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#りおたむの逆輸入どや?
ymgsmk2 · 4 months
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吹替え版を視聴した後のゆやいさ(Yuya/Iggy)のイメージ
Yuyaは積極的に話しかけてきそうですき
勝鬨戦の流れはおおむね変わらないけど台詞改変でIggyちゃんがたくさんYuyaの名前を言うので(勝鬨比)、仲良し度が高く感じられてすごく良かった
個人的に日本語版の遊矢は、勝鬨くんについては終始「?」で乗越える障害としか見てなかったような印象だから、Yuyaも結構攻めの姿勢ではあったけどIggyちゃんに対してのぬくもりがあるように感じた
どっちも同じじゃん!って言われたらその通りなんだけどさ(違うのだ!!)
最後に、
アクロバットタワーのくだりを逆輸入してくださいおねがいします
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ari0921 · 3 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和六年(2024)1月23日(火曜日)
    通巻第8102号 
 中国の都市化比率は60%を超えて農村の荒廃に拍車
  農業人口の激減と農作物の輸入激増、そして食糧輸入国へ
*************************
 GM(genetically modified)とは、バイオ技術により遺伝子組み替え種子を意味する。
 中国農業部(MARA=農林水産省)は3年間の試験を経てGMトウモロコシ37品種とGM大豆14品種を承認した。
中国政府は都市化による農地激減、農家の労働力不足、農民の高齢化に加えて台風、洪水など天然災害による田畑の荒廃と砂漠化、慢性的水不足、過剰な化学肥料、土壌の劣化などで、農作物の自給自足体制が崩壊し、輸入が増えていることを憂慮してきた。
もとより中国の「三農問題」とは農民、農村、農業。経済成長による農民の都会への流失は深刻である。
農村もマンションやら高速道路などで嘗てのムラ意識は稀釈となりまた農耕具の機械化や近代化などは農業会社(旧「人民公社」)の官僚主義、日本のような農協システムはないため、マネジメントが機能せず、貧困が続いてきた。
 習近平政権は、公園を潰して農耕地への転換を強制するなど、ちぐはぐの農政の一方で、食糧安全保障の改善を重視している。
とくに国内生産と自給自足を確立するべく、2024年6月1日には「食糧安全保障法」が発効する。
GMに関して、食の安全、品質が所謂「科学者」、たとえば「ハイブリッドライスの父」袁龍平のように支持はされているが、民衆は生物学的な安全を懸念しており、また日頃からの政府への不信感が基底にあるためGM作物に対して拒否反応が強い。したがって商品化が遅れてきた。2018年の全国調査では47%がGMに対して否定的な見方をしており、14%がGMを中国を狙ったバイオテロの一種とみなしている。
 大豆は中国の食糧安全保障にとって極めて重要であり、動物用、人間用、工業製品用に区分けされている。
日本でも大豆は納豆、豆腐、醤油などに必需品。たしかに中国は大豆生産国であり、現在の生産量はおよそ 2100 万トンだが、同時に最大の大豆輸入国だ。
2023 年の中国大豆購入量は8500万噸、主に米国、ブラジル、アルゼンチンから輸入した。
2008 年から 2013 年の間に、中国国内の大豆生産専用面積は 24% 減少した。 
中国では大豆は牧畜の飼料にも多用される。大豆とトウモロコシが重要なのは中国の耕地面積の5億2254万ヘクタールのうちの1億2254万ヘクタールが放牧地である。
▼中国は食糧安全保障が優先課題なのだ
 
 食糧安全保障の改善は習近平政権の優先事項である。
国家の能力構築の強化を含む国家食料安全保障を確保するための8つの課題が提案され中央農村労働会議で確認された。
 遺伝子組み換え作物開発への投資は国有企業 (SOE) ならびに国有研究センター (MARA=直属の国立研究機関である中国農業科学院など) が担い、他方、民間でも種子会社は7600社以上ある。
ところが種子特許出願では世界第 1 位であるにもかかわらず、中国がもつ1225 件の特許の殆どが、中国農薬総公司(ケムチャイナ)が保有する。ケムチャイナは2017年スイスのアグリビジネスでGM開発企業の「シンジェンタ社」を430億ドルで買収し、世界最大の農薬・種子会社の一つとなった。ちなみに中国語の会社名表記は「先正達集団」(発音はまさしくシンジェンダ)。
同社は種苗業界でモンサント、デュポンに次ぐ世界第3位。2019年度の売上は約230億ドルであり、世界100ヵ国に49000人を越える従業員を抱えている。日本支社は殺虫剤などを取り扱ってい��。
逆にこのM&Aによって西側に警戒感を抱かせ、米国アーカンソー州などは中国企業の農地買収を禁止した。
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brygry · 2 months
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逆なんです。 『102歳のおじいちゃん』ではなく、『現役世代以下』が、現在進行系で命の選別をされてるの。若いほど。子供や赤ちゃんはより苛烈に。 『102歳の心臓病患者の命の選別』はされてないの。私達や、子供たちの命と人生が選別されてるの。 普通に考えて、逆であるべきしょそんなの。→ 人口動態的に絶対に持続不能な社会保障体制下においては、現行の老人社会保障を維持すればするほど『老人お世話係』にヒト・モノ・カネと時間が割かれ、国力は摩耗し、将来の老人社会保障が減少してしまう。つまり『時間差での命の選別』が生じます。 加えて今の老人の命を全力で支えれば支えるほど、 実物資源とサービス、並びに資金と時間を負担する現役世代は貧乏になる。社会全体も貧困化し、輸入物価は高騰する。 普通に考えて貧困は短命化圧力として作用するだろうから、『老人の命の選別をしないことは、現在進行系で間接的に現役の命の選別をしてる』ってこと。少なくとも人生の選別はしてる。 そして、これが一番残酷だけど、コスト負担が重いせいで結婚できず、子供を生む数もセーブされるので、赤ちゃんの命の選別もしてる。存在機会を奪う、という形で。 お年寄りに優しい『善人』の無自覚な残酷さ、分析するのも嫌になる。 なんでそんなに直接的疾病や老化にのみ着目するのだろう… MMT積極財政れいわ新選組脳の人が『財源に限界があると思ってるザイム真理教www』とか言ってくるだろうけど、労働力配分の問題であり、人口動態に起因する実物資源とサービス生産力と国際競争力の問題なので、円刷って撒いてもどうにもなりません。 ドル刷って撒けるなら別ですけどね
Xユーザーの渡(すあじ普及活動中)
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shintani24 · 3 months
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2024年2月2日
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貧乏によるストレスは離婚や介護よりも強く健康状態の悪化に関連していることが判明(Gigazine)2024年2月2日
人生には経済的な問題や配偶者との離婚、親の介護といったさまざまな問題が付きまとい、これらのストレスは精神だけでなく健康にも悪影響を及ぼします。イギリスの研究チームが行った新たな研究で、経済的なストレスはその他のストレス要因よりも強く健康状態の悪化に関連していることが示されました。
イギリスのユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンとキングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは、さまざまなタイプの慢性的なストレスが高齢者の健康バイオマーカーとどのように関連しているのかを調査しました。
研究には、50歳以上のイギリス人を追跡調査したEnglish Longitudinal Study of Ageing(イギリス老化縦断研究)が2008~2012年にかけて収集した合計4934人のデータが用いられました。被験者は面接や自己記入のアンケートに回答したほか、看護師によるバイオマーカーの採取を受けました。今回の研究に用いられた4934人の年齢の中央値は65歳でした。
今回の研究で調査されたストレス要因は、将来的に必要な経済的リソースが枯渇する可能性がある「経済的なストレス」、過去1年間に私生活で成人の介護を行っていた「介護のストレス」、歩行やしゃがむといった行動に困難がある「障害のストレス」、長年の病気や健康問題により活動が制限される「病気のストレス」、過去2年以内に親や配偶者との死別を経験した「死別のストレス」、過去2年以内に離婚を経験した「離婚のストレス」の6つでした。
また、被験者の健康状態のリスクは、ストレスに反応して産生されるホルモンのコルチゾール、炎症への免疫反応に関連するCRPとフィブリノゲン、老化と長寿に関連するIGF-1という血液中の4つのバイオマーカーを通じて測定されました。
分析の結果、何らかのストレスにさらされていると報告した被験者は、4年後の追跡調査で高リスクのカテゴリーに分類される可能性が61%高まりました。この結果は遺伝的要因や年齢、性別、ライフスタイル、調査開始時点の健康状態といった要因を除外しても確認されました。
また、複数のストレスを持っていた被験者では、ストレス要因が増えるごとに高リスクカテゴリーに分類される可能性が19%増加しました。ところが、「経済的なストレス」のみを報告した人は、それだけで4年後に高リスクカテゴリーに分類される可能性が59%も高くなることが判明しました。つまり、「経済的なストレス」はその他のストレス要因よりも強く健康状態の悪���に関連していたというわけです。
経済的なストレスが健康により強い悪影響を及ぼす理由について、論文の筆頭著者でユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの博士研究員であるオデッサ・ハミルトン氏は、経済的なストレスは生活のさまざまな側面に関与しているからかもしれないと指摘。経済状況の悪化は家族間の対立や社会的な疎外につながるほか、最終的には飢餓やホームレス状態などに陥る可能性もあるとのこと。ハミルトン氏は、「今回の研究では、経済的ストレスが生物学的健康に最も有害であることがわかりましたが、これを確立するにはさらなる研究が必要です」と述べました。
今回の研究結果は、必ずしもストレスが長期的な健康問題を直接引き起こしていると証明したわけではありません。しかし、ストレスが高齢者の体に大きな影響を与えており、ストレス源によって身体的影響が異なる可能性を示唆しています。
ハミルトン氏は、「免疫系と神経内分泌系がうまく連携して機能すれば、体のホメオスタシス(恒常性)が維持され、健康が保たれます。しかし、慢性的なストレスはこの生物学的経路を乱すため、病気につながる可能性があります」と説明しました。
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被爆者団体「まだまだ戦わなければ」 引き続き「黒い雨」訴訟支援など確認 広島(RCCニュース)2024年2月2日
広島県被団協の代表者会議が2日、広島市で開かれ、引き続き「黒い雨訴訟」の支援などを続けていくことを確認しました。
広島県被団協 恒例の「新春代表者会議」には、県内各地の被爆者団体など、約40人が出席しました。
広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)箕牧智之 理事長 「被爆から79年、高齢化でこうした集会は集まりにくいが、戦争犠牲者・原爆犠牲者は、まだまだ戦わなければならない」
現在、被爆者の高齢化で、団体の存続が課題となっています。坂町にある被爆者団体は、高齢化を理由にいったん解散したものの、被爆2世などで再結成し、黒い雨訴訟の相談会のチラシを配る活動などをしたということです。
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原爆投下直後に降った「黒い雨」をめぐっては、援護対象区域を広げた国の新基準でも、被爆者手帳の申請を却下された人たちが、取り消しを求める裁判を続けています。
厚生労働省の有識者検討会では、現時点で降った範囲を判定することは困難だとしていますが、広島県被団協は引き続き、被爆者の救済を国に求めていくとしています。
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「公園内は軍施設と一体でそのメッセージは『戦争』」 被団協の講師団がパールハーバー視察報告 広島市の姉妹公園協定をめぐって(RCCニュース)2024年2月2日
広島市が、平和公園と姉妹公園協定を結んだハワイの「パールハーバー国立記念公園」について、協定に異議を唱えている市民団体が、現地視察の報告会を開きました。
アメリカ・ハワイ州にあるパールハーバーには、アメリカ軍の基地や、1941年の真珠湾攻撃で亡くなった兵士などを追悼する記念館などがあります。
広島市は、去年6月、パールハーバー国立記念公園と平和公園は「共通の理想を達成するために、国際協力と相互利益を促進する」として、姉妹公園協定を締結しました。
被爆者などでつくる団体は先月、現地を視察した報告会で、公園は軍の施設があるため、自由に撮影ができないことなどを紹介しました。
広島市は、姉妹公園協定の対象を、ビジターセンター周辺とアリゾナ記念館など4施設に限定し、軍の施設は含めないとしています。
しかし団体は、対象の施設が、核兵器の威力や開発を誇る軍の記念館や基地と隣り合っていることから、「公園内は一体で、目に飛び込んでくるのは『戦争』というメッセージだ」と訴えました。
佐久間被団協平和学習講師団 山根岩男さん 「『ノーモア・広島』『核兵器廃絶で平和を』と訴えていくことと真逆のような、『油断するな 戦争に備えよ』『抑止力こそ強化すべき』と訴えている」
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広島でしか買えない 人気の「むさし」と「うえの」の弁当 新幹線で大阪に直送(RCCニュース)2024年2月2日
広島でしか買うことのできない人気の弁当を、大阪のイベントで販売するために、新幹線で直送しました。
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広島駅の新幹線ホームです。出来上がったばかりの「むさし」の「若鶏むすび」が、新幹線の到着を待っていました。JR大阪駅で開かれている広島・山口の人気商品を販売するイベントに、新幹線で素早く届けるためです。
記者 「スタッフ用の入り口が開きました。新幹線が停車する1分の間に積み込みが行われます。今、むさしのお弁当が運びこまれました」
「むさし」に加えて「うえの」の「あなごめし」という広島でしか買えない人気弁当を、イベントの期間中、4回新幹線でスピード輸送するということです。
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むさし新幹線店 沖田隆次 店長 「大阪のお客様に召し上がっていただいて、広島に行きたいなと思っていただければ光栄です」
JR西日本は、荷物を早く定時で運べる新幹線の活用を、検討していくということです。
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「私たちの病院を助けて」病床ひっ迫、疲労の蓄積 被災地の医療は課題山積(石川テレビ)
被災地の医療は課題が山積みです。珠洲市の診療所は断水が続き十分な医療が行えていません。奥能登の医療体制は綱渡りの状態が続いています。
珠洲市内にある小西医院。普段は内科、循環器内科、小児科の3つの診療をしています。しかし、今はかかりつけ患者への薬の処方だけです。
小西 堅正院長「(正院地区は)いわゆる電気の復旧も一番遅かったんです。サーチライトやってそれでもなかなかカルテも散らばって診療にならないので、やっぱりこれは無理があった」
地震発生後は停電のため電話も使えず、体にカイロを貼り懐中電灯などで辺りを照らしながら再開に向け準備をしてきたそうです。
電気が通ったのは地震から22日目。今は1日に20人から30人ほどの患者が薬の受け取りにやって来るそうです。
小西 堅正院長「金沢に避難された患者さんから『元気でいますよ』と電話だけかかって来ることもあるんです。無理して頑張っても誰も(珠洲市に)いなくなるんじゃないかなと心が折れそうになるときも実際ありましたけど、そうやって『自分らも必ず戻るから頑張ってね』と言われると、やっぱり自分ももうちょっと頑張らんといかんなと元気づけられる。(人手不足などもあるが)人的支援もいただきながら少しずつ戻していければと思っています」
一方、こちらは七尾市の恵寿(けいじゅ)総合病院。病床のひっ迫に危機感を募らせています。
恵寿総合病院 神野 正博理事長「非常に病床はひっ迫していて空いているベッドは10数床ということで、救急患者を受け入れるためにその10数床をどうやって空けるかを考えながらいろいろと患者の流れをつくっています」
別館の一部で天井が崩落するなどの被害が発生。スタッフのおよそ1割は現在も避難所など自宅以外からの通勤を余儀なくされています。手術や透析などの病院機能はこれまでにほぼ全て回復しましたが、被災地の医療現場では先行きの見えない状況が続いています。
恵寿総合病院 神野 正博理事長「(この病院は)手術などがちゃんと機能しているという意味で、(今後)療養だけの患者さんはここではなくて他のところで受けていただくという形が必要だと思います。職員が非常に疲弊しています。全職員の10パーセントくらいは自分の家以外から、全体の3パーセント程度の方は避難所から出勤しているんですね。全国の病院に呼びかけているんですけども、私たちの病院を助けてくださいと。少し職員を休ませて、そして長持ちさせるということが必要かなと思っています。これからの医療を止めないために、私たちがいま一番必要なのは人材の支援だと思っています」
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2月2日夜、直径約290mの小惑星が地球付近を通過 NASAも監視中(Forbes)2024年2月2日
スタジアムサイズの小惑星が日本時間2月2日金曜日の夜に地球の近くを通過する。そして、そのサイズと地球への接近距離のため、NASAの科学者らは危険がないか監視している。
直径約290mの小惑星が、秒速約18kmで地球から約270万km(月までの距離の約7倍)以内のところを通過するとNASAのジェット推進研究所は発表した。
「2008 OS7」と呼ばれるその小惑星は、太陽を962日周期で周回しているため、次に戻ってくるのは2026年となるが、その次に地球へ接近する2037年では、地球から約1600万kmの距離を通過する見込みだ。
NASAは、地球から約750万km以内に接近する直径140m以上の天体を「潜在的に危険な小惑星」に分類しているため監視している。
地球付近を通過するのは日本時間2月2日金曜日の午後11時41分頃と予測されている。肉眼で見えることはできないが、NASAがバーチャル小惑星トラッカーを提供して小惑星の位置をリアルタイムで伝えているほか、Virtual Telescope Projectがライブ中継を行う。
小惑星は惑星と同様に太陽を周回している岩石質の天体だが、惑星よりずっと小さいとNASAは説明している。約46億年前に太陽系が形成された時の残骸からできている。小惑星2008 OS7は、アポロ群と呼ばれる地球軌道と交差する可能性のある1万8232個の小惑星からなるグループに属している。
近年NASAは、地球に接近する小惑星の脅威をより深刻に捉えている。2022年のDARTミッションでは、小惑星の軌道を変更するテストを行った。NASAは探査機を宇宙に飛ばして小惑星に衝突させ、その公転周期を32分短くした。さらにNASAは、地球に接近しているベンヌと呼ばれる小惑星を研究するミッションで探査機OSIRIS-RExを送り込んだ。同探査機は小惑星の標本を採取し、2023年9月に地球に届けたが、発見内容は未だに公開されていない。科学者らは、ベンヌが2182年に地球に衝突する可能性を信じており、それがベンヌの探査が行われている理由だ。OSIRIS-RExミッションの科学者チームは、ベンヌが2182年に、テキサス州サイズの領域に2700分の1の確率で衝突する可能性があると考えている。Icarus誌に掲載された2023年の論文による。
2月2日に地球近傍を通過する小惑星は2008 OS7だけではない。あと2つ小惑星が近づいている。小惑星2024 BJ3は今年発見された直径約21mの飛行機サイズの小惑星だ。2008 OS7よりもずっと近い86万km以内に接近する。小惑星2024 BP1も飛行機サイズだがやや大きい直径約40mほどで、この中では最も遠い340万km付近を通過する。
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samantha-dan564 · 4 months
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この手の話題はすぐに政治的な話題になるけど、俺は決してそれについては触れないし、返信とかでそれに触れることも認めない。政治について語りたいなら独自にエントリをつくってほしい
※センシティブな話題なので「俺の主張など興味ない」人のためにここで折り返します。ついでに言うと返信とかはいらないです。俺は他人の「主張」に興味はありませんし、白黒つけたいなら「あなたは正しい俺が間違ってる」で構いません
で、まあ何かといろいろ言われるインドネシア高速鉄道だけど、システム自体はちゃんと回ってるしじっくり育てていけばいいんじゃないかと思ってる。特に問題があるとは思ってない
よく日本の新幹線が負けただのなんだの言うけど、単純に日本の新幹線のセールスポイントがインドネシアに響かなかったのと、政治的な駆け引きで負けた。ただそれだけのことだと思ってる
後者については俺は一切語らないけど、前者についていえば日本の新幹線の持つ「高度な安全性」や「稠密なシステム」、「市街地でも70db以下の静粛性」ってはたしてインドネシアで必要だったの? って話で「そこそこの安全性で安く維持運営できるシステム」が欲しいネシアに対して日本の新幹線の利点ばかり喋ったところでそりゃ響かないと思う。せいぜい入札の当て馬にちょうどいいなって思われる程度じゃないかな?
