びわこ箱館山に向かうゴンドラリフト。 #滋賀 #shiga #高島市 #takashima #箱館山 #ロープウェイ #ropeway #cableway #索道 #로프웨이 #ゴンドラリフト #箱館山ゴンドラ (びわこ箱館山) https://www.instagram.com/p/CkJ3h1xvcK8/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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ベアマウンテン/北海道新得町【サホロリゾート】放し飼いのクマを見られるサファリパーク
ベアマウンテンとは
ベアマウンテンは、北海道上川郡新得町狩勝高原(ほっかいどうかみかわぐんしんとくちょうかりかちこうげん)にあるサファリパークだ。
昭和33年、絶滅政策によりヒグマが絶滅してしまうとの危機感から、「のぼりべつクマ牧場」が創設されました。
平成元年からは保護政策に転換され、ヒグマを取り巻く環境も変わってきました。ヒグマの生態ノウハウを培いつつ、この50年間変わらぬ愛情と情熱を注いできました。
十勝サホロリゾート「ベア・マウンテン」を支えるのは、この実績と情熱に他なりません。50年間のノウハウをもとに皆様にさらに楽しんでいただけるよう努力して参ります。
ベア・マウンテンとは – サホロリゾート ベア・マウンテン から引用
サホロリゾート ベア・マウンテン
北海道上川郡新得町狩勝高原
0156-64-7007
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2020.04.02 唐松岳 もう何年も登ってなかった残雪期唐松岳にソロで登る。 天候が安定したばかりだったからかかなりゴンドラアダムは並んでました😅 歩き始めてすぐに五竜岳が顔を出す流石の景色だよなぁ。。 #trail #hike #trails #trekking #mountainlife #mountains #naturephotography #landscapephotography #landscape #wildness #xt3 #fujiflm #fujiflm_xseries #xf1655mmf28 #xf35mmf14 #japanmountain #lightroom #唐松岳 #八方尾根 #白馬三山 #五竜岳 (at 八方尾根ゴンドラリフト アダム) https://www.instagram.com/p/CejDJO5vNhA/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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白馬岩岳ゴンドラリフト 山麓駅 (白馬岩岳ゴンドラ「山麓駅」インフォメーションセンター・売店) https://www.instagram.com/p/CeSYy9rhXXk/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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生駒山&ぼくらの広場のトレッキング
宮川谷~生駒山~暗峠~大原山(ぼくらの広場)~神津嶽~枚岡神社
近鉄石切駅を降り、山側の住宅地を抜け、
こちらから生駒山頂をめざします。
近鉄石切駅からはいくつかの登山路があるのですが、こちらは初めて
途中、こういう山名がついているみたいです。
園地の案内板も整備されています。
生駒の鉄塔の賑わいが見えます。
少々荒れている場所もありますが、きちんと迂回路があり、問題なし
生駒縦走路に到達。ここで一休み。
今日のメニューはうどんすき。
ここからは石畳が敷かれ、ウエルカムなムードのトレイルとなります。
細い場所にも、きちんと石畳が敷かれています。
山頂駐車場からは生駒遊園地のながーい階段を。ちなみに駐車場のお客様には、歩かずに済むゴンドラリフトが備わっています。
生駒山三角点は、SL列車の走る構内にあります。
