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#虫入り琥珀とか感動モン
endrewrite · 2 years
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福井県にある世界3大恐竜博物館に数えられる、福井県立恐竜博物館に行ってきました。やっぱ、恐竜って最高にかっこよくて、化石ってめちゃくちゃ面白い。 子供の頃の夢が古生物学者でした。 子供と一緒に夢の場所に行くことができて、パパ大感激!!という片思い的な感情ですが。今もジュラシックパークの曲聴きながら、鳥肌😂 ロマンに弱い男。 映画見に行かなくちゃ!! #ジュラシックワールド #ジュラシックパーク #恐竜#恐竜好き #化石 #虫入り琥珀とか感動モン #恐竜好きおじさん #福井県立恐竜博物館 #福井県に移住したい #福井最高峰 #海、山、川、恐竜 #夏の思い出 #初めての家族4人旅行 #思いを馳せて https://www.instagram.com/p/Ch5x8hBPI87/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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image-weaver · 5 years
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ストラーラとディオレの対立に緘黙をつらぬいていたバルナバーシュは、心奥においてそのすべてが気に食わないでいた……。決戦の地へいたる苦楽の旅路の裏で、いくばくかでもあの少女と、少女の魂に巣食うありとある人々の無念が糸を引いていたこと。そして、ディオレ――いや、幸星の民が、自分たちとフェリクスらによる侵されたくはない戦いを、ある意味では目的完遂のために利用していたこと……。ルドとともに果たしてきた何もかもが、まるで瑞穂を刈るように、神々の遊戯の収穫としてみるみる奪われていくようだった。いましも展開された道理と正義は、理性が制する頭では分かっている。だが、やるせない心はやがて静かな怒りに変わって沸きたち、銀剣は瞋恚をうつして深い闇色に沈みながら、その刀身に複雑な層をなす魔術回路を青く脈動させた。彼はいま、わずかにうつむきながらも、ぎりと歯噛みし、フェリクスと同じ苛烈な視線をこの状況に向けていた。復讐、もだしがたい復讐心――元来、あまりに自責的であったがゆえに、ナナヤに裏切られても、また故国で無二の友、ウィローを殺され、乱世に翻弄され、愛する女性が絶望におちいってさえも、ついぞ興されはしなかった激情――そしてイクトルフの門で戦ったハインの言葉が、耳もとで囁くかによみがえる。「運命に刃向かうなら、その糸を繰る奴を倒すしかない」と。
幸星の民の約束について、ディオレがいま語っただけではない、さらなる秘匿がまだあるように思えた。だが問いただすいとまはない。破れた空のかなた、完全真空の冷たく暗い世界から流れ込む虚無の力は、さきほどの黄金と赤黒い大気のうねり――夢の化身と魔王が溶岩のごとく相争う、混沌とした力とは対極をなすかに見える。あの引き裂かれた空は、超常の扉〈イムド・エガト〉だという。イススィールのことばで、中間の門……つまりあれは天空と地上の境界、神々とヒトをつなぐ関門なのだ。夢の化身も、魔王も、そしてこの虚無も、はるかなる果てより来たりし意思に違いない。そしていま、分かるのはただひとつ、最後に望まれた闘争とは、超常の意思と我々の可能性をかけた大いなる戦いだということだ。
