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#白山奥宮祈祷殿
amiens2014 · 1 year
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白山/石川県白山市【日本百名山】その4-室堂〜別当出合【下山】エコーラインで絶景を楽しむ
白山奥宮祈祷殿 2022年9月30日、この日は日本百名山の白山山頂でご来光を見た。 白山/石川県白山市【日本百名山】その3-標高2,702mのご来光〜お池巡り お池巡りを済ませ宿泊していた室堂で朝食を済ませる。 白山/石川県白山市【日本百名山】その2-白山室堂ビジターセンター【山小屋泊】1泊2食付き絶景付きの大規模ヒュッテ チェックアウトして、白山奥宮祈祷殿の前でコーヒータイム。 売店でお湯だけ買って、持参したインスタントコーヒーを淹れた。 2人で1,000円を100円に値切ったおばあ。 無事の登山のお礼と、下山の挨拶の参拝。 無事下山できますように。 弥陀ヶ原 弥陀ヶ原(みだがはら)まで下りてきた。 昨日は砂防新道を通ってきたが、今日はエコーラインを通って下山することにした。 下り「も」苦手なおばあ。 パノラマ新道と間違えているおじい。 湿原の木道歩きだ。 エコーライン 御嶽山(…
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infurunorotv · 3 years
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日本の絶景スポットとパワースポット Japan travel,relaxing #59 平塚の金運パワースポット 土屋銭洗弁財天「天台宗妙圓寺(...
日本の絶景スポットとパワースポット Japan travel,relaxing music #59  平塚の隠れ金運パワースポット 土屋銭洗弁財天「天台宗妙圓寺(てんだいしゅうみょうえんじ)」平塚市 神奈川県 日本 
Hiratsuka City, Kanagawa, Japan, Myouenji Temple 
【relaxing music/study music/meditation music/nature sounds/sleep music/Japan】 
 神奈川県平塚市にある妙圓寺(みょうえんじ)は正式名称を和光山(わこうざん)醫王院(いおういん)妙圓寺(みょうえんじ)といい、 比叡山(ひえいざん)延暦寺(えんりゃくじ)を総本山とする天台宗のお寺です。
 妙圓寺が開山された年代は残念ながら不詳ですが、1615年に比叡山の僧侶である舜尭阿闍梨(しゅんぎょうあじゃり)により中興されたと伝わっています。 阿弥陀如来座像(あみだにょらいざぞう)を御本尊とする「本堂」には、旧本尊薬師如来(きゅうほんぞんやくしにょらい)をはじめ数多くの仏像を安置されています。 
 境内の丘の上にある「寳珠殿(ほうしゅでん)」と名付けられた「辯天堂(べんてんどう)」があり、八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)が安置されております。 
「思い描いた願いを必ず叶えて下さる」といわれる妙圓寺の八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)は8本の手にそれぞれ威徳を表す宝珠や宝刀を持ち、 頭上に人頭白蛇の「宇賀神」をいただき、面相はふくよかで微笑みをたたえ、常に「大黒天(だいこくてん)」と「毘沙門天(びしゃもんてん)」を従え、 回りを取り囲む十五童子(じゅうごどうじ)は人々の願いを具現し成就する使者として辯財天にお仕えするお姿を表現しています。 
 八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)様に願いを伝えるための言葉が「オン ソラソバテイエイ ソワカ」です。 これは、密教の真言(心の中に仏を感じるための呪文)で、弁財天に向かって唱えるためのものです。 金運アップを望むなら、この真言を唱えて八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)様と繋がることが近道になります。 
 「辯天堂(べんてんどう)」の真下には岩屋霊穴(いわやれいけつ)があり、岩屋本尊である宇賀神(うがじん)を中心に伝教大師像・天台大師像・胎蔵界大日如来・金剛界大日如来・舟形地蔵等が安置されています。 
岩屋霊穴は奥行きが約50m程あり、奥へ行けば行くほどトンネルの高さが低くなりますが、かがめば大人でも通り抜けることができ、まさに辯財天様の「胎内くぐり」が体感できます。 この岩屋内で巳の日、巳の刻(午前10時)前後に護摩が焚かれ、願望成就の祈祷が行われます。 
また、岩屋内には「銭洗い池(ぜにあらいいけ)」があり、「土屋銭洗辯財天」としても親しまれる枯れたことのない不思議な池があります。 この池の水でお金を清めると御利益により何倍にも増えると伝えられていることから足繁く通う人も多いとか・・・ お金持ちになりたいと思うことは人として自然なことです。 その大切なお金は、自分の所に巡ってくるまで様々な人の手に渡りいろいろな思いに触れてきます。 
時にはお金が原因となり争いごとさえ起きてしまいます。 そこで、仏様の知恵の水でそのお金を洗い清め、お守りとして持ち歩くこともよいでしょう。洗い清めたお金を使う際「ありがとう」「ごちそうさま」などの言葉を添え気持ちよく使ってあげれば、銭洗��の御利益がさらに他の人に振り向けられることになり、まさに仏様の教えに叶うこととなります。 お金を清めることで自分の心も清め、世の為人の為に尽くす心を養いなさいというのが銭洗いの本義といえるかもしれません。 
] 是非、「天台宗妙圓寺(てんだいしゅうみょうえんじ)」に行き、あなたの「思い描いた願い」を八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)様に届けてみては如何でしょうか!? あなたの努力と八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)様パワーで、きっと夢が実現します!! 
 ■天台宗 和光山醫王院 妙圓寺(てんだいしゅう わこうざん いおういん みょうえんじ)の基本情報■ 
所在地:〒259-1205 神奈川県平塚市土屋1949 
電話:0463-58-1436 
参拝時間:9:00-17:00(冬季 16:00まで) ※参拝料は無料です 
駐車場:普通車20台 ※無料 
HP:https://benten-myouenji.jp 
 アクセス: 
【車の場合】 
東京方面から 
・東名高速道路「厚木IC」から「小田原厚木道路」を経由、「平塚IC」から「62号線」を進み「県道77号」へ、「神奈川大学入口」を左折 名古屋方面から 東名高速道路「秦野中井IC」から約10分 「神奈川県道71号」を南へ、東名高速高架を潜ってすぐに左折 高速沿いの細い道を直進、右折して「県道77号」を進み、「神奈川大学入口」を左折 
【電車の場合】 
・JR平塚駅北口バス停から約26分 「妙円寺前(旧:早田寺前)」にて下車下さい 
タイムライン
0:00 Start 
0:01 富士山 
0:11 妙圓寺(みょうえんじ)上空から 夏 
 0:22 妙圓寺(みょうえんじ)上空から 秋 
0:31 寳珠殿(ほうしゅでん)辯天堂(べんてんどう)夏 
0:36 寳珠殿(ほうしゅでん)辯天堂(べんてんどう)春桜 
0:50 桜 2���咲き ※ハートに見える2色桜をお楽しみください! 