テーマパーク流行りのなかで、レトロ感あふれる純喫茶ならぬ純遊園地には、心落ち着かされます。
ハイカーと観光客のカオスの中を通り抜けたら、アンテナ銀座
アップダウンの少ない左手の近道を選択し、暗峠へ
途中、生駒スカイラインの展望地を通ります。こちらが奈良方面の眺め
こちらは大阪方面
暗峠
暗峠からは、舗装道をまっすぐ上がらず、右手から万葉の路を上るのが、おすすめ
ぼくらの広場に到達。昼間も夜景も絶品の眺め。
キラキラ輝く大阪湾
神津嶽コースを下り、近鉄枚岡駅へ
神津嶽コースからの展望も素晴らしい
はい、お疲れ様でした →京都一周トレイル+関西のアーカイブはこちら
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南アルプスの天然水をわざわざ汲みに行く旅
Chapter.3
長野・南アルプス北端 入笠山展望口にて
Mount-FUJIを望む、晴れ女・ゆき
13℃
入笠山は約2000mだが、
ゴンドラリフトで頂上付近まで乗せてくれ、
犬も大きさに関わらず同伴でき、
キャリーもたたまずOK なのはありがたい。
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残念ながら雪☃️待ち (栂池ゴンドラリフト 栂の森駅) https://www.instagram.com/p/Co0ztS7hN-k/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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夢をはむ
人類が永遠の眠りについた後の世界を舞台とした、バクが語り手のファンタジー寄りSF。
この作品は第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテストの共通文章から創作したものです。(9,915文字/2022年6月5日)
https://www.pixiv.net/novel/contest/sanacon2
ーーー
そうして人類は永遠の眠りについた。
ということらしいのですが、そうして、がどうしてなのか、私たちは知らないのです。
ほうぼうに訊ねてまわれば事情に通じるものがみつかるのかもしれません。しかしながら、ヒト族に対してそこまでの情熱を燃やすものは、私たちのなかにはおりません。
真相究明の労をとるかわり、私たちは憶測をならべたてました。神というのが天罰とやらを下したのではないか、どこぞのお姫さまが糸車の錘で手を刺したのではないか、夜な夜な眠りの砂を撒いてまわるのが嫌になった砂男が袋の中身をぶちまけたのではないか……。
本当のところはわからずじまい。
たしかなことはただひとつ、人類、ヒト族、そういった名で呼ばれていたものたちがひとり残らず眠りに落ちて、それきり目覚めなくなったということでした。
問題はありませんでした。大半のものにとっては。むしろ喜ぶ声のほうが多かった。
「よかったよかった」「せいせいしたよ」「やっと絶えたか」
当然の報いです。人類が古来より暴虐の限りを尽くしてきたのは周知の事実なのですから。
もっとも、イヌ族は親しい友人との、ネコ族は都合のいい共生相手との、別れをそれぞれに惜しみました。ほかにもヒト族のそばで暮らしてきたものたちのなかには、多かれ少なかれ戸惑いをおぼえたものがいたようです。
でも、じきにみんな、慣れました。
こうして人類は忘れ去られた。
唯一の例外が、私たちです。
私たち。バク族。夢をはむもの。
私たちは暗がり、物陰、粒子と粒子の隙間などに棲まいます。寝入った獲物が内側から淡くひかりだすのを待ってから、薄い翅で音をたてずに忍び寄り、体のおおきさを調整したのち耳やら口やら鼻孔やら毛穴やらから頭蓋のなかの脳のなか、そのまたなかの、夢のなかにしのびこむ。内壁に目をひからせてほころびをみつけだし、そのほころびに鼻先をひっかけつかみましたら、ちからまかせに引きちぎり、蹄のついた前脚と後脚、そのあいだにはえた器用な五本指の中脚を破れ目に突っこみまして、ひろげてほぐし、干し草のような繊維状にしたうえで、反芻しいしいいただくのです。
