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#革包丁研ぎ
thyele · 1 year
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2022年12月1日
「モー娘。」チケット高額転売容疑で書類送検 「逮捕報道見て」自首:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASQCY4H4WQCYUTIL01B.html
ブラックビスケッツ:20年ぶり特番で復活 「Timing~タイミング~」披露 - MANTANWEB(まんたんウェブ) https://mantan-web.jp/article/20221129dog00m200011000c.html
ロイホ、「ジョブチューン」で酷評されたパンケーキが品薄状態に ロイホは「皆さまの思いを受け止める」とコメント(1/2 ページ) - ねとらぼ https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2211/29/news166.html 『食通が好きな味』はジャンルのひとつだと思ってる 例えば珍味と美味は違うと思う 「大満足です!」藤井隆、“不合格”ロイホのパンケーキに舌鼓 愛あふれる投稿に「心温まりました」「グッときます」(1/2 ページ) - ねとらぼ https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2211/29/news160.html
夏菜、産後3ヶ月で復帰し反省 当時の深刻な状況を振り返る「名前のつかない病気という感じ」 | ORICON NEWS https://www.oricon.co.jp/news/2258629/full/
コアラのマーチで“まゆげコアラ大量発生”実施 トッポやパイの実もまゆげコアラだらけに - ねとらぼ https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2211/29/news111.html
銀座三越 マスク着用求めた客に従業員を晒されSNSで物議…店側は「対応として適切だった」 | 女性自身 https://jisin.jp/domestic/2154358/
1歳のときに誘拐された赤ちゃんが51年後に家族と再会 | 女性自身 https://jisin.jp/international/international-news/2154373/?rf=2
クリスマスの花、ポインセチア中毒 | すわ動物病院 https://suwa-ah.com/2021/12/14/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%81%AE%E8%8A%B1%E3%80%81%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E4%B8%AD%E6%AF%92/
「このままでは自己破産するしか…」高級食パン「乃が美」運営会社にフランチャイズ店オーナー有志が“要望書”を提出 | 文春オンライン https://bunshun.jp/articles/-/59093
和を体験!浅草たい焼き工房『求楽』Asakusa GURAKU | たい焼きづくり体験・テイクアウト・ケータリング https://guraku.jp/
ぬま田海苔 - 最高級初摘み海苔の味を伝えます。 https://numatanori.com/
江戸手研ぎ専門-研ぎ陣-合羽橋店 | 包丁その他刃物の手研ぎ|東京|浅草|kitchen knife shop in japan https://togijin-japan.com/
と革 https://cocoro6.theshop.jp/
ensia – 気取らず、楽しく、おいしい。そしてちょびっとご縁のスパイス https://ensia.info/
Luck Blue Accountさん「【NEXT EVENT】 Luck Blue Account 2022 The Final Event ”attack on AcKeRman“ 2022.12.25(日) 松山SALON KITTY 開場/開演 17:00/17:30 前売/当日 ¥3000/¥3500 【出演】 RENAME(大阪) 月喰(滋賀) Pomodolo(東京) Tom•マツバラ(広島)🆕 and more...! TIGET: https://t.co/i0KyRRSphm https://t.co/rB7DcTXUhs」https://twitter.com/luckblueaccount/status/1597346046602248192
ヴィジュアル博士のる@監修オムニバスCD2種発売中さん「#実はヴィジュアル系で未経験なこと 浦和ナルシスに行ったことがない」https://twitter.com/vr_noru/status/1597723737021120512
杉本善徳さん「昨日は、自分が代表権限を持つ諸々のチームのうち主にアーティスト・タレント関連を一堂に集めて早めの忘年会でした。「初めまして」がそれなりにいる状態でカオスだった(笑) 来年以降、住む場所やキャリア、性別や年齢、ジャンル、その他様々な垣根を内外共に越えていきたい。」https://twitter.com/ys1126/status/1597796763599269889
中島卓偉さん「明日は20時からYouTubeメンバーシップ生配信ライヴです! 明日のトーク&セルフライナーノーツは「ピアス」を語り、歌いましょうかね。その他にもたくさん歌い、喋り倒します! #中島卓偉」https://twitter.com/takuinakajima/status/1597592112505425921
gibkiy gibkiy gibkiyさん「【THANK YOU VARON!!!!】 年内ラストのワンマン公演、ご来場本当にありがとうございました!!!!年内は12/9 新宿LOFT 主催イベント、そして12/28 渋谷CHELSEA HOTELの2公演のみとなります、また会場でお会いしましょう!!!!https://t.co/mp0xeLv4JF https://t.co/1f1MrUJ6Nh」https://twitter.com/gibkiy_official/status/1597595260708065281
西邑卓哲 | 𝗔𝗖𝗠:::さん「廻天百眼 本公演『万物教会』終演!!音楽の神アポロンでした。(全作曲/全演奏+ドラム担当) ヨシジマシウさんの素敵な作品/キャラクター原案から百眼にも音楽にも新たな感覚が芽生え素晴らしい体験となった公演でした。 ご来場、ご助力くださった皆様に心より深い感謝を!!!また会えますように。 https://t.co/2HZTaCHN8G」https://twitter.com/takaaki_FOXPILL/status/1597596773828415489
Yoshikiさん「今このファンアートみた。凄い.. Wow, I just saw this fan art. Thanx to my fans. #YOSHIKI https://t.co/kTOhL5cRzN #fanart @RealGold_XY #realgoldxy #nothingisimpossible #xjapan #thelastrockstars #ファンアート https://t.co/iJq0Li91cN」https://twitter.com/YoshikiOfficial/status/1597599022331875335
TOMO/ 11.19初の有料配信ライブさん「20日に出演させて頂きます!」https://twitter.com/tomo1108gt/status/1597586716210376704
さとり ごうさん「luinのみなさま最高、好きです。 https://t.co/3kRup22HKD」https://twitter.com/goh_bass/status/1597588420297363456
シビィさん「来年15周年らしいな・・・ このアー写も10年前になる・・・ なんてことだ・・・ https://t.co/uh2KWCQd7l」https://twitter.com/sivydish/status/1597549127889403904
luin officialさん「次回【luin】 12/20(火)池袋手刀 『おまえらにメリークリスマス -part 3-』 出演(BIG 4): luin Mozuis 思緋色に沈んで gaizao 開門 18:31/開演 19:00 前売券 3,000円(+1d)/当日券 4,000円(+1d) ※クリスマスク限定ギグ 御予約受付中↓ https://t.co/lrCylJBbLd https://t.co/lrCylJBbLd」https://twitter.com/luin_official/status/1597601130921721858
西邑卓哲 | 𝗔𝗖𝗠:::さん「万物教会のキャラクター原案者であるイラストレーター「ヨシジマシウ」さんが舞台後に書き下ろしてくださったアポロンの絵。(家宝😭!!) @shiuriri ヨシジマシウさんの画集は↓で購入可です。毒リンゴすら2人で齧ったら世界が輝き始めるような強烈に美しく愛おしい世界!! https://t.co/NG9mVj8GVG https://t.co/xk3BqEh1pW」https://twitter.com/takaaki_FOXPILL/status/1597601491904507904
タイザーさん「最重要冬祭り 12月1日ネオ東狂池袋手刀 愛と平和 https://t.co/fjq1L0xdUd https://t.co/QFEbOaUG72」https://twitter.com/taizodiac/status/1597602617131413506
【貴族】Shinpei Mörishigeさん「新しいSIN曲の準備完了・・・† 美NEO・グッズもあるとか・・・。 「手刀20周年記念後夜祭風・冬祭り 人が泣くってすごい事なんだぜ!2022-」BIG 4 :Marilyn Marathon/愛と平和/DJ YASHI-LOW/※なんらかのガクトあり・・・ 開門 18:44 /開演 19:15◆前売券 3,400円(+1d) https://t.co/OjJOV4eTK5 https://t.co/ueLIKOHW5R」https://twitter.com/KIZOKU_0927/status/1597602817250070528
キリ(luin) 2023/1/20池袋手刀単独公演さん「良いお写真🙏✨ ぽん様は高級ケーブルをセッティング中でした🔌笑 ナカムランシエルもいつかやるかも…?!」https://twitter.com/kiri_drums/status/1597604239706312704
CSテレ朝チャンネルさん「【ch1】12・27(火)よる9:30〜 #SUGIZO 四半世紀祭 25th ANNIVERSARY GIG アンコール放送決定✨全曲ノーカット&会場音そのままでお届け🎸スカパー!番組配信ではPC・スマホでも視聴可能💁🏻‍♂️ https://t.co/CaVUjznUDL #LUNASEA #XJAPAN #THELASTROCKSTARS https://t.co/6P7D79CsRP」https://twitter.com/tvasahi_cs/status/1597576207746244613
lucy+peter=esolagoto / 中村真悟さん「ごうさん御疲れ様でした! 中村もすっかりアリエルです! 来年またラルク演りましょう🌈🌈🌈」https://twitter.com/lucy_peter/status/1597613028627079169
ヴィジュアル博士のる@監修オムニバスCD2種発売中さん「【ヴィジュアル系今日は何の日】 SCISSOR渋谷O-WESTでのワンマンライブ「GRAND FINAL CUT」をもって解散した日。 (2005.11.30) https://t.co/hdOEgvU1u7」https://twitter.com/vr_noru/status/1597712036104122369
ヴィジュアル博士のる@監修オムニバスCD2種発売中さん「【ヴィジュアル系今日は何の日】 Gargoyleが高田馬場CLUB PHASEにて活動10000日記念ワンマンライブ「萬願成就」を開催した日。 (2014.11.30) https://t.co/QPt74vNzIt」https://twitter.com/vr_noru/status/1597712051761483777
Ryuichi Kawamuraさん「https://t.co/D6rEiinrjY」https://twitter.com/RyuichiKawamur2/status/1597729441232621568
山脇 広大 11/30〜 妃咲劇団様 山桜桃の湯さん「#ヨシジマシウ 様、ありがとうございます😭 りゅうぐうのおつかい様と、ラズリと宇宙へ向かう絵。 天にも昇るような気分…! ちなみに私は「宇宙行き電車ごっこ」号という名前を勝手につけていました。 こもださん、ハラグチさん、 またね。 #百眼 #万物教会 https://t.co/7GVAPsY2IX」https://twitter.com/gplw_g/status/1597609394304585729
高円寺K'sスタジオさん「当スタジオ代表が脚本、出演しましたラジオドラマが、再放送されます。 よろしくお願いします。」https://twitter.com/Ks18329558/status/1597739040853590016
こもだまり|昭和精吾事務所さん「虚飾集団廻天百眼「万物教会」 無事終幕! たくさんのご来場と応援ありがとうございました。 竜宮城は、あります! ◎ラピス(リュウグウノツカイ) :こもだまり 撮影:荒川れいこさん[zoisite] #万物教会 #百眼 https://t.co/5mvhPwAUrc」https://twitter.com/mari_air/status/1597762989767417856
航跡kou-seki(大概 梶原航)さん「#舞台TRIANGLE 出演者インタビューが掲載されました! チームタルタリアの雰囲気が文面から伝わるような記事になっていますので、是非お読みください✨」https://twitter.com/wataru_kaji/status/1596397295029080065
INORAN_OFFICIALさん「ブログ更新> #吉川晃司 #ontour #大阪フェスティバルホール 2022.11.30 https://t.co/N7jq6rXvUd」https://twitter.com/INORAN_OFFICIAL/status/1597775351534407680
Ryuichi Kawamuraさん「https://t.co/J9Ewupc3ak」https://twitter.com/RyuichiKawamur2/status/1597778895763226624
森翼/MIMIZUQさん「12/3(土)浅草東洋館 「おあとがよろしいようで2022」 出演:森翼/阿部祐也/生熊耕治/植田健一/片山遼/松田栄作 op19:30/st20:00 大喜利形式。100分程。 「失恋の曲といえば?」「冬といえば?」などのお題に対して、演者が自分の持ち曲で答えるLive。座布団getで歌える。 予約 [email protected] https://t.co/EGTm46fgI9」https://twitter.com/mori_tsubasa/status/1597783765488611328
魚住 英里奈(独唱)さん「不安障害酷くなっている。また。」https://twitter.com/erina_chas/status/1597789947591004160
横山企画室さん「なんですって⁉️ 12/3(土)16:30~17:30にミューサイが登場ですって♪ お待ちしてます^^/」https://twitter.com/yokodile01/status/1597794958903123970
KING OFFICIALさん「【KING&KING RYO Schedule】 👑→KING 🦁→KING RYO SOLO 会場名なし→ライブ予定ありor 調整中 現在の情報となります。 未確定でもスタンプをつけますので、 情報更新しつつお伝えします。 どうぞよろしくお願いします。 https://t.co/BOCxLeiQlQ」https://twitter.com/KINGOFFICIAL114/status/1597795099718471680
Amazon Music(アマゾンミュージック)さん「⠢❄️ #氷川きよし ❄️⠔ 📣オリジナル楽曲が全曲配信開始💿✨​ 配信を記念して、プレイリスト「Best of 氷川きよし」にKiinaさんの楽曲解説コメントを収録🎤​ 🎧https://t.co/L9ZOTlf1Vu​ さらに!抽選で3名様にサイン入りアクリルスタンドをプレゼント🎁​ 👇応募方法はリプライより✅​ @nagaragroup https://t.co/InCHofiqxl」https://twitter.com/amazonmusicjp/status/1597767367848624128
