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doanob1 · 3 years
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『はなの街オペラ』作中作品一覧
くもん出版より出ている児童書『はなの街オペラ』に登場する作品一覧です
誤り・ご指摘等ありましたらお教えください 追加情報大歓迎
手っ取り早く聞きたい人はこれ↓
https://open.spotify.com/playlist/19nZUOlxBXFksNtP3csuRz?si=13409db718594421
私が作成したSpotifyプレイリストです。
(採用基準:発見できたものの中で、最も当時の録音に近いもの。演者の記述が作中にあるもの(例・p78にある「星は光りぬ」はエンリコ・カルーソの歌だと明記してある)。原著の巻末の出典ページに記載がないものでも、作中に登場している歌はできる限り検索して採用(例・真夏の夜の夢ははなが「婚礼の場面の歌が特に気に入った」と軽く感想を述べているだけで出典ページには掲載されていないが、採用)
『はなの街オペラ』あらすじ
『はなの街オペラ』は、宇都宮に生まれた少女・はなが東京に奉公に出されるところから始まります。
兄弟が大きくなったことから子守としての役割もなくなり、また、家督を継いだ兄夫婦の意図もあって、「大きな娘を遊ばせておくのも「もったいない」し」「かといって嫁にやるのもまだ早い」と奉公に出されたはな。
はなの幼なじみのセイは東京の高等女学校に行くことを望んでいましたが、「女は東京になんていかなくていい」と反対された経緯がありました。はなは自分が(奉公のためであるとはいえ)セイが来られなかった東京に行く皮肉を感じつつ、汽車で見知らぬ東京に向かいます。
「東京節」という流行歌を頭の中で思い出し、自らを元気付けようとするはな。しかし、知らず知らずのうちに口ずさんでいたその歌を、奉公先の書生・響乃介に軽蔑されます。実は、奉公先は有名な作曲家の家で、響乃介は音大に通う学生であり、本格的なオペラを志していたのです。
当時、海外製のオペラを替え歌にしたり編集したりして一幕ものの芝居に変えることや、「東京節」のように歌詞を変えた流行歌が流行っていたのでした。響乃介はある事情からそうした日本の改変オペラを憎んでおり、はなが歌う「東京節」に嫌悪を向けます。
しかし、響乃介は、音楽を愛するはなの能力を見出し、お嬢さんの歌のお稽古の送り迎え係に任命されるよう取り計らいます。はなは送り迎えの機会にすこしずつ音楽を学び、響乃介の指導もあり、少しずつ才能を開花させます。
そこに、ペラゴロ(オペラにハマって毎日入り浸る人)である野下との出会い、幼なじみ・セイの兄で将来を嘱望されていた鳳馬との意外な再会、そしてひょんなことから舞台に立つ機会を得たことから、はなの前には「舞台で歌う」という運命が現れるのでした。
・・・と、このように、大正時代に実在した流行歌やオペラ文化、そして浅草の歌劇の賑わいを織り交ぜつつ進む話が『はなの街オペラ」です。
登場するのは、聞けば誰もが「ああ!」となるような一度は聞いたことのある有名なオペラ作品たち。そのフレーズを、大正時代の人々がどうアレンジし、自分たちの作品として上演していたのか。そして、「奉公」「嫁入り」「自立」などの運命に翻弄される少女はなが、いかにして歌を介し自由と出会うのかという話です。
ちなみに作者の森川成美さんは、『アサギをよぶ声』『さよ 十二歳の刺客』なども買いており、こちらも面白いのでおすすめ。
作中作品一覧
さて、『はなの街オペラ』は実際に存在するオペラ作品や日本の流行歌などをもとにしていますが、小説を読んでいて「これは実際にどんな曲なんだろうな」と気になったので自分用にまとめてみました。
手っ取り早く曲のみ聴きたい場合は冒頭に載せたSpotifyプレイリストをご覧ください。
オペラのあらすじを知りたい時はこちらを拝見しました
Musica Classica オペラあらすじ一覧(目次)
https://tsvocalschool.com/classic/opera-story/
ここから作中に登場した歌の情報。全てyoutube。
・東京節
東京節(パイノパイノパイ)
https://youtu.be/WGw80gpkqXE
当時の音源が聞けます。
・コンコーネ
コンコーネ50 2番【中声用】ドレミ唱
https://youtu.be/ZPuyHCw-CqE
コンコーネは色々ありますが、作中に登場した歌詞から「コンコーネ 50番 2」と判断しました。音楽教室の方が作成した練習用動画。
・蝶々夫人 ある晴れた日に
プッチーニ 《蝶々夫人》 「ある晴れた日に」三浦環
https://youtu.be/0-2RkcOlhfo
イタリア語版。私が発見した中で最も作中当時の時代に近い録音。歌っているのは初めて世界的に活躍した日本人オペラ歌手三浦環。もしかしたら、はなたちも彼女のレコードを聞いたかもしれない。
・トスカ 星は光りぬ
Enrico Caruso - E lucevan le stelle 1904. Digitally remastered.
https://youtu.be/3TjEoAXzJ9E
おそらく響乃介が聞いたであろう当時のレコードと同じものではないか。
・ブン大将
徳山 璉 ♪ブム大将♪ 78rpm record
https://youtu.be/9KBrrgPJUqA 
当時のレコードが聞けます。
・真夏の夜の夢 婚礼
F.Mendelssohn. A Midsummer Night's Dream. Wedding March
https://youtu.be/rIM5cWB2wmM
言わずと知れた有名曲。はなが野下とみたあと「特に婚礼の曲が気に入った」と感じている部分のものですね。
・トスカ 歌に生き恋に生き
Rosa Ponselle - Vissi d'arte 1919 with sub-title
https://youtu.be/GheszdYdArs
不可抗力で舞台に立ったはなが初めて歌い、その後の運命が変わる曲。
・ホフマン物語 美しい夜、おお、恋の夜よ 
Les Contes d'Hoffmann: Belle nuit, ô nuit d'amour (Barcarolle) - Bovy, Revoil, cond. Cluytens (1948)
https://youtu.be/udQBK7djVmI
p176で、はな演じるジュリエッタが「合唱する曲」として記載されているもの。
・カルメン ハバネラ
Maria Callas Live: Bizet's Carmen Habanera, Hamburg 1962
https://youtu.be/EseMHr6VEM0
久美が主役を演じるカルメンの曲。
・リゴレット 女ごころの歌
Enrico Caruso La Donna è Mobile Audio HQ
https://youtu.be/9voTypooHJo
響乃介が去る直前に歌うもの。これはエンリコ・カルーソ版。
・メリー・ウィドウ 登場シーンの歌
The Merry Widow (1998) - Widow's Entrance - Helen Donaldson
https://youtu.be/1CjGN-HsVRk
群衆の前で歌うときの「最初の歌」。ここから先のメリー・ウィドウのリンクは元々のイタリア語版ではなく英語版ですが・・・舞台の映像もあるので雰囲気がわかりやすい。全然関係ないけどメリーウィドウの映画版ってジェレミー・ブレットがでてますよ!
・メリー・ウィドウ  ダニロが最後に女の子の名前を歌う歌
The Merry Widow - I'm off to Chez Maxim's - Jeffrey Black
https://youtu.be/W1Q1fA9Cjfc
二木さんが途中で来てくれるやつ。
・メリー・ウィドウ カンカン
The Met: Live in HD - The Merry Widow
https://youtu.be/rVaTj8jCSFM
「私たちは踊り子」のやつですね。
映像を見ると「これを踊る彩子お嬢さんの度胸ってとってもいいな」と思う。
・メリー・ウィドウ 唇は語らずとも
The Merry Widow (1998) - Love Unspoken
https://youtu.be/HOz5b3o0FA4
・メリー・ウィドウ 女・女・女の歌
"The Merry Widow" - Finale & Can Can
https://youtu.be/P00PUTWxiUU
最後に大団円を迎えてみんなで歌う部分と記載されている歌。
おまけ
カラー映像で蘇る東京の風景 Tokyo old revives in color
https://youtu.be/Qndcio-NjYY
当時の街並み、都電、そして浅草六区!の映像が見られます。
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doanob1 · 3 years
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オオミズアオ終齢のシュレッダーの如き食欲
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doanob1 · 3 years
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オオミズアオが二齢から三齢に脱皮する様子
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doanob1 · 3 years
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孵化直後のオオミズアオが卵の殻を食べる様子
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doanob1 · 3 years
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オオミズアオさん飼育記【番外編】
オオミズアオさんを飼育するにあたり参照した文献や記録のまとめです。
目次
【最初に】
【孵化まで】 2021年5月16日(0日目)産卵の日 〜
【孵化・初齢】 2021年5月26日(10日目)一つ目、二つ目の卵が孵化 〜
【二齢】 2021年5月31日(15日目)初めての脱皮をして2齢になる 〜
【三齢】 2021年6月4日(19日目)二度目の脱皮 〜
【四齢】 2021年6月7日(22日目)三度目の脱皮 〜
【終齢】 2021年6月13日(28日目)最後の脱皮〜
【繭作成、そして蛹化】 2021年6月18日(33日目)一頭目が繭になる 〜 ←6/26日現在はイマココ(羽化待ち中)
【飼育にあたっての参考文献】
オオミズアオはカイコやヤママユと近い種なので、カイコ関連の文献にもあたりました。カイコは人類による飼育や品種改良が長く行われているため、非常に情報収集しやすかった。
また、趣味で読んだ本も参考文献として挙げてあります。 「足の構造を知りたいときはアゲハチョウの幼虫の足の構造について記載されているものを」「餌や飼育環境を知りたいときはカイコの飼い方の本を」・・・というように目的に即していろいろ読んだので、「オオミズアオに関する本」ではなく、「オオミズアオに関連する〜〜〜を知るための本」、という感じです。生態を知るためにはあんまり役立たないかもしれないですが観察していて感じた謎が解けるため、読んでみると楽しいと思います。
※タイトルのうしろに(児)とついているものは児童書です。
https://konken.at.webry.info/201803/article_3.html オオミズアオ飼育記 (by いーぐる)
一番参考にさせていただきました。ありがとうございます。実際に飼育した方の記録。
   ★ 飼い方系
『育てるふれあう買い方図鑑 6』(児)ポプラ社 具体的なカイコの飼い方が載っているため参考になる。
   ★ 生体工学・体の構造系
『自然に学ぶものづくり図鑑 かたち・しくみ・動き』赤池学/監修 PHP研究所
『イモムシのふしぎ』森昭彦/著 SBクリエイティブ 『身近なムシのびっくり新常識100 いもむしが世界を救う?めったに見つからないカブトムシ?』(児)森昭彦/著 ソフトバンククリエイティブ 生体工学の本。一冊目は一般書、二冊目は児童書。虫の不思議な生態や、それを元にした研究開発について。この二冊は著者も同じで内容はかぶる部分が多い。前者の方が出版年が新しいけど、読みやすい方をどうぞ
『すごい自然図鑑 奇跡のテクノロジーがいっぱい!』(児)石田秀輝/監修 PHP研究所 生体工学の本。生体工学はおもしろいな〜タコの吸盤をもとにスニーカーのソールを開発したり。
『昆虫のふしぎ ポプラディア情報館』(児)寺山守/監修 ポプラ社 最初にイモムシの体内の構造を知りたくて読んだ。イモムシの内蔵など基礎構造がわかる。 『足のうらずかん 3 昆虫・水のいきもの』(児)村田浩一/監修 鈴木出版 これは全三巻出ており、それぞれ両生類や哺乳類などの足のうらの仕組みを解説している本。この巻はアゲハチョウの幼虫の足のうらの仕組みが載っており、あの独特の形状によってなぜ枝にぴったりとつくことができるのか解説されている。ちなみにチョウは足のうらで植物の味を判別しているらしいですよ。写真が多く平易だが奥深い本。
『昆虫たちの変態』(児)海野和男/著 誠文堂新光社 ヤゴやチョウなどいわゆる完全変態を行う昆虫の生体について。繭になってしまうと実際何が起きているのかはわかりにくいが、こうした内容を知ると内部で起こっていることを想像しやすくなる。
『カイコの一生 新版 新版かんさつシリーズ 6』(児)佐々木崑/文・写真 フレーベル館
『うまれたよ!カイコ よみきかせいきものしゃしんえほん 12』(児)新開孝/写真、小杉みのり/構成 岩崎書店 うまれたよ!シリーズは素晴らしい写真とともに生き物の誕生から成長を伝える本。他にもいろいろ出ているので興味があれば是非。文章が非常に平易で就学前の子どもでもわかります。他ではなかなか見られない高精細な写真が良い。新開さんの写真はほんとうにいい。
『ぜんぶわかる!アゲハ しぜんのひみつ写真館 8』(児)新開孝/著 蟻川謙太郎/監修 ポプラ社
『ずら〜りイモムシならべてみると・・・』(児)高岡昌江/ぶん 安田守/しゃしん アリス館 イモムシにかわいさを覚えてきたらこの本がおすすめ。かわいいイモムシの顔がたくさん見られます。ちなみにずら〜り○○ならべてみると、というほかのシリーズも出ている。
『カイコ いのちのかんさつ 4』中山 れいこ/著 少年写真新聞社
   ★ 歴史・人文系
『世界昆虫神話』篠田知和基/著 八坂書房 東北にあるカイコの神様オシラサマなど、世界各地の昆虫神を扱った本。オシラサマは絵本になっているもあるので興味があればどうぞ。
『お蚕さんから糸と綿と』(児)大西暢夫/著 アリス館 人とカイコの関わりについてはあまり興味がない&分野も文献も幅広すぎてあまり読んでないんだが、これは発売当初から好きすぎて何度も読んでいる。表紙が素晴らしい。お蚕さんを育てお蚕さんと共に暮らす老夫婦の生活を描いた写真と文章の本。
   ★その他
https://www.jstage.jst.go.jp/article/senshoshi1960/48/1/48_1_25/_pdf/-char/ja 虫の糞を用いた染色
フォロワーのホヤさんが教えてくださった、蚕の糞による染色法。私はこれを知ったのがすでに全頭繭になった後で実行できなかったが、夏休みの自由研究とかで実行したら面白そう。蚕の糞って硝石取れるし染色できるし有用だな。
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doanob1 · 3 years
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オオミズアオさん飼育記3/3【四齢から羽化まで】8月17日 完結
オオミズアオさんを飼育した記録をまとめました。
これはあくまで「自分はこうやった」という記録ですが、どなたかの参考になれば幸いです。
脱皮して変わる齢ごとにまとめてあります。
※飼育の際には、この記録のみだけでなく、複数の記録や文献を参照なさることをお勧めします。
目次
【最初に】
【孵化まで】 2021年5月16日(0日目)産卵の日 〜
【孵化・初齢】 2021年5月26日(10日目)一つ目、二つ目の卵が孵化 〜
【二齢】 2021年5月31日(15日目)初めての脱皮をして2齢になる 〜
【三齢】 2021年6月4日(19日目)二度目の脱皮 〜
【四齢】 2021年6月7日(22日目)三度目の脱皮 〜
【終齢】 2021年6月13日(28日目)最後の脱皮〜
【繭作成、そして蛹化】 2021年6月18日(33日目)一頭目が繭になる
【羽化】2021年7月13日(58日目)←ここから8月17日追加更新
【飼育にあたっての参考文献】
     【4齢】
2021年6月7日(22日目)三度目の脱皮 ★個体の状況や行動 脱皮直後と脱皮直前の個体の比較。左が脱皮直前の3齢、右が脱皮直後の4齢。
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毛の透明感や口元の色、手足の色に明らかな違いがある。オナガミズアオ(オオミズアオと似ているがもっと希少な種。図鑑を見てみよう)は口の色が茶色くないというがこんな感じなのだろうか。
ここから二日おきにしていた掃除と給餌を毎日の実施に切り替える。よく食べる。食事の際にしゃくしゃく音がするくらいの勢いでよく食べる。体もだいぶ巨大になったな。
今回の脱皮後から葉っぱの食べ方が変わる。これまでは葉っぱの真ん中の太い葉脈をほぼすべて残していたが、今回の4齢では半分ほどまで食べるようになった。また、まず葉っぱの根本(画像の赤い矢印部)をある程度かじって細くしてから、手元に引き寄せ、手元にたぐり寄せつつ食べるようになった。体が重くなり葉っぱに登れなくなるため、こうやって手元に手繰り寄せて食べるしかなくなって、あらかじめたぐり寄せやすくするためにまず葉っぱの根本に折れ目をつけるのだと思われる。かしこい。
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★所感
読んだ本に「蚕は1,500メートル分の糸を吐く」と書いてあった。品種改良された蚕ほどではないにしろ、オオミズアオさんもきっとたくさんの糸を吐くのだろう。そのためにたくさん食べるのだろうなあ。
この四齢のとき、水槽の掃除をしていたら偶然糞の構造の面白さに気づく。
どうしてこのような形になるのかは別途 ここに調査経過 と ここに推論 を書きました。
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     【終齢】
2021年6月13日(28日目)最後の脱皮 ★個体の状況や行動 ここで孵化直後と並べて大きさを比較してみましょう。
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でかい。とにかく食欲がやばい。うんちがすごい。シュレッダーかな?と思うような勢いで葉っぱが消えていく。水槽に入る限り葉っぱをギチギチ与えても、帰ってくる頃には消えている。これまでは太い葉脈を残していたが、すべて食べ尽くすようになる。
