【 花言葉の由来 】
桜や菜の花の時期も終わり、チューリップやバラなど本格的に花のシーズンの始まり。
その「花」と言えば花言葉。
チューリップの花言葉は「博愛」や「思いやり」などですが、
これっていつごろからあるのでしょう・・・
起源は17世紀のトルコらしいのですが、広く世に伝わることはなく、
19世紀初頭のフランス貴族社会で流行り始めたのだとか。
●バラ=愛情
●月桂樹=栄光(古代ギリシャから)
●オリーブ=平和(聖書から)
花そのものの生態や色香を由来としたものや、
草花の伝統的な使われ方、古典からの引用などから考案され、日本に伝わったのは明治初期。
当初は伝わったものをそのまま使っていましたが、与謝野晶子らが日本独自の花言葉を創作。
現在は多数の花言葉辞典が出ているそう。
ちなみに花言葉を公式認定する機関はないため、
同じ花に複数の花言葉があることも多く、全く違う意味の場合もあるので要注意ですね。
チューリップ 園児そろそろ 通る頃 高澤良一
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【 お花見と桜餅 】
今年は少々遅めの開花となっているソメイヨシノ。
歓迎会を兼ねたお花見にはバッチグーのタイミングになりそうですね。
花見の起源は、奈良時代の貴族が中国伝来の梅を愛でていたのが、
平安期には桜の人気が高まり、花と言えばサクラと言われるようにまでなったとのこと。
盛大な花見を催したのは太閤秀吉が有名ですが、
貴族や武士階級だけでなく、農民にとっても大事なお花見。
田畑を耕し種をまく時期、その年の豊作を願って桜の下で宴会をするようになったあたりが、
今も桜の下で場所取りをするルーツかも知れません。
また、この時期たくさん見かけるのは桜餅。
雛祭りに食べられるようになる前から春のお菓子として人気で、
関東風と関西風があるのはご存じの通り。
関東風は長命寺餅とも言われ墨田区にある長命寺の門前が発祥とのこと。
関西風は道明寺餅とも言われますが、道明寺粉の発祥が道明寺で、
桜餅の発祥ではないのだそう。
さくら餅 食べての後の 葉の匂ひ 杉本寛
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【 卒業式と入学式 】
正装をした父兄とともに歩く子供たちを見かけるこの時期、
日本人にとってはお正月の次に心改まる季節となりました。
日本での卒業式というものが始まったのは明治初期。
現在の学校の元となる制度とともに始まりました。
学位認定と公的試験による課程修了が認定される西欧では、
学位授与の卒業式らしきものはありますが、卒業という概念そのものはないのだそう。
明治の初期は就学希望者が年齢に関係なく入学したため、
入学式というものが行われるようになった時期は、正確にはわかっておりません。
明治19年に4月スタートの「会計年度」が始まったことに伴って、
4月からの新学期・新入学・・・というものがだんだんと定着。
大学だけがその後もしばらくは欧米に倣い9月入学でしたが、
大正9年に東京帝国大学(東大)が4月に変更したため、
皆が追随して現在の4月入学になったということです。
スニーカー 店にあふれて 入学期 樋笠文
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【 お彼岸 】
春分の日(秋は秋分)を中心に前後三日間の七日間を彼岸と言い、
その間に行��れる仏事を彼岸会(ひがんえ)と言います。
太陽が赤道の真上にきて昼と夜が同じ長さになり、
現世(此岸)と極楽浄土(涅槃(彼岸))が繋がる時、
お墓参りをして先祖供養をする、というのが現在のお彼岸の行事。
このお彼岸、日本だけのものでインドや中国には存在せず、
日本古来の信仰が仏教と結びついたものと考えられています。
太陽信仰である「日の願(日願)」が僧侶の知恵で「彼岸」になった、という説もあり。
お彼岸に食べるのを「ぼたもち・おはぎ」と言いますが、
春は牡丹、秋は萩に由来するネーミングなのはご存じの通り。
ではどうしてお彼岸にこれを食べるのかと言えば、
小豆の赤に魔除けの意味があるとか、牡丹の花が縁起が良いとか、
諸説あるようです。
役に立つ 子を一人連れ 彼岸かな 一柳文子
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【 ホワイトデー 】
ご存じと思いますが、ホワイトデーは日本発祥。
広がりは中国・韓国・台湾などの東アジアだけで他の地域では見られません。
バレンタインデーのお返しに、というのがその起こりですが、
起源は各陣営が元祖を主張して譲らないとか(笑)。
名前の由来は白いマシュマロを贈るのが最初だったからか、
ホワイトの清潔なイメージもあってのことらしいです。
お返しの品にも諸説ありですがそれぞれ意味があって、
マシュマロはNo、
キャンディはYes、
クッキーは友達、
ハンカチは別れ、
・・・など、深い意味はない場合とそうでない場合があるらしいのでご用心。
最近は菓子類よりもアクセサリーの希望が多いとのことで、
気持ちより中身になってきている?
