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#諏訪洸太郎
irakkk3gunkan · 4 months
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【ワートリ】溺れる/煙る
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tanakadntt · 1 year
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旧東隊の小説(二次創作)
弟くんもなかなか大変なわけで
「お前たち三人、いっつも一緒だな」
呆れたように諏訪洸太郎が言った。遅番の任務は終了した。換装は解いている。三門市立第一高等学校の制服姿だ。高校三年生になる。
「同じ隊ですから」
ソファに座って長い足を組んでいる二宮匡貴は私服姿だ。
六穎館高校二年生となる。一つでも学年が違えば、先輩後輩の上下関係の発生する年頃なのだが、二宮は誰に対しても不遜な物言いをする。
諏訪をはじめ、彼をよく知るものは気にしない。二宮は謙虚など持ち合わせてない自信家で、言い様も辛辣だ。しかし、同時に、内面には実直かつ素直で、人のよい一面が潜んでいる。
現在、在籍している部隊に入ってから著しく露わになってきた性質だ。
ロビーである。
「任務終了だろ。なんかあんのか?」
「東さんと焼肉を食いに行く約束です」
「あいかわらず仲がいいねえ」
「良くはないです」
「良くはないわ」
先程から、二人の会話をよそに携帯端末の画面をのぞいていた加古望が顔をあげる。
彼女もまた二宮と同じく六穎館高校に在籍しているが、彼女も焼肉に備えて私服姿である。
「ハイハイ」
諏訪がいつもの反応に呆れて適当にうなずくと二宮の肩にもたれて眠っていた三輪秀次が身じろぎした。
「……」
「……」
何事か同時に喋ろうとした加古と二宮が同時に黙ったのが諏訪にはおかしかった。
三輪は彼らの所属する東隊のメンバーで一番年下である。まだ中学二年生だ。チームの中では末っ子ポジションだ。
その時、加古の携帯端末がピッピッピッと鳴り始めた。
「二宮くん、約束どおり、五分たったから、次は私が肩を貸すからね」
加古はアラームを素早く止めて、三輪の頭を自分に寄りかからせようとする。
「秀次が起きるだろう」
二宮が嫌がる。
「順番じゃないの」
「そもそも、順番っておかしいだろう」
「約束が違うじゃない」
そこでまた三輪が身じろぎをした。
「……」
「……」
二人はまた同時に黙った。
「…じゃあな。東さんによろしく」
諏訪は付き合いきれなくなって、その場をあとにした。
いや、さっきから起きているだろ。さっきのわざとらしい動き方。
そして、起きるタイミングを見計らってるのだが、二人がくだらないことで争うので、気を使っているのだ。いちいち巻き込まれるのが、面倒くさいのかもしれない。
弟も大変だな。
「あいかわらず仲がいいねえ」
「……」
三輪は返事をしなかった。
『仲は良くない』
『仲は良くないわ』
とは、誰もいわない。
二人の頭に抑えられて動けないときに。
三輪の天敵が目の前にいた。
「重くない?」
迅悠一である。現在、高校一年生のはずだが、いつもボーダーにいるような気がする。
三輪の頭の上には二つの頭が乗っている。右からは加古、左側からは二宮。
ふたりとも隊長を待ちくたびれて寝ている。うまくバランスが取れているのか、さほど重くはないが、体が動かせない。
起きる気配はなかった。ガチ寝である。そういえば、先日は六穎館高校の中間テストだった。疲れているのだろう。今日の焼肉はその慰労会も兼ねている。
東はまだ来ない。会議が長びいているのか、開発室に寄っているのか、はたまた誰かに捕まって話し込んでいるのか。
迅はいかにも人の良さそうな笑みを浮かべている。
「秀次」
三輪は眉をひそめて彼を見上げた。
迅は三輪に妙に意地悪なところがあって、いや本人は意地悪のつもりはないのかもしれないが、三輪が断固拒絶しているにも関わらず、それを無視して親しげに話しかけてくる。
自分は秀次と普通に仲良くしたいんだけどねと、こちらが子どもっぽく意地を張っているかようなポーズが三輪を苛立たせる。いつもは無視して行ってしまうのだが、今は身動きがとれない。
「あのさ」
「あんたと話したくない」
「まあまあ、両側の二人が起きるまでは話す未来が視えてるよ」
何でもわかった風な物言いが気に障る。
「わかった」
三輪は勢いよくソファから立ち上がった。
「ふたりとも起きてください」
