも不器用で、非効率的だった。
「お前が弱くしたんだよ、こんなはずじゃなかった。」そう君は言った。人が人を愛するということが何なのか、俺よりもよっぽど、君が理解していた。
「また、迷子になってる。大丈夫だよ、お前は迷ってない。」
「そんなことない。迷う。一人で進んでる振りしてても、ふとした時に、迷う。」
「暗示をかけるのは良くないよ。砂時計があるだろ?迷わないよう、そばにいるって思えるから作った、って言ってたじゃんか。」
「そうやって、突き放す。どうして?」
「突き放してないよ。ただ、お前の時間を止めたくないだけだ。」
「分かんないよ。」
「いくら砂時計と遊んでも、時計の針は進まない。」
君の眼から落ちる雫がシーツの色を変えて、ぽつりぽたりと彩っていく。触れれば少しは身体も固まるか、なんて砂ジョーク、言ったら目を見開いて怒るんだろうな。
「変わらない時間の中で、過去達を抱いて、好きでい続けることは悪いことなの?」
「......悪くは、ない、けど、哀しいよ。」
「それは、自分で決める。」
「お前は、俺が最後に好きになった人だよ。それ以上でも、それ以下でもない。」
「お前はいつも、人の話を聞かない。」
「聞いてるさ。お前の言葉も、声も、全部聞いてるはずだよ。」
君の手の甲を撫でると、ざらり、とした感触の合間に、つるりと滑らかな君の肌の感覚がまだ伝わってくる。愛、とは。分からない。辞書を引いて出てくる意味で合っているし、間違ってもいる。世間にとっての愛、よりも、俺と君の間にある愛は、限定的で、自由で、救えない。
「心の全てを、お前が占めてる。それは、他を蔑ろにしてるわけじゃなく、無理やり埋め込んだ訳でもなく、元からそこに嵌るはずだったピースに出会えたような感覚だよ。」
「知ってる。」
花になる人間が、花を愛していたわけじゃない。氷になる人間が、冷徹な人間だったわけでもない。死因に、生前との因果関係は認められていない。ただ、素人ながら、俺はきっと砂になって死ぬべきだったのだと、そう思う。君に愛されながら、それでも乾き続けた報いを受けたのだと、そう思う。
「今、お前の目の前にいる俺を、好きでいて。」
「好きだよ。」
「過去も、未来も、今には勝てない。今この刹那を、愛してほしい。」
「愛してる。」
「泣かないで。ねぇ、お前はいつも俺のストレートな言葉に弱いね。」
「弱くない。」
「弱くないね。そう、お前は強くなった。それなのに、手の届くところにいてくれてありがとう。」
今思うことを吐き出しても、君には遺言のように聞こえてしまう今を、俺は愛せているんだろうか。
わからない。分からないから、いつまで経っても俺は隠した砂を使えずに、明日もまたこのベッドで目を覚まして、君におはようと言うんだろう。
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goldnon · 2 years
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大好きなこの季節がやって来た〜❣️ #鬼皮剥く前に #自然農 だから、虫がいないか確認中✨ https://www.instagram.com/p/CiMgqgwvA1_v6vq4EHBNBEKIgzPPhEi-WCZgxQ0/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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s0ra-kiichi · 4 years
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これは、私が高校3年生の頃に描いた油彩画だ。
この頃、美術の教科書だったと思う。初めて高橋由一の「鮭図」をみて、強烈な印象を受けたのを覚えている。
最初にみた由一の「鮭」は綺麗だと思った。
油絵具による滑らかな筆致、光沢。
一瞬で好きになった。
そして、安直だが、私も「鮭」を描いてみたいと思った。
「鮭」を描くにはどうしたらいいだろう。
幸い、私の地元から程近い街は、歴史的に鮭による産業で栄えた地域で、塩引き鮭や本物の鮭を簡単に見に行くことができた。
そこでみた、古い民家や店の軒先にずらりと並んだ塩引き鮭。
想像よりもはるかに迫力があった。
その表情は鬼気迫るものがあり、怖いくらいであった。
光のない、見開かれた目
乾燥して深く皴の入った、黒光りする平らな鱗の皮膚
大きく開いた口から覗く、ずらりと並んだ鋭い歯
干物は魚のミイラとはよく言ったものだ。
本物の「鮭」は、決して美しいものではなかった。
私は、とにかくたくさん写真を撮った。
彼らの物言わぬ身体から、声が聴こえたのかもしれない。
"取材"の後の部活動で、さっそく下絵を描き始めた。
最初は、鮭の全身を描こうとしたのだが、キャンバスの中に収めることができない。
すると、顧問の先生から、頭だけを描いたらどうだと提案された。それはいい、とすぐに思った。今思えば、私が"鮭のミイラ"で一番衝撃を受けたのは頭部だったのだから、自然な感覚であった。
次に、頭を横に向けて描き始めた。そして、うろ覚えなのだが、木炭で下絵を描いた段階で頭を上に向けることになった。