この時点で、繭を作る際の準備を始めることにした。やった事は下記の通り。
・図鑑で調べると飼育環境の底面で葉っぱを使って繭を作るとのことだったため、こまめに水槽底面を掃除
・水槽底面になるべく均等に葉っぱを置き、それぞれの個体が近すぎない場所で繭を作れるように準備
     【繭作成、そして蛹化】
2021年6月18日(33日目)一頭目が繭になる 2021年6月19日(34日目)二頭目、三頭目が繭に 2021年6月20日(35日目)最後の四���目が繭になる ★個体の状況や行動 体が大きい個体から順番に繭になっていった。水槽底面に用意した葉っぱを使用し、無事に繭を作ってくれて一安心。葉っぱをたくさん用意しておいて良かった。アゲハチョウと同じく、繭を作る前に茶色く泥状の糞を排泄するが、アゲハチョウほど量はなくて意外だった。体は巨大なのに量は少ないのね。 繭を作る際、枝を挿していたビンに接触して作ってしまった個体が二頭いて困った。繭に衝撃を与えると羽化不全につながる可能性があったが、カイコの様子を調べてそれを参考に「24時間後なら繭が安定しているのでは」と推理し、待った後にゆっくりと繭を剥がした。繭の形成が終わっており、なおかつ蛹化していない=それほど衝撃に弱くはない段階だったのでうまくいった。繭形成中や蛹化進行中にあわててビンから剥がすと不安定なところに影響を及ぼしていたかもしれないので、結果的にうまくいってよかった…。
繭になった個体から慎重に羽化部屋に移した。下の写真が羽化部屋。段ボールにネット(これは水槽の蓋代わりに使用していたのと同じ三角コーナー用ネットを開いたもの)をかけ、羽化した際にはこの網を上って上部に行き、羽が乾かせるようにしてある。
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羽化の様子のYouTube ↓ これを参考にした。
https://www.youtube.com/watch?v=M4A_p5XRKUI 【昆虫注意】オオミズアオの羽化(2019/5/29)
https://www.youtube.com/watch?v=VZCjACdqUGk <蛹越冬>オオミズアオ♀羽化<春型>
蛹化と羽化の際にお互いが接触してしまうと、干渉し合って羽化不全が起きる可能性があったため、下記のことを重視して作成。 ・成虫一頭の体の最大幅が12センチとして、二頭並んでも余裕があるよう30センチ以上の横幅がある段ボールを使用。 ・繭になった個体から羽化部屋に移す。それぞれ番号を振って管理。
2021年6月26日(41日目) 時々猛烈な勢いで繭が左右にけいれんしていて不安になる。果たして無事に羽化するのか。 下調べしたところ、繭になってから10日ほどで羽化するらしいので、3〜5日後に羽化すると思われると思われる。 羽化したらまた更新します。
     【羽化】
2021年7月13日(58日目)←ここから8月17日追加更新
6月20日に繭になった個体が羽化。繭になってから23日目。とてもうれしい。18時半に帰宅したらこの状態で嬉しくて膝から崩れた。
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最初の羽化だが、想像よりも遅い羽化だった。(まだかな〜ヤママユ類は1ヶ月程度かかるらしいし時間がかかってもおかしくないのかな〜)と思っていたら心あるフォロワーさんが「子供の頃に育てていたオオミズアオは蛹化から羽化まで42日かかった」と教えてくださってほっとする。ありがとうございます。他の個体も気長に待とう。
ちなみに、繭の中にいる間の気温によって羽化後に生まれる卵が越年卵かどうか決まると本で読んで知っていたので、繭の間はエアコンの影響を受けないようにした。(越年卵とは…オオミズアオは初夏に生まれる個体と秋に生まれる個体があり、秋に生まれる個体は繭の姿で越冬することができる。このように越冬するのが越年卵から生まれる個体。ちなみに、カイコの場合、25度以下の気温で繭を過ごすとその繭から羽化した個体は全て越年卵を産むことがわかっている。カイコはすべて管理された飼育環境に置かれるため、産む卵をコントロールして人為的に越年卵か否かを決めているが、野生の個体の場合は夏に越年卵を産んだり秋に越年卵ではない卵を産んだりしてしまうと、生まれた個体は生きていけないため、繭の間の温度が重要)
また、繭は、温度の他に光も探知していると推測。これは、羽化の様子を示した記録が全て「夕方に羽化を開始し22〜24時に飛び立つ」と書いてあったため。光感知で時間を判断して羽化の時間を決めているのではないか。そこで、なるべく人為的な照明の影響を受けず、自然光で日の出・日の入りの太陽光が当たる場所に設置した。
それから、羽化の際は陰になるところを好む&ぶら下がって羽を乾かすようだから網を登れるようにセッティングした羽化部屋を整えておいてよかった。水槽だったらうまくいかなかったかもしれない。 「羽を乾かす」というと濡れたものを乾かすように聞こえるが、実際には葉脈のように張り巡らされた羽の脈に体液を通して羽を広げているので、ぶら下がるようにして羽を広げると、重力を利用して体液を行き渡らせやすくなる=早く羽が乾くのかもしれない。 私の個体は少なくとも6時間かかって羽を乾かし終えて飛べるようになった(18時に写真の状態になっていることを確認し、6時間後である24時に飛べるようになった)。これも環境によって変わるのか?自然界で6時間もかかったら捕食される危険が増えるのでは?室内で風がなかったから時間がかかったのだろうか。
とってもおしゃれなふわふわ。ショートコートに刺繍のような左右のワンポイントが効いている。
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しかしこのふわふわは非常に儚く、繭から出て羽化する時点ですでに散り始めており、短い命が終わる頃にはもう全然残っていないのだろうなと思われた。
フラッシュを焚くと緑かかった色がよくわかる。
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2021年7月25日(70日目)
6月19日に繭になった個体が羽化。繭になってから36日目。(写真はありません)
2021年8月15日(91日目)
6月18日に繭になった個体が羽化。繭になってから58日目。個体の下に白く残るのが羽化するときに出す液体・蛾尿です。
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2021年8月16日(92日目)
6月19日に繭になった個体が羽化。繭になってから58日目。この状態で蛾尿を出していたためソファが汚れてしまい落ち込む。何か敷いておけば良かった…なるべく影になるところで落ち着きたかったのでしょうね。
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全頭羽化してみると、羽化のタイミングにはかなり個体差があり、また先に繭になったからといって先に羽化するわけではないこともわかった。この個体差の原因は完全に不明。繭になって空羽化までの期間は、最小23日、最大58日。
羽化した後の繭の様子。質感と色はちょっとカマキリの卵に似ている。2枚目の下部に開いている穴が出てきた後の穴で、唾液で溶かしてこの穴を開けるらしい。
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全て無事に羽化させることができてとても嬉しく安堵している。
この記事を読んでいるあなたがオオミズアオの飼育をしているなら、無事に成長し、羽化することを願っています。
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doanob1 · 3 years
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オオミズアオさん飼育記2/3【二齢から三齢まで】
オオミズアオさんを飼育した記録をまとめました。
これはあくまで「自分はこうやった」という記録ですが、どなたかの参考になれば幸いです。
脱皮して変わる齢ごとにまとめてあります。
※飼育の際には、この記録のみだけでなく、複数の記録や文献を参照なさることをお勧めします。
目次
【最初に】
【孵化まで】 2021年5月16日(0日目)産卵の日 〜
【孵化・初齢】 2021年5月26日(10日目)一つ目、二つ目の卵が孵化 〜
【二齢】 2021年5月31日(15日目)初めての脱皮をして2齢になる 〜
【三齢】 2021年6月4日(19日目)二度目の脱皮 〜
【四齢】 2021年6月7日(22日目)三度目の脱皮 〜
【終齢】 2021年6月13日(28日目)最後の脱皮〜
【繭作成、そして蛹化】 2021年6月18日(33日目)一頭目が繭になる 〜 ←6/26日現在はイマココ(羽化待ち中)
【飼育にあたっての参考文献】
     
     【2齢】
2021年5月31日(15日目)初めての脱皮をして2齢になる ★個体の状況や行動 想像よりも早く脱皮。時間は孵化と同じくやはり10時ごろ。いま思うと、これ以降も脱皮は毎回午前中だったのでなにかそのような法則があると思われる。 脱皮の直前は3時間ほど前から一切動かなかった。 ちなみに、これも後々わかることだが、脱皮の直前は頭側の足二対(四本)をまとめるようなポーズになり、頭をもたげて、「loading・・・」って感じで動かなくなる。この停止時間は脱皮を重ねるごとに長くなり、終齢になる最後の脱皮前は20時間以上停止したままだった。脱皮の前には皮の下に新しい体表や組織を作っているのだろうが、体が大きくなるほどその時間が長く必要になるものと思われる。もしこのような体勢で動かなくなっていたら、脱皮の兆候の可能性がある。不安になってもあまり刺激しない方がいいのではないか。
今回の脱皮によって、草間彌生っぽい黄色地に黒の点々がある体から鮮やかな緑色に変化。のちに図鑑で知るが、オオミズアオ以外の生き物も大抵初齢は黒っぽくて、脱皮をすると鮮やかな色になるらしい。へ〜 体が大きくなり、うんちもちょっと大きくなる。 ★所感 当時の私のツイート。このときはあと2回脱皮するものと思っていましたが、実際には3回脱皮しました。オラおでれーたぞ
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     【3齢】
2021年6月4日(19日目)二度目の脱皮 ★個体の状況や行動 ここから下記の内容を重視した環境に変更。 ・水分補給 葉っぱを与える前にいちおう水洗いしてから与えていたのだが、葉っぱに残った水滴に近づいてちゅ〜と吸っている様子が複数回確認できたので「もしかして水分が飲みたいのか?」と推測する。考えてみると、自然界であればもちろん雨は降るし、朝露などの水分もたくさんあるけれど、飼育下では水分補給の機会がない。 ということで、「水洗いした葉っぱを与えて水滴を飲ませる」「一日二回水槽に対して霧吹き」を実施。水を飲む様子はとてもかわいいのだけど動画は残っていない。撮れば良かったな(ちなみに飼育下のチョウの幼虫も同様の行動をとるという記録があった。ググると記事や動画が見つかるよ) それから、芋虫類の飼育について「水は禁忌」「霧吹きは絶対だめ」と書いてあるものもあったけれど、うちの個体は4頭とも問題なく飼育できた。ただ、浅い水であっても水没する危険性があるので、水を与えるとしても水没するような環境は危ないかもしれない。あと飼育環境の置いてある場所の温度・湿度・風通し等にも影響されるはずなので、これは自分の飼育環境と個体の行動を観察して決めた方がいいと思われる。 ・通気性 上記のように水分を与える環境に変えたため、蒸れる可能性を考えて蓋代わりのラップ制度を廃止。生ゴミネット(三角コーナーにかけるやつ)を上部にかけ、固定のためにひもで結ぶ。こんな感じ。↓(この写真は終齢時に撮ったものなので個体がかなり巨大です)
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★所感 3齢になってから一気に体の質量が変わった印象。ずっしりとしており、液体を詰めたような半透明の体が非常に美しい。翡翠みたい。 このころから、よく見ると体液の流れが見えるようになるので、興味がある方はぜひ観察を。尻尾部分から頭(脳)部分にむけて体液が流れている様子がわかる。 葉っぱの真ん中の太い葉脈は堅いらしくそこだけ残して食べている。
孵化直後の体の様子。半透明で非常に美しい。イソギンチャクや宝石みたい。↓
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上記の脱皮から2日後。透明感は若干薄くなりムチムチ感が際立つ。↓
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脱皮すると、毛の生えた体表が全て脱ぎ捨てられるのみならず、口の部分もぽろっと外れる。下の写真の下部に写っているのが脱皮の際に落ちた口のパーツ。
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次の記事に続く。
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doanob1 · 3 years
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オオミズアオさん飼育記1/3【初齢まで】
オオミズアオさんを飼育した記録をまとめました。
これはあくまで「自分はこうやった」という記録ですが、どなたかの参考になれば幸いです。
脱皮して変わる齢ごとにまとめてあります。
※飼育の際には、この記録のみだけでなく、複数の記録や文献を参照なさることをお勧めします。
目次
【最初に】
【孵化まで】 2021年5月16日(0日目)産卵の日 〜
【孵化・初齢】 2021年5月26日(10日目)一つ目、二つ目の卵が孵化 〜
【二齢】 2021年5月31日(15日目)初めての脱皮をして2齢になる 〜
【三齢】 2021年6月4日(19日目)二度目の脱皮 〜
【四齢】 2021年6月7日(22日目)三度目の脱皮 〜
【終齢】 2021年6月13日(28日目)最後の脱皮〜
【繭作成、そして蛹化】 2021年6月18日(33日目)一頭目が繭になる 〜 ←6/26日現在はイマココ(羽化待ち中)
【飼育にあたっての参考文献】
     【最初に】
・飼育数は4頭 ・環境はジェックスの30センチ水槽(長さ20センチ、幅30センチ、高さ25センチ) ・置いてある環境は日の当たらないリビング中央部。エアコンなし。加湿器なし。風通しあまりなし。 ・食草は最初から最後までサクラのみ 食草についてはコナラ・モミジ・コボウシなど幅広いらしい。私はサクラの葉っぱのみを与えて育てたものの、高確率で謎の虫の卵が産み付けられていたため、幼虫に与える前に虫食いのものや謎の卵がついているものはあらかじめ除いた。街灯の近くの葉っぱは他の虫にやられている確率が高い。餌の葉っぱを採集する際には明かりの近くではないものを選ぶと良いかもしれない。 ・採��した葉っぱをビンに入れ、ビンの口を手芸用の綿で塞いで与えた  水没死の危険があるので、水に落ちないよう綿で隙間を詰めた。ただ、3齢程度までの小さい時期であると、綿の繊維が体に少しでもつくと絡まる危険があるようなので、綿がはみ出さないように気をつけるべきだったと思う。少しでも綿にふれると猛烈な勢いで嫌がって暴れていた。ごめん。途中からは気をつけた。 ・水槽の底には紙を引いて掃除の時に活用  紙を引くとうんちが簡単に集められて便利。特に2齢位からはうんちの大きさも量も格段に変わるので、効率化という点でも紙を引いた方がいいかと。 ・個体に手で触れることはしていない  水槽の掃除のときなども枝から枝へ直接個体が動くように仕向け、手では触れていない。これは個体へのダメージを避けるために実施。誤って若干指が触れてしまったことは2回あるが、いずれも1〜2秒程度。
     【孵化まで】
2021年5月16日(0日目)産卵の日 私の友人の堀エマソンさんが、ベランダで弱ったオオミズアオさんを保護したところ、それが39個の卵を産卵した…というのが事の発端。
2021年5月21日(5日目)我が家に来る エマソンさんからお譲りを受けて6個の卵がうちに来る。エマソンさんどうもありがとう。
2021年5月24日(8日目) 食性と孵化までの日程を下調べし、「そろそろ孵化かな」と目星をつけてあらかじめカエデ・サクラ・ナラの葉っぱを準備。豪華ビュッフェだ〜 環境としては、最初に書いたサイズの水槽に葉っぱセットを入れ、蓋代わりにラップをかけ、空気穴を多数開けておいたものを準備。孵化直後は非常に動き回るため、小さい体でも逃げられないような対策は必須だと思われます。
     【孵化・初齢】
2021年5月26日(10日目)一つ目、二つ目の卵が孵化 ★個体の状況や行動 一つ目の卵が孵化。時刻は午前中(10時頃)。 孵化をした直後に卵の殻を食べている。かわいい〜もぐちもぐち〜(このとき私は終齢時のシュレッダーのごとき食欲のことを知るよしもなかった・・・) しかし、非常に良く動き回るものの、一切用意した葉っぱを食べている気配がない。心配だがしばらく様子見。
★所感 孵化直後は実によく動き回るので、きっちりと対策を行わないと脱走していたと思う。同時に、蒸れたり密封されたりしないよう、空気穴も必要なのでラップをかけて穴を開ける方式で結果的にうまくいったのではないか。
孵化直後の様子↓
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この時の飼育環境の様子。ビンを傾け、支え���してラップの紙芯を枕にしています。
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2021年5月27日(11日目) ★個体の状況や行動 引き続き3頭目、4頭目が孵化。5頭目も孵化したものの、直後に動かなくなり死んでしまう。この時点で無事に生まれている4頭が最後まで育つことになる。 ★所感 ちっこいうんちがかわいい。飼っている生き物のうんちはかわいい。 何も食べていないように見えて心配していたが、同時期に孵化したエマソンさんから「少しずつ食べているようです」との連絡があり、とりあえず安心する。孵化直後はあまり物を食べずに動き回るようで、下記の通り仮説を立てた。
・最初は葉を与えても食べない ・同時に生まれた卵は合計39個 ・上記の情報から推測して、孵化した場所で全員が食事を始めると捕食者に見つかり一網打尽にされる可能性があることから、集団の中の個体それぞれの生存率をあげるために孵化直後は何も食べずにひたすら遠くまで移動してある程度経ったら食事を始めるのではないか。
ここから先は次の記事に続く。
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doanob1 · 5 years
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あいちトリエンナーレに行ってきた
あいちトリエンナーレに行ってきた。
夏休みにどこか行こ。電波の入らない離島に行って(コナンくんが来たら死ぬだろうな〜)って想像するのと、大阪に行って昔から興味があったみんぱくに行ったり美味しいものを食べたりするのとどちらがいいかな、と考えていた。
