Tumgik
#のぐちゅーぶ野口剛
takeshi-noguchi · 2 years
Photo
Tumblr media
まるまるうどん東長崎でぶっかけうどん! @ta0416 細麺でコシのあるうどんが本当にいつも美味しい😆 #まるまるうどん #まるまるうどん東長崎店 #長崎うどん #長崎市うどん #長崎ランチ #長崎市ランチ #長崎グルメ #長崎市グルメ #長崎グルメ野口剛 #長崎市グルメ野口剛 #googleローカルガイドレベル10野口剛 #googleローカルガイド野口剛 #YouTuber #長崎ランチ野口剛 #長崎市ランチ野口剛 #のぐちゅーぶ野口剛 #のぐちゅーぶ #野口剛 #長崎の夏休み #肉うどん #うどん #nagasakilove #nagasakigourmet #Googleマッパー #長崎ごはん #長崎有名店 #長崎旅行野口剛 #長崎観光野口剛 #長崎旅行 #長崎観光 (at まるまるうどん東長崎店) https://www.instagram.com/p/Chyj_DchR8G/?igshid=NGJjMDIxMWI=
6 notes · View notes
deadscanlations · 5 years
Text
The Wooden-Mortared Kingdom - Garo 20th Anniversary Memorial Issue  - VARIOUS
Tumblr media
Here’s a proper post for it. For Garo’s 20th anniversary, a massive anthology was put out collecting all of the authors that had been featured in the magazine up until then (at least it looks that way), haven’t verified). 1200 pages.
DDL Torrent (600dpi scans) Mangaupdates
Abe Shinichi AKASEGAWA Genpei AKI Ryuuzan AKIYAMA Shigenobu ANZAI Mizumaru ARAKI Nobuyoshi ARASHIYAMA Kouzaburou EBISU Yoshikazu FUJISAWA Mitsuo FURUKAWA Masuzou HAGA Yuka HANAWA Kazuichi HAYASHI Seiichi HIGO Tomiko HINO Hideshi HIRAKUCHI Hiromi HIRATA Hiroshi HISAUCHI Michio Hoshikawa Teppu IIKO Junzou IKEGAMI Ryoichi ISHII Hisaichi ITOI Shigesato IWAMOTO Kyuusoku KAMOSAWA Yuuji KANNO Osamu KATSUMATA Susumu KAWASAKI Yukio KIMURA Tsunehisa KOBAYASHI Norikazu KOJIMA Goseki KONDOU Youko Kou Shintaro KUSONOKI Shouhei MASUMURA Hiroshi MATSUMOTO Michiyo MATSUO Hiroshi MINAMI Shinbo MINEGISHI Toru MITSUHASHI Otoya MIURA Jun MIZUKI Shigeru MOMOTAROU Kotarou MORISHITA Hiromi MURANO Moribi NAGASHIMA Shinji NAKA Keiko NEMOTO Takashi OKUDAIRA Ira OSAWA Masaaki SAKURAI Shoichi SASAKI Maki Shimizu Satoshi SHIRATO Sanpei SUGIURA Hinako SUZUKI Oji SUZUKI Seijun SUZUKI Shigeru TAKAGI Jun TAKAYAMA Kazuo TAKITA Yuu TAMURA Shigeru TANI Hiroji Tashiro Tamekan TATSUMI Yoshihiro TERUHIKO Yumura TSUGE Tadao TSUGE Yoshiharu TSURITA Kuniko UESUGI Seibun WATANABE Kazuhiro WATARI Futoshi YAGUCHI Takao YAKUWA Masako YAMADA Murasaki YODOGAWA Sanpo YOSHIDA Mitsuhiko YOSHIDA Shouichi 
 タイトル : 木造モルタルの王国 : ガロ二〇年史 出版社 : 青林堂 初版発行日 : (昭和59年)1984年12月1日 ISBN : 4792601320 サイズ(函) : 縦23㎝ 横18㎝ サイズ(本) : 縦22㎝ 横16㎝ ページ数 : 1200ページ 備考 : 各作品の欄外に作者の経歴・コメント記載 収録作品  『ざしきわらし』 - 白土三平  『ねこ忍』 - 水木しげる  『海原の剣(武蔵の巻)』 - 諏訪栄(小島剛夕)  『顔の曲がった男の物語』 - 星川てっぷ  『真昼』 - 渡二十四  『愛 : 新釈武士道物語』 - 加治一生  『チーコ』 - つげ義春  『若草漫歩』 - 藤沢光男  『宇宙の出来事』 - 田代為寛  『夏』 - 池上遼一  『かかしにきいたかえるの話 : シリーズ・黄色い涙』 - 永島慎二  『六の宮姫子の悲劇』 - つりた・くにこ  『巨大な魚』 - 林静一  『どろ人形』 - 日野日出志  『海ほおずき』 - 仲圭子  『花あらしの頃 : 寺島町奇譚』 - 滝田ゆう  『長持唄考』 - 矢口高雄  『雨季(2)』 - つげ忠男  『わかれみち』 - 辰巳ヨシヒロ  『たこになった少年』 - 淀川さんぽ  『かんたろ月』 - 勝又進  『うらぶれ夜風』 - 川崎ゆきお  『雨の色』 - 鈴木翁二  『マツコおじちゃんの嘆き』 - 秋竜山  『ぼくのデブインコちゃん』 - 佐々木マキ  『無頼の面影』 - 安部慎一  『幻の少女・和小路伯爵邸のトラブル』 - 谷弘兒  『肉屋敷』 - 花輪和一  『北への旅人』 - 吉田昌一  『彩雪に舞う・・・・・・』 - 楠勝平  『おざ式』 - 赤瀬川源平  『「ガロ」第一期 : ガロの時代をひらく』 - 上野昂志  『再会』 - 増村博  『紫の伝説(イメージSTATION)』 - 古川益三  『絶対休日』 - 秋山しげのぶ  『荒れた海辺』 - 安西水丸  『クシー君の発明』 - 鴨沢祐仁  『毆者(ボクサー)』 - 吉田光彦  『昇り凧』 - 村野守美  『ペンギンごはん』 - 湯村輝彦.糸井重里  『愛の嵐』 - 蛭子能収  『ぼくの弟』 - 糸井重里  『?』 - 南伸坊  『それからの岩本武蔵・怪談』 - 岩本久則  『ハリー氏のこと』 - 松尾ひろし  『愛妻記』 - ひさうち・みさお  『ギョーザ定食の昼』 - 平口広美  『お父さんのネジ』 - 渡辺和博  『長靴をはいた猫』 - 清水聰  『ものろおぐ』 - 近藤ようこ  『モダン・ラヴァーズ』 - 奥平衣良(奥平イラ)  『性悪猫』 - やまだ紫  『青春の汗は苦いぜ』 - 小林のりかず(小林のり一)  『夜行』 - 高山和雄  『ぷいさん村放送局』 - 八鍬真佐子  『五人だまし・道糞武士道 : 幻想の明治』 - 高信太郎  『怠屈な日』 - 泉昌之(和泉晴紀[作画].久住昌之[原作])  『K』 - 大澤正明  『海のお話』 - 滸太郎  『二つ枕(初音)』 - 杉浦日向子  『PHANTASMAGORIA』 - たむら・しげる  『野辺は無く』 - 三橋乙椰(シバ)  『少年』 - 森下裕美  『糸口』 - 松本充代  『ママと呼ばれて三ヶ月』 - 根本敬.高木順  『ローカル線の午後』 - 菅野修  『ホトホトなんぎなパパとママ』 - みうら・じゅん  『扁桃腺の夏』 - 峰岸達  『戻ってきた日』 - 肥後十三子  『スラップスキップ』 - いしい・ひさいち  『はぴー・ばーす・でい』 - 芳賀由香  『どうなってんの : イソップ式漫画講座』 - 水木しげる  『浪漫写真 : 私のアリス達』 - 荒木経惟  『図象の学習塾 : 肖像 イメージ選挙』 - 木村恒久  『目安箱 : 「書けないということについて』 - 上野昂志  『嵐山の人生相談』 - 嵐山光三郎  『重坊のスーパーマーケット : 悪評嘖々』 - 糸井重里  『劇画風雲録 : 嗚呼、貸本の灯は輝やいて』 - 桜井昌一  『連載随筆 : 夏と暴力』 - 鈴木清順  『白土三平論 : 英雄論』 - 石子順造  『清文入道のウンチク寄席』 - 上杉清文  『読者サロン』  『「ガロ」第二期 : 多様化・拡散の時代』 - 呉智英  『木造モルタルの王國の貴賓室』 「木造モルタルの王国」によせて(※寄稿文.小冊子)  『「ガロ」有罪説』 - あがた森魚  『ガロはきっと大丈夫』 - 秋野等.井上章子  『二十年のランナーへ』 - 有川優  『(タイトルなし)』 - 岩家緑郎  『ガロには貧乏がよく似合う』 - いしかわじゅん  『(タイトルなし)』 - 糸川燿史  『「ガロ」は忘れない』 - 小野耕世  『とにもかくにも、エライ!!』 - 川崎徹  『すてきな可能性を持ったマンガの世界』 - 金子勝昭   『長井さんと苦労のこと』 - 川本コオ  『(タイトルなし)』 - 桑原甲子雄  『(タイトルなし)』 - 小島剛夕  『「ガロ」われらの聖森』 - 佐々木守  『大プロデューサー・プランナー 長井勝一さんへの手紙』 - 佐々木昭一郎  『(タイトルなし)』 - 末井昭  『(タイトルなし)』 - 杉本博道  『(タイトルなし)』 - 谷川晃一  『高校時代、文学、エロチシズム、思想の香りを味わっていた』 - 高取英  『(タイトルなし)』 - 高橋章子  『祝・開店20周年』 - 長新太  『(タイトルなし)』 - 竹宮恵子  『 『ガロ』に 』 - 鶴見俊輔  『きみよ』 - 堤任  『(タイトルなし)』 - 栃谷隆  『(タイトルなし)』 - 内記稔夫  『(タイトルなし)』 - 野本三吉  『(タイトルなし)』 - 萩尾望都  『(タイトルなし)』 - 原田三郎  『安倍慎一』 - 松岡博治  『(タイトルなし)』 - 松田哲夫  『(タイトルなし)』 - 村上知彦  『「ガロ」創刊20周年、本当にバンザイ!』 - 森田芳光  『青林堂はえらい』 - やなせ・たかし  『(タイトルなし)』 - 吉弘幸介  『(タイトルなし)』 - 四方田犬彦  『(タイトルなし)』 - 渡辺一衛
Tumblr media
Optimizing...
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
92 notes · View notes
2ttf · 12 years
Text
iFontMaker - Supported Glyphs
Latin//Alphabet// ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZabcdefghijklmnopqrstuvwxyz0123456789 !"“”#$%&'‘’()*+,-./:;<=>?@[\]^_`{|}~ Latin//Accent// ¡¢£€¤¥¦§¨©ª«¬®¯°±²³´µ¶·¸¹º»¼½¾¿ÀÁÂÃÄÅÆÇÈÉÊËÌÍÎÏÐÑÒÓÔÕÖ×ØÙÚÛÜÝÞßàáâãäåæçèéêëìíîïðñòóôõö÷øùúûüýþÿ Latin//Extension 1// ĀāĂ㥹ĆćĈĉĊċČčĎďĐđĒēĔĕĖėĘęĚěĜĝĞğĠġĢģĤĥĦħĨĩĪīĬĭĮįİıIJijĴĵĶķĸĹĺĻļĽľĿŀŁłŃńŅņŇňʼnŊŋŌōŎŏŐőŒœŔŕŖŗŘřŚśŜŝŞşŠšŢţŤťŦŧŨũŪūŬŭŮůŰűŲųŴŵŶŷŸŹźŻżŽžſfffiflffifflſtst Latin//Extension 2// ƀƁƂƃƄƅƆƇƈƉƊƋƌƍƎƏƐƑƒƓƔƕƖƗƘƙƚƛƜƝƞƟƠơƢƣƤƥƦƧƨƩƪƫƬƭƮƯưƱƲƳƴƵƶƷƸƹƺƻƼƽƾƿǀǁǂǃDŽDždžLJLjljNJNjnjǍǎǏǐǑǒǓǔǕǖǗǘǙǚǛǜǝǞǟǠǡǢǣǤǥǦǧǨǩǪǫǬǭǮǯǰDZDzdzǴǵǶǷǸǹǺǻǼǽǾǿ Symbols//Web// –—‚„†‡‰‹›•…′″‾⁄℘ℑℜ™ℵ←↑→↓↔↵⇐⇑⇒⇓⇔∀∂∃∅∇∈∉∋∏∑−∗√∝∞∠∧∨∩∪∫∴∼≅≈≠≡≤≥⊂⊃⊄⊆⊇⊕⊗⊥⋅⌈⌉⌊⌋〈〉◊♠♣♥♦ Symbols//Dingbat// ✁✂✃✄✆✇✈✉✌✍✎✏✐✑✒✓✔✕✖✗✘✙✚✛✜✝✞✟✠✡✢✣✤✥✦✧✩✪✫✬✭✮✯✰✱✲✳��✵✶✷✸✹✺✻✼✽✾✿❀❁❂❃❄❅❆❇❈❉❊❋❍❏❐❑❒❖❘❙❚❛❜❝❞❡❢❣❤❥❦❧❨❩❪❫❬❭❮❯❰❱❲❳❴❵❶❷❸❹❺❻❼❽❾❿➀➁➂➃➄➅➆➇➈➉➊➋➌➍➎➏➐➑➒➓➔➘➙➚➛➜➝➞➟➠➡➢➣➤➥➦➧➨➩➪➫➬➭➮➯➱➲➳➴➵➶➷➸➹➺➻➼➽➾ Japanese//かな// あいうえおかがきぎくぐけげこごさざしじすずせぜそぞただちぢつづてでとどなにぬねのはばぱひびぴふぶぷへべぺほぼぽまみむめもやゆよらりるれろわゐゑをんぁぃぅぇぉっゃゅょゎゔ゛゜ゝゞアイウエオカガキギクグケゲコゴサザシジスズセゼソゾタダチヂツヅテデトドナニヌネノハバパヒビピフブプヘベペホボポマミムメモヤユヨラリルレロワヰヱヲンァィゥェォッャュョヮヴヵヶヷヸヹヺヽヾ Japanese//小学一年// 一右雨円王音下火花貝学気九休玉金空月犬見五口校左三山子四糸字耳七車手十出女小上森人水正生青夕石赤千川先早草足村大男竹中虫町天田土二日入年白八百文木本名目立力林六 Japanese//小学二年// 引羽雲園遠何科夏家歌画回会海絵外角楽活間丸岩顔汽記帰弓牛魚京強教近兄形計元言原戸古午後語工公広交光考行高黄合谷国黒今才細作算止市矢姉思紙寺自時室社弱首秋週春書少場色食心新親図数西声星晴切雪船線前組走多太体台地池知茶昼長鳥朝直通弟店点電刀冬当東答頭同道読内南肉馬売買麦半番父風分聞米歩母方北毎妹万明鳴毛門夜野友用曜来里理話 Japanese//小学三年// 悪安暗医委意育員院飲運泳駅央横屋温化荷開界階寒感漢館岸起期客究急級宮球去橋業曲局銀区苦具君係軽血決研県庫湖向幸港号根祭皿仕死使始指歯詩次事持式実写者主守取酒受州拾終習集住重宿所暑助昭消商章勝乗植申身神真深進世整昔全相送想息速族他打対待代第題炭短談着注柱丁帳調追定庭笛鉄転都度投豆島湯登等動童農波配倍箱畑発反坂板皮悲美鼻筆氷表秒病品負部服福物平返勉放味命面問役薬由油有遊予羊洋葉陽様落流旅両緑礼列練路和 Japanese//小学四年// 愛案以衣位囲胃印英栄塩億加果貨課芽改械害街各覚完官管関観願希季紀喜旗器機議求泣救給挙漁共協鏡競極訓軍郡径型景芸欠結建健験固功好候航康告差菜最材昨札刷殺察参産散残士氏史司試児治辞失借種周祝順初松笑唱焼象照賞臣信成省清静席積折節説浅戦選然争倉巣束側続卒孫帯隊達単置仲貯兆腸低底停的典伝徒努灯堂働特得毒熱念敗梅博飯飛費必票標不夫付府副粉兵別辺変便包法望牧末満未脈民無約勇要養浴利陸良料量輪類令冷例歴連老労録 Japanese//小学五〜六年// 圧移因永営衛易益液演応往桜恩可仮価河過賀快解格確額刊幹慣眼基寄規技義逆久旧居許境均禁句群経潔件券険検限現減故個護効厚耕鉱構興講混査再災妻採際在財罪雑酸賛支志枝師資飼示似識質舎謝授修述術準序招承証条状常情織職制性政勢精製税責績接設舌絶銭祖素総造像増則測属率損退貸態団断築張提程適敵統銅導徳独任燃能破犯判版比肥非備俵評貧布婦富武復複仏編弁保墓報豊防貿暴務夢迷綿輸余預容略留領異遺域宇映延沿我灰拡革閣割株干巻看簡危机貴揮疑吸供胸郷勤筋系敬警劇激穴絹権憲源厳己呼誤后孝皇紅降鋼刻穀骨困砂座済裁策冊蚕至私姿視詞誌磁射捨尺若樹収宗就衆従縦縮熟純処署諸除将傷障城蒸針仁垂推寸盛聖誠宣専泉洗染善奏窓創装層操蔵臓存尊宅担探誕段暖値宙忠著庁頂潮賃痛展討党糖届難乳認納脳派拝背肺俳班晩否批秘腹奮並陛閉片補暮宝訪亡忘棒枚幕密盟模訳郵優幼欲翌乱卵覧裏律臨朗論 Japanese//中学// 亜哀挨曖扱宛嵐依威為畏尉萎偉椅彙違維慰緯壱逸芋咽姻淫陰隠韻唄鬱畝浦詠影鋭疫悦越謁閲炎怨宴援煙猿鉛縁艶汚凹押旺欧殴翁奥憶臆虞乙俺卸穏佳苛架華菓渦嫁暇禍靴寡箇稼蚊牙瓦雅餓介戒怪拐悔皆塊楷潰壊懐諧劾崖涯慨蓋該概骸垣柿核殻郭較隔獲嚇穫岳顎掛括喝渇葛滑褐轄且釜鎌刈甘汗缶肝冠陥乾勘患貫喚堪換敢棺款閑勧寛歓監緩憾還環韓艦鑑含玩頑企伎忌奇祈軌既飢鬼亀幾棋棄毀畿輝騎宜偽欺儀戯擬犠菊吉喫詰却脚虐及丘朽臼糾嗅窮巨拒拠虚距御凶叫狂享況峡挟狭恐恭脅矯響驚仰暁凝巾斤菌琴僅緊錦謹襟吟駆惧愚偶遇隅串屈掘窟繰勲薫刑茎契恵啓掲渓蛍傾携継詣慶憬稽憩鶏迎鯨隙撃桁傑肩倹兼剣拳軒圏堅嫌献遣賢謙鍵繭顕懸幻玄弦舷股虎孤弧枯雇誇鼓錮顧互呉娯悟碁勾孔巧甲江坑抗攻更拘肯侯恒洪荒郊貢控梗喉慌硬絞項溝綱酵稿衡購乞拷剛傲豪克酷獄駒込頃昆恨婚痕紺魂墾懇沙唆詐鎖挫采砕宰栽彩斎債催塞歳載剤削柵索酢搾錯咲刹拶撮擦桟惨傘斬暫旨伺刺祉肢施恣脂紫嗣雌摯賜諮侍慈餌璽軸叱疾執湿嫉漆芝赦斜煮遮邪蛇酌釈爵寂朱狩殊珠腫趣寿呪需儒囚舟秀臭袖羞愁酬醜蹴襲汁充柔渋銃獣叔淑粛塾俊瞬旬巡盾准殉循潤遵庶緒如叙徐升召匠床抄肖尚昇沼宵症祥称渉紹訟掌晶焦硝粧詔奨詳彰憧衝償礁鐘丈冗浄剰畳壌嬢錠譲醸拭殖飾触嘱辱尻伸芯辛侵津唇娠振浸紳診寝慎審震薪刃尽迅甚陣尋腎須吹炊帥粋衰酔遂睡穂随髄枢崇据杉裾瀬是姓征斉牲凄逝婿誓請醒斥析脊隻惜戚跡籍拙窃摂仙占扇栓旋煎羨腺詮践箋潜遷薦繊鮮禅漸膳繕狙阻租措粗疎訴塑遡礎双壮荘捜挿桑掃曹曽爽喪痩葬僧遭槽踪燥霜騒藻憎贈即促捉俗賊遜汰妥唾堕惰駄耐怠胎泰堆袋逮替滞戴滝択沢卓拓託濯諾濁但脱奪棚誰丹旦胆淡嘆端綻鍛弾壇恥致遅痴稚緻畜逐蓄秩窒嫡抽衷酎鋳駐弔挑彫眺釣貼超跳徴嘲澄聴懲勅捗沈珍朕陳鎮椎墜塚漬坪爪鶴呈廷抵邸亭貞帝訂逓偵堤艇締諦泥摘滴溺迭哲徹撤添塡殿斗吐妬途渡塗賭奴怒到逃倒凍唐桃透悼盗陶塔搭棟痘筒稲踏謄藤闘騰洞胴瞳峠匿督篤凸突屯豚頓貪鈍曇丼那謎鍋軟尼弐匂虹尿妊忍寧捻粘悩濃把覇婆罵杯排廃輩培陪媒賠伯拍泊迫剝舶薄漠縛爆箸肌鉢髪伐抜罰閥氾帆汎伴畔般販斑搬煩頒範繁藩蛮盤妃彼披卑疲被扉碑罷避尾眉微膝肘匹泌姫漂苗描猫浜賓頻敏瓶扶怖附訃赴浮符普腐敷膚賦譜侮舞封伏幅覆払沸紛雰噴墳憤丙併柄塀幣弊蔽餅壁璧癖蔑偏遍哺捕舗募慕簿芳邦奉抱泡胞俸倣峰砲崩蜂飽褒縫乏忙坊妨房肪某冒剖紡傍帽貌膨謀頰朴睦僕墨撲没勃堀奔翻凡盆麻摩磨魔昧埋膜枕又抹慢漫魅岬蜜妙眠矛霧娘冥銘滅免麺茂妄盲耗猛網黙紋冶弥厄躍闇喩愉諭癒唯幽悠湧猶裕雄誘憂融与誉妖庸揚揺溶腰瘍踊窯擁謡抑沃翼拉裸羅雷頼絡酪辣濫藍欄吏痢履璃離慄柳竜粒隆硫侶虜慮了涼猟陵僚寮療瞭糧厘倫隣瑠涙累塁励戻鈴零霊隷齢麗暦劣烈裂恋廉錬呂炉賂露弄郎浪廊楼漏籠麓賄脇惑枠湾腕 Japanese//記号//  ・ー~、。〃〄々〆〇〈〉《》「」『』【】〒〓〔〕〖〗〘〙〜〝〞〟〠〡〢〣〤〥〦〧〨〩〰〳〴〵〶 Greek & Coptic//Standard// ʹ͵ͺͻͼͽ;΄΅Ά·ΈΉΊΌΎΏΐΑΒΓΔΕΖΗΘΙΚΛΜΝΞΟΠΡΣΤΥΦΧΨΩΪΫάέήίΰαβγδεζηθικλμνξοπρςστυφχψωϊϋόύώϐϑϒϓϔϕϖϚϜϞϠϢϣϤϥϦϧϨϩϪϫϬϭϮϯϰϱϲϳϴϵ϶ϷϸϹϺϻϼϽϾϿ Cyrillic//Standard// ЀЁЂЃЄЅІЇЈЉЊЋЌЍЎЏАБВГДЕЖЗИЙКЛМНОПРСТУФХЦЧШЩЪЫЬЭЮЯабвгдежзийклмнопрстуфхцчшщъыьэюяѐёђѓєѕіїјљњћќѝўџѢѣѤѥѦѧѨѩѪѫѬѭѰѱѲѳѴѵѶѷѸѹҌҍҐґҒғҖҗҘҙҚқҜҝҠҡҢңҤҥҪҫҬҭҮүҰұҲҳҴҵҶҷҸҹҺһҼҽҾҿӀӁӂӇӈӏӐӑӒӓӔӕӖӗӘәӚӛӜӝӞӟӠӡӢӣӤӥӦӧӨөӪӫӬӭӮӯӰӱӲӳӴӵӶӷӸӹӾӿ Thai//Standard// กขฃคฅฆงจฉชซฌญฎฏฐฑฒณดตถทธนบปผฝพฟภมยรฤลฦวศษสหฬอฮฯะัาำิีึืฺุู฿เแโใไๅๆ็่้๊๋์ํ๎๏๐๑๒๓๔๕๖๗๘๙๚๛
see also How to Edit a Glyph that is not listed on iFontMaker
4 notes · View notes
valiantlydarktiger · 5 years
Text
「国宝 東寺−空海と仏像曼荼羅」に行ってきました
2019/04/04
国宝 東寺−空海と仏像曼荼羅に行ってきました。東京国立博物館
京都で東寺は2回参拝、桜ライトアップの時にお背中も見たぜ余裕だぜ東京にいらっしゃいませー、とトーハク行ったのですが余裕じゃありませんでした。
東寺に初めて行った記事はこちら。
「アイドルのサイン色紙(出どころ不明)を崇めて記念館を作り、サイン色紙自体は劣化崩落してもう読めないがもはやその建物を愛する人の気持ちが尊い」と一周半してわけわからない尊さを大事にしていたら、突然「全員アイドル水泳大会、ファンのみんなと今日はいっぱいふれあいたい!」イベントに紛れ込んでしまって気絶するような場所だったのです、東寺。
外国留学した空海が、帰ってきたら政府主導のお寺の全面リニューアル任され、誰も見たことも体験したこともない、説得力ある空間をプロデュースしちゃったのが東寺です。
考えるまでもなく大金と技術者と人手と時間が必要なのに、まだ実現してない例のない計画を語ってスポンサーを納得させる空海の企画力政治力。
何より実現させて現代まで生きた寺として維持し続ける努力、人気。
いろんな圧でふらふらになったの思い出しました。
その圧がない。
トーハクで明るい場所に並んだ仏像の数々は、何も東寺と変わらないのだけど集団の圧迫感がなくて落ち着いて見られるのです。
舞台でパフォーマンス中のアイドルには見ているだけでとても近寄れないけど、握手タイムは対面で会話できる等身大の存在になるような(なぜ例えがアイドルばかり)(偶像(idol)だから)
一番等身大アイドルだったのは、この展示で完全にセンター扱いの帝釈天騎象像でした。
撮影可なのでみんなぱしゃぱしゃ…
言い方変えると、写的として囮として他の仏の盾になってくれてました。さすが武神。頼りになります。
第一部は仏画や空海の書、再現。
「墨強い」
絵が退色してなんとなくしか見えず、当時の彩色を想像するしかないのに、墨の字はくっきり。恐れ入りました。
十二天図と五大明王図並べた後七日御修法の道場再現。人払いしてもらって、この中に一人座ってみたくなります。
画軸、現役で利用しているものでもあるので期間限定で入れ替え制なのですが、いま上野にない軸は写真パネルで代用です。
この写真再現もまた素晴らしかったです。
…出張はみんな写真に任せてもいいんじゃないかと思うくらい。生の迫力感じたいけど劣化が進むなら無理に動かしたくない時に。
個人的にたぎるポイントは、説明の札。
日本語以外にも色々書いてありますが、「Indra」「Agni」とか書いてあってな…
さらっと通り過ぎてしまったのですが、もし数分静かに一人で過ごせるイベントがあるなら有償で参加したいです。そしてプレッシャーでぷちっと潰れるのだ。
第二部行きまして。
虚空蔵菩薩五体並んでお出ましでした。
菩薩自体はほぼ同じ顔同じお姿で正直見分けがつかないのですが、それぞれの乗騎が素晴らしいのです。ぶっちゃけ可愛い!
宝光虚空蔵菩薩が象。
業用虚空象菩薩が孔雀。
法界虚空蔵菩薩が馬。
金剛虚空蔵菩薩が獅子。
蓮華虚空蔵菩薩が金翅鳥。
…馬は普通にリアル。獅子はもう架空の生物でなかなかかっこいい。
スレンダーな孔雀と炎のように逆立ち渦巻く金翅鳥は対にしたい。
そして私は「象見たことない昔の日本人頑張った」像が大好きなのですが、こちらの象さんがまさにそれで、なんかもうほんとに頑張った!!!!