つまり、横長に使っていたキャンバスを縦向きに変えたのだ。
実際、私が訪ねた鮭の産地では、頭を下にして、尾に紐をくくりつけて鮭を吊るす。どこからが境なのかは知らないが、塩引き鮭は、頭を上に向ける吊るし方(つまり由一の鮭と同じ吊るし方)と、頭を下に向ける吊るし方があるらしい。
私の「鮭」は、由一の鮭と同じ向きになった。少し満足した。
それから、絵具を乗せ始めた。
パレットの上で絵具を混ぜるのが苦手だった。
キャンバスには絞ったばかりの絵具を乗せて、筆やナイフを使って、色と色をその場で混ぜていくのが好きだった。
テレピン等のオイルはほとんど使わなかったと思う。
そうして描き進めていくと、大きな鮭の表面の上に、いろいろな「色」がみえてきた。
参考に撮って印刷した写真の鮭にも、確かに無数の「色」がみえた。
街で見た本物の鮭たちを思い出す。彼らは乾いてなどいなかった。
一番覚えているのは、エラの近くに、牡蠣の殻の裏側のような、偏光する虹色をみたことだ。
それらの色を絵の中に残したくて、たくさんの色を乗せ続けた。
そのせいだろうか。あまり意識的に混色をした記憶が無いのだ。
あの当時の私は、今よりも確実にたくさんの色を見ることができたと断言する。
「鮭」の中にみた、極彩色の世界。
小宇宙をみたのかもしれない。
生きている鮭(私は資料館を訪ねて、生き生きと泳ぐ鮭やその剥製も見ていた)、死んでいる鮭、食べると美味しいと知っている鮭、食卓の鮭…
鮭とは何だろう。
今私が描いているものは、何だろう。
生と死を考えていたのかもしれない。
子どもの頃に描いた絵だ。
そして、大人の私にはもう描けない絵だ。
今、再び「鮭」を描いたら、描けたら、どんなものになるだろう。
「卒業しても絵を描いてください」
そう言ってくださり、私の絵を評価してくださった展覧会審査員の先生の言葉を思い出す。
絵を描くのは止めてしまった。
自分の選択肢をひとつ、消したのだ。
今、再び「鮭」を描いたら、私が消した私の未来、未知の私、まだ見ぬ宇宙を、今度は私自身の中にみることができるかもしれない。
そんな気がしてならない。
2020.07.08
鮭について
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yuta0308 · 4 years
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Candied Chesnuts. It took two days to make that.  栗の渋皮煮を作りました。 出来上がるまでに2日かかりましたよ。  始める前日から水に浸していましたが、 お湯でふやかせばよかった~とか、 鬼皮を剥くときも爪に挟まって痛かったり、渋皮の産毛みたいなのは手でコロコロところがして落としたり、 取りきれなかった筋は1回目に茹でた後に取り除いてあげたりと時間をかけただけあって最高に美味しいです。  家族には内緒*で 僕とおばあちゃんだけのひみつのおやつにしよう。 *容赦なく食べられてしまうため ✋😂🤚💦  大変だったけど、作って良かったです。 来年はもっとたくさん作ろうっと。  serve!!!  #栗 #渋皮煮 #栗の渋皮煮 #栗仕事  #chestnuts #candied #candiedchestnuts #maronglace #마롱 #てづくりおやつ #お菓子作り好きな人と繋がりたい #フーディーテーブル  #おうちカフェ #おうちごはんlover  #マカロニメイト #onthetable #foodie #ellegourmet #huffposttaste #foodforfoodies #eattheworld #ourfoodstories #homemade #shareyourtable #foodfluffer #buzzfeastfood #tohfoodie #feedfeed #livethelittlethings #f52grams https://www.instagram.com/p/B5JPrteAEIA/?igshid=1ud7ho5yrwd6y
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symdiary · 3 years
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皆様たいへんお待たせ致しました。
少しずつ暑さも和らぎ秋の訪れを感じています。ご好評いただいております栗の渋皮煮のケーキの主役である大きな栗が届きました。
栗の渋皮煮のケーキのご予約をオンラインストアにて承ります。どうぞお楽しみいただければ幸いです。
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手作業で栗の鬼皮を剥き、渋皮を残した栗を何度も水を変えながらじっくりコトコトと炊き上げました。たっぷりと生地に栗の渋皮煮を練り込み焼き上げ、栗のシロップとオレンジのリキュールのアイシング。栗の渋皮煮はほっくりと旨味たっぷり、後口も優しい滋味深い味わいの秋限定のケーキです。季節限定ですので栗がなくなり次第の終了となります。
SYM THE SHOP オンラインストアにてご案内しております。symtheshop.com