ぼんやり色々考えているうち、名古屋在住のフォロワーさんが東京に来た時、「ご飯を一緒にどうでしょう」と連絡をくださった(とてもうれしい)。そうして一緒に食事をしたりお散歩をしたり、なによりたくさん話したりした。
そして後日、その方が「自分の目に新宿がどう見えたか」を文章にして公開していて、これが新鮮で面白く、今思えばこのとき自分が見たものを書いておく・公開するってことの魅力にちょっと興味を持ったのだ。
今回私が名古屋に行って、また同じ方とお食事をしたりおはなししたりしたのだが、今度はその方の絵日記を少し見せていただいて、これもとても素敵だと思ったのだった。
私はいま新宿に住んでいるが、ここに住んでいるといろいろなことがわからなくなると思う。こんなにオリンピックの看板が出ていること、地下鉄で窓の代わりに光るモニターの広告、そうしたものにもう慣れてしまった。「こんなにオリンピックの広告がたくさんあって驚きました」と言われ、はじめて、「そうかこんなに広告があるのは異常だな」と気づいた。
自分が立っている場所のことは自分では見えない。だから、他の人と一緒に自分が住む街のことを聞いたり話したりすると、新鮮で面白くて、自分がどんどん鈍くなっていることを知って恐ろしい気持ちになる。
むかし、地方の天候不順や災害のニュースを見たとき、「今年は野菜が高くなるわね」と言った人がいた。私はこれを聞いて(地方はお前の畑じゃないぞ、住んでいる人間も誰かの生計もあるんだぞ)と思ったものだが、だんだん、私は都市の生活に慣れて、こう言いはなつ人間になってしまう気もする。
近しい人間に「私がこういう無神経な人間になったら頭を打ち抜いて欲しい」と頼むのは、半分冗談で半分本気だ。私が無神経な人間になってしまったとき、自分ではそれと気づくことができないだろうから。ゾンビのように、生きているように動いてももう人の心もなく、ただ他人にかみつこうとする存在はいくらでもいる。じぶんがそうならないなんて言い切れない。
旅行先は愛知にしよう、と決めたのはこのときだ。
ちょうどこの頃、あいちトリエンナーレに対しての脅迫が連日報道されていて、わたしは脅迫する側の気持ちがまったく理解ができなかった。ただ少女が座っているだけの平和的な像が「反日」で、戦時下の性暴力に反対する行為が「国に対する侮辱」?いまでももちろんまったくわからない。でも、いずれ私も彼らのような振る舞いをしないと言い切れるだろうか?この国は貧しくなりつつある。来月から消費税は大幅に増え、生活は確実に苦しくなる。その状況で心まで貧しくならないなんて言い切れない。いずれ私もゾンビになるかもしれない。
隣の国でも、遠くの地方であっても、どこであっても人間が住んでいることを忘れていたくはない。が、いずれわからなくなってしまうかもしれない。
私が毎日なにかを書いているのは、漂流中の人間が書く航海日誌のようなものだ。たったひとりで暮らしながら、正気を確かめながら書く。 書いている途中に、自分でも気づかないまま、もう人の心をなくしてしまうかもしれない。 そのときに、昔の自分が書いたものを読んで、少しでも思い出せればいいと思う。 これから書く旅行の話も、いずれ自分がゾンビになってしまったときに、人間(だった時代)を思い出すために書いていた日記をまとめたものであって、もともと公開するつもりはなかったがせっかくなので載せておく。冗長な描写が続くが元が個人的につけている日記なのでご容赦ください。
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1日目。 7:30にバスタを出て13:30にささしまライブ着。 今回はバスで行ったんだが、名古屋市内に近づくにつれて巨大な船舶が泊まる港が見え、整然と並ぶ輸出用の車が見え、そして現実味の希薄な原色のレゴランドが見え・・・という光景に妙な感慨を覚えてしまった。その後バスが走った市街地でも、看板が大きかったり(走る車からでもよく見えるようにだろう)、店の規模も駐車場も大きかったり、そもそも道路自体が大きかったり、車社会を感じる。この車社会・そしてトヨタとの関係は、トリエンナーレを巡る今回の旅程を通して実感することとなるのだが、それはまた後ほど。
ささしまライブに着き、ホテルまで歩いて荷物を預けて、名駅地下の適当な店で味噌カツを食べる。「味噌カツを食べた」という事実が欲しいがために適当な店に入ってしまったのだが、味噌カツ、高級なソースかつみたいな味がした。駄菓子のアレ。私が貧乏舌なのか、その店に原因があるのかは永遠の謎。
ホテルは安さだけを重視して選んだら「オーバールックホテルからオシャレさと清潔感を抜きました!」みたいなところだった。ホテル名をグーグルに入れると「(ホテル名) 幽霊」とサジェストされる。きっと実際に何かしらの事件があったんだろうな・・・怖くてクリックしてないけど・・・まあ泊まってみたら双子の幽霊も血まみれエレベータもなかったからヨシとしよう・・・。立地は名駅西側のところで、周りも水商売のお店が多く、あとで「西側は治安悪いところですよ」と言われる。新宿にも水商売密集地帯はあって、年季の入った建物の感じや路地裏の感じは似ているが、同じ古い風俗街でもちょっと印象が違うなと思った。新宿の場合、建物自体は古くとも、店の入れ替わりが激しく看板だけは新しかったりするのだが、名駅西側のあたりは「昔からあるのだろうな」というフォントの大きな看板が目立ったからだろうか。
そしてこの日は月曜日だったんだが、月曜はトリエンナーレ全体がお休みなのを忘れていて一度円頓寺会場まで行ってしまったよ。あほ。ホテルに引き返して、持ってきた仕事をしたりごろごろしたりしてたら夜。
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円頓寺の通り。
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円頓寺のかっこいい佇まいの一例。
夜。フォロワーさんと円頓寺で待ち合わせてご飯に行く。「連れて行きたいお店があるんですけど怖いおばあさんがいて・・・お酒を頼まないと怒られるんですよね・・・私はお酒が飲めないんですが、のぶさんお酒飲めますか?飲める人がいないと行けないので・・・」と聞かれたので元気よく「飲めます」とお答えして連れて行ってもらう。連れて行ってもらった先の居酒屋さんは、手の跡が残っているような木でできた煤けたたたずまいであった。店内から曇りガラス越しに見える通行人の影が、舞台装置のようでとてもよかった。通行人の影が傘を差しだして「あ、雨が降り出したんだな」とわかる光景。演劇の演出のようだった。
どて煮と手羽を食べ「これでナゴヤ飯を食べたと言えます」とフォロワーさんから太鼓判をいただく。やったね!「お酒飲んでもらってありがとうございます」とも言われ、(お酒飲んで褒められるなんて生まれて初めてだな!甘やかされてる!)と思った。
このお店で、隣り合わせたおじさんに話しかけられ、手羽からを食べろと渡されたり無視しても声をかけてきたりしたんだが、なんだかすごく寂しいおじさんだな、と思った。お店の人に「飲み過ぎだ、帰った方がいい」と言われても「帰ってもすることないねん」と答えていて、なんてさみしいひとなのか・・・と思ったのだが、この翌日、私ひとりで食事に行ったときも似たようなおじさんにまた話しかけられるのだった。この話も後述。
居酒屋さんのあと、ベトナム料理屋さんに行って、チャーっていうあのあまいやつを飲む。フォロワーさんと政治の話や芸術の話をたくさんできてうれしかった。SHERLOCKをきっかけに19歳からTwitterをはじめてもう八年経とうとしている。現実で出会っていたとしたら、こんなにいろいろな話をするまでに多くの時間がかかるであろう人とも、いやそもそも出会っていないであろう人とも、こうして会って食事をして政治の話をできることが不思議だ。
Twitterがあってよかった。
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2日目。
八時頃ホテル出て電車で名古屋城へ。 名古屋城、堀の幅が広くて深くてびっくり。整然とした石組み。お城へ行く道々に、忍者のかわいいお菓子がたくさん看板に載っていた。 この日は天守閣に入れず、本丸御殿に行ったのだが、本丸御殿だけでも十分満足してしまった。ゴテゴテしているわりに、描いてある鳥獣は���が抜けてたり廊下は異様に質素だったり、全体を通すと上品に見えるのが不思議。ネ��科の動物大集合のお部屋と金具のリスがよい。天井がきれい。質素な廊下を抜けるとキラキラ豪華絢爛な空間が現れて、森の中の滝やお寺みたいだ。
以下は本丸御殿の内部。これはネコ科の動物づくしという素晴らしいテーマのお部屋。トラやヒョウやジャコウネコがいるよ!
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ネコ科のお部屋パノラマ。
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↑これは鳥のお部屋。写りが悪いけれども鳥が色々描いてある。
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金具のリス。
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綺麗な天井。
帰りがけに忍者がいた。「よく参った!」と言われて笑ってしまった。名古屋城は忍者がおもてなししてるのね。そういえば昨日はフォロワーさんから「おもてなし武将隊」というライトな観光アイドル的なものも教えてもらったのだった。 私はいつも旅先からお手紙を送るのだが、ジャコウネコとや虎のポストカードを買ったので、明日、フォロワーさんに教えてもらったキッテで発送しよう。名古屋にもキッテがあるらしい。 ポップオーバーというお店でお昼を食べて移動。芸術文化センターへ。このあたりから暑さと日差しが辛くなってくる。 名古屋は車社会で道路が幅広な分、簡単に横断できず、歩道橋や立体通路や地下を経由する必要があってちょっと移動が大変。見えてるのに簡単にいけない感じがRPGっぽい。まあ近くなのに移動が面倒、という点に関しては東京もよそのこと言えないか・・・。
芸術文化センターの展示について。
慰安婦像の対応をめぐり、作家さんの意思で展示中止措置が行われたため、見られない作品も数多かった。その一連を報道した新聞で全体が覆われて隠されている作品もあった。
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これらの新聞記事は全て慰安婦像に対する抗議とその対応を書いた記事が載っている。
ウーゴ・ロンディオーネのピエロの作品、造形のみならず薄くて伸縮性のある布が表面を覆ってる感じとマスクの塗装が超リアル。入った瞬間ぞくっとした空間。でも、彼らの間を歩くうちにだんだん親しみがわいてくる。愛嬌のある一体、自分に近い一体を見つけていって、部屋を出る頃には最初の小さな戦慄がなくなっていた。
ペルーの作品は展示していなかった。クラウディア・マルティネス・ガライのやつ。見られなくて残念。とても興味深いディレクションが記してあったので。
あとラテンルーツの人びとがパーティする映像も公開されてなかったけど、暗い空間の中に残されたパーティグッズのもの悲しさそのものがいまの事態に対する静かな悲しさを示した展示のようだった。
石場文子の作品は自分のパートナーを思い出した。一部がマジックで強調してある日常の風景を移した写真。一見ただの写真に見えるが、一部が人為的に強調してあるので、ぱっと見たときに違和感があって詳しく見ていくとそれがだんだん明らかになってくる。 あれは本人/当事者たちにしかわからない「思い出」「時間」を強調して可視化しているのかしら。 人と暮らしていると、ただの日常の道具や風景でも、私たちにしかわからない特別な意味が生まれてくるものだなーと実感しているので、(おそらく)誰かと暮らしているのであろう風景をあのように表現した展示に自分たちの暮らしを思った。
永田康祐の三つの料理の映像は、レヴィストロースの料理の三角形論と、ローストビーフの由来を持たないローストビーフ(分子料理)のところがすごくすき!なるほどと思った! 私自身の住んでいる場所が多国籍な地域なので、いろんな国の料理屋さんに入った時のメニューを見ている感覚を思い出した。メニューに現地の文字による原語名と、日本語に翻訳した言葉が載っているけど、例えばタイ料理屋でも中華料理屋でもミャンマー料理屋でも日本語では「チャーハン」って書いてあるものがあって不思議だったんだ。日本語にするとそれが一番伝わりやすいからこう書いてるんだろうけど、実際葉もちろんそれぞれ別物なわけで、頼んでみるまで実際のものがわからないドキドキ感も思い出した。
田中功起の四人の家族の物語は自分の仕事や生活と重なる部分もあって、とても興味深かった(職がバレるので感想は割愛)。ただ、映像はいいと思ったけどドローイング部分がちょっとよくわからない。
伊藤ガビンのプロジェクションマッピングは、ちょっとネットノリな感じのギャグの部分と、揺れるカメラや遠近感を表現したような部分とで好みが分かれそう。私は後者の部分が好き。鉄骨のなかを降りるような映像が、ゴーグルをつけない空間VRって印象。
ヘザーデューイハグボーグのDNA再現は、過去の遺体を再現するような(アイスマン等)のロマンもあって怖さや気持ち悪さのみでない魅力も感じる。あとやっぱガタカを思うね。かつてここにいたけれどもういない人の痕跡をたどっていくのは、歴史や捜査ドラマのようで、少しわくわくするよ。
ガラスのドローイングは異様な奥行き感があって、「なんでこんなに立体的に見えるんだ?」とうろうろして眺めてしまった。ガラスに書いているという構造だけではなくて、直線と曲線を組み合わせているからあれほど立体的に見えるのだろうか?立体的に見える最大値を全部計算して書いているんだとしたらものすごい手間だ。
「その先を想像する」の大量の単純な映像、見ているうちに恐怖や怯えの予感に身構えてしまうような感覚を覚えた。殴られる前に身構えてしまう予感というか。例えば対面した相手が手を上げれば殴られると思って身構えてしまうが、それはある程度自分の学習に基づく予測なんだな、と考える。
「10分の遺言」日本的というか世界系というかエモい系というか、今回一番サブカル的わかりやすさを内包した作品だったなと思う。十分の時間制限をつけて、ネット上の不特定多数から「死ぬ前の文章」を収集してる作品なんだが、完成した文章そのものではなくそれを打ち込んでいる過程を映像にしてすべて流してるのね。削除したり、カーソルを戻したり、言葉を選んでいるのかためらったり、そういうての後を全て映像で記録して流している作品。映像キーロガー的なシステムはとても興味深かった。ああいう形で人が文章を書くのを記録できるのね。
ステルス機の白い枠線は、事件現場の死体をかたどった白い跡のようだった。(これが落ちてきたらみんななくなるんだろうな)とか(見えないけどいまも頭の上にあるのか)とか、DNA再現の展示でも感じた「痕跡の再現」を思った。
シルクスクリーンを一万回繰り返したやつ、3Dプリンターと同じ構造だけど遙かに手のにおいがするところが、アナログとデジタルの交差点という印象。
誰もいない台湾の町を延々とるやつ、ゾンビ映画の冒頭のようだった。(「28日後・・・」の全裸キリアンマーフィです)映像を見てから作品撮影の背景(軍事的な訓練のため誰も外出しない日であるため、街が無人)を知るとそれも含めてさらに映画的な印象を受ける。爆発する遊園地のほうは、ループものの作品のようで、まどマギを思った。
リングホルトの大きな時計は裏の構造が簡潔で理解しやすくてよい。ずっと見ていられる精神安定作用がある。
ガラスの箱を段ボール箱に入れて、輸送中に破損した実物を展示しているやつ、「これしか壊れないのか!」という驚きがあった。空輸であれだけしか壊れないなら御の字では?なにも梱包せずあれだけの損傷にとどまるのか。
空港のX線で現像した写真の展示は手法に納得し、中身に戦慄した。シリア大使館の荒れ果てた内部だったのか。見ることにできないはこの中をX線で現像して見せている。映画「アルゴ」の映像を思い出す。
木版画の巨大な虫たちの絵は、古代から伝わる壁画のような荘厳さがあった。神話的だ。細部まで書き込まれていて好み。
手にインクで番号を押すやつが閉鎖されていて残念。フォロワーさんが「国際的にも有名な展示で、匂いがするんです」と教えてくださっていたので期待していたんだけど、匂いって「涙を流させる仕組み」のことだったのか。涙を流すべき事態にも泣かない人間のための装置、という説明があった。香港のデモの催涙弾使用のことを連想して、この作品が展示中止されている事態と香港の事態は地続きだなあ、と思い至る。
写真の中の謎の物体を調査するやつは、ちょっと構成がわかりづらくすぐ移動しちゃった。あ���まり立ち止まってみられる感じでもなかったのが残念。
ミリアムカーンの美しい青、実に美しかったが、難民というテーマとあの人の他の作品と並べられていると異質に映ってしまう逆転現象。
キャンディスブレイツの「ラブストーリー」は、六人の難民の抱く壮絶な背景に圧倒されると共に、役者のスキル、そして人間の持つ先入観について見事に表現していると思った。俳優さんの演技力がすごい。すごい。「本物」の難民が持つ、どこか意識が遠くにいるようだったり少し曖昧だったりといった要素が剥ぎ取られて、説得力を与えるようコントロールされている役者の演技の方が「本物っぽい」矛盾。面接やなんかにも通じると思うが、よりそれらしい、本物っぽくみせる技術はお金を払ってまで習得するスキルとされている。でも、それを「見ている」側のジャッジってめちゃめちゃ一方的だ。それにしても役者さんの演技がすごかった。表情も仕草も言葉も間合いも、あんなにコントロールできるものなのか。どう見えるか・どう見せたいかを完璧に解体しそして表現するまでが役者の能力なのかと思うと、途方もない仕事だ。
このあと名古屋市美術館に移動。あつい。顔が溶ける。ヒースレジャーのジョーカーみたいになる。退館した後で気づいたけど、国旗が印刷された野外のゴミ袋も作品だったのか。オシャレな袋がかかってるゴミ箱だな~としか思ってなかった。
空から垂れ下がるオーガンジーの刺繍、一見ファンシーで商品のような明るい魅力があるけど、DNA構造に基づき一対になっているデザインや作品背景に気づくと深みが増す。シャーレの構造もそう。清浄で真っ白な空間と生命を生むシャーレが病院のような斎場のような雰囲気だった。
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陶器の展示、とても面白かったー!陶器としてのデザインと、静物や風景が立体化しているあの作品群は、今回のトリエンナーレでもっとも万人に通用する明確な魅力があると思った。いつまでも見ていられる立体的なだまし絵のような発想、繊細な古典的表現!わたしにとっての付喪神ってこんな感じだな。あと刀剣乱舞。山口晃さんの作品への好感につながる魅力を感じる。
いっぱい写真撮っちゃった〜。
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モニカメイヤーのピンクの付箋の作品、すでに書かれたものを破ったのではなく白紙のものを破ったのか。もはや書くことができない、声を上げられないという状況の表現。新しい作品表現。視覚的に痛々しい光景だった。
