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確かに記憶は残っているけれど、思い出せるのは朧げな情景。写真にペインティングを施すことでノーイメージな頭の中の記録を探っています。
以下は作品コンセプトです。
「写真を見つめながら加工を施すことで、朧げな情景がありありと立ち上がってくる。加工された写真を見て自分だけが微かに読み取れる視覚的なシーンが蘇ってくる。日々の何気ない瞬間が、一枚の物質化された記憶として定着し、思い出が美しく色を纏って保存される。」
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FLASHBACK
#から始まる6つのアルファベットはChat GPTに作成してもらったランダムの英字。
下に羅列された記号はデータの非可逆性を有したSHA-256 ハッシュ関数に基づく日付をハッシュ化した数字。
自分にしかわからない写真を(不可逆性)、複雑なペインティングパターンで隠す(ランダム)。
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Luster of Metal
印画紙にアクリル画材を塗りたくる。
これの土台は山小屋で生活していた時に撮影した写真。 山の上では、宿泊者に振る舞う大量の米を必要とするため、パロマのガス式炊飯器を使用している。その炊飯器を分解して洗って外に干しているとき、キラッと光る金属面がとても美しかった。
こうして作品にすることで、ただ写真を保存するよりも思い出を美しく彩ることができる。
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憧れであったトムラウシのテント泊縦走登山。冬の装備は流石に重く、背負った重量は20kg〜30kg。やはり重いと感じながらも、身体が慣れてくると次へ次へと脚が前に出ていく。歩荷をしていた経験を身体が覚えていたようだ。その日の宿泊場所は山の中の湖畔。
その湖へとつながる水流の色合いに、唾を飲んで立ち尽くした。
下界はこれから冬の世界へと移行する過渡期、山の上ではすでに氷が張り、白と青が美しいグラデーションとして存在していた。
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