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#ビールとコーヒーの店
beercoffeeuchiyama · 1 year
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※ビールとコーヒーの専門店風の小さな店です。
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rock-the-baby · 6 days
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【小説:2024年GWの貧困JAPAN】
2024年のGW、衰退国家日本は通貨危機に陥り、円は数年で40%も下落していた。
かつてあれだけハワイ旅行が流行った繁栄国家は急速に衰退し、貧しく海外に行けない国民ばかりになっていた。
貧乏な白痴大衆を主な視聴者層にするテレビ局はこぞって、「日本人はハワイに行って自炊生活をしています!ハワイへの旅行客は貧乏旅行をみんなしています!」と報道していた。
「ハワイに行っても楽しくないんだ! 俺は家で遊んでるけど幸せなんだ!俺は勝利している!」と国民は精神的勝利をし、「すっぱいぶどう」を見せるテレビ局と、それをみて満足に浸る視聴者の相互補完関係は今日も保たれていた。
東京で36歳になったたかしはまだ結婚をしておらず、GWの暇を持て余していた。
海外旅行に誘う相手もいないわけではないが、友人は次々結婚していき遊ぶ人間も減り、今年は円安であまりにも高いので、趣味の一人海外旅行も行かずに、特にすることがない。
銀座や新宿、渋谷にふらっと出かけていくと、外国人観光客で店がごった返し、次から次へと商品を買っていくのをみる。
かつて白人のみ、そして次に金持ちの中国人ばかりだった観光客。
いよいよ貧しくなり果てたJAPANでは様変わりし、一体どこの国から来たのかわからない国の人々ばかりになっていて、彼らの国籍は全くわからない。
渋谷の道端で缶ビールを飲む連中に、横一列で歩いてくる人々。時折悪態をついて見下してくるような態度を取る外国人。
いよいよ富裕層だけではなく中産階級でも来られるようになった国、JAPAN。
かつて日本人が東南アジアなどにいって現地の人々を下に見て、それが態度に出ていたように、彼らにマナーも期待することはできない。
好きだった海鮮の店も外国人向け商品ばかりになり疎外感を感じる。
今や海鮮丼が3000円4000円で、もう自分では食べられない。
店の中では外国人らが「What a price! Delicious!(マジで安すぎ!うまい!)」とガツガツ食べている。
店員も外国人ばかりになり、オーナーも経営者もおそらく外国人になったのだろう。
一体自分がどこの国にいるのかわからなくなり、日本に金が落ちるのかもわからない。
疲れ切って自宅に帰り、仕方なく冷凍食品を温めて食べる。
誰かを誘って温泉旅行にでも行こうと予約サイトを開く。
一泊一人3万も出せばそこそこの宿は泊まれるだろうと思ったが、一泊5万10万は当たり前で、20万30万の宿も出てくる。
あらゆるサイトを確認したが同じで失望する。
そういえば先日大阪に出張に行ったときも会社の規定の宿予算で泊まることができなかった。
大阪の街で買い物に興じる大量の外国人たちをみて、一体なにが起きているのかを理解した。
両親にLINEをして、帰省すると伝える。
東京駅に行くと、大きなスーツケースを抱えた外国人でごった返している。
駅の広告には「Uber Eatsで美味しい食事を頼みましょう」とか、「Netflixでシティーハンターを独占配信」という広告がどこの壁にも画面にも出てきて、我が国資本の広告は藤原竜也のよくわからないSKyなんちゃらというIT製品の広告しか目立たない。
そんな自分も、Google Mapで乗り換え案内を検索し、手元にはiPhone、仕事の携帯はAndroid、東京駅まで来る途中はSpotifyで音楽を聞き、旅の写真はGoogle PhotoかiCloudに、旅行にブッキング・ドットコムやエクスペディアを使っており、新幹線に乗る前にスタバでコーヒーを買っている。
これらを使うたびに円が売られドルが買われ、円安を加速させる。
かつて世界中に自国の家電や半導体、車を輸出しまくって外貨を稼ぎ、世界トップの金持ち国家に君臨していたのは日本だと聞いても、にわかに信じがたい。
新幹線の改札に向かうが、特急券と乗車券が分かれるという極めて奇妙なシステムを理解できない外国人らが改札で混乱し、スマートEXの使い方すらわからないアナログ日本人もまた通れず混乱している。
自動改札なのに駅員が大量に配置されている風景は、毎年繁忙期の風物詩である。
東京駅で、新幹線のぞみ号に乗る。
弁当を買っていたら時間がなく、申し訳ないと思いながらもグリーン車に飛び乗って、自分の普通���車両を目指した。
東京駅を出る時に弁当を食べ始め、新横浜に到着する前に食べ終わりゴミを捨て、そこから静かに寝るのが常である。
運良くグリーン車の隣の車両だったのですぐ座席についたが、隣に座った大きな荷物を持った外国人らがどこに荷物を置けばよいのかわからず、立ち往生していた。
大型荷物置き場の予約もしていなさそうだが、荷物置き場が諸外国の鉄道と比べ極めて少ない我が国の新幹線に苦労するのは当たり前である。
無理やり荷棚に置いたりしようとしてはうまくいかず、今度は最後尾の座席の後ろのスペースを勝手に使ったりと右往左往し、あれこれと出入りが多くて自分も弁当を食べることが出来ない。
車両をよく見みると、他にも外国人が多く乗っている。
JAPAN RAIL PASSというJRが提供する格安乗り放題チケットがあるが、ひかりやこだましか乗ることが出来ない。あまりにも安すぎて日本人差別かと言われるほどだったので、こないだ値上げをした。
JAPAN RAIL PASSのおかげで多くの外国人は「ひかり・こだま」押し込まれて「のぞみ」には乗っていなかったのに、今日はやけに多い。
JAPAN RAIL PASSの値上げのせいか、それとも「円安でのぞみ安いからこれでいこうか」となったのか、それはわからない。
さっき通ったグリーン車も外国人だらけで、しかもインドかタイなのか、かつては想定もしていなかった国々の人がたくさん座っていた。
結局は「日本が安いから」たくさん乗っていることは間違いない。
デッキには、指定席を買わず自由席券でケチって乗ろうとしたのか、GWは全席指定なのを知らなかったのか、ずっと座り込んでたり立っている日本人がちらほらいる。
弁当を食べて飲み物を飲みたくとも、車内販売は先日終了した。
日本を代表する高速鉄道である東海道新幹線の車内販売すら、少子高齢化による人手不足には勝てない。
今やここで水一杯を調達することも出来ない。
東京からうっかり飲み物を持たず博多までのチケットを買ってしまったら悲惨だ。
三島を超えると車窓から、雪が多く残る5月の富士山が見える。
かつて日本国民に愛された「シンカンセンスゴイカタイアイス」こと、スジャータのアイスの販売もグリーン車に限られ、たかがアイスですら上級国民と下級国民で差をつけられる現実をひしひしと感じて辛い想いがこみ上げてくる。
そういえば、先日北陸新幹線でスノボに行った時も、グランクラスに乗っていくのは外国人、というかインド人ばかりだったのを思い出す。
格安SIMのギガ数が少ないのでケチケチと新幹線のWifiにつなごうとしたが、全く速度が出ないどころかろくにつながらず途中で諦める。
N700Sという新しい車両が導入され、一部車両ではWifiは2倍高速と言っているのに繋がらない。
隣の外国人もWifiと悪戦苦闘し繋がらず、話しかけられたが何か助けることもできず、お互い言葉は通じないが諦めた顔をしている。
本当に通信回線が用意されているのか疑問に思いながら眠りについた。
実家の最寄り駅(といっても車で時間もかかるが)につくと、老いた���親がプリウスで迎えに来ていた。
車窓風景は何年たっても変わらないが、よくみるとなじみの店が閉店し、空き家が増え、建物は残っていても人が少なく街がひっそりしているように感じる。
家に到着すると、田舎者らしく居間には大きなテレビがありニュースを流していて、母がそこでお茶を飲んでいる。
ニュースは「本日はこちらの地域に振り込め詐欺の電話がかかってきています」などと呼びかけ、その他にも「85歳の老人がコンビニに突入しまいました」とかいうニュースが流れ、その車がプリウスであると心の中で予想すると、やはり映像にプリウスが流れる。
「外国人の爆買いは凄かったなあ」と疲れ切ってソファに座ると、テーブルの上には新聞の折込チラシが置かれていて、そのチラシをパラパラとめくって父が「ワークマンが最近いいらしいぞ」とワークマンのチラシを渡してくる。
誰かのXの投稿で「日本人がワークマンが凄いだのなんだの言ってる間に、東南アジア人はパタゴニアを着てスキーをするようになりました」と見たのは、1年半前くらいだろうか。
あの時は「そんなことはない」と思っていたのに、迫りくる現実をひしひしと感じ、なんとも言えない悲壮感が漂ってくる。
テレビをぼーっと見ていると、夢グループの通販が始まり、誰が使うかわからないポータブルDVDプレーヤーが1万円で売られており、「やすぅ〜い!」とおばさんの歓声があがる。
「ねえ母さん、こんなの誰が買うの?」と母の方を見ると、居間のすみっこに夢グループと書かれた段ボールが置かれているのがちらりと見える。なにが入ってるのか怖くて開けられなかった。
ニュースを見ても老人向けの意見ばかり言うコメンテーターばかり、バラエティを見てもよく知らない低俗な安い芸人が飯を食ったり、ガハハとつまらない話でひな壇で笑い合うだけのものばかりしかない。
CMにはコンドロイチンとか腰痛、尿もれパッドだのといった広告ばかりが流れ、同じ国なので東京と田舎でここまで違うかと驚愕する。
ワークマンの折込チラシの横においてある新聞を開いてみる。
母がむかし「高級紙」と呼んでいた朝日新聞。
「天声人語というのがあったな」と昔を思い出していると、母がおもむろに「こんなのが最近は本屋さんにあるのよ」と「天声人語書き写しノート」という公式の謎ノートを差し出してくる。これが累計500万冊以上売れてるらしい。
発行部数が減り実質不動産屋となって食いつないでいる会社の政治思想機関紙が、今でもこうして高齢有権者に幅広く読まれている現実を知って、複雑な気持ちになる。
数年前、YouTubeの見すぎで陰謀論にハマり、ディープステートだロスチャイルドだと毎日言い続けていた父。
地元の友人も離れていった者も少なくはない。
そこでNetflixやAmazon Primeを契約しインストールしたiPadをプレゼントし、YouTubeとの接点を消したのが一昨年の年末であった。
陰謀論を唱えることは多少減ったものの、右翼韓国嫌いの父はNetflixは韓ドラばかりで嫌だと言うので、U-NEXTを契約して日本や中国のドラマも見れるようにしたのが去年の年末。
あれから4ヶ月経ったが、U-NEXTでは実は隠し機能でアダルト作品が見放題になったのを私は知らなかった。
案の定、自慢げにiPadを町内会に持っていった時にうっかり視聴中の熟女系アダルト作品が大音量で再生されてしまったそうで、なかなか停止の操作もできず、大きな恥をかいたという。
アダルトの世界も女優の高齢化が進んでいるというが、視聴者が高齢者が増えているのが理由なのだろうか。
元気にこんな騒動をしている親も将来介護が必要になると思うとつらい思いがある。
いつか家を処分するのを見越して、私がかつて着ていた服とか、使っていた本とかを処分していく。
私が寝泊まりしていたかつての子供部屋には、ショップチャンネルやQVCの箱が山積みされ、食べ物や健康グッズなどを買った形跡があり、母が浪費をしていないか心配になる。
戸棚からカセットテープやCD、MDが大量に出てくるが、カセットテープからMDへの進化には当時誰もが感動したのに、もう今や誰も使っていない。
ソニーのウォークマンに電池を入れて久々に再生してみるとまだ動くことに感動し、浜崎あゆみのSeasonsが流れ、当時の情景が思い浮かんでくる。
ケツメイシの「さくら」が流れてくると、自然に手に取ってしまった高校の卒業アルバムを開いた。
一緒に勉強や部活を頑張っていた彼らはいまどこでなにをやっているのだろうか。
音楽は記憶を蘇らせる道具だなと感心する。
優秀だった何人かの名前を検索して見ると、大企業で管理職についていたり、外科医となり手術をこなして人を救っていたり、田舎に残って地元のイベントを盛り上げていたり、名前が出てくると嬉しくなる。
