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#道の駅八ッ場ふるさと館
takasaki4 · 2 years
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久しぶりにシクロパビリオンのイベントに参加。サポートカー付きだと思って車に荷物載せたら車はついて来なかった…paypay大活躍 (道の駅 八ッ場ふるさと館) https://www.instagram.com/p/CdIfydqvc1m/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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hrs705 · 5 years
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#不動大橋 から#吾妻川 を望む。 #道の駅八ッ場ふるさと館 (不動大橋) https://www.instagram.com/p/Bw9lFTpl23_/?igshid=l4lj845x6qxr
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communionchapel · 3 years
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MK 8月 嬬恋村
今回のMKは、キャベツで有名な嬬恋村。随分と暑かったです。高原なので少し涼しめかなあとも思ったのですが、日差しが強く30℃超えでした。
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キャベツ畑があり、帰りの道の駅で買ってきました。
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日陰で、賛美し祈りの時、聖餐の時を持ちました。
以前、ゴスペルを歌って「八ッ場ふるさと館」にも立ち寄りました。
随分と賑わっていた気がします。
水陸両用車のアクティビティも運行されていました。
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xf-2 · 4 years
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一 はじめに
(日本オリンピック)  五輪史上初の衛星生中継。世界が見守る中、聖火を手に、国立競技場に入ってきたのは、最終ランナーの坂井義則(よしのり)さんでした。  八月六日広島生まれ。十九歳となった若者の堂々たる走りは、我が国が、戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく。そのことを、世界に力強く発信するものでありました。  「日本オリンピック」。坂井さんがこう表現した六十四年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。未来への躍動感あふれる日本の姿に、世界の目は釘付けとなった。  半世紀ぶりに、あの感動が、再び、我が国にやってきます。  本年のオリンピック・パラリンピックもまた、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする。そして、そこから、国民一丸となって、新しい時代へと、皆さん、共に、踏み出していこうではありませんか。
(新しい時代へ踏み出す)  「日本はもう成長できない」。七年前、この「諦めの壁」に対して、私たちはまず、三本の矢を力強く放ちました。その果実を活かし、子育て支援、教育無償化、更には働き方改革。一億総活躍社会を目指し、まっすぐに進んでまいりました。  厳しさを増す安全保障環境を直視しながら、平和安全法制を整備し、防衛力を抜本的に強化しました。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、世界を駆け回り、ダイナミックな日本外交を展開してきました。  我が国は、もはや、かつての日本ではありません。「諦めの壁」は、完全に打ち破ることができた。その自信と誇りと共に、今、ここから、日本の令和の新しい時代を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
二 復興五輪
 二〇二〇年の聖火が走り出す、そのスタート地点は、福島のJヴィレッジです。かつて原発事故対応の拠点となったその場所は、今、我が国最大のサッカーの聖地に生まれ変わり、子どもたちの笑顔であふれています。  常磐自動車道に続き、本年三月、JR常磐線が全線開通します。これに合わせ、双葉町、大熊町、富岡町の帰還困難区域における避難指示の一部解除に向け、準備を進めます。  浪江町では、世界最大級の、再生エネルギーによる水素製造施設が、本格稼働します。オリンピックでは、このクリーンな水素を燃料とする自動車が、大会関係者の足となります。そして、大会期間中、聖火を灯し続けます。リチウムイオン電池、AIロボット。未来を拓く産業が、今、福島から次々と生まれようとしています。  津波で大きな被害を受けた、宮城県を訪れる外国人観光客は、震災前の二倍を超えました。岩手県では三倍となっています。昨年九月に陸前高田市で開業したばかりの道の駅では、僅か一か月で十万人の観光客が訪れ、賑(にぎ)わいを見せています。  来年度で復興・創生期間は終了いたしますが、次のステージに向け、復興庁を司令塔に、政治の責任とリーダーシップの下で、福島の本格的な復興・再生、東北復興の総仕上げに、全力で取り組んでまいります。  九年前、ファーディーさんは、ラグビーチームの一員として、釜石で、東日本大震災を経験しました。  「ここで帰ったら後悔する」  オーストラリア大使館から避難勧告を受け、家族から帰国を勧められても、ファーディーさんは、釜石に残り、救援物資の運搬、お年寄りや病人の搬送。困難に直面する被災者への支援を続けました。  その感謝の気持ちと共に、本年、釜石は、オリンピック・パラリンピックに際し、オーストラリアのホストタウンとなります。岩手県野田村は台湾、福島県二本松市はクウェートなど、二十九の被災自治体が、支援を寄せてくれた人々との交流を深めます。  心温まる支援のおかげで力強く復興しつつある被災地の姿を、その目で見て、そして、実感していただきたい。まさに「復興五輪」であります。  東日本大震災では、百六十三の国と地域から支援が寄せられました。我々が困難の時にあって、温かい支援の手を差し伸べてくれた世界の方々に、改めて、今、この場から、皆さんと共に、感謝の気持ちを表したいと思います。
三 地方創生
(観光立国)  全体で五百近い市町村が、今回、ホストタウンとなります。これは、全国津々浦々、地域の魅力を世界に発信する、絶好の機会です。  北は北海道から、南は沖縄まで。アイヌの皆さんが受け継いできた伝統音楽や食文化、琉球舞踊など、我が国が誇る全国各地の地域文化に触れていただく「日本博」を、本年、開催いたします。  国の文化財を積極的に活用できる制度を設け、地域のアイデアによる観光地づくりを後押しします。自家用車による有償の運送サービス制度について規制緩和を行い、外国人観光客の皆さんの地方での足もしっかりと確保いたします。  首里城の一日も早い復元に向け、全力を尽くします。三月には、那覇空港第二滑走路の供用を開始します。発着枠を十万回以上拡大することにより、アジアのゲートウェイとして、沖縄の振興に取り組んでまいります。  オリンピック・パラリンピックに向けて、サイバーセキュリティ対策、テロなど組織犯罪への対策に万全を期すことで、安全・安心をしっかり確保いたします。五年後の大阪・関西万博も視野に、多言語化、Wi‐Fi環境の整備など、観光立国の基盤づくりを一気に進めます。高い独立性を持った管理委員会の下、厳正かつ公平・公正な審査を行いながら、複合観光施設の整備に取り組みます。  更には、外国人観光客の多様なニーズに応える宿泊施設など世界に冠たる観光インフラを整え、二〇三〇年六千万人目標の実現を目指します。
(農産物輸出)  世界に目を向けることで、地方に新しいチャンスが広がります。  昨年、EUへの牛肉やコメの輸出は、約三割増えました。TPP諸国への乳製品の輸出も、二割を大きく上回る伸びとなりました。甘い「紅はるか」は、シンガポールやタイで大人気です。さつまいもの輸出は、昨年、四割以上増加しました。  先月、中国への牛肉輸出について、解禁令が発出されました。今月発効した日米貿易協定も活かし、おいしくて、安全な、日本の農林水産物の世界への挑戦を、力強く後押しいたします。  農地の大規模化、牛の増産や、水産業の生産性向上など、三千億円を超える予算で、生産基盤の強化を進めます。販路開拓など海外への売り込みを支援します。  神戸牛、ルビーロマン、ゆめぴりか。農家の皆さんの長年にわたる努力の結晶である、日本ブランドを、海外流出のリスクからしっかりと守ります。  CSF対策を一層強化します。野生動物の感染が発見された場合にも、家畜伝染病予防法に基づき、移動制限などのまん延防止措置を実施できるようにします。ASFについても、海外から持ち込まれる肉や肉製品の検疫を強化し、水際対策を徹底します。
(地方創生)  昨年の台風十九号では八ッ場ダムが利根川の被害防止に役立ちました。水力発電や農業用水などを目的とするダムについても、緊急時には省庁の縦割りを打破し、一元的に活用するための対策を、全ての一級河川を対象に、この夏までに取りま��めます。  相次ぐ自然災害の教訓を活かし、全国で、川底の掘削、堤防の整備、無電柱化を進めます。送電線の計画的な更新、電力会社、自衛隊、自治体の平時からの連携などにより、強靱(じん)な電力供給体制を構築します。防災・減災、国土強靱(じん)化を進め、災害に強い故郷(ふるさと)を創り上げてまいります。  東京から鉄道で七時間。島根県江津市は「東京から一番遠いまち」とも呼ばれています。二十年以上、転出超過が続き、人口の一割に当たる二千八百人が減少した町です。  しかし、若者の起業を積極的に促した結果、ついに、一昨年、転入が転出を上回り、人口の社会増が実現しました。  原田真宜(まさのり)さんは、パクチー栽培を行うため、東京から移住してきました。農地を借りる交渉を行ったのは、市役所です。地方創生交付金を活用し、起業資金の支援を受けました。農業のやり方は地元の農家、販路開拓は地元の企業が手助けしてくれたそうです。  「地域みんなで、手伝ってくれました」  地域ぐるみで若者のチャレンジを後押しする環境が、原田さんの移住の決め手となりました。  「地方にこそ、チャンスがある」。そう考え、地方に飛び込む若者を、力強く応援してまいります。東京から地方に移住して起業・就業する場合に最大三百万円支給する制度を、更に使いやすくします。「移住支援センター」を全国一千の市町村に設置し、移住へのニーズを実際の人の動きへとつなげてまいります。  都市に住む皆さんの地方での兼業・副業を促すため、人材のマッチングや移動費の支援を行う新たな制度を創設します。関係人口を拡大することで、将来的な移住につなげ、転出入均衡目標の実現を目指します。  企業版ふるさと納税を拡充し、地方における魅力ある仕事づくりを一層強化します。独占禁止法の特例を設け、まちづくりの基盤である地方の金融サービス、交通サービスをしっかりと維持・確保してまいります。地方の創意工夫を、一千億円の地方創生交付金で、引き続き応援します。  若者が将来に夢や希望を持って飛び込んでいくことができる。地方創生の新しい時代を、皆さん、共に、創り上げようではありませんか。
四 成長戦略
(中小・小規模事業者)  「東洋の魔女」が活躍したバレーボール。そのボールを生み出したのは、広島の小さな町工場です。その後、半世紀にわたり、その高い技術を代々受け継ぎ、今なお、五輪の公式球に選ばれ続けています。  全国各地の中小・小規模事業者の皆さんが、長年培ったオンリーワンの技術で、地域経済を支えています。しかし、経営者の多くが六十歳を超え、事業承継は待ったなしの課題であります。そして、若い世代の承継を阻む最大の壁が、個人保証の慣行です。  この春から、先代の経営者と後継者から個人保証を取る、いわゆる二重取りを原則禁止いたします。商工中金では、今月から、年間三万件、二兆円の新規融資について、個人保証なしの融資を原則とする運用を開始しました。  信用保証協会では、個人保証なしで後継者の皆さんの融資を保証する新制度を、四月からスタートします。経営の磨き上げ支援も行い、専門家の確認を得た後継者には、保証料をゼロとします。個人保証の慣行は新しい世代には引き継がないとの強い決意で、あらゆる施策を総動員してまいります。  七年前、十年ぶりの大改正を行った下請振興基準を、更に改正し、対象を拡大します。大企業に対しても、新たに金属産業、化学産業で、自主行動計画の策定を求めます。業界ごとの取引慣行に詳しい専門人材を下請Gメンに採用し、下請取引の更なる適正化に取り組んでまいります。  デジタル技術の進歩は、中小・小規模事業者にとって、販路拡大などの大きなチャンスです。デジタル取引透明化法を制定し、オンラインモールでの出店料の一方的引上げなど不透明な取引慣行を是正します。
(規制改革)  IoT、ビッグデータ、人工知能。第四次産業革命の大きな変化の中で、デジタル時代の規制改革を大胆に進めます。  本年から、無人自動運転を解禁し、中山間地域の皆さんに、安全で便利な移動手段を提供します。自動制御ブレーキを備えたサポートカーに限定した新たな免許制度を設け、その普及を拡大します。  AIが解析するデータのボリュームが、競争力を左右する時代です。個人情報を匿名化し、その詳細な分析を可能とすることで、ビッグデータの世界をリードしてまいります。  フィンテックによる多様な決済サービスが登場する中、金融分野の業法による縦割り規制を抜本的に見直します。マイナンバーカードの取得を促し、来年度中に健康保険証としての利用を開始します。あらゆる行政手続の電子化を進め、対面での確認が必要なものなどを除き、二〇二四年度までに完了いたします。  技術の進歩による急激な変化に対し、消費者の安全・安心を確保していきます。個人データの利用停止を可能とするなど、個人情報保護を強化します。あおり運転を刑罰の対象とし、道路へのカメラ設置などにより、悪質な運転者の取締りを徹底します。空港施設へのドローン飛行を禁止し、飛行経路の安全を確保してまいります。