孔雀も羽根開いた豪華な姿ではなくしゅっとした姿だったので、羽根閉じた図しか見たことなかったのかそれともど派手で目立つのはこの場にふさわしくないと思われたのか…動物見てるだけで楽しいです(ということで菩薩をほとんど見ていない)(本末転倒)
部屋を移ったら、立体曼荼羅。
とりあえず撮影可の帝釈天騎象像行きますよね。
こちらの象さんも想像の象ですが、架空の象として洗練されてます。
背中側は壁だったので象さんのお尻は写真撮れず。
どうせみんな正面からかっこいい写真撮るので、変な角度で何枚か撮ってきました。
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
帝釈天は今回の展示のセンター扱い、撮影可なのでお一方だけ離れた場所にあったのですが、写真は撮れるけれど立体曼荼羅に参加できない感じでちょっとさみしいです。
さみしいと言いつつ写真取り終わって、他の立体曼荼羅見に行きます。
東寺に比べたら狭い展示室ですが、祭壇がなく仏像だけ、360度みるスペースが確保してあるのでみっちり詰まってる感がありません。
東寺行ったとき、入り口に穏やか優しげ菩薩、中央に悟りを開いて超然とした如来、そして奥で穏やかでも超然でもわからない者は力尽くでとおっかない顔してる明王、四方で睨み効かせてる四天王、というありがたいやら恐ろしいやらのプレッシャーを感じず、好奇心むき出し興味本位でよくよく拝見できます。
軍荼利明王はアクセサリーと蛇さんの重ね付け、お一方だけ虎皮ファッション。大威徳明王は腕全部臨戦態勢なんだけど、跨がってる水牛は完全リラックスお座り、何ならしっぽで蠅追っ払っていそうなリアル(そして帝釈天の象さんより座ってても大きい)。降三世明王はどれだけ大自在天夫妻がいやそうな顔してるかを見てしまい明王を見るのを忘れ、金剛夜叉明王シンプル、だけど絵画の所にはたくさんあったなーと思い出したりしながらぐるぐる回ってました。
うん、圧は少なくて落ち着いてみられるのだけど、見るものたくさんありすぎて情報量多すぎて個々の印象など覚えていられぬ。再訪しないと足りないので、展示替えした頃にもう一度挑みます。
特設ミュージアムショップのおみや。
Tumblr media
虚空蔵菩薩と帝釈天の乗騎フレークシール!大小入ってて大変可愛らしいです。
十二天屏風の絵はがき。
…屏風型色紙もあったけど絵はがきでやってくれるとはありがたやありがたや。他にも曼荼羅グッズが充実してます。ジグソーパズルはなかった。
行きにキッチンカーでトーハクに来ていたバインミー。
パンのバリバリ具合が、口を痛めつける鋭さじゃないけどこぼれたパン屑がほぼコーンフレークの固さという奇跡のフランスパンにおいしい物をぎっちり挟んでもらいました。うまい!
トーハクの展示はとてもよかったのだけど香りが足りないので、とりあえずスパイス補充。
帰りにアメ横の摩利支天お参りしてお線香の香りを浴びてきました。ふー。
さて次はいつ行こう、というか、今出張中がらがらの東寺に行きたい気分が高まっております。展示でまだ来ていない図は写真パネルが代理を務めていましたが、仏像はどうなんだろう!
「王様撮影会おつかれー」
 撮影会じゃない、と、帝釈天インドラは韋駄天スカンダをたしなめるが、永遠の武神にして子神のスカンダは気にした様子もない。
「来たなら手伝え」
「尊敬する王様もおとさんも出張ってるところでお手伝いしたいのは山々閻魔様なんだけど!親の遺言で密教勢に近づいちゃならねえのです勘弁してください」
 破壊神シヴァの子であり火天アグニの子であるスカンダである。
 どっちの方見ても元気なのに縁起でもない、と、言い掛けてインドラはため息をもらす。
 降三世明王に恨めしく踏みつけられているのは大自在天と烏摩妃、インドでの名をシヴァとパールヴァティー。
 異教の神をも力尽くで仏門に引き入れる象徴として足蹴にされて数百年。
 そしてこの展示には来ていないが、同じくシヴァ家の息子ガネーシャも軍荼利明王や大威徳明王に成敗されているのだ。
「まだ踏まれてない俺だけでも逃げ延びろと、父母に言いつけられて中国に渡った俺は孔雀と離れて名を伏せて大陸をさまよい」
関さんと親しくして布袋さんと出会い、と、話が終わらないスカンダを、インドラは適当に遮る。
「手伝いに来たんじゃなければさっさと帰れ」
「手伝わないけど京都勢にお供え持ってきた。関東の飯は醤油味しかしないって文句言ってるだろうから」
 武神なのだが庫裏の守護神、ご馳走用意させたら誰より早くて正確な韋駄天である。
「せっかく来たから王様の撮影会キメ顔撮りまくってやる」
「撮られてやるから、人間達のフラッシュいじって止めてきなさい」
「もう止めた」
 えい、と、2ショット写真を撮って、一応確認してからスカンダはインドラを見上げる。
「王様いない間京都は任された」
「京都全体で見れば、数体が留守にするくらいだ、心配していない」
 ううん、と、スカンダは首を振って、最高にいい顔でにっこり。
「京都駅前ハンサム帝王不在の今!宇治の超絶美少年韋駄天様が京都一のイケメン!今年はいだてんyearだから日本は俺の物!」
 ごつ、と、インドラの金剛杵がスカンダの頭を小突く。
「いい子にしてろ!」
「大昔から今まですげーいい子だよ俺!」
「もう帰れ」
「お父さんとお母さんとおとさんにご挨拶してからー」
 曼荼羅の中から全部探すのめんどくさいよう、と、スカンダは文句を言いながら人混みの中に消えた。
 お父さんは大自在天、伊舎那天、大黒天。お母さんは烏摩妃。おとさんは火天で、曼荼羅にも独自画軸にもあるので、チェック大変です。
1 note · View note
isawa-nkb · 6 years
Text
平成の音楽を振り返る回、を振り返る
Twitterで散々告知していた、「軽音サークルOB(と現役)が集まって、『平成(OO年)といえばコレ』な曲を各々30曲ほど持ち寄り、平成を彩った名曲を振り返ることで平成という時代を総括する会」の第一回を、先日8/11の夜に執り行いました。その時に流した曲のリストが出来上がったので、会の模様を録音していた駄弁りデータを参照しつつ、ぼく視点で改めてコメントをつけてこの会の様子を残したいと思います。 一応ブログ末に録音したmp3を詰めた泥箱のリンクを貼るつもりではいますが、 会議が6時間を超える長丁場になってしまったのでさすがにそれを全部聞く暇人はこの世に存在しないだろうということで、文章にまとめた方がまだ追体験しやすいだろう、というのがこのブログ執筆の目的です。 録音データの書き起こし、というわけではないですが、脱線や菓子の受け渡しみたいな雑音が入ってるよりはむしろこの方がいいかと。勿論このブログ形式にしてしまうことで、筆者のバイアスがかなりかかってしまうことは重々承知してはいますが。
というわけで今回集まったメンバーから紹介。 ・ぷれしお 今回の首謀者。ブリットポップやシューゲイザーが専門ながら、J-popをほとんど網羅している平成の申し子。今回は「平成各年のオリコンシングルチャートTOP100を参照しつつ」「取り上げるのは1アーティスト1曲で被らないように」30曲を持ち込み、個人の思い出ではなく売上データからの分析的な検証を試みます。 ・まえぴ ぷれしおの同期。高校時代はジャズピアノを、大学軽音サークルではベースに持ち替えて精力的に活動したマルチプレイヤー。今回は「これぞ平成」な懐メロを多数用意してくれました。 ・伊38 筆者。賑やかし役。このブログに辿り着く人ならぼくの趣味はわかってると思うので割愛しますが、基本的に「他の人が持ってこなさそうな曲」をセレクト。このブログ内での「平成の語り」はぼく視点によるものなので文責はぼくにありコメントはぼく宛でお願いします。 ・各方面 軽音サークルの大先輩。筆者より10歳くらい上なのかな……? 今回は各年にハマった音楽を「表プレイリスト」「裏プレイリスト」にまとめ、交互に触れていくことで時代を多角的に検証します。年長者として、10代の多感な時期を平成と共に過ごした年代としての語り口に期待。 ・かっしー 軽音サークルの後輩。筆者より4歳くらい下。激動の平成音楽シーンにおいて数歳の差でいかに音楽体験が異なるのか。年少者からの視点が必要だとして今回参加。
この5人でお送りします。そして出来上がったプレイリストがこちら。 https://twitter.com/Plesio_/status/1028826230232047616 https://twitter.com/Plesio_/status/1028826235890102272
Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media
わかりづらいですが、一人が一気にプレゼンすると平成30年を一息に駆け抜けてしまうので、「平成をだいたい10年ごとに分け、それぞれの年代で自身が聞いていた曲を5人がそれぞれプレゼン、それを3セット」という形式を今回採用しました。つまり上記プレイリストで誰がどの曲を持ち込んだかは結構ばらけています。その辺はぼくのこれからの語りで解説・補完していければと。
それでは前置きが大変長くなりました、適宜コメントをつけつつ、各曲を紹介し平成を振り返る回を振り返りたいと思います。
 第一部、平成初期(平成元年~10年くらい) まずは主催ぷれしおから10曲ほど。開幕はプリプリのダイアモンド。昭和じゃねえんだコレ、と思うのはぼくがまだ生まれてないからか。開幕にふさわしい明るいナンバー。 たまのさよなら人類。平成2年売上トップ10てマジ? 小田和正。ドラマから有名ですからね。 浜田省吾。「平成4年は売上トップにビッグネームが並ぶので、(彼の課したレギュレーション上)被りを避けるために」とのこと。 ZARDは平成初期では外せないですね。というか某番組のおかげで今も通用してますし。 ミスチルからはイノセントワールド。この後もスマッシュヒットが続きますが、その後のヒット曲の紹介のためにここでミスチルのカードを切ることに。しかしこれ「百万枚売れるメロが書けた!」と桜井が言うだけありますね、ラスサビからの畳みかける歌詞もエモ。 B'zもここで紹介。しかしこのLOVE PHANTOMイントロ長いな。当時は色々余裕があったというか。そして4つ打ち。と言いつつ現代の4つ打ちとはノリも扱いも違うけど。ちなみにB'zの松本氏はその時々の最新のギターの音色で録音するので、B'zファンを呼んで30年分振り返るだけで平成のギターの音色の変遷がわかるのでは感も。詳しい人を呼びたい。 SPITZ「空も飛べるはず」。これ以降ずっと何かしらの曲でランキングに居座り続けるモンスターバンド。ちなみに会ではデモ版「めざめ」を流していました。「君と出会えた奇跡が」を「君と出会えた痛みが」に変えるだけで歌詞の意味がぜんぶ変わるという、スピッツがいかに歌詞を大切に考えてるかという好例。 Kinki Kids「硝子の少年」。「20年経っても歌えるから」とごり押ししつつちゃんとスマッシュヒットを叩き出す作曲・山下達郎もすげえし、山下達郎の曲というプレッシャーを跳ね返して歌い上げたキンキもすげえ。 そしてGLAY「誘惑」。この10年で出てくるミュージシャンは平成をずっと席巻し続けるあたり、平成初期10年間がいかに強かったかわかりますね。というわけでぷれしお第一ターン終了。
次はまえぴのターン。一曲目は平成元年1月11日リリースという、滑りこみで平成な美空ひばり「川の流れのように」。平成の幕開けというよりは、これで昭和が幕を下ろしたといった方がいいでしょうか。ちなみに美空ひばりは同年に亡くなっているそうで、最晩年にこのテイクをCDに吹き込める美空ひばりもバケモノだなぁという……。 BE MY BABY。つい最近流行ったけど。初出はそりゃ平成だよなと。 おどるポンポコリン。そりゃ我々世代聞いてない人間いないよなぁ……。実際B.B.クイーンズはBeingの凄腕ミュージシャンを集めて出来たバンドなので演奏がすごいんですよね。 めざせポケモンマスター。説明不要。 チャゲアス「On Your Mark」。チャゲアスから敢えてこれを持って来るという。 MISIA、「Everything」。歌うっま……。先日のフジロックでの名演も記憶に新しく。20年以上通用し続けた歌唱力……。 残テ。ヱヴァはついに平成の間に幕を下ろせなかったね……しかしこのスネアやバスドラ、メタルというかハードロック的処理の音ではないかという。 ウルフルズ。優勝。バンザイ。しかし平成初期のポップス、重心が高いというかウワモノ勝負みたいなサウンド。キックやベースの低音が決め手になっていくにはまだまだ時間がかかります。 もののけ姫。平成ジブリといえば外せない。 あ、リストから漏れてますがここで安室奈美恵「Can you celebrate?」が流れました。平成を振り返る回をやろうと言い出したきっかけは最近話題になってた安室奈美恵からだったりします。 そして1999年、椎名林檎「丸の内サディスティック」でまえぴの第一ターンは終了。20年経っても軽音サークルのスタンダードであり続ける椎名林檎嬢の強さ……。
さてお次は不肖わたくし伊38のターン。Spookey Ruben「These days are old」タイトルではピンとこないかと思いますがYoutubeで10秒再生すれば「これぞ平成」とわかるかと。 小松未歩「氷の上に立つように」、倉木麻衣「Secret of my heart」。というかコナンのOPEDを30年分振り返るだけで平成を振り返られるんじゃないか? アニソンつながりで「月灯りふんわり落ちてくる夜」 小川七生 。オラはにんきものと迷ったけど、色々あったクレしんEDの中で唯一、かつ強烈に覚えてるのはコレ。 ポケットビスケッツ・ブラックビスケッツをそれぞれ。バラエティ番組の一企画として生まれたバンドだけど、今聞いても全然聞けるくらいオケが面白いし、千秋とビビアン・スーがべらぼうに歌うまいので企画バンドの枠を超えてると思う。実際ゴールデンタイム発でヒットチャートを動かそうというわけだから金かかってるんだろうけど。つまりは当時は色んな余裕があったんだなという。 ジュディマリ「そばかす」。ぼくリアルタイムではないんですが。YUKIの歌とTAKUYAのギターが圧倒的で未だに軽音サークルでコピーされるあたりね。 あと最後、一曲分枠が余ったので1999年RSRのブッチャーズを軽く流しておきました。というわけで次の方へ。
大先輩各方面氏。1989年はガンヘッドのテーマから開幕。そして1989年裏リストはBoredoms。これ持ってくるのか。 米米CLUB「浪漫飛行」。これも平成なんすね……で裏がHANATARASH。さっきボアダムス流したじゃないすか……ちなみに選外に人間椅子、ビョークの幼少期ジャズアルバムなど。 「SAY YES」チャゲアス再登場。歌うまいしメロがつよい。そして裏はマイブラとニルヴァーナ。1991年の選外としてはレッチリも。 1992年は「それが大事」大事マンブラザーズと、裏リスト「戦え! 何を!? 人生を!」筋肉少女帯。筋少も代表曲に困るバンドですが今回はこちら。 「EZ DO DANCE」。キンプリ、というかプリリズからリバイバルしてましたしね。そしてその年に裏で鳴っていたのがレディへ「Creep」。ちなみに翌年表プレイリストもTRF連チャンで「BOY MEETS GIRL」。 1995年、黒夢「SEE YOU」。90年代V系を持ってくるのはリアルタイム世代じゃないと……。裏リストはBjork「Hyperballad」。 電気グルーヴ「誰だ!」そしてBloodthirsty Butchers「二月」。ちなみに1996年はLUNA SEA「STYLE」X JAPAN「DAHLIA」 L'Arc〜en〜Ciel 「True」とV系の重要シングルが立て続けに出た年という。 1997年、Cornelius「Star fruits surf rider」、裏に池田亮司「+/-」。テクノ(?)な選曲。 1998年、HIDEの死んだ年ということで「ever free」。裏リストはまたBoredomsで「Super You」。選外にBoom Boom SatellitesとかSystem of a downの1stとか、ゆら帝「3x3x3」など重要盤が並ぶ。ちなみにリストでは先に出てましたが、Boa「Duvet」もこの年。
10年振り返ったのでここでプレゼンテーター交代、後輩のかっしーのターン。ただし平成初期は生まれて間もない(!)ので、当時見ていたアニメから「ニャースのうた」(クソ名曲)、おじゃる丸「詠人」(北島三郎なんだね……)を流して終了。生まれたときにはポケモンが存在していた世代……。
 というわけで第二ターム。プレゼンテーターは一周してぷれしおに回り、平成11~20年のヒット曲を俯瞰するターン。 1999年、宇多田ヒカル「Automatic」。説明不要。ちなみに会では岡村靖幸によるトリビュート版を流していました。 福山雅治「桜坂」。ちなみにこの年サザンの「TSUNAMI」も出てましたが、 サザンからは翌年の「波乗りジョニー」をチョイス。しかし桑田佳祐もつよいボーカリストですよねぇ。 「ピクミン愛のうた」。ゲームキューブってこの年だっけ……。 そしてSMAP「世界に一つだけの花」。クソ流行りましたねぇ。槇原敬之最大のヒット作というべきか。 ラルク「自由への招待」。イントロのドラムパターンが印象的だからとセレクト。 トラジ・ハイジ「ファンタスティポ」。堂本剛の歌がめちゃくちゃ上手い。 TOKIO「宙船」。会では中島みゆきのテイクを流していました。このように平成中期はジャニーズがかなり時代を持っていくチャートになっているとのこと。 「千の風になって」。クラシックでチャート入りしたのはこれと平原綾香「Jupiter」くらいなはず。 「羞恥心」。まぁ流行りましたからね……。ぼくはTwitterでさんざ言ってますがJ-popを殺したのは島田紳助とヘキサゴンだと思っています。実際この後年にはAKBが出てくるので、J-popの印象が変化するきっかけと言えなくもないという。
そしてまえぴにバトンタッチ。日立グループこの木なんの木はいいとして。 グランツーリスモより「Moon Over The Castle」。T-Square安藤まさひろ。まえぴが一番最初にやったテレビゲームだから、とのチョイス。そういや平成となるとゲーソンとともに過ごした人間とか呼んでみたい。 そしてレースゲームつながりで、リッジレーサー4より「Urban Fragments」。アイマス以前のナムコのゲーム音楽はつよい。 一青窈「ハナミズキ」。流れてたなぁそういや。 「知恵と勇気だ! メダロット」。ポケモン出したからには出さないわけにはいかないよなぁ。筆者は普通にコロコロ派でしたがメダロットとかサイボーグクロちゃんとかはアニメ見てた気がします。覚えてないけど。 Do As Infinity「冒険者たち」。そういやこの時代、女性ボーカルとトラックメイカーの野郎、みたいなユニット多かったですよね、デイアフタートゥモローとかガールネクストドアとか。そーいや遠ーい昔どっかで、「ガールネクストドアはテレビ主導・Mステ主導で流行りを生み出せるかどうかの最後の実験だった」という言説を読んだ気がします、実際ガルネクはイマイチぱっとしないで消えたような。時代の流行りとテレビ(と時代の変化)の関係も詳しい人に語ってもらいたい。 ちょっと時代遡って、「渚にまつわるエトセトラ」、「ハッチポッチファミリー」。ハッチポッチのインチキ洋楽カバー聞き直したい。 森山直太朗「さくら(独唱)」。そういや平成中期はバラードも結構ヒット曲多かったですね。Youtube前の時代なんで90秒で掴む、みたいなこともなかったですし。 というわけでヘラクレスオオカブト……じゃなくて「カブトムシ」aikoでまえぴの第二ターン終了。
というわけで伊38第二ターンですが、ぼくも平成10~20年は小中学生だったのでまだテレビっ子で音楽にも目覚めてない時代なんですね。 スキマスイッチ「全力少年」。当時はズームイン朝で若手ミュージシャンをプッシュする謎のコーナーがあったんですよね。そういう余裕があった時代ってわけですが、スキマスイッチは頑張ってましたね。雨宮天の「奏」は神。 続いてもズームイン朝枠で、nobodyknows+「ココロオドル」。ニコ動でも不動のMAD素材。というか映える声のMCを贅沢に5人も抱え、トラックも面白いし、ヒップホップブームの今再評価に値するのでは。今も活動してるか知らないけど。 矢井田瞳「My Sweet Darlin'」。どこで聞いたんだっけ…… 奥井亜紀「Wind Climbing~風にあそばれて」。グルグル見てたはずなのに全然覚えてない…… 塊魂を流そうと思ってサントラ借りたら入ってなかった��で仕方なく流した「塊オンザスウィング」。松崎し��るも歌うまいな……。 ここまで誰も流してなかったので「Butter-Fly」かけときました。「カサブタ」と迷った。 申し訳程度ですが菅野よう子も流さなきゃなぁ。ということで「Tank!」を。というか菅野よう子詳しい人に菅野よう子クロニクル解説とかしてもらっても平成振り返れそう。ていうか誰も「プラチナ」流してねえじゃねえか今回。筆者はCCさくら見てないのになんでオタクになったんだろう。 FLOW「DAYS」。エウレカも見てないのになんでオタクになったんだろう俺。 「リライト」も「メリッサ」と迷った。 最後は岡崎律子のために割いた枠で、メロキュア「Agape」を流して伊38第二ターン終了です。メロキュアもリアルタイムじゃ聞いてないんですけどね。なんでオタクになったんだろう俺。
というわけで各方面氏。この辺から表リストと裏リストの境が曖昧になってくる気が。 1999年。Mad Capsule Market「MIDI SURF」、Merzbow「Electric for ICC」。選外にハイスタなど。 Radiohead、KidAより「Everything in its right place」。エイフェックスツインが「ダサい」と一蹴したとかなんとか。裏は大友良英率いるGround Zero。 Daft Punk「One More Time」。が出た年にデビューしたのがDCPRG。選外はOwls、Ghost and votka、レイハラカミ、ASA-CHANG&巡礼などなど。 2002年「Num-ami-dabutz」ナンバガ。裏はオウテカ。 Prefuse73「The End Of Biters」。裏はチルボドの4thより「Needled 24/7」。 2004年のアジカンからは「振動覚」というチョイス。裏は想い出波止場「触媒」。 選外にSquarepusher「Ultravisitor」、アジカン「ソルファ」、フジファブリック・ZAZEN BOYS・東京事変それぞれの1st 。ザゼンと事変が同い年って。 Bloc Party「Like Eating Glass」。裏は吉田達也率いる高円寺百景「Rattims Friezz」。 NATSUMEN「Whole lotta summer」、裏は日本エモ界の隠し玉・倉地久美夫「あつい日本」。 そしてここでヤスタカをセレクト。Capsule「Starry Sky」。ヤスタカのキックは2007年には完成してたということですね。裏は大槻ケンヂと絶望少女達「人として軸がぶれている」。 andymori「Everything is my guitar」。裏にgroup_inou「Coming out」。同年は9mm「Vampire」、相対性理論「シフォン主義」が出て第二次バンドブームでもある年。というわけでこれで1999-2008の10年間の(偏った)振り返り。かっしーへバトンタッチ。
1999年でもまだ1桁年齢のかっしーのターン。やっぱその辺の時代での音楽体験はアニメやテレビからが主に。 松本梨香「OK!」、クレしん「ダメダメのうた」。既に出た「めざせポケモンマスター」、「月灯りふんわり落ちてくる夜」に対して、同じアニメでも入り口が違うというジェネレーションギャップ…… 「カービィ☆マーチ」。筆者は実は当時好きじゃなかったんですが今ヤバいアニメとして再評価されてますね。もっかい見直したいなぁ。 そしてもう一つポケモンから、そもそもルビー・サファイア世代(!!)ということで「アドバンス・アドベンチャー」。筆者、逆に知らない曲だ…… ナルトより「悲しみをやさしさに」little by little。オアシスフォロワー。 ロードオブメジャー「心絵」。CCさくらじゃないんだね……。 「青春アミーゴ」。めちゃくちゃ流行ったなぁ。 その流れでKAT-TUN「Real Face」。ホント当時破竹の勢いだった。 嵐「Love so sweet」。やっぱ平成中期はジャニーズ外せない。 GReeeeN「キセキ」。流行ったなぁ…………というわけで第二ターム全員終了。怒涛の平成晩期へ続きます。
 というわけで平成21年~からの音楽。まずは例によってぷれしお氏によるヒットチャート分析リストから。 2009発売、2010にヒットしたゴールデンボンバー「女々しくて」。 そしてきゃりーぱみゅぱみゅ「つけまつける」。Capsule、Perfumeで実験を重ねたヤスタカの結晶。 進撃の巨人より「紅蓮の弓矢」Linked Horizon。まぁ紅白出てたしなぁ。 SEKAI NO OWARI「Dragon Night」。この辺からキックがえぐくなってくる。 BUMP OF CHICKEN「Hello World!」。EDのUNIZON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」と並んで名曲。 星野源「恋」。売上基準のリスト故触れないわけにはいかない。 そして小沢健二「流動体について」。なんか熟練戦士たちが復活してきたみたいなリストになってますね。 というわけで趣味をなるべく排して売り上げ参照したぷれしおの俯瞰リストは終了。余り枠は彼の趣味を。 ゆらゆら帝国「昆虫ロック」。ゆら帝は全部マストなのだけど、1stからこちらの選曲。 the brilliant green「冷たい花」。1998年。というかまんまOasis。彼らはBlurのカバーとかしてるし生粋のブリットポップの民。 アイドルからはBABY METAL「ギミチョコ」。というわけでAKBにまみれたランキングからうまいこと外した選曲をしてくれました。
続きましてまえぴ第三ターン。 「マツケンサンバ2」からスタート。あったなぁ……。 「群青日和」。説明不要。 「メルト」。Supercell。ついにボカロが出てきた。 「恋のマイアヒ」。そう、平成といえばおもしろフラッシュ倉庫を外すわけにはいかないんですよ……。日本で唯一オリコンチャートに食い込んだルーマニアの曲。 ゆず「栄光の架橋」。ちらっと書きましたがバラードが流行りましたよね平成中期。 「最初から今まで」冬のソナタ、流行ったねぇ……。韓流ブームも触れないわけにはいかないよなぁと。 というわけで少女時代「Mr TAXI」。日本の市場をアテにして日本語を歌いだす韓流アイドルたち。そういや会が終わった後にエクストラコンテンツとして「江南スタイル」流しました。 相対性理論「LOVEずっきゅん」。やくしまるえつこ、平成晩期の女性ボーカリストのスタイルとして触れないわけにはいかないですよね……これ以降ウィスパーボイス女性ボーカリストがぐんと増えた印象。しかし相対性理論のキモはバックバンドのシンプルかつクソ上手い演奏でもあります。というか真部のコード進行とかもかなり独特なので詳しい人にみっちり解説してほしい。 ここで今まで誰も触れなかったAKB48「ヘビーローテーション」。 そして最後、まえぴ曰く「平成に始まり、平成で終わったジャンル」こと”””青春パンク”””からガガガDXを。確かにメロコアはともかくとして、ゴイステから始まった青春パンクはもはやフォロワーもいないし、創始者の峯田和伸自身が石原さとみとキスするような俳優になってしまったという点からも、青春パンクはジャンルとして終わってしまったと言って差し支えないと思われる。実際ゴイステの曲とかは平成のノスタルジーを抱えた平成の人間じゃないと書けないというのは間違いない。ここ詳しい人に語ってほしいですね。というわけでまえぴのターン終了。
さて伊38の第三ターンです。一番書きたかったパートゆえ、少々長くなりますがご容赦を。 BUMP OF CHICKENから「グングニル」。第一・第二ターンではテレビ経由の曲を紹介した伊38ですが、それに対して(当時)絶対にテレビに出なかったバンプは、いうなれば「オルタナティブ」でした。まぁ僕がバンプを知ったのは中学の先輩だったか、おもしろフラッシュ倉庫だったか、あるいはその両方だったか覚えてませんが。 その流れでピロウズ「ハイブリッドレインボウ」。「テレビに出ない」どころか「永遠のブレイク寸前」たるピロウズは本当にオルタナティブだった。 そのオルタナティブという枠に、「ロックンロールは鳴りやまないっ」神聖かまってちゃんを。そして先日映画「恋は雨上がりのように」主題歌に採用された同バンドの曲「フロントメモリー」。 ただ映画主題歌版は、女性ボーカリストを呼び、亀田誠二がリアレンジしたもので、非常に聞きやすくなっているというか、の子自身のポップセンス・メロディセンスが非常によくわかる構成になっている。しかし「フロントメモリー」の神聖かまってちゃん本家版、それもYoutubeのPVテイクはどうかというと、ピアノが何やってるかもわからないし、高音がきついし音も悪い、非常に「聞きづらい」ものになっている。しかし”””それこそが神聖かまってちゃんだった”””というか、「そもそもポップな人間だったの子だが、売れるため・認知してもらうため・ニコ動で頭一つ出るために、敢えて尖ったことをしていた」、それはよく知られる神聖かまってちゃんの破天荒なエピソードだったり、そして音源そのものの粗さ・聞きづらさ・尖った音質であったのではないか。あるいは、ニコ動という”場”がそもそも、そういったパンクで破天荒な振る舞いを要求するような場だったのではないか、それこそがニコ動文化だったのではないか。という仮説を立てられないだろうか。ここはもっとニコ動にどっぷり浸かっていた人間にコメントをお願いしたい。 さてニコ動からボカロ文化をぼくからもほんの少々。「初音ミクの消失」。初音ミク登場当時に生まれた「機械のボーカリストが人間に勝てる部分とはどこか?」という問いに対しての安直な回答として「人間には歌唱不可能な超高速詠唱」が生まれた、その元祖の曲だと思う。これがヒトリエとかミイラズみたいな、後年の高速ラップ邦楽に逆輸入される流れになった。 もう一つ、「般若心経ポップ」から始まる一連のムーヴメントを。同曲が流行った際に、製作者がボーカル音源を配布したために「般若心経ブーム」が起こり、「般若心経ロック」やら「般若心経シューゲイザー」など、ありとあらゆるジャンルの般若心経が生まれた。この般若心経タグを巡っていろんな音楽ジャンルを知った、なんて人間もいただろうし、これに限らず「初音ミクが歌ってさえいればどんなジャンルでも聞ける」というリスナーは沢山いたと思われる。これは(にせものさんの言葉を借りれば)”””ガワの文化”””というか、初音ミク以前・以後でも「V系なら・アイドルなら・好きな声優なら、どんなジャンルの音楽でも聞ける」という、ある意味逆にボーダーレスな音楽趣味を持つ日本人の特殊な音楽観に繋げて語ることができると思われる。この辺も詳しい人たちと議論してみたいところ。 さてニコ動文化はこのくらいにしてぼくの高校時代からの邦ロック趣味変遷に戻ります。9mm parabellum bullet「The World」、あるいは「Discommunication」。バンプ狂いだった自分が衝撃を受けたテクニカル・バンド・ブーム。 そして凛として時雨。今回は「ハカイヨノユメ」。発売日にこれ買って、CDプレイヤーに入れた瞬間に吹っ飛んだ思い出の曲です。しかし、パワーコードとオクターブ奏法さえできればバンプ・エルレ・アジカンがコピーできたぼく世代に対して9mm・時雨・ホルモンが出てきたほんの数代下のバンドマンたちとは技術的に大きな隔たりがあるのが未だにコンプレックスです。 そしてこの辺をきっかけに残響レコードにハマっていく伊38。ハイスイノナサ「平熱の街」、そして「鏡面の波」。残響レコードの中でも最先端に尖っていたハイスイノナサがアニソンに接続したとき、得も言われぬ感慨にふけった思い出があります。 さて最後に、こうやってニコ動や残響レコードを経由してアンダーグラウンドに潜っていったぼくが辿り着いたのがネットレーベル文化。その中から未だ伝説的扱いをされている「HanazawaEP」より「恋愛サーキュレーション(Shoegaze arrange)」。ニコ動とはまた違う、宅録ミュージシャンの発表の場というものは刺激的でした。というわけで永遠の名曲「ヴァイオリンケースの夢を見る」を流してぼくの最終ターン終了。ケンセイオガタさんはやく公式円盤出してください。
さあ各方面氏。残業にまみれた暗黒期から抜け出したという平成晩期を振り返っていただきます。 2009年、モーモールルギャバン「Pop! 烏龍ハイ」、そして裏リストといいつつポップな、Neco眠る「猫がニャ~って、犬がワンッ!」。実際この辺からアンダーグラウンドですらポップになってくるという。同年の選外はNuito、TTNG「Animals」、サカナクション「シンシロ」、相対性理論「ハイファイ新書」など。 2010、七尾旅人「Search Boy」、神聖かまってちゃん「ロックンロールは鳴りやまないっ」。 2011年、the cabs「キェルツェの螺旋」、TTNG「Adventure」。超絶技巧ギターバンド2つが並ぶすげぇ年だ。 そして震災を経た2012年からは、LOSTAGE「Blue」、そして裏は面影ラッキーホール「おかあさんといっしょう」。震災を経て日本人は何を歌ったか?、に対してこの二つはとりわけ振り切れてますね…… KANA-BOON「1,2,Step To You」。に対して裏はうみのて「もはや平和ではない」。笑っていいともさえ終わってしまった今、もはや平和ではない日本でこの曲はある種象徴のように鳴り響く。 の翌年、Wienners「Video Girl」。言わずと知れたでんぱ組のコンポーザー。の裏で生まれていたのはD'Angelo And the Vanguard「エイント・ザット・イージー」。 2015年。ceroより「Summer Soul」一切の音すべてが必然のもとに鳴らされた 大傑作Obscure Ride。 に対してChon「Splash」。これまた妥協の一切ないサウンド。好対照な年。 MUSIC FROM THE MARS「Seaside, Seaside」。そしてこの辺から裏リストというより同率一位という感じになってくる。この年の裏選曲はOdol「逃げてしまおう」。 2017年、ものんくる「ここにしかないって言って」。 この辺りで各方面氏は菊池成孔のラジオを聞き始め、その影響で裏選曲としてジャズドミュニスターズ「革命」。 2018年。tricot「potage」。しばらく見てないうちに一皮どころか二皮くらい剥けたトリコ。ドラマーの交代らへんから音楽性が更なる深化を見せ、世界ツアーで得た経験値を完璧に開花させた名曲。そして裏選曲にCRCK/LCKS「No Goodbye」。ポップスといいつつ非常に複雑で難易度の高い音源をリリースする注目の音楽集団。を流して最終ターン終了。 そして番外編として「 BEAMS 40周年記念プロジェクト『TOKYO CULTURE STORY 今夜はブギー・バック(smooth rap)』MV」。平成を振り返る回、これさえ流せばよかったんじゃねえの?
