ヤンヨグトラック卓#4 邪神上等!仏恥義理のさおだけ屋!!
!ご注意!
このログには、裁定ミス、吟遊プレイ、内輪ノリなどが大量に含まれます。
どんとこいガハハ!な方のみ、お酒でも飲みながらのんべんだらりとお楽しみください。
ちなみに文中で使用しているナイスな各種シートは公式サイト(http://www.bouken.jp/pd/yy/)からDLできるぞ!
るるぶを購入したら、今日から君もヤンキーだ!!
GM:…2サイクル目が終了したので、襲撃シーンが発生します!
GM:バッドヤンキーが、ボビーの「大切な夢」を潰すように働きかけるシーンとなります。
皆さんの元へ、それぞれ助けたエルフたちが駆け付けます。
「ああ、その姿。正しくボビーが呼び出したという勇者様!」
「大変なんです!『お祭り舞台』で、ショー番長がボビーの両親を邪神の生贄に捧げる儀式をしようと…!」
似天堂裕太郎:(ボビーの夢ってお父さんとお母さんと一緒にメイドインワリオをすることですっけ……?)
GM:(おおむねあっていますね)
似天堂裕太郎:(了解です)
GM:『お祭り舞台』に乗り込んだ皆さんが見たものは、後ろ手に縛られた男女のエルフ。
そして番長の手下と思わしき木っ端ヤンキーたちが、怪しい石の塔を組み上げようとしているところです。
GM:皆さんかっこよく蹴散らしてください
2サイクル目終了時点で、ナワバリの数はPC3、バッドヤンキー3。
バッドヤンキーのナワバリの数以上のナワバリを確保できているため、バッドヤンキーの襲撃を阻止することができている。
小野 蒼真:な、なんてこった…!
GM:具体的に言うとPOWを石の塔に注ごうとしている
似天堂裕太郎:邪神は本当に居たんだ!!
劔 理一:ちゃんとまっとうに生贄の儀式っぽいことをしている!
稲原 アギト:CoCだったら絶望なんだけどなんか行ける気がする
劔 理一:なぜならわれわれはヤンキーなので…
似天堂裕太郎:次にCOC行くときはヤンキーキャラで行こう……
※第一犠牲者キャラにならない���大丈夫?
小野 蒼真:蹴散らしていける気がする
GM:ボビーも駆け付けます。「父さん!母さん!!」
劔 理一:よしじゃあ蹴散らすか ユウジョウを深めたっぽいもう片方の組と合流しつつ…
前回手に入れた木刀をスチャッと
小野 蒼真:やったーーー合流!!! なんかリヒト君肌艶良くなってる
GM:めっちゃ肌潤ってますリヒトくん
劔 理一:もうツヤッツヤよ 思春期ニキビも引っ込むし余分な皮脂も落ちてベースメイクの乗りが最高さ
稲原 アギト:前回デコったトラックで焼き芋を売りながら塔に突っ込もう いや温度上がっちゃうな さおだけにしよう
稲原 アギト:さおだけー さおだけー
劔 理一:アギトさんが面白すぎる 優勝
GM:wwwwwwwwwwwwww
小野 蒼真:wwwwwwww
GM:声が出ました
似天堂裕太郎:まって
まさか任意のトラック
小野 蒼真:トラック装備して来られると思わんかった
GM:キラキラキラ……> さおだけ <
稲原 アギト:渋く金物屋さんでいきます
※あまりにも渋すぎるのよ。
小野 蒼真:蹴散らしに行こうと思うんだけど、多分さおだけの威力でわろてしまって膝から崩れてる
似天堂裕太郎:じゃあここまでの流れを考えて……考えて……??コケコッコーのポーズで乱入します
GM:では問題なく塔は壊れます がらがらがら
劔 理一:「おう来たか」みたいに堂々と構えようとしてさおだけ屋だったので腹筋が死にそうになってるよリヒトも
ぜんぶ持ってかれたよ
似天堂裕太郎:「コケコッコーはこうだ!!!!\バアン/」
劔 理一:おまけに別のグッドヤンキーがとどめを刺しにくる!!!
GM:コケコッコーとさおだけ屋の夢のコラボレーションだ!!!
小野 蒼真:前門のさおだけ、後門のコケコッコー!!!!
※どうして。
劔 理一:「お前のダチどうなってんだよ」みたいなことを、しかし腹筋が死んで声がでないためジェスチャーで蒼真さんに伝えようとします
GM:「な、なんだこいつらーーーーーーーーーー!!!!!」
小野 蒼真:「ヒィ……」という音とともにただただ笑っています
真っ当な叫び
劔 理一:ぐう正>なんだこいつら
小野 蒼真:「な、なんだろう。なんで?????」
GM:そのてんやわんやの隙に、有志エルフたちによってパッパとマッマは助け出されました。
「父さん!母さん!」「ボビー!!」
劔 理一:ほんのちょっとだけバッドヤンキーの兵隊に同情するリヒトであった
似天堂裕太郎:絵面が魔法陣グルグル
稲原 アギト:窓を開けて後ろを見ながらバックして石の塔の跡地に停めよう
GM:「なんだろう、ヤンキー様のあのポーズと乗り物…」「わからん…わからんがきっと神聖な儀式に違いない…私たちのために…」
小野 蒼真:妖精たちに謎の儀式が伝わってしまう!!!
劔 理一:エルフたちはもっと冷静になって!!!
GM:そんな光景を涙を流して見つめ、笑いあいます
ボビーの大切な夢は守られました!やったね!!
稲原 アギト:風物しとなったな
※勇者を称える祭りにさおだけコケコッコー音頭が追加されるかもしれない。
似天堂裕太郎:「ふっふっふ……そしてテンビンのポーズはこうだ!!」と竿だけトラックの荷台の上でポージングします
劔 理一:あっいつの間にか一体化している
稲原 アギト:わけがわからないがライティングしておこう
小野 蒼真:たぶん木刀を支えにしてかろうじて立ってるリヒト
GM:「そして…」
GM:「テメエらの泣きわめくポーズ、見せてみろよ」
GM:拳一発、デコトラが吹き飛びます
小野 蒼真:あっデコトラごと!
稲原 アギト:やはりフレーバー処理のトラックではエンディング処理にたえっれなかったか
GM:ザンッ!(足音) 木っ端ヤンキー\ショー番長!!!/
似天堂裕太郎:「やなかんじ~~~っだ!!!」って飛ばされた後、スちゃって地面に降り立ちます
※Rなあの人たちのやつ。
GM:あっ、襲撃阻止に成功しましたので、全員のテンションが一段階上昇します!
テンションの上昇を喜ぶ一同。
リヒトさんが怒りMAX、他のメンバーはマジギレへとテンションが上がる。
稲原 アギト:よしよし
似天堂裕太郎:さっさとアイテム使ってMAXになりたいな
GM:「俺は斬馬祥。この『世界』の番長張らせてもらってるモンだ。」
小野 蒼真:祥くん!
似天堂裕太郎:祥くん!!!
名前が優しげ
小野 蒼真:おしゃれな画角をしている
GM:「見たくねえ面もいるが……一度だけ忠告してやる。てめえら、さっさと帰ンな。」
GM:「この世界は永遠の夏になる。俺らはこの世界でアツく暮らすんだよ。」
稲原 アギト:結構夢がカワイイ やってることシャレにならないけども!
小野 蒼真:祥くん、喧嘩別れした時の面影はあるのかしら
バッドヤンキーになって作画変更になってない?
劔 理一:ありそう>作画変更
ちょっとだいぶ劇画タッチになってるかもしれない
GM:うん 闇落ちした承太郎みたいになってる
劔 理一:あまりにも想像しやすい絵面!!!
小野 蒼真:だいぶ作画が変わってる!!!!!
稲原 アギト:徐々に奇妙なヤンキー
GM:ファッションポイントは長ランです
似天堂裕太郎:「へっ永遠の夏だとお? そんなのなあ! いらねーだろ!! 夏ってのはなあ! 夏休みがあるから良いんだぞ! 熱いだけじゃなんもたのしくねーー!」
稲原 アギト:「おれはもちろん帰らせてもらおう。ただ、こしぬけをぶちのめしてからだ」
劔 理一:ジョジョで考えると普通にサンだな…というのはさておき
似天堂裕太郎:「秋になって昼寝して、冬休みでスキーして、春休みでディズニー行くのが良いんだろお?」
GM:ぜったいかぞくでいってる
小野 蒼真:仲良し家族~!!!
似天堂裕太郎:ダチも大好きだから、ディズニーは友だちといってる!たぶん!
来年はみんなでいくんだぞ!USJのニンテンドーエリア!
小野 蒼真:「ショー…斬馬………祥!? ええ……ウッソだろお前こんなとこでさあ……」
※ギャルギャルしてた『小野蒼真』さんの素のリアクション。健康に良い。
劔 理一:「当たりめえだよ。暑いのが好きなら好きで、他の連中にも『夏は暑いのも悪くねえ』って思われるぐらいのツラ見せねえとな」
「ここの奴ら見てみろやてめェ、揃いも揃って二度と夏は御免だみてえな顔してんじゃねェか!」
似天堂裕太郎:今年の暑さは二度とゴメンだよね
稲原 アギト:エアコンは生活必需品
小野 蒼真:命の保てる温度じゃなかった
GM:「蒼真…………そうだな、俺は、お前に会いたかったのかもしれねえな……」
GM:「お前に会って、ギャルだ何だとぬかす腑抜けたテメエの顔をブッ壊してやるためにな!!!」
稲原 アギト:ギャルへの感情が重そうなのが気になるところですね
攻略支援版を入れよう
小野 蒼真:好感度バーが見たい
稲原 アギト:FEだったらこれで説得できる関係性があるとみた
似天堂裕太郎:えっどうしようギャル奪っちゃったかも……
GM:噂の僕の方が先に好きだったのに系感情が発生しちゃう
劔 理一:なんか予習のための参考文献で巨大不明感情への理解が深まったって聞きました
※この頃のGMは耽美系コミックでストリテラのセッションの予習をしていました。
小野 蒼真:「なんだと、天上天下で一生可愛いだろが!!!!」
GM:「フザけんな!!昔のテメエは…ただ一人、俺と拳で語り合えていたテメエは……」
似天堂裕太郎:「おう!そうだぞ! そーまは良くわかんねーけどすっげえ努力して美人やってるんだぞ!」
似天堂裕太郎:そーまくんに肩入れしておこーっと
GM:「テメエにアオの何がわかる!!!」
似天堂裕太郎:「めいべりんのなんとかかんとかってやつで!すげえんだぞ!!」
「俺にはめいべりんが分からねえ!
だけどそーまがすげえってのは分かるぜ!」
似天堂裕太郎:ガーターするくらい分からなかったメイベリン
※アメリカ出身の化粧品ブランド。GMにもよくわかっていない。
劔 理一:化粧品の名前、メイベリンぐらいならまだしも普通に呪文ですしね…ワカラナイヨ…
小野 蒼真:今すごく「あ、あーしのために争わないで…!」ってやって良いのか迷ってるところ
GM:お好きに!
GM:「そこのメガネのテメエもだ。俺のお気にのクラフトコーラに難癖つけてくれたそうじゃねえか。」
「特にそこのネズミしょってるお前!俺の祭壇をメチャメチャにしやがって!!」
「そこのガキに至ってはアオの理解者気取りか!?気に食わねえ!!!!」
小野 蒼真:全員に丹念な因縁を…!!!!
似天堂裕太郎:「ガキじゃねええ!!! 1回ダブってる!!!!!!!!!!!!」
小野 蒼真:「ニテンド、ニテンド、自���げに言っちゃだめ あーしもやってるけど」
劔 理一:「あァ? …なかなか根性焼きみてェにアツくて美味かったぜ。だが、冷蔵庫の中身総入れ替えはマズいってだけだ」
と、相手の好みにはケチつけませんよ 押し付けるのがいかんのだ!
稲原 アギト:毎年テメェ!!!って個別に手書きコメント入れた年賀状くれそう
似天堂裕太郎:くれそう……
劔 理一:十中八九マメな性格だよねショー番長…
稲原 アギト:「形あるものはいずれ壊れる。おれがすこしばかり早急に壊してやっただけだ」
似天堂裕太郎:クールイケメンsだわ
片方ベイブ乗ってるけど
稲原 アギト:まあおおむねポケモンマスターの亜種みたいなもんだよ
GM:「だがよ……ひとつだけ、テメーらに『礼』を言うぜ……」
GM:「久しぶりに、アツく暴れられそうだ……!!」
稲原 アギト:かっこいい
劔 理一:そうだそうだ戦闘狂系キャラだった
GM:邪神の加護により斬馬の全身が玉虫色に泡立ち、巨大な目玉が節々に形成されます。
稲原 アギト:今戦闘ぐあーってカメラ寄って戦闘画面に切り替わった気がする
稲原 アギト:描写がラブクラフトなんだよぉ!!!
劔 理一:ヤンヨグの貴重なヨグ部分だ!!!
小野 蒼真:「変わっちゃった…ってか、祥が変わりたがらなかっただけじゃん!! ケアから教えるよって言ったのに!!!!」
GM:「「うるせえアオ!!!!テメーだけは!!!ブッ潰すゥゥ!!!!!」」
小野 蒼真:うわあ~~~見たことある描写~~~!!!
バッドヤンキー戦前にルールを確認。
「邪神を倒すのは初めて」「インセインは熱血しない」などのパワワードが飛び交います。
GM:で、GMがかっ飛ばしてた処理なんですが
稲原 アギト:へい!
GM:2サイクル目が終わってた時点で、皆さん自分なりの「戦う理由」を記入してほしかったので、今決めてください!
表もございます
稲原 アギト:表を振りたいです!d66ですか?
GM:はい!どうぞ!
稲原 アギト
d66
-->65
GM:退屈を紛らわせられそうだったから
劔 理一:確かにアギトさんはそういう人のイメージだな…!
稲原 アギト:退屈を紛らわせ…まぎらわ…まぎわららせそうだったから
MEXICOですね これで行こう
表の「好みのエルフがいた」を中の人が凝視している
小野 蒼真:好みのエルフ
劔 理一:そして中の人は間違いなくそういう人だな!!!>好みのエルフ
似天堂裕太郎:どうしよう……流石にボビーと約束したからにしようかな
GM:表にありますねえ!
ボビーくんも喜んでいます
劔 理一:リヒトはまあこれだろうなー 純粋にありとあらゆる押しつけが気に食わない(生い立ち的に)
※「バッドヤンキーの『好きの押し付け』が気にくわない」と記入している。
GM:天候操作なんて押し付けの極致みたいなものですもんね
稲原 アギト:邪神の儀式に参加しているエルフさんがかっこよくて……
GM:みんなPOWいくつか吸い取られてる目をしていますが大丈夫ですか
小野 蒼真:<◯><◯>
小野 蒼真:あーしはちゃんと祥と向き合うことにしよう
昔のお前はやんちゃではあったけど、弱い人達困らせて喜ぶやつじゃなかったはずだ! 毎年年賀状ありがとう
GM:もらってる!!
稲原 アギト:交流が続いている
GM:筆マメだった
劔 理一:蒼真さん個人宛とお父さん&道場宛に両方来てたりするかもしれない マメだから
GM:やってるかもしれない
小野 蒼真:そんなまめまめしい祥が…なんでこんなことに…
GM:GMもなんでかわからなくなってきている
稲原 アギト:筆ペンで書いてあってくれ
劔 理一:わかる 毛筆でもなくボールペンとかでもなく 筆ペン
GM:墨すってたらどうしよう
劔 理一:あ、でも年賀状は筆ペンかもしれないけどそれはそれとして毛筆で書き初めはしてそう
小野 蒼真:書き初めとかするタイプの道場だったのかな…
GM:してそう
劔 理一:目指せ○○大会とか祝出場みたいな垂れ幕系はみんなショーちゃんが書いてたかもしれない
似天堂裕太郎:でも、墨汁の方がきれいだから墨汁のほうがいいよって書道教室の先生は言ってた(墨すり)
小野 蒼真:字、字うま男子…!!!
似天堂裕太郎:太くて立派な字!
小野 蒼真:シートに戦う理由を追加してきました
そこには、『かつてのような交流が途絶えた祥くんとちゃんと向き合うためだよ!』と記されていた。
GM:祥ちゃん、いつの間にこんなにマメな子になって…
はーい皆さん、戦う理由は固まりましたかー
劔 理一:はーい!
稲原 アギト:固まりました
似天堂裕太郎:固まりました!
小野 蒼真:はい!!
GM:はい!では皆さんそれぞれの想いを胸に秘めたところで、バッドヤンキー戦1ラウンド目です!
準備のある方はいますかー
似天堂裕太郎:あります!アイテムの使用ってここですか??
自分の手番ですか?
GM:どこでも大丈夫です!>アイテム使用
使うのであればどうぞ!
似天堂裕太郎:あっじゃあ使っておきます!テンアゲアイテム!
GM:るるぶがある方はこれじゃないかなーっていう邪神データ参照してて大丈夫です
稲原 アギト:あ、じゃあアギトも使っておきたい!
GM:ベイブを吸います
小野 蒼真:スゥー…
GM:プイプイ
稲原 アギト:きまるぜ…
似天堂裕太郎:わ、私はたしかクッパのカードになったおぼえ!
クッパのカードを登録します
これはテンションが上がる!9000円だ!
※ニンテンドープリペイドカードのこと。最高額だ!
GM:不思議な力でチャージされました
小野 蒼真:チャリンチャリン
GM:ピポンペン
劔 理一:そうだそうだ 確かクッパがかっこいいという理由でクッパのカードだったと
この処理によりアギト、似天堂が怒りMAXに。ダメージボーナス2D6の暴力が祥ちゃんを襲う。
劔 理一:私は大丈夫かな 別に使うべきアイテムもないし
小野 蒼真:私もまずはアイテムなしで向かい合ってみます
稲原 アギト:邪神データを眺めよう テケリリ…テケリリ
ここでGMからバッドヤンキー戦の説明。道中倒してなかった兵隊たちの能力により、バッドヤンキーが強化される。
小野 蒼真:いっぱいエンチャントされてる
GM:そしてケツモチ邪神の邪神の加護により、祥番長が先に動きます!
稲原 アギト:いったい何=ソトースなんだ!
※何ソトースヨグかねえ
GM:そして邪神の加護により標的を2体まで選べます
ダイスによって決まった標的はアギトさんとリヒトさん。
GM:リヒトさんへのさついがたかめ
劔 理一:この場で一番アツさから遠いからかな…
GM:リヒトさんに「殴る」!「正拳突き」を補助スキルに使用して、ダメージ2点上昇&達成値1上昇!邪神の加護もあってピンゾロ以外では外しません
GM
2d6
-->4,1-->合計5
小野 蒼真:結構しっかり殴ってきた
劔 理一:けっこう貰ったなあ
温泉に行ってなかったらちとマズかったかもしれない
GM:諸々足して9点!
小野 蒼真:ヒエ
稲原 アギト:なかなかのダメージだ!
似天堂裕太郎:こわ……
GM:アギトさんへは「殴る」!「手刀打ち」を併せてピンゾロ以外では外しません おりゃー
※ここ命中ダイスを振らないミス。ごめんね。
GM:7点と「出血」の不調をどうぞ
打たれ強さは引いてね!
稲原 アギト:このスキル、今使わないでいつ使うんだ!ノーガードでいきます!
GM:おっ
似天堂裕太郎:ほほー
稲原 アギト:>自分が「攻撃」ヤンキースキルの対象になったときに使用できる。テンションが1段階上昇する。「マジ切れ」、「怒りMAX」の場合、かわりにこのシーンの間【攻撃力】が1D6点上昇する。
攻撃力上昇です!