コロムビアレコード【演歌・歌謡曲】さん「🟠氷川きよし🟠 未配信楽曲589曲、 ついに、ダウンロード/サブスク解禁🎉 #氷川きよしサブスク解禁 🟡今すぐ聴こう!配信サイトはこちら ▶https://t.co/y6H9jNSRzW 🟡初めての方におすすめ!代表作プレイリスト📝 ▶https://t.co/0VdhnkNkPu 🔰初心者向け 配信特設サイト https://t.co/x7Db8E4ZV8 https://t.co/8C7Ewms37W」https://twitter.com/columbia_label/status/1597631580805427200
生熊耕治さん「ゲット ザ ザブトン!」https://twitter.com/kouji_ikuma/status/1597784759664799745
KINGRYOさん「こんにちは✨ 2022.11.30(水)12:59 今日はKINGのギターREC🎸✨ 現場監督頑張ります🦁 みんな午後もファイトやで〜👍」https://twitter.com/kingryoworld/status/1597802359429955585
KING OFFICIALさん「【KIN WEB SHOP】 通販在庫について KINGのCDは再販ではなく、会場と通販の融通による入荷となります。 会場、通販ともに、余裕がある商品と、���く少量とがあります。 会場か通販か、どちらで購入するか迷う場合は、見つけ次第のご購入をオススメします。   ■通常通販 https://t.co/ERDSYYIonH https://t.co/3dCSpswBMq」https://twitter.com/KINGOFFICIAL114/status/1597810885321723904
こもだまり|昭和精吾事務所さん「#仮面劇犬神 で鍵盤を弾いてくれたa_kiraさん(マリア観音/曇ヶ原)ご来場! ラピスの歌も良かったとのこと!先日までの仲間の顔を見たらなんだかホッとした。ありがとうございました。 曇ヶ原は7inchシングルの売行絶好調!西邑さん監督、a_kiraさん共同演出のPVがこちら👇 https://t.co/y03iZV1iaS」https://twitter.com/mari_air/status/1597814038184235008
こもだまり|昭和精吾事務所さん「私は西邑さんと音響・飯塚さんとの連続ザムザをぶじ勤め上げました。 今日から #仮面劇犬神 の面々の舞台が目白押し🔥 月雄が歌う「夢遊」を作曲していただいたJ・A・シーザー氏の音楽史を辿る劇コンサート! 桂太さんから盛りだくさんと聞いています。私は今夜の、天井桟敷時代の回に伺います。」https://twitter.com/mari_air/status/1597816713474899973
Ryuichi Kawamuraさん「https://t.co/JQnt9NN5zc」https://twitter.com/RyuichiKawamur2/status/1597817771034755072
Ryuichi Kawamuraさん「https://t.co/TOrXJ2qmzn」https://twitter.com/RyuichiKawamur2/status/1597818352411766784
こもだまり|昭和精吾事務所さん「#仮面劇犬神 で詩人を担った昭和精吾事務所の梶くん出演の三人芝居も開幕。梶くん班は12/1初日。 完売日もあるので予約はお早めに。当日券情報は梶くんや公式ツイート参照。 公式に「男の『嘘』をいくつ見破れますか」とあるから、梶くんの語り術の見せ所ですね。 https://t.co/PdXM4JVgtN」https://twitter.com/mari_air/status/1597818842465865734
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jitterbugs-lxh · 2 years
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遠雷
 不穏はとおくの霹靂にして、くらく、おもく、立ち込めた分厚い雲は西の空、いつか偏西風によって流されて嵐をもたらすことだろう。雨の音は嫌いではないけれど、大気のぴりぴりと張りつめるさまは、あまり良いものであるとは言い難かった。ひとのなかにもそういった、冷たく尖ってひりつくような、剣呑を放つものがあり、どこか近寄りがたく、身構えなければ相対するにも緊張を伴った。今では幾らか心を許し、のみならず術式や多くを学ぶ師父として無限を慕っている小黒ではあるが、はじめに抱いたかれへの印象といえば、つめたく張り詰め、よく研ぎ澄まされ、怜悧な薄氷のするどさ、かれが得意として自在に操ってみせる金属は、引き伸ばされて鋼鉄の糸にもなれば、撓む白刃の剣にもなる、そのものの危うさであった。もっとも、武芸に秀で、生半なことにはゆるがず、泰然と佇んでいるかにみえる無限は、あれで不得手の多いこと多いこと、かれの一側面しか知らないものたちからみれば、最強の執行人と綽名され、たしかに、多くの、長く、旧くからある妖精たちを差し置いて立っている無限の得体の知れなさや、人間のくせに、と揶揄されるのは理解できる。ただ、人間と妖精の狭間にあって、もはやどちらであるとも正確には言い難く、そのくせ立場や待遇にとくに頓着するようすのない無限のふるまいは、かれがもともと生来にもっている性格に因る部分が大きい。諦観や達観が、かれを押し上げたのではなかった。今となってはひとを離れた身ではあれども、いまだにかれは、ひとの営みを愛しているし、慈しんでいる。年若い妖精たちにとってははじめて親密に触れる人間になりがちな無限が、どれだけひとを離れても、完全にひとでなくなることが出来ないのもまた皮肉であった。
 「あんたは人間だろ! 人間は嫌いだ!」小黒だってはじめの島で、揺られる波間で、かれを思ったのだ、妖精でないもの、として、かれへ心無い言葉を投げつけもした。はじめこそ問答無用の力をふるい、すくなからず俊敏でやわらかい体躯でもって襲い掛かった小黒を事も無げに制してみせた無限が、ただ考えなしに、小黒のようやくみつけた安寧の地を脅かしたのでないことは、薄々感づかれつつあった。水面を滑っていた筏を軽々と飛翔させて嵐の海を抜け、本人にもまだ定かならぬ領界の術式を見定め、霊域に招いて手をかざし小黒のちからと属性を確かめたとき、はじめて無限がこちらを見たのが分かった。かつてであればいざ知らず、開墾と開拓、産業革命を経て劇的に進歩しいっそ疾走してゆく人間社会に棲み処を追われつつある妖精は、どんどん生まれにくくなっており、数もそれほど多くない。けして少なくもないが。それらの多くは妖精たちの一大組織である会館によって認識され、管理され、人間の為政者たちがそうしたように、戸籍を与えられるわけではないが、少なくとも書きつけられてはいるだろう。どのような名と姿で、術式と力をもち、おおまかにどのような暮らしを望んでいるのか。可能であるならばそれらの望みの暮らしを整える手はずを行うのが会館という組織の存在意義のひとつである。気に入らなければ出て行ってもよいと無限や、鳩老は言ったが、一度なりと会館に足を踏み入れたのなら、その名前と力とを、かれらに記録されるは必至である。けだし会館とは離別、あるいは対立の立場をとっていた風息やその仲間たちさえ、名前と力の多くを知られていたし、特別に危険分子として監視下にあった風息は、術の使用の残滓によって在所を探られるほどには、かれらに知られすぎていた。無限が小黒を会館へと同行させようとしていたのには、かれの保護、と同時に、あたらしい妖精である小黒の、力や姿を、会館の与り知るところにせんという意図があったとわかる。ひとに忘れ去られ、数世紀、あるいはその数倍の時間を、静謐と不文律のうちに、揺籃していた海洋のかなたの島を、楽園と呼んで果たして良いものか、いまとなっては分からない。たしかにあの島には、いまを生きている人間の手は、ひとつとしてなかった。かつて居たであろう人間の手になる祭壇の見事な細工や、なんらかの神性を偶像となした石柱の、あえなく崩落し、苔むした表面におどる木漏れ日の陰たち、長いときのまえに屈服し、語られる言葉もなければ継がれる意思もない。時は流れず、去らず、ただ佇むのみ。誰もがそうしていられたらよかったが、門は拓かれてしまったのだ、不躾で無遠慮な、いくさびとの沓音によって。それは不遜極まる執行人無限、ひとにしてひとならざる男の、研ぎ澄まされた横顔をもっていた。
 「小黒。小黒。腹が減ったろう。食事にしよう。ちょうど川がある。そうしないか。」
 「僕はまだ歩ける。お腹減ったのは師父でしょう」
 「そうだな。でも、そうしよう。動けなくなってからじゃあ用意もままならないから」
 「しかたがないなあ~」
 無限はことさらに小黒の機嫌をとるようなことはしない。もっとも小黒も、修行中の、才覚ある、未来への嘱望いちじるしい妖精の身分といえど、幼いことに違いはないので、自ら望んで選んだ師父とともに往く旅から旅への放浪暮らしとはいえ、さほど長く歩き続けられるわけもなし、疲れれば機嫌を損ね、腹が減ればぶすくれておおいに師の手を煩わせたものだったが。どうやら無限はそれすらも楽しんでいるようなきらいがある。ちなみに小黒の、無限に対するいっそ不敬にもみえる態度の気安さは、子弟関係になるまえ、風息を追って島を訪れ、ひとり取り残された小黒をかどわかして連れ歩いていたころからのならいであまり革められていない。無限を恐れる妖精たちは小黒の態度ひとつみるにつけ、なんと不遜なと目をしろくろさせたものだが、当の師範である無限がとりたてて気にもせず革めさせようともしないので口に出せずにいるのだった。あるいは、これは、小黒が、たったひとつ、あのかなしい黒いけものから、引き継いだものであるのかも分からなかった。むろん、風息のなかに、無限に対する敬意や思慕など、けしてなかったろう。旅をして隣でねむり、食事を楽しんだものの支払いに窮し、どうやったらそうなるのかと理解にくるしむが、とっておきの野鳥や川魚を、ただ焙るだけにしてもうまく調理しそこねるような、かれを、風息に限らず多くの妖精は知らない。執行人同士で、いわば同僚ともいえる若水や、鳩老、どうやら長い付き合いであるらしい哪吒などは、さすがに知っていたろうが。不肖の弟子たる小黒は、あれほどよく食べ、よく喫み、食にしたしむ無限の味覚に疑ぐるところこそないが、炊事のいっさいをまかせる気にはならない。これは自分自身のためでもあるのだ。
 「ふふ、ありがとう。さて、小黒、ご覧。薄くて、軽くて、さびない包丁だそうだ。このあいだ寄ったまちで買っておいた。やはり道具があるのとないのとでは違うだろう。おまえに任せてばかりというのもな」
 「無限。師父。気遣いはうれしいけど、あの……、うーん」
 自慢げに取り出されたナイフは白く、たしかにおどろくほどに軽くて、小黒のけして大きくないたなごころに十分な道具である。しかし口ぶりを鑑みれば、どうやら無限は本心から、弟子の手を煩わせずに、食事の用意が出来ると喜んでいるらしい。金属の歴史とは、すなわち戦乱の歴史でもある。火を熾し、洞穴を掘って窯をなし、蹈鞴を踏んで温度を上げて、汗みずくになりながら人は作った。手始めに鏡を、鐸を、それらははじめ、神を奉ずる儀式のためのしろものだった。青銅は鏃に、剣に、重たい盾に、鎧に。分厚く重く、纏うには難儀した金属は、たゆみない技術の研鑽と、認識と研究の結果、よりよく作り替えられていった。ひと晩風雨にさらされればたちまちに緑青の浮いていた鉄や銅が、いまでは混ざり合って合金の鋼、たやすく毀れる刃などもはや前時代だ。無限は、金属性をやどし、かつて皇帝直属の懐刀として、戦場にあって武人たちと剣を交え、ときには妖精たちすら退けてきた。金属の多くはひとの手によってなるものであり、妖精の多くが不得手としていたのも随分むかしのこと、文明そのものというには、鋼も鉄も、妖精たちになじみすぎた。新しいものへ帰順してゆくことを、厭うた妖精は少なくない。その筆頭がくだんの風息とかれを首魁とする者たちであろう。けれども、多くの妖精は、おおらかといえば聞こえはよいが、どこか厚顔のふてぶてしさをも持っている。人間は面白いものだ、とは、比較的若い妖精である若水の言葉であるが、数百年もの昔に、いまは遠く隠遁して暮らしている、妖精たちの事実上の頂点である老君すら、同じことを述べたのだ。生命の保存、種の保存、それらを置き去りにして、娯楽としての愉しみを見出すことが、なべて、知性の閃きであるとは、だれにも言えないだろう。しかし、妖精たちには、忘れ去られ消え去ることへの惧れ、さぞや美しからんみなもの月を、惜しむ執心がいかにも薄い。気楽だ、楽観的にすぎると声をあげたひとがいた。目論見は阻まれ、打ち砕かれ、しかし皮肉にも、遺された旧跡は、かれの名を与えられて龍游のまちにある。我々は愚かだろうか、滅びゆく一族であろうか、はたして? 小黒には分からない。ひととくらす妖精のあるように、妖精とくらすひともある。たしかなのはただそれだけで、いま小黒が片付けなければいけないのは、目の前の食事のしたくなのだ。
 「これはね、セラミックというやつで、師父、金属じゃないんだよ……」
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togijin · 4 years
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革包丁の研ぎ ダマスカス模様をしっかり出しました。 #研ぎ陣谷中銀座#谷中銀座#研ぎ陣 #研ぎ屋#包丁屋#刃物屋#日暮里 #革包丁#革包丁研ぎ#ダマスカス鋼 #whetstonesharpening #japaneseknifesharpening #japaneseknifeshop #japanesechefknife #japanesekitchenknives #Japaneseknife#knifeshop #fukumoto#madeinjapan #togijin#togijinyanaka #damascussteel #damascusblade (刃物の研ぎ処 研ぎ陣 谷中銀座) https://www.instagram.com/p/CECJeKIjsx2/?igshid=1281zlqdm4r31
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tsubakicraft · 7 years
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革包丁研ぎと砥石の面直し
レザークラフト用の刃物革包丁の研ぎです。
使用した砥石はシャプトンの黒幕シリーズ1000番と2000番、仕上げ用の天然砥石の三つ。
写真の砥石は以前から木工の刃物の研ぎで使っていたものですが、嫁さんもいくつかの砥石を持ってきたので、全部まとめて面直しをしました。面直しには真っ平らなダイヤモンド砥石を使っています。
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kirahvi9 · 5 years
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久しぶりに革包丁を買い足そうと思ったら、「信義」って生産終わっちゃったんですかね? 昨年亡くなった祖父と同じ名前の包丁に勝手に愛着を持っています。 #kirahvi9 #キラハビーユフデクサン #革包丁 #信義 #leathertool #革工具 #革道具 #刃物 #研ぎ #鋼 #青紙 #青紙スーパー #安来鋼 #leatherwork #包丁 #職人道具 #レザークラフト #道具 #職人 https://www.instagram.com/p/Bw5mZQ2FEU-/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=knls5yd4r0st
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xf-2 · 4 years
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新型コロナ肺炎のせいで、ドラッグストア前には毎日行列ができています。 私は幸い、花粉症持ちではありません。今のところ、風邪にもインフルにも新型コロナ肺炎にもかかっていない。喉も痛くないし、鼻水も出ていないし、身体もだるくないし、熱もない。要は「なんでもない」。だから、マスクをしていません。 【写真】マスクの繊維と新型コロナウイルス、サイズを比較してみたら…  「マスクをするのは、社会的なマナーじゃない?」  そうでしょうか? 今、各メーカーが大車輪でマスク生産をしても(工場のラインはそう簡単に変更できないし、原材料も急には確保できない)、「なんでもない人」がマスクをつけたら日本中でマスクが足りなくなります。  以下は、私が以前、日本で数少ない「風邪の専門医」である感染症医の方に、とても丁寧に説明してもらった「患っていない人に、なぜマスクがいらないか」「新型コロナ予防にマスクの効果がない理由はなにか」という原理です。 その先生=岸田直樹医師(感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授にして、現在北海道でもっとも新型コロナ肺炎患者を診察している)は、現在、「コビットファイター」として、連日、ツイッターで有益な情報をつぶやいています。 https://twitter.com/kiccy7777  私がこの原稿を書こうと考えたきっかけは岸田先生の取材ですが、以下の文責はすべて思いっきり文系の私にあることを先にお断りしておきます。
引用:wikipedia/下気道より
ほとんどのウイルスは手から入る