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ホドロフスキーの展示。 ホドロフスキーが考案したという心理療法を実践する様子をおさめた記録映像と、書簡、そして小冊子の三点で構成されている展示。 映像のなかでホドロフスキーの指導のもとセラピーを受けているのが白人ばっかりで驚いた。 ビートルズにしろホドロフスキーにしろ、芸術分野がスピリチュアルな組織構造と結びつくのはまったく珍しくないけど、広々とした古典芸術的な劇場の中で白人だけが集まって手を繋いだりトランス状態に陥っているのはちょっと異様な光景である印象。
人工授精と刺繍の展示。私はこれが今回一番よかった。 18歳の時、自分が人工授精で生まれたことを知って、史上初のクローン羊・ドリーに関心を抱いて実際に海を渡って取材したり、出産や育児について表現したりしている作家さんの展示。 ドリーが生まれた街の写真が拡大されて一面を覆っていて、その上に金糸銀糸のきらきらとした刺繍が施されていて、部屋の中央には人形の家のような小屋があり、内部を除くと家庭的な居間が見える。展示場所やその居間の中や至る所に、ゾートロープによるアニメーションで羊や作者自身の姿がゆっくりと回転している。 18歳の時に自分が人工授精で生まれたと知って以降、「幼い頃からの過剰な愛情が理解できた」「女である自分もいずれ出産することを期待されている」と書く作者の言葉に、私は今回のトリエンナーレの中で一番心からの共感を覚えた。 今回は「しんかぞく」といい家族や出産に関わる展示が多く見られたが、これも津田さんによる「男女同数の作家を呼ぶ」取り組み成果だと思う。
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部屋の壁の前面を覆う刺繍の様子。
知らない言語を書き取る様子を撮った映像作品では、言語の学習過程や異国になじむ過程のようだと思った。まったく知らない音や言葉を、すでに自分の中にある言葉で置き換えて咀嚼しようとする行為。学生時代に語呂合わせで英単語を覚えようとしたことや、自分の素地になんとか近づけて多言語を習得しようとしたことを思い出した。これもまた「異国に生きる」ということとつながっているんだな。
GIFの繰り返しの展示、ヨシキさんがトークイベントでよく紹介してくれたyoutube動画のようで、映像式現代版ドラッグのようだった。ずっと見てしまう。
終盤に、愛知県内の小学生とともに作った段ボールのお部屋があって、それが細部までずっと見ていられる空間だった。
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入り口を入ったところ。
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種々のダンボールから切り取ったらしきロゴが貼られたボード。これを作った子はロゴやフォントに興味があって気になって作ったのだろうか。
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おそらくシャチホコ。尻尾の表現が好き。
ここまでの展示は会場が美術館だったので、トリエンナーレの作品以外にも美術館の常設展示が観覧できた。この常設展示で裸婦像が多く展示されていたが、男女同数を実現し差別に関する問題や出産・育児についても多く扱っているあいちトリエンナーレと対称的だ。古典芸術世界における、女性の客体化と、それに対する問題提起としての現代美術。女性の意思を扱っているトリエンナーレ作品がある一方で、美術館の常設として古典的な裸婦像が山ほど飾られている部屋という、その対称性も象徴的だった。
ほかにも、常設展示では、児童文学の挿絵のような、会社に絡みつくドラゴンの像もあってこれがおもいがけず大好きになってしまった。紙幣=消費者から得た金で作られた、大量生産品を扱う会社とドラゴン。よく見ると窓や道にそれぞれ人間がいる。窓の清掃員やビルから現れる作者自身。ロアルドダールやティムバートンの作品のようだった。
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ここで円頓寺へ移動。あつすぎる・・・
一丁目長屋の中の古い写真を拡大したものは、祖父母のことを考えずにはいられなかった。祖父母のこうして誰かの持つ写真の中に背景として映っているのか。私の誰かのスマホで撮った写真に映り込んでいるのか。祖父母のことが大好きなんだけど、誰かのアルバムのなかでこうやって残っていてくれたらいいなと思うよ。ちょっとでも。
葛宇路は発想が好き。きっとこうやって生まれた道ってたくさんあるんだろうな。昔から。勝手に公共空間に作用していく人の行動が面白いと思う。古代から道の名前ってこうやって決まってたんじゃないだろうか。人の名前も、町の名前も。
移動する洋品店の展示も祖母を思わずにはおれなかった。それとここに限らず、展示場所が超狭い雑居ビルの二階だったり、趣ある巨大な古いお屋敷だったり、距離は大して離れていないのにまったく異なるのが面白い。異世界感。
弓指さんの、自動車事故の犠牲者である小学生六人をモチーフにした展示は、超車社会でトヨタ車がたくさん走っているのを見てここまで来た身からするとチャレンジングな展示だと思った。毒山さんの映像の中でも「トヨタ王国」「愛知からトヨタがいなくなったらやっていけない」との言及があったし。途中で運転席からの景色が見える展示構成がよい。
毒山さんの展示、おそらく私の祖父母と同年代の人びとの映像だが、その老人がいまでも子どもの頃に殴られたり屈辱を受けたりした経験を泣きながら語る様子がつらくて、見ながら泣いてしまった。いまでもこれを書きながら泣いてしまう。今回の展示のなかで唯一泣いてしまった作品。自分たちの祖父母だったら、と思うとつらくてつらくて仕方がない。 本人たちは「いい教育だった」と言っていても、それが本心だとは限らないし、それを疑う余地もない教育を施されたのだろうし、いまはもういない彼ら自身の父母の世代はどれほどつらかっただろうと思う。
円頓寺は最後に寄った伊藤家住宅がすごくよかった。中庭の感じとか蔵と蔵の間の空間の怖さとか。津田美智子の作品は不具合で見れなかったけど、蔵の中の岩崎さんの作品は緻密ながら空襲後の世界を思わせる光景で見入ってしまった。燃えた家財道具と建物と炭。どこかに通じる橋のような構造物がすき。三人しか入れない極小空間という処も含めて、秘密基地のような、子どもの頃にしか出会えない何かが住んでいる空間のような、魅力的な展示だった。
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全て炭で作られた作品の様子。
ゆざーんの演奏は、修行というのでもっと簡潔で寺院っぽい空間を想像していたら地下にあるライブハウスみたいなカラフルな壁画があってちょっと意外。タブラの音ってきれいだ。
ホテルに戻って、外食しようと思って外に出たらまたもや知らないおじさんに話しかけられ、「明日は絶対外に出ないで何か買い込んで宿で食べよ・・・」と堅く心に誓う。
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三日目。
朝起きて九時くらいまで昨日の日記書く。ポメラ毎日使ってるけど買ってよかった。旅行先でもいつもと変わらず書けるしバッテリーの持ちが最高。
チェックアウト後キッテへ。ハガキを発送して名古屋駅から東山線で栄駅、舞鶴線に乗り換えて豊田市駅へ。ホテルに荷物を預けて喜楽亭へ。
喜楽亭は建物自体も面白かった。料亭のようなことをしていたらしい。お寺のようだった。古くはあるけど清潔で使い込まれた空間。進むにつれてだんだんと輪郭や映像の出典がわかっていく構成と建物がよく合っている。映像の書簡形式。特に二階の構成がよい。日本のアニメ・漫画作家による二次大戦中のプロパガンダ作品と、それらが彼の記念館に収められていないこと、そして彼自身も特に後悔はしておらず「また政府から要請があったら同じことを行う」「国民としての責任を果たした」と語っている映像。そして、小津安二郎と彼の作品について論じ、作中の幼い兄弟が「大きくなったら軍人になりたい」と語っている映像とプロパガンダアニメが同時に背景に映り込む演出は素晴らしかった。小津安二郎の墓に「無」と刻んであるのはこの展示ではじめて知った。奥の巨大なプロペラの展示は舞台装置っぽい。カタカタ鳴る装置も舞台演出的だ。
ここから豊田市美術館へ。激坂のぼるの熱くてつらかった・・・。
美術館のレストランでお昼ごはん。
空から落ちる花が開くような展示は、みんなが上を見上げたり床に寝転がったりしながら作品を見て笑って話している空間自体が好きで、ずっと見入ってしまった。シャーレの展示もそうだが、美術館の広くしろい空間になにかが上から下がっているって独特の非日常。
豊田市美術館から歩いて近くの高校のプールの展示を見る。これもフォロワーさんから「友人がとても褒めていた」とのお話を伺っていたので期待して向かう。 実際に目にすると、青空にプールと廃校と夏の濃い緑、というのがすばらしい。エモい。バンタンの撮影に使用して欲しい。私はスクールもの時代のバンタンが好きだ。 垂直に立ったプールの壁面が真っ青な空に伸びている、という、飛び込みや空に落ちること・そしてもしかしたら飛び降りを連想させる光景がとてもよい。バンタンの撮影に使用して欲しい(2回目)
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青ずぎる空と校庭と合成のような鳥居が異世界っぽい。
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豊田市駅に移動して、架空のトヨタの遺跡モニュメントの展示三点としんかぞく(レンタル家族)を見る。 しんかぞくは正直、「実際に死産を経験したり子どもを失っている人から見たら残酷すぎる」と思った。流産を扱うことそのものを問題視しているわけではない。テーマパークという形にして、「エンターテイメントとして見せていること」・そして「実際に死んだわけではない想像上の子どもを作り出して、(おそらく)本物の水子と一緒に作品の題材にしていること」がちょっとひどいと思った。水に流す演出の意味や、最初に押すキーボードの意味などは「なるほど」と思ったけれど、原宿の店先に並んでいそうなポップな色合いで作品にするにはあまりに敬意がないのでは。 架空のトヨタの遺跡を再現する展示、発想と映像のなかのとってもうさんくさいおじさんのインパクトが強烈。最初あの胡散臭おじさんが作家さんかと思った。人為的に作られた出土品を見ているのが楽しく、また、「現実にも出土品を偽造していた考古学者がいたけど、こういう感じだったのかな」と想像を巡らせた。
なにかを売り出したいときや権威づけたいときに、古くからの神話や土地の歴史に絡めるのは常套手段だけど、これは逆にトヨタ神話を皮肉っているようでもあって、単純な「この土地と切っても切り離せないトヨタ」を礼賛しているわけではないと感じる。
アンナヴィッテのトヨタのダンスの映像も同じことを思った。あのダンスの映像は発想がとても好き。(明言はされていないがおそらく)トヨタの工場労働者たちを集めて���数回お互いの仕事について話し合う様子を撮っている。彼らは流れ作業で部品の点検等単純な労働に従事していて、「これから自分たちの仕事はどうなるか」「仕事は楽しいか」「なぜ仕事をしているか」といったことがらについて各々の意見を述べていく。そして、彼らが毎日繰り返している仕事の動作を再現してもらい、それを元にダンスを作り上げる。彼らが踊る映像と、自動制御のロボットがラインで単調な動作を繰り返しつつ車を作り上げていく映像が流れる。
ホテルに戻り、もうおじさんに話しかけられたくないなと思ったのでトヨタ駅近くの松坂屋地下でご飯を買って部屋で食べる。文章を書いて本を読んで眠る。
------------------------------------------------------------------------------------------- 四日目。 六時に起きてご飯食べてこれの下書きを書く。 チェックアウトして東岡崎駅へ。閑散とした駅にタピオカのスタンドがあ��、まったく繁盛していないのを見て諸行無常を感じる。おごれるものは久しからず。高速バスでバスタへ向かう。 バスに乗ったら顔を覆うシェードがあった。はじめて見た。しかし使ってみると超快適で爆睡。隣の人の顔が見えない、見られないってこんなにもノーストレス!
いい旅行だったな。
街の中、しかもこれほど複数の場所に点在したトリエンナーレに初めて行ったので、土地と干渉し合う作品鑑賞も初体験で多く発見があった。
まず、炎天下を歩いて回って、歩く道々で見る建物や風景や、���んだん暑くてボーッとしてきたころ突如現れる作品や、全て込みで作品のようだった。特に円頓寺は一区画入ると全く趣の異なる建物・作品が現れて、街の中に潜む異世界をめぐるようであった。
そして、トヨタに関わる作品も数多くあって、トヨタの影響が色濃い街を歩く中でそれらを鑑賞して「これはこの土地で見るからこそ意味があるな」と思った。単純にどこか別の都市の美術館に全部入れていてもこんなに意味合いを考えたりしなかっただろう。
バスに乗って愛知に来たとき、ミニカーのように整然と並ぶ大量の車や、輸出入の船がたくさん止まる港や、突如現れるレゴランド、幅の広い道、超車社会、等々を見て「あートヨタのちからよ…」と思った。事故の犠牲者6人を追悼する作品で「加害者、被害者、クルマ」を提示していて(トヨタのお膝元でやるにはチャレンジングだな)と思ったけど、酔客にグローバル企業のロゴをかぶせる映像展示では「トヨタがなかったら名古屋はやっていけない」と行ってたり、豊田市駅の展示では架空のトヨタの遺跡を発掘する展示があったり、そしてその会場に向かう駅の歩道には「交通死亡事故一位の汚名返上!」という(展示ではなく警察やトヨタによる本物の)巨大な横断幕があったり、街中を巡ってみる展示だからこその効果を感じた。街中を歩いて車社会を実感しながら作品に会いに行き、そしてその作品たちが相互に作用していく体験が初めてのもので、「自分の目が変わっていく」過程が新鮮だった。土地を体験した自分の目が作品に向ける眼に影響していく。人間はどんどん変化していくけど、これほどの短期間で明らかに変わっていくのがわかる体験は、あいちトリエンナーレの素晴らしい強みだと思う。これからいく方にはぜひ、なるべく多くの作品を歩いて巡ってみてほしい。
それから、私が道中でさびしいおじさんとフェミニズム作品について。1日目二日目と、夕食を食べに行ったら知らないおじさんに声をかけられ、うんざりして三日目はビジネスホテルでもそもそご飯を食べたのは前述の通り。はっきりいって不愉快だし、心底不快だけれど、それ以上に「この人たちはさびしいんだろうな」という気持ちが先に立った。これは愛知に限らず、東京でもあまた経験しているので、今から書くのは今回の旅だけではなく普遍的な話。
旅行先で食べてみたいものがあっても、おじさんに話しかけられると思うとうんざりする。男の人ならどこでも好きなところへ好きなものを食べに行って、話しかけられて嫌な思いをするかもなんて微塵も考えないのかしら。ここでわたしが「旅行先で隣になった人とめっちゃ盛り上がった笑笑笑!おごってもらった笑笑笑」って書くタイプならむしろ旅のいい思い出になるだろうし、「こう感じるタイプの方が生きやすいんだろうね」、って話はフォロワーさんともしたけれど、私がこうやって知らないおじさんに話しかけられてめちゃめちゃ不愉快になるのは、「さみしい」という気持ちを検知するからだと思う。たまたま隣に座った私に話しかけ、少しでもさみしさを埋めたい、というのは侮辱ではないのか。一方的に話したり、相手が立場上・性格上反論できない局面で話を押し付けたりするひとってめっっっっっっっちゃいる。
私は今回のフェミニズム作品、そして作品中止に至るまで作家さんの行動の一連も根本は「対話を行わない」という侮辱に対するものだと思っている。一歩的に作品の撤去を求めること。それに対し、作家さんたちと十分な対話を行わず、実際に撤去をしたこと。
侮辱されている、舐められている、と察知する能力は人間にとって能力だなmと今強く思っている。このまま私は進もう・・・
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doanob1 · 6 years
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はじめましてどあのぶ様! ここでこのようなことをお聞きしていいのかわからないのですが、この頃フランスに行っていらしたそうで、もしよろしければどのような服装がいいかアドバイスをいただけないでしょうか。不快な質問でしたらすみません…。
わー!ご質問ありがとうございます!とてもうれしい!
旅行のようすが少しでも参考になれば幸いです。季節や滞在日数などがわからないため、あくまで「わたしが行ったときはこうだったよ!」というお話をさせてもらいたいと思います。
服についてですね。
まず、わたしはコインランドリーの使用を大前提にして服を選びました。旅程が二週間強あったのと、荷物を少なくしたかったためです。ホテルのグレードや年数にもよりますが、ヨーロッパの場合、エレベーターがないケースが多々あります。スーツケースは自分で運ばなくてはならない。わたしも階段でよっこらよっこらスーツケース運びましたよ!安宿だったからだけど!笑貧乏旅行だというのを差し引いても、ヨーロッパは石畳であったり段差があったり、特にフランスではメトロの利用に際し階段がめちゃめちゃ多かったり、スーツケースが重いと体力を消耗します。
上記の理由で、まず最小限の装備で着回せる組み合わせを考えることをお勧めします。
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ちなみに、コインランドリーに関しては、あらかじめGoogleマップで調べて①旅行者からの評価が高くて②宿から近く③朝早くやっているところをピックアップしておきました。(グレードの高い規模の大きなホテルだと、建物内にコインランドリーがあることもあります。24時間使えるのが利点。しかし、かつてそういうところに勤めていた立場から言わせてもらうと、正直高かったり…もにょもにょ…性能が…もにょもにょ…ということで街中のコインランドリーがオススメです)
①旅行者からのレビューこれを見ると、英語が通じるだとか、スタッフがフレンドリーだとか、乾燥後にサービスで畳んでおいてくれたとか、そういう意見が見つかります。逆にぼったくられた報告があることも…②ホテルから近いこれはそのまんまの理由ですね。③朝早くやっているところ現地の方が利用して混む時間帯を避けるためです。早く洗濯を終わらせれば1日を有効に使えるし、コインランドリーは開店直後がお勧め。わたしは早く起きて、朝の街を歩いて、焼きたてのパンを途中で買って、コインランドリーでたったひとり洗濯待ちをしながら本読んだり手紙書いたりするのが大好きでした。
参考までに(フランスではなくローマとフィレンツェですが)、とても良かったランドリーを貼っておきます。
Lavanderia White Cloud Laundrette
Laundry Self Service Wash and Dry
こういうレビューのところを見つけると便利。たまに営業時間が変わってたり休んでたりすることもあるので、候補はいくつか調べておくと無難です。それから、機種によっては洗剤が必要。小分けになってる粉洗剤を日本から持ってくと便利です。洗剤が自動投入式の場合はダウニーみたいな海外の洗剤の匂いがつきます。
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めちゃめちゃ長くコインランドリーを熱く語ってしまった!好きなんだもんね!ここから具体的な服の話をします!