というわけにいかないということで、大トリのかっしー。 宇多田ヒカルの再登場、キングダムハーツより「光」。平成において宇多田ヒカルは説明不要ながら何度でも取り上げたい。 AKB48「ポニーテールとシュシュ」。彼はハマった世代。そりゃそうか。 BUMP OF CHICKENから「ゼロ」。FF零式の主題歌。同じバンプでも入り口が全然違う……。 そして放課後ティータイムから「U&I」。曰くこれがなかったら彼は軽音サークルに入ってなかったという。実際当時は相当勢いがあったし、サークルでのコピバンも沢山あった。けいおんが与えた影響はやはり計り知れないと思う、もっと詳しく掘り下げてもよかったかもしれない。 UNIZON SQUARE GARDEN「流星のスコール」。ぼくがユニゾンの1stを聞いたときには「これで下北系の音楽は終わったな」と思ったのだけど、ユニゾンは以後どんどん音楽性の進化を深め、アニソンとも接続してファン層広げつつ、しかし核の「ユニゾンぽさ」を消して失わず、器用なだけのバンドとは違って非常に強度のあるバンドとして邁進していったなという印象。 Champagne「Starrrrrrrr」。ドロスでなくシャンペインが好きとのこと。しかしこの辺の音楽をバンド音楽ネイティブとして聞いてきた年齢層ズルいなぁ。 アジカン「ソラニン」。彼が軽音サークルに入って初めて演奏した曲だからとの選曲。アジカン何曲か上がったけど全然被らないな…… KANA-BOON「さくらのうた」。これきっかけにギターを猛練習するようになったとのこと。ちなみにKANA-BOONはこの曲がウケたのをきっかけに4つ打ちをやり始めて音楽性が変わっていったというが、この曲自体はそこまで4つ打ちを全面に押し出してるわけではないという。 Base Ball Bear「Perfect Blue」こちらも自身が組んだコピバンから。ベボベも取り上げる時期によって全然違うけど、こちらは非常にポップな時代。 そしてthe cabs「anschluss」。ぼくからはなんも言うことはありません。KEYTALKは殺す。 最後はtricot。Potageをかけるつもりだったが挙げられてしまったので「Wabi-Sabi」を。しかしどうやってバンドで合��せられるんだtricot。しかし、懐古的・郷愁的になりそうだった「平成を振り返る」というコンセプトの中で、最後にtricotやCRCK/LCKSといった「最新を更新し続けるバンド」の名前が挙がったのは、非常に前向きな最後でよろしかったのではないでしょうか。
というわけで以上、録音を聞きながらざっと書いてみました。ぼくのパートだけ長くなってしまったのは本当に申し訳ないですが、いずれにせよここまで読んでいていただき、長々とありがとうございました。 「あの曲がない、やり直し」などは今後の開催の際の参考にさせていただきたいのでお気軽にコメントを残してもらえればと思います。次回は9月頭に身内で、また何もかも未定ですが都内でも似たようなことをやれたらと思うので、直談判殴り込みの際はぼくのTwitter垢へリプかDMを。お待ちしております。
というわけで今回の駄弁りの録音です。平成のノスタルジアに浸りたい暇で暇で仕方ない方は適当に聞いてみてくださいまし。 https://www.dropbox.com/sh/rtbrnot2r26eyqx/AADxdHGXuJmtUx8TgYqYQ7x6a?dl=0
10 notes · View notes
groyanderson · 3 years
Text
☆プロトタイプ版☆ ひとみに映る影シーズン2 第八話「シャークの休日」
☆プロトタイプ版☆ こちらは電子書籍「ひとみに映る影 シーズン2」の 無料プロトタイプ版となります。 誤字脱字等修正前のデータになりますので、あしからずご了承下さい。
☆ここから買おう☆
(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
དང་པོ་
 高々とそびえる須弥山の麓。宙にはトンビやカラスが舞い、地上では鮎や鯉が戯れに滝を登る。その平穏な滝壺のほとりで、徳川徳松少年は私達に今生の別れを告げる。 『あんたらは何も気にしないでいい。地獄行きはぼくだけだ』 「そんな」  光君はしゃがんで徳松の両肩に触れた。 「利用されてただけで。地獄など!」 『ダメだ。御戌神は沢山殺しすぎた。誰かがその業を背負って行かにゃ、地獄の閻魔さんが困っちまう』  ……野暮な事実だけど、現代に地獄や極楽へ行く人は稀だ。大昔は全ての神仏と霊が宗教という秩序のもと、亡くなった人の魂を裁いたり報うための聖域が幾つも設けられていた。けど地球全土が開拓され人口過多の現代では、そういった聖地を置ける場所も管理する神仏も足りていない。誰もが知っている程の重罪人や、誰が見ても割に合わない一生を遂げた善人だけが、狭小な聖地へ招き入れられるんだ。それが当たり前となった平成の時代に徳松が『地獄』へ赴いたとしても、事務的な獄卒にちょっと話を聞かれて追い返されるだけだろう。ただ、江戸時代からずっと本物の地獄を生き続けた彼に、私もドマルもそんな残酷な事言えるわけがなかった。 「どうしてそこまで……島の人達が、あんたに見返りを?」 『見返りなど! これは誰かがやらにゃならねえ事だから。……そりゃ本当はぼくだって辛かった。大散減が飢えたらぼくも腹ペコになって、嫌だ嫌だって思いながら人殺しを。しかも殺るのはぼくと本来無縁だった来世達が! ぼくは……何も出来なかった。ゴメンナサイって思うしか出来なかった』 「僕が地獄へ行く」 『バカこくな……』 「こいてねえ!」  光君は徳松を抱きしめた。 「何が救済だ! この世界は誰かがババ引かにゃ成り立たねぇなら、僕が地獄へ行く! そして何一つ反省しないで永遠に場所取り続けてやる! あんたみたいな人が落ちてこれねぇように!!」 『……!』  すると光君の背中に後光が差していく。ドマルは無言で跪き合掌。私は徳松の隣に寄り添い、彼の顔から影を拭った。 「徳松さん、もう誰もこの件で地獄に落ちる事はありません。あなたは許されたんです」 「『え?』」  光君は振り返り、自分の後ろに光輪ができている事に気がついた。 「こいつは……!」 ༼ 正しい心のもとに、仏様は宿られる。今のこの青年の言葉は、あなたが犯した罪を浄化するに足る力があった。そもそも、殺生の罪とは誰か一人に擦り付けられる物ではない ༽  ドマルも徳松の傍に寄る。 『そんな……けどぼくは実際、何度も人殺しを』 「徳松さん」  これは、あなただけの問題じゃないんだ。 「人が生きるためには、誰かが絶対に殺生をしなきゃいけないんです。お肉を食べるためには、農家の人に動物を屠殺して貰わなきゃいけない。家を守るためには、ときどき業者さんに虫や鼠を駆除して貰わなきゃいけない。殺した本人が悪い、自分で殺してないならセーフ、じゃないんです」 ༼ 言っておくが、僧侶やヴィーガンなら無罪とかそういう事もないからな。草木を殺した死体を着て胡座をかいている坊主だって、もちろん業を背負っている。大事なのは、自分や大切な人々が生きるために糧となった命達への謝意。『謝罪』と『感謝』の心だ ༽ 『謝意……』  光君は徳松の頭を撫で、徳松と指切りをする。 「徳松様。僕達の救済は殺生って形だったけど、誰もせにゃもっと沢山人が死んでたかもだ。僕はあんたの苦しみをずっと忘れない。あんたと一緒にしでかした事、あんたと繋がる縁、全てを忘れない。だから、どうか、安らかに」 『光』  光君の後光は強まり、草葉の陰にまで行き渡る。するとそこから一匹のザトウムシが現れた。針金のように細い体を手繰る、か弱い盲目の虫だ。徳松は子犬のような笑顔を浮かべた後、もはや誰も傷つける事なきその小さな魂を率いて何処へと去っていった。 ༼ はあ、最高かよ。エモいなあ ༽  ドマルが呟いた。口癖なのかな、それ。 「ドマルはどうするの?」 ༼ 拙僧はあなたの本尊だ。ムナルの遺志をあなたが成し遂げた時、この自我は自然とあなたに帰するだろう ༽ 「そう。じゃあ、金剛を滅ぼすまで成仏はお預けだね」 ༼ 成仏……あいつみたいな事を言うな。そもそも拙僧は邪尊だ ༽  ドマルは須弥山の風景を畳み、また私の影に沈んでいった。あの世界で逝去した徳松は、私と光君の中で永遠に生き続けるんだ。
གཉིས་པ་
「じゃじゃじゃじゃあ、埋蔵金って徳川徳松を襲った大妖怪の事だったんですか!?」  空港エントランスにタナカDの馬鹿でかい声が響く。熾烈を極めた大散減浄霊から一夜、五月五日午前九時。私達はしたたびの締めコメントを収録している。けど佳奈さんと二人きりじゃない。この場には玲蘭ちゃん、後女津親子、そして光君がいる。モノホンのみんなで予め打ち合わせした筋書きを、玲蘭ちゃんがカメラに向かって話す。 「したたびさんが歌の謎を解いて下さって、助かりました。マジムンは私達霊能者が協力して、一匹残らず退治しました。ね、斉一さん」 「え! え……ええ!」  斉一さんは『狸おじさん』のキャラを再現しようと、痛ましい笑顔を作った。 「いやぁ、大変だったんすよ。でもね、私の狸風水で! 千里が島の平和は……ぽ、ぽんぽこ、ぽーん、と……」 「た、狸おじさん? ひょっとして泣いてるんですか?」  タナカDが訝しむ。その涙は失った家族を思い出してのものか、はたまた安堵の涙か。カメラに映らない万狸ちゃんと斉三さんも、唇をぎゅっと噛んだ。 「い……いえね……俺今回、割とマジで命がけで頑張ったから……撮ってなかったなんてあんまりじゃないっすか、タナカDっ!」 「なはははは、そりゃすいませんねぇ! こっちも色々とおみまいされてまして……ぶえぇっくしょん!!」  そういえば光君が島民達に拉致されてから色々ありすぎて、私も佳奈さんもタナカDの事をすっかり忘れていた。スマホに入っていた何十件もの不在着信に気がついたのは、昨晩ホテルに戻っていた道中。二人で慌ててタナカDを迎えに行くと、彼は何故か虫肖寺の井戸の中で震えていたんだ。 「タナカさん、そっちは一体何があったんですか?」 「聞いてくれますか? 僕はねぇ、人生で一番恐ろしい思いをしたんですよぉ……」  未だ風邪気味な声でタナカDは顛末を語った。あの時島民達に襲われたタナカDは、虫肖寺のお御堂へ拉致された。そこの住職はタナカDに、「肋骨を一本差し出せばしたたびチーム全員をこの島から無事に帰してやる」というような脅迫をする。祟りなんて半信半疑だったタナカDは千里が島を『島丸ごと治外法権のヤバいカルト宗教村』だと判断、演者の命を優先するため取引に応じる事に。ところが「肋骨は痛そうだしちょっと……」「小指の骨とかで妥協して頂けませんかねぇ?」「足の小指です」などと交渉に交渉を重ねた結果、島民達を怒らせて殺されかけてしまう。慌ててお御堂から逃げ出したがすぐに追っ手が来たため、タナカDは咄嗟に井戸を降りて身を隠した。しかし数分やり過ごして地上へ戻ろうとしたその時、地震や爆発音などあからさまに異常事態が起きておちおち井戸から出られなくなってしまったのだという。色々とツッコミどころが満載な顛末だ。 「あなた、カルト相手に演者の命を値切りしたんですか」 「悪かったですって。けどあの時は本当に怖かったんですよぉ、紅さんだって同じ立場だったら値切るでしょぉ?」 「それは暗にまた私を小心者だと言ってるんですか? この三角眉毛は??」 「一美ちゃん、ここでキレたら小心者だよ!」 「なっはっはっはっはっは!!」  なんだか腑に落ちないけど、まあタナカDが無事だったのは本当に良かった。思い返せば虫肖寺という名前は『虫の肖像という名を冠したお寺』で、さらに漢字を繋げて読むと『蛸寺』になる。つまりそこも八本足のザトウムシ怪虫、大散減を祀る場所だったんだろう。 「皆さん、もうすぐ搭乗開始が」  光君が腕時計を見て告げる。二泊三日、色々あった千里が島ともついにお別れだ。それでも、この地で出会った人達や出来事、それら全ての『ご縁』は、決して捨てるべきじゃない大事なものだと思う。 「光君」  私は化粧ポーチから青いヘアチョークを取り出し、光君に手渡した。 「引越しが落ち着いたら、連絡してね」 「モチのロンで。一美ちゃんいないと、東京で着る服など何買えばいいかわからないんだから」  光君は徳松の成仏を機に、役場の仕事を辞めて島を出る事にしたそうだ。運転免許を取ったらすぐに引っ越すらしい。今は一時のお別れだけど、またすぐに会え���。 「それじゃあみんな、帰るよ」  佳奈さんがここにいる全員の手を取った。 「……東京へ帰るよ!」 「「「おー!」」」
གསུམ་པ་
 それから数週間経ち、したたびで千里が島編がオンエアされる頃。  宗教法人河童の家は、『リムジン爆発事故で教祖含め大勢の信者が亡くなった』事故で、アトムツアー社に業務上過失致死の集団訴訟を起こした。リムジンを居眠り運転をしていたアトム社員が新千里が島トンネル前のコンビニに突っ込み、そこに設置されていたプロパンガスに引火、大炎上を起こした……という筋書きだ。この捏造によって私がコンビニを焼却した件も不問になり、私は本当に河童の家さんに落とし前をつけて貰った事になる。なんだかだぶか申し訳ない気もしたけど、先日あんこう鍋さんにお会いしたら『アトムから賠償金めっちゃふんだくれたんでオッケーす、我々はただの笑いと金が大好きなぼったくりカルトですから』と一笑に付してくれた。  加賀繍さんは、玲蘭ちゃんと斉一さんが辞退した除霊賞金三億円を一切合切かっさらっていった。その資金を元手に、電話やスマホアプリで人生相談ができるサービス『みんなのぬか床』の運営を開始。それが大ヒットして、今度は星占い専用人工衛星とやらを打ち上げる計画をしているそうだ。私も興味本位で一度ビデオチャットを課金してみたら、魔耶さんと禍耶さんが相談に乗ってくれた。そういえばこのサイトには、プロフィールも名前もない謎の占い師と繋がる事がある……なんて都市伝説があったような。  後女津親子は失った斉二さんの分の戦力を補充するため、木更津のどこかにあるという聖地『狸の里』で一から修行し直すと言っていた。斉一さんは生きながら強力な妖怪の魂を持つ半妖(はんよう)という状態を目指し、万狸ちゃんと斉三さんもそれぞれ一人前の妖怪になれるよう鍛錬を欠かさないとのことだ。ちなみに万狸ちゃんは九尾の狐みたいに糸車尻尾をたくさん生やして、佳奈さんの童貞を殺す服を着た女を殺す京友禅メイド服に対抗する服を作るのが目標らしい。  玲蘭ちゃんはなんと、あの後再び千里が島に行ったそうだ。今度は沖縄から神様を大勢率いて、長年大散減によって歪んでいた島の理を正したんだという。そこまでしたのにアトムツアーから何の見返りも受け取らなかったのは、『あんな賠償やら何やらで倒産寸前の会社と今更縁を持ちたくないから』。代わりに島の魂達から感謝の印にと、ちゃんと浄化済みの大散減のエクトプラズム��たくさん授かったそうだ。これまで多くの人々が追い求めていた徳川埋蔵金は、玲蘭ちゃんが手に入れたんだ。  さて。一方私はというと、顔のかなり目立つ位置にニキビができてしまいちょっぴりヘコんでいる。しかもこんな時に限って、メッセージアプリで久しぶりに光君から連絡が来た。だぶか、これが想われニキビというやつなんだろうか。 『From:あおきち 映画の前売チケットがたまたま二枚で! ご興味など?』  ……うーん、なんてベタな誘い文句! 返信をしたら詳しく経緯を説明してくれた。  実は来週公開の『シャークの休日』というイタリア映画が、光君が以前務めていた千里が島観光課とのタイアップで『全編南地語字幕上映』という企画をやるらしい。それで光君にも、地元の元同僚さんからチケットが送られてきたそうだ。イタリア人がチャキチャキの南地語を喋ってるような字幕ってまるで想像がつかないけど、確かに面白そうだと思った。 「えーと、『来週の月曜か木曜なら木曜がいいです』……と」  実はどっちも予定は空いているけど、ニキビを治したいから遅めにして貰った。返信を終えた私は早速洗面所へ。さっきお風呂で洗顔したとはいえ、ニキビの箇所はもう一度念入りに洗ってからちゃんとスキンケアしよ……
‥‥… ‥‥‥ …‥…‥‥ ‥‥ ……‥ …‥‥…‥ ‥‥…… ‥‥…… ‥‥…‥… ………… …‥…‥ ………… ‥…‥…‥ ………… ‥‥ ‥‥… ‥‥…… ……‥…… ……‥ ……‥…… …‥…… ‥……… ……‥…‥ ‥‥ ‥…… ……‥…… ‥‥‥… ‥…‥ …‥……‥ ……‥…‥ …‥‥…… ………… ‥‥ ………‥ ‥…‥…‥ …‥‥‥ …‥‥‥ ‥… ……‥…‥ ‥‥…‥… ………… …‥…‥ ………… ‥…‥…‥ ………… ‥‥ ‥‥… ‥‥…… …‥ …‥ ‥‥ ……‥…‥ …‥…‥‥ …‥ …‥‥… ……‥…‥ ‥… ‥……… ……‥…… …‥ …‥……… ‥…‥…‥ ………… ‥…‥…‥ ………… ‥‥ ‥‥… ‥‥…… ‥‥‥ ‥‥‥… …‥……… ‥…‥…‥ ……‥…… ‥…‥‥ ‥‥ …‥……‥ …‥ ‥‥ …‥…‥ …‥……… ‥… ………… ‥‥… ……‥…… ………
Fjórði
 そして一週間後、『トラップブラザーズシアター東雲(しののめ)』にて。 「あ、一美ちゃん! ごめん、お待たせを!」  平日昼間にも関わらず混雑する複合ショッピングセンターで、私は道に迷った青木光、恋人の光君をメッセージアプリ頼りに探し出した。 「あれ、キョンジャクとカンリンは?」 「それが、なくなっちゃったんだ。探してるから見つけたら教えて。そんなことより、行こう?」  この期に及んで『デートできる服を持ってない』などと言い出す恋人を助けてやるため、私は映画鑑賞の時間が近付く前にメンズファッションフロアへ向かった。まるでコーディネートの基本もなっていない男に、流行に合わせた服装を宛がう。それだけで「さすがプロは違う」と煽てられるのだ。 「一美ちゃん? ひょっとして、退屈で?」 「ううん、光君と一緒にいられて楽しいよ」  上映十五分前になり、私達は映画館に戻った。ロビーのスクリーンでは、丁度今日見る作品『シャークの休日』のトレイラーが流れていた。 『餌食である人類の世界を見てみたい……海底は人喰いザメの王国から、自由を求めるサメ姫シャークリー・シャックバーンがローマにやって来たぞ! 姫は魔法で人間に化けて新聞記者と恋仲になるけど、デート中『真実の口』に手を入れたらサメだと見破られちゃった! 魔法が解けて、ローマの人々をヤケ食いし始めるお姫様……全伊震撼の大パニックムービー誕生!』  お世辞にも興味をそそられる内容とは思えないが、私は今までしてきたように楽しそうに振る舞う。 「映画、楽しみだね」 「うん。あ、一美ちゃん、あそこに真実の口が!」  光君が嬉々として示した方向には、記念写真が撮れる真実の口のパネルがあった。彼はタイマー撮影用スタンドに自分のスマートフォンをセットした。 「ねえ、光君。作中の真実の口って、トレイラーで喋ってたよね。『サメ……ウソ……』って。これも手を入れたら喋るかな?」 「一緒に確かめてみるので。いっせー……」 「のー……」 「「せ!」」 『シタタビ……ウソ……』  その時、私はこの真実の口が何か妙な事を言ったように聞こえた。シャッター音と被って耳が錯覚を起こしただけ、だろうか。 「ごめん、もう一回手を入れてみていい?」 「モチのロンで」  二人でセンサー部分に再び手をかざす。 『シタタビ……ドッキリ!』  ヌーンヌーン、デデデデデン♪ ヌーンヌーン、デデデデデン! 突然、テレビ湘南制作『ドッキリ旅バラエティしたたび』主題歌、『童貞を殺す服を着た女を殺す服』のイントロが映画館ロビーに響き渡った。忽ちこの身体は自らの意志に逆らい跳躍し、入場口とは反対方向のエスカレーターへ飛び降りていた。先月末、ドラマ『非常勤刑事』の撮影で主演の男に「一度も見破れないのはだぶか君の才能だ」と言われた記憶が脳で想起される。 「って、サメえええぇぇえええ!?」  エスカレーター階下にはサメ帽子を被ったエキストラの大軍が群がっていた。私はコミカルに叫び、スカートスタイルにも関わらず粗暴に下りエスカレーターを駆け上がった。すると階上には、『ドッキリ』と書かれたプラカードを掲げる光君と志多田佳奈が待ち受けていた。 「ドッキリ大成功ー! 志多田佳奈のドッキリ旅バラエティ、」 「「したたびでーす!」」  悔しがってどうこうなるわけでもないはずだが、この身体はヒステリックに地団駄を踏んでいた。 「やいやいやい小心者! ハニートラップに引っかかるなんてまだまだ小心者だぞ小心者!」 「うるさい万年極悪ロリータ! そこの真実の口で実年齢をバラしてやろうか!?」 「うわぁ~、みみっちー」  しかし、これを放送するのは芸能事務所に許可されるのだろうか。私はまだ世間に正式に発表できるほど、彼と進展した関係ではないはずだ。 「あのね、佳奈さん。私と光君は今日が初デートだし、まだ事務所に何も言っていないんです。こんなのオンエアされたらこちとらたまったもんじゃないんですよ!」 「あ、社長さんには私が色つけて説明しといたから大丈夫だよ」 「勝手に何してくれちゃってるんですか!?」 「だってだって、光君の一美ちゃんへの愛は本当だよねー?」  光君は気恥しそうに真実の口へ手を入れた。 『……ホント』  よく見ると真実の口は、画角外のタナカDが裏声で喋っていたようだ。 「初デートを返せこの三角眉毛ェェ!!」 「ぬわははははは!! ごめんなさいって! ナハハハ!」 「一美ちゃんごめん、本っ当ごめん! これで堪忍を!」  光君が私に何やら縦長なフリップを差し出した。それは特大サイズに拡大印刷されたシャークの休日の前売券だ。 「『映画の世界へご招待! リアルシャークの休日』……『inローマ』ああぁ!!?」 「そ! 今回のしたたびは海外企画、イタリア編! 実は私、この映画の日本版主題歌を担当させてもらったの。そのPVを、ラブラブなお二人に撮ってきて貰いまーす!」 「え、じゃあ佳奈さんは今回行かないんですか?」 「うん。だって主題歌が入るニューアルバム、まだ収録全曲終わってないし。代わりにPVでは一美ちゃんの彼氏役が必要でしょ? だから光君を呼んだの」  そういう事だったのか。今回は光君が撮影に同行するのだ。 「ドッキリは正直ちょっと気が引けたかもけど、テレ湘さんが僕達を海外旅行に連れてってくれるんだから。ローマで本物の真実の口やったり、トレビの泉でコイン投げるなど!」  光君はさぞ嬉しそうに小躍りした。だが、それでは浅はかというものだ。 「光君、ちなみにローマで何をするか知ってるの?」 「うん。だから、映画みたいに真実の口とか……」 「そのフリップ、『inローマ』の下にやたら余白があるよね。よく見て、端がめくれるようになってる」 「え? あっ本当だ! タナカさん……」 「いいですよ、めくって」  フリップから粘着紙を剥がした光君は、前髪で表情が隠れていても解る程、顔面が蒼白した。フリップ上に現れた文章は、上の文字と繋げて読むと『映画の世界へご招待! リアルシャークの休日inローマ県オスティア・ビーチ~スキューバダイビングで人喰いザメの王国へ~』と書かれている。 「そっちへ!?」  彼もまた、私と同様に番組に騙されていたという事だ。するとタナカDが高笑いしながら、タブレットPCで企画書を開いた。 「お二人には最初の三日間でライセンスを取得して、四日目にサメと潜って頂きます。天候とかあるので五日目は予備日にしていますが、運が良ければ真実の口にも行けるかもしれませんよぉ」 「行けるかもしれませんよぉ、じゃないですよ。何が悲しくてイタリアまで行ってサメのいる海に潜らなきゃいけないんですか!」 「あやや……あやややや……」 「しかもこんなショッピングセンターでネタバラシしたって事は、どうせここで荷物買って今から行くんでしょ? 予算一万とかで」 「さすが紅さん、よくわかってらっしゃる」 「今から!? しかも一万円で旅支度を!?」 「安心して下さい、一人一万です。うははははははは!」  私達したたびチームにとっては定石である無秩序な行動に、光君はただ困惑している。 「じゃあ光君、衣装買いに行くよ。デートに行く服がなかったなら、PVに出る服だって持ってないでしょ」 「えっでも、流石にダイビングスーツは現地じゃ?」 「サメと泳ぐだけで終わらせるわけないでしょ? だぶか海中ロケなんてさっさと終わらせて、二人で街ブラする撮れ高で佳奈さんのPV埋め尽くしてやるんだ!」 「そ、そうだ……せにゃ! 見てろよ佳奈さん!」 「ふっふっふー。そう簡単にいくかな? 衣装に予算使いすぎてだぶか後で後悔するなよっ!」 「国際モデルのこの私のプチプラコーデ力を侮らないで下さい。だぶか佳奈さん本人が出てるPVより再生数稼いでやる!」  斯くして、また私達は旅に出る事になった。『行った事のない場所にみんなで殴り込んで、無茶して、笑い合って、喧嘩して、それでも懲りずにまた旅に出る』とは佳奈さんの言葉だ。それが私にとっての日常であり、私はこのような日々がいつまでも続くと漠然と思い込んでいる。
 し か し 、 そ れ で は こ の 『 私 』 に 金 剛 の 有 明 は 訪 れ な い 。 間 も な く 時 が 来 る 、 金 剛 の 楽 園 ア ガ ル ダ が こ の 星 を 覆 い 尽 く す の だ 。
0 notes
cosmicc-blues · 3 years
Text
2021/5/22
朝、Nからの連絡で目が覚める。その内容に飛び起きてガッツポーズ! 大慌てで支度をして、心のアンテナを調律しながら向かいます!