1:05 メイン桜 
1:16 山門 秋 
1:27 山門 夏 
1:31 参道→本堂入口 
1:49 蓮(花)
1:53 妙圓寺(みょうえんじ)全景 
1:57 北向地蔵尊(きたむきじぞうそん) 
1:59 辯天堂(べんてんどう)と鳥居 
2:10 寳珠殿(ほうしゅでん)辯天堂(べんてんどう)の鈴 
2:15 八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん) 
2:31 稲荷宮(いなりのみや)
2:37 辯天堂(べんてんどう)と岩屋霊穴(いわやれいけつ) 
2:44 石仏1 
2:48 シオン(花) 
2:50 石仏2 
2:54 神橋(しんきょう) 
2:58 錦鯉 
3:00 トンボと石仏 ※青トンボは幸せの象徴とも言われています 
3:03 岩屋霊穴(いわやれいけつ) 
3:07 銭洗い池(ぜにあらいいけ)「土屋銭洗辯財天」としても親しまれる枯れたことのない不思議な池 
3:09 岩屋霊穴(いわやれいけつ)本堂 
3:22 胎蔵界大日如来(たいぞうかいだいにちにょらい) 
3:26 辯天池・舟形地蔵・金剛界大日如来(べんてんいけ・ふながたじぞう・こんごうかいだいにちにょらい) 
3:29 如意輪観音(にょいりんかんのん) 
3:31 胎内くぐり 
3:39 護摩供(ごまく)※巳の日には辯財天「護摩供」を岩屋にて修法します 5:46 岩屋霊穴(いわやれいけつ)本堂 
5:52 宇賀神(うがじん)と不滅の法灯(ふめつのほうとう) 
6:09 本堂の仏様 阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう) 
7:25 地蔵菩薩(じぞうぼさつ) 
7:32 阿弥陀如来(あみだにょらい) 
7:41 薬師如来(やくしにょらい)と十二神将(じゅうにしんしょう) 
7:47 薬師如来(やくしにょらい) 
7:54 阿弥陀如来(あみだにょらい) 
8:06 真ん中上:宇賀神(うがじん)下段左から、毘沙門天(びしゃもんてん)•弁財天(べんざいてん)•大黒天(だいこくてん) 
8:15 不空羂索観音(ふくうけんじゃくかんのん) 
8:18 青不動明王(あおふどうみょうおう) 
8:22 愛染明王(あいぜんみょうおう) 
8:24 不動明王(ふどうみょうおう) 
8:27 元三大師(がんざんだいし) 
8:31 富士山(夕陽) 9:23 Fin 
【GEAR】 
・LUMIX DC-S1H 
・LUMIX DC-S5 
・LUMIX S PRO 16-35mm F4 
・LUMIX S PRO 50mm F1.4 
・DJI Mini2 
 【Music】 ・Epidemicsound - https://www.epidemicsound.com/music/featured/ #妙圓寺 #金運 #relaxing #銭洗弁天 #金運 #平塚市 #japantemple z  #平塚市 #寺 #Japan #パワースポット一人旅 #myouenjitemple #hiratsukacity
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namimushisrn · 6 years
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岸劔(剣)神社 (2018/03/11) Kisi-Tsurugi-Shrine
岐阜県郡上市八幡町柳町   Hachimanchoyanagimachi, Gujo, Gifu, Japan
【きしつるぎじんじゃ】又は【がんけんじんじゃ】とも呼ばれる。
主祭神は素盞嗚尊(すさのおのみこと)、伊弉那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)、菊理姫命(くくりひめのみこと)、猿田彦大神(さだひこのおおかみ)。
由緒等は、『 祭神は素戔嗚尊・伊奘册尊・伊奘諾尊・菊理姫尊などである。気良村(奥明方村)字鳥居宮で、ある年連日の旱魃に神主が再三雨乞いをしたが霊験はなく、ついにこの村の氏神の御神体の宝劔を取り出して2間手村(奥明方村)の境の川岸で劔を洗ったところ、急に雲がわき起こり雨が激しく降りだした。その劔を岩上に置きなお祈祷を続けていると川水が急に増し劔を押し流してしまった。(以後この岩を神流岩という)数日後山田荘八幡城下の吉田川の岸(現在の宮ケ瀬橋の下)の岩間に劔のかかっているのを清水彦右衛門がみつけ自分の家に持ち帰った(現在この岩をかかり岩という)。郡上城主遠藤慶隆はそのことを聞き、慶長19年(1614)城下本町の宮ケ瀬橋の近くに社殿を建立し、この劔を祭り岸劔神社と名付け清水彦右衛門を神職とした。明治19年に現在の社殿の南側の低地に移転し、同40年2月無格社白山神社と合併し、3月27日神饌幣帛供進神社に、同41年12月26日には神社会計規定適用神社に指定され、昭和17年に現在の境内に移った。境内は97坪あり、神明造りの本殿(間口3間・奥行2間)・入母屋造りの幣殿(間口3間・奥行2間)・同拝殿(間口5間・奥行5間)・狛犬・燈篭などがあり、また文政4年に建立した大燈篭(高さ約2間)がある。 』【岐阜県神社庁より】  
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kamizake · 3 years
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2021
滋賀県大津市の天台宗総本山・比叡山延暦寺です。 標高およそ800メートル。冷たく澄んだ空気が辺りを包んでいます。 毎年、大みそかに行われる鬼追い式です。怒り、ねたみ、むさぼり。 人間の煩悩を鬼に見立て邪気を払う行事。 新型コロナウイルス感染防止のため 参拝者は例年より間隔を空けて、見守ります。 4月、緊急事態宣言を受け 比叡山では1か月にわたって拝観を停止しました。 最澄が山を開いた 1200年前も疫病や災害が多い時代でした。 人々の苦しみを取り除こうと彫られた薬師如来。 織田信長による焼き打ちなど 幾多の苦難を乗り越え現代に祈りをつないでいます。 ことしも除夜の鐘が打たれます。 (鐘の音) (鐘の音)
香川県高松市。 街を見守る弘法大師、空海です。 四国八十八ヶ所霊場の一つ八栗寺(やくりじ)。 ことしは新型コロナウイルスの影響で お遍路に来る人が8割減りました。 久々のにぎわいを見せた大みそか。人が密集しないよう スタッフを増員するなど感染対策を講じています。 (お経) お遍路をもてなしてきた地元の人々。 ことしは、そのにぎわいが失われました。 人々が感染の終息への願いを託したものがあります。100巻の写経です。 かつて空海が写経で疫病を治めたという逸話にならいました。 外出自粛が呼びかけられる中多くの人が自宅で書き写しました。 逆境の日々をみんなで乗り越える。 離れていても同じ思いが込められています。 (お経) 街に、にぎわいが戻りますように。 (鐘の音) (鐘の音) 2人≫こんばんは。 高瀬≫2020年は感染の拡大によって日常が大きく変わりました。 石橋≫東京では、きょう新たに1300を超える人の感染が確認されています。 帰省や初詣を控えているという方も多いのではないでしょうか。 高瀬≫そういうときだからこそ全国各地の様子をお届けしながら一緒に新しい年を迎えたいと思います。 石橋≫ここは、東京・調布市の深大寺(じんだいじ)です。 奈良時代に開かれ、厄よけや疫病(えきびょう)退散の御利益があるとして 信仰を集めてきました。 高瀬≫ことしは列に並ぶ人が密集しないようさい銭箱を2倍以上の大きさにしました。 石橋≫さらに一度に300人が集まっていた護摩祈祷(ごまきとう)も一組ずつ祈祷を受け速やかに離れるようにしています。 (お経) 高瀬≫信仰の中心になっているのは実在した僧侶元三大師(がんざんだいし)です。平安時代疫病に苦しむ人々を救うため鬼に姿を変え疫病神(やくびょうがみ)を追い払ったと伝えられています。 石橋≫その元三大師は秘仏としてこの鏡の奥に祭られています。 今回、特別に撮影が許可されました。 高さは、およそ2m。 鎌倉時代に作られた鎌倉時代に作られた日本最大の僧侶の像とされています。
来年、感染拡大の終息を願って205年ぶりに寺の外で開帳が行われる予定です。
高瀬≫誰も想像しえなかった一年の終わりに穏やかな日々への思いをはせます。
石橋≫それでは年越しを迎える各地の様子を見ていきます。
華やかな夜景が広がる横浜です。クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスでの集団感染から大きく揺れた一年になりました。 600ほどの店が軒を連ねる中華街。
ことし初め中国で感染が広がると街から感染者が出ていないにもかかわらず差別や風評被害にさらされました。
対策を徹底してきた中華街では密を避けるために年越しの神事も見物客を8分の1に制限しました。
「苦しいときこそ皆で華やかに年を越したい」。
思いを込めて舞います。
舞がささげられるのは媽祖廟(まそびょう)です。媽祖は災害や疫病などから人々を守るとされる女神。世界各地に建てられ華僑の心のよりどころになってきました。
感染拡大の終息。そして、商売繁盛への願い。苦難を経て年越しを迎えることができたことに感謝する中華街です。
原田≫雪の降りしきる大みそかとなりました鳥取市の白兎(はくと)神社です。因幡の白うさぎのけがを大国主命(おおくにぬしのみこと)がこの地で治したという神話から病気平癒の御利益があるといわれています。初詣を待つ人々の中にはこんな方もいます。こんばんは。
≫こんばんは。
原田≫なんとロボットです。
手を振っていますね。これ、実は離れた場所にいる人が操作をしているんです。
鳥取市の中山美智子さんです。中山さんは、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で入院しています。
目の動きでパソコンを操作することでロボットを自分の分身のように動かします。
この1年、新型コロナの影響で家族との面会が難しくなりましたがこのロボットによってようやく、それがかないました。
実はもう一台ロボットがあります。これは夫・和夫さんが操作しているんです。和夫さんも難病を患っていて外出が難しい状態です。
ロボットを通して、2人は久々に再会することができました。 ロボットのレンタルを行う代理店の協力で念願だった、お二人での外出が実現したんです。
では美智子さんにお話を聞きます。 声を出すのが難しいので合成音声でお答えいただきます。
美智子さん久しぶりの2人での外出ですけれどもどんなお気持ちですか?
ロボット(美智子)≫夫と離れていて体調が気がかりでしたから久しぶりに話ができてうれしいです。来年は夫の体調がよくなりコロナも落ち着いて家で一緒に生活できるよう願っています。
原田≫和夫さん何を祈られますか?