「あいつらも頑張ってるんだな」と思うと、自分も腐らず頑張ろうと思えるのは、いつの時代も同じなのだろうか。
頑張って活躍してる彼らに連絡を取れたらと思っても、携帯メールが衰退しLINEなどが勃興した今、連絡先は断絶している。
高校時代や大学時代のメアドに連絡してもきっと届かないだろうと思うと、技術の進化と人間関係の継続性については本当に進化をしているのだろうか、と考える。
そうこうしているうちに夕食の時間になった。
久々の帰省で張り切って高い肉を買ってきたのだろう、久々のステーキだった。
彼らはもう年金暮らしだが、お金はあるのだろうか。
「こんな良い食材わざわざ買ってこなくてもいいのに」
そう言っても、
「いやいや、たいしたもんじゃないよ」
と返す父と母。
陰謀論にはまろうが、怪しい通販にハマろうが、子を想う親の心は消えていないことに少し安心する。
「同級生の春奈ちゃん、二人目の子供産んだって」
「成績良かった大介くんは、トヨタで働いてるんですって」
「栄町の美奈子ちゃん、不妊治療でやっと1人目生まれたらしいわよ、よかったわね」
どれも本人たちに直接聞いた話でもなんでもない。
田舎人たちは、ITもクラウドもキャッシュレスも遅れているはずなのに、都会人よりも他人の個人情報を細かく早く把握しているのはなぜだろう。
自分は、同級生たちにどんな情報が伝わっているのだろうか。
「なあ、たかしはいい人はおらんのか?」
ビールで酔った父からそう言われても、
「いや、特に」
としか返すことも出来ず、美味しいステーキのはずが味が落ちていく。
なんとも言えない雰囲気になるが、
「つらいことあったら、いつでも帰ってこいよ」
と父が言う。
それから両親とはたいして多くを語り合うことはなく、休みも最終日を迎えた。
翌日、東京へ帰るバス停に両親が送ってくれた。
同じように、都会へ帰っていく若者たちが何人かバスを待っている。
バス停のプレートもずいぶん劣化し錆びてきている。
地面のアスファルトも割れが目立つ。
「つらいことがあったら、いつでも帰ってこいよ」
父がまた同じことを言う。
バスに乗り、車窓から両親を見る。少しさびしそうな顔をして、前より小さくなったような気がした。
バス停のアスファルトの割れ目からは、たんぽぽが咲いているのが見えた。
そのたんぽぽが、妙に力強く、たくましく見えた。
バスが発車すると、どんどん小さくなる両親。
両親も私も、お互いが見えなくなるまで、ずっとずっとお互いを見つめていた。
—終---
https://x.com/japantank/status/1786595831841509692?s=12&t=2udZ4HodM8nXVRmb1FbVUA
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oka-akina · 5 months
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1123-1129
1123 宇都宮の正嗣の餃子。フライパンをあたためてサラダ油とごま油を多めに引く。大さじ1ずつくらい。凍ったままの餃子を並べる。5人前の箱だと26センチのフライパンにぎっしり丸く並べられる(正嗣の餃子は小さいのでふたりで食べるなら5人前でちょうどいい)。そこに熱湯をまわしかけ、餃子が半分浸かるくらいにして強火で焼く。ふたをして5,6分。作り方の紙には「絶対に途中で弱火にしないでください」と書いてあって、絶対にって言われるの面白いなと思う。他人に絶対を求めることも求められることもそうそうない。水気が飛んで焼き目がついたらできあがり。 皮がパリッとしていて、具は野菜が多め。生姜がきいている。いたってシンプルなのになんでこんなに美味しいんだろう。冗談抜きに世界で一番美味しい餃子だと思っている。前に「水ギョーザとの交接」という小説を書いたのでいろんな人が餃子を食べに連れて行ってくれるんだけど、申し訳ないけどどこの餃子よりも正嗣の餃子が美味しい。本当に一番美味しい。 あとこの冷凍のは、家で焼いてもちゃんと美味しいのがすごいと思う。わたしの焼き方が上手いとかでもなく、紙に書いてあるとおりにやるだけでたぶん誰が焼いてもこうなる。ほかの冷凍餃子だと皮が破けたり焦げついたりけっこう失敗するんだけど、正嗣のは毎回パリッと焼ける。 正嗣のお店には「餃子専門店なのでライスやビールはありません」と書いてあってひたすら餃子だけを食べるストロングスタイルの店なんだけど、FCの駒生店のみライスがある。ので、宇都宮に住んでいたころはよく駒生店に行っていた。
1124 どうにも調子がよくない。きのうは同人誌の通販で本を入れまちがえて送ってしまったようで、一冊入ってませんでしたよとメールが届いた。ああついにやってしまったと思った。あわてて追加で送ったけどいつもできていることができなかった自分がショックで、きのうはそれを日記に書けなかった(それで餃子のことを書いた気がする)。 こういうメール送るのしぬほどめんどくさいよな…ほんとに申し訳ない。やっぱ疲れてんのかな。そしてついにやってしまったと思ったけど、もしかしたらこれまでもまちがえたことはあったのかもしれなくて、でもしぬほどめんどくさくて言い出せなかった人もいたかもしれないよな…と詮無いことも考えた。 えもとLINEで通話した。わたしのようすが明らかにおかしいのだろう、ちょっと休んだ方がいいよと言ってくれた。同時に「でも休んだ方がいいって言われるとなんかムッとすることはあるよね…」とも言ってくれたので、だめなときの気持ちがわかる人は優しいよな…と思った。だめなときほど焦ってしまう。送ってくれたナポリの男たちの動画を見た。
ここには書かない方がいいような気もするんだけど、まあこれは日記なので書くんだけど、ZINEフェス長野、noteの告知には出展者30人程度を予定って書いてあるんだけど開催前々日で集まっているのは10人(10組)っぽい。これって10人だけなんですかと軽い感じで出展者用のLINEグループでたずねてみたら、2日経って主催さんから「そうなんです…」と返事が返ってきた。こじんまりしてるのはそれはそれでいいと思うんだけど、お客さんから入場料300円とることになっているイベントで出展者10組だとちょっときびしくねえか…と思った。今からでも入場料無料にできたらいいんだけど。 わたしはこういうときすごく疑り深くなってしまうし性格がとても意地悪なので、もしかしたら主催さんも損切りを始めてるのかなーとか思ってしまった。ZINEフェスのtwitterアカウント、来年の吉祥寺回に関するリツイートはしてるけど長野はスルーしてるし。えーっどうしよう。遠出したい、ともかく電車に長く乗って遠くに移動したい…という気持ちで申し込んだから本をたくさん売ろうとは思ってないんだけど、やっぱりハラハラはする。 とりあえずペーパーを作る。だいたいおすすめみたいな本を一日一冊並べた読書カレンダー。そして文フリで使った優人さんのポスターをスチレンボードに貼ってみたらいい感じのパネルになった。これを文フリでやれって感じ。やることが2週間遅い。長野に持って行こうかなと思って作ったけど初めて行く場所でこれは目立ちすぎるし荷物になるよな…。
1125 明日ほんとに長野行くのかよ〜と思いつつゴルフの練習。ゴルフは小説の活動とあんまり関係なくやっている。こういうルーティンみたいなものがあるのはちょっといいかもなと思う。ゴルフ自体は、男!女!というスポーツでけっこうきついけど。 土曜だけどパートナーは在宅仕事で、仕事の前に肉を食べて元気を出したい…と言いお昼はブロンコビリーへ。いや食後ぜったい眠くなって仕事やらないだろ〜。と言ってみて、あっ完全にフリをやっちゃったなと思った。家に帰るなりちょっと食休みと言って布団に潜ってしまった。わたしは午後出かける用事があって、帰ってきたら同じ姿勢のまま寝てるパターンだな…と思ったし言った。言っちゃったから本当にそれをなぞっちゃいそう。フリとボケみたいな。悪いことしたなと思った。
渋谷ハチ公前のデモに参加。ガザの犠牲者の名前が読み上げられていく。一人一つ赤い涙を描いていく。名前はぜんぜん読み終わらない。名前と一緒に年齢も読み上げられる。ゼロ歳の名前が続き胸が苦しくなる。肌寒い日だった。通りすがりの人も参加しているように見えた。描��というアクションによって参加しやすい空気があったように思う。 小さな男の子が「Free Free Palestine!」と声を上げ、近くにいた大人たちもあとに続いてコールになった。男の子の(たぶん)お父さんは隣にいて横断幕を持っていた。自分が叫ぶと大人も叫ぶから男の子はちょっと楽しそうで、和やかな、けれども力強い時間だったと思う。デモのハッシュタグを検索したら西川火尖さんと冬野くじさん(きさめさん)の名前が見えて、自分が(一方的にでも)知っている作家の名前が見えるとなんだかほっとするなと思った。なのでデモのようすをツイートした。このあいだとぜんぜんちがう気持ちになっている。
渋谷◯◯書店の棚の補充。『顔���ち、犬たち』など持って行った。久しぶりにのぞいたら思ったより本が売れていてわかりやすくうれしい気持ちになった。これもこないだと言ってることがちがうと思う。自分は現金だと思う。 明日のコピー本とペーパーの印刷でキンコーズへ。キンコーズのコピー機ってなんか難しいというか意地悪というか、いつもうまく扱えない。まあでもできたものはなかなかよかった。
帰ってきたらパートナーはやっぱり昼寝していて、いやでもやらなきゃだよな〜とかなんとか唸ってなんとか起きた。自分を見ているようだと思った。わたしも在宅のときってだいたいこう。 遅めの夕飯。トマトとじゃがいもとツナのパスタを作った。にんにくと玉ねぎのみじんぎりを炒め、じゃがいもとツナとホールトマトを入れて煮る。ほうれん草もちょっと入れた。かなりじょうずにできて自分で自分にびっくりした。なんか疲れていたので明日の準備も夕食の後片付けもせず寝た。
1126 ZINEフェス長野。暗いうちに家を出た。といっても朝6時の電車なのでぜんぜん始発とかではない。朝が来るのが遅くなった。空気がきんと冷えている。冬だなと思う。夜勤明けっぽい人やこれから仕事に向かう感じの人、朝まで飲んでいたっぽい人、大きなスーツケースを引いた人…。案外駅は人が多くて、みんな冬っぽい格好をしていた。遠出の気持ちが高まってワクワクした。優人さんのデカパネルは結局持って来た。ものすごく雑に梱包したけど、一回使ったポスターだからまあいいかと思った。でかいけど軽いし。リュック、トートバッグ、パネル。さほど本は持っていかないので身軽に荷造りできた。 電車で寝ていたらすっかり明るくなっていて、立川からあずさに乗り換え。寝てたからだと思うけどあまりに寒くてタイツを買った。あずさのトイレで履いた。 寒くてやけに腹も減っていた。ツナおにぎりと焼きそばパンとスコーンを買って食べた。あったかいミルクティーとコーヒーも。食べすぎだと思ったけどほんとに寒かったのでしょうがない。スコーン、かりっとしてふわっとしていてすごくおいしかった。駅のポップアップみたいなところでパッと買ったけどちゃんとお店の名前見ておけばよかったな…。津島佑子『笑いオオカミ』を読みながらうとうとした。松本に着いたのは10時前。息が白くて驚いた。山が近くて眺めのいい街。
イベントとか旅行とか楽しいことがたくさんあった日の日記ってうまく書けない。たぶんぜんぶ書こうとしちゃうからだと思う。結論からいうとすごくいい一日で、いいイベントだった。出展者は結局10組。それゆえの親密さがありのびのびしたイベントだった。 自分としては旅先の気安さもあったと思う。知っている人が誰もいない、初めて行く街の初めて参加するイベント。いつもより自由にふるまえた気がする。まったく知らない人、その場限りの人しかいない場所はあまり気をつかわない。リラックスして自分を開示できた気がする(とするとふだん自分が何をストレスに思っているのかがわかってくるな…)。 お客さんはけっこう来ていたように思うし、思ったより本も手に取ってもらえた。何よりお客さんとも参加者さんともたくさん会話ができてうれしかった。これ伝わるかわかんないんだけど、交流をしたい(人間関係をやりたい)わけではないんだけど、人と話はしたいんだよな…。 きのうまでの不安はどこへやら、じゃないな。この「開催前のもろもろに不安な要素がある」と「行ってみたら気さくでいいイベントだった」は表裏一体なんだなと思った。意外とか挽回とかではなくてこの雰囲気はこうでなくては出てこない。これについては別途イベントレポ的にまとめたいつもり。