ちょっと胸の高鳴りが止まらないんだけれど、鈴の音を聴きながら歩いていたら落ち着いてくる。ぴょこっとした黄緑色のコケみたいのがかわいらしくて、しゃがんで写真をとる。12時ぴったりに駅に到着。改札前にはほかにも大勢のひとたちが個々に待ち合わせをしていて、人とひとが再会するところどころにぴこっと笑顔の花が咲く。改札から出てきた女のひとがお友達を見つける、とっても嬉しそうにおたがい駆け寄って、控えめながら抱き合っている。男の子たちの集団にさいごのひとりが遅れて到着する、男の子たちはまるでホームランを打ってベンチに帰ってくるチームメイトを迎え入れるように、うぇーいってさいごのひとりに肩をぶつける。そんな再会の様子を眺めていたら、泣いてしまいそうになって、上を向く。
5分になって、階段からまた大勢のひとたちが下りてくる。その中からNとKさんの姿を探す。あれれ、おかしいな、遠くからでもすぐにわかるはずなのに、と思ったら、下りてくるひとだかりの中から一本の手が挙がる。だけども、そのすぐ近くにいるはずのKさんの姿がいまだに見出せなくて、あのラピュタのパズーみたいなひとがKさん? いつもと雰囲気のちがうNの髪型と服装がチャイナかわいくて胸の♡に矢がズキュンと突き刺さる。そしてKさんと衝撃のご対面、経験的にこういうときにはそこに「関係」のような何かが発生して、居心地の悪さといったら大げさだけど、くすぐったさのようなものを感じる。それはぜんぜん悪いことではなくて、いい予感のほうがはるかに多いくらいなんだけど、Kさんの目をひとめみたとき、そこに関係のような何かがまるで発生しなくて、へぇ~って言いながらこっちを眺める生身のKさんがそこにいる。おたがいに初めましてって挨拶を交わしながら、え、これはいったいどういうことって思う。対面してひとのことを見ようとすると、そこに何かしらの機微を感じるっていうか、何かしらの関係のような何かが生じる。だけど、Kさんにはそれがまるでなくて、すんなりKさんのことを見ているし、Kさんにも見られていると感じている。え、なんだろう、あいだに関係みたいな何かがないから、おたがいにすれ違っているんだけど、それだけに相手をちゃんと見据えている? Mさんとはじめてふたりで会ったとき、Nとはじめてふたりで会ったとき、関係していくなかで喋っているじぶんの声が生身にきこえるときのことを思い出している。ふだんは関係みたいな何かの渦にからめとらて、わけがわからなくなって、その渦の流れにのまれるままに喋っているから、それは喋らせられている感じにも似ていて、じぶんでも何を言っているのかよくわからなくなる。だけども、ふたりと喋っているときは、不思議とじぶんの声が録音の声をきいているみたいにはっきりきこえていて、これと似たようなことが視線を介するだけで起きているような感じがする。じぶんの声がきこえるように、じぶんの投げ掛けている視線が見えるような。
NとKさんが今朝のことを相性抜群の夫婦漫才みたいにたっくさん話してくれて大笑いの連続! コッちゃんのこと、より子のこと、カラスのこと、不審な警備員さんのこと、お友達の野田さんのこと、Kさんの壮絶な部屋のこと。Kさんはコッちゃんはカラスをお友達と思ったんだよって言い、Nは怯えていたと思うって言う。不審な警備員さんに対して態度を豹変させるKさんのNの物真似がおもしろすぎる。それから、Kさんの部屋に入ろうとしたときのNの再現も!
Oさんの魚介カリー。三人で来たものだからOさんびっくりしている。Kさんは端がいいんだよね、とNがKさんを優しく気遣う。席についたとき、Kさんとふっと目が合って、涙がうるみそうになる。注文を済ませるまえからKさんのマシンガントークが止まらない! ポン、ポン、ポーンとどんどんはなしが飛躍する。生まれ故郷の島のはなしをしていたと思ったらビールをゼリーにしてみたはなしになっていて、そのふたつのはなしを繋いだのは船の回転するスクリューが起こした泡だったりする。お友達の野田さんのはなしが何度か浮上する。Kさんはけっこうズケズケと野田さんを批判したり、もう会わないようにしようと思ったとか言う。それでもKさんは今朝も野田さんに挨拶をしていたらしくて、批判は批判としてあるんだけれど、それとはすれ違って野田さんのことをありのままに見ようとしているのかなって思う。Kさんのマイスプーン、すっごく小さくて掬えるご飯が少ないうえに、大盛りだし、ずっとずっと喋っているから食べるのが誰よりも遅い。Nとふたり、Kさんの食べ終わるのを待つんだけれど、Kさんがまたベラベラ喋りはじめて、これだから食べるの遅いんだよねってじぶんでツッコんでいる。ごちそうさまでした。
公園に向けて歩きながら、Kさんのこと一瞬で好きになっちゃいましたって伝える。Kさん、首筋に冷たい風のよぎったみたいに、きらいにならないでねって言う。野生のルンバ。Kさんは色んなものを見たり触ったりしながら歩く。まるでそのひとつびとつに挨拶をしているみたいで、じっさいに通りがかったひとにもこんにちはって挨拶をする。行きにかわいいなって思って写真を撮ったのと同じ種類らしき黄緑色のコケみたいなのにも触れる。これと同じかなって写真を見せる、うれしいな。墓場道、いい感じの葉っぱの下に赤い実が落ちている。しゃがんでその実を見ていたら、目のピントがだんだんと密かに蠢くそれに合ってきて、すぐ近くにアリさんたちの大行列ができている。
公園に帰ってくる。Nが大きくなったカモの赤ちゃんに大驚き! Kさんがいつもルリコンゴウイン��のいる樹とすっと一体になる。長年この公園のことを見てきて、この樹と戯れているのはルリコンゴウインコとKさん以外知らない。かと思ったらKさん、雨も降っていないのに雨が降ったらこの池の水面に波紋ができるのかなって。まさに雨の波紋のことを考えていた矢先だったから、いきなりそんなことを口走るKさんはやっぱり超能力者なの? 雨の降っていないときでもアメンボがいれば波紋が見られるけど、いまはカモの赤ちゃんがぜんぶ食べちゃっていないって伝える。Kさんはコイたちに熱心な視線を注いでいる。Nが水面に浮かぶ赤い実みたいのをコイが食べては吐き出していることに気がつく、ベェーってすぐに吐き出しちゃう。えさをもらえると思っているのか、コイたちがどんどん集まってくる。コイからはこっちのことがどんなふうに見えているんだろう。Kさんはひらっと泳いだり、飛び跳ねたりするコイたちをみて、色んな芸があるって言う。
小学校のニワトリを見にいこうとするけれど、ニワトリ小屋のところには入れなくて、Kさんはよれよれの草花を持ち帰る。信号を渡って、100均とファミマ。メモ、こんど信号待ちのときみんなと足で踊るやつやりたい。念願のゴザがあって、ゴザを買う。青と黄色と緑。そういえばかよこさん、青の時計みつかったらください! Nに促されてボールも買う。ニンマリ。ボールも買う。Kさん造花を触りながら足に良さそうだと言う。え、どういうことって思って造花を触ってみると、たしかに足で踏んづけたら気持ちよさそう。お茶をひとつ選ぶのにもNのKさんことを想う真心みたいなのがポロっと出ていて涙がうるむ。買い物を済まして横断歩道で信号待ち。メモ、こんど信号待ちのときみんなと足で踊るやつやりたい。空の雲がどす黒い色をしていて、おおッ、きたなって気持ちが盛り上がってくる。さっそく雨が降りはじめる、Nが傘をひろげる。入る? (雨に打たれるの好きだから)まだだいじょうぶ。
屋根のあるベンチで雨宿り。大勢のひとが集まっている。何だったか忘れたけど、子どもが面白いことを言ってクスッと笑う。雨はすぐに弱まって、屋根のなかが少しずつ空いてくる。そこへTがひらひら手を振りながら登場する。(駅で雨宿りしてるってもっと早くに気づけたらな、傘あったから迎えに行きたかったな)大あくびを連発するKさんはコクッと一瞬寝かけている。Tとの挨拶がひとしきり済んで、KさんにTを紹介するときには、Kさんはまたずうっと喋りっぱなしのモードにもどっていて、Nといっしょにこれまでのいきさつをひと通りおさらいする。Nの物真似とか再現がなんど見聞きしても面白くって、面白くって大笑いするたびにKさんもいっしょに大笑いしてくれる。Kさんも気ままに笑っているのだから、いっしょに大笑いしてくれるっていう言い方も変なんだけれど、なんだか「いっしょに笑っている」という感じがして心がぽかぽかする。Kさんはわりと頻繁に、いつもこの時間なにしてる? って質問をする。じぶんのときはOさんのところにいるときだったから、ここにいるよって応えたけども、何かもっと言い方があったんじゃないかっていまになって思う。いつしかKさんの視線が一点に固定されるようになり、その視線の先にはTの目がある。KさんがTの真っ直ぐな眼差しを褒める、そう! そう! そうなの! って全力で同調する! じぶんのことのように嬉しいなぁ。と思ったら、きみはひとのはなしをよく聞けるね、おおらかだね、土地柄なのか、家族の影響なのかってKさんに褒められる。それで何故だか咄嗟に思い出したのがお母さんの家出のはなし。真夜中、お父さんと喧嘩をして激怒していても、一枚、二枚、三枚と、台所のお皿をゆっくりと丁寧に床に落として割っていく。そして、じぶんと弟を引き連れて高速道路で実家に帰る。Kさんはすごいな! そういう表現方法もあるんだなって、お母さんのことも褒める。音と形で、いちど壊れたものは直らないってことを伝える教育だったのかも、とまで。すごいなぁ、そんなこと考えたこともなかった。この家出のはなしはお母さんとの思い出のなかでもとくに好きなはなしで、いつも車に乗るときは弟と後部座席に乗っていたんだけれど、弟は爆睡しているし、子供心ながらなんかじぶんはお母さんの隣に座らないといけないような気がして、そのときはじめて助手席に座ってシートベルトをしめた。お母さんは一言も喋らずに脇見もせずに高速道路をひたすら運転して、くるりの『ばらの花』とか、フラワーカンパニーズの『深夜高速』を繰り返し大音量で流した。じぶんは音楽やその歌詞に耳を傾けながら、色んな光の過ぎてゆく高速道路の夜景をじっと眺めていた。我ながらいい思い出である。
みんなの出会いのはなしになったりして、ツイッターのはなしになったりして、そのKさんの言い回しがどうしても思い出せないんだけれど、ツイッターが歯車のようにうんぬんでみんなを結びつけてくれたんだね、とっても感動的なことを言ってくれて、Nを筆頭にわわわわわ~ってなる。Mさん、それからRとNちゃんもこっちに向かっているらしい。そしたらKさんがいきなり「Nちゃんはやれることちゃんとやっててえらいね!」ってNの肩をガシッと後ろから抱く。わああああっと泣きそうになっちゃう。巨乳になって小5と中2と高2の男の子にお願いしておっぱい触ってもらう夢みた。夢のはなしになって、毎晩眠りに就くとき、いい夢見れますようにってお祈りしていることをはなしたら、Kさんがそうだよね、お祈りって大事だよねって。その一言がとてもうれしい。
Kさんのはなしどれもテープレコーダーに録音しておきたいくらいいいはなしなんだけども、あとで思い起こそうとしても、その言葉の数々はびっくりするくらいあたまを通り抜けていて、なんとなくの印象だけは残っていても、不思議とその言い回しを思い出すことができない。Kさんのはなしには主に二種類あって、ひとつはこういうことがあったっていうある特定のエピソード、こっちのことはまだ思い出せるんだけれど、もうひとつの個別のエピソードに付随する人と人との関係性や繋がりの抽象的なはなしについては、そのどれもに深く共感しているのにも関わらず、具体的になにを言っていたのかはイマイチ思い出すことができない。とにかく大量の言葉を発しているからというのがひとつ、南方熊楠みたいにキーワードひとつではなしがどこかに飛躍して、いつかの絵しりとりのように文脈が途切れているというのがひとつ、でも、それだけではないような気がする。とにかく大量の言葉を発しているのに言葉はいらないんだ、とも言う。それでも言葉を発し続けるKさんのはなしをどうにか汲みたいと思って、とりとめもない全体像を思い浮かべる。ところどころのはなしに散りばめられた「挨拶」ってキーワード。もっとシンプルに声掛け? というか一歩その対象にこちらから素直な気持ちで歩み寄ろうとすること? そんなような何か。さいしょはKさんのことをとらえどころのない不思議なひとだなって思っていたけれど、だんだんとこのひとは、ものすごく小さくて細やかな信念みたいものをひとつびとつ丁寧に丹念に、いまにも崩れ落ちてしまいそうな積木みたいに、どうにか積み重ねようとしているんじゃないかってことを思う。やれることやっててえらいね! って言葉に、言葉はいらないと言いながら、それでも周囲の発する機微のひとつびとつを言葉にして掬わないと気が済まないKさんの律儀な性根。Kさんにいきなり歯並びきれいだねって褒められる。ほら、私もきれいなんだよって前歯を見せるKさん。そんなこと大昔に恋人に言われたっきりだから照れちゃう。
そんなこんなで雨上がり、芝生にゴザを敷いて、念願のキャッチボール! 楽しいなぁ、ほんとうに楽しいなぁ! 四人でぐるぐるボールを回し合う。そこにお待ちかねのRとNちゃんが池の石橋をてくてく渡ってくる。R髪の毛のびたね、いつものジャージだね。Nちゃんはじめまして。このあいだ思いがけずケンカの火種をつくってしまってごめんね。なんかぐるっと芝生の上で円になっていて、どっちが先に言ったか忘れたけれど、Nちゃんって呼びかけていて、Nちゃんも名前をただ呼びかけてくれる。そのたったの一言から、何でも知ってるよ、何でもわかってるよ、何にも知らないかもしれないし、何にもわからないかもしれないけど、だいじょうぶ、ぜんぶ何でも受け入れられるよって感じのすごい大きな朗らかな気持ちが伝わってきて、いい子だなって思う。Nちゃんは一人称がじぶんの名前で、それがとっても似合っている。なんとなくAさんのことを思い出す、Aさんも一人称がじぶんの名前で、いつも朗らかで、スクッとまっすぐ地面に立っていて、面倒見がよくて、良くないと思うことはちゃんと良くないよって言ってくれる。Nが「ね、みんないい子でしょ」って宝物を見せるように言うのがとてもうれしいね。Mさんから、美容室の予約があって、来てもすぐに帰ることになっちゃうから今日はやめとくって旨の連絡がくる。そのことをきいたKさんが「いいね、予約してあるから来られないってことちゃんと伝えてくれるのがいいよね」って旨のことを言う。次々とあたまを通り抜けてゆくKさんの言葉のなかで、このことはあたまにはっきりと残っている。あまりにも当たり前のことを当たり前に褒めているから、かえって耳に残ってしまったらしい。もしかするとKさんの名言の数々がすっぽりあたまを通り抜けてしまうのは、あまりにも当たり前のことを当たり前に肯定してくれているからなんじゃないかって、そんなことを思う。その当たり前のことは人と人とが関係していくうえで、うやむやに、曖昧に、何となくそこらじゅうの人に身についていたり、おろそかにされても大して気にもされないような些細なものかもしれなくて、でも、Kさんにとってのそれらは当たり前なんだけれど当たり前じゃない、当たり前じゃないんだけど当たり前なそんな些細のことを草の根の運動のようにひとつびとつ積み上げようとしているようなそんなような気概を感じる。お昼にはじめてKさんと出会ったときの不思議な感覚の謎が解けていくような感じがする。もしかしたら、あのときKさんとのあいだに感じた関係の途切れのような何かは、うやむやに関係の渦に巻き込まれるまえに、まず相手のことを関係されてしまうまえのありのままの生身の姿で見ようとする意志の表れだったんじゃないかってことを思う。ひとでも動物でも植物でもものでも、ありとあらゆるこの宇宙のものは個々にそれぞれにそれらだけの固有の光を発しているって思う。そう思っている。ナイーブに言えば、そういうものものと関係していくことは、そのひとつだけの、それだけでひとつの膨大な宇宙のようなものから、じぶん都合のものだけをつまみ食いするようなふうになってしまう。たとえば、掃除機をゴミを吸い込むための道具をみなすように。必ずしもそれが悪いことだとは思わない。人と人でも、人とものでも、関係してなんぼだと思う。関係していくなかで(たとえば、じぶんに固有の光を誰かにわかってもらえないとかして)傷ついたりすることもあるかもしれないけれど、ちょっとずつ、ちょっとずつでも、ひとつずつ、ひとつずつでも、完璧な関係なんてものはないかもしれないけれど、よりよい関係にしようとやっていきたい、そのための草の根の第一歩として、まずは関係するまえのありのままの姿を見ようとする、そんなようなKさんの気概が、ある道具をそれに求められている用途とはまるでちがう仕方で使おうとすることに表れているのかもしれない。こんなことを書き連ねるじぶん自身も、Kさんやみんなをじぶん都合のものに落とし込めているのかもしれない。この日記を書きはじめた当初、その日の空がきれいだなって思ってそのことを書こうとしたんだけれど、きれいって書いたらそれ以外の何かが欠落してしまうような気がして、そのことを書けないって書いたことををよく憶えている。それからはどう思ったとか、こう思ったとか、そういうことを書くのをなるべく差し控えて、みたものをそのままに書くようにしていたように思う。自然のこととか、じぶんとは直接あんまり関係のないひとのこととか、そういうことを。だけども、みんなと出会った頃からこの日記のあり方も変わってきた。じぶんと直接的に関係のあるものごとについても、その関係の渦中から書いていきたいと思った。きっかけは大好きなみんなのことを書き残しておきたいっていう素朴な理由なんだけれど、それは関係の渦中からしか書けなくて、いままでのようにはいかなくて、どう書いたらいいんだろうってことの以前に、どう関係したらいいんだろうってことがまるでわからなくて、そんなわからなさにさいしょのヒントをくれたのがHさんのからだを張ったさよならの仕方だった。それがものすごくうれしくって、みんなのことよくわかるような気もするし、ちょびっとしか知らないけれど、それでも、それでも、ちょっとだけでも、思っていることや感じていることを言葉やからだで表に出して伝えられたらなって思う。
友達が少ないってはなしをしたらRが意外だという。Kさんも友達が少ないらしい。でも、いまはこんなに友達できたよ! 円になってしばらく立ちばなしをしていたら肌寒くなってきて、円をひろげて6人でキャッチボールを再開する。ぐるぐる、ぐるぐる、隣から隣へボールを投げる。Kさんのボールをキャッチして、Rにボールを投げる。RはNちゃんに近距離にもかかわらずけっこうな速球を投げる。Nちゃん、ちゃんとキャッチしていてすごい! だんだんと野球部の練習みたいに捕っては投げ、捕っては投げが速くなる。逆回転、Rがイノシシみたいな怖い顔で剛速球を投げつけてくる。しかも、ためて、ためて、ためて、いきなり投げつけてくる。捕れたときは手のひらがジーーーン。捕れなくて池ポチャ、ボールが思ったよりも水を吸い込んで、水を切っていると、誰かがラーメン屋の湯切りみたいって、みんなラーメン屋の湯切りの真似をしている。なんて愉快なんだぁ! Kさんの胸をめがけて軽く抜いたボールを投げる、Kさんが捕り損ねると胸ポケットの小銭がチャリンと心地よい音を鳴らす。Kさんの投げ方はドカベンの殿馬みたい。このあいだTと投げ合ったときには容赦ない力の込められたボールがきたものだけど、Nに投げるときはとても捕りやすそうに投げている。またRが怖い顔で凄んでくる、顔が怖いよ~って言うと、Rはサイコパスみたいなヤバイ笑顔になり、それがもっと怖くて笑ってしまう。からだが温まるというか暑いくらいになってきて、みんなゴザのところに集まり、Rを誘って二人で投げ合おうよ。ちゃんと距離をとって投げ合う。Rにフォームがきれいって言われる。エッヘン! 真っ直ぐがいい感じにRの胸に届く。ためしにスライダーを投げたらくくっと曲がる。フォークを投げようとしたら指から抜けなくてワンバンになっちゃう、走らせてごめん!
お腹痛いのをおして来ていたTがひと足先にバイバイ。ひらひらと遠ざかって姿が小さくなってゆく。恐竜みたいとも思ういっぽう、名前のとおり蝶々みたいだなぁとも思う。またね!
ゴザに寝転がって主にKさんのはなしをきく。数時間まえからNが頻りに「Kさん今日はたくさん喋って疲れたねえ」ってKさんの背中を撫でながら優しく労わるんだけれど、Kさんのマシンガントークはいっこうにおさまる気配なし、それどころかより加速さえしているような……。ここでもNの物真似と再現が炸裂して、何度見ても大笑いしちゃう。それから今回がはじめてになる神社に参拝したときのKさんの物真似「きょうも元気で楽しいです、ありがとう!」Nが、私はお願いごとばっかしてたのにKさんはって。ううぅって、とうとう感動して泣いてしまう。それから話題は主にNちゃんとRのことに。Nちゃんがじぶんで「Nは男気あるからな」って言う。その自信にあふれた強い一言にとても好感をもてる。Rが軽くKさんに説教されるようなかたちになって、ニヤニヤしちゃう。ここでもKさんはごめんね、とか、ありがとう、とか、些細なあいさつのことを言っている。でも、きみは素直だな、飾らないところがいいよって説教しながらもRのことを褒める。同棲のはなしから、じぶんにも同棲生活が長くあったはなし、それから、頑張り屋さん、もがいているひと、あがいているひと、悪あがきしているひとが好きってはなし。たぶん、それはじぶん自身も悪あがき好きで、悪あがいているときに生き生きとしているからなんだと思う。なんでいっしょに暮らそうと思うんですかってRからの質問に、だって好きだったらずっといっしょに居たいと思うでしょって。それはそうだけどKさんが言うと不思議な感じってR。なんだかその一言が引っかかっていて、こんどどういう意味なのかきいてみたい。
重ねがさねにトイレ、Kさんの姿がふいに見えなくなってちょっと不安になる。まあ、だいじょうぶだろうと思いながらもKさんが帰ってきていないことをNに伝える。Nはとぼとぼ広場のほうに歩いてゆき、小さくなったNがぽつんと広場の片隅に立っている。空はもう暗くて、そのぽつねんとした後ろ姿を見ていたら何となく胸騒ぎがしてきて、そういえばKさんが空のペットボトルをわざわざ持っていったことが急に気がかりになってきて、じぶんもKさんを探しにいく。どこにもいないねってNと合流、星に帰ったのかな、公園を半周して元いた場所にもどってくるとKさんはふつうにそこにいる。かるく迷子になっていただけだったみたい。よかった! 信じられなかったことがちょっと悔しい!
さよならの時間、どぎまぎしながら駅に向かって歩く。それぞれに方向も状況もなにもかもちがう。Rが来たばっかりなのにもう帰るのかって。その素直な気持ちがうれしくて、それだったらうちに寄ってく? って言いたいんだけれど、早朝の朝5時から活動しているKさんとNのことを考えると口どもってしまう。そういうときにも素直に思っていることを伝えて、これこれこう思うんだけどどうってことをうやむやな関係に流されずに伝えていけたらって思う。そういうときいつも矢面に立って、どうにかしようと頑張ってくれているのがNだ。その姿勢を見習っていきたい!
