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mikeneko28 · 2 years
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zezeco/燦然
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2022年1月19日発売。メンバーはdowny、Dhalの青木ロビン。エレクトロニカやテクノなどを主体にORANGE RANGEやRYUKYUDISKOなどに参加されているmanukanのユニット形態となっています。
Mix Engineerは3.SAN、6.然はBOOM BOOM SATELITES、THE SPELLBOUNDの中野雅之が担当しており、それ以外の楽曲はzezecoが担当。Mastaring EngineerはKIMKEN STUDIOの木村健太郎が担当しています。
zezecoの歴史は僕が知る限りでは青木裕/GreedやDhal/Alwaysなどが収録されているCompilation class―plan Bというアルバムの燦という楽曲が正式発表かと思われます。その他にもSound Cloudなどで以前は楽曲が聴けていたのですが詳細は謎に包まれていました。アルバム制作の様子は青木ロビンさんのTwitterなどで小出しにされていたのですがSound Cloudやアルバムのコンピから追っていた自分としてはアルバム完成発表は本当に感慨深くとても歓喜したことを覚えています。
downyやDhalとの違いを挙げたときに根底のアイデンティティや精神性は変わらないと思いますがdownyは肉体性の追求とシーンへの反発。Dhalは映像讃歌と外部とのシンクロニシティ。zezecoは青木ロビンさんの最もパーソナルな部分が反映されているかと思われます。音楽性などは違いますが中心にあるのはBEATLESやTHE DOORSなどのサイケな感覚やメロディセンス、インド音楽の酩酊感を誘発させる螺旋構造のような幽玄的なリズム感覚。更にノイズやアブストラクトなトリップホップを融合させて唯一無二な音世界を構築されていると思われます。正直downyと違いDhalと同じく誰がどの役割を成しどの音がギターでどの音がシンセなのかというのは未熟ながら判別が難しいのですがそういう部分も聴き込んで行って解析出来たら楽しいと思われます
アルバムアートワークはJeremy Nealisと言うアーティストが手がけており、俗に言うグリッチアートと言うんですかね。抽象的でありながらもzezecoの音世界を表現された素晴らしいアートワークになっています。グリッチとは不条理への肯定だと思っており偶発性を含めグラデーションに彩られた世界を肯定する事。楽曲やアートワークも含めてそう言うことを表現しているのではないかと個人的には感じました。
zezecoのアルバムは間違いなく生涯に渡り愛聴する一枚となりました。これからも青木ロビンさんとmanukanさんのご活躍を応援して行きたいと思います。
1.goodgirl
一曲目から青木ロビンさんの世界観を知るものなら意表を突かれる曲名で驚愕した覚えがあります。goodnewsとの関連などがあるか色々と調べてみましたが今のところは不明です。レイヤーされたノイズが立体的に構築されておりリズムが音色により分断されるといった凄く歪でありながらアルバムの世界観に引き込むにはこれ以上ない楽曲だと思います。1:48秒頃にハンドクラップのような音を皮切りに細かなハットが順応無尽に駆け回り性急感が増しますが突如、拒絶されるように楽曲が終わり取り残されたかのような感覚に陥ります。
2.coffee stone
古いレコードの様なチリチリ音と美麗でありながらどこか侘しげなコード感のあるピアノがベストマッチしていて素晴らしいです。ヴォコーダーの様な歌も相まって荒廃した未来都市の様なイメージが頭の中で浮かびました。間を置いたリムショットの様な音も緊張感があり優しげな響きの中にも残酷さが浮かび上がり後半のスネアとの絡みも合間ってとてもカオスで美しい楽曲だと思いました。
3.SAN
この楽曲は燦という楽曲は以前ありましたが、その楽曲とは別物かと思われます。ミニマルな構成とメロディが渾然一体となっており、鋭利な音や丸みを帯びた球体的な音が相反しておりますがそのアンバランスさが心地よく後半になるに従い熱を帯びており選び抜かれた一音とそのハーモニーが変貌を遂げ音という概念を今一度考えさせられ様な楽曲だと思いました。2:19秒頃の光の屈折の様な煌びやかでサイケな音がリズムに作用していて音とリズムの密接が素晴らしいです。 
4.Romeo
直線的な構造から抑圧に対する抗いの様な心音を彷彿させる音が心地よく、アブストラクトでダークなノイズが波を打つように寄せては返り緊張感を帯びながら楽曲に応酬していきます。さざめく様な声も素晴らしく暗澹めいた雰囲気を助長しており最後に声がディレイしながら終わっていくのも内に内に蠢く様に呼応していき暗い底に引き摺り込まれるような感覚に陥ります。アスピリンというワードが含まれているのもdownyファンには嬉しいですね。
5.茜刺す
規則正しさが不気味さを感じるリズムにピアノのメロディーとボーカルの声もユニゾンしており、個人的には映画監督キューブリックのシンメトリー感覚を彷彿させる悍ましさがあり楽曲を通して何か得体の知れない感覚が充満しているように思いました。アタックの強いハンマービートの様な音も心地よく、グランジの様な語尾をかき捨てる様な歌声が楽曲にベストマッチしており疾走感が増していく楽曲に呼応していて凄くカッコよかったです。
6.然
この楽曲はSound Cloudなどでも聴けた覚えがあり、耳馴染みが深い楽曲でもありますね。アルバムの中でも陽の感覚が強く、歌物としても聴けるような側面がありますがトラックも注意深く聞くと様々な音が散りばめられており、女性のコーラスの様な音が聞こえるのですが、そのハーモニーも素晴らしいです。リズムは忙しなく鳴り響いているのですが不思議と落ち着いており選び抜かれた音の配置が無重力の様な身体的作用として錯覚しており時間の流れが変化していてタイム感と聞き手のズレが心地よいと個人的に思いました。
7.んで、No Medicine
この楽曲もgoodgirl同様、意表を突かれた楽曲名ですね。迫り来るようなリズムと落ち着いた響きのコードのピアノのアンバランス感が心地いいです。トラップの様な予測不能なリズムがトラックに緊張感と予定調和の解放を生んでいて凄く聞き応えのある楽曲だと思いました。2:01秒頃の音はロビンさんのTwitterでギターで発している音だと判明したのですが、アブストラクトでありながら高揚する音の響きと螺旋階段の様なメロディ構造が素晴らしいです。3:21秒頃にリセットされるような感覚になり、最初のリズムが円を繋ぐ球体の様な役割を成し曲が終わります。
8. work that
ブレイクビーツの様なリズムが最高にカッコよくアンサンブルの抜き差しと計算されたミニマリズムの感覚が一定のテンションに定まらないトラックになっており駆け巡る音と反発された砂鉄のような音が融合していて中毒性のある楽曲になっています。1:45秒と短いのですが永遠に聴いていたいと思います。
9.夜明けのキックバック
この楽曲はdownyのアートワークを手掛けているenna yamashiroと言うアーティストのCASSETTE VASEと言うイベントで販売された楽曲と同曲であり、あのイベントで購入した人は耳馴染みがあるのかなと思います。アルバムの中でもアンビエント感とミニマル感が強く心地よいメロディと氷の様なシンセ音が素晴らしいです。リズムも控えめに鳴らされておりますが夜明けのキックバックという歌詞が印象強く様々な音と溶け合い、そのどれもが押すでもなく引くでもないちょうど良い塩梅で混ざり合っています。
10.THEO
この楽曲はzezecoが展示のBGMを担当している、オランダの彫刻家、物理学者のテオ・ヤンセンをイメージして作られている楽曲だそうです。有機的な音色と幾何学を彷彿させる音の並びが彩られており、カチッとして整然されたリズムが積み重なるような感覚を覚え、歪なピラミッドの様な構造物が頭の中に浮かびました。アウトロに向けたダンサンブルなリズムがシャーマニックに聴こえ未来の感覚と太古の精神が同時に呼び起こされるような不思議な感覚になりました。
11.Death Lotus
ラストを締めくくる楽曲はエラーが持続する様な狂気的な音が広がりを続け耳の捉え方で楽曲が変貌する立体的なレイヤーとエッシャーの様な騙し絵を彷彿させる���な曲構造が凄いと思いました。歪さが心地よさを生み、この歪なグラデーションこそがこのアルバムの最大のコンセプトだと思いました。。音の連なり、リズムの重ね方、音色の表現。全てが自由であり、音というのは十人十色だということを教えてくれた楽曲でした。
zezeco-然(ZEN)
https://www.youtube.com/watch?v=tV3Sm9fNfEc
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mikeneko28 · 3 years
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downy/第七作品集
2020年3月18日発売。メンバーはGt&Vo青木ロビン、Ba仲俣和宏、Dr秋山隆彦、Sampler&Synth SUNNOVA、Gt青木裕となっている。そしてManipulatorとしてZezecoのManukanが参加しております。
Mix&rec&masはdownyではお馴染みのHAL STUDIOの三好俊彦とWAVE RIDERの岩谷啓士郎が制作されております。およそ4年ぶりとなるフルアルバムは前作よりはSNSで情報などが明かされず、その代わりにアルバム発売前にライブでstand aloneやgood news、コントラポストなどを披露して頂き、そこからどのような作品になるか考察を楽しませていただきました。
今作からSUNNOVAがメンバー加入をしており、SamplerやSynthを担当しておりますが青木裕のdownyとしての役割の意思を完全に受け継いでいるようなエキセントリックな音選び、緊張感を楽曲に纏わせるループフレーズやdowny独特の引き算の美学によるタイム感など、加入一作目とは思えない程downyと共鳴しており、しかしシンセの強みやギターでは表現できない部分などもSUNNOVAのアイデンティティとして楽曲に盛り込まれており、今までにないdownyの世界観の構築に多大に貢献されております。
前作はdowny流のブラックミュージックと称しましたが、今回はインタビューでも明言されていた通り原点回帰&プログレ色が非常に強く、より複雑にソリッドにシフトチェンジしており7thにして、このような変貌を遂げるのかと驚愕しました。downyの核ともいえるポスト・ハードコアな熱量やその対極とも言えるダウンテンポ感などが今作でかなり凝縮されておりそれを圧倒的な技術とアイデアを持ってして人力で再現するというdownyの底知れなさなアイデンティティに改めて驚愕をした作品です。
今回のアルバムジャケットも第五作品集を担当した山代 エンナが制作されており、艶やかな模様と一種の永代さを思せる集合体としての媒体に蝶を選んだとされる深層心理がとても、気になるところです。時雨前、黒のMVに蝶がフワフワと飛んでいく描写があったりとdownyと蝶との関係性も気になるところですね。蝶は一説によると魂の復活や変化などを意味するとのこともあるので、そういう部分がdownyと結びついているのかな?と考察するのも楽しいですね。
コロナ禍の中、本当にdownyには感謝してもしきれないぐらい様々な媒体でdownyを楽しませて頂きました。rhenium recordsというオリジナルレーベルを立ち上げたり新曲の17月の配信など、コンスタントに活動を続けるdownyをこれからも末長く応援し続けて行きたいと思います。
1.コントラポスト
downyでは5thの「  」を除けば3rd以来の静観な空気として口火を切る一曲目。アルバムジャケットを彷彿させるような蠢くような音がホワイトノイズという歪な媒体として周囲に覆っていきます。それと相反するようなストーリー性を感じる煌びやかなピアノの音がある種の不気味さを感じさせます。1.09秒頃にトリップホップを彷彿させる様なアブストラクトなノイズが混じりそれに呼応する様にまとわりつく様なベース音が更に曲に暗澹めいた雰囲気を醸し出しています。1.58秒頃に淡々とした無機質なドラムが導入されますがそこで、肉体的なグルーヴとループの酩酊感がより一層、楽曲に浸透していきます。
2.54秒頃に一旦、眩い静寂が訪れベースの音も躍動感と凶暴性が増しゴリッとしたリズミカルな音に変わっていきます。アルペジエータの様なシンセ音が無機質な性急感を生み出しておりメロディとしての役割を朧げに感じさせながら儚い雰囲気を生み出しております。
2.視界不良
downy節満載の抜き差しによるアンサンブルの美学がふんだんに盛り込まれた一曲です。奇数と偶数を織り交ぜた変拍子によりリズムに幾何学的なグルーヴを生んでおります。切り裂く様なギターの一閃がコード感と仕切りの様な役割をしており曲に更なる緊張感を与えています。1.03秒頃の昭和ジャズや海の静寂を彷彿させる様なミュートギターが和的な雰囲気を醸し出しており刹那の間ですが叙情感溢れる雰囲気が助長されいてとても素晴らしいです。
2.18秒頃に悲痛とも感じ取れるボーカルと淡く聴こえるギターの音、ループ感を感じさせながらも迫りくる様な恐怖を感じるドラムに耳を奪われていると塊を思わせる様なブレイクが鳴り響き、伏線とも感じ取れる様な静のグルーヴから捲し立てる様なスピード感のあるグルーヴに変貌します。最後は最初に鳴らされたシンセの音が回帰する様に儚げに曲の終焉を与えます。
3.36.2°
今までの「  」シリーズを継承したとされる楽曲と思われます。62回転同様この楽曲もどういう意味で名前をつけられているのかとても、気になるところではありますね。全編シンセで作られているであろう、この楽曲はテレビの砂嵐の様なロールシャッハテストを思わせる耳の捉え方で様々な楽曲に変貌するとても立体的な曲というふうに感じました。歪な音と煌びやかな音、構造自体をなぞる様な不穏な音に耳を傾けているとあっという間に終わってしまいます。個人的にライブでdownyのVJの砂嵐に音が付くとしたら、この様な音なのではないのか?と思いました。
4.good news
曲の前に微かに聴こえるノイズ音が意図的かは分からないのですが今までにないdownyの生々しさを生んでおり初めて聴いた時に感動した記憶があります。引き算の美学、ここに極まれりといった様なシンプルなギターフレーズを軸に楽曲が進んで行きますがdownyお得意の七拍子という事もあり、他のアンサンブルに組み込まれることによりとてつもなくかっこいいフレーズになっていくという感覚は形而上学のドラムとベースを彷彿させました。ゴリッとしていてスクエアなグルーヴを生み出しているベースもカッコよく複雑でアブストラクトなドラムに呼応して躍動感を生んでいます。2.12秒頃のエモーショナルなボーカルの熱量も相まって、水面下の激情を体現しています。2.44秒頃のハイハットとスネアの応酬が素晴らしく正にdowny流のプログレとしてその真価を発揮しています。今回の考察の一つとして英語のタイトルが多いという事が一つ気になる処があってgood newsもそうですが、そういう部分も考えて行けたら楽しいですね。
5.角砂糖