三人のフェレスの戦士は、それぞれの自我を武器に込めて、中天に浮いて立つストラーラと対峙する。神々しい後光のなかで少女の姿は肥大とともに変容し、綺羅をまとう正気を奪うほどに美しい乙女となり、乳酪色の両翼が生え、いっさいの面影をうしなった巨大な神像――女神の似姿へと進展を遂げた。大いなるものの霊気をほとばしらせながら、右手には神罰をくだす白き剣を、左手には永遠をことほぐ均衡の天秤をかかげ、神にまつろわぬ者らを絶対の帰順に縛するべくひらめかす。イムド・エガトより虚無はさらに広がりつづけ、アストラの天地もまた漆黒の深宇宙と同一化し、ストラーラが取り込みつづけたフェレスの欠片たちが神像の胸元より爆ぜて解き放たれると、那由多の星々となって散り飛び、彼らの頭上と足下に夢幻的な銀河を生み出した。
「バルナバーシュさん、これは……!」 「このビジョンはまぼろしではない。だが臆するな、ルド! 私たちに真の宿命があるとすれば、夢と現実の織りなす強大な混沌の波、さらには宇宙に根ざすこの無辺の虚無にも打ち勝ち――運命と可能性を、今を生きるヒトの手に取りもどすことだ。私たちは天上にまつろう奴隷ではない。虜囚でもない……たとえヒトもまた、虚無より生まれ、混沌の一部として生き、みずからもやがて虚無となって還る存在なのだとしても。夢を支えたミューヴィ・エレクトラ、魔王の使徒グッドマン・レイ、そして女神ユテァリーテ……彼らの伝説は、私たち自身でもあった。そしてストラーラもまた――彼女はいま、ヒトの心を切り捨てている。ゆえに、戦うんだ。私たちこそが彼女から失われた心の化身となって。ともにはるかなる果てへ至るために!」
フェリクスとの決闘で多くを知り抜いたバルナバーシュは思う。もしあの時、フェリクスではなく自分が敗北していたなら、己れの無念に飽和したフェレスは咆哮し、アストラをあの赤黒い空ではなく夢に酔う黄金の色彩で満たして、欲望が爛熟して混じりあった極光が滅びをもたらしていたのだろうと。ルドに命を守られていなければ、心を喪失していたのは自分であったかもしれない。
胸元に熱い昂ぶりを感じて、フェレス――懐中時計を取り出すと、青白い光に激しく脈打っており、何かに導かれるままにバルナバーシュはそれを虚無の宇宙へとかかげた。ディオレもまた、光を放つ世界樹のメダルを突き出し、二すじの光線がフェレスの銀河へ飛翔して隕石のごとくぶつかった。天上のフェレスもまた、ひとりひとりの燃ゆる心であり、星々は七つのパワースポットを巡る彼らの思い出を受けて奮い立つと、永遠無限の光を降りそそぐ流星群と変えて地上へと返した。すべての過去から未来へと連なる尋常ではない力が、バルナバーシュとディオレに――さらにはルドの胸奥にも送り込まれ、イススィールの力に躍動する!
ディオレが七色の石から鏃を研いだかがやく矢をつがえ、虚構の偶像を狙い定めて言った。
「かれらは世界に生まれつくのではない。世界を作り出さねばならないのだ。地上に新たな歴史がはじまるとき、アストラにいたるすべての戦いは序曲としてみな忘れさられるだろう……かつて閉じられて灰と帰した、まことのイススィールのように。しかしかならず、あとに続いてゆくものがある。その希望を守ってみせる――���れが私の願いだ!」
矢を放つよりまえに、神像が揺らぐ天秤を持ち上げ、新たなるダーマを告げる荘厳な鐘の音を星々に轟かせた。西へ大きく傾いた天秤より、神の法を犯す者たちへの昏き怒りが邪悪な影の大群をなし、重くせりあがる津波のごとく三人へ押し寄せてくる。ディオレはこの時を待って、限界まで引き絞った弓弦を解き放った。瞬間、すさまじい光を放ちながら矢は飛び、群れの中心に呑み込まれるや、ありとあらゆるまばゆい色を放って影たちを一人残らず消し飛ばした。
だがその衝撃に風が猛り、突如として降りそそいだ雨が咽ぶ。とどめがたい情を映した闇沙漠のそれとは異質の、凶々しくもうつろに暴る豪雨にうたれるなか、見る間に暗雲が宇宙に立ちこめ、フェレスの星々を隠して、足元には荒廃した大地が、遠空には苦悶にのたうつ巨獣となって荒れ狂う紫黒色の嵐が広がった。だがルドは負けじと濡れる顔を上げ、神像の閑かな異相を見据えてさけぶ。