どういうイベントになるか不安だったので、ネットプリントで印刷した「END WAR NOW」のプラカードを机に貼ることにした。あずさの中でふと思いついて、何かネプリないかなーとツイッターを検索した(戦争じゃなくて虐殺だと思うけど「STOP GENOCIDE」はネプリの期限が切れていた)。水色、ピンク、黄色。パンセクシャルフラッグのカラーだなと思った。 イベントの案内に政治的なことはだめって書いてあって、は?という気持ちがありつつ参加している。は?と思うならやめときゃいいんだけどなんだろう…。ダメって言われたら帰ったろと思って貼った。なんか試し行動みたいだ。 新しくてきれいな会場で、大きな窓から日が差し込んで明るかった。空も山もきれいで、ああ遠くに来たなあと思った。机は5台ずつ向かい合わせに置かれていて、机半分という話だったけど一人一台になった。奥行き60センチのでかい机。当然持ってきた布は大きさが足りないんだけどのびのび使えてよかった。いつになくちゃんと設営できた気がする。優人さんのデカパネルを机の前に立てかける。こういうのは文フリではできない。蹴���ばされそうだし「スペースからはみでる」に抵触すると思う。自由にふるまえている。 そう、自由にふるまえている。リラックスしている。プラカードを貼って、新刊のでかいパネルを置いて、いつもはイベントに置かないコピー本『小説を書くquuerのzine』も机に並べた。「陰気なクィアパーティー」用に作った、通販はしたくないコピー本。いろんな人ともう一回初めましてからやり直したいみたいな気持ちってあるよな…と思う。
主催さんいわく、想定より規模が小さくなってしまったので入場料は無料にし、事前決済の人には返金したとのこと。そして今日参加している人は吉祥寺のシェアカフェを一日無料で使ってOKにしますとのことで、えっラッキーと思ってしまった。ほんとにわたしは現金なのだと思う。 イベントは11時から16時まで。全部のブースをまわっていろいろ話をし、全部のブースで買い物した。べつに義理とかではなくて、人の話を聞くのって面白いから、気になるものがなにかしらいっこはあるものだと思う(こういうとき思想的に苦手だな、無理だなと思うものはもちろんあって、それはそっと避ける)。 ただこういう場で小説って難しいかもなーとは思った。これは何ですか、どういうものを作っているんですか、あなたは誰ですかみたいな自分のことを話す場だと、フィクションの世界にチューニングを合わせるのはしばしば難しい。気になるものがぜったいいっこはある、にはなりにくい面がある。まあぶらっと来たお客さんにとってはそうでもないかも。長くなりそうなのであとはイベントの記事で書きます。
1127 尻が痛い。きのう帰りの新幹線、『笑いオオカミ』の真似をしてデッキの床に座ってみたのがきっとよくなかった。冷たい床だった。たぶんまた痔が破裂するだろうなと思う。最近イベント終わるたびにこうだと思う。 『笑いオオカミ』を読んでいたら、自分はこう見えてけっこう大食いでカレーを12皿おかわりしたことがあったとしゃべるシーンがあって、ZINEフェスで買った日記の本に「かきあげが美味しすぎてごはんを5杯もおかわりした」というくだりがあり、どっちがどっちだっけと一瞬混ざった。 長い小説は当然ひと息では読みきれないので何日もかけてちょっとずつ読み進める。その間に読んだほかの文章や生活の中で見聞きしたものと混ざってどこからどこまでが小説だったかわかんなくなる。それがけっこう好きだし醍醐味だと思う。 どこからどこまでが小説だったかわかんなくなるというのは小説そのものにちゃんと集中していないようでうしろめたさはあるんだけど、なんというか、わたしは人格全部で小説をやっていたいんだよな…と思う。物語に振り回されてうわの空で仕事したり、夢中で読んで寝落ちたり、べつのことをしているときにふっと思い出したり、目の前の景色と小説の情景が混ざり合ったり。みたいなの。なので書評とか感想とかがあんまり上手じゃない。そして、上手な感想とそれを述べる人がちょっと怖く思えてしまうことさえある(これはやつあたりかもしれない)。
1128 痔が痛いし生理も来た。イベントが終わると本当に毎度こう。ヨロヨロしていてなにも進まなかった。とても眠かった。労働のメールを書いていたら簡単な言葉なのにパッと出てこなくて自分で自分にがっかりした。本当におまえは小説を書いているのか、文章ぜんぜん書けないじゃんと思う。元気なときは、いやべつに文章うまくなくても小説は書けるでしょ(どのように書いても小説にはなるでしょ)と思うのに。
1129 引き続きいろいろ痛い。なんも進まない。『不思議の国の少女たち』を読んでいる。 異世界へ行って帰ってきた子どもたちの集まる寄宿学校の話。死者の国から帰ってきたナンシーが寄宿舎に入るところからはじまり、異世界から「帰ってきたくなかった」子たちが集まっている学校。 まだ読み始めたばかりで、ヤングアダルトはチューニングを合わせるのが難しいなと思う。でも急にカチッとはまる瞬間がある。 「王は敵だったけど、人生ではじめて俺をまともに見た大人だったよ」、これは妖精界から帰ってきたケイドのせりふで、あっいいなと思った。どうやらケイドはトランスジェンダーの男の子のよう。 そしてナンシーのルームメイトのスミが「あたしがオナニーしたらいや?」とあっけらかんとたずねるところでめっちゃいいな!と思った。夜遅くにルームメイトが自慰をしてもいいか。見たくはないからそんなこと言わないでくれとナンシーは困惑し、まあそれはそうなんだけど、なんていうのかな…女の子の生活に自慰があると書かれていることにほっとした。「女の子だと扱われる子の生活」にそれがありますと書かれているのがうれしい。 子どものころ長期休みにホームステイとかサマースクーリングとかよく案内が来ていたけど、それをやってみたいかどうか考えるより先に、あるいは費用の捻出のような実際的なハードル以前に、長い期間他人の家に泊まったらそういうのどうするんだろうと思っていた。だから自分には無理だと思っていた。すごくばかみたいだけどほんとに。そしてあるとき友だちが「ホームステイって生理とか気をつかいそうだよね〜」と言い、わたしはそれに強く同意した。自慰の話をする代わりに生理の話をした。
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日記、毎日更新するとバラバラうるさいかなと思って1週間分まとめてみたけど、これはこれで長いな…。
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longgoodbye1992 · 1 year
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久々の旅 最終日
最終日も朝は早く7時前にホテルを出た。
近くにあったデニーズで朝食を食べる。
母は柄にもなくパンケーキとサラダを食べ、パンケーキを半分俺に渡した。
食べ終わって向かったのは磐梯吾妻スカイライン。
一度は走りたい道として雑誌にも載る絶景が広がる道である。
過去に二回通ったことがあるが、いずれも十年以上前。
久々に走りたいと俺が言って通ることにした。
つづら折りを上っていくと福島市街地が見える。
更に上がれば浄土平。
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運転していたのでこれくらいしか撮影できなかったが、実際はもっと圧巻の景色が広がり、異国感というか浄土感とも言える感覚が楽しい道だ。
スカイラインを下りてコンビニでコーヒーを買い、道の駅でお土産のままどおるを買って猪苗代湖畔へと。
大きいスワンボートがある桟橋や野口英世記念館を超えて会津若松市へ。
俺にTumblrを教えてくれた子は確か会津の出身だった。この街で彼女は育ったんだなと思いながら先を急ぐ。
新潟方面へ車を走らせながら、寝不足の俺は母が運転する横でかなり眠ってしまった。
麒麟山温泉を過ぎたあたりで昼前。
昼ごはんにラーメンを食べたくなった母と俺はラーメン屋を調べ、通り沿いにある満月という店に入った。
辛味噌ラーメンが売りの新潟の名店らしいが、あっさりしたラーメンが食べたかったので中華そばを食べた。写真は失念したがあっさりしながらコクのあるラーメンでとても美味だった。
ここからは日本海を北上する。
海沿いを走りながら母が昔研修で働いたホテルがある瀬波温泉を通った。
そのホテルはもうないのだが、面影が残る通りを見て懐かしそうにしていた。
次にたどり着いたのは笹川流れ。
奇岩があるが波の落ち着いている海岸線。
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海の向こうに見えるのは粟島。
ここでソフトクリームを食べようと列に並ぼうとしたときに、地震警報の音がけたたましく鳴り響いた。震源は石川県と表示されていた。
目と鼻の先には海。
一瞬脳裏に死が過った。
すぐに外へ出ようとしたが、周りの人々は逃げようとしない。その様子が今の人々の危機感の薄さのような気がして少し呆れたが、落ち着いてニュースを見ると津波の心配は無いとの事。
揺れはもうおさまっていたらしく、特に気が付かずに終わった。
一安心したが、大きな被害があったことは帰ってからのニュースで知った。
気を取り直して北上する。
鶴岡の由良海岸を眺めたりしながら帰路へつく。
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帰りはステーキ店に入って母はビールを俺はノンアルコールビールを飲んだ。
また旅をしようと約束して家路へ。
東北をU字型にまわった旅は終わった。
次の旅はそう遠くないはずだ。
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jako-jako · 2 years
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「彼が会いに来ない理由」 
「彼が会いに来ない理由」
Why he doesn't come to see me.
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ーChapter1
時刻は午前7時。
暗い部屋の中。一際青い光を放つPC画面の前、無精髭を生やした男が疲労感を露わに椅子にもたれかかっている。ホブ・ガドリングは窓の隙間から差し込んでくる冬の朝日に目を細めていた。重い体を引きずりキッチンに向かったホブは棚からマグカップを取り出しコーヒーを淹れるための湯を沸かす。大学で使用する資料の作成や担当する生徒たちの課題の採点、その他雑務を全て終わらせた彼は霞んだ目を擦りながらポットの湯をマグカップに注いだ。
(結局こんな時間になるまで作業してしまうとはな…)
苦味の強いコーヒーを胃に流し込みながらホブは心の中で呆れたようにそう呟く。今は、ゆっくり眠る気になれなかった。というよりベッドに横になり眠るまでの、あの時間が訪れるのが嫌だったのだ。ここ最近、その時間になるといつも同じことばかり考えて心が沈んでしまう。ホブを悩ませている原因は、彼のとある“友人”だった。
彼とは知り合ってから600年以上が経つ。不死身になってから数え切れないほどの人と出会い別れてきた、そして自分が存在し続ける限りこれからも同じことを繰り返すのだろう。だが彼だけは、100年という月日が経つたびいつも変わらぬ様子で目の前に現れてくれた。最初は、その存在の奇妙さに戸惑いを隠せなかったが、そんな彼がいつしか自分にとって安心できる居場所となっていた。彼だけはこのホブ・ガドリングという人間を知ってくれているのだと、この自由で孤独な不死身の男がありのままで過ごせる相手なのだと、そんなことを心のどこかで感じていたのだ。だが、そんな彼との交流は1889年を最後に一度パタリと途切れてしまっていた。原因は実のところ自分にはとんと関係のない事柄だったことがつい最近判明した。しかしここ1世紀ほど自分のせいだと思っていた。それはひょんな一言、側から見れば喧嘩に発展するとは思えない一言だ。だが彼の性格を考えればそれは怒らせるのに十分なものだったと会えないショックを抱えたホブはずっと反省していた。そんな思いを抱えながら、いつ現れるのかわからない、もしかするともう現れないかもしれない彼を来る日も来る日も待ち続けていたのだ。
そして数ヶ月前、まだ夏の暑さが身に張り付く8月の頃。微かな希望を胸に日々を過ごしていたホブの前に彼はついに現れてくれた。やはり変わらぬ様子で、しかし以前よりどこか温かみのある表情と、そして彼の口から出る“友人”という言葉がホブの心を温かく包み込んでくれた。自分がどれほど幸せな気分だったか、この先忘れることはないだろう。