アルバムが発表された時に一番気になっていた楽曲名ではありました。角砂糖というあまりにもdownyらしいタイトルに胸が躍った記憶があります。この楽曲はサイドチェインという手法を取り入れており、EDMやテクノなどではありがちな手法だがバンドサウンドで取り入れているバンドは世界広しといえどもdownyぐらいしか僕は知りません。downyとしては、また新たな開拓としてシンセベースを取り入れており、音の圧として大きな役割を担い、その後に続くエレキベースとの相反する音のソノリティがより一層、広いレンジで感じ取れます。ドラムの跳ねる様なフレーズも素晴らしく楽曲に一定の浮遊感を与えながらもバスドラのダークな質感により、曲に不穏な印象を与えています。アウトロの方で鳴らされるギターのメランコリックな音もすごく気持ちが良く良い意味で矛盾感を生んでいます。この楽曲は青木裕さんのギターも収録されており、僕の耳ではどの音なのかはまだ判断できないのですが、そういう部分も意識しながら聴くと凄く楽しいです。
6.ゼラニウム
downyとしては無くてはならない花シリーズですね。五拍子を基調としたこの楽曲は幻想的でメランコリックな空気感と肉体的なグルーヴでドラムとベースが進んでいくとても不思議な曲だと思います。ギターの侘しげなフレーズと煌びやかなシンセがお互いを助長し合っていてとても素晴らしいです。周囲を覆う様なアブストラクトなノイズギターを彷彿させる様なシンセ音も、この楽曲に唯一の煙っぽさやダークな雰囲気を与えていて、とてもかっこいいです。
7.砂上、燃ユ。残像
2018年3月19日のdownyワンマンライブと同様の名前を持つこの、楽曲はいろんな意味で自分の人生の中でも特別な意味を持つ楽曲になりました。
アコギのとてつもなく複雑なフレーズ���コード感と曲の柱としての主軸を担っており14秒頃の切り裂く様な咆哮を感じさせるギターが緊張感を楽曲に醸し出しています。小さい頃に近所の神社の夏祭りで微かに聴こえる笛の様な音にも聴こえなんとも言えないノスタルジックを個人的に感じます。ドラムの煽る様なフレーズが、アンサンブルに混ざり合うことにより楽曲に寄り添う様な印象も醸し出していて凄く不思議なフレーズだと個人的に思いました。印象的なベースのフレーズも響きを尊重しながらも主導権を握る様な決定的なフレーズでドラムとの兼ね合いが本当に素晴らしいです。2.34秒頃のコード感も寂しさと朧げな雰囲気を醸し出しており涙腺を刺激させられた瞬間でもありました。
8.pianoid
pianoidという言葉を調べた所、その様な言葉は見つからなかったので個人的にpiano +android=pianoidという風に解釈しました。そのタイトル通り全ての音が機械的に精密に構築されており、ベースは淡々と進み禍々しさを纏わせ、感覚を一定に集中させていると思いきや徐々にリズムがずれていたりと無機質ながらも肉体的な作用でしかなしえない演奏者としての強靭な技術力をこの楽曲でさらに感じました。2,21秒頃に鳴らされるマッチを擦った様な音も一瞬だけ導入されるので、この音の意味とかも凄く気になります。
9.鮮やぐ視点
バスドラに、いつものdownyと違う質感を感じたのですがデッドな音とも違うこの音はどの様に作ったのか、どうしてこの楽曲で採用しようとしたのか凄く気になるところではあります。シュール的に鳴らされるカモメの音と丸みを帯びている様なバランスの整ったベースフレーズが素晴らしいです。規則的に鳴らされるクラシックを彷彿させる様なピアノの音とブルージーなギターのフレーズが真逆な性質の空気感を構築しながらも上手く混ざり合い調和されているのが本当に素晴らしいです。3.10秒頃にボーカルの熱量が上がりグラデーションの様に音が変化していきノイズとしての圧も強まり曲がハイライトに向かって行くところで更にかき混ぜられる様にアンサンブルが重なり合い余韻を残す様な煌びやかな音ともに終わります。
10.adaptation
downyでは初と言えるかもしれない全編英詩の楽曲です。downyのダークサイドな部分とループ感が濃縮されておりスピード感のあるドラムフレーズとミニマルなギターが序の役割を担っています。所々で流れる燻かげなベース音が緊張感と不気味な雰囲気を生んでおり、ベースフレーズにここまでの恐怖感を覚えたのは、この楽曲が初めてです。徐々に音の隙間が無くなり球体の様な始まりと終わりの区別がつかない様なアンサンブルも本当に見事です。3.20秒頃に螺旋を彷彿させる様な騒然たるシンセ音も本当に素晴らしいです。
11.stand alone
downyは個人的に最後の曲は本当に最後らしい雰囲気の曲を持ってくるイメージなのですが、この楽曲は一曲目でもおかしくない熱量と破壊力のある楽曲なので、最後に持ってきた時は、とても驚いた記憶があります。インタビューでも明言している通り、初期を彷彿させる様な楽曲で、エッジの効いたザクザクとしたギターフレーズがおどろおどろしい雰囲気を構築しており、ドラムのハイハットとのキメも鋭利感が強まっており本当に素晴らしいです。その裏で儚くとも印象深いピアノが鳴っており隙間を縫うようなベースフレーズがアンサンブルに更なる堅牢感を構築しています。1.29秒頃の地を這う様なベースと万華鏡の様なギターフレーズが素晴らしく、次々と曲の表情が変わり、初期の世界観が再構築され更に圧倒的な技術力によってdowny流のプログレへと昇華して行きました。。2.33秒頃のカオスとも言えるリズムの応酬と迫りくる様なベースフレーズが本当に素晴らしくさらに伏線回収とも言えるギターのフレーズが垣間見え怒涛的に楽曲は終わります。ライブ以外で持っていかれるという体験は少ないのですがこの曲は聴いていながら圧倒的な音世界にやられて聴き終わった後にしばらく呆然としていました。そういう意味ではこの曲が最後になるのも凄く納得できます。
downy/第七作品集trailer movie
https://www.youtube.com/watch?v=IKHJpFgh4P4
砂上、燃ユ。残像
https://www.youtube.com/watch?v=xNHUhILnoZ4
視界不良
https://www.youtube.com/watch?v=-18WPslZPEY
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mikeneko28 · 6 years
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worlds end girlfriend/LAST WALTZ IN TOKYO
WEGのライブを観に恵比寿リキッドルームに足を運んでおりました。WEGとの出会いは2010年に発売されたSEVEN IDIOTをきっかけに知り、洋楽至上主義の頃にAureole同様、日本の音楽の奥底に触れた気がして衝撃を受けたことを覚えています。僕の中ではAureoleが所属しているレーベルKilk records、WEGが所属しているレーベルVirgin Babyron Recordsは今でも最も信頼出来る二大レーベルとして認知しています。
そして、今回ゲストとして僕の大好きなdownyのギタリスト青木裕さんがワンマンライブに参加するという告知を受けてライブを鑑賞することを決意しました。
フライヤーにも記載されていましたが、ツインギター、バイオリン、チェロ、ベース、ドラム、PC、そしてVJという過去、僕が見てきたバンド形態のライブの中でもかなりの大人数で、多分同じぐらいの編成だとShpongle以来だったと思います。
最新作の一曲目、LAST WALTZから始まり、あの規則的に鳴らされるインダストリアルなギターの音を皮切りに序章的に幕が開きます。緊張感の中に一種の心地よさが生まれ、静寂と轟音の対比が素晴らしかったです。のっけからクライマックスとも言えるような音を媒介した叙情たる空気感は儚さも伴い、渾然となってライブ全編に漂っていました。
中盤になり、酩酊感を誘発させる錯乱するような音、VJと共に青木裕さんがギターを担いで登場しました。僕はdownyとソロライブでしか青木裕さんを拝見した事が無かったので、青木裕さんが立っている!と凄く感動してしまいました。前田さんの音響的でドラマティックな演奏とTAKUTOさんのテクニカルで全ての動きにおいて無駄の無いスマートな演奏、そして、青木裕さんはどちらの要素も合わせ持ち尚且つ、原始的な佇まいと本能的な演奏は観るものの心を奪ったのでは無いかと思います。
その流れで個人的に最新作の中でも一番好きな、Crystal Chrysalisが披露され、アンビエントな曲調の中でミニマルなギターフレーズが曲の中での侘しさを担い敢えて静と動を逆算させたようなタイム感を作り出していました。メランコリックな作風と前面に鳴り響いている蠢めく不気味な音がお互いを助長させて相乗効果を成していました。
今回、最新作のリリースイベントなので勿論LAST WALTZからの楽曲が多かったのですが、Scorpius Circus、We are the massacre、Les Enfants du Paradisなども聞けて凄く嬉しかったです。個人的にWEGの曲の中でも一番好きなmagical romantic freestyleを期待していたのですが流石に初期アルバムからは中々披露されないんですかね。
ラストはライブの数日前に発表された楽曲、MEGURIで幕を閉じました。ワルツ調の楽曲は、ワルツの美意識を感じる猥雑的な雰囲気と緊迫感を上手く曲に落とし込み、滑らかな曲調からWEG然としたカオスな音に変貌します。WEGの流れはいい意味でザッピング的な印象を個人的に持ち、その予想外な感じがWEGのアイデンティティたる部分に感じますがこの楽曲はWEGのストーリーテラーな作家性をひしひしと感じました。
VJなどや次回の作品、今回のイベントなど、所々で相壁琢人さんの花が使われており、その作品達もとても素晴らしかったです。LAST WALTZのジャケでも花が使われておりCrystal ChrysalisのMVでも花が使われており、どうしてここまで花を使っているんだろう?と思った時に、一部の例外を除けば花は基本的に食べ物でもないし身に飾るものでもない。でも、お祝い事にも花を贈るし、葬式など悲しい時にでも花を贈る。実用的なものではないけど寄り添うことで人の一生を彩ってくれると言う意味では凄く音楽と花は似ていると思いました。
花の持つ第一印象は人によっては香りや形などもあるでしょうけど、まず殆どの方が持つイメージは色彩では無いでしょうか。色は人の心理的な事や感情に大きな影響を与えます。緑はその人の心を落ち着かせたり、赤は情熱や生命を象徴させたりします。その捉え方も様々ですが花は色彩によって想いや感情を具現化し人と人とのコミニュケーション、自分自身との対話、そして自分の代わりに代弁してくれる様な物だと個人的に思いました。
音楽と花というのは考えれば考えるほど密接しており、WEGもまた、音を媒介とし、様々な感情や想いを代弁しているのだなと思いました。花と人との共生関係を今回のイベントで改めて考えさせられるきっかけになりました。
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mikeneko28 · 6 years
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aoki yutaka/Lost In Forest
先日は渋谷WWWに念願の「aoki yutaka/Lost In Forest」ワンマンライブに足を運んでおりました。僕が世界で一番大好きなバンド「downy」の世界で一番好きなギタリスト青木裕さんの初ソロライブ公演とあって、ライブが始まる前に既に未だかつてないぐらいの凄まじい緊張感と、とてつもない楽しみさを感じる浮き足立ちな気分でいました。 2017年1月18日にVBRから発売されたソロアルバム「Lost In Forest」(全曲レビューも書きましたのでそちらも良かったらどうぞ)は本当に音楽の歴史に残るぐらいのとてつもない名盤で何度も何度も愛聴していた身としては絶対にライブでは再現不可能だと思っていましたが、青木裕さんなら不可能を可能にするだろうと言う半々な気持ちを持っていました。
そしてソロライブ発表と同時にメンバーも発表され、ギタリストのJakeさん、マニュピュレーターのarai tasukuさん、そしてdownyのVJでもお馴染みの柘榴さん。そしてアルバムにも参加されているボーカリストMorrieさん、追加で発表された青木裕さんの別プロジェクトunkieのドラマーの城戸さんという、とてつもなく豪華でプロフェッショナルな素晴らしい音楽家達が参加するのを知り、メンバーの人選としても青木裕さんの音楽人生の集大成だと個人的に思いました。 中でも城戸さんはソロアルバムがそもそも楽器としてはギターとSUGIZOさんが参加されているバイオリンのみぐらいなのでドラムの導入は凄く興味深いポイントでもありました。
クラシカルなBGMが会場で流れ心地いい旋律に身を包まれながら待っていたあの一時間は既に至福の時でした。 まず初めに青木裕さんのみがステージに登場しギターソロを披露 青木裕さんのギターは全編に渡り緻密さと荒々しさが完全に同調しており、幽玄的なフレージングと超絶技巧を携えたエフェクティブな音が会場を包み1音も逃さない様な会場の静観さが柘榴さんの樹海や深淵な森を彷彿させる様なVJに呼応していて音、人物、映像、ステージングの配置、空気、全てが折重なりあい一つの作品になっている様でした。
この時点でもう、自分の感覚がLost In Forestになりました。
そして、Jakeさんとarai tasukuさんが登場し、更に混沌な音がひしめき合い渦巻くような旋律を奏でていて尚且つお互いの音が濁ることなくクリアに聴こえていてそれぞれが共鳴しながら響き渡っていました。 アルバムの楽曲を感じる瞬間もありますが殆どが新曲と言って良い程にそしてアルバムを聴いている人へのサプライズ的な意味でも大胆にアレンジされておりとても感銘を受けました。 VJもライブが進行していくにつれて曼荼羅の様な模様や幾何学的な映像、青木裕さんのイラストや中世を感じる様なデカダンスな絵画、少しだけdownyのVJなども導入されており、そのどれもがアンサンブルに完全に同期しつつもインプロ的に変動しており暗く、緊張感漂う雰囲気を感じさせながらも美しく幻想的な世界を構築していました。
中盤になりドラムの城戸さんのあえて受動的なタイム感ではなく野生的とも言える不規則なリズムが更なる緊張感とダイナミズムを纏わせていて、緩急を付けた静寂を作ることによりロールシャッハテストの様な多面的な切り込み方をされていてアンサンブルにストイックかつスリリングなグルーヴを生み出していました。
終盤、走馬灯の様な余韻と共に静寂の中から登場した魔王とも称される今回のSPECIAL GUESTボーカリストMorrieさんはまず、佇まいから息を飲みパイオニアにして唯一無二と称される声に圧倒されました。様々な音が鳴っている中、埋もれることなくトラックに一際、存在感のあるマッシブな歌声を披露していて哀愁を感じさせながらも力強くそしてストリングスの様なサスティーンを持ち合わせていて素晴らしかったです。樹海を導く案内人の様な、それでいて終末を告げる預言者の様なイメージを個人的に持ちました
クライマックスは枯れ木が燃えていくVJをバックに侘しげでいて穏やかなフレーズが矛盾的な雰囲気を生んでおり旋律の美しさと今までの感情が込み上げて泣いてしまいました。揺らいでいて尚且つ、立体的な音像が生命の躍動を感じさせ昇華していく様な気分になり感情を何処に置いていいのか分からない放心状態とも違う今まで全く体験したことのない感覚になりました。 アンコール無し、MC無しの一時間半 完全に青木裕さんの世界に連れて行かれていました。