イタリア・フランス二週間の旅程における私の装備・コート(寒さに負けて途中で購入) 1・テーラードジャケット 1・ジーンズ 2・シャツ 3・寝間着 1・下着類 3セット分・ブーツ 1以上です。下記は追記。
・コートわたしがフランスに行ったのは3/22あたりで、まー!寒かったです!今年は寒波が襲ったらしいですね。現地にいた友人からは「雪降ってるよ!」との連絡があって絶望しました。そこで、ミラノに着いた時点で寒さに負け、H&Mでコートを買い足しました。ミラノなのにH&M。しかし、いざパリに着いてみると、美術館内ではコートがいらないくらいで大変邪魔になりました。美術館を主に回る予定なら、館内との温度差を踏まえて、脱いだとき邪魔にならない上着を選べばよかったです。ユニクロのウルトラライトダウンとか、小さくなるので最強らしい。旅先で急に服を買う場合でも、値段やデザイン以上に収納性を重視するべきでした。ヨーロッパは特にコロコロ天気が変わるので、ちょっと小雨がしとしと降ってる、ということもよくありました。そういう時のためにもフード付きのウインドブレーカーとかあったら便利だったなー…これは失敗した話��すね。ほんっとに天気コロコロ変わります!移動の10分間だけピンポイントに雨降り出すとかザラでした。
・テーラードジャケット旅先では必ずトラブルが起きるので、トラブルが起きないことより、困ったとき周りに助けを求められるよう注力したほうがいいと思います。(これは語学力という意味ではなく、フレンドリーに話しかけることであったり、警戒されないよう振る舞うことです)で、わたしは単に好みでテーラードジャケットを着てるんですが、これを着ている時と、アホみたいなTシャツを着てるときでは明らかに周りの反応が違うため(当然ですね)、ひとり旅であればシャツにジャケット着ていくと便利です。道を聞くにしても助けてもらいやすい。ということで、コインランドリーで洗えるようなユニクロの安いテーラードジャケットをずっと着てました。レストランの入り口でメニュー見てたり、お店で商品見てたりするときも、ジャケット着てると向こうから声かけてくれて便利でした。まぁ当然ながら、好きな格好すればいいんですけどね!わたしの場合は多少人間らしく見える服装をしていたことでちょっと得したよ、という話。ほんとうは山から降りてきた子ダヌキということがバレずに済みました。
・ブーツ雨が降ることを想定して選ぶといいかな、と思います。日本ほど水はけが良くなく、また、路面も綺麗とは言い難いです。水が染み込まないような素材だとストレスがないかと…。本当に本当に道が汚くて…。わたしはマドラスのメンズのブーツ履いてました。ちゃんとして見えるし雨が降ってもある程度だいじょうぶ。ただ手入れが面倒!毎日磨くブーツとスキル!まあ今にして思えば、毎日音楽を聴きながら靴を磨いて眠ったのはなかなか幸せだったかもしれない…その日、どこを歩いたか、思い出しながら磨いていたので。多くを持って行くより、厳選したものを持って、手入れしたり洗ったりしつつ旅をするのが楽しかったです。
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それから、これは服の話からすこしずれるのですが…
カバンはデザインよりも、収納よりも、軽さが大切でした。私は途中でこれを思い知って、小さいカバンを買い足しました。累計7時間ルーブル館内を歩き回ったり、一日中街を歩いて教会を巡ったり、そういう旅程においては体力を温存するのが重要でしたよ…美術館耐久レースは特殊かもしれないとはいえ、何を目的にするにせよ、普段よりも警戒したり道に迷ったりしながら歩くことを考えると軽くて小さなカバンがベスト。
それから、カバンや財布を2つに分けなくてよかったです。これは人によるかもしれませんのであくまで参考程度に。「貴重品を入れたウエストポーチ・ポシェット&その他のカバン」また、「貴重品財布&支払い用財布」というように、カバンや財布を分けてリスクヘッジする方もいらっしゃいますが、これは自分に向いていないと実感しました。わたしの場合、夜中にメトロを使ったり深夜出歩いたりすることもあったため、特に盗難に気をつける必要がありました。しかし、自分の性格からして、何かに気をとられるとほかのことへの注意が疎かになる傾向があります。カバンや財布を分ければリスク分散にはなりますが、注意を向けるべき対象が増えることも確かです。また、大きいカバンと小さいカバンを持っていれば、周りから見て小さい方に貴重品が入っていることは明らかなので、かえってわかりやすく狙われるかなと思ってカバンは分けませんでした(大きなつづらと小さなつづらみたいですね)
ということで、私は小さいカバンにパスポートと財布とwifiルーター程度をそのまま入れて町歩きをしていました。人によっては、万一に備えて色々持ち歩いたり、財布やカバンを分けてリスク分散をしたりする方が向いているのかもしれません。なんにせよ、自分の予定や価値観、「こういうときに失敗しがち」という点に即して選ぶと、うまくいくんじゃないでしょうか!
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旅に行く上でモノを選ぶ観点は様々に存在します。気温に即したものか?収納性か?あまり目立たないものを選ぶ、という防犯性か?この取捨選択をして行くこと自体が、旅において愛おしいプロセスだと思います。わたしは最小限で着まわしましたが、毎日���う服を着て違うところに行くのも、きっとめちゃめちゃ楽しくて絶対ワクワクします!自分にとって何が大切かを考えながら服を選ぶこと、それ自体が、ものすごく愛に溢れてませんか?
服について、と言われて思いつくまま書いてみましたが、あなた自身が何をしたいと思って・どんな服を選んで・どこにその服と一緒に行くのか、とても楽しみです!何を着てどんな旅をしたのか、もしよければこっそり教えてくださいね〜ふふふ
フランスは映画の広告が町に溢れて、美術館も多くあって、建物にも文化の香りがある町でした。その町でよい思い出がたくさんできるよう、心から願っています!安全に楽しめることをお祈りしております!
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doanob1 · 7 years
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質問「ラップモンスターさんの好きなところとトビオちゃんの好きなところをそれぞれ語ってください」
(以下、自分のAsk.fm https://ask.fm/imi_mi/answers/142570495174 から転載。気持ち悪いなりによく書けていると思うのでこちらにも保管しておく。)
三次元の推しと二次元の推しから一人ずつ、良い人選ですね!訊いてくれてありがとうございます。おかげで私はこの三週間、彼らについて思いを巡らしてはその度に「好きだな…」となんとなく幸せな気分になってました。私ってなんてリーズナブルなんだろう。
ラップモンスターさん、韓国のアイドルグループ・防弾少年団のラッパーでリーダー、そして私が「いろいろ考えてみたんだけど、もし自分がアイドルマジ恋勢になるとしたら相手は彼しかいない」と発言した途端に「前から知ってた^^」「むしろ今気付いたの!?って驚いてる^^」と言われまくったラップモンスターさんですね。いいですよね、格好良いですよね。どんな風に格好良いと思ってるかは、ずっと前に「バンタンのメンバーでは誰がいちばんイケメンだと思いますか!」ってAskで、ふんわりした好感を言語化してるうちに気がついたらハマってた経緯が残っているので、併せてご参照下さい。特にあの目を細めて片眉を上げる、なんか「いい男っぽい」表情が好きなんです。 https://ask.fm/imi_mi/answers/130898982342
しかし、今回このご質問に答えようとして再認識したんですけど、私はアイドルに関してはほとんど何も調べずに、インタビューも漁らないタイプのファンなので、彼のプロフィール的なことや過去の発言もほとんど何も知らないんですよ。本名も年齢も出身地もわからない。
これは文字にするとふざけてるみたいなんですけど、やっぱり私はラップモンスターのラップが巧いアイドルであるところが好きなんだと思います。そこに立脚した舞台上における揺るぎない存在感、堂々とした佇まいが好きです。なんか安心してキャーって言っても大丈夫な感じがする。いや、ダンスはたまにやべえなって思いますけど。今の事務所でアイドルというフォーマットじゃなくたって、いずれは何らかの形で世に出たはずの男だと思います。さらに、他のマジ恋勢のお友達に聞くところによると、彼はとても頭が良くて読書を愛する思慮深い青年なんだそうで、これはきっといろんな意味で大丈夫そうだ!推せる!!って感じがして好きです。
次はトビオちゃん、バレーボール漫画『ハイキュー!!』におけるもう一人の主役の天才セッター・影山飛雄くんですね。いいですよね、かわいいですよね。本当にかわいいです。だってかわいくないですか? かわいいでしょう。かわいいに決まってる。あまりにかわいくて、思わず頭が悪くなります。
圧倒的な実力や才能とアンバランスな幼児性を同居させた黒髪で背が高い男の子をすぐ好きになってしまう体質なんです。シャーロック(SHERLOCK)とか御堂筋くん(弱虫ペダル)とかウシワカ(ハイキュー!!)とかあのラインですよ、わかりますか。そういう子が外界や他人と接したときの「揺らぎ」みたいな話に弱いんです。
そして、読んでる人にはいよいよ本当に頭がおかしくなったかと思われるかもしれませんが、影山飛雄くんが特に素晴らしいのは「(現実世界の生身の男子高校生じゃなくて)紙に描いてある絵の男の子」で実在しないところだと思います。
漫画の話をそのまま現実に置き換えて考えるのはなかなか難しいですけど、同じくらい将来を嘱望されているスポーツ選手で、かわいさの偏差値みたいな基準がもし存在するとしたら同じくらいの偏差値の容姿で、バレーボール以外の面では決して頭が良いとは言えず、同じ年頃の子に比べても精神的に成熟しているとは言い難い、そんな男の子が実在したとしたら、彼を応援したり愛でたりすることは私には出来ないと思うんですよ。そんなの絶対に許されないし、何よりこわすぎる。あんなに剥き出しのまま疾走する生まれたてほやほやみたいな美しい魂にふれるのがこわい。年端もいかない若い生き物に自分の無責任な好意が影響を与えてしまうことがこわい。当人が負担や不快に感じない範囲で節度を守った「応援」なら差し支えないのではないかと思う人もいるかもしれないけど、私はそう思わない。たとえ当人がそれを喜んだとしても(トビオちゃんはそういうの全然興味無さそうな気もするけど)、身内でもないのに自分を応援する赤の他人が存在すると認知してしまうことには、良い影響だけじゃなくてきっと悪い影響もあると思うから。もしこの先バレーボールよりもっと好きなものに出会ったり、心底嫌気がさしたり、理由はわからなくてもとにかくちょっと休みたくなったりしたとき、不特定多数の無責任な烏合の衆の中にいる自分の言動が「なんとなく」レベルでも枷になってしまうのがこわい。そのせいで若い時間やエネルギーを無駄に使わせてしまうのがこわい。私は「応援する」という行為や「好き」という気持ちが含む加害可能性に怯えているのかもしれません。そして私は新刊を読む度にしみじみと思うのです。
トビオちゃんが生身の人間じゃなくて漫画の男の子で良かった…!
気がついたらものすごい長さになっちゃったんですけど、次元もジャンルも異なる二人の好きな男の子について考えて初めて認識したのは、「好きでいてもたぶん大丈夫そう」という要素は自分にとって結構重要なんだなということです。「よくわかんないけどなんか性癖に刺さるんです」とかで済まさずに、延々考えてみて良かったです。今読み返して、これ書いた人気持ち悪いな…と早速思いましたけど。
ありがとうございました!
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doanob1 · 7 years
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VIXX白昼夢・日本公演
7/15、VIXX(以下びくす)ジャパンツアー「白昼夢」の東京、昼・夜公演に行ってまいりました。
あと、具体的な実際のステージ構成やセトリは他のどなたかが書くだろうからと思って、 私は自分が萌えたことと考えたことを書いてます(要は「いつも通り自分のメモなのでセトリとか知りたい場合は他の方の記事をお勧めします」)
それと、公演直後にTwitterで「VIXXを働かせすぎだ」って件について書いたんですが、 その件については末尾で触れてるので以下の本文中では特に書いてないです。 (末尾には、あのあとFC問い合わせに送信した「昼夜二部構成&日本活動スケジュールをあんまり過密にしないでくれ」って内容の文章を掲載) (載せるかためらったものの、好きな相手がしんどい状況に置かれてることに対して運営に連絡取るのは全然おかしいことじゃないし、 もし今後同じような辛さを感じた人がここにたどり着いたときなにかの参考になるかもなと思って。 もしあなたが、これから相手がしんどくないように動きたいなと思ってる人だったら、私の文章が何か力になれば幸い たとえファンの大半が気にしてないことでも、自分が気になったことを「こうしてくれ」って運営に伝えるのは傲慢なことじゃないし卑屈になりすぎる必要もないなと思う)
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【〜ここが萌えたよ白昼夢 昼の部編〜】
日本オリジナル公演ではないため、衣装も韓国で使っていたものと同じだったことにまず興奮した。 音楽番組やTwitterで見て憧れたあの衣装でみんなが踊ってる!ということに大興奮。 初っ端のまっしろい衣装、あれ、あれがね、びくすの王子様力を爆発させていて大好きなの…!
パフォーマンスに関しては、身長が揃っていて体格も同様なのに、踊り方が全員違って! 動画で見ているよりも明らかにそれぞれの特徴がよく見えた。ファンカムの方が特徴わかりやすいかと思ってたけど、 みんなで並んでいるところを全体で見たほうが癖がよく見えると学んだ。 やはりエンちゃんは端正で一番お手本っぽいし、ラビは上半身を下げがちで、レオとケンちゃんは手を使ったポイントダンスが得意なのね〜 あとは、ファンタジーやエラーの冒頭、ブラックアウトで長いあんよを見せびらかすところなど、 全員揃って踊るところを見ると迫力があるね!ここでスタイルの良さと揃った体格が生きているなと思った。 歌に関してはケンちゃんが…強すぎるんだよな…彼が声を発した瞬間から空気が変わって ああ、舞台を経験したスキルすっごいなかっこいいな…!と震えた…!
MCについて。まず、エンちゃん・ひょっくん・ケンちゃんの三人が舞台に残り話し始める。止まっていると光沢のある赤い衣装がよく見えた。 MCは総じてエンちゃんの教師ぶりが際立つ(「みなさん声が小さいですね」・「わかりますか?」などなど)。 エンちゃんは最も日本語ができるが故に他のメンバーに通訳したり単語を教えたりしてあげてた。 ひょっくんが日本語を頑張っていることをなにかにつけてアピールし、 ひょっくんが話したあと「日本語上手ですねえ」といいつつ他のメンバーの顔を覗き込むエンちゃん。聖母。 (あと、このあとのMCでレオやラビが「バカですね」って言い合ってるのに「それはいけない言葉ですよ」って注意したり、 ケンちゃんがふざけてラビにパンチしてるのに対して「叩いちゃダメですよ、ラビさんは弱いですから」って言ったり、 やっぱり総じて面倒見が良かった。 ちなみにエンちゃんに注意されたやりとりのあとのラビは「触らないでください」ってケンちゃんに言ってて (お!?お前が言うのか!?)と思った!!)
エンちゃん・ひょっくん・ケンちゃんが退場後、ラビ・レオ・ホンビンの三人が入れ替わりに登場してMC。 すれ違いざまにラビがケンちゃんを触りまくって背中触って、袖に退場するまでお見送り。 (ここで同行の友達(非ドルオタ)が「ラビはなんでわざわざあんなことを…?」と混乱し始める) ラビが間違えてしまった時、ホンビンが下向いて「なんで僕が恥ずかしいんだろう…」って韓国語でつぶやいていて 顔の真っ赤さとラビに対する兄弟感みたいなものに超萌えた。 ホンビンはやはり笑った顔がいいな…
総じてラビがケンちゃんに超触ってた。MC中、ポッケに手を突っ込んでた。 挙げ句の果てには一度、首触って、ケンちゃんが心底鬱陶しそうに振り払っててあまりのことに悶えた。 あのふたりはほんっっとに日頃からああなんだろうな!?!?!?
映像も全て韓国公演と同じ内容を使ってたようで、二重人格ホンビン・ひょっくんの手のペイントとワイングラスを掲げる端正な美しさ(エンちゃんと…エンちゃんとあの手の目がひょっくんに…!)などなど見所が大きい!花に埋もれるエンちゃん!縛りあげられるラビの表情! ソウルコンの映像の白竜が素晴らしくて、演出もパフォーマンス内容も桁違いなのだと実感して憧れがつのる。ラビのソロステージ映像がかっこよすぎ!
以下余談。
この回はアイドルに興味ないお友達と行った。ら、開演前、体調が心配で痛み止めを持参したと言われて笑う。
お友達「興奮しすぎて頭痛とかしちゃわないかと思って…」 私「ふふ(微笑ましいな)」 お友達「のぶちゃんが…」 私「ああ…(納得)それはありがとう」
開演前、この同行の友人に「ラビはケンちゃんが大好きなんだよ」「ケンちゃんにベタベタ触ってるの」などなど説明したものの全く信じてもらえなかった。 しかし、終演後の彼女が「ラビって本当にケン好きだったんだね、のぶちゃんの妄想かと思ってたけど実際にベタベタしてた」と発言。快哉を叫ぶ。そうなんだよラビがケンちゃんを大好きなのは実話なの…
おまけ。非ドルオタの友人からヒアリングしたメンバーのイメージ
エン 「見た目は中粋な子どもみたいな印象だったけど、すごくお兄さんでしっかりしていた。空気読むし進行するし、一人だけ涼しい顔で踊っていてかっこいい! 第一印象ではラビの方がしっかりしててエンがマイペースだと思ってたけど実際は逆だったね」
レオ 「控えめで綺麗、特に笑い方」
ケン 「外見と性格のギャップに驚いた。ちょっと変わってる?歌がものすごく上手い!」
ラビ 「一番好き!男っぽくてかっこいいルックス!!でも彼もギャップに驚いた。兄貴分かと思ったらMCとかかなりマイペースだね。 引っ張って進行して行くのかと思ったら問題児タイプ?で、弟ぶんのケンちゃんが大好きなんだろうなって思って…(ここで私がラビの方がケンより下だと伝える)…?え?ラビの方が年下なの?(私「そう、あれはお兄ちゃん大好きってことなの)そうなの!?そしたらケンしっかりしろって思うわ!!えーーーーーラビとケンは年齢差がイメージと違ってそれを知ると全部印象変わる!」
ホンビン 「普通に男前」
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【〜ここが萌えたよ白昼夢 夜の部編〜】
友人「あのラビのジャケットの着方、かっこいいと思ってやってるんだろうね」 私「ああ、初っ端の白いジャケットのところからしてたね、まあ実際かっこいいので」 友人「かっこいい…」
ケンちゃんがエリック役の曲を一節歌いあげた際、 昼の部と照明演出が変わってた(ピンスポットになってた)ことに気づく。 この照明変更で歌う姿が際立っていたな〜 昼の部と夜の部の間で話し合って反省点を改善したんだろうな、と思うと より良いステージのためにあんな短い間で変更してくれたことが嬉しかった。
ひょっくんのお誕生日をみんなで祝福したあと、ひょっくんがカバー曲を歌ってくれたのも嬉しくて!! レオやケンちゃんといったボーカルラインはよくやってるけど、 ひょっくんがああ言う場所で自分の気持ちを伝える手段として「歌」を選んでくれたことが珍しい気がしてなおさら嬉しかった。昼公演の時はなかったし ああやってひょっくんの歌を聴く機会が増えたらいいなー!!
二回目のMC(三人組の組み合わせは昼公演と同じ)。 ラビ、ふざけて「さっさと出て行け」とばかりにエンちゃんたちをしっしって追い払う。 レオがマタハリの一節を歌ってくれ(この歌唱が素晴らしく、私は今公演で一番記憶に残っている)、 そのあとホンビンとラビがふざけて泣き出すふりをしていて、 揃っておにいちゃんをからかってる同い歳コンビが愛おしい。 あんなに圧倒的な歌唱を見せたお兄ちゃんに、「わあ!すごいですね!」とか返すのではなく ふざけてみせる余裕があって、ああ彼らはレオの実力を何度も目にしてよく知ってて、 その上でふざける信頼を築いてるんだな、と日常を感じてそこも萌えた。
レオ「(客席に向かって)マタハリ見ましたか」 (客席、ほとんど手が上がらない) レオ「ああ…(非常に残念そう)」 ホンビン「マタハリ見たいです」 レオ「メンバーのみなさんは忙しいですから…」 ホンビン「招待してください」 レオ「招待したら必ず来てくださいね」 ホンビンに念押ししてるレオ、萌えた…
今やってるドラマの仕事でキスシーンがあることをラビに振られて 耳が真っ赤になるホンビン。うう…(萌え) このころから同行の友人(参戦前はエンちゃんが気になると言っていた)がホンビンに転がり落ち始める。 友人「ホンビンの前髪が〜〜❤」
ケンちゃんの笑い方「へへえ」 あざとい かわいい
(ラビが数回コメントやラップを間違えてしまってて、このMCのときも一語ごとに他のメンバーや通訳さんに直してもらっていたため) エンちゃん「いま日本語勉強してるんですか?今はコンサート中ですよ?」 ラビ「毎日勉強です」 (あまりにうまい返しに客席が沸く) ラビ「매일(めいる。毎日)매일(毎日)勉強…(ここで若干のドヤ顔)」
アンコール非常に長くて雰囲気良くて最高。
上から降ってきたキラキラの紙吹雪?を拾ってレオにかけて笑って走り回るひょっくん、という絵面が美しく幸福だった…ひょっくん、エアギターして見せたりぴょんぴょん飛んだり、その度に整った脚や屈託のない笑顔が見えて、ああ普通の青年だー!と実感したよ!! 舞台の高いところにたってエッヘン!ポーズを決めるエンちゃんに向かって「初めてエンさんが一番背が高いですね^^」って言い放ったひょっくんも愛おしかったなあ!