「え、そこで起こしちゃうの? 秀次」
支えるものがなくなっ��、二人の頭がゴツッと大きな鈍い音をたててぶつかった。
案の定、加古は頭を抱えてさすった。
「イッターイ」
二宮も膝に突っ伏して、グググとうめいている。
「もう、二宮くん、石頭ねえ。頭の固い人は、ホントに硬いのかしら」
「お前がぶつかってきたんだろう、何の真似だ」
「二宮くんが寝てたんじゃない」
「お前が寝てたんだろう」
起き抜けにも関わらず、いきなり喧嘩を始める二人に迅は声をかけた。
「…ふたりとも大丈夫?」
「あら、迅くん」
「…迅?」
ぱっと二人が顔をあげて、迅をまじまじと見た。
「…どうも」
とりあえず、迅が挨拶する。
二人はそのまま、そろって三輪に視線を移した。
「起こしました」
三輪は腕を組んで立っている。
三人の様子が妙におかしくて迅は思わず笑う。
「それじゃ」
二人が何か言い出す前に、迅は手をあげて退散することにした。
もうすぐ、彼らの強力な味方がやってくる未来も視えている。
終わり
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nniworks · 5 years
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katupuraamen · 4 years
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浜松さん( @_hama2 )の御本の表紙と挿絵1P、ノベルティデザインもろもろ担当させて頂いてました!
ワールドトリガーより諏訪洸太郎の長編小説です。
前回同様文庫本パロディでカバー裏、折り返し部分なんかの装丁もやってます。2冊並べてほしい~!!
▷ サンプルページ
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4d-a-n · 5 years
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【request】諏訪洸太郎
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apkoffice-blog · 6 years
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カクテル王子(カクプリ) APK
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カクテル王子(カクプリ) APK
カクテル×擬人化 バー経営アドベンチャーゲーム『カクテル王子(プリンス)』
ニートが突然バーのマスターに!? 個性豊かなイケメン店員たちとの本格バー経営ストーリー!
◆ストーリー 都会の喧騒の中に佇む一軒のバー。 上質な時間を提供するその空間の名は「BAR regis」 個性豊かなバーテンダー達と紳士的なマスターの店は、訪れたものの心を掴んで離さない名店として名を馳せていた。 しかしある日を境に「BAR regis」はその扉を閉ざしてしまう。
時は流れ・・・ ニートとして日々を送るあなたに差し出されたのは一枚の契約書。 祖父から手渡されたその一枚の紙に託されたのは、一軒のバーとあなたの未来だった。
あなたを待ち受けるのは、幾多の困難とそれを乗り越える絆の物語。 やがて絆は真実の扉を開く鍵となる・・・・・・
「開店の時間だよ、マスター」
◆ゲームシステム◆ ストーリーパート/バー経営(ハコニワ)パート/接客ゲームパートの3パート構成 イケメン店員とバーの売上やオーナーランクのアップを目指そう!
『BAR経営パート』 世界でひとつだけの素敵なBARで店員たちと働こう。 好きな店員を配置してBARを経営。BARの内装はあなた好みにフルチェンジ可能! 店員たちと協力して売上アップを目指そう! BARの売上によってオーナーランクがアップ!メインストーリーが解放されていきます。
『接客ゲーム』 BARでは接客ミニゲームもプレイできます。 色々な種類の接客ゲームでお客様を満足させよう! 上手に接客できると店員たちとの絆が深まり、親密度がアップします。
『ストーリーパート』 BARの売上があがると、オーナーランクがアップ!「メインストーリー」が解放されていきます。 他にも、親密度アップや、BARやカード覚醒で解放される「店員別ストーリー」があります。
◆キャラクター◆ 総勢20人以上のキャラクター達!出演声優も超豪華!