(イノベーション)  吉野彰(あきら)先生のノーベル化学賞受賞を、心よりお慶び申し上げます。  吉野先生に続く、未来を担う若手研究者に、大胆に投資します。自由な発想で挑戦的な研究に打ち込めるよう、資金配分を若手に思い切って重点化します。安定的なポストを確保し、海外留学を含めたキャリアパスを確立することで、若者が将来に夢や希望を持って研究の世界に飛び込める環境を整えます。  変化のスピードを先取りし、これまでにない価値を生み出す鍵は、ベンチャー精神です。大企業などからベンチャー企業への投資を税制で支援し、いわゆる自前主義からの発想の転換を図ります。国の研究機関によるベンチャー企業への出資を促すことで、蓄積された研究成果や技術を新しい産業へと成長させてまいります。  第四次産業革命がもたらすインパクトは、経済のみにとどまらず、安全保障をはじめ、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼします。国家戦略としての取組が必要です。  その基盤インフラは、通信です。5G、ポスト5G、更にその先を見据えながら、大胆な税制措置と予算により、イノベーションを力強く後押しします。安全で安心なインフラが、これからも安定的に供給されるよう、グローバルな連携の下、戦略的に取り組んでいきます。  次世代暗号などの基盤となる量子技術について、国内外からトップクラスの研究者・企業を集める、イノベーション拠点の整備を進めます。  月を周回する宇宙ステーションの整備、月面での有人探査などを目指す新たな国際プロジェクトに、我が国として、その持てる技術を駆使し、貢献いたします。将来的な火星探査なども視野に、人類の新たなフロンティアの拡大に挑戦します。  Society 5.0の時代にあって、教育の在り方も、変わらなければなりません。本年から小学校でプログラミング教育を開始します。四年以内に、全ての小学生、中学生に一人一台のIT端末を揃(そろ)えます。企業エンジニアなど多様な外部人材を登用することで、新しい時代の教育改革を進めます。
(アベノミクス)  今般取りまとめた新しい経済対策は、まさに、安心と成長の未来を切り拓くものであります。事業規模二十六兆円に及ぶ対策を講じることで、自然災害からの復旧・復興に加え、米中貿易摩擦、英国のEUからの離脱など海外発の下方リスクにも万全を期してまいります。  日本経済は、この七年間で十三%成長し、来年度予算の税収は過去最高となりました。公債発行は八年連続での減額であります。経済再生なくして財政健全化なし。この基本方針を堅持し、引き続き、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化を目指します。  この六年間、生産年齢人口が五百万人減少する一方で、雇用は三百八十万人増加しました。人手不足が続く中で、最低賃金も現行方式で過去最高の上げ幅となり、史上初めて全国平均九百円を超えました。足元では、九割近い中小企業で、賃上げが実現しています。  雇用環境が好転している今、就職氷河期世代の皆さんの就業を、三年間集中で一気に拡大します。この世代に対象を絞った求人を解禁するなど、あらゆる施策を講じ、意欲、経験、能力を活かせるチャンスを広げていきます。  兼業や副業をやりやすくするため、労働時間に関するルールを明確化します。労働施策総合推進法を改正し、大企業に中途採用・経験者採用比率の開示���求め、多様で柔軟な働き方が可能となるよう、改革を進めます。  経済社会が大きく変化する中、ライフスタイルの多様化は時代の必然であります。今こそ、日本の雇用慣行を大きく改め、働き方改革を、皆さん、共に、進めていこうではありませんか。
五 一億総活躍社会
(全世代型社会保障)  この春から、大企業では、同一労働同一賃金がスタートします。正規と非正規の壁がなくなる中で、パートの皆さんへの厚生年金の適用を更に広げてまいります。三千億円を上回る、ものづくり補助金、IT補助金、持続化補助金により生産性向上への支援、社会保険手続の負担軽減を行いながら、従業員五十人を超える中小企業まで段階的に拡大します。  高齢者のうち、八割の方が、六十五歳を超えても働きたいと願っておられます。人生百年時代の到来は、大きなチャンスです。働く意欲のある皆さんに、七十歳までの就業機会を確保します。  こうした働き方の変化を中心に据えながら、年金、医療、介護全般にわたる改革を進めます。  年金受給開始の選択肢を、七十五歳まで広げます。在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう、見直しを行います。  二〇二二年には、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となる中で、現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは、待ったなしの課題です。  年齢ではなく、能力に応じた負担へと見直しを進めます。七十五歳以上であっても一定以上の所得がある方には、窓口での二割負担を新たにお願いすることを検討します。併せて、かかりつけ医機能の強化を図るため、大病院の受診に定額負担を求めることで、現役世代の負担上昇を抑えます。  医療や介護について、予防への取組を強化することで、いつまでも健康で、活躍できる社会づくりを行います。  子どもたちから、子育て世代、現役世代、そしてお年寄りまで、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障制度」を目指し、本年、改革を実行してまいります。
(子育て支援)  子どもたちの未来に、引き続き、大胆に投資してまいります。  昨年の幼児教育・保育の無償化のスタートに続き、この四月から、真に必要な子どもたちの高等教育の無償化が始まります。私立高校の実質無償化も実現し、子どもたちの誰もが、家庭の経済事情にかかわらず、夢に向かって頑張ることができる社会を創り上げてまいります。  保育の受け皿整備を進め、待機児童ゼロを実現します。これまでの取組により、待機児童の数は、昨年、調査開始以来、最少となりました。いまだゼロが実現できていない自治体には、保育ニーズに応じた整備計画の策定を求め、取組を強化していきます。  妊娠、出産、子育てへの切れ目ない支援を行います。来年春までに、子育て世代包括支援センターを全ての市町村に設置します。所得の低いひとり親世帯への支援を拡大し、子育てしやすい社会づくりを更に強化します。「希望出生率一・八」の実現を目指し、深刻さを増す少子化の問題に真正面から立ち向かってまいります。
(一億総活躍社会)  我が国には、意欲と能力あふれる女性たちがたくさんいます。全ての女性に活躍のチャンスを創り、その持てる可能性を十二分に開花することができれば、日本の経済社会は一変するはずです。  この六年で、女性の就業者数は、新たに二百九十万人増加しました。就業率は、二十五歳以上の全ての世代で米国を上回っています。M字カーブは確実に解消に向かっています。引き続き、女性活躍の旗を高く掲げ、女性の皆さんが働きやすい環境づくり、女性リーダーの拡大に向けた取組を一層進めます。更に、民間シェルター支援によるDV対策などに取り組んでまいります。  女性も男性も、若者もお年寄りも、障害や難病のある方も、更には一度失敗した方も、誰もが多様性を認め合いその個性を活かすことができる社会、思う存分その能力を発揮できる社会を創る。一億総活躍社会の実現こそが、まさに少子高齢化を克服する鍵であります。  バリアフリー社会の実現に向けて、公共交通機関における取組を強化します。耳の聞こえない方に対する、無償で手話通訳を利用できる電話リレーサービスを整備します。重度障害者の皆さんの就労の意欲を後押しするための仕組みを強化します。  「その能力は磨けば無限である。」  中村裕(ゆたか)医師は、長年、障害者雇用に熱心に取り組んでこられました。  「身障者の社会進出のためにもスポーツを奨励しなければならない。」  中村先生の情熱によって、一九六四年、東京パラリンピック大会が実現しました。その後、パラリンピックは四年おきに継続的に実施されるようになりました。中村先生の思いは受け継がれ、半世紀以上の時を経て、再び、日本へと帰ってきます。  本年のパラリンピックを、世界中の人々に夢や感動を与える、素晴らしい大会とする。障害のある皆さんが、世界で最もいきいきと生活できる国・日本を、皆さん、共に、創り上げようではありませんか。
六 外交・安全保障
(積極的平和主義)  日本が、初めてオリンピック精神と出会ったのは、明治の時代であります。その時の興奮を、嘉納治五郎はこう記しています。  「世界各国民の思想感情を融和し以て世界の文明と平和とを助くる」  オリンピック・パラリンピックが開催される本年、我が国は、積極的平和主義の旗の下、戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する。その正念場となる一年であります。  日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指します。何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、条件を付けずに、私自身が金正恩委員長と向き合う決意です。  もとより、我が国の国民の生命と財産を守るため、毅(き)然として行動していく。その方針はしっかりと貫いてまいります。米国、韓国をはじめ国際社会と緊密に連携してまいります。  北東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中で、近隣諸国との外交は、極めて重要となっています。韓国は、元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国であります。であればこそ、国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを、切に期待いたします。  プーチン大統領と長門で合意した、元島民の方々の航空機によるお墓参り、そして四島での共同経済活動は、着実に前進しています。一九五六年宣言を基礎として交渉を加速させ、領土問題を解決して、平和条約を締結する。この方針に、全く揺らぎはありません。私と大統領の手で、成し遂げる決意です。  日本と中国は、地域と世界の平和と繁栄に、共に大きな責任を有しています。その責任をしっかり果たすとの意志を明確に示していくことが、今現在の、アジアの状況において、国際社会から強く求められています。首脳間の往来に加え、あらゆる分野での交流を深め、広げることで、新時代の成熟した日中関係を構築してまいります。
(安全保障政策)  いかなる事態にあっても、我が国の領土、領海、領空は必ずや守り抜く。安全保障政策の根幹は、我が国自身の努力に他なりません。  この春から、航空自衛隊に「宇宙作戦隊」を創設します。更には、サイバー、電磁波といった新領域における優位性を確保するため、その能力と体制を抜本的に強化してまいります。  昨日、日米安全保障条約は、改定の署名から六十年を迎えました。日米同盟は、今、かつてなく強固なものとなっています。その深い信頼関係の下に、二〇二〇年代前半の海兵隊のグアム移転に向け、施設整備などの取組を進めます。抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に、一つひとつ結果を出してまいります。  日米同盟の強固な基盤の上に、欧州、インド、豪州、ASEANなど、基本的価値を共有する国々と共に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指します。
(国際社会の課題解決)  この七年間、八十の国・地域を訪問し、八百回を超える会談を重ねてまいりました。各国首脳との信頼関係の上に、国際社会が直面する共通課題の解決に向け、世界の中で、主導的な役割を果たしていく覚悟です。  中東地域における緊張の高まりを深く憂慮します。我が国は、全ての関係者に、対話による問題解決と自制的な対応を求めます。これまで培ってきた中東諸国との友好関係の上に、この地域の緊張緩和と情勢の安定化のために、これからも、日本ならではの平和外交を粘り強く展開いたします。エネルギー資源の多くをこの地域に依存する我が国として、こうした外交努力と併せて、自衛隊による情報収集態勢を整え、日本関係船舶の安全を確保します。  自由貿易の旗手として、二十一世紀の経済秩序を世界へと広げてまいります。EUから離脱する英国とも、速やかに通商交渉を開始します。TPPの更なる拡大や、インドを含めたRCEP交渉を主導します。データ流通の新たな国際ルールづくりを、大阪トラックでリードしていきます。  G20で合意したブルー・オーシャン・ビジョンには、既に五十九の国から賛同を得ています。この流れを更に世界へと広げていくことで、二〇五〇年までの海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロの実現を目指します。  我が国は、五年連続で温室効果ガスの削減を実現いたしました。二〇一三年度比で十一・八%の削減は、G7の中で英国に次ぐ削減量です。長期戦略に掲げた脱炭素社会を早期に達成するため、ゼロエミッション国際共同研究拠点を立ち上げます。米国、EUなどG20の研究機関の叡智(えいち)を結集し、産業革命以来増加を続けてきたCO2を、減少へと転じさせる、「Beyondゼロ」を目指し、人工光合成をはじめ革新的イノベーションを牽(けん)引します。  世界の平和と安定、自由で公正で開かれた国際ルールの構築、気候変動をはじめとした地球環境問題への挑戦。より良き世界の実現に向かって、新しい時代の日本外交の地平を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
七 おわりに
 「人類は四年ごとに夢をみる」  一九六四年の記録映画は、この言葉で締めくくられています。新しい時代をどのような時代としていくのか。その夢の実現は、今を生きる私たちの行動にかかっています。  社会保障をはじめ、国のかたちに関わる大改革を進めていく。令和の新しい時代が始まり、オリンピック・パラリンピックを控え、未来への躍動感にあふれた今こそ、実行の時です。先送りでは、次の世代への責任を果たすことはできません。  国のかたちを語るもの。それは憲法です。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の責任ではないでしょうか。新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共に、その責任を果たしていこうではありませんか。  世界の真ん中で輝く日本、希望にあふれ誇りある日本を創り上げる。その大きな夢に向かって、この七年間、全力を尽くしてきました。夢を夢のままで終わらせてはならない。新しい時代の日本を創るため、今日、ここから、皆さん、共に、スタートを切ろうではありませんか。  御清聴ありがとうございました。
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clmsxrider · 5 years
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道の駅スタンプラリーVol.12 群馬制覇編 2019.10.20
am3:30出発 am5:00にケンちゃんと ファミリーマート 瑞穂モール前店 で合流。
鉄剣タロー、道の駅おおたで休憩してみなかみ水紀行館ちょっと遅れてam9:20スタート!
