🌱 こんにちは、 . 明日の#plantplantはお休みです お間違い無く よろしくお願いします🙇♂️ . . そして来週はかみ山陶器さんで👇 . #Repost @kamiyama_touki with @use.repost ・・・ おはようございます☀️ ・ いよいよ来週の日曜日、8月7日は 「植物さがし」👍 ・ 「植物さがし.2」 #植物さがし 日時 8月7日 (日) 9時~16時 場所 かみ山陶器 ・ 出店者様 ·カクタスニシ @cactusnishiofficial ·池田製作所 @iiwaho ·CA.G@RDEN @ca.garden ·Succulent Connection @succulent_connection ·サボテン屋さんざっきー @zacky1020 ·たにっくん工房 @tanikkun_koubou ·TUKKA JA KUKKA @tukkajakukka_plants ※入店時にはマスクの着用、手指の消毒等、感染対策をお願いいたします。 ※マイカゴ、マイバックのご持参もお願いいたします。 #信楽焼 #信楽焼植木鉢 #植木鉢 #陶器 #陶器鉢 #多肉植物 #サボテン #アガベ #コーデックス #塊根植物 #山野草 #盆栽 #観葉植物 #インテリア #イベント #信楽町イベント #信楽観光 #オリジナル鉢 #かみ山陶器 . #plantplant #tukkajakukka #tukkajakukka_plants #plantsmakepeoplehappy https://www.instagram.com/p/Cgn2mQprz80/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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《個展のご案内》
昨年春、企画展にてお世話になりました、陶芸家 伊藤コズエさんの個展を開催いたします。
そろそろ新潟でも桜の開花が気になる頃、この時期の開催は、人も動植物もなにやら、せかせかワクワクと、せわしげに見えて、私もちょっぴり張り切ってしまいます。コートを一枚脱ぎ捨て肩も軽くなったところで、一呼吸。ふぅ。色々な意味で躓きやすい年齢になりました。すやすやと足元で寝ている小さな黒いもふもふに見習って、自分のペースを再確認。
さて、今年の春も、温かみ溢れる手捻りの器と植物を車いっぱいに詰め込んでコズエさんがいらっしゃいます。多肉植物やサボテンなどの鉢ものから、日常に使えるマグや器まで、新作が並びます。麗らかな春の日、ぜひお立ち寄りください。
伊藤コズエ 陶展
開催日 4/6(土) - 4/29(月)
時 間 14:00 - 19:00 ※木曜日のみ18:00閉店
会期中のお休み 4/9(火)・16(火)・23(火)
※ 4/29(月)の最終日は18:00終了となります。
※ 作家在店日 4/6(土)・4/29(月)
土間を利用した小さなギャラリースペースで展示販売をいたします。狭い空間となります。お子様連れの方はお怪我の危険性がございますのでくれぐれも目を離さずにお過ごしくださいますようお願いいたします。
伊藤コズエ -Ito Kozue-
京都芸術短期大学 卒業。滋賀県甲賀市信楽窯業技術試験場デザイン科終了。信楽町から新潟市に移住。
新潟市西蒲区越前浜にて作陶活動を開始。県内を中心にイベント出店、企画展、グループ展に参加。
【特別なお知らせ】
今展も、作家さんに縁のある"美味しいもの"をご案内いたします。
展示初日の4/6(土)、南魚沼市から"マルニチガイ・丁字"さんをお招きして、パンと焼き菓子の販売をいたします。
マルニチガイ・丁字(ちょうじ)
薬膳師や食育マイスターの資格を持ち、厳選した食材選びと健康志向の観点から、良質な国産食材のみにこだわり製造されています。アレルギーの人でも食べられるように、卵や牛乳、バターは使用しておりません。小麦本来の旨み、甘みを感じられる素朴で優しい味わいが人気の限定生産のパン。ぜひこの機会にご賞味ください。 ※可能な限りで結構ですので、エコバッグのご用意をお願いいたします。
展示中の作品は、Instagramギャラリーアカウントで随時ご紹介させていただきます。
アカウント 水巣
アカウント ことりと…
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. . 先々週、聖地巡礼の帰りにSGRKへ立ち寄り入手した、渋さ際立つU.E.K.鉢🌵(スカーレット✨) I.B.S.松皮 & Gold彩をチョイス🤗(スカーレット✨✨) もちろん、KM山陶器 @kamiyama_touki さんにて👍 気分はスカーレット💃✨✨✨ララララ~🎵 . (※時間的に観れておまへん🙏🙇🙏) . #信楽焼 #植木鉢 #イブシ松皮 #金彩 #かみ山陶器 #スカーレット #ふざけてスミマセン https://www.instagram.com/p/B9nFYZuFCBS/?igshid=1xnog3vjrfglo
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【S/D】サムと忘却の呪い(仮)1~4
ツイッターに画像で投稿しているS/D小説です。一万文字超くらい。まだ続きます。
もし魔女のロウィーナが、将来自分を殺す男になると知って攫い、殺してしまうつもりだった幼少のサムに情がわいて、自分の子として育てることにしたら? そしてハンターが”魔女狩り”に特化した集団だったら? という妄想から生まれた小話です。シーズン12の11話「忘却の呪い」をオマージュしています。アリシアやマックスという12から登場する魔女キャラにも出てもらってます(彼らはハンターだけどここでは魔女として)。
連載中の小説を書きたいとは思うんだけど宿便状態なので、ガス抜きに小話を書いてる現状です。なのでお気楽な感じで読んでもらえると。。
1
サムの養い親である魔女いわく、日のあるうちの森は獣の領域。だから理性ある魔女や魔法使いは夜に活動し、昼間のうざったい太陽が地上を照らしている間は絹のシーツに包まって体力の回復に努めるのだという。サムにいわせれば怠惰の言い訳にすぎないが、夜更かしな魔女たちの生態がいとおしくもあった。何より夜の彼女らはサムなど足元にも及ばぬほど鋭い英知と魔力の使い手だ。ならば彼女たちと少しばかり生態の異なる自分が、早起きして夜の”活動”の手助けをするのは義務であるし喜びでもある。獣の領域というなら早朝の森は狩りをするのに恵まれた環境だ。彼女たちはウサギのシチューが大好きだけど、そのウサギがどこで泥の毛皮を脱いできて鍋に飛び込んでくれたのかは考えたがらない。
自分が何者であっても、森を歩くのが好きな男に変わりはなかっただろうかとサムは想像する。下草を踏むたび立ち上る濡れて青い土のにおい。罠にかけた小さな獣をくびくときすら、森はサムと獣のどちらをも憐れんで祝福してくれる。森はサムのびっくり箱だ。彼は自分の生まれた場所を知らない。だけど彼の親がこの森の入口に彼を捨てたとき、赤ん坊と森のあいだに絆が生まれ、その瞬間から森がサムの故郷になったのだ。※
そうだ。森はいつもサムを驚かせてくれる。かくれんぼで遊んでいた七歳の彼を、その懐の深さで半月のあいだかくまってくれ、養い親���すっかりやつれさせてしまった時のように。
その日、狩りを終えたサムの目の前を、遅寝のウサギが飛び跳ねていった。茂みの奥に逃げ込んだウサギを彼は追いかけた。腰には今日のぶんの収穫が下げられていたけれど、もう一匹恵まれたって困ることはない。
茂みの中から黒い毛皮が現われた。サムは手を伸ばそうとしてひっこめた。黒くもなかったし、毛皮でもなかった。朝露で濡れた短いブロンドがゆっくりとサムのほうを向いて、彼はアッと息をのんだ。魔女がウサギを化かして僕をからかおうとしているのか。そうでなければなぜこんな場所に、サムの知らない男がいる?
ところがブロンドの男の懐からさっきのウサギがぴょんと飛び出して、サムの脇を通ってどこかへ行ってしまった。「バイ、うさちゃん」と男はいった。寝ぼけたように、低くかすれた、それなのに、ぞっとするくらい、やわらかな声だった。
「僕はサム」と、サムはいった。まぬけ、と森がささやくのが聞こえた。もしくは自分自身の心の声だったかもしれない。
男は重たげなまぶたを持ち上げて、サムを見上げた。
「やあ、サム」
新緑、深い湖、砂金の流れる小川。男の瞳は輝いていた。
森はまたもサムに驚きを与えてくれた。彼は恋多き魔女たちに囲まれながら、自分が恋することが出来るとは思っていなかった。
この時までは。
2
昼過ぎから始まるブランチの席で、気もそぞろなサムに、養い親のロウィーナはけげんな視線を送る。
「今朝のウサギ、ちょっと血抜きが甘いじゃない? 生臭いのは嫌よ、われわれは吸血鬼ではないのだから」
「そう?」 サムはぼんやりと答える。「そうかな? それ、缶詰の肉だけど」
「サミュエール」 ロウィーナの視線がますます冷たくなる。
「今朝の狩りは空振りだった?」 行儀よくパンをちぎってアリシアがたずねる。彼女は見た目だけではなく、実年齢もサムとさほど離れていない若い魔女だ。母親のターシャ、双子のマックスとともに、ここロウィーナの屋敷に下宿している。
「今朝の狩り……」 思いもかけぬ収穫があったことを姉弟子にどうやって伝えればいいだろう。いや、とサムは意識の中で首を振る。
魔女のなわばり意識の強さといったら、狼人間が可愛く思えるほどだ。人間が――しかもどうやら”記憶があやふや”な、身元の怪しい――神聖な魔女の森に入り込んだと知れたら、ロウィーナははっきりと戦化粧をして森へ勇み、彼を排除しかかるだろう。双子のアリシアとマックスも、彼らは敵とみなした人間に容赦はしない。つまり、明日のシチューの中身が決まるってことだ。
サムはぶるっと震えた。靴の底から顎の奥まで震えは伝わってきた。春の始まりに色づく枝先のように初々しく、美しい彼の瞳が、よく炒めてから煮込んだ紫玉ねぎの横に浮かんでいるさまを思い浮かべて。彼の肉つきのよい白い二の腕を調理するときの甘い香りを想像して。彼の肉を食べる――残酷なはずの行為が甘美な誘惑に感じる自分にうろたえて。
だめだ、だめ。そんなことにはさせない。彼のことは秘密にする。
「今日は、思ったより暖かくて」 サムは本当のことだけを口にする。「血を抜くのが遅すぎて、ダメにしちゃった。毛皮だけはいで、肉は捨てたよ」
「また寄り道をしたんでしょう。狩りのあとはすぐに帰ってこなきゃだめよ。獲物を持ったままウロウロしないの」 ロウィーナは血のような葡萄ジュースで唇を湿らせる。
「でないとあなたが獲物にされるわ」
サムはこっそりと屋敷を抜け出し、森の男を見つけた場所まで急ぐ。
彼はそこにいなかった。けれどたどり着いた茂みの変わりようを見て、逃げたわけじゃなさそうだと安堵する。ただの茂みだったそこは、下草が踏みならされて空き地に変わり、中心の地面は掘られていて、男が簡易なかまどを作ろうとしていたことが見て取れた。
がさがさ音がして、薪になりそうな枝を腕に抱えた男が戻ってきた。サムの顔を見ると一瞬で表情が明るくなる。「サム!」 男は枝を足元に落としてサムに近づいた。その両手がわずかに広げられているので、サムは自分がハグされるんだと気づいた。
サムが躊躇いながら上げた腕の下に、男の腕が入り込んできた。肩甲骨の下に巻き付いた腕がぎゅっと彼の胴体を締める。”抱きしめられた”んだ。魔女たちはサムによく触れたがるけど、頬にキスしたり腕を組んだりするだけだ。
こうして誰かに真正面から抱きしめられるなんて、初めての経験だ。他人の体温を腹で感じるのも。
なんて心地がいいんだ。
「また来てくれたんだな」 男はそのまま顔だけを上げて、同じくらいの高さにあるサムの目を見てにっこり笑った。
サムはまぶしくてクラクラした。まるで、ああ、彼は太陽みたいだ――魔女や魔法使いが忌み嫌う太陽――けれど彼らが崇める月を輝かせる光の源。
「来るっていったじゃないか」 サムはゆっくりと、舌が絡まないようにいった。ハグに動揺したなんて、彼の笑顔にクラクラしたなんて、知られたら、あまり恰好がつかない気がした。恋に長けた魔力使いの男女のスマートな駆け引きを思い返し、取り澄ました顔を作る。「ほら、パンとジュースを持ってきた。昨日から何も食べてないって、ほんとう?」
「ありがとう!」 男はサムのぺたぺたと頬を叩いて感謝を表した。――状況を考えれば、それは感謝のしぐさで間違いないはずだ。サムにとってはあまりに親密すぎたので、すぐには思い当たらなかった。だけど、男は四六時中、出会った人間の頬をぺちぺちしてますとでもいうように平然として、その場に屈むとリュックの中を探りだす。
サムは早まる動悸を抑えるため、こっそり深呼吸を繰り返した。
「どうかな、憶えてないんだ。何も憶えてない」 男は瓶の蓋を捻って開け、すぐに半分を飲み干した。よほど喉が渇いていたんだろう。きれいに反った喉のラインを必要以上に凝視しないようにサムは気をつけた。「ほんとに、参ったよ。腹が減って、おまえの捨てていったウサギを焼こうと思ったんだ。でも火を熾す道具が見つからなくて」
「何も憶えてないって、どうしたの? どうしてこの森に入ったんだ? 町からそんなに遠くはないけど、ここが魔女の森だってわかってるだろう? それとも、よそから来たの?」
「それが、わかんねんだ」
「何も憶えてないの? 自分の名前も?」
彼は、驚いたように目をしばたかせた。まるで自分に名前あることすら、失念していたように。
その様子に異様さを感じて、サムはまさか、と思った。記憶喪失の人間が、”自分の名前を思い出せない”と悩むことはあっても、”自分に名前があること”を忘れて明るく振る舞うなんてことがあるだろうか。この異様さは、まじないの気配に通じる。彼の様子は、身体的、精神的な後遺症による記憶喪失であるというよりも、呪いによるダメージを受けている状態だと思ったほうがしっくりくる。
でも、まさか。だれが彼を呪うっていうんだ? 中世ならともかく、このセンシティブな時代に魔女が人間を呪うなんてありえない。
「うーん、たぶん、Dがつく気がする」 男が考え込むと眉間にしわができた。「D、D……ダリール、ディビット、違う……。デ……デレック? パッとしねえなあ……」