そういう時代のようです。
ホワイトデー お返し抱えて 見栄を張り 芭焦
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【 日照時間と気温 】
一年で一番日が短い冬至をとっくに過ぎて、
日の出の時間が明らかに早くなっているのにまだまだ寒いこの時期。
たくさん照らされているのに暖まらないのはどうしてなのでしょう。
ご存じのように地球は太陽に照らされて暖まっているのですが、
地球はその熱を蓄積していると同時に、放出もしています。
その放出量は年間ほぼ一定で、
放出量に太陽光が追いつかない、暖まるより冷めるのが速いので気温が上がらない冬、
冬至を過ぎても日照時間が足りないので寒くなっていき、この時期もまだ追いついていないのです。
その逆で、
放出量に蓄熱量が勝ってしまう、冷める速さより熱する方が強いので暑くなる夏、
夏至を過ぎても冷めていない地球にどんどん太陽光が降り注ぎ、8月頃が一番暑くなります。
この時期は朝晩の気温は低くても日射の角度は高いので、
天気が良ければ、ポカポカと暖かく春を感じる陽気となるようです。
風寒し 人の陽気に さく桜 正岡子規
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【 雛祭り 】
川で身を清める風習が古代中国より伝わったとされ、
人形を流して穢れを祓うという元々日本にあった風習と融合、
そして王朝貴族のひいな遊びなども加わって、
時代が経つにつれ現在の形になったという雛祭り。
源氏物語の中にも「雛」の文言が出てくるようですが、
年中行事としては元禄の頃に定着、
安定した江戸の時代に精巧で豪華な雛人形がつくられるようになりました。
飾った雛飾りは終わったらすぐに片付けないといけない、というのは、
災厄を受け止めた雛人形を片付けないと厄を流していない、ということになるから。
有名な「お内裏様とお雛様」というのは厳密には間違いだそうで、
男雛(おびな)と女雛(めびな)一対で「内裏雛」と言い、
「うれしいひなまつり」という童謡から広まったということです。
代表的で一般的な内裏雛の雛飾り以外にも、
「吊るし雛」「雛流し」「けし雛」「糸雛」「お雛がゆ」など、
地方色豊かな雛祭りも現代に引き継がれているようです。
手渡しに 子の手こぼるる 雛あられ 中村汀女
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【 梅花祭とみたらし団子 】
2/25は菅原道真公の命日。
梅を愛したことにちなんで京都北野天満宮では梅花祭が行われます。
北野天満宮は道真公を祀った神社ですが、
太閤秀吉が北野大茶会を催したことにちなんで毎年野点茶席が設けられます。
この席で活躍するのが上七軒の舞妓・芸妓さんたち。
上七軒とは祇園や先斗町に並ぶ京都の花街で、
室町時代に北野天満宮再建の際に残った資材で建てられた7軒の茶店が元。
大茶会の際に献上したみたらし団子を気に入った秀吉から褒美に預かり繁栄、現在に至ります。
この時期は各地の寺社などでも行われる梅花祭。
それぞれに由緒ある梅の名所を訪ねてみてはいかがでしょう。
春もやや けしきととのふ 月と梅 芭蕉
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【 花粉と人工林 】
強めで冷たくない風が吹き始めた今日この頃、いよいよ始まる本格的な花粉の季節。
日本人の約4割弱がスギ花粉症と言われています。
花粉症の原因は花粉や排気ガス、都市化、遺伝など様々に言われますが、
やっぱり最大の原因は「花粉」。
高度成長期の木材の需要のために植えられた杉や檜が、
その後入ってきた海外からの安い木材使用により放置されて、
それ以前は90%が広葉樹林だったものが、現在では50%が針葉樹林となり、人工林では99%を占めています。
その管理されない針葉樹が樹齢30年を超えると大量の花粉を排出するようになるのです。
また人工の針葉樹林は野生動物の食料となる木の実が成らないため「緑の砂漠」と言われ、
最近問題となっている里に下りてくる熊などの問題も引き起こしています。
ここ最近は輸入木材の資源の枯渇と規制強化により国産木材の使用率も回復傾向とのこと。
人工林の管理により供給も増えれば、花粉も少しばかり減るかもしれません。
銀行へ 怪しき身なり 花粉症 高崎和音
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【 チョコレートのはじまり 】