ひとくちに夢と言っても、その在りようは様々。
たとえばヒトと暮らすイヌ族の夢は、おおむねこのような形をしています。
「なでてなでてなげてうおおおおおとったとってきたなでてなげてごはん! ごはんごはんごはん! おいしいごはん! おいしいうれしいたのしたのしあそぼあそぼあそぼあ、匂い! 風はこぶ! ひんやりばしゃり、しゃばしゃばの! 鼻そわそわしっぽわくわくそわそわくわくそわそわくわく走れ走れ走れのれのれ風のれのれのってなって水ばしゃりしぶきひかるひかるひかりひやり匂い呼ぶおいでおいでどこ? あっち! それっ!」
跳ねまわり駆けまわり切りかわり、目まぐるしいこと目まぐるしいこと。三半規管の弱いバクがイヌ族の夢をくちにすると、ヒトでいうところの車酔いのような症状を起こしてしまいます。
対して野生のネコ族はこう。
「――びくっ! ――ぎくっ! ――ぎょっ! ――びくっ!」
警戒心の強い彼らは安眠を知りません。みる夢も浅く短く頼りなく、腰を落ちつける前に床がぬけ、外へと放りだされてしまいます。
ちなみにトリ族の場合はこんな感じ。
「ちいちいちいちゅるるるるるじじっじじじじっぎゅーえぎゅえぎゅえぎ���えひゅーいひゅーいつーぴーつーちろろろろろろろろろ――」
夢の主にはさぞや美しい音の情景がみえていることでしょう。絡まりあった声をときほぐしてゆけば示唆に富むメッセージをうけとることもできるはず。が、いかんせん、私たちの耳には余る。さえずりと地鳴きの嵐に呑まれ、前も後ろもわからなくなってしまいます。
打って変わって食べやすいのが、ヒト族の夢なのでありました。
「宇宙っぽい空間を、宇宙船っぽいなにかですすむ。向かいあう二組の座席と大きな窓、スキー場のゴンドラリフトみたいな乗り物。窓の外を流れてゆくのは箒星、イワシの群れ、忘れられた約束の墓標。違う、リフトじゃない。ゴンドラはゴンドラでも観覧車。輪からはずれて宙を舞い大気圏外に飛びだした、はずが自転車に乗っている、補助輪のついたのを、汗をかきかき漕いでいる」
ヒトの夢には、支離滅裂ながらもなんとなくの筋がある。ゆえにほころびがみえやすいのが特徴です。ひとたびほころびをみつけたならば、あとは中脚をさし入れるだけ。ひと掻きふた掻き、み掻きもすればするするほぐれてくれるから、脚先の発達が未熟な仔バクも手助けなしで食べられます。細かくほぐしやすいぶんおなかにもやさしい。
ヒトという種の感覚の鈍さもまた、都合のよい点でありました。イヌ族の嗅覚やトリ族の聴覚のように際立った感覚は、舌にも胃にも刺激がすぎる。その刺激を好むものもおりますが、そればかりが続いては健康を損なってしまいます。毎日食べるものならば、薄味ぐらいでちょうどいい。
そういうわけで私たちの多くは、ヒト族の夢を主たる糧としておりました。
人類が眠りについた当初、私たちは歓喜しました。
なんせずっと眠っているのですよ。おもに夜にしか食べることのできなかったヒトの夢を昼のあいだも食べられるようになったのだと、もいでももいでも果実の尽きることのない豊かな森を手に入れたも同然と、そう思うではないですか。
ところがところが。人類の眠りは私たちの想像した以上に深かった。深く深くあまりにも深く、もう誰も、誰ひとり、あぶくひとつぶんの夢さえみようとはしませんでした。
森は一夜にして焼け落ちたのです。
仕方ない。ないならないで済ませましょう。それが私たちの出した答えでした。というか出すまでもなく、自分たちはそうするのだと知っていました。私たちはヒトとは違います。過去を嘆くことも未来を憂うこともなく、ただ今を生きている。なにかを失ったなら、その不在に順応するまでです。
とはいえ、道のりはやさしいものではありませんでした。おなかの弱いもの、好き嫌いのはげしいもの、それから私のように鼻先脚先の不器用なものなどは、ことに苦労を強いられました。胃もたれにやられ、目眩で寝こみ、四つの胃袋が残らず引っくりかえるのではないかというほど吐きに吐き……。
思いだすだに気の滅入る、散々な日々でした。
時間をかけてやっとこさ、私たちはヒト以外の夢でやってゆくのに慣れました。
慣れたことには慣れたのですが。
私をふくめた一部のものの身に、ちょっとした異変が起きたのです。
