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#2回接種の裾野を広げる
milk-c-late · 1 year
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2023GWの記録
 突然ですが、先日家族と旅行に行って来たので、その様子をお裾分けしたいと思います。日帰りで1日ずつ、計2日の弾丸旅行だったので、この旅程をまねするのはあまりおすすめしません(特に2日目)。
 それではまず1日目をどうぞ。 (なお写真の量は、1日の後半にいけばいくほど少なくなっていき「旅行したわりに写真少なくない?」となる程度しかないので、実際の様子は皆さんも現地に行って確認してください)
 で、私(たち)はどこに行ったのかというと…。
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 こちらは、道中立ち寄った栃木県佐野氏佐野SA下りにある「さのまる」像です。今回の目的地は
日 光 東 照 宮 !!
(ここでその写真が出てこない辺りでご察しください。今後もちょっとずれた視点の写真のみ出てきます。)
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 こちらは東照宮の鳥居に書かれている文なのですが、よく見ると「黒田筑前守藤原長政」の文字が…。「長」までしか入ってないですね。はい。これは今気づきました。画面右奥に映る建物では大福が売られていました。今回は購入しませんでしたが、みなさまは是非食べてみてください。
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 こちらは超超有名な例のあれ、三猿が施されている建物です。建物をぐるっと一周する形で、人の一生を表した猿の装飾が施されているので、皆さんは1周分全部写真に収めてください。ちなみにここは厩舎だったそうです。初めて知った。家康の愛馬の毛は白だったそうですが、純粋に白毛なのか芦毛だったのかは、私が見た中ではどこにも説明がありませんでした。
 厩舎とは通路を挟んだ反対側に、建物とその周りに大量の塔があったのですが…
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伊達政宗作(奉納)のものです。2枚目の中央あたりに「政宗」の文字が見えるはず…。  まぁ目をこらさなくても、その場に説明の立て看板があるので、是非現地でそちらをご覧ください。
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 で、こちらは象…陽明門か唐門かどこのかは覚えてないんですが…。他にも東照宮には眠り猫とか色々有名な装飾がありますが、そちらは是非ご自身の目で。  有名なやつだけを見るのであれば、体力はほぼ使いません。割とすぐにあっさり現れます。ですが問題は「奥宮」へのルート。山の上へと登って行くのですが、道が全て石階段となっています。これがものすごくキツい。普通に山を登るのとは違い、1歩1歩のペースを自分で作ることが出来ません。階段の幅に合わせないといけないのです。しかも階段の段の高さがとても高く、横幅の狭い細い道なので、階段の途中で止まれないんですよね。途中踊り場というか、休憩スペースというか、そういう場所もあるにはあるのですが、そこも激セマ。墓といえば墓なので、そんな広い道が必要無いのでしょうが、令和の世では一大観光地と化した東照宮。観光地には不向きな狭くて急な道が、着実に体力を奪っていきます。今回の旅行の2日間を通じて一番辛かったですね。  (ちなみに、以前久能山東照宮にも行ったことがあるのですが、そちらも同じくらい辛かったです。ですがこちらはロープウェイという回避手段があるので、久能山へ向かわれる方はロープウェイをお使いください。なお自力登山ルートとロープウェイルートでは駐車場が異なるので注意。)
 東照宮の鳥居を出て「日光東照宮」と書かれた大きな石碑のところまで歩くと、真っ直ぐ伸びる参道…とは別に左右にも道がのびています。
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 これはその十字路で東照宮を背にしたときに、右斜め向かいにあるお土産屋兼食事処でのお昼湯葉ざるそばです。あったかいのだと、湯葉が直接上に乗ってるのかな?  湯葉料理をメインとしているらしく、湯葉定食とか色々あったのですが、量が多そうだったので今回は蕎麦をチョイス。湯葉は結構好きなので美味しかったです。ほんのり甘く煮てあった気がする。 (こちらのお店、席数が少なく店員も少なめだったので、かなりギリギリで回してる感じがせつなかった…)
 これで1日目は終わり!!…と言いたい所ですが、実は日光東照宮周辺には様々な神社やお寺があるんです(何なら東照宮の敷地内にも別のお寺があった)。超簡略化地図がこちら。
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今回はこれら全部を巡りましたよ~! なお写真() 個人的には宝物館にあった、家康が実際に使用したお薬ごりごり棒(正式名称は忘れた)がテンション上がりましたね。意外とキレイだった。全て歩い��回れる範囲内にはあるので、みなさまも日光を訪れた際は全部回ってみてください。  特に二荒山神社はこのエリアで唯一徳川家とそこまで関係の無いスポットなので、アンチ徳川家の方は休憩場所としてぜひ。場所が場所なので、どこ行っても家康ぶち上げプロパガンダ祭りなんですよね…。アンチじゃなくても色々思う所があり。というのも、エリア内の各お寺での物販アピールがものすごいんですよね。ジャパネットかもしくはそれ以上の話術でアピールしてきます。買わなくて嫌な顔されるとかは全然無いんですが、どこ行っても「こういう由来があってそれを模したものが云々」な話ばかりなんですよね…。中世とかのマッドマックス的なお寺の名残を感じました。  なお大猷院も地味に体力削りポイントなので注意。二荒山神社も七福神めぐりや、敷地内全部見ようとするとごっそり体力持ってかれるのでお気を付けください。
 最後にこちらを。
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サービスエリアに置かれているスタンプです。今回は佐野SAの上り・下り両方に行くことができました。私が訪れたときは台紙が置かれていたのですが、ほとんどのSA・PAではインフォメーションで声をかけて台紙をもらうようです。さのまるかわいい。
 これで1日目日光編はおわりです。個人的日光観光のポイント(注意?)ですが
歩きやすい靴必須 体力が十分な状態で行くこと (お寺の方曰く)日光は1年の3分の2が悪天候らしいので、雨具があると安心かも 入場券や拝観券は各種キャッスレス決済対応だけど、中でのお守り購入はほぼ現金オンリーなので注意
それでは2日目に続きます。
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ishikawa-hiroki · 3 years
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SNSから少し離れると浦島太郎になりますね。 #後遺症 が指摘される #新興感染症 は厳しく考える方がいいと思います #オリンピック で日本選手が活躍するほど日本国民の気が緩むのは間違いないでしょう。 感染拡大は #ワクチン接種 #義務化 や #監視社会 が進められることに私達は気付く必要があります。 後遺症が指摘される新興感染症を安易に #新型インフルエンザ等感染症 から #五類感染症 にすればいい話ではないです。 ●呼吸不全を伴わない中等症Ⅰ ●呼吸不全を伴う中等症Ⅱ(酸素吸入要) の増加に病床が追いつかない事態になりつつあります。中等症から病状急変も増え重症患者の絶対数も増えて #医療崩壊 に向かいます。 https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/saitama-med-covid-19-1 世間と医療従事者の #新型コロナウイルス感染症 に対する認識の乖離を懸念する指摘に私も賛同します。 ワクチン接種が先行する米国は民主党が強い地域で70%、共和党が強い地域で60%程度なら日本の接種率は期待出来ない状況ですので集団免疫は使わない方が混乱を招かないと思います。 #夏 の今から #秋冬 に備える必要性が求められます #高齢者 と #医療従事者 に重点を置き3回目接種 #ブースター を行うか #2回接種の裾野を広げる か今から検討する方が必要があると思います。 #Covid_19 #vaccine #東京都 #大阪府 #緊急事態宣言 #京都府 #兵庫県 #まん延防止等重点措置 https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-nishiura-20210728-3 https://www.instagram.com/p/CR85gmpJxbf/?utm_medium=tumblr
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2ttf · 12 years
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see also How to Edit a Glyph that is not listed on iFontMaker
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thesunabar · 2 years
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如月十九日(土) ⁡ お湿り☔️ Vakzin3回目の接種券も漸く、週明けに展望台でやんす💉 自賠責保険もピピッと簡単更新🛵 さて後は確定申告&納税でありんす💸 ⁡ 今宵もお茶を挽きますゴリゴリと🍵 ⁡ 博多から塩味のジャーキーが届いています。 ご賞味ください👅 ⁡ 1/21(金)から2/13(日)から3/6(日)は東京都【蔓延防止等重点措置対応期間】となります🚨 当店の営業時間は17時頃〜21時迄(酒類提供は20時迄)となります。 他店や世間の事はそちらで解消願います。 ⁡ ✝️いつまでもあると思うな親と店✝ 91㎏ポンコツ肥満は今日もぼんやり🗿 ⁡ 【営業時間】 17時頃〜21時迄 ※酒類提供は20時迄 ご予約優先となります⚠️ ※勿論ご予約無しでも🆗です❣️ 但し席数が限られていますので、混雑(⁉️)時はご了承ください🙇‍♂️ ご予約・お問合せは各種SNSからのみ⚠️ ※電話・店頭ではお受けいたしません⚠️ ⁡ カウンターは1組2名、テーブルは1組4名迄 ※満席は満員とは限りません ※当日予約も🆗です⚠️ ※随時変更の可能性あり ⁡ https://sunabar.thebase.in/ 視野を広く裾野を広く🌋 ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします🙏 ⁡ ◎引き続き手洗いうがいの励行 ◎無駄な大声(地声含む)は永遠に自粛 ◎マスクや消毒による感染防止行動の徹底 以上をお願い申し上げます🙇‍♂️ ⁡ 烏合の衆よ、とりあえず【手を洗え】👏 兎にも角にも【て を あ ら え】🚿 流水で洗い流してくれなくちゃだわ‼️ ⁡ ◎転ばぬ先の杖 《2022/R4》 ※2/15(火) 【04/1/21-04/2/13】申請📲 ⁡ ⁡ アタシ 待つは ⁡ どうぞ よしなに ⁡ かしこみ かしこみ ⁡ #新四谷舟町砂場 #the_neo_sunabar #四谷舟町砂場 #舟町砂場 #the_sunbar #日本酒スナック #喫茶YFS #荒木町 #四谷三丁目 #舟町 #日本酒 ⁡ ♨️新四谷舟町砂場(Neo Yotsuya Funamachi Sunabar) 〒1600007 東京都新宿区荒木町6 ルミエール四谷1FA 0333545655 [email protected] 17時頃から21時まで ⁡ ※ラストオーダーは気分次第よ責めないで😘 不定休 ⁡ facebook.com/NeoYFS facebook.com/the.sunabar instagram.com/the_sunabar twitter.com/_sunabar ⁡ お席のご予約、貸切、承ります →お気軽にお問い合わせください📞📲 ※貸切予約はご来店ください🍶 (新四谷舟町砂場) https://www.instagram.com/p/CaJsb1mPAEX/?utm_medium=tumblr
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tukumoteiog · 4 years
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プレインズウォーカーのための「忘れられた領域、フォーゴトン・レルム」案内 その2
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 文明、文化というものを知るときには宗教についても調べることが肝要であろう。宗教の影響が大きい文化圏では日常的な習慣や冠婚葬祭だけでなく、政治や法律なども教えに則ったものであることが少なくない。
 フォーゴトン・レルムは種族ごとに異なるパンテオン(万神殿)を持つ多神教の世界である。フェイルーンで信仰されている神々のパンテオンは主にヒューマンによって信仰されているもので、それとは別にドワーフ、エルフ、ドラウ、オークなど種族ごとのパンテオンが存在している。
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イラスト:魔法の神ミストラと警戒の神ヘルム
 レルムにおける神々への信仰は有象無象の捧げものに対する恩寵や奇跡というギブアンドテイクの形態をとる。都市には神を奉る神殿が建てられており、日常的な祈りによって得られる以上の恩寵を求める信奉者たちが訪れている。神々はそれぞれ異なる役割を司っているので、特定の神に仕えるクレリックであっても別の神に祈ることはおかしいことではない。
 斯様にフェイルーンの宗教観はパンテオンを中心としたギリシャ・ローマ的な崇拝形態であるものの、神自身が直接的に人々の前に姿を現すことは稀である。神々は目に見えぬ形の支援やお告げとして信徒を助けたり試��を与えたりすることが多く、その最たるものが「信仰魔法」である。熱心な信奉者が魔法を授かり修行によってそれを強めていくこともあれば、何らかの神の気まぐれかそれらの魔法を使うことができるようになる者もいる。
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「災厄の時」を描く小説『シャドウデイル・サーガ』表紙
災厄の時  そうした目に見えぬ神々だが、長い歴史の中で神々が地上界に顕現した大きな事件があった。デイル歴1358年、超越神エイオーの持つ「宿命の銘板」が盗まれたことにより、神々は定命の者の姿となって地上へと墜とされた。堕ちた神々は魔法の力を失い、同時に地上の人々も魔法を失ったり、あるいは滅茶苦茶な効果があらわれて悲惨な事故に見舞われたりした。
「災厄の時」と呼ばれるこの出来事は戦士ケレンヴォー、僧侶エイドン、盗賊シリアック、魔術師ミッドナイトという4人のヒューマンで構成されたパーティによって解決の道を歩むことになる。彼らのうちシアリック、ミッドナイトは争いによって消えた神々の代わりにパンテオンに加わった(のちにケレンヴォーも死者の神となった)。またこの事件により、それまでの神々の在り方が大きく変化することにもなった。神々は信者の数とその信仰の深さによって神としての力の強さが決められることになったのだ。
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呪文荒廃の影響を受けたダンジョン(Neverwinter開発者ブロ��より)
呪文荒廃  災厄の時から20数年後のデイル歴1385年、神域にて恐るべき凶行が起こった。元人間にして嘘の神シリアックが魔法の女神ミストラ (ミッドナイト) を彼女の領域で殺害せしめたのである。フォーゴトン・レルム世界の魔法はミストラのウィーヴ(織、織物の意)と呼ばれる魔法的な糸によって結び付けられていたが、言うなればその意図が千々に切り裂かれ、絡まり合った状態になってしまったのだ。これはあらゆる神々の魔法を破滅的に狂わせただけでなく、吸血鬼の魅了の凝視や竜の息吹など生得の魔術的能力すらも狂わせてしまった。これによりミストラがウィーヴの保護者としての役割を取り戻すまでの100年の間、世界は魔法、魔法のアイテムといったものへの信頼を失うこととなった。
 さらに、呪文荒廃はレルムの地形や種族にも大きな影響を及ぼした。かつてレルムの次元の外にあった世界が境界を超えて融合し、フェイルーンの一部と入れ替わった。これによりフェイワイルド(妖精界)のクリーチャーやドラゴンボーンといった種族がレルムに加わることになった。
 さて、そうした宗教的、魔術的、地理的な混乱期を経てフェイルーン北方の文明と文化を守ってきた繋がりがある。各都市や地域の領主によって構成されるゆるやかな政治的同盟関係である「領主同盟」である。災害的混乱から復興の道を歩み、ようやく落ち着きを取り戻しつつある“壮麗な都市”ウォーターディープもその同盟のひとつであるが、それはまた都市が大きな事件の舞台となる嵐の前の静けさでもあるのだ。
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“壮麗な都市”ウォーターディープ  バルダーズ・ゲートは河川に面した交易都市であったことに対し、ウォーターディープは海に面して高くそびえる山の裾野に広がる大都市である。様々な人種が行きかい、フェイルーン大陸中どころか惑星トリル中の商品が取引される都市における商品は物品に留まらない。遺跡や宝物、怪物といった情報やそれらを求める冒険もウォーターディープで取引される商品の一部であり、多くの冒険者がウォーターディープを訪れるのは彼らが自分の腕っぷしを売って巨万の富と名声を手に入れるためにほかならないのである。
 ウォーターディープという土地は、MTGのカラーで言えれば青黒、もしくは白黒といった性質を持つ。表面的には法が整備され、自警団やウォーターディープ軍によって市民の安全が(ある程度)保証されている。だが、路地裏や下水道の奥へ進めば大犯罪王を自称するビホルダー、ザナサーが支配する「ザナサーの盗賊ギルド」をはじめとした陰謀団、そしてアンダーダークと繋がった犯罪者、権力者、宗教の担い手などが蠢いている。冒険者たちがその剣と魔法を正義のために振るうこともあれば、同じように悪のために振るうこともウォーターディープでは有り得ることなのだ。
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左のクリーチャーがザナサー。右のハーフリングが持っている魚はザナサーの友シルガー
犯罪王のビホルダー、ザナサー
 ザナサーについて話す前に、まずは「ビホルダー」とは何かを説明しなければならないだろう。ビホルダーとは浮遊する巨大な目にたくさんの触手が生えたクリーチャーだ。触手の先にも目がついているため、このクリーチャーにはものを見るための目と喋るための口しかないように見える。ビホルダーはD&Dでも最初期から登場する最も象徴的なクリーチャーで、MTGで言えば「ラノワールのエルフ」とか「セラの天使」くらいの知名度を持つ。それは彼らの特異な(ウィザーズ社が権利を持ちD&D以外には登場できない)見た目だけでなく、そのクリーチャーとしての強大な能力によるところも大きい。
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 我々の知る「動物」からかけ離れた外見のビホルダーであるが、その知能や感覚能力、目から放つ光線による戦闘力など、あらゆるものが定命の種族を凌駕し、理解不能な領域に到達している。事実、ビホルダーは自身の種族的才覚が他の種族を上回ることを自覚しており、深慮遠謀によって下等生物を従え、手足のように扱うことがほとんどである。戦いの場においても、彼らは定命の者を即死させる怪光線を放ち、魔術師の魔法をかき消す力場を作り出す恐るべき怪物である。
 さて、ウォーターディープの影の支配者であるザナサーは「先代のザナサー」を殺害してその地位を得たビホルダーである(そもそもビホルダー同士が接触すると多くの場合は殺し合いが発生するのだが…)。彼はアンダーダークの貴族であったドラウのカルディア(Kal'dir)の助力を受けて新たなザナサーとなり、都市の、ひいては世界の犯罪を裏から操っている。
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 ビホルダーはミステリーブースターのコンベンション・エディションに封入されるプレイテストカードとしてすでにカード化されている。多数の目を《幻影のケンタウルス》のような耐久力カウンターとして表現し、目から出る光線を「攻撃したときにデッキから呪文を唱える」能力として再現している。ダメージを受けると目玉が切り落とされ、光線の威力が弱くなるというわけだ。ザナサーは犯罪にかかわる伝説のクリーチャーとして、ならず者に関わるロード能力やカードをサーチする教示者系能力などが付くと面白いかもしれない。
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ウォーターディープの文化  ウォーターディープは多様な種族を抱えた国際都市であり、様々な文化が交差する場所である。それもあってかウォーターディープの民は社交的であり、かつ頑固で素直な人格である傾向が強い。彼らは自分たちの富や生活を良くしようと行政に対して要求してきたが、それと同時に軍国化や帝国化といった考えを持つことはなかった。
 ウォーターディープの民はその服装について、己の所属や地位を表すことが求められる。例えばギルドのメンバーは公的な取引や会合においてはギルドを示す服装をするし、貴族は控え目ながらも紋章が飾られた服装を着る。女性は高いファッションセンスを誇る傾向にあり、季節に応じたエレガントなドレスやガウン、毛皮や宝石を身に着けることが多い。
 ウォーターディープの街のイラストを見ると、多様な種族に混ざってゴーレムのようなアーティファクト・クリーチャーも歩いていることに気が付く。この街だけに限った話ではないが、MTGのカードセットにはこうした構造物クリーチャーも収録されることだろう。
ウォーターディープの信仰  冒頭で説明した通り、ウォーターディープもフェイルーンの都市の例にもれず多様な信仰が存在している。市内には多くの神殿が立ち並ぶとともに、地域信仰を含む小さな神々の祠も存在している。そして、闇の神々の社も街の地下に多く奉られている。嘘の神シアリック、病と毒の神タロウナ、あるいはドラゴンなどを奉ずるカルトの神殿を建てることはウォーターディープの法で禁じられているものの、信奉することそれ自体は禁じられていない。そのため、人々の目の届かない場所にそうした寺院が奉られているのである。
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釣瓶に掴まり大口亭の井戸へ入る冒険者たち
大口亭  ウォーターディープを訪れた冒険者が必ず立ち寄る酒場が山のふもとにある「大口亭」である。古い塔の跡地に建てられた三階建ての巨大な酒場である大口亭の店内は木製の床に木製のテーブルが置かれ、壁には青いタペストリーが飾られている。快適な酒場の中で異彩を放つのが、店内に掘られた直径12メートルほどの大きな井戸である。この井戸は水くみ用ではなく、そのまま地下40メートル先にあるアンダーマウンテン(山の下のダンジョン)への入口になっているのだ。
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アドベンチャー集『大口亭奇譚』表紙。中央が店主のダーナン
 魚の燻製とチップス、そしてエールを注文する客層のほとんどは冒険者であるか、英雄譚を求める(あるいは聞かされる)者たちである。マスターであるダーナン氏ももとは凄腕の剣士であり、ときおり井戸を通って這い出てくるクリーチャー(トロールとか)に対処するためにその剣技をふるうこともある。ダーナンがMTGのカードになるとしたら、《剣術の名手》のような二段攻撃を持つ戦士か、大口亭の亭主として他の冒険者や冒険(出来事のようなカードや経験カウンターを用いるクエスト系エンチャントなど)を紹介(サーチ)できる能力になるのではないだろうか。
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大口亭で酒を楽しむヴォーロ
ヴォーロサンプ・ゲターム  単に「ヴォーロ」として知られるこのヒューマンの男性はフォーゴトン・レルムの伝説的な旅人にして語り部であり「ヴォーロのモンスター見聞録」や「ウォーターディープ・ガイドブック」「良き統治者の道標」などの数々の著書で知られる。知的好奇心の強い彼はほとんど常にトラブルに巻き込まれているか、トラブルを冒険者に押し付けるかしているだろう。彼が記した博物誌やガイドブックは遠方を旅する冒険者たちにとっても有益なものとなる(本当のことが書かれているとは限らないが、おおよそは彼自身が見聞きしたものをもとに書かれている、はずだ)。