GM:はーい!ダイスどうぞ!
稲原 アギト
1d6
-->5
GM:なかなか怖い数字出ましたね
小野 蒼真:バチボコ殴り合いの数字
稲原 アギト:口の中が切れたので溜まった血をぺっと吐いておこう
※誰もが憧れるムーブ。
小野 蒼真:かっこいい~~~~~~
似天堂裕太郎:かっこい!!!!
GM:「コイツ…ワザと受けやがったか」
稲原 アギト:(アギトに)ダメージは6点で、変調:出血です!
GM:はーい!申告助かります!
※あなたの申告によって助かるGMがいます。
劔 理一:こっちも体力半分近く持ってかれたし低い呻き声を上げますが、踏みとどまって番長を睨め上げましょう
稲原 アギト:「利子は高くつくぞ」
GM:ヒェッ かっこいい
稲原 アギト:出血は、サイクル終了時に2点ダメージだ メモメモ…
GM:「払えるものなら払ってみな」不敵に笑います そこにポーションがあるじゃろ
劔 理一:アイテムはわりとみんな持ってますよね 私もポーション持ってる お弁当もある
GM:お弁当はいざとなったら譲渡もできる
似天堂裕太郎:すごい!!
稲原 アギト:そういえばポショオーンがあったような
GM:よろしいでしょうか、ではPC側の番です!
劔 理一:は��!
GM:場面的には、残った兵隊たちやバッドヤンキーとの乱闘シーンを想像してくださいね
小野 蒼真:はあい!
データを見ながら、作戦会議をする面々。
劔 理一:とりあえずショゴスをどうにかしたい ダメージ追加がえぐい
GM:地味に打たれ強さも+1、HPも+7されてるぞ!
稲原 アギト:「とりあえずショゴスをどうにかしたい」、おそらくヤンヨグ以外ではなかなか聞けないセリフ
小野 蒼真:あふれる強者感好き
劔 理一:「おう、お前あの番長って奴とワケありなんだろ? ケツモチは引き受けっから行ってこい!」と、こう蒼真さんに檄を飛ばすかんじかな
小野 蒼真:あっ格好いい
劔 理一:冒頭でもそういえば仲間の代わりに頭下げてたしな! こういう役はまかせろー
というわけでリヒトは「兵隊NPCを片付ける」でショゴスをやります
劔 理一:明らかに経験者の動きで木刀を構えて「チェストオオォォ――!!!」と
GM:はーい、冒涜的な叫び声と共に一撃で霧散しました!
似天堂裕太郎:かっこいーーー!!
ショゴスを一発で!
似天堂裕太郎:��れていきたいシナリオが思い浮かびますね!
劔 理一:わあいショゴスを���ンパンだ このシナリオのショゴスみんなワンパンされてない???
※それがありえるかも
小野 蒼真:二度に渡ってショゴスワンパンを目撃してしまった
稲原 アギト:強い
小野 蒼真:「ぅゎかっこよ つよい!!!!!!!」とワンパン現場の背景からヤンヤヤンヤしてます
劔 理一:「これが『心頭滅却すれば火もまた涼し』って奴だ、なァ? 墨汁のバケモンなんかでイキってんじゃねェ!」
稲原 アギト:「クールだがあついおとこだ…しんのおとこだな」とうなずいています
小野 蒼真:「………『すずし!』」
GM:「ハッ、その墨汁のバケモノがな、良い仕事してくれンだよ」灼熱の太陽を指さします。 次の方!
稲原 アギト:希望順はとくにないぜ!
似天堂裕太郎:兵隊先に倒してほしいな!
劔 理一:ですね
似天堂裕太郎:バッドヤンキーにアギト君も行きたいなら兵隊に行きます!
GM:「代わりはいくらでもいるぜ。テメエらをブッ飛ばしたあとに、またあの御方に呼んでもらうとするよ。」
GM:ダレダロウナー
小野 蒼真:だれなんだろうなー
劔 理一:やっぱり蒼真さんもエンチャントされてない素のショーちゃんと勝負したいかなって…
稲原 アギト:どれかというとダメボがあるので本体を叩きたいが初陣を飾る二人には活躍してほしい いや邪神フェーズがあるんですけど
ここでちょっとノーガードの効果の確認。
面白いのでシーン中は発動するたびに効果累積させようとか言いだすGM。
稲原 アギト:じゃあ兵隊を片づけにゆくか
似天堂裕太郎:じゃあ倒しましょうか!
兵隊さん!
エルフは私がもらう!
GM:語弊
小野 蒼真:ああっ好みかもしれないエルフが
稲原 アギト:ああっ中の人の戦う理由が~~
似天堂裕太郎:へへ……おめえたちがいらないみたいだからこのエルフはいただくぜ!中の人の好みに変えてやる~~~!
GM:はーい、POWの減ってそうなエルフ(外見は任意)がフレーバーで鉄パイプを持って襲い掛かろうとします!
似天堂裕太郎:じゃあ、最初は準備運動から~ということでしこみ武器(デコり済み)を取り出しエルフに挑みます!!!
GM:そのジョイ=コンは、ヌンチャクめいて的確に相手を打ちのめしました!撃破です!
この時点で再計算だから邪神の加護も一点減少ですね。祥の身体の目玉のひとつが不快な臭いと共に破裂しました
小野 蒼真:ちょっとぐろい
GM:「余計な真似してくれてんじゃねェか、ガキィ…!!」
小野 蒼真:「ヒュー! つよいぞニテンド!!!!」ヤンヤヤンヤします
稲原 アギト:だいじょうぶかCEROは
劔 理一:「やるじぇねェかお前!」とこっちも同じケツモチ担当としてヤンヤヤンヤしておこう
似天堂裕太郎:エルフが任意の外見なのでこれにしておきます
switchでお前に勝つ!
※ゼ○ダの伝説のリ○クの画像を貼っている
小野 蒼真:え、えるふー!
GM:POW減っちゃいけない人ー!!
ある意味正気度0の人ーー!!!
稲原 アギト:なんか重労働してても割と大丈夫そうな気がしてきた
似天堂裕太郎:このJoy-Conにかかればお前の動きを操ることは容易い!
GM:な、なるほど!!!!!!!!
小野 蒼真:祭壇つくるの上手そう
劔 理一:確かに!?
小野 蒼真:wwwwwwww
そういうwwwww
GM:「………」バタッ
似天堂裕太郎:自爆とかさせてあげよう……このバクダン花で……
小野 蒼真:ボビーが泣いてしまう
GM:どうだろう ボビーはあのアイテムってそういう使い方するんだ…!って目を輝かせているかもしれない
では次の方!
小野 蒼真:ボビーwww
GM:限りなくフラットな番長になりました
稲原 アギト:はい!まだ雑魚はいますか?
あ、フラットですか!?
GM:いません!
フラット光です!
稲原 アギト:回線はやそう
幼なじみにパスを回したいんだよなあ
GM:シュッシュッ
小野 蒼真:上りも下りも快適になってしまう
GM:加護はまだ3点ありますよ
小野 蒼真:飛び踵落としして落ちてHP5点減らす予定です
稲原 アギト:あ、復活しまくるからまだ1回じゃ倒し切れないってことだ!遠慮なく殴りに行きたい!
GM:コイヤオラァ
小野 蒼真:ショー君の残機3あるから割としっかり殴っていけるね
※暴力宣言
稲原 アギト:【殴る】→【コークスクリュー】を用いてボクシングスタイルで殴りにゆきたいです!
GM:4D6+5ですね!
稲原 アギト:命中判定要りましたっけ
GM:要りますね!まず2d6どうぞ!
稲原 アギト
2d6
-->2,5-->合計7
GM:命中です!ダメージこいやおらー
稲原 アギト:シュッシュ
稲原 アギト
4D6+5
-->15[2,6,4,3]+5-->合計20
小野 蒼真:つよい。つよい。
劔 理一:わあ
GM:あーーーー
似天堂裕太郎:おーーー
GM:くっそう、邪神の加護を1点減らして回復します!
※バッドヤンキースキルに「十字受け」を採用していれば受けれたかもしれないので悔しがるGM。
小野 蒼真:(みんなワンパンでどうにかしてくなあ)
劔 理一:(ほんとそれ)
稲原 アギト:血をダラダラ流しながらパンチだ!
小野 蒼真:絵面的にもとても良いですわ
GM:祥の身体の目玉の一つがはじけ飛びました。「チッ!!」
「マジで高い利子払ってくれんじゃねーか、ああッ!?」
稲原 アギト:かすかにこのセションのCEROを気にする
ニテンドウは大丈夫か
劔 理一:銃さえ出なきゃダイジョブだよ多分…
小野 蒼真:ちょいぐろ判定
稲原 アギト:「釣りはとっておけ」
擬音で何とかするか
小野 蒼真:格好いい返しだ
劔 理一:(銃があるとスマブラには出られない可能性が高い)
小野 蒼真:(そうなんだ…!!!)
劔 理一:(確かそれで某蛇さんを出すとき大変だったとかなんとか…)
似天堂裕太郎:ニテンドウはCERO通してればオッケーだから
R18でもおっけーだから
GM:ヨグ部分なのでゆるしてほしい
小野 蒼真:ヨグヨグ
GM:次の方どうぞー!ラストかな!
小野 蒼真:はーい!! ありがとうございます!!
ネリ・チャギ+テイミョ の飛び踵落としがやりたいです!
ネリ・チャギ 達成値が2点減少。判定に成功すると、目標1体に3D6点のダメージ。
テイミョ 名前に「チャギ」を含むスキルと同時に使用する。同時に使用したスキルで与えるダメージが4点上昇する。同時に使用したスキルの判定に失敗すると、【HP】が5点減少する。
GM:はーい!命中の達成値に-2なので目標値は7ですね!どうぞ!
小野 蒼真
2d6
-->2,1-->合計3
小野 蒼真:ボトッ
GM:友情修正があっても失敗だ!
稲原 アギト:この季節まで生きていたセミみたいな音が
劔 理一:あああ
小野 蒼真:びっくりするくらいやる気のない数字だったよ!!!
似天堂裕太郎:これが年賀状パワー……!
GM:ダメージ5点受けてくださいね テンションの変動はないです
「ハッ!!どうしたアオ!!!すっかり腑抜けやがって!!」
小野 蒼真:ダメージを受けました -5
「い"っっったーーーーー」
GM:申告助かりがあります
※あなたの申告によって助かるGMが
小野 蒼真:普通に練習サボってるツケなのでは?
GM:「所詮力!力だよ!!力があれば、皆認めてくれる!!俺を認めてくれるんだ!!!なぜそれがわからねえ!!」
劔 理一:あっなんかバッドヤンキーの背景情報が
小野 蒼真:「そういうのが!!! 嫌だったからあーしは道場やめたの!!!!」 腰をさすっている
GM:「わからせてやるぜ、俺がなァ!!!!!」では2ラウンド目!邪神の加護が無くなったのでPC側の手番からです!
しばしの間、行動順について相談するPLたち。
小野 蒼真:ツープラトン?
稲原 アギト:どうしても哲学者が肩を組んでる図が浮かんでしまうんだよなあ
小野 蒼真:今脳内イメージが全部書き換えられてしまった
似天堂裕太郎:やめて!!私も哲学者で上書きされてしまった!
小野 蒼真:あっそういえば!
今ってPOPTEN読めます?(※テンアゲアイテム使えます?)
GM:読めます!
祥はめっちゃ怒ると思います
似天堂裕太郎:POISONに見えて……言いたいことも言えないこんな世の中じゃ
稲原 アギト:わかる
小野 蒼真:中の人はごめんね祥くんと思いつつ、
蒼真は来季マストバイアイテムを見て英気を養います
街角スナップ可愛い~
GM:はい!テンションが一段階上がって怒りMAXになりました!
「テメエ!俺の前でそんなくだらねえモン読みくさって、ナメてんのか!!!」
稲原 アギト:ショー番長の怒りがMAXになっている
小野 蒼真:「強いとか強くないとかそういうのが全部の場所が嫌だったって!! 祥も知ってんでしょ、だからこんなコトしてんだろ!!」
GM:「世の中強いか強くないかだ!!!テメエこそ理解れよ、アオ!!!!」
小野 蒼真:「強くなってもあーしは自分が嫌だった!! だから自分で選んだの!」
GM:「俺はあの強かったテメエを選んだんだ!!!わからねえのか!!!」
小野 蒼真:え、選ばれてしまった
似天堂裕太郎:激重感情だ
薄い本が百科事典になっちまうぜ……
稲原 アギト:過去の幻影と交錯する今…っ!
GM:「あああ、ウゼえウゼえウゼえ!!もっとだ!!!もっと暑く!!!もっと熱くならねえと!!!!」
小野 蒼真:「分かってるよ、それで俺が弱いってバレたら全部無くすんだ。親父も、お前も、周りはみんなそうだ」
激重を返そう
GM:「俺だけがお前を受け止められる!!!俺と共に来い、アオ!!!」
「俺とお前で、この世界のテッペンを取るんだ!!!!クク…ハハハハハ!!!!」
ぎょるっと全身の目玉が動きます(ヨグ要素
劔 理一:凄いなんか戦国時代の覇王だか魔王みたいなこと言い出した ヤンキーだけど
似天堂裕太郎:「まて!!! そーまはこの世界に冷房をもたらしてから俺と一緒にキノコ王国を救いに行くんだぞ!!!
そのためにチャージもしたんだ!!! クッパカードで!」
GM:激重感情vs激重金額
小野 蒼真:「祥とはいかn キノコ王国!? そうだっけ!?」
GM:「ガキはすっこんでろっつったろうが!!!!」
稲原 アギト:これが感情の交互浴ってやつか
GM:整って行ってもろて
劔 理一:整うか心臓に負担かかってぶっ倒れるかのどっちかだよお…
似天堂裕太郎:「良くわかんねーけど! ボーリングした時テレサしらんかっただろ! だから俺が教えてやるぜ!! テレサがでてくる最高に面白いマリオってやつをな!」
GM:「俺が教えてやるよ!!支配する側の愉悦ってやつをよォ!!!!!」
似天堂裕太郎:「俺はマリオパーティでテレサを使う愉悦をおしえてやるよ!!」
※マリパのテレサはコインかスターを奪ってくれる。由緒正しき強力な妨害手段。
劔 理一:リヒトは後ろのほうですごい真顔で「お前ら二人とも何言ってんの?????」みたいな顔してるよ
小野 蒼真:「支配されてんのは祥だろ! お前のその目ん玉めちゃくちゃ気に入らない!!!!」
と、祥くんのヨグ部分を狙って、なんとか二撃目の飛び踵落としを打ちたいですね
GM:はーい!命中どうぞ!目標値は5!
※ヤンキースキル「強く自由にギャルらしく」の効果で、達成値の減少が無効化されている。こうなったギャルは強い。
稲原 アギト:ヨグ部分
似天堂裕太郎:ヨグ部分
稲原 アギト:ヤンキー&ヨグ=ソトースのヨグの部分だ
小野 蒼真
2d6
-->4,2-->合計6
GM:たりた!ダメージください!
小野 蒼真:ありがとうPOPTEN ありがとうPOPTEN
GM:21点か~~~~~~~~
小野 蒼真:どきどき
GM:くそう、目玉がまた一つ異臭を放つ液体を噴き出して消滅しました。 邪神の加護を1点使って回復します。残り1!
似天堂裕太郎:おおーーー
小野 蒼真:一個つぶせたーーーー
劔 理一:ヒュウって口笛吹くか 「おう、カマしたじゃねえか」
GM:「なぜだアオ…!!なぜ…!!!俺と…!!!!」
小野 蒼真:イエーイと口元ピースします
稲原 アギト:出血の処理忘れてました 2点分血を流します ダラダラ
GM:申告助かります ありがとうございます ダラダラ
小野 蒼真:そういえばバッドヤンキーって残機0になると死にますの…?
GM:死んだりとかそういうのはないのでごあんしんください
※GMのヤンヨグ好きポイントのひとつ。ごく一部の例外やシナリオ上の演出を除けば、PC含め死人は出ない。
小野 蒼真:良かった!!!!!!
「祥ンとこには行かない、でも祥がこっち戻ってくんなら考える」
「早くその変な目ん玉全部剥がす!!」
GM:「アオ……!!!!」獣のような声で吼えます 次の方どうぞ!
小野 蒼真:だいぶ感情交換をさせてもらいました!!!
背後からヤンヤヤンヤ応援体制します
劔 理一:あと残機1か このラウンドでいけるかしら
GM:「キニイラネエキニイラネエ!ゼンブブッコロス!!!」
似天堂裕太郎:威力上がってるから倒しきりたいですね
GM:こっちは加護抜けてくたびに弱くなってってますけどね!
小野 蒼真:シュンシュン
※ちゅらい。
似天堂裕太郎:あ、そうなんですね!なるほど!
劔 理一:(剣術で攻撃したいところだが結局いくつ補正が乗るのか確認している)
似天堂裕太郎:じゃあ次叩きに行こうかなあ
劔 理一:あ、どうぞどうぞ!
似天堂裕太郎:ダメージは4d+10で目標値が1下がってるだと思われます!
GM:はい!「しこみ武器」が扱いにくさ1で、「キレてるやつ」でそのぶんが帳消しですね
GM:先に命中判定どうぞ!
似天堂裕太郎
2d6
-->6,2-->合計8
似天堂裕太郎:当たりました!!!!!
GM:ダメージください!
諸々足して4d6+10でしたっけ
小野 蒼真:とってもつよい
GM:固定値14の暴力
似天堂裕太郎:はい!
武器攻撃2D6+4 ヤンキー友との誓いで+6 テンションで2d6
だと思われるので
GM:ですです
似天堂裕太郎:おっけーです!
殴ります!
GM:はーい せまるジョイコン!
似天堂裕太郎
4d6+10
-->10[1,2,3,4]+10-->合計20
※ダメージ計算はカットしている場面が多いのですが、出目が綺麗なのでここはそのまま。
似天堂裕太郎:きれいに並んだ!!!!!!!!
劔 理一:1234だあ
小野 蒼真:これは何らかの技名がつく並び
似天堂裕太郎:「けっ!!! このJoy-Conを受けてみろーーー!」となんかメリケンサック要領で握り込んで殴りに行きます
………
12switchなのでは??
1234switchなのでは???
※言わずと知れた、switchの対人ミニゲーム集。友達は付属しない。
小野 蒼真:wwwwwwwwwww
GM:つまりみんなで遊ぼうねと…
劔 理一:私もそれ言おうとしてました 1234switch…
小野 蒼真:つながってしまったな……
GM:うーーーーー最後の目玉部分が潰れました!
※十字受けがあればなあ!!耐えれたのになあ!!
GM:最後の邪神の加護を消費して回復!祥は自身の力だけで立っています
似天堂裕太郎:「このゲーム4人用なんだぁ!! この4人で遊ぶって俺はキメたああ!」
GM:「ガッ……!!!クソ…が…!!!!」
「俺は……負けたくねえ……負けたくねえ……ッ!!!」次の方~
劔 理一:はーい 武器攻撃しましょうか
GM:木刀持ってウキウキヤンキー
稲原 アギト:水を得た🐟のようだぁ!
劔 理一:扱いにくさは0なので大丈夫、素の攻撃力に怒りMAXと剣術をのっけて…
GM:まずは命中判定ですね!どうぞ!
劔 理一
2d6
-->5,6-->合計11
小野 蒼真:とっても当たる!
GM:当たります ダメージください!