月夜野矢瀬親水公園→たくみの里→中山盆地→霊山たけやま→あがつま峡→八ッ場ふるさと館→六合(ここで昼食)→草津運動茶屋公園(ここで食後のソフトクリーム¥50引き)→くらぶち小栗の里→みょうぎ→玉村宿→帰宅pm21:30
12駅周って群馬制覇しました。これで175駅中、165駅です。あと、千葉8駅、茨城2駅で関東制覇です。
走行距離536km 57.9km/Lでした。次回は、最終章関東制覇編になります。
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conyline · 4 years
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寒いよー、1℃だもの。ちょっと暖かくなるまで待機。 (道の駅 八ッ場ふるさと館)
https://www.instagram.com/p/B4gFslvAZjr/?igshid=1hra155m1d05h
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gasuken1138 · 2 years
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浅間高原牛乳ソフト、食べます(^^) (道の駅 八ッ場ふるさと館) https://www.instagram.com/p/Ca_Or5Kh-fY/?utm_medium=tumblr
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goppie-stamp · 3 years
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道の駅 八ッ場ふるさと館
群馬県長野原町 2016.7
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travelersrecord · 3 years
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〜 旅人の記録 〜 群馬県吾妻郡  八ッ場ダム(やんばだむ) 実際には昨年2020年の4月から運用された八ッ場ダム。 昭和40年代から計画があったそうですが、平成27年にやっと工事がスタート。 なかなか建設が進まなかったダムとしても一時期有名でした。 このダム建設によって近くの名湯、川原湯温泉が影響を受けたり、天然記念物でもある吾妻渓谷の美観が損なわれる可能性があったという事でしたが、今ではこれらの問題を回避して山間にひっそり佇む立派なダムになりました。 すぐ隣には、道の駅八ッ場ふるさと館もあり、山間のワインディングロードのひと休みには最高の場所になりました。 〜旅人の記録:TravelRecordAlone〜 #群馬県 #吾妻郡 #長野原町 #八ッ場ダム #やんばだむ #旅 #旅人の記録 #独り旅 #Follow #Followme #Mutualfollow #フォロー #相互フォロー #フォロワー募集 . https://www.instagram.com/p/CKU7zedAzfH/?igshid=bb06bihjey2p
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takasaki4 · 4 years
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ダムパン売り切れの為くるみ&くるみパン (道の駅 八ッ場ふるさと館) https://www.instagram.com/p/CGpI0jYlr9M/?igshid=b4i9xeaxbsqm
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annachiro · 4 years
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八ッ場ダム (道の駅 八ッ場ふるさと館) https://www.instagram.com/p/B4ypVFxJt2h/?igshid=11oop4omcbiie
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koshikundaisuki · 5 years
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静岡旅4〜フラグ回収編〜
バナー広告で気になっていたエロ漫画はDMMになかった為、私はポイントを何に使うか決めかねていた。
「どうせなら監禁物が見たいなぁ。今後の参考に」
「全然知らない人の耳に入ったら相当ヤバイ発言ですよ。ところでそろそろ時間が近付いてきたので店に行きましょう」
「もうですか。早いなぁ。あ、ママ〜トイレ」
「ママじゃないですけどお手洗いは行っときましょう」
セノバのトイレは大変清潔で、自動洗浄のハイテク仕様だった。
しかし用を足している最中ですべてを水に流されるという屈辱を受けた私は、腹を立てながらわちこさんに報告する。
「あいつ、ちょっと潔癖の気がありますね。反応が過剰過ぎますよ。まったく、驚いて出るものも出なくな「詳細な情報は大丈夫ですよ。ちなみに私も同じ目に合いました。あいつ、ちょっと神経質ですよね」
一日の締めを飾るディナーへ向かうに相応しい人間でなくてはなるまい。それがさわやかへの最低限の礼儀なのだ。
鏡の前で身なりを整える。髪をまとめ、口紅を塗り直す。ついでにポケットの中に入れっぱなしだった飴のゴミやレシートをゴミ箱に捨て、身も心もすっきりとして外へ出た。
エスカレーターに乗り込みながら、わちこさんが振り返る。
「あと20分くらいだ。整理券、平夜さんが持ってますよね?」
「はい、私が整理券を持っています。ここに」
そう言って私はコートのポケットに手を入れる。
何もない。手は空を掴むだけだった。
「あ」
「どうしました?」
「ほ〜んなるほどね……あれレシートじゃなかったんだわ……(合点)」
「え?」
「いやごめんなさい。さっき捨てました」
「…………なにごとですか?」
「さっき、トイレのゴミ箱に、レシートだと思って捨てちゃった。」
「笑ってる場合ですか…!戻りましょう」
早足でさっき来た道を戻りながら、
「おかしいなぁ、いつもならレシート確認して捨ててるのに」
「今日に限って自信満々でノールックで捨てましたよ、あはは」
「でもすぐ気付いてよかったですねぇ」
と早口で捲したてる。
わちこさんから返事はない。
さすがに怒らせたか……。恐る恐る振り返ると、わちこさんは堪え切れないといった様子で
「ふふ、いや、何かしらやらかすだろうなとは思ってましたけど、こんなに綺麗にフラグ回収(端折っているが、散々平夜が何かやらかしそうという話をしていた)するなんて……さすがですね」とめちゃくちゃに笑っていた。
褒められた私は照れながらトイレへ飛び込んだ。鏡台に取り付けられたゴミ箱は側面に扉が設置されており、そこからあっさり取り戻すことができた。
事件発覚からの早期発見が功を奏し、汚れたり破れたりもしていない。そこにはただ私が誤って捨てたという事実しかなかった。
「ありましたありました、よかった。お騒がせしました」
わちこさんはまだ笑っていたのでちょっと得意になった。何故ならわちこさんをこんなにも笑わせられるのは孝支くんか私くらいしかいないと自負しているからだ。
「ディナー前の余興に最高のエンターテイメントとなりましたね」
「ふふ、反省しないなぁ」
「しないんですよねぇ。言うて今まで結構何とかなってきてて、あまり痛い目見てないから己の愚行を忘れちゃうんですよね。でも楽しかったでしょ?」
「そんな図々しいポジティブの押し付けってあります?でもちょっと楽しかったです」
「わちこさんの心が広くてよかった〜。私 逆の立場だったら絶対ブチ切れてる」
「なんて人だ……整理券、預かりましょうか」
「いやいやここまで来て何かあるはずがないですよ、信じてください」
「無理でしょ」
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さわやかの前にはたくさんの人たちで溢れていた。待合スペースの椅子は満員御礼だ。
それならばと私たちはメニューを開いた。昼とは違い、夜は自分でセットを選ぶ仕様らしい。
「このAセットがサラダとご飯orパン、コーヒーがついてくるやつですね」
「あのパンは大変美味しかったですけど、お腹の空き具合考えると私は単品でいいかなぁ…」
「私も不純物(サラダ)を詰め込むくらいなら少しでも多くハンバーグを詰めて帰りたい。お代わりは無理にしても何か……わちこさん、この一番小さいハンバーグ半分こしません?」
「え、マジすか?いいですけど……」
「言ったな?言質取ったからな??」
「こ、こわ……整理券捨てた人が出していい圧じゃない……」
ハンバーグがファストフード並みの速さで出されるため、さわやかは回転率が良い。
人々はどんどん店内へと吸い込まれていき、私たちは空いたソファに座りながらドキドキとその時を待った。
漂う肉と炭火のフレグランスが私たちを包み込む。
ちなみにさわやかに行った人間は本当に匂いでわかるので、よそ行きの服は着ていかないことをおすすめする。
「身なりを整えることがさわやかへの最低限の礼儀なのだ。」などと言う人間がいると小耳に挟んだが、そんな下らないことに気を囚われているから整理券を捨てるようなことになるのだ。全身全霊でさわやかに挑め。もうスウェットにキティちゃんのサンダルでいい。
間も無く席に案内される。セノバは店舗が新しいのか、瀬名川より換気設備が整っているためか煙たさがなかった。
また席一つ一つがゆとりを持って配置されており、私たちの席に至っては「もしかしてオタクだから隔離されたの?」というくらい周りから距離があった。
結局昼間と同じくげんこつハンバーグを単品と、オレンジジュースを頼む。
「ふふ、好都合よ……思い切りぬい遊びに興じてくれるわ」
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若い店員の女性が油よけの紙をささっと配置しながら言う。
「間も無くハンバーグ来ます、油跳ねますのでこちらはおしまいください」
「あ、はい」
そして、邂逅の時が訪れる──
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「は〜………………これで食べ収めかと思うと泣きそう。ハイステが始まる前の感情に似ている……終わらないでほしい……」
「すごい分かる……でもまだ一口も食べてない」
むぎゅっとした弾力をナイフ越しに感じる。鉄板で熱された肉汁とオニオンソースが鼻孔をくすぐった。
口に収まりきるくらいの大きさに切り分け、頬張る。
──
──── ウマイ。
それしか言えない。なぜならおいしさに支配されてIQが幼児並みになっているからだ。
おいしい。おにく、すごくおいしい……!
この、むぎゅっむぎゅって噛みごたえが、とってもいいと思いました。
噛めば噛むほど、お肉のうまみがお口いっぱいに広がっておいしい。オニオンソース、最高に合うじゃん!
うまっ!焦げのあるところ、香ばしくて5億倍美味しい!炭火の香りだー!もっと食べたい!ハンバーグ切る!おいしい!……あれ……?減っていく…?どんどん減っていく……悲しい…なんで減る…?もちろん、食べているからに他ならなかった…。
「さびしい……」
「びっくりした、やっと喋ったと思ったら何ですか……さっきも思ったんですけど、平夜さん無言でもりもり食べるし、若干、視点が定まってなくて怖いんですよね……」
「ハンバーグなくなるのさびしい…」
「孤独のグルメ見てるみたいだと思ってたのに何ですかその感想は…」
「食べなければ減らない」
「お代わりしたらいいじゃないですか」
「わちこさんは…?」
「すみません、私はこれ食べ切るのも結構やばそうです」
「😡」
私はまだ召し上がっているわちこさんを前にメニューを広げて悩み始めた。
腹は八分目。一方で気持ちは六分にも満たない。
しかしだ。さわやかのげんこつハンバーグはその名の通りガツンとくるのだ。ひとたび食べれば、ボディブローのようにじわじわと、、
いや私はボディブローを受けたことがないのでどのくらいじわじわ来るのか、っていうかあれやっぱり打たれた瞬間からそれなりに痛いと思うのですが、でもやはりあれだけ「じわじわくること」の例えに用いられるのですからやはりボディブローはじわじわくるのでしょう。さわやかもまた然り、食べた瞬間には最高だぜ!となるのだろうがきっと後からやってくるのだ。後悔の波が。じわじわと。
「うう……私は……私は一体どうしたら……」
「食べた方がいい」
「でも……食べたら私、さわやかのことちょっと嫌いになっちゃうかもしれない……。このまま別れた方が私たち、お互い幸せでいられる気がする……」
「平夜さん、ここは静岡なんですよ?このまま帰ったら後悔で死ぬと思う。いや絶対死ぬ。食べてください」
「悪魔みたいなこと言ってくる……なんでオタクって人の背中をこんなに容易く押してくるんだよ……推しカプの沼に人を落としたがってるせいか勧誘に手慣れ過ぎてるんだよな…」
グチグチと言っている間にも腹はじわじわと膨らんでいく。
「いっそカレーでも食べようかな。さわやかだから何食っても美味いんだろうな」
血迷う私にわちこさんが言う。
「だったら私もうお腹いっぱいなので、よければこれ食べますか?」
「え、マジですか!食べたい!」
人様が召し上がっているものをそんなに食い気味で奪って恥ずかしくないのだろうか。
こう思い返してみるととても恥ずかしいことのような気がするのだが、この時はもう脳汁が全て肉汁と入れ替わっているので善悪の判断がつかず、恥も見聞もなかった。