日本人だと「安全」に高い価値を見出す人が多いから妙に聞こえるかもしれないけど、国によっては「安全」にそこまで高い価値を見出しているとは限らない。手間のかかる超安全システムよりもそこそこ安全でシンプルなシステムを望む顧客もいるってことが分からないことも多いんだよね
ぶっちゃけ命の値段がそこまで高くない国なら、お金をかけて事故を起こさないことよりも、事故を起こしたときに支払う保険料のほうが安いなら多少の安全性は損ねてもいい、そう考えるところだってあるんですよ。ネシアがそうだとは言ってないけど
別の視点で見てみればこういうことですよ。たとえばアルストムが日本に対し「欧州規格でインターオペラビリティに優れた弊社の高速鉄道はいかがですか?」なんて言われたところで日本の鉄道事業者にはまったく響かないわけですよ。だって島国の日本にインターオペラビリティなんてプライオリティ低いし、それよりもメインテナンスフリーで高効率で超安全で高い輸送力を誇る軽量な鉄道車両が必要なわけじゃないですか
だから、俺個人の感想だと日本は「新幹線を押し売り」するのではなく、もう少し相手が何をいくらで欲しがっているのか分析してもいいんじゃないかと思うんだよね
E5系やN700Sが優れた電車であることは疑う余地がないんだけど、相手がそれを欲しがってるかどうかはまた、別の問題でしょ? ぶっちゃけ日本の新幹線って日本の環境に最適化され過ぎて、他国で使えるところあまりないと思いますよ?
高速鉄道は環境に最適化されるんです。トンネルがなければ新幹線の15mにも及ぶノーズも、ボディマウント構造の床下機器もいらない。5mのノーズに最低限カバをかけて、力任せに引っ張ればいい。それをやってるのがTGVでしょ? あの形はフランス��いう国土に最適化されたデザインなんですよ。一方でドイツは軸重18tを許容してスラントノーズの動力半集中式にした。ドイツの環境ではそれが最適だった。でもフランス(LGVは軸重17t)はかなり末期までICEのフランス乗り入れに難渋を示しましたよね
これが高速鉄道の難しさなんですよ
そもそも日車も日立も近車も今抱えてる受注でいっぱいいっぱいじゃないのかな…
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cnnewsworld · 5 years
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猛毒除草剤 米モンサント社製ラウンドアップ 発がんリスク「41%増」の研究結果も
被害続出し各国で使用禁止に
 アメリカ・カリフォルニア州地方裁判所の陪審は19日、モンサントの除草剤であるラウンドアップが、がん発生の「事実上の要因」であるとの評決を下した。アメリカでは昨年も同州サンフランシスコの連邦地裁が、ラウンドアップ使用でがんを発症した男性の訴えを認め、モンサント社に2億8900億㌦(約320億円)の支払いを命じている。ラウンドアップの危険性は国際機関も警鐘を鳴らしており、世界的には販売を禁止する国も多い。だが日本ではこうした世界的な流れに逆行するかのように、政府が安全性を認めるだけでなく、規制を大幅に緩和し販売を促進している。専門家や消費者団体はラウンドアップの危険性を訴える声を上げているが、大手メディアは政府やモンサントなど多国籍企業に忖度して沈黙しており、日本国内での認知度は低い。
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ホームセンターで販売されているラウンドアップ
カリフォルニア州地方裁判所の陪審が19日、ラウンドアップががんを発生させた 「事実上の要因」 だったとの評決を下し、70歳の男性の訴えを認めた。同氏はモンサントの除草剤ラウンドアップを長年使用し、喉に悪性リンパ腫を患ったとし、モンサント側を相手どって争っていた。同氏は1980年から2012年にかけ、カリフォルニア州北部ソノマ郡の自宅でラウンドアップを定期的に使用していたが、その後がんの一種である非ホジキンリンパ腫と診断された。
 ラウンドアップについては、環境保護運動家や専門家が長年発がん性を指摘しているグリホサートが含まれている。陪審はがんを発症した大きな要因がグリホサートだったのかどうかについて判断を求められていたが、これを認めた。
 アメリカでは昨年8月にもサンフランシスコ州の裁判所がモンサント社に2億8900万㌦の損害賠償金の支払いを命じている。訴えたのは学校の校庭を管理する仕事をしていた46歳の男性で、2012年に学校の害虫・雑草防除の仕事をするために雇われ、ラウンドアップを年に20~30回ほど校庭に散布していた。ある日、散布するホースが緩んだはずみに薬剤を体に浴び、数カ月後に発疹が出て日増しに悪化し、2014年に非ホジキンリンパ腫と診断された。男性はラウンドアップの使用が原因で、末期がんを患ったとして訴えていた。陪審員は 「ラウンドアップの主成分である“グリホサート”に発がん性が考えられるにもかかわらず、モンサントはその危険性を十分に伝えていなかった」 として、全員一致で男性の訴えを認めた。
 ラウンドアップは、1970年にアメリカ企業のモンサント社が開発した除草剤で、有効成分名はグリホサートイソプロピルアミン塩。なお、ラウンドアップの生産・販売権は現在、開発元のモンサントを昨年買収・吸収したドイツ製薬大手バイエルが保有する。
 モンサント社は1901年にアメリカのミズーリ州で創業され、1960~70年代にはベトナム戦争で米軍が使用した枯れ葉剤を製造した企業として有名だ。世界最大のアグリビジネスをおこなう多国籍企業として名を轟かせてきたが、とりわけ除草剤とこれに耐性を持つ遺伝子組み換え種子のセット販売を世界規模で拡大させることで世界市場を独占してきた。
 広大な農地の除草作業の手間を省くために、あらゆる植物の成長をストップさせ枯らしてしまう毒性の強い除草剤と、その農薬にも枯れずに耐えうる遺伝子組み換えをした作物(大豆)を開発し、販売することによって大量の作物生産をおこなっている。
 モンサント社は世界の遺伝子組み換え市場を支配しているが、同社の売上をけん引する一つが除草剤ラウンドアップだ。同社はラウンドアップとそれを散布しても枯れない遺伝子組み換え作物をセットで農家に販売してもうけてきた。世界の種子市場の7割弱、世界の農薬市場の8割弱が、モンサント、デュポン、シンジェンダなどの遺伝子組み換え多国籍企業6社によって支配されている。
 日本でのラウンドアップの商標権と生産・販売権は、2002年に日本モンサントから日産化学工業へ譲渡された。日産化学は現在は三代目となる「ラウンドアップマックスロード」を販売しているが、初代の製品は特許が切れており、ジェネリック品がホームセンターや100円ショップでも安く売られている。
 近年ラウンドアップの主成分であるグリホサートの危険性に警鐘が鳴らされている。
 アメリカの医師の1人は2010年に、アルゼンチンの大豆生産地域に住む6万5000人を調査し、過去15年間でがんの発生率が急増していることを明らかにした。そこでラテンアメリカでは、遺伝子組み換え(GM)作物に大量の除草剤を撒いていることの関連を指摘した。この地域では、肺がん、前立腺がん、乳がんの発生率が国際平均と比べて2~4倍になった。
 さらに別の研究者はラテンアメリカ、アメリカ、ヨーロッパなどで、モンサント社のラウンドアップの使用拡大が、脳出血やリンパ腫など重大な病気の発生と関連していることをつきとめている。
 遺伝子組み換え作物と除草剤のラウンドアップ���セットで販売する強引な商法が広まるなかで、農家やその周辺住民に深刻な健康被害が起こっていることが社会問題化してきている。さらに、猛毒のグリホサートがついた遺伝子組み換え作物が大量に生産されて出荷され、最終的には消費者の口に入ることの危険性が指摘されている。
 2015年3月20日には、WHO(世界保健機関)の下部組織である国際がん研究機関は除草剤グリホサートを、2番目にリスクの高いグループ2Aに指定した。2Aとは、「動物実験での発がん性確認」「人間ではデータ不十分」というもので、人に対しては「おそらく発がん性がある」という分類だ。
 また、アメリカの国立がん研究所、国立環境健康科学研究所、環境保護庁、国立職業安全健康研究所の共同プロジェクトであるAHSは、ラウンドアップと急性骨髄性白血病との関連性に関する研究を発表した。
 2017年6月26日にはアメリカのカリフォルニア州環境保健有害性評価局が、同州で定める通称プロポジション65の物質リストに、発がん性物質としてグリホサートを加えると声明を出した。
 さらに今年2月には、ワシントン大学の研究チームが「グリホサートにさらされると、がんのリスクが41%増大する」との研究結果を学術誌に発表した。同チームはこれまでに発表された調査結果を検証した結果、グリホサートを主成分とする除草剤と、免疫系のがんである非ホジキンリンパ腫のリスクの増大との因果関係が認められたと発表した。同チームはまた、除草剤散布を専門とする5万4000人余りを対象に2018年に実施した実態調査結果もあわせ、因果関係があると結論づけた。
 アメリカではラウンドアップが原因で非ホジキンリンパ腫を発症したという訴えもあいついでおり、2017年までに800人以上がモンサントを提訴し、翌年には原告の数が数千人に膨れあがった。
世界的には規制する流れ
 ラウンドアップはアメリカのみならず世界各国で販売されており、ラウンドアップの販売中止やグリホサートの使用禁止措置をとっている国も多い。フランスやオランダはすでに禁止しており、ドイツ、イタリアなど世界33カ国が2~3年後には禁止することを表明している。
 フランス政府は今年1月15日、除草剤ラウンドアップとその関連商品の販売を禁止した。この販売禁止の決定に先駆けて南仏リヨンの行政裁判所は、規制当局が安全上の懸念を考慮せずにラウンドアップの販売許可を出したとする判決を下した。フランス食品環境労働衛生安全庁は判決を受けた声明で、「ラウンドアッププロ360」の販売は即日禁止されたと発表した。
 オランダ議会も2015年末をもってグリホサートの使用禁止を決定した。ブラジルでは2015年3月25日、連邦検察官が司法省に対して、グリホサートを暫定的に使用禁止とするように求めた。
 ロシアでは2014年4月5日、ロシア政府最大与党の統一ロシアが、ラウンドアップ耐性遺伝子組み換え食品の輸入を禁止した。スリランカでも2014年5月12日、政府がラウンドアップの販売を禁止し、2015年6月11日にはグリホサートの輸入を禁止した。
 デンマークでは2003年9月15日、政府がグリホサートの散布を禁止した。デンマーク・グリーンランド地質調査研究所がおこなった検査で、グリホサートが土壌を通り抜けて地下水に到達し、飲料水として許容されている五倍の濃度で地下水を汚染していることを発表したことを受けての決定だった。
日本は逆に大幅な緩和 背後に多国籍企業
 日本での動きはこうした世界的な流れに逆行している。
 WHOがグリホサートに発がん性の懸念を指摘した4日後の2015年3月24日、日産化学は直ちに「グリホサートに発がん性はないと判断している」との声明を出した。翌2016年7月12日には、内閣府食品安全委員会が「グリホサートに発がん性、遺伝毒性は認められなかった」との結論を出した。遡れば2000年5月には日本農薬学会が「グリホサートは毒物ではなく普通物」との見解を示している。
 さらに昨年12月、厚生労働省はグリホサートの残留基準値を大幅に緩和した。たとえば小麦で6倍、ライ麦やソバで150倍、ヒマワリの種子では400倍に引き上げた。これは日本の大手メディアはまったく報道していない。
 アメリカでは、小麦の収穫量を増やすために収穫直前になってグリホサートをまくことが認められている。これによって大量のグリホサートが残った小麦が輸出に回される。残留基準値が低いと日本への輸出が困難になるという背景があり、規制緩和はアメリカ側の圧力によるものだ。
 国内で流通する小麦の約90%(約50%がアメリカ産)は輸入品であり、これらの小麦にはグリホサートが収穫前に散布されている可能性がきわめて高い。今年1月、消費者団体がスーパーで販売されている大手製粉会社3社の小麦製品を調査したところ、12商品中5つからグリホサートが検出された。ちなみにアメリカで食の安全を訴える市民団体の調査では、小麦を使用したスナック菓子からもグリホサートが検出されており、加熱しても分解されにくいことがわかっている。
 大手製粉会社3社の見解は「外国産小麦は輸入時に農水省が残留農薬に関する検査を実施し、安全性を確認したうえで製粉会社に売却している。残留基準は人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚労省により認定されている」といったもので、「問題なし」との対応をとっている。
 世界的にモンサント社の除草剤ラウンドアップの販売規制に動くなかで、日本政府は「安全だ」とお墨付きを与え、規制緩和に動いている。
 これはまた、安倍政府が昨年四月から主要農作物種子法(種子法)を廃止したこととも関連していることが指摘されている。
 種子法は戦後間もない1952年に、国民の食料確保に不可欠な優良な種子を、公共財として守っていくという基本的な考え方のもとで制定された。モンサント社などアグリビジネス関連の多国籍企業は遺伝子組み換え種子と除草剤をセットで販売しており、種子法はモンサントなどの種子ビジネスにとって邪魔な存在であった。
 猛毒で発がん性が確認されている除草剤ラウンドアップを、「安全」とだまして販売を促進するのは、国家的詐欺にほかならず、国民の生命を著しく危険に晒す行為といえる。
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annjapanenews · 5 years
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世界中が禁止するラウンドアップ 余剰分が日本市場で溢れかえる
遺伝子組換え作物輸入とセットで広がる
アメリカ・カリフォルニア州地方裁判所の陪審は19日、モンサントの除草剤であるラウンドアップが、がん発生の「事実上の要因」であるとの評決を下した。アメリカでは昨年も同州サンフランシスコの連邦地裁が、ラウンドアップ使用でがんを発症した男性の訴えを認め、モンサント社に2億8900億㌦(約320億円)の支払いを命じている。ラウンドアップの危険性は国際機関も警鐘を鳴らしており、世界的には販売を禁止する国も多い。だが日本ではこうした世界的な流れに逆行するかのように、政府が安全性を認めるだけでなく、規制を大幅に緩和し販売を促進している。専門家や消費者団体はラウンドアップの危険性を訴える声を上げているが、大手メディアは政府やモンサントなど多国籍企業に忖度して沈黙しており、日本国内での認知度は低い。
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ホームセンターで販売されているラウンドアップ
カリフォルニア州地方裁判所の陪審が19日、ラウンドアップががんを発生させた 「事実上の要因」 だったとの評決を下し、70歳の男性の訴えを認めた。同氏はモンサントの除草剤ラウンドアップを長年使用し、喉に悪性リンパ腫を患ったとし、モンサント側を相手どって争っていた。同氏は1980年から2012年にかけ、カリフォルニア州北部ソノマ郡の自宅でラウンドアップを定期的に使用していたが、その後がんの一種である非ホジキンリンパ腫と診断された。
 ラウンドアップについては、環境保護運動家や専門家が長年発がん性を指摘しているグリホサートが含まれている。陪審はがんを発症した大きな要因がグリホサートだったのかどうかについて判断を求められていたが、これを認めた。
 アメリカでは昨年8月にもサンフランシスコ州の裁判所がモンサント社に2億8900万㌦の損害賠償金の支払いを命じている。訴えたのは学校の校庭を管理する仕事をしていた46歳の男性で、2012年に学校の害虫・雑草防除の仕事をするために雇われ、ラウンドアップを年に20~30回ほど校庭に散布していた。ある日、散布するホースが緩んだはずみに薬剤を体に浴び、数カ月後に発疹が出て日増しに悪化し、2014年に非ホジキンリンパ腫と診断された。男性はラウンドアップの使用が原因で、末期がんを患ったとして訴えていた。陪審員は 「ラウンドアップの主成分である“グリホサート”に発がん性が考えられるにもかかわらず、モンサントはその危険性を十分に伝えていなかった」 として、全員一致で男性の訴えを認めた。
 ラウンドアップは、1970年にアメリカ企業のモンサント社が開発した除草剤で、有効成分名はグリホサートイソプロピルアミン塩。なお、ラウンドアップの生産・販売権は現在、開発元のモンサントを昨年買収・吸収したドイツ製薬大手バイエルが保有する。
 モンサント社は1901年にアメリカのミズーリ州で創業され、1960~70年代にはベトナム戦争で米軍が使用した枯れ葉剤を製造した企業として有名だ。世界最大のアグリビジネスをおこなう多国籍企業として名を轟かせてきたが、とりわけ除草剤とこれに耐性を持つ遺伝子組み換え種子のセット販売を世界規模で拡大させることで世界市場を独占してきた。