劔 理一
5d6+3
-->15[5,1,2,2,5]+3-->合計18
GM:あーーーー
丁度落ちた くそーーーーーーー
※邪神の加護抜けた後でもなぁ!十字受けくんがなぁ!!いればなぁ!!!
劔 理一:!!!
小野 蒼真:ヒューーーーーッ!!!!
劔 理一:じゃあ多分これはリヒトだけじゃなく、後ろにいるみんなの応援とかNPCとかの力も籠もったぶん!
「強さってのはなァ…てめェ独りがたったひとつ持ってるもンじゃあねえんだ。弱さを認めて誰かに頼るのも、違う強さを使い分けんのも、全部まとめて強さなんだよ――そんだけ目玉があったのに見て見ぬフリしたツケだなァ!?」と、全力の突きを! 放つ!
GM:「うるせェ…うるせェうるせェうるせェ!!!!」
「ガッ…ハッ………」
スローモーションで、その場にバタッと
小野 蒼真:映像が浮かんだ
GM:エルフたちからわっと歓声が上がります PCたちの勝利です!
「馬鹿だよ手前らは……夏の……滾る魂の熱さを心地よさを……理解できねえなんてな……」
斬馬は天高く拳を突き上げます。
稲原 アギト:やった~~~!
小野 蒼真:わーい!!!!!
稲原 アギト:エンドロールの準備をしようね
GM:「馬鹿だよ……大馬鹿だ……」
劔 理一:まだ残心の状態です
GM:すると、ふいに空が暗くなり…空が、文字通り、『裂けて』いきます。
「『邪神』の怒りに触れちまった���だよ……手前らは……!!!」
そう言うと、斬馬は倒れ伏しました。
小野 蒼真:な、なんだって~~~!?
GM:空に走る裂け目からは、巨大な玉虫色の球の集合体がひり出されてきます。
その球の集合体は、お互いに近づいたかと思えば離れ、融合したかと思えば分離して、を常に繰り返し、邪悪な像を形作っています。
原初の粘液、永遠の泡、全にして唯一。
グレート・オールド・ワン。ヨグ=ソトースが、今まさに、あなた達の前に姿を現しました。
この恐るべき存在を目の当たりにした探索者は、全員(1D10/1D100)の正気度ロールを行ってください。
劔 理一:ヨグ部分だ!!!
小野 蒼真:ヨグ部分!!!!!!
稲原 アギト:ヨグ部分だ!!!
GM:ですが、あなた方はヤンキーなのでしなくていいです。なんかヤバそうなでっかいのが出てきました。
稲原 アギト:パネェ
小野 蒼真:うわーやばいなー
似天堂裕太郎:ヤンキー強い
GM:あなた方は直感します。これを放っておくと、パなくヤべえことになると…!!
似天堂裕太郎:COCにはヤンキー!
小野 蒼真:特攻持ってる
GM:では最終決戦、邪神戦です!
劔 理一:「なンだなンだ、墨汁の次はガソリンのバケモンか? チッ…」と木刀を構え直しましょう
GM:1ラウンドの間に与えたダメージの総量で、勝敗が決します。頑張ってください!
小野 蒼真:はい!!!!
GM:場所はそのまま「お祭り舞台」にしましょう
PC側の手番のみとなります。どうぞ!
小野 蒼真:(フレーバーで、倒れた祥くんに着てたまふもふの白フェイクファーの上着をかけてあげよう あったかいね)
劔 理一:蒼真さんがやさしい まふもふ
似天堂裕太郎:これはそれぞれスキルを使って良い場面です?
GM:はい、全力でどうぞ!
似天堂裕太郎:なるほど!!!
稲原 アギト:バンカラの意地を使っておこうかな リスペクトってあとで解除されますっけ!
GM:リスペックで解除されますね!思いっきりどうぞ!
稲原 アギト:見てGM ルール検索してパッと出ないかなと思ったらなんか出てきた
GM:ヒットするんですよね 何かがね
劔 理一:ねー
※この当時はヤンヨグで検索すると、前回のログがわりと上位に出てきていた
稲原 アギト:じゃあまた2点分の血を流しながら学ランを上だけ抜いてパンッとするか
小野 蒼真:wwwwww
描写が男らしい
GM:流血申告助かります
稲原 アギト:岩は5d6-4 扱いにくさ3だな
GM:あっ 自動成功させる気だ!
劔 理一:自動成功つよいなあ、バンカラの意地
邪神戦で使ったときの効果…
※ヤンキースキル「バンカラの意地」の効果のひとつが、邪神戦開始時に使用すると、邪神戦の判定全てが自動成功するというもの
稲原 アギト:よしよし 順番はそう気にしなくてもよさそうですね 邪神に向かって岩を投げます!
バンカラの意地によって命中は自動成功。アギトさんはダイス数の暴力で21点のダメージを与える事に成功する。
GM:はーい!当たります!!!ボグシャーー
稲原 アギト:ロックだー!
GM:色んな意味でロックだーー!!!
プイ!
稲原 アギト:あの、血液が顔のところにかかってて目だけ描画されてるやつになります
ありがとうベイブ 満足した やれるだけのことはやった
投げるだけのダイスも投げた
GM:なりました どうぞどうぞ
次の方!
似天堂裕太郎:プイプイ
GM:血液じゃなくて玉虫色の体液かもしれない
劔 理一:じゃあ行こうか 前のラウンドと同じく武器攻撃だ
GM:水を得た魚、木刀を得たリヒト
劔 理一
2d6
-->3,5-->合計8
小野 蒼真:安定の命中率
GM:当たりました!ダメージください!
小野 蒼真:リヒトさんの木刀素振りは良い音がするヒュンヒュン
劔 理一:「色がどンだけ違おうが、さっきの墨汁の仲間なら斬れねェことはねえよなァ!!!」
リヒトさんの木刀が命中し、16点のダメージ。
GM:グシャア 嫌な手ごたえですが、当たったという感触は十分です!次の方!
劔 理一:やったね!
似天堂裕太郎:はーーい!
Joy-Conで行きます!!!
命中!
GM:はい、命中判定どうぞ!
似天堂裕太郎
2d6
-->6,3-->合計9
似天堂裕太郎:当たりました!!!!!!!!!
GM:当たりました!ダメージどうぞー!
似天堂裕太郎:ダメージ行きます!!!
続いて似天堂さんのJoy-Conが23点のダメージを叩き出す。
劔 理一:つよい!!!
GM:固定値の暴力
小野 蒼真:固定値!!!
似天堂裕太郎:固定値は裏切らない
※固定値は裏切らない。私の好きな言葉です。
GM:確かな手ごたえがありました!最後の方ー!
小野 蒼真:はーい!! 飛び踵落としします!!
命中するかな
小野 蒼真
2d6
-->6,1-->合計7
稲原 アギト:強い
GM:当たりました!ダメージどうぞ!
小野 蒼真:良かった やはりPOPTENは裏切らない
小野 蒼真
5d6+4
-->23[4,4,4,6,5]+4-->合計27
劔 理一:!?
小野 蒼真:!?
稲原 アギト:すごい音がする
GM:空を切り裂く一閃の蹴り!
小野 蒼真:美しいフォルムになった気がする!!!!!
似天堂裕太郎:すごい!!!
劔 理一:最後のターンでこれは美しすぎる
GM:じゃあ倒れ伏してぼうっとその光景を見ていた祥番長が一言
「やっぱ、綺麗だ…」って呟いて、そのまま意識を失います
劔 理一:ああーーーー
小野 蒼真:祥くん…!
GM:合計84点!
ヨグ=ソトースは皆さんの頭に直接悪意と敵意を響かせながら、再び時空の裂け目の向こうに消えて行きました。
おめでとうございます、皆さんの大勝利です!
小野 蒼真:!! 大勝利ーー!!!
似天堂裕太郎:ヨグ・ソトースに勝った!!!
似天堂裕太郎:人生で初めてです
※そう だいたいそう
劔 理一:大勝利か!!!
稲原 アギト:大勝利だ~!
小野 蒼真:やったーーーー!!!!
GM:ではでは、皆さんが邪神ヨグ=ソトースを倒し、追い払うと、まるで止まっていた時間が動き出したかのように周囲の木々が一斉に色付き、見る見る内に美味しそうな果実がそこかしこにたわわに実り始めました。
あのまとわりつくような湿気や熱気も、今や爽やかで心地よい秋の風に変わっています。
稲原 アギト:概ねん令和がお仕事してる
GM:概念令和が正常に息を吹き返しました
エルフたちは歓声をあげ、ヤンキーたちのために出来うる限りの贅を尽くした祝宴を開いてくれます。
アギトさんの出血も、エルフたちが治療してくれることでしょう。
小野 蒼真:わあい祝宴祝宴
似天堂裕太郎:パーティー!
稲原 アギト:出血してたこと忘れてた 助かる
GM:主に木の実のパイだとか、あと木の上なのでぜいたく品な鳥とか魚を焼いた料理も出てきますね
GM:各家の人がクラフトコーラを持ち寄って、ヤンキー様どうぞどうぞしてきます とりわけリヒトさんのところには真剣な面持ちのエルフたちが集まります
小野 蒼真:あっ 味のわかる人のところに集まってる
劔 理一:あっ 「わかる人」だと思われてる
GM:ボビーも楽しそうに駆け寄ってきます。「ヤンキー様!本当に約束を守ってくれたんだね!!ありがとう!!」
小野 蒼真:ぜいたく品で出来た唐揚げなどを頬張っていよう ムッシャムッシャ
劔 理一:ほどよく辛みのきいた爽やかなクラフトコーラをグイッといきつつ「おう、男に二言はねえよ」と
似天堂裕太郎:ボビーくんのあたまぐしゃぐしゃしておこう
GM:じゃあファンタジー唐揚げが出てきます 妖精の作った特製の味変スパイスがまぶしてあります
ボビーくんは嬉しそうにぐしゃぐしゃを受け入れます。
小野 蒼真:「えぐうま無限にいける( '༥' )ŧ‹”ŧ‹”」
GM:噛むごとに味が変わるハリポタ的魔法のスパイス
ギャルもぐすき
劔 理一:ストリートフードとしてカップ入りの唐揚げとか食べ歩きしてそうだもんなあ蒼真さん
稲原 アギト:ファンタジー唐揚げの文化 良い
GM:ベイブにも新鮮なニンジンめいた植物が提供されます プイプイ
稲原 アギト:うれしい!!! ベイブにこのキャロッツをやろう
小野 蒼真:テロップに「専門家の監修のもと与えられています」って出てる
稲原 アギト:その辺に過剰に転がっている激辛調味料やホットスナックの数々
GM:ありますね
GM:「バッドヤンキー達が残していったものなんですが…」ちょっと処分に困っている
GM:暴君ハバネロとかある
劔 理一:中の人なら歓喜するんだけどな…というかなんなら今手元にあるな…<暴君ハバネロ
GM:オツマミだ!
稲原 アギト:いっそ挑むか 挑もう 真の男は香辛料をおそれない
似天堂裕太郎:ちょっぴし入れてふるふるポテトに……
似天堂裕太郎:似天堂くんは辛いの割りと好きそうだ
GM:ふるふるポテトするなら、「さすがヤンキー様!そのような食べ方が!」とジモティがいたく感激して真似しはじめますね
劔 理一:まあリヒトも暴君ハバネロぐらいなら普通に食べそう 激辛マニアとかはちょっと…
GM:じゃあ激辛マニアもあります
劔 理一:「…これは流石に俺でもエンリョしねえとな…」(激辛マニアを横目にしながら暴君ハバネロの袋を開ける)
GM:「そのように危険なものなのですか…!」慄くジモティ
小野 蒼真:>辛さで絶叫し、ストレスを吹き飛ばしてください。
公式紹介~~~~~
劔 理一:「こいつは『やべえ』だ。あー、異世界に肛門科とか多分ねえだろ。やめとけ」
稲原 アギト:ベイブをかなしませるわけにはいかないからな。
GM:「はい!ダンジョン奥に厳重に封印しておきます!」それが伝説となるのはそう遠くない未来の話
稲原 アギト:解いてはいけない封印が…
小野 蒼真:伝説の激辛マニア…!!!
稲原 アギト:地図にドクロマークなどをつけておこう
似天堂裕太郎:未来に、無謀な若者が挑んで大事件になるんだ……
劔 理一:選ばれし者だけがその遺物から力を得られるという…あの…
GM:さて、そんな祭りの片隅で、特に声かけたりとかが何も無ければ、邪神の加護を失った斬馬率いるバッドヤンキーチーム「大花火」は、エルフたちの魔法によって現実世界へ送還されます。
小野 蒼真:祥ちゃん!
GM:全員MPが0とか1とかの状態なので、しばらく悪さはできないでしょう。「ビョウインという施設に送ります」と言っています
小野 蒼真:噂の病院送りだ…
稲原 アギト:いっしょに祭りをしてもいいがとくに面識はないため蒼真らへんにまかせたいところだが
小野 蒼真:ちょっと祥くんの様子を見てみたいです 唐揚げ( '༥' )ŧ‹”ŧ‹”しながら祥くんに近寄ろう
GM:「……何しに来やがった」かすれ声で言います
小野 蒼真:~不思議な香辛料の良い匂いとともに~
GM:「チッ……嫌な臭いさせやがって……」
「思い出しちまったよ……テメエと道場抜け出して遊びに行った、夏祭りをよ……」
小野 蒼真:お、思い出ー!!
「そんなこともあったっけね」
GM:「でも、安心したぜ…。テメェがあの邪神にくれてやった蹴り、見事だった。俺の知っているアオが、そこにいた。」
小野 蒼真:「ふん。どれもアオちゃんですけどぉ」
そんなことを言う蒼真のキーホルダーにはセボンスターが揺れているのかもしれない
※合間のX(Twitter)上で、GMと蒼真PLさんの間で祥番長が小さい頃にセボンスターを蒼真さんにプレゼントしていたかもしれない、みたいなやり取りがあり、それを拾ってくれている。
GM:それを見て目を見開いて、「……まだ持ってやがったのか」学生帽で目元を隠して、小声でつぶやきます。
「あの小動物連れた野郎も、メガネも、ガキも、お前も、覚えてろよ。必ず……」
「……また、喧嘩しようぜ。」
稲原 アギト:コミュランクあがったな
GM:弱弱しくグーを突き出しますね
エルフたちがヤンキー様!って心配しますが
似天堂裕太郎:夕日の河原みたいな会話だ…
小野 蒼真:グーにはグーで応えましょうね
「あーしが暇ン時にね」
劔 理一:かっこいいなああ…
小野 蒼真:セボンスターが回収出来て中の人は満足しています!
GM:ふっと、昔に見たような気がする微笑みを口元に浮かべて、バッドヤンキー、斬馬祥は元の世界に送還されていきました
稲原 アギト:良い…
GM:では、宴を楽しみましたら帰還フェイズとなります!ファンタジースモークサーモンとか食べ残しはないですか!
似天堂裕太郎:大丈夫です!!!
小野 蒼真:いっぱい食べました!!!!
稲原 アギト���サーモン食べます
黙々 大丈夫です
劔 理一:いっぱい飲みました! たぶん五種類ぐらい飲み比べた
GM:世界樹の樹皮でスモークされた最高級のスモークサーモンです この世界の住民なら最大ヒットポイントが10くらいブーストされます
では帰還フェイズで~す
ボビーやエルフたちは、「帰還の魔法」で皆さんを現実世界に戻してくれるそうです。
順番に、「現実世界に戻る」「この世界に残る」「現実世界の病院へ行く」のどれかを選択してください。「その後表(d66)」を使って、皆さんのその後を描写していきましょう。
小野 蒼真:はーい!
GM:アギトさんから!
稲原 アギト:ベイブがいなかったら残ってたな 現実世界に戻ろう
ダイスは今でしたかKP!
GM:はい!どうぞ!
稲原 アギト
d66
-->21
GM:真面目に授業を受けた
稲原 アギト:教習所ですね
さおだけのせいでちょっとね
小野 蒼真:さおだけ
GM:じゃあ世界樹のスモークサーモンで頭がいつもよりスッキリしています
稲原 アギト:珍しくメガネをかけながら理解できる いつも以上に… と交通ルールを学ぼう
GM:今なら一時間に5000字打てそうな気がします その集中力に教員もびっくりです
稲原 アギト:モグモグ プイプイ
シャキシャキ
完全に駐車ゾーンに入ったな
GM:はい!後ろの棒も揺れてません!
似天堂裕太郎:5000字書けるなら小説書いたほうが利益になりそう
GM:おめでとうございます、アギトさんは無事 若葉マークを手に入れました!
稲原 アギト:フッ…🔰
理一にもみせにいってやろう 今頃何をしているのかな(パス)
GM:ナイスパス
小野 蒼真:匠のつなぎ
GM:ではリヒトさん、選択と表をどうぞ!
劔 理一:ありがたくバトンをいただきました もちろん現実世界へ戻ります!
劔 理一
d66
-->26
GM:喧嘩の技術を磨いた
劔 理一:あっちょっと武術系の人たちに影響されたなこれは
また喧嘩しようって言われちゃったらそりゃあね
GM:たぶん「いつかまた喧嘩しようぜ」をLINEでこんなこと言ってたーって仲間に拡散しちゃったのかな蒼真さん
小野 蒼真:きっとしっかりしましたね
祥くんが喧嘩したいって言ってた!!!
劔 理一:おう望むところよと 売られた喧嘩は買うぜと
「喧嘩上等」みたいなスタンプを返したんだなきっと
GM:新たに覚えた戦闘スタイル「剣術」に磨きを
小野 蒼真:(そしてそのメッセージを再び祥くんへ転送する)
GM:LINE交換してる
劔 理一:そして普段の稽古日以外にもちょっと剣道場に顔だしてけっこうガチめに模擬試合とかやったりして…
稲原 アギト:プイプイ
小野 蒼真:模擬試合格好良い
GM:喧嘩上等のスタンプ返ってくるよ
劔 理一:「…はッ、熱さだけで勝てるもんでもねえ、何度でもそれを教えてやるよ。心は真冬ぐらい冷えてねえとな…」
と、精神の鍛錬込みでまた己を鍛え抜くことでしょう 根っこがマジメくんなので…
GM:最後にもう一個くらいお弁当作ります?
劔 理一:あっ良いんですか!?
GM:せっかくですしね!そんな傍ら、料理の腕にも磨きをかける…!2d6どうぞ!
劔 理一:う、うおお
劔 理一
2d6
-->6,4-->合計10
GM:美味しいお弁当ができた!
小野 蒼真:テッテレー!
劔 理一:実際、武勇伝フェイズで作ったときよりダイス目はいい!
「…おお、自分で言うのもなんだが今日のはえらく良いデキじゃねえか。ここまで焦げ目とタレの煮詰め具合が整ったブリの照り焼きは久々だぜ…」
稲原 アギト:おいしそう
GM:お弁当ができたあたりで外からプイプイ音が聞こえてくる流れですね
小野 蒼真:ブリたべたい
似天堂裕太郎:お弁当の具が硬派
稲原 アギト:友情出演だ!
劔 理一:「――聞き覚えのある音がしてきやがったな。しゃあねえ、まだ時間はあるしもう一つ作ってやるか…」
GM:やさしい!
劔 理一:取り分けた余りとか夕飯の残りとかをぱぱっと手早くタッパーとかに詰めて持ってってあげよう ベイブのぶんのレタスもあるよ
GM:プイ!
小野 蒼真:完璧だ!
稲原 アギト:った~~~!!!
劔 理一:「おいアギト! お前運が良いな、今日はなんと弁当が二人前ある。――ところでお前も聞いたか、例の喧嘩の話……そうだよ、あのゲーム好きのところにも話行ってんだろ?」等と声をかけながら家を出…(パス回しのかまえ)
GM:ナイスパスたすかります!では似天堂さん、選択と表(d66)をどうぞ!