ロボット(和夫)≫一日も早くよくなって皆さんに助けられてまた2人で暮らせますようにとお祈りしたいと思います。
原田≫お二人ありがとうございました。
離れていても同じ景色を見ていたい。2人の思いが詰まった初詣です。
7月記録的な豪雨が襲った熊本県。65人が犠牲となり今も2人が行方不明です。特に大きな被害を受けた人吉(ひとよし)市にある青井阿蘇神社は「青井さん」と呼ばれ親しまれてきました。国宝のかやぶき屋根の楼門(ろうもん)など5つの建造物が被害を受けました。
球磨(くま)川が氾濫し境内には1mを超える高さまで水が押し寄せました。復旧作業を行ったのは地域の人々でした。地域のよりどころがよみがえりたみ、むさぼり。人間の煩悩を鬼に見立て邪気を払う行事。
新型コロナウイルス感染防止のため参拝者は例年より間隔を空けて、見守ります。
4月、緊急事態宣言を受け比叡山では1か月にわたって拝観を停止しました。最澄が山を開いた1200年前も疫病や災害が多い時代でした。人々の苦しみを取り除こうと彫られた薬師如来。織田信長による焼き打ちなど幾多の苦難を乗り越え現代に祈りをつないでいます。
ことしも除夜の鐘が打たれます。
(鐘の音)
(鐘の音)
香川県高松市。街を見守る弘法大師、空海です。四国八十八ヶ所霊場の一つ八栗寺(やくりじ)。ことしは新型コロナウイルスの影響でお遍路に来る人が8割減りました。
久々のにぎわいを見せた大みそか。人が密集しないようスタッフを増員するなど感染対策を講じています。
(お経)
お遍路をもてなしてきた地元の人々。ことしは、そのにぎわいが失われました。人々が感染の終息への願いを託したものがあります。100巻の写経です。
かつて空海が写経で疫病を治めたという逸話にならいました。外出自粛が呼びかけられる中多くの人が自宅で書き写しました。 逆境の日々をみんなで乗り越える。離れていても同じ思いが込められています。
(お経)
街に、にぎわいが戻りますように。
(鐘の音)
2人≫こんばんは。
高瀬≫2020年は感染の拡大によって日常が大きく変わりました。
石橋≫東京では、きょう新たに1300を超える人の感染が確認されています。帰省や初詣を控えているという方も多いのではないでしょうか。
高瀬≫そういうときだからこそ全国各地の様子をお届けしながら
一緒に新しい年を迎えたいと思います。
石橋≫ここは、東京・調布市の深大寺(じんだいじ)です。奈良時代に開かれ、厄よけや疫病(えきびょう)退散の御利益があるとして信仰を集めてきました。
高瀬≫ことしは列に並ぶ人が密集しないようさい銭箱を2倍以上の大きさにしました。
石橋≫さらに一度に300人が集まっていた護摩祈祷(ごまきとう)も一組ずつ祈祷を受け速やかに離れるようにしています。
(お経)
高瀬≫信仰の中心になっているのは実在した僧侶元三大師(がんざんだいし)です。平安時代疫病に苦しむ人々を救うため鬼に姿を変え疫病神(やくびょうがみ)を追い払ったと伝えられています。
石橋≫その元三大師は秘仏としてこの鏡の奥に祭られています。今回、特別に撮影が許可されました。高さは、およそ2m。
ことしも「青井さん」で年を越すことができます。拝殿には全国から大量の支援物資が届きました。新型コロナの影響でボランティア活動が制限される中寄せられた復興へのエールです。
「がんばれ熊本」。
熊本では今も4000人以上が避難所や仮設住宅などで暮らしています。
「青井さん」とともに復興の道を歩みます。
石橋≫再び、東京・深大寺です。
高瀬≫各地の様子を見ていますと離れていても心はつながっていたい一つでありたいという気持ちが伝わってきます。
皆さんにとって、2020年はどんな年だったでしょうか。
石橋≫さあ、新しい年を知らせる除夜の鐘です。
(鐘の音)
(花火の音)
(汽笛)
(爆竹の音)
横浜港の汽笛と魔よけの意味が込められた爆竹。新年を迎えた中華街です。ステージには色鮮やかな獅子が現れました。
(獅子舞の音)
頭を噛(か)んでもらうと厄(やく)を祓(はら)い福が来るといわれる獅子。中華街の祝い事に欠かせない人気者です。
2人≫明けましておめでとうございます。
高瀬≫2021年令和3年の幕開けです。
石橋≫新年を迎えここ深大寺でも人々が初詣に訪れていますが例年より、その数は少ないようです。
高瀬≫ことしは混雑を避けるため旧正月に当たる2月中旬までを参拝期間として分散初詣を呼びかけていくということです。
石橋≫皆さんはそれぞれの場所でどんな思いを抱きながら新年を迎えているのでしょうか。全国各地の様子を見ていきましょう。
ことしは、うし年。4時間ほど前に生まれたばかりの子牛も新年を迎えました。こちらの子牛が着ているのはちゃんちゃんこ。体温調節が難しい子牛を元気に育てるための習慣です。北海道・足寄(あしょろ)町の牧場です。
現在の気温はマイナス17度。北海道でも、とりわけ寒さが厳しい、この町では寒さに強い乳牛が人々の暮らしを支えてきました。今夜も数頭の牛が出産を予定しています。牛たちを見守るのは牧場主の山下和洋さんです。
牛を育てて40年。僅か2頭から始め今では830頭になりました。
山下≫おいで、おいで。
新型コロナウイルスの影響で牛乳や乳製品の消費は大きく落ち込みました。「どんな困難に直面しても牛の歩みのように一歩ずつ進んでいく」。 新年を迎え決意を新たにしています。
再び、比叡山延暦寺です。最澄が亡くなって1200年という節目の年を迎えました。国宝根本中堂(こんぽんちゅうどう)
では今、10年がかりの大規模な改修が行われています。屋根を覆っていた銅の板はすべて剥がされました。横40m、高さ25mの屋根は新たに葺(ふ)き直されます。貴重な木造建築の今しか見られない姿です。
建物の彩色はいったん、落として創建当時の姿に塗り直されます。山が開かれて以来守り伝えられているものがあります。最澄がともしたと伝わる不滅の法灯(ほうとう)です。
「一隅を照らす心」、つまり「一人一人が今いる場所で最善を尽くす心」を持てばよりよい世界につながると説きました。
ともし火とともに最澄の思いは受け継がれてきました。ことし、不滅の法灯から分けられた、ともし火が全国を巡ります。
不安な時代を照らす光が各地に広がります。
静岡県熱海市です。毎年およそ300万人の宿泊客が訪れる観光の町です。古くから旅人を守る神社として知られる來宮(きのみや)神社です。新年を迎え静かに参拝が始まりました。
(祝詞)
本殿では祝詞が読み上げられています。参拝者たちの願いを届ける神事です。氏子の多くが携わる観光業は大きな打撃を受けました。温泉旅館を経営する藤間崇史さんです。従業員とともに熱海の魅力を紹介する動画を配信するなど模索を続けてきました。
町に活気を取り戻すためできることはすべてやる覚悟です。境内の奥にあるのは国の天然記念物のクスノキ。樹齢は推定2000年です。高さは20m以上。長年、風雪に耐え今も成長を続けています。その生命力にあやかろうと人々は周りを一周します。
新たな年もこのクスノキが見守っています。
原口≫群馬県前橋市のアパートです。こちらの部屋にはことしこそはという思いで新しい年を迎えられた方々がいらっしゃいます。
皆さん明けましておめでとうございます。 選手たち≫おめでとうございます。
原口≫東京オリンピック・パラリンピックに出場するアフリカ・南スーダン共和国の陸上選手団の皆さんです。事前合宿のために1年あまり前に来日されたんですが去年、大会は延期。さらに新型コロナウイルスの影響で帰国が困難になったこともあってここで共同生活を送っています。こちらはふだんの練習の様子です。ホストタウンの前橋市では近くの運動場を無償で貸し出すなどして練習に集中できる環境を整えてきました。
多くの選手が日本に来てから自己ベストを更新しているそうです。選手たちは地元の人たちとも交流を重ねてきました。市内の幼稚園や小・中学校へは10回以上、訪問しました。そして、こちらは地域のお祭りに参加したときの写真です。
皆さん、今では前橋を第2のふるさとのように感じているそうです。 この一年間、皆さんは日本語の勉強もされました。書き初めをしていただきました。 「金」「メダル」そして「平和」。 母国、南スーダンでは長く紛争が続いてきました。
スポーツを通して平和をもたらしたい。そんな気持ちを込めたそうです。
男子1500mに出場するアブラハム選手です。ことしこそ晴れの舞台に立って家族に活躍する姿を見せたいそうですね。
アブラハム≫メダルを取って南スーダンと前橋の皆さんを喜ばせたいです。 原口≫ありがとうございます。
遠く離されたふるさとそして前橋のために選手たちは新たな一年のスタートを切ります。
高瀬≫ことし、大きな節目を迎える場所があります。復興への道を歩み続ける東日本大震災の被災地です。
真っ暗な海に沿って再建した町の明かりがともります。東日本大震災の発生から10年を迎える宮城県石巻市洞源院(どうげんいん)です。
(太鼓の音)
被災地を望む本堂では新年の祈祷が始まっています。あの日から5か月の間ここにはおよそ400人が避難し共同生活を送っていました。壁には今も当時の約束事が貼られています。
「元気よく挨拶をしましょう」。
(太鼓の音)
人々は支え合いながら復興への険しい道を歩んできました。亡くなった人々の魂を鎮めるお焚(た)き上げです。全国から送られてきた千羽鶴も節目のことし 火にくべることにしました。避難所、仮設住宅そして、暮らしの再建。
いつもそばにあった千羽鶴を感謝を込めて焚き上げます。被災地の将来を担う子どもたち。人々に見守られ元気に育っています。
東日本大震災からまもなく10年。未来への希望の鐘です。
(鐘の音)
石橋≫ごく普通の日常のありがたさそして人々のつながりの大切さ改めて感じますね。
高瀬≫私たちも皆さんとつながっています。変わってしまった日常。だからこそ
新しい年を、このことばとともにスタートさせようと思います。2021年が皆さんにとって…。
2人≫すばらしい年になりますように。
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tsuntsun1221ts · 6 years
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2018.7 立山 (1/3)
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↑(日本最高難易度の山、岩の殿堂「剱岳」)