 広大な農地の除草作業の手間を省くために、あらゆる植物の成長をストップさせ枯らしてしまう毒性の強い除草剤と、その農薬にも枯れずに耐えうる遺伝子組み換えをした作物(大豆)を開発し、販売することによって大量の作物生産をおこなっている。
 モンサント社は世界の遺伝子組み換え市場を支配しているが、同社の売上をけん引する一つが除草剤ラウンドアップだ。同社はラウンドアップとそれを散布しても枯れない遺伝子組み換え作物をセットで農家に販売してもうけてきた。世界の種子市場の7割弱、世界の農薬市場の8割弱が、モンサント、デュポン、シンジェンダなどの遺伝子組み換え多国籍企業6社によって支配されている。
 日本でのラウンドアップの商標権と生産・販売権は、2002年に日本モンサントから日産化学工業へ譲渡された。日産化学は現在は三代目となる「ラウンドアップマックスロード」を販売しているが、初代の製品は特許が切れており、ジェネリック品がホームセンターや100円ショップでも安く売られている。
 近年ラウンドアップの主成分であるグリホサートの危険性に警鐘が鳴らされている。
 アメリカの医師の1人は2010年に、アルゼンチンの大豆生産地域に住む6万5000人を調査し、過去15年間でがんの発生率が急増していることを明らかにした。そこでラテンアメリカでは、遺伝子組み換え(GM)作物に大量の除草剤を撒いていることの関連を指摘した。この地域では、肺がん、前立腺がん、乳がんの発生率が国際平均と比べて2~4倍になった。
 さらに別の研究者はラテンアメリカ、アメリカ、ヨーロッパなどで、モンサント社のラウンドアップの使用拡大が、脳出血やリンパ腫など重大な病気の発生と関連していることをつきとめている。
 遺伝子組み換え作物と除草剤のラウンドアップをセットで販売する強引な商法が広まるなかで、農家やその周辺住民に深刻な健康被害が起こっていることが社会問題化してきている。さらに、猛毒のグリホサートがついた遺伝子組み換え作物が大量に生産されて出荷され、最終的には消費者の口に入ることの危険性が指摘されている。
 2015年3月20日には、WHO(世界保健機関)の下部組織である国際がん研究機関は除草剤グリホサートを、2番目にリスクの高いグループ2Aに指定した。2Aとは、「動物実験での発がん性確認」「人間ではデータ不十分」というもので、人に対しては「おそらく発がん性がある」という分類だ。
 また、アメリカの国立がん研究所、国立環境健康科学研究所、環境保護庁、国立職業安全健康研究所の共同プロジェクトであるAHSは、ラウンドアップと急性骨髄性白血病との関連性に関する研究を発表した。
 2017年6月26日にはアメリカのカリフォルニア州環境保健有害性評価局が、同州で定める通称プロポジション65の物質リストに、発がん性物質としてグリホサートを加えると声明を出した。
 さらに今年2月には、ワシントン大学の研究チームが「グリホサートにさらされると、がんのリスクが41%増大する」との研究結果を学術誌に発表した。同チームはこれまでに発表された調査結果を検証した結果、グリホサートを主成分とする除草剤と、免疫系のがんである非ホジキンリンパ腫のリスクの増大との因果関係が認められたと発表した。同チームはまた、除草剤散布を専門とする5万4000人余りを対象に2018年に実施した実態調査結果もあわせ、因果関係があると結論づけた。
 アメリカではラウンドアップが原因で非ホジキンリンパ腫を発症したという訴えもあいついでおり、2017年までに800人以上がモンサントを提訴し、翌年には原告の数が数千人に膨れあがった。
世界的には規制する流れ
 ラウンドアップはアメリカのみならず世界各国で販売されており、ラウンドアップの販売中止やグリホサートの使用禁止措置をとっている国も多い。フランスやオランダはすでに禁止しており、ドイツ、イタリアなど世界33カ国が2~3年後には禁止することを表明している。
 フランス政府は今年1月15日、除草剤ラウンドアップとその関連商品の販売を禁止した。この販売禁止の決定に先駆けて南仏リヨンの行政裁判所は、規制当局が安全上の懸念を考慮せずにラウンドアップの販売許可を出したとする判決を下した。フランス食品環境労働衛生安全庁は判決を受けた声明で、「ラウンドアッププロ360」の販売は即日禁止されたと発表した。
 オランダ議会も2015年末をもってグリホサートの使用禁止を決定した。ブラジルでは2015年3月25日、連邦検察官が司法省に対して、グリホサートを暫定的に使用禁止とするように求めた。
 ロシアでは2014年4月5日、ロシア政府最大与党の統一ロシアが、ラウンドアップ耐性遺伝子組み換え食品の輸入を禁止した。スリランカでも2014年5月12日、政府がラウンドアップの販売を禁止し、2015年6月11日にはグリホサートの輸入を禁止した。
 デンマークでは2003年9月15日、政府がグリホサートの散布を禁止した。デンマーク・グリーンランド地質調査研究所がおこなった検査で、グリホサートが土壌を通り抜けて地下水に到達し、飲料水として許容されている五倍の濃度で地下水を汚染していることを発表したことを受けての決定だった。
日本は逆に大幅な緩和 背後に多国籍企業
 日本での動きはこうした世界的な流れに逆行している。
 WHOがグリホサートに発がん性の懸念を指摘した4日後の2015年3月24日、日産化学は直ちに「グリホサートに発がん性はないと判断している」との声明を出した。翌2016年7月12日には、内閣府食品安全委員会が「グリホサートに発がん性、遺伝毒性は認められなかった」との結論を出した。遡れば2000年5月には日本農薬学会が「グリホサートは毒物ではなく普通物」との見解を示している。
 さらに昨年12月、厚生労働省はグリホサートの残留基準値を大幅に緩和した。たとえば小麦で6倍、ライ麦やソバで150倍、ヒマワリの種子では400倍に引き上げた。これは日本の大手メディアはまったく報道していない。
 アメリカでは、小麦の収穫量を増やすために収穫直前になってグリホサートをまくことが認められている。これによって大量のグリホサートが残った小麦が輸出に回される。残留基準値が低いと日本への輸出が困難になるという背景があり、規制緩和はアメリカ側の圧力によるものだ。
 国内で流通する小麦の約90%(約50%がアメリカ産)は輸入品であり、これらの小麦にはグリホサートが収穫前に散布されている可能性がきわめて高い。今年1月、消費者団体がスーパーで販売されている大手製粉会社3社の小麦製品を調査したところ、12商品中5つからグリホサートが検出された。ちなみにアメリカで食の安全を訴える市民団体の調査では、小麦を使用したスナック菓子からもグリホサートが検出されており、加熱しても分解されにくいことがわかっている。
 大手製粉会社3社の見解は「外国産小麦は輸入時に農水省が残留農薬に関する検査を実施し、安全性を確認したうえで製粉会社に売却している。残留基準は人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚労省により認定されている」といったもので、「問題なし」との対応をとっている。
 世界的にモンサント社の除草剤ラウンドアップの販売規制に動くなかで、日本政府は「安全だ」とお墨付きを与え、規制緩和に動いている。
 これはまた、安倍政府が昨年四月から主要農作物種子法(種子法)を廃止したこととも関連していることが指摘されている。
 種子法は戦後間もない1952年に、国民の食料確保に不可欠な優良な種子を、公共財として守っていくという基本的な考え方のもとで制定された。モンサント社などアグリビジネス関連の多国籍企業は遺伝子組み換え種子と除草剤をセットで販売しており、種子法はモンサントなどの種子ビジネスにとって邪魔な存在であった。
 猛毒で発がん性が確認されている除草剤ラウンドアップを、「安全」とだまして販売を促進するのは、国家的詐欺にほかならず、国民の生命を著しく危険に晒す行為といえる。
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kennak · 7 months
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https://anond.hatelabo.jp/20230912211531こんな増田が話題になっていますね!この増田に向けてと言う訳ではありあせんが、日常的に山道を生活道路として走っているので、アドバイスしておきます。結論から言わせていただくと 車間距離短すぎです。一般道路の2倍から3倍はとりましょう。山道の運転で車間距離は正義です。相手が譲らないと言う事に腹を立てても仕方がありません。自分が時間を譲って、どこかで10分ぐらい休んでから、その後行きましょう。趣味のドライブで深夜の山道を走るのは、できたら避けてください。それらの道は、周辺の住民にとって命をつなぐ道です。山道の制限速度は上限速度です。本当に守らないと命に関わります。捕まらないと言う基準ではなく命を守るために守りましょう。以下解説しましょう。 車間距離短すぎだろ下手糞が増田はこのように書いていますね。こういうドライバーは後ろから追いつかれても絶対に譲らない。チンタラ走り続ける。制限速度で走る場合その速度をキープしてくれればまだマシなのだが、上り坂でアクセルを踏まず大減速して渋滞を作るし、下りではローギアに落とさずブレーキをパカパカ踏んで減速するため傍から見ていても危なっかしい。カーブのライン取りも甘く、インから入って外に膨らみ、曲がりきれずカーブ後半で急旋回する。同乗者はたまったもんじゃないだろう。車内はきっとゲロまみれだ。こういった運転の細かい所まで観察でき、その影響をダイレクトに受けるようなレベルでは車間距離が短すぎます。一般の平地に比べて、2倍から3倍くらい、車種がわかるかな?ぐらいの長い車間距離をとりましょう。そうする事によって、上り坂に入った直後の急減速や、下り坂でのカーブごとの減速などに追従出来るため、ストレスなく走る事ができます。山道はカーブやアップダウンが激しいことがありますし、カーブの先が全く見通しがないこともよくあります。そしてそれぞれの車や荷物をの状況などによっても挙動が変わってきます。その差を吸収するのが車間距離です。先に進んでいる車が自分の車と同じ挙動をすることはありません。とにかく車間距離をとりましょう。仮に増田の妄想が正しいとしても、事故に巻き込まれる可能性を減らす事ができます。もっと言うと、ライン取りの評論が出来るくらい近い車間距離は、山道でなくとも近すぎます。場合によってはあおり運転と解釈される場合もありますから、いつも車間距離を長くとりましょう。すぐに追いついてしまう? それは単にスピードの出し過ぎです。流れに乗ってください(笑)他人に譲れという前に貴様がまず時間を譲れ。周りはお前のママじゃねえんだよとにかく時間に余裕を持って行動することが大切です。そして増田は相手が自分に会わせて譲らないことが大切だとおっしゃっていますが、なかなか分かってもらうことは難しいです。ドライバー感の譲り合いの精神、大事ですね。身振り手振りやアイコンタクトなどによる非言語コミュニケーションかなり大事だと言うことが言われており、自動��転で難しいのがこの辺りだという研究結果も存在しています。ですから、その総論には賛成できます。ですが、それを相手に求めたからといって、貴方自身になにかよいことがあるのでしょうか?私は無いと思います。また、相手は、山道に不慣れだけれど、何か特別な用事があってやむを得ず運転している場合があるかもしれません。と言いますか、山道を深夜走るのは、日常的にその時間に通勤などで使う人でなけえば、大抵はそう言う人々です。コミュニケーションとは、相手の事を察することも含まれるわけですから、まずはそこから心がけてみてはいかがでしょうか。それでもどうしてもイライラしてしまう、そんな増田にお勧めなのが「自分の時間を譲る」という方法です。路肩の安全なところに車を止めて、10分ほど時間をおいてから出発する「時間を譲る」考え方です。なあに、10分なんて、Youtubeで大好きなDQN動画でもみればあっという間です。貴方はスピードを出しているつもりかもしれませんが、実際には到着時間にしてみると、5分も差が無いことが殆どです。ですから、それだけズレていれば、貴方が一方的に恨みを募らせている被害者に追いついてしまうことは無いと思います。まずは隗より始めよ!ですね。これは運転に限らずです。どうしてもリズムがあわないと感じたら、相手に向かって呪詛を吐くよりも、自分がうまく譲る事を覚えましょう。次の低速車が来てしまうかも? それは…そんなに低速車に当たるような���、お祓いなどを検討された方がいいですね! もちろん冗談です。まずは、低速車認定する閾値が低すぎるのではないか?と言う所を考えてみた方がいいかもしれません。常に心と時間と車間距離には余裕を持ちましょう。山道は生活道路。ここはテメエの遊び場じゃねえんだよ。大人しくスマホでポチポチゲーでもやってろや趣味がドライブ!いいですねえ。昼間のドライブで、道の駅などを巡って美味しいものを食べて、温泉入って、地元にお金をとしていただくことは大変うれしいです。助かります。でも、深夜の山道、ですか……?都会の人が地方に来て「こんな立派な道が何故山奥に?」と驚かれることがあるのですが、こういった道は、昔からの街道筋にあることがほとんどです。そして、かつての産業を支えた道でもあるんですね。そして現在は、都市間をつなぐ役割は高速道路に譲ったものの、その街道を支えた集落と集落の間をつなぐ道として存在しているわけですね。そして、地方部の場合は、その道一本しか無い場合もあります。この道が潰れたらもう出勤もできないし、救急車も通れないわけです。ですから、人々の生活を守るための道として存在しています。趣味が車、ドライブであるというのは否定しません。否定はしませんが、深夜の山道を珍走する行為は、そういったライフラインを無闇に危険にさらしている用に思います。またただでさえ過疎化で維持コストが高まっているところで、生産性もなく走るだけと行ったフリーライダー行為は控えてほしいと考えています。少なくとも、そう言った存在に、地元の人たちは迷惑している、と言う事は表明しておきたいです。スピード超過で事故るならテメエひとりで事故れ、他人に強要すんなよカス皆さんは、道路の制限速度はどういった形で決まっているかご存じですか?近年作られた道ですと、設備(歩道が別けられて中央分離帯があるか、など)やカーブの有無などによって、設計速度というものがあり、そこから一定の係数をかけて最高速度が決まっています。例えば、新東名高速道Rは140km/h と言う設計速度で作らていますが、ついこの間まで100km/h でした。そう考えると、速度を超過しても安全である、それよりも流れが大事だ、と言う考え方は一理あるように思います。もしかしたら一部の状況ではそれが正しいと言える事があるかもしれません。しかし、山道など昔からある道はどうでしょうか? 実は、こういった道は「過去の経緯」で、現在の規制基準に比べると、高い制限速度になっているケースが多いのです。現在の基準で当てはめると40km/h や30km/h になるべき所が、50とか60とかになったままになっていることがあります。例えば、トラックなどはその速度でカーブに突入すると、横転まであり得ると言うような急カーブが存在していることがありますが、制限速度はそのままです。これは、高速道路が整備されるまでは、そこを基幹輸送を担うトラックなどが走っていたことのなごりかもしれません。そして、そんな山道でも、突然制限速度が厳しくなっている箇所がありますよね。あれは、そこで以前、重大な事故があった証拠です。山道はあまりお金をかけられません。道路を改良するより、速度規制を厳しくすることで対応しているのです。そういった状況で、15km/h の超過ならつかまらない、といった「捕まらなければその速度で走って良い」と解釈するような動きをするとどうなるでしょうか?もしかしたら、増田はスーパーカーを持っていて、走れるかもしれません。しかしトラックや、軽のハイトワゴンなどはどうでしょうか?制限速度は守りましょう。どうしても自分は超過して良いと考えるようでも、他人にそれを強要するのはやめてください。それぞれ事情があるのです。少なくとも言える事は、早い速度で走って問題ない車を遅く走らせる事はできますが、逆はできないと言う事です。 まとめ:お前運転向いてねえわあおり運転で捕まった人間のうち、ほとんど「煽ったつもりはなかった」というそうです。もちろんしらばっくれている人もいるでしょうが、実際には本当に本人は煽っているつもりはないと思っているかもしれません。また、そういう方ほど、ご自身の運転に自信があり、車間距離などを短くとる傾向があるそうですから、それが端から見るとあおりに見えている、ということがあるでしょう。山道では、特にそう言う事が起きやすい傾向がありますので、皆さんも注意してみてください。さあ本日もご安全に!