似天堂裕太郎:はい!!
稲原 アギト:二人前あるじゃなくて作ってくれたなのにな 嬉しい 口笛を吹いちゃおう ニテンドウくんがきになる
小野 蒼真:匠のつなぎ!!!
似天堂裕太郎:帰るよ!!!!
パパが泣いてるので!
GM:はーい!泣いてますね!確実にね!
似天堂裕太郎
d66
-->32
GM:自分の身体を鍛えることにした
稲原 アギト:おおお
劔 理一:こっちにも何らかの影響が!
いや もしくは完璧なポージングのためかもしれないけど
似天堂裕太郎:コケコッコーのポーズを修行……?
あるいはリングフィットアドベンチャーを始めるのかもしれない
switchから離れられないな!
小野 蒼真:プランクの旅に出ている
GM:周りが割と武闘派だったから、少年心に何か刺さるものがあったんですかね
あるいはバッドヤンキー戦やショゴス戦、ヨグ=ソトース戦を経て、俺わりとイケんじゃん?ってなったか
小野 蒼真:ワンパン!
劔 理一:ワンパンだったもんね…
似天堂裕太郎:ワンパン!
そうですね、異世界での戦いを終えて、自分の強さに自身を持ってしまったので
リングフィットアドベンチャーを最大難易度30で始めます
GM:死亡フラグ
小野 蒼真:な、なんて強者なんだ
似天堂裕太郎:ワンパンでイけたならイケる!
劔 理一:つ、使う筋肉が! 使う筋肉が違うよ!
GM:その後ろ姿を家族も見守ったり、スポドリ差し入れたりしてくれることでしょう
小野 蒼真:微笑まファミリー
GM:パッパも何かわからないが成長したんだな…!って一緒に始めることでしょう メタボ予防コース中心に
似天堂裕太郎:俺は強いからな!!! 30くらい余裕だぜ!
劔 理一:パパも!
GM:一瞬判定を強いようかと思ったけどお任せすることにしました
似天堂裕太郎:判定します……?
ナニで降って良いのかわからないけれど
STRとかあったらよかったのにな~~~!
小野 蒼真:ダイナミックストレッチで息切れするパパが見えた
GM:見えます見えます
判定するなら「修行」を目標に振ってください
5+2で目標値7ですかね!
似天堂裕太郎:自然体/つるむから2ですね!
GM:パッパと並びながら
似天堂裕太郎:うおおお五分五分!
振りましょう!
GM:はい、どうぞ!
似天堂裕太郎
2d6
-->6,6-->合計12
劔 理一:!!!
似天堂裕太郎:ぶっ
小野 蒼真:ヒューッ
GM:スペシャルったwwwwwwwwテンションが上がります
劔 理一:これが若さ…!
稲原 アギト:身長が伸びそう
似天堂裕太郎:テンションが上ってびーくーとーりー!
GM:パパも一緒にへろへろになりながら、ハンガー使ってびーくーとーりー!
「やったな裕…!すごいぞ裕…!!!」足ガクガクになりながらハイタッチしようとします
小野 蒼真:パパwww
似天堂裕太郎:「いぇーーーーーい(ハイジャンプ)」
GM:「げ、元気だな…裕……」フラフラ パタッ
実際負荷30の後のハイジャンプは超人じみている
似天堂裕太郎:死亡フラグ回収する方向だったんですけど
ダイスの女神様が「こんなのヤンキーなら余裕やで」っておっしゃるから……
小野 蒼真:やはりヤンキーはつよい
GM:やっぱりヤンキーなんだ
劔 理一:異世界じゃなくてもヤンキーはつよかった…
GM:じゃあそこに蒼真さんからLINEが入る形で繋げましょうか 選択とその後表(d66)をどうぞ!
小野 蒼真:わーい!
蒼真も帰ります!
小野 蒼真
d66
-->33
GM:はーい!
本職(ヤ○ザ)と喧嘩をした
小野 蒼真:なにをしてるんだよお
劔 理一:ええええええ!?
稲原 アギト:先を行くギャル
小野 蒼真:このギャル出目が喧嘩っ早い
GM:たぶん自分の学校の近くでハッピーパウダー(配慮)を配ってる下っ端がいて
小野 蒼真:あっ配慮
GM:そこから芋づる式に…どうします、せっかくだから事務所行きます?
小野 蒼真:せっかくですからね!!
ギャルのお友達が妙にダイエットがめきめき進んでて…みたいな状態だったんだろうな…
※とても物騒な「せっかくだから」
GM:じゃあ「おうおうおう!俺らのシマ荒らしくさったのはお前か!」
「今すぐ土下座してウチに『協力』するってんなら許してやってもいいぜぇ?なぁ?」
ドスを手でペタペタしながら
小野 蒼真:「アンタたちが後から荒らしにきたんだし!!」
似天堂裕太郎:正義のギャルだ
GM:突入前にやばたにえん とかLINEしたのかな
小野 蒼真:グループLINE「本物🤣 やばたにえん(写真添付)」
GM:写真添付wwwwwwwww
小野 蒼真:なにをしてるんだよお(2回目)
GM:せっかくだから皆来ます?ザッって
小野 蒼真:突然事務所前の写真を送りつけられた皆さんは多分SAN値チェックがあると思うんですけど
GM:ヤンキーなので
小野 蒼真:やべーなあって思いました
劔 理一:そりゃLINE来たら当然行きますよ ヤンキーなのでSANチェックはしなくていいはずです
稲原 アギト:ここに軽めのトラックがあるな
劔 理一:「おうパねえな」
お弁当もあるよ二人前
稲原 アギト:行くか
GM:さおだけの気配
劔 理一:また前回みたいに「特攻(ブッコミ)」みたいなスタンプ返して
似天堂裕太郎:じゃあ行こうかな
リングフィットアドベンチャーで鍛えたし
GM:リングフィットアドベンチャーへの絶対的な期待に声が出ました
小野 蒼真:みんな盆踊りにくる位の気軽さで来てくれる嬉しいね
似天堂裕太郎:みんなつよくなって事務所の前で集合かあ
GM:で、そこに
ザンッ!
「テメエら、俺より先に俺以外の奴と喧嘩してんじゃねえよ」
稲原 アギト:あ、気温が熱くなった
小野 蒼真:(今、空気を読んだAmazon Musicがアカシアを流し始めてます)
劔 理一:(めちゃくちゃ空気読んでるすごい)
小野 蒼真:「細かいこた良いじゃん。みんな集まれてっし」
GM:最後に皆さん本職戦に際して一言!で〆ましょう!
劔 理一:「はッ、アチいのが好きなてめえのために温めといてやろうと思ったんだよ。有り難く思えや」と足音の人に! 一瞥はせずに!
小野 蒼真:ヒューーーーかっこいい
稲原 アギト:特に語るべきことはないが さおだけソングを流してケンカも売ろう
GM:さおだけ~~~さおだけ~~~~(裏にアカシア)
小野 蒼真:魂がここがいいと叫んでるね
似天堂裕太郎:「似天堂☆参戦」とカッコいいポーズキメておきます
劔 理一:わあいあの参戦ムービーカットが見える!
稲原 アギト:招待状届いちゃったね
小野 蒼真:見えた!
「ボコし終わったらココのパフェみんなで食べ行こ」 POPTENでテンションを上げている気配です
GM:吹き渡るのは、どこか暖かい冬の風。ヤンキーたちの喧嘩は、今日も続く!
完!!!
GM:ではでは、皆さん長らくのお付き合いありがとうございました!
また機会がありましたら、夜露死苦!!!
みんな:ありがとうございました~!!
おまけ
似天堂裕太郎 ※似天堂PL あきらさん画
小野蒼真 ※蒼真PL ruderさん画
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テラヒューマニティ・星海殉葬
0.
「なんて、エキゾチックなの」と母は言った。
異国風という言葉選びは、果たして正鵠を射たものなのか。判断しかねた俺は、沈黙を保つ。
部屋には、三人がいる。自分、母、そして一人の少女だ。
少女は、その外見に人類にはない色彩を持っていた。それは、彼女が異星種……つまり宇宙人の血を引いているということを示していた。
地球以外の星に知的生命は存在するか、という宇宙に関する問いは、新天地よりも、ゴールド以上の価値がある物質よりも、強く人を惹きつける命題の一つだった。その一方で、決して実在が確認されることもなく、専ら、フィクションの中だけの存在だと目されてきた過去がある。未解決問題、だったのだ。
今、その結論が目の前にあるという事実に、母は目を輝かせていた。
ひょっとすると、人は無意識レベルで宇宙人と出会うことを渇望していたのかもしれない。何せ、そうすることでしか、宇宙の知的生命のスタンダードを知ることなどできないのだ。
人は古来より、異人との接触によって、自身の性質や、自身の所属する集団の特徴を俯瞰してきた。他所の人と話をしている時、ふと「これは、うちだけのローカル・ルールらしい」と気づくみたいに、だ。これが何を意味しているかと言えば、人は宇宙人を見ることで、地球人らしさというものを、初めて自覚するだろうということだ。
いずれにせよ、宇宙開拓時代を迎えてから百年以上の月日が経った太陽系圏でも、地球人らしさというものは未だ存在しているらしい。
母の言葉は、その実在を証明するものだと言えた。
彼女を見て「自分とは異なる存在だ」と、確かにそう評したのだから。
1.
小さなモニタを光点が滑る。世間では空間投影だの、網膜投影だのとモニタの流行は移り変わっているが、目の前にあるのは溜息が出るほど古いタイプの板だ。コクピットのシート右側からアームで支えられた、それは、機体が向きを微調整する度に慣性で軋んで揺れていた。
左舷スラスタの反応もやや鈍い。きっちり整備しているはずだが、これはもう、こいつが年寄りだからとしか言えないだろう。
両手のコントロール・スロットルを微細に動かして、今後こそ、光点をモニタの中心に。三次元レーダーで、飛来する目標物を正面に捉えた。
「FL1からFL2、及びFR1からFR2マニピュレータ展開」
呟きながら、指差し、ワンテンポ置いてからトグルスイッチを上げる。搭載された四対八本のマニピュレータのうち前面側四本で、捕棺網を展開した。ここまで異常無し。長めに息を漏らし、中ほどまで注意力を落とす。
手元のモニタから目を離し、前を見る。そう広くないコクピットの前面を、星空を映すメインモニタが占めている。
漆黒の宙に、星々が瞬いていた。目標物は、まだ視認可能範囲外にあるが、三次元レーダーで正面に捉えている限り、待っていれば、向こうからやって来るだろう。
俺は、棺を待っていた。チタニウムの棺だ。何の比喩でもない。
宇宙を漂う棺を、中型の作業ロボット……汎用船外作業用重機コバンザメに乗って、待っている。
平らな面を上とした正三角錐に、楕円柱状の胴がくっついたようなロボットだ。コバンザメという俗称に反して、マニピュレータ四本で網を張る様子は、深海に漂うクラゲのように見えるかもしれない。
こうして指定ポイントで網を展開し、彼方から飛んでくる棺をキャッチする。
それが、俺の仕事だった。人類が地球から宇宙に進出したばかりの頃、このような仕事が生まれることを、誰が想像しただろう。
「ダズン、聞こえていますか?」
無線から、名を呼ぶ声がした。少女の声だ。
母船シーラカンスで留守番をしている同居人の声だった。
「どうした、シャル」と名前を呼ぶ。発音としてはシヤロに近い。
「どうしたということはありませんけど」
通信の向こうで、逡巡するような間が空く。別に騒がしくしている覚えもないが、静かな艦に残されて、やはり落ち着かなさを感じているのだろう。脳裏に、少女が、話題を選んでいる様が思い浮かんだ。輝くような金髪が目を引くハイティーンである。
「これってやっぱり、地球方向に飛んでいるんでしょうか」
数瞬して、いつもの話題に行き着いた。これというのが、レーダーに映る光点……チタニウムの棺を指すことは明らかだ。
「多分な」
第一に肉眼で地球が判別できる距離ではないし、シーラカンスにしろ、コバンザメにしろ、ヘリオスフィア規模の分解能を持つ絶対座標系の航路計なんて高級品は積まれていないので、確かめようもない。
だが、星海葬という性質上、恐らくそうなのだろうと思う。
星海葬。それは、人は地球に属し、地球に還るべきだという思想から生まれた、人が地球へ還るための儀式だ。
彼女はこれに、少しばかり疑問を持っているのだろう。
「何故、人は星海葬の魅力に囚われるのでしょう」
「……地球をルーツとする知的生命だからだろう」俺は答えた。
宇宙で死期を迎えた人間は、その魂が地球へ帰還することを望むという。
人類がまだ地球を主な生活圏としていた頃、地球上で死んだ人間が地球の生命に転生するという考え方は普通だった。実際、物質的に見ても、人が死んだ時、人体を構成する元素は別の地球上の物体へと姿を変えていくのだから、魂の循環という考え方は感覚的にイメージしやすかったはずだ。
しかし、地球を遠く離れた場所で人体が処分されれば、地球に還ることはない。その事実は、魂もまた、還れなくなるという自然な連想を生んだ。人類が地球を離れて活動するようになった時、転生という宗教概念は破綻したのだ。
実際、宇宙開拓初期における、地球の神々の凋落はシリアスな問題だったらしい。地球が宇宙に浮かぶ光点の一つに過ぎないと分かった時、たかだか半径六千三百キロの岩石塊の表面で謳われていた神々に何ができようか……と思うのも、無理からぬ話ではある。宇宙開発黎明期、ソ連の宇宙飛行士チトフもこう言ったという。「私はまわりを見渡したが、神は見当たらなかった」と。
あるいは、いやだからこそというべきか──そう認めるからこそ、神の恩寵の届く星に還りたいという欲求は強まるばかりだったのだろう。
「そうまでして地球に還りたいのでしょうか」
「宇宙で死んだ人間の灰を、地球に持ち帰ることが禁止される程度には」
それが一般的だった頃、いずれ地球は灰まみれになるのではと揶揄されていた。
地球行の宇宙貨物艦の荷に占める灰の割合は加速的な増加傾向にあった。宇宙規模で繁殖し始めた人類が、帰属意識と伝統と宗教心のままに灰を地球に送るようでは、当然そうなる。そして、今後も増えていくことを危惧した連邦により禁止された。当時は反発もあったというが、長期的に見て公益性は高く、今では妥当視されている。
星海葬なるものが市民権を得たのは、その頃からと聞いていた。
物質的な帰還が叶わぬ以上、魂だけは帰還できるように。人々はそう願いを込めて、地球へ向けて棺を打ち出すようになった。
「そうしたら、今度は金属資源の散逸だ、なんだという話になった」
広大な宇宙空間に棺という形で無作為に金属資源が散らばる傾向は、嬉しい事象ではない。単に資源の有無だけで言うなら、適当な地球型惑星から採掘し続ければいいわけだが、それを無駄にしていいかは別だ。
保安上の都合から見ても、意図的にデブリを増やす行為が推奨されるわけはなく、星海葬もまた、連邦によって禁じられる瀬戸際にあった。
「しかし、それは今でも行われています」
「そうだな」誰が見ているというわけでもないが、俺は頷いていた。「スペース・セクストンと呼ばれる団体が生まれ、星海葬をシステム化した」
スペース・セクストンは、宇宙教なる宗教機関として星海葬を斡旋し、宇宙に流された棺を適切に回収する役目を公然と担うこととなった。
今では、星海葬は宇宙で最もポピュラーな葬儀だ。純粋な地球生まれの地球人がほとんどいなくなった現在でも、セクストンはしっかりと存続しており、多くのエージェントが所属している。
俺もその一人だ。改装した古い小型貨物艦船で、棺を回収している。
連絡艦、旅客艦、貨物艦、遺棄船漁りのスカベンジャー、宇宙海賊、軍艦。宙を往く船にもいろいろあるが、セクストン認可艦の辛気臭さは最高峰だろう。他人を乗せることもなく、華やかな客室もなく、積荷は棺で、一攫千金の夢もなく、争いもなく、地位も名誉もない。
「私がいるではないですか」
どこからか、口に出していたらしい。
不意に、そう言われた。何故だか慰めるような言葉を投げ込まれ、俺は笑う。
2.