 「新型コロナ肺炎(感染症名COVID-19)」は、新型コロナウイルス(ウイルス名SARS-CoV-2)がヒトからヒトへ「飛沫感染」して発症します。  まだわかっていないことが多いですが、重症化する患者さんは、風邪(上気道炎。喉の痛みや発熱など。鼻から喉までの炎症です)のような症状から肺炎(下気道炎。気道から肺までの炎症の一種です)へと移行してしまうようです。文系的理解だと、身体の入り口のほうの炎症が、より内臓のほうへと入ってきちゃう、というイメージでしょうか。  カゼやインフルエンザも同様ですが、身体の入り口(目、鼻、口)にウイルスが侵入する経路とは? 岸田先生いわく、ほとんどは「手から口(鼻、目)」なんだそう。  たしかに、冷静に考えてみるとわかります。 くしゃみ、せき、唾液、あるいは汗、排泄物など、感染者の身体から出た「飛沫(ウイルス入りの水分)」は、ふつうは直接、相手の顔にかかったりしません。そんな目に遭うのは、つばを飛ばされても顔をそむけられない漫才の相方か、患者さんを治療しているお医者さんぐらいでしょう。  だから感染症の医療関係者は、高密度の医療用マスクをしています。手術用マスクなども同じ原理です。「医療用マスク(N95)は口周りを完全に覆うので、ものすごく息苦しくて、とても日常生活で一日中装着などしていられません」(岸田先生)  飛沫が「何か」(つり革や手すり等)に付着して、さらにそれを触った人の手にくっつく。そして、ウイルスがくっついた手で目や口、鼻まわりを触ったことで、ウイルスが顔まわりに移動し、それを体内に吸い込んでしまって増殖していくのです(=接触感染)。  「人間は、5分に1回ぐらいは無意識に顔に手をもっていくものなんです。目をかいたり鼻を触ったり口に手をやったり。だから、ウイルスが人間の身体に侵入する経路として一番危ないのは手、なんです」(岸田医師)  「手で顔を触ったって言っても、口を直接触ったわけではないのに……」と思うかもしれません。でも、人間は呼吸する生き物です。酸素を吸って、二酸化炭素を出す。シロナガスクジラがプランクトンをが~っと吸い込むみたいに、人間は口と鼻からたくさんの空気(微粒子)を吸い込んでいるんです。ウイルスはとても小さいので、口や鼻近くにくっついてれば、呼吸する力で吸い込まれちゃうんですね。  WHOも厚生労働省も繰り返し「手を洗って下さい」と言っているのは、そういうワケなんです。
新型コロナウイルスの大きさは「花粉の200分の1」
 それでも、健康な人がマスクをしないでいい理由がまだ納得いきませんよね。  ここから、ものすごく基本的なことを調べてみました。  まず、新型コロナウイルスの大きさ。 0.1ミクロンだそうです。インフルエンザウイルスとかとだいたい同じ。肉眼で見ることはできず、電子顕微鏡でないと確認することはできません。  ウイルス自体は0.1ミクロンなんですが、ウイルスを含んだ「飛沫」はどれぐらいの大きさでしょう? くしゃみをしたときにツバが飛ぶのは肉眼で見えますね。  5ミクロン以上の大きさの粒子を飛沫というそうです。 そして、ウイルスを含んだ飛沫(水分)は重いので、1秒間に30~80cmのスピードで落下します。感染者が「ゲホゲホ」と咳き込むと、2m弱ぐらい先にまでウイルスが届く計算です。  通常ならば、この時期にマスクが必要なのは、花粉症のためですね。 花粉の大きさはどれぐらいか。なんと20~30ミクロン。大きいです!   ただ、花粉は花粉そのものが花粉症を発症させるのではなく、花粉についているアレルゲンたんぱく質(ユービッシュ小体内のCRJY1)がアレルギーを発症させるので、その大きさもみておきましょう。それでも0.7ミクロン。ウイルスの小ささがわかりますねぇ。
引用:大阪大学ナノテクノロジー設備供用拠点HPより
マスクのサイズと比較してみた
 いよいよマスクです。  ネットで調べたところ、一般に市販されているマスクの微粒子除去フィルターを、大阪大学がヘリウムイオン顕微鏡で撮った写真が載っていました! スケールで示されている「µm」がミクロンです。その写真を見ると穴の大きさは5~10ミクロンですね。
写真:現代ビジネス
マスクの網目とウイルスの大きさの関係
 大きさが出たところで、比率どおりの大きさのものを編集部で探してイメージショットを撮ってみました。  まずは、上の大阪大学のマスク写真。スケールが右下に出ているので1ミクロン=1cmに拡大してプリントしました。花粉は直径20~30ミクロン=20~30cmなので、探したところ、私の使っているバランスディスクがちょうど直径30cm。  これを使います。 次に大きいのが、飛沫。5ミクロン(5cm)ですが、ちょうどのサイズがなかったので、5ミクロン以上であればいいかと軟式野球ボール(直径7cm)に。  そして、花粉についている花粉アレルゲンたんぱく質。0.7ミクロンですから7mmです。ありました! 駅の売店とかで売っている、お口のマナー「ブレスケア」。だいたい一粒7mmです。  そして、いよいよ「新型コロナウイルス」。0.1ミクロンですから1mmです。 直径1mmのものって……編集部をうろうろしましたが、さすがに1mmのものは……と思っていたところ、見つけました。 葛根湯顆粒です!   ちょうど直径1mmぐらいです。  さて、これをまとめてマスクのフィルター写真とともに机の上に置いて撮影しました。  左から花粉、花粉のアレルゲンたんぱく質、新型コロナウイルス、飛沫、です。 新型コロナウイルス……わかりますか?  寄って撮影しました。ブレスケアの隣の茶色い点が葛根湯顆粒(=新型コロナウイルス)です。黒い空間部分に置くとわからないので、フィルター繊維部分の上に置いてあります。  こうやって比較してみると、いかにウイルスが小さいかわかります。マスクで飛沫は止まりそうですが、ウイルスはちょっと無理なんじゃないかなぁ……。
「飛沫感染」と「空気感染」の違い
 ちなみに岸田先生が「苦しくてずっとはしていられない」とお話ししていた医療用マスク、新型コロナ肺炎ですっかり名前を売った「N95マスク」とは、「0.3ミクロンの粒子を95%除去する」と謳っている製品です。このマスクは一般用マスクよりもかなり細かい繊維を使っていますが、それでも完全密閉しているわけではありません(そんなことしたら息ができません)。 「つまりマスクは、大きな飛沫は制御できる(=だから咳をしたり鼻水が出るような人がすれば、周囲には有効)、直接口を触らない効果はある、という程度なんです。ウイルスを完全に防御することはできません」(岸田先生) 飛び出たウイルス(入りの飛沫)が感染力を持っている時間はどれぐらいでしょうか? 新型コロナでは完全に判明していないので、インフルエンザウイルスなどを参考にしました。平均で2時間~8時間だそうです。  ここでぜひお伝えしておきたいのが「飛沫感染」と「空気感染」についての違い。 感染者の体内からウイルスが出るときは「飛沫(水分)」に包まれて飛び出します。  ぎっしり入ってる葛根湯顆粒(ウイルス)は軟式ボール(水分)に守られてるわけです。ボールがペタっとくっついて、徐々に水分が飛んで小さくなっていくわけですね。 このとき飛沫に含まれたウイルスを医療用語で「飛沫核」といいます。飛沫感染するウイルスの場合、飛び出た飛沫の水分が蒸発してしまうと、飛沫核(ウイルス)は病原性(感染力)もなくなります。
引用:昭和大学薬学部HPより
空気感染ウイルスの怖さ
 ところが! 空気感染する伝染病のウイルスは、飛沫の水分が蒸発して「飛沫核」となってもウイルスがしぶとく生き残ってしまうのだそうです。これが「空気感染」です。飛沫核は小さいし、水分がなくて軽いですから、空気中にふわふわと漂い、時に隣の部屋まで動いていくことも。こ、こわい!   ただ、今のところ、「空気感染」する伝染病は、3つしか発見されていません。 結核、はしか(麻疹)、水ぼうそう(水痘)です。これらはうんと粒子が小さいので、吸い込むと気道にくっつかず、その奥の肺胞までいっちゃうんだとか。  今回、新型コロナウイルスについて、WHOの報告書では「COVID-19の空中伝播は報告されていない」とあります。報告書に「エアロゾル」という言葉が出てきてしまったため、新型コロナは「空気感染」するんだ! と一時騒ぎになりましたが、どうも違うようです。エアロゾルというのは、空気中に漂う微粒子のことで、密閉空間では、この微粒子(エアロゾル)にまれにウイルスがくっついてしまうことがインフルエンザなどでも報告されているそう。そのことから、新型コロナでも念のため警告されているようです。  新型コロナウイルスは、うんと小さいです。だから換気しちゃえば、あっという間に蒸発して飛び散り、そこで伝染性を失う。とにかく、密室はいけないってことですね。北海道で感染者が多いのも、真冬の北海道ではなかなか「換気」という習慣がないからかもしれません。これは勝手な文系女の想像ですけれども。
一番唾液がかかりやすいものは…
 以前、取材したときに、一番〝目からうろこ〟だったのは以下のやりとりでした。  岸田先生「ちなみに唾液が一番かかりやすいものはなんだか思いつきますか?」 私「? ? ?」 岸田先生「マイク、です」  な、なるほど~。そういえば、大阪のライブハウスから新型コロナウイルスの感染者が続出していますね……。私の友人の子どもたちは、学校が休校になってヒマだからとカラオケボックスに繰り出していました。カラオケボックスは熱唱(つば飛ばし)、マイク使い回し、密室で食事、と感染危険要素てんこもりです。お母さんたち、カラオケボックスだけはやめさせましょう。散歩してきなさい、と言えばいいんです。コロナウイルスはふわふわ漂ったりしませんから。  というわけで、私は現在、外出のときはマスクなし、手袋をして手すりとかを掴み、帰ってから手袋を脱いで、念のため石鹸で念入りに手を洗っています。 そもそも誰も彼もがマスクをしている今の状況では、誰が具合が悪くて誰が「なんでもない」のかわかりません。花粉症の人はマスクがなくなっては辛いでしょうし、そもそも感染者で花粉症、なんていう人にマスクが行き渡らないのは最悪です。花粉症の人は鼻やくしゃみ、涙など分泌物多いですから。  「なんでもない人」は、とりあえずマスクやめてみませんか?  ---------- 注:新型コロナ肺炎(COVID-19)については、「コロナウイルス疾患2019(COVID-19)に関するWHO-中国合同ミッション報告書(2月16-24日版:翻訳/市民科学研究室)」を参考にしました。このミッションは中国、ドイツ、日本、韓国、ナイジェリア、ロシア、シンガポール、アメリカおよびWHOからの25名の専門家で構成され、2月28日に提出されたものです。 ----------
花房 麗子(編集者)
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onsencha · 4 years
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昨夜は「ほろ酔いサイエンスカフェ」でした。 『今夜あなたも目撃する!〜宮崎県の最新野生動物事情〜』というテーマで 宮崎大学農学部 獣医学科教授  保田昌宏先生にお話いただきました。 中国山地のカモシカはすでに絶滅したらしく、まったく見たことないですが、宮崎の深い山の中には生息しているそうだ。 ことしは7年に一度の大規模調査の年で、崖のような斜度の山中道なき森を等間隔で歩き、その糞塊を見つけるフィールドワークが行われた。 1キロ平米に何個糞塊があるのかわかれば、数式といて推定頭数がわかるらしい。糞塊算、、、 カモシカ、と言うけどシカではなくウシ科だと初めて知った。 後半は森に設置したトレイルカメラの動画を見せてもらう。 カモシカやシカ、野鳥やかわいい小動物が映ったダイジェスト映像に歓声���上がる。 ちなみに宮崎には熊はいない。食べ尽くされたらしい。 映像に出てくる動物たちも「これはうまい」「これは食べられる」などと言いながら見る。 最後はトレイルカメラ定点ノーカット一本分。昼夜なんらかの動きに反応して作動する。そこに動物がいる場合もあるが、何にも映ってない時もある。 ずーっと見てるとみんなだんだん目が慣れてきて「あ、また午後3時、これは木漏れ日に反応したから空振りだな」とか「ちっ、またシカか」などとマニアックな発言となる。 カモシカの骨格標本も来店した。 頭がい骨を見てみたら、前歯がなかった。 「前歯は上側にはなくて、下顎にあるんですよ。包丁とまな板みたいに」 と保田先生。 、、、なぜまな板を下にしなかったんですかね? 「なんでやろ、、、」「草ちぎるのに下からの方がちぎりやすから?」 動物知らないことばかり。 グリューワインやらなんやらかんやらでいい気分で楽しかったです。 さて次回の「ほろ酔いサイエンスカフェ」は2/8(土)19:00〜 お題は 「令和時代の教育の話をしよう 〜社会が変わる、入試が変わる〜」 大学入試の改革に伴い、英語や記述式の入試など、多くの問題点が指摘されています。 いま、なぜ国は入試を変えようとしているのでしょうか? そして、教育はどんな転換期を迎えているのでしょうか? 今年、学校の研修会で大きな反響があった講座内容をもとに、最新の動きを加えて話題を提供したいと思います。 とのこと。比治山大学の鹿江宏明先生にお話しうかがいます。 って鹿江先生!ほろ酔ってる場合じゃない内容じゃないですか! いや、飲まねえとやってらんないのか? わたしもそうですが、身近にこれから大学進学を控えた方がいらっしゃる方、ぜひいらしてください。 #雲間 #ほろ酔い #サイエンスカフェ #宮崎大学農学部 #カモシカ https://www.instagram.com/p/B6XgVoOB0pH/?igshid=1ool5dskh0n5d
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2ttf · 12 years
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folkepaasa · 3 years
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四国・東徳島の山あいにある勝浦町坂本地区で、地域住民を中心とした人々と一緒にコミュニティ・エネルギーをつくっていくプロジェクト「つくろうみんなの地域エネルギー」が始動します。そこで、一緒にプロジェクトを進める仲間、応援してくれる仲間を募集いたします。
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はじめまして、
地域自家発電研究会 発起人のにいさとこと申します。徳島の山あいにある勝浦町という町で生まれ育ち、進学で一度ふるさとを離れ、大学を卒業後2015年にこの町へ帰ってきました。
勝浦町の西の端・上勝町との境にある坂本は、町の総人口およそ5,000人のうちの400人(199戸)が暮らす集落です。二級河川・勝浦川の支流となる坂本川の源流部にあたり、北は標高972mの六郎山、南は標高535m町のランドマーク・稼勢山に囲まれた自然豊かな山村です。わたしはここで、山・川・畑・田んぼをかけまわりながら、同世代の友人や年上のお兄さんお姉さん、親の世代のおっちゃんおばちゃん、祖父母の世代のじいちゃんばあちゃん、いろんな人々との関わりの中で育ちました。それはここではごくごく当たり前のことで、よくある田舎の風景です。
町の人口は毎年100人ずつくらい減っています。高齢化率は上がり続けています。それでも、わたしはここの暮らしが好きです。なぜって、わたしはここに好きな人がたくさんおるけん、なのです。
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なんでも自分たちでつくる場所
ここにはかっこいい大人がたくさんいます。彼らはなんでも自分たちの手でつくります。家も道も石垣もみんな自分たちでつくってきました。山や川、自然の恩恵を受けながらも厳しさと向き合い、風土と付き合ってきました。今でこそ暮らし方が変わり、技を持った人は減り、なんでもというわけにはいかなくなりましたが、それでも昔ながらの営みが残る部分もたくさんあります。
たとえば、秋に田んぼでできた稲わらを使っていろんなものをつくるおじいちゃん。座布団、草履、ロープ、ほうき、敷もの、しめ縄・・・田んぼの数さえ減ってしまったけれど、彼の丁寧で卓越した技は見るもの誰もを唸らせます。そして自然の摂理を理解し、ものごとの意味を教えてくれます。
モノのない時代は今より大変だったけれど、人々の手から生み出す豊かさ、苦労あっての豊かさは、何にもかえがたい価値があるように思います。
いま必要な、生きる力
お金だけ払って手に入るものは、自分たちでつくるよりはるかに楽で便利です。だけれど、自分たちでつくることから得られる力やものがたりは、お金だけを払っても手に入れられません。作り方がわかるからこそ直し方もわかる。作り手の苦労を知ってこそ大切にできる。それは、何においても同じことだなあと思います。欲しいものは際限なく溢れ出てくるような錯覚さえ持っているわたしたちは、もののかたりに耳を澄ませなければいけないのではないでしょうか。
わたしは彼らが健在する今のうちに、彼らの生きる力を次世代に分けてもらいたいと考えます。風土に向き合って生きてきたからこそ見出せた知恵や哲学を、わたしたちは経験として学ぶ必要があると思うのです。そして、得意なことを持ち寄って協働する農村文化のごとく、ひとりひとりが繋がり合って支え合える土壌を耕したい。時代の波にのまれて、なくなってしまう前に。
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だから水車をみんなの手でつくりたい