このライブを観れた事は生涯に渡って忘れない一つの思い出となり自慢となりました。この先、音楽に限らず様々なアートやエンタメ、事象などでこの日を超える体験に出会えるのか?と思うぐらい本当に自分の中で特別な一夜となりました。
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mikeneko28 · 7 years
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aoki yutaka/lost in forest 2017年1月18日発売。ロックバンドdowny、unkieのギタリストを務めMORRIE.黒夢などのヴィジュアル界隈からBOOL.aureole.101A、worlds end girlfriendなどのインディー界隈の数多くの作品にも参加しているギタリストの待望のソロアルバムです。ソロ名義としては古くはdhal主催のコンピ、class-plan Bのgreed、kilk records主催のコンピ、helping hands/radio headのExit music(For A Film)ソロアルバムにも収録されているvirgin babylon records主催のコンピ、one minute olderのI'm waldなどで、その片鱗を聴かせて頂きました。他にもdownyのアルバムで御馴染みの「  」シリーズも4thと6thはaoki yutaka名義となっており、そのどれもが技術的な畏敬を感じさせ、そして暗く陰鬱、異形な音をしていますが、卓越した超人的なギターテクニック、エフェクターを駆使したギター離れした音作りなどは、青木裕さんを語る上で絶対に外せないアイデンティティなのですがソロアルバムを聴いて僕の中で改めて一番思った事はフレーズの決定力と言いますかdownyもunkieもソロ名義も勿論、スタイルやアプローチは違うのですが一つだけ共通点があるとすれば、ループされるフレーズによる、そしてループだからこそ、その一つのフレーズにもっと言えばこの小節の、この1音に楽曲に対して命を賭けているぐらいの徹底的に選び抜かれた音運びにとても感銘を受けました。メロディが良い。と言う事は音楽にとって必須であるのですが他の要素も同じぐらい割り振ると、かなり難易度が上がってしまう音楽の要素だと思うのですよ。さらに実験的な要素を合わせると世に流れている音楽では殆ど皆無だと思っています。このソロアルバムは制作期間10年、数千トラックのギター(一部、ボーカルやバイオリン)だけで構築されていると言われているアルバムなのですが日本は元より世界でも類を見ないほどに実験的、唯一無二なコンセプトを合わせながら、メロディもハーモニーもリズムも最大限に美しいです。単純にかっこいい!とか真似をしたい!というリズムは今までにも色々聴いてきたのですがリズムに対して美しいという概念を感じたのはギターインストでありながら、このアルバムが初めてです。僕は暗い音楽や陰鬱な音楽がとても好きなのですが、何故かというと個人差にもよりますが記憶というのは悲しかったり嫌な記憶ほど脳裏に染み付いている物だと思っていて暗い音楽や陰鬱な音楽を聴くと、その悲しかったり嫌な思い出が振り返られるのですね。明るい曲や楽しい曲を聴いても何故か楽しい記憶や良い記憶は浮かびませんが(笑)自分の中で暗い音楽や陰鬱な音楽はその暗さや陰鬱さが濃ければ濃いほど、それが懐かしさに変換されるのです。例えどんなに嫌な思い出だとしても懐かしさを感じた時点で=快楽に結びつく。そんな僕にとってこのアルバムは史上最高に暗く陰鬱であり、これ以上ない程に快楽を与えてくれるアルバムだと思っています。ゲストもかなり豪華でMORRIE.SUGIZO.薫といった、とんでもない面子が一同に集結しております。僕はこの界隈にはあまり、詳しくは無いのですがどの方も本当に素晴らしく、このソロアルバムを彩っています。近年ではdownyの十六月でミキシング、4thリマスターアルバムではマスタリングも務めていて、今回のソロアルバムでもミキシング、マスタリングも青木裕さんが施しており、プレイヤーとしてだけではなく多面的な様々な視点でアルバムに手を加えており、少しでも音楽を齧っている人なら卒倒するであろうくらいに念密に慎重に圧倒的な音像で作り上げられていると思います。ジャケのイラストも青木裕さん自身がデザインしており、これまた卒倒するレベルに緻密に細部まで作り上げられていて、しかし青木裕さんの音楽が具現化されていると思えば納得の作り込みだと思っています。音楽は作り始めるより終わらせる方が圧倒的に難しいと思っていまして、制作期間やトラックなどの情報を聞くと世に出すタイミングなんかも相当考えていらしただろうし、同じ時代にこの作品を世に出す決定をして下さった事は本当に感謝です。この作品と共にこれからを生きて行くと思うと最大限の幸せを改めて感じております。
1.I am Lost
アルバムの一曲目に相応しい徐々に世界観に引き込まれる様なMORRIEさんの抑え目かつ威厳を感じる囁きの歌声にシグナル(危険信号)の様な音が暗に引き返せなくなる様な焦燥感を曲全体に引き立たせていて危機感を感じる様な始まり方がとても素晴らしいです。22秒頃に頭で鳴らされる裕さん独特の質量を持ったノイズ音の後に続く様な38秒頃のギターフレーズが荒々しく且つ規則性があるノイズ音との絡み方が既にこの楽曲がギターだけで作られていると言った概念を失わせます。ヘッドホンなどで聴くと一秒頃に右にだけパンニングされる風圧の様な音が入るのですが、その瞬間にとてつもない緊張感が身体を走るんですよね。このアルバムを聴く行為が単純に聴くという簡単な行為なのですがとてつもなく覚悟がいると言う風に自分は感じました。あのジャケの動物の目に睨みつけられるような錯覚が音を通じて体感しました。
2.Open The Gate
この楽曲はIm Waldを除けば、初めてトレーラーとして、世に届けられたソロアルバムの断片的音源で、この曲を聴いた衝撃は計り知れなかったです。トレーラーがUPされてから何度も聴いていた楽曲なのでソロアルバムの中でも、思い入れはひとしおです。この曲もMORRIEさんが歌声を担当しており、I am Lostの様な抑制的な囁きとは対照的に、ファルセットを駆使した感情的な歌になっておりトラックとの相性もお互いを引き立たせる様な役割を感じ歌の為のトラック、その逆にトラックの為の歌の様な理想的な楽曲でとても素晴らしい楽曲だと思いました。先程も書きましたが、この楽曲を通じて改めてループに対する感銘を受け、自分の耳では主に三つに分けられていて、無限回廊の様な基軸にループする電子音、変幻自在なリズムの役割も合わせ持つインダストリアルなノイズ音、アタック感を一切感じさせない周囲を包み込む様なストリングス音。さらに言えば時折鳴らされる不規則でヒステリックな鳥類の咆哮の様な音が曲に凄まじい緊張感を与えてくれています。
3.851
僕はクラシックの知識は殆ど無いのですがこの楽曲が最も自分がイメージするクラシックに近い楽曲では無いのかなと感じました。downyの62回転然りdhalの−344281然り数字を使ったタイトルはどういう意味で付けられているのかすごく気になりますよね。そういうところを考察するのもすごく楽しいのでは無いのかなと思います。イントロのアンビエンスな音から脈拍音を連想させる音を皮切りに3を基調にしたフレーズは小節の頭と終わりを感じさせない流れるようなグルーヴで一種のトランス状態の様な酩酊感を感じさせてくれます。そしてメロディがとても美しく本当に周到に練られているフレーズだと感じました。ここまで聴くと予想がつかない展開や次はどんな音が待ち受けているのかなというリアルタイムでは感じる事のない様なワクワク感が体感でき凄く、不思議な気持ちになったターニングポイントは個人的にこの楽曲です。アウトロはまた打って変わって別のベクトルな陰鬱で重苦しい雰囲気で、Waltz Of the Bugsの伏線とも言える様な展開で楽曲を終了させます。
4.Waltz of the Bugs
先程の851のアウトロの流れからは想像つかない程、生々しく叙情的なオルゴールの様な音を基調に時折不穏な音も導入されますが、ソロアルバムの中では唯一と言っていい程、明の雰囲気を醸し出しており、僕は廃墟の遊園地のメリーゴーランドの様なイメージを想像しました。楽しい雰囲気を介した寂れた様な楽曲のイメージは単に暗く怖いというよりも更に濃い暗明感を醸し出しておりアルバムの中でも一番、恐怖を感じた楽曲でもあります。1:52秒頃にギターの早弾き?最早、速いと言った概念も超える様なタイトルにもある通りBugs、大量の虫が蠢いている様なイメージで楽曲に対する違和感の相乗効果で更に不穏感を与えております。アウトロの侘しげに残される様な音も本当に素晴らしいです。イントロは勿論の事なのですが青木裕さんが手掛ける楽曲はどれもアウトロの余韻がとても心地よくてこの楽曲で改めてそれを感じました。
5.Fury
本当にどの楽曲も甲乙つけがたいのですが、もし一番好きな楽曲は?と問われたらこの楽曲を選ぶと思います。アコギの幽玄的なフレーズとボディを叩いた音のタイム感が本当に素晴らしくアルバム名のForestの通り生い茂った森林の中に佇むような印象がこの楽曲で浮かびました。その流れで楽曲が進んでいくと思いきや19秒頃に突如、ハードロックを彷彿させる超人的なまでの速弾きが披露されて言葉を失ったことを覚えています。こんなアプローチの楽曲は世界でも本当に唯一無二ですし、この楽曲で個人的に青木裕さんの歴史という物を覗いたような気がしました。速弾きのフレーズもインプロ的でありながら、どこを切り取っても本当に素晴らしいフレーズで、徐々に崩壊していく様な音が本当に青木裕さんらしくて様々なフレーズ、プレイ、スタイルを破壊、再生、構築している様な楽曲だなと自分は感じました。
6.Missing
数千トラックを使って作成されたアルバムらしいのですが、当たり前ながら完璧に分別は、自分の耳では補えなく部分的に感じ取るしかないのですが、それでもこの楽曲が一番トラック数が多いのでは無いのかなと思っています。耳をすませば済ますほど、楽曲を聴けば聴くほど新たな音を発見できる楽曲といいますか、視点を変えれば違う風に聞こえると言った騙し絵の様な楽曲だと僕は感じました。音の蠢き様も音の色もこの楽曲が圧倒的だなと個人的に感じましたし、そして青木裕さんを語る上で忘れてはいけない静と動のダイナミズムと音価の抜群なコントロールもこの楽曲の随一に現れていると思います。音の概念を改めて考えさせていただいた楽曲でもあります。ノイズを操ることは期待感や予想をコントロールする事なのかなと思っていまして、期待に応えることは一流の仕事ですが、青木裕さんのノイズは期待に応えると同時に予想を超えると言ったとてつもなく難しい事を随所に楽曲に盛り込んでいると思います。
7.Witch Hunt
DIR EN GREYのギタリスト、薫さんが参加しておりこの楽曲はDIR EN GREYの楽曲、滴る朦朧のremixを手掛けた青木裕さんのトラックを主軸に作成されているみたいです。確かに時計の秒針の音などが入っており、もし手にある方がいれば聞き比べたりするのもすごく面白いかもしれないですね。時折、女性のコーラスの様な音が随所に導入されていて、この音すらもギターで作られていると思うと本当に畏敬の念を感じます。2:25秒頃にこれぞ、インダストリアルノイズのお手本の様な素晴らしくダイナミズムのある音が聞こえたり、本当にギターだけなのかなというぐらいに音圧も凄まじいです。だからこそ、静の部分の緊張感も凄まじくストリングスの様な音も一層際立って楽曲に壮大な雰囲気を醸し出しております。周りは表情を変えども秒針の音は一切ブレずに主軸の役割を持ち淡々と進むからこそ、追われている迫害されている様な焦燥感が正にタイトルの様な魔女狩りのイメージが浮かんで凄く悲しい気持ちになってくる楽曲だと思っています。
8.Im Wald
この楽曲はVirgin Babylon Records主催のコンピOne Minute Older、一分間の楽曲をテーマに様々なアーティストが収録されており、その中の一つとしてソロアルバムより先に世に出された楽曲でもあります。MIXの質?も若干ソロアルバムとは変わっており、聞き比べたりするのも面白いかもしれないですね。この楽曲もループによる酩酊感を生んでおり、全体的にソロアルバムは西洋的な匂いがするのですが僕の中では古びた洋館で甲冑の亡霊が彷徨っているようなイメージが頭の中で沸きました。アタック感の無い亡霊のような声に悲しげなピアノの様な旋律、足音をイメージさせる様な規則的で迫り来る様なギターフレーズ。アウトロのメロディの運び方も好きですし、ディレィ?で徐々にフェードアウトしていくミュート音の様な音も凄く印象に残りました。1分という短さなのですが、この楽曲だけでもアルバム1枚分ぐらいの満足感があり、この短さだからこそ、もっとこの旋律を聴いていたいというジレンマと次の楽曲はどうなんだろう?早く聴きたい!というジレンマが生まれると個人的に思いました。
9.Ghost In The Mist
この楽曲の要とも言える、鐘の音は何かの楽曲で凄く聞き馴染みがあると思っていたのですが、最近、青木裕さんご本人からdownyの楽曲「月宿る善良」で使われているエフェクターを使用しているとの情報がありました。downyでは荒々しいバンドアンサンブルの中で、一際目立った異形の音として捉えてた認識ですが、こちらは鐘の音が全ての役割を担っているほど、印象深く紡がれているので更に細部まで感じ取れる鐘の音では無いのかと思います。エフェクターの音は自己満足的な音でアンサンブルに組み込むバンドも決して少なくは無いのですが、青木裕さんの場合はエフェクターとフレーズ、メロディの相性を際限なく練られていてそこが本当に凄いと感じました。ギターで鐘の音という衝撃はさることながらメロディもリズムも本当に美しいのです。理想的なエフェクターの使い方とはこういうことなのかなと改めて認識しました
10.Gryphon/Burn The Tree
この楽曲はタイトルを見ると二つの楽曲として組み込まれているのかな?と自己解釈をしているのですが2:30秒頃に切り替わっているのかなと、穏やかなフレーズの紡ぎ方が区切りに変わり、微かに蠢いているような音に開放的であり壮大な宇宙を感じさせるような音に切り替わっているので。この楽曲もWaltz In The Bugs同様、アルバムの中では穏やかな印象を持つフレーズの旋律なのですが、不穏な音が終始蠢いているので穏やかな気持ちにはなれるけど、気を抜くと一瞬でもっていかれるようなそんな印象が浮かびました。正直、downy然りunkie然り、青木裕さんの旋律で何度も涙腺をやられているのですが、2:30秒頃の旋律は凄い泣きそうになりました。過去では、downyの「月が見ている」やunkie「Body」なんかは何回泣かされそうになったか分かりません。様々な気持ちが配合され昇華される、そんな楽曲だなと個人的に解釈しました。
11.Cave
僕は表面的な事しか分からないのですがアルバムの中でも凄くブルージーな印象を持ち、肉体的なグルーヴ、指のタッチの繊細な感じや絶妙なピッキングのタイム感などがひしひしと伝わって来る楽曲と感じました。様々なアプローチでソロアルバムを魅せてくれましたが本当に底が見えないと言いますか、ギターという一つの楽器でここまで様々な音を聴かせて頂いたのは世界でもこのアルバムぐらいじゃないでしょうか?全体的にもの悲しいイメージのフレーズなのですが、ただ悲しいだけではなく良い意味でもがいているような希望を探しながら絶望の淵を彷徨う感じのフレーズで刹那的な希望を紡ぎ出すも向かう先は闇。みたいなイメージが個人的に浮かびました。このアルバム程、頭の中にイメージが浮かぶアルバムは無いと思いますが、そのイメージも十人十色だと思うので、その自己解釈の共有もすごく楽しいのでは無いのかな?と改めて思いました。