 ヴォーロはバルダーズ・ゲートのミンスクと同様、1300年代から1400年代に時を超えて現れた人物でもある。呪文荒廃以前の時点で彼は幽閉の呪文に捕らわれ、1480年代にそこから解放された。彼は大口亭によく出入りしているので、ウォーターディープ内外の(虚実入り混じった)情報について知りたければ彼を訪ねるのがよいだろう。
 ヴォーロがカードになるとしたら、その博学でカードを引いたりクリーチャーの強化をするようなものになるか、あるいは彼が創り出した「ヴォーロズ・スナッチ」(物を手元に引き寄せる呪文)を再現するものになるだろう。
次回は、フォーゴトンレルム北方に存在する様々な組織と主要な種族の一部について概説したい。
参考:「ソード・コースト冒険者ガイド」「フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド」「ザナサーの百科全書」「モンスター・マニュアル第5版」「ドラゴン金貨を追え」「ヴォーロのモンスター見聞録」「フォーゴトン・レルム年代記」「シャドウデイル・サーガ」「Forgotten Realms wiki」 
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mongol-japan-center · 4 years
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基礎データからみるモンゴル経済と可能性(ビジネス水先案内人コラム-7)
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皆様あけましておめでとうございます。
 今年も昨年に引き続きモンゴルと、私どもモンゴル日本人材開発センター、そしてこのブログを宜しくお願い致します。
 昨年の後半はなかなかブログを更新できず、年初に立てた目標毎月1記事を達成することができませんでしたが、今年こそは達成するように努力していきたいと思います。
さて、新年最初のブログですが、今までのブログを振り返ってみると、モンゴル国の基礎情報を十分に取り上げていないことに気づきました。そこで今回はそんな基礎情報をとりあげます。
 モンゴルの基礎情報に関しては、以下のように外務省、JETRO、JICAなどのホームページからダウンロードすることができます。
外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/mongolia/index.html JETRO https://www.jetro.go.jp/world/asia/mn/ JICA https://www.jica.go.jp/mongolia/ JICAモンゴル ビジネス環境ガイド2017年版 https://www.jica.go.jp/mongolia/office/activities/environment_guide/index.html JICA海外の現地情報 https://www.jica.go.jp/priv_partner/case/field/index.html#toushi
今回のブログではこれらの基礎情報を基に
国内総生産(GDP)や経済成長率から見るモンゴルの経済状況
国土面積から見るモンゴルの農業、牧畜業
人口統計からみる、モンゴルビジネスの可能性に関して
という3点に関して現地がどのようになっているのか、生の声をお伝えします
1 国内総生産(GDP)や経済成長率から見るモンゴルの経済状況
 まずは、国の経済規模の指標となるGDPから見ていきたいと思います。
 外務省のホームページによると、モンゴルの名目GDPは32兆1660億モンゴルトゥグルグとなっています。これを現在のレート(1円=25モンゴルトゥグルグ)で計算するとおよそ1兆2866億円となります。ちなみに、日本でモンゴルのGDPに一番近い鳥取県の名目県内総生産1兆8641億円*です。モンゴルの経済規模は鳥取県の70%程度の経済規模に相当するとみることができます。
* 鳥取県の名目総生産額に関しては、内閣府経済社会総合研究所発表の平成28年度県民経済計算についてより引用
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 GDPを一人当たりの額でみると、4009米ドルと日本に勢いのあった1970年代前半頃に相当する額となっています。ちなみに、私が初めてモンゴルに来た2002年は524米ドルでしたので、この17年間で、およそ8倍となっているんですね。確たる統計データはありませんが、一人当たりのGDPが4000ドルを超えてくると、日本の製品に手が届くようになるという話を聞きますが、今がちょうどその時期になっています。モンゴルは2018年の経済成長率が7.2%。モンゴル国統計局の統計によると、2019年も引き続き9月時点で経済成長率が6.3%と高い数値を示しています。モンゴル経済は2011年頃には瞬間風速20%を記録した超高度成長期は過ぎたものの、これからも地下資源の価格に大きく左右はされますが経済は成長していくのではないかと思われます。
 また、他のアジア諸国と比べても、モンゴルのGDPや経済成長率にはほとんど遜色がありません。現在モンゴルはほぼインドネシアと肩を並べている状況ですが、成長率ではモンゴルの方が少し上です。今後は、車以外の日本の製品、例えば食料品や化粧品をはじめとした日用品などから始まり、様々な商品・サービスの需要も増えていくのではないかと思います。
 私がモンゴルに来た18年前は、およそ全ての日用品とモンゴル産品以外の食料品は中国からの輸入がほとんどでしたが、以前の記事『激変するモンゴル小売業界の今』でご紹介したように、こうした製品のシェアは韓国製品に移ってきています。 もちろん、18年前に比べると、日本製品もかなり増えました。もしかすると、日本のメーカーさんや、卸売業の皆さんにとっては、まさに今がモンゴル進出の時期なのかもしれません。日本の企業のみなさんが仰るように、モンゴルは人口も少なく、市場も小さい。これは否定できませんが、その裏を返すと、競合が少ない。しかも市場も小さいので、一度市場を押さえてしまえば競合が入りにくいということにもなります。モンゴルの小売業は、韓国が今のところ先行者利益をまさに享受している真っ最中です。しかし、日本の企業が抑えることができる可能性のある分野はまだありますので、是非、モンゴルにお越しになってその目で活気のある市場を見ていただきたいと思います。
2 国土面積から見るモンゴルの農業、牧畜業
 モンゴルは、日本の国土の4倍の広さをもち、人口密度は190か国中最低の2.07人となっています。ちなみに、日本は334人で25位、またあれだけ広大な土地を有しているロシアでも8.59人とモンゴルの4倍の人口密度です。*
*  各国の人口密度に関しては、世界経済のネタ帳より引用(2018年)
 そう考えると、モンゴルの国民一人ひとりには実質日本人より150倍も大きな国土が与えられていることになりますね。日本人からすると羨ましい限りです。
 次に土地の利用状況を見ていきましょう。モンゴル国統計局が発行している農業分野レポート(2018年版)によると、牧草地として使われている面積は約112万平方キロメートル、モンゴルの広大な国土のおよそ四分の三は、牧草地として利用されていることになります。その広大な牧草地が人口の20倍近く、6646万2000頭にも及ぶ家畜たちを支えています。しかしながらそれだけ広大な面積が使われているのに、内需に対して牧草を供給しきれていないという統計が出ています。
 農地の状況を見ると、小麦や、イモなどを育てる農地は5112平方キロメートル程度です。これは日本の千葉県より少し小さい程度の面積に相当しますが、モンゴルの国土面積全体からすると非常に小さな面積といえるでしょう。
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 モンゴルでは、その広大な国土面積を活かして土地を農業に利用することにより、農業分野を成長させていくことが期待されています。その一方で、牧草の供給が足りていないという問題や、放牧中の家畜が農地を横断できなくなる問題があります。つまり、農地が拡大して遊牧に重要な家畜が移動できなくなると、今度は家畜用の飼料確保の必要性が新たに生じてくるという問題です。このように農地拡大のためには解決が必要な多くの問題があります。
 ですので、これは一筋縄ではいかない問題ですね。モンゴルの農業はこれだけ広い土地を贅沢に使うのではなく、単位当たりの収穫量を向上させるなどの取組が必要なのではないかと思います。そんな課題をかかえるモンゴルの農牧業ですが、農産物の生産量を見ると
小麦436,100トン
イモ168,900トン
その他野菜類100,700トン
果物類1.7トン
と、イモの割合は農産物の中でもかなりのウェイトを占めます。北海道では、イモは200万トン近くの生産量で、日本国内のシェア80%を占めるといいます。そうすると簡単な計算ではありますが、
1億2千万人×80%=9600万人 200万トン÷9600万人=0.02トン
 ということになり、日本人は一年間に20キロ程度のイモが供給されているのに対し、モンゴルの場合はその3倍近くの52キロが一人当たりに供給できる量であるということになります。日本と同じ一人当たりの消費量20キロで考えると、実に840万人にイモを供給できるわけです。
 しかしながら統計局の発表資料によると、現在ではイモの生産量はモンゴルの国内需要を満たすことができていません。モンゴル人は日本人より3倍以上はイモを消費するということです。確かに、モンゴル料理にはイモが入る料理が多いですね。私は北海道出身なので少々イモにはうるさいのですが、モンゴルの黄色いイモはとてもおいしく、味は北海道でも希少種として珍重されている『インカのめざめ』に近いかと思います。そんな北海道のイモよりもおいしいと思える種類も売られています。そんなイモが内需を満たせていないというのも悲しいですが、実際、スーパーでも、モンゴル産の他に、ロシア産、中国産のイモが並んでいます。
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 その他にも、モンゴルで販売されているポテトチップスはそのほとんどが輸入品です。もともとポテトチップスに適したイモが栽培されていないというのもありますが、折角これだけの国土がありイモの栽培に対する経験もあるので、モンゴル岩塩を使った国産オーガニックポテトチップスの登場に期待したいところです。もしモンゴル・ポテトチップスの製造に興味があれば、ぜひモンゴル日本人材開発センターまでご連絡ください。
3人口統計からみる、モンゴルビジネスの可能性に関して
 現在のモンゴルの人口分布は、日本とは真逆で末広がりの��ラミッド形となっています。しかも、グラフ上で70歳以上の部分はまとめられていますが、それでもほぼ60歳から64歳までの人口とほぼ同じです。日本の場合は、上部がかなりのウエイトを占めており将来が不安になりますが、モンゴルは順調に人口が増えていっています。2018年の人口は3,238,479人で2017年に比べるとおよそ60,000人増加しています。10年前の2008年、モンゴルの人口は2,665,955人ですので、毎年およそ60,000人の増加を辿ってきています *   。   *  モンゴル国の人口統計に関してはモンゴル国統計局発表の数値を引用(2018)
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(グラフは、モンゴル国統��局のホームページより。)
 モンゴルの人口ピラミッドで、現在の25歳から29歳の間で人口増加が止まり10歳から25歳の間の出生率が下がっていますが、これはやはり、民主化、市場経済化による混乱の時期には将来の展望が見えず出生率が下がったのではと考えられますが、2004年からの経済成長期に入るにつれ、かつてを上回る人口増加現象が起きています。そして、おそらくこの現象はしばらく続くのではないかと思います。経済が予想通りに成長しなかったり、小規模の経済の混乱があり経済活動が停滞することはあると思います。しかし、出生率が減少に振れた民主化、市場経済化の様な超ド級クラスの混乱が起きそうな予兆はいまのところ感じておりません。
 現在のモンゴルの人口は年少人口(0歳から14歳まで)は100万2052人。人口のおよそ3分の1に届こうとしており、若者の勢いを感じます。ちなみに日本の年少人口は2017年時点で1559万人と総人口の12.3%となっています。
 モンゴルの方が日本に来ると、高齢者が働いているのを見て、驚かれます。私も一度日本でモンゴルの友人と会ったときに「日本人はなぜこんなお年寄りを働かせているんだ?」とまるで高齢者を虐待しているかのように聞かれたこともあります。若年層が厚いモンゴルでは、日本の現在の状況はなかなか理解し難いのかもしれません。
 さて、そのようなモンゴルで特に注目したいのが、「子供向けビジネス」です。0歳児はここ五年間平均して毎年75,000人誕生しており、モンゴルの人口増加に貢献しています。そしてこの末広がりの裾野がどんどん上がっていくことによりその年代のマーケット規模も広がります。
 そのように子供向けのマーケットが増える一方で、モンゴルの「子供向けビジネス」は充実していません。小児科の数や、私塾の数、保育園の数・質の向上、知育玩具など幼少向けの教育教材など不足しているものがまだまだたくさんあります。モンゴルに暮らしていて、私自身も実感として不自由さと不便を感じています。そのため、日本の商品や、教育をはじめとしたサービスには注目が集まるのではないかと思うのです。
 また、最近では子供たちの大好きな炭酸ジュースが問題となっています。2020年1月13日の新聞『Undesinii shuudan』の記事によると、モンゴル人は一人当たり年平均22.8リットル、一日当たり381ミリリットルの炭酸飲料を消費しており、その主な消費者は5歳から11歳の子供であるとされています。このことが糖尿病などの病気や肥満の原因になっているようです。子供にとっては虫歯の原因ともなります。
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 しかし、モンゴルでは無糖ないし糖分控えめの飲料はあまり販売されていません。100%ジュースは値段が比較的高く、手ごろなサイズで販売されていないため、子供たちはどうしても当分の多い炭酸飲料を含む清涼飲料水か、ミネラルウォーターを買うかのどちらかの選択肢になります。
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 日本からは現在カゴメが進出していますが、学生が手ごろに買える値段ではありません(Kagome MongoliaのFB)。手ごろな値段で健康にも影響の少ない、あるいは健康によいペットボトル飲料があれば、今後モンゴルでメジャーな存在になるかもしれません。そうした分野は日本が得意な分野ではないでしょうか?また、モンゴルでも「おーい、お茶」などのペットボトル入りのお茶が少量ながら売られています。しかしあまりメジャーな存在にはなっていません。モンゴルの方に聞くと、「モンゴルではお茶をお金だして買わないよ」という回答も返ってきます。
 しかし、日本でも1980年代にミネラルウォーターや烏龍茶が市場に出てきたときには誰も今日の市場規模を想像できていなかったように、そうした飲料が今後モンゴルでメジャーな存在となる可能性もあるのではないでしょうか?
 こうした商品、サービスの他にも、日本企業が進出できる可能性のある市場の背景は多々あります。人口減少する日本の市場への閉塞感をお持ちの方は、モンゴルの小さいながらも拡大していくブルーオーシャン市場を狙ってみてはいかがでしょうか?
 全てのご相談はモンゴル日本人材開発センターに在籍するJICAビジネス交流支援専門家の中村が直接承ります。
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ithiroki · 5 years
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渡辺志保と池城美菜子『カニエ・ウェスト論』を語る
池城美菜子さんがbayfm『MUSIC GARAGE:ROOM101』にゲスト出演。渡辺志保さんと自身が翻訳を手掛けた『カニエ・ウェスト論』について話していました。
本日27:00〜 bayfm「MUSIC GARAGE : ROOM101」、ゲストは書籍「カニエ・ウエスト論」を発刊された池城美菜子 @minakodiwriter さん!カニエについてたっぷりと伺いました📻 #ROOM_101 pic.twitter.com/uDqTTJ7gFQ
— Shiho Watanabe Kurokawa (@shiho_wk) September 13, 2019
(渡辺志保)この時間はゲストに書籍『カニエ・ウェスト論』の翻訳を手がけた池城美菜子さんをお招きしています。今回、DU BOOKSさんから『カニエ・ウェスト論』を発刊されたということで。これはその訳書本と言いますか。著者の方、カーク・ウォーカー・グレイヴスさんという方がいらして、池城美菜子さんが訳と解説を執筆という形でございますけれども。そもそもどういう経緯で今回、この本を発刊する運びになったんでしょうか?
(池城美菜子)ディスクユニオンの編集の小澤さんという方が私がカニエ・ウェストのことについて書いている原稿を読んで、依頼していただきました。
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カニエ・ウェスト論 《マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー》から読み解く奇才の肖像
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(渡辺志保)なるほど。最初……当たり前ですけど、原書を一通りお読みになってから翻訳に取りかかるわけじゃないですか。この元々の原書を読んだ率直な池城さんのご感想というのは、まあ本の中にも書いてあるんですけど。一体どういうものだったんでしょうか?
(池城美菜子)(即答で)「無理」。
(渡辺志保)フフフ、即答みたいな(笑)。
(池城美菜子)「これは、無理」って思いました。本当に難しい……。
(渡辺志保)難しそう。で、これは『カニエ・ウェスト論』というタイトルですけども、ただの彼のバイオグラフィーとか、シカゴで育って……みたいな本ではないんですよね。
(池城美菜子)これは完全に芸術論の論文ですよね。だからの読者としてはすごい面白い本なんですけど、やっぱり翻訳とかお仕事はなんで……渡辺さんもそうだと思うんですけども。どれくらいでどれくらいの時間がかかるのかっていうこととか、考えるじゃないですか。だから翻訳なんかも私は対訳はいっぱいやるけれども、翻訳はプロというほどの人間ではないので。1ページでいくつ、英語がわからないとかそういう目安があるんですね。で、これは本当にひとつの文に1個ぐらい、「どういう風に取ったらいいんだろう?」っていう言葉があるので「時間がかかるな」って思って(笑)。
(渡辺志保)だってその、おっしゃる通り美術論とかで。古代の詩とか……オジマンディアスの詩とか。
(池城美菜子)まさかパーシー・シェリーを自分が全部訳することになるとは思いませんでした(笑)。
(渡辺志保)これはサラッと池城さん、日本語に直してらっしゃるけれども。「この曲はまるで音のごちそうである���とかそういった表現とかもサラッと書いてらっしゃるけど、「これ原文はどういう風に書いてあったのか?」ってちょっといぶかしく思ってしまうほどの。 なのでこの本、『カニエ・ウェスト論』なんですが特にカニエが2009年にリリースした『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』というアルバムに特に焦点を絞って、カニエ・ウェストとはどんな人か?っていうことを書いてるという本ですけれども。
私はそのカニエ・ウェスト自身もすごく自惚れ屋さんで、ちょっと人を困らせるのが好きというか。それこそ「ツイステッド」してるようなそういうイメージ。なんだけども、愛すべきカニエちゃん。そしてナルシストっていうイメージがありますけど。この著者のカークさんも相当カニエさんに似た感性を持っていらっしゃる方なんじゃないかなっていうのが一読して思ったことなんですね。
著者はカニエに似た感性を持っている
(池城美菜子)そうですね。だから同族嫌悪と同族に対する愛情っていうのが非常にあって。やっぱりものすごくこだわらないとこんなに語れないので。そういう意味ではおっしゃる通りだと思います。
(渡辺志保)でもこれをまるまる一冊訳すというのは、何か参考文献、レファレンスにされたものっていうのはたくさんあるんですか?
(池城美菜子)これはないです。
(渡辺志保)なるほど。じゃあもうひたすらその訳文と向き合って……それこそ非常にカロリーを消費するような。
(池城美菜子)そうですね。だんだんと文体とかにも慣れて、スピードが上がるだろうと思ってお受けすることにしたんですけれども、いつまでたっても慣れないという(笑)。いつまでたってもスピードが上がらなくて。それで1ヶ所、どうにも意味がわからないところがゴールデンウィークに来てしまって。休み中に来てしまって、意味がわからないまま翻訳するのって本当はアウトですから。その時はちょっと具合が悪くなりました。
(渡辺志保)そうですか。
(池城美菜子)編集の方に「これはもうちょっと、降りていいですか? ごめんなさい!」っていう……(笑)。でも1回置いて、先に進めて後で「ああーっ!」ってわかったところがあって。
(渡辺志保)それは単純にこの単語がわからないとか、そういうことではなくて?
(池城美菜子)4行ぐらいが難しすぎて。要するに、ヒップホップってそういうものですけども、いろんな事象を入れてるじゃないですか。それが奴隷制であったり、消費主義であったりっていうことにどんどんつなげているということをフラットに言っていただければわかったのに、それをすごく気取って書いてあるから、なんのこっちゃ?ってなっちゃって(笑)。
(渡辺志保)やっぱり原書の言い回しとか使われている単語なんかも普段、池城さんが普通にジェネラルに目にするものとはまたちょっと次元が違う……?
(池城美菜子)そうですね。
(渡辺志保)そうだったんですね。
(池城美菜子)違うものもありますね。で、逆に私たちが好きなフィーチャリングアーティストのことを落としちゃったりとかしていて。「(『Gorgeous』で)レイクウォンの話をしてあげてよ」とかって思いながら……(笑)。
(渡辺志保)私、本当におんなじことを思った!(笑)。『Runaway』の時に「RZAに触れてあげてよ!」とかね。
(池城美菜子)「駆けつけたその気持ちは……?」みたいな(笑)。
(渡辺志保)そうそう(笑)。同じように思って。そのサウンド、ビートに対する一音一音への言及とか考察っていうのは本当に深いところまでされてるのがわかるんですけど。たとえば「『Runaway』の最初のピアノのスタッカートが……」とか、あとは「ドラムのサンプリングはピート・ロック&C.L・スムースから取っている」とか。でも、それってRZAのアイデアだったんじゃないかな?って私もちょっと思ったりとかね。ここはちょっと……そうそう。
ニッキー・ミナージュとかリック・ロスについては結構触れてるんだけども。おっしゃる通り、。ちょっとプロダクションに関してはもうちょっと、かゆいところに手が届く場所があってもよかったのかな? とか思ったり。で、訳書ですから忠実に原書の著者の方の文章を訳していかなければならない。それが大前提だと思うんですけれども。同じく、「ちょっとこの解釈、私は違うと思うな」っていう箇所なんかは多々ありましたか?
(池城美菜子)いや、解釈自体は基本的には非常に賢い……自分よりもすごく勉強されて頭のいい方が書かれてるから、「こういう見方があるんだな」という謙虚な気持ちではいたんですけども。やっぱり基本的にはロックを聞いてる……ちょっと語弊はありますけども、メインカルチャーの白人の方が書いているものだなって思う時はありました。ちょっとあんまり人種で分けちゃいけないんですけども、すっごく他のヒップホップも愛しているような人たちはここまでは……たとえば、スウィズ・ビーツをちょっとバカにしたりとかってできないじゃないですか。私たちは。
(渡辺志保)うんうん、本当に。
(池城美菜子)だからそういう意味ではカニエだけガーッと行くんですけども、他のカルチャーに対しては一歩引いているのは感じていて。でも、だから見えてるものもあるかなっていう風に思いました。
(渡辺志保)おっしゃる通りだと思います。で、私もこれ、最初に読み始めて数ページ読んだところで「これはちょっと準備体操が……私のカニエマインド、そしてカニエマッスル、カニエ筋を鍛えてから読まないと、これはちょっと読めないわ」と思って。それで私がとった行動は最後、池城さんによる解説文が文末に……これは1万字程度ですか?