ビールを1杯注文して乾杯をしたあと、彼は落ち着いた声で600年来の友人に向けて初めての自己紹介をした。
彼の名前はモルフェウス。エンドレスのドリームという存在で、夢の王国「ドリーミング」の支配者。そこは眠りの先にあるもう1つの世界で、人間の心の奥底が具現化された夢の世界だそう。彼はドリーミングの王として、人々の夢やそれに関連する全てのものに関して支配力を持っている。目覚めると忘れてしまうが自分達人間は夢の中で彼に会っている者もおり、彼が初対面のホブの名を知っていたのはそういうことだった。そして100年ほど前に起きていた嗜眠性脳炎の騒動、あれは人間が彼を捕縛・監禁したことで彼が王としての責務を果たせなかった結果引き起こされていた。彼がホブとの約束に来られなかったのもこれが原因だったのだ。目の前の友人が概念の擬人化だという事実にはかなり驚いた。しかしそれ以上に、その友人が100年以上もの間、自由と尊厳を奪われ孤独な日々を送っていたというショックにホブはしばらくの間言葉が出なかった。
淡々と自分の素性について話した後、黙り込んでしまったホブを前にモルフェウスは不思議そうにその様子を伺っていた。それに気づいたホブは何か言わなくては、と回らぬ頭を必死に動かした。彼にかけたい言葉はたくさんあれど、今何を伝えたいか…わずか数秒の間、脳内でぴったりな言葉を探し回った結果ホブの口から出たのは
「…ハグしていいか?」
お前は本当に600年以上生きてきたのか?時々そう自分を疑いたくなる。これだけ生きているのだからもっとマシな言葉の引き出しがなかったのか、と呆れるが時すでに遅し。口から出てしまった言葉はもうどうしようもない。前にも同じような失敗をして痛い目にあったのにまたもや俺は…と嘆きたくなる気持ちを今は抑え、恐る恐る向かい側に視線を向けるとそこには意外な光景があった。困惑の表情を浮かべたモルフェウスが、少し戸惑いながらもこう言ったのだ。
「あぁ…別に、構わないが」
無言でスルーされるか、奇怪な視線を向けられると思っていたから、受け入れられたのは驚きだった。
少し安堵の表情を浮かべたホブは、ゆっくりと席を立って向かいに座るモルフェウスの側に向かった。
「待て、今ここでするのか?」
「えっ、あっ…ダメか?」
まだ俺の頭は回っていないらしい。ハグしていいと言われたからと言って、この内気で物静かな、目立つことが好きだとは到底思えない彼が昼間の酒場でハグなどハードルの高い話だろう。彼にそんなフランクさがないことはこれまでの経験からも明らかだった。ハグを受け入れられたことに心が弾んでつい思考より行動が先をいってしまった。
「そ、そうだよな。すまなかった、君にハグしていいって言われると思ってなかったから嬉しくてつい。じゃあまた別の機会にでも…」
「別にダメとは言ってない。少しその、確認しただけだ…」
「えっ?」
そそくさと席に戻ろうとしていたホブは驚いて振り返った。そう言ってそっぽを向く彼はいつもと同じ静かで冷たい雰囲気を纏っているが、その耳が少し赤みを帯びていることをホブは見逃さなかった。
「そんなところで突っ立っていては目立つぞ」
至って冷静なモルフェウスの声にハッとする。以前と変わらぬ、ミステリアスで孤高な雰囲気を纏う彼。だが、どこか…少し丸くなって戻ってきた彼にホブはすっかりペースを乱されていた。
「そう、だな。じゃあ…」
ホブは改めてモルフェウスと向かい合い、席に座る彼に合わせて少し身を屈めた後そっと腕を回した。雪のように白い肌から温かみを感じる。
捕らえられていた間、彼はどれほど苦しい思いをしたのだろうか。100年以上もの間監禁される苦痛は想像を絶するものだろう。自身も魔女と疑われ捕らえられた経験のあるホブにとってはなおさらそう感じられた。自由と尊厳を失い、自分の居場所にも戻れず、大切な存在を奪われ、悲しみと憎しみを抱えた続けた彼を思うだけで胸が張り裂けそうだった。無意識に抱きしめる力が強くなる。
「本当に、戻ってきてくれてよかった」
ふと口から出た言葉。きっとこれが自分が本当に伝えたい言葉なのだろう。
「本当に無事でよかった」
「身体は、大丈夫か?」
「今は、辛い思いをしてないか?」
「自分の国にはその後戻れた?」
「ちゃんと眠れてる?」
「ご飯も食べてるか?」
彼を抱きしめて、温もりを感じて、ホブの中からゆっくりと言葉が溢���出てきた。
そんなホブの様子に、最初は緊張していたモルフェウスの表情も緩んでいた。1つ1つの問いかけにただ「あぁ」と頷く。どこか安心した表情で、柔らかな声色で。ただ最後の問いかけに関しては例外だが。
「食べれてないのかッ?」
突然身を起こし心配した顔でそう言うホブにモルフェウスはくすくすと笑った。
「私は人間のように食事をせずとも大丈夫だ。それに元々、そんな食事を好むタイプではないしな。全く食べない訳ではないが。」
「まぁ確かに、君と会い始めて以来1度たりとも食事をしているのを見た試しはないが…。でも、今日ぐらい好きなもんを好きなだけ食べよう、俺が全部奢る!あれだ、17世紀に君に奢ってもらっただろう、そのお返しに!」
「だがそう言われてもな、好きなものか…。ホブの好きなメニューは何だ?」
「えっ、俺の好きなメニューか?あるけど、自分のじゃなくていいのか…?」
「私は特に好きな食べ物というものが思いつかないし、それにこの店のメニューもよく知らない。君はここでずっと私のことを待ってくれていた、ならどんなメニューがあるか詳しいんじゃないのか?」
「そうだな、メニュー表を見なくてもなにがあるか分かるぞ。なんたってかなりの常連だからな。」
「なら決まりだ、君のおすすめのメニューを頼もう。久しぶりの食事だ、せっかくだし君の好きなものを私も食べてみたい。」
笑顔を浮かべながら話すモルフェウスにほっとしたホブは、席に戻るなりメニュー表を開いて「この店はこれが美味い」「この料理はこの酒と合う」「あれは昔に比べて少し味が変わった」と楽しげに話し続けた。ときどき、穏やかな顔でこちらを見つめるモルフェウスにドキッとしながら。
―――
午後7時、窓の外には夕焼け空が広がっている。テーブルの上は綺麗に平らげられた料理の皿と空になった何杯かのグラスで埋まっていた。100年以上の空白を埋めるように2人はいろんなことを語り合った。今までと変わらずホブが喋っていることが多いが、モルフェウスが自分のことについて教えてくれるようになり自ずと彼からも多くの話が聞けたことは嬉しい変化だった。
でもまだまだ話し足りない、もっと一緒に酒を飲みながら他愛もない話を続けていたい。彼との楽しい時間はあっという間で、ホブはこの時間に終わりが来ることを考えたくなかった。今日が終わればまた100年後。その100年はなんだか今までよりも長く、途方もない時間に思えた。
「そろそろ出よう。」
モルフェウスの一言で我に帰ったホブは少し重たくなった心を隠すように明るく返事をし、会計を済ませて店を出た。
夕焼け空は一層色を濃くし、遠くの方には星がちらちらと見え隠れしている。ホブは名残惜しさを隠すように笑顔を作り、隣を歩く彼に話しかけた。
「今日はありがとう、君が会いに来てくれて本当に嬉しかった。もしかしたらもう会えないかもなんて少し思ってたから。」
「私こそ…本当に感謝している。君が私を待ってくれていたからこそ、こうして会うことができたのだから。」
「これで酒を飲み続ける日々もおしまいだ。まぁそれはそれで寂しいけど。」
「あれだけ飲んだのにまだ飲み足りないというのか、ホブ・ガドリング。」
そう微笑んでこちらを向くモルフェウスに、なんだかとても寂しい気持ちになった。たらふく飲んだ酒も全部抜けてシラフに戻りそうだ。あぁ、まだ飲み足りないよ。本当は酒を片手にもっと君の話を聞いていたい。そんなことを考えながら「そうかもな」と軽く返事をするホブは、隣にいたはずの友人が後ろで立ち止まっていることに気づいた。
「どうした?モルフェウス」
彼は黙って歩道の片隅に視線を落としている。酒で少し赤くなった顔が沈みかけの夕日に照らされる。握り拳を撫でるようにモゾモゾと親指を動かし、何か言いたげな様子だった。ホブが歩み寄ろうとした時、彼はこちらを向いてゆっくりと口を開いた。
「また、会えないか?その…100年後ではなくもっと近い日に」
一瞬2人の間に時間が止まったかのようにも思える静寂が訪れた。ホブは踏み出した片足をそのまま、大きな目をぱちくりさせて今起きたことに驚きを隠せない様子だった。彼からの突然の提案、これはつまりホブが彼にもっと会いたいと思うように、彼もホブに対してそう思ってくれているというなによりの証拠だった。今日の彼には驚かされてばかりである。だが、こんな嬉しい驚きならいくらでも大歓迎だった。
居た堪れなくなったモルフェウスが目を逸らす前にホブは彼の側まで駆け寄って、彼の手を優しく掴んだ。
「あぁ、会おう!俺ももっと君に会いたい、まだまだ話したいことや一緒に飲みたい酒がたくさんあるんだ。次はいつにしようか…!」
ホブは満面の笑みでそう答えた。さっきまで沈み込んでいた心は、いつしかふわふわと宙を舞っているように軽く感じた。
「そうか…」
夕日に照らされたホブの笑顔を見てモルフェウスはほっとしたように呟く。
「私はいつでも大丈夫だ、君が来れる時でいい。」
「んん〜ならどうしようか…平日の夜は空いてるけど、大学の仕事が長引いたりする日もあるからなぁ。やっぱり休日の方がゆっくり会えるかな。」
「ではそうしよう。」
「どのぐらい先にしようか、そこ大事だよな…」
「さっき酒場で今月一杯は仕事が忙しいと話していただろう。それならば来月はどうだ?」
「んん、そうだな…!そうしよう!じゃあ来月初めの日曜日に。」
「わかった。では、またその日に。」
そう言うと彼の真っ黒のコートが風になびき、本来の形が崩れて周囲に散っていく。彼にどんな能力があるのか詳しくは知らないが、きっと“ドリーミング”に帰ろうとしているのだろう。別れの寂しさは、ひと月後の約束の喜びにかき消されていた。
「今日は楽しかった、おやすみモルフェウス。」
砂のように舞う黒に彼がかき消される前、ホブは柔らかな声でそう呟いた。その声が彼に届いていたのかはっきりとは分からない。だが、消える直前に見えた少し照れくさそうな顔はきっと見間違えではないだろう。
「100年に1度が、ひと月に1度か…」
―あとがき
「彼が会いに来ない理由」Chapter1を読んで下さりありがとうございました!
Chapter1〜5で構成されているこのお話、今回は2人が1月後に会う約束をしたところまでになっています。ドラマ第6話ではTHE NEW INNで出会った場面で2人の話は一旦終了しましたが、その後を妄想して自由に書いてみました。今までは100年ごとの飲み会でしたが、本編でもこれを機にもっとたくさん会って欲しいですね。
初の文章での二次創作、初めてのことで色々と試行錯誤しながらのチャレンジでした。もし楽しんでいただけていたら、とても嬉しいです☺️🙏
さて、次回はどんな飲み会になるのでしょう、そしてその後2人にはどのような展開が待っているのでしょうか。お楽しみ!
Chapter2はこちら↓
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chibiutsubo · 6 months
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#たべもの #クラフトビール
本日のビールは「リンデマンス ペシェリーゼ」
ベルギーのビールです。
これを入手したときは、全くビールを買うつもりはなく、高山市内のハムとソーセージの専門店(めちゃくちゃ美味しい)で、自分土産用のサラミを買う気満々で向かったのですが。
店内にあった飲料用の冷蔵ケースの中でこのビールを発見し、ひと目でラベルを気に入って完全にジャケ買いをしたのでした。
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↑色っぽお姉さんのラベル。チラ見えがいいね。
で、その後、このビールが空中に漂う野生酵母や微生物を使用した「ランビック」というスタイルのビールであることを知り、ランビックには強い酸味と独特な香りがあるという記述に震え上がります。
独特な酸味……!?コーヒーの酸味も、お酢の酸味も割と苦手な私が飲めるんだろうか?
暫く飲む勇気が出ず、しばらく冷蔵庫の中に保管していましたが、とあるサイトで「ピーチ味でとても飲みやすい」と書かれているのを発見して、ピーチ??となってしっかりラベルを見返してみたところ、ほんとだわ。ピーチ果汁入ってるわ。
しかもこれ、アルコール度数2.5%という。やったね!さすがに私でもほぼ酔わない度数。ほろよいより低いぞ!!