コバンザメの狭いコクピットから這い上がり、シーラカンス艦内に戻ってきた。艦内の人工重力に気怠さを感じながら、ヘルメットを外し、後部右舷通路を歩く。流れで首元に手をやりかけて、直ぐに下ろした。
「やれやれ」と口の中で呟き、そのまま、棺を運び入れた格納庫へ向かう。
棺の回収が終わったら仕事が終わるかと言われれば、そうでもない。
回収した棺自体は最終的にはセクストンの溶鉱炉で生まれ変わるわけだが、受け渡す前には、中身のチェックをする必要がある。
セクストンの仕事は総じて気乗りしないが、個人的に一番気乗りしない作業だ。人によっては、一番ワクワクするらしい。死者が生前愛した何某を棺に入れる……という風習は根強くあり、炉に入れると不純物になるからというような大義名分の下、懐に入れることが認められているからだ。
以前、少しばかり同業の集まりに参加する機会があったが、それで美味しい思いをしただとか、そういう話は聞く。俺はその説について賛同できないが、昨今の情勢は安定しているので、腐乱しているだの、欠損しているだの、そういう死体を目にすることは、あまりない。それだけが唯一の救いだ。
梯子を下りると、格納庫の前には黒いボディスーツに身を包む少女が待っていた。
彼女……シャルは、しなやかなボディスタイルを露わにする、いつも通りのスーツ姿である。宇宙での活動は今なお、決して安全ではないが、古典映画で見るようなモコモコとした着ぐるみは廃止されて久しい。今の主流は、生命維持デバイスと防護外骨格の展開機構が備わった汎用スペーススーツである。俺や、彼女が着ているそれだ。
彼女は手にしていた情報端末からこちらに視線を動かすと、壁から背中を離した。
「お帰りなさい、ダズン」
「ああ。どうも、異物反応があるらしいな」俺が言うと、彼女は頷いた。
棺をシーラカンスの搬入口に運び入れた時にアラートが鳴ったかと思うと、すぐにシャルから通信が来たのだ。棺の中に、何かがいる、と。
気が重くなる。
異物反応センサーは棺内をスキャンした結果、動体と熱源が確認された場合にアラートを出す。そういう意味では、しょうもない悪戯(例えば、熱を出して動くおもちゃが入っていたとか)の場合もある。
しかし、棺の中に、もしも生きている人間が入っていたら? 放っておけば、そのまま焼却されることになる。寝覚めは最悪だ。
「じゃあ、始めましょうか」
彼女は首元にあるパネルをトンと叩いた。そこには防護外骨格を着脱するためのパネルがあって、青く点灯する。シャクシャクと小気味のよい金属質の擦過音が響き、彼女の体表を、背中から包むようにアーマーが広がっていた。
防護外骨格は、背骨に沿って等間隔に配された六つの小さな突起パーツ内に圧縮格納されているため、展開する際には背面から広がるようなプロセスを踏む。
俺は、自身のアーマーを確認しながら、シャルの展開を待つと、格納庫のシャッターにアクセスした。
ブザーの音。大仰な開閉音。一瞬遅れて、照明が点灯する。
「また家族が増えるかもしれないですね」シャルはそう言いながら、格納庫に入った。
「それは、ゴメンだな」
そう返すと、彼女は苦笑した。
俺たちは、いくらか積まれている棺たちを見ながら、最後に格納した棺の方……つまり、搬入口に近い方へと足を向けた。
棺は、基本的に幅二メートル、縦三メートルのサイズだ。その大きさの大部分は装甲/気密機構/保冷材/副葬品というように、遺体以外の要素に由来する。遺体を入れるスペースは必要以上に広くする理由もなく、人が最後の旅に出る船としては、適度なサイズとも言えるだろう。
見栄っ張りな富豪が、とてつもない大きさの棺で星海を往くこともあるが、そういう手合いはVIPなので、俺みたいな末端のエージェントが担当することはない。
これらの棺は、この後、金属製の外装部と内部の有機物フレームに分別される。外装は溶鉱炉へ、内容物は焼却炉へ投入されることになる。しかし、回収してすぐに炉に行くというような感傷的なスケジューリングは基本的に認められないため、回収された棺はこうして庫内で並べられて、その時を待っているのだ。
「これですね」「ああ」
棺を挟んで、立ち止まる。
俺は腰の自衛用のハンド・レーザーウェポンを抜いた。マニュアルによれば、棺の中に異物反応がある時、それはセクストン・エージェントの脅威となる可能性もある。本人が死んでない場合。遺体が別のものにすり替わっている場合。遺体もあるが、別の生物が紛れ込んでいる場合。それぞれ事情は異なるが、どの場合でもレーザーウェポンによる対象の殺傷がベストプラクティスとなるケースは多い。結局のところ、棺の中にいるのは死んでいるはずの存在なのだから。死人に口なしだ。
向かい側に立ったシャルに目を向けた。
金色の髪に、金色の瞳。色白の肌。整った美貌は作り物めいている。彼女は、俺の視線に気づいて、こくりと頷いて見せた。
「……では開けよう」
棺にアクセスし、アンロックコードを送信する。セクストンの関係者だけが取得できるコードだ。このロックの施錠もセクストンが司っているため、セクストンが開けられる棺は、セクストンが斡旋した正規の棺である、という証明ともなる。
ピッという簡素な認証音。
何かの手続きを無視した葬儀ではないようだった。少なくとも今回は。
スライド式のドアが開き始めて、冷気が漏れる。
「顔を近づけすぎないように」
腐敗を防ぐためにドライアイスが入っているのが通例だ。濃い二酸化炭素は一瞬で好気性生物の意識を刈る。別れを告げる遺族が棺に溜まった二酸化炭素を吸引して意識不明となり、そのまま死亡するケースは多い。
「……異物反応があるんですよね?」
「一応だ」確かに、棺内の空気成分自体に問題はない可能性は高い。紛れ込んでいる異物が生きているということは、逆説的に空気に問題ないとも取れる。
いよいよ、ドアは完全に開いた。
初老の男性だ。体格はいい。髪は白髪交じり。確かに、生命反応が無いとしても、今にも動き出しそうではある。新鮮な死体だ。
「今のところ、異変は無い」
「そうですね」
と言った舌��根も乾かないうちの話だった。視界の隅で、黒い何かが蠢く。
瞬間的に、レーザーウェポンを向けて、スイッチする。青いエネルギー弾が瞬き、遺体の腕を焼いた。黒い何かは、素早く這い回っている。大きさは三、四十センチに達する。大型の齧歯類ないし、比較的小型の猫科。そう思い、いや、と否定する。
黒毛のずんぐりとした胴。手足には毛がなく、灰色で、不気味なほどに細長い。脳内の何にも該当しない生物だ。
そいつがガサゴソと棺の中を這う音は、耳障りで、嫌悪感を抱かせた。
「閉じろ!」俺は怒鳴っていた。
シャルが頷くと、ガコンと力任せにドアが閉じた。だが、棺が閉じきる前に、そいつはもう、飛び出していた。
「ちっ……!」
目の端に映った影に、エネルギー弾を叩きこむ。
棺が積まれた庫内に火花が散った。だが、それだけだ。
当たろうはずがなかった。この倉庫には、棺があり、死角が多すぎる。
俺は、そのクリーチャーを捕捉できていなかった。
事実、そいつの鳴き声は背後から聞こえた。
「ダズン!」
その声に振り向いた時、目の前にそいつが迫っていた。
黒い毛の中に、醜悪なまでに開いた口が見えた。口蓋が見えるほどだ。汚れのこびりついた不清潔な牙が、ずらりと二重に並んでいる。明瞭に見えた。それは紛れもなく、死の前にある体感時間の伸長体験のように思えた。
だが、幸い死ぬことはなかった。怪我をすることも。
透明な何かに弾かれたように、そのクリーチャーが吹き飛び、強かに、床に叩きつけられたからだ。
「捕えます」少女の声。そして、手のひらを、下から上に。握る仕草をする。
不可視の尾の如き力場が、クリーチャーを巻き上げた。
黒い毛が不自然に押さえられ、手足があらぬ方向に曲がっている。その様が、よく見えた。目の高さに浮かんでいる状態だからだ。その様はまるで、見えない蛇に巻き付かれて、全ての動きを封じられた哀れな被捕食者だった。いや、全てではない。活路を探しギョロつく眼球、手足の指はもがき、そしてその心臓は動いている。
そいつは、潰されまいと懸命に爪を立てるが、抵抗は無駄だった。
彼女の力場には、痛覚も実体もない。それは彼女の尾骶骨の延長上から伸び、自由自在に動く第三のカイナだった。出し入れ自在かつ、最長で十メートルに及ぶ、純粋なる力の尾である。
「ふー」
それが、彼女の……血統(ジーン・)加速者(アクセラレイテッド)、シャル・ラストテイルの異能だった。
彼女は、地球人と異星種との交配種だった。
異星種のサイキック遺伝子を継承し、研究施設で生まれた実験体である。それだけでも驚いたが、彼女はただの交配実験体ではない。血統加速……時空歪曲を利用した人為的な世代交代の加速による特定能力の選択的先鋭化実験……によって現代に生まれた、約五千年後の世代と推定される超能力者だった。
本来ならば、交配種に連なる者たちが五千年の月日の中で獲得する超強度サイコキネシスを、現代に持ち込む技術。それは、彼女に超越的な力と、絶対的な孤独を与えている。
「ありがとう。助かったよ、シャル」
少女は前に出していた手を下ろした。クリーチャーは宙に捕えたままだ。力の尾は、彼女の手の動きに同期するものではないので、手を動かすのは、近くにいる俺に注意を促す意味が強い。
「これ、どうしますか?」彼女は言った。
「始末しよう」
特に、他の選択肢はない。明確な対人凶暴性を発揮した危険生物だ。特に、生きたまま保護して提出するような義務もない。
俺がレーザーウェポンを構える前に、彼女はこくりと頷いた。
「グギィ……ッ」
なんとも耳に残る断末魔だった。尾が締まり、クリーチャーが弾けた。付近の棺に、床に、赤い血肉が飛び散る。
「……ああ、うん。ありがとう」
「ううん」彼女は顔色一つ変えず、軽く頭を振るう。
既に尾は消えていた。それ自体は間違いなく不可視だが、斥力の集合体なので、周囲の空気を押しのける。発生や消滅は空気の流れで何となく分かる。避けられるかと言われれば、俺には不可能だが、有無の変化くらいは分かるものだ。
「シャルは先に戻っていいぞ」
「ダズンは?」
「掃除だ。シャルも、興味あるか?」
彼女が微妙な顔をするので、俺は笑った。
彼女を見送り、改めて惨状を確認する。どんな寄生虫を持っているかも分からないクリーチャーだ。消毒も必要だろう。肉塊にくっついたままの眼球が、こちらを恨めしそうに見ていた。無論それは主観的な感想に過ぎず、それは既に絶命している。
3.
片付けを終えて通路に出ると、そこは既に暗くになっていた。足元にはぼんやりと光る非常灯が、点々と続いている。夜になったらしい。
宇宙において昼夜という概念は希薄だが、人間の営みには、昼夜という概念が必要である。それは宇宙開発が進み、宇宙が一時的にいる場所ではなく、生活圏へと次第に変わっていくなかで、明確にルール化する必要が出た事柄だった。人は一時的に昼夜のない場所で過ごすことはできるが、それがずっととなれば話は異なる。
地球人は、地球上の環境に適応した地球生物種の一つであり、地球で生きていたから��そ、今の形になった。となれば、地球環境の一要素である昼夜が消滅した時、人はその異常にストレスを感じるし、その環境で世代を重ねるごとに、地球人ではない別の何かへと変貌していくことになるだろう。
人が人として種の形を保つための法。それは連邦により規定された照明制御規則として、宇宙船やコロニーで運用されている。ライフライン設備、防災上の事情により特別に規定された区画を除き、約十三時間の連続した活動タームにつき、十一時間の休息タームを設け、当該施設内共用部分の照明を規定光量まで落とさなくてはならない。
このルールは制定以来、その制定理由の尤もさから重要視されており、少なくとも、民間モデルの宇宙船にはデフォルトで採用されている。当艦……シーラカンスも、もちろんそうだ。
目が慣れて来たので、俺は非常灯の明かりを頼りに歩きだす。
別に、手動で点灯させることはできるが、最近は、そういうことはしない。同居人がいるからだろうか。自問しながら歩く。
しかし、そういう気遣いは、とりあえず今回は無駄だったらしい。
居住区画に入ると、明るい光が俺を出迎えた。
「お帰りなさい。シャワーにしますか? サンドにしますか? それとも練・り・餌?」
目の前にシャルが立っていた。逆光のためか、不思議な圧がある。
その右手には、トレーに乗ったサンドイッチが。左手には、銀の包装に包まれた手のひら大のパックが乗っていた。
「……なんの真似だ、それは」
俺がトレーを受け取りながら横を抜けると、彼女は「同棲する地球人の男女は、古来より、このようなやりとりをしていたそうですよ」等と言った。
「そうか」と流した。俺も別に、地球生まれではない。だから、絶対に嘘とも言いきれないが、無論、本当とも思えない。あと、同棲ではなく同居が正しい。
「練り餌は違うんじゃないか」
その名の通り、ペースト状であることが特徴の宇宙糧食だ。銀色の密閉されたパッケージに入っており、保存性に富む。もちろん、それは俗称であり、非常に長く厳とした公式名称も、公式略称もある。だが、その風情なさとネットリとした食感から、専ら溜息混じりに練り餌と呼ばれるのが常だ。
談話スペースにある背の高いスツールに腰かけると、向かいにシャルが座る。
「確かに、これでは食の選択肢が被っていますしね」
そう言いながら、彼女はその話題には大した興味も無いようだった。
「というより……起きてたんだな」
「先に消灯するのも申し訳ないなと思いまして」そう言いながら、手伝おうという方向にはいかないのが、彼女の意外と強かなところか。
サンドイッチを口に入れる。
パサパサした合成パン。風味のない合成バター。ひたすら特徴のない辛味を放つ合成マスタード。コクがなく、平面的な合成マヨネーズ。脂っこいだけのベーコン。しんなりした食感の合成レタス。青臭さがオミットされ、味が単純化した合成トマト。フードプリンターが有機フィラメントから生み出す食材は、全てがオリジナルに劣る胡乱な複製物だが、それでも練り餌よりかはマシだった。
「美味しいですか?」彼女は言った。
「ああ」と俺は返す。
それは、彼女を料理係として雇った時から、繰り返しているやり取りだった。
「……客観的に見て、美味しそうに食べているようには見えませんけど」
確かに不味い。それは、シャルの料理の腕とは別の部分にある問題だ。すなわち、食材の限界である。
だが、スペースを取り、保存コストも嵩む天然食材の貯蔵には限度がある。仕入れても、一、二週間もすれば、また合成食材の生活になるだろう。中途半端に積むより、オフや寄港の楽しみにしておく方がメリハリになろうというものだ。
それに、彼女には、複雑な味わいの食材を上手く扱うことはできないだろう。
「手料理なのが重要らしいぞ」
目の前に料理があるなら、いつもの二倍幸せだ。それが手料理なら、さらに二倍。自分以外の手によるものなら、そのさらに二倍。つまり八倍の幸せだ。それは、父親の言葉だった。とても古い記憶の一つだ。父が、まだ明朗だった頃の。
尤も、その言葉の続きには「だが不味ければ零倍」というオチもあったが、言わぬが花という言葉の意味は知っているつもりだ。
「私も、少し、喉が渇きました」
彼女は言った。どうでもよさそうな声色だ。
そのくせ、金の瞳は輝いていた。
「そうか」
予想外ではなかった。力の尾は、彼女の体力を消耗させるからだ。
折よくサンドイッチを食べ終えた。
俺が立ち上がると、シャルも椅子を降りた。
特に言葉は必要ない。それはすでにルーティーンとなっていたのだから。
「じゃあ、シャルも食事にするか」
彼女は頷いた。シーラカンスには、それぞれに個室を用意してあるが、今日は二人で俺の部屋に入ることになった。
そこはこぢんまりとした部屋であり、備え付けのベッド、棚、情報端末だけが置かれており、古の単位で言えば、六畳ほどだ。これは、シャルの部屋でも同様だった。宇宙船の設計というものは、有限のスペースを活動空間/装置/リソースで取り合う陣取りゲームである。精神健康上の観点から、登録乗員に対する最小の居住区画容積と、人数分の個室の設計が遵守されているが、削減されやすいのは個室のサイズだった。
そんな狭い室内で、俺は汎用スペーススーツを脱ぎ始めた。といっても、大袈裟な話でもない。肩を抜いて、上半身を開けるだけだ。
隣で、シャルもスーツに手をかける。
彼女の、白い肢体が露わになった。
金の髪、金の瞳、いっそ不自然なまでに整った美貌。華奢な首元には鎖骨がくぼみを作っており、乳房がふっくらと佇んでいた。薄い胴はしなやかに伸びており、まるで無意識下にある理想を彫像にしたようだ。
その途中、鳩尾辺りから、肌がすっと透け始めている。幾重もの白い半透明の表皮が覆うようになっており、その下にある、青い筋肉が見えていた。彼女の下半分は、シルエットこそ人間のようだが、異星種の特性を確実に受け継いでいる。
背中側はお尻のすぐ上までは人肌で、前後で変貌の境界は異なっていた。ただ、頭から肋骨の辺りまでが人間で、腹から下が異星種であるという意味では、一定のルールの下で明瞭に分かれている。
白いショーツだけになった彼女が、じっと、俺を見ていた。
ベッドサイドのパネルを操作して、光量を落とす。仰向けに寝転ぶと、シャルがゆっくりと俺の上に覆い被さって来た。まるで恋人同士がそうするみたいだったが、彼女の瞳に宿るのは愛だの肉欲だのではないようだった。
ゆっくりと俺に体重を預けてくる。青い筋肉が透ける下半身も、見た目の印象からは想像もできないほど熱い。彼女はそのまま、俺の首元へと唇を寄せてきた。俄かに、甘い香りが鼻腔を擽った。
そう思うのも束の間、じくりとした痛みが首に広がった。我慢できないほどではないが、気にせず無視しようというのも難しい、痛痒にも近い、鋭い感覚。しかしその感覚も、熱で曖昧なものへと変わっていく。牙で穴が開いているのか、血に濡れているのかも、はっきりとは分からなかった。
ただ、こくんと、嚥下する音が響いた。その音は小さかったが、血が飲まれていることを自覚するのには十分だった。音は静かな部屋の中にあって、強く耳に残る。
彼女は血を飲んでいた。
彼女が引き継ぐ異星種の遺伝子がそうさせた。シャル・ラストテイルは、地球人と同じ方法で栄養補給をすることができない。内臓の作りが異なるからだ。彼女にとって食糧とは哺乳類の血であり、そのことが判明した時から、俺はこうして、彼女に血を飲ませていた。
俺は上半身を開けて。彼女は下着姿になって。
しかしそれは、儀式めいた行為だった。
やがて彼女が口を離すと、身体を起こした。
ぽたりぽたりと、赤い雫が落ちた。彼女の口元から滑り落ちた血がしずくになって俺の胸元に落ちた。
首元に手を伸ばすが、そこに傷はない。傷が塞がった後みたいな滑らかな膨らみの感触が、指先に小さく残るだけだ。
不思議なものだ。これは彼女が引き継ぐ吸血種の性質なのだろう。彼女たちは、ある種の麻酔成分と、血液の凝固を防ぐ成分を送り込む。多くの吸血生物と同様に、だ。それと同時に、牙を引き抜く時には傷跡の再生を促す。
尤も、彼女も最初からそれができていたわけではなかった。
彼女には、それを伝える親がいなかったからだ。
食事には、痛みと、今くらいでは済まない多くの出血を伴った。
彼女が自分の性質に気づき、慣れるまでは。
4.