【キャスト】 近藤隆/諏訪部順一/榎木淳弥/島﨑信長/古川慎/江口拓也/沢城千春/佐藤拓也/田村睦心/三宅貴大/広瀬裕也/五十嵐雅/峰岸佳/森久保祥太郎/村瀬歩/増田俊樹/緑川光/手塚ヒロミチ/花倉 洸幸/浜添 伸也/山下大輝/奈良岡快/前野智昭/下野紘/三浦祥朗/杉田智和(順不同/敬称略)
◆カクプリの最新情報はここでチェック!◆
カクプリ公式サイト:https://portal.kakupuri.com/ カクプリ公式ツイッター:https://twitter.com/kkpr_PR
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hellomagmoe · 6 years
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电影「文豪野犬 DEAD APPLE」前売券预约开始 附A3海报 - [卖萌]
电影「文豪野犬/文豪ストレイドッグス DEAD APPLE(デッドアップル)」 2018年3月3日上映。前売券预约开始,附A3海报,全2种 A(中島・芥川) B(太宰・中原) OP主题歌「Deadly Drive」 【CAST】 中島 敦:上村祐翔 太宰 治:宮野真守 芥川龍之介:小野賢章 中原中也:谷山紀章 泉 鏡花:諸星すみれ 国木田独歩:細谷佳正 江��川乱歩:神谷浩�� 谷崎潤一郎:豊永利行 宮沢賢治:花倉洸幸 与謝野晶子:嶋村 侑 谷崎ナオミ:小見川千明 福沢諭吉:小山力也 森 鴎外:宮本 充 エリス:雨宮 天 織田作之助:諏訪部順一 坂口安吾:福山 潤 フョードル・D:石田 ...
http://mag.moe/88263
#文豪ストレイドッグスDEADAPPLE, #文豪野犬, #文豪野犬DEADAPPLE
#快报, #萌情报
电影「文豪野犬 DEAD APPLE」前売券预约开始 附A3海报
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rairu919-blog · 6 years
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ワールドトリガー*HELLOWEEN 諏訪洸太郎:洸雅さん(@0504_kouga)
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irakkk3gunkan · 4 months
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【ワートリ】諏訪隊
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tanakadntt · 1 year
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旧東隊の小説(二次創作)
ホッケえいひれ揚げ出し豆腐
一月か二月の頃だった。
トリオン測定ですごい数値を叩き出した新人が二人も入るそうだというのが、その夜の話題だった。出水公平と天羽月彦のことだ。
新生ボーダーが動き出して一年半になる。『旧』ボーダーという言葉が定着するほどに、時は勢いを増して流れていく。その間に、一番仕事をしたのは開発室室長の鬼怒田本吉だった。
まず、彼は異世界に通じる門の発生ポイントを特定できるようにした。次に門の発生を抑えるトリオン障壁を一時的ではあるが生成に成功、最後に門発生ポイントを誘導する装置が開発され、三門市の安心を約束する三点セットがわずか一年で出来上がる。元々の研究分野の応用とはいえ驚嘆に値する開発速度だった。
こうして、急務だった門発生のコントロールに成功した後は研究途中で放置されていた擬似トリオン訓練室の完成、隊員増加を見越してランク戦で使う対戦ブースと八面六臂の活躍である。
短期間でこれだけのことをやってのけた彼及び彼のチームは、城戸政宗司令がどこからか連れてきた逸材だった。三門市にやってきた時には一緒だった家族とは離婚している。仕事に打ち込みすぎたせいだと専らの噂だった。
開発室以外も働いた。門がコントロールできるまではいつどこで出現するかわからない。国の機関に代わって街を守るボーダー隊員たちは昼夜を問わずパトロールを行い、近界民と戦った。
三門市民は最初、胡乱な目で彼らを見ていたが、公的機関と連携した規律ある行動に徐々にボーダーの存在は受け入れられていく。根付メディア対策室室長による世論操作も功を奏していた。
出ていく人間は出ていき、かわりに大量の物資と人材が流れ込んでくる。
ボーダーにもまた人材が集まった。
まず、市民志願者第一号として柿崎国治と嵐山准が入隊する。華々しい記者会見の後、志願者はぐっと増えた。