山道を日々走る俺が山道走行のコツについて述べる
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geizyutsukagaku · 10 months
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配達とさくらんぼをめぐる狂想曲
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最盛期の今なお、スタッフ急募の幟がはためき、さくらんぼ航空便も停止。自宅から職場への変更などの転送もついに有料になった。野放しの自由競争がサービスの向上を生むなどの言説はもはや幻想だったと言える。
いろんな現場でキャピタリズムの限界を感じる。キャピタリズムと最近仲の良い「テックで万事解決!」の加速主義も同様に限界が露呈している。
サービス業は自動化してもたいして生産性が上がらんと徐々にあきらかになってきておるし、この人手不足は自動化技術単体では解決するのは難しい。
たとえば、Amazonが自動化倉庫を自慢げに見せるやないですか、一方で各種配送サービスは下請け軽バンが荒く疾走して配達しまくっておるわけです。あれ出来高制だから運転が荒いことが多いんですわ。この前なんて1日で二件も箱バン配達員の事故を目撃しましたよ。一件は軽バン運転手が、後方確認せずにドアを開けたら、高速で走ってきた自転車がドアに衝突して流血です。
自転車の人は腕をかなり痛めたらしく立ち上がれずにうずくまってるのに、配達員はその人が落とした携帯を拾って側で傍観しておるだけ。目の前に人が倒れているのに棒立ちとな!こらあかんわ、とダッシュして交番に行きまして助けを呼んだりしたわけです。 表ではスマートな自動化倉庫を見せるのはいいんですが、末端はこんなです。Amazonよ、あなた分かってるはずや。
じゃあ、「自動運転やドローンで配ったら万事解決!」と思ってるそこの人!たぶん道路に荷物置かれて車に踏まれますよ。荷物輸送ができてもロボだと荷物を宅配ボックスやドア内に入れるのが難しい。山小屋みたいなスタッフ常駐なところで、荷物ポートに置いておくだけとかやったらできるんでしょうけど。自宅にずっといる人少ないですからね。家ってのは階段もあるし段差もあるしオートロックから鉄門もあったり複雑怪奇なんですわ。技術のそれぞれの性質は見極めないといけない。
おっとそこで、全部自動で配達しやすい規格化された家に住もうって「スマートシティ」って話ですか?なんで人間が機械に合わせなあかんのや。逆やろ! なんというか根本的に仕事の構造の質が変わらないとどうにもならんというか。
カエルがうるさいってクレームも話題だったが、急速にリテラシーが低下している感じも不穏。
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doctormaki · 1 year
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ハンブルグに戻り、ほぼ誰もいなくなったもぬけの殻のマンションで、ここ数日暮らす。実に静かで良い。このマンションの立地は丸の内一番地的で素晴らしいのだが、上階や隣人の足音や声が聞こえて、言うなれば、音響が素晴らしく良い。上階のギリシャ人Chrisと共に起き、彼と共に上下階に別れて朝シャワーをし、Chrisが出かけていく足音を聞きながら、左側上階のスウェーデン国籍ナイジェリア人のMinnaがZoomしているのを聞きつつ、隣人の南ア人ゲイのLouisが彼のパートナーとお喋りしているのを聞く毎日。私は神経質なので、他者の生活音がかなりのストレスだった事を、思い知る。
世の中はイースター休暇である。小学生の頃、イースターの頃のヨーロッパ旅行でイースターエッグのチョコレートを貰うのが、小さな喜びだった事を思い出す。私が子供の頃は、チョコレートも飴も、ちょっとした特別感があったものだ。コーヒーも紅茶も、ちょっとした潤いというか贅沢だった。豊かになり、チョコレートが毎日飽きる位に食べられるようになったり、コーヒーが一杯百円で売られるようになったりと、日本の異常な豊かさに驚くと共に、そんな事は長続きするはずが無いと確信している。豊かさの飽和が、民心を貧しくしているというパラドクスは、しかし、アメリカもドイツも同じだ。
日本のバブル崩壊から30年。それでも豊かでいられるのは、過去の現役日本人、祖父母や両親達が頑張ってくれたお陰だと身に染みて思う。私と同世代の団塊ジュニアは、バブル世代の犠牲になって差し上げ、バブルの軽くおバカなノリを冷ややかに見ているが、それは、ほぼ、社会の底辺から見ているに過ぎない。私達の直ぐ後の世代は、就職氷河期でも無いくせに、就職氷河期であった事を主張し、自分達が社会の犠牲者である事を恥ずかしげもなく標榜し、発想力も無く、知的レベルが低く、上(バブル世代)に媚びへつらう事で生き延びようとする組織のコマ程度の人材ばかりが、起用されていく。ハンナ・アーレントの組織的悪のパターンが平和的に実行されているに過ぎぬ。日本の経済力、組織力、民度の低下は、今後ますます酷くなるだろう。そうした危惧も無く、今をこの世の春と謳歌できる楽観主義者と、未だに核家族化における社会的要請(少子化対策)を真剣に受け止めるマジメな方々だけが、せっせと子作りに励み増殖していく。それは、アメリカでも、ドイツでも同じ。
私の周りの知人達は、ほぼ皆、社会不安や将来不安から子を持たない選択をしている。この人には親になってほしいと、こちらが願うような人格者ほど、子を持たない。私の分析では、子供を持つ事とは、親に成らせてもらう事によって、自らの自己成長のために、子供を、ある種の犠牲にしているようなものだと思う。従って、DVなどの負の連鎖は、綿々と続くし、どこかで、負の連鎖のカルマを断ち切り、気付きの機会が無い限り、家は負の意味で没落しゆく。逆に、家が消滅するとは、カルマが終了したという風にも捉えられると思う。十分に、学びの機会を持ち、ついえれば、終わって良いのだ。日本は宗教がいい加減だが、多くの聖職者が子を持たないのは、そういう意味合いがあるのだろうと思う。私は、聖徳太子の好む維摩経が好きだ。在家で在野に在りながら、清くいる。私は、二十代の半ば、病気をしてから、維摩経を心に置いている。
私は、色々な角度から考えても、子供を持たなかった選択を、良かったと思う。どうせ天然記念物並の知性と感性の持ち主なのだから、天然記念物らしく朽ちれば良いのだ。ガハハ。生物とは、ただの遺伝子の箱なのだとしたら、チェコのブルーノでメンデルが発見した法則のように、また、どっかで、突然変異が生まれ、私のように、社会を斜めに観察する人間も、生まれて来るだろう。問題は、小池がほざくような(負の)レガシーではなく、何を足跡として残せるのかという事とも思う。しかしながら同時に、忘却される事の粋美も思ったりする。忘却されていても、本物であったならば、本物を探す者が時空を超えて探し当てるものだと確信している。それは、必ずしも親族や同民族では無いという事も。
春の訪れを日本を思いつつ祝う時、チューリップを紅白に活けてみた。また、研究所での食事が無くなったので、自分の食べたいものを料理して食べられる幸せを感じている。料理を極端に嫌う事や、料理しない事を良しとする事は、私には理解不能だ。自分の体調に合った、身体が季節変化に合わせて求めるものを、食べたいときに食べられないのは苦痛でしかない。食べたいものを、自らが調理して食べられる幸せ。買いたいものが売られていて、それを購入できる幸せ。その背景にある多くの人々の仕事に感謝しつつ、また、食べて下さいと五体投地してくれる生命を、有り難く調理し、美味しくいただく。これ以上の幸せはあろうか。自分が確実に大きな社会のネットワークの小さなゴマ粒に過ぎず、大きなものに生かされていることを思う。毎食、毎食が、感謝でしかない。
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研究所のコックのミヒャエルと、彼の彼女レベッカさんは、私の事をとても好きみたいだ。まぁ、地下回廊に簡易に作られた薄暗く狭いキッチンに、昨年からせっせと通い詰めているのは、研究者でも私だけだしね。。。私は丸山眞男好きなので、市井の小さき名もなき人々の日々の小さき行いこそが、国家の根幹であると信じて疑わない。政治家も学者もアイドルも、みんな、ウンチである。見て社会の病を推測する事はできても、社会を支える根幹は、表立つウンチどもからは、絶対に見えない。大衆とは、実にウンチが好きなんだなぁと感心する。まぁ臭いから、ベムりんみたいに、気になるという事なんだろう。あるいは、自分の中のウンチと呼応するので、ウンチを見て賞賛したくなるのかもしれん。
ワシはウンチはどうでも良いので、社会を動かす、根幹の部分にある、隠蔽された良心を見たい。そして、そこにこそ、社会の希望と未来を見出だしたい。そんなワシに、ミヒャエルは、イースター休みにも関わらず、レベッカと愛犬ペッピーノと共に、車で拙宅まで送り迎えし、自宅に招き、春の料理を振る舞ってくれた。ミヒャエルは北部ドイツ、レベッカは黒い森周辺の南部ドイツ出身。ミヒャエルは、バンコク、リスボンなど世界中を渡り歩いたコックさん、レベッカは2014年台北で開催された25歳以下世界お菓子選手権大会で世界3位を取ったパティシエ。ペッピーノはミックスの捨てられていた犬で推定1歳半。皆、何故か分からんが、ペッピーノなんか身体が壊れそうな位に喜びまくるし、ワシの方が感謝せんならんのに、ミヒャエルとレベッカは、来てくれてありがとうと、感謝して来訪を喜んでくれる。
イースターのためにミヒャエルが作ってくれたのは、春の魚、サワラのソテー。これに森のキノコと白ワイン、玉ねぎを煮込んでとった出汁をベースに、刻んだ玉ねぎと白アスパラと緑アスパラを小口切りし、たっぷりのバターで炒め、春にしか取れない森のキノコをふんだんに入れたところで出汁投入。そして削ったパルメジャーノと黒胡椒で味を整えたスープ仕立てソースを、別フライパンでソテーしたサワラの上にかけて、いただく。食器は、家にある食器で一番高いという、ミヒャエルがお祝いで貰った、美濃焼の器。彼の料理は、優しく繊細で、兎に角、優しく奥深い味わい。研究所で出している料理と異なり、心がこもる料理とは、同じ作り手でも、味わいが異なる事を実感した。この料理を、私は生涯、忘れ無いだろう。
おまけに、何故か、ミヒャエルからは日本から輸入した枯節一本、レベッカからは彼女の作った特大イースターエッグのチョコレートとワシが好きだと覚えていて、ラズベリーとパッションフルーツのジャムを頂戴する。イースターにも、プレゼント交換するのをワシは知らんかったので、メチャクチャ恐縮。
でも、多分、ワシが作ってあげた、カツオダシのお澄ましとニラ餃子、あんこ玉を作っておいて白玉粉を器用に、トリュフ作る時みたいに白玉で包んで茹でて作った、あんこ入り白玉団子が、美味しくて、嬉しかったって事なんだろうなぁと、しみじみと思う。しみじみと、しみじみと、ワシの心が、彼らの心に触れたのであれば、これこそが、ホンマモンの外交努力である。そして、こうした触れ合いが人知れず継続される事でしか、外交なんて、本当は成立しない事も、ワシは知っている。昨今の、金持ちブリタイ外交官や商社マンが、適当な高級レストランで適当にクッチャベッて外交した気分で喜んでいるのは、ブリと鯛レベルに過ぎぬ。その一晩に使った金額の多い少ないで関係性が計測されてしまい、資本主義の薄っぺらい関係性でしか無くなる。
そうじゃないんだよ。時間を共にするということ。同じ釜の飯を食うとは、共に材料を集め、共に調理する時間を過ごしたという事を含意する。ミヒャエルが、マキに何を食べさせようかと思案しつつ、イースターで閉まる直前の忙しい市場に出向き、ウロウロして食材を買い揃え、前日には、アルコール飛ばしたソースなら食べられるか?と確認のメールをし、当日には朝からワクワクと、ソワソワと、魚を自慢の刺し身包丁で解体し、切り身にしてからバットの上で休ませ、レベッカに運転させて、マキを30分かけて車で迎えに行く。この間、ずーっと、思って貰えた事に、感謝なんだ。その優しさと、かけてくれた時間、思いを寄せてくれていた事こそが、掛け替えの無い友情の証だと、アホなワシは確信する。
ワシが、ケーキを作らなくなって久しいのは、忙しいからを口実にしとるが、ちゃうねん。ワシが掛けた時間が、工業製品の如くに、チャチャッと評価され、つまらない物として消費され、こんなんだったら、〇〇パチシエで買う方がいいじゃんと言われる事に、耐えられなくなっただけ。じゃ、おフランスで修行して、バカ高い価格つけて売っているブリタイ共から、買え。と思っただけ。
でも、もうこんな心的逃走も、春の訪れを以て終了します。他人は、裏切るものよ、信用なんかしちゃダメと、お風呂の師匠は私を諭す。他人に期待して傷つくのは自分だから、他人に期待しない事だよ。社会なんてゲーム��のさと、エルちゃんは私を諭す。私は、ずーっと、ずーっと、彼らの言葉を哀しく聞いていた。人間はそんなものなのかと。父はハッキリと、お父さんは性悪説だと、10代のワシに宣言した。だから、ワシは18歳で、性善説を貫くと心に決めた。天邪鬼は、いつの世でも大変です。でも、ワシはやはり、性善説を生きようと思う。他人の、良心に触れようと。触れるためには、自分が良き人でなくてはならない。与えて、与えて、悲しんで、傷付きまくって、泣きまくって、それでも、与え続けられる人になりたい。何故なら、私はやはり、人間を恐れつつも、人間が好きだからだ。芥川の蜘蛛の糸のように、どんな悪人にも良き心があるはず。親鸞の悪人正機説は私はバーカ親鸞と思っているが、何故なら、悪の正当化を許容するから。近代日本をダメにしたのは、極端な悪人正機と他力本願で、親鸞こそが浄土真宗こそが、悪だとワシは思うちょりまんねん。まぁ大衆宗教だから、しゃーないけど、酷いもんだで。
いずれにせよ、ワシはもう、こだわりを捨てるのだ。東大にも日本にも、もはや期待は持てない。つまりだ。究極の個人主義の時代ならば、夏目漱石の超個人主義の時代が到来したのだと理解して、ワシこそが、良き者であり、あろうとし続ける弛まぬ努力をし続けることで、世界の良心になろうと思う。
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2023年2月11日朝6:30、コーク市内のフラットを出る。約2時間半、電車を乗り継ぎ、キルデア州キルデア(Kildare, Country Kildare)を目指す。
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朝8時17分、乗り換えのサーリス(Thurles)駅プラットフォーム。日照時間がまだまだ短く、朝8時過ぎでも明け方の気配が残る
雨上がりの生臭い都市のにおいと、町外れから風にのって運ばれてくる野原のわずかなにおいが混ざりあって、日の出前の暗闇がつつむ冷たい空気に溶けている。
サマータイムのはじまりまで残り一ヶ月半、日中の陽が短く、曇天と雨の日ばかりが続くアイルランドの冬の厳しさは、南米や南ヨーロッパ出身の友人たちのメンタルを目に見えて明らかにすり減らしていた。
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霜が降りたフィッツジェラルドズパーク(Fitzgerald's Park, Cork)、リー川(River Lee)沿いのキンポウゲの葉
「あなたは日本でも北の方の出身だから、こういう冬の気候に慣れているんでしょ?」と、げっそりした表情の移民の友人たちが訊ねてくるたびに「アイルランドにおける英語の『冬』と、日本語の『冬』は、その言葉に含まれているバックグラウンドが違う、このふたつは完全に違う季節だと思う」と答えた。
彼らが「冬」と呼ぶ、11月初旬から3月後半あたりまで、わたしたちのイメージする冬らしい冬の日もあるにはあったけれど、それはせいぜい1ヶ月半くらい。あとのおおよそ4ヶ月間は、気温一桁台から二桁台前半あたりをうろうろする。メキシコ湾からアイルランドとイギリスに届く暖流の影響で、振り続ける雨は雪になること無く、その影響で湿度が下がらない。体感は寒いのに、大気は霧と湿度に包まれてなんとなくじめじめしている。
要するに、冬の厳しさの質が全く違う。
東北の冬が、雪という抗いようのない大きな重量を持った物体に対して、歯を食いしばりぐっと耐え忍ぶようなイメージなら、アイルランドの冬は、浴室に生えるカビのように毎日少しずつ心の中のしんどさの領土を広げていく。
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コーク郊外、冬はよく町が霧に包まれる
春が来る。
2月1日はケルトの暦の春分の日、ゲール語でインボルク(Imbolc)。
暦の上での春と、体感としての春におおよそ1ヶ月の時間が空くこと、そしてその到来がそこに住む人々にとって他の季節のどれよりも特別であることは東北と同じだ。
前回記事のハグ・オブ・ベアラ(Hag of Beara)についての文献を調べていたときに何度も目にしたブリジッド(Brigid)の名前は、ケルト神話に登場する存在だった。
なので当然、2月1日の聖ブリジッドの日(St. Brigid’s Day)の日や、その名前を冠して2023年から公式にアイルランドの祝日になった2月の第一月曜日も、それに関連する日だと思い込んでいたがどうやら違うらしかった。
聖ブリジッド(St. Brigid)は現在の北アイルランドとの国境近く、ラウス州フォアハート(Faughart, Country Louth)に生まれ、5世紀から6世紀にかけて実在していたとされるアイルランド人の修道女だ。
幼い頃から貧しい人々に施しを与え、アイルランドの守護聖人である聖パトリックによって洗礼を受けたあと、各地で教会や修道院、アートスクールまで設立したと言われている。
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1902年から続く雑誌 Ireland’s Own の表紙の聖ブリジッド、手には彼女の信仰の象徴の十字架の藁細工
彼女に関して興味深い点がふたつある。
ひとつは、彼女が実在したことを確実に証明できる文献が残っていないこと。
そしてふたつめは、前述の通り全く同じ名前のケルト神話の女神が存在することだ。
日本に五穀豊穣や学業成就を祈るためのモチーフとしての神々があるように、キリスト教圏の聖人にもその多くに守護の対象がある。聖ブリジッドの守護対象は家畜、詩、歌、鍛冶、病気からの回復など、周知されているものだけでも非常に手広い。
そしてそれらの守護は、女神ブリジッドの守護するものと同じだ。
普遍的な祈りである「病気からの回復」は、アイルランドにおいて井戸や湧き水と関連付けられることが多い。古くはドルイドの信仰の対象であり、地下から湧き上がる水は癒しや命の源とみなされ、アイルランド国内に約3000ある「聖なる井戸」の内の少なくとも10の井戸がブリジッドと紐付いて周知されている。