今から40年前くらいまで、坂本には水車がいくつもありました。主にお米の精米のために共用で使われたり、山で採れる﨓(たぶ)というお線香の原料となる樹皮を粉砕する産業用の動力として使われたりしていました。機械化によってその姿は消えてしまいましたが、当時のようすは50代の母からも聞くことができるほど、身近な存在でした。
「はっはっは。まあた、変わったことを思いついたな。さすが、清治さんの孫じゃ。ほらあ、水車が復活したらええな。懐かしいわ。」 水車は世代間をつなぐ架け橋だと思いました。
「ほらええ話やけんど、ほんなんで儲けになるんかいな。」 効率性と価値観を見直すきっかけになると思いました。
「川の水量が減ったんは、山に理由があるのかもね。」 里山保全の課題と結びつけ、解決していく足がかりになると思いました。
「未来のこどもたちに美しい自然を残すためにもやりたい。」 世界が直面している環境問題にも提案ができるのではと思いました。
「水車祭りをしたらええんとちゃうで。」 まつり好きなここの人たちとのお酒のアテになれると思いました。
わたしは水車が温故知新な出会いを連れて、異世代同士を / 人々と自然を 改めて繋ぎ直してくれると期待します。小さな手作り水車は、電力をつくる力は微弱だとしても、それ以上に地域の元気をジェネレートするきっかけになってくれると思うのです。
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それを実践するには、多くの人に多角的に関わってもらうことが必要だと思っています。地元住民はもとより、町内外・県内外の地域を問わず、仲間を増やしてみんなで考えをシェアしながら持続的に取り組んでいきたいのです。 そんな理由で、わたしは地域自家発電研究会というチームをつくってプロジェクトを立ち上げたのでした。
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わたしたちの仲間になってくれませんか
地域自家発電研究会(以下「自発研」)主催の「つくろうみんなの地域エネルギー」プロジェクトは、徳島県勝浦町坂本地区を拠点に3ヵ年計画で小水力発電をみんなで学び、地域資源を活用した水車を手作りし設置運用して、コミュニティ・エネルギーという考え方を提案していくことを目的としています。
①運営サポーターになる 現在、自発研は7才〜80代の有志9名がそれぞれの生活の中で時間を共有しながら活動しています。ビラ配りお手伝いからひょっこり現れ意見する人、グッズクリエイター、がっつり企画、専属研究員など、人それぞれのちょうどいい距離感と役割を持ってお付き合いいただけるサポーターさんを募集しています。
②イベント資金支援者になる
自発研では、2021年1月23日(土)開催「つくろうみんなの地域エネルギー キックオフ・イベント〜映画「おだやかな革命」上映&トークセッション〜」のイベント資金支援者様を募集しています。1口おいくらからでも受付けております。ご支援いただいた個人の方・団体様・企業様のお名前・ロゴをイベントの冒頭・途中・エンドロールにクレジットさせていただきます。
③ファンクラブのメンバーになる 自発研は、「folke på sa(ホルケポッサ)」という媒体の中にある分科グループです。ホルケポッサは、たくさんの祖父たちが受け継いできた“お百姓の精神(=FOLK=ホルケ)”、つまり“生きる力”を次世代に引き継ぎ、しなやかな共同体を未来へ繋ぐための代謝機能として内発的運動を生み出す細胞のひとつです。ファンクラブでは、活動内容をリアルタイムで全てを公開したり、オンライン上で意見交換を行うことができたり、ファンクラブ限定イベントに参加できる権限を持つことができます。(月額¥500)
上記3点についてのお申し出やお問合わせはこちらからお願いします。
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地域自家発電研究会のビジョン
以下3点の長期的なビジョンを達成するために、「つくろうみんなの地域エネルギー」プロジェクトは1年ごとの短期計画を3ヵ年に分けて運営していきます。
1. 多様な世代間・人脈の中での双方向な文化・技術の共有 異世代間の交流と共同作業によって、関係性を深めコミュニティの強化を計るとともに先人の知恵と現代技術をシェア・バランスよく融合する。また、地域内外で横の繋がりを持ち文化交流を行うことで、自他を認識しお互いの学びを深める。 (拡張家族的関係性の育み・自然文化の継承・聞き書き作成・シビックプライド醸成・生きるコモンズの共有 etc)
2. 風土に見合ったエネルギー供給の導入 小水力のみにとらわれず、その土地に合う再生可能な発電方法を小規模に実験しながら模索し、将来的に地域を賄える供給を目指す。同時に、自然と人の共存に適した生産・消費のサイズを提案しエネルギー問題の根本を変えていく取組みに繋げる。 (自然エネルギーへの転換・浪費の見直し・環境問題への取組)
3. 多角的な視座を持ち、既存の・新たな地域課題に取り組む拠点となる 水という観点から森に目を向けることで里山整備の必要性を認識するように、一見切り離されたように見える地域課題同士の相関性を導き出し、連鎖的解決を計る。そのために多角的な視座における研究者・実践者とのネットワークを拡げる。 (地域課題の研究・包括的なネットワークハブ化)
「つくろうみんなの地域エネルギー」プロジェクト内容
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当プロジェクトは、技術講師として宇野 浩さん(エース再生エナジー研究所 代表)とアドバイザーとして平野 彰秀さん(NPO法人 地域再生機構 副理事長)と一緒にエネルギー入門から始め小水力発電機(上掛け水車)を設計・資材調達・組み立て・運用の全てを自分たちの手で行います。
・1年目(R2年度):キックオフ〜勉強会 ①【キックオフイベント】映画「おだやかな革命」上映&トークセッション ②【第一回 勉強会】   上掛水車(那賀町)見学、環境問題〜小水力発電概要の講義 ③【第二回 勉強会】   ペルトン水車(神山町)、中規模水車見学(佐那河内村)小水力発電装置 ・2年目(R3年度):ワークショップ・CF 水車の模型を作りワークを通して小水力発電装置の仕組みを理解します。オンラインイベント企画や、クラウドファンディングの実施、資材調達などを行います。 ・3年目(R4年度):設置・運用 実際に上掛け水車を製作し、坂本地区内に設置します。小さな発電を行い、コミュニティエネルギーのシンボルとして環境教育の教材、観光資源、みんなの場所(コミュニティスペース)などの一拠点に利用します。
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最後に
まるを描きながらエネルギーを生むことが目標です。それはちょうど、おむすびのようです。たいせつな人の顔を浮かべながら、お米のひと粒ひと粒をてのひらでくるっくるっと回して結んで、食卓へ向かうのです。 そんな力で地域を自家発電できたらと夢を膨らませるのが、わたしです。
歳の差があろうとも対等に話をしてくれ、時にきょうだいのように遊び、時に親のように叱咤激励をしてくれる家族のような坂本の人たち。 昔から結束力が強く、今でもたくさんの催事を独自で行い、老若男女・ウチソト問わず対等に関わり合える性格の土の人たちは、まさに農村文化の名残です。
その生きた文化が残っているあいだに、より多くの人に触れて欲しい、交感して欲しい、わたしの幼少期のような原体験になって欲しい。 愛せる ふるさと / 居場所 を多くの人と共有できたら、多くの人の愛がここに集まったなら、それは本当にエネルギーとして回り始めます。
ひとりひとりが繋がり合うことができる、 それはちょうど、おむすびのようです。
ほかほかのおむすびを分け合う食卓のようなコモンズ(共有財)を ─── 個々で生きられる自由な時代の中に ─── バランスを取りながらみんなで作っていけたなら、わたしたちはしなやかで持続的な共同体を育んでいけると思うのです。
思いばかりが先走りがちなわたしですが、さまざまな人に伴走していただきながら、実験を繰り返しながら、遊ぶように学び働き、豊かな未来を一緒につくっていきたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
地域自家発電研究会 新居 慧香
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reuter-fukuoka · 5 years
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【Varde77✖️REUTER】 VINTAGE SUEDE PANTS "BLACK"
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Varde✖️REUTER:VINTAGE SUEDE PANTS¥89800+tax
COLOR:BLACK
SIZE:1,2,3
長年手にしたかったレザーパンツ。
しかし表革になると、ハードであり、
どうしても、なにをしてもロックのイメージから
逃れられません。
あと履き心地が悪すぎたり。
伸びるといえども、
始めのパチパチ感は地獄。
そこで当店では何処にもないスエード
のパンツを製作したいと思っていました。
スエード調に見えるモールスキンなどの
パンツの中そのままのスエードパンツは
大変カッコ良い���ではないかと。
そこで2019AW Varde77の展示会の際にこちらの素材
に出会いました。
丁度時を同じくしてVarde77宮田さんも
長年作りたかった、スエード(裏革)を時間をかけて 理想のクオリティーで開発し、完成していました。
毛足も非常に綺麗で滑らか。
まるでベロアと間違うほどの高級感。 リーバイスの60年代のスエードジャケットの質感を参考に して理想像に近づけた素材になっています。
そして
なによりパンツのパターンです。
これが非常に履きやすく、
無理なく美しい。
細身なんですけど
綺麗に足を包み込む、長年研究に研究を重ねた
年月を感じる
素晴らしいパターンでした。
こちらなら
何処にもない当店だけの
永久定番の
黒のレザーパンツ
を製作出来ると
納得し、
別注案件に入りました。
そんなストーリーを経て完成したのが
こちらです。
二度はないと思いますので
是非体感されてみてください。
履いた後も
風合い最高に楽しいのがスエード素材。
質、価格の面でも価格はしますが、
絶対に高くはない
良いモノが
開発出来たと納得しています。
自信の
一生モノを是非。
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togijin · 4 years
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革包丁の研ぎ #研ぎ陣谷中銀座#谷中銀座#研ぎ陣 #研ぎ屋#包丁屋#刃物屋#日暮里 #革包丁#革包丁研ぎ #whetstonesharpening #japaneseknifesharpening #japaneseknifeshop #japanesechefknife #japanesekitchenknives #Japaneseknife#knifeshop #fukumoto#madeinjapan#togijin #togijinyanaka (刃物の研ぎ処 研ぎ陣 谷中銀座) https://www.instagram.com/p/CBtAUwbjMwx/?igshid=1a4amouu70az3
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hihi-l-l-blog · 5 years
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Skiving machine 今宵も財布のパーツの漉き加工から。 ダイヤルゲージだけでなく指先の感覚も頼りながら絶妙な厚さへ漉く。革包丁の繊細な研ぎも、皮漉機の微細な調整も、どちらも欠かせなくて奥が深い。怪我をしないようにギリギリを攻める。 http://bit.ly/2Z1Xlth
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yukinco03 · 5 years
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20190315
午前中から工房へ。プログラム二年目の終わりにさしかかったところで、革すき包丁の研ぎができなくなっていた。M先生に手ほどきをうけ、わたしに合うであろう包丁について色々レクチャーしてくれた。そして最後には、返すのはだいぶ先でいいよと先生の私物の革すき包丁まで貸していただいた。先生の優しさが身に染みた。絶対研げるようになると己に誓う。
授業後、急いで神保町へ。以前一年間だけお手伝いをした職場の仲間が辞められるということで、送別会に参加した。離れてもこうして呼んでいただき、仲間を見送ることができてとても幸せだ。楽しくおしゃべりしながら美味しいご飯とデザートを食べた。最後に職場を去る仲間が、こうして繋がった縁はこれからも繋がっていく縁だとおもっています。わたし達は職場を去ることになりますが、これからもどうぞよろしくね、といった。これでお別れではなく新しい縁の繋がりになっていくだけなんだと優しい気持ちになれた。さいごは笑顔でおやすみなさいと言ってわかれた。また会える日を楽しみに電車に揺られながら帰った。
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xf-2 · 5 years
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本当に解決したかったのか?
5年前の今週、2014年2月18日、安倍晋三政権は当時の沖縄県知事の仲井眞弘多氏に、普天間飛行場の5年以内の運用停止について検討することを約束した。
その発表は多くの人々にショックを与えたが、沖縄関係の動きを長年、研究者や在日米海兵隊幹部として真剣にフォローする筆者にとっては驚きではなかった。なぜなら、日本政府は、沖縄に対して守ることもできなければ守る予定もない約束をいつもしているからである。
その約束は、数多くの理由で間違ったものだった。
1つには、勝つはずがなかった知事選を意識したものだったこと。
2つ目は、政府はそもそも閉鎖できる計画もないし、実行可能なコンセプトをつくる知識もなければ想像力もない。
3つ目、そもそも、海抜90メートルの高台に座り、世界最大級の飛行機が対応できる、戦略的な普天間飛行場を必要以上に早く閉鎖してはいけないからだ。
4つ目、どの実施でも沖縄県の協力が必要だが、基地をめぐる政策に対する支持を得るのは難しい。これは一応保守系の県政ですらそう言えるので、私は沖縄を「NOKINAWA」と呼んでいる。「Noとしか言わない沖縄」。基地に反対して、協力や妥協をしない革新系の昨今の知事たちとは、支持を得るのはほぼ不可能。
5つ目、互いにや総合的に日米沖の対話がない中で、日米沖にとって納得するものが生れるはずがないからだ。
以上の問題はあるものの、自殺行為をするくせのある政府は、5年以内に普天間を閉鎖しようと思えば、実現できたのである。基地削減を行い、辺野古も埋め立てず、日米同盟も傷つけずにである。
しかし、そのためには哲学をはじめ、戦略、想像力、そして勇気が必要だった。さらに、普天間が実は日本政府のものであり、あくまで、米軍に貸している施設だという認識が必要だった。
ところが、日本政府はこのどれも持っていないのである。
普天間問題の背景と争点の不条理
実は、普天間の運用停止、つまり閉鎖を短期間で実現しようと思えば、3つプラスアルファの現実的で可能な選択肢はあった。それぞれは違っていたのが、異なる方法論を反映したからだ。
だが、3つとも、「何を解決しようとしているか」という同じ前提を共有している。
一方、長年の間、政府の関係者は、何を解決しようとしているのかを分かっていなかった(今もそうだが)。
この問いこそが、「沖縄問題」の複雑さや真相をめぐる誤解を象徴している。
「沖縄問題」とは何かをきちんと定義できる人もおらず、そもそも「沖縄問題」が存在しているかさえ答えられない。
多くの人は「沖縄問題」は、「基地問題」の別の言い方で、そして米軍や自衛隊の基地は沖縄での諸悪の根元だと批判している。しかし、そのような議論は事実に反するだけではなく、基地が果たす安全保障上の機能や経済的、社会的、そして文化的な役割の客観的な(もちろん肯定的も)評価を反映していない。
この「沖縄問題」を、私は以前から「結び目」だと説明している。複雑に絡んでいる紐を辛抱強く丁寧に対応したら結び目を割合簡単に解くことができるが、無理やりに引っ張ったら、その結び目はより固くなる。
15年前頃の2004年から06年に行った在日米軍再編協議の際、米政府の関係者は、沖縄問題を「基地問題」として偏狭かつ一方的に定義したが、実際には沖縄問題は数多くの課題からできている。基地問題は確かに大きくて目立つ。だが「沖縄問題」の全てではない。
基地問題に関する誤解は、私がかつての論文や複数の本で、沖縄問題の「神話」と呼んでいるものだ。神話ではあるが、メディア、学者、活動家や政治家は、嘘(例えば、既存のキャンプシュワブの拡張だけなのに、辺野古は「新基地」という)を繰り返すことによって、新しい「真実」が生れ、政府は決して勝利できない対応に追われる。
その結果が、間違って「世界一危険な基地」と言われることで始まった普天間返還問題だ。