異変といいますのは、すなわち虚ろ。
おなかの奥のほう、四つめの胃の裏側あたりに、食べても食べても満たされない部分がぽっかり残るようになったのです。詰めこめるだけの夢を詰めこんではちきれんばかり、もうこれ以上はバクの毛一本入らない、そんなときすら虚ろはけっして埋まらない。寝ても覚めてもか細い声で空腹を訴えつづけます。
私たちはこの奇妙な感覚に戸惑いました。戸惑い、もてあましながら、虚ろを埋めるすべを探しました。
そうしてはじまったのが、焚き火のゆうべです。
焚き火を象徴に据えたのは、焚き火のゆうべが物語りのゆうべだから。物語るとき、ヒトは炎をかこむでしょう。あれに倣ったというわけです。
人類が眠りについたあと、彼らが独占していた火はみんなのものになりました。しかしながら、私たちの鼻や脚のつくりでは、火を熾すことは難しい。そこで翼を貸してくれるのがトリ族です。彼らの体もまた、火を熾すのには向いていない。ではどうするのかと言いますと、どこからか取ってきて隠し持っているらしい秘密の種火を、枝のさきにちょいと灯して私たちにわけてくれるのです。あまり知られていないことですが、ヒト族が眠りにつく以前より、トリ族の一部は火を使っておりました。ヒトからくすねた炎を草むらに放ち、あわてて飛びだしてきた小さきものたちを嘴や鉤爪でごっそりさらう。そんな形で狩りに役立てていたのです。
森の奥、木々の切れ間の原っぱで、焚き火の支度をしましたら、ぐるりとかこんですわります。集まるものの数は日によりますが、十を超えることはありません。はじめのうち、私たちはおたがいの顔のうえに火影がおどるのを眺めつつ団欒を楽しみます。火の粉に鼻をかざそうとする幼仔、それを鼻先でやさしく引きもどす親、寄り添った背中のうしろでこっそり中脚をつなぐもの、余分に獲ってきた夢の切れ端をおひとついかがと配るもの。そうしているうちに、じょじょに意識が焚き火のほうへとうつってゆく。ゆれる炎をじっとみつめておりますと、かつて食べた夢の味が舌によみがえってまいります。とっておきのとびっきり。思いだすだけでくちがよだれでいっぱいになる、そんな夢の記憶です。
あかあかと照らしだされたそれを、なるべくそのままの形で語ろうと試みます。が、これがなかなかむつかしい。もともと言葉でできていないものをむりやり言葉にしようとすると、損なったり取りこぼしたり、変に整ってしまったりするのです。ああ、舌に浮かんだこの味を――色を香りを音を質感を、そっくり手渡すことができたなら、どんなにかよいでしょう。
「砂嵐とメトロノームの夢の話をしようか」
その晩、最初の語り手として前脚をあげたのは、黒い顔に木漏れ日のような白いもようを散らしたバクでした。
「いいね」「おいしそう」「はじめて聞く話だ」
聴衆にうながされ、木漏れ日は話しはじめます。
「夢の主は、まだちいさな男の子。砂漠のまんなかで嵐に襲われ、身動きがとれなくなっている」
「あらあら」「まあまあ」「そりゃ大変」
「荒れ狂う風の外から、規則正しい音が聞こえてくる。そう、こんな感じで」
チーン、カッ、カッ、カッ。木漏れ日のバクが言いました。
チーン、カッ、カッ、カッ。私たち聞き手も真似をします。
「なんの音? 男の子は考える。チーン、カッ、カッ、カッ。この音知ってる。チーン、カッ、カッ、カッ。けど思いだせない。チーン、カッ、カッ、カッ。鉄の音。硬い音。ぴしゃり!」
「ぴしゃり?」
「先生が、鍵盤のうえをすべっていた男の子の手をぶったんだ」
「ひどい!」「ぶつなんて!」「暴力はいただけない」
「でもそのイメージは一瞬で消え、チーン、カッ、カッ、カッ。音が世界を切り刻む。正しく、正しく、小さく、正しく。――と、そこで」
「なになに?」
「音の輪郭がぶれるんだ。ぶれてくずれてくだけてとけて、しみわたり包みこみ熱を帯び高鳴って、そうして男の子は思うのさ。――ああ、これは、心臓の音」
そう言うと、木漏れ日は鼻先をもちあげ、ひょいひょいと夜をかき混ぜる仕草をしました。お話の終わりの合図です。
私たちは、各々のくちのなかにひろがった夢の味に舌を澄ませました。
木々のあいだから滲みだすしじまにくるまって、目を閉じ、つばを呑み、くちびるを舐めまわし。