ケンちゃんとエンちゃんが一緒にぎゅーーー!って強く抱きしめあった後、カメラに向かって笑ってるのが自慢しているようだった。
(これは私は確認してなくて、同行の友人から聞いて萌えたんだけど)手をつないで横一列でお辞儀するところ、一番右端のラビがお辞儀したまま袖に行こうとして、それに伴ってラビの隣のホンビンも袖に行こうとしたんだけど、中央のエンちゃんが(まだダメ!)って感じで止めたら、ホンビンがお尻でエンちゃんをドン!ってしていたらしい いいな!!ホンビンはここ以外でもおしりでどんってしてる瞬間があってかわいいんだ〜 ホンビン、テンション上がると笑って水かけたり飛び跳ねたりするタイプなんだろうなって昔から思っていたけど、実際にその瞬間を見られて改めて好きだと思った。
それからラビとエンちゃんの顔が近くてヒッ…!!!っとなっていたら、レオが近づいてきて二人の顔をまとめてタオルでくっつけててトドメを刺された。
最後の最後、ずっと客席に手を振ってるホンビンの腕をぐっとつかんで袖に連れていくレオの彼氏っぽさに死にそうだった。 なんか…夜の部のレオとホンビンは距離が近かった気がするんだけど気のせいかな?昼の部と夜の部の間に何かあったのかな?ホンビンがレオにお菓子をわけてあげたとか?
まあ大体こんな感じでした。以下今回のコンサートから感じたこと。
私は通路沿いでレオとケンちゃんが隣を通り、ひょっくんとエンちゃんに至ってはハイタッチしてしまった。今でもすごく不思議だ、Twitterで、インスタで見るたび、「この人が隣に居たんだよなあ」と思って…今回は昼も夜も素晴らしい席だった… (ちなみになぜレオとケンちゃんとは接触してないのかというと、別に塩対応だったとかでなく、レオに対してはあまりのことに体が動かず、ケンちゃんには見とれていたから)(お友達も「レオは神々しくて恐れ多くて触れない」って言っててあの謎の王族オーラを実感した)
レオ、私の隣を通った直後に体をひるがえして振り向いたから、背中だけじゃなくて全身の様子や動いた仕草が全部見えて、 その様子が優雅で美しくてなによりも楽しそうに歌っていて、こんなに魅力的な人がいるんだなと思った。今でも思っている。 あまりに整った手首がまずパッと目に入って、そこからマイクをたどって視線を喉に移すと、塑像の芯棒みたいにしっかりしている首が見えて、 あの声や言葉や舞踊が生身の肉体から生まれていること・それがここにあることにぶわっと歓喜の念を感じた。 レオが生きてて、美しいパフォーマンスや魅力的な考え方や立ち居振る舞いをする人で、 それが全部触れられる肉体に根付いてるんだなって思い知らされた。
私は防弾少年団のラップモンスター(ナムジュン)ガチ恋勢を自称していて、 実際彼と付き合いたいですとか、人にトレカを見せるときには「あ、彼氏です」って言ったりしているんだが、 まあ当然ながら冗談である。私は現実世界で彼のために恋人として特別な行為は何もできない(人並みにCDは買ってコンサートに行ってグッズや特典集める程度)。 これはあくまでキャーキャー言ってるのが楽しい思考遊戯みたいなもので、 「ワー彼氏!特別!」といいつつも実際の行為として特別なことはしない。やりようがないしね
でも、レオは、これからいろんな現実世界での行動を私に起こさせるかもな、と思った。 例えばCDを買うこと、例えばイベントに行くこと、韓国に行くこと、語学を学ぶこと、ミュージカルに行ってみること、 そうやって現実世界や生活に干渉することを、レオをきっかけにこれからたくさん行ってしまいそうだな、と思った。 今回のコンサートがなかったら、ミュージカル行きたくなってソウルコンにこんな強く惹かれることなんてなかっただろうし。 彼が地続きの世界で生きてる生身の人間なんだな、と思って、会いに行けるし会いに行かなきゃと実感したから これからいろんなことしちゃいそうなんだよ…
レオには徴兵が迫っている。 会いに行くなら今しかない、って頭ではわかっていても、実際に生きている人間として目の前にしたら、 「この人は生きている人間で、徴兵されて、これからいくら会いたいとしても残された時間は多くないんだな」って実感してしまった。 もっと早く出会っていればさらに長く一緒に活動期間を過ごせたかもな〜とは思うけど、 このタイミングで好きになってしまったことを後悔してはいなくて、 たぶん今じゃなかったらこんなに残りの時間を意識してできることを一個ずつ考えていなかっただろうから いまこの白昼夢に参加できてよかった。 魅力がわかって、そのうえで残された時間が多くないことを実感できてよかった。 できることもやりたいこともいっぱいあるなー!目下はソウルコンと、彼のミュージカルを観に渡韓!
コンサートの恐ろしいところは、それまで当たり前だった日常の流れを、分岐点みたいにどこか別のところへ連れていってしまうところだなー。 コンサートの前と後とでは、大小に渡ってやりたいことが何倍にもなっている(わたし、いつもはちゃんと丁寧に料理することとか全然やる気が起きないし、カレーの材料炒めることなんてしないで全部つっこむんだけど、この手がエンちゃんとハイタッチしたのかと思うと今はすごくちゃんと料理して食事を食べたいwこの手の細胞をできる限り上質な形で長生きさせたいw)! たのしいんだよなー!
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そしてここから、今回のコンサートにおけるメンバーの消耗ぶりについての話。
結局、今回目にしたことから、「VIXXがあまりに過密労働だな」と思ったために今回FC問い合わせをした(詳細はこちら http://twilog.org/doanob1/date-170715/allasc をご覧ください)。 なんかなーアイドルの過重労働に関して、「本来異様に忙しいものだ」「そういう仕事してお金もらってる」「だれにでもできるんことじゃない」ことだから、仕方ない、 っていう意見もあるし実際一理あるなと感じるんだけど、 「仕方ない」っていう言葉自体、本当は諦めたくないときに使ってる表現だと思うので 私はあの子達が明らかにしんどい状況を諦めたくないんだよ… 働かせすぎてやめる、忙しすぎて怪我する、っていう事態はこれまでこの業界で山ほど繰り返されてきてる、 びくすがどんな形で終わるかはわからないし、考えたくもない部分でもあるとはいえ、 いつか否応なく徴兵も終わりもやってくる。 だったら、彼らが疲れ切って怪我するようなかたちで終わってほしくない。
さっき、私はレオに「彼は私に現実での行動させる人間だな」と思った…って書いたけど、 その一環がこの問い合わせでもある…
以下、問い合わせで送信した内容。
いつか、アイドルと私たちが「全然疲れてません」「大丈夫です」っていう明らかな社交辞令じゃなくて、 「めちゃめちゃくちゃしんどくてすごくすごく疲れたけど、最高に楽しかったです、また会いましょう」って言い合える関係になれたらいいなあ。
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【VIXX日本活動における、昼夜二部構成の中止要望】
ご担当者様
いつもVIXXの活動を届けてくださり、ありがとうございます。 桃源境でのカムバックも素晴らしかったです。
また、今年に入ってリニューアルしたHPの構成ですが、 韓国での活動も掲載されたり企画形態が変わったりと、 求めている情報が得られるかたちに変わり 非常に感謝しております。 日本にいながらにして「彼らがいまどう活動しているのか」を知るうえでは SNSの果たす役割が最も大きいとはいえ、 公式HPで事前に予定をまとめてくださっていることは渡韓の目安にもなりますし なによりも公式情報の安心感が大きいです。 ありがとうございます。
さて、先日、東京での昼夜公演に参加いたしました。 最高のステージでした。 私はレオが好きで、彼に最も期待していましたが、 実物のパフォーマンスは想像以上に覇気がありました。 また、マタハリの一節も、帰ってから何度も思い出しています。 ミュージカルへ行ってみたいと言う気持ちも膨らみ 予想外の収穫を多く得ました。
しかし、(レオに限らず)彼らがあまりに疲れ切っていることが辛かったです。 曲が終わった瞬間床に座り込み、水を飲むこともできない姿に、衝撃を受けました。 私は猛烈なアイドルファンというわけではありませんが、幅広く様々なグループの現場に行くよう心がけてはいます。 そのうえで、彼らの消耗ぶりは違和感を覚えるレベルでした。
ここで強くお伝えしたいのは、決して彼らに「疲労を見せるな」「プロ意識がない」「発言に気をつけろ」と思っているわけではありません。 (仮に隠したところで、何度も映像や現場を見ているファンはパフォーマンスや表情を見れば疲労はすぐにわかります) あまりに彼らのスケジュール、労働状況が過酷なのではないか、と思ったため、 日本での活動の過密さを改善していただきたいのです。 具体的には、今後の活動での昼夜に渡る二部構成を変更することを要望いたします。
「あと一分だけ休ませてください」と言う言葉を聞いたとき、そんな奴隷のような言葉を言うほど働いているのかと思いました。 「大丈夫です、まだ若いから大丈夫です」「いつまでもそばで歌います」と言われたとき、これからもずっと応援していきたいと思っていた気持ちは、(ずっといるなんて不可能だ)という悲しさに変わりました。 これから若さからは離れていくなかで、「若いから大丈夫だ」と言う言葉は不安の裏返しであり、これからも同じ形で働き続けることは不可能だということです。
私がお金を払うからこそ彼らがこんなに働きづめなのか、と、帰ってからずっと考えています。 そういう仕事だとか「誰にでもできることじゃないから」ということは一理ありますし、 特に日本活動では過密なスケジュールではないとこなせないのかもしれません。 しかし、せめて昼夜二部構成は今後改善できないでしょうか。 忙しい中でも踊るプロだと彼らを褒めることは簡単ですが、 あの姿を見てその言葉を言うことは私にはできません。 正直、過重労働を賛美するようだからです。
もしかすると、今回私が出した要望に関するようなことは、 韓国の彼らの所属事務所の意向であって、 日本の事務所にこうしてお問い合わせしても 改善しないのかもしれないとは思っています。 私は韓国語が使いこなせないために こうして日本語でお伝えしておりますが、 いかに感謝しているか、そして彼らを助けたいと思っているか、 日本のスタッフの方にお伝えすることで 今後VIXXが受ける負担を少しでも減らしたいです。
長々と失礼いたしました。 いつも彼らに会うことを支えてくださって、ありがとうございます。 これからも彼らに会うことを楽しみにしています。
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doanob1 · 7 years
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桃源郷の意味を考えてみたよ
桃源郷の意味を考えてみたよ
せぶち、あすとろ、とぅわいす、しすたーなどなど大量のカムバを控えているみなさんいかがお過ごしですか。
私は毎日フォアグラにされているような情報供給にヒーヒー言っています。
特に私が推しているびくすはカムバ直前にコンサートもあったため、なおさらファンカムやらレポやらが連日手に入る手に入る!幸せ!ううっでも胃が苦しい!
推しが精神的に食べ過ぎた時はどうするか、そうオタクが取るべき道はひとつですね。書いたり描いたりしゃべったりすること。ということで、桃源郷のMV感想を以下に記す。もともと友人に説明する用に書いたためとりとめのないものですが。
一応動画リンク https://t.co/JkxexPK6su
・そもそも桃源郷は「理想郷」「楽園」「不死の命が得られる場所」などなどの意味合いがあり、このあたりはタイトル解禁時からご存知のことと思う。東洋モチーフであることも明らかだったため、桃=なんらかのキーアイテムなのだろうな〜。
・上記に加えて、「花」「宝石」というのも今回のキーアイテム。桃源郷、というワードや惑星のイメージから繋げて、「枯れない・散らない花」また「宝石・岩石の生成過程」という点から考えたい。桃源郷は永遠の場所であり、そこでは年をとることも花が散ることもない。また、ティーザーで明らかになっていた惑星衝突のイメージから、今回の宝石は装飾品という意味合いよりも、もっと岩石としていかに生まれたかという過程、例えば何千年もかけて堆積したり、超高温で熱されたり、圧力をかけられたり、といった意味合いが込められているように思う。桃源郷は、いかにしてこの世界が生まれたか、という創生神話の物語なのではないか。
・しかし、ここまでを踏まえてMVを見ると疑問が生まれる。まず、不死の命をもたらす霊果であるはずの桃を食べてNは倒れこんでいる。その直後、散らないはずの芙蓉の花が砕け散る。不老不死の象徴であるならなぜこうなるのか?また、ホンビンがもぎ取った桃を、そのあと手にしたヒョギは床に捨てている。価値があるはずの桃ならばなぜ彼は床に落としたのか?