でも、73年以上前の建設から今日に至るまで、亡くなった県民、ケガされた県民は1人もいない。そもそも普天間飛行場は本当に世界一危険なのだろうか。
過去23年間、日米両政府の関係者は、この間違った認識に基づいて、宜野湾市の約4分の1を占める普天間の重要な機能を(県内で)移設しようとしてきた。
23年という歳月は、いうまでもないが、サンフランシスコ講和条約が発効した1952年4月28日から沖縄返還が実現した1972年5月15日までの20年間より長い。しかもまだ実現していない。
1施設の移転だけで、こんなに長くかかっているのは、やはり問題を孕んでいる案だからだ。
普天間を返還するという決定は、1996年初期に、当時の橋本龍太郎総理とクリントン大統領との間の首脳会談で議論され、そして同年末、前年の1995年11月に設置し、訓練や基地の整理縮小や普天間の条件付き県内移設に伴う返還などによって沖縄の負担軽減について提言を纏める、1年間の任期のあった「沖縄に関する特別行動委員会」の勧告書を受けて日米の外交・防衛関係の閣僚会議である、いわゆる2+2で承認された。
橋本総理の要請は、長年、沖縄の関係者が要求したものに基づいて行ったのだが、特に95年9月に、キャンプハンセンを抱えている金武町で発生した海兵隊2人を含む3人の米兵による12歳の少女の誘拐、暴行の事件に対する政府の対応に怒りを覚えた当時の大田昌秀沖縄県知事は、強く要請したその1人であった。
それ以降、数多くの勧告が実施され、沖縄県内の「負担」は名実共に軽減されてきた。
普天間飛行場に関して言えば、合計14機の輸送機(KC-130)を2014年夏に、新しい滑走路や格納庫が完成したばかりの山口県にある海兵隊岩国飛行場に移転した。時々、1機、2機が訓練や隊員やその装備を移動するために普天間に一時的に戻ってきている。
それは地元のメディアなどが批判しているが、これが運用上必要な措置であることは最初から皆分かっており、それを批判すること自体は論外だ。
これは、軍が分散することがあまり良くないと典型的な事例だと言える。特に、半世紀以上活用している海兵空陸任務部隊(MAGTF)という作戦概念に基づいて行動している米海兵隊にとっては。真の統合組織である海兵隊として、歩兵、兵站、輸送手段、そして司令部機能が隣か、近くにないと、有効かつタイムリーに機能できない。
例えば、火事やその他の緊急状態への対応を考える場合、消防士を1ヵ所に、彼らの車(消防車)を別のところに、装備品はまた違う場所に、そして、消防署がさらに別の場所にあったら大変なことになる。
同じように、日米同盟、安全保障条約を維持すると言うことが大前提である限り、アメリカや日米同盟にとっての即応対応部隊であり、強力で統合的な組織である海兵隊を、必要以上に、複数の都道府県を跨って、展開するために再結集せざるを得なく貴重な時間を失ってしまうような状態をつくってはダメだ。
沖縄の海兵隊が朝鮮半島から南シナ海までカバーしている以上、この条件を満たす日本国内の別な場所に集約出来る場合以外、やはり沖縄県の地政上の優位性を捨てるわけに行かない。これは日米の安全保障協力を放棄することになる。
これは有事の際だけではなく、自然災害の対応でも言える。そのため、米海兵隊は2011年3月に東日本大震災の直後から、沖縄に配備していたMV-22Bオスプレイを2013年11月発生したスパー台風の直ぐ後、初めて投入し、フィリピンに対して迅速に救援活動を展開できた。
2011年の前に、オスプレイが日本に配備されていたら、我々の対応はさらに早かった。前に使用していたCH-46は、飛行速度が遅くて、空港に定期的に降りて給油する必要があるため仙台まで3日間かかったが、空中給油できるオスプレイなら3時間で東北まで行くことができる。
以前から予定し、米側が一生懸命に情報公開をしていた、2012年夏から秋にかけてのオスプレイの最初の中隊の配備に対する、極めて煽動的でネガティブな報道にも拘わらず、搭載できる量の多く、飛行機のように静かに飛べる、速度が速い、航続距離が遠い、高度が高い、空中給油できる、室内のシミュレーターで多くの訓練を済ませるMV-22は、普天間の「負担」を具体的かつ大幅に軽減している。
しかし、悲しいことに、こうした事実は日本や日本にいる外国のメディアで紹介されていない。
本当に5年以内に運用停止したかったのなら
逆説的だが、普天間は、最もうるさく、最も危険な飛行場ではない。最も混雑している基地でもない。しかし、普天間は、戦略的に極めて重要な施設であるので、中国など、日米同盟の敵しか勝たない政治的なゲームにおける「歩」とか「兵」として扱ってはならない。
これを行ってきた、日本政府の関係者も、米政府の関係者も罪がある。
残念だが、現在や過去の政権でのワシントンの官僚たちは、全ての政党の日本の政治家とは、これだけの共通点を持つわけではない。何十年間も、真実を言う勇気も欠如し、戦略的なビジョンと知的誠実性も持っていなかった。
日米安全保障条約の体制を維持するためにと先に述べたが、この前提を崩さず、辺野古も埋め立てず、普天間も返還する方法はいくつもあるのだ。
そもそも、普天間の閉鎖に合意すること自体がおかしな話である。その前提、政治的な要求、誤解はいくらでも反論できるものだ。
少なくとも、1996年の段階の普天間と、現在の普天間を巡る状況は全然違っている。これは、先ほど見てきたように、普天間飛行場の運用に関してはもちろんそうだが、国内、日米間、そして地域での政治、外交、安全保障関係も大きく変わっている。
しかし、1996年の辺野古の合意以来、三十数名の外務大臣、35人ぐらいの防衛大臣、40人前後の沖縄担当大臣を経ても、全く同じ政策を追求しようとしている。
この致命的な問題だらけの辺野古案は古いものだ。20世紀の同盟のための90年代の考えであり、そのボディーとなるキャンプシャワブは、1950年後半の建設だ。しかし、今、必要なのは、21世紀や22世紀までも通用する近代的な体に前向きな案だ。
しかし、最も重要なのは、日米両国民に広く支持され、地元で政治的に堅持され、財政的維持可能、環境に大きな被害を及ぼさない、そして国際的に信用されている、つまり脅威国へ抑止力になり、同盟国などに対して友人としてちゃんと機能する、この日米の同盟を、真に持続可能なものにすること。辺野古案は、このどの条件を満たしていない。
次に示すのは、日本政府が普天間を5年以内に閉鎖しようとしたら使えたはずだった、そしてほんとうにその気になれば、辺野古移転を行わず、普天間から海兵隊を移設させることの出来る、現実的な3つの解決策だ。
良かろうが、悪かろうが、日本政府には考える力がなく、それを実施する先見性を持っていなかった。
今後、意味のない辺野古案を完成まで10年から14年の間、凧、風船、レーザー、高いタワーの建設などのテロ的な行為を含む事故や、新世代の政治家たちによる基地への集中的な攻撃がない限り、普天間は使用し続くことができる。これはもちろんいいことだが、一方で数多くの機会が失われた。
解決策その1 勝連構想
日米同盟における相互運用性を高め、合同や共同使用の基地の可能性を最大限にする最も効果的な案は、勝連構想だ。
この案は、那覇基地、那覇軍港、キャンプキンザ―、そして普天間飛行場を、うるま市の勝連半島(与勝半島)に新たに埋め立ててつくる集約基地に纏め、自衛隊の管理下に置くもの。
それによって膨大な土地返還ができ、なおかつ基地が人工島にあり完全に海側にあるため、危険性や騒音の問題は全くない。
一番近い住民は、2.5km離れた場所に住んでいる。実は以前に相談され、条件付きで計画を了承済みであった。
この構想は、普天間問題の一番大きいな教訓を盛り組んでいる。すなわち、人が住んでいる、あるいは住めるところで飛行場をつくることは出来ないと言うことだ。
このことは、辺野古案が根本的に間違っている理由の1つでもある。つまり、辺野古の飛行場、将来の「海兵隊名護飛行場」で飛行運航が始まれば、翌日、「ウルサイ!」「キケン!」という抗議の電話が、私が以前勤めていた海兵隊のオフィスで必ず鳴るだろう。
このような抗議を受けないためという理由で、日米両政府は普天間の移設を決めた。これでは基地の移転をしても、何も変わらないし、何の解決にもならない。
しかも、辺野古と違って、勝連は軍民共用の施設になるため、民間機も利用できる。それによって、爆発的に増えている観光者の対応がしやすくなり、そして特に中部、北部への貨物の対応もできる。
那覇空港の混雑や那覇の渋滞は著しく緩和できる。辺野古案に100の問題点があるように、勝連案は100のメリットがある。詳細を知りたい読者に、拙著「緊急政策提言 沖縄の基地問題への実行性のある、包括的かつ長期的な解決 および日米同盟の真の強化へ」をご覧いただきたい。
もともと勝連構想は、日米両政府が普天間の代替施設の再検討をしていた2005年に私が提案した。
しかし、両政府とも、一旦死んだ辺野古案を、救急救命士のように一生懸命生き返す事を目指しており、国防総省の長官室の関係者が勝連構想は「ベスト・ワン」と認めていたにも関わらず新しい提案を受け入れようとしなかった。
国防総省の日本上席部長の文書の返答は、「日本政府が提案しないといけない。だが、日本政府が提案するのに、沖縄県が提案しないとだめ」というものだった。
勝連構想の利点の1つは、建設のスピードだ。少なくとも40年もかかる辺野古案と違って、勝連はおよそ3年しかかからず、しかも、僅かのコストで済む。
これは、沖縄市泡瀬案や那覇空港の第2滑走路のような埋め立て事業であるが、埋め立てには周辺の砂と死んだ珊瑚などを吸い上げて利用する。
沖縄の他の地域、日本本土あるいは、検討されていた中国から輸入しなくていい。その近くにある宮城島と平安座島(両方とも、うるま市)の間にある広大な人工島と同じ工法を使ってつくる予定だ。
何もかも一から建設するもので、全ての電気、下水道、その他のパイプラインなどは、最新の製品、最新の方法でつくりながら埋めていける。
辺野古案のキャンプシュワブでは、50年代以降から作ったものが多いため、全てのものが取り壊してから再建しないといけない。それによって、コストと時間は倍どころか、3倍、4倍かかる。
さらに、地形が斜めであるため、基地の地盤が完全に作り直す必要がある。地盤沈下や地面が固める時間がかかるなどの問題が以前から出ている。また、大浦湾は、35~38メートルぐらい深いところがあるため、埋め立てた部分が固まらないとその上の工事が始められない。
それに対して、勝連構想の予定地(浮原島と南浮原島の間とその周辺)の海は浅く、砂や死んだ珊瑚は直ぐセメントのように固まる。埋め立て工事は1年で終わり、基地の工事は2か年。
本島と埋め立て地をつなぐ2つか3つの橋(その1つは弾薬専用のため)は、同時並行で建設できる。橋の問題があった場合、基地に軍港もついているのは、船で人、車、荷物の移動ができる。先述した既設の人工島にあるCTS(石油中継・備蓄基地)からパイプラインを引く約束が獲得されているので、燃料の補給の心配もない。
解決策その2 那覇基地活用案 
第2の解決策は、中国やロシアの領空侵犯などのためにスクランブル(緊急発進)する航空自衛隊のジェット機を宮古列島にある下地島空港に移転させてから、海兵隊は那覇基地に移動するとの案だ。
伊良部島が隣接し、そこから宮古島に近年、橋でつながるようになったため、宮古列島で生活し、観光するのはかなり便利になった。
下地島の3000㍍の滑走路は、長年、日本の民間航空会社が操縦者の訓練地として使っていたが、フライト・シミュレーターが利用されるようになって、滑走路は十分に利用されていない。
1960年代から地元住民は自衛隊を誘致しようとしており、結果として空港ができたが、運営者である沖縄県庁と運輸省(当時)との間で、軍事転用をしない合意を1971年に締結した。
その後、災害対応などのために使用できることが認め、合意が改正されており、海兵隊は、ヘリの燃料補給のために使用したことがある。
宮古島には、既に航空自衛隊のレーダー基地は既にあるが、中国軍による海や空の行動に鑑みてより大きな自衛隊のプレゼンスが必要だ。
この関連で、2016年1月に那覇基地にある南西航空方面隊所属の戦闘機中隊を倍にしたが、スクランブルの必要性は大きく減ったと残念ながら言えない。
同じ年では、那覇基地から発進するスクランブル数は過去最高の803回に達した。つまり、那覇は遠すぎ、かつ不便だ。中国軍こそ、それを分かっている。
さらに、那覇空港には、現在、1つの滑走路しかなく、民間飛行機が優先されている。もし中国との有事が発生したとして、中国の民間機が「故障」して、滑走路の真上に居座ったら、航空自衛隊の戦闘機は離陸でき無くなってしまう。要するに軍事基地として不十分なのである。
尖閣諸島が焦点として、遠い那覇基地からの発進は、飛行機及び操縦者に疲労をもたらしている。ところが、より近い下地島空港よりの発進だったら、日本にとって極めて有利な状態をつくる。
最終的に、日本が今まであった南西諸島の上空の穴を見事に閉じることができ、中国は領空侵犯を控えるようになる。仮に中国がその行動を取りやめない場合、毎回、日本からは速いかつ強い対応で対抗し、もし必要があれば、下地島空港(基地)からさらにブルーサムライたちが来ることを覚悟しないといけない。
那覇基地が少し空くことになるため、海兵隊の航空機(オスプレイなど)は空いている格納庫やエプロンを使用することができる。
これらの航空機は、まだ沖縄本島内に、他の海兵隊の部隊と一緒にいるので、先述したMAGTFの完結性は維持したまま、テナントとして日本の基地の一部を利用することになる。
これによって、米軍の活動に対して多少不満のある日本政府にとって米軍の透明度が上がり、財政上の節約や合理化、(海兵隊は1つ少ない基地の運用をするので)地元との政治摩擦の削減、(海兵隊の姉妹組織である陸上自衛隊の第15旅団もいるので)軍事的の相互運用性が高まり、そして、世界や地域の両国の敵に対して、「日米同盟は強い」という極めて重要な戦略的なメッセージを発信できる。
また、那覇空港で建設している第2滑走路の目的の1つは普天間で失ったその機能の代替であるので、今から海兵隊が那覇基地にいることは意義深い。予算化されたら、移転は1年でできるほど簡単だ。
日本、アメリカそして沖縄にとってwin-win-winだが、勝連構想ほどよくない。また、海抜4㍍にある那覇基地には津波リスクがある。
解決策その3 沖縄県管理下の普天間防災拠点化
最後に提示する解決策は、私が内々で提言してきたもので、普天間を沖縄県の管轄下に置く共同使用の防災拠点として位置付ける。
この解決策には、運用上、現状維持に近いものと、かなり大胆のものの、2つのオプションがある。
何れのオプションにしても、同解決策は、普天間飛行場の重要性を強調し、責任感のある日本や沖縄のリーダーたちが、そうした認識から普天間を維持し丁寧に運用するとの希望を抱いているものだ。
現状維持に近いオプション1によれば、沖縄県(もしくは日本政府)と共同使用にし、沖縄県の管轄に置く。
海兵隊の飛行場としての今の機能をそのまま維持するか、嘉手納基地に一部あるいは全ての機能を移動するかは今後の議論の対象となる。
後者の場��であれば、事実というより政治問題である騒音と危険の懸念が減らされ、沖縄県が管轄しているため、摩擦も少なくなる。
ポイントは、いずれの場合、普天間の滑走路や一部の格納庫などは、海兵隊が有事などの時に支障なく使える状態を維持するということだ。
共同使用は即時にできる。実現するのは簡単。だが、1950年から53年の間の朝鮮戦争で活躍した普天間飛行場は、休戦後、日本で設立された国連軍後方司令部の使用施設に指定されているので、新しい管轄を、国連軍地位協定第5条に基づき報告する義務が発生する。
広大な面積のため、県庁は、飛行場の運用を協力するために普天間内に事務所を新たに設置必要がある。
普天間飛行場はいずれ閉鎖される予定だったため、長年、整備予算がついておらず、設備がボロボロになっている。県庁の管轄下に置けば、建物の再建もでき、中止になる辺野古の工事で仕事を失った建設会社などは、普天間の工事のために契約を再締結できるはずだ。
より大胆なオプション2は、1と同じく、滑走路や格納庫を使える状態を維持しながら普天間にある海兵隊の機能の一部か全てを嘉手納基地に移転する上、普天間の中心的な役割は沖縄県の管轄下の防災拠点にすることだ。
この場合、新しくできた海軍病院は直ぐ近くにあり、普天間飛行場とその病院の両方の施設は高台にあるので、津波などの被害は全く心配がない。その2つの機能を連携させることで、沖縄県や宜野湾市は、日米沖の協力のもとで、頻繁に襲うインド太平洋地域における自然災害に対して大変大きな人道上の役割を果たせる。
問題は、上記で説明しているより簡単かつ重要だ。要するに、有事の際、複数の選択肢をもつ必要があるので、日米同盟は2740㍍の戦略的な滑走路を持つ普天間を失ってはダメだ。何らかの形の普天間を維持すべきなのだ。
キャンプシャワブで1800㍍しかない滑走路(両側に305㍍ずつの安全地帯があるため、実際に使えるのは、1190㍍だ)をわざわざ建設して普天間飛行場を閉鎖するのは、自殺行為そのものだ。
同様に、那覇空港の第2滑走路は、有事の際、自衛隊も使用しており、場合によって、避難のために、民間飛行機やチャーター機が利用しているため、普天間ほどよくない。那覇空港は混雑な状態になり、敵にとって最高の的になる。普天間は既に返還され、使用できず、那覇空港が被害を受けたら、1つの使用できる飛行場しか残らない(嘉手納空軍基地)。
最終的に2つ目の解決策である那覇基地は、上記で説明したように、大変リスキーであるため、あまりいい選択ではないが、辺野古より遥かにベターだ。
結論から言えば、普天間をそのまま維持(か解決策3という防災拠点化)するか、あるいは解決策1の勝連構想を建設するかしかない。