ぼたぼたと血が滴った。シーツに赤い染みが広がっていく。
先ほどまで彼女が噛みついていた場所から、急速に痛みが広がっていた。
俺は用意していたタオルで押さえて、開けていたスーツを着込んだ。その手首にあるコンソールで、ナノマシン統制プロトコルを小外傷整形モードにする。普段は待機状態で循環/代謝されている医療用ナノマシンが、傷を察知して人体の働きを補助することで、通常の何十倍もの自然治癒力を発揮できる。
「……ごめんなさい」と彼女は言った。
その少女はシャル・ラストテイルと名乗った。美しい少女だ。正直なところ、彼女の口から謝罪の言葉が出ることにすら、俺は驚きを感じていた。
彼女は殉葬者だった。
かつては別の意味もあったが、我々の業界では、捨て子という意味になる。
彼女は、俺が回収したチタニウムの棺の中で、深い眠りについていた。
セクストンのライブラリによれば、そういった事案は稀にあるという。政治的な事情から、食糧事情……いわゆる口減らしまで。
宇宙開拓時代にもなって、望まれない境遇に生まれるケースというものは変わらずあるらしい。いずれにせよ、殉葬者らにとって、それは死んで元々の旅ではあるが、立ち会ったセクストンの匙加減次第では、生きる道が開かれることもある。
彼女は、棺で、俺の船にやってきた。
そして、その前は「ヒト殺しだった」という。
シーラカンスで目覚めた彼女の一言目は、それだった。
『二人の部屋は、ガラス張りの部屋。そこは白くて清潔で、狭くて、周囲にはいつも誰かがこちらを見ていた。食べる姿、寝る姿、彼らは何にでも興味があるようだった。時には血を奪われた。痛めつけられた。尾の力を見たがった。妹は、籠から出るには籠を壊すしかないと言った。だから、私はみんな殺して自由になった』
それは、彼女の観測する現実の話で、事実とは異なるかもしれない。
しかし、実際に超越的な力は彼女に宿っている。
それ故、彼女の事情も、また真なるものだと明らかだった。
俺は、その境遇から考えて、他人の痛みに対する常識レベルの配慮が欠けている可能性は決して低くないだろうと思っていたのだ。
「いや」と俺は少女に返していた。
何が「いや」なのだろう。俺は誤魔化すように続けた。
「だいぶん、体重は戻ったか?」
「……そうですね」と、シャルはスーツに包まれた自分の身体を、緩く抱く。
そんな彼女の肢体は、俺の目にも、最初に見た時より幾分か健康そうに見えていた。
シーラカンスで目覚めたばかりの彼女は、酷く痩せていた。生きていたのは、その身体に流れる異星種の血がもたらした強靭性の賜物だろう。
俺はシャルを引き取ってから、違法な情報屋を少しばかり頼った。
彼女は研究施設で生まれた実験体であり、地球人と異星種の交配実験体で、血統加速実験の被験者だった。試験管から生まれ、妹とされる存在とペアで生きてきた。そして妹と共に研究所を破壊し、外の世界へと飛び出した。一方は当局により身柄を確保されたが、もう一方は現在も行方不明である……。
それは推測だらけで、不確かで、そして馬鹿げたレポートだった。
だが、疑う必要があるだろうか。
彼女を棺から出して、ベッドに寝かせる前に、俺は外傷の有無を確認するために、その肢体を診る必要があった。その時から、彼女に人並み外れた事情があるだろうことは、明白だった。
上半身は地球人で、下半身は異星種。
彼女の身体には、それがハッキリと形として表れていたのだから。
シャル・ラストテイルは人ではない。
不意に目の前に現れた異形様の少女に、驚きがなかったわけではなかった。
彼女が持つ力に恐れがなかったわけでもない。
宇宙開拓時代でも、人殺しは罪である。それでも、殺すことでしか救いが得られないこともある。実験のために生み出された彼女が、実験のない日々へと至る道を、殺し以外で掴む方法があったかは分からなかった。
そうして外の世界に出ても、彼女たちには行く当てというものが無かった。
だから、棺の中にいたのかもしれない。
星海を漂い、殉葬者としてセクストンを頼る。その切符は一枚しかなかった。死者を納める棺に、内側の取っ手は不要なのだから。
彼女は多くを殺め、最後には、妹の献身によって、ここに至った。
それが、彼女の生だった。
人には人の生があり、実験体には実験体の生があるとも言えるだろう。そして、それを逸脱するには、罪を犯し、死に、そして生まれ変わる必要があったのだとも、解釈できた。彼女と人の差は何かと問えば、生まれとしか言いようがないのだから。
それは上手くいくだろう。
このまま地球人らしく振る舞うことを覚えれば、彼女は人の隣人になれる。
彼女は明らかに異星種の特徴を有しているが、人前で服を脱がなければ露見することはない特徴だ。人としての振る舞いを覚えれば、秘密は秘密のまま、人の輪に溶け込める可能性が残されている。
ただ、彼女の方は、そう思ってはいないようだった。
彼女の瞳には絶望があり、声は暗く、その立ち姿は、人間らしさからいっそ遠く空虚だった。
俺一人では、彼女をどうこうするのは難しいのかもしれなかった。
そう思ったのを、覚えている。
……。
「ありがとう、ダズン」
「ん、ああ……」
少しばかり、ぼうっとしていたらしい。
すでに彼女はベッドを降り、床に落ちたスペーススーツに手を伸ばしていた。
スーツと一体型となったショートブーツを揃えて、足を入れた。さらりと流れた金髪を少し押さえてから、彼女は足元でひと塊になっていたスーツに取り掛かる。脱ぎっぱなしにしていたそれを整えて、袖の位置を確かめると、ゆっくりと引き上げていく。丸まった背中に肩甲骨が浮かびあがり、揃えた脚を、ぴったりとした黒い布地が徐々に、包んでいった。
青い筋繊維が透ける白いヒップは、見た目の印象とは裏腹に、確かな女体の柔らかさを持っていた。スーツへと収まっていきながら、少し窮屈そうに形を変える。その肉感は、色彩を無視できうるほど艶めかしいものとして、目に映っていた。
実際、そこまでスーツを着ると、彼女は普通の……というには語弊のある美貌ではあるが……地球人の女性に見えた。
だが、そのスーツの下の秘密は、無かったことにはならない。
その事実を忘れさせないために、彼女はその美しい裸身を晒し、俺の血を飲むのかもしれない。
5.
汎用スペーススーツの上に羽織ったジャケットが、歩くのに合わせて揺れる。俺は腰までの黒い上着で、シャルはクロップド丈の白い上着。
セクストンのオフィスに、俺たちは連れ立って入った。
ホールには、数人のエージェントの姿がある。目は合うが、顔見知りはいない。そこで、シャルが視線を集めていることに気付く。
「あまり離れるなよ」耳打ちすると、彼女は心得たように頷いた。
同じエージェントとは思いたくない素行の人間は多い。
スペース・セクストンは、宗教団体と考える人もいるし、極めて物理的な、死体処理機関であるとも言える。いずれにせよ、地球人の勢力圏であるヘリオスフィア全域で星海葬を管理しており、単一の組織が影響する範囲としては、連邦に次ぐ。人類の宇宙開拓の総指揮を執り、渉外にあっては人類の意思決定機関として働く連邦という機関に次ぐと聞けば、高尚な感はあるが、実際に所属する人間はぴんからきりまでだ。
セクストンの人事は来るもの拒まず。それは、いい面もあり、悪い面もある。悪い面の一つが、末端ほど、何某崩れしかいないという点。良い面は、社会信用度ゼロの人間でも、エージェントとして生きていける点。つまりは、セーフネットとしての面。俺もその面には少しばかりの恩恵を得た身だった。
シーラカンスは、荼毘炉に寄港していた。
ここしばらくの回収にひと段落がつき、一度、荷を下ろす必要があったからだ。
荼毘炉は、セクストンが経営する小さなコロニーの総称だ。ヘリオスフィア全域に点在しており、どこでも同じ機能を備えている。宇宙港、簡単な整備ドッグ、精錬プラント、遺体焼却炉、一時滞在用のホテル、エージェントを管理するオフィス、オフィスワーカーたちの居住区、マーケット、食糧生産プラント、小規模な歓楽街等があり、収容人数は場所によって異なるが、最小では数万ほど。
オフィスの窓口に近づくと、カウンターの向こうにいる男性は肘をついてこちらを見た。妙に若く、気怠そうな表情だが、小規模な荼毘炉オフィスの窓口係としては、やはり珍しくない。隣のシャルは何か言いたげにして、黙った。
「……納入ですかね?」
「ああ。艦名は、シーラカンス」
情報端末を差し出す前に、食い気味にピピッという認証音がした。本当に確認しているのか怪しい速度だが、手続きは済んだ。
しばらく待っていれば、セクストンの分柩課が勝手にシーラカンスの体内に貯め込んだ棺を運び出し、代わりに連邦クレジットが口座に入る。
分柩課は、文字通り棺を分別する役目を担っている連中だ。金属として溶かして再利用する部分と、遺体を焼くための部分を分別し、炉に投じる準備をする。
「他に何か?」
「報告があるんだが」
俺が言うと、彼は「はあ」と気の乗らない声。
「棺から、このくらいの獣が現れて、襲われたんだ」
言いながら、両手でサイズを示していると、その係員はやっと俺の顔を見た。彼の瞳が初めて俺を映す。面倒くさそうに、鼻を鳴らした。
「防疫課は向こうだよ」
「怪我はしてない。そうじゃなくて、例えば、似たような報告は? ああいうのを棺に仕込むのは流行りだったりするのか? 何か情報は?」
「さあね」
シャルがほとんど溜息のような、長い息をついた。
やれやれ。
オフィスを出て、メインストリート・ブロックに入る。通常のコロニーは、いくつかのモジュールの集合体である。いわゆる隔室型宇宙都市だ。屋内/屋外という概念は無いため、隔室型宇宙都市の全ては屋内だが、どの施設でもない接続用モジュールも存在しており、それらはストリート・ブロック��呼ばれている。
「やる気がなさすぎると思いませんか?」
「セクストンとは、結局、そういうものだ」
「それにしてもです」
「まあな……」と俺は空を見上げた。
空と言っても、天井の映し出された空だ。閉塞感を緩和しようとしているもので、その努力を考慮しないとすれば、モジュール単体のサイズは、さほどでもない。上方向だけで言うなら、三階建て以上のビルは入らない程度だ。
二人でメインストリート・ブロックを歩く。
宇宙都市内には当然のように空気があり、疑似重力によって、地球人にとって都合のいい環境が整えられている。宇宙都市というのは何型であれ、どこもそうだ。空気がなかったり、無重力だったりする環境は、人間種の正常な生育にとって都合が悪いのでコロニーとして認められない。
通りは晴天状態で、通行人はぼちぼちと行き交っていた。荼毘炉にはセクストンやその関係者しか近づかないが、閑散としているわけではない。エージェントにはそれなりの人数がおり、そしてそれぞれに家族がおり、空腹になれば、食欲を満たす必要があるからだ。昼時になって、人々の動きは活発だった。
「……仮想レストランですね」と彼女が言う。
「だな」
軒先から見える限り、どの店もそれなりに盛況なようだ。客がスツールに座り、虚空に向かって見えないフォークを繰っている様子が見えた。一見すると、少し滑稽なようにも見えるが、彼らには美味しそうな料理が視えていることだろう。
ミクスト・リアリティによる食事提供は、現代では一般化した光景だ。彼らは、網膜に投影されたホログラムを現実に重ね、レストランのネットワークとナノマシン統制プロトコルを連携することで、任意の味覚/食感データを脳内に再生している。
「入ります?」
「いや」
「私の作る料理より、あっちの方が美味しいのでは」
「そうかもな」
味覚/食感はデータで楽しみ、栄養補給は練り餌で済ませるというのは、コストパフォーマンスに優れた食の形式だ。データは買えばコピーペーストできるし、練り餌も完全栄養食として流通している。本来論で言えば、こうして店先にいる必要性もないのだが、友人と食事している、とか、外食している、といった事象自体にバリューがあるのだろう。会計時に渡される練り餌をそっちのけで、味覚の摂取と世間話に集中しているようだった。そして、店側としても、調理によってハイクラスな味と栄養を両立できる形に加工するのは、よりコストが必要となってしまう。
総じて、料理というものに、こだわりがある人というのは少ない。
俺がそこに拘泥しているのは、親の教育の成果だろう。
ふと、シャルを見ると、彼女は少しばかり面白くなさそうな顔をしていた。
「どうした」
「美味しくないけど、作れと言っています?」
「まあ、そうだ」
「あまりに悪びれもなく言いますね」
「不味いとは言ってない。プロの域には達してないというだけだ」
自分からそう言うよう誘導したくせに、とは口にはしない。
そもそも彼女は料理に関してはハンディキャップがある。
彼女は地球人とは栄養補給方法が根本的に異なり、従って、人と同じ体系の味覚器官も持っていない。それでも、食べられるラインのものを作ることができるのは、分量の計算で味の着地地点をコントロールできうるからだ。
とはいっても、言うは易く行うは難しというもので、実際にそれをハズレなく遂行できるのは彼女自身の努力の結果であり、師が良かったという面も多分にあるだろう。
それから、有機フィラメント食材の味が単純化されているという面も。辛いものは辛く、甘いものは甘く、酸っぱいものは酸っぱく、各食材の個体差や複雑な要素は、詳細には再現されていない。よって、甘いものと甘いものを合わせれば、もっと甘い……くらいの解像度でも、想定と大きくずれる味になりにくいらしい。
「でも、言うなれば、私もプロですよ」
「……」と黙る。彼女の良い分も尤もだった。
俺と彼女の間にあるのは、まさにそのサービスを供給する契約だ。
シャル・ラストテイルは料理係として雇った。
「別にいいだろう。雇い主がいいと言っているのだから」
そういうと、彼女は「まあ……」と煮えきらない返答。
噛みついてはみたものの、料理を今以上の仕上がりにすることが困難であることは分かっているだろう。そして、それが原因でクビにされても困るということも。
そもそも、何か仕事を……と言い出したのはシャルの方からだった。シーラカンスに乗っていたい。そして、乗るからにはクルーとしての仕事を熟さなければならないのだと、そう思ったのだろう。
別に、捨てられて生きていけないということもないだろうに。彼女の容姿と能力を以てすれば、それなりの待遇を得られる可能性は高い。単に荷運びとして考えても、彼女の力は非常に有用だ。服の下がどうなっていようと運送に支障などない。
確かに血を飲むが、別に輸血パックでもいいとも言っていたし、実際、施設にいた頃はそうだったと本人も言っていた。
「あの……ダズン?」
どこかに行こうとしていた思考が、その声で帰って来た。
シャルは路地の方を指さしていた。そこにはフードを被った男がいて、こちらを見ていた。人通りの中から、自分たちを見ているのだと、何故か理解できる。彼は、そのまま、お辞儀をするような仕草をして、踵を返した。
「追おう」
「う、うん」
路地に入る。どこの路地裏もそうであるように、表に入りきらずに溢れた猥雑さが溜まっている。勝手口に、室外機に、ゴミ箱に、非常階段。少し歩くと、フードの男が俺たちを待っていた。彼はフードを被っているばかりか、サングラスと、マスクを着けていた。これでは黒い肌を持つことしか分からない。この手の、身元グレーなメッセンジャーの正体を暴くことに何の意味もないが。
「誰かが、お前たちを狙っている」と男は告げた。
その誰かとは、恐らく、シャルの行方を捜す者たちだ。
しかも、多分、思っていたのとは違うタイプの。
脳裏に二つの声が響く。これまでバレなかったのに、という声と、それから、ずっとバレなければよかったのにという声だった。
6.
「どこに向かっているのか、教えてくれてもいいんじゃないですか?」
艦橋に響くシャルの声は、少し非難の色を帯びていた。シーラカンスくらい小型の宇宙船でも艦橋というものはあり、コクピットとは異なるものとして定義される。立派ではないが、そこには艦長の席があり、オペレーターの席がある。前方には、シアターのようなサイズのスクリーンがあって、最低限ながら、宇宙船の艦橋というものの体を成していた。
そして、スクリーンには航路図が表示されているが、今は、コンソールの向こうに立ったシャルが視界を塞いでいた。
「そうだな。別に、教えたくないということもなかった」
「なら、もっと早く言ってくれて、よかったじゃないですか」
そう言われてから、どうにも気が急いていたのだなと、ついに初歩的な自己分析に達する。しかし、それを正直に言うのも憚られた。憚る理由の方は分からない。自己分析が足りないのかもしれないが、もはや手遅れだろう。思考を放棄する。
荼毘炉を去ってから、すでに三日経っていた。そのことから、彼女の忍耐力は非常に高いといって差し支えないと言えた。
「ワイズマンズ・シーサイドスクエアだ」
「月ですか」
「正確には月の裏側だが」
「……それ、どこから見た時の話ですか?」
「地球だ」
シャルが「ふーん」と俺を見た。言いたいことは分かる。別に地球生まれというわけでもないくせに、というような顔だ。
「生まれがどうとかではない」
「じゃあ、なんです?」
「連邦の定義だ」
この連邦の定義というのが、重要なのだ。何しろ、ヒトが人類史の中で学習したものは、その大半が地球環境を前提に語られる。代表的なのは、暦や時間だ。地球から遠く離れた場所でも、太陽暦や地球時間は基準として大きな意味を持っている。宇宙開拓による混乱を避けるため、連邦が基準として定めたためだ。
そう言いながら、航路計をチェックする。ヘリオスフィア連邦相対航路計だ。
艦の進路と、進行中の航路との誤差を割り出し、必要があれば軌道修正する。航路線と呼ばれる、宇宙空間に便宜的に引かれた線との退屈な比較/修正作業だ。
それをしなければ、シーラカンスが宇宙を飛びまわることはできない。連邦の定義する航路線が一定範囲に無い場所では、航行できないとも言う。
これは特にシーラカンスが旧式だからというわけでもなく、ほとんどの宇宙船は同じだ。相対座標系の航路計しか積んでいない。ヘリオスフィア内の艦は、どのみち、星々を最短経路で結んだ航路網に基づいて運航するものだ。航路線に関わらず自身の座標を知ることができるという絶対座標系の優位性を、航路網が充実しているヘリオスフィア内で感じることはない。道具は、それを役立てる機会のある船にこそ意味がある。例えば、ヘリオスフィア外を往く、連邦開拓局の艦とか。
「里帰りですか」と彼女は言った。
「そうだ」
ワイズマンズ・シーサイドスクエアは、月の裏に作られた都市だった。
そして、俺の両親が住んでいる。
「半年ぶりくらいですね」
言われてから、そうなるかと、表情には出さないままに自問した。
シャルと出会って、すぐ後に、一緒に訪れたことがあった。助言をもらいに、あるいは、そのまま実家に置いて行こうかと考えて。
その頃の俺は、シャルの扱いに迷っていた。どうにも、年頃の女の扱いが分からなかったというのもある。幼少から、周囲には女ばっかりだったはずなのに。長いセクストン生活が祟ったとでも言うのだろうか。
もちろん今も、分かってはいないが、仕事仲間だと思えば、何とかはなった。
俺がそう扱えば、こいつもそう応えてくれた。
「真顔で、えっと、日数でもカウントしているんですか?」
もちろん違う。
「……月に行く理由は、あれが父からのメッセージだと思うからだ」
心裡にある感慨のようなものについて、あえて彼女に告げる必要はなく、俺は話の流れを元に戻した。少女は思案顔。
「そうだとして、どうして、その……怪しいメッセンジャーを?」
丁寧にオブラートに包んだ表現だ。コロニー内という安定環境下で目深にフードをしており、さらにサングラスとマスクで人相を隠している様を、不審ではなく、怪しいという範疇に留めておくのは理性的である以上に、少し面白くはあった。俺は一目で違法メッセンジャーの可能性を考えたが、彼女の目に、オブラートに包むことに足る何かが映っている可能性も皆無ではない。
「まず、普通に艦載通信���ステムが疎通できる距離ではないからだろう」
あの荼毘炉と月は距離が離れていた。航路線上で、七単位以上だ。航路線単位は、航路上の中継となりうる惑星間の距離である……という規定であるから、実際の距離としては、かなりタイミングによる揺らぎが大きい。普通の艦載通信であれば、航路線上で一・五単位も疎通できればいい方だった。
「では、連邦公共通信を使うとか」
「それが普通だな」と俺も思う。時空歪曲を利用した超長距離通信だ。
地球人が実効支配できる宇宙規模は一日以内に通信が届く距離に依存し、宇宙開拓の速さは通信技術の発展速度と相関するだろう……という宇宙進出前の未来予測は尤もなものだった。そして、それを乗り越えたからこそ、人類に宇宙開拓時代が訪れたとも言う。現代では、お金さえ払えば、民間でも利用できる類のサービスだ。
それならば、七単位も一瞬ではある。
含みのある俺の返答に、彼女は議論を諦めたようだった。
「それは、会えば分かるという判断ですか?」
「そうだ」
本当は、シャルの身柄を追う者には心当たりがある。父以外のイリーガルな存在が俺たちに警告を行った可能性もゼロではないが、あえてその可能性ではなく、父がグレーなメッセンジャーを用いた可能性を追求することについて、十分な説明ができる。
だが、それを口にするには時期尚早のようにも思えた。推測に過ぎず、何ら確信もない。父を訪ねようと決めたのは、確信を得るためとも言える。
「跳躍潜航に入る」
会話を断ち切るように俺が告げると、彼女も黙って定位置に着いた。
7.