「ダンカン? ダドリー?」
「うーん?」
「ドミニク? ドウェイン?」
「ドウェイン? いいかもな。おれをそう呼ぶか?」
「それがきみの名前なの? 思い出した?」
「うーん? 多分違う気がする。でもいかしてるよな」
サムは首を振った。彼の愛嬌に惑わされてはいけない。「もう少し、思い出してみようよ。デイモン、ディーン、ダライアス、デイル……」
「それだ!」
「デイル?」
「いや、もう一つ前の」
「ダライアス? ディーン?」
「ディーンだ!」 男はうれしそうに歯をむき出して笑った。「おれの名前はディーンだ。それに、思い出したぞ。おれには弟がいる」
「いいぞ。どこに住んでいたかは?」
男はさらにしわを深くして考え込んだが、しばらくしても唸り声しか出てこない。
サムはちらばった薪を集めて、かまどの枠を組み立てた。気づくとディーンがじっと見つめていた。
「何も思い出せない」 あっけらかんとしていた少し前と違って、悲しみに満ちた声だった。「どうしちまったんだろう。おれ。ウサギを抱いて、おまえを見つけた。それ以前のことが、何も思い出せ���いんだ」
「たぶん……たぶんだけど、きみは呪われたんだ」 サムは慎重に言葉を選んでいった。「魔女のことは、憶えてる……というか、知ってるだろ? 今ではそんな悪さをする魔女は少ないけど、トラブルになる自覚もないまま、彼女ら――彼かもしれないけど――を怒らせて、呪われるってことも、ないわけじゃないんだ」
「呪われた?」 ディーンは大きな目を限界まで開いた。「おれが? どうして?」
「わからない。もしかしたら違うかも。でもきみ、どこにも怪我はないようだし、記憶がないっていうのに、やたら気楽だったろ。それにここは魔女の森だよ。人間は入ってこない。基本的にはね。なのにきみがここにいるっていうのが、魔女が関わっているっていう証拠にならない?」
「おまえはずいぶん賢そうに話すんだな」 ディーンは鼻をすすった。水っぽい音がした。「何が証拠になるっていうんだ。おれはどうすればいい? どこに行けばいい」
「ここにいればいい」 サムは火種のないかまどを見つめて、それから首を振った。「ここじゃだめだ。ここは屋敷から近すぎるし。僕の家族に見つかったらディーンが危ない」
「何をいってるんだ? 怖いぞ」
「大丈夫。もっと奥に、今は使ってないあばら家があるんだ。たぶん僕しか知らない。そこにディーンをかくまってあげる。僕は魔法使いなんだ――まだ一人前じゃないけど。いろんな本を読める。それに、僕の親はすごい魔女なんだ、ディーンにかけられた呪いを解く方法をきっと知ってる」
「まて、待てよ。おまえが魔法使い? おまえの親が魔女? おれに呪いをかけたのはその魔女じゃないのか? ここはその魔女の森なんだろ?」
「ロウィーナは人に呪いなんてかけないよ。そんなにヒマじゃないんだ」
「わかんないだろ」 ディーンの声に水っぽさが増した。と思ったら、彼はぽろりと涙をこぼしている。サムは頬を叩かれた時以上に衝撃を受けた。こんなに静かに泣く人は見たことはなかった。
「ディーン、ごめん。泣かないで」 折れた薪の上に尻を乗せて、膝を折りたたんで小さくなっているディーンの横にしゃがみ込む。「大丈夫だよ。僕が守ってあげる。記憶を取り戻してあげるから」
ディーンはサムを見つめて、まばたきもせずまた二粒涙を落した。サムを奇跡を見守っているみたいにじっと彼を待った。やがて彼は赤いまぶたで瞳を覆って、小さくうなずいた。
「わかった。おまえを信じるよ」
3
あずまやに移動して寝床を整えた頃にはもう日が暮れかけていたので、サムは急ぎ屋敷に戻らないといけなかった。夕食にはコックを雇っているとはいえ、実際に食卓を作るのは女主人であるロウィーナの指示をうけたサムだ。
「また何か食べ物を持ってくるよ。遅くなるかもしれないけど、夜中までには必ず」
「サム、おれの記憶、戻るよな?」
小屋の質素な木戸を開けたサムは振り返る。戸の影で彼の不安そうな顔の半分が隠れてしまっている。サムより年上に見えるのに、心内を素直に伝えてくる瞳だけをみるとディーンは幼い子供のようだ。このまま留まりたい思いでいっぱいになる。
彼が人間ではなかったら。彼が記憶ではなく、過去を持たない精霊だとしたら、それは森がサムに与えた贈り物なのではないか。
彼を森の精霊だといって屋敷に連れ帰り、ターシャやマックスが連れているような使い魔として側に置く。何も知らず、誰と繋がりもない彼の唯一の主人となる。彼の食べるもの、着るもの、行動の範囲の一切をサムが指図し、彼のすべてを支配する。それがサムに、許されているとしたら?
あるいは彼をこのままここに留め置いて、二人で秘密の生活を続ける。ディーンには記憶を取り戻す方法がなかなか見つからないといっておけばいい。小屋を出ればいかに危険かを言い聞かせれば、逃げられることはないだろう。
違う。僕は彼を支配したいんじゃない。ただ彼に――
「キスしたいな……」
「えっ」
「えっ、あっ、いや」 妄想が強すぎて声に出ていたと知ってサムは慌てた。
「き、君の記憶は戻るよ、僕にまかせて。でも、いったん戻らなきゃ。ロウィーナは僕が家にいると思ってる。彼女は僕の部屋に勝手に入ったりしないけど、ディナーの準備に遅れたら魔法の鏡で覗かれるかも。僕がいないことがばれたら大騒ぎになる、森に捜索隊が出されたら大変だ。僕が行方不明になったのはもうずっと前のことなのに……」
「サム、おれにキスしたいのか」
「えっ」 サムは片手で戸にすがりつきながら唇をこすった。「なんで?」
「なんでって、そういっただろ? おれは、憶えてる」
そういって、自分の唇の感触を確かめるように、ディーンは舌をそろりと出して下唇を噛む。赤い舌と、暗がりでもきらりと輝く白い歯が、熟れたベリーのような唇から覗いた。サムは狩人の本能で手を伸ばした。指先が唇に触れ、湿った感覚がした。頬を滑った指が、耳たぶに触れると、そこは唇よりも熱かった。ディーンはため息を吐いた。
「サムの手、でっかいな」
ディーンは少し俯いて、サムの手が自分の項を包み込めるようにした。サムは夢心地で一歩近づき、両手でディーンの頭を抱く。後ろで木戸が閉まる音がする。ガラスの嵌っていない窓が一つあるだけの小屋の中は真っ暗になった。
ディーンは目を閉じたままゆっくりを顔を上げた。親指の付け根に彼の穏やかな脈動を聞く。野性の鹿に接近を許されたときのように誇らしく、謙虚な気持ちになった。サムは初めてキスをした。
4
何をいわれるかとひやひやしながら屋敷に戻ったが、ロウィーナは不在だった。かわりにアリシアがキッチンを取り仕切っていた。気が緩んだサムは今度はアリシアににやけ顔が見られないかと心配するはめになった。味見をして、雇いのコックにしょっぱいわね、でもこれでいいわ等と指示を出しながら、アリシアはサムを観察している。魔女というのはみんなそうだ。気安いふりをして他人の心を探るのに余念がない。
食卓が完成するころにロウィーナとターシャが帰ってきた。二人が揃って出かけていたことにサムは驚いた。何か大きな事件があったのかと思い、それからあずまやのディーンのことがばれたのではないかと怖くなる。
ロウィーナは冷静を装っていたけどイライラしているのは明らかだったし、ふだん泰然としているターシャもどこか落ち着きがない。
「二人でどこに行ってたんだ?」
食事が始まってしばらくして、マックスが尋ねた。サムは二人の魔女の答えを待つ間、ろくに呼吸もできなかった。ロウィーナがグラスを煽ったので、ターシャが話し出した。
「ロックリン家よ。招待状を出しに行ったの。とんでもないことを聞かされたわ。大事が控えているから心配ね。おかしなことにならなければいいけど。ロウィーナ……」
「ギデオンが死んだこと?」 ロウィーナはその話題を口にするのも腹立たしいとばかりにターシャをにらんだ。「大したことじゃないわ、あの腐った三つ子が今までそろっていたことが不吉だった。わざわざ私たちに話したのはサムの儀式にケチをつけるためよ。なめられたもんだわ、たかが数十年ばかりアメリカに入植したのが早いからって」
「ロックリン家? 私もあいつらは嫌い。でもしょうがないわ、あっちは由緒正しいドルイドのスペルを持ってる」 アリシアがみんなの顔を見回す。「私たちにあるのは……実地で身に着けた薬草学に、星占術、たくさんの水晶。あちこちの流派を回って極めた最先端の魔法術。あれ……全然悪くないかも?」
「さしずめ野草派ってとこだな」 マックスが調子を合わせる。「雑草と自称するのはやめておこう。でも、サムの儀式は予定どおりやるんだろ?」
「もちろんそのつもりよ」
「僕の儀式って?」 みんなが当然のようにいうから、サムは何か重要な予定を自分だけ聞き逃していたのかと焦った。ロウィーナとターシャ親子はともに定期的に魔法の儀式を行う。サタンへの忠誠を示し、魔力を高めるためだ。子どもにはまだ早いといって、いつものけ者にされていたから、どうせ自分には関��ないと思ってよく聞いていなかったのかも。
「僕も儀式に参加できるの?」
それを熱望していたのは覚えているが、ディーンを匿ってる今は避けたい。
「いいえ、そうじゃない。サム。”あなたの”儀式よ」 サムが言い訳を探す間もなくロウィーナはいった。
彼女は背筋をピンと伸ばしてサムを見た。「あなたはもう十六歳。サタンに忠誠を誓って一人前の魔法使いになる時が来たの。小さいころに教えたでしょ、森のストーンサークルで儀式を行う。この土地に住まう全ての魔女と魔法使いの立ち合いのもと、新しい魔法使いの誕生を祝うのよ」
サムはあっけにとられた。「そんな――大事なことを、なんで――もっと前に、言ってくれなかったんだ」
「逃げちゃうと困るでしょ」 アリシアがあっさりといってのける。「多感な思春期の子どもに”おまえは十六歳になったら”死の書”にサインしてサタン様の下僕になるんだ、それまで純潔を守れ”なんていったら大変なことになる。私もマックスも、知らされたのはその日の夕方。まあそれまでも、男の子と仲が良くなりすぎないように見張られていたけどね」
「その反動が今きてる」 マックスが気だるそうに顔を向けて、双子はほほ笑んだ。
「その日の夕方だって?」 サムは仰天した。「まさか、今夜?」
「まさか。今日は招待状を出しただけ。儀式は明日の夜」 ロウィーナはため息を吐いて再びカトラリーを持つ手を上げる。「まあ、だから、明日の昼間の勉強はお休み。あなたは寝ていなさい。真夜中に始め、明けの明星が昇るまで行うのが通例なの。初めての儀式だから特に長く感じるものよ。主役が居眠りなんて許されませんからね、しっかり寝ておくことね」
「私たちもその助言がほしかったわ」 双子が嘆くと、ターシャが「私の若いころなんてもっとひどかった。真夜中に叩き起こされて……」と話を始める。サムはそれを耳の端で聞きながら、味のしない肉を噛み締めた。大変なことになった。
ストーンサークルはディーンをかくまっているあずまやのすぐ近くにある。ただの天然のアスレチックジムだと思っていた古ぼけた巨石にそんな使い道があったなんて知らなかった。
ディーンを別の場所へ移す? いや、他に森に彼を隠せるような場所なんて思い当たらない。もしも永久に彼を森に閉じ込めておくっていうなら別だ――大木のうろ、崖下の洞窟、そういった場所を幾つか知っている――そこを拠点に家を作ることができる。何週間、何か月、何年もかけていいなら、サムは彼のために新しい屋敷だって建てられる――だけどそうじゃない。そうはならない。ディーンの記憶を取り戻して、彼の帰る場所を思い出せてあげるんだ。
「ロウィーナ……聞いていい?」 サムは何でもないふうに装って質問した。「人の……記憶を消す魔法ってあるだろ? 難しいのかな?」
当然ながら、何でもないふうに答えてくれる魔女はいなかった。みんながサムの顔を見るので、サムは急いで唐突に変な質問をした正当な理由を披露しなければならなかった。
「思春期に……」 喉にパンが詰まったふりをして咳をする。「その、儀式のことを聞かされたって、ああそう、って受け入れる子もいるかもしれないだろ。まずは話してみないと。隠すのはあんまりだ。それで、すごくその子が嫌がったり、自暴自棄になるようなら、その時は記憶を消す魔法を使えばいいんじゃないかと、そう思ったんだ。ただ思いついたんだよ」
一瞬、間があいて、マックスが「ひゅー」と口笛を吹くまねをする。「その考え方、俺は好きだな。冷酷で、合理的で。さすが、ロウィーナの一番弟子」
ロウィーナは口元でだけ微笑み、ゆっくりと首を振った。「そうね、でも少し、短絡的よ。一時的に記憶を奪うことは、ハーブの知識があれば簡単にできる。だけど人の記憶を完全に消し去るの��とても難しい魔法なの。呪いというべきね。そんなものは仲間に使うべきじゃない」
「一時的なものだったら、ハーブを使えば治る?」
「ええ。ジュニパーベリー、それとほんの少しのベラドンナ……」 ロウィーナはスープをすすりながらすらすらと必要なハーブの種類を挙げていく。サムは記憶しながら、どれも屋敷の薬草庫や温室から拝借できるものだと思って安心した。「……マンドレークの頭をすり鉢にしてそれらを混ぜ合わせ、魔力を溜めた水に浸す。それを飲むのよ。簡単でしょ」
「それは記憶を失わせるほうのレシピじゃない?」 薬草学に長けたターシャが口を出す。ロウィーナはそうだったわと頷いた。「記憶を戻すほうなら、ベラドンナを入れちゃだめだった。だけどそういったハーブの魔法は時間とともに解けるから、ふつうはわざわざ作らないのよ」
「記憶をあれこれする魔法はドルイドが得意だったわね。ロックリン家にも伝わってるはずよ、あの書……」 ターシャは訳ありげな微笑みをロウィーナに向ける。「”黒の魔導書”。あれのせいで多くの魔女が高いプライドを圧し折ることになったわ。まあ、でも、今ではちょっと時代遅れね」
「あいつらの頭は中世で止まっているのよ」 ロウィーナは憎々し気につぶやいて、ツンと顎を上げた。
その夜中、各々が部屋に戻ってそれぞれの研究や遊びに没頭している時間、サムが眠っていることを期待されている時間に、彼はこっそりとベッドを抜け出してキッチンに忍び込んだ。用意したリュックサックにパンと果物を詰め込む。早くディーンのところに戻りたかった。空腹で不安な思いをさせたくないし、新しいランプを灯して暗闇を払ってやりたい。それになにより、彼と話がしたかった。記憶がなくてもかまわない。彼の声を聞いていたい。彼にどうして僕とキスをしたのと尋ねたいし、どうして僕がキスをしたのかを話して聞かせたい。もう一度キスをさせてほしいといったら彼は頷いてくれるだろうか。サムは期待でうずく胸を押さえた。断られないだろうという確信がそのうずきを甘いものにした。