現状維持の場合、「普天間が世界一危険な基地」であり、その「固定化」をさけるべきという感情的な議論に対して積極的に反論しなけらえばならない。何れにしても正常に判断できる人は辺野古案を採択するはずがない。
日本政府が逃げ続けた後で
しかしながら、多くの日米の政治家や官僚たちは辺野古に固執している。それとも、事なかれ主義的に黙従してきた。時間や資源の無駄はすごい。彼らは辺野古が「ベスト」だとか、「唯一の解決策」というとんでもないウソを言い続けてきた。ベストでもなければベターでもない。ワーストだ。冒頭で質問した「何を解決しようとしているのか」がわからないから。
彼らは一貫して透明性や説明責任のある形で、真の再検討作業するのを避けてきた。
小泉純一郎首相に様々な誤報を伝えながら、当時の防衛庁が私の勝連構想を拒否した理由は「(ブッシュ大統領の来日を控えて)再検討する時間がない」ということだった。それは2005年9月だった。今から14年前(!)。時間はあった、十分にあった。
今だと反論はきっと、「もう砂の投入が始まったから、時間がない」となるだろう。しかし、今のところ工事は簡単なほうだ。まだ水深が浅いだから。大変な部分はこれからだ。先日、地盤軟弱の問題が出てきているが、それは大昔から分かっていた。にもかかわらず、実行しようとしたのだから無責任極まりない。
この官僚たちは、沖縄で他の案に対して「反対があるから」できないという。それは多少、事実だ。しかし、沖縄では必ず「反対」がある。
重要なのは、反対の最も少ないところを探すこと。日本政府はその努力をしていなかった。その結果、歴代の政権は、ますます深刻になる混雑を引き継ぎ、そして安倍政権は、この週末で行う、普天間移設をめぐる県民投票に直面している。
この問題は、10年前の勝連構想、2015年の下地島・那覇基地構想、あるいは、2014年の普天間防災拠点構想の何れの私案でも解決できた。
日本政府は哲学、想像力が欠けているだけでなく、時間や歳月を管理する時計やカレンダー、支出を管理する元帳もない。
アメリカをはじめ、日本、沖縄そしてインド太平洋地域のために、普天間を閉鎖してはいけない。
だけど、どうしてもやるというなら、何を解決しているかをしっかり理解して日米沖の総合的な観点に立って勇気を覚悟があれば実現はできる。
しかしもっと悪いのは、守るつもりがない約束をすること。約束を破るのは、信頼関係の崩壊につながる。こうした不信関係は、沖縄問題の本質そのものだ。普天間飛行場などの基地問題だけではない。
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kiitatakita · 7 years
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聴講メモ MyData Japan 2017 【シンポジウム】
聴講時に入力したメモです。断片。配布資料からのメモも引用符はありません。 聞き取り間違い等、あります。おかしな部分は記録者のせいです。
2017年5月19日(金)10:30~18:00 秋葉原コンベンションホール 開催案内 http://www.glocom.ac.jp/events/2349 主催 一般社団法人オープン・ナレッジ・ファウンデーション・ジャパン(OKJP) 共催 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)    東京大学空間情報科学研究センター    東京大学ソーシャルICT研究センター    東京大学情報基盤センター    慶應義塾大学先導研究センターサイバーセキュリティ研究センター
イントロダクションセッション:マイデータのビジョンと昨今の情勢 開会挨拶 庄司昌彦(国際大学GLOCOM 主任研究員・准教授/Open Knowledge Japan代表理事)
パーソナルデータのデータ主体の意思による利活用重視 自分の手でコントロールする MyData2016はヘルシンキで開催された Open Mind Open Knowledge
Opening Keynote 個人主導によるパーソナル情報の流通が拓く世界 柴崎亮介(東京大学空間情報科学研究センター教授)
1.自分の情報を自らの意思で、自分のために、社会のために使うことができる「幸せ」
2.ディープデータがビッグデータを活かす
3.社会の仕組みは、変わる 変えられる
1.自分の情報を自らの意思で、自分のために、社会のために使うことができる「幸せ」
これまで個人情報はいろいろな文脈で取り上げられてきたが、あまり良い印象ではなかった。 最近はパーソナライズしたサービスの提供の為にパーソナルデータを活用する方向に 損保ジャパンの事例 「個人情報は社会の重要な資産になる」 WEF PHR PDS 内閣官房中間とりまとめ 金庫から運用へ 情報銀行 データ取引市場 人の「個人情報」 Peaple's Data My Dataというキーワード トランスペアレントでクリア (そうかな?)
2.ディープデータがビッグデータを活かす
繋ぐデータがあれば全体像が見えてくる→アプローチの仕方が見えてくる 健康診断結果 DNA 生活習慣 食習慣 Google Takeout ロケーション履歴→滞留点 カレンダーで用向きとマッチ 心拍を載せる どこで歩いているか
ディープなデータを作る 新しいパスができる! データ主体のイニシアティブで
3.社会の仕組みは、変わる 変えられる
本人が同意しているので、法制度的には大きな課題はない(?)
稼働している自動車は1割くらい Uberのマーケットベース 駐車場をそれぞれのビルで持っていても、空きがある 中国ではUberのようなものを法律で規定 暫定法 GDPR データポータビリティ
MyData をめぐる状況 -MyData 2016の報告- 中川裕志(東京大学情報基盤センター教授/理化学研究所AIPグループリーダ)
個人データ管理はデータ主体の個人へ 集める先が個人に変わる 個人が同意した使い方へ インターネットの普及によりデータ主体である個人の個人情報、個人データがネットに氾濫 →プライバシー保護の動きが強まっている EUは指令から規則へ GDPR 2018年5月から適用
匿名化処理 EUでは万能な処理は基本的に存在しないとしている
事業者の説明責任と データ主体の同意 がキモ 個人データを一業者が囲い込むことを許さず、データ主体個人の意思で個人に還元できる 米国には連邦法無し プライバシー権利章典は連邦法になっていない FTC3要件 FTC5条 執行権限がある 日本の方が緩いのでは? 日本  匿名加工情報の導入
世界の潮流  忘れられる権利  プロファイリングの自動処理で得られた結果に服さなくてよい権利   →GDPRに書いてある  Do Not Track
個人データは個人が管理し、同意に基づいて使わせる
残された課題:プロファイリングの問題  プロファイルを用いたターゲット広告:強力なビジネスモデル  えてして不正確な個人のプロファイル
 プロファイル情報に基づくデータ主体への判断に服さなくて良い権利 GDPR22条   開示要求 間違ったプロファイル情報の問題  個人が同意して提出したデータの方が正確
 収奪されるEU 収奪される個人  反撃
MyData 2016  参加者650人 発表者140人  個人データ管理はGAFAから個人へ  自分自身のデータで個人を強化する
 データ、アイデンティティ、プライバシー、セキュリティ、同意が合わさって、EUのデジタル経済を根本的に変えていく
 所有可能、取引可能、だが独占は許さない
 32%のプラットフォームは匿名化、仮名化を拒否  EUユーザの52%は同意なしのデータ削除、88%は同意なしのアカウント削除にOK  38%のユーザがデバイスをまたいだデータ収集OK  7分の1の人は目的外利用に関心(心配?)
 パーソナルクラウド  インターネットにおけるIdentity認証  パーソナルデータストレージ(PDS) 個人管理は面倒でもある   クラウドに載せるとパーソナルデータクラウド    自動アップロード 個人キーで暗号化 個人の認証    利用ログ 流通経路トレース  Cozy Cloud  Digital me  My Data Store トラストできるAPPによるシステム  個人データのためのブロックチェイン Digital CATAPULT ゼロ知識証明  プライバシー保護データマイニング   説明責任の実効的実装は難しい→トラストの重視    なぜトラストできるか、あるいはトラストが崩壊するプロセスなどのトラストの構造分析はこれからの課題
 IoT センサデータの管理と共有   収集経路上にプライバシーリスク 暗号化デフォルト 行動データはかなり危険に晒されている   個人データの真正性はブロックチェインの提案が多い  AXA ドライブパターンの抽出と保険 CNIL  信頼できる被雇用者 Digi Clinic
データ管理の経済性 スキポール空港を世界最高のデジタル空港にする
個人のデータを個人が管理するMyData  必要性 技術 応用例
ビジネスモデルとしての定着へ向けて  例えばプライバシーポリシーの煩雑さなど
官民データの活用に係る政府の取組について 山路栄作(内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室 内閣参事官)
現状 スマホ等の普及により様々なデータが収集可能になったが、活用に課題 官民データ活用推進基本法  行政分野でも情報を根拠として政策を立案していく 現在「官民データ活用推進基本計画」(8条)の策定に向け検討中
12条 個人の関与の下でのデータの流通・活用  データを3つに分類   個人情報を含むデータ   個人情報を匿名加工したデータ   個人情報を含まないデータ   (センサデータは個人情報ではない?)  人流情報 災害対応など
企業や業界を超えたデータの流通が進んでいない  個人 流通の不透明さ、メリットが見えない 互換性が確保されていないので、使い難い     漠然とした不安  企業 風評被害
 個人が自らの意思で情報を蓄積し、活用するのがPDS 全部自分でやる  情報銀行 提供先を本人の意向に沿って判断 選択可能  データ取引市場 マッチング機能
ユースケースを6分野で示す
医療・介護 保険者等が持つデータを個人に戻す
取りまとめポイント 分野横断的な法制度整備 推奨ルール
データの標準化、互換性 ガイドライン 相談のための一元的な窓口 苦情処理 金融ADRを参考に
トレーサビリティ ポータビリティ データ削除 利用停止、移動、削除 の担保 第三者認証制度の検討
基調講演 「デジタル・ニッポン2017」~Nippon, the Data Nation~ 平井たくや(衆議院議員 自由民主党IT戦略特命委員会委員長)
データに関する考え方が変わってきているように思える。 官民データ活用推進基本法を知らない議員が多い。賛成した議員でも、付随する法改正に驚いている。 「官民データ活用推進基本計画」5月30日に閣議決定予定 自治体等も対応する必要あり 社会の前提条件が変わった 平均寿命の延び 2030年頃から人口が減少へ? 高齢化社会のモデルに 日本の労働生産性の低さ 米国に比べ7割から6割程度に漸減 8割程度まで引き上げる DIKWモデル 通信速度の進化 10Gbps データは生データのままでは何の役にも立たない 体系化してinformationに informationから導き出される知見がknowledgeに、さらにwisdomに
人口が増えず、GDPが増えれば労働生産性は向上する
政府の重点分野は8つ  電子行政  健康医療介護  観光  金融  モノづくり  等
デジタルソサエティ推進議連
イノベーション シェア 働き方改革 シチズン セキュリティ
シェアリングエコノミー協会 グレーゾーンのものは温かく見守る 自分たちで基準を 日本では未利用資源の有効利用という視点が抜けてしまった 日本は法律がないと動かない データをどのように主導権を持って使っていくか ボディバンク 健康情報を有料で預けて、医師からアドバイスをもらう 高松市医師会と保険者等が協力して、自分のレセプトデータを治療に使えるようにする 患者が持っている過去3年間のレセプトデータのうち、重要なものをサマライズする。アクセスには2つの鍵 マイナンバーカードと医師専用の資格証明書のHPKI マイナンバーカードにレセプトデータへのアクセスしてくれという意思を入れておく 原則デジタル 対面書面の原則の撤廃に向けた検討→行政分野の効率性 オープンデータ 国、自治体のシステムの標準化 セキュリティ バイ デザイン  オープンデータ バイ デザイン マイナンバーカードの利用の拡大 マイナンバーカードがないと始まらない世界へ 米国の致命傷はSSN 本人確認に疑問符 マイナンバーカードは国がトラストアンカー できたらね できるかどうかが国の存立の分水嶺 ITを意識しないIT社会 使い方が分からない時に誰に訊けばいい? ITの民生委員 (IT隣組はやだな) デジタルデバイドの格差の是正 行政、自治体の計画にデータの利用法の検討を 保護と利活用のバランス データは血液でありエンジン、ガソリン 高齢化でもQoLは上げられる
事例:おもてなし、ヘルスケア おもてなしクラウド:PDSの観光分野での利活用 越塚 登(YRPユビキタス ネットワーキング研究所 副所長/東京大学大学院情報学環教授・ユビキタス情報社会基盤研究センター長)
OPaaS.io
都市サービスの高度化アクション 総務省 2020年にむけて 万人向けのサービスよりもパーソナライズされたサービスを 人間がやってきたパーソナライズをシステムを使ってやれないか 千葉・幕張 渋谷 竹芝 六本木・虎ノ門 乃木坂 で実証実験
IoTおもてなしクラウド事業 観光客のデータをPDSに入れ、データ主体の許諾の下に事業者へ 「観光」は旅行者の個人情報を高い頻度で扱っている 万人向けサービスではもはや満足しない 極東地域の見ず知らずの場所で個人情報を預ける不安感  情報の信託  高度に安心できる環境、個人に寄り添ったシステムが重要  個人情報は勝手に使いまわさない  自分の情報は、自分が完全制御できる安心感 高い信頼性を持った個人情報管理は不可欠 個人情報の適正な流通が重要性  個人情報が流通しない危険性 日本の産業構造の特色 中小・零細企業による競争力 中小・零細企業でも使える個人情報環境が不可欠
おもてなしプラットフォーム  ユーザー属性所法を蓄積し  エンドユーザーの管理の下  サービスベンダに適切に渡せるように  「仲介」を行なうプラットフォーム  情報サービス提供のきっかけに、スマートフォンアプリではなく、交通系ICカードを使う
分析や解析はプラットフォームでは考えていない 土管プラットフォーム
交通系ICカードをかざして情報の/を提供 受ける/行う
国立新美術館で実証実験 自動翻訳の言語を読み取ったデータで選ぶ
PDSにおいて、包括性のある同意 →同意を取るUX的技術 同意の法的有効性(グレーゾーン)
個人情報におけるMACとDAC(個別同意と包括同意)
IoT活用おもてなし実証事業「おもてなしプラットフォーム」の取り組み 森 健広(大日本印刷株式会社 ABセンターコミュニケーション開発本部VRMビジネス企画開発部サービス企画グループ リーダー)
経済産業省
訪日外国人の課題 個別のユーザ登録 情報の散在によるサービス不備 事業者の課題 一事業者だけではやりきれない
共通ID(認証連携基盤)で種々のサービスを
共通IDにより紐づけられた履歴情報を活用したパーソナライズされたサービス
指紋を使ったバイオメトリクス認証も
九州ではプリペイドカードを使ったサービス提供
臨床および臨床研究のための分散PDSの応用 橋田浩一(東京大学大学院情報理工学系研究科 教授/理化学研究所AIP 分散型ビッグデータチーム リーダ)
ソーシャルICT研究センター
実運用でデータが使えることが大事 あらゆる場面において意味構造化されたデータが生成され循環する社会の構築 標準スキーマに基づくデータ構造化によるデータ・サービス連携
全てのデータにアクセスできる者は漏えいリスクあり
分散管理ではその危険は少ない
必要なデータを承諾した人から
一次利用 分散型 集中型はわざわざコストをかけてリスクを高める
PLR  ローカルでも、クラウドでもデータはすべて暗号化  プラットフォーマーには鍵を教えない  個人端末も必須ではない
データの集中管理が最低限 多要素統合認証
本人に中身が分からないパーソナルデータを本人が管理して専門家に提示する
利用者 ソフトウェア提供者 ストレージ提供者
山梨と鳥取で介護記録のデータをPLRで実運用
母子保健での活用 前橋工科大学
PLR統合アプリ
IndiaStackプロジェクト  虹彩と指紋による生体認証 Aadhaar  2年で現金とクレジットカードを廃止  近郷だけでなくほかの民間企業や公的機関もサービスをAPIで公開 カンボジア中央銀行 暗号通貨
スマートソサエティの基盤  データ主体の意思によるリッチデータの循環   個人認証 オープンI 分散PDS 意味構造化データ
10年後には柵のない途上国が欧米や日本を生産性で上回っているかも
医療情報の第三者提供における本人同意の管理 玉木 悠(徳島大学病院 病院情報センター 特任助教)
同意様々
診療 と 研究
二次利用 第三者提供
医療機関では業務プロセスの多くにおいて個人情報利用の同意が必要になる
暗黙的同意 ポスター・文書等の掲示 個別説明と文書による同意
情報公開文章 口頭IC+記録
徳島糖尿病ネットワーク  連携先が増えたら、新たに同意を取得する必要
EHR、PHR事業を広域で展開する際の負担
本人の理解度・医師に対応した同意内容のパーソナライズ度が困難 患者は医師や医療機関との信頼関係に依存して、同意しているのが実情では?