今年の登山の目標①3日間以上の長時間行動、②険しい岩稜を踏破すること、のうちの①を達成するために立山に挑むこととした。立山は富士山、白山と並ぶ日本三大霊山のうちの1座で山好きの人なら知らない人はいないだろう。麓のバスターミナル、室堂までは東京からの直通バスが出ており、富山県という距離の割にはラクに行けるし、山では貴重な水が豊富だし、山小屋に温泉はあるし、なんと言っても 標高3000m級の山々が 室堂平を囲むように鎮座するその優雅な山体を360°見渡せる眺めが魅力で、日本有数の山岳リゾート地である。
【コースタイム】竹橋発(2230)→室堂ターミナル(0700) →準備→室堂平(0800) →一の越山荘(0845) →雄山・雄山神社(0930)→休憩→大汝山(1020) →真砂岳(1115) →別山(1210) →剣御前小屋(1250)→休憩→雷鳥沢キャンプ場(1420)→雷鳥沢ヒュッテ(1430)
今回使用したバスは毎日アルペン号、これは去年も八ヶ岳へ向かうときに使用した登山バス。このバスは立山以外の北アルプスや南アルプス、八ヶ岳、その他日本全国の登山口まで向かう。このため関東各地から毎日新聞社へ登山者が集まり、シーズンは毎日大量のバスと登山者が参集する。夜行バスを使って山へ向かうのはこれで2回目であるが、前回の反省を踏まえ、今回は睡眠薬(抗アレルギー成分のやつ)やネックピローなど準備万端。前回の八ヶ岳は全然寝れずにグロッキー状態で登山したからね・・・。
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朝7時ころ、室堂ターミナルへ到着し、バスから降りると体感気温15℃くらい。東京だと夜でも28℃とか蒸し暑いのに、さすが標高2000m超えているだけあって空気が爽やかで心地いいい、というかじっとしているとちょっと肌寒く感じる。 ターミナル内にはトイレ、ゴミ捨て場、休憩場や更衣室などが完備されているので、まずはここで朝��や服装など準備を整える。必要な設備は全て揃っているので非常に快適だった。ちなみにこのターミナルは立山黒部アルペンルートのバスの発着場でもあるため、長野方面行きのトロリーバスや富山方面行きのバス停も設置されている。帰りは高速バスではなく、このトロリーバスを利用して黒部ダムへ降りることに。
ターミナルを出て室堂平へ出ると、目の前にはこれから登る立山の山々が一望できる。真っ先に行うことは「立山玉殿の湧水」をペットボトルに補充すること。
霊峰立山に降り積もった雪が万年雪となり、それが立山の地層(花崗岩、変成岩)で200年~300年もの歳月をかけて自然に濾過され、ミネラルを醸成させて湧出する清冽な名水と言われています。 標高2450mでの湧水は国内に例が無く、日本国内で一番標高の高い場所(室堂平、標高2450m)で採水された水です。
水温は4℃くらいとのことで、すでに気温が低いにもかかわらずペットボトルが結露する。少し飲んだけど、うまい!ここで1Lほど給水し、元からもっていた500mLポカリとともに本日の水分確保。
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室堂平の遊歩道は家族連れでも散策できるように道が石畳で整備されている。これから挑む山を目の前にして進んでいくときは、やはり気分が高揚する。この時期の立山はまだ雪が残っているとのことなので、一応アイゼンを用意してきた(職場の先輩から借りた)。写真見て分かるように、7月中旬で東京はあんなに暑いのに、ここには余裕で雪が残っている。ただしガチガチに凍っているわけではなく、さすがに溶けかけて踏まれたのでシャーベット状になっており、アイゼンを装着する必要は無かった、そのかわりバランス維持のためストックは必要。今年の夏は異常な暑さだったけど、立山も例外ではなく、とっくに森林限界を超えているのでキツイ日差しを遮るものは何もない、けど雪のおかげで足元がなんだかひんやり、しかも風が吹けば雪で冷やされた冷風がとても気持ちいい。ちなみに雪渓を歩くときは太陽の照り返しで目がやられてしまうのでサングラス必須。まだ半分の高さも登っていないのに、室堂平を見渡すと雄大な眺めが広がる。山頂では一体どんな景色になるのだろうか。
登り始めて1時間も経たないうちに一の越山荘に到着。雪渓を越えたあたりからは少し急なガレ道・岩道だったけど、一応、家族連れも来れる程度ではある。ここから雄山山頂までもずっとガレの道が見えるけど、みんな山頂の雄山神社目指して頑張っている。
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一ノ越山荘までくれば、雄山山頂までの半分は進んだことになる。室堂ターミナルからノンストップで90分登れば雄山山頂である。意外とさっさと登れてしまうので、これなら確かに家族連れでも登れるな。山頂には 霊峰立山を神の山として奉斎する雄山神社が建っている。鳥居の先へ行くには参拝料として500円払う。標高3000mの神社にもちゃんと宮司さんがいて、鳥居の先の社殿(雄山山頂)で祈祷を授かることができる。 一応、写真には山頂へ向かう宮司を捉えた。また山頂の小屋にはお守り以外にも飲み物が売っていたり、ちょっとした休憩スペースとなっている。設けられたベンチに腰を下ろしてしばらく休憩。眼の前に広がる北アルプスの山々を眺めている。
北アルプスといえば穂高岳や槍ヶ岳が有名だろう、もう目の前にそれらの山がそびえ立っている姿は圧巻。といっても、立山も同じ北アルプスだからもうちょっと近くに見えるのかと思いきや、意外と離れているのね。そして何よりも驚いたのは、遥か彼方に富士山が見えること!!富山県から富士山見えるって、普通にすごくね?(槍・富士山とも上の写真左下に収まっている)。とにかく快晴で眺めが非常によかった。地元に長く住んでいるおじいちゃんも、「こんないい天気はめったにないから、初めて立山に登ってきた」らしい(地元なのに初めてかい!)。
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山頂から今まで登ってきた方向を見下ろす。見事に室堂平が一望できる。左上の写真中央よりやや左には室堂ターミナル、中央やや右は吹き出す硫黄で雪がなんか汚れている、中央やや右奥の山が奥大日岳と大日岳で翌日登る山。そして遥か彼方には日本三大霊山の白山が!なんていい眺めなんだ。
そして反対側の方向を見下ろすと緑色の湖と人工物が、あれが黒部ダムか。遠すぎるのでよくは見えないけど、ダムのアーチ構造なら確認できる。
そして進行方向は大汝山への縦走路と、奥にはあの剣岳が見えるではないか。
そんな景色を眺めながら10分くらい雄山のベンチで休憩し、大汝山へ向かう。雄山からは30分ちょいくらいかな?もう山頂に到達し縦走路へ入ったので、道中は基本的に平坦である。ただしところどこガレのアップダウンがある。大汝山山頂はゴロゴロした大きな岩を登ったところに標識がある。一緒にいたおっちゃんにビデオ撮ってくれって頼まれた。写真なら何度もあるけど、ビデオは初めてだった笑。せっかくだから自分も写真を撮ってもらうことに。
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さて次に向かう山頂は真砂岳と別山。大汝山からは200mくらい標高を落とすのだが、これがなかなか急な下り坂(写真左上)。まぁ下る分には問題ないんだけど、ここを登っていく人たちは大変かなとおもう。途中何度も振り返って降りてきた道を見てみたけど、下から眺めるとかなり険しい岩の道。真砂岳山頂は特に何もなく、風もけっこう強かったのでさっさと通過。
別山へはまた下り、そして同じ分だけ登る道。ただしわりと平坦な砂利道なので 、大汝山~真砂岳と比べて歩きやすい。今までは剱岳が登山道や別の山と重なって見えていたけど、別山からは何も遮ることなく剣岳を眺めることができ、絶景ポイントである。ここで単眼鏡を使ってしばらく剱岳を観察していた。山頂に人の姿が見えるか、いったいどこが登山道なのか・・・。山頂の人は確認でき、登山道も見えたんだけど、なんかずっとやばい勾配のところを通過するみたいで、やっぱ国内最難関だけありそうだなと見てて思った。
気が済むまで剱岳を観察し、先へ進んで剣御前小屋に到着。ここから見える剱岳が絶景だったな。難攻不落の岩の要塞と言われた剱岳の雄々しき山体と、それに向かって挑んでいくゴミ粒ほども小さい登山者が雪渓の上を列をなして進んでいく光景。なんか感動する。あんな危険な山に、なんで惹きつけられるんだろうね。自分もいつかあそこへ挑戦しようと決意させられる。多分2年後には挑戦していると思います。
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剱御前小屋 で休憩している人の大部分はヘルメットを所持しており、これから剱岳へ向かう人たちの模様。自分は室堂ターミナルから雄山、大汝山などを縦走して剱御前小屋に到着したけど、彼らは室堂ターミナルから一直線でここまで登ってくるらしい。いつかは自分も挑戦するので、彼らの装備を注意深く観察していたんだが、ヘルメットを持っていること以外、案外普通の装備に見える。あえて言うなら、10人に1人くらいはロープを持っている。どうやら難所では命綱を設置できる箇所があるらしく、万が一の安全を図ってもってくる人がいるとのこと。
ちなみに剱岳へ向かう道へは看板が立てかけられており、この日はこの先んいある山小屋は満室なので泊まれませんとのこと。山は天候によっては非常に危険な場所だから、普通は予約しなくても空き部屋に泊まれる程度の余裕はあるもんだけど、剱岳手前の山小屋は通じないみたいね。
さて、剱岳と、それに挑戦する人たちの勇姿を眺め、目でエールを送った後、自分は室堂方面へ下山。あとは雷鳥沢を下っていくだけで、1時間以上は下ったか?自分はペースが早いのでたいてい追い抜かしていくんだけど、この日は誰一人追い抜くことはなく、代わりに登っていく人たちばかりだった。もしかして今自分が下っている道は上り専用なのか?と錯覚するほど。ちなみにすでにお昼を過ぎた時間であるが、この時間に登っていく人がいるということはみんな剱岳に挑戦する人だろうと推測(なぜなら今更縦走なんかしていたら日が暮れてしまう)。この道、やっぱり下りだからまだマシだけど、登るとかなりキツイぞ・・・。
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さて雷鳥沢キャンプ場が目前に迫ってきたとき、眼下には川と、それに削られた雪渓が!こんなにまだ雪が残っているのか。この雪解けの川を渡ってキャンプ場へ到着、そこを突っ切って今日と明日の宿である雷鳥沢ヒュッテへ到着!やっぱ丸一日歩いていると疲れるわー。
雷鳥沢ヒュッテの形、かなり特徴的じゃない?