到着には、それからさらに数日を要した。
ともあれ、延べ七単位分の超長距離移動が数日レベルの旅行で済むのは、跳躍潜航の恩恵と言えるだろう。これも、時空歪曲技術の進歩が地球人に齎したものだ。
そうして俺たちは、月の裏側最大の都市に降り立った。
直径百キロ余りもある冷えた溶岩による湖。その岸に、巨大ドームに覆われた月面都市がある。月の都、ワイズマンズ・シーサイドスクエアだ。宇宙開拓が始まって間もない頃、そこは新しいもの好きが集まる最先端の宇宙都市だった。地球から最も近く、遠い都市として人気となり、栄華を極めていたらしい。今となっては、偏屈の巣窟だ。
「相変わらず、継ぎ接ぎだらけですね」
「旧い宇宙都市の特徴だからな」
都市内部には、どこもかしこも、その施行年の新旧が年輪のように表れている。それが、時代遅れの天蓋型宇宙都市の特徴だった。
宇宙都市の寿命は決して長くない。外に空気が無いからだ。大気がない環境というのは、温度にも課題が生じる。月面では、昼夜で摂氏三百度近い温度差がある。そのような酷環境では、人工の殻の綻びが、そのまま人の死を意味する。安全基準は厳しく、経年劣化で問題が起こる前に改修することになる。ワイズマンズ・シーサイドスクエアだけでない。現存する天蓋型都市というものは、常に改修を続けている。全体のドームとしての機能を維持しながら、内装も外装も、だ。
港からキャリヤーを乗り継ぎ、俺たちは、一際寂れた区画に降り立った。
すん、と隣を歩く少女が小さく鼻を鳴らす。
「慣れないか」
「ええ、まあ」
人の生活の匂い以上に、都市工事用の重機による排気や、建材の加工時に生まれる粉塵、真新しい金属部品が放つ独特な臭いが、この都市の空気というものを構成している。俺にとっては慣れたものだが、彼女にとっては違うのだろう。
「この町は、やはり人の気配というものがありませんね」
「それなりに多く住んでいるはずだが」
「荼毘炉などよりも、むしろ陰気なほどです」
エアクリーナーも働いているが、健康への影響を軽微なレベルに抑える以上の効果を期待するのは難しい。この都市の空気で病にはならないが、別に快くもない。
だから、この都市には往来の人間というものがない。
人々はフィルターを通した無味無臭な空気を堪能するため、室内に籠っている。家同士を直接繋ぐ回廊文化ができるほどだ。高い天蓋に建ち並ぶビル群。その間を繋ぐチューブのシルエット。改修工事ですぐに書き換わる交通標識。道を往くのは、無人重機たちばかりだった。ビルは人々の生活の明かりを漏らすこともなく、暗いモノリスのように沈黙している。
かつて、このいかにも先鋭的な天蓋型宇宙都市を設計した天才たちも、ワイズマンズ・シーサイドスクエアの人々がドームの強みを捨て、このようなゴースト・タウンを作り上げるとは考えていなかっただろう。
「俺の故郷なんだ。手加減してくれ」
そう言うと、彼女はフームと頷いた。
ともあれ、ワイズマンズ・シーサイドスクエアが初期の宇宙開拓の失敗であったという点は明らかだった。この反省を活かして、以降の宇宙都市開発では、モジュール毎に安全な付け外しが可能な隔室型へと立ち戻っている。ここのように、ドームを維持するためにドームの改修を続けるような、財的にも住環境的にも高い負荷の生じる都市の在り方は、早々に否定されていた。
この都市の最大の悲劇は、宇宙開拓ペースが、多くの地球人の想定を遥かに上回っていた点にあるのだろう。ワイズマンズ・シーサイドスクエアが出来上がった後、連邦はその版図を爆発的に拡大し、すぐに多数の宇宙都市が出来上がった。かつてワイズマンズ・シーサイドスクエアに集まっていた人も、財も、果てなき宇宙に拡散したのだ。
流行に見放され、商業的な意義を失った田舎は、顧みられることなく廃れゆくはずだった。それでも未だワイズマンズ・シーサイドスクエアが存続しているのは、この都市を維持せんとする、血よりも濃い連帯があるからだ。
「皆は、元気にしているでしょうか」
「恐らくな」
角を曲がると、下品なネオンに彩られた店が姿を見せた。
店の外観など、回廊が整備されたワイズマンズ・シーサイドスクエアにあっては、どうでもいいだろうに。いや、どうでもいいからこそ趣味に走れるのだと、父は言っていた気もする。看板には、裏月酒店の文字。
ホテル・リーユェンと呼んでもいい。食と性を満たすための店。それが、俺の実家とも言える場所だった。
裏手に回って、勝手口のドアを開くと、ちょうど一人の女性と目が合った。彼女の手から、空の小型コンテナが落ちるのを、力の尾が掴んで、床に軟着陸させる。
「ダズン」とその女性は俺を呼んだ。恰幅のいい立ち姿。白髪交じりの、ざっくばらんなショートカット。目尻に小皺を作り、笑んだ。母だ。
「……父は?」
「上よ」
彼女は頷いて、俺に近づいてきた。
「前より健康そうに見える」そう言って、両側から腕をパンパンと叩く。
「……だとしたら、シャルのお陰だ」
「ふうん」と母は薄く笑んだ。「それは、師である私のお陰とも言えるね」
そうかもしれないなと、俺は苦笑した。彼女が、シャルの料理の師だった。それと同時に、シャルをヒトとして教育したのも母だった。ヒト殺しであり、殉葬者であり、地球人ではなかったシャルを、今の彼女にしたのは母の功績だと言える。
俺は、シャルを母に押し付けて、一人でエレベーターに乗った。
8.
父の私室は、ビルの上階にある。月面都市の街並みを眺望するのにうってつけの場所だが、肝心の景色がよいというわけでもない。それだけが残念だった。ドームが気密性を失ってしまった時に備えて、ワイズマンズ・シーサイドスクエアの建物には隔壁を閉じる機能が備わっている。裏月酒店のそれは開いているが、ここから見える建物のほとんどは完全に閉じていた。開いているとしても、中に火は灯っていない。この数年で多くの仲間を失ったと、父は言っていた。最後にこの景色を見た時のことだ。その時も、こうして向かい合って、俺はシャルをここに残して、去ろうとしていた。
俺が部屋に入ると、父は応接用のソファに座って、俺を迎えた。
「来ると思っていた」
父の声は、深い溜息混じりだった。まだ背筋はしゃんと伸びており、耄碌しているという雰囲気ではない。そのことに俺は、少しばかりの安堵を感じている。
テーブルを挟んで向かいのソファに座り、父と相対する。
「訊きたいことも分かっているつもりだ。メッセージのことだろう」
全くその通りだ、と頷く。
「私が送った」
「俺たちを狙う誰か、とは?」
俺が聞くと、父は眉を顰めて逡巡するように顔を俯かせた。それから、一度は床まで落とした���線を、じっくりと俺の顔に戻す。
「あの娘の言っていたことは、嘘偽りではない」
「最初から、そこを疑ってなどいない」俺はそう断って左膝に肘をつく。「何を濁す必要がある?」
「分かるだろう。うちを継がず、家の力も借りずに、独力で生きる道を選んだお前になら。お前は、結局、聡明で正しい」
「……」
「確かに、この月の裏に未来はない」
かつて俺がこの家を飛び出した時には、ついぞ認めなかった言葉だった。
俺がセクストンとして生きることになった切欠となる口論、その結論だ。家業を継げと言う父と、このワイズマンズ・シーサイドスクエアに未来はないと言う俺。あの頃は一致しなかった意見が、ついに合意に至ったらしい。
十余年という月日は、父の考えが変わるのに十分な歳月だというのだろうか。
それとも、父が納得するまでに十年以上もかかったというべきか。
「だが、今は、あのままお前と縁を切っておけばよかったのにと思う。そのくらい、あの娘は危険だ」父は吐き捨てるように言った。
シャルと一緒にいることを選ぶのなら、裏月酒店に迷惑をかけないよう、縁を切れと言っているようにも聞こえた。
「危険? あの尾が?」
「馬鹿なことを言うな。あの娘には、理性がある」
その言葉に俺は頷いた。否定の余地もなかった。危険な力を持つだけで制御の利かない少女であるなら、俺はすでに死んでいてもおかしくはないだろう。
「だが、やはり、関わるべきではなかった」
「母は、そうは思ってないみたいだが」
「あいつもあいつだ」父は自身の胸元を指先で小突いた。「情が深すぎる」
ワイズマンズ・シーサイドスクエアは、その維持を連邦から第三セクターの管理下に移譲されて久しい。現在その維持を担っているのは、まさにここに住む市民たちだ。この天蓋型宇宙都市の莫大な維持費を賄うため、市民は掟を作り、団結する必要があったはずだ。外貨を稼ぎ、都市に富を齎す。その一点で、都市はまとまっていた。幼い頃、父もその情とやらを大事にしていた。それは今や、呪いと化して、目の前の壮年の男を苛んでいるのだろうか。
「誰がお前たちを狙っているか、答えは明白だろう」
「……」
「お前が、今、考えていることを言ってみろ。ダズン」
「それは」と逡巡する。それに何の意味がある?
推論がお互いに一致していようと、それが事実であろうと、なかろうと、もう話は決裂しているように思えた。
しかし、その推論を披露する前に、扉は開いていた。
お盆にドリンクを載せ、女性が入って来た。彼女は、その女体のほとんどを見せつけるような、シースルーの挑発的なドレス姿だった。裏月酒店の女だろう。
「レイシィ」父が咎めるような声音で、その名前を呼んだ。レイシィと呼ばれた女性は肩を竦める。「奥様に頼まれたんです」
彼女はドリンクを二つ、ゆったりとした動きで差し出す。
一つは父の前に、一つは俺の前に。
それから、俺に妖艶な笑みを向けて、囁く。
「お姫様をお連れしましたよ」
彼女は再び扉が開いた。
そこにはシャルが���っていた。薄藍のドレスを着こなしている。いわゆる、チャイナ・ドレスだ。薄い布地の下に、美しい曲線が浮かび上がっており、スリットから覗く脚は、白いタイツに覆われている。彼女の特徴的な下半身の彩りさえ、それを薄っすらと透けさせたタイツによって、艶めかしく活かされていた。
幸い、シャルが俺に感想を求めるような言葉を告げることはなく、ただ彼女の視線がゆらゆらと俺の右耳と左耳の辺りを掠めるだけだった。
二人はそのまま俺の両隣を挟むように座った。
今、俺たちは重要な話をしている。とは、言えなかった。邪魔をするな、とも。レイシィは兎も角としても、拳四つほど離れて控えめに座るシャルに対して無関係だから離席するよう告げるには無理があった。他ならぬ彼女の話だからだ。
母は、俺と父の話し合いが険悪なものになることを予見して、二人を送り込んだのだろうか。そうだとしたら、その効果は覿面だと言える。
父が立ち上がった。
「話は終わりだな」
「待ってくれ」
腰を浮かせて、後を追おうとする。父が扉に手をかける前に。
何かを告げようとして、その前に変化が起きた。
そこで再び、扉が開いたのだ。
男が、父を押し退けて部屋に入って来た。
その大男ぶりと言ったら、そう低くもない扉を、上半身を傾げて通るほどだ。縦に大きいだけでなく、横幅もあり、筋骨隆々という言葉で評するのに相応しい。彼が入って来ただけで、部屋は狭くなり、その厳めしい顔を見るだけで、息が詰まるような錯覚を覚えた。
それからもう一人、その後について、女性が入って来る。先に入った男の後では小柄にも見えるが、その実、しっかりと身体を鍛えているようだった。ヒールを履いているが、その足運びには安定感があり、タイトスカートの稼働範囲をいっぱいに使った大きな歩幅で、ほとんど部屋の中ほどまで進入する。
二人は汎用スペーススーツの上から、黒いスーツを着ていた。
そして、腕には連邦捜査局の腕章を着けていた。
「貴様らは……」
父の誰何に、その女性は小首を傾げた。結い上げた金髪が、肩を撫でて滑った。
「私は連邦捜査官、エスリ・シアンサス。彼は、部下のア・スモゥ」
連邦捜査官。
そうだ。
「連邦宇宙開拓秩序に基づいて、シャル・ラストテイルの身柄を拘束する」
彼女たちこそが、シャル・ラストテイルを追っていた。
それは、全く意外ではない。
言うまでもなく、時間と空間は、世界の最重要ファクターである。時空歪曲は、宇宙開発においてブレイクスルーを引き起こす技術であり、超長距離通信や、跳躍潜航が生まれる端緒であった。そして、それにまつわる全ての研究は、連邦が主管している。全ては宇宙開拓秩序の為だ。
そして、宇宙開拓の先に、地球人と異星種の交流という大きなマイルストーンが想定されていたことは想像に難くない。地球上での開拓史ですら、開拓者と原住民の出会いというものは、あったのだから。
同時に、地球人と異星種が交わることが可能なのかという命題も存在している。
血統加速という技術には、それを測る意図があったのだろう。少なくとも、研究が始まって、間もない頃は。それがいつから能力開発の側面を持つようになったのか、あるいは、最初からそれを期待した交配実験だったのか……その委細にそれほどの興味はないが……いずれにせよ、その成果物であるシャルを追うのは、連邦だったのだ。
「よろしいですね?」
エスリ・シアンサスが、無造作にハンド・レーザーウェポンを抜いた。
9.
「お二人とも、逃げてください!」
鋭い、レイシィの声。彼女の手には、どこからか取り出したハンド・レーザーウェポンが握られていた。
「あああ、馬鹿者が」頭をガシガシと掻き乱し、父も懐から銃を抜いていた。
無論、俺も。
逃げる? それはいかにも考えられない選択肢だった。
「ナノマシン統制プロトコル、戦術モード!」
俺と父の声が響く。汎用スペーススーツを着ていないシャルとレイシィを、背に隠した。ナノマシンがアドレナリンを合成して、身体を戦闘モードへと切り替えていく。そのまま銃を構えながら、肩で首元のコンソールを圧迫した。
防護外骨格が、全身をアーマーのように包んでいく。その装甲展開の隙間を縫うかのような眼光の鋭さで、エスリ・シアンサスはトリガーを引いていた。
そして、それに応じる形で、室内に多数のレーザーバレットが飛び交う。
エスリは、ア・スモゥの巨躯を盾にしていた。
光弾を生身で受けたように見えた大男だが、恐るべきことに、些かも痛みを感じたようになかったし、その活動に支障が生じたようにも見えなかった。
「かぁああああああああ!」
それどころか、エスリを守るために広げた腕をそのまま振り回し、こちらに飛びかかって来た。大男の体重の乗った振り下ろしを受けても、外骨格を破壊せしめることはないだろう。だが、そのまま拘束される愚は犯したくない。
逃げるしかない。だが、後ろにはシャルもいる。
迷いで、身体が硬直する。それは命取りになるような隙だった。
「……ダズン!」
少女の声。
ア・スモゥの巨躯が、何かにぶつかった。まるで室内でトラック同士が正面衝突を起こしたように、爆ぜるような空気の振動が巻き起こった。
力の尾だ。
不可視の尾の如き力場が、巨漢を受け止めた。
彼女の力場は、疾く奔り、破壊される心配もない。それは彼女の心のままに動く、自由自在の第三のカイナだった。
自分が把握する限り、その上限を感じさせないほど力強いものだ。
「う、ん!?」
だが、シャルは疑問と、そして苦しそうな声を漏らした。
「ん・ん・ん!!!」
拮抗し、しかしそれでも、尾を振りぬく。
ア・スモゥは弾き飛ばされて、壁に背中から激突した。
この一瞬、形勢は逆転した。
エスリはそれを理解していた。タタタンと素早く部屋を走り、父とレイシィに狙われながら、レーザーバレットをやり過ごす。これで、位置関係が逆転した。今、俺たちの方が出入口に近くなっている。尤も、それは相手も承知している。
「ア・スモゥ、起きなさい!」
エスリの声で、大男が起き上がった。まるで効いていないとでも言うのか。
そう思うが、彼は頭から流血していた。血が滴り、床を汚す。それでも、その歩みは止まらなかった。傷つかないわけではない。だが、歩みを止めるには至っていない。
「……もう一度……」シャルが言った。
俺は彼女の肩を掴んだ。
「ダズン、邪魔しないで!」いつになく悲痛な声に聞こえた。
いや、と俺は逡巡していた。レーザーウェポンが効かない相手に対して、結局、戦力として期待できるのは彼女の超常の力だ。だが、彼女に「ア・スモゥをぶちのめしてくれ」と願うのが本当に正しいことなのだろうか。
「このデカブツめが!」
父がレーザーウェポンを乱射した。
その言葉に反し、エスリの方に向かって、だ。それは有効な目論見だった。大男はエスリを守るために歩みを止めざるを得なかった。
「お二人とも、逃げて!」
レイシィが叫んだ。彼女の妖艶なドレスは何かに引っ掛けてボロ布のようになっており、父もすっかり埃で汚れている。ソファは破れ、テーブルは盾の如く立てられたままだ。ひび割れた床のタイル。へこんだ壁。部屋は、何もかもが滅茶苦茶だった。
それらは全て、連邦捜査官の来訪により引き起こされた。
「いや……」
俺がシャルを保護しようと考えたことが、この状況を招いたのだ。
そうであるのだとしたら。ヒトならざる存在であるシャルの扱いに困り、この都市に連れて帰ったことが間違いだったのだろうか。
あるいは、棺の中で深く眠っていたシャル・ラストテイルを、そのまま殺していればよかったというのだろうか。
俺はシャルの腕を取って、走り出していた。
表は、さすがに見張られているだろう。裏口から出た。ワイズマンズ・シーサイドスクエアの暗い路地裏が、今は有難い。
「とはいえ、どうする」
「逃げましょう」シャルが言った。「宇宙に」
「……まあ、そうなるか」
だが、ここから港までは遠い。
シャルが不意に俺の手を振り払った。
「どうした」
「では、急ぎましょうか」
「あ、ああ? そうだな」
何だ、このやり取りは、と首を傾げた瞬間、俺はシャルに足払いされていた。
視界がほぼ半回転する。
「は?」
そして気付くと、俺は、横抱きに抱え上げられていた。シャルに。
力の尾を使っているのだろう。不思議と、落とされそうだという不安感は無い。
「舌を噛まないでくださいね」
「何をするつもりだ、お前は」
少女の金の瞳が、俺を見下ろしていた。その後ろに、星海を背景に黒いビルが浮かび上がっている。その壁面からガシャンと音がして、何かが弾けた。
「……来たぞ、シャル!」
その言葉で、すっと滑るように横に避ける。
先ほどまで俺たちがいた場所に、黒い塊が落ちて来た。タイルが砕ける。
ア・スモゥだ。そしてその肩には、エスリが座っていた。
俺たちは、そのまま見合っていた。
「……滑稽ですね」ぼそりと、エスリは呟いた。明らかに俺を見ていた。
「何だと、お前」
「貴方も、我々と同じですよ」
彼女の目には、犯罪者を捕まえよう、みたいな色は無かった。
哀れだとか、そういう心情がありありと浮かんでいるようだった。
その手にあるハンド・レーザーウェポンが、ゆっくりとこちらを向いた。
「跳びます!」
シャルが叫んだ。その瞬間、俺は、俺たちはワイズマンズ・シーサイドスクエアの空に投げ出されていた。飛んでいると言ってもいい。いや、跳躍と言うべきか。
ともかく、大気がうるさいくらいに耳元で荒んでいた。
「……追っては、来ないみたいですね」
「真似できるものなのか」
俺たちは、ゴースト・タウンを俯瞰する身にあった。
これを生身の人間に?
「分からないですけど」と彼女が呟いた。「彼も、血統加速者かもしれません。彼の拳は明らかに重かったですし」
確かに、そのような節はあった。謎の頑強さは、レーザーバレットを受け止めることから、裏月酒店の最上階からの着地まで、ハッキリと示されていた。それを血統加速者の何らかの特質によるものだと仮定した場合、俺たちを追って跳躍できる可能性は何パーセントあったのだろう。
「……」
「全く的外れなのかもしれませんけど」
俺は流れていく景色を見ながら、そうなんだろう、と思った。彼女が思うなら。
次に、そうだとして、と考えた。血統加速者の連邦捜査官がいる。
それは、血統加速者の力を連邦が利用しているということだ。
そんな話は聞いたことがない。
脳裏の誰かが警告する。一介のセクストンに過ぎない俺が、連邦の何を知っているのだと。俺は描きかけた邪推を掻き消して、あとはされるがままになった。
一度の跳躍で港までは辿り着けないので、俺たちはもう既に何度か弾んでいた。
全く苦に感じないのは、シャルが慎重に力場を操っているからだろう。
途端に手持ち無沙汰となり、その顔を眺めてみた。
以前に聞いたことがあるが、力の尾という念動は、野放図的にパワーを引き出すことよりも、精密に制御する方が大変なのだと言っていた。星海の下の彼女の顔は、眉を顰めて凛々しく歪んでいる。
彼女はもう、棺で目覚めた頃のままではないのかもしれない。
「……あの、そう見られると、集中力が乱れます」
「すまん」
10.