本人意思への個別対応 説明内容の理解度、確認 説明、同意有無の管理
確認された本人意思こそ、自己が管理できるよう本人へ返す必要があるのではないか?  本人の集中管理とすることで、管理を効率化  「同意取得」というより、「意思表示」と捉える
PLRで解決?  求める同意内容に対し、逐条的な同意可否が可能になるのでは  同意内容について、いつでも確認可能
徳島には5つの連携ネットワーク→1つの連携基盤に
展望と課題 Digital Identity and use of Individuals Data in Estonia ラウル・アリキヴィ(Planetway Corporation取締役/日本・エストニア/EUデジタルソサエティ推進協議会 理事)
エストニアの面積は九州ぐらい。人口は杉並区と世田谷区を合わせたくらい。 デジタル政府が進んでいる デジタル5 エストニア 韓国 イスラエル ニュージーランド イギリス
e-State 結婚、離婚、不動産取得はデジタル化されていない エストニアには中央DBはない。政府機関による国民のパーソナルデータ重複取得は禁止 どこでもインターネットにアクセスできる。 IDカードがあれば、免許証を携帯する必要はない 自分のデータに誰がアクセスしたか、知ることができる。政府が自分についてどのようなデータを持っているかも見ることができる。 セキュリティモデル ユニークなIDカード 番号は秘密ではない 国民の94%がカード所持(強制)
自分たちでつくる地域社会とパーソナルデータ・オープンデータ 庄司昌彦(国際大学GLOCOM 主任研究員・准教授/Open Knowledge Japan 代表理事)
MyDataとOpen Dataは1枚のコインの裏表 全ての人は、自分の個人データを、自由に使用・編集・共有することができ、
オープンデータは全ての人に開かれたデータ マイデータは私に開かれたデータ
「オープン」なほど掛け合わせし易い
パーソナルデータは社会資源である前に「私」(データ主体)にとっての資源である。 個人をエンパワメントするのが情報社会の特徴
「複属」化する社会  ソーシャルメディアによる「複属」の日常化  働き方の変化  社会的な意識の変化
個人から分人へ  ふるさと納税
地域社会の危機  人口減少、高齢化、所帯人数の減少→より、「個人」を単位とする社会へ
日本の高齢者の4人に一人は友達がいない
縮む社会 情報は枯渇しない 「私たち」にとっての資源
共助と共創のためのプラットフォーム:地域系PDSの展望と課題 石垣一司(株式会社富士通研究所 セキュリティ研究所 特任研究員)
PDSは技術起点の業界トレンドではなく、経済/社会両面での必要性から来ているコンセプト 欧米では市民やじぎゅ者のコンセンサス附則、技術も未熟
PDFの社会実装には、技術面の段階的進歩に加えて、社会面、経済面の課題解決が必要  データが少ない段階でのビジネスモデル  市民の意識変革
地域系のPDS  健康、生活などのライフログ、活動履歴を活用し、多様なサービスを提供
自助、公助だけでは足りない多様な市民の社会参加(互助、共助)が必要
市民を含む多様な事業者の連携のためのプラットフォーム 市民、データ提供事業者、データ活用事業者をパーソナルデータでつなぐプラットフォーム
A市サステナブル 富士通Personium
サービス連携 ワンストップ行進 実績証明など
事業主体としてのリビングラボ
My data Our Life, Our Future
パーソナルデータを活用したオンライン広告の展望 寺田真治(株式会社オプト プロジェクト・マネージャ/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員)
悪者のボスキャラみたいなもの(冗談
オンライン広告市場 8割から9割がこれ 6割以上がスマホ
過剰な情報流通による判断の放棄 店舗で見てオンラインで買う 事業者は標的型で広告を打ちたい
パーソナルデータの活用  どこで決めているか データ収集、配信 AdTech
ターゲットの属性をDMPに送り、条件に合うターゲットが来たらSSPを通じて広告主側のDSPに通知
米国のデータブローカー  トラストフレームワーク データトレーサビリティ  マルチステークホルダー・プロセス
データそのものには価格をつけない。それを基にした広告が商品
あらゆる接触段階でデータ収集は行われている→行動規制へ トラストフレームワークの構築、トレーサビリティの確保
パネルディスカッション「AI、IoT時代におけるパーソナルデータ活用のあり方」 パネリスト(五十音順): 板倉陽一郎(弁護士・ひかり総合法律事務所/国立研究開発法人       理化学研究所革新知能統合研究センター客員主管研究員) 市嶋洋平(株式会社日経BP 日経ビッグデータ 副編集長) 高原 勇(トヨタ自動車株式会社 未来開拓室担当部長/     筑波大学 未来社会工学研究開発センター長、特命教授) 瀧 俊雄(株式会社マネーフォワード 取締役 兼 Fintech研究所長) 津田大介(一般社団法人インターネットユーザー協会 代表理事) モデレーター: 若目田光生(日本電気株式会社 ビジネスイノベーション統括ユニット 主席主幹 兼 データ流通戦略室長)
板 駄目じゃないようにすることを考えるのが日常の業務
市 パーソナルデータへの注目度は最近、上がっている 個人情報保護法改正よりもGDPR? データ入手手段は多様化 データ活用が全社規模になるのは難しいらしい プライバシー保護と活用のルール作り
高 自動運転という機能の実現で多くのデータが取れる プローブとしての自動運転 瀧 個人情報と顧客の利便性のバランスを取りながらビジネスを お金に対する不安を無くすために情報を収集 金融庁が銀行のデータポータビリティに前向き…かな 金融API
津 ユーザー団体の代表として発言できれば ユーザーのリテラシの向上も重要
若 プライバシーの保護はビジネスの起爆剤 課題があるからこそチャンスがある グレーゾーンへの対応が鍵
市 顧客行動データ、センサデータは制御していかなければならない。 個人にメリットのあるデータ活用  再配達の抑制 Suicaデータを統計化して、混雑改善に活用  顧客の生体情報を分析したり、他データと掛け合わせ  少額金融 複数の分析モデルで顧客のリスクを分析  センサデータ 家庭の機器を電源波形から分別し、学習  グーグル ネスト ホンダと埼玉県 データを上げる代わりに通信料金無料  カメラと心拍センサで観客が笑っているかどうかを判定 吉本興業 NTT東日本
高 自動車で取れるデータの利活用の在り方 移動分散電源としての電気自動車 自動運転で取れるデータ 走行速度の空間分布、実測燃費の空間分布 低燃費運転支援速度 (ドクターイエローの走行に似ている) GSの減少で燃費データが重要に インフラの監視も
瀧  会計のPDCAサイクル  スクレイピング  セキュリティ第一  メインユーザーは若く、高所得者が多い 守るものができたタイミングで使い始める人が多い  「お金を払っても、節約したい」  二次元系の趣味を丁寧に分類したら評判が良かった  Githubがカフェ代に 使えば使うほどパーソナライズされる  スタバは交際費?朝食?カフェ?
津  取得時のオプトインの原則   提供しない選択をユーザが取れるようにすること   ユーザ自身が「どのようなデータを提供しているのか」を明示的に確認できるようにすること   未成年者や高齢者にも分かり易く
 オプトアウトの原則   オプトアウトの方法をわかりやすく明示すること  グラデーション  グーグルマップのタイムライン ピンポイントで居場所が分かる
 利用目的の明確化と限定化   利用目的を限定し、明確にすることはユーザからの信頼向上につながり、結果として産業振興につながる   利用目的を変更する場合は、新旧対照表などを用いてわかりやすく説明し、取得時に想定されていなかった利用を行う場合は再度明示的な同意を取るべき
 プライバシー教育の啓蒙
 騙し討ちは止めましょう
板  グーグルのアクティビティ管理  グーグルやFBはデータ保護当局とやりあってきた  AI,IoT時代におけるデータ活用ワーキンググループ 中間とりまとめ
 個人情報保護法上の同意とは何か   個人情報保護委員会 通則編2-12
 セキュリティ 標準化することは攻撃方法も標準化される  データの標準化、互換性の確保、データに関する権限の扱い   著作権、不防法
 事前相談窓口 何も決まってなければ自由にやっていいわけで  公取は制度にある
 苦情処理・紛争解決手段   消費生活相談員の育成にも適切なコストがかかることを関係者が理解すべきでは。
 トレーサビリティ、データポータビリティ、データ削除の確保
瀧  日本は銀行API進んでいる EUは決済業務でのデータポータビリティ義務付け  クレジットカードの明細は結構、会社ごとに違う 決済前後でも違う  セキュリティはおまけしてはいけない要素
高  モビリティアズアサービス  どんな社会にするのか/しないのか
市  顔画像認識の問題 大阪、札幌  札幌の事案では境界線の踏み間違いがあったかも  専門家も一人じゃなくて二人ぐらい味方にしないと危ない  コンサートの入場管理では特に問題とされなかった  パーソナルデータを管理する統合プラットフォーム  顧客からの許諾の問い合わせに適切に回答できるように  社内体制も、データの攻めと守りで変えていくべき
津  パーソナルデータの利活用と監視社会  共謀罪 事前に察知するとはどうやるのか  人権問題と近接しているのではないか  騙し討ち、目的外利用は止めましょう  透明性の確保
板  法制度がやれることは結構難しい。制度側でやれるのは事前に相談を受けて、その結果をフィードバックすること。走りながら判例法的に積み上げていける。
Closing 柴崎亮介(東京大学空間情報科学研究センター教授)
2018もあります。データの運用は実際に始まっている。日本の銀行APIが先進的になりつつあるのは、実際に動いて、エビデンスができて来たから。 ユーザー側の意見も重要。危惧と期待、コミュニケーションの場を充実させていく。
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t-t-took · 7 years
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接吻の戯れ
大昔に自創作サイトに隠しページとして載せていた文章。あまりにも拙くてすぐに下げてしまったのですが、未練はあったので改稿しました。 相変わらず設定の説明がないとわかりづらい話ですが、とりあえず載っけときます。では以下よりどうぞ。 【接吻の戯れ】 「さて、と……」 だだっ広い食堂の中、彼女は僕の向かいの席で、自分の腰ぐらいまでもある大きな旅行鞄を、なんとか食卓の上に持ち上げた。厳つい真四角な革張りのそれが、ろうそくの眩い光を鈍く返している。彼女は鞄をぐるりと回し、大袈裟な装飾の施された金の留め金を自分の方に向けた。次の瞬間、ばちりと食堂中に響き渡るような音がして、椅子に座った僕は肩を跳ねさせた。彼女が、留め金を外したのだ。 「うーん」 舌先をちょっと噛んで首を傾げながら、彼女はスカートの裾をたくし上げると、椅子の上に足を乗せた。ぎし、と不吉な音がして、もう長いこと誰も座らせることのなかった椅子がわず��に傾ぐ。僕は小さく息を���んだが、そんなことにはお構いなしの彼女は鞄の底を掴んだかと思うと、次にはそれを思いっきりひっくり返した。勢い良く飛び出した中身が、テーブルクロスの上にぶちまけられる。いろんな形をした木切れのようなものが、あっちこっちに音を立てて散らばった。そして鞄から最後に零れた何かが、食卓を横切って転がり落ち、僕の膝の上にぽとりと乗った。 「あっ」 ガラス玉、だった。濃い碧色。夜の帳を下ろしたばかりの、東の空の色。或いはかつて本で読んだ、深い深い海の底の色。滑らかで決して大きくはないそれは、中に靄のような曇りを宿していて、その向こうを見透かすことはできない。僕は温もりを持たないそれを、燭台の灯にかざした。ぼんやりとした淡い影が、テーブルクロスの上に落ちた。 「綺麗な色だ」 僕がそう呟けば、彼女はなんてことないわ、と投げやりに返す。 「当たり前じゃない。この子の眼は、綺麗なのよ。だって、私の眼がそうだもの」 「……えっ?」 「さあ、それ、返して。眼がなきゃ何にも見えないじゃない」 自分の血の気がすうっと引くのが、分かった。ガラス玉をつまんだままの指が、悴む。言われるがままにテーブルに戻したそれは、まるで意思を持っているかのように、ころころとまた彼女の元へ転がっていった。その様を目で追い、彼女の眼を改めて見つめ、そして食卓の上の組木を見遣った時、何もかもを悟った。 元の姿も分からないほどに崩された、人の身体。ばらばらになった腕、喉、足、指、腰、鼻。大胆に、残酷に、分断された頭、腹、腿、胸、顔、肩……。開きっぱなしの鞄から覗く大小の球は、それらの継ぎ目だろうか。 それらは木でできているということを除けば、無惨にも切り刻まれた、哀れな人間の欠片だった。椅子の肘掛けを掴んだままで凍りついている僕を尻目に、彼女は腕を伸ばし、手元へと燭台を引き寄せた。彼女の眼窩の中、近づいた灯を映したその双眸は、碧く碧く透き通っている。その中に、さっき僕があのガラス玉の中に見た曇りは、ただの一点もありはしない。 「まあ、見ててごらんなさい」 ろうそくの火の向こうで、彼女は口の端を持ち上げて、にやりと笑った。 それから、作業が始まった。彼女は慣れた手付きで木片を身体の部位ごとに分け、器用に指を動かしていった。 白く傷のない、華奢な手の中で、一つでは意味をなし得ない木片たちが合わさり、確かな形を得てゆく。掌には五本の指がそろい、肩には二の腕が差し込まれた。繋ぎ合わされた腿と脛の間には、丸い膝が嵌め込まれる。微かに揺れるろうそくの赤い光のもと、欠片にうっすらと描かれていたはずの木目は消えて、それは本当の人間の肌さながらに見えた。