そしてとうとう今日、冷蔵庫から出してきて飲んでみると、ビールというより果実酒というか、ももチューハイみたいな感じでビール嫌いでも全然違和感なく飲める味。結構甘いので、ジュース感覚でいけます。
ランビック特有の酸味もあったのかもしれないけど、ピーチ果汁と混じって全然気にならないというか、分からなかったです。
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doctormaki · 8 months
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エジンバラは、実は人生3回目である。始めて行ったのは10歳の夏。Military Tatooのチケットを良く取れたなぁと、当時の商社の手配力に感動する。2回目は大学生の時。Balmoral城やSt.Andrewsへ行った。そして、今は一泊8万円出しても泊まれないThe Balmoralに宿泊して、エジンバラ城を見ながらEnglish Breakfastを食べてたっけ。ちなみに、ワシはお子様の頃から、English Breakfastが好きで朝からbaked beans, baked tomato, bacon, sausage, fried egg sunny side up, poached egg, toastなど、朝からガッツリ食べる朝食を、自分はそこまで食べない癖に、こよなく愛していた事を、今回アイルランド、スコットランドの旅では思い出した。大体、continental breakfastって何やねん。温かいんはお茶かコーヒーだけかい、ボケ。。。ジャム位出せや。。。と子供の頃に大陸ヨーロッパへ旅行する度に心の中で愚痴っていた事を思い出した。ガハハ。食べ物の恨みとは斯くも恐ろしい。
学会は適当に発表を済ませ、適当ツッコミも交わし、しつこい質問者には慇懃無礼に御礼を申し上げ、ちゃんとチェアもして、海外で活躍している事を鼻にかけながら日本に帰れないルサンチマンたっぷりの研究者や、海外に憧れているのに海外でポストなんか手に入るわけ無いやろ、明後日来いやボケ的な能力を棚上げして、海外に出ている研究者を憧れつつも、日本の処遇文句しか言わないルサンチマンたっぷりの研究者、日本の大学でテニア持ってるんやしもう十分やろと思うのに海外にいる研究者が妙に羨ましいルサンチマンたっぷりの研究者に会った。めんどくさ。。共通しているのは、日本人は老若男女関わらず、みんなルサンチマンたっぷり。何でなんでしょうね。誰も満足していない社会。
ワシは大学は好きだが、学問が好きなだけで、こういう大学関係者のつまらないルサンチマンの戦いは実に下らないと思う。まぁ勝手にやっててねと思うのに、何故か絡まれる。ベムが吠えてくるチワワに迷惑顔で棒ヨダレ垂らしつつ、勘弁してワンに。。。と苦笑いしていたのと全く同じ状態。流石に棒ヨダレは垂らせないので、たっぷり脇汗をかくことにしておく。ドイツが羨ましいなら、お前のポストくれっつーの。いくらでも代わったるで。。。っと、笑ってオチョクリつつ、大学教員の癖に、他人の家の芝生は緑に見えるということわざも知らんと、よう教壇にのうのうと立っとるわ。。。と感心する。ワシはワシの状況に十分満足しとる。所詮、運も含めて自分の能力に見合った所におるんでしょうと、自分のバカさ加減を承知の上、処遇なんて諦めていますんで。父上と母上にはせいぜい長生きして頂いて、不遇なアホ、天才とアホは紙一重レベルのアホに生まれた娘を養ってもらわんとね。
仕事が終わったら、後は、もうお隠れ遊ばす事にして、残りの滞在は学会はぜーんぶサボって、観光。子供の頃から憧れたネス湖へ、13時間の日帰りバスツアーに出かける。隣に座ったボストンから来ているNancy伯母さんに可愛がってもらって、バスの中ではおしゃべり、観光先ではジュースなどを奢ってもらう。ワシ、お前の住んでいる所の有名大学のライバル校におったんよ。。。と言うと、Yale?って聞いてくるので、そーそーと言うと、なんと娘婿が教授をしていると言う。世の中狭い。New Havenへは孫息子の面倒を良く見に行くという事で、New Havenのアイスクリーム屋さんやレストランで話がめちゃくちゃ盛り上がる。なんというローカル話。
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ネス湖ではボートにも乗って遊覧した。実に37年来の夢が叶ったのかと、地味に嬉しかった。インヴァネスにも行きたかったが、またの機会までお預け。エジンバラ城は、丁度、Military Tatooが終わったばかりで、まだ観覧席の取り壊し工事をしていたが、この観覧席に座っていた37年前の少女は、年齢を重ねて、色々あって、色々と病気して、色々な所で生活してみて、悲しいことも嬉しいことも色々とあったけど、心の中は、10歳のままかも。。。という驚愕の事実を再確認できた。
それにしても、英語ってラクざます。ぼんやりしていても、大体、意味が分かるので、全くホームの感覚。ドイツでは、それなりに気を張っているんだなぁと自覚。バスの中では意識不明になる事多し。今回の旅行では、自分のルーツ探し、あるいは親戚に会いに来ているアメリカ人たちの多さと、インド人の多さに驚愕した。そして、土産物が無い事にも驚いた。否、土産物は腐るほど売られているのだが、京都と同じ。欲しいという欲求が一切湧いて来ない品々だらけ。
タータンチェックも、ウール生地ではなくポリエステル混じりの物が多く、縫製もいい加減。手仕事が無くなっている。全世界的な現象で、手仕事をできる人がいなくなっているのだろう。タータンチェックのスカートのプリーツが、全くプリーツ無しの、タダの巻きスカートになっている事には驚愕した。逆に、男の正装用品だったので、男性のスカートのプリーツはきちんと作ってあった。そりゃ、あんな寒い中でスカートの中はノーパンフルチンらしいからなぁ。プリーツでも無いと、玉も縮み上がるだろうと思いつつ、土産物物色して何も買わず。ワシはあまりの寒さに、ネス湖へ行く途中のトイレ休憩で、ド田舎の洋品店で、店のおばあちゃん3名に、カシミアのマフラーを選んでもらった。おばあちゃんは、どの国でもお節介で優しい。写真で着ている紫のタータンチェックのマフラーは、店番おばあちゃん達のお見立てで選んで貰ったものです。一万円ちょっとのカシミアマフラー。
初日のエジンバラでは、胃に優しいものをと思い、ベトナム料理屋さんへ。ここで、ScottのラガーマンPeterとSarahの夫婦と意気投合。結局、奢ってもらう事になる。スコティッシュは温かい人々が多い聞くが、ロンドン生まれロンドン育ちのサラは、Peterほどの典型的なスコットはいないわよ!と笑う。Peterは74歳。人生は楽しまなきゃ。働いて、働いて、頑張って、頑張って、そして、多いに楽しむのが人生だよ。シンプルに考えなきゃ。今は、お前、アレだろ。携帯であーでもないこーでもないって情報ばかりに左右されて、ここで(デカイ手で自分の胸をバンバン叩きながら)感じる事をしないのさ。頭でばかりコネクリ回すから、何が幸せなのか分からなくなっている。お前、幸せって何だ? ワシ、うーん。。。笑ってる事かな。 ピーター、そうだろ。こうやって、お前は日本から来る。俺はここで好物のビールを飲む。サラは好物のフォーを食う。これで良いんだよ。幸せって。身近にあるんだ。とても身近にあるし、探す必要もない。幸せは、毎日、こうやって、美味いビールを飲みながら、ラグビー見て、笑って、時に怒って、泣いて、そして笑うことだ。なーんだお前、分かっとるやないか。おい、サラ。こいつはホンマモンの哲学者だ。話が通じるからな。ガハハと笑いつつ、私を抱きしめる。
サラは、麻貴は日本人なんだから、そんなにすぐ抱きつかないの!と嗜めつつ、笑っている。嫌なら言ってね。ピーターは、良い人なんだけど、スコットだから、すぐ気を許すとtouchy、触り魔になるのよ。でも、イヤらしい意味は無いのよ。ワシ、全然気になりません。大丈夫。というと、すかさずピーターは、サラのヤキモチー!とサラを冷やかす。ラグビーで玉を掴み合うのはスコットもやるけれど、掴み方にも色々とコツがあるのよと、掴み過ぎると反則になるしな、と慶應ビー部の友人マレが、ビー部で玉つかみ役だった事を話してみると、ピーターは真面目に玉つかみ談義。勿論、サラに怒られるピーター。楽し過ぎて名残り惜しく、スコティッシュの温かい人柄に存分に触れた夜だった。最終日にもう一度伺い、ありがとうのカードを店主のキム伯母さんに託す。キムは常連さんのピーターとサラ夫妻を中国新年に自宅にお招きするらしい。
今回のフライトは、毎回、delayの憂き目にあった。エジンバラからはヒースロー経由だったが、ヒースローではターミナルがラウンジのあるターミナル5だったので、馴染みのラウンジで、5時間ほど過ごす。父上に感謝。コーク行きの時はターミナル3だったので、レストランのハシゴをしたが、帰独便は楽だった。しかし。。。ワシはこのロンドンのラウンジで食べるものと相性が良く無いらしく、いつもお腹が空くので何かしら食べては、胸焼けがする。文句は言えないけど、微妙な気分。飛行機を待っている間に、悩んでいた公募に応募してしまった。人生なんて、適当。頑張って働いて楽しむ事に全力投球すれば、後は、適当良いのかも。。。と、少しだけ思えた旅だった。
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yoshida-house · 8 months
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2023年 福岡、大分
10月、嬉しいことに二度、九州に向かいます。 昨年に続いての場所、新しい場所、 全ての場所、いろいろ素敵に宣伝して下さってて いまから気合ばんばん入っています。 が、会場ではどうぞ今年のふちがみとふなと ご機嫌なお店をイベントを、 たっぷりごゆるり、お楽しみください。 10月13日(金)福岡 SIX PINES SANDWICHES  open 18:30 start 19:30/¥2800(別)  福岡市中央区草香江2-2-8 松隈ビル 1F/092-985-6975  問・ご予約:お店 FB お店 Instagram    [email protected] 10月14日(土)福岡・田川 いいかねPalette             (アーツトンネルのとなりの教室)  『こももなふちふ』 w/まるやまももこ  open 15:30  start 16:00  ¥2,500(学生 ¥1,500 /小中 ¥1,000 /幼児無料)+1drink  ご予約・Instagram→@zumi7717 @aruhiongaku    ・facebook→https://www.facebook.com/aruhiongaku    ・電話→090-9279-0223  会場:福岡県田川市猪国2559  主催: つっちゃんとアルヒオンガク  ★ご予約特典あり★  イベントオリジナル缶バッジ差し上げます! 10月28日(土)北九州 一生もんshop緑々  open 13:30 start 14:00 ¥2500/2800(別)   北九州市小倉北区京町4-4-17-1/093-533-0533(営業時間内)  メールご予約:[email protected]     SNSのメッセージ可 FB Instagram  ※件名「10/29ふちがみとふなと」とし、  お名前、人数、連絡先をお知らせください。  返信をもってお申込完了です。 10月29日(日)大分 加藤理容所 畠んステージ  『祝加藤理容所開店2周年』 w/やないけいvo,g、 Oi3(かとうばくvo,g、亀井たけしg、石飛裕和b、小野求ds) 【Food&Drink】カレーやmomo(カレー・サモサ・ちゃい)         加藤理容所(コーヒー・ビール他) open 11:30 start 12:30 ¥3000(要ご予約、高校生以下無料) 大分県由布市廻間町来鉢235番地 ご予約・問:090-8397-1231 [email protected]
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gyohkou · 10 months
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29/07/23
会社の近くペルシャ料理屋があって、そこへいくと必ず幸福な気持ちになれる。店内にある大きなタンドールが放つ熱で店内がほかほか暖められていて(背中向かいの席では熱いくらい)、照明は薄暗くて、食事はおいしくて、なんだか居心地がよくて眠くなっちゃう感じ。ワンプレートメニューが大半だが、基本的な組み合わせとしては、バスマティライス、チキンorラムor両方の炭火串焼き、サラダ、焼きトマト、一欠片のバター、が盛り付けられている。若干酢にくぐらせたような風味のする、炭火で焼かれたチキンがお気に入りで毎回それを頼んでいたが、こないだはものすごくラムを食べたい気持ちになって、ラムはあまり好んで食べないけど美味しく食べられるのか心配半分、ラムが美味しいということになったならばそれはさぞかし美味しいだろうという楽しみ半分で店へ向かい、いつものチキンと、ラム(ミンチにしたラムを小さく成形した、ラム苦手な人にとって一番難易度低そうなやつ)が両方乗っているプレートを��願いして、食べたら、ラムが...とっても美味しかった..!