(池城美菜子)1万2000字ぐらい書きましたね。
(渡辺志保)それをまず最初に読みまして。ちょっとその自分のカニエ筋を慣らしてから本文の方に戻るという読み方をしたんですけれども。まあ、この解説の冒頭でも池城さんはそれが普通というか。ここに飛んできてくれたのは普通です。You are not aloneみたいな感じで書いてくださっていたので。「ああ、みんなそうなんだ。訳された池城さんですら、そうなんだ」って思いながら読み進めていきました。ちょっとここで、ずっと話してるのもアレなので。1回、カニエの曲を聞いていただきたいなと思います。で、この曲は私がかけたいなと思って選ばせてもらった曲でもあるんですけども。この『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』の中から1曲、お聞きいただきたいと思います。池城さんから曲紹介をお願いしてもいいですか?
(池城美菜子)では、カニエ・ウェストの『All Of The Lights』です。
Kanye West『All Of The Lights』
youtube
(渡辺志保)この時間はゲストに書籍『カニエ・ウェスト論』の翻訳を手がけた池城美菜子さんをお招きしてお届けしております。いまお届けしたのはカニエ・ウェスト『All Of The Lights』でした。私がなぜこの曲を選曲したかと申しますと、この『カニエ・ウェスト論』の中で『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』の曲を1曲1曲、至極丁寧にカークさんが説明、解説を書いてくださってるという中で、いちばん自分の中でも腑に落ちたというか。
(池城美菜子)そうですね。ここがいちばん秀逸ですよね。
(渡辺志保)そうそう。この『All Of The Lights』、個人的にもすごく好きな曲ですし。この解説文がいちばん開眼させられたというような感じがしまして、選ばせていただきました。やっぱりこれを1冊読むと、いままで私、カニエの何を知っていたんだろう?って……。
(池城美菜子)私もそれは思いました。
(渡辺志保)そうですか。そう思いながら……だから、どのアーティストのアルバムも好きなんですけど。そして私は特にシングルよりはアルバムというアートフォームがすごく好きで。そっちの方がアーティストのエナジーというか、それこそ意地みたいなものが見えるアルバム作品というものがすごく好きなんですけど。カニエ・ウェストのアルバムって1回聞いただけだとパズルのピースがバラバラになっているような感じで、自分の中ではなにかそれが立体的になって浮き上がるところまで私はちょっと想像力とか理解力が及ばず……。
それで何周も何周も聞いて「ああ、こういう成り立ちの作品なんだ!」っていう風に理解するのが私のカニエのアルバムの聞き方なんですよね。で、いままでそういうやり方でいちばん最後までわかんなかったなっていうのが『Yeezus』なんですけども。それは本当に丸々1年ぐらいかけて……年末ぐらいにもう1回聞いて「ああ、やっとわかった!」っていう感じがしたんですが。でもこの『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』も最初は意味がわからないというか。あの『Runaway』の長いミュージックビデオも「これは一体……?」と思いながら見てたわけなんですいけども。
でもやっぱりこれを1冊読むと……それで『カニエ・ウェスト論』と題しているだけあって、最初の『The College Dropout』、デビューアルバムについてもすごく深く触れていますし。で、カニエ・ウェスト自身がどういう変遷をたどってここまで行き着いたかっていうところもやっぱり、いままで私が全く見ていなかった側面から書かれていることが非常に多かったので。もう目から鱗がボロボロ落ちるような感覚で読んだ次第です。でも池城さん、冒頭でもちょっとお話しした通り、カニエ・ウェストに関しては直接パーティーの場所などでは何十回と観察をされているという……(笑)。
(池城美菜子)観察を。ウォッチャーなので。でも、その時期は週に2回か3回は夜、出かけて。で、普通のクラブに行く時もあれば、アーティストがいる場所にいる時もあって、本当にいろんな人を割と見る機会が多かったから。カニエだけを見てたわけでもないんですけれども……でも、振り返ってみるとやっぱり1回1回、面白いんですよね。というか、毎回浮いていた。
(渡辺志保)フフフ、そうなんですか。それこそね、この文末の解説文でも触れていらっしゃいますが。出で立ちというか、ファッションも当時からちょっと個性的でらっしゃいましたし。忘れられないカニエメモリーっていうのはありますか? 実際にカニエを……まあ、ライブでも、そういうレセプションのパーティーの席でも見た中で。
(池城美菜子)デビュー当時から、その初めの三部作の時のカニエは、まあ私の方が年齢が上だっていうのもあるけど、かわいかったです。いっつもかわいかった。なんか「がんばってるな!」っていうような必死な……まあ、それも書きましたけど。やっぱりいろんなことがそうだと思うんですけれども。たとえば志保さんが明日、「女優になりたい」って言ったら周りの人は「ちょっと待て! ライターでがんばっているんだから」ってなるじゃないですか。だから、カニエもそういうのはすごくあったんですよ。
(渡辺志保)ああ、「プロデューサーでせっかくジェイ・Zがかわいがってくれているんだから……」みたいな。
(池城美菜子)それで、彼は断られているんですよ。だから、なかなかすごく苦労をしてデビューした人なので。「俺はこの曲も作ったし、この曲も作ったし、ラップも上手なんだ!」っていうのを一生懸命、どこでもすごくアピールしてて。それがうまく売れた後も、もうちょっと余裕を持てばいいのに、やっぱり必死なんですよね。だから一緒にいて、パーティーなんだけども、若干居心地が悪くなる感じって分かりますか? あんまりがんばりすぎてる人とか……。
(渡辺志保)なるほど。日本的な言い方だと「空気を読んでない」みたいな?
空気を読まないカニエ
(池城美菜子)それ! 自分に夢中っていうか。コンシークエンスのパーティーなんだったら、本人が楽しいんだからいいじゃんっていうのに、必死なんですよ。だから応援したくなる気持ちも……テイラー・スウィフト事件の前ではそういう感じでした。
(渡辺志保)なるほど。ちょうどテイラー・スウィフトに関してもこの番組で深く触れたばかりだったりするんですけれども。テイラーの……カニエがVMAでバーッとマイクを取って、ステージに上がって、「お前よりビヨンセの方が上だ!」みたいなことを言ったっていう。あの時に、本の中でも書いてらっしゃいますが、業界的にはどういう感じだったんですか?
渡辺志保と辰巳JUNK テイラー・スウィフトの戦いの日々を振り返る
辰巳JUNKさんがbayfm『MUSIC GARAGE:ROOM 101』に出演し、渡辺志保さんとテイラー・スウィフトのキャリアを振り返り。元カレ復讐ソングからカニエ・ウェストとの10年戦争、そして最新アルバム『Lover』までの戦いの日々について話していました。
miyearnzzlabo.com
2019.09.09
(池城美菜子)みんなびっくりしていましたね。ただ、MTVは自分でちょっと事故を起こすのが好きっていう……若干の炎上商法っていうか。あれってだってセキュリティを立たせればいいだけの話じゃないですか。
(渡辺志保)ねえ。前にもリンプ・ビズキットの時にファンの人が上がったりとか、ありましたもんね。
(池城美菜子)で、話題になってテレビの視聴率も若干……っていう。ただ、やっぱりあれは言った時にビヨンセがいちばんかわいそうだったりして。「私、関係ないし?」みたいな顔をしていて。
(渡辺志保)今年に入ってからの報道だと、ビヨンセもあの時に泣いていたぞ、みたいなね、暴露話みたいなのがありましたけどね。
(池城美菜子)本当に、自分が取れなくて文句を言うとか、そういういきなり政治的・社会的なことを言うっていうのはまだ理解の範囲内なんだけど、みんな「何の話をしているの? 誰の話をしているの?」ってなっちゃって。で、あの時はテイラーもいまみたいにガーン!っていう感じじゃなくて、初々しかったから。
(渡辺志保)みんなが「守って��げなきゃ!」みたいな感じに。
(池城美菜子)それでビヨンセは最後に自分の時間に「新人でこういう時にしゃべるのは1回しかないから……」ってあげて。ある意味、ビヨンセが美味しいなって思って見ていたのを覚えてるんですけども(笑)。でも、さすがだなとも思いました。でも、カニエのことが心配になりましたよね。明らかに……だからはじめに流れた噂っていうのは「酔っ払っていた」っていう。
(渡辺志保)うんうん。なんかヘネシーの瓶を持って……っていう。
(池城美菜子)だから泥酔していたんだっていう話で、みんな一旦は納得をしたんですけども。それはカニエファンの気持ちで、テイラーファンはそれぐらいじゃ納得しないみたいになって(笑)。
(渡辺志保)それがね、この2019年……令和の時代まで続く確執になっていますから。でも、そのちょっと逸脱してしまうということから言いますと、やっぱりここ数年のカニエ・ウェストもだいぶ世間一般との……まあ、ヒップホップの世界ってスタンダードを壊しながら、いろんなものをイノベーティブに作っていくカルチャーであることは前提として。だけれども、それでもやはりちょっとを逸脱する部分というか。で、良くも悪くもそこにカニエ・ウェストのスポットライトが当たってしまうっていう状況になっているかと思うんですけれども。池城さんはたとえば、そのドナルド・トランプに会いに行って……とか、MAGAハットをかぶってとか、そういったカニエに対してはこの何か思うところはありますか?
(池城美菜子)でももう、その彼の音楽以外の面に関してはみんな、もうびっくりしないところまでだんだんなって……もちろん、トランプの時にはすごいびっくりしたし。でも、その後でちょっとね、バランスを崩している話とかもしていて。症状が出ているだけだなって……。そういうのもあるのと、あとは彼は「自分が神」だとか「大統領になりたい」って言っている時は割と本気だと思うんですよね。
(渡辺志保)そうか。じゃあ、この後に出馬、ありますかね? 2024年に。
(池城美菜子)それは、ないと思います。しないでしょうね。それはキムさんが割と賢いから。いろんな条件も満たしていないし。でもな、トランプさんも満たしてなかったから……。
(渡辺志保)そうですね。なので私はそのカニエ・ウェストらしいなっていう……褒められたことではないかもしれないけど、カニエらしいなって思ったのは、「自分はこれまで、大統領選に一票も投じたことがないし、トランプに票を入れたわけでもないけど、俺はドナルド・トランプが大好きだ」っていう。それは彼がいろんな「無理だ、無理だ」と言われた、その不可能を可能にした……結構マンパワーで可能にした、そのただ一点において俺はトランプを支持するみたいに言っていたところが、これまでのカニエの軌跡をたどっていくと、まあカニエさん自身がそういう結論にたどり着くのはまあ分からなくもないなと。
カニエ・ウエストとドナルド・トランプ
(池城美菜子)本当は彼はすごく賢いはずなんですよ。それは向こうの人もみんな言ってるんですけども。お母さんは大学の先生だし。いろんなことが分かってるけれども……これを書いた人とも一緒だけど、トランプとカニエさんもある部分でそっくりなので。そこにやっぱり必要以上に共感してしまったっていうのがあるんだと思うんですね。だけど、実際に彼の制作とか主張しているものがやっぱり合うわけはなくて。だからそれはいろいろと見て見ぬ振りをして。さっきおっしゃったように一点のみで……。あと、これは憶測を言いますけども。案外、オバマさんにディスられたのを引きずっているんじゃないかな?って。
(渡辺志保)ああ、根に持っている。でも本当にそれは私も思っていて。オバマ期はやっぱりオバマ大統領はジェイ・Z、ビヨンセ夫妻と一緒にホワイトハウスのカルチャーというか、裾野をブワーッと広げてらっしゃいましたけれども。やっぱりそこに……コモンも呼ばれて、ジョン・レジェンドだとか、自分の同郷の仲間や先輩たちがみんな呼ばれていて。で、オバマ大統領っていのは元々イリノイ州シカゴの方で。そこでカニエ・ウェストが……このエピソードなんかも本に書いてありますけども。やはりそこで自分だけ蚊帳の外っていう。そこでいま、キム・カーダシアンさんもトランプさんに会いにホワイトハウスに招かれるぐらいですから。私もそれはちょっと思うところがありますね。
(池城美菜子)最終的にはカニエとオバマは会っているし、お話もしてるし、ちゃんと邂逅してるんですけども。いちばん目立つ時にやってないから。それで結構大統領が「He’s Jackass」って言っちゃったのはオバマさん、かっこよかったんですけども。彼はお父さんがいないで育っていますし、オバマさん……アメリカの大統領ってやっぱりアメリカ人の心に父親像としてその時その時にいるものなので、ショックだったんでしょうね。
(渡辺志保)ああ、そうか。父親たる人に否定をされてしまった。そこは包み込んでほしかったのに……っていうところがあるのかな?
(池城美菜子)甘えなんですけども。それはやっぱり、案外そこかな?って。トランプさんの時にはいつも、見ていて思っています。トランプさんがオバマさんに対してコンプレックス丸出しでやるから。
(渡辺志保)うんうん、そうか。そこがちょっとね、面白いって言ったら変ですけどね。ちょっと興味深い展開だなという風にいつも思ってますし、やっぱりカニエ・ウェストの、池城さんも「初期の頃からかわいいけど、空気が……」っておっしゃっているように、やっぱり常に注目を浴び続けたいのかな?っていう。それが本当にめちゃめちゃエクストリームな形で表れているのがカニエ・ウェスト。それでこれだけ無茶なことをやっていても、ただまだみんながカニエの音源であるとか、彼はいまやデザイナーとしてもすごく第一線の人ですけども。みんながカニエの新曲を待ってるし、みんながカニエの新しいスニーカーを待っているっていう。そこのバランスが本当に奇跡的だなって思いますね。
(池城美菜子)だから、本物なんですよね。もう完全に本当にどの面においても、おっしゃる通り天才で。本当はだからいままでいたタイプの天才だとは思うんです。だからこの本のすごくいいところは、ピカソとかレンブラントとか。私たちは彼らが若かった時とか、どうだったのか?って知らないじゃないですか。もう評価されて、値段がついて、どういう風にとらえるかっていうのも全部揃った時点でもらってるけど、同時代の人にしてみたら、どういう存在なのかは知らない。ただの変わり者かもしれないじゃないですか。だから、カニエはそれを一緒に見ていくっていう、そのドラマも含めて面白いんですよね。
(渡辺志保)たしかに。本当にね、この本でも「ソーシャルメディア時代の寵児」という風に書かれておりますけれども。そこにありますよね。見続けることが面白いというか。彼自身がシアター、劇場のような装置として。
(池城美菜子)カニエ劇場にいる感じがありますよね。で、私たちもやっぱり目立ちたい、影響力を持ちたい、全員がプラットフォームを持っていて。でも、自分が見られたように褒めてほしいっていうのがあるじゃないですか。
(渡辺志保)いいところだけを見てほしいっていう。
(池城美菜子)違うところは突っ込まれたくないっていう。彼はそれがすべてが極端なので。やっぱりみんな笑いながらちょっと痛い思いを……自分のことを笑っているような面があって。やっぱりそういう意味でも目が離せないという。
(渡辺志保)そうですね。やっぱり知れば知るほど、彼の人間臭い部分っていうのが私は特に『Yeezus』以降にすごく感じるところがあって。その痛々しさも含めて。なので、目が離せないというところに落ち着くかな。はい。でも本当にね、今後もカニエさんはどんな成功というか、どんなしっちゃかめっちゃかねシチュエーションを我々に見せてくれるのかなっていうところもありますし。この『カニエ・ウェスト論』に次ぐ何か決定的なカニエ本がこの後もたぶん出てくるんじゃないかなとも思いますしね。そのへんも……。
(池城美菜子)カニエ・ウェストがドラマ(『Omniverse』)を……あれがかなりカニエ・ウェスト自身が見せたい自分というものが出てくるんじゃないですかね。「こういう風に取ってほしいし、こういう風に思ってほしい」みたいなのをウィル・スミスの息子、ジェイデン・スミスにやらせるんじゃないかなって思っています。
(渡辺志保)そのへんも楽しみなところです。ということで、今日はいろいろと池城さんに私が話したいこと、私が聞いたことを全部ぶちまけただけになってしまった気もするんですけども。書籍『カニエ・ウェスト論』を中心にいろいろとお話をうかがいました。いま、絶賛発売中でございますので、みなさんぜひぜひ……本当に読んでほしい!
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(池城美菜子)ありがとうございます。よろしくお願いします!
(渡辺志保)他に池城さんからなにかお知らせ、ございますか?
(池城美菜子)この『カニエ・ウェスト論』はこの番組をお聞きの方にはぴったりの本だと思うので、ぜひ読んでいただきたいなと思います。あと、私がやってるのがいるのが、『NEW YORK FOODIE』という2016年に出た本で。いま、本屋さんにはあまりないんですけども、それが重版がかかって今年中にはまた並びますので。ニューヨークに行く方とか、アメリカの食べ物が好きな方はお願いいたします。
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(渡辺志保)これ、私も実はすでにゲット済みで。去年、6年ぶりぐらいにニューヨークに行ったんですけども、欠かせないガイドブックとして非常に重宝しましたので、こちらも合わせておすすめです。で、最後に池城さんから、ここでは池城さんご自身が選曲されたカニエ・ウェストの曲ということでご紹介願いたいんですけれども。
(池城美菜子)はい。『Heartless』ですね。私はキッド・カディが本当に好きで。デビュー前に会って本当にかわいかったというか。人間がね。で、すごくが才能あると思うんです。役者としても。才能があるけど、そこまでまだ評価されてないっていう。人気はありますけどね。これからたぶん、役者としてもキッド・カディは来ると思うし。ライターとしては非常に優れていてカニエの……男性なんだけれどもミューズだと思うんですよね。
(渡辺志保)ああ、たしかにたしかに。でも、この本を読んで改めて『808s & Heartbreak』とかこの『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』とかを聞くと、やっぱりキッド・カディがいかにカニエに水を与えたというか、生命を与えたみたいな感じがすごくしましたね。
(池城美菜子)だからジョン・レジェンドとキッド・カディはやっぱりカニエを絶対に見捨てないと思うし、それが私たちの心の拠り所でもあるので(笑)。ですから、彼の影響が強い曲を選びました。
(渡辺志保)ありがとうございます!