残り2分の胃袋はまるでシンデレラがガラスの靴を履いた時のようにピッタリと収まり、同時に心も満たされた。
「なんて絶妙な腹加減……これで最高の別れを演出できる」
「よかった。私も食べてもらって丁度って感じでした」
追加注文しないとみるや店員さんはさっさとメニューを回収する。
私たちもレジへと向かうことにした。
ボロボロのペットボトルホルダーからクシャクシャになった札を取り出すイリュージョンを、やはりわちこさんはやや遠目から見守っていた。
「細かいのが438円か……えー400と………取り出しにく…………あいすいません」
そう言ってホルダーを逆さまにする。バランバランと小銭が音を立てて台の上を飛び跳ねた。わちこさんが絶句する。
「老人がよくやる会計方法じゃん……」
「えー400円とぉ」
「2438円、ちょうどですね」
眼鏡をかけた男性店員が見兼ねたように散らばった小銭をすべてトレーに乗せる。
「え!うそ!?ぴったり?スゴ!!」
はしゃぐ私たちに店員は苦笑するが、彼にこの興奮の真意は分かるまい。
ただ持ってた小銭が綺麗に精算されただけの話であれば、「すごいねぇ」で終わっただろうが、朝からトントン拍子だった私たちは「マリア様が見てる!?」という気持ちになった。
ここまでスムーズだと一周回って「怖い」という感情が湧いてくることを知る。
残ったお札をお互いの財布に戻し、足取り軽やかに静岡駅へ向かった。
土曜日ということもあって帰りの新幹線は空いていた。
「ひかり」では1時間弱で東京に着いてしまう。
「なぜこだまにしなかった」と文句を言う私を宥めながら、わちこさんはiPad Proで何か描いてくれると言った。
私はころりと機嫌がなおり「じゃあ今までバレーにしか興味のなかったイケメンバレーボーラーの影山飛雄選手が地下アイドルのこーしくんのおっかけになって握手会に行くシーン描いて欲しい」と言った。
言った後に少し心配になったがわちこさんは難なく頷き「了解です」とペンを手に取る。
調子に乗った私は「背景(握手会の列)に汚めのおじさん描いてください」と追加した。
「注文が細かいなぁ」
「そこ性癖なんで、外せなくて……」
DMMポイントを何に使うか考えながら、通り過ぎる車内販売のワゴンを横目でチラリと見る。
特に買うつもりはなかったが、何があるのかは気になるのだった。
しかし脇に書かれたメニューを見てつい声を上げてしまった。
「アイスだッ!!!」
「えっアイス!?」
周りを顧みない私たちの大声に、販売員の女性がにこやかに立ち止まる。
わちこさんはワゴンを見ながら「アイス、あるんですか?」と尋ねた。
「はい、バニラ、イチゴ、チョコレートと3種類ご用意しております」
顔を見合わせる。
新幹線で帰ると決めた時、私たちはシンカンセンスゴイカタイアイスを食べたいねと話していたのだが、3月に入ってシンカンセンスゴイカタイアイスの販売縮小の知らせを受け、これはだめかもわからんねと半ば諦めていたのだ。
ここまでお膳立てされては食べないわけにはいかない。シンカンセンスゴクカタイアイスバニラ味を2つ購入する。
ずっしりと重みのあるカップはうっすら霜に覆われ冷んやりとしている。持っているだけ手が冷やっこくなるので、ひとまずテーブルに乗せた。
「こちら大変硬くなっておりますので、時間を置いてお召し上がりください」
販売員さんは定型文のようなことを言った後にイタズラな笑顔を浮かべた。
「私も休憩中に食べたことがあるんですけど、ほんと笑っちゃうくらい硬いんですよ。時間ないから最終的に歯でこうやって齧ったりして」
綺麗な女性に似つかわしくないやんちゃな言動に私の心はキュンとなった。
わちこさんもクスクスと笑いながらシンカンセンスゴクカタイアイスを受け取る。
蓋をあけ、付属のプラスチックスプーンでシンカンセンスゴクカタイアイスをつつく。カチカチとアイスらしからぬ音がした。力を入れてもスプーンは一向に沈まない。下手するとこっちの方が折れてしまいそうだ。
手で温めたり軽く揉んだりしてみても、なかなか溶ける気配を見せない。しかし、今食べたい。
私は先程のアドバイスを思い出し、齧ることにした。
さすがのシンカンセンスゴイカタイアイスも人体の中で一番硬いと言われる歯には勝てなかったようだ。
ハンバーグで火照りっぱなしだった口内に優しい甘さと心地よい冷たさがとろりと広がっていく。
同時に 直接的な体温によってシンカンセンスゴクカタイアイスはみるみるうちに柔らかくなっていくのだった。
iPadを覗き込みながら、二、��言葉を交わした後、ふとわちこさんが顔を上げる。
彼女は私のことを真っ直ぐに見つめていた。呆気にとられた、一言では形容しがたいその表情に、どこか覚えがあった。
そうだ、選挙カーに手を振った時のわちこさんだ。でも今私は選挙カーに手を振ってなどいない。
「どうしました?」
「私、……私、平夜さんがずっと、飲み物を飲んでるのだとばかり思ってました……紙コップではなくアイスを……?」
「そうですね、飲み物ではなくアイスを」
「……齧っている?」
「そういうことになりますね」
「なぜ?」
「スゴクカタイから……お姉さんもこうしたら良いって言ってたし……」
「あれはそういう意図ではないです」
心底呆れたようなわちこさんの顔を見て、私は慌てて進言した。
「ではわちこさんは齧らなくても良いように温めておきますね」
「齧らないです」
草履を懐で温めた秀吉の如く、私はシンカンセンスゴクカタイアイスを全力で温めて食べごろにし、わちこさんに渡す。
わちこさんがシンカンセンスゴクカタイアイスに感動したとき、私はすでにシンカンセンスゴクカタイアイスを食べ終え、DMMポイントで「推しが武道館に行ってくれたら死ぬ」の5巻を購入した。
そうこうしているうちに新幹線は品川駅につき、私は涙ながらにわちこさんに別れを告げた。さわやかと別れる時より寂しかった。
結局今までバレーにしか興味のなかったイケメンバレーボーラーの影山飛雄選手が地下アイドルのこーしくんのおっかけになって握手会に行くシーンの完成をその場で見ることはできなかったが、きっとそのうち背景に汚じさんを増殖させた絵をアップしてくださるだろうと私は心待ちにしている。
家に帰って「楽しかったぁ」と思わず声に出すと、家族が「何しに行ってたの」と尋ねた。
ご機嫌な私は「静岡にハンバーグを食べに行ってたんだよ」と答えた。
「静岡まで?わざわざハンバーグを食べに?」
家族は「馬鹿じゃないのか」と呆れたようにいい、私は「こう言われることは分かってたのに何故素直に答えてしまったのか……」と悔やみながらも思った。
馬鹿の方が人生絶対楽しいんだよなぁ。
終わり
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carguytimes · 5 years
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2018年、やってよかった体験ベスト5【車中泊女子の全国縦断記】
●刀剣鍛錬や夜の工事現場など「大人の工場見学」も体験 一人旅で困ることのひとつとして、体験レジャーを申し込む際に「最低2名から」と断られることが時々あります。また、カヌー体験などは1名だと割り増し料金になったりするのでなかなか申し込めません。ところが、時には厚意で体験させていただくこともあります。 北海道で知り合った方に誘っていただいて3年前に初めて鮭釣りにチャレンジしました。今年は3度目になりますが、刺し網漁でも鮭が不漁ななか、さらにシーズン中に北海道地震が発生し、それどころではなくなったこともあって釣果はゼロ。ですが、そのご夫婦とは毎年のように海へ出かけていたので、今年も一緒に遊べてよかったです。 釣果がゼロでは可哀想だと、ご夫婦が色々とご馳走してくださいました。旦那さんが数日前に釣った鮭の白子のルイベ(写真:左上)、日高昆布チップス(右上)、山で採れた天然舞茸(左下)、松川カレイの昆布締め(右下)などなど海の幸、山の幸を堪能させていただきました。 「もう使わなくなったから」と竿とリールを無償でくださった方のためにも、来年こそは大物を釣るぞ! 【その1・キノコ狩り(北海道)】 かれこれ10年来のお付き合いになるネイチャーガイドさんがいます。3年ほど前に高齢を理由に引退されたのですが、嬉しいことに「これからは友だちとして遊びましょう」と言ってくれて、今年もキノコ狩りに連れて行っていただきました。 秋になると山には様々なキノコがたくさん顔を出しますが、素人目には「似てるけど…」と判断が難しいので、プロに確認してもらわなければ不安です。筆者など「これを探すんだよ」と実物を持たせられても間違うことがしばしば…。キノコは本当に難しい。 採れたキノコは種類ごとに分けて下ごしらえし、キャンピングカーの冷凍庫に保管して少しずつ料理に使っています。食べる度に楽しい想い出がよみがえり、また来年も元気で山菜採りしたいなぁと頬がゆるむのでした。 【その2・ウニ穫り体験(北海道)】 食べ物繋がりで面白かったのは、北海道利尻島でのウニ穫り体験(1,000円)です。礼文島には【うに剥き体験センター】(800円)があるのですが、ウニを剥いて食べるだけ。こちらは、ウニを穫るところから始まるのです。 神居海岸パーク内の「天然いけす」で、実際にウニ漁師さんが使用しているのと同じ道具を使って探すのですが、なかなか見つけられず…やっと見つけても今度はタモで掬うのに一苦労。ウニには、あのトゲトゲ以外にも触手のようなものがあって、なんと網を避けるように逃げるのです! 掬うのに10分くらいかかりました。 『ウニ割り器』で、ウニの「クチ」の反対側から一刀入魂。スプーンで、ウニの丸みに合わせて優しく身を外します。海水に浸して、食べた昆布や内蔵を綺麗に取り除いたら完成です!(水道水でやると身がとけてしまうそうで、ここの水道には海水を引いてあります) オプションで軍艦巻き(100円)をオーダー。ウニ1個で、軍艦に乗り切れないほど身が詰まっていました。天然生け簀で育っているためかムラサキウニでも雑味がなく、フンワリ甘くてトロける美味しさ、さらに利尻昆布醤油で美味しさアップ。利尻島を訪れたなら是非、体験してみたください。 【うにとり体験 – 神居海岸パーク】 http://kankou-k.wixsite.com/kamui-kaigan-park 【その3・泥染め体験(熊本県)】 筆者の地元、熊本の【きくち観光物産館】にて年に一度(2日間)『泥染め体験』が開催されます。菊池市と姉妹都市である奄美大島の龍郷町から泥染め職人さんが指導に来てくれるのです。 筆者は4年前から毎年体験しているので手順は慣れたものですが、それでも思った通りの柄を出すのは至難の業。4年間の歴代作品を眺めると、哀しいかな、あんまり上達していない気が…。過去にも藍染め体験や草木染め体験をしたことがありますが、濡れているうちは色が濃く見えるけど乾くと褪せたように感じるので、根気よく時間をかけて染めます。淡い色も、それはそれでフンワリとした優しい印象になるのでいいのですが、センスが問われるところですね。 染めるものはスカーフやTシャツなどが準備してあり、料金は2,000円前後です(モノによって異なります)。持ち込みも可能ですが素材によっては染まりにくいものもありますので事前にご相談を。 実は現在、【きくち観光物産館】は改装中。営業はしていますが周辺の工事が終わっていないので、毎年2月に開催していた泥染め体験ももしかしたら来年は休止になるか【道の駅 七城メロンドーム】で開催されるかも知れません。興味のある方は、お問い合わせください。 【きくち観光物産館】 http://yokayoka.co.jp/ 【その4・八ッ場ダム 夜の現場見学会(群馬県)】 「体験」と呼ぶのはふさわしくないかも知れませんが、個人的には貴重な体験となった『八ッ場ダム 夜の現場見学会』(10月〜11月の第3土曜日と、最終金曜日に行われていました)。建設中の八ッ場ダムを間近に、しかも夜間に見学できるというのは滅多にありません。 この日は10月最終の金曜日。平日にも関わらず、集合場所の大栃沢パーキングが満車になってしまったほどの人気ぶりでした。現場見学と言っても、現場に入る訳ではなく工事車両用道路から眺めるだけなのですが、夜間でも作業が行われているので「今どういう行程なのか」をその場で解説してくれます。 『夜の現場見学会』は終了しましたが、他にも『八ッ場ダムぷらっと見学会』『やんばコンシェルジュご��内ツアー』など開催中です。 【やんばツアーズ 平成30年度下半期(10月1日〜3月31日)】 http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/yanba_tours_h301001.html いよいよ平成31年度の完成に向け、昼夜を問わず建設工事が進められている八ッ場ダム。4年ほど前から毎年のように訪れているので、その景観の移り変わりをしみじみと実感しています。この光景は、来年には様変わりしていることでしょう。 源頼朝が発見したと伝えられている川原湯温泉、そのかつての面影はすっかりなくなり、再来年には美しい渓谷がダムに沈んでしまうなんて、今は想像できません(写真:右の吾妻峡谷は残ります)。 【その5・松永日本刀剣鍛錬所(熊本)】 基本は、お一人様でも一律料金で気兼ねなく参加できることが望ましいのですが、どうしても参加したかったのが、こちらの松永日本刀剣鍛錬所。申し込みは2名からのところ、この日は他に学生グループが申し込まれているので1名でも受け入れていただき、見学することができました。 日本刀の製作過程を間近に見られるところは、全国でも珍しいのではないでしょうか。しかも刀匠みずから実演、解説してくださいます。 8mm角ほどの鉄棒を叩いて、先を四角錐に尖らせるという体験ができます。この日は合計10名ほどの見学者がいたので、代表で2名のみ。外国人の女性がチャレンジし、ハンマーの重さに苦戦していました。 真っ赤になった鉄は柔らかいように見えますが、叩いてみると意外なほど硬いそうです。