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最後に立山の夕日。普通の夕日ではない。お気づきだろうか?そう、幻日である。お風呂に入って夕食を食べ、まだ寝るまで時間があるので外でプラプラ。ベンチに座って立山の山々を眺めていた。で、ふと夕日を見てみると・・・あれ?これは!?と気が付き写真をパシャリ。肉眼だと分かりづらかったけど、写真にするとはっきりする。右側だけの幻日が現れていましたね。昼間からの眺めもすごかったけど、夕方までもこのようなものを見せてくれるとは!
明日 立山は自分にいったい何を見せてくれるのだろうか。
2日目に続く
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robatani · 6 years
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鼠狩りの日
「イーリーン! また鼠だ! あいつらめ、また結界を破って入ってきた」
 いきなりの叫び声に重心を崩し、重ねあげた本達が崩れ始めるのを手袋のはまった右手で必死に抑える。私の部屋に運ぶつもり��った本たちが、「陽の落ちる西方」からやってきた豪華な冊子がぐらりと揺れ、それらの内容をこの地で書き写した何巻もの巻物もまた落ちそうになる。勿論落とすわけにはいかない。書物は神聖な物、もっと分かりやすく言えば大事な物、更にざっくばらんにいえば私並みに貴重な物なので落としたりでもしたら何を言われるか分かったものじゃないということで。私は他の人に見られませんようにと願いながら顎も使って今にも腕から飛び出しそうな書物の群れを必死に抑え込む。
「イーリーン! いるのか、おい」
 努力の甲斐あってかぐらつきは収まったが書物を落とさぬまま重心を取る為に苦心した結果変な格好になってしまっていた。細心の注意を払いながら姿勢を徐々に戻していく。声の主にはすまん、と思いながらもお前のせいで今こんなに苦労しているんだという憤りも感じ、もう一段上の理性が「そんなことを感じている場合か、また崩すぞ」と二つの感情を押さえつける。忙しい。
 「黒斑指」「万巻記す」サラムの神殿は基本的に静かで日々の務めとして写本に熱中する神官や見習い達の羽ペンの音だけがかすかに響いているだけなのだが、鼠、という単語の残響に続いて、僅かに後方の写本室のほうから動揺の声が聞こえた気がするのは気のせいか。さぼるな。体勢をやっとこさなおした私は大書記のおわす部屋まで心持足を急いで向かう。鼠避けに飼われている猫たちはそんな私の様子を完全に無視し、何時もの様に丸くなっている。私はやつらに与える餌を減らした方がいいのでは、と思いながら歩いていく。青と黒の石で飾られた書庫の鍵が歩く音に合わせてがちゃりがちゃりと鳴っていた。
 私はイーリーン。「黒斑指」サラムが神殿の神官長である大書記ニクヴァの愛弟子であり、「黒斑指」の愛を一身に受けた身であり、わけあって若くして書庫頭に選ばれた天才である。天才がなぜ書物を運んでいたかといえば、幾ら天才と言えども書物を飛ばしたり足を生やすことは出来ないからである。そういったのは魔術師達の術であり、この「都市」には古くからのいざこざのせいで本物の魔術師は殆どいないからだ。稀に魔術師の噂が入ってくるが、表向きには一応いないことになっているので私たちも習慣にならう。何故ならこの「都市」の主であるお方、「摂理の王」にして「影なき灰衣の主」は万物の力を盗み取り摂理に抗う魔術師の存在を良しとしないからだ。その為魔術師もおおっぴらにはこの「都市」には近づかない。ただどの世にも需要というものはあるため、魔術師の遠戚であるまじない師達はひっそりとしたたかにこの「都市」に住み着いている。かつては彼らが住まうまじない路地全てを「摂理の王」の神官達が焼き払おうとした。だがそこに住まうまじない師やら妖魔遣い、占い師に……とにかく胡散臭い奴ら全員が全力で抵抗したため都市が内戦状態に陥った過去もあり、今では互いに必要以上に関わらないというように決めている。それでも書物に記された昔よりかははるかに仲は良くなり、神殿が持ち上がったごたごたを解決する時にはまじない師の一人二人をしょうがなく雇うし、独自独歩の道を行きたがるまじない師達もまた時にはいやいやながらに神官の力を借りる。それでいて必要以上には交わらない。杯の中に入れた水と油の様に反発しながらも程よく同じ器の中で共存している。それがこの都市の暗黙のルールだった。
 話が大いにずれた。
 「黒斑指」の神殿はこの「都市」に存在する写本師や書記達の相元締めであり、それらの寄合所の役割も果たしていた。この「都市」にいきわたる様々な書物の大半は「黒斑指」のインク染みのある手の下で書かれており、正確な仕上がりと美しい装丁、東西南北種族も年代も問わずどのような言語でも仕上げてみせる幅の広さで有名であった。異国渡の書物のなかには金属の文字を連ねて印刷された物もあり、「都市」の中でも「工手」キキルクルの神殿では同じような技術で書物は作られている……のだが、神の加護を受けて人の速度を超えて正確に書き続ける「黒斑指」の信徒達にはかなわず、この地一体では活版印刷とやらの手法はまだ広がっていない。印刷の神が生まれたら激しい戦が起こりそうになるので一日も早く我が神が抜け目なく印刷の権能を手に入れてくれることを願うまでである。神官の一人である私も様々な書を、それこそ冊子も巻物も……何冊も作り上げてきた。様々な色のインクや書体で装飾し、絵を描き、神に捧げ、人々に伝え残す。いまは理由あって書庫の管理をすることになったが、私も暇を見つけてはゆっくりと自分用の小さな巻物を記している所である。あまりうまくは行かないが。
 私が大書記の部屋に入ると、部屋の主であるニクヴァ師と彼の白猫が丸々太った巨大鼠の死骸を睨みつけているところだった。大書記の部屋は相変わらず沢山の白紙の巻物と様々な種類の紙、そして色とりどりのインクの瓶で溢れかえっており、整理整頓という単語も意味を成さないように見えた。普通の場所であったら乱雑の一言で片づけられる大書記の部屋は、香に混じって香るインクの匂いと、大窓の上に備え付けられている斑入りの艶やかな石で作られた「均整のとれた手」の聖印のお蔭でか不思議な神秘性をたたえていている。白地に黒糸でびっしりと聖句を縫い込んだ(縫い込まれた聖句の量は階級を示している)長衣を来たニクヴァ師は遅かったという風にこちらを見たが、私が山と抱えた書物を見て何かを察したのか「そこに置いてくれ」という簡単な命令を発するだけにとどめた。私は喜んで今までの苦労の種であった書物を黒い石造りの机の上に置いた。
「あらまあ、大きい」
 一息ついてから鼠を見る。いかにも鼠然とした顔立ちで、よく物を食べていたのか油でしっとりとした黒い毛におおわれている。子犬ほどの大きさのある鼠だが、貧民たちも恐れて食べないことで有名だ、というよりこの鼠は凶暴でしょっちゅう群れだって迂闊に下水路で寝ている人を喰う。
 白猫が鼠の死骸に飛びかかろうとするたび、ニクヴァ師はそれを良く動く飾り房で制していた。猫はゆらゆら揺れる物に弱い。
「イーリーン、これで今月に入ってから五回目だ。まだ内結界に引っかかっていたからいいものを……本当に入ってこられたら大ごとだ」
「「螺旋の書庫を預かる者」の神殿からまた力を借りてきますか、師匠。あそこで出るピマー花のお茶は私の好物なんで喜んでいきますよ、ええ」
「お前はただで茶を飲める場所には嬉々としていく性質だなまったく。お前ほどの奴を使い走りにだすわけがあるか。これから一緒に結界直しだ、後「螺旋の書庫を預かる者」の所も鼠に襲われたそうだ」
 私は好物である他人のいれてくれたお茶が立ち去って行ったことと、あまり気乗りする作業ではない結界修復から逃げる口実をうしなったことに対してぼんやりと思いをはせていた。天才でもどうしようもできないことはあるのだ。
「そんなあ」
「外見どうりの娘っ子みたいな反応を返すんだなお前も」
「だって結界作成でしょう! こんな寒い日に神殿の外をぐるりと回って延々と歌いながらペン持って聖句を書き続けるんですよ! 私は天才だけどそんなに徳のある人間じゃないからそんなぁ、とも言いたくなりますよ! 私はぬくぬくと書物と戯れられていればそれで充分なんです! 儀式や何やで人々に見られることに胸を張るほど虚栄心に満ちた人間ではないんです! ささやかな奉仕の喜びで充分なんです!」
「他の人に聞かれていたらひと騒動だぞ、イーリーン」
「いいんです! 元々書写の方が気性にあってるんです!」
 私は勢い任せて喋り、むせる。側にあった冷え切った盃を手に取り、中に入っていた茶を飲み干す。
「ピマー茶ではないが適当な茶葉を見繕ってお茶を淹れよう。お前位だぞ世界広しと言えども大書記の茶を勝手に飲むような礼儀知らずは」