Kanye West『Heartless』
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<書き起こしおわり>
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kachoushi · 5 years
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3月の各地句会報
平成31年3月の特選句
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
平成31年3月2日 零の会
坊城俊樹選 特選句
生涯の友は利根なり春田打つ 節子 づかづかと御魂踏みつけ野に遊ぶ 淸流 大利根の風に雪解の匂ひあり 節子 春天に昇る香煙奇北墓所 孝子 寄せ墓の天辺にある暖かさ 久 鯱の渾身の反り春疾風 水翁 水攻の春泥なるか囲ひある 千種 犬吠の春潮遠き大河かな 伊豫 春昼や時刻表なき利根渡船 節子 光背は坂東太郎春仏 順子 筑波嶺の遥か古草踏む川辺 要 住職のダンスの手指春を呼ぶ 三郎 鳥の恋色めく空の下の句碑 順子 香しき艹や句碑うらら 萌 人の来て触れれば春の土となり あおい 利根堤ゆくは奇北か草青む 孝子 円墳の春の野としてふくらめる 伊豫 大利根に名乗り出でたる葦の角 もと 春光を集めて句碑の立ち上がる 水翁
伸悦選
円墳を丸刈りにして東風怒濤 俊樹 陽炎や平野切り裂き大河ゆく 眞理子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月6日 立待花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
鳶の輪の下啓蟄の大地あり 越堂 春愁の眉よせ給ひ半跏仏 越堂 背山出で滴たるばかり春の月 越堂 春泥に身の温もりの靴を脱ぐ 世詩明 毛糸編む女前髪より老いし 世詩明 早春の闇で眩しき人に逢ふ 輝一 春寒や散骨の舟動き出す 誠 
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月7日 うづら三日の月句会
坊城俊樹選 特選句
雛に貸す座敷念入り塵拾ふ 由季子 紙雛に若き日思ひ独り言 由季子 晴天に老の耕し少しづつ 由季子  土雛に幾世の手垢あたゝかし 都 菜を刻む手元に春の香りあり 都 水温み羅漢うつとり足浸す 都
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月7日 花鳥さゞれ会
百官のつかまつるごと雛飾り 匠 藩侯の米研ぐ水の温みけり 匠 鳶鳴いて足羽三山笑ふなり 匠  漁りて耕し耕しもして五湖に住む 越堂 雛飾るどこへも行けぬ母の笑む 松陰 春やブキウギ猫踏んじやつて怒髪かな 数幸 風の意に触れ合ひ遊ぶ吊し雛 希子 下萌や慈母觀音の裳裾より 千代子 山笑ふ水琴窟の音にまで 千代子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月9日 枡形句会
栗林圭魚選 特選句
啓蟄や揺るるこの世に息を吐く ゆう子 春服をデビューさせたき日和かな 教子 島々のまどろむやうな春の海 美枝子 鮊子や母の余生のひと日づつ 百合子 思ひ切り剪られし木々も芽吹きたる 三無 春の泥小さき足と跳ね踊り 三無 いかなごや夕餉の皿に海の音 美枝子 鮊子煮エプロンの白母の味 多美女
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月11日 なかみち句会
栗林圭魚選 特選句
潮の香の日をたつぷりと白子干 秋尚 暮れのこるちりめんじやこの縮れかな 有有 摘草や話途中のまま離れ 秋尚 摘草や土の呟き聞きながら 三無 白子干銀色に目の光りたる 貴薫 鉄匂ふ工事現場の陽炎へる 美貴 白子干眼のぎつしりと売られけり 三無
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月11日 鳥取花鳥会
岡田順子選 特選句
藪椿石灯籠に紅映えて 俊子 春雷の間合に小さく息を吐く 都 春塵をなだめて雨の屋台引く 幸子 春近し野鳥図鑑を窓に置く 佐代子 松露掻く砂丘の風を手元まで 幹也 早春の息吹は杜の瀬音より 和子 風光る草食む山羊の乳房張り 栄子 雛飾りある窓口で買ふ切手 悦子 茎立や曲る方向それぞれに 史子 犬箱は吾の手づくりや雛祭る 益恵 大根を分厚く炊いて接待す 立子 水菜漬パリパリ音す一人膳 すみ子 ビー玉も回すよ春の洗濯機 美智子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月12日
萩花鳥句会
芽柳の雨粒光りつもつれつつ 祐子 海は凪ぎ山は笑うてゐたるなり 孝士 ロープウェイ満員御礼山笑ふ 美恵子 長崎に柳芽吹きてランタン祭 健雄 ときめきの種をまいてる老いの春 圭三 芽柳の影ゆらめきし藍場川 克弘
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月15日 芦原花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
父母の期待は重し大試験 孝子 小白鳥引きて水田の残りけり よみ子 鵜の瀬へと松明流る水送り 孝子
(順不同 特選句のみ掲載)
………………………………………………………………
平成31年3月17日 伊藤柏翠記念館
坊城俊樹選 特選句
口癖のかうして居れぬ春炬燵 雪 トランプの一人占ふ春炬燵 たゞし 春の雪傘に花吹く如くなり 富子 指広げ手より落ちたる雛あられ 富子 浦の子の海苔掻きと言ふ授業あり 英美子 雪女袂泣くため隠すため 世詩明
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
薄紅梅散るうすら日のせせらぎに 久子 少しだけ駈けてみたしや水温む 貴薫 武蔵野のてつぺんとりし花辛夷 千種 古ひひな管楽の音はとうに絶え ゆう子 防人の越えし横山鳥雲に 秋尚 山茱萸の花蒼天へ黃を弾き 芙佐子 豪農の名残り丈余の椿垣 圭魚 水温むあぎとふ鯉のかんばせに 淸流
栗林圭魚選 特選句
��草の芽白き片鱗見せ始む 千種 武蔵野のてつぺんとりし花辛夷 千種 春蘭や土の湿りを諾へる ゆう子 風癖のまま雪柳咲きこぼれ 三無 春蘭や武蔵野の空淡々と 芙佐子 初桜心のつかへ解けゆく 久子 かたかごの花影淡く俯ける 芙佐子 満天星の芽立ちすつくと紅さして 淸流
(順不同 特選句のみ掲載)
………………………………………………………………
平成31年3月20日 福井花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
縄跳びに飽いてふらここ揺らしては 和子 声継ぎ風をつなぎて鳥帰る 嘉子 鳥帰る眼下に街の花時計 嘉子 受験子の肩一つ押し送り出す よしのり 耕耘機田より上りて泥ちらす 美代 川一縷春光底にまで届く 美代 春愁の十一面の御ン面輪 雪
(順不同 特選句のみ掲載)
………………………………………………………………
平成31年3月22日 鯖江花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
堂朧伏目に在す観世音 雪 不老てふ四百年の梅の香に 雪 腹巻きに涅槃団子を拾ひけり たゞし 涅槃図の大きな顔の寝釈迦かな たゞし  供へ物下げし寝釈迦の薄明り たゞし 春泥を千鳥に飛んで子ら遊ぶ みす枝 鳶の輪の下に啓蟄動くもの みす枝 敷石につまづき梅の香を乱す 信子 空重き越の峰々鳥帰る 信子 セーターと身の上話置き帰る 世詩明
(順不同 特選句のみ掲載)
………………………………………………………………
平成31年3月24日 花鳥月例会
坊城俊樹選 特選句
花の下唐変木がうづくまる 千種 眩暈して垂れ桜の中にゐる 光子 虫柱立ちて陽炎近くする 千種 空あをく古木の桜満ちたれば 和子 寂しいか寂しくないか花下を行く 千種 御柱に踏青されよとも祷る ゆう子 城門の開きて花を迎へたる 佑天 なによりも木霊へ献じたる桜 順子
岡田順子選 特選句
戦友を呼び合ふ花の木霊かな 小鳥 異国人持つピザまんの陽炎へる 小鳥   花巡り夢見し室の零戦機 小鳥   初桜橋懸りへの灯のごとし ゆう子 夜もすがら桜咲きをり引退す 公世 城門の開きて花を迎へたる 佑天 むすび食む黒の袴の卒業子 小鳥
栗林圭魚選 特選句
初花の木訥にあり饒舌に 俊樹 眩暈して垂れ桜の中にゐる 光子 水に触れさう初蝶の橋くぐり 炳子 花冷の手水に背筋正しけり はるか 八方へ光を溶いて雪柳 秋尚 白木蓮何も無かつたやうに咲き 七湖 娘の婚のきのふを語り花影に 順子 初花や首のスカーフ掻き合はす ゆう子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年3月28日 九州花鳥会
坊城俊樹選 特選句
古雛西に流るる潮に乗す 佐和 蛇穴を出づ西遊記読みをれば 睦子 亀を見て亀に見られて山笑ふ ちぐさ 涅槃図に見入る園児の足裏かな 志津子 雁風呂を焚くわが胸の人は去り 勝利 春はあけぼの解かるるための帯を締め 寿美香 西方は黄金夕焼里は花 勝利 春の海果てて西方浄土かな 桂 灯台の日の斑ゆらゆら水の春 佐和 妣の星光りて暮るる涅槃の日 阿佐美 西へ西へ星座傾け猫の恋 佐和 燎原の火は薄紅の桜かな 桂 老が老を待ちゐる港春の月 佐和 一島をたつぷり抱く春霞 寿美香 春泥のそのまま乾く耕耘機 初子 朧夜の片目で眠る深海魚 伸子 壱岐島は白虎の方位涅槃西風 ちぐさ
(順不同 特選句のみ掲載)
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さくら花鳥会
岡田順子選 特選句
啓蟄や育児日記を読み返す 実加 隅に置くリードオルガン木の芽吹く 登美子 単調に鍬に絡まる春の土 あけみ 畑打つや母の背中と押車 あけみ 水温む観音堂の手水舎も みえこ 卒業子手伝ふ母の掌 栄江 水温む胎児はぐると回るらし 登美子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年1月7日 武生花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
美容師を独り占めして初鏡 ミチ子 初句会句仇ばかり集ひけり 世詩明 神仏を身近にしたる三ケ日 越堂 映るものすべて過去とす初鏡 信子 真剣な手が宙を切るカルタ取り みす枝 しこしこと海鼠噛みゐる四日かな 昭女 雑煮喰ぶ大黒柱見上げつつ 時江 一と掬ひ掬ひに祈り紙漉女 みす枝 手毬唄今にも聞えさうな毬 雪 冬の日の納戸に喪服ととのへり 昭女 臘梅の香を確かめてゐる淑女 越堂 胼の手に受けし卵を落しけり ただし 助六にじつと見られし飾り凧 昭子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月11日 武生花鳥俳句会
城俊樹選 特選句
人となり自らなる懐手 雪 二十年前の話の初芝居 雪  坂昇る雪の白山見ゆるまで 昭女 春寒や問ひに応へぬ返書かな ミチ子 息白く猫にもありし謀 雪 手毬唄一ツ覚えの母の声 雪  節分と云ふ金剛の戸を開く 越堂 春霰たばしる九頭竜橋渡る 越堂 春一番さらはれさうなベレー帽 昭子 猫の目の青きバレンタインの日 ただし こぼるると云ふ色のあり竜の玉 雪 紅梅ややはらかき嬰よく笑ふ みす枝
(順不同 特選句のみ掲載)
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oharash · 5 years
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白砂の花びら
海沿いの俺のまちは、夏も冬も日本海からの潮風に守られている。この日はどういうわけか 普段よりずっと日差しが強く、昨日よりおとといより気温がだいぶ上昇していた。冬にはあおぐろく染まる北陸の空でも夏はそれなりに抜けるような青さを見せる。一種の雰囲気を感じて振りあおいだら、立ち枯れたみたいに生えている電信柱のいただきに、黒くうずくまる猛禽の視線と俺の視線がかちあった。
 海沿いの道は温泉へ向かう車が時折走り抜けるだけで、歩いているのは俺たちだけだった。俺の半歩後ろをついて歩くユウくんはスマートフォンを構えながらあれこれ撮影している。ポロン、ポロンとこの世界に異質なシャッター音が溢れて落ちる。
 バグジャンプのふもとまでたどり着くと、彼は先ほどの猛禽をあおいだ俺みたいに首をまわして仰いだ。
「映像で見るより大きい。ていうか高い。スキーのジャンプ台みたいだね」
 俺の貸したキャップとサングラスが絶妙に似合わない。卵型のユウくんの輪郭にウェリントン型のフレームは似合っているのだけど、ユウくんがかけるとアスリートというより、田舎の海にお忍びでやってきたはいいけれどただならぬ雰囲気を隠そうともしないセレブリティに見える。
 バグジャンプは体育館を改築した旧スケボーパークに隣接している。パークに置きっ放しのブーツと板からユウくんに合うサイズを選んでフィッティングして俺もブーツを履き、板を持って2人でバグジャンプへの階段を登った。
 登り切ると眼下に日本海が広がる。日本も世界もあちこち行ったけれど、俺は今も昔もこの景色を愛している。光をたたえた海は水平線へ行くほど白くて曖昧で、潮風が俺たちの頬を撫でた。ユウくんが歓声をあげてまたシャッターを切る。
 ユウくんの足をボードに固定しでグリップを締めた。いざとなったら抜けるくらいゆるく。アスリートのユウくんは自分の身体感覚に敏感だからかスタンスのチェックは一瞬だった。「まず俺が滑るから見てて。俺はスタンスが逆だけどそこは気にしないで」「トリックやってくれる?」「やんない。ユウくんのお手本だから滑って跳ぶだけ」フェイクの芝の上に板を滑らせる。重心を落として体重を全て板にのせ、軽く弾ませてスタートした。視界がスピードをもって背後に駆け抜けてゆく。軽く踏み切ってそのまま弧を描いてエアクッションに着地した。板を足から外して体を起こし、バグジャンプに取りすがってユウくんに電話をかける。「こんな感じ。ターンとかしないで普通に滑り下りればオッケー。スピードでて怖くなったら力抜いて。体重偏らせる方が危ないから。踏切のときにもどこにも力入れないで。そのまま落っこちる感じでいけば今みたいになるから」「YouTubeで見たのと同じ絵だ! すっごい。俺今北野アヅサの練習見てるよすごくね?」「俺の話きいてる?」「聞いてる聞いてる。体をフラットにして変に力入れないで、姿勢の維持だけしておけばオッケーってこと?」「そう」「りょーかあい」
 ユウくんがバグジャンプのてっぺんで右手を掲げる。スマホを動画撮影に切り替えて俺も手を挙げた。板をしならせて、ユウくんがスイッチした。レギュラースタンス。腰を軽く落とした姿勢はいい具合にリラックスしている。ユウくんの運動神経に間違いはないけれど、万が一ケガがあったらという不安が喉につかえた。俺の心配を茶化すようにその姿はあろうことか一回転してエアクッションに沈んだ。
 「ありえない。回転しくじってケガしたらどうすんの」
「狙ったんじゃないよ。ちょっとひねってみただけ。エアってすごく気持ちいいんだね。横の回転なら慣れてるけど縦の回転はないから、めっちゃ新鮮。空が見えるし楽しいし着地気にしなくていいなんて最高。両足固定されてるのはちょっと怖いけど」
 回転数のあがったユウくんは頰を火照らせて躁気味に笑っていて、まばたきが減って口数が多くなってるのが余計に危うい。教えてくれというので絶対に無茶はしないことを約束させて、基本の滑りにもう少し解説を加え、簡単なトリックをひとつレクチャーした。もともと体ができていることもあるしユウくんの身体と脳は笹の葉のように研ぎ澄まされていて、俺の言葉の通りに体を操っていく。終いにはタブレットでお互いの滑りを録画し、「ここ、ユウくんは左に落としたいんだろうけど下半身がついてってない」だとか「アヅはこのときどこを起点に体を引いてるの?」だとか結構真面目にやってしまった。休憩のたびにユウくんは海へ体を向けて「船」だの「カップル」だの「カモメ…ウミネコ? 」だの、言葉を覚えたての子どもが看板を読みたがるように単語を頭の中から取り出して眺めていた。「ジャンプやばい。やればやるほど考えたくなってやばいやつ。ね、夕ご飯の前に海行こ」とユウくんから言い出した。
   行く、と言ってもバグジャンプを降りて道路を横切り防波堤を越えればもう砂浜だ。ボードを片付けて、軽くなった足でアスファルトを踏む。防波堤の上に登るとユウくんはまた海の写真を撮り出したので、その足元にビーサンを並べてやる。俺も自分のスニーカーを脱いでビニールに入れ、バックパックにしまう。
 やや遠くから犬を散歩するじいさんがこちらへ歩いてくるくらいで、ここは遊泳区域でもないので先客はいなかった。ユウくんは「砂浜やばい、何年振り」だの「ここ走ったら体幹鍛えられそう」だの「日本海は綺麗だって聞いてたけど本当だね。うちの県の海水浴場は海藻ばっかりだよ」だの俺の相槌も必要とせず軽やかに波打ち際へと歩いて行った。
 波に脚を浸したユウくんの半歩後ろにたつ。そのまっすぐ伸びたかかとのうしろで、黒や茶色の細かい砂利が水のふるいにかけられて一瞬まとまり、また瓦解していく。そこには時折海藻だとか丸まったガラスの破片だとか、たよりなくひらひらと翻る桜貝だとかが浮かんでは消え、俺はなんとなくユウくんの白いかかとその様を眺めていた。
     ユウくんは「俺札幌雪まつりやる」と言い出し、それはどうやら砂で何かを造ることだったようで、黙々と建造を始めた。俺はごろんと横になって脚をのばし、自然と目に入ってきたユウくんの、キリンの子どもみたいに野生的な首筋についた砂つぶを眺めていると、風にあおられたその粒がハラハラと飛び散って俺の目に入った。ユウくんの向こうでは空が乳白色になるポイントと遠浅の海の水平線が交わりハレーションを起こしている。
 キャップをかぶせているとはいえユウくんを長時間砂浜で太陽光にさらすのはよくないだろう。日焼け止めはバックパックの中に入っているけれど…そう思いながら目をしばたいているうちに意識が遠のいていく。次に目に入ったのは呪いの像みたいな謎のオブジェだった。「…それって」「どう? 自由の女神」「ゲームにとかに出てきそう。調べると誰かの遺書とかみつかるやつ」「アヅひっど。辛辣。砂と海水だけで作るの難しいね。ねえ、どこかの国にね、砂の像の本格的な大会があるんだって。砂と海水だけで最低でも高さ1m以上のものを作るの。砂浜一面にたくさん城だとかオブジェだとかが作られるんだけど、どれも満ち潮になると流されちゃうから、その日だけ。ヨーロッパっぽくないよね。その侘び寂び精神って日本っぽくない?」「侘び寂び精神?」「ほら日本人って桜が好きでしょ。すぐ散っちゃうハカナサ的なもの込みで。何かそういうこと」
 ユウくんはスタイルの悪い自由の女神の頭部を指先で整える。俺たちの一身先まで波がきてまた引いていった。ここも満潮時には水がやってきて、その呪いの女神像も今夜には海に還る。
 大学生になって夏休みの長さに驚いた。中高をほとんど行けてなかった俺にとって、夏休みは授業の進行を気にしなくていい気楽な期間だった。それ��したって大学の夏休みは長い。俺は授業��あろうがなかろうが練習漬けの毎日だが、この2ヶ月という期間を世の大学生は一体何に使うのだろう。
 大学一年生の冬、2度目のオリンピックに出てからメディアからのオファーが目に見えて増えた。俺自身も思うところがあって露出を増やすことにした。15歳のときもメダルひとつで世界が変わったけど、あのときはそれでも中学生だったからか(すぐ高校生になったけど)競技の注目度の低さからか今考えれば優しいものだった。夏季オリンピックへの挑戦を表明してからは練習練習練習スポンサー仕事練習練習といった毎日だ。調整のために海外にいる日も少なくない。
    だからこの2日間だけが、きっと本当の夏休みになる。
    俺も俺で慌ただしかったが、そのパブリックな動き全てがニューストピックスになるユウくんのそれは俺の比ではなかった。シーズンが終わっても出身地にモ��ュメントが造られたりタイアップの観光案内が造られたり、国内のショーに彼が出演すると報じられた瞬間チケットの競争率がはね上がったり。そんな彼がスカイプで「夏休みをやりたい」と言い出したときは、いつもの気まぐれだろうと俺は生返事をした。しかしそれはなかなか本気だったようで「海行ったり花火したりする‘ぼくの夏休み’的なのやりたい。田んぼに囲まれた田舎のおばあちゃんちで過ごすみたいなワンダーランド感をアヅとやりたい」と彼は食い下がった。
「俺と? ユウくんのじいちゃんばあちゃん家ってどこにあるの?」
「うちの実家の近所。長閑な田舎感ゼロ」
 成人男子の頭をふたつ持ち寄ってしばし考えたものの、俺たちは家族旅行の記憶もまともにない。物心ついた頃から休日は練習だし、旅行=遠征だ。「国内がいいな。海…沖縄?」「このハイシーズンにユウくんが沖縄行ったりしたらめっちゃ目立たない?」「うううん、目立つのは仕方ないけどアヅとゆっくり過ごせないのはやだな…じゃあ何かマイナーなところ」そんな場所が即座に出てくるような経験はお互いにない。だからしばらくお互いスマホをつついてるうちに俺が「海と田んぼあって田舎で特に観光地でもない、ウチの地元みたいな場所っしょ。何もないところって探すの逆に大変なんだね」と口を滑らせたのは特に他意のないことだった。
「アヅの地元‼︎ 行きたい、スケートパークとかあのバグジャンプとか見たい。日本海って俺、ちゃんと見たことない。アヅの家見てみたい」と食い気味に言われて面食らったものの悪い気はしなかった。知らない土地に行くより気安いし何よりうちの地元には人がいない。両親は友人を連れていくことにはふたつ返事だったが、それがユウくんであることには絶句し、地味に続いている友人関係だと告げるとやや呆れていた。でもそんなの普通だろう。だって高校生を過ぎて、友人のことを逐一両親に話す必要なんてない。ユウくんがただの同級生だったらそんなこと言わないっしょ、と胸に芽生えたささやかな反発はそれでも、訓練された諦めによってすぐに摘み取られた。
 砂の上に起き上がり砂をさらっていくつか貝を拾い、謎の像を写真に収めているユウくんに声をかける。「そろそろ晩メシだから帰ろ」夏の太陽はそれでも夕暮れにはほど遠く、西に傾いた太陽の、ささやかに黄色い光がものがなしい。振り返ったユウくんの顔はなぜか泣きそうに見えた。その頰は午後5時の光線の中でもはっきりわかるくらい白くて、まるで俺が拾った桜貝の内側のようだった。彼の唇がちいさく動いたけれど、波の音に消されて何も聞こえない。かりにユウくんの目から涙がこぼれていたとして、そしてそれが流れる音がしても、波の音にかき消されてしまうだろう。「疲れたっしょ。車持ってくるから待ってて」。踵を返そうとしたらTシャツの裾を掴まれた。俺はユウくんの白い手を包んでゆっくりほぐした。「大丈夫、すぐ戻ってくるから」
 スケートパークの駐車場からラングラーを出し、国道へゆっくりと出る。ユウくんが防波堤の上で所在なさげに棒立ちになっているのが見えた。  