希望すると刀匠が手直ししてくれて、記念に持ち帰ることができます。 後半は【古武道 小岱流斬試源清会】による試し斬り実演! 今回は芯に竹がない、ゴザを濡らして巻いたものを使用しています。刀剣鍛錬の見学だけだと思っていたので、まさか試し斬りまで見られるとは驚きました。し、しかも体験させてもらえるというではありませんか! 本来は代表で男性1名のみだそうですが、名乗り出たところ体験させてくださいました! イメージを丁寧に教えていただきながら素振りを繰り返します。まず刀が重くて、ふだん使わない筋肉が悲鳴をあげる…。3回目にして、やっと斬り倒せました。(余談ですが、これっぽっちで4日くらい筋肉痛に苦しみました…) この日は結局、外国人の見学者数名も試し斬り体験することができ、皆さま大満足。 見学は完全予約制で、最低2名から受付。所要時間は約2時間、一人1,000円です。この充実した内容で1,000円は安い! また行きたいです。住宅街の中にあり、道幅が狭くて非常に分かりづらい場所ですので、予めストリートビューなどで確認されることをおススメします。 【松永日本刀剣鍛錬所】 http://www.taiken-kumamoto.jp/programs/detail/175 (体験!くまナビ) 【車中泊女子の全国縦断記】2018年を振り返って参りましたが、いかがでしたか? ひとつでも「行ってみたい、食べてみたい、体験してみたい」と思っていただければ幸いです。 次回は、2019年の目標など新年の抱負を発表します。 (松本しう周己) あわせて読みたい * 2018年、感動のご当地グルメベスト5【車中泊女子の全国縦断記】 * 2018年、登ってよかった山岳ベスト5【車中泊女子の全国縦断記】 * 2018年、行ってよかった日本の風景・ベスト5【車中泊女子の全国縦断記】 * 2018年、心に残った出来事・ベスト5【車中泊女子の全国縦断記】 * 「苔の生えた」キャンピングカーを徹底洗車。光触媒コーティング施工で生まれ変わった!?【車中泊女子のキャンピングカー生活】 http://dlvr.it/Qvp1Bd
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yo4zu3 · 4 years
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エンドロールにはまだ早い(柴君)
 ∵背中に想う
 長く降った雨に打たれ、今年の桜は既に散ってしまった。新緑の生い茂る木々の足���で、ほんの薄く色づいた花びらだけが、濡れたコンクリートにいつまでも張り付いている。  送別会ラッシュがひと段落したかと思えば、すぐに歓迎会が催される。何かと理由をつけて飲みに出かけたいのは、春の穏やかな気候がそうさせるからかもしれない。全くはた迷惑な話だな、と年中金欠の俺は心の中で悪態付く。それでもこうして律義に出席する事におそらく理由はない。が、あえて言うのならばやはり春のせいなのだろう。
 よく晴れた金曜日だった。その日の夜は高校時代に所属したサッカー部のOBが集まる、いわゆる同窓会の予定があった。急な休講により午前で講義を終えてしまった俺は、大学の敷地内にある図書館で時間を潰したのち、人々で溢れかえる駅の改札を抜けた。同じく飲みに来たのであろう人の波を避けながら、先のほうで信号待ちをする集団の中に見覚えのある男の頭を見つけた。頭一つ分ほどの目線の高さに燃えるような赤い髪。派手な身なりの男はどこからどう見ても大柴喜一だ。幼馴染で、犬猿の仲。高校を卒業して二度目の春を迎えた今も、その関係は変わっていない。だから一瞬、変わらない懐かしい後ろ姿に声をかけるべきか迷っていた。だが追いつく手前で歩行者信号が青に変わると、大柴は足早に去ってゆき、それ以上近づくことは叶わなかった。
 まずいな、とどこかぼんやりした頭で思う。成人してもなお酒も苦みも得意ではないので、“とりあえず”のビールを残すとすぐにカルピスハイへと切り替えた。だが今思えばそれがまずかったのかもしれない。いつものように何食わぬ顔でノンアルコールにしておけばよかったのに、今日に限ってそうしなかったのは、この場の雰囲気に流されたからに違いない。早々に回ったアルコールのせいで耳や頬がひどく熱かった。  いよいよまずいなと思ったのは、場所を変え、二軒目へと向かおうというときだった。皆が笑いながらゆっくりと歩く中、ふと、先頭にいたはずの大柴が立ち止まり、靴紐を結び直すためにその場に屈み込んだ。繁華街の雑踏の中、眩いほどのネオンライトが、きちんと鍛えられた背中の筋肉を浮き彫りにさせている。あいつの体なんて初めて見たわけでもない。それなのにその後ろ姿を捉えてから、ずっと大柴から視線が外せない。  どこの駅前にもあるようなチェーン店の安居酒屋の、寂れた座敷席で皆が胡座をかくなか、大柴だけがその高い背をきちんと伸ばして座っていたり、トマトスライスをつまむ箸使いは意外にも綺麗だと思った。昔からこんな感じだっただろうか、と酔いのまわった頭で考えても仕方がないことはわかっている。だがあれから二年たった今、俺も大柴も少しだけ大人になっていても何らおかしい話ではない。  一番遠い席に座る男を眺めていると、時折視線が合ったように思うのは気にし過ぎているだけだろうか。よそった焼きそばを半分ほど皿に残し、誤魔化すようにカルピスハイを口に含む。同窓会というものに浮かれているのは、案外自分も同じかもしれない。
 終電が間もなくだという理由で、二軒目の会計を済ませると会は一旦お開きになった。道のど真ん中で「よし、次行く人~っ!」と叫ぶ灰原先輩はすこぶる機嫌がよく、飲み足りないらしい上級生たちは次の店を探すためにそれぞれがスマホと向き合っていた。 「もう面倒くせぇから、歩きながら適当に入ろうぜ」  誰かがそう言うと、散り散りになっていた男たちはあてもなく夜の街をゆっくりと歩き出した。その間にもメニューを持った客引きのアルバイトが「お兄さんたち、どう?」「飲み放題980円ですよ」とひっきりなしに声をかけてくる。 「えーっと、今何人だ」 「十ぐらいじゃね?」 「君下、お前は終電大丈夫なのか?」  唐突に声をかけてきたのは臼井だった。ぼんやりと自分の足元を眺めながら歩いていた俺は、その声に熱くなった顔を上げた。セーブしていたのか、あるいは酒に強いのか、普段とあまり変わらない様子の臼井はにこやかだった。 「明日休みなんで大丈夫っす」 「そうか、それならよかった」  そうは言ったものの、正直に言えばこの後どうするかなんて何も考えてはいなかった。都内の大学に進学した俺は、今も変わらず実家に住んでいる。走ればまだ終電には間に合うだろうが、急ぎで帰る予定もなければ、そうするだけの余力も残っていなかった。 (それに……)  ちらり、と斜め後ろを歩く大柴を見る。あいつもこのまま残るのだろうか。結局この日はまだ一言も口を聞いていなかった。とくに何かを期待しているわけではないが、このまま先輩たちに付き合ってだらだらと始発まで待つのも悪くない。  いつのまにか次の店が決まったらしく、店の入り口で水樹が両手を挙げて立っている。水樹は卒業後、以前より契約していた鹿島にそのまま入団した。明日の練習は大丈夫なのだろうか、とお節介なことを思っていると、店の前でふと、誰かに手首を掴まれて思わず立ち止まる。 「あ?」  勢いよく振り向くと、険しい表情をした大柴が俺の手首を掴んでいた。 「なっ……にすんだよ」  なんで、お前が。思いがけない人物に少し怯んだ俺の声は、威勢を失くしみっともなく尻すぼみになってしまった。掴まれた手首がじりじりと熱い。振り払おうと腕を振り回すが、俺よりも一回りほど大きな掌はそう簡単に放してくれず余計に力が込められて、触れられたそこが一層熱を持ったように思えた。  おかしい。今日の俺はどうかしている。嫌いなはずの男をじっと盗み見、触れられ、まるでそれを喜んでいるかのように頬や身体が熱い。先ほどから無駄に高鳴っている胸の鼓動ですらいつもと違っていた。こんなのはまるで俺じゃない。 「っ、気安く触んな」 「お前、もう帰れ」  その掌の温度とは裏腹に、冷めた声が棘のように胸に刺さる。素っ気ない物言いはいつのも大柴と同じなのに、なにかを堪えるようなその瞳は、はじめて見る表情だった。だから油断したのかもしれない。 「すんません、こいつ連れて帰ります」  俺の手首を掴んだまま、店の入り口で人数を数えていた臼井に向かい大柴がそう言った。臼井は一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに「ああ、分かった。気をつけて帰れよ」といつもの笑みを浮かべて小さく手を振った。隣にいた水樹が俺と大柴を交互に見て、不思議そうに首を曲げていたがそれどころではなかった。お疲れ様っす、と軽く会釈をした大柴が、俺を掴んだまま駅とは反対方向へと歩き出したからだ。 「ちょ、待て! 放せバカ!」  嫌がる俺を引きずって道のど真ん中を進む大柴の表情は窺えない。が、なぜか怒っていることは雰囲気で察していた。まだ肌寒い春の夜にぴりぴりとした空気を纏い、あれから何も言わない大柴に俺は諦めて引きずられることにした。ここで揉めて運よく逃れられたとしても、ふらつく足で人の波をかき分けて、一体どこへ行くというのだろう。酔っぱらった男が引きずられているこの奇妙な光景に、街行く人々は何ら疑問に感じていないことだけが唯一の救いだった。
 そこからは所々の記憶が曖昧だった。ひどく酔っていた、というよりも、あまり思い出したくないというのが本当かもしれない。  繁華街の眩いネオンがピンクや紫ばかりに変わり、怪しげなバーやホテルが立ち並ぶ。普段足を踏み入れることのないエリアにやってきたところでまさかとは思ったが、大柴の足は迷うことなく一軒のホテルへと吸い寄せられてゆく。ラブホテルにしてはシン��ルな――言い換えれば味気のない――ここは大柴の行きつけなのだろうか、と思うと、なぜか胸のあたりがずきりとした。大柴はパネルの前で一度立ち止まり、何やら部屋を選んでいる様子だったがそんなことはどうでもよかった。こいつの意図がまるで読めない。今日一度も話しかけなかった男、それも犬猿の仲であるはずの俺を突然こんな場所へと連れ込んで、一体何がしたいのだろう。だが俺は不安になるどころか、むしろその先を想像してあり得ないと思いながらも秘かに期待してしまった。  壁に凭れ、うっすらと額にかいた汗を掌でぬぐうと、その腕はまたすぐに大柴の掌へと収まった。連れられたエレベーターの中で、暫くの間ぎこちない空気が流れる。俺の手首を握る大柴の手が湿っている。これは夢ではなく現実なのだと他人事のように思った。
 ⌘⌘⌘
 翌朝、ひどい頭痛で目を覚ますと、頭の鈍い痛みよりも自分が素っ裸で眠っていたことに驚いた。起き上がろうとして腹筋に力を籠めるが、身体のあちこちに痛みが走り思うように力が入らない。 「……っ」  ひねり出した声も掠れ、張り付いた喉が渇きを訴える。おまけに昨日のコンタクトをしたままの視界はぼんやりとしていて、ここが自宅ではないことに気づくまでに随分と時間が掛かった。遠くでざあざあと水の流れる音が聞こえている。  俺は、あの後どうしたのだろう。肌触りのいいシーツに手を伸ばしながら、その感触を確かめる。ひんやりと冷たいそれはしっとりと濡れているようにも感じた。思考を巡らせすぐに思い出したのは、終電組を見送り、大柴に半ば無理やりここへと連れられたことと、あいつの怒ったような瞳の色。全身に触れた大柴の指。腰の痛み。俺の名を呼ぶ低い声。どれも朧気だが現実だという確信がある。
「起きたか?」  声のしたほうを振り向くと、真っ白なバスローブを羽織った大柴が立っていた。派手な赤い髪色も水分を含んだ今はやけに大人しく、垂れ下がった先端からぽたり、ぽたりと水滴を垂らし、バスルームへと続く絨毯を濡らしている。備え付けの冷蔵庫からミネラルウォーターを二本取り出すと、その一方をこちらに向かって投げてくる。 「……今何時だ」 「知らん。自分で見やがれ」  蓋を外し、ゴクゴクと喉を鳴らしてそのほとんどを飲み切った大柴は、俺のよく知る太々しい態度だった。急に自信のなくなった俺は、サイドテーブルに投げられていた自身のスマホを起動する。午前十一時半を過ぎたところだった。 「シャワー入るならさっさと入れ。ちなみに二時間延長しているから、これ以上はテメェで払えよ」  身体の痛みを堪えながら、時間内になんとかシャワーを済ませると、昨日の服をそのまま身に着けて外へ出た。高く上った太陽の光がやけに眩しい。あれだけたくさんのネオンが輝いていたこの街も、今は寂れたようにひっそりと息を殺して佇んでいる。道行くサラリーマンの視線が痛い。居心地の悪い中、どうやってこいつに別れを告げればいいのかがわからなくて、二人してぼうっと突っ立っていると突然、大柴の腹が鳴った。 「腹減ったな」  同意を求めた大柴の腹がもう一度鳴り、「ラーメンでも行くか」と勝手に歩き出す。別にこのまま別れてもよかったものの、その後ろ姿を追いかけてしまったのは、昨夜の残像が重なったせいなのかもしれない。結局これが何なのかわからないまま、俺はラーメン屋ののれんをくぐることになった。