・また、作中の水の描写も徐々に変化していく。
全体を通して_水の中に落ちた塗料?が拡散していく。後半になると花びらが散っていく。 ケン_近くに水が入った筒があり、それに触っている。 レオ_岩に座って水を見ている。後半で上下反転。 ラビ_水の中に立ち、裸足で歩いていく。後半でレオの座っていた岩に座るが、上下反転している。 ヒョギ_後半、水の中を歩いて鹿に会う。 全員_黒い水の中で踊る。
・…と、ここまで考えた上で下記のような仮説を立ててみた。 …桃源郷に住む彼ら6人は不老不死で、造山など自然現象を司っている。惑星衝突は彼らが作り出す星の象徴。 …作中の水=地上、人間の住む世界のこと。だからレオは岩に座って水を見て=地上を見て、ケンは水の満ちた筒に触れて=地上の様子を確かめている。水に塗料が混ざっていくのは、彼らが干渉して変わっていく地上の様子。全員が黒い水の中で踊るのは、彼らが世界を作る様子。 …桃は、おそらく西洋のキリスト教的な楽園のモチーフに基づいて、「楽園から追放されるきっかけ」として設定されている。つまりあれを食べると不老不死の力を失って桃源郷から追放される。ヒョギが桃を地面に落としたのは、彼が楽園から出ていくことを望んでいないから。Nが桃を食べたあとに倒れたのは、死にゆく人間となったから。だから枯れないはずの花も散った。また、桃を食べたのはNのみではなく、おそらくラビとレオも口にしている。水・水面が地上世界を意味するなら、ラビとレオが反転したのは水の中=地上に落ちたから。最後に桃を拾うラビの手や、水の中を歩いているところからも桃を食べた可能性が高い。(ホンビンとヒョギとケンが桃を食べたかはちょっと断言できない…ヒョギは一回桃を捨ててるし) …上記から、今回の桃源郷は「自らが作り出した人間とその世界に憧れて、禁断の桃に手を出して楽園と不老不死を捨てた物語」だと思う。前回のギリシャ神話から続いている神話モチーフであり、「神と人間」の話なのだとしたら、もしかしたら今後の作品も何らかの形で同様の要素が入るかもしれない。
韓国神話や中国神話にもっと詳しかったら、国生みの描写との関連性とかもっといろいろわかるのかもしれない〜ちょっと要リサーチ
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doanob1 · 7 years
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VIXX Ker コンセプト翻訳
2016年、ギリシャ神話をモチーフとしたVIXXの三部作が発表された。最後にその集大成として発表された4つめの作品が「Ker」。
ギリシャ神話三部作については、ティーザーやショーケースの時点から「これは…考察が捗る…」と話題だったらしく、 実際蓋を開けてMVを見てみると案の定オタクが喜ぶ謎めいた仕上がりであった。ギリシャ神話とか黒レースとかそんなん大好きに決まってるだろ…こっちはCLAMP読んで育ったんだよ…
で、唸り声をあげつつ「あのMVどう言う意味なのかわかんないよう」「やっぱりケンが黒幕だと思うんだけど」「それはともかく何度見てもレオが萌える」って話を、びくす大好き勢であるひらのに延々していたら、なんと「知り合いがkerのコンセプト説明を訳してくれたよ〜」とフォトブックの文章の日本語訳を見せてくれた。(ひらのいつもありがとう) その文章を読んだら腑に落ちるところが多く、「これは数人だけで読むにはあまりにもったいない」と思ったため、翻訳をしてくれたみおちゃんに許可をいただいてここに掲載。 みおちゃんありがとうございます。
ギリシャ神話三部作はかなり難解というか意味合いを読み取りづらい作品で、私自身もウンウン言いながら悩んでいたため、下記の翻訳がそうした方に対し少しでも参考になれば幸い。 翻訳してくださったみおちゃんにただひたすら感謝。
以下翻訳。
1 プロローグ ヴァンパイア、呪いの人形、サイボーグから愛の歌までいつも独創的なコンセプトを見せたVIXXが2016 VIXX COSEPTION という巨大な年間プロジェクトを披露した。 2016 VIXX COSEPTIONのキーワードはギリシャ神話の中の「運命」と「破滅」を象徴する神の名である「ケル」。 2016年の一年間、VIXXはこの「運命」と「破滅」というキーワードを通して壮大で多様なストーリーを繰り広げた。
VIXXは一年間のプロジェクトを通し、ゼロス、ハデス、クラトスというギリシャ神話の神々をそれぞれ投影した三部作を披露した。 VIXXを代表するコンセプチュアルな雰囲気と同時に、音楽的、パフォーマンス的には初めて挑戦する新しいスタイルという、最もVIXXらしいコンセプトに最もVIXXらしくない挑戦を見せた。 これを通して、大衆のニーズを満たすに値するVIXXならではの「コンセプトドル」というアイデンティティを一層グレードアップさせ、VIXXだけにできることの限界をより一層高めた。
2 企画意図 当初、企画段階から三部作についてのストーリーラインを完成させて製作に入った。 ケルという枠の中に全体のストーリーラインがあるが、それぞれのアルバムを見た際にも一つのストーリーとして成立する個々のアルバムとして構成した。 ゼロス、ハデス、クラトスは特定のメンバーを指すのではなく、その神の意図すること(嫉妬、冥界など)を該当アルバムのモチーフとして借用することで、これをVIXXだけのスタイルとして再び解釈した。 メンバーを特定の神に決めたわけではないが、ストーリーの中のキャラクターや役割において、ギリシャ神話に登場する神々の要素を一部参考とした。レオの契約式の招待状をエンに伝えるヘルメス(ヒョク)。嫉妬を象徴する火を盗んだプロメテウス(ホンビン)、ゼウスとプロメテウスの関係性などの一部要素のみ採用し再解釈した。
3  ギリシャ・ローマ神話での題材を借用したといっても、その時代背景を集中的に表現するよりは、アルバムごとに異なった雰囲気を保ったまま現代的にひもといていこうとした。 ゼロスはビビットな色感で視覚的な要素でこれを表現。 ハデスは神秘的な感じの森を背景にファンタジー感を表現。 クラトスは華麗さと洗練を制服とゴールドの色感で表現し、アルバムの進行に従って段階別に構成した。 「神」コンセプトに対する期待と、通常予想できる画とは異なる方向を見せられるよう構成し、最初からストーリーラインを三部作のアルバムの発表順序とは逆に配置することを基本とした。同時に、こういった理由で最後に発売されたクラトスに最も多くのストーリーのヒントが入っている。
4 ケル VIXXと聞くと一番先に思い浮かぶイメージであり、キーアイテムの「心臓」をメインアイテムに活用し、愛を得るための妙薬の瓶として構成した。 「心臓」というオブジェクトは過去のアルバムでもVIXXの多様なストーリーとビジュアル表現の要素として活用されてきたため、今回のプロジェクトでも活用されながら、もうひとつのVIXXを象徴するアイデンティティだと言える。 「ケル」は運命と破壊の神だ。「運命のいたずらはある人には破滅として近づいてくる」という主題を持っているストーリーに従って、運命と破滅の神、「ケル」を採用した。面白いのは同じ発音である単語「ケル」がフランス語では心臓を意味するということだ。 VIXXの年間プロジェクトである2016 VIXX COSEPTIONを象徴するロゴはハートをベースにプロジェクトストーリーのキー要素である「愛の妙薬」の瓶を象徴するようデザインした。部分的には悪の目(イビルアイ)、運命の車輪などの多様な要素がディテールに入っている。
5 イビルアイ 2016 VIXX COSEPTION 全プロジェクトに一貫してストーリーのヒントと展開順序を暗示してくれた「evil eye」。「evil eye」は世界的に他人の嫉妬を吸い取り周囲の災難から守ってくれるという意味を持った民俗信仰に由来し、「嫉妬の目」など多様な意味として解釈されている。 ゼロスではエンの手などにイビルアイがあり、レオの手は謎の包帯で隠されている。そして続いて出てきた「ハデス」からこのイビルアイは愛の妙薬を手に入れたものにでる印だという背景が明かされ、エンの手などのイビルアイの意味とともにレオの右手にあった包帯の謎まで解かれることになった。プロジェクトの最後のアルバムでありストーリーの始まりである「クラトス」では、レオにあるイビルアイがエンにはないことを明らかにし、レオがエンより先に愛の妙薬を探しにいったというストーリーが明かされる。このようにイビルアイは全体のストーリーの流れを作り上げていく重要なアイテムとして使われている。
6 キーノート 人間を愛した女、その女を愛したアキレス(アキレウス)。 アキレスは人間よりは少し有利な王権で愛の妙薬の情報を手に入れ、人間に向かう女の心を奪った。この全ての状況をセッティングして見守るゼウス。 神々の火を盗んだ罪でゼウスから罰を受けているプロメテウスとゼウスのメッセンジャーであるヘルメスはゼウスの命令に従い動くが、人間に対する同情心を持っている。 誰の味方でもないディオニソスは愛の妙薬を必要とするもののため愛の妙薬を作るだけだ。
7 ケン、ゼウス 最も高い位置から全てのストーリーを飾ったもの。全ての状況を作り、そして神々に指示を下す。
8 ホンビン、プロメテウス 人間に火を与えた罪でゼウスから罰を受けている。ゼウスの命令に従うしかない立場だが、ゼウスに隠れて人間を助けようとする。このような二重性はダイナマイトのミュージックビデオで交差する光と陰の照明で表現されていることから垣間見ることができる。
9 ヒョク、ヘルメス ゼウスのメッセージを伝達するメッセンジャーとして、魂の案内人らしく闇の世界についてのヒントをくれるが、ただゼウスの指示に従うのみだ。 実は彼は人間を可哀想に思っている。彼の二重性はダイナマイトのミュージックビデオでのひっくり返った部屋、ファンタジーで闇の世界についてのヒントをくれるがエンを止めにいく姿などから見ることができる。
10 ラビ、ディオニソス 傍観者のようなキャラクターだ。誰の味方というよりは愛の妙薬が必要なもののために愛の妙薬を作る。 好奇心旺盛な女(ナヨン)はアキレスの愛の妙薬をワインと勘違いして飲むことになる。
11 エン、人間 最も不利な条件でゼウスのいたずらにもてあそばれた人間。しかし彼に降る雨は間もなくよい兆候を見せる。 彼がめくったタロットカードもまた彼の勝利を予言している。たとえ初めはすれ違っても、最後は全てが彼の味方になる。
12 レオ、アキレス 人間でも神でもないが、スティックスの川に身を漬け(オープニングトレーラー)不死の存在に近づき、人間よりは有利な条件でこのストーリーを展開させていく。 人間よりも先に愛の妙薬のヒントを得て、契約式にまで行くことになる。彼の唯一の弱点である「アキレス腱」をスティックスの川に浸し彼はより強い存在となる。 しかし運命に逆らった彼は結局破滅を迎える。
13 女(ナヨン) 人間のため火を盗んだプロメテウスと、これに怒ったゼウス。ゼウスはプロメテウスが愛した人間たちを試すため、人間であるナヨンをエンのところに送る。
14 振り付け 2016年の一年を通したストーリーラインとこれを通した三つのアルバムを企画し、それぞれの振り付けも今までのVIXXがしてきた手慣れたスタイルを超えて新しく枯れたの限界を飛び越えようとした。今回のプロジェクトを通して一層洗練されたVIXXの新しい物語を開いた。 ダイナマイト : 明るくファンキーな音楽に合わせ、整ったトレンディーパフォーマンスを目標に Ian Eastwood と息を合わせた。足の動きが印象的な振り付けだ。 Fantasy : 「棘のある蔦」というキーアイテムに合う、アート的でありながらも奇怪な雰囲気を与えるため KEonen&Mariel Madrid と協力した。伏せて始まり終わる独特な動きと、棘の蔦を手で表現するなどのコンセプトに対する一味違う解釈を垣間見ることができる。 The Closer : 強弱がはっきりした振り付けを通して、制服の淘汰されたセクシーさを披露しようとWilldabeastと協力した。大ぶりな動きがメンバーたちの体をより見栄えよく見せる。
15 ビジュアル及びメインアイテム ダイナマイト : ビビットなカラーを活用し、団体の衣装ではない各メンバーの個性を生かした衣装で進めた。「嫉妬と競争の神、ゼロス」というテーマに合わせ「嫉妬の目」、他人の嫉妬を吸い取り周囲の災難から身を守ってくれる」などの意味を持つ「イビルアイ」をメインアイテムに指定した。レオのそばかすとエンのオッドアイが映えて見えるアルバムだ。 Fantasy : VIXXの「コンセプトドル」のイメージをアップグレード、またもう一度固めるためダークでセクシーな雰囲気を演出した。「愛の妙薬を手に入れるため闇の世界に探しにいく」というストーリーに合わせ、闇の世界の棘のある蔦を表現する多様なアクセサリを表現した。セクシーでありながら強引な男性味を表現するため棘の蔦の形のハーネスと眉のメイクにポイントを置いた。 The Closer : クラトスの権力に対する貪欲さを象徴する制服にコンセプトを決めた。制服ファンタジー、金に光る紐、パーティの背景など華麗な要素を通してVIXXだけの節制されたセクシーさと豪華さを表現した。また、シースルーの眼帯にポイントを置き、神々のパーティで行われる秘密の取引と互いに追い追われる複雑な関係をミステリアスにまとめた。
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doanob1 · 7 years
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見知らぬ若い人に宛てた手紙、あるいは投稿テスト
(以下、ASK.fmの自分の回答より転載 http://ask.fm/imi_mi/answers/131353570502)
こんばんは!日頃、ほとんど思いつきで140字のツイートしか書いていない私ですが、このご質問にはちょっと真面目に考えてきちんと書いた方がいいんじゃなかろうかといろいろ考えてたら、結構時間がかかってしまいました。遅くなってごめんなさい。
「エンタメ×政治的な考え」というワードからまず思い浮かぶのは、
①特定の政治思想・政党の宣伝になるような内容の創作物(「プロパガンダ」と呼ばれたりするもの)
②創作物の筋書きや描き方に差別偏見に基づく偏りが無いように配慮して作ること(「ポリティカル・コレクトネス」とか「政治的に正しい」とか呼ばれているもの)
大きく分けてこの二つだと思うのですが、最近かなり前面に押し出されてるように感じるなら、後者のポリティカル・コレクトネスの方かなぁと思うので、ここから先はその話をします。違う方だったらどうしよう。だとしたらすみません。
創作のうえでポリティカル・コレクトネスに配慮しようとすることは、基本的にだいたい何でも良いことだろうと私は思っていて、これからの世界では創作物を評価するときの一つの尺度として定着していくに違いない、というか、日本においても少しずつ定着しつつあると思っています。 例えば映画だと、ストーリー、配役、役者の演技、カメラワーク、音楽、照明、編集、広告宣伝みたいないろいろな要素を見ていろいろな人がいろいろな評価をしますが、「ポリティカル・コレクトネスに配慮出来ている筋書き・描き方」という点も、その要素の中の一つになっていくだろうと思います。また同時に「ポリティカル・コレクトネスに配慮出来ていない」という点は、商品としてその作品を売るときの弱点になるのではないかとも思います。
ただ、人によってどの要素をどのくらい重視するかも違うと思うので、同じ映画を見ても「ストーリーがすごく面白かったら気にならないし許せる」「好きな俳優が出てればわりと何でもいい」「ポリティカル・コレクトネスに配慮出来てない時点で他が良くても全て台無し」とかいろいろな見方があると思います。別にそれでいいと思います。
また、「ポリティカル・コレクトネス」と一言で言っても、配慮される対象は性別、人種、国籍、文化、宗教はいろいろありますが、その中でも人によって重視するものは差があると思います。 私が最近気になっているのは「創作物に登場する女性キャラの描かれ方」なので、いくら男性キャラが魅力的でも、女性キャラは顔がかわいくて無駄に短いスカートを履いて決して自己主張せずに後ろの方でニコニコ笑ったりおにぎり握ったりしてるだけ、とかだとすごくがっかりしてしまいます。いや、顔がかわいのは良いことだと思うけど。 でも、これが人種問題だとずっと鈍感になってしまって、特定の人種の特徴を誇張して笑ったりするものは「さすがにヤバいんじゃない…?」と気付けるものの、「欧米を舞台にした創作物で主要登場人物にアジア系が入っていない」とかはなかなか気付けないです。 ほんとはそういうのにも気付けるようになった方がいいと思うのですが、気付けない自分には女性キャラの描き方を批判する資格が無いとも別に思わないです。
以上のように、「ポリティカル・コレクトネスへの配慮」という要素は、今後のエンタメの世界における評価ポイントの一つになっていくと思うけど、それをどのくらい重視するか、その中でも特にどの層への配慮を重視するかは人それぞれだし、別に人それぞれでいいよね、というのが私の考えです。
でも、一つだけ、「こればっかりは絶対許せねぇし間違ってる」と思うことがあって、そんな私の怒りのデスロードまでは別に訊かれてないかもしれないけど、書きたいので書きます。
ポリティカル・コレクトネスという考え方に対して、「なんか学級委員/PTAみたいな奴がギャーギャー文句言っててうるさい」といったような反発を感じる人間はわりといるみたいで、私なんかはそんなのがスルー出来ないなんて作品への愛が足りないんじゃないか、みんな揃って褒めないと愛せないなんて本当の愛じゃないんじゃないか、と思うんですけど、その中で、「政治的な評価・主張をするな、するのは間違っている、そんなのは正しい楽しみ方じゃない」等と言って他人を黙らせようとする人間は、本当に愚かで鈍感で最悪だと思います。他人に政治的評価・主張をするなというのは「自分は現状に満足しているからお前は黙れ」と同じだし、それを間違った楽しみ方だというのは「正しい楽しみ方を決める権利があるのは自分でお前には無い」と同じだし、そういう考えを他人様に押しつけることが政治的じゃなかったらいったい何なのでしょうか。そんな人間が「自分は中立的な立場ですから~」みたいなフリをしている姿にはすごく憤りを感じます。
大変長くなりました。最後にお若い方に一つ申し上げられることがあるとしたら、もしこの先、自分が好きな作品が誰かから「政治的に正しくない」と批判されて、確かにそれは正しくないかもしれないと自分でも納得出来てしまったとしても、「なんでこんな悪いものを好きになってしまってたんだ!早く嫌いにならなきゃ!!」なんて焦らなくてもいいよ、ということです。きっと自分にとってはその作品に正しさ以上の魅力やすごさがあったということだし、「ポリティカル・コレクトネス」なんて考え方が全く存在しなかった時代の素晴らしい古典作品だってあります。 自分の考え方だって変わります。私が中学生の頃に好きだった人や作品の中には、今となってはどこが良かったのかさっぱりわからないものもあるし、相変わらず好きで、むしろ時が経つほど大好きになっていくようなものもあります。意見が変わるのも別に悪いことでは無いと思います。
以上、こんな感じできちんとお答え出来ていたでしょうか?真面目に文章を書いたのは久しぶりな気がします。自分で読み返して「なんだこれ遺書かな…?」って思いました。ご質問ありがとうございました。
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doanob1 · 7 years
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マグニフィセントセブンにめっちゃ萌えたよって話〜男だらけの即席部隊で君だけの推しコンビを見つけ出せ!〜
萌え。それは唐突に訪れるものである。
だからこそ人は、「何かのために」と貯めていたお金をタイバニで溶かしたり、一ヶ月前まで全く興味のなかったカザフスタンについて学び出したり(YOI)、突然の寝取られ展開に気が狂ったりするのである(エクスペンダブルズ3)。 萌え。こればかりは事前に対策の立てようがない。 しかし、先にハマった人間が自らの体験を書き残すことで、これから同じ道を歩む者へある程度の覚悟を抱かせることはできるかもしれない。
これは去る1月12日に突如として萌えに襲われたオタクが書き残した、警句たる映画レビューである。
とかなんとか書いたけど要はあれです。マグニフィセントセブンが予想外の萌爆弾すぎて私は瀕死になったから、みんな自分の身のためにあった棺桶を準備してからしっかり覚悟して見たほうがいいよ!って話。 ネタバレはしてないもののあらすじと設定の説明が記載してあります、気になる人は注意。
マグニフィセントセブンは、言わずと知れた名作「七人の侍」の翻案である「荒野の七人」をリメイクした作品。 原案である「七人の侍」及び「荒野の七人」を見ていなくても楽しめるものの、私は是非この二本を視聴してからマグニフィセントセブンに臨むことをオススメしたい。細かいカメラワークや演出、そしてラストのある仕掛��も、知っていれば知っているだけ楽しめる。それにこの二本は、映画としても男同士の絆を描いた作品としても最高峰クラスだからもし未見ならこの機会にぜひどうぞ。見て損することはない二本。幸い公開日までまだ時間はあるし、予習しつつ前売り券を握りしめて待つとより楽しいと思う!