12.B
この楽曲も851同様、自分の中ではクラシックなイメージを感じ、もう聞けるかどうかは分からないのですが、青木裕さんのsound cloudにこんな感じのデモが上がっていた記憶があります。全体的に奥で鳴っているような歪なオーケストラの様な旋律が本当に素晴らしく、この楽曲が個人的に一番、ギターだけで作られていると言った概念を失わせました。頭の中では指揮者も存在する様な大人数のオーケストラが浮かぶのです。元のエフェクターを介していないフレーズを想像したりするのですが、この楽曲は本当にどう弾いているのか想像がつきませんでした。音価の流れも本当に素晴らしく絶妙なタイム感でフレーズを紡いでくれています。Bと言うタイトルも凄くこちらの考察欲をくすぐる様なタイトルで本当に色んな部分で楽しませて頂けるアルバムだなと改めて思いました。
13.Colling
この楽曲もMorrieさんが参加しており、トラックに対しての間��置いた囁き声が本当に絶妙に楽曲に不穏感を与えていて改めて人の声というのはダイレクトに感情を揺さぶる音だな。と個人的に思いました。裕さん独特の質量を持ったノイズ音の区切り方が素晴らしく、雨の様な音が周囲を包んでいて、個人的に映画ブレードランナーの、あの名シーンが浮かびました。雨の音をサンプルなどで入れるトラックメーカーは、星の数ほどいますがさらにそれをギターで作り出すと言った本当に誰にも成し遂げられない偉業を惜しげもなく楽曲に注いでくれています。アウトロの無機質な音のディレィもバッティの止まってしまった時の様なイメージが勝手ながら頭の中に浮かびました。
14.Shape of Death
このアルバムはLUNA SEAのSUGIZOさんがバイオリンで参加しており、曲に幽玄な印象や幕引きを助長する様な本当にラストの楽曲に相応しいプレイを魅せてくれます。前のdownyレビューでも仰いましたが僕は、ラストの楽曲は本当に終わりの様な楽曲が好きで、それを踏まえるとこの楽曲は本当に自分の中で理想の様な終わり方で、アルバムが終わってしまう寂しさと同時に掛け替えのない体験をしたという余韻が身体を突き抜けます。この楽曲も様々な音が鳴っているのですが蠢くというよりは全ての音が塊になって昇華されていく様な感じで、一つの音を集中して聴くのも凄く楽しいのですが、この楽曲に関しては全てのトラックがそれぞれに相乗効果をなしており、それぞれのメロディの紡ぎ方やリズムの拍における音の置き方などが本当に素晴らしい楽曲だと思っています。
aoki yutaka/trailer.Part1(Open The Gate)
https://www.youtube.com/watch?v=0phzW9LMoXY
aoki yutaka/trailer.part2(I am Lost.Fury.Ghost In The Mist)
https://www.youtube.com/watch?v=ZLyQiFJVOCM
aoki yutaka/trailer.part3(Witch Hunt.Missing.Colling
https://www.youtube.com/watch?v=KsGbYEHLXOM&t=6s
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mikeneko28 · 7 years
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aoki yutaka/lost in forest
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mikeneko28 · 8 years
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downy/第六作品集
2016年9月7日発売。メンバーは前作と変わらず、Gt&Vo青木ロビン、Gt青木裕、Ba仲俣和宏、Dr秋山隆彦、Vj柘榴となっている。mix&rec&masはお馴染みの三好敏彦。「孤独旋回」のみDrumsのRecが韋駄天サウンドの原田浩樹となっております。およそ三年振りのアルバムで前作と同じくSNSの恩恵に預かり、メンバー個人がtwitterなどで呟く「陰鬱」「複雑」「暗くて冷たい」などの言葉があり、とても心が躍った記憶があります。個人的には5thより予想しづらかった作品で反動でもの凄く暗くなるか、更に唄を強調していくかなど、色んな考察をしておりました。結果的には僕なりの感想で、これはdowny流のブラックミュージックという風に解釈をして、ヒップホップやソウル、ブルースなどの要素を強く感じ、唄も過去作以上にロビンさんの声のファルセットやサスティーンを強調しており、Donny Hathawayを彷彿させる様な歌声と感じて今作は5thの時もその片鱗はありましたが過去作の様なトラックにたいして唄を組み込んで行くというよりは唄を軸にトラックが進んで行く様な印象を受けました。シンセも大きく導入されておりますが、裕さんの変幻自在なギターで作られているのかどうかは分からないので、そこを考察するのも凄い楽しいのかなと思います。水面下の激情とも言えるべきdownyの十八番でもある緊張感と静と動のダイナミズム、少ない音数で与える隙間のグルーヴ感や、たった一つのフレーズで楽曲の雰囲気を変えてしまう徹底的にアンサンブルを拘り抜いた職人感とライブの積み重ねや各々の練習で磨かれた鉄壁とも言える途轍もない技術により圧倒するリズムの応酬が上手く噛み合った作品だと思います。それと、5thに比べて大体、どの楽曲も「  」を除けばカチッと止まり、次の曲までに6秒位のインターバルがあって狙ってるのかどうかは分からないのですが、怒濤に攻めるというよりは一曲一曲の余韻を大事にさせたかったのかな。と個人的に解釈しました。歌詞の文学性以外にもトラック自体が日本的?和を感じる部分が今までの作品の中でも強く感じ、外国の方が聞いた時にどんな印象を持つのかとても興味深いですね。今作のジャケの写真は國場力さん、アートワークはdownyのMVやジャケットデザインでもおなじみのlenoさん。フローズンフラワーを題材にしたジャケのデザインは植物の持つ有機的であり蠱惑なイメージが冷たくも華やかな影に何処か陰鬱な印象を醸し出す今作にとてもピッタリですね。待望の三年振りのアルバムですが、その間にもライブも多くやって頂きremixアルバムやクラムボンの5716のカバーなどで常に楽しませて頂いた印象があり、良い意味で待ちわびた!という印象はありませんでした。5thの時も書きましたが今作も僕の中では最高傑作にアップデートされ、出す作品ごとにdownyとしての根の部分はそのままにあらゆる実験や試行錯誤を繰り返し、今ある現状のシーンにとどまらないオリジナリティを生み出しつつも最高傑作を作り出すというのは本当に凄い事だと思いますし、とても尊敬します。次は何年後になるか分からないですが7thはどんな作風でどんな世界観を魅せて頂けるのか今からとても楽しみです。
1.凍る花
コズミックなシンセ音に合わせて、浸透する様なアブストラクトな音がイントロとしての存在感を充分に放ち、塊となって鳴らされるバンドアンサンブルの序章的な役割を果たします。前作の一曲目は唄ものを予感させるロビンさんのスキャットとクラシカルな轟音によりじわじわ世界観に引き込まれる感じでしたが今作は一曲目からガツンとくる感じで5thとはまたちょっと違った感じの緊張感を体感しました。52秒頃のバスドラとハイハットのみの隙間を上手く活用したドラムとカッチリとしたベースとの双方を助長してかっこよくさせスネアを絡ませるパターンは個人的に凄く大好きで、過去作では山茶花や形而上学、最近だと十六月とかにも使われていますね。間違っていたら申し訳ないのですがハミングバード奏法の様なプレイを随所に散りばめており、ギターらしくないアブストラクトな音作りを軸にもの凄く難易度の高い奏法を取り入れつつも、そのブレンドが途轍も無いバランスで仕上がっているのが裕さんのdownyでのギターのアイデンティティなのかなと個人的に改めて思いました。2:30秒頃にハイハットのキメとスネアが足される事により、曲に疾走感が増して盛り上がりは最高潮に達します。歌詞が繰り返されるボーカルも酩酊感を帯びていて、とても素晴らしいです。downyでは珍しいギターらしい音の終盤の規則的なカッティングで終わるのが本当に潔い感じでdownyのアウトロは黒い雨が一番好きだったのですが同じかそれ以上に好きになりました。この曲もdownyではお馴染みの7拍子で個人的にひけらかした様な変拍子はあまり好きでは無いのですがdownyに至っては全く嫌みや見せびらかした感を感じる事が無く自然に曲に取り込んでいるのが、いつも感心します。メンバーたちが意図して変拍子にしたのではなく一つのループで考えた時にたまたま、こういうリズムが生まれたのではないのかなと思います。ライブでは何度か披露して頂いたのですが改めて音源を聞くと全然印象が違くて面白かったです。アルバムの作風のナビ的な役割を持つ最高の一曲目だと思います。
2.檸檬
downyでは珍しいドラムから始まる曲なのですが、クローズ・ハットとオープン・ハットを上手く使い分ける事により絶妙な抑制が生まれていると思います。これまたdownyでは珍しく僕が覚えている範囲では形而上学と月ぐらいでしか聴いた事が無いのですが、ドラム、ベース、ギター、ボーカルの順でそれぞれのパートが徐々に絡み合う作風になっております。downyとしては初の試みでもある仲俣さんのウッドベースも本来は温かみを与える様な楽器としての印象が強いのですがdownyとして組み込まれている事により良い意味でのアンバランス感で不気味な印象を醸し出してくれています。微かに聞こえる蠢く様なギターの音と美麗な広がりを持つギターの対比が素晴らしく、先行トレーラーでもかなりの存在感を放っていたスライド?のギターフレーズが口火を切り怒濤のサビへと展開していきます。ポリリズム的なギターの急かす様なリズムとメロディが素晴らしく五拍子の素晴らしさを改めて体感しました。打楽器的でもあり裕さんが弾いてるのかどうか分からないのですが、1:40秒頃にパンニングする音が不可思議な空間を作っていて多面的な緊張感を生んでおります。歌詞カードのクレジットにChorus.Zenという表記があり、とても気になっていたのですがロビンさんのtwitterにより���の曲にロビンさんの娘さんが参加している事が判明されました。今回、面白かったのが僕が過去作で気づいてないだけかもしれないですが、「髪に埋もれた 嗄れ小唄 萎靡に乞うた。。」など韻を踏んでいるのが今までに無い感じで凄い面白かったです。
3.海の静寂
微かに聞こえる電子音と共にヒップホップ的なレイドバックを感じるドラムの中でスネアのモタつき具合が本当に絶妙で素晴らしいです。仲俣さんのベースのフレーズとコード感がシンプルながらも物悲しい雰囲気を作り出して、尚かつ、曲の主導権を完全に握っていてこれだけ、少ない音数でここまで説得力のあるフレーズを作るのは本当に鳥肌が立ちました。そのアンサンブルの中で歪なピッキング感の無い周囲を覆うギターが現れては消え、消えては現れるフレーズがdownyの楽曲の中でも1,2を争うぐらい不穏かつ、美しいギターでこういうビートにこういうギターを入れたバンドは世界中探してもdownyだけだと思います。昭和ジャズを彷彿させる様な単音のミュートギターがとても侘び寂びを感じて物悲しい雰囲気を更に助長させていて懐かしさと共に新たにアップデートされたdownyのアプローチにとてもマッチしておりました。隙間を強調させて削ぎ落した楽曲なので、自ずと唄が全面に出されていますが、ブレスすらも曲の雰囲気に組み込まれていて何処の位置でブレスを置いたりファルセットの長さなど、あらゆる所でかなり練られている唄だと感じました。1:23秒頃のフローズンという単語の繰り返しが一つごとに唄い方を変えていてかなりソウルやブルース的な匂いを感じる歌声に聴こえました。この曲で使われるのは短いですがロビンさんのスキャットが本当に大好きでライブだと左の種の時にやって頂けたりするのですが、楽曲の中で聴けて、とても嬉しいです。檸檬もそうですがこの曲も「morgan 右脳が揺らぐぜ」と韻を踏んでいるのが面白い印象でした。歌詞に十四月や十五月と言ったワードが入っており十二月までという此方の概念を崩してくれます。十六月という楽曲もそうなのですがremixアルバムがリリースされた時のインタビューで十六月という言葉には意味が無いらしいのですが歌詞としては一枚絵をイメージしているらしく、そういう考察をするのも凄い楽しいのかなと思います。
4.色彩は夜に降る
規則的な位置に置かれたスネアのリズムと哀愁を帯びたギターのフレーズが絡み合って凄くかっこいいです。ワウが掛かった様なシンセ音も3rdのようなフィジカルな機械へのアプローチとは違くロビンさんの声にもエフェクトが掛かっており、音色としての機械的なアプローチを強く感じて面白いなと思いました。アルバムの中でも特にロック的と言いますかアプローチは違いますが淡々と迫り来る感じが1stの脱力紳士なんかを彷彿させますね。1:37秒頃と2:17秒頃の一瞬、間を置いたドラムパターンがとてもかっこ良くベースのアプローチもドラムパターンに呼応するように変幻自在にフレーズを変えており、改めてベースの重要性を考えるきっかけになった曲でもありました。
5.親切な球体
タイトルが何処となく1stを彷彿させる様な印象があり、曲名を見た時は他は夜や静寂、孤独など暗いワードが入っているので何となく素人考えで暗い曲なのかな?と思っていたので一番、この曲の予想がしづらかったです(笑)入りがバスドラの二連打(二拍目にハイハットが入っていますが)でdownyでこのパターンのドラムが聴けるなんて!と悶絶モノでした。球体を感じさせるグルーヴィでウネっているベースとクラシックの匂いを感じるブラスの様なギターのアンサンブルがとても素晴らしかったです。タメの効いたヒップホップ調のドラムが、時折スネアを二連打入れていて、シンプルながらも聞き手に予想をつかせない不規則になっていて凄くかっこいいです。1:38秒頃にギターのクラシカルな通奏音の様な音が鳴り響き静かになるのですが、その後、拍の頭にクラッシュシンバルを入れたメリハリのあるループの後にスゥイープギターがヘッドホンで聴くと球体を描く様にパンニングされていて素晴らしい演出だなと思いました。改めて様々な音色を一曲の中で披露しており、ブラスの様な音とスゥイープが同じ人が弾いたなど、到底思えないです。こんなに弾いたアルバムは無かったのでは。という意味が分かりました。3:30秒頃にハイハットの刻みが細かくなり、ハイハットの刻みが細かくなり、アクセントの違うハイハットが小刻みよくスネアと絡むのが凄い気持ちいいですね。
6.孤独旋回
フェード・インしてくるドラムが最初はシンプルなパターンと思いきや、音が大きくなるにつれて段々と細分化した複雑で高速なドラムに変貌します。ハイハットの刻みが増えるのが大きな要因ですかね。焦燥感を煽るシグナルの様なギター音がとアタック感の強いアブストラクトで攻撃的なギター音が一層不穏な雰囲気と緊張感を与えていてかっこいいです。アルバムの中でもかなり速い曲なのですが抑える所は抑えるという静と動の対比が素晴らしく2:08秒頃にヒップホップの様なタメの効いたドラムになるのが凄くかっこいいです。スネアと同調して入るベースの絶妙なタイミングと自然と疾走感が増すドラムと、合間のハイハットになるだけの所が凄くかっこいいです。アルバムの中でも個人的にライブで一番聞きたい曲だなと思いました。