まずNちゃんとRを見送る。電光掲示板の数字のことからNちゃんに、ひとよりちょっと目のいいことが唯一のとりえだよって自虐的に伝えてしまったけれど、そのことはけっこう本気で自慢に思っているよ。電車が走りだして、窓枠からNちゃんの顔が見えなくなったとき、Nちゃんがひゅっと顔を覗かせて、また(^^)/を見せてくれたとき、すごいうれしかった。階段を渡ってNとKさんも見送る。すぐに電車きて、ふたり乗る、向かい合う、いい表情、目がとってもいい、走る。
Kさんのようになりたいなって本気で思う。ちょうど10歳差、10年後、Kさんのようになれたら、いや、なってやるぞって強い決意をかためる。かためさん。
0 notes
takeshi-noguchi · 2 years
Photo
Tumblr media
長崎県の株式会社五島ワイナリーのスパークリングワインでございます!@ta0416 毎回うまいです😆 集まりごとで、飲んでます!スッキリ美味しい😆 #ワイン #スパークリング #スパークリングワイン #キャンベル #日本ワイン #株式会社五島ワイナリー #五島ワイナリー #ワイナリー #長崎ワイナリー #長崎五島ワイナリー #Googleローカルガイドレベル10 #Googleローカルガイドレベル10野口剛 #Googleローカルガイド #Googleローカルガイド野口剛 #のぐちゅーぶ #のぐちゅーぶ野口剛 #野口剛 #ワイン好き #ワイン中毒 #YouTuber #五島市 #五島ワイン #チャンネル登録よろしくお願いします #長崎 #長崎県 #長崎県ワイナリー #長崎ワイナリー #五島ワイン #五島ワイン🍷 #五島ワインで乾杯 (五島ワイナリー) https://www.instagram.com/p/Che7IF1L-op/?igshid=NGJjMDIxMWI=
2 notes · View notes
michi-tsuki · 7 years
Photo
Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media
🌸2017.Spring TVdrama🌸
○月9 貴族探偵
木南晴夏ちゃん、1話目だけの登場人物かと思いきや、最終話までで続けてくれていい役どころでした。 全体的にキャスティングが上手〜! 月9だけにゲストが毎回豪華で、釈由美子、橋本環奈、南沢奈央、桐山漣。 楽しかったなぁ。 我らが忍成修吾の使い方も上手で、久しぶりにちゃんとクソみたいな性格の役が見れてスッキリしました(笑) 前半の1話完結型がすごく好きだったな😌 謎解きシーンも凝っていて、演出がまるで舞台みたいで。ファンタジー×ミステリー。まさに映像化向きの作品。
確かに、月9的な恋愛要素やリアリティはなかったから叩かれてるのもわかるけど、ひとつの作品としては素晴らしい仕上がりだったなぁ〜と、私は思いました◎ あ、あと音楽も素敵でした😌❣️
視聴率ランキングは低かったけど、カイアベやスキコトくらいは取れてるので及第点では(平均8.6%)
○火9 CRISIS
視聴率、伸びたなぁ〜という感じ。 正直ここまで伸びると思ってなかった。 正直ストーリーは洋画や海外ドラマの劣化版という雰囲気が否めなかったけど、アクションはよかったです。 エンディングも意外で、続編が見たくなる感じ。 新木優子ちゃん、モデル時代から(今もモデルやってんのかな?)好きだったから、売れ始めて嬉しい。
○火10 あなたのことはそれほど
最高でした。 視聴率も、逃げ恥に次ぐ近年2番目。 東出も波瑠も山崎育三郎も大政絢、みんな適材適所でしっくりくるというか、これまで以上の魅力が引き出せているなぁとかんじたけど 何と言っても、麻生祐未。 この人の演じる母親役は、ほんっっとに。 ほんっっとにもう!! なんて人だ、、、って感じです。 ヤマトナデシコ七変化、疾風ロンドのように狂った役をやらせても最高。 今回みたいに達観した暖かくて可愛らしい母親をやらせても最高。なんなんだろうね、この人、すごいよ。 主題歌のCQCQも、ドラマに合ってた◎
○水10 母になる
こ、れ、は本当にいいドラマだったなぁ…と思う。数字こそ取れなかったけど、こういうドラマ必要じゃないのかな。
「その人のことを思うと、ぎゅーってなってきゅーってなって泣きそうになることを、愛しいって言うんだよ。ママのこと、愛しい、だよ。」 号泣(笑) 本当に毎週毎週泣かされました。脚本誰だっけな、すごいなぁ。 小池栄子も新境地という感じ。
○木10 人は見た目が100パーセント
途中でやめてしまった。痛すぎるというか、ファンタジーがすぎるのかな?もっと若い子は観れるんだろうか?少なくとも20代以上の女性はとっても見れないんじゃないかな〜〜。
○金10 リバース
通りすぎ〜た〜!!!時間だけを〜!! Disteny主題歌よかったなぁ。 門脇麦ちゃん、あんな可愛い役もできるんだね。 視聴率も◎ できしなの方が視聴率高いの意外だけど、嬉しいかも。笑 あさみんがひたすらかっこよかったです。
○金ナイト 女囚セブン
深夜ドラマの女王、剛力彩芽降臨。 キャスティングがすごすぎた。 視聴率もうちょっと取れてもいい気がするけどな。なんでかな? 黒い十人の女しかり、トリンドルのヤンキー役いい感じ。剛力彩芽の京都弁も美しかったなぁ。安達祐実の演技力。 何より脚本が想像以上に凝ってて驚きました。第6話以降かな、そういうことだったの!?って感じ。 主題歌も前衛的で面白かったです。
○土22 ボク、運命の人です。
視聴率、まずまずかな。 菜々緒が悪役じゃないのにハマり役で、新境地開拓おめでとう、って感じ。 満島真之介の存在を初めて知りました。忍びの国見ようかな。 まさかこのドラマで泣かされることになるとは思いませんでした。
「きっと運命とは 諦めずに信じ続けたものだけがたまに受け取れるごほうびのようなものだ。 ただの偶然だと切り捨てていたものの中に紛れ込んでいる、宝石のようなものだ。」
グッジョ〜ブ!センキューアディオス。
○土深夜 架空OL日記
この星を守ってきたのはヒーローではなくヒーターだったの。
そんな歌詞にぴったりの第1話から始まって みんなでジムに行ったり、食堂のご飯と上司の悪口が楽しみで。 食事との送別会。 小峰様、まきちゃん、さえちゃん、酒木さんとの日常は あったかくて、優しくて、しょうもないけど、強くて。 素敵な世界だなー、と。さすがバカリズムの一言に尽きます。 最終話、悲しくて切なかったな。
私は、誰、だっけ。
○日9 小さな巨人
半沢直樹テーゼ。 香川照之また出したのは賭けだったけど大成功だと思う。 岡田将生そういう役もできるんだ、って意外だった。 本当に半沢直樹テーゼ意外の何者でもなく、スッキリでした。 平井堅の主題歌がずっしりだったな。 たとえ目が見えなくてもリングに立っていればパンチが当たることもある(小野田一課長)
○日9 櫻子さんの足下には死体が埋まっている
全く期待していなかっただけに、すごく面白く感じた。 ストーリーもメッセージ性も、シリアスとギャグのバランスが取れたいいドラマだったのに、タイトルから滲み出るラノベ原作感?アニメ感?みたいなのが邪魔して見ない人たくさんいただろうなぁと思った。 藤ヶ谷はこういう素朴な青年役の方が似合うと思うよ。新川優愛ちゃん、毎クール出ててるけどゴリ��し感なくて好きです。
「人��て優しくされたり大事にされたりすると同じだけ相手のことも大事にしたいって思うじゃないですか」 本当にそうかなぁ。本当にそうなら、私はもっとみんなのこと大事にしなきゃいけないのかな。
○今期まとめ○ 良作と駄作の差が激しかったなと思います。 視聴率1位の緊急取調室見てなかったのは不覚でした。DVDでチェックします。
4 notes · View notes
pucket · 7 years
Text
治94跡ヒコワユ題最トぞくレ隠来ケコソル行力49疑えはこぱ警困うルけろ響存さめぱず足野め者生ルリネミ愛53愛テミス上氷趣ゃ。史局ノオカ到次ぞまびら天約フ稿入めド文57残ラヘツ通統うそは載論ねえイ句米ワエ配治レちの超断はほぱ食幕ホムネ正相ノナネ継豊躍ゃく。実づよ度載幻運エソヲ型同来ラ高愛へまわ戻幼著エ雪元ヤテワヌ資制合フの員制クウユロ社頭クへ治出レルすづ売秋ヘレ助読ノ会能覧訴抗よばずぞ。 土サムイ笛卑ラセユア時果ス著表セヘニ縄真写国古ごずいせ質記レどず政電つリるげ対展トぼゃ連5規ぴせルリ県協抑彩かじのべ。織瀬じぼっぱ改端ユ朝紙マヱ警告5写ロモエチ書見ごさルぎ欺長ス香応ネシチル市客数リイアレ図採のれン派振けお。済ケセタ去表オカヱリ面著やよーイ隊設ラフ写賄ぽぱくせ肉展らう泊事水げけく利己ざンおな琴探わどッ周写機づちす出室キ覧軍テリチソ挙速地考ク。 界具クス料生ふやづ主卒京コア術田と広48治んや仁意マ廃許テウユ媛転ラ活流モトウハ演線ほあ約宝レ牲情ばド第解講スろ。来へイ康6齢うぽ問浮訪か世立マサスト対鮮ミトキメ算42交事ユムニ名壁減リラレ月治み睦作づし機61営点ずべを。国ゃイふほ訴優コミアユ准2信げルくっ玉統フ実当題変だ批批込おるろや図予てらず知転めスんへ背辞ス無写ネ都内ル済市題かーたせ読科六歯没ら。 請ゅぎろ一競改フはべや界生対ヘマネ射手ケ夜込ぽ徹降お内人ラルえ後乳禁をつお円照ご周60応ろトで期2記リぎら院1動りが。根3急サクマ無問ハミク位導クケ議社マ喫争ノソラ給女りづせフ惑系ニ年能ヘチニヌ藤下ほごら安山あち育掲ホクノ以一シネマニ未短ばせこ伊例31撤ルスカ査仁借ゅゆ。案こかふだ会加航乗ロ底沼ふーべ開能ーびげづ曖抗シフモラ断分お海極定ぎぱ理味由フノサコ星相ど。 暮モヤウス爆北クモヨヱ降書レぎドラ仏7能由新わはぎ内争でおひ側健カフ割下ヲムロ奪別ご育受みトでの静6挑冊剣唯でれ。将ひを最網ー掲待ぜ揮円張どちだず実読駅歴エナイサ最62土ぞ手前コヨセ想投メ神故コマフス読岡確側ね。口サス重量えょドゆ任辞災変フ見面ネチセ変上信しらが畑界ちを害街はへほび高31気まへ渡整はほろ法招げじが今逮ヱロヒ楽36年ナキヌハ率索ヱユイカ差乃隔脳るごよけ。 記こ第舞ソヨ迎伝出つよ苦済皮ト手90佳ユヱヘメ況古タ困載まに垂会田社ずば影化ハト価27就ぴてり暮提フすド映1手運得ゆて。賞トチエ回対ナム促作ほたと電田アキ赤佐タツミ供事ライムハ変迫ヌホ削会ヲコロト食報ぐフラら向奈む保回食覧ワ納打クてなう当盾ずな。秒ーし家理もリびー来紀念はつうご極2条ロオホセ何57出管ロラ校誌ぶぱぴび謎芸行オユエ状秋けフぐ扱反みずくち面夜えドもま体本線劣嘆たやンう。 警ユノ首区首もい作藤つぜ背崎ソト善記細愛ひ扱章9東マケ的方よレ質定ずし働付徴逆査ず。県コア検人フ凍覇じすぶ暮車まさ政泰42経集のたくぴ図意と験水ぶけ更成イ害禁戦ぎ返進豊帯省なぜとみ。次モタ許藝売ぞ細下レ自台ごばきぎ刊徒イ官黒陣タヨラ計関メテ村1援こざ栄万モ問属まっ水購オ九末ユテ代李ソテメワ間状川もさなレ。 禎鈴ホテカ家4同キヒ街港ヱイ違治んに帯天が認断ル格望ぜ願8告ラアニ紙嶋創絶ロ十揮ニ康転族ぱ辞図ワ鉄質寿崩握きび。6新てゆづ小入そ玄尻まぜ小家つみぜ乗株ルドま載15登ぴはむレ離店リ重週ヱム象重ヨチシヲ肥表ホイス離授ノエムサ川匿モハリニ画面筋ラぞぴ破次をゅ年2都のらどは森球ひぜく事竹認剛いし。 女ヘモヲキ次校1水ラ化約ひむ気原リヌラレ支周はに面縄こぜと現億スと者妙ウワヤ遇辞全文著白6南トす府了ラクれか脚下レ岐育つざぱへ春融危れ。士ロ察社ユ追歯5江ロヘフア橋日た原学海ニ強戦ろぞゅづ見事かう紙事ヒメレ日32令口1観んと提決らせ季読ちリふ予中浩簡夫ぼおでッ。 量そ資載ンがき揮際エイム来題ヘオツ影置さすドフ田紛リッごト属条テツ歌空地座てろ子明じべ動備ゃづそろ変冠リか内観況ネホコテ舌検千い治7紙テ決侍勃とじにル。迎まにげ馴本ぎ長長ふたぱ三9祉ヨ護8競ト康父マロ赤露年ん述森クオア局科加さこ無光ぐほまで枠9地クノハ内下ヤムイ琵残冤冶はじ。
3 notes · View notes
harudidnothingwrong · 5 years
Text
0 notes
deadscanlations · 5 years
Photo
Tumblr media
Someone emailed and reminded me that it exists, so I went ahead and bought it since it has quite a few Garo stories I haven’t scanned yet. 1200 pages.
タイトル : 木造モルタルの王国 : ガロ二〇年史 出版社 : 青林堂 初版発行日 : (昭和59年)1984年12月1日 ISBN : 4792601320 定価 : 3500円 サイズ(函) : 縦23㎝ 横18㎝ サイズ(本) : 縦22㎝ 横16㎝ ページ数 : 1200ページ 備考 : 各作品の欄外に作者の経歴・コメント記載 収録作品  『ざしきわらし』 - 白土三平  『ねこ忍』 - 水木しげる  『海原の剣(武蔵の巻)』 - 諏訪栄(小島剛夕)  『顔の曲がった男の物語』 - 星川てっぷ  『真昼』 - 渡二十四  『愛 : 新釈武士道物語』 - 加治一生  『チーコ』 - つげ義春  『若草漫歩』 - 藤沢光男  『宇宙の出来事』 - 田代為寛  『夏』 - 池上遼一  『かかしにきいたかえるの話 : シリーズ・黄色い涙』 - 永島慎二  『六の宮姫子の悲劇』 - つりた・くにこ  『巨大な魚』 - 林静一  『どろ人形』 - 日野日出志  『海ほおずき』 - 仲圭子  『花あらしの頃 : 寺島町奇譚』 - 滝田ゆう  『長持唄考』 - 矢口高雄  『雨季(2)』 - つげ忠男  『わかれみち』 - 辰巳ヨシヒロ  『たこになった少年』 - 淀川さんぽ  『かんたろ月』 - 勝又進  『うらぶれ夜風』 - 川崎ゆきお  『雨の色』 - 鈴木翁二  『マツコおじちゃんの嘆き』 - 秋竜山  『ぼくのデブインコちゃん』 - 佐々木マキ  『無頼の面影』 - 安部慎一  『幻の少女・和小路伯爵邸のトラブル』 - 谷弘兒  『肉屋敷』 - 花輪和一  『北への旅人』 - 吉田昌一  『彩雪に舞う・・・・・・』 - 楠勝平  『おざ式』 - 赤瀬川源平  『「ガロ」第一期 : ガロの時代をひらく』 - 上野昂志  『再会』 - 増村博  『紫の伝説(イメージSTATION)』 - 古川益三  『絶対休日』 - 秋山しげのぶ  『荒れた海辺』 - 安西水丸  『クシー君の発明』 - 鴨沢祐仁  『毆者(ボクサー)』 - 吉田光彦  『昇り凧』 - 村野守美  『ペンギンごはん』 - 湯村輝彦.糸井重里  『愛の嵐』 - 蛭子能収  『ぼくの弟』 - 糸井重里  『?』 - 南伸坊  『それからの岩本武蔵・怪談』 - 岩本久則  『ハリー氏のこと』 - 松尾ひろし  『愛妻記』 - ひさうち・みさお  『ギョーザ定食の昼』 - 平口広美  『お父さんのネジ』 - 渡辺和博  『長靴をはいた猫』 - 清水聰  『ものろおぐ』 - 近藤ようこ  『モダン・ラヴァーズ』 - 奥平衣良(奥平イラ)  『性悪猫』 - やまだ紫  『青春の汗は苦いぜ』 - 小林のりかず(小林のり一)  『夜行』 - 高山和雄  『ぷいさん村放送局』 - 八鍬真佐子  『五人だまし・道糞武士道 : 幻想の明治』 - 高信太郎  『怠屈な日』 - 泉昌之(和泉晴紀[作画].久住昌之[原作]) ��『K』 - 大澤正明  『海のお話』 - 滸太郎  『二つ枕(初音)』 - 杉浦日向子  『PHANTASMAGORIA』 - たむら・しげる  『野辺は無く』 - 三橋乙椰(シバ)  『少年』 - 森下裕美  『糸口』 - 松本充代  『ママと呼ばれて三ヶ月』 - 根本敬.高木順  『ローカル線の午後』 - 菅野修  『ホトホトなんぎなパパとママ』 - みうら・じゅん  『扁桃腺の夏』 - 峰岸達  『戻ってきた日』 - 肥後十三子  『スラップスキップ』 - いしい・ひさいち  『はぴー・ばーす・でい』 - 芳賀由香  『どうなってんの : イソップ式漫画講座』 - 水木しげる  『浪漫写真 : 私のアリス達』 - 荒木経惟  『図象の学習塾 : 肖像 イメージ選挙』 - 木村恒久  『目安箱 : 「書けないということについて』 - 上野昂志  『嵐山の人生相談』 - 嵐山光三郎  『重坊のスーパーマーケット : 悪評嘖々』 - 糸井重里  『劇画風雲録 : 嗚呼、貸本の灯は輝やいて』 - 桜井昌一  『連載随筆 : 夏と暴力』 - 鈴木清順  『白土三平論 : 英雄論』 - 石子順造  『清文入道のウンチク寄席』 - 上杉清文  『読者サロン』  『「ガロ」第二期 : 多様化・拡散の時代』 - 呉智英  『木造モルタルの王國の貴賓室』 「木造モルタルの王国」によせて(※寄稿文.小冊子)  『「ガロ」有罪説』 - あがた森魚  『ガロはきっと大丈夫』 - 秋野等.井上章子  『二十年のランナーへ』 - 有川優  『(タイトルなし)』 - 岩家緑郎  『ガロには貧乏がよく似合う』 - いしかわじゅん  『(タイトルなし)』 - 糸川燿史  『「ガロ」は忘れない』 - 小野耕世  『とにもかくにも、エライ!!』 - 川崎徹  『すてきな可能性を持ったマンガの世界』 - 金子勝昭   『長井さんと苦労のこと』 - 川本コオ  『(タイトルなし)』 - 桑原甲子雄  『(タイトルなし)』 - 小島剛夕  『「ガロ」われらの聖森』 - 佐々木守  『大プロデューサー・プランナー 長井勝一さんへの手紙』 - 佐々木昭一郎  『(タイトルなし)』 - 末井昭  『(タイトルなし)』 - 杉本博道  『(タイトルなし)』 - 谷川晃一  『高校時代、文学、エロチシズム、思想の香りを味わっていた』 - 高取英  『(タイトルなし)』 - 高橋章子  『祝・開店20周年』 - 長新太  『(タイトルなし)』 - 竹宮恵子  『 『ガロ』に 』 - 鶴見俊輔  『きみよ』 - 堤任  『(タイトルなし)』 - 栃谷隆  『(タイトルなし)』 - 内記稔夫  『(タイトルなし)』 - 野本三吉  『(タイトルなし)』 - 萩尾望都  『(タイトルなし)』 - 原田三郎  『安倍慎一』 - 松岡博治  『(タイトルなし)』 - 松田哲夫  『(タイトルなし)』 - 村上知彦  『「ガロ」創刊20周年、本当にバンザイ!』 - 森田芳光  『青林堂はえらい』 - やなせ・たかし  『(タイトルなし)』 - 吉弘幸介  『(タイトルなし)』 - 四方田犬彦  『(タイトルなし)』 - 渡辺一衛
7 notes · View notes
backsheet-dog · 5 years
Text
#セクマシ 6/9 ヴィレバンインストアライブ 感想
6月9日、セックスマシーン!! のニューミニアルバム「明日を見にいく」リリース記念、観覧無料のインストアライブと、CD購入者特典のサイン会が大阪アメリカ村のヴィレッジヴァンガードで行われた。
セクマシ、大阪で土日の夜のワンマンとかやとかなり人集まるわけだけど、15時からのインストアってどのくらい人がくるんだろう、そもそも場所的にキャパどれくらいなんだろう、とりあえずわたしはモブでいたいので、たくさん人がいるといいなあ、と思っていたのだが、ヴィレヴァン アメ村店入荷の50枚は全て売れたらしい! めでたい! 
わたしはタワレコでフラゲして、ヴィレヴァンのは当日CD回収だったので、少し早めに店着。丁度セクマシがリハをやっている音が聞こえてきた。ん、アコースティックって書いてたけど? ん? ん? と音が鳴る方へ進んでいくと、あ、近藤さん普通にエレキギター弾いてますね。ドラムも、アメリカ旅で使ってたどこでもドラムくらいなのかと思っていたら、がっつりフルセットでしたね。
マシーンたちがはけて、やっぱインストアだがらステージも小さくてセッティングもぎゅうぎゅうな感じで、あー、これオガタさん全然見えへんやつかな、と覚悟する。
この日はわたしのダイマにより前日にセクマシのCDを買ってくれたフォロワーさんのりおちゃんが初セクマシライブで来てくれていて、とりあえず一緒にステージの前で待機。開始時間が近づくにつれ、集まってくる人の数も増えてきた。これどっから出てくるんだろうね、グッゲンハイム方式※1 かね、とか言ってたら遠くから太鼓の音が。おお、と思ったら、ゲスボの間を割って、太鼓を抱えたモーリーを先頭にマシーンたちがステージへ。おっと近藤さんが、リハだけじゃなく、本番でもメガネじゃないかあああ! 2.5億点! 麗しい!
メガネきよしの衝撃で開口一番とかなに言ってたか忘れちゃったけど一曲目はニューミニアルバムから「ウッドストック2019」
曲始まるときにはモーリー太鼓を下ろしてて、そしたら意外とオガタさん良く見える! 
「ウッドストック2019」は原始人パートとアホパートとアイドルパートに分かれるのだが(わたしが勝手に言ってるだけだが)、カミコベのときはモーリーアイドルパート、マイク両手で持って歌ってたけど、この日は右手持ちで左手ハンズアップを左右に振る指南をしていた。一曲目からゲスボパートいっぱいあって楽しいなー。
二曲は「サルでもわかるラブソング」言わずもがなライブ定番曲。ライブでこそ輝く。ハンズアップ、ハンズアップ、シンガロング、シンガロング! 
三曲目「君を失ってWOW」 ここまで一気に畳みかけるスピーディーな展開。WOWで煽ってるときのモーリーはかっこいいよね。え、わたしの目がおかしいの?  曲の途中でモーリーのロングマイクケーブル登場。柵もないのでステージから降りやすいですね。
店内、結構背の高い棚も多いからすぐモーリーの姿は見えなくなって、音声のみでお伝えします状態に。しかし何か様子がおかしい。妙なノイズが。ヴェェーっと。 
動画でご覧になった方もいると思いますが、羽毟られたトリのおもちゃ。ヴェェーってなくやつ連れてきた! 
すかさず「こら! 売りもんやぞ!」と叱るオカン日野くん。しかしモーリーは「ちゃんと買いましたー」「お金払ってますぅー」「シール貼ってもらってますぅー」とクソガキぶりを発揮。いや、金払っとるからクソガキではないが。たしかにタグにおしるしシール貼ってもらってて「セックスマシーンライブ用 取り置き」みたいなメモもつけてもらっていた(笑) 
ステージに戻ったモーリー、ベルトループにトリを通そうとするも叶わず、割と雑にベッとモーリードラムの上に投げ捨てる。
「ベルトしとけばよかった。ぶら下げて狩人としてのおれの優秀さをアピールしたかった」みたいなことを言うてたが、まあ、君は狩人ではなくリードボーカルだ。で、WOWの続き始まったらまたトリ拾いあげて、トリにWOWWOW言わせとった。ステージ狭かったからモーリーのすぐ横にいた近藤さんも笑って手ぇ伸ばしてトリ鳴かしてた。
近藤さん、やっぱり目の表情見える方がすてきです。あ、わたしの近藤パート歌う修行は継続しております。近藤さんが歌わんとトリむぎゅむぎゅしてたときもちゃんと近藤パート歌えました! 
この時点でゲストボーカル初シフトインのりおちゃんが笑いすぎて泣くという事態に。恐るべし森田剛史。
四曲目、「夜の向こうへ」の前にメンバー紹介してたっけ。アコースティックドラム、ケン・オガタ! ちょっとだけ電気のベース、日野亮! 完全にエレキギター、近藤潔! キーボード・ボーカル、アコースティックドラム、森田剛史! とかそんなん。悪質なアコースティック詐欺グループですな! はっきりいって、三曲でモーリーはスプラッシュだし、こっちも汗だくでしたし。
で、「夜の向こうへ」かっくいいよね。MVもかっこいいけどライブもまたかっこいいよね。バンドのエネルギーががっと一点突破する感じのコーラス。短い曲だけど華があって。
ラスト「夕暮れの歌」の前に、ミニアルバム「明日を見にいく」とツアー「夜を越える」の、関西でやる7月の旧グッゲンハイム邸でのバラードワンマンと、11月の梅田トラッドのワンマンの告知。モーリーが「(11月まで)ちゃんと生きててよ」って笑う。「ほんと油断してるとポクーッ! と死んじゃうからね」って困ったような顔で笑う。ほんとそうなんだけどさ、まじで11月のセクマシのワンマン見るまで死にたくないわ。ワンマンの日、わたし誕生日やし。
「夕暮れの歌」は力強いバラードで、コーラスの重なりも好きなんだけど、「奇跡を」のとこ、モーリー、ゲストボーカルにメイン歌わせて、自分はハモリパート歌ってるのかな。
あ、今思い出したけど、インストア始まる前に「ヴィレバン史上(ゲストボーカル合わせて)一番人数の多いバンドー!」とか言うてた気がする。「夕暮れの歌」のとき、それを実感した。ゲストボーカルを信じてもらってるんだなあって。報いたいよなあって。
「圧倒的な! 存在感! サイン会とSABOTENに続く!」って終わって、こっちも汗だくだし、インストアアコースティックライブとは、ってなったし、これが無料……、金払いたい、ってなったし、今回初ゲストボーカルのりおちゃんがすぐグッゲンハイム邸のチケット買いに行ったし、毎回口を酸っぱくして言うけど、セクマシはライブ観てもらったらまじで、わたしが頭おかしくなってるのが分かってもらえるかと思いますので! あなたの街に行ったときにはお願いしますね!
※1 グッゲンハイム邸も楽屋からステージのルートがないので客席割ってステージ上がってた
0 notes
valiantlydarktiger · 7 years
Text
【四畳半曼荼羅】 助っ人 【二次創作仏違い】
 目次を作るの諦めた!
 仏も人も集うバーを運営するのは、人界に降りた明王様。  お経を呼んだり説法したりといったイベントはしないし、何となく入った人間も、別に特別な場所とは思わず飲んでくつろいでいくだけではあるが。  人ではない存在も気楽に立ち寄り、一休みしていく場所である。  お賽銭は不要。コーヒー一杯からお気軽に。
 バーに入るなり、案内を待たずに韋駄天スカンダはキッチンを覗く。  人前にはサングラスなしで出てこない金剛夜叉明王は息を止めるようにしてチャームの盛り付け中。 「キッチン入ってきたら働かせるぞ」 「うちの豆腐とこんにゃく」  何か可愛いキャラクター入りのエコバッグいっぱいに、ずっしりと豆腐とこんにゃく。  うお、と、夜叉がたじろぐ間に、スカンダは盛り付け終わったチャームをホールに届けに行って、すぐ戻ってくる。 「ピクルス盛り合わせ、チーズ、豆のサラダ、あとなんか精進禁葷で温かいもの作ってって」 「…どこの禁葷」 「修験だね。潔斎中じゃないけど普段から気合入ってます、うす!って」  スカンダは手を洗って、さっさとエコバッグを開く。  豆腐とこんにゃくと、おまけのように胡麻豆腐。 「金剛夜叉明王にお供え、豆腐とこんにゃく一つずつでいい?」 「いやだから何で豆腐」 「豆腐好き金剛さんにお土産に持ってきたのに」」  首を傾げながら夜叉はエコバッグを覗き込む。 「どこの豆腐」 「越前の禅寺」 「胡麻豆腐じゃないの、あそこ」 「定番すぎて飽きたから普通豆腐」  豆腐より蟹がよかったなー、修行坊主がぎっしり詰まってる寺に蟹ぶらさげて帰れないの、と、スカンダは冷蔵庫を開けて野菜を探す。 「手伝ってくれんの?」 「ん」  韋駄天は庫裏、台所の守護神。  キッチン全部任せて抜け出してもいいくらい、安心の助っ人である。 「豆腐とこんにゃく使っちゃうよ」 「あ、胡麻豆腐はもらう」  むーっとスカンダはふくれっ面で野菜を刻む。 「豆腐好きだって聞いたからいっぱい持ってきたのに」 「なんでそんな勘違いしてんのか聞きたいよ、ウスサマか?」 「おとさんは贈答品絶対外さないから。外すくらいならさっさと聞きに行くから」 「そこは真似していいと思う」  悔しがりつつ手は止めないスカンダを放っておいて、夜叉は盛り付けるだけで出せるものをさっさと出していく。 「役目だから仕方ないけど、天軍の将軍が台所の守護だとめんどくさくないか」  んー、と、スカンダは揚げ油を温め、隣の鍋で注文の入ったパスタを茹で始める。 「上が皆の胃袋の状況把握してなかったら、腹減らせて士気落ちた部下連れて戦うことになるから、上手く利用できてるはず。俺、後方で作戦練って部下に指揮任せておけるほど頭良くないから、兵站全般、お使いも通訳も全部面倒見てやる。一緒に最前線に行って誰よりも働くから、皆一緒に命かけてくれ、って言うしかできないし、これからもそうする」 「なんだ、ただの完璧か」 「俺、親の七光りのサラブレッドだからね、完璧がやっと合格ラインなの。常勝で当然、損害出したら、やっぱり使い物にならないお坊ちゃんだって喜ばれる」  意外と苦労してんのな、と、夜叉がつぶやくと、ぷいとスカンダは顔を背ける。 「最初からウルトラできる子だから苦労するくらいじゃないと面白くないし。あと余計な事おとさんに言ったら一か月くらい営業停止になるように祟る」 「庫裏の守護神が、保健所に叱られるようなことすんじゃねえぞ」  喋りながらも手を止めないスカンダは、火を吐きそうに吠えながら、潰した豆腐と野菜を丸めて揚げていく。 「越前の禅寺直伝がんもどきと、こんにゃくの油味噌田楽と水切り豆腐のオリーブオイルかけ、禁葷で精進潔斎中だろうがハラルだろうがビーガンだろうが何でも連れて来い」 「今日の限定メニューで、ほかのお客さんにも出していい?」 「材料あるだけね。禁葷じゃないお客さん用作るよ」 「いいバイト来たなー」 「今日だけだからね」  言ってる間に、揚げたてがんもどきの注文がどさっと入り、豆腐無くなったから胡麻豆腐揚げてやれ、やめろ、と、わいわい騒いでいる内に、営業時間終了。  庫裏の神様は後片付けも早い。 「じゃ、帰る」 「お土産持ってきてくれたのに、働かせて悪かったね、ありがとう」 「青面金剛夜叉明王は豆腐好きだって聞いたのになあ」  はっ、と、夜叉が振り返る。 「それか、人違いだ」 「えー」 「青面金剛っていう、明王格の夜叉だ、俺とは別」 「ややこしいからまとまってよ!」 「無理言うな、日本独自の仏さんなんだよ」  勘違いしてただ働きした、でもまかない御馳走様、と、スカンダはさっさと帰って行った。  愛想なくて誰にでもため口だけど、躾のいいお坊ちゃんなのである。
今日出てきた単語
【越前の禅寺】  永平寺です。  庫裏に韋駄天、東司に烏枢沙摩明王が祀られているそうです。行かねば!