来週2/14はバレンタインデー。
本命・義理から友チョコ・自分チョコなどと多様化する中、
やっぱり贈るのはチョコレートが主流みたいですね。
このチョコレートの原料となるカカオ豆の原産はアメリカ大陸。
コロンブスの新大陸発見以前には欧州やアジア・アフリカにはありませんでした。
商品名にアフリカの国名がついていたりするので、すっかり勘違いしていたりしますが、
現在の産地はガーナをはじめとするアフリカ大陸に多いため無理もありませんね。
アメリカ大陸では紀元前2000年頃から栽培されていて、
飲料としての利用と貴重さゆえに貨幣として流通したとのこと。
新大陸には砂糖がなかったので、ヨーロッパに伝わって甘い飲み物に変身。
18世紀末に産業革命による機械式ミルの大規模使用で固形化され、魅惑の食べ物になりました。
ちなみに新大陸原産のジャガイモ・サツマイモ・トウモロコシ・トマト・トウガラシなどは、
今の生活に欠かせないものばかりですが、
逆にヨーロッパからもたらされたのは小麦・サトウキビ・コーヒーなどでした。
妻さへも義理めくバレンタインデー 細谷定行
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木版画家・井堂雅夫の描く雪の清水寺です。
濃い緑の上下にスクリーンサイズで描かれた雪降る日の清水寺の本堂舞台と連なる三重塔。 針葉樹に積もるやわらかな薄緑の雪景色。穏やかではんなりとした京の冬。湯豆腐が恋しくなる京の冬。
針葉樹の葉のような渋い緑の上下に、初雪でしょうか、ふんわりとやわらかく積もる雪景色の清水寺の伽藍が描かれています。 京都の景勝地を数多く描いている井堂雅夫の作品の中でも、清水寺を描いたものは数点です。京都市の中心繁華街から比較的近い 清水寺は、お土産屋さんが軒を連ねる参道の二寧坂(二年坂)・三年坂を含めていつでも混雑しています。でもやっぱりあの舞台には 一度は立ってみたい、「清水の舞台から飛び降りる」とはどんな覚悟だろうかと、念願の舞台に立ってはみたものの、 足がすくんでしまった経験をお持ちの方は多いことでしょう。
寒い日に暖かいニットにくるまって、リビングの壁に飾った清水の雪景色をじっくり眺めながらのコーヒータイム。 清水寺は広隆寺、鞍馬寺とともに、平安京遷都以前からの歴史をもつ、京都では数少ない寺院の1つです。
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【 春節 】
いよいよ2月、暦の上では春を迎えるこの時期話題になるのが春節。
春節という呼び名は中華圏でのものですが、
近年はこの大型連休の来日によるインバウンド効果への期待で、日本でも大きく取り上げられますね。
春節は旧正月とも言われ、日本では明治5年に太陽暦を採用してからほとんど行われなくなりましたが、
中国やアジアの一部では現在も盛大に行われます。
旧暦と言われる太陰暦では日付が大きく変わることがあるため、
昨年の春節は1/22、今年は2/10と2週間以上違ったりするのも話題の一つ。
前後の1週間ほどがお休みとなって、ネットでもセールが行われたりしますので要チェック。
日本国内でも中華街などで盛大なイベントが行われますので、
機会があったらのぞいてみてはいかがでしょうか。
春節の 竜を遠くに 見て帰る 谷川季誌子
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【 鍋料理とコンロ 】
冬真っただ中、心も体も温まる鍋料理が人気ですね。
寄せ鍋、水炊き、しゃぶしゃぶ、土手鍋、もつ鍋、ちゃんこにおでん・・・
種類も豊富でキリがありませんが、意外と普及の歴史は浅さかった?・・・
囲炉裏があった家屋では当たり前だった鍋料理ですが、
囲炉裏のない住環境では火鉢などを使って料理屋等で提供され出したのが江戸後期。
明治以降になっても加熱しながら食べる方式は飲食店中心で、
一般家庭には1969年のカセットコンロ発明によって爆発的に普及したのだそう。
また、今でこそカセットコンロとボンベの規格は統一されていますが、
そのきっかけは阪神・淡路大震災のときに被災者間で融通できなかった事。
苦い経験が今の便利につながっているのですね。
ちなみにこのコンロというのは「焜炉」と書いて実は漢語由来の日本語。
本来は持ち運び可能なものをさしていたのが、据え付け型も含めるようになったとのことですので、
カセットコンロが「本来型」、ということになるのでしょうか。
白菜を さつく~と 鍋用意 高木晴子