「僕は、ストラーラ、君が願った永遠とそれを願ったわけを、なかったことになんかしたくない……でも、そのためにこそ今は戦わなきゃいけない。思い出してほしいんだ。ずっと拾い集めてきたたくさんのフェレスの欠片に、いつか埋もれて、縛られて、忘れかけてしまった君自身の心、そして終わりの解放を。希望を示すという君がこれまでしてきた救いを、今度は僕たちが君に与えてみせる!」
神の像の右腕がもたげられる。ひとふりのとほうもない、白い炎をまとったネメシスの剣が雲と何万もの次元を切り裂き、力を吸い取りながら打ち下ろされ、生命が死に絶えていく音とともに三人へ刃が落ちかかってくる。その所業への悲憤にかられたルドが、残された左腕に銀空剣を握りしめ、走りつつ、銀のかけらをふりこぼしながら、果敢にも打ち返すべくその刀身を振るった。少年の絶叫とともに割れた胸甲から青白い光が放たれる! 神とヒト――差は歴然と思われたルドの一撃は、限界を超えたポテンシャルをありたけのせて何十倍とある質量の女神の剣を大きく撥ねとばし、さらには宇宙から奪われたエネルギーの多くを刃を通じて取りもどして、銀空剣をふりまわすと、神に切り裂かれて凍てついた次元のあるべきところへまき散らしながら返すことができた。多元世界のよみがえる気配に、銀空剣に宿る精霊と魂たちが歓喜の楽音をひびかせる。
切り裂かれた雲より脈打つ光が神像を照らしながら、その背後で今もってふくれあがる暗雲が、内部より雷電に明滅し、幾千の稲光を奔らせた。女神の号令で無数の次元から呼び集められた雷精ユンデルスのしもべらが、神の意思の伝い手となって遥か上空を駆けめぐっているのだ。そのすべてが女神の頭上で縒りあわさり、一本の長大な雷槍へと変じるのが見え、バルナバーシュは危惧を押し殺しながら銀剣アルドゥールの切っ先を差し上げる。心を内に向け、奥深くに眠る闇――みずからの来歴を越えてヒトの血に連綿と継がれゆく暗部と淀みに、己れの個性をも沈めてひとつと交わりあった。そして喉もとに得体の知れぬ虫のさざめきがこみあげ、かたちをなし、古くいまわしい呪文となってつぶやかれたとき、銀剣から黒い霧が不定形の生物のように身を広げて噴出し、巨大な魔法の楯となってはだかった。だが、多勢からなる稲妻をひとりでは防ぎきれぬとかれは悟った――黄金に爆ぜる槍が飛来する!
「おぉッ……!」
剛槍が眼前に迫ったその時、決死にうなる男の声がした。バルナバーシュではない――見澄ますと、長斧から紫電をほとばしらせながら槍をふせぐフェリクスの姿があった。ルベライトの三つ目を見開き、歯を食いしばり、旅路で幾度となく振るわれた雷の技で黒い霧の楯とともに雷槍の勢いを殺し、ついにこれを槍先からまっぷたつに断ち切った。フェリクスもまた、フェレスから強大な力を受けて駆けつけ、神にあらがう気概に溢れているようだった。
「フェリクス!」 「貴殿は力量をわきまえろ。何度も言わせるな! ……このふざけた偶像こそが我々の運命をいたぶる元凶だというなら、引導を渡さねばならんな。それも、ヒトの手によってだ。だからいまは力を貸してやる。ともに闘おう」 「ついそこで愛した女の前でめそめそと泣いていた男がなにを偉そうに。だが、いいだろう。破壊者たるを目指した者の因子もまた、私たちの世には必要だ」
二人の魔術師は双肩となり、ふたたび女神の頭上に集った雷精たちの剛槍を見やった。槍は一本ではなく八本が並び――ひとしなみにそそいで四人を塵に変えるかに思われた。二人はルドとディオレを守るように立ちはだかり、フェリクスがやにわに振り向いて何かを差し出した。
「ルド、これを君の胸の中へ入れろ!――私たちの力になることが彼女の最後の願いだ」
それはカゲロウを閉じこめた琥珀――イブのフェレスだった。ルドは剣を地に置いて受け取ると、刹那の迷いのあと、意を決して割れた胸甲の奥に押し込んだ。自らの心臓部近くに触れると、鼓動の高まりとともに全身に熱が走り、血たる燃料が沸騰するかのようだった。その時、八条の貫く稲妻が彼らに襲いかかる!