7.「   」
シンセのサイン波の様な音と5thのトレーラーで聴ける様な電子音が徐々に重なり合い得体のしれない蠢く様な音と乱反射に移行する伏線の様な怪しげな風の音で終わります。ある種、電子音がオルゴールの様にも聞こえたりするので凄く穏やかな気持ちと緊張感や不穏な気持ちなど、何処に感情を置いたら良いのか分からなくなる凄く不思議な楽曲でした。この曲は歌詞カードにも記載されている通り青木裕さんが作成しており、ソロのim waldやexit music、Mvの猿の手柄の冒頭などにも共通する俗にいう裕ワールドが思う存分体感出来る楽曲だと思います。この曲もギターで作られているのかなと思いますが、裕さんだからだと思いますがギターの可能性に限界なんて無いんだなと改めて思いました。
8.乱反射
ベースのゴリッとした質感と広がりを持つ素晴らしいメロディのギターとスネアのゴーストノートが絶妙で気持ちよくハイハットのキメが良い意味でスクエアな印象を醸し出して四角いグルーヴと言いますが、メリハリのあるプレイで凄くかっこいいなと思いました。唄メロのリズムやファルセットが独特でかっこ良く、この曲も一瞬だけスキャットが入ります。全体的に流れるアタック感の無い風の様な音がとても冷徹で侘しげな雰囲気を作り出し性急感のあるバンドアンサンブルにとてもマッチしております。前半は5拍子でギターを挟んで七拍子になるのですが、この時のギターの黒い雨の冒頭や鉄の風景、月を彷彿させる奥で鳴っている様なミックスが渦になってドラムに巻き込んで行く様な印象で凄いかっこいいなと思いました。その後のドラムの合間に入るスネアのロールや追いかけて行く様なベースが素晴らしく、このリズムにベースメロディを乗せるだけでも凄く大変そうなのに更にループ感を助長させ曲の雰囲気に酩酊感を誘き出すメロディで仲俣さんの新しい引き出しを垣間みた様な気がしました。繰り返される歌詞のループにおける酩酊感もとても素晴らしいですね。ラストはギターの音で終わると思いきや、最後にドラムパターンが流れスネアにリバーブ?ディレイの様な効果が鳴り幕を閉じます。この演出は是非、ライブでもやって頂きたいですね。左の種に次ぐ、かなり緊張感のある空間になりそうです。
9.翳す、雲
アルバムの中でも個人的にリズム面では凄くノリやすく、今作の中でも中心に耳を置けるパート別の分離感を強く感じて個々の楽器の鳴りや響きなどがとても分かりやすいなと個人的に感じました。時折、聴こえるノイズの様な音とギターの原型をとどめていないながらもメロディの美しさに息を飲みます。ベースの音像が輪郭が無く柔らかい印象があったのでもしかしたらフレットレスベースを使っているのかな?と思いましたがどうなんでしょうかね。2:05秒頃にスネアが小刻みよく足される事により、より一層、小節の節目を感じさせないループ感が助長されていて凄くかっこいいと思いました。それと歌詞に「左の種」という言葉が入っており、思わず目頭が熱くなりました(笑)ラストはシンセ?ギターの音で潔く幕が閉じます。downyの特徴として、猿の手柄然り、月が見ている然り、月然り、暗闇と賛歌然り、椿然り、アルバムの楽曲は必ず終わりに相応しい楽曲でしばらく余韻に浸りたい。と言う感じだったのですが今作は楽曲自体も終わり方もあまり終わりっぽい雰囲気ではなく、直ぐにまた凍る花が聴きたくなる様なループを誘発させる終わり方だと個人的に思いました。電子音同士によるサブリミナル効果のシンクロなのか分からないのですが計算や意図してやっていたとしたら本当に凄まじいです。
凍る花
https://www.youtube.com/watch?v=osjxvvuStCQ
第六作品集 『無題』 trailer movie
https://www.youtube.com/watch?v=zhGr_R9nEQk
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mikeneko28 · 10 years
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downy/第五作品集remix album 2014年3月19日発売。9年振りに活動再開され様々な告知をdowny公式サイトで発表されました。5thのトレーラー、待望のワンマンツアーライブ、先行MV曲(春と修羅)。downyと相性抜群の映像作家(小嶋貴之)による(時雨前、黒)。様々な事柄を目で耳で心で楽しませてもらいました。活動再開��たばかりなので当たり前ですが短いスパンの発表に終始心が躍る日々が続いておりました。そして、新たな告知の発表。MVかなー、ライブかなー、なんだろなーと、その発表の時までに様々な憶測を考えてワクワクしておりました。そして、発表されたdowny.5thのremix albumのリリース決定。まさかの発表に正直とてもビックリしました。更に時雨前のremix公募で入賞した方はアルバムに参加できるというボーナスがあるという事でプロ、アマ問わず様々な方が参加をしておりました。こ��時期は様々な方がtwitterなどでdownyへのリスペクトを公言していたので見ていて凄い楽しかったです。更にdownyの新曲(十六月)が収録されるということで、こんな短いスパンで新曲が聴けるのか!と終始ワクワクしておりました。remixを手掛けた参加アーティストもとてつもなく豪華で、このremixアルバムを作るきっかけになったと仰っても過言ではない(術ノ穴)レーベル主宰の(kussy.deii)によるトラックメーカーデュオ(Fragment)。坂本龍一のも認められている音楽家。暗く美麗なエレクトロニカを唯一無二の世界観で炸裂させる日本の音楽家(Ametsub)。元(coma5)トリップホップやアブストラクト・ヒップホップを軸に様々な音楽性を自由に行き来する天才トラックメーカー(geskia!)。和らかく朗らかな侘び寂びの効いた独特なサウンドに青木ロビンの情景溢れる、とても繊細な詩が絡むdowny.dhalとも似つかないとても美しい音楽性を兼ね備えた青木ロビン.manukanを中心に結成されたエレクトロユニット(zezeco)。はっきりと聴き取れるヒステリックな日本語のボーカルにサイケデリックで重厚なサウンドを炸裂させる、今回、時雨前remix公募による対象に選ばれた逆輸入バンドBO NINGENのフロントマン(Taigen Kawabe)etc...と非常に豪華なアーティストが参加しております。downyの人脈の幅広さとバンド、トラックメーカーの垣根に関わらず様々なアーティストに影響を与え尊敬されてきたバンドなんだなと改めて再認識しました。正直、あの素晴らしいアルバムをどう解体し構築するんだろうという、参加アーティストをみてワクワク半分。downyのremixという、とてもじゃないけど想像が出来ない未知なる不安が半分という感じでした。しかし、購入して聴いてみたら、もう本当に素晴らしかったです。参加アーティストの自身の音楽性を咀嚼しながらも、素材を上手く活かして、downyをジャズ・ファンクやノイジーなダブステップ。ミニマルなエレクトロニカ。和風ブレイクビーツ。エレクトロニカな作風の中で際立つサイケデリックで重厚なロックサウンドと多種多様なdownyサウンドがこのアルバムに収録されています。今作のジャケットは(春と修羅)のMVを手掛けている(leno)が作っていて錆びれている淡い色味が特徴のインダストリアルな作風がとても素晴らしいです。更にジャケを開いて目を凝らすと、なんとdowny.5thのジャケが薄く印刷されております。ジャケまでremixか!と感動しました。downyファンも参加アーティストファンも必聴の様々な音楽性の架け橋になる様な素晴らしいアルバムです! 1.十六月 downy resonance mix downy.5thを作っている時に完成していた楽曲なのですが、3rdに近い作風らしく肉体的エレクトロニクスな5thには合わなかったという事で、今回downy自身がこの曲をremixという手法に擬え解体し構築し直したそうです。なんと、今回は青木裕さんがmixをしていて音の重厚さは勿論、全ての音が繊細にクリアに聴こえていて、こんなにバスドラがはっきり聴こえる曲は初めてだと思いました。downyでは珍しい少しシュールでコミカルなギターの音がイントロの役割を担い、バスドラとハイハットを基調にした複雑なビートに淡く儚げな冷めたコード感のギターが絡んできます。スネアが入る事によって疾走感を複合させていて0:42秒頃にドラムを区切る役割を担っているかの様なベース音が混じってビートがより複雑な感じになっています。シンプルなベース音と複雑なビートの絡みによる双方の格好良さを増長させている感じは3rdの形而上学を彷彿させました。ロビンさんの歌唱も相変わらず、なんでこんなビートに乗せられるの?って思います。今までのどの曲とも違うロビンさんのファルセットがとても気持ちいいです。1:46秒頃に動物の咆哮の様なギターの音が聴こえて相変わらずどの曲にも驚かせる要素を入れてくるなと思いました。2:46秒頃にギターの電子音の様な音だけが鳴り響き、その後にまた各パートが一斉に入って来るのですが、ここでベースのフレーズが変わっていてドラムのパターンと完全に絡んでいる所がめちゃくちゃ鳥肌が立ちました。3:41秒頃にまたベースのフレーズが変わっていて、ジャジーなウォーキングベース的なフレーズに変貌していてそこがまためちゃくちゃ格好良いです。最後は崩壊していくようなギターの音だけが鳴り響き幕を閉じます。 2.曦ヲ見ヨ! Fragment remix 原曲のどの音を使っているの?(笑)ってぐらい、ぐちゃぐちゃでアブストラクトなノイズが鳴り響き、ロビンさんのボーカルとミニマルで歪な感じのビートが乗っかります。原曲と同じコードのギターを基調に少しコミカルな電子音が所狭しに聴こえてきます。シンプルに見せかけて様々な音を配置したレイヤードの細かさに感動しました。アウトロはパンニングするロビンさんのボーカルで終わります。 3.椿 Ametsub remix かなり重厚で美麗なかろうじて原曲の味付けが残っている美麗な電子音が鳴り響き、一瞬曲が止まった後に、硬質的な和の風味があるブレイクビーツが乗っかってきます。ロビンさんのボーカルも原曲とほぼ同じでとても素晴らしいです。ちらほら、原曲と同じギターのフレーズ音が聴こえてきて原曲を凄い大事にしている曲だなーと思いました。3:28秒頃にビートが疾走感を増し、より複雑になって、電子音と絡んできます。 4.春と修羅 geskia! remix ミニマルなパッド音のような音と共に、淡く叙情的な少し和の旋律を感じる電子音が流れてきます。原曲のどの音を使っているのか全く分からないですねー。1:05秒頃にLAビートシーンを彷彿させる様な音が流れ込み、ビートがより複雑になって応酬してきます。ロビンさんのボーカルもほぼスキャットなんですが使い方が凄く上手です。音の抜差しが上手いですし、絶妙なタイミングで電子音が絡んでくるので凄い面白いです。 5.黒 Oliver oil remix ロビンさんのi wanna suck youというフレーズからはじまり騒然たるフィードバック的なノイズ音と対比する様なコズミックな電子音が凄い面白いですね。ロビンさんの声もテンポやトーンを変えていて凄い不気味な感じに変わっているのもとても素晴らしいです。時折、爆発音みたいな音が散りばめられていてミニマルな展開の中に良い曲のアクセントになっております。 6.或る夜 mergrim remix 呼吸音の様な風の音の様な、霧の様な捉えどころの無い冷徹なノイズが煙の様に周囲を覆いながら、土台を支えるかなり下で鳴っているバスドラとベースの音が気持ちいいです。1:30秒頃にポスト・ダブステップを彷彿させる硬質的なビートが入り込んでいて、とてもかっこいいです。原曲と同じロビンさんの歌唱が曲の表面は冷めていながらも、声が入る事によってとても暖かみのある曲になって本当に不思議な声質な声の持ち主だなと思いました。ラストは原曲と同じギターのフィードバックノイズが鳴り響いて終わります。 7.時雨前 Taigen Kawabe remix シンプルなダイナミズムの効いたドラムと奥で鳴っている原曲のドラムを加工した音の重ね方が素晴らしいです。ロビンさんの声も原曲の何処を使っているんですかね。今までのクラブよりのサウンドと違いかなりサイケデリックで重厚なノイズが鳴り響きます。原曲とわかるようなフレーズも散りばめられていて、とてもセンスがあるremixだなーと思いました。1:57秒頃に砂嵐の様な電子音と、冷徹で侘しげな情緒溢れるギターと原曲の軸にも鳴っているギターフレーズが鳴り響くと、畳み掛ける様に各パートが応酬してきます。ベースがゴリッとしていて、ドラムは原曲よりもシンプルになっているのですが、凄い格好良いです。曲展開としてはthis heatのpaper hatsのdownyカバーを彷彿させました。流石、百何十曲の中で大賞に選ばれた一曲だなとしみじみ、噛み締めました。 8.「   」 zezeco remix まず5thアルバムの一曲目、始まりを担当するとても最重要な一曲であり、原曲はロビンさんの歌唱を基調にしたクラシカルなノンビートでアルバムの唄物を示すような一曲ですが、原曲との大きな違いはビートが入り込んでいます。翻弄する様なロビンさんの声と、奥で鳴っている煌びやかな音やパンニングするサイケデリックな音に、かなりアブストラクトに加工してあるビートが絡みます。曲展開が全然読めないのでかなり面白いです。 9.雨の犬 YAKENOHARA 303 MIX ロビンさんのギターフレーズと昔のゲームBGMを彷彿させる8bit的な音が、ミニマルな作品が多い今作の中でも一際、シンプルなアレンジになっているなと思いました。0:40秒頃にバスドラの音が入ってきて曲にグルーヴを纏わせていて、原曲のあのギターとは思えないとても冷めていながらも情感溢れるフレーズも入り込んできます。ロビンさんの声がやけに遠くで鳴っていて、寂しげな雰囲気を増長しているなと思いました。 10.赫灼セルロイド ATSUKI remix 原曲のあの爆発的なグルーヴは陰を潜めていてホラームービーのBGMを彷彿させるクラシカルなフレーズと沸々と湧き上がる不穏な印象を醸し出す奥で鳴っているノイズがめちゃくちゃ好みです。シンプルなドラムと原曲と同じロビンさんのボーカル.ギターのメロディが使われていて、こういうアレンジにも凄い合うなーと思いました。1:57秒頃にビートが変わっていてダブステップを彷彿させながらも凄く生のグルーヴを感じる音の配置だなと思いました。 11.燦 SUNNOVA remix この曲もポスト・ダブステップを彷彿させる硬質的なビートを使っていて、ギターのフレーズを使っているなーって思う事以外はこの曲が一番、原曲の何処の何を使っているのかわかりませんでした(笑)。雨の犬とはまたちょっと違ったミニマル感でアンビエント的な印象を醸し出していてレイヤードが細かいので音の配置や、重ね方や雰囲気は 少しMassive Attackの100th windowを彷彿させました。 12.十六月 Fragment remix 数ある素晴らしいremixの中でも、一番ド肝を抜かれたのはやっぱりこの曲ですね。重厚なバスドラとスクラッチ音が入り混じり、ロビンさんのボーカルを口火に切り、とてもファンキーなベースとドラムが流れ込んできます。0:44秒頃に、ジャジーな雰囲気を彷彿させるギターのメロディが侘しげな印象を曲に与えていて一筋縄ではいかないジャズ・ファンクな作風に仕上がっております。スクラッチも絶妙な位置に配置されていてDJ Krushのトラックなんかを思いだしました。ラストはロビンさんの声がパンニングしておわります。 13.