「いい夢だ」「おいしい夢だ」
「不可解で」「へんてこで」「謎めいて」
「さっぱりしたくちあたり」「淡白できりりとしまり」
「ほころびが綺麗」「ほぐしやすそう」
「私ならぴしゃり! からほぐすかな」
「ぼくだったら心臓のとこからいくね」
「その心臓というのは、誰のだろう」
「自分のじゃないの」
「隣で寝てたヒトの線もある」
「愛だ」「愛だね」
「愛の夢なら、僕にも持ちあわせがあるよ」
そう言って、次なるバクが語りのバトンを引き継ぎます。耳のつけねに花の形をした痣のあるバクです。
「彼女には伴侶がいた。その伴侶と死によって分かたれることを、なによりも恐れていた」
「年寄りだったの?」「病気だったの?」「怪我してた?」
「いいや、ふたりとも若かった。病気も怪我もしていなかった」
「変なの」「変だね」「いつ来るかもわからないもの」「怖がったって仕方ないのに」
「でもまあヒトって、そういうところあるだろう」
「まあね」「そうかも」
「残してゆくのはいや。残されるのもいや。同じ瞬間に息絶えたい。あるいはひとつの生きものになりたい。彼女はそう願ってた」
「そんなの無理でしょ」「無理だね」「夢のなかならできるかも」
「残念ながら、夢でも願いは叶わなかった。それでかわりに、こうしたんだ」
花痣のバクは、そこで言葉を切りました。
たっぷりと思わせぶりな間をとって。
ふたたび話しだしたとき、口調と声音ががらりと変わっておりました。
「ねえ知ってた? 多少の味や匂いの違いなら、涙の塩を隠し味にひそませればごまかせるって。好物のビーフシチュー、あなたはきれいにたいらげる。そうしてしまったあとで、わたしの姿がどこにもないのに気がつくの。大丈夫。悲しくないよ。怖くもない。これからさきは、ずうっと一緒」
芝居がかった調子でそう言うと、花痣は鼻先をもちあげ、ひょいひょいと夜をかき混ぜました。
一同、顔をみあわせます。
つかのまの沈黙ののち、
「……愛か?」「愛かな?」「愛だった?」「いやいやいや」
疑問と抗議が噴きだしました。
「ぼくはむしろぞっとした」「うん。ぞっとした」「怖かった」
「夢にしては筋がとおりすぎてるのも気持ち悪い」
「語り手の作為がなあ」「ちょっと鼻につくんだなあ」
花痣が黙します。平静をよそおってはおりますが、平らな頭のてっぺんで小さな耳がしおれています。
言いすぎたことに気づいたのでしょう。ほかのものたちも気まずそうに鼻面を下げ。
そうしてみんな、黙りこくってしまいました。
仔どもらが無邪気な声でもって空気を変えてくれないかと期待しますが、残念なことにみんなぐっすり寝入っています。ヒトの夢を食べたことのない彼らにとって、私たち古いバクの語らいは刺激に欠けるものなのでしょう。
居心地の悪い間がのしかかってきます。
火の粉のはぜる音と木が身を捩る音が、いやに大きく響きます。
トリ族のものが、あたらしい薪を運んできてくれました。宵っ張りのワタリガラスです。狙いを定めて炎に投げ入れ、翼で風を送ります。完璧な位置と角度でおさまった薪に赤い舌が絡みつく。ぱちぱちごうごう音を立て、熱風が吹きあがる。
渦巻く炎をみつめていたら鼻面が火照ってきました。私は顔を背け、視線をさまよわせます。仲間たちも、ぼんやり虚空をみています。
なんとなく集まったまなざしのさきに、年かさのバクがいました。額に古傷をもつバクです。四すじの流れを思わせるそれは爪の痕。遥か昔、ジャガーとやりあった際につけられたものだと聞いています。
「あれが聞きたいな」
誰かがそっと切りだすと、
「そうだよ聞かせて」「いつものあれを」
車座のあちこちから熱っぽい声があがりました。
爪痕のバクはうなずいて、
「仔熊のいびきの糖蜜パイ」
しっとりと艶のある低い声で、夜の底をふるわせま��た。