バルナバーシュとフェリクスは、ともに青い魔術回路を波打たせながら銀剣と魔斧をかかげ、持てるすべての魔力を賭して半球状の堅牢な障壁を生みだした。雷槍の八本のうち半数が半透明の青白い切子面の壁に激突し、凄烈な威力と圧倒をもってひびいらせるなか、二人の魔術師は身を焦がし、激痛に顔を歪め、体の節々から血を流しながらも、強靭な意志でもって触媒を突き出しつつ立ち尽くした。稲妻はがむしゃらに地を揺るがし、うねりあがってくつがえる岩々のあいだを浄化の炎が焼き払う。黒煙のなかで、障壁は持ちこたえていた。だが神像から発せられる絶対の波動が、彼らの身魂を刻一刻とむしばみ、魔術師たちはいよいよ瀕死にまで追い詰められつつあった。あえぎながら、バルナバーシュが肩越しに振りかえる。
「ルド、君がやるんだ。君が私たち――ハイン、フェリクス、ナナヤ、ディオレ、イブ、この私――そしてストラーラの願いをも叶えるはずだ。行け! 私たちを超えて……!」
この言葉にルドは戸惑った。七人の願い――その来歴と重み、かけがえのない思い出の全容――が心にのしかかり、左手に握りこんだ銀空剣は目覚めながら静かにうなりをあげる。だがルドは、ついに道を決してうなずき、そのかたわらでディオレが片膝をついて手を組み合わせると、澄みわたる湖水のような声音で祈りの句を織りはじめた。
「闇沙漠に眠れる死者たちを常しえに慰めつづける、天使のはらから、聖なるアクレッツたちよ……今こそ彼らを光へ導く弔いのとき。いざ集え、かの者の背に。飛ぶ鳥の翼となりて運命の使者たらしめたまえ!」
ディオレの世界樹のメダルがひときわ大きくかがやき、白い光の粒子が放たれる。その力はディオレが葬送者たらんと思いを馳せる、闇沙漠に散らばる砂のなみだを源にし、ルドの背に送られると、生物とも機械ともつかぬ――また双方の交わりとも見える未知の銀翼をなした。つかのまの飛行能力、はるかなる果てに属する奇跡だったが、宿命を果たすためにはわずかなれど充分な可能性だった。胸奥にともにあるイブのフェレスが赤熱し、ルドはとぶように地を蹴った。魔術師たちの障壁を踊りこえ、神罰に燃えさかる宇宙を翔け、隻腕に持つ銀空剣クァルルスを、神像の胸へと差し向ける――暴風をまとう刀身がたけび、雷鳴と嵐は晴れ、雲間から目もくらむ薄明の光芒が差し入った。まばゆく照りかえす切っ先が、女神の心臓へ突き入れられる!