下弦の月 dark reflection version remixed by 石橋英子 ロビンさんの呼吸音の様な音から、広がりを持ったかなりダークでノイジーな音が入り込んできます。原曲のドラムを絶妙な位置にコピー&ペーストしていて捉えどころの無いリズムがとても気持ちいいです。原曲のギターのフレーズの使い方も凄く上手くて素晴らしいです。この曲もレイヤードが凄く細かくて、様々な音が右往左往に応酬してきます。原曲の冷めていながらも叙情的なdownyらしいサウンドと違い徹底的にダークに構築されておりとても好みです。5:50秒頃に曲が終わったと思ったら、またロビンさんの呼吸音の様な音が入り込み原曲の裕さんのギターフレーズと、アンビエント感のあるギターフレーズと共に、翻弄する様な重ねられたロビンさんの声が絡みます。ラストはオルゴールの様な音で終わって、散々ダークな構築をしてきたのに、ラストにそう来るか!と思わず笑っちゃいました。勿論、良い意味で。 14.時雨前 munnral remix この曲もflying lotus以降のLAビートシーンを彷彿させる様な音作りとリズムだなと思いました。音のダイナミズムの迫力も去り置きながら、加工してあるロビンさんの声がとてもコズミックなサイケデリック感を出していて、とても気持ちいいです。曲展開はあまり変わらないのですがビートの畳み掛ける様な応酬と順応無住に駆け巡る上物に翻弄されているとあっという間に曲が終わるかなり緻密に計算された曲だなと思いました。 15.時雨前 Guru Connect remix ロビンさんの呼吸音の音と同調する様に、かなり印象の強いドラムフレーズが鳴り響きます。ミニマルな電子音のフレーズも曲の良いアクセントになっております。ベースのゴリッとした感触とフレーズの使い方も流石ベーシストと言う事もあって使い方が、かなり上手いです。1:57秒頃にロビンさんの「あーーーーーーー!!!」っていうスキャットがあってエキセントリックなフレーズの使い方に凄いビックリしました。ロビンさんの声も凄いバラバラに解体、構築されていて、捉えどころの無い曲展開が凄い面白いです。アルバムの中でもベースがかなり主張されていて仲俣さんのベースが好きな方は涎物の一曲ですね。 第五作品集remix album trailer movie https://www.youtube.com/watch?v=1F98Go2zfEc 曦ヲ見ヨ!Fragment remix https://www.youtube.com/watch?v=p6kuqlj_5fc
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mikeneko28 · 10 years
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DJ Krush/漸 2001/1/24発売。今作はKrush自身、家族と車の中で聴ける様な音を目指した、暖かみのある和らげなな雰囲気を醸し出しています。もちろんKrushならではの緊張感は顕在していますが。生楽器も使っていますが大半はサンプリングとDJ機器で作っているはずなのですが、この強靭なグルーヴは一体なんなのでしょうかね。強いて言うならMassive AttackのProtectionに近い何処か達観している様な情緒溢れる作品だと思います。日本的な和のエレクトロニクスを踏まえつつ、DJ Krushが敬愛しているMiles Davisなどの強靭な黒いグルーヴを咀嚼しています。自分の好きなアーティストのティストを調和しつつ、自分の音楽性を最大限に発揮できる途轍もない音の情報量は限りないレコードを聴いていたのだなと思います。実際、DJ Krushの家はレコードの置き過ぎで家が少し傾いているみたいです(笑)。今回のゲストは過去最大に豪華でして、人力HIPHOP界の重鎮The RootsのMC Black Thoughtやソウルフルな歌声が特徴のベルギー出身の女性ボーカリストZap Mama、日本初のDUBアーティストにしてMEAT BEATのトランぺッターこだま和文、Downyとも対バンをしている日本HIPHOP界の最重要人物THA BLUE HERBのBOSS THE MCなど。今回はDj Krushがインタビューでも答えている様にドライブなどに最適な作品かもしれません。 1.SONG1 暖かみのあるアンビエント調なイントロから打ち込みらしい軽やかなドラムとSAXが緩やかに流れてきます。チープなドラムが逆に曲に侘しさと儚げさを助長していて凄く良いです。0.27秒頃にライブのショーのような演出を意識している拍手の音が聴こえてきます。なぞる様なピアノの旋律と鉄琴?のような音が絡み合い、ミニマルでありながらも飽きさせない様にかなり工夫しているアンサンブルだと思います。最後はフェード・アウトで終わります。このアルバムで唯一だれもさんかしていない曲ですね。 2.Zen Approach(featuring Black Thought) Black Thoughtが参加しております。硬質的なドラムとダビーでサスティーンが効いているベース、最小限の音で構成されているアンサンブルは迷走の作品を彷彿させますね。煌びやかな上物が逆に曲に不穏感を与えていて、淡々と進行していく中に時折、ゾクっとするような印象があります。この曲もフェード・アウトで終わりますね。 3.Danger Of Love(featuring Zap Mama) この曲はベルギー出身の女性ボーカリストZap Mamaが参加しております。間延びした不気味な上物と殺伐している機械的なドラムにZap Mamaの語りのような声が導入してきます。コーラスも呪術的で何処かエスニックな雰囲気も醸し出していてかなり不気味ですが、そこはやはりDj Krush。曲の根幹的な物は一切変えないで、Zap Mamaのソウルフルなボーカルだけで曲にダイナミズムやメリハリを与えています。Zap Mamaも凄いですが絶妙な隙間を構築できるDj Krushならではのとても素晴らしい一曲です。この曲もフェード・アウトです。 4.Sonic Traveler(featuring Tunde Ayanyemi) 流などで有名なTunde Ayanyemiが参加しております。淡白な水が流れるような音と船の鼓笛のような音がイントロで聴こえます。パーカッシブな音に絡む様にやや複雑でブレイクビーツ調なドラムが入ってきます。よく耳を澄ますとdownyの青木裕さんがよく出しているカラカラみたいな引っ掻く様な音がひっきりなしに聴こえてきます。徐々に音数が増えて時間が経つにすれリズムが複雑化していきます。5.05秒頃にかなりサイケデリックなテープを逆回転させてるような音が聴こえてきます。この曲も無論フェード・アウトです。 5.Duck Chase(featuring phonosycographDISK) DJ Diskの別名儀、PhonosycographDISKが参加しております。実験室の様な不気味な上物から加工してあるロボット調な語りが聴こえてきます。上物が凄いサイバーチックで宇宙船のコックピットにいるような印象がありました(笑)1.05秒頃に曲が転調してスクラッチをかなり効かせたクラブ寄りのトラックになっていきます。2.22秒頃に外の雑踏の中で喋っている様な展開が一瞬導入されます。この曲はかなりめまぐるしいですね。この曲のアウトロはアヒルの鳴き声のような音で終わります。 6.Vision Of Art(featuring Company Flow) Underground Hiphop界では知らない人はいないであろうCompany Flowが参加しております。暗くダビーなベースとヒップホップマナーに乗っ取ったドラムのリズムが淡々と進行していきます。上物も聴こえるか聴こえないか位の音量で一貫してMC Bigg Jusのリリックがまくしたてていきます。この曲はDj KrushよりCompany Flowの要素が圧倒的に強いですね。アウトロはダーティーでアブストラクトなスクラッチで幕を閉じます。 7.Day’s End(featuring Kazufumi Kodama) 日本初のDUBアーティストとも言われているMEAT BEATのトランぺッターこだま和文が参加しております。アコースティックなギターのアルペジオとSONG1に近い淡白なドラムが絶妙なタイミングで導入されていきます。その上に極上な哀愁漂うトランペットが奏でられます。上物もかなり綺麗で奥で鳴っているチープな上物も素晴らしいです。唄が無い分トランペットがメロディを奏でていきます。最後はチープな上物だけが鳴り響き人の溜息のような音が聴こえて終わります。個人差はあるでしょうが、この曲を聴いた僕の第一印象は夕暮れでした。 8.With Grace(featuring N’Dea Davenport) Acid Jazz界ではJamiroquai.Incognitoに並ぶ巨匠The Brand New HeaviesのN`Dea Davenportが参加しております。BNHとは違いかなりミステリアスなN`Deaのボーカルによって洗練された緊張感を醸し出しています。Dj Krushらしいミニマルで硬質的なリズムとダビーなベース、最小限の上物で構成された、正にDj Krushの十八番とも言えるトラックです。この曲もフェード・アウトで終わります。 9.Candle Chant(A Tribute)(featuring BOSS THE MC) この曲は日本HIPHOP界の最重要人物THA BLUE HERBのBOSS THE MCが参加しております。2000年8月に癌で亡くなったラッパー、ラフラ・ジャクソンの追悼の曲でもあります。優しげなオルゴールの音から、暖かみのあるアルペジオのギターが流れてBOSS THE MCの語りとも言えるリリックが淡々と進行していきます。途中で、ワウギターが申し訳ない程度に流されることによって、より一層曲に寂しさや儚げさを助長しています。アウトロはオルゴールの音で終わります。 10.Endless Railway(featuring Ahmir “?uestlove” Thompson) The Rootsのドラマー、クエストラブが参加しております。Dj Krushのこのアルバムは本当にHIPHOP好きには涎物の作品だと思います。クエストラブのスティックカウントから、原型をとどめていないかなりエグいベースが鳴り響いています。上物もかなり不気味で木箱が壊される様な音や殺伐とした様なノイズが曲にかなりの緊張感を与えていますね。その中でジャストのタイミングで絡んでくるスネアのロールがとても気持ちいいです。4.27秒頃からノイズの音が大きくなり爬虫類の鳴き声の様な音が聴こえてきて、かなり気持ち悪いです。ラストはインダストリアルな音が煙を巻く様にして終わります。 11.Whut’z Da Solution(featuring Kukoo Da Baga Bonez) Kukoo Da Baga Bonezが参加しております。この方は他の方とは違いDj Krushのこのアルバムから知名度が飛躍的に上がったみたいです。Dj Krushの影響力の凄まじさを物語っていますね。西海岸系とも言えるかなりドープなリリックとシンプルなドラムが淡々と進行していきます。上物もレイヤードが一音でチープでファニーなサウンドが反復していきます。シンプルでミニマルなKrushのトラックの中でも一際、この曲はシンプルです。その代わりリリックはコーラスと複雑に絡み合い面白く飽きさせない展開になっています。この曲もフェード・アウトで終わります。 12.ゴクラクチョウ論(Paradise Bird Theory)(featuring Sunja Lee) この曲はSunja Leeが参加しております。この方の詳細な情報は調べても出てきませんでした。殺伐とした雰囲気の上物のなかで淡々と刻むメリハリ���ついたオープン・ハイハットの音が特徴的ですね。耳を澄ますと森の中にいる様な鳥の鳴き声の様な音が聴こえてきます。パンニングでもかなり遊んでいて右往左往から様々な音がひっきりなしに聴こえてきます。コーラスがかなり加工されていて美麗さと醜悪の中間に属する様な音になっています。アウトロもかなり後味の悪い終わり方です。実際に聴いてみてくださいね。 Danger Of Love(featuring Zap Mama) http://www.youtube.com/watch?v=_3jUC_Fm34s Day’s End(featuring Kazufumi Kodama) http://www.youtube.com/watch?v=ycvOoAATBL0 Whut’z Da Solution(featuring Kukoo Da Baga Bonez) http://www.youtube.com/watch?v=k1ck0_GANCE
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mikeneko28 · 10 years
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downy/無題5
2013年11月20発売。メンバーは9年前と変わらず、Gt.Vo青木���ビン、Gt青木裕、Ba仲俣和宏、Dr秋山隆彦、Vj柘榴となっている。Mix&recengはdownyではおなじみの三好敏彦。9年振りの今回のアルバムは、メンバーそれぞれがtwitterを始めた事により、焦らしに焦らされた一枚だと思います。レコーディング風景、雨の犬とだけ書いてある写真、Twitter上におけるメンバー同士のやり取り一つ一つに胸が踊ったはずです。そして、第五作品集のトレーラー発表。曦ヲ見ヲ!のリズム隊の強靭さや、全バンドが憧れつつも到達出来なかった、およそギターとは思えないフレーズによるアンサンブル。下弦の月のミニマルなドラムとダークなサウンドに一瞬で虜になった人がいるはずだ。ロビンさんのボーカルが今までよりも鮮明に寄り添う様に聴こえると良い意味で驚いたはずだ。そしてフル音源のMV先行曲、春と修羅の公開。映像を含めかなりの衝撃で一日に10回いや50回以上は聴いていた。そして待ちに待った11月20日待望のフルアルバムの発売。fresh!やunkie.zezecoなどのそれぞれのバンドも活動をしていてサポートもしていたので、音楽と無縁ではないが9年間振りのdownyの音源はどうなんだろう?と期待に胸を膨らましてたはずだ。僕は今まで3rdが一番好みでしたが、確実に一番上になりました。前評判では温かみのあるとか美しいアルバムとか色々聴いてましたが、本当にその通りで、ボーカルは今までのアルバムより遥かにハッキリ聴こえ、サビと言った概念とまではいかないとしても今まで以上に構成がハッキリしていて、ループ感は薄れていますが、本当にハーモーニーやボーカルの抜き差しをしっかりと考えに考え尽くしたアルバムなんだな~と思いました。4thの演奏の延長線でありつつも有機的な演奏をあえて無機質にしつつ感情を押し殺している様な気がします。ベース、ドラムの強靭さは最早狂人とも言えるぐらい人間離れをしていて、ギターに至っては??????としか言えなくしかし、自己陶酔に寄っていなく曲に最大最高峰のメロディを送っています……………今回の作品は過去のアルバムのどれよりメロディが美しいです。ENNAさんのジャケも素晴らしく、結晶を一つ一つ書いてそれの結集と仰っていましたが、右上の黒い球体は月なんかを彷彿させていて、抽象的でありつつも確実なイメージを持っていて、曲を聴いてもジャケを思い浮かびますし、ジャケを見ても曲が流れてきます。変拍子のバンド、難解な日本語を使うバンド、エフェクターを多用するバンド、downyが息を潜めていた間に無数のこういったバンドが現れましたがつまるところ、downyを超えるバンドはdownyしかいないと改めて実感しました。お店や通販で売り切れている反響やダウンロードオリコンで10位にランクインしていたりdowny自身が海外でライブをしたいと言ったりファンとしてはとても嬉しい事の連続ですね。これからもdownyは孤高の存在として率先して行って欲しいです。