「その料理が食べたくて食べたくて、逃げまわる店を追いかける。無限につづく石段をケンケンパ、のぼってのぼって気づくと席。レストランというより純喫茶。あの店に似てる。あの路地裏の薔薇の看板の、三年前になくなった。目の前にキノコが立つ。ひょろ長い首のうえに紅くひらたい楕円形。中央のくぼみのせいで赤血球の化け物じみてみえる。シロキツネノサカズキモドキ。キノコの種類などわたしは知らない。なのに確信に満ちている。シロキツネノサカズキモドキが言う。ご注文は陰気なかさぶたのボンゴレ・ビアンコですね。いいえ、とわたしは首をふる。では偏頭痛のサバラン? いいえ。草冠のどんと焼き。いいえ、違います。わたしが食べたいのは仔熊のいびきの糖蜜パイ。シロキツネノサカズキモドキが眉をひそめる。目も鼻も口も、それどころかひそめたはずの眉すらないのっぺらぼう、なのにその顔ははっきりこう言っている――おととい来やがれ。かたわらから袖をひかれる。ウナギがぬるりと目配せし、私を厨房につれてゆく。厨房は暑い。大鍋の湯が煮えたっている。ウナギが笑う。白く輝く歯がこぼれる。わたしは見惚れ、遅れて、歯? と首をかしげる。違う、刃だ。柳刃包丁がひらめく。喉をつらぬかれて目が覚める」
爪痕が鼻をもちあげ、ひょいひょいと夜をかき混ぜました。
思い思いに味をひろげて浸っていた私たちは、古くなった皮をぬぎすてるときの要領で彼女の語りからぬけだします。
「最高だ」「絶品だね」
いくつもの溜め息がかさなりました。
「芳醇で」「馥郁として」「舌になめらか」「目にも綾」
「語りもうまい」「何度聞いても飽きがこない」
「ほんとに食べたみたいな心地がする」
「なんのなんの。もとの夢が上等だからさ」
なんでもないような顔で賛辞を受けとった、そのあとで。
「そうなんだよ。本当に上等な夢だった」爪痕は思いがけないことをくちにしました。「あまりのうまさに引き際を見失ってね。ついついぜんぶ、食べてしまった」
静寂が落ちました。
火の粉の舞う音ひとつ聞こえない、耳の痛くなるような静寂が。
食べることは奪うこと。私たちがすっかりたいらげてしまったら、夢の主は夢をみたことそれ自体を忘れてしまう。完食は罪です。必ず少し食べ残す、それが私たちの掟です。
ですが――
「私もです。ありました。そういうこと」
爪痕の告白に引きずられて思わず白状したところ、
「ぼくもだ」「おれも」「じつは、あたしも」
あとに続くものがぞろぞろ出てきました。
「一度や二度の話じゃなくて」「かなりの頻度で」「ほぼ毎晩」
「よくないことなのはわかってる」「でもさあ」「あんまりおいしいと、つい」「そうなんだよ、つい」「ぺろりと食べちゃう」「かけらもつぶも、汁さえ残さず」
なんのことはない。私たちはけっきょく、みんな同じ穴のバクだったというわけです。
私はおなかをさすります。食べても食べても埋まらない虚ろが疼きます。
思わず食べ尽くしてしまうほど夢中になった夢々の味は、今でもはっきりおぼえています。無限ビー玉の夢、螺旋状の交差点の夢、フラフープをあつめる旅の夢、薬缶にとじこめられる拷問の夢、鎌を失くしたカマキリに追われてビルの屋上から落ちる夢……こうしてくちに浮かべるはしから、つばがわきだし喉が鳴る。ああいう夢。妙ちきりんで、ひとはみごとに変化する味わいが面白く、掟が頭から吹き飛ぶほど引きこまれてしまう、ああした夢が生みだされることは、もう二度とないのでしょうか。
おなかが鳴きます。私にしか聞こえない声で、鋭くなにかを訴えます。
焚き火のむこう、真向かいより一匹ぶんずれたところに花痣のバクがすわっています。あのビーフシチューの話。愛の夢の話。仲間たちには不評でしたが、私はあれが嫌いじゃなかった。歯が溶けそうなほど甘ったるいのに春の野の草みたいな苦さが残る、変な夢。あの夢がねっとりとおなかに居座って、少しだけ虚ろを埋めてくれている、そんな気がするのです。
花痣の平たい頭のうえで、愉しげに耳がゆれている。目の端でそれをたしかめて、私は息を吐きました。
こっそり吐いて、やわらかく吸って。そうしてひくり、気づきます。
匂いがします。朽ちかけた樹木のような、キノコが飛ばした胞子のような、甘く湿った匂いがただよってきます。あちらからもこちらからも、輪になった仲間たちのおしりのあたりからふわふわと。匂いにうながされるように、おなかにちからがこもります。下っ腹の、それからおしりの、筋肉がぎゅっと縮こまり――きゅぽん! 雨あがりの森の匂いがひときわつよく立ちのぼりました。私たちの糞には色がない。透明の膜につつまれ夜風にふるえるそれは、浜辺に打ちあげられたクラゲに似ています。海もクラゲも、私は実際にはみたことがありません。いつか誰かの夢でみて、それで知っているのです。
