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sakuraironokaze · 1 month
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私にはひっそりと休ませてくれる場所があって、何時に訪れても、温かいベッドを用意してくれて、薄暗い空間を用意してくれる、という夢を見た。そこに駆け引きや恋愛や友情のような煩わしさはなくて、いつも用意されているのだ。
これは夢の世界で終わらせるにはもったいない。
逆にそんなものを簡単に用意できる人間なら、どんなにステキだろう。これは何かの象徴であって、人の必要なものを、さっと用意できる人間になりたい。そう心がけていきたい。
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sakuraironokaze · 1 month
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あなたに出会う為に 迷いはぐれて見失い ここにたどりついた
あなたに出会う為に ベストタイミングで ここにたどりついた
あなたの存在する朝 皆の未来だった今日 くすりと笑顔になる
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sakuraironokaze · 1 month
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水に溺れる夢を見た朝、いつものようにあなたを想った。カーテンを開けると、空は透き通っていて、暗くもなく明るくもなく、今にも欠け落ちてなくなりそうな細い月が頼りなく光っていた。あなたが幸せでありますように、そう祈って深呼吸する。こうやって同じ時代に生きていて、認識しあって、言葉の遣り取りをしていることを想う。どんなに深く知り合ってもすれ違う人もいれば、ふと触れた手のぬくもりだけで愛を感じ、満たされる人もいる。
水道の蛇口をひねると、新鮮な水が出てくる。欲しい時に欲しい分だけ出てくる。使い終わったものは暗く低いところへと流れ落ち、もうそこにはない。そんな愛を提供できる人になりたい。そこに溜まる水は少なくて良い。器も小さくて良い。いっぱいいっぱいにあふれるような愛ではなく、愛する人がひねると出てきて、ひねるとそっとしまるような愛でいい。それは器用さとかそういうのではなくて、反射神経のようなものに近い。能動的でもなく、受動的でもなく、いつもそこにあって、そこにない。そんなことを想う朝だった。
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sakuraironokaze · 2 months
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一途な想いを捨てきれないで、私は深い淵に身を投じる気持ちで、水辺にへたり込んでいる。あの人ではなくてはならない。一緒になれないなら、刺し違えてもいいとさえ思った。あの人を殺めて、自分も死のうとすら考えた。それぐらい恋焦がれていた。しかし、私は実際のところ、あの人を深く愛していた。私の想い一つで、あの人の優しい眼差し、口から発する優しい言葉、紡ぎ出す詩や散文を、失いたくなかった。これから先の人の財産であり、癒しになる。
私は死ぬ前にあの人の作品を朗読していた。どの作品も、美しく繊細で、魂そのものの囁きだった。苦しいことも乗り越えた人だから、繰り出せる作品だった。
ひっそりと沼に身を沈めていく。まだ春になり切らない水温はまだ低く、すぐ死ねると思った。萌黄色のフレアスカートが水面に花のように広がり、中心にいる私は妖精だった。愛している想いもろとも死んでいく、優しい死だった。涙が溢れてきて、萌黄色のスカートも、へどろにまみれて、沈んだ色になっていく。
これで良かったんだよね?そう自問自答しながら沼の中に身を沈めて、呼吸が続かなくなって、ヘドロを思いっきり吸い込んだところで、誰かが私を沼から引き揚げてくれた。
それは愛する人だった。私は夢を見ているのか、もうこれは天国に来ちゃったのか、それとも死んでも報われない想いにさいなまれる地獄だろうか・・・そう考えているうちに、意識を失った。
薄っすらと意識が戻ると、見慣れた天井が飛び込んできた。ここ知っている。私は裸のまま、誰かに抱かれている。それはどこまでも優しく温かだった。知っている肌の香り。全てが知っている感覚に満たされていて、幸せの絶頂にいると思った。彼は私の身体を洗って、ヘドロをぬぐい取ってくれて、ずっと自分の身体で温めてくれていたのだ。
一途な片思いに身を焦がしていると思い込んでいたのは私一人で、あの人はあの人で、私に片思いをしていたのだった。
汚れた萌黄色のスカートは、洗濯されて、干されて風に揺れていた。陽光がキラキラとスカートの生地越しに乱反射して美しく、私は虚ろに抱かれながら、ぼんやりと見つめていた。
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sakuraironokaze · 2 months
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壊されちゃった私は、胸いっぱいになって、温かな気持ちになって、女性としての悦びに打ち震えるの。そういう時なのかもしれない。愛されていると感じるひとときって。お金を使って高級なものを買ってもらえるのでも、旅行に連れて行ってもらうのでもなく、私の心身と会話してもらいながら、痛みや優しさや美しさに触れてもらえる。固い鎧のようになった殻を粉々に壊して、柔肌を剝き出しにしても、平気になれる時間。
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壊していいの?って耳元で囁やいた後、呼吸ができないぐらい強く抱きしめながら、カーテン閉めて真っ暗な部屋に連れ込んで、足の裏から頭の先まで、やわらかくマッサージしながら話をじっくり聴いて、面白おかしい話でおなかが痛くなるぐらい笑わして、最後に温かなドリンクと手作りのお団子を丁重に出して、壊してあげる。
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