1.   「         」
静観でありつつもクラシカルな轟音に包まれながらボーカルのスキャットが幾重にも重ねられていきます。奥で鳴っている様な少し篭った轟音と煌びやかなメロディの旋律が素晴らしいです。youtubeのデルタのコメントにも書いてあった様に、こういった形態や音像のバンドはボーカルが入ると緊張感が薄れる傾向にありますがdownyに至っては青木ロビンさんのボーカルによって緊張感が何倍にも増すというなんとも稀侑なバンドですね。9年ぶりの期待と興奮が迫り来る暗闇と賛歌からの待望の一曲目ですね。
2.赫灼セルロイド
 アプローチは違いますが、スネアの多さが野ばなしなんかを彷彿させますね。ドラムに絡みつく様なベースのリフが無機質でありながら躍動的で踊れるとまではいかないですがかなりリズミカルなフレーズになっております。たまに音圧?ギターとユニゾンしているのかな?音が重厚になっているのが凄いです。スネアと同調する様な軽快なギターのストロークと金属音みたいなアタックの強いギターが曲に硬質的なイメージと力強さを与えてくれます。0:42秒頃に光沢を持っている様なギターフレーズが曲に非現実的な世界観を醸し出し、2:40秒頃にベースリフが変わり少し引っかかる様なフレーズを弾いてると突如ギターのカララッ………といった音で一旦無音になり、またフラストレーションが爆発したかの様に0:42秒のギターフレーズをを引き連れて進行して行きます。4:08秒頃にスネア?がディレイがかかりリズミカルなベースからうねりを持たせ底を這う様なベースに変わりbeatlesのcome togetherを彷彿させる様なドラムプレイが聴けます。どうやってるんですかね?これ。ライブではやっていなかったのでとても気になります。アウトロは電子音の様なギターの単音フレーズが悲しげな余韻を残しつつ幕を閉じます。
3.曦ヲ見ヨ!  
引っ掻く様なギターから、今世紀No.1と言っても過言では無い様なテクニカルなドラムが繰り広げられます。ロビンさんのツイートで火山の様なドラムと言ってたのはこれかな?確かにマグマを連想させる様な沸々とした熱いドラムプレイだと思います。downyでは珍しいフロアタムを使っているから重厚に聴こえるのかな?七分を刻むギターと情感が迫る様なコード感を帯びた清々しいまでのギターストロークが気持ちいいです。相対する様にイントロとはまた違った引っ掻く様なノイズギターが曲に不穏な雰囲気を醸し出しています。コード感の強いギターストロークが残響音を放つと迫りくる様にそれぞれのパートが応酬してきます。特にベースのゴリっとしたハードコアなフレーズが凄まじいです。ライブで見てもどうやってるのかわからなかったです(笑)アタック感の強いギターストロークはそのままに周囲を覆い尽くす浮遊感のあるギターが素晴らしいです。1:36秒頃のギターストロークで曲に緊張感とメリハリを出しているのですが、先に進むにつれどんどん重厚さが増しているのが素晴らしいです。2:50秒頃のハイハットのみと万華鏡の様なギターフレーズが絶妙に絡みつく緩急から叩きつける様に、2:59秒から曦ヲ見ヲ!オリオン!と言うボーカルのフレーズがループしていてその中でバスドラとベースのフレーズが交互にドカドカとリズムを刻んでるのが凄いです。そしてここのギターのコード感がとても好みでダークでありながら滲み出る様な悲しげな旋律が良いです。アウトロは最初の構成に戻り、ロビンさんの「正義なる路面」と言ったフレーズで終わります。
4.下弦の月
名曲揃いのアルバムの中でも特に異彩を放っていたのがこの曲。ギターとは思えない様なダークな音像と2nd.3rd期の様なミニマルなドラムフレーズが少し鉄の風景なんかを彷彿とさせます。そしてdowny史上最もボーカルが聞き取りやすいです。2回目のverseではロビンさんのボーカルの裏にとても不気味で怖いボーカルエフェクトがかかっています。そしてサビ?ではとても美しいピッキング感の無い淡いギターフレーズが聴こえます。2:08秒のベースのコード感が歪でありながらも静寂を助長していてとても素晴らしいですそしてドラムフレーズの絡みからイントロのギターフレーズが一瞬鳴らされて、また何事もなかった様に進行して行きます。ベースのフレーズがdownyでは珍しいスライド?を一瞬聴かせてくれます。3:20秒で叫ぶ悲壮感のあるボーカルがゾクッときますね。ラストはコード感のある寂しげなギターフレーズで幕を閉じます。
5.時雨前
downyらしい煌びやかなギターの単音フレーズと絶妙な位置に置いてあるハイハットが素晴らしいです。演奏においては最も過去のdownyらしいミニマルな曲だと思います。2ndを叙情的に高めた様な、しかしボーカルは猿の手柄や左の種の様なある意味衝動的な意味で歌い上げるのではなく一つの手法として曲に圧倒的な意味を醸し出しています。そうすることにより静と動の緩急を際立たせミニマルなフレーズはよりミニマルなフレーズに寂しげで悲壮感のある轟音はより効果的なその意味を持ち合わせている様な気がします。ラララ!と言うボーカルに合わせてそれぞれのパートが応酬しつつ反復を繰り返しベースはドラムと同調しながらリズミカルなフレーズを弾き続け裕さんらしいピッキング感の無い浮遊感のあるギターフレーズが曲に緊張感と躍動感を醸し出しています。そしていままでのdownyではあり得なかった、次の曲(黒)に繋げるという手法もなんなくこなしています。
6.黒
潔いクラッシュシンバルから冷徹なギターの単音フレーズが鳴り響き、(白度の夜が在って)というボーカルから複雑で疾走感のあるドラムフレーズがリズムを刻みます。それに同調する様なゴリっとしたベースのフレーズがかなりかっこいいです。かなり短めな曲なのですが、それぞれのパートが織りなす応酬によって音像はアブストラクトながらも有機的な曲になっております。ラストはイントロのフレーズと同じギターフレーズで終わります。
7.春と修羅
先行MVの曲です。 イントロからリムショットと無機質でありながらも曲に本質的な意味を齎してくれるオリエンタルなベースフレーズが素晴らしいです。ギターは鍵盤を彷彿させる様な淡い旋律を弾き続け、およそギターとは思えない奇怪な音がアクセント的に消えたり現れたりします。downyはそれぞれのパートの抜き差しが素晴らしいのですが、特にこの曲はその傾向がハッキリと現れている様な気がします。1:12秒頃に轟音でありながらも無機質で篭っている様なギターが鳴り響きリムショットがスネアに変わることによって、とても疾走感のある攻撃的なサウンドに変わっております。そして1:40秒頃にまたリムショットに変わることによってトライバルな混乱を齎しギターの轟音がより難解にベースフレーズは静寂を助長している様な気がします。(九十九の涙粒に春と修羅は謳歌する)と言ったボーカルのループを引き立たせる様に鍵盤の様なギターループはそのままに、奇怪なギター音が姿形を変え、狂った砂嵐の様な音とループ感のあるベースが現れます。 そして、ドラムはまたリムショットからスネアに変わり、およそギターとは思えない美しい旋律のシンセの様な音と、煙の様に覆い尽くすギターノイズが素晴らしいです。アウトロは、ハッキリとしたストロークに変わりリフとも言える様なギターフレーズが聴こえます。ドラムも最後はリムショットに変わりギターの旋律、ベースの一瞬の隙も見せないトライバルな雰囲気のフレーズを鳴らし不穏な印象を残しつつ幕を閉じます。
8.雨の犬
ミニマルでありつつも曲にイントロに相応しい存在感を放つギターの単音フレーズから、寒空の外にいる様な冷徹で詫びしげなおよそギターとは思えないアタック感の無いギターが聴こえます。スネアの不規則な連打とボーカルの無機質でありながら少し歌謡チックな歌い回しが素敵です。サビのギターフレーズなんか指揮者がいてもおかしく無い様なオーケストラチックなクラシカルな轟音というよりは静音?が聴こえます。ベースも控えめでありながらもかなりの存在感を放ち、それぞれのパートを助長しているこれぞベースといったフレーズを弾いております。今回のアルバムの大きな特徴とも言える、ロビンさんのスキャットとフリーキーでありつつもピンポイントでリズムの隙間を狙ってくる様なドラムとベースが素晴らしいです。裕さんパートのギターはもう、これホント何て言ったら良いか分からないです(笑)
9.燦
ノイズでありつつも曲の旋律の役割を果たすギターと、単音フレーズの圧倒的な存在感が素晴らしいです。ロビンさんのボーカルも単語の語尾を伸ばす今までのdownyでは聴かれない様な歌い方をしていて寂しげなからも曲に温かみを与えていてくれて素晴らしいです。バスドラとスネアの掛け合いにより複雑に絡むドラムフレーズと、ベースのマスチックなフレーズか曲の隙間を縫う様に弾かれていて、リズムの空白の中の轟音がより引き立つ様に際立たせています。インタビューで書いてあった様にsunny boyがdownyだとしたら、これからも無題の日々が続く様にと願っていたいですね。
10.或る夜
狂わない窓を彷彿させる様な躍動感がありつつも無機質なベースフレーズと疾走感のあるドラム、downyのレビューを書いていると必ず書く、ギターとは思えないフレーズ、この言葉が最も適していると思う曲はこの曲だとおもいます。オーケストラの様なアタックの強いギターが最早どんなエフェクターを使ってどんな弾き方をしてどんな頭脳をしていればこんなギターが弾けるのか全く想像がつきません。0:33秒頃のイントロのギター音が持続しているクラシカルな音はもう溜息ものですね。1:07秒に開放されるかの様な、細かい刻みのハイハットと煌びやかなギターのフレーズが素晴らしいです。アプローチは違いますがこの曲はデルタなんかを彷彿とさせますね。ラストは裕さんワールド全開の0:33秒のギターフレーズが鳴り響き終了します。
11.椿
始めて聴いた時はdownyからこんな音が!?と良い意味で唖然としました。アコギの爪弾きなのですかね?ハイハットの小刻みの良いリズムと共にギターの優しげな轟音とベースの重厚なフレーズが応酬してきます。ドラムにスネアが足された時の躍動感が素晴らしく、1:02秒頃の和的なメロディと加工してあるボーカルが終わりを告げる様な悲しげな旋律で最後の曲に相応しい叙情的な曲になっております。2:36秒のベースフレーズも素晴らしく、ギターの轟音とロビンさんのボーカルを助長していますね。緩急的にアクセントに鳴っているギターの単音フレーズが儚げでとても好きなメロディです。アウトロはハイハットとバスドラ、ベースが絡みあい、イントロのアコギのギターが弾かれ終わります。1stのシュールな終わり方、2ndの悲しげな余韻を残す終わり方、3rdのアブストラクトな印象を持たせる終わり方、4thの全てをやり切った潔い終わり方。今回は楽しげでもある有機的な終わり方。一瞬の隙も見せることなく緊張感を持続したままアルバムは終了します。
downy第五作品集trailer movie
http://www.youtube.com/watch?v=eupxFVKj9QM
春と修羅
http://www.youtube.com/watch?v=V1axFkQlF4o
時雨前、黒
http://www.youtube.com/watch?v=Ydy9xpvA1P8
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mikeneko28 · 11 years
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DJ Krush/覚醒
1998/9/9発売。Krush五枚目の作品は、前作の反動からなのかとことんミニマルでダークでドープ。一見スカスカで地味に聴こえるかもしれませんが一音一音にこの配置でこの音じゃいけないという様な意思が感じられます。一回、十回、百回聴くたびにこの曲にはこんな音が入ってたんだ!と言う驚きが隠されています。最早、寒気すら感じる緊張感がひしひしと感じます。3rdとはまた違うベクトルでダークな作品だし、今回収録曲Final Home以外にボーカルがいないので全神経を研ぎ澄ましてビートや音に集中できます。前作、Milightのテーマ未来のKrushなりの答えがこのアルバムに託されているとしたらこの閉塞感は一体何を考え何を感じて作り上げたのかはKrush本人にしか分からないでしょう。今回のゲストも相変わらずKrushのチョイスが光る精鋭達でアブストラクトヒップホップの超重鎮A.S.Aやまだ女性シンガーにも関わらずKrushがその才能を見抜いたカナダの天才的シンガーEstherなど、今回も聴き所たっぷりです。
1.INTRO
不規則なリズムと怪しげな装飾音はKrushが適当に機材を弄ってたらバグって偶然出来たらしいです。もう二度と再現できないみたいです。
2.Escapee
左右にパンニングする1234というカウントに合わせてピアノとなんだか良く分からない電子音が鳴り響きます。2:16秒頃にSAXが導入され少しジャジーな展開になります。ビートは一定して同じリズムを刻んでいますが装飾音とのループにより、細やかな酩酊感を醸し出しています。
3.Parallel Distortion
奇怪的な電子音、アブストラクトなビートと共に、蠢く様なベース音が特徴的ですね。この曲もリズムはそのままにラストはフェード・アウトして終わります。
4.Inorganizm
カチッとした感じのドラムに合わせてスキャットとおもちゃの様な電子音が乗っかってきます。同じリズムですが、少しスネアやバスドラの配置を変えていて、そこでさらに怪しげなループ感が生まれます。テンポを落としたり、2:16秒頃にビートが変わりシンプルなヒップホップトラックに変わります。4:00秒頃にアブストラクトなノイズ音や実験的な電子音が鳴り響き不穏な印象を残したまま、前作の一つの未来のKEMURI PRODUCTIONの煽りが聞こえ一気にボリュームをあげた感じの音像になり、終わります。
5.Deltaforest
迷走に収録されてもおかしくない、Krushらしい硬質なビートと微かに鳴っているピアノの音が寂しげな印象を醸し出しています。一見地味なトラックに聴こえますが、上で鳴っているノイズ音に耳を傾けるとまた少し違う印象を受けると思う。     
6.Crimson
煙たさやダークなアブストラクトサウンドをとことん極めたスクラッチ音から始まり、重く怠いビートが鳴り響きます。その上で鳴る美麗なピアノ音が更に不気味さを増長しています。あまり、何回も聴いてるとホントに心が沈んでいきます(笑)
7.The Dawn
映画音楽のようなストリングスから始まります。カットされたストリングスとSAX音に乗っかる様にビートが構築されていきます。この時の入り方が本当に上手いです!!ピアノの綺麗なメロディが率先してビートを持ち上げ、他の展開は変わる事なく眈々と進んでいきます。
8.Interlude
まさにインタールードと言えるべき曲の短さとしんぷるなトラックです。これまた、Krushらしい硬質なビートに東洋的、エスニックな香りのするトラックに仕上がっています。もしかしたらこれ、三味線ですかね。
9.Loop
ダブステップを先取りした様なダークなベース音と、鐘のような装飾音が鳴り響きます。この曲も至ってリズムはシンプルです。
10.Rust
ディレイ?がかったSAX音とヒップホップらしいスキャットが聴けます。この曲も展開は変わる事なく眈々と進んでいきます。他との曲との違いはやっぱりスキャットが入ってる事ですかね?
