反射的に体が反応する。自分の意思なのか優しさの欠片なのかはわからないけど、一歩一歩と確実に、体が足が動いている。高さと秒数を交互に確認して、余裕を持って九階かなんて考えてみても、安堵と恐怖が反比例していつも邪魔をする。恐怖が起爆剤にならないことに怒りと憎悪を感じながら、心の奥底に眠っている本心に指を差して嘲笑われているようだった。どれだけ寝ても心身の疲れは一向にとれないし、気休め程度に買ってみた漢方もむしろ体を悪くしているのではないかと疑ってしまう始末、もう声が出なくなってしまえばと思うのに言葉を聞いてほしい矛盾がより一層私を生きづらくさせてしまっていた。

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ｰｰｰ

好きな人をひとりに絞るのは私にとっては気の滅入ること、なんだなと

1年ほど前の私はこう言っておりますが

今は｢みんなのことそんなに嫌いでもない｣程度に人間に興味がなくなってしまった

また同じことの繰り返し。自分の気持ちを押し殺して相手に謝り続ければ幸せになれるとでも思ってるの？どんなに理不尽なことだって自分が謝れば相手が罪悪感で間違いを認めるとまだ信じてるの？本当は気づいてるんじゃないの？ただそれをわたしが納得してしまったら今までギリギリで守ってきたものが全部壊れてしまうから私自身を認めてあげれないんじゃないの？これ以上謝る必要なんてあるの？これ以上気持ちを押し殺して泣く必要なんてあるの？相手の感情にがんじがらめにされてなにもかも失ってしまっていいの？こんなはずじゃなかったんじゃないの？もうわたしのこと守ってあげられないよ、失ったものだってもうなにも返ってこないんだよ、それでもまだわたしは幸せだって不幸じゃないんだって言い続けるなら、わたしは傍観者としてわたしの幸せを心から願ってるよ。

自己犠牲はヒーローに任せておきなさい

嘘つきはわたしじゃない、ほんとの嘘つきは口だけで愛してくれないあなたたちだよ

生まれてからずっと居場所なんてなかった。正しいと思ってしたことは正義と悪意で踏み潰されたし、誰かを思ってしたことは嘘つき呼ばわりされて、私を認めてくれる人なんか誰もいなくて、愛されるためにしたことだって誰も愛してくれなかった。稼いで満たして使って満たされてたはずが残ったのは虚無感と劣等感だけで、消えない傷と無くならない過去だけ一人で背負っていかないといけないの、わたしって一体なんなんだろう。幸せになるはずがどんどん不幸に向かって行ってるし、みんな口だけで誰も犠牲にはなってくれないし、誰のなんのために生きてるのかもうわからないよ。わたし、どこから間違えちゃったのかな

どうして喧嘩ばっかりなんだろう、ほんとにね、好きだよ

金木犀と同じ色

目を瞑ったって記憶と匂いで思い出しちゃって、単純と絶望で創造されたこんなもの、壊してしまわないとおかしくなるのは当たり前でしょう？

生きていたってなにもないこの世界でみんななにに希望を抱いて生きてるの？わたしの欠伸でほらまたひとり消えたよ

どうせすぐいなくなる秋が、今年もゆるりとやってきた。外は金木犀の香りと、燃やされた畑の焦げた臭いで充満していて、忘れていた秋の記憶を一瞬で思い出させてくれた。秋は好きだけどすべてが儚く��寂しい。落ちると枯れて、燃えたら灰になって、ただでさえ短い思い出に浸らせてもらうことも許されない、だから秋生まれのあの子はあんなにも気高くて美しいのかな。なんて夏生まれの私にはわからないけどそうだといいな

知らない土地、知らない空気、知らない人と知らない人のモーニングルーティーン、知らないベランダから見る知らない景色、まだ寝てないのに明るくなった知らない朝、見て覚えたって仕方ないのに全身にまとわりついてはらえなくなる、どうしたいかなんて私がいちばん分かってない、似合わないことなんかするものじゃないね