「お前、ラーメンなんか食うんだな」  太めの麺を魚介のスープに浸しながら、カウンターの隣の席で豚骨ラーメンを啜る男の手元を盗み見ていた。昨日見た綺麗な箸使いは幻などではなく、硬めに茹でられた極細面を器用につまんでいる。 「あーまあ、大学の付き合いとかでたまに、な」 「友達いるのかよ」 「なっ、舐めんなよバカ君下! つーかお前こそ、どこで何してんだよ」  そう言われて初めて気が付いた。俺たちは幼馴染であるのに、高校を卒業して以来の互いのことを殆ど知らなかったのだ。少し呆気にとられながら、時間を埋めるようにぽつぽつと近況を話し始めると、ホテルを出たときに感じていたギスギスとした空気はいつの間にかなくなっていた。傍から見ればただの仲のいい友人のように見えるだろうか。今よりも更に若かった俺たちはいがみ合うばかりで、互いが他愛もない話を何の気づかいもなくできる相手だということをこれっぽっちも知りはしなかった。だから隣で笑う男に対し、まるで昨夜の出来事が最初からなかったかのように振舞った。  大柴は都内の私立大学に通っているらしく、今は一人暮らしだという。どうせ親の金で借りたマンションなのだろうと思ったが、それは口には出さなかった。俺も自分のことを聞かれたので、実家であるスポーツショップを手伝いながら、たまの空いた時間で家庭教師のアルバイトをしていると話した。 「じゃあここの会計はお前が払え」 「あ? 奢りって言ったじゃねぇか」  席を立ちながら、当たり前のように伝票を手渡してくる大柴を睨みつける。 「奢りだとは言ってねぇだろ」 「テメェ、嵌めやがったな」 「まあハメたと言えばそうだが」 「なっ……そっちじゃねぇだろ! このタワケが」  いきなり蒸し返された昨夜の失態に思わずお冷を吹きこぼしそうになる。袖で口元を拭い、目の前にあった腹にジャブをお見舞いしてやると、「いってぇなバカ!」と大柴が吠えた。 「チッ、せっかく人がなかったことにしてやろうと思ったのに」  結局その場は君下が支払った。ホテル代に比べれば大した額ではないが、口止め料ぐらいにはなるだろう。のれんをくぐり外へ出ると、いつの間にか太陽が真上に昇っている。相変わらず時間の感覚が曖昧だったが、家に帰って眠ればそのうち戻るだろうか。 「じゃあな」 「ああ、またな」  そう言うと、タクシーで帰るという大柴は大通りへ向かい歩いてゆく。 「またって何だよ」  小さくなってゆく後ろ姿を眺めながら、果たして次はあるのだろうかと、ふと思った。 
 ∵好きだと言えない
 見慣れない番号から連絡があったのは、あれからちょうど一週間たった金曜日の午後だった。机の上でうるさく鳴り続けるバイブレーションに負けて、電話を取ったのが運の尽きだった。 「テメェ、何回鳴らせば出やがるんだ!」  耳鳴りがしそうなほどの大声に、思わずスマホを耳から離した。それからもう一度画面を確認し、表示されている番号を速攻で着信拒否に設定した。  次に電話が鳴ったのはちょうど四限が終わった頃だった。またもや知らない番号から電話が掛かってきたが、嫌な予感しかしないそれを無視し続けた。今日はこの後家庭教師のバイトがある。着信が途切れた隙に、カレンダーに保存した住所を確認して地図アプリを開く。大学からほど遠くない場所にある一軒家で、中学生相手に中間試験対策を行う予定だった。  早歩きで校門を抜けると、目の前の通りに真っ赤なスポーツカーが停まっているのが視界に入った。半分開いた運転席から、車と同じ髪色の男がサングラスをかけて、こちらに向かい手を振っているのが窺える。 「嘘だろ」  鳴りっぱなしの電話の相手が目の前に現れたのだと悟ると、これ以上近づきたくはなかった。今からでも気づかないふりをしてどうにか逃げ切りたかったが、車の中の大柴は口をへの字に結んだまま、親指で助手席を指している――つまり、乗れということか。少し迷ったが、君下は素直に従うことにした。ここは自分の通う大学の目の前であり、万が一あいつの機嫌を損ねて騒がれても困るのは俺のほうだ。ただでさえ目立つ真っ赤なスポーツカーは、既にこの場に不似合いだった。あのラーメン屋で迂闊にも大学名を教えたことを後悔しながら、身を屈めて助手席――後部座席のドアに手をかけると鍵が掛かっていて開かなかった。止むを得ずだ――へと乗り込むと、車はすぐに発進する。 「おい、何処行きやがる」  今日はバイトが、と言おうとして、大柴の機嫌がすこぶる悪いことを察して口を噤んだ。むしろ怒りたいのはこちらだというのに、どうして俺が気を遣わなければいけないのだろう。大柴の前だと時々自分がわからなくなる。 「なんで電話に出ねぇんだ」  やはり拗ねていやがる。アポイントなしにやって来られるぐらいなら、せめて通話に出てやればよかったと少しだけ後悔した。 「授業中だぞ」 「知るか。俺も授業中だった」 「どんな学校だよお前のところは……つーか、わざわざここまで来て何の用だ」  信号に引っかかると大柴は短く舌打ちをし、ブレーキを踏んだままこちらを振り向く。サングラス越しに目が合い、なぜかあの日の夜を思い出して急に気恥ずかしくなった。あの日の出来事は何度も忘れようと試みたが、ふとした瞬間に大柴の温もりを思い出しては惨めな気持ちになっていた。こんなこと、二度と忘れられる訳がない。 「その……なんだ、お前と飯でも行こうと思って」 「は?」 「いいだろ飯ぐらい。たまには幼馴染と話したいこともあるだろうが」  幼馴染だと? どの口がそう言っているのだろうか。眉間に皺が寄るのと同時に、不自然に心臓が高鳴っている。 「生憎だが、俺は今からバイトなんだよ……あ、次の信号を右に曲がれ」 「じゃあ終わるまで待ってる。因みに俺の奢りだ」  奢りという言葉に嫌でも眉尻がピクリと反応した。それを見たのであろう大柴は余裕のある笑みを浮かべている。やはりこの男はいちいち気に食わない。 「当たり前だろうタワケが。八時に迎えに来い」
 半信半疑で仕事を終えて外へ出てみると、暗闇の中でもその車体ははっきりと窺えた。運転席のシートを倒して眠りこける大柴の姿を認め、小さくため息をついたのち窓ガラスをノックする。  そこから車を走らせること数分で焼肉屋の駐車場に辿り着いた。「今日は肉の気分だな」と笑った男に俺はまだ少しだけ警戒心を抱いている。  当たり前だが運転してきた大柴は酒を飲まなかった。俺も翌日のことを考えて酒はビール一杯に留め、たわいも無い話をして二時間ばかりで店を出た。何も言わずとも実家まで送り届けた男は欠伸を噛み殺しながら「じゃあ、またな」と言った。やはり次もあるのか、と内心で思うだけにして、家の前で車が見えなくなるまで見送った。  そんなことが週に一度、あるいは二週に一度ほどのペースで続いている。俺のスマホの着信履歴には「バカ喜一」という名で登録された番号がずっと並んでいる。発信履歴には、未だその文字が一つもない。
 ⌘⌘⌘
 雲一つなく晴れた火曜日だった。季節はいつの間にか夏から秋へと移り変わり、この奇妙な関係が始まって半年が過ぎていた。  あれ以来大柴と酒を飲むことはあっても、ひどく酔うこともベッドを共にすることもなかった。人当たりが決して良いわけではない君下にとって、大柴と過ごす時間は己を晒け出せる数少ない機会になっていた。正反対の性格とは、裏を返せば酷く似通った思考をしているということだ。その証拠にサッカーに関して言えば、同じピッチに立った二人の呼吸はぴたりと合う。そう考えると自分たちは決して相性が悪いわけではないらしい。近過ぎた距離だけが互いを嫌悪する理由だったのかもしれない、と今更になって思うのだった。  ともあれ俺は大柴に特別な感情を抱いている。これが恋なのかはわからないが、自覚するまでに大した時間は掛からなかった。
「珍しいな、お前から誘ってくるなんて」  柔らかな午後の日差しが差すテラスでアイスコーヒーを啜っていると、待ち合わせの時間よりも少し早くやってきた大柴が隣の席に腰掛けた。初めて俺から電話をかけて、まだ三十分も経っていない。手にしていた文庫に栞を挟み、テーブルの上のスマホと重ねて置き直した。 「まあな……早かったな」 「ちょうど風呂入ったところだった」  そう言われてみると、大柴の髪がまだ濡れているような気がした。少しだけ心拍数が上がるのを感じていると、「それで」と大柴が続きを促す。 「あまり奢られてばかりだと、あとで何言われるかわかんねぇからな。たまには俺が奢ってやる」 「うむ、よかろう」  今日大柴を誘ったのは、明日が十月十日――つまり大柴の誕生日だということも少なからず関係している。当日に予定を組まなかったのは我ながら女々しい考えだと思う。その日に都合よく誘いが来ると限らなければ、大柴に彼女がいるのではないかと勘ぐっている自分がいたからだ。今までそういった類の話をしなかったのは意図的なのかもしれない。一度だけ大柴に聞かれたことはあったが、「そういうお前はどうなんだ」と聞き返すだけの勇気はなかった。  思えば高校時代は部活に明け暮れていて、恋愛ごとなどに全く興味がなかった。幸いにもサッカー部は練習が忙しく、彼女がいる奴の方が少ない。自分のことで精一杯なのに、他人に気を遣い機嫌を取り、それが一体何になるのだろう。性欲処理なら自慰で済む。彼女だっていつかそのうち出来るだろう。当時は本気でそう思っていた。  だがそれが大学に進学し、サッカーを辞めた今でも変わることはなかった。放課後と休日の殆どを占めていたサッカーは、そのまま家の手伝いと細々と���た家庭教師のアルバイト、そして勉強へと成り代わった。
 珍しく電車で来たという大柴を連れて、待ち合わせをした駅前から続くゆるい坂道を上り、裏通りにあるスペイン料理店へと足を運ぶ。予約した時間よりも早めに着いたが、カウンターがメインの狭い店内は既に半分ほど席が埋まっていた。あたりを見渡しながら「よくこんな店選んだな」と感心したように言う大柴に、「ちょうどテレビでやってたんだよ」と教えてやる。通された一番奥の席に着いたところでウエイターがメニューを持ってやって来たので、とりあえずカヴァを二杯オーダーした。  人気店というだけあり、前菜にと頼んだスパニッシュオムレツが運ばれるころには店の前に軽く列ができていた。機嫌のよいたくさんの話し声、忙しなく鳴るグラスや食器のぶつかる音、薄暗い空間にぶら下がったあたたかな裸電球の色と陽気なギターが鳴るラテン音楽。舌を弾ける慣れない泡に気分はすっかり良くなり、塩気のきいた料理はどれも絶品だった。魚介のたっぷりと乗ったパエリアをつついている大柴も「お前にしては悪くないチョイスだ」とへらりと笑い上機嫌だった。本当に機嫌がいいらしくいつもよりもグラスを開けるペースも早く、いまは何杯目かのテンプラニーリョを舐めている。 「なあ、そろそろ付き合わねぇか」  まるで昨日の試合結果を伝えたかのような、何気ない口調だった。だから気分よく酔っていた君下は危うくその言葉を聞き流すところだった。 「そうだな……って待て、おい、今なんつった?」 「だから、付き合おうかって聞いてるんだよ」  やはり大柴は天気の話でもしているかのように言うものだから、話の内容が鈍った頭に入ってこない。言葉に詰まっていると、追い打ちをかけるようにワイングラスを持つ手を上から握られる。ああ畜生、なんてずるい奴だ。こうされてしまえば、その大きな手を振り解くことは難しい。悔しさにぐっと唇を噛みしめていると、それを見た大柴はにやりと勝ち誇った笑みを浮かべている。 「明日が俺様の誕生日だと知らなかったわけではあるまい。だからプレゼント代わりにお前をも貰ってやろうと言ってるんだ」 「っ! 畜生が」 「返事はイエス以外聞かねぇぞ」 「じゃあわざわざ聞くんじゃねぇよ」  分かっているくせに、とテーブルの横に下げてある伝票をひったくり、そそくさと席を立ちレジへと向かう。入り口付近の小さなパーテーションで会計をしていると、大柴が俺の背後を通り過ぎながら「俺の家な」と耳打ちした。 「クソ……やっぱり嵌められてんのかも」  俺は騙されているのだ。頭ではそう思っているが、素直にうれしいと思っている自分もいる。無意識ににやける口元をこれ以上誤魔化しきれそうにない。顔が妙に熱いのは、飲みすぎた赤ワインだけのせいではないような気がした。  
 ∵切れない関係
 なぜこいつなのだろう、と腰を動かしながら何度も思った。打ち付けるたびに君下の細い腰がびくり、と跳ね、だらし無く開いたままの唇がてらてらと濡れているのが視界に入る。正直に言うと、男は論外だと思っていた。突っ込まれる側なんて勿論無理だが、抱くことすら考えたことなどなかった。だが現実に今、同じ男である君下の中を貫く己の欲望は、はち切れそうなほどに張り詰めていた。 「んっ……もう、出そう……」 「ぐッ……あぁっ……」  思ったより限界は近い。一刻も早く欲を吐き出したくて、内壁を擦り上げるように性器を擦り付けた。ぢゅぷ、ちゅぷ、と音を立てるそこは何で濡れているのかも定かではない。そもそもここ小一時間ほどの記憶が曖昧だった。懐かしい顔ぶれで年に何度かの会合をしていたはずが、いつのまにか幼馴染と駅前のラブホテルの一室にいる。アルコールの影響でどろどろに溶けた思考のまま、自力で立つことすらままならない様子の君下を壁に押し付け、服もそのままに膨らませた股間を擦り付けた。俺以上に泥酔している君下の、苦しそうに息を吐く唇に吸い寄せられるように口づけ、気がついた頃にはこうなっていた。うつ伏せになった君下とシーツの間に左手を差し込むと柔らかいものに触れたが、同時に生温かい滑りを感じて君下がいつのまにか一度達したことを察した。別に否定したいわけではない。だがこれは、明らかに男同士のセックスだった。
 正直に言って、あまり居心地のいい視線ではなかった。理由はわからないが、俺は君下に睨まれている。長年の付き合いで君下が俺を好ましく思っていないことは知っている。だがこうも判りやすい嫌悪を示されたことはなく、大抵は俺の存在自体を無視されることが多かった。だから睨まれていることに気づくと、必然的にその視線の意味を知りたくなった。  カルピスらしきものを飲む君下を盗み見る。長い前髪が邪魔をしてうまく表情は読み取れないが、一番遠いこの席から見てもわかるほどに、顔全体が赤く染まっていた。酒は弱いのだろうか。それとも顔に現れるタイプなのか。ともかくジョッキを握りしめたまま、誰と話すわけでもなくちびちびとそれを口に含み続けている。君下の隣に座る鈴木とたまに目が合うが、俺が君下を見ていたことは恐らく気づかれていないだろう。  結局何一つ答えを得ることができないまま、会はお開きになり、大げさに手を振りながら終電組が帰って行った。俺の住むマンションはここからそう遠くない。酔いも心地よい程度に留まっている。どうせタクシーで帰るのだ。今すぐ帰る理由も見当たらず、かといってこれ以上残る目的もない。帰りたくなれば適当に抜ければいいか、などと思いながら、なんとなく人の流れに乗って歩いていると、前を歩く臼井が君下に何かを話しかけている。 「明日休みなんで大丈夫っす」  大丈夫ではないことは、その不確かな足取りを見ればわかる。臼井もおそらく分かっているだろうが、本人の意思を尊重したのか、「それならよかった」と笑いかけるだけだった。いや、良くねぇだろう。そう思うと、俺の体は勝手に動いていた。