東春秋が部隊を結成したのもその頃だ。
この時期の部隊は自由結成と言うよりは忍田や根付の意向が強く反映していた。東隊も忍田の指示によるものだった。
忍田自身も部隊を持っていたが、本部で戦闘員を統括する役職につくために解散することが決まっている。
ガラリと引き戸をあけて顔を出したのは東春秋だった。いらっしゃいませと店員が声をかけると案内はいらないと手を振って、店内を見渡す。じきに見知った顔の並ぶテーブルを見つけて近づいた。
二十二歳だと言うが、ずっと老けて見える。外見だけではない。彼に接する人間はつい彼が二十代前半の若造だということを忘れてしまう。
後ろには背が高い男女二人がやはり背の高い東を挟んで並び立つようにいた。どちらも目を引く美男美女だ。彼らは近隣の六穎館高等学校の制服を身につけていた。
さらに後ろに中学校の制服を着た少年がひっそりと控えている。前のふたりと違って背は低い。寒いのか、マフラーをぐるぐると首に巻いていた。
三人は物珍しげに店内を見回している。
「なんだ、三人とも居酒屋は初めてか」
テーブルにいた眼鏡の男が声をかけた。既に頬は赤い。手には盃を持っている。日本酒派だ。林藤匠という。ボーダーでは古参の一人だ。歳は三十一になる。そろそろ現役を引退したいとボヤいているが、いかんせん昨今の人手不足だ。
ボーダー本部建物ができたにも関わらず、旧本部ビルから動こうとしない、なかなかの頑固者だった。
「学生ですから」
と、生意気そうに答えるのは、背の高いほうの一人である二宮匡貴だった。
「あれ、根付さんから聞いてないか? ボーダーマークの貼ってある店はボーダーなら学生でも入れるようになったんだぜ」
トリオン器官の性質上、十代の隊員は増えていく。本部でも食堂は設置しているが、彼らは三門市の飲食店にも協力を求めていた。パスポート制で十代への酒類の提供はないなどの配慮がされている。
「知ってますが…」
さらになにか言おうとする二宮を東は遮った。
「今夜は明日の確認だけしに来たんです。本部で聞いたら、ここにいるっていうから」
「明日? ああ、国の視察ね。用事は、唐沢さん?」
「俺?」
テーブルの奥から唐沢克己外務営業部長が顔を出す。彼はビール派だ。既にジョッキをほとんど空けている。まだ三十そこそこだが、やり手の男だ。鬼怒田同様、城戸司令がスカウトしてきた。元ラガーマンだという以外素性を明かさない男だったが、人当たりがよい。
今夜の飲みメンバーは林藤、唐沢に加え、エンジニア冬島慎次、戦闘員の風間蒼也、木崎レイジの三人だった。風間と木崎は二十歳前なので、烏龍茶が並んでいる。
「まあ、たってないでこっちに座れよ、東くん」
「あー、ウチはウチでご飯を食べる予定なんです」
東はお供のように控える背後の三人を見やった。東隊のメンバーだ。
「ここで食べていけばいいよ」
「はあ」
少しだけ、東の心が揺れた。老成しているとはいえ二十二の青年だ。気楽な酒の席は魅力的だ。
「大丈夫です。俺たちは帰ります」
東の心を見透かしたように、二宮が後ろの中学生の背を押して店の入口に向かおうとする。
「東」
林藤は声をかけた。
「みんなで食べてけよ。唐沢さんの奢りだ」
「あなたじゃなくて、俺ですか?」
急に振られた唐沢が満更でもなさそうに笑った。確かにこの男前は今日の面子の中で一番地位が高く、懐も暖かい。
「あら、素敵。せっかくだから、ご馳走にならない? 二宮くん」
そこで初めて、女学生が口を開いた。こちらも生意気な口調だが、軽やかでトゲトゲしいものを感じさせない。
「加古」
「ねえ、三輪くん?」
「……」
急に話を振られた中学生は無表情のまま首を傾けた。
「わかりません」
「東さんがここでお酒を飲んでるとこを見てみたくない? 面白そう」
三輪は悩みながらうなずいた。
「ほら、三輪くんもそう言ってるし」
「言ってないだろう」
「言ってないです」
「わかった、わかった」
いつもの掛け合いが始まりそうになって、東は決断する。一応、上役たちの前だ。
「ごちそうになろう。唐沢さん、ありがとうございます」
東が頭を下げると、揉めていた三人がピタッと止まって、同時に頭を下げた。よく訓練されている。東を猟師になぞらえて獰猛な猟犬を三匹飼っていると言っていたのは誰だったか。
「遠慮せずたくさん食べなよ」
唐沢はいつもの人当たりのよい笑みを浮かべた。
「追い出された」
案内されると同時に、風間と木崎が東隊の猟犬三匹のテーブルにやってきた。テーブルが窮屈になったらしい。
今夜はボーダー戦闘員と唐沢の交流会であるらしかった。
風間の兄は林藤の弟子だった男だ。故人である。木崎は東から狙撃手としてのスキルを学んでいるので、東隊の面々とは面識がある。今は林藤に��い旧本部ビルに寝泊まりしている。狙撃以外の分野では林藤に師事していた。