「サム?」 暗がりからロウィーナが現われてサムの心臓は押さえたまま止まりかけた。冷蔵庫のドアを開けてうずくまる養い子をしばし見下ろして、ナイトドレスにローブを羽織った彼女はふと目元をやわらげた。
「眠れないのね。儀式の話をしたから」
「う、うん。そうなんだ。喉が渇いて……」 サムは冷蔵庫のドアを閉めて立ち上がり、足元のリュックを蹴って遠ざけた。暗いから見えないはずだ。
「心配することはないわ。あなたはただそこにいて、”死の書”にサインをすればいいだけ。あとは私たちの長い祝福を聞いていればいいのよ。夜が明けるまでね」
「勉強はたくさんさせられてるけど、夜更かしの授業はなかったな」
「何をいってるの。あなたが毎日遅くまで本を読んでいること、呪文や魔法陣の勉強をしてることは知ってるわ」 ロウィーナはそういってサムを驚かせた。彼女は手を伸ばしてサムの伸びた前髪を撫でつけてやった。
「情熱のある、熱心な生徒を持って光栄だわ。あなたはきっと、偉大な魔法使いになる。私にはわかる。あなたがほんの赤ん坊のころからわかってたわ」
「森で僕を拾った時から?」
んー、とロウィーナは目を細めて考えるふりをした。「やっぱり、あなたが自分の足でトイレまで歩いていけるようになった頃かしらね」
サムは笑って、自分を育てた魔女を見つめた。彼女の背丈を追い越してもうずいぶん経つ。彼女がサムの身体的な成長について何かいったことはなかった。けれど時々、彼女が自分を見上げる目が、誇らしく輝いているように思える瞬間があって、サムはその瞬間をとても愛していた。
「ロウィーナ」
「なあに」
「僕、成人するんだね」
「魔女のね。法律的にはまだ子ども」
「ロウィーナのおかげだ。僕、あなたの子どもであることが誇らしいよ」
ロウィーナの目が輝いた。
「まだまだ独り立ちはさせないわ。もう少し私のしごきに耐えることね」
「覚悟しとくよ」
ロウィーナは冷蔵庫を開けて水のデカンタを取り出した。キッチンを出ていこうとする彼女の柳のような後ろ姿に息を吐いて、踏みつけていたリュックを引き寄せる。何か思い出したようにロウィーナが振り向いて、サムは慌ててまたリュックを後ろ脚で蹴った。
「いくらでも夜更かししていいけど、明日の朝は狩りに行っちゃだめよ。食事の支度は双子に任せるから」
「なんで?」
ロウィーナは肩をすくめた。「ロックリン家のギデオン。彼が死んだのは夕食の時にいったわね。死体が森で見つかったのよ。彼らの領地は森の東側だけど、ハンターはそんなこと気にしないわ」
サムはギクリとした。「ギデオンはウィッチハンターに殺されたの?」
「魔女を殺せるのはウィッチハンターだけよ」
「だけど、そんなのニュースになるだろ」
「正当な捕り物ならハンターは死体を残さないし、カトリーナの様子じゃ何かトラブルを隠してる。だけど巻き込まれるいわれはないわね。しきたりだから、明日の儀式には彼ら――生き残った二人の嫌味なロックリン家――も呼ぶけれどね。森にはハンターがひそんでいるかもしれない。目撃者がない状況でハンターと遭遇したら、やつらがいうところの違法行為がなくても逮捕されるわよ。だから、サミュエル、明日の儀式にみんなで行くまでは、森に入っちゃだめ」
「わ、わかった」
ロウィーナが行ってしまうと、サムは念のために一度部屋に戻って、ベッドサイドのランプを付けた。それから温室に忍び込み、ハンガーに吊るされているマンドレークを一根、それと必要なハーブを掴んでリュックに詰める。温室の裏口からこっそりと抜け出したサムは、二階で休むロウィーナに心の中で詫びながら、パーカーのフードを深くかぶって、まっすぐ森へ向かった。
◇ ◇ ◇
ツイッターにも書いたけど設定だけは壮大。このあと・というかいま書いてるのは三部作のうちの一部でディーンとは別れて終わる。そしてサムは魔女の権利向上のために戦う革命戦士もどきになり、ハンターのディーンとは敵対関係に。。というロミジュリな。でも大ボスはUKの賢人か悪魔かチャックにでもして魔女もハンターも同じ側で戦うんだな。(そのあたりはボヤボヤ)最終的な問題は二人が兄弟だってどうやってばらすか、ばらした時の反応はどうするかだけど、その時にはもうやることやっちゃって覚悟できてるサミさまになってるだろうからきっとなんとかなる。
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06090046
あるところに、それはそれは醜い姫がおりました。顔には幾つもの爛れた火傷の痕があり、目や耳は聞こえていましたが、人間が一目見ればバケモノ!と声を上げ逃げてしまいそうな、そんな顔でした。醜い姫は国の外れ、森の中で、真っ黒な面を被った魔術師の男と二人、暮らしていました。
姫は、街に住むことは出来ません。危ない場所だから行けない、と男に言われ、姫は素直に森の中、何もない狭い小屋で、野生の動物や花と戯れながら、日々を過ごしていました。
姫と男が住む国は、気弱な王と、それはそれは美しい王女が納めている国でした。元は普通の国だったその場所は、王女によって段々と変わっていきました。
彼女は王に成り代わって国の仕組みを変え、美しさこそが全てである、という法律をもとに、国を作り替えました。
美しの国、と呼ばれたその国は、6歳になった日、見た目の美しさで、社会的な地位が決められます。
その地位は、一生変わりません。見た目がとても美しくなって、上にのぼっていく人も稀にいましたが、皆、醜いものは醜いものに与えられた貧民街で泥水を必死に啜り、美しいものは美しい場所で美しい景色を見ながら、贅沢な暮らしをする、世界が光と影に真っ二つ。そんな国でした。
「相変わらず、あの国は醜いな。」
「あら、新聞を読んでいるの?」
「あぁ。天気が���りたくてね。もうじき雨季が来る。今日は林檎を見に行こうか。」
「やったぁ!行く行く!」
姫には、幼い頃の記憶がありませんでした。自分が誰から産まれ、なぜこんな顔になり、この一見不気味な男と暮らしているのか、全く分かりません。男に聞いても、「森で拾った。」としか言われなかった姫は、時々男が持って帰ってくる新聞や本、そしてさまざまな森の植物、動物を見ながら、色んな知識を付けました。
魔術師の男も、姫の前で面白い実験をしてみたり、野生動物を捕まえて捌いてみたり、常に好奇心を満たしてやろうと楽しいものをたくさん見せました。
姫は、側から見た自分の顔がとても醜く、国では酷い目に遭うことを知っていました。美しいものこそ全て、という価値観に染まりきった国の人間とは違い、姫の顔を気にせず、ただ何事もないように過ごしてくれる男は、姫にとって、かけがえのない人でした。
男は、姫と出会ってから一度も、仮面を外したことがありません。真っ黒なカラスのような嘴のついた仮面を被り、眼の部分も暗くてよく見えません。
でも、姫は、例え、その仮面の下を一度も見たことがなくても、男のことが大好きでした。
「魔術なんてものはね、本当は無いんだよ。全部、科学で説明ができるんだ。」
「科学?」
「そう。皆は知らないが、病気だとか、飢饉なんかも全て、科学で解決するんだよ。」
「それって素敵!よく分からない迷信とか、思い込みに縛られているなんて、馬鹿みたいよ。」
「君は賢いな。さ、早く眠ろう。明日は16歳の誕生日だろう?収穫をして、君の大好物を作ってあげよう。」
「本当!?楽しみ、早く寝なくっちゃ!」
その日の夜、男は、小屋の外の気配に気付いてゆっくりと起き上がりました。隣のベッドでは、気持ちよさそうに寝息を立てる姫がいます。
男がナイフを手に玄関を開け、人影目掛けてナイフを突きつけると、そこには、ガタイのいい男が一人立っていました。
「なんだ、アンタか。」
「物騒なお出迎えだな。久しぶり。」
「姫はもう寝てる。外で話そう。」
仮面を外した男が、訪ねてきた男からタバコを貰い、肺に深く煙を吸い込んで口からぼわり、と吐き出しました。夜の闇に、薄ら白い煙が燻り、溶けていきます。
「誕生日だから、様子を見に来たのか。」
「あぁ。あれから10年経ったんだな。」
「立派に育ったよ。昔から変わらず、綺麗な人だ。」
「...そう、だな。」
「用はそれだけか?」
「いや、これを、姫に。と思って。」
「...生花のブローチか。は、クリスマスローズを選ぶなんて、趣味が悪い。」
「そう責めないでくれ。俺はあの日からずっと、姫を忘れず想って生きてきたんだ。」
「まあ、そのおかげで今ここに姫がいるんだ。責めやしないよ。」
「じゃあ、俺はもう城に戻るよ。夜明け前には戻っておかないと。」
「待て、これ持ってけ。」
「...変わらないな、お前も。ありがとう。帰りがてら食べるよ。」
ガタイのいい男は、渡された包みを懐に入れ、後ろ手で手を振りながら夜の闇の中へ消えていきました。仮面の男は仮面とブローチを抱えたまま、満天の星が浮かぶ空をぼーっと眺めていました。星の光が瞬いて、時折地面へ落ちてきて、木に実った沢山の果実を照らしました。
姫は、美味しそうなパンの焼ける匂いで目が覚めました。溶けたバターと、蜂蜜とミルクの匂い。飛び起きてキッチンに行けば、エプロン姿の仮面の男が姫を抱きとめ、「おはよう。」と言いました。
「おはよう。今日の天気は?」
「快晴さ。魔法の力でね。」
「ふふ、昨日は夕焼けが綺麗だった。だから晴れたんでしょ?」
「バレてたか。さぁ、ペテン師特製の朝食ですよ。席について。」
「はぁい。」
「「いただきます。」」
姫は手に持ったカゴへ、もぎ取った林檎を一つ入れました。もう5個、6個ほど入ったそのカゴはずしりと重たく、姫の目にキラキラと輝く群青が写ります。
「今年も綺麗に実ったね!」
「あぁ、10年目ともなると安定するね。出来がいい。」
「はぁ、早くおじさんのアレが食べたいわ。」
「支度はしてあるよ。林檎を小屋へ運んでくれるかな。」
「はぁい!」
普通の林檎は火よりも濃くて、血のように赤いものだと、食べたことがなくとも本で読んで姫は知っていました。ただ、男の育てる林檎はどれも群青色。一眼見ただけではくさっている、と思わなくもない毒々しい色をしていました。でも、勿論毒などありません。姫は毎年、この林檎を、男の一番得意な料理で食べているからです。
「出来るまで眠っているかい?」
「ううん、見てたいの。だって今日は、私の誕生日だもの。」
「分かったよ。」
しゃく、しゃりと大きめの角切りに切られた林檎。瑞々しいそれよりも、姫はたっぷりの砂糖で煮込まれて、飴色になった林檎の方がずっと美味しそうに見えるのです。そう、姫は男の作るアップルパイが、世界で一番好きでした。
「さ、あとは焼けるのを待つだけ。」
「この待っている時間、狂おしいほど愛おしいわ。」
「こちらへおいで。」
「...なぁに?」
彼らの住む国では、16歳の誕生日は特別なものとして扱われていました。社会的地位が決められてから10年。顔の美しい者たちがそれはそれは盛大に祝う誕生日として、どこかの祭りのように盛大に騒ぐのです。
男は、クローゼットの奥から、大きな箱を取り出しました。姫の目は期待にキラキラと輝いています。埃の被っていないその箱を開け、姫は、嬉しさのあまり悲鳴を上げました。
箱の中にあったのは、純白のウェディングドレスでした。姫が物語の中で何度も見た、幸せなお姫様が王子と結ばれて、そして祝福の中で着るドレス。シンプルで模様も飾りも何もない、上品なデザインでした。
つやつやした生地を恐る恐る触って、手のひら全体で触れて、頬擦りしてみました。気持ちが良いその絹に顔を埋めて、そして、仮面の男を見上げました。姫の目には涙が揺蕩って、今にも溢れそうに膨らんでいます。
「どうした?」
「私、こんな綺麗な服、着ていいのかな。」
「君に着て欲しくて、君のために作ったんだ。」
「でも、私、」
「出会った頃からずっと、君は美しい。生まれてきてくれたことを、祝福したいんだ。それに、私は魔法使いだよ。いくらでも夢を見させてあげられる。騙されたと思って、着てくれないかな。」
「っ、分かった、大好きよ、おじさん。」
男はカメラを取り出して、中にフィルムを入れました。庭に置いた白いテーブルとチェアー。そして、姫の大好きなハーブティーにアップルパイ。外で待つ男の前に、着替えた姫が現れました。
純白のドレスに身を包んだ姫は、男が思わず見惚れてしまうくらい、それはそれは美しい姿をしていました。男は嬉しそうな声色で姫へ色々指示をし、座らせてみたりしゃがませてみたり、色々なポーズで写真を撮りました。
姫は写真が嫌いでした。でも、今日くらいは、綺麗な服を着た姿くらいは、せめて首から下だけでも、思い出として撮っておきたい、そう思って、涙を拭いながらカメラに向かって笑い続けました。
お腹いっぱいアップルパイを食べた姫は、日が沈む頃にはすっかり眠りに落ちてしまいました。キッチンの机の上には、現像された写真たちが何枚も散らばっています。その写真に写る姫の顔には、爛れた痕も、傷も何もなく、まるで白雪のような肌に、真っ黒で艶めかしい黒髪、熟れた正しい林檎のように赤く色づいた小さな唇、まさしく姫と呼ぶにふさわしい可愛らしい娘が写っていました。
「10年も掛かったよ、ごめん。」
そしてその夜、森に火が放たれました。男は姫を抱え、森の奥、人知れず作っていた岩の洞窟に逃げました。真っ赤な炎が青い林檎の木を包んで、飲み込んでいきます。
姫は震える唇を噛み締めて、その光景をただ見ていました。
「私が、醜いから、森を焼かれたの?」
「違うよ。君は悪くない。」
「おじさんの林檎の木、沢山リンゴが実ってたのに、燃えてしまう。」
「大丈夫だよ。落ち着こう。ゆっくり3数えてごらん。」
「......さん、にぃ、いち、」
数を数え、男のかけた術によって眠った姫を、男はそっと洞窟の奥へと寝かせました。被っていた仮面を外し、彼女へと被せ、洞窟へも術をかけた男は燃え盛る木々を見ては笑い、火のついた木を四方に投げ、むしろ森に広がる火を手助けしました。
「燃えろ燃えろ。これでいい。はは、ははは!」
森は延々と燃え、舞い上がった青銀の灰が風に乗せられ舞い上がって、街の方へと流れていきました。
王女は爪を噛みながら、城の中で怒鳴り散らしていました。10年前に殺したはずの姫が、生きていると鏡に知らされたからでした。