   まず落ちたのは母親だった。ユウくんがメディアで見せるような完璧な笑顔と言葉づかいで挨拶しスポンサードされている化粧品メーカーの新作を渡す頃には、母の瞳は目尻は別人のように下がっていた。そこには緊張も俺たち兄弟に向けるようなぶっきらぼうさも消え失せ、俺たちにとってはいっそ居心地の悪いほどの幸福が溢れていた。さすが王子様。さすが経済効果ウン億の男。さすがおばさまキラー。夕食が始まる頃には遠巻きに見ていた弟も積極的に絡み出し、ヤベエとパネエを連発していた。野心家なところがある父が酔って政治的な話題を持ち出さないかだけが心配だったが、父はあくまで俺の友人として接することに決めたようだ。ユウくんの完璧な笑顔、お手本のような言葉に少しだけ負けん気を混ぜる受け答え、しっかり躾けられた人の優雅な食事作法。兄は居心地が悪そうに俺の隣でメシを食っていた。俺と兄だけは今、心を連帯している。スノボをとったら芯からマイルドヤンキーな俺たちと、歯の浮くような爽やかさを恥ともしないユウくんではあまりに文化が違う。いつも感じている座りの悪さがむくむくと膨らむ中、母が産直で買ってきたであろうノドグロの刺身と名残のウニだけが美味かった。
 風呂上がりには念入りにストレッチをした。俺の部屋では狭いので居間でふたりで体をほぐす。ユウくんの体はゴムでできているように関節の可動域が広く、股割りを始めたときは思わず感嘆の声をあげた。俺もケガ防止に体は柔らかくしている方だが到底叶わない。いくつかペアストレッチをしてお互いの筋肉を触る。「アヅすんごい鍛えてるね。腹筋は前から板チョコだったけど大胸筋と下腿三頭筋ヤバい。何してるの?」「体幹メインだからそんなに意識してないけど…直で効いてるのはクリフハンガー。後で動画見よ」「もっと筋肉つける予定?」「んん、もう少し空中姿勢作りたいから、体幹は欲しいかな」「アヅがこれ以上かっこよくなったら俺どうしたらいいの…POPYEの表紙とかヤバイじゃん。ユニクロであれだけ格好いいとか何なの。あっ俺、明日は新しいスケートパーク行きたい」「マジ? ユウくんにスケボーとかさせれらないんだけど。怖くて」「うんやんなくてもいい。アヅが練習してるの見たい」ユウくんの幹のような太ももを抑えながら、俺は手のひらで彼の肩をぐっと押した。
   両親はユウくんをエアコンのある客間に通すように俺に言ったけれど「コンセプトは夏休みに友達んち、だから」と言って俺は自室に布団を運んだ。六畳の俺の部屋は俺が大学の寮へ移ってからもそのままにされている。どれだけモノを寄せてもふたり分の布団を敷けばもうスペースはない。ユウくんは俺の本棚の背表紙を指でなぞりながら「教科書とスノボ雑誌以外なんもねえ」と楽しそうにしている。さっき風呂から出たばかりなのにもう肘の内側や膝の裏が汗ばんでいて、ないよりはマシだろうと扇風機をまわした。「もう寝る?」「んん、寝ないけど電気消す」窓を開けて網戸を閉め、コードを引っ張って電気を消した。カエルの鳴き声が窓の外、群青色の彼方から夜をたなびかせてくる。それは記憶にあるよりずっと近く、耳の奥で遠く響いた。
 ユウくんは行儀よく布団に収まって俺の側に寝返りをうった。「自由の女神像、流されたかな」「多分ね。見に行く?」「あっそういうのもいいね。夜にこっそり家抜け出して海行くとか最高。でもいいや、そういう夢だけでいい」指の長い手のひらが、探るように俺の布団に潜り込んでくる。俺の指をつまむようにして指を絡めた。
「…何もしないのって思ってるでしょう」「うん」「今日は何もしないよ。ここはアヅの家だから。セックスして翌朝親御さんの前で息子やってるアヅも見てみたいけど、我慢する」ユウくんはいつもそうやって自分をあえて露悪的に見せる。思ったことだけ言えばいいのに、と心がざらついた。
「どうだった、うちの地元」
「うん、最高。アヅと歩いて、バグジャンプ見ただけじゃなくて跳べて、海で遊べたんだよ。こんな夏休み初めてだよ。バグジャンプからの眺め最高だった。一生忘れない」
「大げさ…」
 ユウくんの目はほとんど水分でできてるみたいに、夜の微かな光を集めてきらめいていた。その目がゆっくりと閉じられるのをずっと見ていた。指先にぬるい体温を感じながら。
   率直にいって覚えていないのだ。その夜、本当に何もなかったのか。
  眠りの浅い俺が微かな身じろぎを感じて起きると、ユウくんが窓辺にもたれていた。布団の上に起き上がって片膝をたてて窓枠に頰を押しつけるようにして、網戸の外へ視線を向けている。俺の貸した襟のゆるくなったTシャツから長い首と鎖骨が覗いていて、それが浮かび上がるように白い。
 扇風機のタイマーは切れていて夜風が俺の頰を心地よく撫でた。俺の部屋は二階。窓の外では田んぼが闇に沈んでいる。目が慣れてくるとそのはるか先に広がる山裾がぽっかりと口を開けるように黒く広がっていた。ユウくんの膝と壁の微かな隙間から細かな花弁を広げてガーベラみたいな花が咲いている。彼の足元から音も立てずシダが伸びていく。教育番組で見る高速再生みたいに、生き物として鎌首をもたげて。ユウくんは微動だにしない。名前のわからない背の高い花がもうひとつ、ユウくんの肩のあたりで花弁を広げた。
 海の底に沈んだみたいに静かで、どの植物も闇の奥で色もわからないのに、そこには生々しい熱が満ち満ちている。
  布団の上を這って脱力しているユウくんの左手の人差し指と中指、薬指を握った。ねっとりした感触に少し安堵する。
「アヅごめんね。起こしちゃったね」
 ユウくんは首だけを俺に向けて囁いた。
 背の低い葦がユウくんの膝を覆う。ずっと気づいていた。右足首の治りが芳しくないこと、それに引きづられるようにユウくんが心身のバランスを大きく欠いていること。
「ねえ、春からずっと考えてるんだ。今まで俺強かったの、俺が完璧に滑れば誰も叶わなかった。でもそうじゃない潮の流れがきちゃった。アヅ、日本選手権の前にテレビで‘誰でも何歳でもチャレンジはできる’って言ってたでしょう。あれ聞いて俺すごいどうしようもない気持ちになったんだよね。腹立てたり嫉妬したりした。お前まだ二十歳じゃん、俺も二十歳だったら、って。アヅとスカイプするたびに思い出しちゃって、一時期ちょっとダメだった。でもアヅに連絡しちゃうし、そういうのって考えるだけ無駄だし、もちろんアヅも悪くないし。なんか今までは細かいことに迷うことはあっても大きなベクトルを見失うことってなかったんだよね。世界選手権2連覇するとかそういうの。でも今わかんない。引退もしたくないけどどんどん前に行くガソリンみたいなのがない。スケート以外も何もやる気おきない。ゲームも立ち上げるの面倒くさいし音楽も聞きたくない。でもこういうことって最後は自分で何とかすることだから誰に言っても仕方ないし、自分の中で消化するしかないんだけど。アヅはどんどん先行っちゃうし。それがすごいカッコイイし。好きだけど嫌い。でも俺にとって世界で一番カッコイイのアヅだな。アヅみたいに必要なこと以外は喋らないでいたいな。アヅの隣にいるのすごい誇らしい。これ俺のカレシーって皆に言いたいくらい。それが言えないのもすごい嫌だし。何かもう何もかも」
  感情の揺れるままにユウくんは喋り、彼の語彙の海に引きずり込まれる。その偏りというか極端さというか、きっとこれが海水なら濃度が濃すぎて生き物は死んでしまうし、雪山だというのなら環境が過酷すぎて大した植物は育たない、そういったものに窒息しそうになった。俺たちの語彙や世界は圧倒的に貧しくて何も生きていけない。そこには美しさだってカケラもない。「よくわかんない。死にたくないけど、いなくなりたい」
 幾重にも重なるカエルの声。降り注ぐような虫の声。こんなにもたくさんの生き物が泣き喚いているのに、そしてこのやかましくて力強い音楽が月明かりに照らされ満ち溢れている世界で、それでも虚しさしか感じられないユウくんが哀れだった。誰も見向きもしないやせ細った貧弱な空虚を大切に抱えているユウくんが。
  ユウくんの背後に虚無が立ち彼の肩をさすっていた。けれどそはユウくんとほぼイコールの存在で、彼にとっては他人に損なわせてはいけない自らの一部だった。それは誰にも意味付けられたり否定されたり肯定されるべきではない。
 勝ち続ける、他者より秀でる、新しい技術を得る。けれど俺たちの誰も等しく人間であるので、それには自分の体を損なう危険が常に伴う。けれど誰にもう十分頑張った、と言われても表彰台の一番上が欲しいのだ。
 そして自分の体が重くなってゆくこと、誰かが自分より圧倒的に秀でるであろう予感を一番先に感じるのも、自分自身だ。
 ユウくんは空いている右手でなく、俺とつないでいる左手をそのまま持ち上げて頰をこすった。子どもじみた仕草で。
 ユウくんは孤独な惑星の住人で俺はその惑星のディテールの何一つもわからない。ただ俺もただひとりで惑星に佇んでいるという一点だけで、俺と彼は繋がっていた。
「アヅ、キスしたいな」
 繋いだ手はそのままに、俺は体を起こして膝でユウくんを包む葦とシダに分け入った。草いきれの中でユウくんのうなじを掴んでキスをする。最初は触るだけ、次はユウくんの薄い舌が俺の唇を舐めた。そのままゆっくりと歯を探られればやがて頭の芯が痺れてゆく。ユウくんの唾液はぬるくて少し甘い。音をたてないように静かにキスをしながら、指に力を込めた。これだけが本当だと伝わりはしないだろうか。
 こんなキスをしたらもう後戻りできない。俺の足に蔦が絡みつく。空虚が鳴る。胸を刺されるような哀れで悲しい音だった。
 次に目を冷ますと空が白んでいた。寝返りを打つうちにユウくんの後ろ髪に顔を突っ込んでいたらしく、それは麦わら帽子みたいな懐かしくて悲しい香りがした。スマホを引き寄せて時計を見ると4時半。ユウくんの肩は規則正しく上下している。そこは正しく俺の部屋で、布団とテレビと本棚、積まれた衣装ケースがあるいつもの光景だった。ユウくんの足元に追いやられていたタオルケットを引き上げて肩までかけてやった。
 首を傾けて窓の外を見る。抜けるような晴天にほんの少し雲がたなびいていた。手付かずの夏休み、2日目。俺はユウくんの腹に手をまわして目を閉じた。
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cardamomoespeciado · 4 years
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休業はまだ保障がある。失業者は救いの手がない会社都合で退職したのに自殺者が大量に出るか、生活保護しかない。たぶん自殺者が増えホームレスも増え、犯罪も増える悪のスパイラルに突入するだろう。
「コロナ失業」冷酷に切り捨てられる人々の叫び
風間 直樹:東洋経済 調査報道部長
弱者にしわ寄せが及び、大失業時代が訪れようとしている
「私たちはこれまでジムの会員に寄り添って話を聞き、一緒に頑張って手助けするように言われてきました。でも今回の扱いをみると、会社にその精神があるとは到底思えませんでした」
スポーツジム業界の最大手、コナミスポーツでインストラクターとして働く40代の女性は、会見で涙ながらに訴えた。3人の息子を育てるシングルマザーのこの女性は、アルバイトながら、これまで週4日、1日8時間とほぼフルタイムで勤務し、月収にして約20万円を稼いで生活していた。だが、新型コロナウイルス対策として、3月からレッスンが休止され収入が激減。さらに翌月、緊急事態宣言が発令されるとジムは完全に休館となり、女性も休むよう指示された。
労働基準法では会社の都合で従業員を休ませる場合、平均賃金の6割以上の休業手当の支払いを義務づけている。ただ女性は休業時の補償について事前に説明を受けていなかった。
不安を覚えて社員であるマネジャーに尋ねると、「緊急事態宣言の要請による施設の使用停止だから、休業手当の支払い義務はない」の一点張りだった。それを聞いた女性は、「今、私たちを見捨てておいて、再開時に生き残っていた人だけまた働こうよ、そう言われたとしか思えません」と憤る。
収入がなくても、家賃や食費、光熱費など3人の子供との生活費は普通にかかる。「仕事柄ケガも多く、子供のためにある程度貯金をしていました。心苦しいけど、今はそれを取り崩して生活しています」という。女性は同僚と個人加盟できる労働組合「総合サポートユニオン」の組合員となり、会社に休業手当の支払いを要請。同社は給与全額の休業手当をアルバイト全員に支給すると発表した。
サービス業で休業者急増
『週刊東洋経済』は6月22日発売号で、「コロナ雇用崩壊」を特集。外出自粛で弱者にシワ寄せが及び、大失業時代が訪れようとしている現実を、多角的に描いている。
このインストラクターの女性のような「休業者」のかつてない増加は、リーマンショック時には見られなかった、今回のコロナ雇用危機の最大の特徴だ。総務省が5月末に発表した4月の労働力調査では、完全失業率は前月比わずか0.1ポイントの上昇にとどまった一方、休業者数は前年同月の177万人から過去最多となる597万人まで、一気に420万人も増加した。リーマン時には就業者の2%強にとどまったのに対し、今回は1割近くが休業していることになる。
産業別の濃淡もはっきりしており、宿泊、飲食、小売りなど、新型コロナの影響が直撃しているサービス業で休業者が急増している。サービス業では一般に、製造業などと比較して女性比率、非正規比率とも高い。実際、5月31日と6月1日に各地の労組やNPOなどが共同開催した電話相談では、相談者の6割超が女性で、7割超の雇用形態が非正規だった。会社都合による休業とその補償に関する相談内容が最も多かったという。
こうした状況に対して、政府も対応を進めている。6月12日に成立した約32兆円の2020年度第2次補正予算は、働き手の支援に相応に配分されている。
その柱となるのが、休業手当を支払った企業にその費用を助成する、雇用調整助成金(雇調金)の拡充だ。新型コロナの感染拡大を受け、これまでも条件緩和を進めてきたが、1人当たりの日額上限を8330円から1万5000円に引き上げ、対象労働者に雇用保険の被保険者以外も加えるなど、大幅に拡充する。
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後に助成されるとはいえ、資金難で休業手当の持ち出しができない中小企業を想定し、従業員が国に直接申請して支援金を受け取れる新制度も設けられた。月額33万円を上限に、賃金の8割を払う形で制度設計が進められている。
深刻化する相談内容
ただこうした支援策はあくまで雇用維持のための一時的なものだ。緊急事態宣言が解除され、「失業予備軍」である休業者が、今後元どおりの仕事に戻れるのかがポイントとなるが、決して楽観はできない。
感染拡大前に多くの産業が深刻な人手不足に陥っていたこともあり、コロナ禍が早期に収束に至ることを見込んで、従業員に休業を求めている企業は多そうだ。だが、感染拡大の第2波、第3波が発生したりして企業活動の停滞が長引けば、企業が非正社員の雇い止めや正社員の解雇に踏み切る懸念は強い。
労働相談を受けている現場からも同様の声が上がる。「当初は『アルバイトのシフトが削減された』といった相談から、『休業要請されたのに手当が支払われない』といった内容が続き、今は雇い止めや解雇の相談が寄せられている。日を追うごとに相談内容が深刻化している」(全労連の仲野智・非正規センター事務局長)。厚生労働省によれば、新型コロナ関連での解雇、雇い止めは見込みも含め、6月中旬に2.4万人を超えた。
名物の「うどんすき」で知られる日本料理店「美々卯」(みみう)を関東で展開する「東京美々卯」は5月下旬、新型コロナの影響で事業継続が困難になったと判断して、全店を閉鎖。約200人の従業員に退職合意書に署名するよう求め、応じなかった社員は解雇を通告された。
「確かに経営が厳しい時期もあったが頑張って切り抜けてきたので、新型コロナも乗り越えられるだろうと思っていたからショックだ。十分な説明や従業員への補償もなく閉店することには、納得できない」。同社で30年以上働いてきた50代の店長は心境を語る。同社従業員が加盟する全労連・全国一般労組は、解雇が不当労働行為に当たるとして、東京都労働委員会に救済を申し立てた。
「退職金はおろか引っ越し代すら出ないのに、寮から退去するよう求められて途方に暮れている」。入社3年目のホール主任の女性(21歳)は話す。女性は高卒後に九州から上京し、同社で働き始めた。「長年の常連客も多く、上司も面倒見がよい働きがいのある職場だった。事業を継続してほしい」。
寮住まいの期間工や派遣社員は仕事も住居も失う
リーマンショック時には雇用の受け皿となったサービス業が激震に見舞われる中、当時リストラの嵐が吹き荒れた製造業の雇用の見通しはどうなのか。経済産業省が5月末に発表した4月の鉱工業生産指数は現行基準で過去最大の下げ幅となり、業種別では自動車が前月比33%減と大きく落ち込んだ。
自動車産業は裾野が広いうえ、生産ラインでは正社員のほか、期間工や派遣社員など多くの人材を活用している。「自動車向けは4月から600人の増員が決まっていたが、新型コロナですべて白紙になった。全体で2500人程度の待機人員(休業)が生じる見通しだ」。ある製造派遣大手の経営者は厳しい見通しを示す。別の製造派遣大手幹部も、「トヨタ自動車は本体こそ派遣の雇用も守る方針だが、下請けになると厳しい。ある程度の待機人員の発生は覚悟している」と話す。
生産ラインで働く期間工や派遣社員は、メーカーや派遣会社が提供する工場近くの寮に住む場合が多い。雇い止めに遭うと、仕事と住まいを同時に失うことになる。
失職し生活困窮に陥った人への目配りは欠かせないはずだが、ここでも新型コロナが暗い影を落とす。5月1日、全国的にメーデー開催が自粛された中、三重県の労組「ユニオンみえ」はメーデーを実施。食事提供や生活相談を行う「派遣村」を開催した。
「住まいを失い蓄えも尽き、もう6日間も食べておらず死ぬことばかり考えていた。たまたまラジオで知ったことで、ここまでたどり着くことができた」。元内装業の50代の男性は安堵の表情を見せた。男性は労組の支援を受け、今は健康を取り戻したという。
他人と十分な距離を取る、多数で集まらないなどの新型コロナの感染予防対策が、支援の手が届きにくい環境を生み出しているのは間違いない。その中でどう小さな声を拾い、命をつないでいくのか。今回のコロナ雇用危機への対応には、複雑な連立方程式を解くことが求められている。
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quote-hearsay · 7 years
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歓藍社<=>お直し
 歓藍社は福島のお直し活動である。いったいなにを直そうとしているのか。なかなか簡単に答えることはできない。けれども失われた何かを取り戻そうとしている。 
   2011年の福島原発の事故で失われたのはもちろんその電力の供給拠点だけではない。建屋が吹っ飛び、放射能が周囲に拡散して住民は避難を余儀なくされた。今もなお福島原発を中心とする半径20km圏内は人間がみだりに立ち入ることのできない空白の場所になっている。それより外の地域においても放射能の影響は甚大なものである。国主導による住居地域の除染作業が進められているが、それが事故以前の地域生活の状態に戻してくれるのかといえば決してそうとは言えない。特に、事故以後生まれてしまった福島(FUKUSHIMA)=原発事故というある種の連語、イメージは、除染作業などといった表層のスキ取りとしての体裁繕いでは到底消し去ることはできない。イメージというものはしばしばとても大きな影響力を持つものだ。イメージは人の思考を止め、時に錯誤を生み出す。錯誤は事象に対してフィルターをかけその内実を見えにくくさせ、人々の間の距離を遠ざける。私たちの思慮の範囲、想像力はそんな外からの情報によって簡単に制限されもする。私たちは自らの行動をもってそのフィルターを取り外してモノを見ることが必要だ。モノの本当の姿を探さねばならない。そして、「本当」とは一体何なのかその探求の最中に同時に考えてみる必要がある。時にはモノ「本当」の姿を作り出さねばならないのかもしれない。瓦解してしまった何かを縫い繕い、本当の姿に変えていくことも必要かもしれない。
 歓藍社が活動しているのは福島県の安達太良山の裾野に位置する大玉村という場所である。およそ1世紀前、安達太良山の麓に実家があった芸術家・高村智恵子が残した言葉として、夫の光太郎が一つの詩を残している。
「あどけない話」: 高村光太郎 智恵子は東京に空が無いといふ、 ほんとの空が見たいといふ。 私は驚いて空を見る。 桜若葉の間に在るのは、 切っても切れない むかしなじみのきれいな空だ。 どんよりけむる地平のぼかしは うすもも色のしめりだ。 智恵子は遠くを見ながらいふ。 阿多多羅山の山の上に 毎日出ている青い空が 智恵子のほんとの空だといふ。 あどけない空の話である。
智恵子が言っていた「ほんとの空」とは何であったのだろうか。夫の光太郎にはそれがわからなかった。智恵子も果たして何が「ほんと」であったのか言葉で説明できたのかは分からない。けれども当時東京に居た智恵子は東京の空に足りないものを感じたのだろう。空の下に広がる都市の生活で得ることのできなかった何かを求めていたのだろう。自分の心にポッカリと空いてしまった穴を埋めるために、縫い戻すために安達太良山の上の青い「ほんと」の空が必要であったのである。1世紀が経ち、そして2011年に原発の事故が起こって放射能が上空に舞い上がった後の今、安達太良山の上には果たして「ほんとの空」が広がっているだろうか。今の私たちには分からない。けれども、そこに「ほんとの空」があるのだと思って、探してみようと思う。
「ほんとの空」を見ることができるように自分たちの眼の曇りを自分たちの活動をもって拭きとってみなければと思う。
 と言いつつ、筆者は今いささかの仕事をしにインドに滞在している。インドは暑い。とても暑い。2月だというのに35℃を優に超える。インド人はよくこんなところで暮らせるなと、普段日本に住んでいるような自分は考えてしまう。インド人は暑さに強い人種なのだと思って���た。けれどもどうやらインド人もかなり暑がっているらしく、彼らは様々に工夫を凝らして体調を管理している。クルタという体に密着しないゆったりとした服を着て風通しを良くし、塩分と糖分そしてスパイスが多く入った食事を1日に何度も食べている。建物は大きな開口を開けて常に中へ風を送り、室内ではサンダルを脱いで冷たい大理石の床に座って体を冷やす。人々が集まる広場はしばしば地面を掘り下げた場所に作って気温を下げる。気軽に野立てやパラソルを立てて、人々は太陽の動きに合わせて座る場所を動かす。些細な工夫の数々が生活の全体をなしている。そして、そうした工夫の細部は土地の気候や風土環境に密接に関係しているのだ。ある種の合理性に基づいて生まれその土地に定着したものである。食べ物のことや建物のことなど、一見関係のないそれぞれの要素はすべてその大地の環境を介して連関しているのである。私はそんな大地起源主義の考え方を推したい。  大地を起源として文化、あるいはその地域の伝統なるものが生まれるのだとしても、それは大地を気候帯毎に工学的に分断して取り扱うということでは決してない。たとえ日本のような四周を海に囲まれた島国であったとしても人々は船に乗って移動し、大陸の国々と交易を重ねてきた。大陸で得た知見や技術を島に持ち帰り、その島の気候や自分たちのこれまでの生き方に合わせて順応させその土地に根付かせてきた。仏教の普及や木造建築の技術、そして日本語などがそれである。大地は不動のものであるが、大地の上で人々が動き回り新たな要素が持ち込まれ、その大地の環境に順応して根付く。そんなことを、日本からインドへ移動している我が身を振り返ってみて考えた。