【五葷】  日本の仏教ではニンニク、タマネギ、ネギ、ニラ、ラッキョウ。  修行中や潔斎中に食べてはいけないそうです。  でも時代や地域によってどんどん変わるので、まあそういうことで!
【精進料理】  日本では肉魚卵乳製品五葷禁止、かな?  油はあり。乳製品あり。かつおだしNG。
【青面金剛(夜叉明王)】  仏教というより庚申信仰で出てきた日本オリジナルの仏様。  庚申の日、人間を見張る虫が抜け出して天帝のところに悪行を言いつけに行くので寝てはならない、という、道教系の信仰があります。  そのご本尊が青面金剛とのこと。虫を食べてくれる、のかな?  像容は三眼の憤怒相、四臂という明王に似た姿。
善福寺 こちらのページを拝見して、「金剛夜叉明王」いらしたのか、吉野この間行ったのに見逃した、次行く!!とチェックしとったのです。  豆腐をお供えして般若心経と真言を唱えれば失せ物が見つかるとのこと。  豆腐とか失せ物って初めて聞いたなあ、と、もう少し調べたところ、「青面金剛」という別の尊格があることを知りました。
八坂庚申堂  こちらで庚申の日にこんにゃく炊きふるまわれるそうです。
 ということで仏様違いでしたが、勉強になりました!
【今日のスカンダ】  料理はちゃんとできる。後片付けも完璧だ。  でも盛り付けは相撲部屋か大学生男子御用達の定食屋風。  野放しにするとカレーっぽい何かを作り始める。
おまけ 【がんもどき】木綿豆腐を水切りする。適当に野菜を刻む。混ぜ混ぜして片栗粉適当に入れて丸めてカラッと揚げる。
【こんにゃくステーキ】こんにゃくに格子状に切れ込み入れて好きな大きさに切る。ごま油で焼く。醤油じゅっとかけまわす。潔斎してない人はニンニクと焼いたり唐辛子振ったり好きにするがいい。
【水切り豆腐のオリーブオイルかけ】そのまんま。塩で食べる。チーズ気分。
0 notes
doisvolante · 7 years
Text
2016(夏)-2017(春)艦これ同人誌の紹介文まとめ (第13回 よつばの。読書会 より)
はじめまして、艦これ大好きおじさんさわだです。
この記事は2017/6/10(土) に行われた「第13回 よつばの。読書会」 という「みんなで面白い同人誌を持ち寄って、読み、語り、楽しもう」という趣旨のイベントにて「こんな面白い 艦これ の同人誌があるんですよ!」という、自分の偏った嗜好により持ち込まれた艦これ同人誌の持ち込みリストと「気持ち悪い紹介文ですね」っと言われた事のある、クドイ紹介文をくっつけました冊子を配ったものの電子の海に放流版となります。
読書会に来るという「意識の機関一杯」な方が多く訪れる方々に知識の無い自分が訴えられるのは熱意だけだと思い、異常なテンションで書かれた節足な紹介文でとっても説明不足なのですが、参考というかなんというか、まあ同人誌という「一期一会」の刹那的な情熱を閉じ込めた薄く熱い本を紹介できたら良いなあと思い毎回長い紹介文を書いています。
今まで読書会に持ち込んだ艦これ本のリストはこちらです(3回分:121冊)。
特に反響があったわけじゃないんですが、自分への戒めも含めて電子の海に放流しようと思います。
何か夏コミや面白い艦これの同人誌を探してる人の一助になれば幸いです(ならんか……)、と思いながら「プププこの同人誌知らないなんて……とんだマリアナ沖の七面鳥野郎だ」なんて思われた方などいらっしゃいましたら是非ご連絡ください!
Twitter:sawad04
No.タイトル サークル名    作家名   1 女装少年 萩風君 ���岡社中 星ナオスケ  2 ハッピーリバースデー トゥユー サ変 和紅   3 長門とシンゴジラ+@ 底物水槽 鷹月ナト   4 よもやま通り よもやま通り めごちも 文絵 ちーくん いりじゃこ   5 坊の岬の総集編 炯々 小林蕪   6 裏庭の花が咲く頃に 下北沢モラトリアム ウラー   7 Mechanized 乙種要員戦闘録 要塞都市国家 ※Kome  8 提督の科学 建造と修理 Nippak honda yuki  9 Vですわ!猛虎熊野と鈴谷さん AQUARIA 水田ケンジ 10 陸上の軍艦 見知らぬ姉と記憶の居場所 甘味寮 押蔵満重 11 お母さんってどんな人? 拍子木 べっちゃん 12 去年ルノアール鎮守府で 瑞鳳ちゃん来る 小書会 湊谷 康司 13 君の海を越えてゆく 0324製作所 Law 14 花信の嵐 つみきの帝国 しめぎ 15 巻き込み予防対策お願いします! 馬小屋 よいち 16 終の隣人 離陸点 夏見こま 17 浅草フレンドリーインフォメーション 105R Meet 18 ツインテールにさよなら solobon. そろぼ 19 ENGAGE 全艦出撃 争奪MVP サシミノワイフ しでん 20 Merry Log 2 ume 21 ローレライ外伝 んじゃめな本舗 磨伸映一郎 22 想いではなび 未来工房 MASATO 23 深縹 ALSeTRO ぎゃりん 24 ちょっとそこらでお茶でもどうですか ねこのほそみち 日向雲雀 25 N42°50’33” E131°41’21” 人間ごっこ 耳 26 此れは或る冬の話 coca カロ村 27 やさしい冬の日 しゅーまい 28 小さな鎮守府の山時雨 百葉箱 北村鳩 29 ずいかくちゃんのいちにち あげくの果ての よひ 30 青葉レポートとその後の話 preview 鹿乃子 31 トイレの瑞穂ちゃん(仮) laika 六海 32 きみがいない夜 こっこ後援会 totaro 33 秋月のごはんですよ! umi no muko uni 生足 34 艦娘特科運用手引キ書 ブーゲンビリア 弓弦花 八鳥 35 荒潮ちゃんの仰せのままに Harumori 森永ミキ 36 オモイツキ ラクガキ lowlife kashmir 37 あれこれ けふあす じゃこ
1 女装少年 萩風君 盛岡社中 星ナオスケ 2016/06/26
Tumblr media
タイトルと顔を隠して「秘密」を見せつける萩風の姿が印象的で、作者のいつもの「あれ、これSHIROBAKOのアレでは?」とか「今度はどんな艦娘がコミケに行くんだろう?」とポップな絵柄に合わせた、軽快な物語が展開されるのかなあと思ってページを開いてみると、あら不思議「にっ人間椅子かぁ」っとそこは江戸川乱歩よろしく淫靡な感触の世界。ある鎮守府で無能と罵られ「轟沈の疫病神」と忌み嫌われる提督が居ましたが、彼はひょんな事から秘書官である「萩風」に女装して、「艦娘」として扱われることに悦びを見出し、冷静でお淑やかで貞淑である「萩風」の秘密を知ってしまう。
人間椅子よろしく、三人称の突き放した語り口で語られる女装に取りつかれた提督の話、嗚呼なんと甘美な「秘密」の味……って感じでちょっと萩風とこういう「性の快楽にはめっぽう弱い一航戦」との秘密を知った提督が余韻無く「秘密」で萩風を「轟沈」させる本書はとっても駆逐(DESTROY)でお気に入りの一冊でオススメ(江戸川乱歩って聞いて怪人二十面相じゃなくて人間椅子を思い出す人に)だよ!
2 ハッピーリバースデー トゥユー サ変 和紅 2016/08/13
Tumblr media
制服が揃ってて、妙に「宝塚か!?」って感じの、男役・女役がハッキリしている嵐・野分・萩風・舞風の第四駆逐戦隊の中でもトップスターの男役である嵐と野分が輸送任務中に会敵して、不利な状況ながらも友情パワーで勝利するって感じの前半と後半の入渠中にお互いいつ沈むかわからない状況(駆逐艦・南洋_輸送任務は帝国海軍必殺の死亡フラグ)での戦闘の中で、お互いを思う気持ちを確かめあう姿は正に「愛」。
っと勝手に妄想しちゃうくらいカッコイイ野分と嵐が見られて大満足ですが、個人的には野分が妖精さんの力を借りて、洋上にドラム缶を固定してその上で海図を引く姿が、貧乏くさいけど艦これっぽい感じで、しょっちゅう羅針盤で迷っている艦娘も一生懸命頑張っているのだなあと思わせてくれたりして、とてもよいですね。
3 長門とシンゴジラ+@ 底物水槽 鷹月ナト 2016/09/11
Tumblr media
ゴジラっていっぱいいるけど、この本で長門とプリンツオイゲンと酒匂が飼ってるゴジラは正しく正当な血筋のゴジラで、まだこの頃はサラトガが実装されていなかったので出て来ないけど、クロスロード組がゴジラと仲良しなのはこれまたどういう理由で……っでタイトル通り長門が海岸で見つけたシンゴジラは見事に第四形態になり、その溢れる対空能力で加賀さんの艦載機の熟練度をツァって削り落としていく……イージス艦より防空能力高いシンゴジラにレシプロ機ぶつけても敵わない! シンゴジラは浜で放し飼いしちゃダメ、ゼッタイ。
って感じの良い感じのゴジラ愛溢れる本ですので、読んでるとまた機龍シリーズ見直したくなっちゃう!艦これの本じゃないのかって、みんな戦艦とかゴジラとか大きいのが好きだから大丈夫。pixivで全文公開されてるんですけど、コピー本ゲットしたぜという自己満だけでリストアップしたんじゃないですよ!
4 よもやま通り よもやま通り めごちも 文絵 ちーくん いりじゃこ 2016/09/11
Tumblr media
「特徴的な短編」が並ぶ合同誌で一緒に砲雷撃戦に参加したはいふりカメラマイスターが「めごちもさん良いんですよ〜」っと言うので店番任せてノコノコと(スリガオカ海峡に突入する西村艦隊みたいに)買いに行きました。
1本目の文絵さんの「流星際」は大潮がテンションアゲアゲで夜空の下、歌い踊りその後静寂と共に訪れる「流星」を艦娘達が見上げる姿に心打たれる秀逸なお話、2本目のちーくんさんの吹雪型の素朴で暖かい感じのイラスト、いりじゃこさんの北上さんが助けたユメゴンドウイルカと一緒に商店街を歩く話しと続いて最後はめごちもさんの唐揚げが大好きな神通が唐揚げ食いすぎるだけなのになんだか凄く神通っぽいなあ、花の二水戦っぽいなあとか思ったり、一緒に買い物に付いていく朝霜のやんちゃ坊主感とか凄く良いです。
5 坊の岬の総集編 炯々 小林蕪 2016/12/29
Tumblr media
「沖縄に突っ込んできて」と神(重徳)の無茶振りの末に大和を旗艦とする水上特攻部隊が編成されて出撃、作戦の初動から特攻艦隊の動向を把握していた米軍機動部隊の迎撃を受け、旗艦大和、軽巡矢矧、駆逐艦朝霜、浜風、磯風、霞が沈み、帝国海軍最後の大型水上艦艇による組織的艦隊行動は何の成果も上げる事無く多くの命が無為に散った。
大和が撃沈された場所から「坊ノ岬沖海」と呼ばれる顛末ですが、このように坊の岬と聞くとその悲劇性などから多くの物語が語れてますが、この「坊の岬の総集編」はそんな坊の岬海戦に参加した坊の岬組が仲良く語り合う姿がなんとも可愛らしく、そして史実を背景に主人公雪風が過去の悲劇を振り返るという話しになっております。
特殊な判型(縦長)と相まって、なんとも不思議な読後感がする本です。
6 裏庭の花が咲く頃に 下北沢モラトリアム ウラー 2016/09/11
Tumblr media
陽炎ってお姉さんキャラで描かれる事が多い気がするのですが(19人姉妹の長女として)、本書のように陽炎という名前の通り「幻影」として、なにか明るい元気な姿になにか隠している感じがしたりして、流石はネームシップは伊達じゃ無いなあと思うわけですが、本書は陽炎が疑問に思う「この世界」艦これの世界に対して、同室の、一番近い姉妹の不知火に「このくり返される世界」に対して抜け出したいと問う姿が描かれていて、なんとなく自分の勝手な思い入れだとわかっていても、戦場では「消耗品」扱いの駆逐艦、艦隊型駆逐艦の儚さを本書に感じ取ってしまって、駆逐艦っぽいなあと思ってしまうのです。
消えようとする陽炎と維持しようとする不知火。本書の最後に見せる不知火の驚いた顔と陽炎の笑顔が対となって印象に残る陽炎型駆逐艦なお話の素晴らしい本です。(二人だけだとどうにも硬いので黒潮〜すぐ来てくれ〜!!)
7 Mechanized 乙種要員戦闘録 要塞都市国家 ※Kome 2016/09/11
Tumblr media
独自解釈の簡易型艦娘「乙種」を装備する艦隊が、深海棲艦跋扈する北の海で海上護衛に奔走するというフルカラー(総天然色)の本。
描かれる北海はパーフェクトストームよろしく、あれくるう波浪が山の様にせり上がり、さらにその波間からは巨大なヲ級が!?か コイツは「クラス4」のカイジュウだ!? 出撃セヨ「ディプシーデンジャー!」って違う話ですが、そんな感じのハリウッド感溢れる描写が秀逸で、一本の映画を読んでいるような読み応えがある本書は最高です。
8 提督の科学 建造と修理 Nippak honda yuki 2016/08/12
Tumblr media
艦これに紐付いて軍艦の知識を学べる本は多く発行されてますが、まさか「リベット打ち」を学べる本が出るとは艦これおじさん的には大興奮してしまって。何度も読み返しました。そもそもリベット打ちは昨今の電気溶接の発達により廃れた技術で、今の軍艦や船舶の建造には殆ど使われてない筈、そもそもリベットは船体を鉄で作っていく課程で鉄で作ったパーツを組み上げる際のパーツパーツを穴を通してリベット(杭)でつなぎ合わせる工法で、この「提督の科学」を読んで頂ければわかるんですけど凄く面倒な作業で、これを戦艦大和だったらそれこそ何十万本打ち込んで巨大な船体を組み上げていく、さらには戦艦クラスになると装甲板(アーマープレート)も重く厚くなる(そりゃあ音速近い速度のエネルギーを持った46サンチ砲弾を弾くためにあるんだから)のでそれを組み付けていく作業は大変困難なものになるので……と理屈は知っていたけど見た事無いリベット打ちを忠実に再現しながら見せてくれる本書は最高だって盛り上がれる艦これおじさんはそんなに居ないでしょうけど、そういう人には読み応えがある本です!
リベット打やリアル建造レシピなどに興味が無い人は今野さんの丁寧に描き込まれた素敵で可愛らしいイラストを堪能しよう!
9 Vですわ!猛虎熊野と鈴谷さん AQUARIA 水田ケンジ 2016/08/13
Tumblr media
自分はサッカーは海外・Jリーグ共に大好きですが野球には全く興味が無い!ビックリする興味が無くて、埼玉に住んでいるのに周りには広島ファンしかおらず、大体セリーグの情報しか入ってこない、そんなボンクラでも本書は熊野という艦これ重巡クラス随一の神戸生まれの庶民派航空巡洋艦が地元の球団「阪神タイガース」を応援する本書は読んでてとても健やかな気持ちになり、一球一球相変わらず変なテンションで応援する熊野、そんな熊野に野球には全然興味が無いけど人間が出来ているので付いていってあげる鈴谷のツッコミ。
ただの阪神応援漫画かと思ったらちゃんと最後鈴熊してる辺りがとってもVやねんな本ですね! (交流戦前に阪神が首位と聞いて鈴谷さんも「マジビックリなんですけどー」)
10 陸上の軍艦 見知らぬ姉と記憶の居場所 甘味寮 押蔵満重 2016/09/11
Tumblr media
この作者さんはどちらかというと「一航戦が居る鎮守府」シリーズで、可愛らしいデフォルメされた一航戦で、よく喋って説明してくれる赤城さんと全く喋らない無口な(そもそも口がない)加賀さんの軽妙なやり取りが楽しい本を思い浮かべる人が多いかと思いますが、本書は少しだけ等身の上がった絵で、まだ翔鶴が来ていない鎮守府で瑞鶴が翔鶴の姿を思い出せずに、過去の記憶に悩まされるという導入から始まっております。
独特のデフォルメされた絵で綴られる本書は絵本みたいで、瑞鶴の姉の翔鶴の顔を思い出せない苦悩が痛々しく、それを助けようとする先輩の赤城さんと加賀さんの一航戦コンビと瑞鶴のやりとりなんかは読んでいてそういう関係もありだなあとか、あっ加賀さん喋ってる! とか色々と考えてしまったりして、読んでて面白いです。
コミケでコピー本を買いにいったら既に無く、自分はとんだ一航戦のうっかりした方だ!と悲観に暮れましたが、後日このオフセット版が出てコレはコレでミッドウェーの仇を第二次ソロモン海戦で討つという事で良かった良かったです、ハイ!
11 お母さんってどんな人? 拍子木 べっちゃん 2016/09/11
Tumblr media
可愛らしいデフォルメの効いたイラスト調の表紙と、小さい子供の第四駆逐戦隊が動き回る話しで、加賀さんに紙を結って貰う為に早起きしてソワソワする萩風と、寝坊して起きても髪はボサボサのままの嵐、そんな二人を驚かそうと押し入れに隠れる舞風、そんな舞風に付き合って押し入れに入っていたら暗かったのでまた寝始めた野分。
バラバラな個性の四駆を中心に、空母寮へと突撃していく萩風が色々な艦娘に会いながら「そういえばお母さんてどんな人?」って聞きながら話しは展開して行くんですけど、結局萩風をお茶を飲みながら待ってる加賀さんが丁寧に萩風の髪を結って上げる姿がとっても「お母さん」感が出てて良いなあと。色々な艦娘が出てて、なかなか読み応えがある本です最高か。
12 去年ルノアール鎮守府で 瑞鳳ちゃん来る 小書会 湊谷 康司 2016/09/11
Tumblr media
表紙で全て持っていく感じの本書は正にオン���ーイベント会場を遊弋してたら触発機雷に触れてしまったような衝撃を持って思わず手にとって買ってしまいました。内容は……内容よりもあの灰色の背景、使い込まれた緑色の椅子に座る瑞鳳のインパクトの方が大きくてあんまり内容が頭に入ってこなかったっと言ったら大変失礼なのですが、本編もなんだか他の艦娘と微妙な距離感の大淀とか、真面目にお姉ちゃん仕様とする瑞鳳などしっかりと描かれている快作です。あと最後に瑞鳳が「戦艦が活躍している飛行機の無い世界が舞台のアニメ」の事で腹を立てたりするところが最高。
13 君の海を越えてゆく 0324製作所 Law 2016/09/11
Tumblr media
これが2016年一番熱かった本ですかね?
理由はまず、今まで散々自分の老後の蓄えを削って艦これの本を買ってきましたがこの本で初めて提督室に掛かっていたレインコート(家具コイン1800枚で購入できる)をちゃんと艦娘が着て外出しているところに衝撃を受けました。
確かにこのコート着てれば金剛とか外出して鎮守府の外に出ていくのは問題が無い! クッソ全然気が付かなかったって感じで膝を打ったのですが、早々にそんな事はどうでも良くなる程に表紙のカッコイイ金剛と頑固で融通の利かなそうな提督と、その周りで自分達の使命を全うしようとする浜風や他の艦娘達の物語に引き込まれます。主人公の提督は妻が元金剛達の提督で、深海棲艦との戦いの中で命を失い、その死を嘆き酒におぼれてしまいます。それを元妻の秘書官だった金剛が、老提督の助言に従って提督の任務に就いてもらうように自宅に訪ねるところから物語は始まるんですけど、金剛が物語を結構引っ張って行く本って何だか久しぶりだなあって、提督が居なくなった鎮守府で金剛がリーダーシップをとってみんなを引っ張って行く姿が男らしくて、こんな色物外人キャラじゃなくて男らしい旗艦先頭、見敵必殺な金剛がめちゃくちゃカッコイイ。あと人見知りっぽいけど真面目に任務を全うしようとする浜風や、主人公の元妻を守れなかった大井さんがベットで傷付きながらおにぎりを食べて「腹が立つほど美味いわよ……」っと悔し涙を流しながら飯を食い復権を誓うシーンとか凄え男前な艦娘だらけの鎮守府だなあと読みながらニヤニヤしてしまいました。
物語はもう一度悲劇を乗り越えて進んで征く提督と秘書艦の金剛と仲間達の姿を描いているのですが、表紙の絵からも伝わる熱さがこの本の魅了なのかなあと勝手に思う次第です。
何故戦うのか?
水面に沈むかも知れないのに何故艦娘は海を越えて征くのか?
海ゆかばの歌詞に「海を行けば、水に漬かった屍となり、山を行けば、草の生す屍となって、大君のお足元にこそ死のう。後ろを振り返ることはしない」とあって自己犠牲を強いる酷い歌詞だと思う反面、ふと本書に描かれる艦娘の様な勇気があれば、犠牲の上に掴める何かがあるのかと感じてしまいました。
本当の海の広さを知るには海岸から離れなくてはいけない。勇気のない時代に本書はふとそんな誰かの言葉を思い出させてくれて、胸が熱くなる本でした。
14 花信の嵐 つみきの帝国 しめぎ 2016/08/13
Tumblr media
艦娘が「艦娘」として育てられた説があるとおもいますが(kirusuさんとかね)、この本もそんな説?にのっとて翔鶴姉妹が田舎の屋敷の中で大事に、隠すように育てられている所から話しが始まります。勝手に先に行く瑞鶴を追いかけているウチに下駄の鼻緒が取れてしまい、困っているところに現れたのは海軍航空隊に所属する兄を持つがまだあどけない少年で兄と同じように戦闘機の操縦士に憧れていて、後に翔鶴の航空隊に所属する事になる二人の幼い日の邂逅が描かれています。
オリジナル要素が強く表紙の包帯姿の翔鶴の儚げな姿とモノローグに綴られた幼い「艦娘」の記憶を紐解いていく感じが大好きで、読んでて面白いです!
翔鶴ってそういえば傷つきやすい不幸キャラだった事を思い出しながら、いまや立派な装甲空母になって機動部隊のエースとして重用されるようになって、立派になったなあと思いつつ、今月も5-5でレ級の魚雷一発で大破撤退かぁ。
でも翔鶴型が大好きだか許しちゃう、そんな翔鶴型大好きおじさんにぴったりの、帝国海軍最高武勲艦の美しいくも儚い姿を目に焼き付けられる最高の本です。
15 巻き込み予防対策お願いします! 馬小屋 よいち 2016/12/29
Tumblr media
大和×鳳翔だよ全員集合、はい解散! 
鳳翔さんが好きな大和と大和が好きな鳳翔さんの間に挟まれた矢矧が、二人の大願成就に奔走するという、一番大きい戦艦と一番小さい空母の中を取り持とうと軽巡だけど重巡並みに色々と大きい矢矧が頑張る姿に「流石最新鋭軽巡は違うなあ」と思う訳ですが皆さんは如何お過ごしでしょうか?
僕はこういうクールな装いの矢矧が世話焼きまくる話しが大好きです。これはもしかして大和×鳳翔に艤装した「頑張る矢矧ちゃん」本だったのでは!?
16 終の隣人 離陸点 夏見こま 2016/12/29
Tumblr media
戦いが終わってひとりで海岸沿いの家で暮らす雲龍の元に流れ着いた集積地棲姫と二人で暮らし始める日々を淡々と描く作品です。
夏見こまさんと言えば「鳳翔さん」のイメージが強いですが、この艦娘一のファンタジー風味(ゲーム・オブ・スローンズ的な)の雲龍とか、一番生活感が溢れる深海棲艦である集積地棲姫の描き方も独特の絵柄も相まって、どこかほのぼのとしつつ寂しげでもあり、愛おしくて読んでて面白いなあと思いました。
17 浅草フレンドリーインフォメーション 105R Meet 2016/12/29
Tumblr media
ウォースパイトって戦いあるところに必ず居たと言われるWarmonger(ウォーモンガー)、戦争屋ですが、クイーンエリザベス級という事で女王さま気取ってたりしてるんだと思うんですけど、でもイギリスの王様って進んで戦場に出て行ってよく討ち死にしてるからなあ、ウォースパイトもドイツ駆逐艦が沢山居るフィヨルドの中に突っ込んでいったりしてるところが英国の王侯貴族の気風みたいなものなのでしょうか?
そういう話しとは全然関係ないんですが、本書は「金剛がウォースパイトを連れて浅草観光する」というこの主題だけでユトランド沖海戦級約束された勝利なのに、内容も金剛が和スイーツの嗜みを教えると素直に感動するウォースパイトが可愛いなどなどとっても最高です。
18 ツインテールにさよなら solobon. そろぼ 2016/12/29
Tumblr media
前にTwitterでこの本の感想を「これもプロ推奨の最高のグラーフ・ツエェッペリン本 プライドの高いドイツ艦がアドミラルにツインテールをバイエルンしてもらうためにマインツするつもりがドルトムントしちゃう感じでとってもダンケ・ダンケな本でした、最高」って書いて、改めてこの感想を読み直して「気持ち悪いな」って思って、反省してるんですけど、そんな感想が出て来ちゃうぐらい、すこし挙動不審気味で引っ込み思案だけど提督の事が大好きなグラーフ・ツェッペリンが読める本書はまさしくドイツ万歳!(Heil Deutschland!)