一方は小柄で華奢、もう一方は筋肉隆々の巨漢だ。正反対の見かけだが、どちらも恐ろしく強かった。さらに木崎はトリオン量は二宮と同程度を持っていて近界のトリガーを使いこなす。
加古の隣に木崎が座り、二宮と三輪の隣に風間が座った。スペースの有効活用の結果である。三輪は隣が風間なので緊張する。風間蒼也は様々な思惑の絡む本部で誰からも重用され、確実に任務をこなすエリートだった。
「もう、頼んだか」
「まだです」
彼らはまだ食べるつもりらしい。
「居酒屋は初めてか」
木崎が気を使って、品書きをテーブルの真ん中におく。
店員がまとめて置いていった突き出し(お通し)を配る。
「飲み物から決めよう」
と、店員を呼んでさっさと飲み物を決めてしまう。さくさくと仕切る姿が頼もしい。三人はジュースにしたが、風間と木崎はまた烏龍茶だった。
「おすすめは、揚げ出し豆腐だな。家で作るの面倒だし」
「そういう基準か」
「寺島たちに頼まれて作ったが、たくさん食べるものじゃないし、持て余した」
寺島たちと寺島雷蔵と諏訪洸太郎のことだろう。四人は同い年で気が合うようだった。諏訪は二宮と加古の同期でもある。
「おごりなら諏訪と雷蔵でも呼ぶか」
「来ないだろ」
確かにもう遅い。
「今日の当番は?」
お酒をあおる大人席では、林藤が煙草の煙を吐き出しながら聞いた。
「忍田さんとこと迅です」
迅悠一は木崎隊であったが、先日、晴れて『風刃』所持者となり、隊を離れS級隊員となっている。
「あとは嵐山隊ですね」
なんとなく大人たちは子どもたちのいるテーブルに視線を向けた。三輪がジュースを飲んでいる。迅、太刀川、嵐山と三輪の苦手な三人だ。
「明日は俺らの勤務か」
正直、オーバーワークだ。ここにいるメンバーは皆、ワーカホリック気味ではあるが、大規模侵攻からずっと働き続けている。
「入隊志願者が増えてますからもうちょっと頑張ってもらって…。部隊が増えてくれば、部隊の輪番制に移行するって城戸さんが言ってます」
「もうすぐですよ」
冬島がエイヒレに手を伸ばしながら言う。
「そう願いたい」
品書きと書かれたメニューには写真がない。並ぶ単語は知らないものが多い。
三輪が大人たちのテーブルをチラリと見れば東は刺身の盛られた皿をビール片手につついていた。嬉しそうだ。確かに、隊長ではない東は不思議な感じがした。
「秀次は刺身か」
二宮がつらつらと品書きを見ながら勧める。二宮も初めてだからよくわかっていない。
「盛り合わせがあるぞ」
「ちょっとずつ色んなのが食べたいわ」
加古がウキウキしている。
「レイジさんおすすめの揚げ出し豆腐は頼むでしょ。風間さんのおすすめは?」
「コロッケと卵焼きだな」
間髪入れずに答える。迷いがない。
「じゃあ、それー」
「また家で作れるようなものを…」
木崎がぶつくさ言うが、三輪は蕎麦を茹でるくらいしかできない。
「二宮は?」
風間が水を向けるが、彼は熟考に入っている。
「先に頼んじゃいましょ。店員さぁん」
「加古、お前なあ」
「大丈夫だ、二宮。何度でも頼めるから」
「風間さんがそう言うなら」
注文を手早く木崎がまとめる。
「三輪は決めたのか」
「じゃあ、刺身盛り合わせ(小)で」
「あと、ホッケ」
「加古、語感で決めただろう」
「干物だな。北の魚だ」
明日、視察団が来るというのに、大人組はまだまだ飲んでいる。タバコの匂いがする。
焼肉屋ともファミリーレストランともバーガー屋とも違う雰囲気にふわふわする。
「秀次」
三輪は、二宮に揺り起こされた。ひと通り食べたあと、いつの間にか眠っていたらしい。
「中学生には遅い時間だな」
木崎が気の毒そうに言う。
「大丈夫です。すみません」
彼らも高校生なのだ。
「ほら」
おにぎりが渡された。大きい。海苔がパリッとしている。
「結局、二宮くんが選んだのがこれよ」
おにぎりを優雅に食べるという器用なことをしながら、加古が教えてくれる。
「悪いか」
「いい選択よ」
「うまいな」
風間はまだ食べている。木崎はカチャカチャと皿を重ねて、テーブルを綺麗にしている。 三輪は散々食べたあとだが、おにぎりを持って、「いただきます」と言った。おにぎりは何も入っていなくて塩がきいている。
「おいしいです」
「そうか」
「東さん、あれ酔っ払ってるわ」
三人が揃って東のほうを向くと、その様子がおかしかったのか、木崎と風間が笑った。
「明日はお前らが頑張れ」
その日はみんなボーダー本部に泊まった。
終わり
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mobileappdata · 7 years
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iTunes Store: トップ無料 App / July 25, 2017 at 01:30AM
カクテル王子 - gumi Inc.