王女はその日も日課を済ませるべく、鏡の間で鏡に話しかけていました。
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは?」
『......おぉ、なんということ、この世で一番美しいのは、貴方の娘、白雪姫です。』
「何言ってるのよ、あの子は10年前に死んだわ。」
『いえ、生きています。街の外れ、森の中で自由に暮らしています。』
「なぜ10年もわからなかったの!?」
『強い魔力を感じます。』
「まぁいい、ちょっと!」
そばにいた側近の、ガタイのいい家来を呼びつけた王女は、冷酷な顔で一言、言いました。
「夜の間に火を放ちなさい。」
「お、王女様...しかし、あの森は...」
「焼け野原になれば、醜い者たちに土地を与えて畑にでもすればいい。早く火を。燃やし尽くして更地にして、殺すのよ。」
「......仰せのままに、王女様。」
城に突然の来訪者があったのは、火をつけた次の日の朝でした。王女は、呼んでも誰の姿も見えない城の中を、カツカツと苛立った足音を鳴らしながら歩いていました。
そして自室に戻った王女の前に、全身が黒い男が現れたのです。
「おはようございます、王女様。」
王女は固まりました。その男の、口の端の裂けたような傷痕と、色の違う左右の瞳、そしてその卑しい笑顔、神聖な城になど絶対入れるはずもないアシンメトリーな醜い顔には、嫌と言うほど見覚えがあったからです。
「あぁ、やっぱ覚えてた��そりゃそうか、自分の子供殺させた相手忘れるほどバカじゃねえな、さすがに。」
「何をしにきた。」
「お礼を。」
王女のベッドへ勝手に腰掛け、タバコへ火をつけて吸い出す男。困惑したままの王女を見て、心底楽しそうな笑顔を浮かべた男が、謎解きを始める。
「まずは10年前のお礼。娘の美しさに嫉妬したアンタの目の前で娘の顔に薬品ぶっかけて、その後一旦解放した俺を襲って、死体奪って、こんなご褒美までくれて、どうもありがとう。」
にこにこと上機嫌に笑いながら、男は昔を思い出していました。
鏡によって娘の美しさを知らしめられた王女は、6歳になる頃、呪術師の男に顔が醜くなる呪いをかけさせ、そして失望のあまり娘が自ら命を絶った、と、そういうストーリーを作り上げていたのでした。
勿論手を下した男も、二度と街を歩けないよう顔を傷つけて、トドメを刺させたつもりでした。
「10年前、アンタが娘の死体だと思ったあれは、俺が術をかけた豚の死体だよ。」
「な、そんな...確かに、鏡は死んだと、」
「何のために俺みたいな呪術師がいると思う?アンタみたいな醜い人間の心を騙して、呪うためだよ。ははは。」
高笑いが止まらない男は、ゆっくり瞬きしながら王女に近付き、煙を吐きかける。
「なぁ、王女さんよ。引き連れてるお供はどうした?」
「!!!まさか、それも、お前が...?」
「くく、ははは、あはははは。お前ならあの森を焼くって、分かってたからなぁ。俺は。」
王女は慌てて自室の窓に駆け寄り、バルコニーに出て外を見下ろしました。城の外、普段は美しい者たちが仲睦まじく集っている広場が、夥しい数の倒れ込む人々で埋まっています。
「10年間ずっと呪い続けたんだ。人も、土地も、何もかも、終わり。もうこの国は死んだ。」
「嘘だ、そんなはずは...貴様!」
「足掻くなって。もう、あとアンタが死ぬだけだから。」
男が人差し指を王女に向け、そして、オッドアイを見開き、何か言葉を呟きました。ニヤリ、と歪められた口角が釣り上がり、耳まで繋がった痕が引き攣れました。
ふわり、と浮いた王女が恐怖を顔に浮かべ、そして、男の指の動きと一緒に左右に揺らされ絶叫が城に響きます。
「さようなら。世界で一番醜い、王女様。」
下を向いた人差し指に操られるまま、王女は地面に顔から落ちていきました。男がバルコニーから下を覗けば、恨みがましい顔で見上げている王女がいます。楽しくてしょうがない男は、王女目掛けてバルコニーに置かれていた鉢植えを全て落とし、そしてスッキリした面持ちで城を後にしました。
男の育てていた青い林檎は、呪いの林檎でした。摂取しても、灰を吸い込んでも、育った大地さえ猛毒になる恐ろしいものを、男は森いっぱいに広がるまで育てていたのです。
ただ、男と、そして姫だけは、守りの呪いをかけたアップルパイを食べ続けていたので、この世界でも無事に生きられる。そんな理不尽すら、男は厭わないほど、この国を、人を嫌い、呪っていたのです。
死体の転がる小綺麗な広場を、男が楽しそうにスキップしながらかけていきます。転がる死体の中には、かつて姫と男が逃げるのを手助けした、あのガタイのいい男の姿もありました。
洞窟で丸二日眠っていた姫が目覚めた時、目の前には本の中でしか見たことのない海が広がっていました。今までは緑に囲まれていた姫は、また違う世界の自由を手に入れたのです。
そばに座って姫を見ていた仮面の男は、いつもと変わらない「おはよう。」を姫へと伝え、そのつるりとした頬をなぞりました。
いつもと違う感触に姫が目を見開き、己の顔に触れ、あふれる涙とともに男に抱きつくまで、あと3秒。
めでたし、めでたし。
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20180920_01
秋葉山登拝、遠州灘・中田島砂丘 ①
芭蕉
秋葉神社下社
ヤマジノホトトギス
唐代にタイムスリップしたかのようだった。
この大日如来の結ぶ法界定印は仏と人が一体の世界を示しているという。
全く違う造形を平気で並べてしまう感覚こそが日本的であるとすら思う。
頂上近くなり巨木が目立ち始める。
秋葉神社上社
遠州灘を望む。
ハートに火をつけて
オーブン粘土で植物の植木鉢などを作っているものの10kgで1万円程するのが趣味としては相当厳しくなってきており、調べてみると陶芸用の信楽の粘土は10kgで千円程だという。
どうしたもんかなと考えていると、私が子供の頃に両親が宿泊客向けに草木染めなどの創作のワークショップをしていたこと、その時に買ったカセットボンベで焼き物が出来る家庭向けの小さな陶芸窯の存在を思い出した…これだ。倉庫にほとんど使われないまま仕舞い込まれていたが、引っ張り出してみたところどうやら使えそうだということで、この一ヶ月ぐらい材料を調べたり買ったり作陶して乾燥させたりとちょっとづつ準備をしていた。
窯の説明書には平成7年と記されていて1995年、阪神大震災や地下鉄サリン事件の年である。岐阜の焼きもんどこの中小企業が特許取ったみたいなやつで、窯の内側の炉材に漂うアスベスト感に一度は心が折れかけたがどうやらセラミックファイバー製のようで大丈夫なようだ。この窯の情報がネット上に一つとして無く父親曰く、「半額やったけど買うたのウチだけちゃうか?」とのこと。
妙に事が早く進むなあといったこともあり、この窯を引っ張り出してきた時不思議な気分がした。家の倉庫深くに仕舞い込まれた火の力を秘めた箱、火の神の依り代を解き放つような象徴的な行為に思えたのである。
こりゃ火の神さん祀ってから焼かなという気持ちになり、浜松は秋葉山の頂上に鎮座する火之迦具土大神、カグツチを祭神とした秋葉神社の本宮へ麓の下社から登拝して御神符を頂くことにした。
深夜三時に出発して一般道で片道三時間。下社で朝っぱらから御朱印を頼むも快く書いて頂いた。達筆だ。
866m程の低山だが一時間半ぐらいかかった。一月程ブランクが開いたのと登山道が終止階段状なのも地味にきつい。
頂上より少し下った場所に秋葉大権現を祀った秋葉寺という古びてはいるものの山門脇に二体の立派な仁王像があるお寺があったのだが、坊さんが常駐しておらずかなり広い敷地や道場に誰もいないせいで異世界に入り込んだ気分になった。漂うドラえもんのパラレル西遊記感。拝んでいるとき真っ赤な大日如来像と鉈彫りの円空っぽい三尺坊が横からこちらをじっと見ていてソワソワした。上社で御朱印と御神符を頂き昼前には下山。
帰りに先日買った観葉植物の本に紹介されていた浜松のカクト・ロコという多肉植物のお店でテフロカクタス・ゲオメトリクスを購入。店舗自体が温室となっており、巨大に成長したサボテンの群れはまるで別の惑星の風景のようだ。どこか手塚治虫の造形感にも通ずるように感じる。まだ時間があったので丸源で肉そばを食べてから遠州灘の中田島砂丘へ。
大して中身も無いが 秋葉山登拝、中田島砂丘 ② へ続く。
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《企画展のご案内》
今年も、企画展「春を伝う」作陶展を開催いたします。こちら新潟の柏崎市では、丁度桜の見頃を迎える頃となり、この時期にこの企画展を開催できることを嬉しく思います。今年は、三人の陶芸家による春らしい心躍る作品群で皆様をお迎えいたします。多肉植物やサボテンなど、小さな鉢ものをメインとした作品が並びます。焼き物好きさんはもちろん、植物好き、動物好きさんにも是非ご覧いただきたい作品展です。あゝ春がきたのだなぁと感じることの喜びを皆様に。ご来場心よりお待ちしております。
「 春を伝う 」
会 期|2023. 4/1(土) 〜4/14(金)
会 場|ギャラリー水巣(ことりと内展示スペース)新潟県柏崎市松波3-3-28
時 間|14:00 〜19:00 ※木曜日のみ18:00閉店
お休み|4/4(火)・4/11(火)
※ 4/14(金)の最終日は、18:00終了となります。
土間を利用した小さなギャラリースペースで、伊藤コズエさん、平野照子さん、うすだなおみさんの作品を展示販売いたします。
また、展示初日より、三条市の食堂「ランブロワーズ」さんの焼き菓子を販売いたします。2種類のタルトと、カップにかけられる新作の「フチ猫クッキー」を販売予定です。猫好きさんへのプレゼントにもおすすめです!どうぞお楽しみに。
※狭い空間となります。お子様連れの方は、お怪我の危険性がございますので、くれぐれも目を離さずご注意くださいますようお願い申し上げます。
伊藤コズエ -Ito Kozue-
京都芸術短期大学 卒業。滋賀県甲賀市信楽窯業技術試験場デザイン科終了。��楽町から新潟市に移住。新潟市西蒲区越前浜にて作陶活動を開始。県内を中心にイベント出店、企画展、グループ展に参加。
※ 4/1(土)会期初日 在廊予定。
※伊藤コズエさんの作品のみ植物付きとなります。
平野照子 -Hirano Shoko-
宮城県出身。坂爪勝幸氏に師事し1997年より新潟にて作陶を始める。オブジェや雑器を中心に制作。2010年より自宅に工房を移し『ceramic studio apetope』として個展、企画展、イベント参加などの活動を現在も継続している。2022年6月より、宮城県丸森町にて『ギャラリーショップ草舟』を新潟より移設し開業。県内外のアート、クラフト作家の作品を企画展などで紹介している。
うすだなおみ -Usuda Naomi-
新潟市南区出身。京都精華大学美術学部造形学科陶芸専攻卒業。2003年 新潟市南区に築窯。2005年2009年 新潟西堀のギャラリーで個展。長女出産を期に、しばし制作から離れるが成長とともにイベント出店や子ども向けワークショップ等『やきもの納屋』の屋号で活動を再開。現在、県内外で個展、企画展、グループ展に参加。
ローカル食堂ランブロワーズ
新潟県三条市にございます、丁寧で美味しい食事を提供するかわいい食堂ランブロワーズさん。(私はこちらで苦手な青魚を克服しました。笑)魚もお肉もスイーツも珈琲も!何を食べても外れなし!リピート必至のローカル食堂です。
ことりと… LaLa Call℡ 050-7128-9499 IP電話の為時差がございます。長めにコールしていただけますと幸いです。
[email protected] (24時間以内に返信がない場合、PCアドレス受信拒否設定をされてる可能性がございます。ご確認をお願いいたします)
https://instagram.com/cotorito._
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. . かみ山陶器イベント戦利品① . 連休最終日、信楽のかみ山陶器 @kamiyama_touki さんで、ええ鉢ゲット🌵👍✨コレ全部半額‼️🤩 で、1つは先日、接ぎにチャレンジしたけど失敗に終わった、A. カプトメデューサの親木を即植え替え🌵 . #陶器 #陶器鉢 #植木鉢 #信楽焼 #かみ山陶器 #植木鉢dig https://www.instagram.com/p/B3wO3RyFh6I/?igshid=szyfkedtekc4
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晴ママと志希ちゃん
「やべ、もうこんな時間だ。家に帰らねーと」
あたしのラボで一緒に実験していた晴ちゃんが、スマホからの通知で思っていたより時間が経っていることに気がついたみたいだ。Physicsは専攻じゃないけど、ボールの回転とか運動についての実験のために模型を作って説明していた。サッカーへの興味も相まってかずっと一緒に喋っていた気がする。もっとも、あたしはスポーツを見るのはそんなに興味があるわけじゃないから晴ちゃんの話は大体流し聴きしていたのだけれども。
「それじゃな!」
いつも通りの挨拶、そんなのに飽きたのか気まぐれなのかはわかんないけど、意志より先に言葉が出ていた。
「ねーねー、今日晴ちゃんの家には誰がいるの?」
「ん?アニキ達は今日予定あるっていってたし、オフクロだけじゃねーかな。なんでそんなこと聞くんだよ?」
「じゃあさ、家に行ってもいい?どんなとこなのか興味湧いてきちゃった♪」
顔が露骨に嫌そう……というよりも、なんでわざわざ?みたいな困惑した様子だ。でも確かに家という場は仕事仲間のアイドルとしているわけではないから、そういう違いを見られたくないのかもしれない。
「いや……なんてことない普通の家だと思うけど、ホントに来るのか?」
「うん♪レッツゴー!」
はぁ、と一つため息をついて帰路につく晴ちゃんを後ろからついていく。優しくて断りきれないのをよーく知ってるから、最初からこのお願いが大体うまくいくだろうなー、とは思っていた。
ラボを出て事務所の外に出ると、日は傾いていて辺りを赤焼けた色に染め上げている。先を歩く小さな影を踏んで、見慣れない景色を後ろへと追いやっていく。