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【 寒造り 】
毎年1/20頃が一番寒いとされる大寒。
この寒い時期に伝統的に行われてきたのが日本酒の「寒造り」。
「寒仕込み」とも言われ、冬の季語にもなっています。
その昔、日本酒は長期の保存が出来なかったため、
酒造は四季を通じて行われ、短期間で消費されていましたが、
江戸中期に保存技術が発達したことによって、
材料の調達や高品質の理由から冬季に酒造りを行うことが主流となりました。
この寒造りのために地方の農民が冬場だけ「杜氏」として活躍。
農閑期の副収入にもなって、各地で職人集団が生まれました。
また、この時期に仕込まれたお酒が出来上がると酒屋の軒先などに飾られるのが「杉玉」。
蒼々とした杉玉は新酒が出来ましたのお知らせです。
春から夏を経てだんだんと茶色になっていく杉玉は熟成されていくお酒の味わいの目安。
季節の風情は左党じゃなくても嬉しいものです。
ちなみに「左党」とは大工の左手がノミを持つ「飲み手」のダジャレから、とのこと。
寒造り 女主人の 声の張り 中世古道子
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【 鏡開き 】
お正月、七日に七草を終えたら、今度は鏡開き。
供え物の鏡餅を下げてきて、お雑煮やお汁粉で食べるのも楽しみの一つですね。
武家での「具足開」(鎧などの具足に供えた餅を割って雑煮にする)を、
「刃柄(はつか)を祝う」と言い、
女子は鏡台に供えた餅を割って「初顔祝う」と言う、
その言葉の音から元々は二十日(はつか)に行っていたものだそう。
江戸の世になり、将軍家光の忌日と重なったため、
蔵開き(商家が新年初めて蔵を開き、商売繁盛を祈るお祝い)の11日になったとのこと。
切るという言葉は「切腹」を連想させるので「開く」を使用する、とされますが、
実際、暮れから飾られていた鏡餅は、
現代の住宅事情とは違って寒さと乾燥でカチカチになっていますから、切ることは到底無理。
槌で割って「開く」のが習わしとなっていました。
粉々になってしまったら、揚げ餅にしていただくのも美味しいですね。
厄年の招かれ鏡開きかな 熊田鹿石
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【 成人の日 】
1948年に始まって1999年までは毎年1/15でしたが、
ハッピーマンデー法によって1/8から14までのうちの月曜日、
今年は1/8が成人の日となります。
もともと成人の日が1/15だったのは、���月行事が一区切りの小正月に、
かつて元服の儀が行われていたことによるもの。
男子は15歳、女子は13歳くらいで成人、戦闘・婚姻・労働の能力を備えたものとされ、
一人前の「おとな」として扱われました。
2022年4/1より18歳が成人とされましたが、
18歳で成人式を行う自治体は今のところ数か所で、
「はたちのつどい」などの名称で20歳で行うところがほとんどのようです。
成人式を盛大に行うのは世界でも珍しいらしいことらしく、
アメリカやカナダでは16歳の誕生日を祝ったり、
(16歳で車の運転免許が取れるようになるので親の送り迎えがいらなくなる)
15歳でナイフやライフルを贈る習慣があるそうです。
成人の 子の出づる道 雪を掃く 加藤耕子
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【 除夜の鐘 】
いよいよ年の瀬、今年も残りわずかですね。
年々簡略化されて少し寂しい年末年始の行事ですが、大晦日の除夜の鐘だけは欠かせません。
恒例の特別番組を観たりして過ごした後に、
近所のお寺の鐘に並ぶ人、年越詣に神社に集まる人それぞれ。
この除夜の鐘が108つというのは常識ですが、
108つの煩悩を洗い清めるため、というのが一般的。
仏教での108つの煩悩とは、
眼・耳・鼻・舌・身・意の六根に対する好・悪・平で18、
色・声・香・味・触・法の六境に対する苦・楽・捨で18、
合計36に過去・現在・未来で×3だから108なのだそう。
(諸説あり)
簡単に言うと、人の六感の表・裏に対しての良い・悪い・普通が、
過去・現在・未来の3つの時にあるので108つ、って感じでしょうか。
いずれにしても、あのゴーン・・・を聴くと心が洗われるような・・・・・
心静かに一年を振り返って、健やかに新年を迎えたいものですね。
除夜の鐘 一打して身の 軽くなる 松尾隆信
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