(そして、天は許す。神々のうつせみたるあなたたちの戦い、そして愛を)
ルドの眼前で、神像が微笑んだように見えた。だが、それもまぼろしにすぎなかったかもしれない――無音、そして震撼、爆発的膨張が、神像を中心にかれらとイススィール、さらにイススィールをとりまく多元宇宙を跡形もなく吹き飛ばし、遠大な虚無の光のなかへつつみこんだ。ありとある肉体と精神、存在と時空のことごとくは意味や価値をもたない粒子の群れと散り、運命の糸がとぎれた一瞬のでたらめな宇宙の全方位へと飛翔していった。ときにぶつかり、ときに打ち消し合い、またあたらしい惑星を生みながら……それは完全なる死、真実の死、業と宿命のまっとうの果てにひとつのしるべ無き不死にピリオドを打ち、そのくびきの夜が終わる悲しみと、夜明けへのわずかばかりの希望……名もなき力の奔流がめぐり、行き来し、たがいを引き寄せて、偶然たる必然のパワーバランスがしたたかな草木のようにからみあいながらひとりでに成長していく。
諸世界のるつぼのなかで、かすかなルーツが導きのように呼びかけていた。世紀の網を、全存在が泳ぎ抜けていく。突き刺す吹雪が痛みをもたらし、やがて夜とも朝ともつかぬ始原の海に万有が流れつくと、海はあろうとする者たちの鳴動に暗く荒れ、マナの幹と枝葉がまたたく間に生い繁って、海淵に深く根を張り、天空を樹冠で覆いながら、果てしない一本の木を生み出していった。それはあらゆる事象の象徴、超越をもたらすもの、秘め隠されながら、多元宇宙を支える完璧な超自然の御柱だった。海は宇宙のはじまりから涯へと永遠に回帰していた。つねに時空のどこかにこだまをかえし、希望の歌を響かせる約束の場所として。しかし、この新たな宇宙はいまもって灰のなかにあった……鮮烈な終焉の痕に残された、虚無の灰の沈黙のなかに。
ルド、バルナバーシュ、ディオレ、フェリクスの四人の魂もまた、再誕の海を索然とたゆとい、新たな自己存在が、新たなロジックのなかで組成されていくのを感じながら、思いとはなにか、信念とは、感情とはなにかをみずからに問うた。それらはヒトがいだくに値するのか。なにもかも無価値であり、我々はいまこのときも、神々や、さらにその上方にある絶対的な存在のあやつり人形にすぎず、この努力もむなしく、永遠に運命は、ヒトが手にすることのかなわないものではないのか。この戦いは、ヒトの歴史は、世界は……あらゆる闘争は、均衡の天秤の意思のもとで永劫に繰り返されるのではないか。この旅路の先になにかがあると信じて進むことに、いったいなんの意味があるのだろう。いや、意味などないのだ。継承という名を冠する、呪われし道には。
だが、それでも、とバルナバーシュが思ったとき、自身がふいに実体をもって波の打ち寄せる岸辺に立ち、灰色の虚無の世界のむこうに、三つの仄白い人影がおぼろに浮かんでいるのに気付いた。ひとりは神秘的な女性、ひとりは甲冑姿の屈強な戦士の男性、もうひとりは機械とおぼしき未来的な鎧に身をつつむ男性に見える。自分のとなりにはルドが立っていて、彼もまた懊悩と期待がないまざる複雑なまなざしをもって影に見入っているようだった。
女性が進み出ると、影は――ロマルフ城で邂逅した、ミューヴィ・エレクトラの姿をとる。だがストラーラの生みだした過去の幻影とも思われない、確かな実像を持っており、希望を担うかすかな旭光を放ち、彼女は語りかけてきた。
「私たちはもうガイドしない。絶望の時代は終わるでしょう。再び世界が闇に迷うとき、あなた達のフェレスが、新しい『エターナルデザイアー』として人々の希望となるでしょう��
屈強な戦士が続いて歩み出る。廟塔のビジョンで出会ったレイ一族の末裔――グッドマンだった。豪放に笑い、覇気を張らせてにっと歯を見せる。破壊をあらわす赤黒いオーラは、いっぽうでヒトの血そのものでもあり、いまは親しみと郷愁を二人に想起させるものだった。