自宅の外見はなんてことない一軒家だった。二階の戸建て庭付きで、屋根付きの駐車場には三台分の自転車がそれぞれ置かれていて、一つだけサドルが低めの自転車がある。どれも似たようなデザインで、少し古めかしくなっているので上の兄弟からのおさがりがそのまま使われているみたいだ。車が本来置かれてあるはずのスペースが空いているため、家族の誰かはでかけているのだろう。表札の『結城』という文字は石に彫られていて、あんまり詳しくないあたしでも立派なものだとわかる。
簡素な両開きの門を開いて、晴ちゃんが扉の近くの植木鉢の裏から鍵を取り出して開けた。不用心だな、とは思うけれども子供たちがいつでも帰ってこれるようにしているのかな。と思うと少しだけ心が温かくなる。……もちろん、すぐ鍵を失くしてしまうから、って可能性もあるけど。
「ただいまー」
本来はお邪魔しまーす、って言って入るべきなんだろうけど、ここでも悪戯心が発動してこっそり入ることにした。玄関は家にいる人が少ないのかそんなに多くの靴はない。靴が並べられてるのは、海外暮らしがそこそこあった自分からすると不思議な感じだ。晴ちゃんのお母さんの黒いブーツと、すぐ出かけられるようのサンダルが用意されてある。側の靴棚の上にはお洒落な花瓶に白い花が生けてある。……何の花だっけ?さすがに志希ちゃんといえど、あんまり興味のないことは覚えていない。
「お帰りー、早く手洗ってきな。お菓子用意してるから」
晴ちゃんのお母さんの声だ。透き通ってて、綺麗な声だ。
「あ、そうだ。えーっと……友達連れてきちゃったんだけど、大丈夫?」
「そうなの?」
左の部屋からひょこっと顔が出される。髪を後ろに束ねている様子から料理中だったのかな。綺麗な瞳でまつ毛が長い……もしかしたら晴ちゃんに遺伝したのかな。晴ちゃんの前に二人の子供を産んでいるにしては、全体的に若々しい印象を受ける。元気で明るそう、それでいて聡明さもあるような人柄がよさそうな雰囲気だ。
「こんにちはー♪お邪魔しまーす」
靴を脱ぎながら答える。
「あら!もしかして一ノ瀬さん?」
「そうでーす♪」
「いつも晴から話は聞いててね~。実際一度会ってみたいと思ってたの!ささ、上がって上がって」
「余計な事言うなよ……」
普段どんな話をしてるんだろ?その辺りの話も聞けたらいーな♪
そのまま廊下を通ってキッチン兼リビングになっている部屋に通される。広めのテーブルには六人分のイスが揃っている。上に載ってある座布団とかでなんとなく誰が誰のイスに座っているかわかる。その中に一つだけ、真っ白なものがある。
「はい、一ノ瀬さん。どうぞ」
その椅子が引かれ、座るように促される。確か前に聞いた話では五人家族だったから、来客用の椅子なのかな。特に遠慮することもなく、座らせてもらうことにする。
「二人はどういう関係なの?」
「恋人同士でーす♪」
「ぶっ!!なんてこと言うんだよ志希!!!」
「あらあら、うちの晴がご迷惑をかけてない?」
「いえいえ~、むしろこっちが良くしてもらってくるらいで」
「オフクロも合わせるなよっ!ったく……」
気まずくなったのかとことこと、どこかへ行ってしまった。好都合といえば好都合だけど、自分で振った話題とはいえ少しだけ気まずいなー、と思っちゃう。
「すぐ戻ってくると思うから待ってて、飲み物はなににする?紅茶にコーヒー、オレンジジュースとコーラと牛乳ならあるけど」
「オレンジジュースで!」
「はーい」
透明なコップに紙パックのオレンジジュースが注がれ、あたしの前に置かれる。口をつけると濃縮還元ではない味が口から喉へと流れていく。こういうところでも子供たちに気を使ってるのかな、と思うとその恩恵をあたしが横取りしてるみたいで、悪いことしちゃったかな、って気になってしまう。
「さて、一ノ瀬さん」
「は、はい」
正面に座った晴ちゃんのお母さんがずい、とこちらによって来る。なんだか先ほどまでとは違う圧のようなものを感じて少し口ごもってしまう。
「単刀直入に聞くけど、晴と付き合ってるんでしょ?」
「……わーお」
いきなり確信めいたことを聞かれる。とっさにどう答えていいかわからずに目が泳いでしまう。
「あー、えーと、そのー」
「いいのよ、怒ったりしないから」
また圧が強くなる。笑顔とは裏腹に嘘をついたり誤魔化したりしたら許さない、と思わされてしまう。
「……はい、付き合ってます」
目線を伏せて答える。身体から変な汗が出てきて気持ち悪い。恥ずかしいのか緊張しているのか自分でもわからない。
「よろしい。私は別に女の子同士で付き合うことは反対じゃないよ。それもあの子のいい経験になるって思ってるから」
そう話す表情は穏やかで優しくて、我が子の成長を見守る良き母親って感じだ。あたしのママもそんな表情をしていたことがあったな、なんてことを少しだけ思い出した。
「でもね、遊びなら許さない。ガサツだし荒々しいとこもあるけれど、優しくてまっすぐで大切な娘のことを弄ぼうなんて、母親として許せるはずがないでしょ?」
「そ、そうですね」
背中から嫌な汗が噴き出してくる。もし以前のままの関係でぐだぐだしていたら、どんな目にあっていたか想像できない……というかしたくもない。そう思わせるほどに、強い瞳をしている。
「それで、一ノ瀬さんはどういうつもりで晴と付き合ってるの?一度聞いてみたくってね」
口調は穏やかで軽いけれども、真剣な表情だ。学会発表ですらこんなに緊張したことはない。
「ええと……晴ちゃんは真っすぐで、純粋で、からかい甲斐のある子だなーって思ってました。あたしとは違ってひねくれてもないし、それでいて他の皆に気を使える優しい子です。でも、そんなあたしの相手を楽しそうにしてくれて、いつの間にかあたしの冷めた心を少しずつ他の人から貰った愛を分け与えてくれました。だから、少しでも晴ちゃんの日常を楽しくできたらなって」
あたしってこんなに口下手だったっけ、って自分で思うくらいあたしらしくない口ぶりだ。その様子を見て、晴ちゃんのお母さんは腕を組んでうなづいている。
「なるほど。一ノ瀬さんも苦労してきたんだね。大丈夫!二人はまだ若いんだからいろいろ間違ったりもするだろうけど、そんなに晴のことわかってる��らきっとうまくいくって!なにかあったら相談してね!いつでも力になるから!」
「あ、ありがとうございます」
背中をばんばんと叩かれる。心配して圧をかけてくる母親から、急に姉御肌の友達みたいになった。
「なんだよー、二人でなに話してんだよ」
着替えた晴ちゃんがやってきた。渡りに船って言葉があるけど、まさしく海岸に現れた救いの船だ。
「なんでもないよ、晴ちゃんがかわいいって話」
「なんだよそれ」
あの後三人で取り留めのない話をしていた。晴ちゃんが昔の話をされるたびに気恥ずかしそうにしているのがなんともかわいかった。帰り際にうちの晴をよろしくね、って言われてしまった。晴ちゃんがいや今から送っていくのはオレなんだけど、って返してたのが少し救いにはなったけれども。
「はぁ……今日は疲れちゃった、母は強しってやつ?」
「オフクロが?うーん……確かに怒ると怖いけど、そんなことねーと思うけどな」
「……晴ちゃんとの子供を授かったら、あたしも強くなれるのかな?」
「子供ぉ!?」
後ろにいる晴ちゃんが大きな声を出す。さすがに気が早すぎるというか、早計だったかな。
「あたしは欲しいよ、晴ちゃんとの子供」
「そんな理由で子供を作るなよ……志希はもう十分強いだろ?」
そんなことないよ、って言えない自分が少しうらめしい。でも晴ちゃんの意見ももっともだ。そんな理由で産まれた子供はきっとあたし以上に捻くれて、雨の中を傘をささずに歩けるような子になってしまうだろう。ふと振り返ると、晴ちゃんがこちらを見ていたのか目があった。大きくなったらあんな風になるのかな、なんて思いを巡らせてしまう。それじゃ、あたしはどうなるんだろうな。
絶対に答えの出ない難問を頭に抱えながら、晴ちゃんを傷つけたらあの人が飛んで来るのかと思うとうかつなことはできないなと思う。それでもなお、
「んっ」
こうやってキスしたりするのは抑えられない。これが恋心なのかな、と新しい発見に心が躍った。
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【SASRISE インド旅行記15】
ガンジス川沿いのホテルにチェックインして、重いバックパックを置いてから、手ブラでバラナシの街を散策に出掛ける。 相変わらずそこらじゅうの子供から大人まで話しかけてくるが、ホテルの客引きが声を掛けてこなくなったので少し楽になった。 この街に到着してから暫くは重いバックパックを背負って歩いていたので、新顔なのがバレバレだったのであろう。
「ジャポネーゼ!ジャポネーゼ!」
バラナシの中心地のメインガートと呼ばれるガンガー沿いは日本語で話し掛けてくる客引きが多くめんどくさいので、観光客の少ない地元の人たちが使うマーケットを歩く。
マーケットを暫く散歩していると、ひとりの悪そうな露天の奴 「チャラ男」が絡んできた。
真っ黒に焼けた肌に折れた前歯が印象的なサングラス野郎だ。
今日は全く露店の物が売れないから店を閉めて、お前にこの街を案内してやると言う。どこで金をせびってくるかわからないので、とにかくノーノーノーと冷たくあしらうが、懲りずにずっと付いてくる。
しかし、あまりの暑さと「ここのチャイはうまいぞ」のセリフに負けた。
6畳くらいの小さなチャイ屋さんの中に地元の人達が円形状に10人くらい座っている。僕もその中に押し込まれ、ゆっくりしていけと言われる。何かヒンディー語で怒鳴り散らした会話が飛び交っている。客の年齢層は幅広く怖そうな人も優しそうな人もごっちゃごちゃだ。
チャラ男が教えてくれる。貧乏もリッチマンも色々な身分の様々な職業の人たちがこのチャイ屋に集まってきて、政治について熱く語っているらしい。 たしかにそんな風に見える。激論しているそのど真ん中に行けと店の中心まで押し込まれる。いやいやいや、この熱い討論を邪魔しちゃいかんでしょと躊躇したが、店の中心の天井部には扇風機があった。ゲストの僕を涼ませようと気を使ってくれたのだ。激論していた皆さんは僕が真ん中に押し込まれるとスッと穏やかな顔になった。日本からのゲストだとみんなに紹介されると、日本の事を色々と聞かれる。そして、みんな自己アピールをしてくる。
クッキーとチャイを奢ってもらう。
日本のタバコとインドのタバコを交換する。ここでも日本のタバコ(メンソール)は人気だ。
隣に座っていた35歳のおじさんは数学の先生だと言う。何歳の子供を教えてるの?と聞くと、生徒は子供から80歳くらいまでだと言う。インド人は勉強熱心なんだなあと感心。日本は数学なんて子供の時に勉強して大人になったらみんな見たくもなくなるもんだ。
暫くお店の中のお客さんたちと楽しく話した後、チャラ男が外に出ようと言う。こいつの目的は最終的には絶対金なので、警戒心を元に戻して、もう何も要らないよと断り続けるが、しつこくついてくる。
あまりの暑さと「ここのラッシーはうまいぞ」のセリフに負けた。
本場インドのラッシーも飲んでみたかったので頂く。確かに美味かった。インドのラッシーは飲むと言うより食べると言った方がいいくらい食感がある。日本円で30円くらいだったが300円払ってもいいくらい美味しかった。
ラッシー屋さんも出てくる器は素焼き(植木鉢みたいな)なのだが、使い捨てだ。飲み終わるとわる割って捨ててしまう。手間とコストを考えたらプラスチックや紙コップの方が良いのではないかとも思ってしまうが、伝統文化なのかインドらしい雰囲気があっていい。
ラッシーを頂いた後も、さらにチャラ男は付いてくる。 常時ハイテンションなので面倒くさい。。。
今度は土産屋を案内してきた。金を使わせる本性出してきたかと思い、「ノーノーノー」と連呼して強く断るつもりだったが、「ノー」だけで呆気なく諦めたので拍子抜け。
次には、ガンジス川への近道を教えてやるからついてこいと、人ひとりしか通れない迷路のような狭い路地を暫く歩く。ここで迷子になった 帰れないなぁ。
ガンジス川に出ると人気の無い静かな場所だった。
汗ダクになった体を休めようと日陰になった川沿いの雑草に腰掛ける。 ガンジス川では牛と人間が混浴している。
チャラ男はボートに乗らないかと誘ってきた。300円で乗せてやると言う。 チャラ男は露天もやってるがボート屋も手伝っているらしい。バラナシのガンジス川には無数の手漕ぎボートが停泊していて、この街では人気のアトラクションだ。ボート屋は手のひらにタコが出来ていて硬くなっている。街で話したボート乗りはそれを自慢げに見せてくる。チャラ男にも手の平を見せてもらったが、ちょっとだけタコがあった。確かに本業ではなく、手伝っていると言ったレベルの硬さだった。
ボートには乗ってみたかったが、まだこのチャラ男を信用していないので、抵抗のできなくなるボートの上は遠慮した。何度も何度も誘ってくるが断る。
時々、目の前を通る観光客にもボートに乗らないかとしきりに絡んでいる。絡み方がチンピラ風のオラオラなので、みんな逃げていく。それじゃ無理だろと心の中で思っていたが、チャラ男はお構い無しにガンガングイグイ絡んでいる。
チャラ男は隣に座っている僕の事も材料に使い始めた。日本人の僕の事をベストフレンドだと言って場を安心させたり、僕が1人でボートに乗れないからお前も一緒に乗ってやってくれないかなどと、勝手な事をベラベラと話す。
色々な観光客がいたが、白人はノーとハッキリ断るのも軽くあしらうのも上手い。日本人はモゾモゾして曖昧な返答をする。確かに日本人はカモにしやすそうだ。
ボート乗りのインド人視点で人間観察できたので暫くは楽しかったが、いい加減嫌気がさしてきたのでその場を立ち去ろうとすると、電話番号を教えてきた。夜になったらプジャーというお祈りの儀式がガンジス川沿いであって、それをボートから見せてやるから電話しろと。僕の電話はインドで使えないから意味ないけど、OKと返答してやっと解放された。
結局、本当はいい奴なのか悪い奴なのかハッキリ分からなかったが、
僕がバラナシにもし産まれてたらきっと友達で、一緒に観光客を絡んでたかもしれない。テンション高くて暑苦しい奴だったけど何となく波長の合う奴だった気がした。
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200903 庭ラジ#65
9月に入りました、そろそろ暑さも落ち着いてきますかね?