美容師の友だちに髪の毛を切ってもらうようになってから3ヶ月経つ。今回は彼女のお家にお邪魔して、髪を切ってもらって、ビールとおつまみをいただいた。ヘアカット中のBGMは千と千尋で、おつまみは彼女のシェアメイトが作った夕飯の残り物で、ああいう時間がもっと人生の中にあればいいなと思った。またすぐね。
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金曜日に有給を取って3連休を作り、マルタへ旅行した。イギリスは秋みたいに寒いけど、ヨーロッパには記録的な熱波がやってきており、マルタも例外ではなく、空港を出たら暑すぎて、いっぱい歩くのはやめよう..と危険を感じた。マルタには電車がなくて、移動手段はバスだから、3日間で15回くらいバスに乗った。前回のオスロ旅行で、自分の興味関心に基づいて行きたいところをいくつか選んでおくべきだという教訓を得たため、ワイナリーとかレストランとか色々ピックアップしておいたのに、バスが来なくて閉館時間に間に合わないみたいな理由で立てた予定はほとんど全て崩れ、行きたかったところの9割は行ってない。
立てた予定が全て崩れて向かったバスの終点には、イムディーナという静まり返った美しい城塞都市があった。後から調べてみたらマルタ最古の都市で、かつてはマルタの首都だったらしい。なんか普通のマルタの街に到着したなと思ってぷらぷら歩いていたら、お堀じゃないけどお堀みたいな高低差のある場所へ出て、中へ入るととっても別世界だった。旅をしている時(文字通りの旅ではなく、その場に意識があってその場に集中してわくわくしながら歩いている時)は自分の足音が聞こえる、とポールオースターの友だちが言ってたが、わたしは匂いもする。暑すぎるのか、痩せた雀が何羽か道端に転がって死んでいた。馬車馬は装飾のついた口輪と目隠しをされ、頭頂部には長い鳥の羽飾りが付けられていた。御者がヒーハー!と言いながら馬を走らせた。とにかく暑かった。
ほとんど熱中症の状態で夕食を求め入ったレストランで、ちょっとだけ..と飲んだ、キンキンに冷えた小瓶のチスク(マルタのローカル大衆ビール)が美味しくて椅子からころげ落ちた。熱中症なりかけで飲む冷たいビール、どんな夏の瞬間のビールよりうまい。
安いホステルにはエアコン設備などもちろんついていない。さらに、風力強の扇風機が2台回っている4人部屋の、私が寝た2段ベッドの上段だけ空気の溜まり場になっていた。明け方に頭からシャワーを浴びてさらさらになって、そのまま二度寝する。隣のベッドのイタリアから来たかわいらしい女の子2人組が夜遊びから帰ってきて、わたしは出がけに、部屋で少し話す。8年前に来たコミノ島はプライベートビーチのようで素晴らしかったけど、昨日行ったらツーリズム化されていて悲しかった。耳の裏に日焼け止めを塗り忘れて痛くなっちゃったから、あなたは忘れないように。わたしたち今ちょっとおかしいのよ、と言いながらドレスも脱がずにそのままベッドの上で眠ってしまった彼女は天使か何かみたいだった。扇風機をつけたまま部屋を出て行く。
地面がつるつると滑る。
砂のような色をした街並みが広がるマルタにもイケてるコーヒー屋は存在する。これも近代化・画一化の一途かと思うと、微妙な気持ちにもなるが、こういう場所へ来ると息が深く吸えるので有り難くもある。
マルタは3つの主要な島から成る。そのうちのゴゾ島へ行く。首都のバレッタから港までバスで1時間強、フェリーで20分。
フェリーほどいい乗り物はない。売店でビールとクリスプスを買って、デッキへ出て、なるべく人がいない場所で海を眺める。乗船案内と音楽が止んで、フェリーが作る波と風の音しかしない中に佇むと、これでいいような気がしてくる。ビールはあってもなくてもいいけど、フェリーのデッキで飲むビールの味というのがあって、それはめちゃくちゃうまい。
ゴゾ島へ降り立つと、足音と匂いがした。適当に道路沿いを歩いていたら、また別世界に続きそうな脇道があって、進んだらやっぱり別世界だった。ディズニーランドのトムソーヤ島で遊んでる時みたいな気持ちで謎の小屋へ入り、人で満杯のhop on hop offバスを眺めやりながら、人懐こすぎる砂色の猫と涼む。港とは反対側の海辺へ行きたかったのでバスを待つものの、一生来ないため、バス停近くのローカルスーパーを覗く。これといった面白いものは置かれていなくて、見たことある商品ばかりが並んでいた。バスは一生来ない。
バスを降り、水と涼しさを求めて入った地中海レストランは目と鼻の先に浜があり、今回の旅は下調べなしの出会いが素敵だなあとしみじみする。カルパッチョと白身魚のライススープ、プロセッコと、プロセッコの10倍あるでっかい水(笑)。カルパッチョは、生ハムのような薄切りの鮪が敷かれた上に生牡蠣、茹で蛸、海老が盛られていた。鮪は日本で食べるのと同じ味がした。カルパッチョは旨く、プロセッコはぬるく、ライススープは想像と違った。パンに添えられたバターは外気温のせいで分離していた。水が一番おいしかった。
おいしいものとお酒が好きで楽しい。
ヨーロッパ人の色気の正体ってなんなんだろう?アジア人が同じ格好をしてもああはならない。胸元がはだけていてもスカートが風で捲れてもはしたないと全く感じない。むしろロメール作品のようにさえ見える。そもそも'はしたない'という概念がアジア(少なくとも日本)にしか存在しないのではないか?色気って品かと思ってたけどそれは日本だけかもしれない。
地元料理が食べられるワインレストランを夕食に予約してみたらコース一択だった。お昼食べ過ぎてあんまりお腹空いてなかったからちょっと小走りで向かってみる。ラザニア、ムール貝と魚のスープ、うさぎの煮込みなど。人ん家の料理みたいな美味しさだった。マルタのワインはほとんどが島内で消費されるらしい。ゴゾ島の白ワインの感想:暑い村、お絵描きアプリのペンの一番太い線(色はグレーがかった白で透過度50)。食後のグリーンティーは、TWININGSのティーバッグで、お砂糖をいれる選択肢が与えられて、洋風の装飾がたっぷりついた受け皿付きの薄いカップと共にポットで提供された。カップの底に描かれた静物画のような果物が綺麗でうっとりした。
どこにでもあるような早朝からやってるスタンドでドーナツとオレンジジュースとコーヒー。扇風機に当たり続けていたいが荷物をまとめて宿を出る。行きたい街へ向かうバスが一生来ないため、行きたい街に名前が似てる街が行き先に表示されているバスに適当に乗ったら、行きたい街より30度北へ行くバスだった。でもやっぱり行きたい街へ行きたかったので、30度北の街へほとんど到着してからバスを乗り換え行きたい街へ向かったが、Googleマップの示すバス停へは行かず、行きたい街を通過してしまったため、行きたい街から30度南の街に降り立つこととなった。海辺でチスクを飲みながらメカジキを食べた。暑すぎて肌着1枚だった。店先のガラスに映る自分に目をやると、いわゆるバックパッカーの様相をしていた。
空港行きのバスだけは遅延なくスムーズに来て着く。肌着状態からシャツを身につけ普段の姿(?)に戻ると、途端に具合が悪くなった。日に当たりすぎたみたい。お土産を買ってセキュリティを通過し、充電スポットの近くに��って搭乗を待っていたら、すぐそばにグランドピアノがあることに気がついた。誰か上手な人が演奏しないかしらと思っていたら、青年によるリサイタルが始まった。父親が彼を呼びにやってくるまで、クラシックからビートルズまで5-6曲。思わぬ良い時間だった。
都市に住むと、旅行から帰ってくる時安心する。
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会社の人たち語録 ・やりたいことたくさんあるけど、今はやりたくないです。 ・返事がないのはいい知らせではないので。 ・Are you alright? まあまあ、ぼちぼち。
夕方、商店街へ買い出しに行く時がすごく幸せ。食べたいと思うものしか買わなかった時は特に幸せ。ぱつっと瑞々しい野菜、ちょっといいパスタ、ジャケ買いしたクラフトビール、好きな板チョコ。そんでキッチン飲酒しながらご飯作る。ビールを開けて一口目を飲むまでの間だけは音楽を止めるというのにはまっていて、そういえばフェリーのデッキで乗船案内とBGMが止んだ時の感じに似ていなくもない。フラットメイトが、夜中3時まで友人とリビングで遊んでいたり、土曜の夜にパーティへ出かけたりしているのと比較して、わたしが幸せ感じてるポイントは内向的だ。
やりたいことが浮かぶ。それをやる前に、比較対象の選択肢や判断軸を不必要なほど増やしてしまいがちだが、最適な選択を選び取ることよりも、やりたいと思う気持ちを満たすことの方が幸せなんじゃないか?
色々比べて悩んじゃったら「朝から決めてたことだから」って言うとスッと選び取れる!
食材の買い出しで1週間くらいはもつかなと感じるくらいたくさん買っても実際3日もすれば冷蔵庫空になるやつ、悲しさというかやるせなさを覚えるんだけど、こないだ500gパックの美味しそうなミニトマト買った時に、長く保ち続けること(終わりを迎えないようにする、終わりを想像しないようにすること)よりも、きちんと消費する(終わりを気持ちよく迎えること)を考えるようにしたら明るくなれてよかった。終わりって何事にもやってくるもんね。
食の話ばっかり回。
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mariobabyface · 1 year
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カウンター、その115🍺
サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13235803/
Bar&Tapas Celona
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130102/13217805/
やきとりの扇屋 世田谷梅丘店
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131812/13056033/
Fuzz
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131812/13155676/
365日とコーヒー
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131708/13246854/
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beercoffeeuchiyama · 2 months
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→安田通スーパーヤマナカ斜向かいクリーニング屋さん隣エミービル1Fにあるビールとコーヒーが飲めるカウンター10席で御予約不要の個人店です。
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otarulove · 1 year
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お天気も良いので、やっとこさ
小樽移住者 小玉さんに会えました。
いやあ、安いんでないかい!
是非とも頑張って欲しい!
皆さん、応援しましょう!
常にJAZZやHIPHOP12inch&LP
補充されているとのこと。
昭和おじさん、美味しいコーシーを
飲みながらの昔話、とまりません。
小樽のレコード屋 #音とこだま です。
昔のレコード世代の方も、
新しい若者世代も、札幌の方も
必見のお店です。
店を出たあと、レコードを持って
歩いていたら、玉光堂の袋ではないけれど
このLPの大きさ・重さ、一瞬50年前に
タイムスリップしてしまいました。
ありがとう!
小樽レコード屋
「音とこだま」
コーヒーとお酒も。
小樽市稲穂2-10-5
営業時間 11:00〜21:00 
定休日 毎週木曜日と第3水曜日
ナードな店主がやってるお店。
#音とこだま #小樽 #レコード #小樽レコード屋 #レコード屋 #ギターポップ #インディーポップ #ネオアコ #ネオアコースティック #インディーロック #guitarpop #indiepop #indierock #neoacoustic #punk #飲み #飲み屋 #コーヒー #pub #パブ #ビール #ナード #nerd #punk #ska
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oka-akina · 1 year
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1222,23,24