「夢は誰かにかなえてもらうモンじゃあねぇ。目の前の一つ一つの障害を乗り越えてそこに達することが、そいつにとって本当に目的を果たしたことになるンだ。挫折したってかまわねぇ。目指した過程は残って、未来へ踏み出す糧になっていくだろう。ンで近づいていくンだよ。そいつが本当に求めるモンにな」
そして最後に、未来的な鎧の男があらわとなる。機械人らしき頬当てに隠されながら、左眼に細長い傷が縦に走り、骨ばっていかつい人間の顔をもつ見知らぬ男だった。不動の星の光を胸元に灯し、佇立して威風堂々と男は声を発した。
「お前たちはわずかなれど『はるかなる果て』を見た。神の次元、奇跡ともいえる力を。それは抗いうる、達しえぬものではない……奇跡のパワー、それはあらゆる想像を実現する。想像できることに実現できぬモノなどないのだ」
そうして三人の姿と輪郭は、より遠い次元へ立ち去っていくように全ての色がゆったりと溶け合うなかへ消えていき、代わるように今度は、白き剣を佩いた一人の青年が現れた。魔法使いの旅装に身を包んで悠然とある姿は、イススィールの冒険のすえにエターナルデザイアーを見いだした伝説の人物――先駆者たるクレスオール、その人だった。
��私は、ヒトをこの次元に導くことが、最たる幸福だと信じていた。だがここはあまりにも完全で、ゆらぎない。他人の都合でつれてこられるような場所ではないんだ……ヒトはこれからも争うだろう。新しいものを生み出していくだろう。ヒトはまだ至らないが、しかしいつか"気付く"。それは犠牲かもしれない。栄光かもしれない。かけがえのない過程の果てに、『はるかなる果て』はある。君たちの戦いは伝説となり、後世に語り継がれていくだろう。それはヒトに勇気や希望を与え、彼らを高め導いていく。私たちは待っているよ。人々が"気付き"、『はるかなる果て』にたどりつく日を」
彼のかたわらには光輪をいただく女性がついていた。女性は誰も知らない者――しかし誰もが知る原始的な故郷を匂わせており、隠秘的で、ユテァリーテにもどこか似ていたが……この者は天上の神のひとりではなく、太古より我々にもたらされてそなわる感覚と記憶そのものであり、ヒトの心のより深部にあの大樹さながらに根ざして、遍在する時空をかえがたい絆の架け橋につなぎ、世界を統べているイマージュの化身なのかもしれない。バルナバーシュはそう幽かながらに思った。論理や人知の枠組みをはるかに凌駕した次元への憧憬、あるいは茫洋として、とりとめのない信仰のように。このような理解しがたい想像自体が、みずからのどこから来たのかさえも、なにひとつ確かではなかった。彼女は微笑んで、若い芽吹きを思わせる唇が、「私もまた、あなたたちを待っている」とだけ言葉をかたどった。そうして消えていく。世界をへめぐり、そのディテールと思い出を目の奥に秘めながら生きた、魔法使いクレスオールとともに。
「君たちが胸に抱き、旅の支えとなった偉大な夢は、イススィールを去る時に叶えられるだろう。フェレスに誓って約束する――」
灰だけがただよう虚無の世界にとてつもない重力がはたらいた。勇気、栄光、正義、希望、聡明、博愛、犠牲――そして混沌の芽ばえが星辰を結んで太古のエネルギーを分かち、虹色に波打つ大気を生んで、宇宙の無辺へと広がっていく。時空を駆ける波を追うように、七と一からなるあらゆる色彩はよみがえり、記憶は覚まされ、ながれこむ膨大な知識と五感によって存在の証が打ち立てられた地上が、まだ終わる時ではないのだと、ルドたちをとらえ、すさまじい勢いで引き寄せていく。急激に遠ざかるイムド・エガトに、ルドとバルナバーシュはあらん限りに手を伸ばすも、扉は小さくなり、見る間に閉じられていく――。同時に二人の意識もまた、次元を大きく越境する力とそこに感じとった無窮の安堵に満たされて、眠るように薄く遠のいていった。
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