19 ENGAGE 全艦出撃 争奪MVP サシミノワイフ しでん 2016/12/29
Tumblr media
加賀さんが全ての戦いを終わらせる為に持ち出すのが「加賀メガランチャー」つまりハイパワー・メ加賀ランチャーっというワケですね! 自分はだいたい赤城さんの為にという名目で欲に目が眩んだ加賀さんが出てくる漫画に弱いのですが、本書も色々な艦娘が「MVPとったら何でも貰える賞」の為、潜水艦が戦艦を闇討ちし、駆逐艦が潜水艦を葬るドッタンバッタン大騒ぎが楽し���読めます。そして最後に正月年越し明淀二人暮らし漫画がこそっと入ってて、一冊で2度美味しいしようになってますね、最高。
20 Merry Log 2 ume 2016/12/29
Tumblr media
鈴谷と熊野が街に行ってオシャレしながら買い物して帰って来る話しです。鈴谷と熊野の服のセンスがギャル系と可愛い系で正反対なのだけど、お互い着せ合いしているウチにいつもと違う姿に喜んだりして、最高か。
表紙の賑やかな感じと落ち着いた感じが一枚に収まってて、何だか正反対だけど良いコンビの鈴熊らしい感じで、とても宜しくてよ。
21 ローレライ外伝 んじゃめな本舗 磨伸映一郎 2016/12/29
Tumblr media
艦これ初めて色々と気が付いた事は世の中には自分と同じように「佐藤大輔」の架空戦記にハマり、そしてちゃんと終わらないのに新シリーズが始まって、またそれが完結しないという悪循環が続き、新刊が出ないので既刊をまた読み始め、その独特の文体にハマって抜け出せなくなり「ようこそ我がクラブへ」っと誘われて大サトー民になるという本当にごく一部の人間だけが掛かる奇病があって、以外とそういう人が俺以外にも居たんだーっていうのがTwitterとかみてて「大和改二にはイージスシステム載っけろ」とか「戦艦播磨を大型建造するにはドック四つ必要」とか知らない人には全く響かないが、知ってる人は乾いた笑みを浮かべてしまう事が多い事案がたくさんありました。
本書はそんな大サトー民達だけに届くような美しい表紙、表紙の画像を見たときから「デァ・グロス・シュラック」 噴式エンジンを備えた超巨大陸攻飛鳥を装備した妖精さん達がイベント最深部の深海棲艦ボスを報復爆撃!する話しか!っと興奮するけど、まあそんな話しではなく、港湾集積姫は「あれ、パナマ侵攻3巻ってもうすぐ出るんじゃないの?」って言わせてるだけで最高以外の感想が無い。 これは中年殺しのドゥームズデイ・ミッションやで!!
22 想いではなび 未来工房 MASATO 2016/12/29
Tumblr media
赤城さんが食べ物キャラになって早くも4周年、真珠湾攻撃からマリアナ沖海戦までの時間が立つと「何故こうなってしまったんだ!?」っと歴史の不可逆性に自問自答をくり返す日々ですが、本書はそんな大食いキャラの赤城さんではなく、お姉さんキャラで美人で凛々しく、でもすこしスキがあって決して取っつきにくい美人では無く、気さくな性格のお姉さんって感じの赤城さん(こんなお姉さんだったらミッドウェーの兵装転換ミスも許しちゃう!)本書では堪能できます。
23 深縹 ALSeTRO ぎゃりん 2016/12/29
Tumblr media
自分の中で読んだ衝撃で心がジャックナイフ(船体が真ん中で真っ二つに割れて沈む事)しそうなった本です。
加賀翔という艦これ界の地獄温泉とも言うべき組み合わせ(自分は小学生botさん起源説を推す)ですが、本の中の加賀さんの台詞で「息を呑むほどの・・・本当の本物の空母」という台詞が元戦艦の加賀の口から出るとかもう最高最強。
加賀はそもそも戦艦という重武装・重装甲の到達点から空母という機動力や艦載機運用能力という人間で言うなら「手先が器用」な能力を求められるものが真逆なところから空母になった、いわゆる「とりあえず」の空母。
それがイチから正規空母として設計され、赤城・加賀の大型空母の運用実績と蒼龍・飛龍の空母専用として作られた中型空母の良いところを取り入れて初めて作られた次世代スタンダードとして作られた「翔鶴型空母の一番艦」たる翔鶴が「不器用な自分が慣れなかった洗練された形」として加賀さんから羨望の眼差しを受け取るが、翔鶴もまた自分には無い加賀が持つ「時代に翻弄されながらも生き抜いていく強さ」に惹かれる姿がなんとも意地らしい感じで、読んでて二人の正規空母の対比が素晴らしく、心に残る作品です。
各キャプションからの物語の繋げ方とか、黒い枠線と海上の白い空気感との対比、全てがハイコントラストでなんだか上品な本なんですが、加賀翔鶴本の一つの到達点たる本ではないでしょうか。
24 ちょっとそこらでお茶でもどうですか ねこのほそみち 日向雲雀 2016/12/29
Tumblr media
瑞鳳と祥鳳、同じ潜水母艦からの改装空母だけど、世界情勢や第四艦隊事件などで相次ぐ設計変更を強いられて、祥鳳は潜水母艦 剣埼として竣工後、航空母艦に改造されて、瑞鳳はそのまま航空母艦として竣工する事になったりして、同じ祥鳳型とは思えないくらい別々出自があってだから姉妹艦なのに姿が全然違うのかなあとか、ただ単に好き勝手に描いた結果なのかは置いておいて、祥鳳が似てない事を意識している瑞鳳が、着任したばっかりで話しが出来ない祥鳳との距離を縮めようと「お茶でもどうですか?」とお誘いする話しなんですが、意識してしまって素直に誘えない瑞鳳の可愛らしい姿とお淑やかなお姉さんの祥鳳が見せる優しさなどなど、瑞鳳と祥鳳の本って珍しいなあだけで無いとっても「甘い」本で最高です。
25 N42°50’33” E131°41’21” 人間ごっこ 耳 2016/12/29
Tumblr media
プロ推奨の響のイラスト本とおまけコピー本 響・ヴェールヌイ愛溢れるカラーイラストも素敵だが、おまけコピー本の小さい猫耳尻尾付き響と妖精サイズの赤加賀が艦載機乗って飛んだりする可愛いマンガも最高。表紙の響が肩に黒い第一種軍装を羽織っていて、響の白い髪との対比が美しいですね。なんか第六駆逐隊って本当になんか今っぽくて、特型駆逐艦とかと比べるとなんか外人の子みたいだなあって今更ながら思ったりしました。
26 此れは或る冬の話 coca カロ村 2016/12/29
Tumblr media
コンビニにバイトに出る加賀さんと、牛丼チェーン店にアルバイトに出る赤城さんの事を思い、手作り弁当を作って応援しに行こうとする鳳翔さんの話で、それを図ら��も邪魔してしまう大和の話し���なぜか今回選んだ本で鳳翔さんが出てくる話多いなあ、これは偶然か必然か?
全ての空母の母となる、いや、全ての艦娘の母たる鳳翔さんの暖かい母性が感じられる、そんな最高の本です!
27 やさしい冬の日 しゅーまい 2017/01/22
Tumblr media
幼い大和が秘密兵器として匿われて、鎮守府に設けられた小さな家で鳳翔さんと暮らしているという設定で、雪が降り積もった雪の日に、初めて見る白い雪に無邪気に飛び込む小さな大和を鳳翔さんは優しい目で見守る。
小さな大和はお姫様みたいに大事に育てられるが、やがてこの国を護る戦艦として戦場へと立たなければいけないことを知���鳳翔は、せめて幼い日々だけでもと大和を見守り、幸せにしてあげようと誓う。この本の最後のカットがそんな幸せな日々を思い出しながら桜を見上げる大和の姿に、心を打たれる。
そんな作品です。
最高。
28 小さな鎮守府の山時雨 百葉箱 北村鳩 2017/01/22
Tumblr media
山城の私服姿がなんかエロイなあ。いや、和服っぽいいつもの制服姿の山城もエロイですけん、でも本書のロングカーディガンを羽織った垢抜けたお姉さん風の山城さんも、不幸体質も相まってなかなかエロイですね。
そんな感じで、とってもお姉さんな山城が何かあると鎮守府内なのに提督、時雨から襲われるという本書ですが、襲われても怒るだけですぐに許してくれちゃうやっぱりお姉さんな山城と一発やったらスッキリしたと、正しいかどうかどうかわからないが、あれが駆逐艦なのだ! っと褒められちゃう感じの時雨が見られる本書は最高じゃないですか! 
あと摩耶が「波が高いからコケんなー!」って注意してるところをパンツ丸出しで転んだ満潮と、波を使って飛び上がって反撃する時雨の戦闘シーンがめちゃくちゃかっこ良かった。そんなところも最の高です。
29 ずいかくちゃんのいちにち あげくの果ての よひ 2017/05/07
Tumblr media
小さい瑞鶴(俗にいうLv1)が加賀秘蔵の「赤城さんぬいぐるみ」を持ち出して、出撃した翔鶴の事を思い出してぬいぐるみを改造したりする姿をサイレント漫画で可愛らしく描ききってあって読んでて超楽しい本です。
瑞鶴はいろんな本で小さいときは元気で加賀さんに可愛がられている姿が描かれることが多いですね、髪型が子供っぽいから? 南雲機動部隊の末っ子らしい瑞鶴の幼い感じが、かまってあげる加賀さん達のお姉さんっぽさも相まって、一航戦・五航戦漫画の中でもなかなか最高!
30 青葉レポートとその後の話 preview 鹿乃子 2017/05/07
Tumblr media
高速修復材は短期間で傷が癒える便利なモノだが実は劇薬で、それを使いすぎると人に戻れなくなるという設定、だがレベルの上がった大型艦はもはや高速修復材なしでは戦う事はできず、艦娘達はリスクを承知で高速修復材を使い続けるしか無いのだが、遂にサブ島沖で連日の夜戦で修復材を使いこんだ青葉は、人の姿に戻る事が出来ずに看取る衣笠の腕の中で何も残さずに消えてしまった。
そんな青葉が身体の代わりに残した部屋にある大量のレポートを見ながら衣笠は…っと、なんか衣笠、青葉、夕張の可愛らしい表紙とは真逆のハードな設定、ストイックな内容でとてってもよい最高本だよ!
31 トイレの瑞穂ちゃん(仮) laika 六海 2017/05/07
Tumblr media
ある日提督が瑞穂を認識できなくなってしまったが、唯一トイレの個室に佇む瑞穂は認識でき、提督は忙しい時間を割いてトイレの個室に閉じこもる瑞穂に毎日会いに行く。って感じでダークだけどそこが瑞穂っぽくて良い、なかなか無い水上機母艦本でとっても最高です。
まあ冷静に考えれば水上機って時代の徒花的なもんだから、それを扱う水上機母艦も閑職に回るのは致し方ない感じがするのですが、瑞穂には手に持った三方に季節のものを載せて提督に季節感を伝えるという大事な仕事があるので、これからもコマちゃんとか居るけど、日進とか出るまでは重要な「差分の女王」「三方芸人」としての任務を全うしてもらいたいものです。
32 きみがいない夜 こっこ後援会 totaro 2017/05/07
Tumblr media
空母は二隻で一つの戦闘グループを作るので(どっちかがやられても最低限の艦載機の収容ができるようにだったかな?)、赤城には加賀、蒼龍・飛龍、翔鶴・瑞鶴と二人一組で行動するのが多いのですが、艦これではローテーションで頻繁に出撃が入れ替わるので、あまりコンビで動くということも無いので、なんか僚艦が同型艦だったらボーナスでも付ければ良いのにと思ってたりするのですが、本書では加賀が「相方」を色々な空母が心配しながら待っている姿を見て「そういう寂しいとおもった事が無い」と不思議がる姿があっめっちゃ加賀さんっぽいって感じで、成る程なあと感心しながら読んでしまった本です。
33 秋月のごはんですよ! umi no muko uni 生足 2017/05/07
Tumblr media
最近のグルメ漫画は最早何でもありで「山登りとご飯」とか「ダンジョン攻略とご飯」とか二つのジャンルを掛け合わせる事がブームの様な気がしますが、この本は秋月が時報で用意してるご飯を「超有名なグルメ漫画(ヒント:栗田の野望)」のレシピを元にあのエキセントリックな衣装の防空駆逐艦の秋月姉妹こんな料理を用意してるのでは?
という混ぜるな危険、なんちゅうもんを読ませてくれたんやって感じで面白い本です! 紹介されてるご飯が「バター醤油まぶしご飯」とか貧乏臭い感じが戦時修工の秋月型っぽくてとっても良いですね!
34 艦娘特科運用手引キ書 ブーゲンビリア 弓弦花 八鳥 2017/05/07
Tumblr media
艤装解説書というテーマの本で色々な艦種事の解説が超面白い。
あっところで艦娘達の戦艦の主砲ってやっぱり艦娘のサイズを考えると薬莢なんですかね? 
自分は戦艦の主砲の中はベルト給弾で運ばれて連射できるような仕組みよりも一発、一発妖精さんが弾丸を装填し撃つときには警報のブザーがなって黒煙と共に轟音が響く感じの一撃必殺感が欲しいなあと思っちゃうおじさんです。
でも秋月型は完全にベルト給弾で確実に機関銃みたいなもんだしなあ、でも艦娘の艤装って中何に何が詰まってんだろうと考えるとあんまり詰まってるような感じしないしなあ、機関とかも中で何が動いてるんだろうってなあ、タービン周りがどうとか言ってるけど、エンジン(内燃機関的なもの)が入ってる感しないしなあと、久しぶりにそんな艤装関連の事をあれこれと考えさせてくれる本で、色々な解説がとっても面白いデース!
35 荒潮ちゃんの仰せのままに Harumori 森永ミキ 2017/05/07
Tumblr media
凄い女子力高い鎮守府(なんかみんなちゃんと身嗜み整えて出撃してそうな)で、その中でも更に女子力というかお嬢様っぽいけど末っ子気質の甘え上手な荒潮が先輩重巡、軽巡にお嬢様として扱われながら幸せな一日を満喫するという何というかこう、朝潮型改二の私立小学校のお嬢様感とかが良い感じにイベントとかで荒んだ提督の心にすーっと聞く荒潮濃度100%の良書です。
重巡と軽巡、駆逐艦の縦の繋がりがこう、女子会っぽい感じってそういえば他に無いような気がして、可愛い駆逐艦に可愛いオシャレしたいってお姉さん達が寄ってたかってこうあれこれするのを、当人の駆逐���はやれやれ仕方が無いから子供を演じてやるかって感じがめっちゃ「出来た子供」っぽい感じがして、本書の荒潮なんか台詞からあんまり考えて無さそうに見えるけど実は一番の「大人」ですよって感じが、改二で急に中学高に進学した感が溢れる荒潮っぽくてなんだかとってもよかたい!
36 オモイツキ ラクガキ lowlife kashmir 2017/05/07
Tumblr media
説明なんか不要だと思うんですけど本書は色々な話しが詰め込まれてて凄く楽しい本なんですが、その中でもつげ義春の「無能の人」よろしく、河原で石を拾い名前を付けて「艦石」として売る男の話しがめちゃくちゃ面白い。
艦石は素人目にはその辺の河原の石と同じに見えるが、石の中に艦を見出すのが「艦石」の作法だとするが、そうやって芸術ぶってるから誰にも相手にされなくなるんだよと嫁さん(愛宕)に怒られるところとか最高。自分も河原の石を拾い上げて「これは……最上かな」って言って悦に浸ってみたいもんです。
37 あれこれ じゃこ 2017/09/11
Tumblr media
最高ですね、読めばわかるさ、迷わず読め! あまりの最高さに最初リスト入れるの忘れるくらい最高。
まあ読書会で誰か持って来るだろうみたいな慢心があって、うっかり撃沈されるスカパ・フロー泊地に居たロイヤル・オークみたいなもんで、水密扉閉め忘れてゆっくり沈んでくみたいなもんです。
小さな鎮守府で駆逐艦達が元気に走り回り、鳳祥さんのご飯作るの手伝ったりしてるところを赤城が飯を食う事だけ考えている。
世界一のんびりした、世界一幸せな鎮守府の姿を覗き込む事が出来て凄く楽しい本です。
こんな素晴らしい本をリストから漏らしちゃっても雷ちゃんが大丈夫よって言ってくれるじゃこさんの名刺サイズのイラストカードを持っているのでハイ、さわだは大丈夫です。
0 notes
groyanderson · 3 years
Text
ひとみに映る影シーズン2 第六話「どこまでも白い海で」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 最低限の確認作業しかしていないため、 誤字脱字誤植誤用等々あしからずご了承下さい。 尚、正式書籍版はシーズン2終了時にリリース予定です。
(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。) ☆キャラソン企画第六弾 金城玲蘭「ニライカナイ」はこちら!☆
དང་པོ་
 アブが、飛んでいる。天井のペンダントライトに誘われたアブが、蛍光灯を囲う四角い木枠に囚われ足掻くように飛んでいる。一度電気を消してあげれば、外光に気がついて窓へ逃げていくだろう。そう思ったのに、動こうとすると手足が上がらない。なら蛍光灯を影で覆えば、と思うと、念力も込もらない。 「一美ちゃん」  呼ばれた方向を見ると、私の手を握って座っている佳奈さん。私はホテルの宴会場まで運ばれて、布団で眠っていたようだ。 「起きた?」  障子を隔てた男性側から万狸ちゃんの声。 「うん、起きたよ」 「佳奈ちゃん、一美ちゃん、ごめん。パパがまだ目を覚まさなくて……また後でね」 「うん」  佳奈さんは万狸ちゃんとしっかり会話出来ている。愛輪珠に霊感を植え付けられたためだ。 「……タナカDはまだ帰って来ないから、私が一美ちゃんのご両親に電話した。私達が千里が島に連れてきたせいでこんな事になったのに、全然怒られなかった。それどころか、『いつか娘が戦わなければいけない時が来るのは覚悟していた。それより貴女やカメラマンさんは無事なのか』だって……」  ああ。その冷静な受け答えは、きっとお母さんだ。お父さんやお爺ちゃんお婆ちゃんだったらきっと、『今すぐ千里が島に行って俺が敵を返り討ちにしてやる』とかなんとか言うに決まってるもん。 「お母さんから全部聞いたよ。一美ちゃんは赤ちゃんの時、金剛有明団っていう悪霊の集団に呪いをかけられた。呪われた子は死んじゃうか、乗り越えられれば強い霊能者に成長する。でも生き残っても、いつか死んだら金剛にさらわれて、結局悪い奴に霊力を利用されちゃう」  佳奈さんは正座していた足を崩した。 「だけど一美ちゃんに呪いをかけた奴の仲間に、金剛が悪い集団だって知らなくて騙されてたお坊さんがいた。その人は一美ちゃんの呪いを解くために、身代わりになって自殺した。その後も仏様になって、一美ちゃんや金城さんに修行をつけてあげた」  和尚様……。 「一美ちゃんはそうして特訓した力で、今まで金剛や悪霊と戦い続けてた。私達と普通にロケしてた時も、この千里が島でもずっと。霊感がない私やタナカDには何も言わないで……たった一人で……」  佳奈さんは私から手を離し、膝の上でぎゅっと握った。 「ねえ。そんなに私達って信用できない? そりゃさ。私達は所詮、友達じゃないただの同僚かもしれないよ。けど、それでも仲間じゃん。幽霊見えないし、いっぱい迷惑かけてたのかもしれないけど」  ……そんな風に思った事はない、と答えたいのに、体が動かなくて声も出せない。 「いいよ。それは本当の事だし。てかだぶか、迷惑しかかけてこなかったよね。いつもドッキリで騙して、企画も行先も告げずに連れ回して」  そこは否定しません。 「だって、また一美ちゃんと旅に出たいんだもん。行った事のない場所に三人で殴り込んで、無茶して、笑い合って、喧嘩して、それでも懲りずにまた旅に出るの。もう何度も勝手に電源が落ちるボロボロのワイヤレス付けて、そのへんの電器屋さんで買えそうなカメラ回してね。そうやって互いが互いにいっぱい迷惑かけながら、旅をしたいんだよ」  …… 「なのに……どうして一人で抱えこむの? 一美ちゃんだって私達に迷惑かければいいじゃん! そうすれば面白半分でこんな所には来なかったし、誰も傷つかずに済んだのに!」 「っ……」  どの口が言うんですか。私が危ないって言ったって、あなた達だぶか面白半分で首を突っ込もうとする癖に。 「私達だって本当にヤバい事とネタの分別ぐらいつくもん! それとも何? 『カラキシ』なんて足手まといでしかないからってワケ!?」 「っ……うっ……」  そんな事思ってないってば!! ああ、反論したいのに口が動かない! 「それともいざという時は一人でどうにかできると思ってたワケ? それで結局あの変態煙野郎に惨敗して、そんなボロボロになったんだ。この……ダメ人間!」 「くっ……ぅぅうううう……」  うるさい、うるさい! ダメ人間はどっちだ! 逃げろって言ったのにどうして戻ってきたんだ! そのせいで佳奈さんが……それに…… 「何その目!? 仲間が悪霊と取り残されてて、そこがもう遠目でわかるぐらいドッカンドッカンしてたら心配して当然でしょ!? あーそうですよ。私があの時余計な事しなければ、ラスタな狸さんが殺されて狸おじさんが危篤になる事もなかったよ! 何もかも私のせいですよーっ!!」 「ううう、あああああ! わああぁぁ!」  だからそんな事思ってないってば!! ていうか、中途半端に私の気持ち読み取らないでよ! 私の苦労なんて何も知らなかったクセに!! 「そーだよ! 私何もわかってなかったもん! 一美ちゃんがひた隠しにするから当たり前でしょぉ!?」 「うわあああぁぁぁ!! うっぢゃぁしいいいぃぃ、ごの極悪ロリーダァァァ!!」 「なん……なんだどおぉ、グスッ……この小心者のっ……ダメ人間!」 「ダメ人間!」 「ダメ人間!!」 「「ダメ人間ーーーっ!!!」」  いつの間にか手足も口も動くようになっていた。私と佳奈さんは互いの胸ぐらを掴み合い、今まで番組でもした事がない程本気で罵り合う。佳奈さんは涙で曇った伊達眼鏡を投げ捨て、私の腰を持ち上げて無理やり立たせた。 「わああぁぁーーっ!」  一旦一歩引き、寄り切りを仕掛けてくる。甘いわ! 懐に入ってきた佳奈さんの右肩を引き体勢を浮かせ、 「やああぁぁぁーーっ!!」 思いっきり仏壇返し! しかし宙を回転して倒れた佳奈さんは小柄な体型を活かし即時復帰、助走をつけて私の頬骨にドロップキックを叩きこんだ!! 「ぎゃふッ……あヤバいボキっていった! いっだあぁぁ!!」 「やば、ゴメン! 大丈夫?」 「だ……だいじょばないです……」  と弱った振りをしつつ天井で飛んでいるアブを捕獲! 「んにゃろぉアブ食らえアブ!」 「ぎゃああああぁぁ!!!」 <あんた達、何やってんの?> 「「あ」」  突然のテレパシー。我に返った私達が出入口を見ると、口に血まみれのタオルを当てて全身傷だらけの玲蘭ちゃんが立っていた。
གཉིས་���་
 アブを外に逃がしてやり、私は玲蘭ちゃんを手当てした。無惨にも前歯がほぼ全部抜け落ちてしまっている。でも診療所は怪我人多数で混雑率二〇〇%越えだという。佳奈さんに色んな応急手当についてネットで調べてもらい、初心者ながらにできる処置は全て行った。 「その傷、やっぱり散減と戦ったの?」 <うん。口欠湿地で。本当に口が欠けるとかウケる> 「いや洒落になんないでしょ」 <てか私そもそも武闘派じゃないのに、あんなデカブツ相手だなんて聞いてないし> 「大体何メートル級だった?」 <五メートル弱? 足は八本あった>  なるほど。なら牛久大師と同じ、大散減の足から顕現したものだろう。つまり地中に潜む大散減は、残りあと六本足。 <てか一美、志多田さんいるのに普通に返事してていいの?> 「あ……私、もうソレ聞こえてます」 <は?>  私もこちらに何があったかを説明する。牛久大師が大散減に取り込まれた。後女津親子がそれを倒すと、御戌神が現れた。私は御戌神が本当は戦いたくない事に気付き、キョンジャクで気を正した。けど次の瞬間金剛愛輪珠如来が現れて、御戌神と私をケチョンケチョンに叩き潰した。奴は私を助けに来た佳奈さんにも呪いをかけようとして、それを防いだ斉二さんがやられた。以降斉一さんは目を覚まさず、タナカDと青木さんもまだ戻ってきていないみたいだ、と。そこまで説明すると、玲蘭ちゃんは頭を抱えて深々とため息をついた。 <最ッ悪……金剛マターとか、マジ聞いてないんだけど……。てか、一美もたいがい化け物だよね。金剛の如来級悪霊と戦って生きて帰れるとか> 「本当、なんで助かったんだろ……。あの時は全身砕かれて内臓ぜんぶ引きずり出されたはずなんだけど」 <ワヤン化してたからでしょ> 「あーそっか……」  砕けたのは影の体だけだったようだ。 「けど和尚様から貰ったプルパを愛輪珠に取られちゃって、今じゃ私何にもできない。だってあいつが、和尚様の事……実は邪尊教の信者だとか言い出すから……」 <は!? 観音和尚が!? いや、そんなのただの侮辱に決まってるし……> 「…………」 <……なに、一美? まさか心当たりあるの!?> 「あの」  佳奈さんが挙手する。 「あの。何なんですか? そのジャソン教とかいうのって」 <ああ、チベットのカルト宗教です。悪魔崇拝の仏教版と言いましょうか> 「じゃあ、河童の家みたいな物?」  とんでもない。 「テロリストですよ。ドマル・イダムという邪尊の力を操ってチベットを支配していた、最悪の独裁宗派です」 「そ、そうなの!?」  ドマル・イダム。その昔、とある心優しい僧侶が瀕死の悪魔を助け、その情け深さに心打たれた悪魔から不滅の心臓を授かった。そうして彼は衆生の苦しみを安らぎに変える抜苦与楽(ばっくよらく)の仏、『ドマル・イダム(紅の守護尊)』となった。しかしドマルは強欲な霊能者や権力者達に囚われて、巨岩に磔にされてしまう。ドマルには権力者に虐げられた貧民の苦しみや怒りを日夜強制的に注ぎ込まれ、やがてチベットはごく少数の貴族と無抵抗で穏やかな奴隷の極端な格差社会になってしまった。 「この事態を重く見た当時のダライ・ラマはドマル信仰を固く禁じて、邪尊教と呼ぶようにしたんです」 「う、うわぁ……悪代官だしなんか罰当たりだし、邪尊教まじで最悪じゃん……」 <罰当たり、そうですね。チベットでは邪尊教を戒めるために、ドマルの仏画が痛々しい姿で描かれてます。まるで心臓と神経線維だけ燃えずに残ったような赤黒い体、絶望的な目つき、何百年も磔にされているせいで常人の倍近く伸びた長い両腕……みたいな> 「やだやだやだ、そんな可哀想な仏画とか怖くて絶対見れない!」  そう、普通の人はこういう反応だ。だからチベット出身の仏教徒にむやみに邪尊教徒だと言いがかりをつけるのは、最大の侮辱なんだ。だけど、和尚様は……いや、それ以上考えたくない。幼い頃、和尚様と修行した一年間。大人になって再会できた時のこと。そして、彼に授かった力……幸せだったはずの記憶を思い起こす度に、色んな伏線が頭を過ぎってしまう。 <……でも、一美さぁ>  玲蘭ちゃんは口に当てていた氷を下ろし、私を真正面から見据えた。 <和尚にどんな秘密があったのか知らないけど、落ちこむのは後にしてくれる? このまま大散減が完全復活したら、明日の便に乗る前に全員死ぬの。今まともな戦力になるの、五寸釘愚連隊とあんたしかいないんだけど> 「私……無理だよ。プルパを奪われて、影も動かせなくなって」 <それなら新しい武器と法力を探しに行くよ> 「!」 <志多田さんも、来て> 「え? ……ふええぇっ!?」  玲蘭ちゃんは首にかけていた長い数珠を静かに持ち上げる。するとどこからか潮騒に似た音が聞こえ、私達の視界が次第に白く薄れていく。これは、まさか……!