彼女の手の中にあるものは確かに硬く、尖った木片なのに、それがつなぎ合わされた途端に、血と肉を備えた人間のように見えてしまうのだ。 「どういうことなの」 僕の動揺とも困惑とも、はたまた恐怖ともつかない感情とは裏腹に、彼女はいたって冷静だった。 「どういうことって、しっかり目を開けて見ている?この子を造ってあげているのよ。だってこんなにばらばらじゃ、自分で動けやしないのだもの」 彼女の眼差しを一身に浴びて、正しく彼女の手によって、そして僕の目の前で、ばらばらの木片は少しずつ、人の形を成していった。 「よし、と」 どのくらい経っただろうか、細身のろうそくはかなり短くなっていたような気がする。その明かりに淡く照らされ、さっきまで彼女が腰掛けていたはずの席には、彼が座っていた。 背の高さは、おそらく僕とあまり変わらないか、少し高いかだろう。やせた身体つきは確かに青年のそれで、さほど肉が付いているとは言い難い。椅子の背に寄りかかった首から上はがっくりと垂れ、両腕は肘掛けからだらりと落とされている。緩やかに下がった肩、ほんの少し骨ばった腕。長めに伸びて撥ねた髪は、彼女と同じ濃い茶色に染められている。彼女はそれを手櫛で軽く梳くと両耳の上だけを器用に編んで、首の後ろで残りの髪と合わせてまとめた。彼女が着付けてやった品のある装いは、彼にはやや大きく仕立てられているようだ。僕が机の向こう側からそれを眺めている間、彼女は彼の手に白い手袋をはめてやろうとしていたが、どうもうまくいっていないようだった。 「合ってないわね。大きくなったのかしら?今更ねえ」 僕の視線を感じたのか、彼女はそう呟くと、手袋を引っぱって外した。現れた長い五指は、そこに硬い継ぎ目が埋まっているとは考えられないくらい、しなやかで細い。その形の良い手を取ると、彼女はどこかうっとりとした表情で、その甲を自分の指で撫でた。 「ねえ、綺麗でしょう」 彼女の唇から、長い溜息が漏れる。彼女は手を離すと、今度は彼の顎を掴んで持ち上げた。 「ほら、とっても」 小さな顔。輪郭は彼女よりはやや鋭いけれど、とてもよく似ている。少し薄めの眉も、紅い唇も、瞼を縁取る長い睫毛も。ぴったりと閉じられたその薄い瞼の下には、あの碧色をしたガラス玉が嵌っているのだろう。 彼女に言われなくたって、非の打ち所などあるはずもないことは明らかだった。彼は、完璧だった。それは彼女の姿を初めて目にしたときと全く同じで、彼は今まさに、確かにここに存在していた。 「ねえ、ちょっと」 彼女の言葉が耳に届いて、僕はしばらく詰めていた息をようやく吐き出した。思いのほか僕は彼に見入ってしまっていたようだ――彼女の少し尖った声色から察するに、何度か呼ばれていたらしい。改めて顔を向けると、彼女は手招きした。 「こっちへ」 誘われるまま、無闇に長い食卓を椅子の背伝いに一歩ずつ、ぐるりと回って彼女の隣に立つ。そうすれば、彼がとても近くなる。 「ほら、生きてるみたいでしょう?」 その言葉に頷くほか、できることはなかった。左胸に耳を当てたら、きっと静かに脈打つ心臓の響きが聞こえてくるだろう。そんな確信が、彼をじっと見つめれば見つめるほど、僕の中に湧いてくる。間近で見る彼に再び目を奪われて、こくりとひとつ肯く僕を見て、彼女は悪戯っぽく笑った。 「あのね、そうしたら……」 そのまま彼女は僕の耳許に手を寄せて、ばら色の唇を近付けた。僕たち以外誰もいないと分かっているのに、その秘密めいた仕草は、僕の鼓動を速くさせた。彼女の唇が震えて、僕にしか聞こえない言葉を囁く。 「……えっ?」 途端に狼狽えた僕に、彼女はますます面白そうに笑う。 「でも生きてるって思うなら、できるはずよ。生きてる人にするみたいに、してみればいいんだから。きっとお話でも、読んだことがあるでしょう?」 おかしそうなその様子で、彼女が僕に何か隠している、と察しはついた。しかし強く拒まなければならない理由も、これといってなくて。強いて言えば、ちょっぴり気恥ずかしいという些細な感情だけ。目の前の彼に再び目を遣れば、今にも吐息が聞こえてきそうだった。触れてみたい。この手だけじゃなくて、この僕の身体で、一番柔いところで。この錆び切ってしまぅた身体にもまだ残っている、鋭く研ぎ澄まされた感覚で、触ってみたい……。 短く息を吐き、一歩、彼に近寄る。僕は、好奇心に負けたのだ。 「ちゃあんとやるのよ。軽くじゃ、だめ。そうねえ、愛し合ってるふたりみたいに」 最後に付け足された一言に、僕は思わず眉を顰めて彼女を振り返った。躊躇してしまった僕を、彼女はひらひらと手を振って急かす。 「ほら、早く」 「どうしろっていうの……」 「どうってことないわ。大丈夫よ、別に何も起こらないわ。起こっても、それはきっと素敵なことよ」 「素敵なこと?」 「いいから、早く!」 ぐずぐずしていても無駄だと諦めた僕は、膝をちょっと曲げて、腰を落とした。俯いた彼の顔を、ついさっき彼女がしていたのと同じように、軽く持ち上げる。肌は思ったよりも冷たくて、僕の乾いた指のわずかな熱が吸い取られるのがわかる。 やはり彼は、生きてはいない――僕は、そう感じた。幾ら生きているみたいと言ったところで、所詮はただの、精巧な木の人形。そう思えば、早まっていた鼓動も、少しは落ち着くような気がした。だって、見ただろう?ばらばらになって、食卓の上に散らばっていた彼が形を成してゆくその様を、まざまざと、この眼で。だから僕がこれからすることにも、きっと意味なんてありはしない。そう、これはきっと、我儘で悪戯好きな彼女の、ちょっとした気紛れなのだ。僕は、それに振り回されているだけ。そんな他愛もない戯れにほんの少し付き合ったところで、彼女の言う通り、何が起こるわけでもないだろう……。 彼の顎を支えていない方の手を後ろ頭へと回し、顔をこちらに傾かせる。そのせいで、彼の瞼が薄く開いた。顔を近づければ、その眼の中が見える。暗く曇って、煙のようなものが渦巻いていた。やはり、僕が手の中で見たものと同じ。ものを見ることのない眼。美しいけれど、何もないただのガラス玉。彼は、息をしない人形。 彼の口許に掛かった髪を指で払って、軽く息を吸う。あんまり顔を見つめたままなのも気が引けて、眼を閉じた。そのまま一瞬の逡巡の後、僕は自分の唇を、彼のそれに重ねた。 「ん……っ」 彼が座る椅子が、ぎしりと軋んだ。 僕の乾いて荒れてざらついた唇は、およそ誰かに口づけるには向いていないだろう。幼い頃から、誰かに口づけた記憶もあまりない。まだこの家に人がたくさんいた頃はそんなこともあったかもしれないけれど、もうその頃のことは霧の彼方のように遠く昔のように思える。少なくとも、誰かと愛を確かめ合うために口づけしたことなんて、僕はもうひとつも思い出せない。 僕は息も継げずに、目の前の人形に触れるだけのキスを続けていた。このあとどうすれば良いのかも、そもそもいつ止めたら良いのかさえも、分からない。彼女に背後から未だよ、と告げられた気がして、僕は口づけたまま、後ろに倒れそうな彼の頭を、支えていた手でぐっと起こした。しかし、どうも加減が悪かったらしい。人形の身体は案外に前のめりになり、次の瞬間ばきりと嫌な音が広間に響いた。 彼女のきゃっという小さな叫びが聞こえると同時に、椅子から滑った彼の身体が前にがくんと傾ぐ。彼のほぼ正面にいた僕は身を翻す間も与えられずに、倒れてくる人形と脚の折れた椅子をまともに受け止める羽目になった。とはいえ脆弱な僕に、そんな芸当ができるはずもないことは明らか。強かに硬い石の床に頭を打ち付けた僕は、あっけなく意識を失ったのだった。 *** 「何か、飲み物は?」 「要らないよ……」 「喉、乾いていないの?」 「乾いてはいる、けど……」 「けど?」 「飲みたくないし、飲めないから……あ、頭痛い」 一人で使うにはいささか広すぎる寝台に半分起き上がり、丁寧に包帯の巻かれた頭を押さえる。今の僕は長話ができるほど、調子がいいとは言い難いありさまだった。後ろ頭の辺りがずきずきと痛んで、軽い目眩が治らない。 眉を下げ酷くしょげた顔をした彼は、ごめんなさいとぽつりと呟くと、僕の枕元にそっと腰かけた。寝台のばねがきしりと小さく、音を立てる。 そう、僕のすぐそばに座って目を伏せているのは、まぎれもなく彼だった。ついさっきまでは、ばらばらに分断されて、鞄に詰め込まれていた木片。僕の目の前で彼女が全てを造り上げた、そして僕がこの唇で触れた、冷たい人形。それが今細く息を吐き、まばたきを繰り返している。俯いた、どこか憂えをたたえた横顔を、僕の眼前に晒している。 すらりと細い指が、顔に掛かった髪をおもむろに耳へと掛ける。手袋など嵌めていなくても、彼の手は十分に色白だった。露わになった輪郭にはもちろん木目など見えはしないし、指にあったはずの丸い継ぎ目もやはり消えている。頬と唇は食堂で見たときよりも明るく染まっていて、髪だって僕よりずっと艶やかな色をしているし……。少し背を丸めて腰掛けたその姿を目にするたび、さっきまでの光景がますます信じられなくなる。あれは、ただの夢、束の間の悪い夢だったって言うの……? ぐちゃぐちゃと際限なく思いを巡らせていたせいで、僕は彼にじっと見つめられていたことに気づかなかった。はっと顔を上げると、あの碧い瞳の中に、僕が映っているのが見えた。こちらを覗き込むその碧は深く、どこまでも透き通っている。僕が手の中で見たはずの曇りは、今やどこにもない。その不思議さに気を取られている間に、僕の頰に彼の手が触れた。少し冷たい指先の感触に驚いて、思わずひゃっと声が漏れる。 「ごめんなさい、でも大丈夫……?顔が真っ赤だ」 そう言われて、初めて顔の火照りに気づく。確かに熱っぽいけれど、頭を打って気を失った後だから、当然と言えば当然だろう。 「いいの、そんなに酷くないよ、多分」 彼の視線から逃げるように、僕は首を横に振った。誰かに心配されることがあまりにも久々で、胸がざわざわして仕方がなかった。顔が熱いのは、頭を打ったからだけじゃないかもしれない。 「なら、また少し眠った方が……。痛みも、忘れられるかもしないし。熱も引くよ」 彼はそう言うと、寝台から腰を上げた。 「じゃあ」 彼が、踵を返す。 その背を目にした途端、僕は喉がぐっと締まるような錯覚に陥った。行ってしまう、その一言が頭をかすめただけで、息ができなくなる苦しさに襲われる。 ――助けて、お願い、ひとりにしないで! はっと気づいたら、僕は前のめりになっていた。伸ばした手は、彼の服の裾を強く掴んでいる。 「どうしたの?」 彼が振り返って、碧色の瞳がもう一度、まっすぐ僕を覗き込んできた。ガラスの瞳のはずなのに繰り返すまばたきはやけにゆっくりで、ついつい見入ってしまう自分自身が愚かしい。深い深い瞳の底には、やはり僕が、僕だけが映っていた。荒く浅い息をぜいぜいと繰り返して、寝間着の襟から覗く胸を上下させている、惨めな僕の姿。 「……あの、もうちょっと」 からからの唇を渇いた舌で舐めたって何にも変わらないのに、僕はそうやって言葉をむりやりに切った。いざ言おうとすると気が引けて、子どもっぽいと馬鹿にされる気がして、一息でなんか言えるはずもなかった。 「……ここに、いて欲しいの」 絡められていた視線を無理に外して、伸ばしていた手も引っ込める。彼が、僕に向き直った。助けて欲しいのに、声が掠れて、思うように伝えられない。 「あとほんの、少しだけ」 涙が出そう、そう思ったけど、まばたきをしてぐっと堪えた。どうしてこんな気持ちになるのか、自分でもよく分からない。でも怖くて、ひとりになることが震えるほど、息の仕方も、心臓の動かし方も忘れるほど恐ろしくて、それを分かって欲しくて。 「僕が眠ったら、行ってしまって構わないから。わがままでごめんなさい、でも、でも……」 眼を見開いた彼の前で息も絶え絶えになって���縺れる舌でどうにか、拙い言葉を紡ぐ。乾いた唇が切れて、血の味がする。 冷たい、ただの人形に過ぎなかった彼が、こうして僕の目の前で息を呑み、僕の訴えを一心に聞いている。それは確かに、驚くべき事実だった。でも僕にとってそれより何百倍も奇妙だったのは、今まで誰にも助けを求められなかった僕が、こんなに必死になって、彼に縋り付こうとしていることだった。僕だって、誰彼構わずこんなに浅ましく縋る訳じゃない……一応、それなりの矜持があるから。けれども、そんなものかなぐり捨ててもいいと僕に思わせる何かが、彼にはあった。だから、僕はなりふり構わず、血を吐くような思いで、彼を引きとめようとした。今、そうしなければならないと、強く感じた。 そばにいて欲しい。何も要らない、何にもしなくていい、だからどうか、どうか僕のそばから離れないで。その綺麗な碧い瞳に、僕を、僕だけを映していて。もう二度と、ひとりになりたくないの。 寝台のばねがまた軋んで、僕は顔を上げる。僕には大きすぎる白い枕の隣に、彼は再び座っていた。身体をこちらに向けて、彼の少し冷たい手が、僕の半端に伸ばしたままになっていた腕を伝う。そして指の上に被さって、包み込んだ。 「いいよ。じゃあ、ここにいる」 そう告げて、彼は笑った。どこか安らぎを得たような、緊張の糸が切れたような微笑みだった。彼も、不安だったのだろうか――そんな思いが、胸をかすめる。 「何だって、貴方の言う通りに」 優しい声でそう言うと、彼は不意に、軽く被せていた掌で僕の手首を掴んだ。そしてそのまま、ぎゅっと力を込めて引き寄せる。僕の上体は平衡を失って、あっさりと彼のすぐそばに倒れ込んだ。顔を上げれば耳元へと、彼が口を寄せる。たったそれだけで頭がくらくらして、何も考えられなくなる。 「ねえ、貴方は僕に、生命をくれた。だから……」 僕の耳元に触れる彼の撥ねっ放しの髪が、くすぐったい。そうなのか。彼に生命を与えたのは、この僕なのか。そうだとすれば、この僕がまだ生き永らえていることにも、細やかながら意味があったと言えるのだろうか。こんな僕にも。こんなにちっぽけで、乾いていて、ひとりでは何にもできない僕にも。 「だから、僕がどんなに、どんなに貴方に尽くしても、貴方のくれたものを超えることなんかないよ」 その後のことは、あまり覚えていない。もともと調子もよくなかったし、きっとすぐに眠ってしまったのだろう。たった一つだけ記憶に残っているのは、僕の乾いて血の滲んだ唇に控えめに重なった、柔らかくて温かな感触だけ。 おしまい?
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