ご予約から1週間程いただいてからの発送となります。お日にちのご指定は出来かねますのでますのでご了承の上ご購入お願い致します。
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レストラン限定ですが栗の渋皮煮のタルトもご好評いただいております。秋のコースをご堪能いただければ幸いです。
:
〔 2階グロサリー新入荷・再入荷のお知らせ〕
再入荷
•ピエトロ・ロマネンゴ シュガーボンボンカラー
•クラブ・ナチュリスタ ペペロンチーノ・アーリ          
 オ・オーリオ
•ジャコモ・サントレーリ 大麦コーヒー
•マリチャ 胡椒
新入荷
・イナウディ タヤリン
まもなく入荷予定
・2021 搾りたてオリーブオイル カペッツァーナ
 250ml 500ml
*カペッツァーナに関しては現在入荷本数が確定
 しておりません。本数が確定次第ご予約を承り
 ます。もうしばらくご案内をお待ち下さい。
•2021 搾りたてオリーブオイル ザハラ 250ml
•バギース 職人パネットーネ 500g 1kg
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コーヒーや紅茶はもちろん、ヴァン・ナチュールとも相性の良い焼菓子やナッツ菓子・イタリアのこだわりのチョコレート、オリーブオイルやヴィネガー、パスタや豆、スパイスやハーブ、コンフィチュール、果物のジュースなど食卓が楽しくなる食材を取り扱っております。
どうぞ皆様のご来店お待ちしております。
*感染拡大防止の為、必ずマスク着用にてのご来店をお願いしております。
*まとまった数量ご希望のお客様、ギフトなどのご相談などはお電話でお問い合わせ後のご来店をお勧めしております。
13時30分から17時迄 
お手数ですが、2階のスタッフが不在の場合は3階のレストランにお声掛け下さい。
:
〔 3階レストランについて 〕
10月1日から再開しますが14日迄は福岡県の要請で下記の時短営業となります。
ランチ12時から15時迄、ディナー18時から20時30分オーダーストップ、21時閉店。
*感染防止対策認証制度9月28日に取得済
*ディナーはご予約制で18時ご来店のお客様に限り2組様まで。
*ランチ・ディナーは必ずお電話でのご予約をいただいております。ご予約をされてご来店下さい。
Tel 092-738-2615
*感染拡大防止の為、必ずマスク着用にてのご来店をお願いしております。検温も実施しておりますのでご協力お願い致します。
*定休日 日曜日
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omefarm · 2 years
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The chestnut harvesting gathering on September 19th for CSA members. Fortunately it’s now the peak to pick! (and We must beware of sneaky thrives!) Even if it’s rainy (by the condition before typhoon) We will host it and cooking warm soup. so Y’all better bringing Onigiri Riceball or your favorite bread for lunch! 今週末〜来週明けに栗がピークを迎えます。各飲食店、シェフの皆様にご案内していますがまずは鬼皮剥いて冷凍庫へ!この秋お好きな時に使えます。 ジャガイモの様にも使え、栗ご飯のみならず肉類とのローストもお勧めですので皆様ぜひお試しを! CSAメンバーの皆様、連休最終日に栗とバターナッツ収穫をしますので、是非いらしてください。(既にご連絡頂いている方には概要お送りします。) #chestnut #chestnuts #edibleflowers #OmeFarm #Tokyo #communitysupportedagricuture #OrganicFarm #agriculture #heirloomseeds #seeds #omefarmkitchen #organicfood #organicvegetables #beekeeping #organicflowers #honey #Rawhoney #rooftopbeekeeping #compost #soil #regenerativeagriculture #循環型農業 #無農薬無化学肥料 #無農薬栽培 #植物性発酵堆肥 #養蜂 #非加熱ハチミツ #生はちみつ #秋 #台風 (at Ome Farm Osoki) https://www.instagram.com/p/CigY9DtPz0C/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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