 火鉢の上に薬缶を乗せながらニクヴァ師はふっくらとした顔に苦笑いを浮かべる。わたしは知ったことかと右手の手袋を弄った。
「多分書物に書かれていないだけで割といるんじゃないですか、この「都市」なら。神の数ほど神殿がありますし。下手したらそれ以上かも」
「なるほど、一理あるな」
 ニクヴァ師と私の間に沈黙が流れ、やがてこぽこぽと薬缶の中の水が湯になる音を鳴らし始めた。
 「都市」、正しい名を「あまたの神が住まう都」には、人々が想像しうる限りの神の社がある。
 この「都市」では、というよりこの世界にある「若き神々の万神殿」では神々の間で様々な契約が結ばれている。重要な物からなんでそんな事まで決めたんだと言う物まで様々あるが、その一つの中に神は自分の司るもの以外にはあまり大っぴらに影響力を出すことができないという契約がある。「黒斑指」の権能は書物、特にこれから書かれる書物に対してであるが、その中に鼠からの書物の保護はない。「黒斑指」の妹神である「螺旋の書庫を預かる者」サラーシュにもまた、そのような権能はない。書物の保護という意味では「黒斑指」よりも多少は大きな力を持っていはいるが、本来の役目は世界から書物を集め保存すること。鼠という鼠を跳ね返す力もありそうなものだが、何故かその辺りを取ることは姉妹揃って忘れていたようだ。
 鼠に対する一番強い支配力を持つのは「病と狂騒運ぶ盗人」、「鼠神」スリヴ。この世界の法則ではどのような神々であれ鼠に対する支配を行う力が強いのはその鼠の権能を持つ神のみであり、それをひっくり返すには他の神々が団結して敵対する神に対抗するか(もっともやり過ぎは戦争になり地上の法則に多々影響があるため禁止されているらしい。幻視者の書で読んだ)、誰かが権能を奪って新しい神になるしかない。もちろん後者の方がずっと難しい。
 ならばスリヴを邪神として追い払えばいいではないかという意見もあろうが、この世の中から鼠という鼠を追い払うことが不可能であるように、この世の機構に組み込まれた神一柱を排することは不可能である。実際この「都市」でもスリヴの小神殿は存在する。もっとも鼠達をこの世に広げるという元々の物ではなく、毒気を抜きに抜かれてこの神殿に金を出せば鼠達が襲わないようにしようというというある種の盗賊寄合のような立ち位置で存在しているのだが。元々の教義を、全ての物を盗み取り災厄を世界に広げ乱痴気騒ぎに溺れようというものを掲げている神殿も地下に存在するという話もあるが、若き神々の歴史よりも古いこの都市の下水道は入り組んでいて、鼠達よりも詳しくその実態を知る者はいない。噂では下水道の奥の奥には地下に潜った半人半魔の人々の宮廷があるとか、ワニやら人を喰う粘体やら目玉を連ねたような化物が出るとかいう話もある。噂なのでへえ、というところだが全く恐ろしいことだ。
 数日後、ニクヴァ師と私は「螺旋の書庫を預かる者」サラーシュの神官長、都市の下水を預かる「影ゆく水」アリアントの神官長、猫たちの恋人である「しなやかな尾」ガーツェの神官長、そしてまじない路地から連れてこられた細身の男と共に「黒斑指」神殿で額を寄せ合っていた。
 「螺旋の書庫を預かる者」の神官長はきびきびとした印象を与える中年女性で「黒斑指」神殿の物とよく似た衣に色違いの帯を巻いていた。「影ゆく水」の神官長は精力溢れた真面目そうな若い男で青銅色の肌、首に青銅作りの鰻の飾りを付けており、水中でも動きやすそうなほぼ裸体に近い格好をしていた。一方「しなやかな尾」の神官長は老婆。猫が喜んで飛びついて来そうな色とりどりの房だらけの長衣を身に着けており実際こちらの猫達もじゃれついて来て一時期猫の行進がが始まっていた。細身の男は長毛の黒猫を連れており、猫遣いのシモドールと名乗った。いかにもまじない師らしく多種の護符をつけており、その中には猫を象った物が多数あった。
 「螺旋の書庫を預かる者」の神官長は淡々と事実を述べるように
「こちらの結界に引っかかっていたのは今日までで九匹、例年よりも七匹多い計算になります」
そういってこめかみをトントンとたたいた。
 「影ゆく水」の神官長が口を開く。よく引き締まった筋肉質の肉体が眩しく、また寒そうだった。
「年初めの祭りの影で、地下の「鼠神」の神官達が地上に這い出てきたという話がある。こちらも神官剣士を何人か派遣したが鼠ばかり、本体の足跡は見つからないままだ」
「うちの子供達も「影ゆく水」のと一緒に討伐に行ったのだけれど、大鼠の兵達と戦いになって。尻尾や目玉を沢山持ち帰ったけれど、半数が怪我をして。何匹かは鼠どもの胃に逆に入っ��しまいましたよ」
 「しなやかな尾」の神官長は老婦人然とした顔を僅かに曇らせ、まじない師シモドールの方にねえ、と視線をやった。どうやらこの二人は猫関連で繋がりがあるらしい。シモドールもうむ、とうなずく。ちなみにこの男を推薦してきたのも「しなやかな尾」の神官長であった。
「まじない路地の方でも鼠被害が多発している。今年の冬はねぐらの外に出ないつもりだったが……��ったく。ところでお嬢さん、君がイーリーンか。噂はかねがね。あんたの存在はまじない路地でもちょっとした話題になったぜ」
「それはどうも」
 礼儀を払うつもりは全くないらしく、近所の人に話しかけるかのようにシモドールは気楽に会話をしている。この男も一体何を知っているんだか。
 まじない師というのは大体において礼儀知らずなので驚きはしないが、いったい彼らが唯一頭を下げるという「秘儀の女王」というのはどういった存在なのかと首をかしげそうになる。書物では読んだことはあるが、実態は分からない。人でありながら神に匹敵する力を持つ死なずの女。死なない人間というのは神ではないかと思われるが、彼女は神ではないので自由に世界の法則の間をぬって飛び回る。そんなことをうわの空でぼんやりと思っていてふと意識を地上に戻すと、
「鼠達をすべて倒し切るには力が足りん」
「計算上では完全な負け戦です。何故なら神官達が地下から鼠を次々と呼びよせているため」
「そこで私たちは考えましたよ。鼠を倒し切れないならば鼠飼いの方を倒せばいいとね」
「幸いうちには天才のイーリーンがいるし、補佐にまじない師も付けた」
 四人の神官長たちはそれぞれに目配せしあう様に会話していた。これから相談が始まると思いきや既に結論は出ていたらしい。私は順繰りに神官長たちの顔を見た。
「四柱の名においてそなたに命ずる。隠れている「鼠神」の神官を皆殺しにせよ」
「まってどこに潜んでいるか分からないんですよ? そこからやるんですか!」
 私は呻いた。そういうのは神官剣士の役割ではないのか。とはいえ、どのような祈祷を「鼠神」の神官どもが使ってくるかは分かったものではない。であれば私が行くのが確かにいいのだが。私は右手の手袋を弄った。
「なに、イーリーン、お前が天才である所以を存分に見せてくれると信じている」
 ニクヴァ師が福々しい顔に満面の笑みを浮かべていた。他の三神官もそれぞれの顔にそれぞれらしい笑みを浮かべていた。
「探す分は俺がやろう。お嬢さん。猫達が殺されたとあってはねぐらに籠ってはられないからなぁ」
「でも、どうやって。「影ゆく水」の神殿剣士達も見つけられなかったじゃないですか。言っとくけど私たちだって占いは出来ますからね。文字に書物に猫に水、占い道具にはぴったりのものばかりだ、と分かるでしょう」
 シモドールの方にうさんくさそうな顔を向ける。不満ばっかり言っている自分は目の前の三神官やまじない師にはかなりかっこ悪く見えるだろうな、だけど性分なのでしょうがないと思う。
「神々の占いは神々同士の争いで曇りやすいし――おっと失礼――大体感知されたくない側は対策をしているもんだ」
 シモドールは白猫に秋波を送っている黒毛猫を抱き上げよしよしと撫でる。
「全くこの浮気者は……あいにく俺は占い師ではないが、猫と喋ることは得意でな。猫というのは鼠の居場所を大体知っているものだ」
 そうして人とは思えない喉の鳴らし方をした。
「さあ、行くかお嬢さん。鼠狩りには最高の日とはいえんが、そもそも鼠狩りに最高の日というのは存在するかねえ」
「出るのが億劫じゃなくて寒すぎず暑すぎない日ですよ多分」
 小声でぼやいた声は多分シモドールには聞こえていなかったと思う。
「ところでお嬢さん、あんたが神に触れられたってのは本当かね」
「本当じゃなければ幾ら天才であっても神官長同士の会合にこんな小娘が出ていくわけがないでしょう」
 私は余計なことを詮索する男だな、と言いたげな顔を作りシモドールの顔横にカンテラを持ち上げた。眩しい、とシモドールが声をあげていい気味だと思う。