 初めて身体を重ねた日から、ずっと君下のことが頭を離れなかった。かわいそうだと思ったわけではない。だがあの時、酔った君下を放っておけないと思ったのは紛れもない事実だった。本能に突き動かされるまま、適当に連れ込んだホテルで衝動的に身体を繋げた。俺も大概酔っていたのだろうが、壁に押し付けた君下を前に、俺の下半身はしっかりと反応を示していた。それでも誰でも良いわけではないことは、プライドの高い俺自身が一番よく判っている。俺はあの時たしかに、幼馴染である君下敦という男に欲情していたのだ。     ⌘⌘⌘
 君下が会計を済ませている間にタクシーを拾うと、行き先を告げて後部座席へと乗り込んだ。待ちわびた瞬間だった。まさか自分の誕生日の前日に食事に誘われるとは夢にも思わなかった。遅れてやっきた君下が隣へ乗り込むと、自動的に扉が閉まり、ゆっくりと車は夜の東京を滑り出す。緩やかな車の揺れに合わせて時折触れた肩だけが、これが夢ではなく現実なのだと俺に訴えかけていた。   そうして俺たちは晴れて恋人同士になったわけだが、思っていたよりも上手くいっていたと思う。付き合うとはいっても、俺は所属している大学のサッカー部の練習、君下はバイトと実家の手伝いで忙しい。会う頻度は付き合いはじめる以前と大して変わらなければ、行き先だっていつもの居酒屋か、俺の気に入っているバーだったり、そんなもんだった。デートらしいものをしたこともないが、あれほど仲の悪かった俺たちにしては大きな喧嘩もなかった。友情の延長線のような関係は気楽で、それでいてやることはやっているので性欲は満たされるが、その一方で何かが足りないような気もしていた。
 互いに予定のない金曜の晩は、外で待ち合わせて軽く食事をしたのち、俺のマンションへと一緒に帰る。手間だからと一緒にシャワーを浴び、そのまま互いの性器を擦り合わせて軽く抜いた。風呂でやるとのぼせるから嫌だ、という君下の意見を酌み、濡れたままベッドルームまで運んでやると溺れるように身体を重ねた。本来ならばモノを受け入れる場所ではないそこは、初めて抱いた頃と比べると、随分と慣れた様子だった。恐らく君下には他にも男がいたのだろう。本人に直接聞いたわけではないので確信はなかったが、そう思うと胸のあたりがもやもやとした。これがいわゆる嫉妬だということに気づいてしまえば、どうしたってあの男を自分だけのものにしたいと思うのは人間の本能だ。存在すらわからない相手に嫉妬し、根拠のない怒りをぶちまけるかのように、ぐったりとした細身の身体を力任せに何度も突き上げた。
 二度目のシャワーを浴び終えベッドへと戻ると、気を失っていたはずの君下が起きていた。俺の枕を抱えて力なく横たわっている。自分の放った精液にまみれていた白い腹も、いつの間にかきれいになっていた。 「一緒に住まねぇか」  ベッドの空いているスペースに腰かけながら、ずっと思っていたことを口にした。寝ぼけ眼だった君下の瞳が少し見開かれる。 「というかここに住め。特別に家賃は要らねぇし、家の世話をするなら今雇っている家政婦と同じ額を出してやる」  実家の手伝い以外にもバイトをしているということは、この男は相変わらず金に困っているのだろう。男二人暮らしの生活費を稼ぐために掛け持ちをしているというのに、さらに俺と会うためにバイトを増やされれば会う時間も今以上に限られてくる。そんなのは堪ったものではないだろう。 「えっこの家……家政婦なんていたのか」 「当たり前だろう。俺が家事をやると思ったか」 「まあ、確かに想像できねぇな」 「だろう。それに慌てて帰る必要もなくなる」  俺がただこいつをそばに置いておきたかっただけだ。これは俺のわがままなのだと、そんなことは分かっている。だがそれを素直に口にしたところで、この男が素直に従うという期待はしていなかった。一緒にいるための理由を必要としたのは、曖昧なこの関係を、何かで縛っておきたかったからなのかもしれない。そのぐらい俺たちの関係は、ひどく壊れやすいもののような気がしていた。
 それからすぐに君下は、両手に荷物を提げて俺の住むマンションへとやってきた。古い旅行鞄はいつかの修学旅行で見たような気がする。くたびれたそれに入っていた殆どは大学で使うらしい参考書や難しい本だった。最小限の服も私物も、あっという間に俺の部屋の一部となった。  家事はある程度できるという君下に「とりあえず腹減ったから何か作れ」とリクエストをすると、「じゃあまずは買い出しに付き合え」と交換条件を言い渡された。ここの家賃は勿論、食費などの生活費もすべて俺が――正確には俺の親父が――支払うとの約束だった。 「冷蔵庫は酒か水しかねぇし、お前ちゃんと食ってるのかよ」  呆れた様子でほとんど使われていないシステムキッチンを確認した君下は、「うわ、鍋もフライパンもねぇな」と頭を抱えている。俺は食事の大抵を外食か、もしくは週に二度やってくる家政婦が作ってきたもので済ませていた。広いキッチンにはコンロのほかにオーブン機能付き電子レンジも備わっていたが、自分で使うのはドリップ式のコーヒーメーカーぐらいものだろう。  そのほかにもあれやこれやと君下が買い物リストを作り、行き先も近所のスーパーから少し離れたショッピングモールへと変更になった。広々とした店内で大きなカートを押して歩きながら、いかにもカップルらしいなとどこか他人事のように思った。 「もっと良いもの買えよ、どうせ俺の金だ」  俺がそう言ったのも何回目だろうか。貧乏性とは知ってはいたが、まさかここまでだとはさすがに思わなかった。どうでもいいものはいつまでも悩むくせに、よく使うような必需品は百円ショップなどで済ませようとする。現にいま君下が選んでいる包丁も、まるで子供のままごとに使うもののように安っぽい代物だった。 「これちゃんと切れんのか?」 「喜一、お前はわかってねぇな」 「あ? なんだと」  プラスチックの箱に入ったそれを籠へと放りながら、君下は得意げな顔で俺を見る。いつになく楽しそうな男は、「切れねぇ包丁で料理するのが主婦ってもんだろ」と訳の分からないことを言い、見下したように笑っていた。俺はその言葉の意味がいまいちわからなかったし、それを理解する日は一生来ないだろうと思った。切れない包丁を買ったその日、君下は案の定涙を流しながら玉ねぎを切っていた。頭がいい癖に意外とバカだというところも愛おしい。玉ねぎ入りの焼きそばを食べながら、いつのまにか心底こいつに惚れていることに気づかされた。  だが、そんな日々は半年も続かなかった。いつかこうなると分かっていたのに、どうして止められなかったのだろう。君下が毎日刻んでいた玉ねぎの香りは、もう思い出すことができない。
  
 
 ∵花が散る
 いつのまにか桜が蕾をつけている。  君下と最初に寝たのも確か去年の春だったな、と教室から見える中庭の木々を眺めていると、ふいにポケットの中身が震えた。先月買い替えたばかりのスマートフォンを取り出すと、君下から「今日は実家に泊まる」と短いラインが入っていた。ロックを解除して「了解」とだけ返事をしながら、そういえば今日は練習がなかったのだと思い出す。まっすぐに帰宅してもどうせ夕食は外で摂ることになるだろう。
「あ、大柴くん。今日って結局来れるんだっけ」  退屈だった講義が終わり、荷物を纏めていると斜め後ろの席から声をかけられた。聞き覚えのある声に振り向くと、ミルクティーブラウンの長い髪をひとつにまとめた女がこちらを覗き込んでいる。確か同じサークルのミキだかそんなありきたりな名前だったはずだが、女の名前にいまいち自信はなかった。 「あー、たぶん行けるけど」 「よかった! 大柴くん最近来ないことが多かったから、ちょっと寂しかったってミキが言ってたよ」 「ああ……」  ミキはもう一人の連れのほうだったか……なんて失礼なことを思いながら、集合場所を聞いて一度その場で別れた。どのみち今夜は一人で食事をする予定だったので、それに人数と酒が少し加わる程度だ。思い返すと君下と一緒に暮らし始めてからは、籍だけ置いていたサークルにはほとんど顔を見せなくなっていたので、たまにはこういう日も悪くないのかもしれない。そう軽く見ていた俺が甘かったのだ。  時間を気にせずに酒を飲んだのは久しぶりで、情けないことに早い時間に潰れてしまった俺は、目を覚ますと見知らぬ天井が視界に入り大いに戸惑った。泥の中にいるように重たい身体と、どくどくと脈打つような頭の痛みにしばらく起き上がることも適わない。肌に当たる感覚から今俺はベッドの上にいて、そう広くはない部屋のどこかからはすうすうと規則正しい寝息が聞こえている。それも一つではなく、この空間に複数人いることはなんとなく察した。  これはものすごくまずい状況ではないか。ベッドに横たえたまま顔を動かすと、顔のすぐ隣に女の真っ白な太腿がある。花柄のスカートはめくれ上がり、布の隙間から薄桃色の下着が覗いていた。頭の痛みどころではないこの状況に飛びあがるようにベッドから降り、部屋を見渡すと、サキもミキもアサミもマリも服を乱し、誰だかわからない女と男がそこら中に横たわり眠りこけている。 「なんじゃこりゃ」  覚えのない光景に呆然としていると、ずるり、と前の開いたスラックスが落ちかけたので慌てて引き上げる。通していたはずのベルトは見当たらず、背中を嫌な汗が伝う。嘘だろう。まさか俺は――  慌ててチャックを引き上げると、布の上から財布もスマホもポケットに入っていることを確認して大慌てで部屋を出た。失くしたベルトなど今はどうでもいい。とにかくこの悪夢のような場所から一刻も早く立ち去りたくて、安っぽいホテルの廊下を一目散に駆け抜けた。
 その日は幸いにも土曜日で大学に行く必要はなかった。だが夕方には練習があるので、���倒だが一度車を取りに戻ることにした。時刻はちょうど朝の八時を過ぎ、駅前には休日出勤のサラリーマンがちらほらと窺える。コンビニに寄り、水と頭痛薬を購入して飲み込むと、ホテルを出たころよりも幾分か冷静さを取り戻したような気がした。  一日ぶりの愛車を運転しながら、昨夜のことは考えないようにしていたがどうしても罪悪感がぬぐい切れない。何が起こったのか一切記憶はないが、所謂ラブホテルのような場所で目が覚めてしまえば、どんな馬鹿でも大方の予想はつく。ずっと大柴の隣に座っていたミキ――サキだったかもしれない――が、始終俺にべったりくっついていたことは覚えている。俺にその気がなくたって、何もなかったとはとてもじゃないが思えない。  ふらふらになりながら帰宅すると、玄関にはないはずの靴がきちんと脱ぎ揃えられていて、またもや嫌な汗が額に浮かぶ。まさかもう帰ってきたのか? あれからまっすぐに帰ったので、時刻はまだ九時にもなっていない。思わず独り言が零れたのと、寝室の扉が開くのはほぼ同時だった。 「よお……俺が居ねぇからって夜遊びか?」  靴を脱ぐために腰かけた俺の背中に、低い君下の声が刺さる。長い付き合いの中で君下の怒った声は何度も聞いているが、これは俺の知っている声とはだいぶ違っていた。ぞくり、と鳥肌が立ちそうなほどに冷たく、突き放すような声だった。振り向かなくとも君下が本気で怒っているのだと気づいた俺は、弁解したい気持ちを抑え、「急な集まりで飲みすぎて終電逃しちまった」とだけ報告した。暫くの沈黙が流れる。居心地の悪さを誤魔化すように、脱いだ靴をきちんと並べなおしていると、君下は「さっさと風呂入ってこい」と吐き捨てるように言うとリビングへと去って行った。  熱いシャワーを浴びながら、今回の件をどうやって切り抜けようかと考えていたが、リビングでコーヒーを飲んでいた君下に「女と寝ただろ」と先手を打たれてしまった。 「くせぇんだよ。如何にも頭からっぽです、みたいな品のない香水を振りまいてんじゃねぇよ」  自分では気づかなかったが、帰宅した当初から俺が纏っていた匂いがいつものそれではないと気づいていたようだった。君下の勘がいいのは昔からだが、ずばりと言い当てられて余計に居心地が悪くなる。 「お、俺は悪くねぇからな。何も覚えていないし、確かに同じ部屋に居はしたが、それだけで浮気とは限らねぇだろ!」 「誰が浮気って言ったんだ馬鹿が!」 「なっ……! テメェがカマかけるようなこと言ったじゃねぇか! それに浮気って、お前こそ他に男がいるんじゃねぇのかよ」 「あ? んだよそれ、自分のことは棚に上げて、よくそんなことが言えるな!」 「おい誤魔化すなよ!」  言い訳を重ねるうちに、つい熱くなってずっと気になっていたことを口にしてしまった。「本当は俺以外にも、男が居るんじゃねぇの?」そう言うと君下は、ひどく傷ついたような顔をした気がした。バン、と大きな音を立てて、君下の変な柄のマグカップがテーブルに叩きつけられる。その音にびくり、と肩を揺らしたが、次の瞬間、君下の眉が寄せられ、その切れ長の目に涙が浮かんでぎょっとした。見たこともないぐらいぐしゃぐしゃに顔を歪め、短い嗚咽を漏らしながら泣き始めた君下に、俺の怒りはあっという間にどこかへ消えてしまっていた。両手で顔を覆う君下を抱き寄せ、震える背を力強く抱きしめる。 「ごめん、ほんとに覚えてなくて……悪かった」 「うっ……ぐ、っ」 「もう二度としねぇよ。絶対に」  どうしてこんな大事な存在を傷つけることができるだろうか。こんなにも愛おしい奴を、俺はこいつ以外に知らないというのに。  顔を覆っていた手を引きはがし、赤く腫れた目尻に口づけを落とす。ちゅ、ちゅ、と何度も優しく触れたそこは、海のようなしょっぱい味がした。君下が泣き止むころには、いつの間にか頭痛はしなくなっていた。