すっきりしたものから、一匹また一匹と原っぱをあとにして。
これで焚き火のゆうべはおしまいです。
クラゲはしばし土のうえにとどまります。
最後の薪が灰になるころ。あるいは朝露がむすぶころ。いつのまにか消えています。
今朝ほどふしぎなことに気がつきました。
焚き火の原っぱのここかしこで、ちいさなまるい双葉が顔をだしているのです。
二枚貝の赤ん坊のような佇まいに心を惹かれ、私は顔を近づけました。つややかな緑に耳を寄せると、いくつもの音がかさなりあって聞こえてきます。水をすいあげる音、呼吸をする音、日光を噛んで砕く音――その向こう、遠くかすかに鳴るこれは――ああ、わかりました。のびようとする音です。高きひかりに、ひらけた青に、焦がれる音。ゆるく脈打つそれは、眠るヒトの心音を私に思いださせました。
水とひかりをとりこんで、草はすくすく育ちます。凛と姿勢よく茎がのび、にこ毛のはえた葉が茂り、季節がひとつすすんだころに、ぽつりと花が咲きました。五枚の花弁が星に似た、薄青色の花でした。花はみるみる数を増し、原っぱを青く染めました。原っぱはゆっくり色褪せて、やがて緑にもどります。花の落ちたそのあとに、色も形も真珠のようなゆかしい実がなりました。真珠は月の満ちるにつれて白から透明へと色づいて、ある新月の晩、硝子細工さながらに熟したところで静かにはじけ――なかからぽわん、飛びだしたのは夢でした。
あちらにみえるはいつか私が食べた螺旋状の交差点の夢。そちらをよぎるは、かつて別のバクが食べた雷鳴轟く入れ歯の夢。高飛車なさざれ石の夢に、ひっくりかえった鳥居の夢、愚鈍な佃煮の夢に、砂嵐とメトロノームの夢……いずれも焚き火のゆうべで語られて舌に浮かべたおぼえのある夢ばかりが、風にのってぷかりぷかりと流れてゆく。
私たちは背中の翅で飛びたちました。夢中で夢をつかまえて、片っ端からほおばりました。
私たちは排泄します。糞に溶けた夢は土に消え、緑のおくるみにつつまれてもどってきます。めぐるめぐる夢はめぐる、草は繁茂し眠れるヒトビトをおおいつくす。もしもこの星を外からながめるものがあったなら、雪解け水をたたえた湖を思わせる澄んだ碧のかがやきに、ひとみを奪われることでしょう。
長い年月が経ちました。
人類はあいかわらず眠っています。
新しい夢がもたらされることはありません。
だから私たちは循環させます。
いつか誰かのみた夢を、はんで呑んで出して、またはんで。
そうやって、生きています。
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栂池ゴンドラリフトより 杓子岳~爺ヶ岳間
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北アルプスの絶景を眺める白馬岩岳マウンテンリゾートが残雪と新緑を楽しむ春の特別営業を実施 - 今年は初めてGW全日と5-6月の毎週土日も営業
北アルプスの絶景を眺める白馬岩岳マウンテンリゾートが残雪と新緑を楽しむ春の特別営業を実施 - 今年は初めてGW全日と5-6月の毎週土日も営業 #白馬岩岳マウンテンリゾート #春の特別営業 #白馬山麓 #岩岳 #流星観察会
ホント絶景ですよ。
ここは大好きな人がいて、しょっちゅう出かけているのだけれど、四季を通じて、とても良いところだと思います。
時に、連休中は、混雑もするのだけれど、清々しい陽気の中、綺麗な景色を堪能できます。
北アルプスの絶景を眺める白馬岩岳マウンテンリゾート 残雪と新緑を楽しむ春の特別営業を実施 今年は初めてGW全日と5-6月の毎週土日も営業
「新緑の森の散策」「マウンテンバイク」「天空の天体ショー」などイベントを多数開催
白馬観光開発株式会社
白馬観光開発株式会社(本社:長野県北安曇郡白馬村、代表取締役社長:和田 寛)が運営する白馬岩岳マウンテンリゾートでは、2018年4月28日(土)から5月6日(日)までのGW期間及び5-6月の毎週土曜・日曜にゴンドラリフト「ノア」を特別運行し、春の白馬を楽しむコンテンツを提供いたします。
白馬山麓エリアでは、これまでウィンターシーズンからグリーンシ…