・嫌いやわ夏
・暑さ対策としては・・・ない
・エアコン6月くらいからつけてた
・アイス、エアコン、外に出ないことになっっちゃう
・買い物してて体力持っていかれるから長いこと買い物できないってのが悩み
・アルバムリリーシュ(ス)して今週末からツアーも…(わかった、わかったから)
・お互い体調に気をつけていきましょう
・よし!それでは今夜もRadioGARDENはじめていきましょう!
ー
ふつめる
「観葉植物をお水をあげるタイミングについて。夏場は毎日、冬場は月一とかいいますが、植木鉢が軽くなってから水をあげてください。これは夏場でも冬場でも同じで、根腐れしません。お水をあげるときはたっぷりと。観葉植物は光が好きなので、明るい場所においてください。直射日光は避けてください、葉焼けを起こします。冷房や暖房が直接当たる場所もさけてください、乾燥も大敵です。たまに霧吹きではっぱに水をかけてあげると喜びます。観葉植物が気になるのでこれからも聞き続けます」メール
・観葉植物が気になるから聞くって、よかった〜観葉植物の話して
・植木鉢が軽くなったら、ってあからさまに軽くなるの?
・たっぷりあげるの怖い、それで2回やっちゃってるから( 190627 永瀬廉濡らす / 200730 観葉植物全うする )
・(∂ω∂)デリケートね、葉っぱのみなさんは
・霧吹きを買ったれんれん ちょくちょくあげてるんだけど…
・お水あげるタイミングと量が課題
・(∂ω∂)植木鉢持って軽くなったっていう、そもそものこんぐらいが軽くなったこんぐらいが今お水あげんでいい重さとかわからんから〜
・これからもきいてほしいな、ラジオ
・今は植物調子いいです!
「先日ZIPで伊藤健太郎さんが岸くんファンで、はじめましてで岸さんの話をしたといっていました。具体的にはどんな話をされたのでしょうか?」メール
・「岸さんってどういう人なの?」「俺岸さんめっちゃ好きなんだよね〜、絶対いい人じゃん、会ってみてえわー」っていってて
・ただ単に弱ペダの中に岸ファンがいたよってだけです
・ごめんね〜、特になかったわ、思い出したらまたいうね(やさしい)
「関ジャニのファンであるエイターです。村上くんの舞台If or NEO配信のときに、キンプリが大のお気に入りで度々名前を出していました。(廉:お〜!うれしい!)その中で自分の派閥をつくるなら村上くんは神宮寺を派閥にいれたいといっていて、永瀬くんは大倉派閥に入りそうといって嫉妬していました。この話をききながら、去年の音楽特番で神宮寺くんが上着を脱がされていて(廉:宙船か!)村上くんは後輩にとってクセの強い先輩だと思いますが村上くんから後輩にガツガツいくことはないのですごく珍しいです。村上くんの影響でキンプリが好きになりました。神宮寺くん廉くん、村上派閥への加入を検討してみてください」メール
・何よ派閥って(笑)大倉派か村上派かってことでしょ
・櫻井くんのアニキ会みたいなことかな
・大倉くん仲いいってだけでそんな・・・(あなた恋人にしたい1位に選んでましたけど?→ 200319)
・大倉くん派閥はなにわ男子ですよ、ズブズブですよ
・大倉くん派閥なのかな、掛け持ちOKですか?
・掛け持ちがダメだった場合、大倉くんと遊んでると村上くんに嫉妬されちゃうってことでしょ
・神宮寺は派閥なさそう
・村上くんと知り合いとご飯行ったから関わりあるっちゃあるけど
・じゃ、神宮寺くんを推しときますね
・そもそもなぜ神宮寺????
・村上派閥の現在メンバーも気になるし
・僕の加入は難しいっすね、村上くんは神宮寺をいれたいっていってるわけですから
・でも嬉しいね、村上くんが名前を出してくれたおかげでキンプリが好きってのは
・もっと名前をだしてくために戦略的加入もあるかも
・僕は戦略的加入を考えます
「7/30に更新されたFC限定動画Youゲームしちゃいなよ!で、叩いてかぶってじゃんけんぽんを見てわかったのは、しょうくんはじゃんけんで高確率で1発目にグーを出すようです。しかも2回連続で出してました。しょうくんにどうしてもじゃんけんで勝ちたいときは参考にしてみてください」メール
・よく見てるねえ、全然気づかんかった
・見てもらったらわかるように、あいつの反射神経鬼やから…
・ジャンケンで買ったとしても鬼の反射速度でぱって塞がれるから
・あいつの反射神経すごいよぉ、まじで強い、比じゃない
・ここぞというときに使うわ グーね
ー
曲:Break Away
ー
30分ver
思い出リクエストガーデン
リクエスト/Laughter Official髭男dism
Kingのやわらかハラミ(タレ)さんからです。「ヤッホー永瀬。ハラミが流してほしいのはラフターだよ。ハラミ、最近せっかく入った大学にも一度もいけないし、行動が制限されてイライラするしだらだら毎日すごしてたわけよ〜。多くの時間を好きに使えるからこそ自分を見つめ直して、いろいろな事に挑戦したいと思ったの。だからダンスサークルに入ることにしたの。ハラミね勇気出しました、永瀬ほめてほめて〜(以下略)」
・これあんま触れんほうがいいやつや…
・はんぱない、すぐ曲行ったほうがいい
・メール書いてある通り読んだのよ
・人前が苦手な人はこんな文書かないよ、やばいやばいやばい
・ラジオネームからゾワっとしたけど…クセとかじゃないのよね
・それかフワちゃんからメールきたかよね
リクエスト/僕のこと Mrs.GREEN APPLE
「助産師をめざしています。同じ職業をめざしている高橋海人くんのこと好きな友達に教えてもらったのがその友達でした。その友達も違う土地でがんばってることを思い、がんばろうと思いました」メール
・聴いたことある!一時期ハマってた
・か〜!(曲)思い出せない
・励ましあえる友達っていいよね
・お互い同じ夢をもって、キンプリのファンで、同じものをすきっていいよね頑張れるよね
・僕からもエールを送ります!がんばってください
ー
エンディング
・L&が発売中です
・弱虫ペダルが公開中です 足をおがごびください(また噛んでたな…萌)
雑学コーナー
男性の方から
「先日の庭ラジを聴いていて、車のナンバープレートには“へ”が使われないという雑学がありましたが、“お”と“し”と“ん”も使われません。“お”は、“あ”と形がにていて有事の際に判別がつきにくいから、“し”は死を連想させるから、“ん”は発音がしづらいからという理由だそうです。この4文字をならべると「おしへん」になりますが、推し変は厳禁だとアイドルを応援してる身としてはドキッとしてしまいます」メール
・なんでカタカナとかないんだろうね?
・ナンバープレートって数字は自分で決めれるけどひらがなはランダムなのかね
・推し変ね…そう簡単にしてほしくないものですけど
・「車の事故」と「推し変」だけは気をつけてということで
・お後がよろしいようで、ハハハハハハハ(廉が誰よりも笑ってるのでハッピーです)
ー
健栄製薬さんがスポンサーについた!めでたい
れんれんにオススメの観葉植物、エクセルのリストで送ったんだけどな…(業者)
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hyakumono1-1-2
ま、そうだよな。
こんな風に告白されても相手のことなんて何も知らないし、普通は断るわな。
『いや、ごめん……』
そう言って、逃げるように立ち去る。
彼女が居ないとは言え、流石に相手のことは知らない。
それに美人とはいえ、今は長い髪で顔が隠れていて、全身黒ずくめで、少し……いやかなり不気味だ。
暗い感じがして安達の好みではなかった。
息を切らし、だいぶ離れたところで振り返る。
女はライブハウスの前から動かず、しっとこちらを見ていた。
そして、次のライブの日。
いつも通り、客席はガラガラで。
女の姿が良く目についた。
これまでと変わらずに、こちらを見ている。
長い髪の奥に隠れた瞳が。
帰りは気が重く、足取りも重い。
手に持ったギターケースもずっしりと。
外に出てもしあの女が待っていたらどうしようか。
また懲りずに告白してきたら。
今度は断ったら逆上して襲い掛かってきたら。
そんなことを考えながら、ライブハウスの外に出る。
老朽化しているのか、軋しむような音が響く。
良かった、今日はいない。
大��く安堵の息を吐き、帰路につくことにする。
いや、待てよ。
今、視界の隅に何か黒い……。
ゆっくりと、背後を振り返る。
やっぱり何もいない。
どうもあの件から神経が過敏になっているようだ。
もうあの事は忘れて、今日は早く寝よう。
ガシャン。
踏み出した先で、植木鉢が割れる。
呆然と上を見上げると、アパートのベランダでスッと隠れる人影があったように思える。
地面にこぼれる土は、植木鉢にみっしりと詰まっていたようだ。
これが直撃していたら……。
恐怖で頭が真っ白になった安達は先ほどの人影を確認することもできずに、逃げるように駆け出した。
どうやって帰ってきたかすらも憶えていない。
それでも、何とか無事に家に着くことができた。
手早くカギを閉めて、友人達に連絡をする。
その返答も待たずに、震えながら布団に潜り込んだ。
結局の所、友人達はみんな気のせいだとか気にしすぎだとか偶然だとか、そんな気休め程度の返信ばかりだった。
実害が出ていないからか、それとも薄情なやつらばかりなのか。
でも、ただ一人だけ高校時代の友人が親身になってくれたのが救いだった。
その唯一話を聞いてくれた友人、ここでは坂東としておこう。
坂東は明るく活発な女子で、当時少し良いなと安達は思っていた事を思い出す。
正直、あの女とは正反対で好みの範疇であったりもする。
坂東にはファミレスで話を聞いてもらうことになっていて、その道中は何事もなく合流することができた。
『それってストーカーじゃない?』
『警察に相談したほうが良いんじゃないかなー?』
改めて話を聞いてくれて、真剣な表情でそう言ってくれる坂東。
話を聞いてもらえる、それだけで安達は気が軽くなった。
『実害が出てるわけじゃないし』
『気のせいかもしれないし』
薄情だと思った友人たちと同じことを口にする安達。
人に話を聞いてもらえてすっきりしたら、そこまで気に病むことでもないのではと思うようになっていた。
そんな安達の手を握って坂東は、
『何かあってからじゃ遅いんだから。
いつでも相談してね』
と。
安達は胸が熱くなるのを感じた。
相談する前は食事も喉を通らなかったが、気が抜ければとたん空腹が襲い来る。
とはいえ、かなり話を聞いてもらって更に食事に付き合わせるのも悪いと思ってテイクアウトで注文する。
すると、
『今日は私のおごり。
だから、元気出して』
と、安達の肩を叩く坂東。
そこまでは……と、思ったが、溌溂と笑う坂東に断りの言葉を口にすることができなかった。
坂東が会計と受け取りを済ます間、ガラスに映る自分の顔を見る。
青ざめて、憔悴しきっている。
視界の端、黒い何かが動いたような気がする。
気のせい気のせい、気にしすぎ気にしすぎ。
現にそちらの方向には何もいなかったのだから。
会計を済ませた坂東から、ドリアの良い香りがする袋を受け取る。
そうして今日の所は別れることになった。
また会うことを約束して。
何かあっても、何かなくとも。
来た時とは正反対の、軽い足取りで家路につく。
袋から漂うチーズとミートソースの香りに、すきっ腹が刺激される。
会って話すことができなければこんな空腹等も感じられる精神状態ではなかったであろう。
坂東に深く感謝をした。
と、ドリアをぶら下げた腕に柔らかいものがぶつかった。
人にぶつかってしまったようだ。
向こうは驚くほど軽く、突き飛ばしてしまう形になる。
すみません大丈夫ですか、そう声を掛けようとして、さっと血の気が引く。
あの女だ。
ドリアを拾い上げ、後ずさりする安達。
今日も黒ずくめで、立ち上がろうともせず。
じっと、黒髪の奥、こちらを見つめる瞳。
叫び声を上げて、安達は逃げ出した。
薄暗い部屋の中、頭を抱える。
あれは偶然?いやそんな事はない。
後をつけられていたのだろうか、坂東の言う通りストーカーなのだろうか。
しっかりと鍵とチェーンをかけて、窓の外を確認する。
誰もいない。
もしやと思い、ドアスコープも確認する。
やはり誰もいない。
そこまでしてようやく一息ついて、ひとまずは持ち帰ったドリアを食べることにする。
昨日から何も食べていないし、ドリアを見ると坂東の事を思い出して少し安心することができた。
スプーンですくいあげて、一口。
舌を刺すような刺激がして、吐き出す。
明かりをつけて確認してみると、ドリアにはタバスコが大量に振りかけられていた。
翌日、バイト終わりに坂東と会う約束をする。
本当はバイトを休もうかと悩んだけれど、会えるのは夜からということだったし、今日こそあの女がやってきてドアをこじ開けて入ってくるのではないかという想像に囚われて一人でいるのが恐ろしかった。
バイト先のコンビニ。
もうじきバイトも終わりの時間。
そこにもあの女は現れた。
どうしてこのバイト先の事まで知っているのだろうか。
恐怖に震える。
まだ、こちらには気づいていないのだろうか。
あの髪の奥の不気味な瞳はこちらを見つめてはいない。
『ん……?』
なんだろう、店の隅の天井を見上げている。
とにかく気づかれないように奥に引っ込む。
バイトはもう終わり間際。
気づかれないように脱出しよう。
監視カメラのモニターで相手の動向を確認する。
モニター越しに目と目が合う。
にたり、女が笑った。
『大変だったね、これでも飲んで落ち着いて』
ありがとう、という気力もなくマグカップを受け取る。
あの後、なんとか坂東と合流した。
近場であった坂東の家に上げてもらい、昨日別れてから起こったことを話した。
昔気になっていた相手の家に二人きり。
などと、思う余裕もない。
走って、話して喉はカラカラで。
受け取った、マグカップの中身を飲み干す。
痛い、熱い!