 歓藍社に戻る。歓藍社が拠点としている大玉村のその名前は、かつての大山村と玉井村が戦後合併してできた。村というにはいささか大きな区域であり、むしろ村という名前を冠した単なる行政区の名前にすぎない。かつての近世以前の村とは人々の共同体としての社会集団のまとまりを意味した。「〜〜村の○○さん」と人々が呼ばれていたように、村はその人が帰属する集団であった。村と村の区切りはあくまでも人々の集団と集団の区別であったため、領域としての、場所としての境界は必ずしも明確なものではなく、川の氾濫などによって境界は幾たびも変化し、多くの飛び地が散在して村の縄張りはしばしば複雑に入り混じるものであった。そして山や川、原野や沼地などは複数の村が共有するものとしてあり、相互の監視と随時定められた細やかなルールによってその環境が保全されていた。謂わば村の縄張りは固定されたものではなく、グレーゾーンをもって緩やかに繋ぎ合わさっていたと言える。それが明治維新以降、東京に天皇の御所が移され、中央集権型の一元管理に基づいた廃藩置県によって行政区分としての村の地理範囲がほぼ明確に定められた。それ以降、村とは人間の社会集団ではなく地域の領域的区分を指す言葉として変容した。そうした明らかな領域の確定は村間の利害関係を調停するには好都合であるが、相互監視や相互扶助の機会を失ってひどく静的で冷たい関係が生まれることがある。領域の固定化、グレーゾーンの抹消は時として他者への想像力の劣化をもたらしかねない。極論であるが、他者への想像力の劣化は私たちが生きて行くうえで最も恐れるべきものだろうと考えている。戦争、殺人、いじめさまざまなスケールでその問題を垣間見る。日々私たちはしばしば起きてしまうその想像力の不足を確認し、補修しなければならない。少なくとも2011年の原発事故から私たちはそのことを痛感したはずだ。
 歓藍社はお直し活動である、と冒頭で述べた。けれどもそれは事故以前の福島を取り戻すということではない。直す、というのは今あるモノに手を加えるということである。時計の針を戻すことはできないし止めることもできない。けれども、昔の姿を想い、そして「ほんと」の姿とは何なのかを想像しながら、今あるモノに手を加え次のモノを生み出していく。それが”直す”ということではないか、と思う。
18th Feb. 2017 インドから 佐藤研吾  
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hevco726-blog · 7 years
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17.2.11 ◇小坂涼太郎 第1回 日帰り バレンタインデー in マザー牧場
◆17.2.11
◇小坂涼太郎 第1回 日帰り バレンタインデー in マザー牧場
◇1号車参加
※発言や順序は記憶を頼りなので曖昧です。興味ある方はそれとなくさらっと読んでもらえれば。
※普段レポートしないので自分用に冗長にだらだらと書いています。
  ■小坂くん朝のご挨拶
□赤いブルゾン、白ニット、黒いパンツに靴下も黒系。靴はニューバラ○スの黒いスニーカー。
□まずは2号車に行って挨拶。その後に1号車に来てまずはバスの荷物置きの出っ張りに頭をぶつける小坂くん。
「おはようございます、本日はご来場?え?ご来場かな、ありがとうございます(笑)」
みたいな挨拶してから始まりました。声は正直とても眠そう。
・「今日の行程です」と小坂くんから本日の流れを一通り説明。「ここから海ほたる、ん?海ホテル?えっ、海ホテル??に行って」という説明で、ほたるだよって総ツッコミくらう小坂くん。
・「キーホルダー作りでは僕が先生になります!」「いちご狩りします」と最後まで説明して反応少なくて「いちご狩りだよ、いえーい!」って自分で言う小坂くん。わーっと拍手する車内。添乗員のお姉さん(お名前聞きそびれた)の助けも得つつご挨拶終了後に拍手。
  ■バス出発。まずは1号車に小坂くん同乗。
・小坂君は1列目B席?一番前列の左から2番目の席に座って進行。
添乗員のお姉さん(T)「ここで改めて小坂さん(くん?)に挨拶してもらおうと思います。あと、今日は同乗する皆さんに仲良くなってもらいたいので自己紹介も」
ざわつく車内。T「小坂さんとお話できる貴重な機会なので」と優しい言葉。それでもざわざわが収まらない(笑)
T「まずはお手本に小坂さんに自己紹介してもらいたいと思います。自己紹介してもらいたい内容も」
「えっと、まずは名前、ニックネームでなんて呼んでほしいか。どこからきたか?住んでる場所?出身地?と、あと…俺のどこを好きになってくれたか(笑)」
・まさかの内容に車内は笑いとざわつき、小坂くんのえっとえっと、みたいなあたふた感がマイク越しに伝わってきました。
T「ではお手本に小坂さんから。たしかバースデーイベントで呼び方が決まったんですよね、ニックネームと、どちらからいらしたか、小坂さんは自分のどこが好きかをお願いします」
「えっ、自分の?(笑)」
T「では小坂さんから」
「えっと、小坂涼太郎です。ニックネーム…」
T「りょーちゃんとかりょーくん?て決まったと…」
「あ、決まりました、多分。えっと、ニックネームはりょーちゃん、埼玉から来ました。好きなところ?は背の高いところです」
□ここから前の人から横に4人ずつ列順に自己紹介が入ります。
おはようございます、こんにんちは、の挨拶に小坂くんが挨拶返したり、好きなところに照れたり笑ったり。小坂くんの「ありがとうございます」の反応に誰かツッコミを入れたのか、「いやよく言われるんだけど、誤解です。本当に嬉しいです。喜んでます!」って必死に答えるのがよかったです。
・最初の方からニックネームはないです、って言うと「じゃあ僕が考えます」と。ニックネームつけるのに一生懸命考える小坂くんスタートしました。ニックネームつけてください、って言う方もいました。~ぴょん、とか名前に付けたりとか、後半いくにつれ一生懸命考えているんだろうなとわかりつつも端的になる。でもレスポンスは早い。すごいぞ小坂くん。じゃあ今日から○○にします、とお返事するファンの方。
・後半に名前三文字の方が居て、小坂くんが考えたニックネーム「○~○○で」と名前をそのまま間を伸ばした言い方してて、ツボに入りました。(※後述します)
・自己紹介は個人情報なので割愛ですが、結構遠方からいらしてる方もいらっしゃいました。
・自己紹介始まる時に「これ立っちゃだめなんですか?」って添乗員さんに確認するんだけど、高速道路走るから立っちゃだめだよってお姉さんにもファンからも言われる。ファンの顔見たかったみたいで座りつつ後ろ振り向きつつ確認しようとする姿が真摯でした。
・個人的にじわじわきたのが、みんなが、ニックネームは○○です、っていうと小坂くん「○○」ってさんもちゃんも敬称は付けずにリピートしていたところ。呼び捨て(笑)と思って面白くなりました。
□小坂くんの好きなところで少し抽出。
・ハイキューから好きになった。
・先輩に可愛がられているところ。
・カテコやドキュメンタリーで泣いている姿。
・無茶ぶりに対応するところ。
・ズボンの裾が微妙に丈足らずなところ。
・手の形や血管。
・ポンコツなところ。
小坂くんの人柄や、ハイキューからとか容姿に関してあげられて、「ありがとうございます」と返していました。
・最初に好きなところを挙げられた時に「やばいこれ照れる(笑)どうしよう」とか言ってて、言い出したのは君だよ(笑)って思ったけど照れているのが可愛かったです。
・結構ずばっとした発言もありつつ笑う小坂くん。車内も温かいまったりした雰囲気。
・「ハイキューからって多いね、誰かヨビコーからって人いない?」多分車内で手が上がらず。
「ハイキューやっぱでけえな」ってしみじみ言う小坂くん。
・「泣いているところって言われて、泣いてよかったなって。いや、本当に自然に出てきた涙で、それくらい頑張ったんです、だからよかったなって」
・ズボンの裾に関しては「それは俺も気にしてるんですよ、わかってない訳じゃないんだよ?」T「ズボン合うのないんですか」「ないんですよー!」って感じ。
「だから靴下にも気を遣ってるんです。前駅まで出かけて、やたら足あったかいなって思ってて。そしたら家のなかで履く○ェラート○ケみたいなもこもこの靴下あるじゃないですか、あれ履いてて。急いで駅で脱いで裸足になりました。そこからは靴下にも気を遣ってるんですよ~!」めっちゃ笑いました。
□この後添乗員のお姉さんと掛け合いな感じで進行。
・T「ラップのお話もありましたけど…」ここでラップ披露の流れ。
「今日はいい日~」「みんなよろしくね~さいとうさん~」全然覚えてないけどさいとうさん呼ばれたのだけ覚えてる。T「さいとうさん2人いらっしゃいましたもんね」「みんなの名前入れようと思ったけど長くなりすぎると思ってやめました」
・おすすめの海外ドラマに『○リズン○レイク』上げる。「映画見られるアプリ入れてみ始めたけど1話45分でめっちゃ面白い、寝ないで見ちゃうこともあるし、稽古の休憩10分の間に見たりとか。一馬くんとか達成くんも見たりして『ばか面白いよな』って盛り上がってる」
□T「この後海ほたるで休憩した後小坂くんとはいったんお別れです。その間はバースデーイベントのDVDかけます。質問用紙を配るので、質問したいことを書いておいてください」
車内からえー、と声が。お姉さんが「また会えるので。プレゼントやお手紙も直接お渡しできますよ、お話できる機会もありますからね」と優しいフォロー。
・「僕ツイッターのリプライとか本当に全部見てるので。アイコン見せてもらってこの人です、って言ってもらえば大体わかります」と。車内がざわつきました。
□休憩
「またねー」と去っていく小坂くん。
出発後は添乗員のお姉さんが代わって、バースデーイベントのDVD上映しつつ質問用紙が配られました。質問用紙はマザー牧場到着時に回収。
  ■マザー牧場到着。
・バスから降りる時にこけたのはこの私だ。一番最後に降りたので多分気付かれていないはず。
  ■バーベキュー
・バーベキュー。6人がけ15卓かな。ペアの人はもちろん一緒だけど個人でいらした方はばらばらに配置されているのでバスの隣とか関係なかったみたい。
小坂くん登場で拍手。「えー皆さんお腹すきましたか、僕はすいてます。皆さんもすいてると思うので食べましょう。手を合わせて」みんなで両手を合わせて「いただきます」しました。
・6人分なのかという野菜の量とお肉。ご飯はお代わり自由です。牛乳1本が各テーブルに。
・1人1人に配られるお茶は小坂くんが自ら手渡ししてくれました。受け取る時に立ってたのですが、小坂君が高すぎてお顔が見えなかった。
・食べ始めは小坂くんスタッフテーブルに座って豪快に焼肉してました。白ニットな小坂くん紙エプロンしないで焼き始めて途中からエプロンしてた。
・食事中に小坂くんが各テーブル回ってちょっとお話してくれます。あとテーブルによってはお肉焼いてくれたり。
・時間は11:45から12:50くらい。12:40くらいに小坂くんは退場。そこから時間知らされたのでペースがよくわからなくてお肉余っちゃいました。マザー牧場の方ごめんなさい。
  ■キーホルダー作り
・隣の席に移ってキーホルダー作り。これも6人15卓くらい。バーベキューとはメンバーがペアの方以外全員変わりました。
・T「それでは小坂さん登場です」拍手。
T「小坂さん、あ、えっとりょーちゃんですね、りょーちゃんに先生になってもらいたいと思います」小坂先生登場。
・ファンから指摘があったのかな、白ニットを指されてました。「飛んじゃったんだよ!紙エプロンしてたのに!(笑)」どうやらバーべーキューのなにがしかで白ニットを汚した小坂くん。
・「えーそれでは本日の授業ですが…」と。時間押してるようでお姉さんのお手伝い入りつつ進行。小坂先生が説明用紙を上から読み上げ。先生読むのめっちゃ早い。押し花のキーホルダーなんですけど、「入れちゃってください」の小坂先生の言葉にみんな作業始めてたら、どこかのテーブル見た小坂先生が「あ!『この時押し花は素手で持たないでください』手で触っちゃだめなんだって。触ると変色したりするらしいよ」と一言。もう作業入った後で「遅い(笑)」「やっちゃった(笑)」みたいな声がちらほら。
・小坂先生もキーホルダー作り。
・各テーブル回ってくれる。
小坂先生の作品は『とらわれない概念』。
「みなさん作品に意味込めましたか。僕はこれです」って見せてくれる。「ひまわりの花びらをバラバラにして概念にとらわれない作品です」
「みんなツイッター見てね!」←リアルタイムでツイートして須賀健太くんとリプライし合ってる小坂くん。
・T「みなさん近くで見たいですかね」「見たい?」みたーい、に「ええ…」みたいな反応する小坂くん。なんで聞いたの。面白い。
(どなたかがお花の意味聞いたらしく、ツイッターで3つの花は健太くん、啓太くん、小坂くんを表現しているとかなんとか)
・各テーブル回って見せてくれつつ「ていうかみんなの方が普通にうまい」ってコメントさらっとしてくれる。
・「えー、皆さんの作品は100点です!」って言ってくれる。一度退場する小坂くん。
  ■抽選会
・小坂くんのサイン入り私物?を抽選でプレゼント。
最初は小坂くんデザインのバースデーイベントのストラップだったんだけど、「これ��うする?何が欲しいって引けばいい?全部出してからにする?」って抽選箱に向かう小坂くんに会場とお姉さんが????してて「あ!おれが引くのか!」って気付く小坂くん。
・抽選は選ばれし方のフルネーム呼ばれます。選ばれると当たった品に当たった方の名前書いてくれる。���装してあったけど包装全部剥くことに。
□景品:デザインストラップ2
:ディ○ニー飴ちゃんの瓶(小坂家で子供の頃に買ってつい最近まで使ってた)
:告知ボード(ニコ生で使用していたジュブナイル、ファンツアーのもの)
:某テーマパークでつけていたミッ○ーカチューシャ(「サイン書いたけどこれ全っ然見れません(笑)よーく見ないとわかりません」)
:プライズのスティッ○(小坂くんが初めてとったもの)
:ジュネス学園で来ていたシャツ(「これの欠点はタグに○二クロって書いてあるんだよー」)
:宮城公演で撮ったピンプリ(「今のプリすごいよね、目とかめっちゃでかくなる。目が変」)
  ■トークタイム
・お姉さんとの掛け合い。
  *旅行するなら
T「最近は某テーマパークに出かけていたみたいですけど、どこか旅行いきたいとかあります?」
「あります!旅行?最後に言ったのはクリスマスに行った雄也くんとの鎌倉で…」
T「どこに行きたいですかねー」
「沖縄とか!」
T「誰と行こうとかあるんですか」
「健太くんと行こうねって計画立てたりはしてます。予定が合えば行こうねーって」
「え、あ、みんなで行きたいとかそういう話?」とか微妙にちぐはぐするお姉さんとのトーク。いつもの小坂くん。
  *初座長ジュブナイル。
「ジュブナイルは演者としても難しくて、よくファンの方にも言われたんですけど。演者がまずわかっていないと伝えることも難しいし、伝えられないじゃないですか。どうしたらわかりやすく世界観とか伝えられるのかは話し合いました」
「理想とする座長の姿がとても高くて、今の自分と大分かけ離れていました。その分今の自分に足りないところを確認したりとか、とても勉強になりました」
T「ファンの方からも結構言われていたみたいですけど、挨拶が健太くんと一緒とか…」
「それ!自分でも言ってて気づきました。『あれ?俺健太くんと一緒のこと言ってるな』って」
ファン?から何か言われた?みたいな声があった気がします。
T「健太くんからその後何かありました?観にいらしていたみたいですが」
「啓太くんと観に来てくれてたんですけど、その後3人でご飯に行って。言われました(笑)『お前俺と言ってること一緒じゃねーか!』って(笑) でも何かと何かと何かを足すと健太くんになるんですよ。それで言いたいことは全部言えるからいいかなって」
  *成人式
「成人式は稽古で出られませんでした。なので気分だけでもってスーツを着て写真をとりました。でも稽古中にみんなが『ウェーイ』ってお祝いしてくれて嬉しかったです」
「成人てことを実感したのはどっちかっていうと誕生日のお酒ですね」
T「どなたかと飲んだんですか」
「健太くんと。ビールのおいしさがわからなくて。でも最近やっと飲めるようになってきました!」
T「おお、2,3杯はいけるようになりましたか」
「いや、3杯はちょっと…2.5杯くらいで…(笑)」
*他にツイッターとかインスタとかに触れてた気がします。この辺記憶はざっくりです。
  ■ツーショットチェキ撮影
・テーブルごとに別ブースに案内されて撮影。ポーズは自分で考えてくださいと(!)事前に言われていました。
・プレゼント渡してチェキを撮る、握手して小坂くんからチェキを受け取る、みたいな流れです。後半テーブルということもあってなのか小坂くん慣れてました、好青年。
・私はお任せでお願いします!と伝えたら後ろから肩に手を回してくれました。近い。とても近かった。個人的なお話しますと身長150センチに7~8センチの厚底で挑みましたが小坂くんのお顔ばっちり写っています。顔ちっちゃい。
・他にも首に手を回してほしいとか、そういった要望にも応えてくださっていたと他の方からちらほらとお話が。
  ■バス同乗の抽選
・いちご狩りまでの移動のバス同乗。小坂くんの手によって1号車に決定。
  ■バス移動
・出発するあたりで雪がちらほら。
・2号車で出たお話とか、最近のこととかを添乗員のお姉さんが振りつつ小坂くんが応えるトークタイム。
T「裾の話は2号車では出なかったんですけど」
「裾下げ」という単語が出てきました。小坂くんの足の長さたるや、一般に売っているお店だと敵わないようで。
・以前に○ー○○とニックネームつけられた方からの質問に答える時に、お姉さんから「そういえばこのニックネームわかりました?」と。
「まーきの、みたいな感じでつけたんですけど…」という言葉にやっとみんなあーってなりました。なぜあのリズムだったのか謎だった(笑)
□質問コーナー
・バスの中で書いた質問用紙に小坂くんが答えていきます。以下抜粋はせずに冗長に書けることは全部書いていきます。
・途中どこだか忘れましたが、基本お姉さんが関連の質問を抜粋して応えられるものを確認。紙に書いてあることを小坂くんが読んで答えるセルフ形式。途中で「これラジオみたい(笑)読んで」とお姉さんに質問をパスするんですが、「どっちにしろこれラジオじゃん(笑)」という流れになって小坂くんが質問・感想を読み上げて応える形式に落ち着きました。
  *今後どういう役をしたいか
「元気な役をもう一回したいです。あとは殺人鬼とか、警察とか職業もやりたいですね」
おねえという声がかかる。
「おねえ?いやでもなんでもやりたいです、できるわよ」車内で笑い。
T「女装も似合いそうですね」
「ええっ、いやでも首から下ならなんとかなりそうです(笑)」
ここで個人的に女装に関して思ったのは、小坂くんお顔は何とかなりそうだけど首から下はむしろそのプロポーションで女性は厳しいのでは…と。
  *SNSで焦ったこと
「ケータイ壊れてるんですけど、ツイートしようと開いて打ったら文字が『やややややややあああああ』とか文字が勝手に打たれて、それがツイートされたらまずい!と思ってめっちゃ焦りました」
T「携帯壊れてたんですか」
「いや、今も壊れてるんです」
  *ジュブナイルでは難しい役だったが気を付けていたことは。先輩に相談していたのか。
「先輩に相談しつつ、全部を取り入れると自分の個性が死んじゃうからどうしようかと。アドバイスを聞きながらも自分なりに考えて演じました。
  *某テーマパークに行ってましたが、どのキャラクターが好きですか。どのアトラクションがすきですか。絶叫とそうでないので一つずつ。
「○ナルド」
T「どうしてですか?」
「おしりがかわいい(笑)」
T「耳はミッ○ーでしたね」
「え、あ、そうですね」
「アトラクションはスペース○ウンテン、スペースオブジ○ースですね」
T「絶叫すきなんですね」
「はい」
T「富○Qとかは」
「それは怖いので行ったことないです」
T「好きな絶叫のレベルがあるんですね(笑) ドナ○ドに会えるアトラクションには行きましたか」
「え、そんなのあるんですか」とくい気味に返す。お姉さんが「え、ありますよね。皆さんは知ってますか」とファンに振ったんですが、反応がありませんでした。すみません、疎くてわかりませんでした。
「えー、今度行ってみます!」
・小坂くん普通に「ディ○ニー」って話していて「あ!違う、えっと某テーマパークの」と言い直すんですが、もう既に他のトークでも普通に連呼していたので車内に今更~な空気が流れました(笑)お姉さんが「映像とか録音しているわけじゃないから、大丈夫ですよ」ってフォロー。
  *おすすめの海外ドラマ
「『ウォーキングデッド』とやっぱり『ポリズンブ○イク』?あれ?『プリズンブ○イク』?」とタイトルニアミスする小坂くん。
  *飲めるようになったお酒
「ビール!とテキーラサンライズをジャスくんから教えてもらって飲んだら美味しかったです」
  *おすすめの牡蠣の食べ方
「生ですね。健太くんとよく食べに行くんですけど。つぶやいてなくても行ってるんですよ(笑) まずおすすめの三種盛頼んで、その日によって違うんです。で、店員さんが『味がこちらから濃厚になります』とか教えてくれるので、薄い順に食べておいしいのを単品で頼んだり」
T「当たったことはないんですか」
「ないですね。つけるのはポン酢とかレモンがおすすめです。子どもなのでワイン漬けとかはあんまり…素材の味が消えちゃう気がして」
T「そのままを楽しむんですね」
「はい」
  *背が高くて困ったこと
「電車で中吊り?中下げ?」なかづりーと皆から声が。
「そう中吊り(笑)。満員電車とかで動けないとこの辺(前髪あたりをさす)ふぁさふぁさして避けられないんですよ。朝もぶっついちゃったし(笑)」
  *最近大笑いしたこと
「ジュブナイルで挨拶とかしてて、たくちゃんってアンサンブルでいじられる人がいるんですけど本当はジュブナイルって36人とかなんですよ。で、4公演しかしてないんです。でも『全96公演、○○さん、○○さん、須賀健太さんなどにもご出演いただき、こうして無事に公演できましたことありがとうございます。では最後に一言、たくちゃん』って、いやそれ絶対選ばれないだろっていう、あの、そういう、わかるかな、本当にそれは大笑いしました」
  *イベントなど地方公演など行った時の楽しみ
「康平さん、あの、田中の。ボードゲームとかやるのが楽しみですね。あと人狼とか。広樹くんとか祥平くんとかとスマブラします」何するの?とファン「ウィー○ーで。え、あ、キャラか。マ○スとかスネ○ク使います。わかりますか?」
「あとはやっぱりご飯がおいしくて、それが楽しみですね」
  *可愛いと思う広島弁
「広島弁ってどんなのがあるんですか」「じゃけん?あー、じゃあ、じゃけんで、可愛いと思う広島弁はじゃけんです!」
  *観劇してきてこれに出たい、この役をしたいと思ったもの。答えにくければ好きなすしのネタを教えて。
「いやこれ質問にギャップありすぎでしょ(笑)」
「えー一番っていうのはわからないんですけど、出たいなって思ったのはNAR○TOですね。○風ミナトとかやりたいです」
「アニメとか結構好きで、漫画もいっぱい持ってるんです。ハイキューが好きです」
T「ハイキューはもちろんだと思うので、他に好きな作品とかありますか」
「東京○ールとか○人とか○ゼロですね」
「お寿司はサーモンです!」
T「好きなものは最初に食べますか、最後に食べますか」
「好きなものはずっと食べてます!ずっとサーモン!」
お姉さんが聞きたかったのは違う意図だと思いましたが楽しそうでよかったです。
  *尊敬する先輩は?