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 22日は渋谷◯◯書店の店番だった。クローゼットを片付けていたら出てきたワンピースを久しぶりに着てみた。これに白いタートルを合わせるとなんかすごいガーリーだな…と、なんかこう、半ばコスプレのような気持ちで出かけた。  黒いネル地のワンピースで、腰のところからふわっと広がっている。あんまりわたしっぽくない格好なんだけど、店番で顔を合わせるのは通りすがりのようなお客さんばかりだし、なんかこういうワンピはお店屋さんぽさがあっていいかなーと思った。お店屋さんぽさって、べつにばかにしているわけではなくて、なんていうのかな…自分の中にあるイメージみたいなもの。を、上手になぞれるとなんかうれしい。仮装、擬態、ごっこ遊び…か?  ちょっと肌の調子もよくなくて、あんまり化粧しない方がよさそうな日だった。気に入る顔にならないなら自分ぽくない服装をしてみるのも面白いんじゃないかなーと思った。で、せっかくなのであたまにカチューシャもつけてみたんだけど、電車に乗っているうちにあたまが締めつけられるような感じがあり外した。  ほぼ通りすがりのようなお客さんばかりと思っていたら、運営のりれたさんがいらしていてなんだか気恥ずかしい。べつに何もつっこまれないしものすごく突飛な格好をしているというわけでもないんだけど勝手に(そもそもわたしっぽくないというのも、自分でそう思うというだけで、他人から見たらたぶんふだんと変わりない)。そしてたまたまなんだけど、「初めまして、オカワダアキナといいます」みたいなあいさつする機会も多い日だった。  ○○書店の向かいのギャラリーで企画が始まるそうで、ちょっとあいさつに行った。作品の展示と販売があって、デザインフェスタみたいな感じ。この日は内覧会で、翌日からオープンとのこと。わたしはたまたま今日店番に入ってたってだけなんだけど、りれたさんにお声がけいただいたのでオープニングパーティー的なところにのこのこ出かけて行き、図々しくもビールをもらった。瓶のビール。カールスバーグだったかハートランドだったか思い出せない。ハイネケンではなかった気がする。緑の瓶だったのは確か。こういうのってぜんぜん酔っぱらわないんだけどなんでだろう(酒に強いわけではない)。  小説を書いていますとかzineを作っていますとか自己紹介し、いやほんとだからなんなんだって感じでまじで展示となんも関係ないんだけど、堂々と挨拶しちゃうと一応は名乗りとして成立してしまうので面白かった。小説の装画をお願いできる方を探していて…というような話をしてみたり。いやこれはべつに建前ってわけではなくて、ほんとにそういった気持ちはあるので、まあ来年の予定なんてぜんぜんまだなんだけども、そういう話をするのは楽しい。そういう話をしている自分がなんか面白いなーみたいなのもあった。これも擬態かもしれない。わからない。  まだ書き始めたばかりでなんにも目処はたっていないけど、体の大きな女性の話を書いていて、そうしたらたまたまお話した方がふくよかな体型の人物を描いているという方で、なんかすごい偶然でうれしくなった。前田豆コさん。もうちょっと具体的な話をできたらよかったんだけどほんとにまだ書き始めでなにもしゃべれることがなかった。そしてこういう日に限って自分ぽくない服装をしているし、化粧もちゃんとしていないしで(世間的にというよりは自分の満足度として)、しくじったなーと思った。カチューシャはずしといたのはよかったと思った。  そしてビールを飲み終わって退散し、エレベーターを降りて地下鉄の入り口にさしかかったとき、あっ店に傘を忘れてきたな…と気づいたけどどうもめんどくさい気がしてそのまま帰った。まだ改札は通ってなかったし、エレベーターですぐだから取りに戻ってもたぶん2、3分の話なんだけど、どうにもおっくうだった。傘を置き忘れたときってすぐ気づく。置き忘れた場所から離れたとたんにあっと思い出し、それなら引き返せばいいのにもういいやと思ってしまう。  これもう半年くらい前になっちゃうけど、つまずく本屋ホォルさん(深澤さん)と草加をうろうろしたときもそうで、途中立ち寄った店に傘を忘れてきたなあと、出てすぐ「あっ」と思ったけどめんどくさくて取りに行かなかった。言い出しにくかったというわけではなくて、まあいっかとなってしまった。わたしの中にある慣性の法則というか、いったん歩き出すと戻れない。なんであれ動き出したらまっすぐびゅーっといきたい。たぶんこういうところにわたしの人生のしくじりや弱点が詰まっている…とおおげさな言い方をしたくなり、たぶん帰りの千代田線が空いていて物思いにふけりやすかった。座れはしなかったけど。チョン・ミョングァンの「鯨」をちょっと読み進めたが、本が分厚いため片手で開いていたら指が痛くなり、途中であきらめた。  で、ツイッターを眺めたら、谷賢一の性的暴行の件について柳美里氏がツイートしていて、思わずリツイートした。ちょっと涙が出た。こうやってちゃんと言及してくれる人、とくに著名人がはっきり言ってくれるということ。この件についてはわたしはなんも関係ないんだけどほっとする気持ちがあった。  演劇周辺が性暴力まみれという話は、昔からみんな知っていたはずだろう。いろんな人の名前が出るたび「知ってた〜〜」って感じでしょ。何かあっても「あー○○さん女の子好きだもんね」「遊ばれちゃったね」って流されちゃいがちでしょ。関わりのある人はみんな知ってただろ。知らなかったはずないだろ。それで演劇の場を離れざるを得なかった女性がおおぜいいた(いる)こと、あんたらみんな知ってるだろ。発言力のある人、声を遠くに届ける力や手段を持った人たち、どうにかもうちょっとなんか言ってほしい。良心とか誇りを信じたい。というようなことをツイートしたら気分が悪くなり、夜遅くなってから吐いた。
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 23日。赤澤玉奈さんの展示を見に行った。北千住BUoY。北千住の駅から線路沿いに飲み屋街の脇を歩いて、途中ちょっと狭い住宅地に入りなんとなーく歩いていくと(目印とかなにもないんだけど素直に歩くと)墨堤通りに出て、すぐ見つかる店。地下ではちょうど演劇をやっていた。フォローしている黒澤多生���んが出演されていて、観に行きたかったんだけど、ちょっと疲労が溜まっていたのでやめておいた(風邪をひきそうな予感があった)。展示は2階のカフェ。  赤澤さんはBALMアンソロジーにご参加いただいた方で、詩と絵の展示。『波が吹いて森が引いていく』というタイトル。詩の朗読がよかった。BUoYは廃墟をリノベーションしたスペースで、2階は元ボウリング場、地下は元銭湯。がらんとした空間の壁に絵が並んでいて、ヘッドホンで朗読を聴いた。テキストを目で読むのと、人の声で聴くのと、受ける印象がちがう。目で読むときわたしはかなり読み落としているような気もした。ヘッドホンの向こうにカフェのBGMや人の話し声が聞こえてくるのもよかった。コーヒーを飲みながらえもに手紙を書いた。書くものを忘れたのでお店でペンを借りた。  『体の中から手に持てる石』という、その場で赤澤さんが石に絵を描くという企画があり、お願いした。こちらが好きな石を一つ選んで不安や悩みを語り、聞いた話をもとに赤澤さんがドローイングする…というもの。「不安や悩みを手に持って取り扱うことができるようになるような体験を目指します」とのことで、「抜いた虫歯を見るときのようにそれぞれの痛みを客観視し、」というキャプションに惹かれた。赤澤さんの「〜のように」という比喩は、詩や散文のときでもそうだなあと思うんだけど、さりげなく指差すような絶妙さがあって素敵だと思う。突拍子もないような喩えではないけど、そのように言われて初め��すとんと落ちるような、頭の上の枝にあるちょうどいい重さの果物をもいで差し出してくれたような…と、やってみようとするとなかなか上手くいかない。だから赤澤さんの「〜のように」はほんとにいいなあと思う。  悩みを話すというのがパッと出てこなくて、ものすごく卑近な話をしてしまった。口に出して話すうちに、その件それ自体とはちょっとちがうところに問題があるのかもと思い至り…というところまで丸ごと話してしまったので、ほんとにわけのわからない話になってしまった。詳しいなかみはひみつ。わたしのしゃべったことはなんだかよくわからん話になってしまったけど、それを最後まで聞いてくださり、すごくほっとした。ちょうどきのう、りれたさんからブックセラピーという人から悩みを聞いて選書するという企画に誘われ、わたしのような性格が歪んでいる意地悪な人にはとてもできないんじゃないかと、きのうもそうは言ったけども、改めて思った。  握りやすい、ちょっと砂の感触もある石で、すごく絶妙な絵、形を描いてもらえた。ああそうだったと思うような、さっきの比喩の話と同様、すとんと落ちる感じ。むかし読んだ吉本ばななの「血と水」だったかな、主人公の恋人が、木とか石とかでお守りを作る男の人…という話があって、それを思い出した。なんともいえない形だけど、相手の心になじむ形を彼はどこからかすっと取り出してきてなんでもないことのように差し出す…みたいな感じの話だった。たしか。
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 石はポッケに入れて帰った。ポッケの中で何度も握り、左手で握ると石のへこみのところにちょうど中指がひっかかり、石はわたしの体温で温かくなった。ポッケの中にはワイヤレスイヤホンのケースも入れていて、そういえばこのケースは歯医者で抜いた歯を持ち帰り保管しておくケースに似ているな…と思った。わたし自身は歯を抜いたことはないんだけど。ルミネの靴下屋と無印に寄り、タイツの中に履く用の五本指つま先靴下・安いノート・レトルトのコムタンを買った。  最寄駅に着いたら、ケーキの箱を抱えて歩く人や、でかい紙袋をいくつも提げた人、サンタの格好でケーキやチキンを売る人など、めちゃめちゃ「いつかのメリークリスマス」な風景だ…と思った。毎年ちゃんとクリスマスの雰囲気、年末の雰囲気になるのが不思議。夜空の感じとか。夏はもっと羊羹っぽいのが、冬はさらっとしている。これ伝わるかわかんないけど。  家に帰って夕飯の支度をしていたら、リビングの電灯が切れてしまった。脚立にのぼらないと替えられないし家にストックもない。すぐ近くのドンキで売ってるとは思うんだけど型番も大きさもなんもわからん…調べるのもめんどくさい…。暗い部屋でもそもそ食べた。好きなアイドルの配信やMリーグの中継を見ながらで、スマホの明かりの眩しさが今度は「JAM」みたいだな…と思った。イエモンのJAM。  JAMの歌詞の好きなところは、最初のサビの「素敵なものがほしいけどあんまり売ってないから好きな歌を歌う」のすぐあとに二番のAメロ「キラキラと輝く大地で君と抱き合いたい」ってくるとこ! あんまり売ってない→キラキラ、の流れ、そしてそのあとに「この世界に真っ赤なジャムを塗って」とタイトル回収…がほんともうキマりすぎてるだろ〜とむかし友だちと語った。古い歌を思い出すと友だちのことも思い出される。
 24日。きのうおとといの日記を書いた。展示の流れで書きそびれたけど、「イサド住み」の感想をいただいてすごくうれしかった。毎度うまくお返事できなくてお恥ずかしいんだけど、ほんとにとても励まされています。そしておととい、○○書店で小説の成り立ちのようなことについて尋ねられ、うまく受け答えできなかった。もっかい脳内反省会をやった。  夜はクリスマスだからビーフシチューを作って、スーパーで買ってきたチキンと。チキンといっても竜田揚げなんだけど。骨なしチキンとシールが貼られていてなんか罵倒っぽいな…と思ってちょっと笑った。骨なしチキン野郎。  大根とホタテ缶のサラダ。千切り大根を塩で揉んで水気を搾り、ホタテの水煮缶と和える。マヨネーズと粗挽き胡椒。これを作るとクリスマスとか年末っぽいなあと思う。実家の母がたまに作った。たぶんお歳暮でもらう缶詰を活用したメニューで、だから年末っぽいのだろうと思うんだけど、我が家はだれからもお歳暮はもらわないのでわざわざホタテ缶を買っている。  ビーフシチューにセロリを入れ、余った葉っぱを何かに使いたいなあとレシピを検索し、セロリコスパゲッティと名付けられた、要するにバジリコスパゲッティを細かく刻んだセロリの葉で代用したもの…を作ってみた。付け合わせっぽくしたかったのでペンネ。なかなかうまくいった。セロリが好きな人は好きだと思う。わたしはかなり好きだと思った。  切れた電気はまだ替えてなくて(めんどくさくて…)、卓上ランプを天井に向けて間接照明みたいにしている。けっこういい感じだと思うことにする。ホテルの明かりっぽくもある。『シンプル・メン』という映画(監督:ハル・ハートリー)を配信で観て、途中まで観たところでちょっと疲れたので、本を読んだり小説を書いたりした。
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hiraharu · 1 year
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もうすぐGW。今年はどう過ごすかお決まりですか?
例年GWの時期には、わざわざのお店も美しい新緑の風景に囲まれます。まだ予定の決まっていない方は、わざわざのある長野県を訪れてみてはいかがでしょうか。
わざわざのある長野県・東信地方は湿度が低く、晴天率の高い地域。澄んだ空気の中、ハイキングやBBQなどを楽しむのもおすすめです。
「北信」「中信」「南信」「東信」と 長野県は大きく4つの地域に分けられます。
地域別に異なる魅力がありますが、 実店舗わざわざがある東御市は、「東信」。
浅間山や八ヶ岳など美しい山並みの景色を楽しめ、避暑地・軽井沢もあります。東京から軽井沢まで新幹線で1時間弱、日帰りでも十分に観光をお楽しみいただけますよ。
ポイント① 東御市には、江戸時代から続く伝統的な街並み「海野宿」があります。その一角にお店があるのが「ガラス工房 橙」。
店内には工房で作られたすてきなガラス食器が並び、併設されているカフェですてきなガラスのうつわに載せられたスイーツやドリンクを楽しむことができますよ。
ポイント② こちらも東御市内、しなの鉄道線 田中駅の駅前には、 無添加ソーセージの「ソーセージハム男」のお店があります。
東御市やその周辺地域はワイナリーやヴィンヤード(ぶどう畑)が点在していて、今では「ワイン特区」として知られています。
ソーセージハム男の実店舗では、そんな美味しいワインと、地ビールとともにお食事を楽しんでいただけます。
ポイント③ さて、上信越自動車道「東部湯の丸IC」を下りて約15分ほど。見晴らしのいい御牧原の山の上には「パンと日用品の店 わざわざ」があります。
実店舗わざわざには所狭しと食品や日用品が並んでいます。オンラインストアで取り扱いの商品もございますので、ぜひ遊びにいらしてくださいね。お昼にはパンも焼けていますよ。
ポイント④ 実店舗わざわざから約15分ほど車を走らせると、美しい景観が広がる「芸術むら公園」にやってきます。公園内には、「問tou」があります。
店内は衣服コーナーと喫茶と分かれており、衣服コーナーでは季節の衣服やアイテム、うつわや定番の商品が並んでいます。手に取ってお確かめいただけますし、ご試着もいただけます。喫茶ではツバメコーヒーの美味しいコーヒーや季節のドリンク、スイーツやわざわざのカンパを使ったホットドッグを提供しています。
ポイント⑤ 今年1月にオープンしました、コンビニ+直売所型店舗「わざマート」は実店舗わざわざと問touの中間の位置にあります。
食料品・アルコール類・冷凍食品や日用品までと一般的なコンビニの平均的な品揃えである3000商品ほどのラインナップを目指し、「サッと立ち寄り、よいものが買える」がコンセプトのスピーディーに買い物をできる店舗です。わざわざでパンを焼いた日は、午後にはわざマートにもパンが届きますよ。