 それから一週間後、君下はこの家を出て行った。元々少なかった荷物はきれいになくなり、リビングのテーブルの上に「ごめん」とだけ書かれた付箋と、合鍵だけが残されていた。一度実家を訪ねてみたが、記憶の中より少し痩せた親父が出てきただけで、「あいつは秋からずっと友達の家にいるぞ」という情報しか手に入らなかった。大学の前で待ち伏せをしたことも何度かあったが、いつかのときのように、偶然に君下と遭遇できた試しは一度もない。  四月に入り、毎年恒例のOB会にも行ってみたが、案の定君下の姿はなかった。今年の幹事である鈴木に聞いてみたが、欠席の返信を貰って以降、さっぱり連絡が取れないらしい。「お前、なにかしたんだろ」臼井に似て勘のいい鈴木にそう問い詰められたが、俺たちの関係を知らないこいつらに何と説明すればいいのかすら浮かばず、「何もねぇよ」と言うことが精いっぱいだった。その年も桜はいつの間にか散ってしまっていた。いつか花見をしようと約束したが、叶うことはもうないだろう。  
 
 ∵なすすべもない
「で? いつまでここに居るんだよ。あ、俺もウノだ」  手札から一枚を切り捨てた鈴木が、思い出したかのようにそう言った。 「分かんねぇ……あいつが諦めるまで? おい佐藤、はやくしろ」 「あ~~どうしよう、ちょっと待って。ちょっと考えてるから」 「何でもいいから出せよ栄樹、どうせその手札の量だと負けるぞ」 「うるせぇ! 今からでも十分ひっくり返せるぞ、っと、ワイルド」 「色は?」 「青」 「ん、あがりだ」 「サンキュー君下、俺もあがり」 「だあああああ!! 何なんだよお前らは!」  つうかもう帰してくれ! やけを起こしカードを巻き散らした佐藤が吠える。そうは言うがいつの間にかすっかり夜も更け、もう終電は走っていないだろう。
 俺が大柴のマンションを出て向かったのは鈴木の家だった。一度遊びに行ったことのあるそこはこぢんまりとした学生向けのアパートで、広さはないがベッドのほかにどうにか寝れそうなサイズのソファーが置いてある。急に訪ねてきた俺に対し、鈴木は特に理由を求めることもせずに「ソファーなら貸してやる」と言ってあっさりと受け入れた。鈴木の住むアパートから大学までは少し距離があったが、大学を挟み大柴のマンションとは反対方面なので正面玄関を通らずに済む。  喜一のいない俺の日常は案外普通に戻ってきた。喜一に貰った金は貯めてあった上に、減らしていた家庭教師のアルバイトも再開すれば生活費には困らない。迷惑料として家賃の半分を鈴木に手渡すと「そんなの要らねぇから、ちゃんと理由だけ教えろ」と返されてしまったが。 「もう半年か? あいつ、びっくりするぐらいしょげてたぜ」 「ふん、野郎がそんなことで落ち込むたまかよ」 「でもあれはさすがに可哀そうだった。俺なんか危うく鈴木の家にいるって言いそうになったからなぁ」 「ハイハイお友達だな、泣けるぜ」  今年の春のOB会は幸運にも鈴木が幹事だった。うまく言い訳をしてくれたらしく、君下の不参加を誰も不思議に思わなかったのだろう。ただ一人を除いては。 「まああいつモテるからなぁ。ほら、顔だけはいいだろ」 「顔だけ、な」 「付き合ってたお前がそれを言ってやるなよ」  ぐしゃり、と握り潰したチューハイ缶をゴミ袋に投げ入れると、あくびをしながら佐藤は「もう寝るわ」と言って、寝床にしている床へと転がった。ローテーブルには食べかけのつまみや総菜などが残っていたが、十月じゃあもう腐る時期じゃねぇな、と理由をつけてそのままソファーへと寝転がった。 「栄太、でんき~」 「ったくお前らは……」  頭上でパチン、と音がして視界を暗闇が覆った。闇夜に浮かぶ残光性のまるい輪を見つめながら、まだ眠れそうにないなとぼんやりと思う。
 覚悟はしていたつもりだった。だがその覚悟があっても、それを受け止めるだけの心が俺にはなかったのだ。要するに子供だったのだ。俺も喜一も。青春時代のすべてをサッカーに捧げ、とても恋愛どころではなかった俺たちの心はまだ思春期にも満たないのだろう。  大柴が女受けするというのは紛れもない事実だ。背が高く顔も良くてサッカーもできる、おまけに両親は医者で運転手付きの大豪邸に住んでいる。だが壊滅的にバカなので彼女ができない。俺にとってはどれも随分昔から知っていることだった。それでも彼氏ではない関係を求める女も一定数はいるはずだった。その可能性を甘く見ていた俺にも非があると思っている。男同士だなんてうまくいくわけがない。そう思ってしまうのは、俺もあいつも元々そういう趣味ではなかったというところにある。やっぱり女のほうがいい。そう言われてしまえば最後、俺にはもう成す術がない。そのことが一番恐ろしいと、あの日知ってしまったのだ。  実家に泊まると連絡したが、いざ自分のうすっぺらな布団で寝てみると急に寂しさがこみ上げてきた。馴染みのあるはずの布団が急に赤の他人のもののように思えたのだ。隣に感じない大柴の温もりを恋しく思い、あまり深く眠れないまま早朝に目を覚ますと、簡単な朝食とメモを残して実家を後にした。春の明け方はまだ肌寒い。それでも今頃家で寝ているであろう大柴の寝顔を思えば、寒さなど微塵も感じることはなかった。鍵を差し込み、起こさぬようにそっとドアを開けるといつもの靴が見当たらない。少しの違和感を覚えたが、寝室のドアを開けて余計に胸がざわついた。もしかしたら、もしかして――
「おい、それ、どうにかなんねぇのかよ」  うんざりしたような鈴木の声に、まどろんでいた君下ははっとした。息をしようとしてずっ、と鼻を啜り、そこでようやく自分が泣いていることに気づいた。 「悪い、へんな夢見てた」 「毎日か?」 「……」  毎日とは、と聞き返さなくても意味が分かった。おそらく俺は無意識のうちに、毎晩こうして悪い想像をしながら泣いていたのだろう。 「いい加減にちゃんと話し合えよ。案外あいつも同じ気持ちかもしれないだろ」  鈴木の言葉は全くの正論だった。俺は佐藤に差し出されたティッシュボックスから一枚を引き抜くと、思い切り鼻をかんでゴミ箱に向かって投げた。 「すまねぇな」 「そう思うならさっさと服着ろ。そんで荷物持って外に出ることだな」  徐に立ち上がり、部屋の明かりをつけた鈴木を目を細めながら見上げる。素っ気ない口調から怒っているのだと思っていたが、意外にもその口元は笑っていた。ぽかんとした表情で見上げていると、アパートの外から短いクラクションの音が鳴る。「お、早かったな」と呟いた佐藤はスマホで何かを打ち込んでいる。 「おい、まさか」 「迎えがきたぞ。さっさと帰るんだな」
 ∵エンドロールにはまだ早い
 低いエンジン音が振動となって両脚を伝う。途中で買ったトールサイズのラテを飲みながら、落ち着かない気持ちをどうにか抑えようと試みていた。  佐藤から連絡があったのは先週の木曜日の午後だ。休講になった四限を車で寝て過ごし、練習へと向かおうとした時だった。寝ぼけ眼で電話を取り、「ふぁい」とあくび交じりに返事をすると、「お前、今日鈴木の家に来れるか」といきなり要件を伝えてきた。 「君下がいる。練習が終わったら来いよ」  君下が出て行って、既に半年が経っていた。
 俺が悪いのだと分かっている。だが別れも告げずに急に消えた君下に対し、俺だって怒りがないのかと聞かれれば答えはノーだ。知り合いをつたって探し回ったが、一向に足取りがつかめない。これは誰かが嘘をついている可能性もあると思ったが、そうまでされるとあいつを連れ戻そうという気にはこれ以上なれなかった。  君下にはやはり男が居たのだろうか。あの時はつい頭に血が上り、かっとなってそんなことを口にしたが、思い返してみるとあいつがそれに明確な答えをしたかどうかは分からない。もしかしたら俺がほかの女に手を出したことをきっかけに、ただ俺と別れる理由を作りたかっただけなのかもしれない。いや、でも――。考えれば考えるほどに悪いイメージは浮かんでは消え、忘れようにも忘れられない。まさに悪循環だった。  君下がいない間、あのサークルの集まりには何度か顔を出した。寂しさを埋めたいだけなのか、あるいは自分を試したかったからなのか。黙っていれば女には困らない容姿をしている自覚はある。見てくれだけを狙っている馬鹿な女は案外あっさりと釣れた。  だが何度女の裸を前にしても、どうしても抱く気にはなれなかった。華奢な美女からむっちりとしたギャルまで様々を試してみたが、ただ目の前のそいつが君下ではないという現実を突き付けられるだけで、そのたびに無駄に張り手――もれなくインポという不名誉な称号付き――を食らう羽目に遭ってしまった。それはプライドの高い俺の心を傷つけるだけでなく、本気で不能になってしまう予感さえしていた。君下のいない今、唯一の友人である佐藤に泣きつくと、「俺も何かわかったら連絡するから」と毎度困った顔で慰められた。  そして佐藤はその約束を守ったらしい。
 鈴木の住まいは何の変哲もない、いたって普通のアパートだった。住所を教えられたが今が夜だということもあり、この何の特徴もない建物を見つけるのに随分と時間が掛かってしまった。パッ、と短くクラクションを鳴らすと、佐藤から「今行く」とラインが入り、程なくして二階の角部屋から男が一人出てきたことが窺える。遠目で見てもわかる、長い黒髪の男は紛れもなく君下だった。  逃げられるかと思ったが、君下はまっすぐに俺の車へと歩いてくると、何も言わずに助手席へと腰かけた。大きな荷物は膝の上に抱えたまま、その眼はじっと前方を見据えている。 「帰るぞ、君下」  返事はないが、君下は大きなカバンの上からシートベルトを締めたのでそれを了解と取ることにした。まるで家出した息子を引き取りに来た親父のような気分だな、と呑気なことを思いながら、俺はゆっくりとアクセルを踏み込んだ。
 深夜の道路は思ったよりも空いていて、互いに一言もしゃべらないままあっという間に自宅マンションへと辿り着いてしまった。地下駐車場に車を停め、エレベーターで六階へ昇る。隣の住人はまだ起きているらしく、玄関の外にまで深夜のバラエティ番組の声が聞こえていた。  靴を脱ごうと背を屈めると、急に背中に重みを感じてバランスを崩した。 「おわっ?!」  どすん、と派手な音を立てて俺は膝から転げ落ちた。すぐに受け身を取った上にマットレスのお陰で痛みはないが、急にのしかかってきた君下に「何だよ、危ねぇだろうが」と文句を言おうとした俺の唇に、あたたかなものが触れた。 「?!」  突然に口づけられ、無防備だった唇の隙間から舌が侵入してくる。歯列をなぞり、その奥で縮こまっていた俺の舌を探り当てるように、君下の舌がじゅ、ぢゅっ、と厭らしく音を立てながら吸い上げる。 「あっ、まへ……」  久しぶりの感覚に腰がじん、と痺れ、貪りあうような口づけの合間に吐息が漏れた。すべてを吸いつくすかのような、君下の積極的な舌遣いに柄にもなく翻弄されっぱなしだった。いつの間にか俺の両手は君下の腰を抱き、シャツの裾からやわらかな肌を探り当てようと伸びてゆく。 「はぁ……っ喜一、っ」  ここはまだ玄関先で、足元には靴を履いたまま君下はゆらゆらと腰を動かしている。俺の顔を両手で挟み、しっかりとその存在を確かめるように深く口付ける。忙しない接吻に口の端から唾液がこぼれるが、それすらも吸い尽くすように君下の赤い舌が俺の顎を這う。 「おい、どうした……らしく、ねぇじゃねぇか」  ようやく解放された唇は酸素を取り込み、久しぶりに深く呼吸をしたような気がした。上気しぼうっとした様子で膝立ちになる君下を抱き寄せる。柔らかな黒髪の隙間に指を差し込み、首筋に鼻先を埋めると久しぶりの君下の匂いがした。 「どこにも行くなよ」  ようやく捻り出した声はどこか頼りのない声だった。君下に会ったら、言ってやりたいことはたくさんあった。この半年間、どんな思いで俺がお前のいない家に住んでいたのか。必死に探して、誤解を解いて謝ろうとして、それでも見つからないお前のために、何度眠れない夜を過ごしたのだろう。言いたいことは山ほどあったはずなのに、いざ本人を目の前にしてしまうとそのどれもが無意味だった。伝えたいことはただ一つ。どんな形であれ俺のそばに居てほしい。たったそれだけだったのだ。 「去年の今日……お前が俺にくれたものを覚えているか」  きつく抱き寄せたまま、君下は何も言わない。俺の真横にある顔が、どんな表情をしているのかすら分からなかった。 「あの時のプレゼントを返せと言われても困るのだが」 「……クセェ奴だな」 「るせぇな、じゃあ言わせるなよ」  俺の肩で君下が震えている。泣いているのかと思ってぎょっとしたが、引き剥がしてみると目に涙を浮かべ、必死に笑いを堪えていた。  「テメェ、笑うか泣くかどっちかにしろよ」 「クク……っ。わ、笑ってんだろうがッ……ブフッ」 「あー信じらんねぇな、畜生。俺は誕生日だっていうのに」  もうとっくに日付は変わっている。十月十日――今日は俺の誕生日だ。まさかこうなることを狙ってわざと君下は戻ってきたのだろうか。そう思えなくもないし、それだけのことをやるほどこいつの性格が悪いことを俺はよく知っている。 「なあ、誕生日プレゼント、何が欲しい?」  半泣きの君下が俺に聞いた。 「あ? お前を貰うってさっき言ったじゃねぇかよ」 「それは去年やっただろ? 今年は何がいいかって聞いてやってんだよ」  確かに一度もらったものを返してもらっただけである。これで今年もお前を貰うと言えば、またこいつは居なくなり、来年の誕生日に戻ってくるかもしれない。我ながらそれを思いついたことにぞっとしたが、君下以外に欲しいものなんて今すぐには思いつかなかった。 「あ、そうだ。新しい包丁買ってくれよ」 「なんだそりゃ」 「ちゃんと切れるやつにしろよ。それでお前が俺に焼きそばを作って��れ。春になったら一緒に桜を見に行こう。どうだ? これでいいだろう」  返事を聞く前にその唇を塞いでやる。どうか気が早いだなんて思わないでくれ。先のことは何一つわからないが、今はこのまま君下と繋がっていたかった。俺たちの物語は、エンドロールにはまだ早いのだ。
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kurumakagifunshitsu · 6 years
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