「健太くんです!初めて一緒に舞台をやって、衝撃を受けました」
  *好きなチョコ
「ガトーショコラとかトリュフとか…あ!そうそうやっと言える機会できた。この間○ースが安売りしてて6箱くらい買ったんですよ。で、何日かで食べればいいやーって思ってたのに気づいたら1日で全部食べてました」
  *自分を動物に例えると?その理由は?
「えー、あ、ナマケモノとか」
T「皆さんはどう思います?」そこかしこから犬、柴犬、と聞える。
「犬?え、どんな犬?大型犬?じゃあ大型犬で」
  *仲の良い俳優さん
「健太くんはもう皆さん知ってると思うので。えっと、ホイッス���で一緒だった永松くん。よく一緒に即興漫才とかしてました。武蔵森とは楽屋が違うんですけど、鮎川太陽くんの処に二人で行って『じゃあお題 医者 で』とかお題出してもらって漫才するんです」
T「ぜひ機会があれば見てみたいですね」
「本当に!できる機会があれば皆さんの前でやりたいです」
  *20歳の前後で変わったこと
「お酒が大きいですね。今までハイキュー終わった後とか早くに帰ることが多かったんですけど、終電までいられるようになったりとか、そこが大きいです」
  *おすすめのお酒
「いやでも…マリブコーク(笑)あとはカシオレですね」
  *おすすめのアプリゲーム
「ずっっっっと白○テニスやってたんです、ガチ勢で課金もしてたんですけど、最近はモン○ト。達成くんにオススメされて。課金もしてます」
T「ラ○ンスタンプとかも課金されるタイプですか」
「しますね、ハイキューとか。ツッキーの『はっ』みたいな声つきのやつ、あれよく使います」
  *ハイステメンバーとの面白い出来事
「えー、稽古始まったばっかりで。本当さいきんなんです。まだ3日とか。大笑いはまだですね。あと僕笑うの好きなんです。ずっと笑ってる。楽しむタイプなんです。」
「1回やったメンバーなので順調にすすんでます。絶対面白くなりますのでよろしくお願いします」
  *おすすめの靴のブランド、成人式のスーツはなにを着ていたか
「えー、でも女性の靴って全然違いますよね…コン○ースとか。女性でも履けると思います」
どこからかナ○キの声。
自分の靴を見ながら「え?ナ○キ?」ニュー○ランスと声が聞こえる。
「そう、ニュー○ランス。これ初めてです。初ニュー○ランス」
「成人式のスーツは高校の卒業式に着てたやつです。たしかコ○カとかそういうところ、普通のところで買いました」
  ■ここでいちご農場に到着。いちご狩り
・高橋農園さん。まずご実家があって、バスがぎりぎり二台はいる大きさのお庭。
普通の家?という空気が流れる中、小坂くんが「ここ俺んち!いらっしゃい!」と茶目っ気たっぷり。狩りものは初めてだそう。
・いちごのとり方の説明を添乗員のお姉さんに説明されてみんなに説明する小坂くん。補足するお姉さんに「そうそう」って頷く小坂くん。
・いちごの柵が結構幅が広かったのですが、小坂くんはさすがの足の長さですいすい移動していました。
「とれなかったら欲しいやつ教えてねーとってあげるー!」とファンのもとを行き来していちごをとってあげる小坂くん。
・号車ごとに集合写真。1号車の時に写真を撮ってくださったキャストサイズの方が「涼太郎、後ろ行って」と。「え?」って戸惑っていましたが多分後ろに立っていてもばっちり写っているんだろうなと。
・いちごは甘くて大きくておいしかったです。高橋農園の農家の方もとても優しかった。バスが出発するときに手を振ってお見送りしてくださいました。
  ■再びバス移動。小坂くん同乗。
・いちご狩りから戻る時に既に降っていましたが雪が激しくなってきました。
「今気象庁から連絡がきたんですけど、雪が降っているのはこのへんだけだそうで、都内は降っていないそうです」と小坂くんからのお天気情報。
・いちご狩りに行く前に「晴れ男ですかね?晴れ男です!」というやり取りをしていたのですが、「雪が降っているのは健太くんがリプライしたからということにしておきましょう!」と。
・質問コーナー再開です。
  *伊達工ラップの作詞作曲は小坂くんですか
「違います(笑) 最初にラップが入るっていうとき、『マジか涼太郎いけんじゃん』とは言われました」
「音駒との差をつけるために烏野はダンスとかばらばらにしてました」
  *最近はまっていること、プール以外で
「えー、それ以外かあ!あ、手品とけん玉にはまってます。けん玉は烏野復活か再演の時に楽屋ではやったんですけど。手品はトランプなんですけど、5個くらいできますよ。手品はやりたいなって検索してやってみたらできてはまりました」
  *役に入っていく感覚はあるか
「そういう感覚はないかも。舞台やってて、終わった後に『あの台詞言ったっけ』ってなることはある。なんて言ったらいいのかな」
T「自分の意志とは違うところでって感覚ですか」
「そう、そんな感じ。言ってるってならないようにしようとは思って頑張ってます」
  *無茶ぶりに対して緊張しているのか
「よく言われるけど、メンタル強いんだと思います。啓太くんに『お前それ一周回ってむしろメンタルないんじゃねえの』って言われもしました(笑)それ聞いてたしかにって思いました!」
「心臓ばくばくの時もあるし、緊張はしてます、でも多分そういうのが顔とかに出ないだけだと思うんです」
  *今までで一番面白かったファンからのプレゼント
「面白い、というか手作りのけん玉のもふもふしたやつ…」「こう、あのふわっふわのあるじゃないですか、もふっとした」羊毛フェルト?と声が聞こえる。
「そう!羊毛フェルト?あの、こう、もふっとしたけん玉を、確か海外の方からいただいて、珍しいなってなりました」
  *須賀くんと月に何回会ってるのか
「何回とか特に決まりはないけど、月に1回は会ってます。適当に、ラ○ンして『何日あいてる?』『じゃあここで』みたいな感じで予定が合う時に会ってますね」
  *月島を身内にするなら
「弟!勉強とか逆に教えたいです。『もういいから』っていわれながら。お兄ちゃんは勉強できるのはもう知ってるんですけど『もういいんだけど』って言われながら面倒が見たい」
  *買い物するとしたらどこでする
「ブランドとかは特になくて、雑誌でいいなって思ったもので近いものを渋谷とかで買います」
T「インスタでも最初の写真はファッションについてでしたけど、今日のファッションのポイントは?」
「ポイント?ええーと、赤いジャケットと、この、そそり出す靴下、」
T「そそり出す(笑)今日は白いニットですけど白いニットはたくさん持っているんですか」
「いえ、これだけなんです。白ニットあんまり持ってなくて、穴が開いているのはあるんですけど。だからがっつりニット欲しいなって買いました」
T「靴も最近買ったそうですけど」
「そうなんです、でもこうしようって思って買った訳じゃなくて、こうなったというか」
  *自分のここが好き、チャームポイントは
「ないですね、ここを直したいなとかずっと思ってて、満足したことないです。例えば顔とか、ここいじったらもっとかっこよくなるのにとか、筋肉つけたいとか。現状に満足してないです」
小坂くんのまさかの告白にお姉さんもファンもざわざわしていました。
T「驚きました、現状に満足しない、いい言葉ですね」
「え、そうですか、やった、ありがとうございます」
  *最近一番おいしかった食べ物は、誰と食べたか
「健太くんですか」
「えっと、ローストビーフ丼はおいしかったです。ディズ○ー行った人と食べたんですけど、本当にあれおいしくてびっくりしました。原宿でどこにでもあるようなお店だと思うんですけど本当においしかったです」
T「初歩的な質問で、常識だったら申し訳ないんですけど、好きな食べ物ってなんですか」
「焼肉、サーモンも好きです、あとラーメンとか。日によって違いますね。嫌いなのはゴーヤだけです」
T「沖縄に行きたいって言ってましたけど、ゴーヤチャンプルーとかは…」
「あ、それは好きです!駄目なのは生のゴーヤ。え、あんまり生って食べないんですか。じゃあ嫌いな食べ物ありません。ゴーヤ好きです」
  *バースデーイベント後にピアノは弾いていますか
「弾いていません。ジュブナイルでギター練習して。1コーラスだけ弾けます。後はチェロとかドラムとかベースやりたいです」
T「バンドを組むとしたら」
「えー、ベースが康平さんで、エレキがマートさん、ボーカルが健太くんで啓太くんがピアノとか」
T「で、ドラムが小坂さんですか。みなさん『あー』って反応ですけど、理由はあるんですか」
「康平さんとマートさんはまあ。健太くんは声高いから歌っといてもらえば。ごりごりの啓太君がピアノとか楽しいかなって」
  *好きな音楽
「バックナ○バー『サイレン』が好き」
T「カラオケの話もありましたけど、十八番は」
「ないですね、レイニーブルーとか、採点機能つかって90点台とかでるとよっしゃってなります」
  *地元の方言教えて
「特にないですね」
T「これいいな���って方言はありますか」
「えー、○○しとーとってどこですっけ」博多?と皆さん
「博多弁!は知ってます」
T「(笑)���埼玉に友人がいるんですけど、いちごをい(・)ちごって言いません?」
「あー、発音かあ。じゃあさっきピアノをピ(・)アノって言ってましたよね、それがいいです」
・先ほどの質問でお姉さんがピアノをピを強く発音していたことを指す小坂くん。お姉さん「え?え?あ、ありがとうございます」ととても戸惑っていました。可愛らしかったです。
  *つっきーの台詞で好きなのは
「自分で演じてて『山口お前も来い、二枚で止めるぞ』ですね。つっきーが熱くなる部分なので。白鳥沢では『ヨッシャー』のところはアニメでなんかも見ました。5回くらい見ていつも涙してます」
  *ラップ留学とかしたことあるんですか
「え、ラップ留学ってあるんですか?(笑)あります、いやないですけど(笑) ラップはうまくもなんともないです、もちろん独学で。調子いいときもあるんですけど、そういうときって毎日駅の標識とか見て頭の中で韻踏んだりとかしてました。今日は全然だめです(笑)」
  *バレンタインの思い出に残っているチョコレート
「クラス委員長がみんなに配ったクッキーがしょっぱくて。見た目にだまされました。みんな『おいしい』って食べてたのに。見た目だけじゃなくて中身が大事なんだと思いました」
  *好きなゲームは
「ポケ○ン、遊○王ですかね。遊○王は実際カードでやるのが楽しくて、アプリはやめちゃいました」
T「ポケ○ンGOは」
「ログインできなくなって。データとんじゃったんです。そこからやってないです」
「イーブ○かわいい」
  T「勉強の好きな科目とかは」
「社会で中学まではそうだったんですけど、数学が得意になってからは数学が好きになりました。物理とか好きです。国語は色んな答えがあるから好きじゃないです」
  *大学に入学するなら何を学びたいか
「もともと宇宙がすきで。どうして生まれたとかそういう。理学部ですかね」
T「サークルとかは」
「やっぱりサッカーですね。で、がちじゃなくてゆるーい感じだったらバレーとかしたいです」
  *次回はどんな企画を
「温泉、花見とか、あ、スキー?でも一回もしたことないです」
T「運動会とかどうですか」
「え、俺だけやってるってことですか?」
T「みなさんに参加してもらったり、そういうのあるんですよ」
「へー、じゃあ、サッカー、あ、俺だけだから無理だなあ。やっぱり今のところ一番しっくりきてえるのは温泉ですかね」
T「温泉なら浴衣姿とかいいですね」
  *演技するとき心掛けていること
「相手の目を見て言う台���か、見ないかの使い分けです」
T「演技に入る瞬間のスイッチってあるんですか」
「いえ、スイッチは自分の今のテンションに任せるので特にないです。切り替えとかはなくて気分で。気合入れたい時は剛史さんに背中を叩いてもらいます」
  *よく遊ぶのはどんなもの
「カラオケですね。あとはフットサル」
T「サッカーでのポジションは」
「FWでした。点を決めるポジションです」
T「応援しているチームとかはあるんですか」
「あんまり試合はみないんですよ。やるほうが楽しくて。幼稚園年少からサッカーやってたので」
  *車が欲しいのに貯金できないので喝をいれて
「コンビニ禁することですね。やっぱりコンビニ行くとお金遣っちゃう」
  *兄弟は
「一人っ子です。欲しいとしたら全部かなあ。お姉ちゃんほしいし弟も欲しい。お兄ちゃんも。言い方変だけど全部かな」
T「兄弟が居そうとかって言われるんですか。上?それとも下?」
「言われますね、えっとどっちだろう。上?かなあ。面倒したいんです(笑)子供が好きです」
  *きのこ?たけのこ?
「え、きのこかな。あ、やっぱりたけのこ。んー、あ、え、どっちかなあ。どっちかしかずっと食べられないってなったらきのこ。たけのこはすみません」
T「みなさんはどっちですか」→車内たけのこの方が多い。
「おれもたけのこ派です!」
  *今何を考えていますか
「え、今ですか。何も考えてません。質問に答えようとしている、ので、質問されたことを、えっと。難しいなあ。今はたけのこにすればよかったと思いました」
  *マザー牧場、いちご狩りは楽しかったですか
「楽しかったです!皆さんと行けて幸せでした、ありがとうございます」拍手
  ・全部の質問が終了。
・高速道路が混んでいて行程よりかなり時間が押していました。
・小坂くんデザインのバレンタインチロルチョコの説明。写真は自分でえらんで一緒に入っているメッセージの絵は自分で描いたとのこと。マザー牧場をイメージしたそうです。
・お姉さんが宣伝用のあざとい写真について触れたり。
・そこからは雑談で各々時間を過ごしていました。小坂くんは疲れた様子もあって少し眠っていたみたいです。
・かなりがっつり渋滞にはまりました。
  ■海ほたる到着
・トイレ休憩。戻ると2号車に乗車しているだろうと思っていた小坂くんが。油断していたのでとても驚きました。他の方も驚いていました。
・最後にご挨拶。時間も押しているのでここでばいばいとのこと。
「今日はみなさんと一緒に時間を過ごせて楽しかったです。本当に幸せでした」
・休憩前に説明をしていたチョコを一人一人に配る小坂くん。
・そのあと添乗員さんからハイステのフライヤーをいただきました。
「ばいばい、また会える機会を楽しみにしています」と退場していく小坂くんでした。
  ■東京駅へ
・バースデーイベントの2部を見ながら帰路へ。意外にも渋滞が緩和されたのか1時間押しくらいで到着。
・添乗員のお姉さんが気を遣ってくれて帰りの注意点話した後に「ぎりぎりまでDVD流しますね」と。トルコ行進曲を弾きおわったところで消してくださいました。
  ■全体を通して
・小坂くんと距離の近いイベントでした。自分から接触するのが苦手な方でも、小坂くんから直接手渡ししてくれるなどの機会が多く、小坂くん自身がファンのところへ率先して声掛けしてくださいました。
・添乗員の方は3人と、企画の方1人だったのかな?小坂くんとの掛け合いが良く、テンポもよかったです。
・諸々企画が盛りだくさんで大満足、非常に楽しいイベントでした。
・小坂くん、運営スタッフさん、ファンの方そろって全体的に温かい雰囲気でした。
・小坂くんの人柄も伝わり、小坂くんがさらに魅力的に思えるイベントでした。特にトーク中は「あ!」とか興奮するとマイク忘れて声張っちゃったりとか、この方は本当に素直で正直な人なんだなあとしみじみ感じました。
□さらにとても個人的感想(運営さん)
・予定が詰まっていて時間は押していましたが、ファンに対する気遣いなど温かかったです。
・ふと自分が観光業に居た時を思い出しました。職種は違いますが添乗員さん、普段からそこかしこ旅行に添乗するからアニメを見る時間もあまりないんだろうなと。その中で小坂くんについて勉強してきて、お話もとてもスムーズ。SNSからの情報をまんべんなくとってくださり、聞きたいことを代弁していただけました。
・昼食なども食事は一緒にできず、別食だったのかな、と今更ながら。
・終始楽しいイベントだったのは小坂くん含め運営さんの力が大きいなと思いました。小坂くんの周囲には素敵なひとがたくさんいるなとしみじみ思い、また何かある時には参加したいと思える素敵なイベントをありがとうございます。
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oharash · 5 years
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砂浜の教室
「アヅサはいいよね。学校以外に行くところあるんだから」
小5の夏、人間関係に悩んでいた友人にそんなことを言われた。
嫌なら話さなければいいじゃん、とかそんなことを俺は言ったのだろう。
彼の目にかすかにちらついていた怒りとも憎しみともわからない火の粉は俺の皮膚を焼いた。火傷みたいに。
「アヅやっぱり制服似合うね、中学の学ランもよかったけどブレザー着るとカッコイイ感じ。指定ジャージも送って! 友達とお昼食べてる写真とか送って、ていうかもう毎日何か撮って送って」
「そんな撮るものなくね? 」
「あるよ、もうね鞄とか文房具とか教科書ノートとか全部見せて欲しい。あー高校生いいな、俺もアヅと制服デートしたい」
机の上に立てたタブレットの向こうで、頭に寝癖をつけたユウくんがぼやいている。日本とカナダ・トロントの時差は約13時間。こっちが夜ならあっちは朝だ。練習を終えて帰宅するとユウくんからのスカイプが入っていた。朝ギリギリまで寝ている彼からすると珍しいことだ。
「昨日帰ってきたらそのまま寝ちゃってさ。9時間寝てんのこれでも。目が覚めたらもう寝れなくって、アヅが帰ってくるまで待ってよーって。あ、俺ね✖️✖️に日本に帰るよ。東京で仕事。平日なんだけどさあ」
リラックスして喋っていたユウくんの声が少し早口になる。先週新しくしたiPadはトロントとのスカイプもほぼ時差なく映すけど、目元のこわばりや声の硬さが伝わるほどではない。そのはずなのに、ユウくんの早口が俺の凪いだ心に雫を落とした。波紋が音なく広がりユウくんの緊張が伝わる。
「ごめ、平日は学校行かなきゃいけないから」
「だよね。東京からアヅんちだとギリ日帰りできないしなー。仕方ないね」
俺は一年の半分を海外で過ごす上、日本にいるときも調整や大会が入れば遠征にでかけてゆく。だからスノボ関連のスケジュールがない日は絶対に学校に行くことにしている。小中から父に厳しく言われたことだが、今は俺の意思だった。
けど、時々後ろめたくなる。ユウくんは俺以上に忙しく競技の他に取材や撮影、さまざまなタイアップをこなしていて、俺たちが会えるのはオフシーズンのそれも俺の学校のない夏休みか土日、そしてユウくんが帰国していてスケジュールの空く日。これらが合致する奇跡的なタイミングのみだ。学校、というのは恋人に悲しい思いをさせても優先するべきものなんだろうか。一日くらいいいんじゃないのか。けれどひとつ特例を作ったらほかの何かも瓦解する気がして、俺は未だ頑なだった。そしてユウくんはそれに対して何を言うでもなかった。
「シーズン前の帰国はそれでラスト?」
「ううん、お盆に帰れると思う。じいさんの初盆なんだ。時間作るからさ。会お」
それでもこの半年の付き合いでその奇跡が何度も起きて、話もしたし手も繋いだしキスもセックスもした。世界の未知をふたりでつかむような心地だった。「俺ら運命だよね」と言うユウくんのポジティブさを、俺は結構愛している。
「じゃあそろそろ支度するね。愛してるよアヅ」
7インチの画面の中で、小さなユウくんがウインクをする。ラテン系のスクールメイトと仲良くなってからよく使うようになった仕草だが俺はいつも即座に反応できない。曖昧に笑って通話を切った。
なだらかでない世界を克服してゆく、本質的な強度を備えているユウくん。不器用で怠惰であるがゆえに、世の中に振り回されて日常生活の些細な達成に喜びを見出す人とは違うところにいる。でも、無神経ではない。
石川さんの唇が数回、何かを言いかけて震えた。
初夏の日差しが教室に差し込み、学校指定のハーフパンツから覗く彼女の膝を照らしている。進学したと思ったら球技大会が始まり、間を空けずに体育祭がやってきた。俺は体育祭当日は遠征。一年はコスプレをしての応援合戦に棒倒し、四人5脚にリレーと種目が多い。当日不在なことと接触系が多いこともあって俺は競技の練習には不参加。いよいよ準備に大詰めのラスト一週間、俺にあてがわれたのは横断幕の作成だった。
俺は絵も字も書けない、というかペンキ自体触ったことがない。ペイント用のクラッカーの方がまだ馴染みがある。幸いにもひとりではなくて、足首を捻挫していて体育祭に参加できない石川藍は俺より少しは頼りになりそうだった。
「いいフォント探して、それ拡大コピーしてレタリングしよ」。石川さんはスマホに「黎明」と表示させて俺に突き出した。チームのお題、というかテーマ。読み方を尋ねると石川さんは呟くように「レイメイ」と教えてくれた。
そうしてスマホとコンビニのコピー機を駆使して、俺たちは横断幕サイズの「黎明」の文字を手に入れた。カーボン紙を敷いて、A3のコピー用紙をパズルのように並べてゆく。コピー用紙の上を膝で移動するとぺたぺたと音が響く。それくらい教室は静かだった。ブラバンの音が遠く響いている。
「…音楽かけてもいい?」
静寂と、慣れない人が至近距離にいるのが落ち着かなかった。かと言って何を喋っても続かない気がする。
石川さんの唇が何かを言いかけて震え、恐らく始めに思いついたのとは違う言葉を差し出した。是。