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聖ブリジッドの泉の井戸、井戸の水自体は正直あまり綺麗な水質には見えなかった
彼女が修道院と教会を建てたあとそこに没したとされる町、キルデアの町外れには、それらを巡礼する人々のために用意された聖ブリジッドの泉(St Brigids Garden Well)がある。
もともとの小川の曲線に沿って整備されたと思われるその小さな公園には、聖キルデアの銅像が経ち、彼女に対する崇拝の象徴であるイグサや藁で編まれた十字架のモチーフが散見される。
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聖ブリジッド像、聖ブリジッドの日から5日後だったこともあり供えてあった花はすべて瑞々しい
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外壁に刻まれた聖ブリジッドの十字架(St.Brigid’s Crosses)モチーフの彫刻。2月1日にこの十字架を玄関に飾るとブリジッドの守護が受けられるという信仰がアイルランドにおいて広く分布する
その周囲や周りの木々、公園の奥に位置する井戸の近辺には多くの供え物が並ぶ。供え物の多くは治癒を望む体のパーツにまつわるものであるらしく、パンデミック後ということもあってかマスク(文脈を知らず一見すると捨てられたマスクのゴミに見える)が目立った。
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ストッキング、マスク、靴紐、靴下、スカーフ、ネックレス、供え物は様々。木から供物が落ちると祈った箇所が加護を受け、病気や外傷が治癒すると信じられている
町外れに位置するにも関わらず、絶えず入れ替わり数名の人が訪れる。
録音レコーダーをまわしながら、来訪者が途切れたタイミングで公園の全景を眺める。澄んだ小川が風を運び、もとの地形にも配慮されデザインされたと思われる、心地の良い公園である。にも関わらず、なんだか妙な感じがした。
公園の奥にある井戸と、入り口付近を流れる小川が繋がっていないのだ。地下で繋がっているのかもしれないと思い小川の上流を視線でたどっても、井戸とは90度逆の方向だ。上流は茂みの奥へと続き、その先は見えなかった。
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公園全景。撮影地点の背後に井戸がある。小川は写真左奥の茂みの方から水が流れて来ている
録音を終えると、キルデアの中心部に向かう。
中心部といっても、人口9000人に満たない小さな町だ。もとは数えられるほどのパブとカフェ、そして聖ブリジッドが設立したといわれる中規模の教会がある比較的静かな町だったが、2007年にオープンした大型アウトレットモールには隣県である首都ダブリンからも大型バスが乗り入れる。
土曜日の昼下がりに町を歩くほとんどの人が、有名ブランドのショップバッグを持ち、駅の方角へと歩いていく。
中心部にやって来たのは聖ブリジッド大聖堂(St Brigid’s Cathedral)に行くためだった。だが、この日に限ってメンテナンスのために敷地全体が閉鎖されていた。
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聖ブリジッド大聖堂、閉じられたメインエントランスのフェンスに手をつっこんで撮った写真……
アイリッシュ・ナショナル・スタッド&ガーデンズ(Irish National Stud & Gardens)に向かった。
時間が余ったらついでに行けたらいいかな、と思っていた場所だ。
競走馬の繁殖とトレーニングの場として20世紀初頭に設立され、今では市民に親しまれる広域公園としても機能するこの場所には日本庭園がある。
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1906年、ロンドンで日本趣味の骨董品店を経営し、自身も骨董商だった Tassa Eida (日本名: 飯田三郎)は、日本庭園をつくるためにキルデアに派遣され、その後の4年間を彼の息子 Minoru と共に造園に従事する。
(彼らの詳細については こちら と こちら の記事が詳しい、どちらも素晴らしくリサーチされたポスト)
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手入れの行き届いた枯山水
19世紀後半から20世紀初頭にかけてジャポニズム、つまり「日本っぽいもの」がヨーロッパで流行ると、貴族たちはこぞって「日本っぽい建築」や「日本っぽい庭園」を作りたがった。
ただし、やはりそれは「日本っぽいもの」の域を出ないものが多く、日本で生まれ育った人間が見ると、形容し難い、ちょっとした居心地の悪さのようなものを覚えるようなものが多い。
そういう類のものだろうとあまり期待せずに訪れると、良い意味でその期待を裏切られる。
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庭園の動線、ちょうどまんなかあたりにある洞窟?からの景色。右にあるのは藤棚で春にはきれいに藤の花が咲くらしい
清らかな水が美しい動線で引かれ、人が生まれてから死ぬまでを表現したその庭園は、当時イギリスで流行したエドワード様式建築の影響を受けて少しだけ華美ではあるものの、正真正銘の日本庭園だった。
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庭園の石灯籠によじ登っていた鬼。庭園にある多くの植物やオブジェクトが日本から輸入したものだが、たまにこういう西のものとも東のものとも分からないモチーフも見かけて興味深かった
町の中心部に戻ると、帰路の電車の出発まで1時間弱の時間があった。
少し散策したあと、聖ブリジッド大聖堂に戻ってくる。
地域の人だけが使う入り口とかあってそこから入れたりしないかな……などと不届きなことを考えて外壁の周りをうろついたが、それらしきものは見つからなかった。
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入り口を探っているときに外壁から見えたラウンドタワー、実際に登れるものとしてはアイルランド国内でいちばん高いらしい
しかたなくキルデア駅に向かう。
プラットフォームの椅子に座って電車を待っていると知らない女性に、どこから来たのか、と声をかけられた。
薄暗いプラットフォームで目をこらすと、大聖堂に戻る前に一瞬だけ立ち寄った、メインストリートから少し外れた場所にあった雑貨屋の店員だった。
日本から来たこと、リサーチに関すること、井戸とスタッドガーデンの方には行って、教会にどうにか入れないか模索したが結局入れなかったことを拙い英語で説明する。
すると「どっちの井戸に行ったの?」と訊ねられた。
聞き間違いかと思い、どういう意味ですか?と返すと、彼女が説明してくれた内容はこうだった。
ブリジッドの井戸はふたつあって、ひとつはおそらくあなたが行った聖ブリジッドの泉、 聖人の方のブリジッドを祀ってるところ。地元民にとってはずっと特別な場所だったけど、パンデミック中にきれいに整備されて、観光客が来たり滞在したりが以前よりも更に容易になった。
もうひとつあるのが、Wayside Well(日本語直訳: 道端の井戸)と呼ばれている場所。こっちがキリスト教伝来前のドルイド(ケルト人たちの信仰における祭司)のブリジッドを祀っていると言われている。スタッドガーデンの駐車場からすぐそばの、とても素朴な井戸で、観光客はまず行かない。
そして、聖ブリジッドの泉の公園を流れる水は、Wayside Wellが源泉。
そう、この話を初めて聞いたとき、わたしもとてもおもしろいと思った。
地味で、ほぼ地元民しか知らない、古代ブリジッドの方から湧き出た水が、キリスト教のブリジッドの方に流れていって、そしてその公園の方が立派に整備されていて、人がたくさん来る。歴史が辿ったストーリーと水の流れが同じなんて、ちょっとロマンチックだよね。
そして、あなたの旅のことも同じようにロマンチックに感じる。
日本庭園に行ったんだよね?
あそこを流れる小川の水も、同じWayside Wellから引いた水だよ。
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スタッドガーデンの日本庭園に流れる小川
水の情報記憶に関する文章を読んだことがある。
スプーン1杯の水が1TB分の情報を記録できる、という科学研究だ。
信仰が人々の普遍的な祈りを運ぶ船だと考えたとき、わたしたちは船を替えても、変わらず同じ水の上に浮かぶ。
あれこれ考えて右往左往するよりも、もっと単純に、すべては最初から土地とそこを流れる水にメモリーされていて、わたしたちはきっと、そのぼんやりとした断片にただ触れることだけができるのかもしれない。
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聖ブリジッドの泉公園を流れる小川。水がとても綺麗でクレソン?が群生していた
ふたつの井戸の話にあまりにも驚いて「そんな情報、どこにも書いてなくて全然知らなかった、道端の井戸(Wayside Well)の方にも行くべきだった」とわたしが言うと、彼女は微笑みながらこう言った。
「また来ればいいよ、水が止まることはきっとないからね」
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nyantria · 2 years
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大リセットは本質的に「覇権のリセット」つまり多極化である。「いや違う。大リセットは、世界中の国家主権が剥奪されて世界政府(国連など)に一本化される世界体制のリセットだよ」という人がいるかもしれない。確かに国権剥奪の世界政府化は、コロナのパンデミック条約などで推進されつつある。だが、私から見ると、世界政府化は「失敗させるためにやっていること」だ。世界政府の構想は、米欧諸国を自滅させた挙げ句に失敗する。非米諸国は影響を受けない。大リセットは全体的に、未必の故意的に失敗させることによって本来の目的を達成する策略である。 (World Health Organization treaty is an attack on national sovereignty, part of a ‘global coup’) (英米覇権の一部である科学の権威をコロナや温暖化で自滅させる)
国連や国際エスタブ筋が「全ての政府から国家主権を剥奪して国連など世界政府に権力を集中させるのだ」と宣言してそれを進めようとするほど、米欧諸国では国権剥奪に猛反対する右派ポピュリズムなナショナリズムの政治運動が強まり、国権の放棄を了承していた中道エリートが選挙などで権力を喪失し、国権剥奪を拒否する右派政府に替わっていく(米欧の左派は間抜けにも世界政府に反対しない)。中国BRICSなど非米諸国は独裁や権威主義政府だから、世界政府良いですねと表向き賛成しつつ国権は放棄しない。世界政府は作られても名ばかりで失敗する。失敗するが、その過程で米欧のエリート支配が崩壊して米国覇権も低下し、その一方で非米諸国は何も変わらないので米欧を押しのけて台頭し、結果的に多極化が進む。 (世界の国権を剥奪するコロナ新条約)
大リセットは、次々と新たなテーマを追加・包含していく。WEFが新テーマ包含を宣言しなくても、話の流れを見ていると大リセット的だと思われる「大リセット系」の話が次々と出てくる。たとえば最近アイルランド政府は、ウクライナ戦争による対露経済制裁でロシアからの石油ガス輸入が減り、温暖化対策として石油ガス利用を減らす必要も込めて、エネルギー消費を減らす目的で、人々に在宅勤務を強要するなど、コロナのときのような都市閉鎖(ロックダウン)を行うかもしれないと表明した。何でも良いから理由をつけてコロナ時のような都市閉鎖を再開して米欧経済を自滅させるのが大リセット的だ。ウクライナ戦争自体は大リセットに含まれていないが、ウクライナ戦争を理由とした対露制裁は、石油ガスや穀物など資源類の高騰と不足を引き起こし、その対策が大リセット的である。 (Great Reset: State Planning Harsh COVID-Style Lockdown in Event of Fuel Shortage – Leak)
ビル・ゲイツは「次のパンデミックは地球温暖化によって引き起こされる。もしくはテロリストがパンデミックを発生させる」と言っている。温暖化問題や、一つ前の諜報界の謀略だった「テロ戦争」と、パンデミックを都合よくつなげてしまうこういう言い方も大リセット的だ。ゲイツは最近「サル痘」の発生時期を「当てた」ことでも知られている。ゲイツをめぐるこれらの事象を見た人(軽信者以外の人)は「ゲイツこそパンデミックを起こしてるテロリストじゃないか」と思ってしまう。ゲイツはパンデミック大王のように言われているが、大リセットの一つであるパンデミックを使った支配強化の構図が崩壊していくほど、ゲイツは「パンデミック・ピエロ」にされる。私から見ると、彼はピエロにされるシナリオに前からはめこまれている。 (There is zero chance that this new monkeypox occurred naturally”) (Bill Gates: Next Pandemic Likely To Be Caused By Climate Change)
国家より上位だった「大王」が、いつの間にかピエロにされていく大リセット系の配役としては、温暖化問題のグレタ・トゥーンベリや、ウクライナのゼレンスキー大統領もいる。トゥーンベリは米欧諸国に、経済自滅や国民生活破綻の過激な温暖化対策をやれと高圧的に「命じる」役回りで、マスコミ(や左翼)がトゥーンベリをもてはやして権威を大膨張させた。彼女の背後には入れ知恵役の大人たちがいて、それらは英国などの諜報筋だ。トゥーンベリは諜報界の傀儡だ。彼女は米欧だけを激しく攻撃する半面、中国の批判は全くしなかった。米欧を経済的に自滅させて米国覇権体制を崩壊させ、中国など非米側を相対的に台頭させる多極主義の手口が見えている。 (Why Greta's Climate Panic Failed)
その後ウクライナが開戦し、欧米が対露制裁で石油ガス石炭をあきらめねばならなくなると、自然エネルギーだけでは経済破綻することが確実になり、トゥーンベリの主張は無視されるようになった。替わって、米国の傀儡として欧州に「ロシアからの石油ガス石炭の輸入を止めろ。欧州が経済的に自滅しても構わないからロシアを潰せ」と虎の威を借る狐的に圧力をかけているのがゼレンスキーだ。だが、ロシアがウクライナ東部を着々と支配していき、ウクライナ軍はもう勝てないと米元高官も認める最近は、独仏がゼレンスキーに対してロシアに譲歩して和解しろと逆に加圧する状態になっている。 (Here's the truth on Ukraine, as far as I can tell) (Zelensky Vows "Full De-Occupation Of Entire Territory" After Macron's 'Don't Humiliate Russia' Remarks)
大リセット系の動きは、米欧の覇権を自滅させる隠れ多極主義的な動きだ。米欧の人々にとっては、人権や生活を侵害され、暮らしを悪化させられる嫌がらせの策である。米欧の国民経済を悪化・破綻させることで、米欧の経済力を自滅させ、覇権転換・多極化を引き起こすのが大リセットの役割だ。地球温暖化��パンデミックによる死者急増、ロシアを野放しにすることなどを容認するよりは、人権侵害になっても化石燃料の使用減や都市閉鎖や肉を食べることの禁止などをやった方がましだという歪曲的な理屈で、人権侵害が許容されている。 (World Economic Forum Urges People To Eat Seaweed, Algae, & Cacti To Save The Planet)
米国ではバイデン政権の米政府が大リセット的な色彩を強めている。米国では物価高騰や物不足がひどくなっているが、それらは「地球温暖化対策として炭素の排出を減らすために必要な過渡期の『良いこと』である」という言い方をバイデン政権や民主党議員たちが発している。ガソリンの値上がりは、人々が自動車に乗らなくなって温暖化対策として化石燃料の消費を減らすから良いことなんだとか、電力不足で停電になるのも発電量が減って温暖化対策になるので好ましいとか、米民主党は大リセット的な言説を流布している。対照的に共和党の人々(ロン・ポールなど)は「温暖化防止とかコロナ対策とか、インチキな安全と引き換えに権利を放棄すべきでない」ときっちり言っており、共和党の右派ポピュリストの方が状況をきちんと把握している。 (Biden's "Incredible Transition": High Gas Prices, Supply Shortages Part Of Plan To Unleash Green Economy) (Ron Paul: Don't Trade Real Liberty For Phony Security)
大リセットの被害にあわないようにすることの第一歩は、大リセットのインチキに気づくことだ。その点でいうと、日本は例外的な道をたどっている。日本人のほとんどは大リセットのインチキに気づいていない軽信者だが、同時に現実主義でもあるので、自滅になるガチな都市閉鎖や化石燃料の徹底不使用はやっていない。日本はそこが良い(ワクチンは義務でないが、大半の人が連打しており、自業自得の自然免疫破壊をやっている)。日本はやはり、欧米や中国と別の孤立文明だ。早くG7を脱退して孤立して楽になった方が良い。 (ドイツの失敗)
大リセット系の嫌がらせは、米国側の先進諸国の人々が受け入れている限りずっと続く。下手をすると、あと25年ぐらい続きかねない。人々が温暖化やパンデミックなど大リセットのインチキを見破って政治的に拒否するようになると、大リセットは「失敗」という完成段階に近づいていく。米国は、共和党が大リセットを拒否しているので半分完成している。この状態は、2大政党が前代未聞に本格敵対して米国を分裂させて覇権運営どころでなくなるという、覇権崩壊・多極化につながる。非米側では、中国で都市閉鎖が習近平の権力を維持強化するために使われているなど、米国側と違って大リセットが国力の自滅になっていない。対露制裁はロシアを強化している。 (Biden wants to get out more, seething that his standing is now worse than Trump’s) (The President’s Policy is Dangerous: What Does Joe Biden Believe He is Doing in Ukraine?)