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中井川絵里さんの"persona"。 ゴンドラリフトでしょうか。一見愛らしい画面をよく見ると,椅子を吊るすのはコロナ禍や深刻な事件など。社会性の強い作品ですね。 (Tama Art University) https://www.instagram.com/p/CYyCDYvPCbs/?utm_medium=tumblr
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ジミー小屋からコルフォスコ ⇒ お花畑を突っ切る天空の楽園
コルフォスコを目指す
この日はホテルを出た後ダンテルチェピエスまでゴンドラリフトで登り、ジミー小屋でカプチーノを楽しんだ。
http://niyodogawa.org/blog/outdoor/climbing/%E5%B1%B1%E5%B0%8F%E5%B1%8B/6073/
トイレ休憩も終え、セルヴァとは反対側のゴンドラリフト乗り場の横の道(8A)を進む。
https://photos.app.goo.gl/c8ezQRQTTawF5dhS8
お花畑
一面のお花畑だ。
https://photos.app.goo.gl/S8adD9gYKjt7NgYh6
ユリも色が濃い。
https://photos.app.goo.gl/G8QKLzp4UYxpfGzy6
野草とは思えないほどだ。
https://photos.app.goo.gl/qNNYLRZax82e5rUb9
セッラ山塊とのコントラ…
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天気が良いので、唐松目指して❗ ゴンドラはスキーシーズンより長い列😨 ゴンドラ待ちで時間がかかってしまい唐松までたどりつけーず😢 (八方尾根ゴンドラリフト アダム) https://www.instagram.com/p/CUBkZe_p-GSnan7Uh_IlKKEZ8sczjppQkWNQFM0/?utm_medium=tumblr
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残雪期「唐松岳」、リフト停止で残り時間は4時間!タイムトライアル登山
3月3日のことです。残雪期人気の山、後立山連峰の唐松岳へ登ってきました。
登ってきたというか、走ってきたというか、叫びながら登ってきた!?・・・ということが物凄く印象深く残っている山行の記録を残しておこうと思います。
強風によるゴンドラの運休・・・復旧待ちで雪の上に立つこと3時間30分
深夜にいつものごとく名古屋を出発し、中央道を一路北へ北へ、向かったのは唐松岳。北アルプスの北部、後立山連峰の一角をなし、スキー客などの使うリフトで標高を稼げることもあり、人気の雪山です。夏は八方池周辺を巡る山岳観光地としても有名な場所ですね。
出発地点となる八方ゴンドラリフト「アダム」に最も近い駐車場に到着したのは午前5時。始発は7時半。少し仮眠しようと寝たものの、6時には係りの人に起こされて料金支払い。そのまま眠れずに支度をして7時前にリフトの始発待ちの列に並んだのです。
時計の針は7時5分となってい…
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2019/10/26 信州の旅 白馬岩岳マウンテンリゾート ゴンドラリフト ノア 薪絵🥰 #白馬岩岳マウンテンリゾート #ゴンドラリフトノア #長野 #薪絵 https://www.instagram.com/p/B4m55RmleAt/?igshid=10dqw4v4qkt2x
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Trip in September, Grindelwald
ゴンドラリフトに揺られて辿り着いた展望台から、往復2 時間ほどのハイキングに出発。
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