舌が、喉が!
これは、またタバスコか……何故……。
もがきながら、涙で歪んだ視界に映るのは並ぶ植木鉢。
奇麗に整列しているのに、一つ分ぽっかりと隙間が空いている。
ああ、そうだ……なぜ気づかなかったんだ。
このアパートはあの時の……。
『どうしたの?大丈夫?』
背後から近づいて来る坂東の声。
振り返れば、その手には鈍い輝き。
そして、腹部に焼けるような熱さが。
刺された。
そう思った時には包丁は引き抜かれ。
床が赤く染まる。
にたりと坂東が笑って、もう一度刃が振り下ろされる。
徐々に視界が赤に染まる。
消えゆく意識の中、窓を破る音と飛び込んでくる黒い塊を見た。
次に目覚めたのは病院のベッドだった。
何度も刺されていたが、臓器は傷ついておらず処置が早かったため何とか一命をとりと���たとのことだ。
坂東がなぜあんなことをしたのか、だが。
高校の時の同級生がいじめで自殺した、そんな出来事があった。
坂東とその生徒は付き合っていて、その首謀者であった安達が楽しそうな姿を見て許せなかったらしい。
とはいえ、安達は首謀者ではなく当時いじめを行っていた者の一人がバンドメンバーでそいつと仲がいいから勘違いされただけ、とのことだが。
ベッドの横、リンゴの皮をむく黒づくめの女。
口元に運ばれてくる、リンゴを咀嚼して飲み込む。
もちろん、タバスコの味はしない。
『ありがとう』
命の恩人に、そう感謝の言葉を告げる。
女は恥ずかし気に俯いて小さく笑った。
意外とかわいいんだな、安達はそう思った。
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2/11ノーギョ・ギョギョ・ギョギョー ラボラトリーズ ミーティング&マルシェ
明日はこちら!!
またもや旧グッゲンハイム邸にお邪魔します。
どんなイベントかと言いますと、学生とクリエイターが半年かけて神戸の農業・漁業にアプローチした成果発表会。合わせて地元神戸の農家や飲食店が出店するマルシェも開催!!美味しそうなものがたくさんです。
入場無料・予約不要なのでみなさまお気軽にどうぞー!
以下、イベントfacebookページより===
【ノーギョ・ギョギョ・ギョギョー ラボラトリーズ ミーティング&マルシェ】
【1月31日更新】
ようやく準備できました!神戸の農漁業について、神戸の学生さんたちと全国で活躍されているクリエイターたちがチームを組んで半年以上かけてアプローチした成果の報告会を催します。また農家さんたちやゲストを交えたみっちりトーク、神戸の農産品を使ったマルシェ、WS、書店などなど、盛りだくさんの「農漁業」について考える日となっております!是非ご参加くださいませ!
情報は下記のフォームで随時更新していきます。
https://www.facebook.com/events/2772471166139140/
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[招聘クリエイター]
濱章浩(グラフィックデザイナー/クリエイティブディレクター)、塩屋フィッシングクラブ(山内庸資:イラストレーター)、FARMSTAND+天宅 正(料理チーム+神戸市クリエイティブディレクター)森本アリ(旧グッゲンハイム邸管理人/音楽家)、ナカムラクニオ(「6次元」主宰/ディレクター)、川口瞬(「真鶴出版」代表)黒越啓太(設計デザイナー/graf)、吉田勝信(デザイナー)
◇日時◇
令和2年2月11日(火曜日・祝日)10:00~16:00
◇場所◇
旧グッゲンハイム邸
神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
JR塩屋駅徒歩5分
◇【ミーティング(報告会)】◇
10:00 開会
学生たちによるチーム活動報告
12:00 休憩
13:00 クロストーク
プロジェクトの活動や山、海、今後の展開など、神戸の農漁業をテーマに、学生、クリエイター、農漁業者の方々とトークを繰り広げていきます!
[トークvol.1]
テーマ:学生と考える農漁業の明日
今年度から新たな取り組みをはじめた「にさんがろくPROJECT」、トライアンドエラーを繰り返しながら、様々な試みをしてきました。その活動を通してみえる学生からの視点、クリエイターからの視点を交え、反省しつつ、展望を考察していきます。
登壇者:学生各チーム代表1名(8名)、小泉亜由美さん、川口駿さん、森本アリさん
[トークvol.2]
テーマ:ヤマトーク
実は、神戸は農地面積が全体の1/10と地方中枢都市の中では広大で、関西の農業生産額の順位も3位と農業が盛んな地域です。しかし、都市のイメージが先行していることから、神戸の農業はあまり認知されていません。その代わり、都市部への流通環境に優れ、新鮮な農産物を早く供給できるという利点もあります。これからの農業の在り方について、今年度の取り組みを交えつつ、議論していきます。
登壇者:黒越啓太さん、濱章浩さん、大皿純子さん、天宅正さん
[トークvol.3]
テーマ:ウミトーク
瀬戸内海に面し、関西の輸出入の玄関口でもある神戸は、漁業も盛んです。有明海に次ぐ生産量のある海苔や、昔から庶民に馴染みのあるイカナゴの釘煮、また新鮮なシラスも評判が良く、様々な魚が食卓だけでなく神戸のお店でも提供されています。昨今、下水処理の発達により、きれいな海になっている分、必要な栄養素が海に行き渡らなくなるなど、海を取り巻く環境がめまぐるしく変化しています。このような変化を踏まえつつ、より良い海のあり方を考察していきます。
登壇者:吉田勝信さん、山内庸資さん、尻池宏典さん、山田隆大さん
[トークvol.4]
テーマ:これからの展望
学生たちにとって普段あまり触れることが少ない神戸の農漁業について、知って、考えて、作ってみる、良い機会になったと思います。それは参加していただいているクリエイターの方々にとっても同じではないでしょうか。農業の未来や、これからも続いていく生活や社会との関わり、循環、環境など、農漁業を取り巻く課題に対して、アイデアを出しつつ、展望を話していきます。
登壇者:ナカムラクニオさん、服部滋樹さん(graf)、安藤美保さん(ネイバーフード)、山田隆大さん、平野拓也さん
16:00 閉会
※別途、成果物の販売(冊子、クラフトソース、お香なd)や活動の展示をする予定です。
◇【マルシェ】◇
[マルシェ参加者]moto vegetable farm(ポップコーン)、菜園生活かぐれ(野菜販売)、中野ファーム(野菜販売)、KOBE三浦ナーセリー(花販売)、無添加焼菓子 歩(焼菓子等)、農村labo(エナジーバー、シードカフェ、サツマイモポテトフライ)、菓子屋マツリカ(焼菓子等)、いなだ養蜂園(はちみつ製品)、IN THA DOOR BREWING(クラフトビール)、神戸萩原珈琲店127番地(コーヒー、フルーツサンド)、恋いちじく(いちじくスムージー等)、せと果(おはぎ等)、レピス(スープ、サンドイッチ)、ごはんやルリカケス(ごはん、粕汁)、畑のパン工房すずめや(手作りパン)、いたぎ家(ごはん)…他
10:00 開会
16:00 閉会
◇ノーギョギョ書店◇
神戸元町の本屋「1003」セレクトの農漁業をテーマにした書店ブースが登場します!
◇花鉢イラストWS◇
「イラストレーターが描いた植木鉢を持ち帰ろう!」
神戸の花苗農家の三浦さんが作っている花苗に、素焼きの鉢に気鋭のイラストレーターさんが描いたものをセットで販売いたします。もちろん一点ものです。当日はインスタレーションしながら描いていますので、ぜひのぞいて見てください。
参加イラストレーター:フジモトゴールド、ミヤザキ、安藤智
◇保育スペース◇
子供連れのお客様にも楽しんでいただけるように保育スペースを設けております。
◇会場装飾◇
中山実悠(神戸芸術工科大学・参加学生)
松本怜菜(神戸芸術工科大学・参加学生)
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御指名はいりました 2
ルキアが飯を食うのを見ているのが好きだ、と恋次は思う
遅くも早くもなく、出されたものを綺麗に平らげる。自分が焼き魚を食べようもんならグシャグシャにしてしまうが、ルキアは綺麗に骨だけを残す。
ソースの掛かったものであれば、皿中汚す自分と違いルキアの皿はいつでもソースなんかかかってなかったのではないかというくらい綺麗だ。
そのくせ
箸の持ち方だけ、子供みたいに下の方を持っているのが可愛い
と、いつも思っていた。
持ち方は正しいのだが、小さい子のように
かなり下の方を持って食べている。
「なぁ、あの添い寝のオッサンだけど」
「あぁ、0321号室?」
「……添い寝だけ……なんだよな?」
そう聞くと、チーズバーグディッシュのチーズの部分だけ箸で摘まんで食べようとしていたルキアの眉間にきゅっと皺ができた。
「うちは風俗じゃねぇっていつも言ってるのは誰だ」
「俺だよ。そーだよ、風俗じゃねぇ。だから心配してんじゃねぇか」
素直に言ったのにルキアはふふん、と唇を片方あげて笑った。
なんだその顔は。リルカに似てきやがったなコイツ。
「貴様がそんな心配するとは思わなかった」
「何だよその言い方」
「だってそうであろ? 私が苦手な客でも指名が入れば絶対やれとか断ってもくれぬし」
「店ん中のサービスならいいんだよ。添い寝だけは出張サービスだから心配なんだよ。何かあってもその場ではすぐ駆けつけられねえだろーが」
「……今更そんな事を言うか」
半笑いに呆れたような顔をして【愛すみるくこーひー】という最低なネーミングのカフェオレをずずずと態とらしく音を立てて飲む。
「私はあの人嫌じゃない」
「嫌じゃない、じゃなくて、そのオッサンと、その、」
「寝てるよ?」
「はぁ?!」
「添い寝サービスなんだから寝る以外に何をする?」
してやったりな顔のルキアが憎たらしい。
チッと舌打ちしながらルキアがとっておいたミニトマトを摘まんで口に放り投げた。
「あ!私のトマト!!」
「うるせぇチビ」
「貴様本当にむかつくな!私が最後にトマトを食べるの知ってるくせに!」
「おまえがそんな態度だからだろ?せっかく人が心配してやってんのによ」
「せっかく、などそんなうえから心配されるのはいい迷惑だ」
ふん、とルキアは俺から目を反らして今度はチーズのたっぷり乗ったハンバーグの部分を小さく箸で切り分け始めた。
確かに今の言葉遣いは俺が悪い、と恋次は頭をガリガリと掻いた。
「ルキアぁ」
「なんだ」
「俺んとこ住まねぇか?」
「……なんで?」
「リルカにも悪いだろ」
「………リルカはずっといていいと言ってくれたぞ」
「あいつはそーゆー奴だから。おまえとウマが合うんだろーしおまえが家のことやってくれて助かるからそー言うだろうけどさ。今の男はリルカんちでやりたがるんだろ?」
「……だから、0321号室の指名のお陰で上手くいってる」
「それも!それも……気に入らねえんだよ俺は!」
思わずイライラとして恋次はジッポをカンっとテーブルに叩きつけた。
「……貴様、何をイライラしておるのだ」
「……わかんね」
「事務の女の子にフラレたからか?やめてしまったものなあの子」
「ばかじゃね?あいつが勝手に言い寄ってきてたんだよばーか!」
「ふぅん」
「ふぅんじゃねぇよ!」
がっとルキアの手首を掴むとルキアははっ、と恋次の顔をみつめた。
「おまえが、心配なんだよ」
「心配されなくとも……貴様のおかげでこうしてちゃんと生活しているではないか」
「俺の傍にいろよ、そしたら、心配しないですむんだよ」
「……何の心配なのだ」
「……何って、」
「……わたしのようにか?��たしの時のように、0321号室の男と私が一線を越えると?」
「……」
図星だった。
ルキアは元々恋次の客だった。
最初に電話をかけてきた時、ルキアは何の希望もなく性別も問わなかった。
たまたまルキアの家に行ったのが恋次で
その次もたまたま恋次だったのだ。
ところが2回続いたことで、元々人見知りなルキアは安心したらしく、次からは恋次を指名した。
添い寝屋は、お客様の希望を最初に聞く。
寝付くまで話をして欲しいと言う客もいれば
子守唄を歌ってほしいという客もいる。
ただ隣に人の温もりが欲しい
死んだ夫や娘の代わり
夜が怖い者
ルキアは
生きることに脅えていた
眠れなくて睡眠薬に頼っていた
薬漬けになるのを恐れて、恐々このサービスを利用した客だった。
だから恋次は色んな話をした
ルキアはどんな話でもその澄んだ紫の大きな瞳でまっすぐ恋次の目を見つめて話を聞いていた。
美しい顔をしているのに
幼子のように自分を見つめてどんな話にも反応して笑うルキアが可愛くて
思わずキスをしたのは恋次だった。
ルキアはそれが初めてだったらしく
放心状態で抵抗すらしなかった。
「人の唇は柔らかいのだな」
「おまえのも柔らかいよ」
「そうか」
やべぇやっちまった、と慌てて身体を離して
隣に寝転んだ恋次だったが
そのシンプルなでも抵抗の無い(と感じた)会話に、がばりともう一度ルキアに覆い被さった。
さすがに今度はびくりと震えたルキアに
「人の身体はあったかいんだ、あったかいともっとよく眠れるし心も暖かくなる。
……試すか?」
かなり強引に、ルキアの唇に触れるか触れないかのところまで顔を寄せてそう言いながらルキアの両手を自分の両手と絡ませた。
「嫌なら嫌といってくれ。金ももらわねぇし俺はもうここには来ないから安心しろ」
止められない
ここで抵抗されても襲っちまう、と恋次は半分確信していた。震えるルキアが可哀想に思うのに謝るつもりはなく、唇が微かに触れる距離を保ちながら「怖くねぇよ」「眠りたいだろ?」ともう意味を成さない言葉を連発してルキアを落とす事ばかり考えていた。
「……少しこわい、身体が、熱い」
「熱いのはな、俺にもっと触られたいから」
「そしたらもっと熱くなる……?」
「すげぇ熱くなる、おまえみたいに汗かかねぇ冷たい身体がすげぇ熱持つの、気持ちいいぞ」
ふぁ、と声にならない声が
薬用リップの香りをさせたふにゃふにゃの唇から漏れたのが恋次の限界だった。
「貴様には感謝してる」
「感謝なんかいらねぇし」
「……じゃあ何なのだ!」
「だから!0321号室の男が気に入らねぇんだよ!」
さっきより強めにジッポを机に叩きつければ、その大きな音に周りのテーブルの客が一斉に恋次の方に顔を向けた。
みてんじゃねぇよとぐるりと睨みつければ「恋次」と嗜めるようなルキアの声がした。
「あんなことはそうは起こらぬ」
「…………」
「あれは、あのときは
私は辛かったから。貴様が何を考えてたか知らぬがあれは私も同意の上だったんだ。でもそんなことはもうない」
「……何で言い切れるんだよ。あの男が、男を好きだからか?」
「そんなの知らぬよ。違うんだ、会話すらしないからな」
「は?」
「必要最低限の会話しかしたことないぞ?