米国は、これまで傀儡化してきたゼレンスキーのウクライナ政府を見捨てる覇権放棄をやりつつある。すでに、ウクライナ軍と米軍の齟齬が拡大している。米世論調査によると、米国民の半分がバイデン政権の対ウクライナ政策を失敗と考えて支持していない。今後ますます不支持が増える。米国民にとっては、ウクライナよりも、インフレなどの生活苦や、犯罪増加や逆差別(大リセットの一部である米民主党のインチキな覚醒運動)など社会不安の方がずっと深刻だ。今秋の中間選挙で共和党が議会多数派になると、米国はますますウクライナ戦争支援やロシア敵視に消極的になる。ウクライナは米国から見放されていく。対米従属していたドイツなど欧州ははしごを外されていく。自業自得だ。 (‘Failure of leadership’ American public ready to abandon Ukraine as trust in Biden plunges) (Ukraine keeps US in the dark on military operations)
ゼレンスキーのウクライナは今後、米国から見放されるだけでなく、国際的にしだいに「悪者」にされていく。ロシアとトルコは、世界的な穀倉地帯であるウクライナから、小麦など穀物を黒海経由で船舶で中東アフリカなど食料難の地域に輸出する計画を、国連とともに開始している。ロシアはすでにマリウポリの港をウクライナから奪い、ウクライナ軍が米国の指示でマリウポリ港に設置した12000個の機雷を露軍が除去して港湾を再開し、ウクライナ東部の春小麦などの穀物を黒海経由で中東アフリカなどに輸出し始めている。ロシアは穀物を奪っているのでなく、ウクライナの農民や穀物会社による輸出を助けている。 (Turkey, Russia Agree To De-Mining Operation In Ukrainian Ports To Erect 'Grain Corridor') (Russian top brass confirms Mariupol seaport cleared of mines and back in business)
露トルコはウクライナ側に働きかけ、もう一つのウクライナ黒海岸の港であるオデッサ港も機雷除去して穀物の輸出を始めようしている。だがゼレンスキーのウクライナ政府は、オデッサ港の機雷を除去��ると露軍が海から侵攻してきかねないと言って港湾再開を拒否している。ゼレンスキーは、世界的な食糧難を緩和するのを妨害している「悪い奴」だという話になり始めている。こうした善悪転換の動きも「大リセットの結末」系の話だ。 (Turkey Calls On Ukraine To Cooperate With Russian 'Grain Corridor' Plan To Unblock Ports)
ひどくなる大リセット系の嫌がらせ
2022年6月9日   田中 宇
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ari0921 · 11 months
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我が国の未来を見通す(67)
『強靭な国家』を造る(4)
「世界で最初に飢えるのは日本」なのか(その2)
宗像久男(元陸将)
───────────────────────
□はじめに
米国の雑誌「タイム」が岸田首相のインタビューの
特集記事として、「日本を軍国大国に変える」して
いた見出しを「平和主義だった日本を国際舞台でよ
り積極的な役割をもたせようとしている」と変更し
たが、記事そのものは「軍事大国」としたまま変え
ていないとした記事がニュースになっていました。
当然、アメリカも言論の自由が保障されている国な
ので、だれが何を言ってもよいのですが、「タイム」
誌の記者たる者が、この日本を「軍事大国」と呼称
するぐらいの見識しか持ち合わせていないことに愕
然とします。
GDP比2%の防衛費年額約10兆円はようやくN
ATOに肩を並べる水準ですし、アメリカは約85
80億ドル(約114兆円)〔2023年度〕、中
国の約1兆4505億元(約26兆3000億円)
〔2022年度〕には遠く及びません。その上、未
だ憲法にも明記されておらず、反撃能力を保有する
としても「専守防衛」という不可思議な防衛政策を
堅持している我が国です。
この記者は、日本に対する「ビンの蓋」的な発想と
か、「平和主義」の原点である「日本憲法はアメリ
カがつくった」などの思想を保有しているのでしょ
うか。このような時にだけ、「さすがアメリカ」と、
“それが何を意味するかもロクに考えないまま”国
内の同調者がことさらに騒ぎ立てることも問題なの
です。
本当に困ったものですが、個人的には、様々な話題
を世界に発信したい「タイム」誌なれば、もう少し
“賢い記者”を抱えてほしいと願うばかりです。
▼「食料自給なくして独立なし」
前回の続きです。鈴木宣弘氏も引用している言葉で
すが、食料に関してまさに“身につまされる言葉”
を送りましょう。まず「食料を自給できない人たち
は奴隷である」とのキューバの著作家ホセ・マルテ
ィの言葉です。我が国でも、明治時代、高村光太郎
が残した言葉として「食うものだけは自給したい。
個人でも、国家でも、これなくして真の独立はない」
との有名な言葉もあります。
鈴木氏は、「日本に独立を名乗る資格があるのか」
として、現政権などの政策に「食料自給率」の言及
がないことを取り上げ、「日本には『食料安全保障』
が存在しない」とも指摘します。
ゴールデンウイークを利用して、『安倍晋三回想録』
を読破し、改めて諸所に感銘を受けましたが、農業
政策に関する記述はほとんどありませんでした。安
倍元総理は、財務省とはかなり喧々諤々の議論を重
ねたようですが、「経産省政権」と揶揄する向きも
あるように、経産省主導の政策が多かったことは事
実でした。鈴木氏は、「かつては農家が自民党の票
田だったが、農家が減ったことで票田の価値が下が
ってしまったことなどが積み重なって、農政全体に
『ゆがみ』が生じてしまった」と指摘します。調べ
てみると我が国の戦後の農業政策についても意外な
事実があることがわかりました。その概要を紹介し
ておきましょう。
▼我が国の自給率低下と農業離れの要因
 
私たちは一般に「日本は島国で国土が狭いために農
地面積も限られている。よって、食料の自給率は低
くて当然である」という考えを持っていますが、長
い歴史を振り返ると、我が国は、(現在より人口が
少なかったとは事実ですが)、伝統的に食料自給率
100%を維持してきました。
だからこそ、江戸時代は鎖国政策を採用できました
し、外国から資源の輸出入ができないような情勢下
にあっても、様々な工夫で再生可能な植物資源を活
用する独自の「循環型社会」を築き上げてきたとい
う歴史があります。
戦後の歴史を紐解くと、意外にも我が国の食料自給
率が下がった原因は、「貿易の自由化」と「食生活
改善政策」にあったことがわかります。もっと具体
的にいえば、自動車などの関税撤廃を勝ち取るため
に農産物の関税引き下げと輸入枠の拡大を認めたの
でした。そこに、アメリカやヨーロッパが自国の農
家に補助金をジャブジャブ出してダンピングを仕掛
けてきたため、日本の農家は壊滅的打撃を受けてし
まったのです。
特にアメリカは、当時、小麦の生産過剰が問題にな
っていましたので、日本人の食生活を無理やり変え
させてまで、我が国をアメリカの農産物、特に“小
麦の一大消費地”に仕立て上げようとしました。
様々な宣伝・情報工作の中で、当時、影響が大きか
ったのが1958年に出版された『頭脳─才能を引
き出す処方箋』(慶応大学名誉教授・林たかし著)
でした。本書には「米食国民は一歩遅れる」として
「米を食うとバカになる」「日本人が欧米人に劣っ
ているのは、主食の米が原因である」などの主張が
掲載されていました。本書はまた、発売3年で50
刷を超える大ベストセラーになり、その影響は計り
知れないものがありました(ちなみに、本書は現在、
アマゾンの中古本として、最低価格が4758円、
中には1万円を超える価格で売られているものもあ
ります)。
当然ながら、この主張は科学的根拠が全くない「暴
論」のようですが、慶大名誉教授の肩書も手助け
し、当時は“正しい学説”としてまかり通りました。
これが「洋食推進運動」に発展して、「日本人の食
生活近代化」のスローガンのもと、和食を「排斥」
する運動まで拡大しました。この結果、本来、洋食
に反対するはずの農家の人々まで洗脳され、欧米型
食生活を崇拝するようになりますが、「これほど短
期間で伝統的な食文化を捨てた民族は世界史上もほ
とんど例がない」と鈴木氏は指摘します。
この背景には、「日本農業を米国農業と競争不能に
して余剰農産物を買わせる」というアメリカの「し
たたかな食料戦略」があったことは疑いなく、19
73年、当時のバッツ農務長官が「日本を脅迫する
のなら、食料輸出を止めればよい」と豪語したとの
記録も残っています。
終戦後の占領時代の初期、「日本が二度と武器を持
って米国に立ち向かうことができない国にする」と
のトルーマン大統領の「降伏後における米国の初期
の対日方針」が発出され、マッカーサーの占領政策
の方針になります。1970年代と言えば、日本が
オイルショックから一早く立ち直り、ホンダやトヨ
タがアメリカ進出を果たした頃でしたが、その報復
というべきか、1970代あたりでも、トルーマン
大統領の「対日方針」がくすぶったままとはいえ、
まだ生きていたのでした。冒頭の「タイム」記事を
読むと今でも一部に残っていると感じざるを得ませ
ん。
▼その結果が「減反政策」や「酪農」を危機に
伝統的に、米を主食としてきた日本人にとって米の
安定供給は大きな課題でした。特に、戦後の“食糧
難”を経験した日本は、「米の生産量引き上げが国
全体の問題である」といっても過言でない時代があ
りました。
そして、この問題を解決するため、戦後まもなく過
ぎた頃、肥料や農業用機械の導入が進むなど技術革
新が起こり、米の生産量を大きく引き上げることに
成功し、米が名実ともに家庭の主食になりました。
個人的な体験で言えば、小学校の低学年の頃まで、
近所の農家はみな、農作用の馬を飼育していました。
兄が耕運機を購入して我が家から馬がいなくなった
のは小学校4年生の頃、つまり昭和36年だったと
記憶しています。その後の農作業の風景が様変わり
し、我が家も近くの畑や牧草地などを改良して田ん
ぼの面積を大幅に拡大するとともに、兄は、精米に
加工するためのライスプラントを建設し、近所の米
の精米を支援していました。
そのような折、前述の「洋食推進運動」が広がり、
「主食=米」の常識が徐々に崩れ出し、日本人の食
卓の欧米化が進行し、「米離れ」が加速しました。
この結果、米が生産過剰になり、生産量を調整する
ために、政府は「減反政策」を導入しました(昭和
44〔1969〕年に試験的に開始、1971年本
格導入)。これに対して、農家は当初は激しく反発
しますが、政府は、米農家の転作を支援するために
補助金を支払うことで農家を納得させ、事後「減反
政策」は約50年間続けられ、平成28(2018)
年、ようやく終わりを迎えます。
2018年に終了した理由は、高く販売できるブラ
ンド米を耕作する農家が増えて、業務用の米が不足
するようになったのが原因の一つと言われています。
食料増産を目的として米生産は、終戦時の900万
トンから20年後の1967年に1400万トン超
まで拡大しますが、「減反政策」以降の50年間で
半減し、最近は700万トンを切ってしまいました。
つまり、餓死者が出た終戦時より人口が1.7倍に
増えているのに、米生産は当時よりも少なくなって
しまったのです。
1960年以降、中国もアメリカもインドも、米の
生産を3倍以上に増やしていますし、世界全体では3.
5倍に増加している中で、日本のように、米が主食
にもかかわらず、米の生産を減少させている国は極
めて稀でした。
▼“米離れ”が招いたもの
 
2011年の総務省「家計調査」の結果、日本の一
般家庭におけるパンの消費額が米を上回ったと話題
になりました。1世帯(2人以上世帯、農林漁家世
帯除く)あたりの米に対する年間支出額2万742
8円に対し、パンは2万8318円と逆転したので
した。これは昭和21年(1948年)に始まる
「家計調査」史上、初めてのことだったようです。
現に、我が国の小麦の2016~20年(5年間)
の平均流通量は、国産82万トン(14%)のみで、
488万トン(86%)が輸入、その内訳は、アメ
リカ(49.8%)、カナダ(33.4%)、オー
ストラリア(16.8%)で、この3カ国でほとんど
を占めています。
ここでとても興味深い事実に気がつき、私自身は唖
然としました。ほとんどのパンやめん類には「小麦
粉(国内製造)」と書いてあります。実は、外国産
小麦を“国内で製粉した小麦粉”だからこのような
表記になっているのだそうです。
小麦の需給と価格の安定を図るために、政府が外国
産小麦の輸入と売り渡しを行なっており、製粉会社
は国が決めた“売り渡し価格”で小麦を購入して小
麦製品を作っています。小麦や小麦加工品(小麦粉
など)を輸入すると最大で1kgあたり158円の
関税がかかりますが、国が輸入する小麦には関税は
かかりません。
小麦粉は食品スーパーなどで、1kg100円ほど
で特売されていることもありますが、わざわざ高い
関税を払って小麦や小麦粉を輸入する人はいないの
で、外国産小麦から製造された小麦粉は“国内製
造”なのだそうです。
 
さて、米農家が「減反政策」で向かった先は様々で
した。その1つとして、「酪農」について取り上げ
ておきましょう。
我が国が「酪農」に力を入れたのは、我が国がGA
TT(関税及び貿易に関する一般協定)に加盟した
1955年以降でした。つまり、貿易・資本の自由
化が進められて、日本経済の開放体制のなかで、日
本農業の零細性の克服や生産性向上が求められたこ
とが始まりでした。
それを受けて、1961年、政府は「農業基本法」
を制定し、新しい農業と農業政策の方向を示し まし
たが、 経済成長に伴う所得上昇によって牛乳・ 乳
製品の消費量増大が予想されたため,「酪農」は
「農業基本法」の“選択的拡大”部門として位置づ
けられました。
そして、酪農支援策(低利融資、補助金、技術普及
等)の結果、1960年代から70年代、「減反政
策」で米作を諦めた農家が酪農に転向したこともあ
って、酪農農家は飛躍的に増加します。しかし、そ
の形態は、大半が水田の裏作や転作で飼料作物を生
産する 「水田酪農」と呼称される稲作と酪農の複合
経営に留まったという一面もありました。
一方、日本の酪農は、国内の飼料基盤が不十分 なま
ま輸入飼料に依存して急速に発達した ところに大き
な特徴があり、1970年には49.3%であった
飼料自給率は低下の一途をたどり、2007年には
32.8%まで低下します。
時を同じくして、人口増加に伴い、乳製品の消費量
も増加しますが、折からの乳製品 の輸入自由化、関
税率低下、円高もあって乳製品の輸入量も増加しま
す。事実、牛 乳・乳製品の自給率は,1960年で
は89%であ ったものが90年には78%に低下し,
2007年には66%まで低下します。また、飲用
乳の消費量も1994年をピー クに減少に転じます。
その後も、継続的な減少局面に転じ、現在に至って
います。
これらを背景に、酪農農家、特に経営規模が小規模
の「水田酪農」は減少に転じ、1970年代に、3
0.7万戸もあった酪農家は2022には1万33
00戸にまで減少してしまいます。こうして、酪農
と水田農業の結びつきが弱まった とはいうものの、
酪農家の5 割が米を生産しているといわれます。
残った酪農家も最近はコロナ禍やウクライナ戦争の
影響で生産資材価格が上昇し、特に200頭以上の
牛を飼育する大規模経営が赤字に陥っており、この
ままでは赤字がさらに膨らみ、連鎖的に酪農家が倒
産する可能性もあるといわれ、現に北海道ではかな
りのハイペースで倒産が相次いでいるようです。
コロナ禍などの理由以外に、北海道の酪農家は、輸
入している脱脂粉乳を国産に置き換えるための差額
として乳代1キログラムあたり2円以上の負担金が
課せられているようで、酪農家に重くのしかかって
いるのが実態です。
政府が主導した「畜産クラスター事業」(畜産の収
益向上のために、畜産農家を核として地域の関係事
業者が連携・結集していく体制をいい、これによっ
て、補助金として機械や設備導入時に本体価格の2
分の1の国庫補助を受けられる)の結果、全国的に
牛乳余りが生じ、酪農家は経営危機に直面している
一方で、海外からの乳製品輸入は据え置き、酪農家
には「乳製品が過剰だから、生乳をしぼるな、牛を
処分しろ」という矛盾しているではないかと疑問も
沸き上がり、「人災としての危機」と批判されてい
ます。
子牛も値下がりし、生後1カ月の雄子牛がだいたい
1万円ほどでコロナ前の10分の1に下がっている
ようです。餌代にもならない価格に、一斉に酪農家
がいなくなるとの危機感も叫ばれています。
ふたたび、個人的な経験ですが、「減反政策」で米
の生産を諦めた兄は、「水田酪農」に転じますが、
今度は「乳余りのあおり」を受けて、多額の借金を