同敷地内には、4月29日にオープンを控える体験型施設「よき生活研究所」もございます。GWの頃にはご入店いただけるようになっていますので、ぜひお立ち寄りくださいね。
・・・・・・・・・・・・・・・
#パンと日用品の店わざわざ #わざわざ #wazawaza #長野県 #東御市 #長野県観光 #芸術むら公園 #問tou #ゴールデンウィーク2023
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yang-gong · 10 months
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元米屋だがパンしかない
  暑くて泣きそうな仕事帰りにコメダ。 ふだんコーヒーは胃が痛くなるので飲みませんが、この店のはコーヒーという名の別物なので大丈夫です。 こげくさくて苦い液体をキンキンに冷やして甘いシロップを気前よく入れたやつ。そうそうこれこれ!って感じ。盛夏の生ビールと同じで、味だけが美味しさを決めるわけじゃないと威張りたくなる美味しさです。
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それはそうと、金属のカップに氷がカランカランとあたる音っていいよね。
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figmilkfm · 1 year
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0103 あさ新幹線で東京帰る。ずっと欲しかったコーヒーサーバーとコーヒー豆手に持って遅れ馳せながらうちにもサンタ?きた。夕方から萩の湯に行き、帰ってふたりで飲酒など。
0102 三木さんと昼に高柳神社に初詣。のんびりしてから京都。キキとたつカフェへ。夜は三木家に帰宅し、録画してもらってたさんまのまんまを観るなどし年始気分に浸る。
1231 コノミヤでビールとかアイスとか買い込むのがやけに年末。年越しは三木家で紅白。事実上実家が消滅した昨年も、引き払って以降本格的に消滅を遂げた今年も、三木家で食卓を囲みながら0時にみんなで年越しを蕎麦食べた。年が明けた瞬間おめでとうございますと言い合う。私の今年の抱負は特になくて、三木家のみんなに今年の抱負は?と三木家に聞いたら誰もなくてそれもよかった。家族みたいな安心感があるこの家があってくれて今年もなんとか。愛する人たちよ、どうか健康でいてねと思う。それだけ。
1230 中田寝すぎね?早朝から『最愛』一気観した。夜は三木家に帰って蟹鍋に参加させてもらう。
1229 納骨。退職の手続きで精一杯になってて納骨式の準備を全然できてないまま行き道のバスで納骨式について調べたら足りないものばかりで最悪でした、悪い夢か。行き先も違ってて、途中骨壷持って走る。祖母の納骨を済ませておかなかったために私がやることになった怒りを母へぶつけながら、ひたすら川沿いを走る。寒い。骨壷が重い。骨がカラカラと音を立てるのを聞きながらマジでばあちゃんごめんという気持ち。着いたら骨壷、ちょっと割れて��し。この年齢で家の膨大な用事を済ませないといけない生活が心底嫌になる。なんとか無事納骨式を済ませ、セイゴが大正まで迎えに来てくれるらしいのでとりあえず梅田。大正で拾ってもらってみおつくし会へ。まーくんとの飲酒が捗る。夜中は、中田の家でオールザッツ観ながら寝落ち。
1228 寝てたっていうかストレスで3時間歯を食いしばってただけ、みたいな睡眠。疲れが全く取れず。朝起きて奥歯が取れそうなくらい痛む。原さんとランチして、夜三木家に帰る。夜、お父さんと飲むジンを買って帰ったら、お父さんが私と飲むジンを用意してくれてたのでジン祭りを開催。
1227 今日が最後の出勤になるわけですが不思議とそこまで不安がない。何が起きてもたぶんここにいるよりはマシじゃないかな。現状維持を選び続ける自分よりよっぽど。23時なかもず着で、はらさん家着。原家の弟が買ったブルーノマーズのラム酒が美味しすぎて水のように飲む。夜中まで話して、朝は早く起きる。歯食いしばってただけであんま寝てねえ
1216 AM休みたいな日々。編集部に上がるのがキツくて一階に荷物置いて作業。大掃除と見本誌の整理しながら、こういう仕事で一日が終わることに鬱々とする反面、これさえしてれば一日が終わるのだと安堵もする。あと少し。今は耐えるしかない。夜、なみとどん底行く。メンタルがどん底。七千円も使ったのに全く酔えなくて最悪!店員のお兄さんがやってるバンドの話とかその曲とか聞きながら、ほんとはなみともっとゆっくり話したいことがあったから会ったのにねと後悔の念を滲ませる帰り道。
1215 派遣さんに引き継ぎ。することがなさすぎてデスクの断捨離。自分が最初に出した本のラフとかが出てきて懐かしむ。実務してたのが遠い過去のように思える。実務がしたくて気が狂う。ラフ描きたい誌面が作りたい企画進行したい、馬鹿みたいだなー
1214 適当に会社へ行き適当に帰宅。焦りを生む心さえ消失しそうな実りのない日々。夜、あいちゃんと電話して飲酒後寝落ちる。
1211 永田珈琲店で朝。帰りに青いカバBOOKSに寄って往来堂へ行く。帰って少しゆっくりしてたらROUTEでカレー出店してるのを知り、チャリで馳せ参ず。買った夏葉社の新刊をルートで読む。夜、ゆうちゃんと飲んでから月吠えで飲む。久々1時半とかまで飲んでて眠い。
1210 4時に起きて気になってたレギュレーションの復習をする。この頃誌面の表記を指摘されまくり、会社勤めの4年間が怖くなる。自分の文章、これでいいのかわからんすぎたけどなんとか形になった原稿見て安心。周りの同世代が仕事に打ち込むのを見て焦りもするが、今回の仕事は自信になった。積み上がって行けたらと思う。仕事がないと日々楽しくない。確実に、私も下積みとして毎日やることを進めていきたい。茨木のり子読んで、ギリまで飲酒後、寝る。
1209 元気なさすぎてねぎしで蘇生を試みるも、欲求って満たすと罪悪感に苛まれる。御茶ノ水のスターバックスで真空ジェシカのイベントレポート仕上げる。やっぱりめっちゃ楽しいな。この仕事がなかったら、私にはいま何もないや。
1108 大阪疲れ?で体調が悪い。早々に多忙宣言を受けた12月の生活が心配。大きな仕事は幸い抱えてないし、体調崩すとしたら今でよかったのかもしれん。
1105 夜、千駄木駅で待ち合わせてふくの湯へ。お腹空いたけどなかなかどこも開いてなくて、根津まで戻って谷中バール。近場だとお互い終電を気にする必要がなくてそれもいい。
1104 親の手続きで台東区役所。書類が多すぎてかなり時間がかかる。結局課税証明書を大阪で取らないといけなかったみたいで、夕方までかかったのに全部終わらなかった。まーでも八割方終わったと思えば気が楽だし、実家がなくなったから、手続きはもう大阪でする必要がないと思うと気はさらに楽。これは感謝な話なのですがみゆきが私の代わりに課税証明書取りに行ってくれるらしー
1031 初動が緩やかであればあるほど保たれるものがある?激しさを伴わない静かな熱よ
1029-30 車屋で飲んだ。すきな人同士を会わせてわたしは終始ニコニコ。そういやノーズショップで見つけたBdk Parfumsの香水、パスソワール「また今度ね(今夜じゃないわ)」の香りが(名前含め)とても良かったので書き留める。アンバーウッドとジャスミン、ブラックペッパーとマンダリンにパチュリ。サボンのボディクリームにも、いつもつけてるバイレードの香水Accord Oudにもパチュリが入ってるし、感覚でいいと思うものにもこうして一貫性が垣間見えるときがある。
1028 夜、飲みに行く。珍しく4軒くらいハシゴして、ことごとく変な人に絡まれる、地獄。「お前らみたいに顔がかわいいからって全部許されて調子に乗ってるような女が一番嫌いなんだよ!」って、横にいる人に叫ばれて最悪じゃない?朝方、また月吠えで変な人に絡まれてるところを山下さんに助けてもらった。何よりボトル奢っただけでいけると思われたことが超腹立つ。朝まで飲んで、皆川くんと始発で帰る。記憶が断片的ですけど酒鬱入ってないだけで偉くて良。
1027 朝、新幹線で東京へ。かぎりなく落ち着く街上野よ。帰ってくるたびこのままここに骨を埋めたいと思うね。昼は出社して、夜、萩の湯にはじめて行く。緊張の糸が切れたのか、わたしは鶯谷の、毛糸編んでるテレビ番組が流れる激渋中華料理屋を出たらまっすぐ歩けないくらいに酔ってしまい、西日暮里まで歩いてタクシーで帰される。けど全部覚えてる、多分。
1026 せっかく大阪いるし美舟で焼きそばを、と思い東通りへ。太麺のソース焼きそばを、すき焼きみたいに生卵をつけて食べるのです嗚呼!ことごとく潰れた思い出の地を上書きしてくれるかのような場所たち。あした東京へ戻る。恒例、三木家の父との晩酌もラストナイトで、また日本酒をようけ飲む。実家、なくなってしまった。
1025 無事引き払えるかと思ったのに若干の不備がありまた実家に赴く、最悪。夜、なかたと福島の花くじらでおでん。親の日記の話から結婚論、子育て論までだらだらと話は流れ、わたしは日本酒飲んで怒る。聞く中田、つられて怒る中田。家の下のローソンで携帯落としてめちゃくちゃ割れたが昨日実家引き払うのに35万払ったばっかなのにもう画面変える金がなくて終わった。
1023-4 きてくれたみんなが帰って、夜通しアルバムと手紙の整理。親がつけてた日記を読んだり、幼少期に描いてた絵本とかzineみたいなものを見つけてしまってさすがにそれは持って帰る。中田がリタイア、夜中3時。布団もないし、二日連続で風呂も入れないというのに。中田よ、ここまでの仕事してくれる友人はお前しかいないね。
アルバム整理してるうちに朝になったから『ボクらの時代』観ようと思うもチャンネルがない。ないないと言いながら探してたらまさか、テレビもなかった。昨日、売ってた。ご飯温めようと思ったら電子レンジもなかった。昨日、売ってた。さすがの二徹、記憶がないわ。業者が朝8時すぎには来て、三木さんも昼前に来てくれる。もう限界くらいに疲れてたから業者の人に借りた段ボールを部屋の隅に敷いてその上で少し寝る。完全に何にもなくなるまで8〜9時間くらい。中田はそのままユニバへ行った。すげえ体力やなとか言ってたら夜、熱出たらしい。三日間埃を被り続けたほぼ埃みたいな人間は実家を消失し、三木家に帰る。隣の人が「夜通しお疲れさま。もう会うこともないんやね」と言って食事券をくれたので、帰りに三木さんと京橋でビール飲んでお好み焼きを食べた。三木家に帰って、実家はもうガス止めてたので三日ぶり?に風呂に入った。腰がいてー。携帯開いたら、連日お疲れさま、原稿は明日でいいよみたいな連絡が来てて、明日でいいって言われても明日って明日かー明日ってもう明日じゃんって思いながら気付いたら寝てた。
1022 作業してたら朝7時くらいになって、中田と中学の頃よく行ったパン屋に朝食を買いに行く。中学の通学路通りながら色々と二人で懐かしむなどまだ情緒のある時間を過ごす。昼から友人が5人来てくれることになったので、来てくれる特に面識ない人々を雑に入れた「シフト」とかいうグループラインをつくる。みんなが気を利かせて買ってきてくれたお茶やらパンとか551の豚まんなんかをテーブルに並べてったら、撮影みたいになる。現場、仕切らせていただく。中田がまーくんの車で電子レンジとかテレビとか、売りに行ってくれた。大量に売った服の買取価格がまさかの30円だったから、「今日のギャラです」と言って中田とまーくんと10円ずつ分けた。私ももらってるし。こんなに物があってもほとんどお金にならないし、持って帰れる場所はない。アルバムも腐るほどあるけど簡単に見返せる量ではないし。二日目、物への思い入れが皆無になって怒りが湧いたり、幼稚園の時の手形?とかを「こんなの捨てにくいわ!!!」とか怒鳴りながら泣き出したりして私のメンタルもいよいよ。夜には引き上げて三木家に帰る予定だったのに、作業が思いのほか何にも終わってなければ逆に散らかしただけみたいな結果になり、今日も泊まり込みでやるかと言ったら、中田は明日のバイトを休んで今日もうちに残って付き合ってくれた。親…友……
1020-21 荷造りする気力がなさすぎてみきに来てもらう。仕事しながら『Silent』観て、朝は上野までタクシーで東京駅へ向かう。引っ越して二年くらい経ってから気付いたけど、家から新幹線に乗るルートの解はこれだわ。帰阪して早々に面会、病院、区役所こなしたけど思いの外元気だしで西大橋の、親が常連だった居酒屋に飲み行く。みゆきといわしちゃんを会わせる。結構飲んだら普通に今から片付け作業取り掛かるとか考えられん眠さになったが仕方なしに僻地の実家まで帰る。久々の実家は人が住んでたまんまだし、真っ暗で寒い。手始めに、懐かしみながら生徒手帳とか読んでたら寝落ちてて、1時半くらいに中田訪問チャイムで起こされる。一緒に夜通し作業するけど、思ってたより膨大でぞっとする。学生時代のいるもの/いらないものは途中からほぼ中田の判断に任せることに。何より物量がありすぎて全部自分で見てる時間がない。一回うちに来たことのある初音が、「物量は相当だろうよ」と言ってたのを思い出す。「美術としては相当リッチだけど」とも。
1019 御徒町の珈琲館で作業。山家でとんかつ食べる。上野から千駄木まで歩いて朝日湯へ。風呂上がりに珈琲牛乳を飲んでる私の隣で美味しそうにビールを飲む人よ。帰り、夜風がめちゃくちゃ秋だったな。
1016 休み。あてもなく吉祥寺に行ったのでとりあえずチャイブレイクで本とか読む。栗と迷って金木犀のチャイ。こういう飲み物で季節を感じないともうね。そういえば親の夢を見た。身体が動くようになった母親の車椅子を、亡くなった祖母が押していて、3人で実家にいた。起きてから、本当に実家がなくなんのかーとかぼんやり考える。けど、もう誰もおらんし、元からないようなもん。夕方、家に帰ろうと思うも充電がなさすぎて、充電しに月吠えへ。武蔵野館で『よだかの片想い』観ようと月吠えを出て、映画が終わってから携帯開いたら、不在着信の後に「今飲んでないの」とあやなから連絡。「映画観ててこれから月吠え戻るよ」と返事してすぐ戻ったらあやながいた。さっき私に電話したけど出ないって月吠えで話したら「あの子今映画観てるよ」ってユースケが言ってくれたらしくて、なんか月吠えは放課後感あってよかった。
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