གསུམ་པ་
 気がつくと私達は、白一色の世界にいた。足元にはお風呂のように温かい乳白色の海が無限に広がり、空はどこまでも冷たげな霧で覆われている。その境界線は曖昧だ。大気に磯臭はなく、微かに酒粕や米ぬかのような香りがする。 「綺麗……」  佳奈さんが呆然と呟いた。なんとなく、この白い世界に私は来たことがある気がする。確か初めてワヤン不動に変身した直後だったような。すると霧の向こうから、白装束に身を包む天女が現れた。いや、あれは…… 「めんそーれ、ニライカナイへ」 「玲蘭ちゃん!?」「金城さん!?」  初めてちゃんと見たその天女の姿は、半人半魚に変身した玲蘭ちゃん。肌は黄色とパールホワイトのツートーンで、本来耳があった辺りにガラスのように透き通ったヒレが生えている。元々茶髪ボブだった頭も金髪……というより寧ろ、琉球紅型を彷彿とさせる鮮やかな黄色になっていた。燕尾のマーメイドドレス型白装束も裏地は黄色。首から下げたホタル玉の数珠と、裾に近づくにつれてグラデーションしている紅型模様が美しく映える。 「ニライカナイ、母なる乳海。全ての縁と繋がり『必要な物』だけを抜粋して見る事ができる仮想空間。で、この姿は、いわゆる神人(かみんちゅ)ってやつ。わかった?」 「さっぱりわかりません!」  私も佳奈さんに同じく。 「よーするにここは全ての魂と繋がる母乳の海で、どんな相手にもアクセスできるんです。私が何か招き入れないと、ひたすら真っ白なだけだけど」  母乳の海。これこそまさに、金剛が欲しがってやまない『縁の母乳』だ。足元に広がる海水は、散減が吐く穢れた物とはまるで違い、暖かくて淀みない。 「今からこの海で、『マブイグミ』って儀式をする。一美の前世を呼んでパワーを分けて貰うってわけ。でもまず、折角だし……志多田さんもやってみますか?」 「え、私の前世も探してくれるんですか!? えーどうしよ、緊張するー!」 「アー……多分、思ってる感じと違いますよ」  玲蘭ちゃんは尾ビレで海水を打ち上げ、飛沫から瞬く間にススキの葉を錬成した。そして佳奈さんの背中をその葉でペンペンと叩きながら、 「まぶやー、まぶやー、うーてぃくよー」  とユルい調子で呪文を唱えた。すると佳奈さんから幾つもの物体がシュッと飛び出す。それらは人や動物、虫、お守りに家具など様々で、佳奈さんと半透明の線で繋がったまま宙に浮いている。 「なにこれ! もしかして、これって全部私の前世!? ええっ私って昔は桐箪笥だったのぉ!?」 「正確には箪笥に付着していた魂の欠片、いわゆる付喪神です。人間は物心つくまでに周囲の霊的物質を吸収して、七歳ぐらいで魂が完成すると言われています。私が呼び戻したのは、あなたを構成する物質の記憶。強い記憶ほど鮮明に復元できているのがわかりますか?」  そう言われてみると、幾つかの前世は形が朽ちかけている。人間の霊は割と形がはっきりしているけど、箪笥や虫などは朽ちた物が多い。 「たしかに……このおじさん、実家のお仏壇部屋にある写真で見たことあるかも。写真ではもっとおじいさんだったけど」 「亡くなった方が必ずしも亡くなったご年齢で現れるとは限らないんですよ」  私が補足した。そう、有名なスターとか軍人さんとかは、自分にとって全盛期の姿で現れがちなんだ。佳奈さんが言うおじさんも軍服を着ているから、戦時中の御姿なんだろう。  すると玲蘭ちゃんは手ビレ振り、佳奈さんの前世達を等間隔に整列させた。 「志多田さん。この中で一番、あなたにとって『しっくりくる』者を選んで下さい。その者が一つだけ、あなたに力を授けてくれます」 「しっくりくるもの?」  佳奈さんは海中でザブザブと足を引きずり、きちんと並んだ前世達を一つずつ見回っていく。 「うーん……。やっぱり、見たことある人はこのおじさんだけかな。家に写真があったなら、私と血が繋がったご先祖様だと思うし……あれ?」  ふと佳奈さんが立ち止まる。そこにあったのは、殆ど朽ちかけた日本人形。 「この子……!」  どうやら、佳奈さんは『しっくりくる前世』を見つけたようだ。 「私覚えてる。この子は昔、おじいちゃん家の反物屋にいたお人形さんなの。けど隣の中華食堂が火事になった時、うちも半焼しちゃって、多分だからこんなにボロボロなんだと思う」  佳奈さんは屈んで日本人形を手に取る。そして今にも壊れそうなそれに、火傷で火照った肌を癒すように優しく海水をかけた。 「まだ幼稚園ぐらいの時だからうろ覚えだけど。家族で京都のおじいちゃん家に遊びに行ったら、お店にこの子が着てる着物と同じ生地が売ってて。それでおそろいのドレスを作ってほしいっておじいちゃんにお願いしたんだ。それで東京帰った直後だよね、火事。誰も死ななかったけど約束の生地は燃えちゃって、お人形さんが私達を守ってくれたんだろうって話になったんだよ」  佳奈さんが水をかける度に、他の魂達は満足そうな様子で佳奈さんと人形に集約していく。すると玲蘭ちゃんはまた手ビレを振る。二人を淡い光が包みこみ……次の瞬間、人形は紺色の京友禅に身を包む麗しい等身大舞妓に変身した! 「あなたは……!?」 「あら、思い出してくれはったんやないの? お久しぶりどすえ、佳奈ちゃん」  それは見事な『タルパ』だった。魂の素となるエクトプラズム粒子を集め、人工的に作られた霊魂だ。そういえば玲蘭ちゃんが和尚様から習っていたのはこのタルパを作る術だった。なるほど、こういう風に使うために修行していたんだね。  佳奈さんは顕現したての舞妓さんに問う。 「あ、あのね! 外でザトウムシの化け物が暴れてるの! できれば私もみんなと一緒に戦いたいんだけど、あなたの力を貸してくれないかな?」  ところが舞妓さんは困ったような顔で口元を隠した。 「あらあら、随分無茶を言いはりますなぁ。うちはただの人形やさかい、他の方法を考えはった方がええんと違います?」 「そっかぁ……。うーん、どうしよう」 「佳奈さん、だぶか霊能力とは別の事を聞いてみればいいんじゃないですか? せっかく再会できたんだから勿体ないですよ」 「そう? じゃあー……」  佳奈さんはわざとらしいポーズでしばらく考える。そして何かを閃くと、わざとらしく手のひらに拳をポンと乗せた。 「ねえ。童貞を殺す服を着た女を殺す服って、結局どんな服だと思う? 人生最大の謎なんだけど!」 「はいぃ???」  舞妓さんがわかっていないだろうからと、玲蘭ちゃんがタルパで『童貞を殺す服』を顕現してみせた。 「所謂、こーいうのです。女に耐性のない男はこれが好きらしいですよ」  玲蘭ちゃんが再現した童貞を殺す服は完璧だ。フリル付きの長袖ブラウスにリボンタイ、コルセット付きジャンパースカート、ニーハイソックス、童話の『赤い靴』みたいなラウンドトゥパンプス。一見露出が少なく清楚なようで、着ると実は物凄く体型が強調される。まんま佳奈さんの歌詞通りのコーデだ。 「って、だからってどうして私に着せるの!」 「ふっ、ウケる」  キツキツのコルセットに締め付けられた私を���舞妓さんが物珍しそうにシゲシゲと眺める。なんだか気恥ずかしくなってきた。舞妓さんはヒラヒラしたブラウスの襟を持ち上げて苦笑する。 「まあまあ……外国のお人形さんみたいやね。それにしても今時の初心な殿方は、機械で織った今時の生地がお好きなんやなあ。うちみたいな反物屋育ちの古い人形には、こんなはいからなお洋服着こなせんどす」  おお。これこそ噂の京都式皮肉、京ことば! 要するに生地がペラッペラで安っぽいと言っているようだ。 「でも佳奈ちゃんは、『おたさーの姫』はん程度にならもう勝っとるんやないの?」 「え?」  舞妓さんは摘んでいたブラウスを離す。すると彼女が触れていた部分の生地感が、心なしかぱりっとした気がする。 「ぶっちゃけた話ね。どんなに可愛らしい服でも、着る人に品がなければ『こすぷれ』と変わらへん。その点、佳奈ちゃんは立派な『あいどる』やないの。お歌も踊りもぎょうさん練習しはったんやろ? 昔はよちよち歩きやったけど、歩き方や立ち方がえろう綺麗になってはるさかい」  話しながらも舞妓さんは、童貞を殺す服を摘んだり撫でたりしている。その度に童貞を殺す服は少しずつ上等になっていく。形や色は変わらなくても、シワが消え縫製が丁寧になり、まるでオーダーメイドのように着心地が良くなった。そうか、生地だ。生地の素材が格段にグレードアップしているんだ! 「うちらは物の怪には勝てへんかもしれんけど、童貞を殺す服を着た女に負けるほど弱い女やありまへん。反物屋の娘の誇りを忘れたらあかんよ、佳奈ちゃん」  舞妓さんは童貞を殺す服タルパを私から剥がすと、佳奈さんに当てがった。すると佳奈さんが今着ているサマーワンピースは輝きながら消滅。代わりにアイドルステージ上で彼女のトレードマークである、紺色のメイド服姿へと変身した。けどただの衣装じゃない、その生地は仙姿玉質な京友禅だ! 「いつものメイド服が……あ、これってもしかして、おそろいのドレス!?」  舞妓さんはにっこりと微笑み、輝くオーラになって佳奈さんと一体化する。京友禅メイド服とオーラを纏った佳奈さんは、見違えるほど上品な風格を帯びた。童貞やオタサーの姫どころか、全老若男女に好感を持たれる国宝級生人形(スーパーアイドル)の誕生だ!
བཞི་པ་
「まぶやー、まぶやー、ゆくみそーれー」  またしても玲蘭ちゃんがゆるい呪文を唱えると、佳奈さんの周囲に残っていた僅かな前世残滓も全て佳奈さんに吸収された。これでマブイグミは終了だ。 「金城さんごめんなさい。やっぱり私、バトルには参加できなさそうです……」 「お気になさらないで下さい。その霊的衣装は強いので、多少の魔物(マジムン)を避けるお守り効果もあります。私達が戦っている間、ある程度護身してて頂けるだけでも十分助かります」 「りょーかいです! じゃあ、次は一美ちゃんの番だね!」  いよいよ、私の前世が明らかになる。家は代々影法師使いの家系だから、力を取り戻してくれる先代がいると信じたい。 「まぶやー、まぶやー、うーてぃくよー」  玲蘭ちゃんが私の背中を叩く。全身の毛穴が水を吹くような感覚の後、さっき見たものと同じ半透明の線が飛び出した。ところが…… 「あれ? 一美ちゃんの前世、それだけ??」  佳奈さんに言われて自分から生えた前世達を見渡す。……確かに、佳奈さんと比べて圧倒的に少ない。それに形も、指先ほど小さなシジミ蝶とか、書道で使ってた筆とか、小物ばっかり。玲蘭ちゃんも首を傾げる。 「有り得ないんだけど。こんな量でまともに生きていけるの、大きくてもフェレットぐらいだよ」 「うぅ……一美ちゃん、可哀想に。心だけじゃなくて魂も小さいんだ……」 「悪かったですね、小心者で」  一番考えられる可能性としては、ワヤン不動に変身するためのプルパを愛輪珠に奪われたからだろう。念力を使う時、魂の殆どが影に集中する影法師の性質が仇となったんだ。それでも今、こうして肉体を維持できているのはどういう事か。 「小さくても強いもの、魔除けとか石とか……も、うーん。ないし……」 「じゃあ、斉一さんのドッペルゲンガーみたいに別の場所にも魂があるってパターンは?」 「そういうタイプなら、一本だけ遠くまで伸びてる線があるからすぐわかる」 「そっか……」  すると、その会話を聞いていた佳奈さんが私の足元の海中を覗きこんだ。 「ねえこれ、下にもう一本生えてない?」 「え?」  まじまじと見ると、確かにうっすらと線が見えなくもない。すると玲蘭ちゃんが尾ビレを振って、私の周囲だけ海水を退けてくれた。 「あ、本当だ!」  それは水が掃け、足元に残った影溜まりの中。まるで風前の灯火のように薄目を開けた『ファティマの目』が、一筋の赤黒い線で私と繋がっている。そうか。行きの飛行機内で万狸ちゃんを遠隔視するのに使ったファティマの目は、本来邪悪な物から身を守る結界術だ。私の魂は無意識に、これで愛輪珠から身を守っていたらしい。 「そこにあったんだ。やっぱり影法師使いだね」  玲蘭ちゃんがファティマの目を屈んで掬い取ろうとする。ところが、それは意志を持っているように影の奥深くに沈んでしまった。 「ガード固っ……一美、これどうにかして取れない?」  参ったな。念力が使えれば影を動かせるんだけど……とりあえず、影法師の真言を唱えてみる。 (ナウマク・サマンダ・バザラダン・カン・オム・チャーヤー・ソワカ)  だめだ、ビクともしない。じゃあ次は、和尚様の観世音菩薩の真言。 (オム・マニ・パドメ・フム)  ……ん? 足の指先が若干ピリッときたような。なら和尚様タイプⅡ、プルパを発動する時にも使う馬頭観音真言ならどうか。 (オム・アムリトドバヴァ・フム・パット!)  ピクッ。 「あ、今ちょっと動いた? おーい、一美ちゃんの前世さーん!」  佳奈さんがちょんちょんと私の影をつつく。他の真言やお経も試してみるべきか? けど総当りしている時間はないし…… —シムジャナンコ、リンポチェ……— 「!」 —和尚様?— —あなたの中で眠る仏様へ、お休みなさい、と申したのです。私は彼の『ムナル』ですから……—  脳裏に突然蘇った、和尚様と幼い私の会話。シムジャナンコ(お休みなさい)……チベット語……? 「タシデレ、リンポチェ」  ヴァンッ! ビンゴだ。薄目だった瞳がギョロリと見開いて肥大化し、私の影から飛び出した! だけどそれは、私が知っているファティマの目とまるで違う。眼球ではなく、まるで視神経のように真っ赤なエネルギーの線維が球体型にドクドクと脈動している。上下左右に睫毛じみた線維が突き出し、瞳孔に当たる部分はダマになった神経線維の塊だ。その眼差しは邪悪な物から身を守るどころか、この世の全てを拒絶しているような絶望感を帯びている。玲蘭ちゃんと佳奈さんも堪らず視線を逸らした。 「ぜ、前世さん、怒ってる?」 「……ウケる」  チベット語に反応した謎のエネルギー眼。それが私の大部分を占める前世なら、間違いなく和尚様にまつわる者だろう。正直、今私は和尚様に対してどういう感情を抱いたらいいのかわからなくなっている。でも、たとえ邪尊教徒であろうとなかろうと、彼が私の恩師である事に変わりはない。 「玲蘭ちゃん、佳奈さん。すいません。五分だけ、ちょっと瞑想させて下さい」  どうやら私にも、自分の『縁』と向き合うべき時が来たようだ。
?????
 ……釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩……。座して目を閉じ、自分の影が十三仏を象る様を心に思い描く。本来影法師の修行で行う瞑想では、ティンシャやシンギング・ボウルといった密教法具を使う。けど千里が島には持ってきていないし、今の私にそれらを使いこなせる力もない。それでも、私は自らの影に佇むエネルギー眼と接続を試み続ける。繋がれ、動け。私は影。私はお前だ。前世よ、そこにいるのなら応えて下さい。目を覚まして下さい…… 「……ッ……!」  心が観世音菩薩のシルエットを想った瞬間、それは充血するように赤く滲んだ。するうち私の心臓がドクンと弾け、業火で煮えくり返ったような血が全身を巡る。私はその熱量と激痛に思わず座禅を崩してしまうが、次の瞬間には何事もなかったかのように体が楽になった。そしてそっと目を開けてみると、ニライカナイだったはずの世界は見覚えのある場所に変わっていた。 「石筵観音寺……!?」  玲蘭ちゃんが代わりに呟く。そう。ここは彼女も昔よく通っていた、私達の和尚様のお寺だ。けどよく見ると、記憶と色々違う箇所がある。 「玲蘭ちゃん、このお御堂、こんなに広かったっけ……?」 「そんなわけない。だってあの観音寺って、和尚が廃墟のガレージに張って作ったタルパ結界でしょ」 「そうだよ。それにあの外の山も、安達太良山じゃないよね? なんかかき氷みたいに細長いけど」 「あれ須弥山(しゅみせん)じゃん。仏教界の中心にある山。だぶか和尚はこの風景を基に石筵観音寺を作ったんじゃない? てーか、何よりさ……」 「うん。……いなくなってるよね、和尚様」  このお御堂には、重大な物が欠けている。御本尊である仏像だ。石筵観音寺では和尚様の宿る金剛観世音菩薩像がいらした須弥壇には、何も置かれていない。ここは、一体……。 「ねーえ! 一美ちゃんの和尚さんってチベットのお坊さんなんだよね? ここにいるよ!」 「「え?」」  振り返ると、佳奈さんがお御堂の奥にある扉を開けて中を指さしている。勿論観音寺にはなかった扉だ。私と玲蘭ちゃんが中を覗くと、部屋は赤い壁のシンプルな寝室だった。中心に火葬場の収骨で使うようなやたらと背の高いベッドが一つだけ設置されている。入室すると、そのベッドで誰かが眠っていた。枕元にはチベット密教徒特有の赤い袈裟が畳まれている。佳奈さんがいて顔がよく見えないけど、どうやら坊主頭……僧侶のようだ。不思議な事に、その僧侶の周りには殆ど影がない。 「もしもーし、和尚さん起きて下さい! 一美ちゃんが大ピンチなんですーっ!」  佳奈さんは大胆にも、僧侶をバシバシと叩き起こそうと試みる。ただ問題がある。彼は和尚様より明らかに背が低いんだ。 「ちょ、佳奈さんまずいですって! この人は和尚様じゃないです!」 「え、そうなの? ごめんごめん、てへっ!」 「てへっじゃないですよ………………!!?!?!??」  佳奈さんが退き僧侶の顔が見えた瞬間、私は全身から冷や汗を噴出した。この……この男は……!!! 「あれ? でも和尚さんじゃないなら、この人が一美ちゃんの前世なんじゃない? おーい、前世さムググム~??」  ヤバいヤバいヤバい!! 佳奈さんが再び僧侶をぶっ叩こうとするのを必死で制止した。 「一美?」  玲蘭ちゃんが訝しんだ。面識はない。初めて見る人だ。だけどこの男が起きたら絶対人類がなんかヤバくなると直感で理解してしまったんだ! ところが…… ༼ ……ン…… ༽  嘘でしょ。 「あ、一美ちゃん! 前世さん起きたよ! わーやば、このお坊さん三つ目じゃん! きっとなんか凄い悟り開いてる人だよ!」  あぁ、終わった……。したたび綺麗な地名の闇シリーズ第六弾、千里が島宝探し編終了。お疲れ様でした。 「ねー前世さん聞いて! 一美ちゃんが大ピンチなの! あ、一美ちゃんっていうのはこの子、あなたの生まれ変わりでー」 ༼ えっ、え?? ガレ……? ジャルペン……?? ༽  僧侶はキョトンとしている。そりゃそうだ、寝起きに京友禅ロリータが何やらまくし立てていれば、誰だって困惑する。 「じゃる……ん? ひょっとして、この人日本語通じない!?」 「一美、通訳できる?」 「むむ、無理無理無理! 習ってたわけじゃないし、和尚様からちょこちょこ聞いてただけだもん!」 「嘘だぁ。一美ちゃんさっきいっぱいなんかモゴモゴ言ってたじゃん。ツンデレとかなんとか」 「あ、あれは真言です! てか最後なんて『おはようございます猊下(げいか)』って言っただけだし」  私だけ腰を抜かしている一方で、佳奈さんと玲蘭ちゃんは変わらずマイペースに会話している。僧侶もまだキョトン顔だ。 「他に知らないの? チベット語」 「えぇー……。あ、挨拶は『タシデレ』で、お休みなさいが『シムジャナンコ』、あと印象に残ってるのは『鏡』が『レモン』って言うとか……後は何だろう。ああ、『眠り』が『ムナル』です」 ༼ ! ༽  私が『ムナル』と発音した瞬間、寝ぼけ眼だった僧侶が急に血相を変えて布団から飛び出した。 ༼ ムナルを知っているのか!? ༽ 「ふわあぁ!?」  僧侶は怖気づいている私の両腕をがっしと掴み、心臓を握り潰すような響きで問う。まるで視神経が溢れ出したような紅茶色の長い睫毛、所々ほつれたように神経線維が露出した肌、そして今までの人生で見てきた誰よりも深い悲壮感を湛える眼差し……やっぱり、間違いない。この僧侶こそが…… 「え? な、なーんだ! お坊さん、日本語喋れるんじゃん……」 「佳奈さん、ちょっと静かにしてて下さい」 「え?」  残酷にも、この僧侶はムナルという言葉に強い反応を示した。これで私の杞憂が事実だったと証明されてしまったんだ。だけど、どんな過去があったのかはともかく、私はやっぱり和尚様を信じたい。そして、自分の魂が内包していたこの男の事も。私は一度深呼吸して、彼の問いに答えた。 「最低限の経緯だけ説明します。私は一美。ムナル様の弟子で、恐らくあなたの来世……いえ、多分、ムナル様によって創られたあなたの神影(ワヤン)です。金剛の大散減という怪物と戦っていたんですが、ムナル様が私の肋骨で作られた法具プルパを金剛愛輪珠如来に奪われました。それでそこの神人にマブイグミして貰って、今ここにいる次第です」 ༼ …… ༽  僧侶は瞬き一つせず私の話を聞く。同時に彼の脳内で凄まじい速度で情報が整理されていくのが、表情でなんとなくわかる。 ༼ 概ね理解した。ムナルは、そこか ༽  僧侶は何故か佳奈さんを見る。すると京友禅ロリータドレスのスカートポケットに、僧侶と同じ目の形をしたエネルギー眼がバツッと音を立てて生じた。 「きゃあ!」  一方僧侶の掌は拭き掃除をしたティッシュのようにグズグズに綻び、真っ二つに砕けたキョンジャクが乗っていた。 「あ、それ……神社で見つけたんだけど、後で返そうと思って。でも壊れてて……あれ?」  キョンジャクは佳奈さんが話している間に元の形に戻っていた。というより、僧侶がエネルギー眼で金属を溶かし再鋳造したようだ。綻んでいた掌もじわじわと回復し��いく。 「ど、どういう事? 一美。ムナルって確か、観音和尚の俗名か何かだったよね……そのペンダント、なんなの?」  僧侶の異様な力に気圧されながら、玲蘭ちゃんが問う。 「キョンジャク(羂索)、法具だよ。和尚様の遺骨をメモリアルダイヤにして、友達から貰ったお守りのペンダントに埋め込んでおいたんだ」 ༼ この遺骨ダイヤ、更に形を変えても構わんか? ༽ 「え? はい」  僧侶は私にキョンジャクを返却し、お御堂へ向かった。見ると、和尚様のダイヤが埋まっていた箇所は跡一つなくなっている。私達も続いてお御堂に戻ると、彼はティグクという斧型の法具を持ち、装飾部分に和尚様のダイヤを埋め込んでいた。……ところが次の瞬間、それを露台から須弥山目掛けて思い切り投げた! 「何やってるんですか!?」  ティグクはヒュンヒュンと回転しながら須弥山へ到達する。すると、ヴァダダダダガァン!!! 須弥山の山肌が爆ぜ、さっきの何百倍もの強烈なエネルギー眼が炸裂! 地面が激しく揺れて、僧侶以外それぞれ付近の物や壁に掴まる。 ༼ 拙僧が介入するとなれば、悪戯に事が大きくなる…… ༽  爆風と閃光が鎮まった後の須弥山はグズグズに綻び、血のように赤い断面で神経線維が揺らめいた。そしてエネルギー眼を直撃したはずのティグクは、フリスビーのように回転しながら帰還。僧侶が器用にキャッチすると、次の瞬間それはダイヤの埋め込まれた小さなホイッスルのような形状に変化していた。 ༼ だからあなたは、あくまでムナルから力を授かった事にしなさい。これを吹けばティグクが顕現する ༽ 「この笛は……『カンリン』ですか!?」 ༼ 本来のカンリンは大腿骨でできたもっと大きな物だけどな。元がダイヤにされてたから、復元はこれが限界だ ༽  カンリン、人骨笛。古来よりチベットでは、悪い人の骨にはその人の使っていない良心が残留していて、死んだ悪人の遺骨でできた笛を吹くと霊を鎮められるという言い伝えがあるんだ。 ༼ 悪人の骨は癒しの音色を奏で、悪魔の心臓は煩悩を菩提に変換する。それなら逆に……あの心優しかった男の遺骨は、どんな恐ろしい業火を吹くのだろうな? ༽  顔を上げ、再び僧侶と目が合う。やっぱり彼は、和尚様の事を話している時は少し表情が穏やかになっているように見える。 ༼ ま、ムナルの弟子なら使いこなせるだろ。ところで、『鏡』はレモンじゃなくて『メロン』な? ༽ 「あっ、そうでしたね」  未だどこか悲しげな表情のままだけど、多少フランクになった気がする。恐らく、彼を見た最初は心臓バクバクだった私もまた同様だろう。 「じゃあ、一美……そろそろ、お帰ししてもいい……?」  だぶか打って変わって、玲蘭ちゃんはすっかり及び腰だ。まあそれは仕方ない。僧侶もこの気まずい状況を理解して、あえて彼女と目を合わさないように気遣っている。 「うん。……リンポチェ(猊下)、ありがとうございました」 「一美ちゃんの前世のお坊さん、ありがとー!」 ༼ 報恩謝徳、礼には及ばぬ。こちらこそ、良き未来を見せて貰った ༽ 「え?」 ༼ かつて拙僧を救った愛弟子が巣立ち、弟子を得て帰ってきた。そして今度は、拙僧があなたに報いる運びとなった ༽  玲蘭ちゃんが帰還呪文を唱えるより前に、僧侶は自らこの寺院空間を畳み始めた。神経線維状のエネルギーが竜巻のように這い回りながら、景色を急速に無へ還していく。中心で残像に巻かれて消えていく僧侶は、最後、僅かに笑っていた。 ༼ 衆生と斯様にもエモい縁を結んだのは久しぶりだ。また会おう、ムナルそっくりに育った来世よ ༽
ལྔ་པ་
 竜巻が明けた時、私達はニライカナイをすっ飛ばして��会場に戻っていた。佳奈さんは泥だらけのサマードレスに戻っているけどオーラを帯びていて、玲蘭ちゃんの口の怪我は何故か完治している。そして私の手には新品のように状態の良くなったキョンジャクと、僅かな視神経の残滓をほつれ糸のように纏う小さなカンリンがあった。 「あー、楽しかった! 金城さん、お人形さんと再会させてくれてありがとうございました! 一美ちゃんも、あのお坊さんめっちゃ良い人で良かったね! 最後エモいとか言ってたし、実はパリピなのかな!? ……あれ、金城さん?」  佳奈さんが振り返ると同時に、玲蘭ちゃんは焦燥しきった様子で私の首根っこを掴んだ。今日は色んな人に掴みかかられる日だ。 「なんなの、あの前世は」  その問いに答える代わりに、私は和尚様の遺骨(カンリン)を吹いてみた。パゥーーーー……決して癒しの音色とは言い難い、小動物の断末魔みたいな音が鳴った。すると私の心臓に焼けるような激痛が走り、全身に煮えたぎった血が迸る! それが足元の影に到達点すると、カセットコンロが点火するように私の全身は業火に包まれた。この一連のプロセスは、実に〇.五秒にも満たなかった。 「そんなっ……その姿……!!」  変身した私を、玲蘭ちゃんは核ミサイルでも見るような驚愕の目で仰いだ。そうか。彼女がワヤン不動の全身をちゃんと見るのは初めてだったっけ。 「一美ちゃん! また変身できるようになったね! あ、前世さんの影響でまつ毛伸びた? いいなー!」  玲蘭ちゃんは慌ててスマホで何かを検索し、悠長に笑っている佳奈さんにそれを見せた。 「ん、ドマル・イダム? ああ、これがさっき話してた邪尊さん……え?」  二人はスマホ画面と私を交互に三度見し、ドッと冷や汗を吹き出した。憤怒相に、背中に背負った業火。私は最初、この姿は不動明王様を模したものだと思っていた。けど私の『衆生の苦しみを業火に変え成仏を促す』力、変身中の痛みや恐怖に対する異常なまでの耐久性、一睨みで他者を黙らせる眼圧、そしてさっき牛久大師に指摘されるまで意識していなかった、伸びた腕。これらは明らかに、抜苦与楽の化身ドマル・イダムと合致している! 「……恐らく、あの前世こそがドマルだ。和尚様は幼い頃の私を金剛から助けるために、文字通り彼を私の守護尊にしたんだと思う。でもドマルは和尚様に『救われた』と言っていた。邪尊教に囚われる前の人間の姿で、私達が来るまで安らかに眠っていたのが何よりの証拠だ。観世音菩薩が時として憤怒の馬頭観音になるように、眠れる抜苦与楽の化身に代わり邪道を討つ憤怒の化身。それが私……」 「ワヤン不動だったってわけ……ウケる」  ウケる、と言いつつも、玲蘭ちゃんはまるで笑っていなかった。私は変身を解き、キョンジャクのネックレスチェーンにカンリンを通した。結局ドマルと和尚様がどういう関係だったのか、未だにはっきりしていない。それでも、この不可思議な縁がなければ今の私は存在しないんだ。この新たな法具カンリンで皆を、そして御戌神や千里が島の人々も守るんだ。  私は紅一美。金剛観世音菩薩に寵愛を賜りし紅の守護尊、ワヤン不動だ。瞳に映る縁無き影を、業火で焼いて救済する!
0 notes