iPodを取り出して、あまりハードでないプレイリストをタップする。ゆるいヒップホップが教室の空気を眠くしていった。
体育祭は来週の水曜日。土日を考えると明後日の金曜までには完成させておきたい。なるべく忠実に元の字をなぞっていく。
「北野って結構几帳面なんだね」
「…そうかな。やったことないから怖くて」
「すごい丁寧だと思う。私もちゃんとやろ。今日美術の松田に‘もっと丁寧に書けっていわれちゃったよ」��…そう」「北野は芸術、何とってるの」「音楽」「ああ、それっぽい。河野くんとかと一緒だ」クラスの半分は名前と顔が一致しない俺だが、コウノとは初日に‘やべえ! 銀メダリスト!’と声をかけてきて以来、多分そこそこ仲がいい。「河野くん、歌上手いよね。応援歌練習のとき隣だったんだ」「そうかも。桑田佳祐のモノマネも上手いよ」「あーそれ聴いたことある! わかる! ぜつみょーに上手い!」石川さんは鉛筆を掲げるように振って歯を見せた。靄がかかっていた教室に花が咲いたみたいだった。「あいつノートとか貸してくれるし、助かってる」「ああ北野いないこと多いもんね」「体育祭の日も遠征だからこの横断幕、デビューするとこ見れない」「じゃあ写真送ってあげる。LINE教えて」言われるままに画面を開く。俺のアイコンはチョコバナナ。ボード仲間のタクミが勝手に設定した。「片山じゃん」「…?」「かたやま」石川さんは俺が聞き取りやすいようにか、気持ちゆっくりと発音した。ゆるい川のように流れていた会話が俺の側で滞る。石川さんが顔を上げた。ああこれきっと、いつものやつだ。俺だけがわかんないやつ。「世界史の片山、タイと靴下の色合わせるじゃん。前に茶色いスーツに黄色いタイと靴下履いててさ。それがチョコバナナっぽいって。私の周りだけの内輪ネタだったかも、ごめんね」石川さんは過剰に笑う。笑顔にペンキをぶちまけるように。ペンキの飛沫は俺の膝を汚して、それ以上は侵食してこなかった。プレイリストのヒップホップが会話の空白をゆるく埋めてゆく。
中学は小学校からの持ち上がりで、義務教育は同じメンツで過ごした。あまり行けない学校はそれでも人見知りの俺にとってはどこか安心する場所だった。「高校で色んな出会いがあるといいね。俺とかアヅは普通の学生やってたら全然会えない人にたくさん会えるけど、学校の友達って特別だから」俺の入学前にユウくんが言っていた。俺には地元の友達もスノボ仲間もスケボー仲間もたくさんいて、仲間を積極的に増やす必要はないような気もする。けれどそれらはほとんど年上の人たちだった。そのことに対する漠然とした危機感と、新しい制服に身を包んだ高揚感が俺の舌を走らせた。
「俺、あんまりそういうのわかんないんだ、一年のうち8ヶ月くらい海外にいるから、日本の流行りとか全然わかんない」言いたいことはそれではないのだけれど、伝える語彙がない。世界史の教師のスタイリングは日本の流行りではないのわかっているが、もっと言うなら暗黙の了解だとか、これを言うとみんなが笑う、みたいなのがわからない。言語、価値観、それはなんて言うんだろう。もっとつかみどころのない、明日になれば忘れるランディング。
「そういうのってかっこよさじゃん」
石川さんは手をとめず、ハーフパンツの裾をまくるの同じナチュラルさで言った。
「ううんと、北野がそう言えるのってかっこよさじゃん。内輪ネタなんて大事なことじゃないし、学校を一歩出たら伝わらないしね」
その通りだ。この学校の広さはどれくらいだろう。そして世界はその何倍あるのだろう。教室の30人と、この時間にしか存在しない頼りないマークのようなもの。けれど時々、そんな薄雪のようなものが欲しくなる。ピンで刺した場所だって、ピンが増えればいつか大陸になる。ユウくんもこんな気持ちになったことがあるだろうか。
「わかったらわかったで面倒だよ。私とかそういうものばかり気にしちゃう。ソフトやるために来たのにさ」
「…ソフト部なんだ」石川さんは恐らく気を使って、自分を下げて言ってくれているのだろうに、俺のコミュニケーション能力ときたらこれだ。石川さんは足首のギプスを振り返って「これだけどね」と呟いた。まつげの先に光が粒を作っている。骨を感じさせないまるい頰が、やけに幼くみえた。
「体育祭出れないメンツふたりで横断幕つくることになった。相手女子だし俺人見知りだから沈黙作業になるかと思ったけど、少しコミュニケーションがとれた。俺も少し成長してね???」
帰り道、バスの中でユウくんにメッセージを送る。時差があるのでリアルタイムの返事はない。ユウくんがくれたイヤフォンは重低音がよく響く。窓の外を景色が流れてゆく。田植えの終わった水田から短い稲がまっすぐ天に向かってのびている。その清々しさと黄色くなってきた光の物悲しさがせめぎ合う時間帯だ。作業着のじいさんが腕を組んで農道に佇んでいる。次の角を曲がると海が見える。俺はこの山と畑と田んぼと海しかない田舎を結構愛していた。冬はこの町にいることはほとんどないから、春と初夏の風景を。
横断幕を作る作業はあと1日。嫌な作業でなくてよかった。学校に行くのが億劫になってしまうのは避けたかった。夜、練習から帰ってきたユウくんと少ししゃべった。「どんな子? かわいい?」「んー、運動部って感じ」「そうでもないってことね。何話したの?」「暗黙の了解。教師のあだ名とか。俺がそういうのわかんないって言ったら北野はそれでいいんじゃないみたいなこと言われた」「あー、俺らあるあるだよね。学校の内輪ネタみたいなのわかんない」「そうそれ。寂しいわけじゃないけど、わかんねえなって思う」「アヅは気になるの?」「んー…」画面の向こうではユウくんがストレッチをしている。股関節がべったりと開く。「気になる、っていえば、なる。…」沈黙が落ちる。俺は思ったことは似たような言葉に乗せないでちゃんと船を作って相手に届けたい。面倒なときもあるけど、少なくともメディアで喋る時とユウくんと話すときは逃げないでトライしたい。ユウくんはこの沈黙を許してくれて、かつ罪悪感を持たなくて済む珍しい人だった。「小中は同じメンツだったから、あんまり感じなかったけど。俺はクラスの人全部覚えてないけど向こうは俺のこと知ってて。お客さんみたいに扱われてる感じがする。それが学校だっていうのが、何か、俺だけ置いてかれてる気がする。みんな同じバスに乗ってるところを原付で追いかけていくみたいな」でもそれって、内輪ネタがわかんないからってだけなんだろうか。「ああ、置いてかれる、ね」ユウくんは笑うと目がすっと細くなる。「ちょっとわかるよ。あー、アヅの近くに行きたいな。嫌かも知れないけど、俺と次会うまでその気持ち持っててよ。消化しないで時々思い出して、新鮮なままにしてて」
俺が所属するのはスポーツ科で、学校が力を入れている野球と陸上、ソフトボールの生徒が多かった。スノーボードをやっているのは俺だけだ。寮生活をしてる奴も多いからか、自然と部活ごとにグループができる。自然とぼっちになりかけた俺によく絡んでくれるコウノは陸上部だった。日焼けしていて手足が長く、眉と髪がいつも嫌味なく整えられている。コウノと一緒にいる陸上部の奴らもよく声をかけてくれる。石川さんからみたら、俺もこのグループにいるように見えるんだろうか。
三限の移動教室の帰り、講義室Bに忘れ物をした俺はひと足遅れて階段を降りていた。視界の端には教室の前に備え付けられたロッカーが見える。その手前で女子がひとつの生き物のように塊になっていた。抱きついたり顔を寄せたり、女の子のコミュニケーションは密だ。みんな短髪で日焼けしている。制服と同じようにそれが揃っていて、その中に石川さんを見つけた。これがソフトボール部の子たちか。ふと、楽しそうにじゃれあっていた女子たちが動きを止めた。ほんの一瞬。その瞬間に彼女たちは分裂するように個々の生き物になった。石川さん以外の女子はお互いに顔を見合わせて、困ったような含み笑いをして教室に入っていく。
不安げに視線を上げた石川さんと目が合った。彼女の唇はわなないていたけど、言いたいことがあるようには見えなかった。喉の奥にぬるいものが引っかかる。石川さんはこの光景を誰にも見られたくなかったろう。迷った末に挨拶のつもりで左手を挙げた。彼女は眉を釣り上げ、肩をいからせて教室に駆け込んで行った。
さらさらと天気雨が降っている。教室は昨日より暗くて、机を寄せて作った作業スペースが昨日より広く感じた。
下書きを終えた俺たちはペンキで文字の縁をなぞり始めた。黎明。レイメイ。石川さんは俺の斜め向かいで筆先を睨むように作業していた。今日のプレイリストはトゥデイズヒッツ。洋楽邦楽男女ソロバンドグループ。スマホは脈絡のない音を流し続けて、音は砂のように俺たちの間に積もっていった。「…この曲」「うん?」積もった砂を蹴ちらさない、静かな足取りのような声。「✖️✖︎駅ってタイトルじゃん。うちの実家の最寄駅なの。待合にこの曲の宣伝ポスターたくさん貼ってあってさ、この人のファンクラブみたいになってる」「…そうなんだ。✖︎✖︎駅ってどこにあるの?」「S区」「へえ。じゃあ実家東京なんだ」「そう」砂が積もり続ける。このままでは泥になる。こういうときユウくんならどうするんだろう。石川さんがすごくコミュニケーションが上手いとか、すごく美人だったら俺の舌ももう少し饒舌だったのだろうか。興味を持って。昼間見た光景が蘇る。俺は何もしてやれないし、それについて聞くのも気持ち悪がられる気がした。この場だけの会話を楽しく進める方法も思いつかない。泥に足をとられる。
石川さんが立ち上がり、部活用のウインドブレーカーを羽織って戻ってきた。日焼けした指先には血の気がない。女の子には今日の気温は寒いのだろうか。このまま泥に膝まで浸かって時間をやり過ごすのはダサい気がした。小学生のときに言われた「アズはいいよね」という言葉を思い出す。そうだ、だって俺は命がけでその居場所を作っているのだから。でも本当にそれでいいんだろうか。誰かのことを一生わからないとしても、まだ諦めるのは早い気がする。ユウくんのことを思い出した。石川さんの額をじっと見た。ユウくんは俺から言葉を引き出したいとき、何も言わず目に力をこめる。自分の視線の力を疑わないかのように。「…何?」石川さんの声がざらついた。胸の奥が冷えた。逃げないためには地面を踏みしめなくてはいけない。期せずして我慢比べのように石川さんと睨み合うかたちになってしまった。
泥から抜け出したい。
開け放した窓から入ってきた風が布と床の隙間に入り込み、布を波打たせた。文字とそこに停滞していた空気がふわっと動き、視界が揺れたみたいな印象を与えた。見ていた俺の脳髄が揺れたのかもしれない。
先に表情を解いたのは石川さんだった。肩を落としてゆっくりと静かに息を吐く。「何か言いたいことあるなら言ってよ。先回りして私に考えろっていうの。いくら北野がスゴイ奴だからってそこまで私にさせる権利ない」石川さんが身体中にトゲを立てた。今度は俺が唇を震えさせる番だった。うん、とか、えーと、とか言えば言うほど自分を追い詰める言葉しか出てこない。「…4限の前」「やっぱりそれかあ。北野って結構おせっかいっていうか、スマートじゃないよね」踏み入った報復とばかりに、石川さんが俺の心を刺す。その声は低く、けれどふくらみがあって、どこか優しかった。丸い頰の石川さんんが俺よりずっと年上に見えた。
「なんか、気になって」「うん」
「4月の初めにたくさん雪が降ったの覚えてる? さすが新潟だね雪ヤバイ、って言ったの。ちょっと調子に乗ったようにか、無神経に聞こえたのかな。みんなに、直接は何も言われないけどすごく嫌がられた。東京から来たんだもんね、って。なんかそれから、部活も寮も馴染めな���。シカトとかハブるとかはないけど、私が話すと、まあ見たとおりだよ」石川さんは所在なさげにギプスに触って、ぐにゃりと顔を歪めた。「でもまだ学校入って2ヶ月だし、家にも帰れない」「…ごめん」「謝るくらいなら聞かないでよ、何がしたいの」「うん」
プレイリストはいつの間にか終わっていて、ハードなヒップホップになっていた。ラッパーのしゃがれた声が教室に似合わない。‘SNSでくだらねえことを垂れ流す豚になるな。俺らは先へゆく。’ボードに乗っているときはあれほど高揚感をくれる音や言葉が、はるか遠くに聞こえた。雨はいつのまにか上がっていて青い空だけが浮かんでいた。
「じゃあ私も北野に聞くよ。何がいいかなあ…」
石川さんが、きっと優しさでもって空気を動かす。彼女が新潟の女の子にとって無神経に見えたとしても彼女が優しいか否かとは別の話だ。
「北野、彼女いるの」
相変わらず俺はダサく絶句するしかなかった。絶句。四句。杜甫。テストに出すって今日古典の中村が言ってた。行く先々で聞かれる質問なのでそれなりに答えは用意してあった。けれど今は、自分の心の柔らかい部分のベールをあげてくれた石川さんには、それで答えるのはフェアじゃない。不道徳や道ならぬことより今は嘘のほうが罪が重い。
「あっ人に言えない感じ? 人妻とか⁉︎」
「…人妻じゃない。年上だけど」
「ふうん。どっちから告白したの? 北野?」
首を振る。テーブルの下で手を握られた日のことを思い出す。‘俺ら付き合うべきだ。そう思わない? ’初めて目が合った時から、俺はユウくんの言うがままだ。
「何だ違うの。いいね、私も好きな人がいるんだ」
気づけば文字の着色が終わっていた。石川さんが四隅を引っ張って布をぴんと張り直す。その一方で、俺たちを繋ぐ微かな糸がたわむ。
「これで乾かして終わりだね。今日はこのまま帰ろ。私明日、朝練の前に来て後のことやっておくから」
「…ありがとう。頼む。コウノとかに手伝わせる? 俺、言っとくけど」
「今の私が男子に手伝ってもらったりしたらまじでハブられかねないからやめて。北野と作業してるのだってギリギリなんだよ。大丈夫、あの子たちこれくらい手伝ってくれる」
石川さんは安心しきれない悲しい顔で笑った。
下足箱の前でスニーカーに履き替える。いつの間にか雨はやみ、外は白いほど明るくて、校舎の中は真っ暗だった。しばらく学校に来れないから、教科書やワークブックを詰め込んだデイパックが肩に食い込んだ。校門を出るとようやく深く息が吸える気がする。帰ったらスケボーに乗って体を温めて、夕飯を食べて体をよくほぐしてから車に乗ろう。
校門を出て左に曲がって、フェンス沿いを歩くと公園が見えてくる。いつもはうちの生徒もたむろしているけど、今日は体育祭の前だからか小学生ばかりだった。ひとりだけ、フードを被った若い男がリフティングをしている。フリースタイルフットボールだろうか。あまり上手くはないけれど、この辺では珍しい。ウエアがアンダーアーマーなのが日本っぽい。サンクレメンテで見るボーラーたちはみんなNIKEかPUMAだ。
「…はっ?」
腹筋が動いた。結構なボリュームで俺は間抜けな声を出して、耳からイヤフォンを引き抜いた。
ボーラーは俺の姿を目に止めると手を振ってゆっくりと近づいてきた。背後の民家の二階の窓が揃って青く浮かび上がる。
「アヅお疲れー。わあ本当に高校生してる、制服眩しー。そろそろかなって電話しようと思ってたところ。アヅから見つけてくれるなんて、俺たち本当に運命だね」
「いや何してんの。は? 東京で仕事って言ってたじゃん」
「明日からね。空港から直で来ちゃった。北陸新幹線サイコー」
「じゃなくて帰りは」
「新幹線じゃ間に合わなくても、車なら明日の朝までに帰れるんだなあ。プータローしてる友達がいたからバイト頼んだの、あとで合流してレンタカーで帰るから安心して。車の中で寝てけるし。アヅ電車の時間まであと50分あるでしょ。っていうかせっかく来たんだからもっと喜んでよ」
何で俺の通学電車のダイヤを知っているんだ。いやユウくんならそれくらい調べる。GoogleアースとGoogle検索を駆使して、徒歩電車バスの乗り継ぎまで把握してるだろう。
「マジで? そのために来たの? その、50分のために?」
「うん、本当はアヅの家まで送って行きたいんだけど、車の中じゃふたりきりになれないからね」
そういう問題ではない。ベンチに座らされてミネラルウォーターを渡される。俺の好きな銘柄。ユウくんが使っていたサッカーボールはところどころ擦り切れていた。誰かの忘れ物を使っていたのか、それくらい使い込んでいるのか。全く判断がつかなかった。 されるがままにペットボトルを開けて水を口に含む。キンとした冷たさが額に響いた。渦を巻いていた言葉たちが凪いできた。
「ユウくんがうちのうちの学校の前にいんの、なんかシュール」
「ええどういう意味? 夢みたいってこと?」
「夢みたいにありえない。ていうかユウくんいつからフットボール始めたの」
「んんーついこの間。ネットでストリートスポーツ見てたら見つけて。スケボーとかスノボはできないけど、これならできるかな? って」
それであんまり上手くなかったのか。氷上でなら世界一をとるユウくんがボールを転がしている姿は結構不恰好だった。俺は微塵もスケートに関心を示さないのに、この人はエクストリームスポーツやストリートスポーツに興味を持ってくれる。こういうところがユウくんと俺の違いなんだろうか。いやもっとシンプルなものか。時間だとか体力だとかを考慮して、たぶんほとんどの人は50分のために片道6時間をかけて移動はしない。けれど最後に決めるのは自分だ。自分で決めて、欲しいものは手に入れる。それを突き詰めるとこんな変な人間になるのだ。俺はユウくんのつるりとした頰に触れた。
ベンチでの時間は瞬く間に過ぎた。ユウくんと肩を並べて駅までの道を歩く。身長差が7センチもあるので、俺がユウくんに話しかけるときは自然と斜めから見上げる格好になる。
「ユウくんは高校の友達と今でも会ってる?」
「んー? 俺高校で友達ほとんどいなかったよ。うちのスポクラ、男子は野球部多かったから。俺とかすごく嫌われてた。わかるでしょ?」
「え、自分は友達いないのに俺には友達作れって言ったの︎」
「そうだよ。俺友達欲しかったし。アヅ、この間のLINEで‘ちょっとコミュニケーションとれた’なんて無理してたけど、その女の子と少しちゃんと���せたみたいだね。この間俺がそのままでいてって言ったのに、今寂しくなさそうだよ」
それはユウくんが来てくれたからだろう。ふと、学校を振り返った。駅までほど近いところまで来てしまってはもう校舎は見えない。石川さんはもう帰っただろうか。居辛いという、寮に。
改札は人がまばらだった。「キスしたいな」というユウくんを小突いた。肩を引かれ、7センチ上から唇を寄せて囁かれる。「じゃ、次会ったらエッチしよ」もう一回小突く羽目になった。ユウくんは目を糸のように細めてケラケラ笑っている。得体の知れない魔物のように。フィストバンプをして別れを告げる。「来てくれてありがとう」「んん、いつでも。アヅがいるところに行くよ」
定期を通して改札を通って、何度も振り返った。ユウくんは胸のあたりで手のひらを振っていた。テレビで見るより少し無骨な仕草だった。‘アヅサ’と、声を出さずに口のかたちだけで俺を呼ぶ。普段呼ばない本名を呼ばれて、どうということはないのに鼻の奥がじんわり熱くなって、イヤフォンを耳に突っ込んだ。会えない時間より別れの瞬間の方が、心が台風みたいになる。
翌日、空港に向かう道中で車であくびをしていると、石川さんからメッセージが届いた。「頑張ってね」の言葉と櫓にかけられた‘黎明‘の横断幕。雨は降らなかったようで、まだ人のまばらなグラウンドに俺らの旗がひらめいていた。
1ヶ月の遠征を終えて帰国すると、田んぼは力強く青さを誇っていた。俺は初めての夏服に袖を通してユウくんに写真を送った。帰ってはきたがひと息ついている暇はなかった。南半球のオンスノーで得た手応えとか課題を日本でこなさなくてはいけない。そうしているうちにあっという間にシーズンインだ。俺の一年は子どもの頃からスノボでまわっている。
久しぶりの学校は少し緊張した。コウノはわざとらしい大声で歓迎してくれた。そこで俺はやっと石川さんが退学したことを聞いた。コウノは「体育祭から後くらい? からこなくなった。先週HRで川北先生が退学しましたって言ってたわ。家庭の事情だって」と特に何も知らない様子だった。やがて石川さんの話題は夏の高校総体の話や考査の範囲にこぼれ落ちて波に飲まれ、ゆっくりと俺たちの足元に沈んでいった。
あのとき石川さんのメッセージに俺はなんて返したっけ。ありがとう、とかそんなだった気がする。もっと何か聞くべきことがあったのは知っていたけれど、帰ったら会えるしまあいいか、と手を止めていた。トークルームを開くと石川さんのアカウントはunknownになっていた。昼休みにベランダで電話を鳴らしてみたが使われていない番号です、というアナウンスが遠く響いた。
石川さんのギプスと、ユウくんのことを思った。担任に食いさがって連絡先を教えてもらうとか、クラスの女子たちに手当たり次第に聞くとか、やってるかわからないけどSNSを辿るとか、きっと何かしら石川さんに連絡をとる方法はあるだろう。けれどそれをして、俺は彼女に何を言うんだろう。ユウくんとのトークルームを開いて閉じた。ユウくんは誰よりも好きな人だけどこの気持ちは共有できないし、間違わずに手渡せる自信がなかった。石川さんは辛さを俺に渡してくれたのに。
みぞおちの奥に、さらさらと砂が積もっていく、砂浜のようなあの教室を思い出す。退屈で薄暗くて、蜂蜜みたいに濃密だった時間。「きたのーメシ食おうぜー」とコウノが窓から顔を出した。上手く笑えない笑顔で返して、俺は教室へ戻る。外の明るさに慣れた目が、一瞬教室の中を暗くした。すぐに目は慣れてしまって、俺は教室の喧騒に溶けていった。
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