それに朝はいつもいつの間にかいないし」
「でももう2ヶ月くらい指名貰ってねぇか?そんで話もしねぇの?」
「あぁ、でもだからといって嫌な空気でもない。布団も清潔だし寝心地がよいのだ」
「……おまえ、ホントに寝てんのかよ」
「私の寝息に安心して眠れるそうだぞ?な、素晴らしい客であろ」
ふふ、と愉快だと言わんばかりに笑うルキアに少し拍子抜けして恋次は煙草を食わえると火を点けた。
ならいーんだけどよ
メリーゴーランドも食べていいか?と言うルキアに頷きながら、恋次はそれでも何かがひっかかるのを拭えない。
あの客ー
確か黒崎とかいう客は
最初の希望は「子供みたいな男性」だった。
もちろんスタッフに子どもなんかいない。
一番華奢で幼く見える山田花太郎を行かせる予定だったのだ。
だが当日、花太郎が蕁麻疹が身体中に出来て
痒くて気持ち悪くてとても仕事ができないと言ってきた。
ピンチヒッターに仕立てたのがルキアだった
小さいし
声も低い
花太郎より少年ぽくねぇか?と
あのときルキアは「誰が少年だ!」と怒っていたがなんとかなるだろと軽く考えていた。
いくらショタ好きな野郎と言えど
うちの店はそういう店じゃない。
あくまで「癒し」を売りにしてるのだ。
それは最初にしつこいくらい説明させてもらってるし、相手も電話番号も住所も言わなきゃならないから実際おかしなクレームなど発生したことはない。
俺がルキアに手を出した以外はー
だけどあの黒崎は
2回目に「山田」と指定したくせに行かせた花太郎を返してきた。もちろんこちらに否がある。最初に山田花太郎としてルキアを行かせたのはうちなんだから。
「君じゃないって、帰されましたぁ」
と花太郎が半べそで返ってきて、その日上がりのルキアを無理やりまた黒崎の家に行かせたのは自分だ。
指名してくる客は常連になりやすいからとあのときは金の計算しかしていなかったのだ。
ルキアの気持ちも男の事も何も考えちゃいなかったのだ。
でも
黒崎はルキアを指名しすぎだ
今じゃ3日に1回はルキアを部屋に呼ぶ
「このまま朽木さん、黒崎様にお買い上げされそうですねぇ~なんちゃってー」
なんて軽口を叩いた事務員の言葉に頭に血が上って、膝の上に跨がってた女を突き飛ばしたら女は辞めてしまった。そんなことはどうでもいいが、その事実が忌々しい。
少年(のような男)に添い寝してもらうのを希望しておきながら
何故花太郎を突っ返してまでルキアを指名するようになった?
二週間に一回が、十日に一回になり、週一からいまでは3日おきに指名をいれる。
そんな客はいない。
添い寝するだけだが安いサービスでもない。
金持ちの道楽か
変態野郎なのか
だが恋次が何より嫌だと思うのは
黒崎という客が
ルキアを女として気に入っているのではないかということだった
◾
◾
◾
ぐぅぅぅう~
やばい、これはやばい。頼むから治まってくれ腹の虫!
コホッコホッと咳をする振りして何とか誤魔化してはみたがお腹が空いているのは事実だった。そのせいか眠ることもできない。
参ったな、頼むからせめて音だけでも鳴ってくれるなー!
ぐぅぅぅう
コホッコホッ
ブフッと噴き出す声と共に背中合わせの大きな背中が揺れた。
「……お腹が空いてるんですか?」
「す、すみません」
あぁ、やはり聞こえていたのかとルキアは慌てて振り向いた。とはいえ暗くてなにも見えはしないが。
布ずれの音と気配で男が動いたのがわかった。どうしよう、この腹の音で眠れないのかもしれない、そう思った時、パチッとサイドボードの灯りが灯された。
男はいつもの黒渕の眼鏡をかけるとベッドから降りて
「パスタは食べれるか?」
と聞いてきた。
「……へ?」
「トマトソースがあるから、パスタならすぐできる」
「え……、あの、」
「人間は腹が空いてると眠れないからな」
クスッと嗤うと男はおいで、とルキアに手招きをした。はい!ありがとうございます!とルキアがベッドから飛び降りたのは
言うまでもなく腹ペコだったからである。
添い寝の仕事の前、るきあは膝枕でテレビを見る仕事だった。
ところがその客が30分の延長をしたことで、ルキアは夕飯を食べる時間をなくしてしまったのだ。
思えば今日は立て続けに客をとり、朝御飯しか食べていないー
いい加減ふらふらだと自覚はしていた。
それでも
最後の仕事が例の0321号室だと思えば頑張れた。あの家で、大きなベッドで大きな背中に背中をくっつけて眠るだけと思えばあとは寝るだけだと何とか持ちこたえた。
つもりだったのだが
どうやらこの男が言うように、お腹が空きすぎてると眠れないようだった。
何より腹の虫の煩さに恥ずかしくて仕方なかった。
初めて通されたリビングは、物凄く広く、ものすごく大きなTVがあった。
「すごい……」
「あぁそうか、この部屋は初めてか」
「はい、すごいですね。芸能人の部屋みたいです」
「なにそれ」
クックッと男は喉の奥で笑いながら大きな鍋にお湯を沸かし始め、冷凍庫からトマトソースが入ってると思われるジップロックを取り出すと電子レンジに入れた。
「手際が、いいんですね」
「そうかな、」
「あ。なにか手伝うことは」
背の高い男が、台所で要領よくてきぱきと動く姿についみいってしまったと焦り、ルキアは男に声をかける。
「いや、大丈夫だよ。TVでも見ててください。すぐできる」
「はい……」
こちらを見ることなく言われて、ルキアはすごすごとTVの前のソファに腰かけようとしたが、閉められているカーテンの外の灯りに思わず声をあげた。
うわぁ……
綺麗だ
こんな綺麗に遠めから見るレインボーブリッジは初めてだと思わずカーテンの隙間からそっと顔を覗かせた。
防音がしっかりしているのか外の音は聞こえないが、夜中でも車がひっきりなしに走っている為夜の東京湾にはたくさんの灯りがきらきらと瞬いている。
「夜景、好きなのか」
「ひぃぃ!」
「いやそんなに驚かなくても」
いつのまにかペリエを手にした男が背後にいてルキアは飛び上がった。
「す、すすみません、びびりなもんで」
「そうか、すまない。ベランダに出てもいいですよ」
「本当に?」
「今の時期なら、夜風が気持ちいいから。外で食べますか?」
え?と言われてベランダを見ればベランダも広い。真っ白な椅子とテーブルを置いてもまだ広いではないかとルキアは驚いた。
「はい!セレブみたいなことしてみたいです!」
「や、別にセレブじゃないけど」
「いえいえ、私とは住む世界が違いすぎて、興奮します!」
「……そう」
「あ、嫌みとかじゃないです、素直にこういうのに憧れちゃいます」
そう、と呟いた男の感じに少しなにか引っ掛かるものを感じてルキアはそう付け加えた。
「女は好きだよね、夜景とか」
「男は好きじゃない?」
「別に夜景で家は選ばなくてもいいと思うけど」
「……選べるだけ、贅沢ですよ」
「ん?」
「あ、いえ」
男が窓を開けるといきなり色々な音が部屋中に紛れ込む。少し冷たい風も。
「……うわぁ……」
綺麗だ、とまた呟く。
キラキラしている
自分の家なら
毎晩ベランダに出てしまうだろうなぁとルキアは思った。
リルカと一緒にここでビール飲んでも美味しいだろうな
リルカの吐く煙草の煙はどう流れるんだろうななんて思ってふふふ、と笑うと
「夏は、花火も見えます」
「えぇ!?花火大会の花火ですか!?」
「それ以外に何があるの」
と男がいつの間に出来たのか、トマトソースのパスタをテーブルに乗せた。
「わぁ!美味しそうだ!」
大きめのシーフードの具が入ったパスタを前に、ルキアは思わず地で喋ってしまい、慌てて美味しそうです、と言い直した。
「別に言葉遣いは気にしないから」
「あ、すみません……では、いただきます!」
「あ!待って!」
「ぅぐう」
口元寸前の待ってに思わず変な声が出てしまえば、男はまた笑うと
植木鉢から何かを引っこ抜いた。
「バジル、忘れてた」
片手で器用にパラリと落とすのが
何だか美しいな、
とルキアはぼんやり眺めた
「お洒落です、ね」
「なにが?」
「あ、いえ……」
普段目にしてるのが
カップ麺を啜る花太郎とか
韓国人でもないのに片膝立てて宅配ピザを頬張るリルカとか
胡座をかいて日本酒をコップで飲む恋次とか
そんなのばかりなせいか
何だかこの景色もこのパスタも
バジルを落とすこの男も
「なんだかドラマみたいだ……」
素直にそう思ったからこそ呟いたのだが
男はまた喉で笑って、おかしなことを言うねと呆れたような声を出した。
パスタを食べている間、男は前の椅子に座ってぼんやり外を眺めていた。美味しくて夢中で食べていたルキアだが、その横顔をちらりと見やれば
男は随分美しい顔をしているとわかった。
こんな出来すぎた男と寝てるのか私は……
そう気づいてしまえば噎せそうになる。
そんな邪な思いを抱いたとは思われたくないし誰にも言えない、と目を反らした。
「花火、好きなんですか?」
「はい? あ、好きです。打ち上げ花火は特に好きですね。あの音とか振動にやられてそれから空に綺麗に絵を描くのが大好きです」
「……東京湾の花火大会は、この部屋からかなりの大きさで見えるんだ」
「本当ですか?羨ましすぎる、あ、すぎます!」
「言葉、気にしないでって」
クスクス、と男はルキアを見ることなく笑った。
話すときはこっちを向いてくれてもいいのになぁと思う自分に、何考えてるんだと首を振る。
いかんいかん
何だか変だ。
この間恋次が変なこと言うから
それから突然この男がご飯なんぞたべさせてくれるから
おかしな気持ちになってしまった。
だいたいこの男は少年が好きなのだ。
そうかなるほど。
そういえばゲイの男は気が利く奴が多いよな。綺麗好きとか料理好きとか。あと女と話すのは抵抗ないとかな。
この男も典型的なそれなんだろうな……
「花火の日は、早めにうちに来て見てていいですよ」
「へ?」
「いえ、花火大会に行くならいいんだけど」
「行かないですよ!え、いいんですか?」
「どうぞ。いつもご利用させて貰ってますし。こちらもお礼を兼ねて。花火見るぐらいお安いもんですよ」
その時は男は顔をルキアに向けて笑ってくれた。
あ
胸が
心臓が
どくん、と音を立てた
ような気がした。
「来ます、東京湾の花火大会はここで見たいです」
それでも何とかそう答えた。というよりは何とも図々しくそうお願いをした。
「いいですよ」
パスタで膨れたお腹より
もっと嬉しく美味しい「約束」ができたと
ルキアは久しぶりにはしゃぎたいような気持ちになるのを感じた。
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