抱えたまま酪農を諦め、その後、和牛の飼育に転じ
ます。その和牛飼育も12年前の福島原発事故の影
響で再びあきらめざるを得なくなりました。多額な
借金を息子の代(私の甥)になって完全返済したの
はようやく昨年でした。
第2編でも紹介しましたが、「政治家と農林省の官
僚(の愚策)によって、50年前に農業を奪われた」
と今なお、事あるごとに口癖のように語る兄ですが、
実際にこのような被害を受けたのは決して我が家の
みではなさそうです。次回、「日本の農業は過保護
なのか」について、諸外国と比較して“見える化”
してみましょう。意外な事実に気がつくことでしょ
う。
(つづく)
(むなかた・ひさお)
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crydayz · 1 year
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230212 日
エンタメ仕事とそれにまつわるアレコレは「平和で退屈な世界」の中で「イキって遊ぶ」為のゲーム。それ以上でも以下でもなし。神がかったアイデアも常軌を逸した集中力も、「戦争」という本気の殺し合いのロジックの中では児戯に等しい。
すなわち「戦時下」と「休戦下」で要求される「サバイバル力と運」には天地の開きがあり、休戦下においてメジャーな修羅場(主に商業やスポーツの世界)をどんなに生き延びようとも、実戦で生き残る為にはそれとは全く別の「スキルとロジック」が必要となる。
戦争、もとい殺し合いは「国が条約で規定している違法行為」除いて「なんでもあり」の世界だ。「自軍を生き残らせ敵を無力化する」という超シンプルなルールの中で「公平さと人権を重んじる意識」というものは陳腐化あるいは無価値化する。
「勝つ上で隙となる思考」は捨てるに越した事ないのだ。さもなくば自分よりもそれを徹底して行っている敵に殺されてしまう。
平和な世界で語る為の「戦争批判の物語」においては「敵兵に対しても憂いのある主人公」というものが描かれがちだが、実戦ではそんな人間から先に死んでゆく。
実戦においてお人好しは「戦争とはなにか」について考える為の猶予すら与えられないのだ。
戦争起きたら僕は真っ先に殺されてしまうだろう。僕の知り合いも家族も果たしてそのほとんどが生き残れまい。しかし、いざそのような状況になったなら僕は「決して死なない」と自分を奮い立たせて生き延びようとはする。
戦時下において本当に生き残れる人間は普段から「ガチの命の穫り合い起きた際にどう動くか」を想定しながら日々訓練積んでる人間と、常に世界情勢把握し「家族ごと安全な場所」へ移動する為の準備を重ねている富裕層のみ。
訓練を積まず、安全な国やエリアに逃げる為の準備すらしていない人間が生き残れる道理なんてものがあるはずがない。
経験値もお金もない弱者が生き残るヒントを探すとしたら「戦時下で親を失い生き延びている子供達の物語」を参考にすべきだろう。
大人と比べ脆弱なフィジカル、後ろ盾のない立場の人間がいかにして生き延びるか。
「強運に支えられ戦時下を生き延びた子供の人生」にこそ、万人に適用できるサバイバルのヒントが隠されていると僕は信じている。
日本人はとにかく「戦争」に対し弱すぎる。そうなるように国に教育されたのだから仕方ないが、超無責任で嘘つきまくる毒親(毒国家)と共に心中するほどアホらしい人生はない。
まあ、自分は今の年齢までとくにクリティカルな命の危機にさらされることなくのうのうと生きてこれたんだからこの国の嘘の恩恵を100%享受できた側だろう。ギリ・ラッキーに乗れた世代だ。
正直戦争なんてイヤだ。永久にそんなものは対岸の火事であってほしい。 大地震も富士山大噴火も僕が生きている間は一切起きないでほしいし、平和を地平にした建設的な未来を台無しにしてしまうような「破壊」は永遠に起きないでほしい。
けどそうして文字に起こしてみればみるほどその望みが薄いという事もよくわかる。 日本ってのは他国と較べて「リスクだらけのしょっぱい土地」だ。
ほとんどの資源を輸入に頼って生きている。自国の資源で国民養う力のない国である。 いつ地震や津波や噴火で「全部台無し」になるかわかったもんじゃない。
「台無し」になったらどうなるか。言うまでもない、他の国が侵略しにくる。 「保護」や「援助」の名目で手を差し伸べるふりして政治に介入してくる。
無論日本人だって黙っちゃいないだろう。しかしいずれ「数の暴力」で敗けるのだ。 「弱みに漬け込まれた」ら、敗け。もとい、日本は戦争に敗けて一度それを味わい、いまだその搾取構造の中に・・・
ああ、陰謀論の定形文みたいになっちまった。
他にも黄色人種差別の話とかいろいろ絡めて言いたい事はあるが、僕らはとにかく現実を直視したら到底やっていけないレベルで民族単位で「詰んで」いる。
否、他国の常識では計り知れない「奇跡の積み上げ」とその常態化によって「日本人の血」と「国家」を維持し続けている。
だーからー、それが絵と何の関係が?? と問われたら「ない!」としか言えない。
逆に言えば絵ってもんは生きる事、幸せになる事とまったく無関係の「遊び」としか言えない。
「戦争」は民族が自分達の遺伝子を拡散させ生存域を増やす上で必須の行動。 「創作」は次の戦争が起きるまでの「暇つぶし」であり生の苦しみへの「慰め」。
なあ、だからこそ。なればこそだろ、本気で、死ぬ気で創作に挑むのは。
こんなチャンス早々ない。もったいなさすぎる。命を「ムダに削って遊べる」んだぜ? 平和すぎる世界ってものは、逆説的に「ムダにしていい命」に溢れてるって事さ。
だから全力で愉しもう、死亡遊戯。
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tyuuyoou · 5 days
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コナン映画「100万ドルの五稜星」感想
今日時点で2回観に行っています。 高校生たちが活躍してて楽しかったー! ネタバレ感想していきます!
今回オープニングからしてめっちゃ格好良かった! ハロウィンあたりからがっつりオープニング作り込んでる気がしますが、今回も色彩もきれいでスタイリッシュさが増してました。 あの平次とキッドのデザインでグッズになってないのおかしいと思う笑
ていうか、川添刑事が偽物だろうなというのは登場時点で思ったんだけど、途中でキッドと一緒にいるシーンがあって「絶対偽物だけど誰だ…?」と思ったらまさかの盗一でめちゃくちゃビビったんですけど!! しかも最後の最後で優作の「双子の兄弟がいる」って発言の後にさあ! ねえ!! 普通に新一と快斗が親戚ってことじゃん! そりゃ似ててもおかしくないわ!
優作は双子の兄弟=盗一=初代KIDって認識してる…ぽいよね? 今回の映画の感じだと。 しかも送られてきた星稜刀ってつまり盗品だよね? 分かってて受け取ってるの? 大丈夫なの?? この風呂敷どう畳む���ですか青山先生~!
���次もポンコツと格好いいのバランスが絶妙でよかった笑 鍔迫り合いが迫力あったし、というか全体的にアクションが素晴らしかったな! カーチェイスも、まさか聖がベスパで参戦するとは思わなかったよ可愛いね! 似合うね!!
てかオリキャラの福城聖がマジでヤベーーーやつだった。沼。 不憫過ぎて沼。何とか救われて欲しい。退学にならんといてくれ。 あれって平次と父親の証言次第ではかなり罪状軽くなると思うんだよね! 平次が「ちょっとケンカしただけや」ぐらいで殺されかけたこと話さず、父親が脅して無理矢理やらせたとかにしたら、情状酌量の余地はあるのではないか…! 恐らく一番の問題はセスナに爆弾積んで函館山ごと爆破しようとしたテロ行為なんだけど(そしてセスナは展望台近くに墜落、炎上)、この爆弾の所持と本人の意思でやろうとしたのかっていうところをどう判断されるのか。 セスナはもしかしたら父親名義の可能性があって、そうすると爆弾用意したのも父親で聖は知らなかったんだよね~ってしちゃえばワンチャン何とかならん? 「こんなもののために」聖を巻き込んだんだから、父親が被れる罪は全部被れと思うけどね。 爆弾のことは知らなかった、遊覧飛行してたらたまたま平次が止めてくれた、操縦不能になったから墜落した、でどうです? 事情聴取中に逃げた罰は受けないといけないだろうけど。 個人的に聖は原作に逆輸入されて、紅葉と組んで平次と和葉の恋路を邪魔して欲しい笑
いやさあ、結果だけ見たら街にスタングレネードばら撒いた伊織の方が絶対怒られ案件でしょw あれコナンの援護になったんだかなってないんだかよく分かんないし。 告白の直前にスタングレネード落としたのも、半分わざとだって思ってるからな! そのおかげで和葉の格好いいシーンが見れたけど…自分よりも真っ先に平次を守ろうとするのええな…。 すぐにスタングレネードって分かっちゃう和葉も、だいぶ事件巻き込まれ慣れしてんなとは思った。 そういえば最北端の伊織もこもこしてて可愛かった笑
キッドも今回美味しかったなー、ぶち切れ快斗スゲー良かった。 あと中森警部がくっっっそ優秀だということが分かった。 メタいこと言えば死ぬわけないけど、本当に助かって良かった~。 そういえば今回青山原画多い気がするね? 見舞いに来た青子も原画あったし、沖田もあったし高校生ズはみんな原画あるのかな。贅沢だわ~!
でも今回のMVPは空気読みまくった蘭ねーちゃんで満場一致でしょ。 聖への手刀の速さたるや。結局一番強いのは刀ではなく素手か…。 途中まで少年探偵団出ないかと思ったけど、ちゃんと出てきて安心した。 いつも通り完全に保護者の哀ちゃんが見れてよかった。可愛いシルエットの帽子かぶってたな。
コナン、平次、キッドでわちゃわちゃしてるのが楽しくて、それにちゃんと見せ場もあって、満足感たっぷりでしたー! もう一回ぐらい観にいってもいいな!
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来年は長野県警組! めちゃめちゃめちゃ嬉しい!! 絶対行きます!!
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kennak · 2 years
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はじめに   神奈川県警や新潟県警の「不祥事」を機に警察改革の必要性が論議されてきたが、本稿では最近の奈良県警汚職を取り上げ、警察腐敗の実態と原因を解明し、警察の自浄能力に期待する警察改革がいかに無力であるかを具体的事実に基づいて明らかにしていきたい。同時に、奈良県における日本共産党や民主団体等の取組とその教訓、さらに警察改革の課題と方策を検討したい。 一 奈良県警汚職・奈良佐川急便事件の概要   ?@奈良県警交通部交通企画課長・中野英平警視と刑事部暴力団対策課意見聴取官・川口正幸警視の二人が奈良佐川急便?鰍ニその関連会社から合計二三五〇万円を越える現金などを受け取っていた贈収賄事件、?A奈良佐川急便の原田義男元副社長と関連会社の上田晃市元社長(いずれも県警OB)が奈良県警の現職警察官十二人の名義で架空の給与振込口座を作り、預金通帳とキャッシュカードを「だまし取り」、総額五千万円以上の裏金を捻出していた詐欺事件、?B交通違反もみ消しの公用文書毀棄事件、?C犯歴などの個人情報・交通取り締まり情報の漏洩事件、?D中野警視を含む数人の県警幹部が高級乗用車を奈良佐川急便の関連会社から低廉な価格で譲り受けた疑惑、?E奈良佐川急便の関連会社の自動車修理工場で二十一名の警察官が「格安の費用」で車検を受けていた疑惑など、一九九一年以来の長期間、多岐にわたる汚職・不正腐敗が交通警察や暴力団対策の部門を中心に発生していた。 二 奈良県警汚職の特徴   今回の奈良県警汚職は警察官と民間企業との癒着・腐敗事件であるが、県警が三月段階で約五〇人の警察官から事情聴取したと明らかにしているように、奈良佐川急便からの「甘い誘い」に群がった警察官が多数にのぼっていることが一つの特徴である。   第二の特徴は、腐敗の中心に座っているのがノンキャリアのトップグループの県警幹部だという点である。   県警の警察官二千二一六人(定数)の中で、警視長は一人(県警本部長)、警視正は五人、警視は九二人に過ぎない。中野警視、川口警視らは県警本部長、警務部長ら県警トップを占めるキャリア組(警察庁からの出向者)に次ぐポストにあり、県警の捜査実務の実質上の中心を担い、人事にも大きな影響力を持っていた。   第三の特徴は、企業側が多数の退職警察官の再就職を受け入れ、彼らが中心となって県警との癒着・腐敗を深めてきたという点である。   奈良佐川急便にはこの八年余りの間に、十二人の奈良県警OBが「天下り」し、いずれも同社やその関連会社の要職に就いている。   第四の特徴は、県警の癒着相手の企業が暴力団や右翼とつながりのある奈良佐川急便という会社であったという点である。   佐川急便?梶i本社・京都市)の��業者佐川清は右翼の大物故笹川良一と親交があった。一九七三年頃、佐川急便が奈良県内で佐川の商標と制服を使って宅配する業務の委託契約を結んだ相手は右翼団体「大日本菊水会」会長川井春三が設立した新日本開発??(後に新日本輸送??)であった。川井会長が一九八九年に死去し、山口組系暴力団と交遊があったといわれる山田勝弘が次第に社内で力をつけ、山田は一九九〇年に県警を退職した原田を迎え、一九九三年に宅配業務の営業権を新日本輸送から二億円で買い取って独立し、奈良佐川急便を設立して社長に就任した。   奈良佐川急便の年間売上高は約五二億円(昨年度)にのぼり、県内同業者一八二社のトップである。こうした急成長の陰で、同社は様々なトラブルを抱えたといわれる。   独立前から指摘されていた右翼団体や暴力団とのかかわりを絶てず、佐川急便本社から「右翼対策費」等の名目で借り入れた総額が二五億円にものぼっていたという(「朝日」四月二一日)。   山田や原田が中野警視、川口警視ら多数の警察官に金銭提供や接待を重ねてきた目的は、第一に右翼や暴力団への対策及び様々なトラブルの場合に備えて「用心棒」としての役割を期待したものと考えられる。また、運送会社にとっては運転手の免許の取消・停止などの行政処分は業務に著しい支障が生じることから、交通違反のもみ消し、犯歴情報の漏洩等の見返りも期待していたものと思われる。 三 奈良県警の消極的姿勢と批判拒否体質 1 県警はこの問題についてきわめて消極的姿勢を取り続けてきた。   事件が表面化してから二か月近くも公式な記者会見を行わず、県議会でも「調査中」と繰り返して具体的な説明を拒んできた。世論やマスコミの批判を受けて、ようやく調査及び収賄事件の捜査を始めた。三月九日、一〇日に奈良佐川急便や中野警視の自宅などの関係先を捜索し、三月一五日に中野を懲戒免職、川口を停職六か月の処分とした上で、収賄の容疑で奈良地検に書類送検した。   口裏あわせなどによる証拠隠滅が行われやすいという贈収賄事件の性格、収賄額の大きさ、事案の悪質さ等に照らすなら逮捕が当然であり、書類送検は「身内に甘すぎる」との批判が噴出したのは当然である。 2 奈良地検は四月中旬、県警に対する厳しい批判と検察に対する期待の声を受けて、大阪地検や京都地検の応援を受けて関係先の再捜索など独自の補充捜査を行うことを決定した。   あわてた県警は地検に捜索の「合同実施」を申し入れ、そのため捜索の着手が一日遅れて四月一八日となった。ところが県警本部は「捜索はあくまで合同。地検単独ではない」「県警の捜査が不十分で地検がやり直すわけではない」と強調し、体面を保つことに固執した。   地検との「合同捜索」より一日早い四月一七日に県警は原田と上田を詐欺の容疑で逮捕したが、これは世論の高まりとそれを受けての地検の動きの反映と見るべきである。 3 奈良地検から収賄容疑で自宅の捜索を受けた四月一八日、中野元警視は焼身自殺した。   収賄側の中心人物の自殺により、贈賄側からの依頼の趣旨の特定など贈収賄事件の捜査に大きな影響が出ることは避けられない。県警は三月一五日の書類送検後、時折携帯電話で連絡はとったものの、一か月以上中野元警視の所在場所を把握していなかったという驚くべき事実も判明した。「究極の逃亡であり、徹底した証拠隠滅である」容疑者の自殺を招いた県警の責任は重大である(「日経」四月二〇日)。 4 県警の独善的な批判拒否体質、無反省な姿勢は詐欺事件の現職警察官らの役割に関する説明でも示された。   県警刑事部長は、原田らの逮捕後の記者会見で「警察官らは名前を使われただけで金は受け取っていない」「被害者だ」とまで述べたのである。   しかし、現職警察官らが見返りなしに運転免許証のコピーを渡したとは、到底考えられない。案の定、その後の県警の調べで十二人のうち数人がギフト券や金券を受け取ったり、飲食接待を受けたりしていたことが判明した。 5 川口警視がいまだに逮捕されていないのも理解し難い。   川口は、携帯電話の使用料の収賄容疑事件に加え、詐欺事件でも「架空口座」の名義人となっている。さらに奈良佐川急便本社の放火事件(一九九九年七月)に関する捜査情報を事件担当者からしきりに聞き出し、奈良佐川急便に流していた疑いも持たれている。証拠隠滅のおそれが強く、速やかな身柄の確保が当然である。 四 奈良県警には自浄能力がない 1 県警のこのような自己保身優先のもみ消し体質は過去からの一貫したものである。   