カクテル王子 gumi Inc. ジャンル: ゲーム リリース日: 2017年7月22日
カクテル×擬人化 バー経営アドベンチャーゲーム『カクテル王子(プリンス)』 ニートが突然バーのマ���ターに!? 個性豊かなイケメン店員たちとの本格バー経営ストーリー! ◆ストーリー 都会の喧騒の中に佇む一軒のバー。 上質な時間を提供するその空間の名は「BAR regis」 個性豊かなバーテンダー達と紳士的なマスターの店は、訪れたものの心を掴んで離さない名店として名を馳せていた。 しかしある日を境に「BAR regis」はその扉を閉ざしてしまう。 時は流れ・・・ ニートとして日々を送るあなたに差し出されたのは一枚の契約書。 祖父から手渡されたその一枚の紙に託されたのは、一軒のバーとあなたの未来だった。 あなたを待ち受けるのは、幾多の困難とそれを乗り越える絆の物語。 やがて絆は真実の扉を開く鍵となる・・・・・・ 「開店の時間だよ、マスター」 ◆ゲームシステム ストーリーパート/バー経営(ハコニワ)パート/接客ゲームパートの3パート構成 イケメン店員とバーの売上やオーナーランクのアップを目指そう! 『BAR経営パート』 世界でひとつだけの素敵なBARで店員たちと働こう。 好きな店員を配置してBARを経営。BARの内装はあなた好みにフルチェンジ可能! 店員たちと協力して売上アップを目指そう! BARの売上によってオーナーランクがアップ!メインストーリーが解放されていきます。 『接客ゲーム』 BARでは接客ミニゲームもプレイできます。 色々な種類の接客ゲームでお客様を満足させよう! 上手に接客できると店員たちとの絆が深まり、親密度がアップします。 『ストーリーパート』 BARの売上があがると、オーナーランクがアップ!「メインストーリー」が解放されていきます。 他にも、親密度アップや、BARやカード覚醒で解放される「店員別ストーリー」があります。 ◆キャラクター 総勢20人以上のキャラクター達!出演声優も超豪華! 【キャスト】 近藤隆/諏訪部順一/榎木淳弥/島﨑信長/古川慎/江口拓也/沢城千春/佐藤拓也/田村睦心/三宅貴大/広瀬裕也/五十嵐雅/峰岸佳/森久保祥太郎/村瀬歩/増田俊樹/緑川光/手塚ヒロミチ/花倉 洸幸/浜添 伸也/山下大輝/奈良岡快/前野智昭/下野紘/三浦祥朗/杉田智和 ◆最新情報はここでチェック! 公式サイト:http://ift.tt/2nJSBI9 公式ツイッター:https://twitter.com/kkpr_PR ◆推奨環境 iOS8以降 iPhone5S以降 © © geechs Inc.
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nniworks · 7 years
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おめでとうなつのひと
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katupuraamen · 4 years
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浜松さん( @_hama2 )の御本の表紙と挿絵を1P描かせて頂いてました!
ワールドトリガーより諏訪洸太郎の長編小説です。
文庫本パロディでカバー裏、折り返し部分なんかの装丁もやってます。本棚に並べてほしい~!
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kouga0504-blog · 6 years
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ワールドトリガー スマッシュボーダーズ
諏訪洸太郎(イースター衣装)
photo おまめ
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capelita-lirio · 8 years
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堤と諏訪
諏訪が起きるまで堤は時代小説を読んでいる
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