さて。七人の侍といえばアレですね。おらたちの村を守ってくれるよう、流れの用心棒を7人集める話。それぞれはぐれものである用心棒たちが、見ず知らずの村人のために行動したり、仲間として次第に団結したりするところが魅力として有名。 この点に関してはマグニフィセントセブンも変わってない…けど、まあ若干話は違う。
時代設定は1887年のアメリカ。歴史的には、リンカーンが大統領になって黒人解放を成し遂げ、国土に鉄道が敷かれつつあり、ネイティブアメリカンに対する迫害があったころ。そして、カリフォルニアに端を発するゴールドラッシュは下火になり、凋落する人間や、金採掘の技術を転用して鉱山開発をしようと考える人間も現れていた。 開拓者によって作られた町・ローズクリークの周辺にも、ボーグという富豪が有する鉱山があった。 マグニフィセントセブンはこの設定を示す場面から始まる。 ローズクリークは決して大きな町ではなく、イメージとしては「ドラクエに出てくる主人公の村」が近い。酒場と教会と宿、といった最低限の施設しかない穏やかで小規模な集落。 そこに響く爆音。どうやらボーグの鉱山から響くものらしい。 教会に集まる村人たちが言い合うところによると、ボーグは川を汚染して村の農業に被害を与えているほか、保安官を買収して私兵(用心棒)を村に配置したり、村人に対し立ち退きを迫ったりしているとのこと。ひどいやつだね。ちなみに当時は、地層に水を噴射して不純物ごと川に流し、川底に金だけを沈めて採集する方法を取っていたため、重金属や泥による水質汚染が深刻だったらしい。「大いなる西部」でも水源を巡って争ってたし、当時の状況で水質汚染されたらたまったもんじゃないだろうな。
で、教会にて「ボーグなんとかしたいけど怖いね、どうしようね」ってみんなで話し合ってるとまさかのご本人登場。素敵な悪役ぶりを見せつけて「お前らに20ドルやるから立ち退きな^^」と法外な値段での地上げを言い放ち立ち去っていく。(この場面のライティングが、これから全編一貫して使われている古典的技法でオッとなった。すなわち、「不穏な人間は表情が見えない」という、それだけの方法なんだけど、かつてテレビで放映されてたような70/80年代のサスペンス映画を思い出す古典的な逆光が綺麗で西部劇的でグッときた) この、ボーグによる宣戦布告の際、夫を殺され寡婦になった女性・エマが、今作のキーパーソン。
彼女は村を一人で出て行き、腕の立つ人間に助けを求めようと試みる。 そうして見つけた最初の人間がデンゼル・ワシントン演じるサム・チザム。エマはまず彼の協力を得ることに成功し、サムの元カレ行脚…じゃなかった、昔の知り合いを訪ねて仲間を集めることになる(しかしグッドナイトに関しては過去に絶対何かあったと思う。後述。元カレ行脚って書くと黒バスみたいだね) そんなこんなで集まったメンバーは以下の七人。
サム・チザム(デンゼル・ワシントン) 賞金首を追って暮らしている。男気という概念を擬人化したような人物。 正義感が強く、情に厚いが、仲間内で軽口を叩いて笑う一面も。 基本装備は拳銃(たぶんピースメーカー)。
ジョシュ・ファラデー(クリス・プラット) サルーンで呑んだくれているところをたまたまサムに出会う。ギャンブラーでイカサマや手品を得意とし、そのことによって災難に巻き込まれることもしばしば。 馬を買い戻してもらった恩と興味からサムについて行くことに。 基本装備は拳銃(たぶんコルト)。
グッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク) サムの昔の知り合い。サムの知る過去に何かがあり、そのことによって傷を抱えているらしい。 狙撃手として稀有な能力を持つ。 相棒であるビリーの決闘を賭けにして金を稼いでいた。 基本装備はライフル(たぶんバッファローガン)。
ビリー(イ・ビョンホン) おそらく今作最大の(萌え的な)ダークホース。たとえノーマークでも本編を見れば一発でこの意味がわかるはず。 かつてアメリカに渡ってきた際、サルーンでグッドナイトの手下を全員倒し、その腕を見込んだグッドナイトから仲間に誘われる。 グッドナイトのことを信用しており、自分が戦って稼いだ賭け金は彼と折半している。 ナイフの扱いに長け、基本的にナイフで戦う。
ジャック(ヴィンセント・ドノフリオ) サムの昔の知り合いその2。クマ体型の斧使い。かつて先住民族の頭の皮を剥ぐと報酬が出た時代、それによって荒稼ぎしていた。 (七人全員まともとは言い難いが、特に)若干サイコパスの気がある。
ヴァスケス(マヌエル・ガルシア・ルルフォ) 賞金首。保安官殺しのため追われていたところを、サムに出会ってリクルートされる。 軽口を叩いて人をからかう姿がよく見られる。 銃はたぶんS&Wだと思うんだけどよくわからん。こいつも結構なサイコパス。ファラデーとよく喧嘩している。
レッドハーベスト(マーティン・センズメア) 先住民族の青年で、長老に「お前の進む道は他の人間とは違う」と言われたため、悪人を倒しに行くというサムの言葉を聞いて一行に合流。 初対面時のサムに対して情熱的で個性あふれるアプローチを仕掛けて仲間入り。豆が嫌いなご様子。 弓使い。
それぞれ、黄色人種だったり先住民族だったりヒスパニック系だったりして、 歴史背景に関する用語が会話中にポンポン飛び出してくるため、ちょっとでも西部開拓時代のことを学ぶと 彼らの会話の関係性がより深くわかるのではないかと思う。 銃や鉱山開発についてもしかり…なんだけど、この作品の秀逸なところはそれを知らなくても楽しめるところであって、 もっというと、知らずに見たあとに「これがきになる」と調べる気にさせてくれるところだから 何もせずに挑んでも全然支障はない。
さて、こうして集まった一行はローズクリークに乗り込み、買収されていた保安官とボーグ子飼いの用心棒たちを街から一掃。 このシーンは作中でもかなりアツいアクションシーンであり、かつメンバーそれぞれの特徴や性格・そして伏線がうかがえる場面。要注目。そしてここで気になった関係性を追って行くと、終盤さらなる萌えに襲われることは担保するよ!
さて、ローズクリークに乗り込んだ後の作戦会議。作戦会議シーンってワクワクしませんかね。私は大好き!でかい地図や壁に貼った見取り図を前に話し合うのってチームの醍醐味!カーアクション映画やクライムアクション映画でも作戦会議シーンがあるとワクワクしてしまう。 マグニフィセントセブンにおける作戦会議シーンで、サムは「グッドナイトはボーグを仕留めるように」と指示される。これは大役。サムからの信頼の表れ…であるものの、当のグッドナイトはなにかしらの不安があるように見え…というのがこの場面。 はい!まず私が述べたいのはここ!ここにアンダーライン!「サムだけはグッドナイトの心の闇と過去を知っている」! 歴史設定として、リンカーンが大統領になったころ=南北間や人種問題について争いがあった激動の時代。グッドナイトたちもその波に飲まれ、かつては敵として争ったり今は仲間として過去の戦争に向き合ったりしていることが徐々に明らかになる。特にサムとグッドナイトはかつてある戦いにおいてなんらかの特別な出来事を経験している。これすごくいいと思うんだよね私は… この作品は七人の間でいろんな関係性が描かれているために、どの二人に興味を持つかは相当割れると思うけど、サムとグッドナイトはかなり得票が高そうだなと勝手に予想している。 次点でサムとファラデーが人気だろうな…この二人は偶然出会って、気まぐれにも思えるようなサムの行動で仲間になったものの、徐々に絆を深めていくようすが味わい深い。サムとグッドナイトが熟成した魅力なら、サムとファラデーはこれから深まっていく過程への魅力なのよね…
さてざっくりとしたあらすじ紹介に戻る。作戦会議を終えた一行はいろいろな準備に取り掛かることに。 その一環として行われたのが農民たちへの戦闘訓練。ライフルでの射撃、ナイフの扱いと言ったものを一から指導する…のだけどナイフといえば彼。萌えの伏兵ビリー。 「ね?簡単でしょ?」というネットミームが一時期流行したけど、この場面のビリーは一言で言うとそれ。このあたりから、初登場時は謎めいていて不穏な気配すら持っていたビリーの印象が変わり始めること間違いなし。
そんなビリーが信頼を置いているのもまたグッドナイトなわけで、彼とグッドナイトとのシーンは「ここだけガイリッチーが監督したのかな?」と思うほど成分特濃てんこもり。 これ以降の展開はネタバレになるため伏せるものの、この二人は共闘してアシストする中にも過ごした時間の長さをうかがわせる描写が多い。援護したり背中を守ったり。決して口数の多いわけではないビリーもグッドナイトだけは「Goody」と呼ぶんだよ?これはちょっと自らの捏造記憶を疑うけど事実なんだ…私はかつてエクスペンダブルズのガンナーとヤンに萌え狂った過去があり、そのころのときめきを思い出さざるを得なかった。作中、ある事情によってビリーが一人で酒を飲むシーンがあるんだけど、例えるならエクスペンダブルズ3においてバーニーに置いていかれたガンナーや、ヤンを失ったガンナーに通じるものがあり、まあ一言で言うとクソ興奮しました。あと単純に、びょんびょんのルックスや過去作品に対してかっこいいなという思いを抱いている人なら、彼がシャツ着てベスト着て髪結ってヒゲ生やして細腰にホルスターベルト?装着して銃を下げてる姿に血圧が急上昇すると思うから本当にこれだけは言っておく、視聴前に体調だけは気をつけて?
これは私としても相当引きずるタイプの萌えになったな、と思っていて、衝撃的な興奮を覚えている。たぶんこれから西部開拓史と銃の構造についての本を読むんだろうな…昨日まで全く興味がなかったって言うのに。萌えは唐突に訪れる。一般公開は1/27であと2週間程度時間があるものの、早くこの映画の話をいろんな人としたい…「ビリーに西洋文化を教えたのがグッドナイトなら、ビリーが持つ装飾剣と装飾銃はグッドナイトが仕立ててあげたものだと思うんだよね、あの美しいベストもグッドナイトが買い与えたのかもしれないし」って話をしたい…
マッドマックス的な煙の立ち込める画面に、エクスペンダブルズのように男たちがアツい活躍を繰り広げる西部劇、マグニフィセントセブン。し今年はしょっぱなからアツい男の絆映画が見られるよ!
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doanob1 · 7 years
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chained upのフォトブックとびくすのコンセプトアプローチが最高だぜ!って話
アイドルを愛する気持ちはなぜこれほど人に文章を書かせるのだろうな。
アイドルを好きになると、思ったことや「このグループめっちゃいい!」って書きたくなってしまう。はてブとアメブロを見よ。今日も飽和したドルオタの愛が結露している。 私は最近アイドルについて話したくて話したくて、会う人会う人に推しの話をしたりLINEで動画を送りつけたりしていたんだけど、 友人から「宗教勧誘してるひとは、本当にいいと思って人に勧めてるんだろうね」って言われて(はっそうか…私がやってるのは強引な宗教勧誘か…信仰する神はあまり人に押し付けないようにしよう…)と反省した。 そのため、積極的に人に話しかけることはせず、キリスト教看板みたいにささやかな布教を心がけようと思う。気にとめる人だけ見てくれたら嬉しいな…という謙虚な気持ち…だいじ…ドルオタには謙虚さが必要なのだ…マスターさんたちの画像に対して日々感謝を忘れてはいけないのと同じ…(あの画像は数百万円かけられてるカメラで撮ってるらしいですね) ということで以下はあなたの家のポストに突っ込まれた宗教勧誘チラシです。速攻でゴミ箱行きにするもよし!ネタにするもよし!でも読んでくれたらうれしいな!
Chained upのフォトブックが素晴らしくて、それを伝えるためになにか書かねばなと思った。 Chained upはVIXX(通称びくす)の楽曲のタイトル。 びくすは毎回コンセプトがかなり作りこまれていて、ギリシャ神話をモチーフにした三部作があったり文学モチーフ(ジキルとハイド)作品があったりと それぞれかなり毛色が異なって別のグループのようにも見える。(かくいう私も最初はとても驚いた。これ同じグループなの!?って思うくらい作品ごとに違う印象のコンセプトなの)
コンセプト。
ここ数年のアイドル事情を語る時、「コンセプト」というものについて触れないわけにはいかない。 この概念は、ファンダムに議論や考察を巻き起こしたり、複数ステージにおいても統一感のある演出・衣装を生み出したり、 単に���楽を作り出す役割に留まらない「アイドル」と非常に相性がいい。 EXOの宇宙人&超能力者設定はちょっとぶっ飛びすぎだったものの(あれはなんだったんだろうな…?) 防弾少年団のアルバム「wings」がデミアンコンセプトだということは 人から教えていただいて大変感銘を受けた。 wingsにおいては、林檎のプロップや、ステージ衣装が寝巻きのようなデザインになっていること、 事前に公開された動画において示唆されている親との関係性など、 デミアンを読めば全て繋がって納得できるような作りになっていて 「コンセプトとアイドル」という点においてひとつの完成形に見える。 私にとって、タイトル曲「血汗涙」が非常に好みで特別な曲だというのもあるけれど、 コンセプトとその表現という点においてwingsは大変惹かれるものであった。
さて、私が血汗涙にめろめろしたり、2016MAMAにおけるジミンの目隠しモチーフにめろめろしたりしているそんなとき、 人からびくすについて教えてもらった。いわく「血汗涙のお耽美感が好きならびくすも好きだと思います」「コンセプトドルといえばびくすは外せません」とのこと。 そんなびくすについて画像を貼るとこんな感じのグループ↓(出典 1 2 3 4 )
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そう!びくすは!特定のオタクの心を突き刺してくる! 黒レースの目隠し。首輪。最高。 (余談だがびくすから出ているユニット「LR」Beautiful liarのMVは、私の中の「このMVがBL」ランキングにおいてone shotを抜いて一位になった名作。それぞれ相手を自由にしようともがく男たちの物語。この動画だけ見たらラビ(怖いほうの外見の人)がレオ(黒髪の人)に執着しすぎて拉致監禁しそうな雰囲気だけどblossom tears見るとその印象が変わるからこちらも合わせて見ていただければ…レオのあやうい魅力がわかるかと…)
正直最初は、MVや楽曲がお耽美だし本人たちが美しすぎて「びくすってめっちゃすました男たちだな…」と思ってた。 特に私はレオが好きだから、「冷淡そうだし笑わないし喋らないし話しかけづらい…「えぎょして」なんて言ったら舌打ちされそう…」というイメージを抱いていた。「ファンもキャーキャー言わないんだろうな!ペンミでは国王への謁見みたいにみんな静かにひざまづいてレオの美しさを讃えてるんだろ!?」っていうまあ今思えば偏見を持ってたんですわな!
レオのペンミに対して私が抱いていたイメージ画像(出典)
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でも、気になるアイドルの通過儀礼こと「週刊アイドル視聴」を経てみたら、あまりに あまりに あ ま り に レオがキュートで…つい発作的に画像検索をしてしまって…そこから先は…刑事さんの推理通りです…(突然の刑事ドラマ) 私は、グループ内で話さない子や、まだうまく語学を習得してない子がいると「我慢してないかな」って心配になるんだけど、レオは無口に見えて遠慮なくラビのこと蹴り飛ばしてるし、エンのことも容赦なくあしらってるし、そのへんの安心感があるのもレオを見ていて幸せな理由である。むしろ彼はかなりマイペースで我が道を行くタイプで見ていて清々しい。「ある素敵な日」でオンボロな車と家に案内された時の引きつった顔ときたら!
そんなわけで、現在びくすの魅力に気づいて、CDをちょっとずつ集めているところです…が、あれはドラッグなので、わたしは1日ひとつしか摂取しないことにしている。脳が溶けるからな。危険だ。用法容量を守ろう。 とりあえずBeautiful liarにめろめろして(Ghost、90年代夕方アニメのOPみたいで最高に心えぐられたわ)、今日はchained upを開封しました。ポスカはラビでカードはケンだったよ!びくすはレオが好きだけどみんな綺麗だから誰が出てもうれしい!そしていまフォトブックをパラパラしてたらあまりにコンセプトに対して忠実なつく��で感動した。ので今回はその話をしたかった。長い前置きでしたね。 思えば、今までMVとCDについてばっかり書いてきてフォトブックと装丁について触れてなかったな〜ということに今更ながらハッと気付かされたのは、びくすのコンセプトが細部に至るまで徹底されていたからである。
そもそも、日本と韓国のCDの形態はかなり異なる。標準的な日本のCDは規格のプラケースにディスクが入っていて、数ページの中綴じ歌詞カードが入っているもの。 それに対して、韓国のCDはものによって仕様も大きさも全く異なる。例えばこれはwings(G版)の画像。
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正方形のフォトブック本体にCDが収納されている(ちなみにこれに加えてランダム特典のポライド付き)。
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そしてこれがbeautiful liar(イラスト版)の仕様。箱入りで箱本体にCDが収納されていて、フォトブック&ランダム特典付き。
このように韓国のCDはものによって全く異なる(場合によっては限定版やバージョン違いもあるのでさらに仕様が異なることもある)。
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で、私が今回chained upのフォトブックに感銘を受けたのは、このCDの音源内容のみならず仕様に関してまでコンセプトが徹底されていたため。 これまで、私にとってのフォトブックや製品自体の装丁はあまり意識されるものではなく、「歌詞が書いてあって豪華なカラー写真がいっぱい載ってる。お買い得な世界遺産写真集」くらいの認識だった。 でも、chained upは曲自体のコンセプトと関連した装丁とフォトブックでして…それがなあ…いいんだよな…。
そもそもchained upのコンセプトは「愛の奴隷」である。 こちらをご覧いただくとわかりやすい。
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衣装も首輪付き。歌詞も「背を撫でる時」「手を上げてfreeze」「主人であり独裁者」「掻いてくれる」「鋭い爪の先をしまう」と犬を意識したものだな、というのがわかる(最高)。 ちなみに私は「獣のように無条件に飼いならされた」の歌詞のところでよつんばいになる振り付けが好きです。
まずマグネット式で開閉するフタ。表紙は、今回のロゴであり首輪のデザインにも使われているエンブレムをニス&箔押し加工してある。豪華ですね。 このフタを開けると箱の内側にCDが収納されてます。
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この、箱を開けると中に推しがいる、っていう仕掛けにまずぐらっときた。今回のコンセプトは「愛の奴隷」、囚われた男の物語で、実際に彼らがこの箱の中に閉じ込められてる仕組みになっているんだよ…それを開けて少しずつ中を確かめていく喜び!どんなCDでも開けるときには少なからずどきどきする、ランダム特典はなんだろう?ディスクのデザインは?カラーリングは?そういうドキドキが韓国のCDにはあって、特に今回はコンセプトとつながっていて超嬉しかった。しかも、表紙にもあるエンブレムはおそらく鍵をイメージしたものだろうから、「愛だけがこの鍵を解く」っていうモチーフで首輪にも使われてるのよね?それを踏まえて、ただフタと本体が分離してる重箱式の箱じゃなくて、鍵を開けて開くかのようなマグネット式のフタになってるのもね…いいんですよ…鍵を開ける仕草を連想させてね…。
で!フォトブック! これはほんとーーに写真の撮り方がコンセプチュアルで!素晴らしかった! フォトブックの中の写真の一部がこちら。
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ライティングにしても角度にしても今回のモチーフ「獣」「犬」を意識した写真。 特に前半のものがわかりやすい。カメラを上にして相手を見下ろすように撮っていること。どの視点から相手を取るか、というのは非常に重要だと言われてるけど今回は明らかに意識して見下ろすように撮っていて「お、おお!犬感!」とわくわくした。あとホンビンの上目遣いとかもね!あっこれは私の性癖か! それから、犬に限らず動物を撮るときにフラッシュをたくと目が赤く反射したり独特の雰囲気やコントラストが出るよね。こういうの。
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そのテイストを意識した写真の撮り方になっていて、そこがかなりグッときた。 この撮り方が連想させるのは、個人的に親密な家族やペットに対する関係性で、そんな撮り方されてるびくすが今回のコンセプトにがっちりはまってて単純にとても感心した。この撮り方は本当にうまい。 それに、ロケーションと座り方も「野外でしゃがませる」っていうのがまあ犬っぽいですね。最高。 フォトブック後半は、ドーベルマン的な警察犬や番犬の撮り方をされていて、これもまた対照的で好き。前半が「飼われている犬」としての親密性を表すなら、後半は野良としての凶暴性や働く獣としての冷徹さを秘めているようで、同じ犬モチーフでも全くテイストが違って、こういうのがフォトブックの楽しみだよなー!と天を仰ぎたくなる出来栄え。前半と後半のレオまったく印象違わない!?
フォトブックと商品仕様は、「世界遺産写真集」以外にも、より音源の解釈を深めるのにものすごく役立つんだなと気付かされた。ありがとうびくす。
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