県警暴力団対策課警部補Aは、知人(暴力団関係者)からの依頼を受けて犯罪捜査の名目で照会文書を偽造し、NTTドコモから携帯電話加入者の住所、氏名などの個人情報を入手した。これを知人に流したとして有印公文書偽造・同行使、公務員職権乱用罪で二〇〇〇年三月一〇日懲役二年、執行猶予四年の判決を受けた。   NTTドコモから不自然な照会がなされたとの連絡を奈良県警が受けたのは一九九九年六月である。県警はAから任意で事情聴取を行い、違法照会の事実を確認しながら、精神状態が不安定になったとしてAを入院させた。Aについては覚せい剤を常用しているとの情報も寄せられていたが、県警は尿検査を実施しなかった。   神奈川県警の一連の不祥事を受けて警察庁が同年九月に通達を出したが、その二か月後に奈良県警は事情聴取を再開し、Aの逮捕に踏み切った。尿検査を実施したが、もはや覚せい剤使用を確認できなくなっていた。   Aは捜査段階、公判を通じて情報を流した暴力団関係者の氏名を明らかにしなかった。   県警の覚せい剤使用の「もみ消し」に照らすと、情報提供先についてもAが黙秘したのではなく、暴力団との癒着構造の露顕を恐れた県警上層部の意��が働いた疑いが濃厚である。 2 綿貫茂県警本部長は今回の県警幹部による汚職(奈良佐川急便事件)について、県議会の答弁では「個人の資質」の問題だとして、再発防止のための教育の徹底を強調するだけであった。   しかし、「不祥事」が続出することは個人の資質を超えて警察組織自体が深刻な問題を抱えていることを示している。しかるに、「個人の資質」の問題と繰り返す県警に自浄能力がないことは明らかである。   県警は三月一六に人事異動を発令したが、今年から警部補以下の異動の公表を取りやめるという情報公開に逆行する姿勢を示す始末である。 五 公安委員会や検察は役割を果たしているか 1 公安委員会の役割について   公安委員会の姿が全く見えない。県警が中野警視、川口警視の懲戒処分と書類送検を発表した後、報道陣の取材を県警が妨げ、結局公安委員は記者会見さえ行わなかった。県議会では県警の捜査は「身内に甘い」との県民の声にどう答えるのかとの日本共産党県会議員の質問に対して、公安委員長は「(逮捕しなかったことは)専門家が捜査し、判断したもの。尊重する以外にない」と答弁しただけである。 2 検察の捜査について   県警の自浄能力が期待できない以上、検察の対応に期待がかかる。この間、任意捜査という県警の「身内に甘い」捜査手法を認めてきた点では検察にも責任がある。中野元警視宅の捜索と同時に同人の逮捕に踏み切らなかったことは、県警への配慮を優先させた検察のミスである。   検察には中野元警視の自殺という困難を乗り越えて、贈収賄事件とこれに関連する疑惑の全容の解明、さらに県警の腐敗構造の深部に迫る捜査を期待したい。   ところが奈良地検は、中野元警視の死亡で便宜供与を裏付ける証拠を固めきれず公判維持は困難と判断し、贈賄側の山田、原田を起訴猶予にする方針を固めたと報じられている(「毎日」五月三日)。また三年近くも携帯電話使用料金の支払いを受け続けていた川口警視についても便宜供与と入金との因果関係がはっきりせず、公判の維持が難しいと不起訴にする方針だと報じられている(「毎日」五月四日)。   金銭を受け取ったことについて二人の警視は「深く考えなかった」「友人ということで甘えてしまった」などと供述したが、金銭の授受を認めながら、その趣旨について合理的な説明が出来ない以上単純収賄罪の成立は明白である。一刻も早く贈賄側の原田元副社長、収賄側の川口警視を逮捕し(山田元社長は病気と報じられている)、請託内容についての徹底的な取調べを尽くすべきである。贈賄側、収賄側の誰一人も逮捕せず、任意の事情聴取だけで請託内容が特定できないとして受託収賄はおろか単純収賄でも起訴を見送るというのでは、検察もみずからの職責を放棄するものといわざるをえない。   奈良地検は五月八日、現職警察官の名義を使い架空の銀行口座を開設して通帳とキャッシュカードを詐取したとして、有印私文書偽造・同行使、詐欺の罪で原田と上田の二人を奈良地裁に起訴した。「裏金づくり」目的の犯行だとされているが、報道されている限りでは、「裏金の使途」の解明が進んでいない。裏金が警察官に対する賄賂として使われたのか否かの追及が重要である。   検察は、五月二五日には、元社員の厚生年金基金からの脱退一時金約二二万円をだまし取ったとして詐欺などの罪で原田を起訴した。   県警は六月二十五日、現職警察官四人を懲戒処分の上、収賄や地方公務員法(守秘義務)違反などで書類送検し、事実上の捜査終結を宣言した。   検察と県警は協議の上、?@現職警察官については逮捕せず、すべて不起訴処分とする、?A県警OBの原田、上田らの容疑については何件かの容疑は起訴処分に持ち込むとの方針を固めたものと思われる。世論やマスコミの厳しい批判が無視できないため、警察OBの原田らの起訴によって世論に配慮しながら、現職警察官については中野元警視の自殺などを口実にすべて不起訴処分で幕引きをはかろうとしている。   右の推測が当たっているとすれば、検察と警察の癒着ぶりを示すものとして厳しく批判されなければならない。右翼・暴力団との深いつながりが指摘されてきた奈良佐川急便と県警幹部との贈収賄容疑が今回の奈良県警汚職の要である。その贈収賄事件で一人の逮捕者も出さず、起訴もしないというのでは、公訴権を独占する検察の役割は到底果たし得ない。  (注)奈良地検は七月十三日、収賄事件で警察官三人を不起訴(嫌疑不十分など)にし、地方公務員法(守秘義務)違反事件などで四人の警察官を罰金六万円から三十万円の略式起訴にした。 六 日本共産党や民主団体などの取り組み 1 一昨年来の奈良県警の不祥事について、党県議団(山村幸穂団長)は毎回の議会において取り上げ、?@公安委員会及び県警を情報公開条例の実施機関に含めること、?A公安委員会の警察からの独立及び外部監察制度の導入等の警察不祥事への抜本的対策を講じること、?B警備公安優先を改め、住民に密着する部門に警察官を重点配置することなどを求めてきた。   今回の事件発覚後の二月~三月の県議会で党県議団は総務警察委員会、予算委員会及び本会議でこの問題を取り上げた。「今回の事件についての公式発表があまりにも遅い。報道はたくさんあるが、いっさい警察からの発表がないというのは県民無視の態度だ」「二〇〇〇万円を越える多額の金銭の収賄容疑にかかわらず、なぜ逮捕されずに勤務させてきたのか。車を隠した疑いなど、証拠隠滅と思えるような事実も報道されており、納得できない」「四〇数名の警察官を調べたという根が深い事件だ。ところが、県警本部長は個人の問題だと言う。教育をいくら徹底すると言っても繰り返し同じことがおこっている。今回の事件の全容解明と徹底的な組織改革が必要ではないか」などと追及した。   党県議団のこのような議会での質問は、その都度地元マスコミを通じて報道された。   国会では衆議院内閣委員会で松本善明議員が三回連続で取り上げ、特に三月一六日の委員会で、「逮捕をして罪証隠滅ができないようにして、徹底的に捜査をしなければ、捜査完了とは絶対に言えない」と追及し、伊吹文明国家公安委員長から県警のやり方は「常識からは外れたことだ」との答弁を引き出したことは、その後のたたかいに大きな力となった。   党奈良県委員会は県警本部及び県公安委員会に対し「今回の不祥事件は、単に『個人の問題』として対処するのではなく、徹底捜査と厳正な処罰を行って全容を公表し、抜本的な再発防止策を確立するように」と申し入れ(三月一四日)、送検の四日後には地検に対して「県警幹部職員の贈収賄事件は、速やかな逮捕を含む徹底捜査をおこない、厳正かつ適正な公訴権の行使」を申し入れ(三月一九日)、更に近畿管区警察局にも県警への指導監督の徹底等を申し入れた(三月二一日)。六月二十一日にも、改めて県警本部、県公安委員会及び地検に対して「徹底捜査と全容解明」を求める申し入れをおこなった。   これらの関係機関への申し入れも、マスコミ各社がその都度報道し、世論の形成に一定の効果があったことは間違いない。さらに、「しんぶん赤旗」と奈良民報が正確かつ時宜にかなう報道を行った。「しんぶん赤旗」は「主張」欄で二度取り上げ(三月二六日、四月二四日)、赤旗編集局の記者が二度に亘って奈良入りして独自取材に基づく特報記事を掲載した。 2 国民救援会が三月二一日、県警及び奈良地検への申し入れを行った。同じ頃、情報公開を求める市民団体からも県警や奈良地検などへの申し入れが行われた。   四月一七日には弁護士有志が中野元警視と川口警視を収賄の容疑で奈良地検に刑事告発した。三月下旬から準備に入り、奈良弁護士会会長経験者四名(私もその一人)を含む六人の呼びかけに応じて短期間のうちに奈良弁護士会会員三二人(会員の三割を超える)及び奈良県内在住の大阪弁護士会会員二二人の合計五四人(内代理人が一〇人)が名を連ねた。裁判官や検事のOBを含む多数の弁護士らの「灰色決着を許さない」との意思に基づく刑事告発は、地検が独自捜査に乗り出す上で重大な契機となったものと見られる。 七 取組の到達点と教訓 1 取組にあたってどの配慮と心掛け。   第一に、事件の性格と位置づけを正確に分析し、その上で取組の県民的意義を明らかにすることにつとめてきた。   新聞報道から間もない三月三日に党県常任委員会のもとに田辺実県委員長を責任者とする「対策チーム」を組織し、私も一員として参加した。ここでの討議及び県常任委員会での検討という集団的論議を経て、このような県警の不正・腐敗は、県警と一部の私企業の癒着にとどまらず、奈良県内に巣くう暴力団やそれと癒着して県政を支配している自民党政治の深部に迫る問題であり、県政革新にとって避けて通ることのできない問題の一つとして位置づけて対策を進めていくことが確認された。   第二に、正確な事実の把握に努めたことである。我々は捜査権を持たないが、報道される諸事実を全面的に掌握分析し、さらに関係者からの聴き取りや登記簿等の閲覧など可能な限りの情報収集に努めてきた。   第三に、県民世論を代弁して敏速かつ的確な質問や申し入れを行ったことである。講演会や小集会、街頭宣伝でも取り上げ、ビラへ掲載するなど、県警汚職の実態と真相解明への取組の広報にも力を入れてきた。   第四に、可能な限り広範な人々との共闘を進めることに配慮した。有志弁護士による刑事告発の取組などはその典型である。   第五に、当面は今回の県警汚職の徹底追及に力を集中するが、同時に過去からの諸問題も点検・総括し、長期の展望をもってたたかいを進めていくことを確認したことである。   奈良県の党と民主勢力は、戦後の平和と民主主義、生活擁護、政治革新をめざすたたかいの中で、右翼・暴力団、「解同」や統一協会などの暴力・無法な攻撃に直面してきた。各地における「解同」の暴力・無法とのたたかいは歴史に刻まれている。また、四年前の御所市における産廃業者が右翼・暴力団を使ってしかけてきた党と市民に対する攻撃を打破したたたかいも重要な教訓となっている。   こうした状況のもとで、当面、県警の不正・腐敗を暴露追及し、県警民主化の方向を示してたたかうとともに、奈良県における右翼・暴力団や「解同」などの策動の実態を明らかにして、これらを打破するねばり強いたたかいを推進していくことが重要である。 2 これまでの取組の成果と教訓   第一に、県警は三月一五日の二人の警視に対する懲戒処分と書類送検で「事件の幕引き」をはかろうとしたが、厳しい世論の批判と監視の下で、県警の思惑通りには収束していない。   しかし、県警は何ら真摯な反省をしておらず、県警の組織的責任を避けるための策動を続けている。県民世論を一層喚起し、真相の徹底究明への取組の強化が求められている。   第二に、県警の汚職・腐敗の実態の一端が県民に広く知られ、県警の民主的改革の必要性が明らかになった。   県議会での追及、関係諸機関への申し入れ活動がマスコミとの連携のもとに進められ、またきめ細かな広報活動とあいまって県民世論の形成に役割を果たした。   第三に、県警の汚職・腐敗をただす広範な人々との結集がはかられつつある。党奈良県委員会が主催した「県警の不正・汚職を糾弾する真相報告集会」(六月二七日)には国民救援会をはじめとする民主団体や刑事告発に取り組んだ有志弁護士らが多数参加した。   第四に、県警問題は、県民生活を守る上でも、県政革新の事業を推進する上でも避けて通ることのできない重要な課題であることが鮮明になったことである。 八 警察改革の課題と方策 1 昨年の警察法の一部改正では根本的解決ははかれない   今回の奈良県警汚職は例外的な事件ではなく、全国各地で同種の事件が山積していることは疑いない。今や警察の信頼は著しく失墜し、事態は極めて深刻である。「危機的事態は警察に対する民主的管理制度の欠如と警察の閉鎖的体質が永年に亘り複合的に作用して生じた我が国の警察の根本的病弊がもたらした」ものである(昨年五月の日弁連定期総会決議)。   昨年七月の警察刷新会議の「緊急提言」を受けて、政府は警察法の一部改正案を国会に提出し、昨年一二月に警察法が改正された。警察官の職務執行への文書による苦情の申し出に対し、公安委員会が処理結果を文書で通知する制度を導入した点など、前進面もあるが、肝心の公安委員会の警察からの独立や第三者による外部監察制度の導入などは見送られた。   警察の閉鎖的体質を打ち破り、民主的管理制度を確立しない限り、根本的解決にはならない。現に、これだけ厳しい国民的警察批判の下でも、昨年一年間に不祥事で懲戒免職や停職などの処分を受けた全国の警察官及び警察職員は前年より一九〇人も増え、過去一〇年間で最多の五四六人にものぼっている。   あれだけ問題となった神奈川県警や新潟県警でも改善のきざしが見えない。神奈川県警では盗犯係の現職刑事による連続空巣事件、音楽隊所属警部補の同僚女性職員刺殺・無理心中事件、茅ヶ崎警察署員による連続強制わいせつ事件等が続出している。また新潟県警でも県警交通機動隊長らの交通違反もみ消し事件、飲酒ひき逃げ事件などが起こっている。新潟東署の巡査長のストーカー行為が昨年六年に発覚後も署長らが八か月余も県警本部に報告していなかったことも判明した。 2 警察改革の方向ー日本共産党の提案   警察が「個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持する」という本来の責務を果たすためには、警察の管理制度と閉鎖的体質を根本的に改める警察法等の抜本改正が急務である。   ポイントは日本共産党が、昨年十一月一日付で公表した警察法「改正」案への対案(大綱)に示されている。   第一に、公安委員会の警察からの独立と権限の強化である。第二に、警察情報については、現に捜査中の事件の捜査上の秘密に属するものを除き、全面的に公開する制度を実現すること、また公安委員会の議事録を公開することが重要である。第三に、警察への外部監察制度の導入である。 3 公安委員会以外の外部機関による警察活動のチェック機能を高める改革として、?@検察体制の強化、?A検察審査会制度の改正、?B付審判制度の拡充、?C警察官適格審査会制度の導入などの課題がある。   また警察の組織・運営の民主的改革として、?@キャリア制の抜本的見直し、?A警備公安優先を改めること、?B憲法及び人権教育の徹底、?C労働組合の結成及び活動の保障などの課題がある。   このように法改正を伴う警察制度の抜本的改革を実現するには、政治革新を図ることが第一である。自民党、公明党などの政権与党、更にこれらと基本路線で一致する民主党、自由党などが中心の政権の下では、警察制度の抜本的改革はきわめて困難である。政治革新のために力を集中することが求められるゆえんである。 4 しかしながら、警察改革は、日本共産党が参加する民主的政権の誕生まで先延ばしすることが許されない緊急の課題である。   同時に警察の不正・腐敗にメスをいれることは、暴力団やそれと癒着して行政を支配してきた自民党政治の深部にせまる問題であり、政治革新にとって避けて通ることのできない重大な課題である。   警察改革の推進のためには、立法提案や制度要求ばかりでなく、全国各地で警察の不正・腐敗追及のねばり強い取組を積み重ねていくことが大事である。   神奈川県では、神奈川県警の一連の不祥事の後、民主団体などが企画した連続シンポジウムなどを契機に、市民による警察監視の組織「警察見張番」を全国で初めて発足させ(昨年七月)、積極的な活動を継続している。元神奈川県警本部長らによる覚せい剤使用もみ消し事件の刑事確定記録の閲覧を横浜地検に認めさせるなどの成果を上げている。   新潟県警では、県警本部長と関東管区警察局長らの「雪見酒・かけマージャン」接待の際の宿泊代・飲食代等の返還を求める住民監査請求や支出関係書類の公開請求等の取り組みを進めている。本年一〇月からは全国的に都道府県警察及び公安委員会も情報公開の実施機関となるので、警察関係文書の公開請求が今後の取組の有力な手段となりうることは明らかである。   神奈川や新潟などの活動に学び、幅広い市民の参加する警察監視の市民組織と民主団体、革新政党が連携しながら全国各地で警察の不正腐敗を追及する取り組みを展開することが重要である。    (さとう・まさみち)
奈良県警汚職「奈良佐川急便事件」に迫る-警察には自浄能力なし-
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