都市の出入口たる宇宙港は、ワイズマンズ・シーサイドスクエアの中で最も活発な施設だった。ゴースト・タウンじみた都市の様子とは裏腹に、多数の宇宙船が普段からそこを利用している形跡がある。それは、この天蓋型宇宙都市の維持資金を稼ぐための選択肢に出稼ぎというものがあるからだろう。あるいは、資材の搬入である。
シャルを連れて、運送業者側の通用口から港に入る。シーラカンスは輸送船の一種と言えるので、正当な入り方と言えるだろう。まあ、俺が運ぶのは棺だが。
いずれにせよ宇宙港の宇宙港の構造と、俺たちの進路は単純だ。このままターミナルビルを抜けて発着場に進入し、そこにあるシーラカンスに乗り込む必要がある。
だが、シーラカンスの前には、連邦捜査官たちが詰めていた。
それはそうだ。
「……見張ってますね」
「そうだな」
「艦まで着いたとして……かもしれませんけど」
彼女がそう言った理由は、よく分かった。物陰に隠れながらでも、はっきりとその理由は見えた。連邦の艦が、その巨体で離着陸用ゲートをブロックしている。これでは、宙に逃げることはできないだろう。
俺はハンド・レーザーウェポンを抜いて、残弾を見た。
「……それでも行きますか?」
「それでも、だ」
連邦捜査官は三人いた。ア・スモゥのように無茶をしてくることはなさそうだ。油断ならない雰囲気もない。有り体に言えば弛緩しており、エスリ・シアンサスのような真剣さがなかった。少なくとも彼女の部下には見えない。一人を撃って無効化する。もう一人は、力の尾が吹き飛ばしていた。
異変に気付いた三人目が武器を構える。ライフル型だ。
銃口がこちらに向く。シャルの方じゃなくて幸いというべきか。
力の尾でレーザーバレットが防げるかというと、そうもいかない。
力の尾は力場であって、物質的な特性はない。実弾ならば防げるが、レーザーバレットは防げないのだ。できるとしたら、マイクロブラックホールレベルの力場を生成し、空間ごと光弾の軌道を歪曲する方法だけだ。
だが、血統加速者であっても、できる事とできないことがある。つまるところ、彼女の出力では、レーザーウェポンを防ぐことはできない。
身を盾にする。不運にも、光弾は装甲の間を抜けて、左肘を僅かに焼く。
だが、二発目は来なかった。
シャルが打ち倒したからだ。
「大丈夫ですか?」
「…………俺のセリフだが」
「私は後ろにいただけですから」
「違う。力を使いすぎじゃないのかってことだ」
彼女は言われてから、ニコリと笑んだ。
「それこそ大丈夫です。普段から余分に飲んでいますし」
「お前……、……まあいい」
とりあえず、平気ならいい。だが、溜息はついた。
「とはいえ、さすがに宇宙船サイズのものは」
「だろうな」俺は頷いた。「コバンザメを使おう」
今もシーラカンスの船底にくっついているソレに、シャルはなるほどと頷いた。
コバンザメの逆正三角錐の頭には、船底のポートに接続するためのジョイントと乗降用のハッチが備わっている。これにより、艦の外部に連結した状態で運搬・必要に応じて稼働できる仕組みだ。船内に格納スペースを設けなくても配備可能な汎用船外作業用重機だとして、小型輸送艦の類では定番なのである。
コバンザメのサイズは全高五メートルほど。シーラカンス自体のサイズとは比べるべくもない。ブロックを抜けることができるだろう。
シーラカンスに乗り込み、コバンザメの搭乗ポートに向かう。
その途中で、防護外骨格を格納した。
「ヘルメット、どうします?」
「要らん」コバンザメの気密性は十分安全とは言えないが、二人で乗り込もうという時には、邪魔にしかならないだろうからだ。
「言っておくが、狭いからな」
「まあ……そう……ですよね」
床のハッチを開く。
コバンザメは船底にくっつくようになっているので、梯子を降りる格��だ。
今はワイズマンズ・シーサイドスクエアの重力下だから関係はないが、艦の装甲内には、艦載重力機関による疑似重力域の境界がある。宇宙空間では、そこを行き来する際に重力を感じることができた。例えて言えば、プールで水面に出たり入ったりするような感覚だ。だから梯子を降りる……つまりコバンザメに乗る……のは楽だが、梯子を上がる……つまりコバンザメを降りる……のは、しんどくなる。
「……よし、いいぞ」
まず俺が座り、そこへシャルが降りて来る。脚の間に座らせる形で考えていたが、すぐにその計画は修正することになった。膝の上に座ってもらうしかない。二人乗りが想定されていない、狭いコクピットの中だ。スペースはギリギリだった。
「どこかに掴まってくれ」
「どこかって、どこにですか?」
「とりあえず、変なところを押したり引いたりはしないでくれ」
「それは、難しい注文ですね」シャルはそう言いながら、狭い機内で器用に身体を反転させた。そうしてそのまま、ぎゅっと俺に抱きついてきた。柔らかい肢体が、先ほどまでよりも克明に感じられる。
「……、……何をしているんだ……お前は」
「論理的に考えて、これが一番安全ではないですか?」
そう、かもしれない。
コバンザメの内部には様々なコンソールが並んでいて、どこを触れても何かを操作してしまいそうだった。論理的に考えて、触れる場所の選択肢はそう多くない。
「……このまま出発するからな?」
どうぞ、と彼女は言った。
「システム起動」
コンソールを小突く。
機体コンディションチェック、エネルギー残量チェック、ハッチ閉鎖、気密確認、分離準備。一つ一つ確認していると、不思議と落ち着いてきた。
いつもと何ら変わらない。
腕の中のシャルも、口を挟まず、邪魔をすることもなかった。
狭いコクピットの前面は、メインモニタになっている。
船底は床面より下に位置するから、ここからは港の下部構造が見えた。
「メインモニタよし」
それから、両手をコントロール・スロットルに置いてみた。
操縦には問題なさそうだ。
問題は、三次元レーダーモニタが使えないことだ。さすがにシャルを抱える形になっている現状では、アームを動かして見える位置に固定しておくというのも難しい。目視で何とかするしかないだろう。
「分離するぞ」
呟きながら、指差し、ワンテンポ置いてからトグルスイッチを上げる。
ガクンと、重力に引かれてコバンザメが落ち始めた。耳元で、シャルが息を吸う音が聞こえた。
スラスタを噴かす。
重力と推力が均衡する。
「さっさと出よう」
目論見通り、コバンザメの小さい機体ならば、連邦艦の進路妨害は何の障害にもならなかった。だが、何かしようとしていることはバレたらしい。
メインモニタの左隅で、同系の汎用船外作業用重機のシルエットが動き出した。
連邦捜査局のそれだから、対重機用戦闘機と言うべきかもしれない。その腕には大口径のレーザー・キャノンが装着されている。
もっと言えば、その腕の大口径のレーザー・カノンはこちらに向いており、その銃口は既に瞬いていた。
「う、おお!?」
メインモニタが青く輝く。即座に輝度補正が掛かるが、何も見えない。それから、強烈な横Gが掛かっている。どうやら、左に大きく移動しているらしい。被弾したわけではない。その証拠に、俺はまだ生きているし、シャルの熱も感じている。
一瞬して、揺さぶられるような衝撃が全身を貫いた。衝撃アラート。機体コンディションの左半分が赤い。何が起こった?
考える前に、脳裏に閃きが起こった。左舷スラスタだ。
どうも調子が悪いと思っていたところだった。このタイミングで、ダメになったらしい。それで、バランスが崩れて左に滑ったのだ。いや、ダメになったお陰で、銃撃には当たらなかったと捉えるべきかもしれない。悪運だ。
だが、左舷スラスタが使えない状態で、キャノンを装備した戦闘機から逃げおおせることができるかと聞かれると、それは疑問だった。
「……大丈夫ですか?」
「どうも、駄目そうだ」
メインモニタが復活した。目の前に、戦闘機が近づいていた。
「貴方には、私がいるではないですか」
お前は、勝利の女神か何かなのか?
俺が問うと、彼女は笑った。
「私は、シーラカンスのクルーです」
力の尾が、取りつこうと近づいてきた戦闘機を薙ぎ払う。
そいつは、反射的にスラスタの出力を上げるが、それはわずかな抵抗だった。
彼女の力場には、物理的な隔たりも意味をなさない。それは彼女の尾骶骨の延長上から伸び、自由自在に動く第三のカイナだった。出し入れ自在かつ、最長で十メートルに及ぶ、純粋なる力の尾である。
それが、シャル・ラストテイルの異能だった。大型の宇宙船をどうこうはできなくとも、コバンザメと同程度のサイズならば、排除できうる。
「クルーとして迎えて、良かったでしょう」
「そう……らしいな」
俺は苦笑して、コントロール・スロットルを握り直した。
「このまま港を出よう。手伝ってくれるか」
「ええ、もちろん」
11.
港を脱出した勢いで、月面を行く当てもなく、進む。
だが、それに限界があることは明らかだった。汎用船外作業用重機であるコバンザメには、宇宙空間を長距離航行できる能力はない。空気も燃料も数日は持つが、それだけだ。
「これから……どうするかな」
「もし行けるなら、月の表に行ってみたいです」
彼女は言った。
幸い、追手はない。今の時点では、と悲観的な補足をしておくべきだろうか。
「分かった」
左舷スラスタは沈黙したままだ。
だが、急がないなら、それを補って進むことはできる。
シャルの尾を借りる必要もない。
「行くか」
「はい」
逃亡の終わりは、すぐそこに迫っているはずだった。
その終着が、地球を臨む丘なら、それもいいのかもしれない。
月の裏で生まれた俺には、地球への帰属意識なんて無いし、シャルにだって、そんなものはないのだろうけど。それでも。
やがて、白い大地と黒い星海だけの世界に、青い星が現れた。
「……」
随分と久しぶりに、しっかりと地球を見た気がした。
「なんで、こちら側に都市を作らなかったんでしょう」
もし、そうしていたら、いつでもこの美しい星を眺めることができる都市になったのに、と彼女は言った。
そうかもしれない。もし月の都が、地球側にあったら。
ワイズマンズ・シーサイドスクエアの空には、青い星���浮かんでいただろう。
「地球人の月への興味は、美的なものに留まっていたんだろう」
「美的、ですか」
「夜空に浮かぶ月が綺麗なままであることは、地球人にとって一番重要だったんだ」
「地球人っていうのは、ロマンチシストなんですか?」
「俺は、現実的だったんだろうと思っている。綺麗な景色に意味を見出すというのは、一見、ロマンに見えるかもしれない。だが、綺麗な海を守ろう、綺麗な川を守ろう、綺麗な町にしましょう……宇宙開拓前時代の地球では、そういったスローガンの下、環境問題に取り組んでいたという。これは、ロマンだと思うか?」
「……いえ」
「対象への美意識を意識させるというのは、最も基本的な環境保護施策だ」
だから、ワイズマンズ・シーサイドスクエアは月の裏にある。
月の表では大規模開発をしない。それが、宇宙開拓時代に入るに先立って連邦が決めたルールだった。地球の総意だったのだ。
実際には、月は巨大だ。仮にワイズマンズ・シーサイドスクエアが表にあったとしても、地球から見れば、ひとかけらの黒い点にも見えないことだろう。しかし、一を許せば、それはいずれ千になり、億にもなるかもしれない。地球人には、地球でそれを証明してきた歴史があった。空き缶一つで直ちには環境が破壊されないからこそ、そこを意識することには意味がある。
「……詳しいですね」
シャルが俺を見ていた。その表情には見覚えがある。別に、地球生まれというわけでもないくせに、という顔だ。
「生まれがどうとかではない」
「じゃあ、なんです?」
「父の影響だ」
父のする、地球の話が好きだった。
もっと言えば、海の話だ。地球の生命は海から生まれ、やがて生命は陸上を支配し、宙を目指し、ついには月に根差した。そんな、壮大な生命と人類の物語を聞くのが好きだった。
「そういう、気の利いたお話しをするタイプの方だったんですね」とシャルは言った。
「はは」
彼女にとって、父は気難しい人間に見えたかもしれない。そもそも父は、あまり彼女と顔を合わせないようにしていたみたいだった。
シャルを可愛がっていたのは、母の方だった。
まるで娘が出来たみたいだと喜んでいたのを覚えている。そうして短い期間で、人形のようだったシャルを随分と表情豊かなヒトにしてみせたのだから感心する。そして、そんな母の様子を見ながら、父は深すぎる情を案じていたのだろうか。
父が、彼女は危険な存在だと言い、縁を切れと言ったことを思い出した。そうしないのなら、俺との縁を切るとすら言ってみせた。
それでも、仲が悪かったというわけではない。良かったはずだ。
「……ただ、意見が合わないだけだ」俺は言った。「昔からそうだ。俺がセクストンになる前、ワイズマンズ・シーサイドスクエアの将来について二人で話していた時もそうだった。でも議論での対立は、決して仲の良し悪しとは関係ないだろう?」
「……それは、希望ですか?」
「そうかもしれない」
だが的外れとも思わなかった。土壇場で銃を抜いたからだ。
父は、俺を連邦に突き出すことも、静観することもしなかった。そうすることもできたはずだ。事実、そうすると思っていた。
でも、抵抗を選んだのだ。
議論の上では、俺たちは対立していた。父はシャルのことを危険視していた。俺と同じように、違法な情報収集手段を活用したかもしれない。父からすれば、自分や母を守るのに支障がない限りで、俺を守り、俺を守るのに支障がない範疇ならば、他人に手を貸してもいいとするのは当然の順位付けだ。
意固地になっているのは俺の方なのだろうか、と、ふと思った。
じゃあ、シャルを見捨てれば良かったのか?
それも甚だ馬鹿らしい話だ。
最初から確固とした理由があって彼女を助けたわけではない。敢えて言うなら、放り出すことを選ぶのには不快感があったからだ。そこには意外と同情も憐憫もなく、俺の考えの芯には、いつも俺自身がどう思うかが根差している。
それは、そんなにダメなことなのだろうか。大したワケもなく人助けしてはならないという理由で、見捨てることを選ぶべきだと言うのなら。
これからがあれば、の話だが……俺は、これからも偽善だと言われるような行為をするだろう。コバンザメの狭い筒状のコクピットの中で、そう思った。
「暑くないか?」俺は言った。
「そ……うですね。空調、強くできないんですか?」
「やろうと思えばできるが、それだけバッテリーを食う」
端的に返すと、沈黙があってから、彼女は小さく言った。
「それは、よくないですね」
シャルも、終わりを理解しているのだろう。それが近づいていることも、それを早めることをしても、しんどいだけだとも。
空気も燃料も有限だし、コバンザメは故障しており、ワイズマンズ・シーサイドスクエアに残していった父や母や、裏月酒店の皆だって連邦に拘束されただろうし、俺たちが月の表に来ていることも、もう明らかになっているだろう。
だから、俺たちの時間は、あと僅かしかないだろうと思う。
「次は、どうする?」と俺は聞いていた。
「次……ですか?」
「やりたいことはないのか?」
しばし、沈黙に包まれた。それから、遠慮がちに声がした。
「最後に……貴方の、ダズンの血が飲みたいです」
「そんなことか」
思えば、彼女はここまで何度も力の尾を行使していた。
スーツの首元を開けてやる。
シャルも、いつも通り、するりとスーツを脱ぐ。狭い機内の中、メインモニタいっぱいに広がる青い星を背景にして、彼女は白い肌を晒していた。
窮屈そうに腰の辺りまでスーツを下ろして、綺麗な裸体を晒す。
「ダズン」
唇が近づいてくる。首元にしっとりとした感触が触れた。
そのまま抱き合うようにして、俺たちは密着していた。隔てるものはなく、肢体の柔らかさがダイレクトに伝わってくる。
じくりとした痛みが首に広がった。牙が首元を小さく穿つ感触だ。
それから、こくんと、嚥下する音がコクピットに響いた気がした。
「いっそ、全部飲んだっていいんだ」
彼女が弾かれたように顔を離した。
唇の端からつうと血が垂れて、酷く苦しそうな顔で、俺を睨んでいた。
「そんなこと、私は望んでいません」
「……そうだな」
「本当に分かってますか?」彼女が詰め寄ってきた。「私が何を望んでいるか」
「多分、分かっていないんだろう」
俺が白状すると、彼女はそれほど気を悪くした様子もなく、しかし、あっさりと頷いた。気を悪くした様子もないというのは、希望的観測かもしれないが。
「私が、なんで、こうして脱ぐのかも?」
「分かっていない」
分かっていないのだ。
以前からずっと、俺はただシャルの裸身を眺めていたわけではない。
予想してきた。そして、自分で、その予想が嘘くさいとも気づいていた。
普段から一緒にいたら半人半異星種であることを忘れられそうだから、肌を見せているのだなんて、酷い、こじつけだ。
それと伝える為だけなら、もっと相応しい手段があり、脱ぐ必要はない。
そもそも俺は、常から彼女がそうだと感じているのだ。外見や、力の尾は、その認識に直接的に関係ない。そもそも食べるものが違う。それに付随する、生活様式が異なる。彼女の振る舞いは、やはり純粋な地球人とは異なる。
然るに、その問題をクリアできずして、彼女は人の輪の中に混ざることができない。
俺は常にそう思っていて──彼女も理解しているだろう。だから、わざわざ肌を見せる必要などなく、お互いが違うことは、お互いが一番分かっている。
「私は別に、ヒトの輪の中で隣人として生きたいなんて、思ってないんです」彼女は自分に言い聞かせるようだった。それから、俺に伝えるよう、声を大きくした。「ただ、貴方と一緒が良いんです」
彼女はそう言った。
言われながら、俺は今、彼女にとても人間を感じている。
そのことに気付いた。
「……そうか」と、動揺から声が揺れないように努める。
「俺のことが好きだって言いたいのか?」
「そう……なのかもしれませんね」
そのような煮えきらない返事にさえ、生々しさがあり、つまり、血統加速者だとか、半分は宇宙人なのだとか、問題はそういうことではないのだった。
そういう思想に傾倒して、彼女の感情から逃げていたのは俺自身だ。
目の前にいる女性が、ずっと俺の情欲を引き出そうとしていたのだと気付いた。
今になって。
「ダズンは、どう思ってますか? 私のこと」
どうだろう。
俺は、ついに戸惑いを隠そうとも思えず、逡巡していた。
口を半端に開いて言葉を見失った俺を、シャルは真っ直ぐに見つめてくる。彼女は意外にも微笑を浮かべており、その身は青い地球を背負っていた。
指先に、何かが触れる。彼女の手だ。指先が絡み合い、その美しすぎる貌は間近に迫って来た。
「……どう、なんですか?」
彼女の掠れるような声が脳に染み、痺れるような錯覚を覚えた。
そうだな。
結局のところ、俺は彼女に情を持っていると思う。だが、それが友情なのか、愛情なのか、あるいは色情なのかというところを断ずるには、至れなかった。
単純な話ではなく、それは、渦巻いている。
混ざり合った青なのだ。
だが、あえて遠くからそれを眺めるとするならば。
絡み合った指先に力を入れると、彼女はそっと瞼を閉じていた。
テラヒューマニティ・星海殉葬(了)
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