 所は下水路、寒い風が足下をかすめていく。シモドールの猫たちの話では下水の地上に近い辺りの小部屋に隠し扉があり、その奥に鼠神信徒の隠れアジトがあるということだ。とはいえ話が全部すんなりいったわけではなく、シモドール曰く、全てを知る猫達の王に貢物をし、彼の機嫌を取るまで時間がかかったという。最終的には「しなやかな尾」の猫達と「黒斑指」の猫達全てが鼠達との戦争に力を貸す……という協定が結ばれたことによって教えてもらったのだ。下水という下水を知っているはずの「影ゆく水」の神官達の目が欺かれたというのはなにやってるんだ職務怠慢、という気もしないでもない。まあ、物事灯りの側が一番暗いというのは往々にしてありますが。
 ともあれ我々が寒い冬の朝に完全装備で下水を歩き回っているのはそのような理由からである。私は裾の短い略式の神官服を身に着け、毛織りの外套を羽織り、その下にやはり毛織りのスカーフを何枚も巻いていた。シモドールはなんだかわからぬ様々な毛皮を縫い合わせた外套を身に着けており、足下の長靴も外套と同じ素材でできていた。まさか猫の毛皮ではなかろうなと私は嫌な想像をしながら左手でこっそりと触ったが、手触りは猫とは似ても似つかぬごわごわとしたものだった。
「その右にだけしている片手袋も何か関係あるのかね」
「私はずぼらでもおしゃれでもなくて実用主義者ですから」
 はいともいいえとも答えずただ察せ、という風に答える。
 私は幾重にもかけられた祝福の重みを感じながら寒さから逃れるように必死に足を動かしていた。シモドールはシモドールでまじない師仲間から様々なまじないをかけてもらっていたようだが、その中にどうやら寒さからの保護もあったようで寒さを気にせずすいすいと歩いている。私の方は水中歩行であったり、猫目であったり、二重の保護の聖句であったりをそれぞれの神官長から手ずからかけてもらっていたが、その中には生憎寒さからの保護はなく、「冷気の女神」の神殿も被害にあっていればよかったのにとふと思った。
 シモドールが連れているのは二匹の猫。一匹は彼の相棒である黒毛猫。もう一匹は顔に茶色のぶちがある大猫で、こちらは「しなやかな尾」神殿筆頭のネズミ取りらしい。
「あんたが神の秘密を書で知ったってのは」
「まあ、天才ですから」
 苛立つ声を露わにし、これ以上聞くなという風にシモドールの言葉を遮った。
 それからあと私とシモドールの間に会話はなく、ひたすら淡々と猫が案内する後を追っていった。
 薫香焚き染められた部屋の中、キイキイと響く鼠の声が石壁にこだまする。鼠鳴きは部屋にいる大鼠達の他にも灰色の鼠皮の外套を纏った人影達の口から発せられていた。車座になって座った人影達の腕には皆何かに噛みつかれたような刺青が施されている。これが「病と狂騒運ぶ盗人」、「鼠神」スリヴの神官達。上にいるよく太った同族の神官達とは違い、皆地下での生活でやせ細り目にはぎらぎらとした熱狂の光がある。口から零れる言葉は上代の物で今は喋る者は殆どいない。人影たちの中心には鼠に喰われてぼろぼろになった死骸があった。
『まだ上の神殿を襲うのは尚早であったのでは』
『なに』
『忌々しい地上の猫達が援軍を手に入れた』
『猫風情、我が君が地上を歩けば赤子の手をひねるが如きもの。裏切者の「鼠神」の偽神官を排して我らが「都市」の正当な主となるのだ』
『いや、迂闊な鼠達の一団が「黒斑指」の神殿によりにもよって足を踏み入れた』
『あの聖女のいる』
『「黒斑指」に愛された女のいる』
「……お嬢さん、意味は分かるか? 俺はさっぱりだ。猫の言葉なら分かるんだが」
 私は隙間から漏れ聞こえる会話を最後の二行を意図的に抜かして小声で訳した。思うにあいつらは世界を手に入れるつもりらしいですよと。言語に関しては「黒斑指」の得意とするところ。聞いたことのない言葉、読んだことのない言葉を理解し我がものにする祈祷を使う位は朝飯前である。大当たりだ、行くぞ、とシモドールが短く声を上げ、扉を勢いよく開ける。その音に鼠鳴きをしていた「鼠神」の神官達が数拍遅れてこちらを見た。
「気を付けて、あいつら……誰だか知りたくもないですけど、親玉を呼んでるみたいです」
 鼠鳴きの調子を聞き、シモドールにそう叫ぶ。シモドールは分かったと言いたげに喉を鳴らす。黒長毛の猫と顔ぶちの猫が同時に神官の一人に飛びかかり相手は喉から血を吹いて絶命する。シモドールが唱える声を変えると彼の足から延びる影の中から続々と猫達が現れた。黒、三毛、サビ、縞、曲がった尻尾に短い尻尾、様々な猫が。飛び回る猫達がひっかき噛みつき神官達を邪魔していくが、しかし所詮は小さな獣。不意打ち以外の方法では勝ち目はなく、一撃目以降は払われあしらわれている。
 しかし、隙は出来た。
 私は勢いよく右手袋を脱ぐ。私の白い手は手袋に隠されていた部分だけインクが飛び散ったような黒い斑でおおわれている。それを見たシモドールがはっと息を呑む。気にせず腰からさげた短剣を抜き、聖句を叫びながら指に傷をつけ、抜いた短剣をそのまま側の鼠に投げつけた。私の斑のある右手指から零れる血はインクのように漆黒で、それでいて輝きを放ち。垂れたと思いきやそのまま意志を持つかのように中空にに文字として記される。
 
 神官達の鼠声が一瞬止まり、それから早くなった。
 シモドールが「秘儀の女王」の裳裾にかけて、と叫んだ。何たることだと言いたかったらしい。
 何もない中空に書かれたのは文字ならぬ文字、この世に存在するありとあらゆる鼠の概念であった。神官達の目の前で一人の姿が歪み、くしゃくしゃに丸めた紙のように小さくなっていく。儀式的な鼠鳴きは悲鳴に変わり、それからキイキイという鼠の鳴き声に変わる。目の前に居たのは一匹の鼠。彼らが聖獣とあがめる大鼠ではなく、庶民が賭け事に使うようなくりくりした目のハツカネズミであった。
 私が記したのは万物を定める神々の文字。これぞ禁忌の技にして私が天才と言われる所以。ついでに書物作りから外されて書庫頭に任命されてしまった原因でもある。  ただの神官見習いであった私は、ある日誰とも知れぬ女神官から書写を頼まれた。その文字を読むことこそできなかったがここで出来ないと言ったら笑われると思って必死になって祈祷を続けて書き写し続けた。それが神々の文字であり、私に依頼してきた女神官が「黒斑指」そのものであったと知るのは後のこと。とにかく私は神々の文字に触れて覚えさせられてしまい、普通の神官見習いとしての生活は無残にも終わってしまったという次第。  神に触れられた奴が神官見習いでは格好がつかず、さりとて私が下手に物を書くと何が起こるか分かったものではない、というのが神殿の意向であり、私が書庫頭に転属になった原因である。私がひっそりと自分だけの本を作っていると聞いたらひっくり返るかもしれない。私も自分の日記を神々の文字で書くなんて非常識なことはしない。日々の徒然を書き記しているのであって、読み返すたびにお茶やら猫やら鼠やらが飛び出してくる魔書を作る気は毛頭ないのだ。
「次はどれがいい! ドブネズミ! クマネズミ! スナネズミ! タネズミ! 何でも変えてやる! 鼠が大好きなんでしょう、なら全員鼠にしてやる!」
 残った鼠神の神官達は慌てて鼠鳴きのトーンを変えた。キイキイという音が悲痛な響きとなってこだまする。
「これが、天才イーリーンの、ぬくぬくとした冬の日を奪われた怒りだっ」
私は熱に浮かされたような気持ちで目の前に現れる大鼠達を神官達を小さく無害な鼠へと変えていく。ぬくぬくとした冬の日の恨みで慈悲をかけるつもりはなかった。そうでなくても慈悲をかけるつもりはない。「黒斑指」から押し付けられた件の文字群を使うのをやり過ぎれば人と神の境を決めた神々の契約を破ることになるが、今回は「若き神々の万神殿」から追われた神が……正確には行きすぎた禍神としての「鼠神」の側面が上に這い出てきたのだ。力をふるったところで何も文句を言われる筋合いはない。
 最後の一人を一匹に変えるが鼠の鳴き声は止まらない。そのうち空中がぐにゃりと歪んだのを感じ、私はまたか、と顔を覆いたくなった。ぐにゃりと歪んだ空中からあまたの鼠の声が強く響いている。
「シモドール、走って逃げる!」
「お嬢さん、何が……」
 歪んだ空中の先に何かを見たのか、シモドールは息を一瞬止め、それから今まで聞いたことのない音を喉から発した。猫達は鼠を追いかけるのを止めてシモドールの足下に駆け寄ってくる。シモドールはどうしたものか、と言いたげに僅かに悩み、それから「秘儀の女王」を罵り腰の短剣を抜く。一拍後鼠の鳴き声はさらに強くなり、鼠という鼠がこちらに向かってくる。これから来るものの先触れのように。
「お嬢さん。アレは……いや、何が来るのか分かっているんだな。あんたは逃げないんだな」
「両方ともはい、ですよ。「いや俺もここに残る」的余計なおせっかいしないでくれてそれだけは礼を言いますよ。あれは「鼠神」の影。これから先の戦いは、まじない師にも重すぎる」
