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#自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界 幼児期から老年期まで
misasmemorandum · 11 months
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『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界 幼児期から老年期まで』 サラ・ヘンドリックス 堀越英美 訳
自閉スペクトラム症の特徴が男女で結構な違いがあるらしく、そのためこれまでに女性の自閉スペクトラム症だと診断されることが少なかったそうだ。なぜ違いがあるのかなどはまだ分かってないみたいで、この本では自閉スペクトラム症の女性について題名通り子どもの頃から老年までの様々なことについて書いてある。
特に面白かったのは、自閉スペクトラム症の女性の性自認が、ジェンダーニュートラルだったりフルーイッドだったりする場合が多い点。これって、社会の一般的な性役割に彼女たちが、一般の社会に馴染めないように馴染めないからなのかも知れないなと思った。とある成人アスペルガーの施設にいる170人中9パーセントがトランスジェンダーだそうで、これは多いと言えるんだろうな。
とってもいい本だった。お薦め。
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hondanaquotes · 10 months
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 一〇代の頃、私は何度も自分を傷つけた。私が好んで使った武器は安全ピンだった。尖った先端を手や腕の皮膚にすりつけ、血が出るまで何度も繰り返した。男の子の名前やイニシャルを手に刻んだりもした。今でもかすかに傷跡が残っている。ASDの女性のための会議でこの話をしたところ、終了後に女性が近づいてきて、私の傷跡を見せてほしいと言ってきた。私の傷跡を見た彼女は、自分の手を見せた。私の傷跡と同じ場所(親指の付け根)に、消えかけの名前が刻まれていたのだった。二人で笑ってしまった。人生の最も暗い深みからであっても、つながりは生まれる。同じ道をたどってきた者どうし、無条件にわかり合うことができるのだ。  当時は、なぜ自分がそんなことをしたのか、まったくわからなかった。わかっていたのは、圧倒的な身体的感覚がマグマのように体の中に湧き上がってきても、それを放出するはけ口がないということだった。自分の感情に言葉を添えることができない。簡単に言えば、感情をどうすればいいのかわからなかったのだ。言葉で言い表せないのだから、口にすることもできなかった。これが「失感情症」だ。皮膚を切り裂き、感情を身体の痛みに変換することで、とにかく形があって目に見えるものに自分の注意を向けさせ、感情を散らしたのだ。もたらされたのは、安堵感と落ち着きだった。
『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界:幼児期から老年期まで』(堀越英美訳) pp. 293
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hondanaquotes · 10 months
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私自身のセクシュアリティについては、定義する必要を感じたことがない。状況証拠から異性愛者だとは思うが、この世に存在するすべての人に会ったことはないので、質問されてもわからないと答えることにしている。まだ出会っていないだけで、私を夢中にさせる女性/トランスジェンダー/その他の人がどこかにいるかもしれないからだ。私はいつも、大半の定型発達の人たちが自分のセクシュアリティを確信しているらしいことに面食らってしまう。どうすればそんなふうに確信できるのだろう?
『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界:幼児期から老年期まで』(堀越英美訳) pp. 223
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