 シモドールは何か言おうとしたがもう一度鳴き声の元である歪んだ空中を見る。茫然としたような、絶望がないまぜになったような表情を浮かべ。
「畜生! 退路は確保しておくからな! あんたを絶対回収するからな! まったく、これじゃまるで俺が卑怯者の馬鹿みたいだ」
「無駄な英雄的自己犠牲を発揮しないのは十分馬鹿じゃないと思いますよ」
 シモドールの手の中で短剣が光り輝き光の刃となる。一瞬鼠達がひるんだすきに、彼は部屋の外へと飛び出す。数拍後シモドールと彼の猫達が流れ出てきた鼠達と格闘する音が聞こえて来た。
 それは鼠頭の人影であった。盗賊らしい灰色の革鎧を身に着け、手は半ば獣の物のようにねじ曲がり、何本もの細い尾がぴたんぴたんと地面を打っており、手には鼠尾を何本も束ねた鞭を持っていた。キイキイとした声でそれは私に話しかける。私は神気に打ちのめされそうになる。血の流れる指が鈍く痛む。
『「鼠神」スリヴの道を妨げるのは何者か。人の子風情が俺に敵うとでも思うたか』
 神々の言語が直に耳に流れ込む。私の意識はその瞬間何者かとふと混じりあい、声の代わりに光が、すべての言葉の親が口から自然にこぼれ出る。いつもの感覚であり恍惚の中に一瞬のもう戻れなくなるのではないかという不安が湧きあがる。
『ここにいるは「黒斑指」サラムの憑代、私のいとし子、現世での筆先』
 私は私でない声で喋る。止めてくれと軋む思いは神と交わる恍惚の中で消えていく。私の姿もまたサラムの姿へと変わっていくのが分かる。手にはすべてを記す羽ペンを、もう片手には尽きることない巻物を持ち、穏やかに微笑む貴婦人の姿に。憂いも喜びも広大で人の心が受け入れるには大きすぎる存在に。他人の入れるお茶が好きで万事に不満げなイーリーンの意識は消えていく。消されていく。恍惚の中で仮初の死を迎える。
『邪魔をするか、書記風情が』
『邪魔をしますよ。今ここであなたを止められるのは私しかいませんもの……あなたは契約を破って下に力を与え過ぎました。化身が地上を歩ける時間には限りがある。永遠にあなたが地上のスリヴ神殿を治めることは出来ません、禍神よ』
『しかし地上に降りる力を俺は得た。これからは鼠が地上を支配し、我が子らが満ち溢れるのだ』
『我らは契約によって人々の祈りに応え仕えるのが役目。人々はそのかわりに我らを祈る。地上にて支配するのは神ではなく人の、けものの、定めある命の子らの仕事』
『地上の人の子に力を分け与えた女が何を言う』
『我らが王神の命故に。あなたのように私利私欲のためではありませぬよ……この子を通して見てみる地上が、かつてを思い出させて楽しいことは否定しませぬが、人であったのはかつてのこと。神となった以上は神の法に従わねばなりません』
『ならば従わせてみせろ、すまし顔の女』
『ええ、従わせてみせますとも、鼠さん』
 スリヴの細鞭が空を舞えば鼠頭の兵が次々と世界の向こう側から現れる。サラムの記した文字が光り輝く兵となってスリヴの兵を襲う。スリヴがサラムの手元を狙って鞭を鳴らせば、サラムは身を優雅にひるがえし、逆にその鞭をペンで絡め取り引きちぎる。
『私の武器が書のみと思いましたか?』
 サラムと混ざり合っていた私の意識は、そこで完全に飲まれた。
 どれくらい経っただろうか。戦いはどのようにして終わったのか。私以外動く者が誰もいなくなった部屋の中で、意識を取り戻す。暗く湿っぽくかび臭い部屋の感覚が一気に前進に襲い掛かる。生きているということは私はまだ生きていて、私のままであるということ。帰還の安堵で一杯になりながら、私はごろんと床に転がり天井をぼおっと見ていた。天井には水の染みがあり、儀式用の蝋燭が反射してぬらぬらとした光をところどころに浮かべている。このまままた気絶して天上へ逝ってしまえばこの世の難儀なこととは永遠におさらばできるだろう等という考えもよぎったが、どうもそうはいかないらしい。ひやりとした布が額に当てられ、血の流れる右手が素早く止血される。ぐにゃぐにゃとした生き物の群れが自分に寄り添っているのを感じる。
「まるで魔術師じゃないか、お嬢さん……神官さん、イーリーン」
 シモドールは私が失血して倒れたんじゃないかと言いたげな顔で心配して見ている。呼び方から大分相手の信用を勝ち得たらしい。私の周囲には彼の呼び出した猫がなんだなんだと集まって来ているようで、外套に包まれていない部分を毛がくすぐって非常にこそばゆい。
「なにもかもが嫌になったらまじない路地にある俺の店に来い。高値で仕事をゆずってやる」
「私のこれは天上の摂理をそのまま地上にあらわしたもの。摂理の合間をぬってわけのわからぬものひねり出す魔術師とは逆です。後神から賜った力なのでそんなことをしたら取り上げられて天才が凡才に逆戻りですよ、安穏な神官生活とはおさらばですよ。今日でさえ敵が「鼠神」の地下神殿でなければ神官長達と別の方法を考えてたところなんですから。ああ眩暈がする」
「使いすぎるとどうなるんだ」
「良くて失血、悪くて……「摂理の王」から叱られるか、私が私でなくなるか。やりたくないですよそんなの」
「聖女として讃えられるとかそういうつもりもないのか。そうすれば安全にぬくぬくとした生活とやらが送れるだろうに」
「讃えられても面倒が増えるだけ、満たされるのは虚栄心だけですし。私は基本的に無欲な人間なんです。そもそも神官を選んだのも延々と一日中書物の側に居てご飯も食べられるから、という位ですし。納得しました? 幻滅しました?」
「納得した。確かに奇跡の力を受け取るのは大概無欲な人間だな」
「これでも一杯いじめられたんですよ? 神官だって私を見ればわかるように聖人だらけじゃないんです」
「自覚はあるんだな」
「ええ。流れ出す血が黒になった後、片手が「黒斑指」の右手と同じ斑入りの手になった後、魔術師の疑いまでかけられましたから。お前みたいな見習い神官が神の文字を知るわけがない。神から力を盗んだんだろうって。酷い話ですよ。こっちは安穏な神官生活を奪われて理不尽な目にあったのに。ま、それでも私は「黒斑指」のことは嫌いになりませんでしたよ。呪いはしましたけど。それに「黒斑指」の信徒はというか人間は一時期大嫌いになりましたけど。持ち上げるか叩くかの両極端だし……今でも嫌いかも」
 どうせシモドールは聞いていないんだろうなと勝手に話を続ける。
「大書記のニクヴァ師が匿ってくれるまで、そして書庫から過去の奇跡の全てを洗い出して私のような下働きに神の力が宿ることがあるかという例を百ほど挙げてくれるまで、こっちは人間らしい扱いはされなかったんです」
 同室の皆がある日を境に羨望か憎悪、もしくは関わっては面倒事に巻き込まれる存在のように私を扱いだしたのを思い出して顔が苦くゆがむ。人間の感情なんてそんなものだ。信じられるのは書物だけ。書物は書き変わらない。書き換えても痕は残る。
「皆私を「黒斑指」かその偽物として見ている。私を守る為に「黒斑指」御自らが降りてきて、皆を驚かしてからは後者はいなくなったけど私を「黒斑指」と見るむきはさらに強くなった。「黒斑指」そのひとも私を自分の憑代として使う……イーリーンは一体どこにいるんだか」
 シモドールは私の涙涙の物語を聞いても甘ったるい同情の破片を浮かべず、重々しい表情のまま何度もうなずいて相槌を打っていた。下水の入り口で根掘り葉掘りと聞いてきた失礼なそぶりはそれで許してやろうかとなった。
 因みに「黒斑指」が私に初めて降りて来た日はイーリーンの祭りとして記録に残されてしまった。そのせいで私は毎年寒い夜の中いつ終わるともしれない儀式に延々付き合わされる羽目になる。栄光なんて何の役にも立たない。
「ま、ニクヴァ師は今回みたいに私を都合よく利用はしますが、少なくともイーリーンとして見てくれましたからね。この世の中悪い人だけってわけじゃないことくらいは分ってますよ。天才ですし」
 シモドールはしばらく私をまじまじと見て、
「イーリーン、あんたが自分を天才だというのはそのせいか」
「なんですか藪から棒に」
「いや、せめて自分自身を認めてもらいたいからじゃねえかなって勝手な推測を」
「不躾な人ですね! 当りですよっ! お詫びに何か下さい!」
「わかったわかった」
 シモドールは倒れたままの私をよっこらせと起きあげる。恐らく「鼠神」の憑代であったのだろう巨大な鼠の死骸はシモドールの長毛猫に弄ばれていたが、やがて飽きたのか顔ぶちの猫の方に譲渡された。死骸に飽きた黒毛猫は私の側に駆けてきて、斑入りの手を優しく舐めはじめていた。そんな黒毛猫を傷口が穢れると言いながらシモドールは抱き上げる。
「なあ。うちに生まれたばかりの猫がいるんだが、一匹貰ってくれないか。こいつが猫の王との間に作って来たらしい由緒正しい猫だ……」
 私はその申し出にとびついた。
お題:「本」「書物」(のはずでした)
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