11.1200
イントロから煌びやかな電子音が鳴り響き、ハープの様な音も入ってるのでかなりゴージャスに聴こえる様なトラックになっております。電子音を基調にスクラッチとの同調で、展開を上手く魅せおどろおどろしいベース音でアブストラクトな雰囲気を醸し出しています。2ndに入っていてもおかしくない様なトラックですね。
12.Krushed Wall
アブストラクトな電子音と、Krushのダークなスクラッチがいつも以上に際立っている、かなりダークなトラックです。この曲もビートの入りが絶妙!0:55秒頃から音像も変わり一気に攻撃的なビートが入り込んできます。KRUSHのスクラッチが暴れまくってますね。どんなコスリ方をすればこういう音が出るんですかね。
13.The Kinetics
ヒップホップらしいスキャットからのビートの入りと、スクラッチの入り方が王道的な印象を出していますね~。良い意味で教科書の様な曲です。この曲も途中でウッドベースなどが入りますが、展開は至って変わる事なくスクラッチがメロディを刻んで行く様なトラックです。スクラッチがメロディを刻むって・・・
14.Final Home
ある、ファッションブランドの企画用に作られた楽曲だった気がします。アブストラクトな電子音とタンバリンの音が特徴的なダークなトラックです。メロディの役割をする尺八が和的な印象を醸し出していますが、曲の土台はトリップホップのような冷めたサウンドなので不思議な感じのトラックに聴こえます。SAXも導入されジャジーな展開にも移り変わります。シンプルなビートですが違う手法を使う事により様々な印象を兼ね備えるKrushの集大成の様な曲になっていると思います。
15.No More
終わりに向かって行く様な寂しげなトランペットとKrush特有の硬質なビートが特徴的ですね。コズミックな電子音が導入されたと思ったら急にビートが早くなりブレイクビーツの様なリズムに変わります。最後はぶっ壊れたようなハイハットの音が余韻を残したまま終了します。
16.Outro
Krushらしい硬質なビートとなんとも言えないサイケデリックなループ音が眈々と流れていきます。この曲も途中で虫のざわめきの様な音が入りかなり切ない終わり方です。ラストはフェード・アウトして終わります。
17.Final Home(Vorcal version)
final homeのボーカル入りです。2:45秒頃のスクラッチソロとも言える展開が凄くて鳥肌が立ちます。この曲も女性ボーカルによりトリップホップに近い、冷めた空気感の曲に仕上がっています。
Escapee
http://www.youtube.com/watch?v=A8sPhf8Hx4w
The Dawn
http://www.youtube.com/watch?v=k4-BUn72vyE
Final Home(Vorcal Version)
http://www.youtube.com/watch?v=b88FnQt-J0U
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mikeneko28 · 11 years
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DJ Krush/Milight
1996年11/1発売。最早DJ界の大御所となったKrushが送り出す4thアルバムは、前作の完全に暗の世界観、ダークなサウンドは息を潜めタイトルでもある未来をテーマに様々なアーティストをfeatしています。それぞれが抱く未来、はたまた不安か、それとも希望か。人によって違いますが、未来は平等に訪れるもの、そんなメッセージが様々なビートやリリックを通して訴えかけてる様な気がします。今回はゲストの曲の前や後ろにインターバルを挟みゲストがトラックに乗ってメッセージを伝えたりしています。収録曲、十五夜を代表にインストのトラックもかなり収録されており、Krush史上最もバラエティ豊かなアルバムではないでしょうか。今回のゲストもかなり豪華で日本人ラッパーのRINOやKRUSH.SHADOWに並びアブストラクトヒップホップの四天王とも言われているフランスのトラックメイカーDJ CAM。渋い歌唱力と日本人離れした独特な歌い回しをする日本女性ジャズシンガー大野えりなどKRUSHの人脈に驚かされます。それほど世界で認められているDJなのでしょう。曲数が27曲、74分と長めなのですがアルバムを聞き終わった時に一つの映画を見た後の様な達成感が生まれます。
1.INTRO
ピアノの叙情的な旋律とKRUSHらしいアブストラクトなスクラッチ音に合わせてアタックの強いドラムがシンプルに鳴り響くまさにINTROに相応しい序章的なトラックです。1:02秒頃の尺八がまたいい感じに和の雰囲気を醸し出しています。
2.TO-U-京
KRUSHにしては珍しい煌びやかな電子音に合わせてシンプルなHIPHOPトラックが乗っかってくるインストナンバーです。奥で鳴っている風の様な悲鳴の様な効果音が不気味な印象を出しています。シンプルなビートですがスクラッチとの相乗効果により複雑なリズムに聴こえるのが特徴ですね。
3.from RINO
ラジオで流れている様なワザとローファイにした音像に、何が言いたいんだかよくわからないRINOの語りが流れていきます
4.新世界 feat RINO
KRUSHのビートにこういう喧嘩口調なラップは似合わないと思います。シンプルなベースラインとクラッシュシンバルが特徴的なメリハリのついたドラムがカッコいいです。
5.時間の橋1
フェード・インしてくるパーカッショブルな音とハンドクラップがリズムを構成しているシンプルなインストトラックです。
6.from STASH
路上でSTASHにインタビューしている様な感じでパトカーのサイレンや電車が通る様な音が背後で鳴り響いています。STASHの短い語りが聞けます。
7.REAL feat TRAGEDY
強盗で懲役20年の刑を喰らい、その後にイスラムの思想に目覚めたという何とも不思議なラッパーです。MASSIVE ATTACKのBLUE LINESをもっと黒くしてダークにした様なトラックにTRAGEDYのラップが乗っかってきます。極めて展開も少なめなシンプルなトラックです。OUTROは自然にトラックが消えTRAGEDYの声だけが残り終わります。
8.十五夜
水が流れる音、虫のざわめき、日本の夕暮れの夏と言った感じのとても切ない装飾音に、ピアノが寄り添う様に流れ、輪郭がハッキリとしてる硬質なドラムが乗っかってきます。リズムは至って変わる事無く、装飾音だけが自然に変わっていき、ラストはフェード・アウトしていきます。日本の侘び寂びを感じる、日本人にしか作れない曲です。
9.LISTEN feat SHAWN J.PERIOD
活動途中に宗教的な理由により、サンプリングを辞めそこから独自のビートを作ってきた、90年代を代表するトラックメイカーです。アブストラクトな電子音と、切ないメロディの電子音がお互いの長所を引き出し、シンプルなビートを彩どっています。スクラッチ音がかなり特徴的ですね。煙たく怪しい感じのスクラッチもあればハッキリとした感じのスクラッチ音も聴こえます。この二人の共演は当時のトラックメイカーは痺れたのではないでしょうか。
10.from SHAWN J.PERIOD
風の様な不気味なノイズ音にこれまた、不気味な電子音が所狭しと鳴り響いています。その上に機械的なSHAWN J.PERIODの語りが聴こえます。
11.SUPANOBA feat FINSTA BUNDY
これまた、90年代を代表するNYのundergroundシーンを率先してきたHIPHOPアーティスト。イントロに不規則なドラムが鳴り響き、このままで行くと思ったら、0:21秒頃に音の輪郭も変わり王道的なヒップホップトラックとこれまた王道的なリリックが乗っ掛ります。全体的に王道的な感じですね。ラストは全体的にフェード・アウト終わります。
12.from FINSTA BUNDY
煙たい雰囲気のピアノと奥で鳴っているアブストラクトな音像がカッコいいです。FINSTA BUNDYの渋い語りが聴けます。
13.時間の橋2
それほど展開のないKRUSHらしいインストトラックです。音圧が高めなベース音とアブストラクトな音像が特徴的ですね。インタールードというほど短くないので一つの曲として楽しめます。
14.from DJ CAM
DJ CAMらしいお洒落なピアノの旋律がスクラッチ音に合わせてループしていきます。ここではDJ CAMの語りが聴けます。
15.LE TEMPS feat DJ CAM
十五夜の様な水の流れる音と森のなかにいる様な虫のざわめき。それに+してアブストラクトな電子音が鳴り響きます。9分弱というかなり長めな曲で、硬質なドラムと囁く様な叙情的なメロディが特徴的ですね。4:51秒頃に日本人ラッパー(多分RINOとわからない)がよくわからないラップをしています。これで雰囲気ぶち壊しですね。
16.from KEMURI PRODUCTION
DJ Krush.DJ YAS.DJ KENSEI.DJ HAZE.DJ HIDEからなるDJ集団をKEMURI PRODUCTIONと呼んでいます。それぞれが未来についてくそ真面目に語っています。それに反して後ろで流れているドローンの様な音が不穏な印象を与えています。BADENDの映画のラストとかで流れてそう(笑)
17.ひとつの未来 feat KEMURI PRODUCTION
LIVE音源の様な歓声とsay hoo!!!とかありがちなヒップホップの煽りと共にトラックが進んでいきます。ビートはそのままに様々な電子音や効果音で曲に違う印象を与えています。正直、KRUSHにこういうの求めていません。
18.from FUTURA2000
NY在住のアーティスト。壁にスプレーで絵を描くグラフィティアートの世界ではトップクラスの人であり、ヒップホップの世界でもトップアーティストな才能あふれるマルチアーティスト。コズミックな電子音とおもちゃの様な機械音が面白いです。FUTURAの語りの最後にthank youと小さく聴こえるのが印象に残ります。
19.from DJ Krush
自分をfeatするってどないやねん(笑)ハイハットの一定したリズムにKRUSHのスクラッチ音がこれでもか!っていうほど暴れ回っています。トラックメイカーとしてもターンテーブリストとしてもTOPレベルだという事がわかる曲です。
20.時間の橋3
シンプルな電子音に、スネアの音が軽快に乗っかってきます。おもちゃの様な何とも遊び心のある効果音が時折顔を出しますが展開は特に変わる事無く最後に怒濤のスクラッチが鳴り響き終わります。
21.from LEE Q
KRUSHの人生を変えたとも言える映画ワイルド・スタイルの主人公を演じた人物。ヒップホップの世界では知らない物はいないともいえるかなりの大御所です。何とも言えないサイケデリックな電子音とLEE Qの語りが聴けます。ビートがないのでこざっぱりした印象を受けますが布石としては充分。
22.from MOS DEF
9歳からラップを始め、デ・ラ・ソウルを筆頭に様々な大御所からラブコールを受けているNYのラッパー。
23.SHINJIRO feat MOS DEF
流石とも言えるトラックに綺麗に乗っかるリリックがシンプルなKRUSHのトラックを何倍にも素敵な曲に仕上げています。所でSHINJIROって誰?(笑)
24.from KEN DURO IFILL
アダルトチックなピアノ音とディレィがかったKENの語りが聴けます。
25.LIGHT(CAN YOU SEE IT?)feat KEN DURO IFILL
雨の音とアブストラクトな電子音が、日本人の男の子が一言喋ります。VERSEではシンプルなトラックに合わせて、KENと男の子との駆け引きのリリックが可愛らしくて面白いです。このアルバムの光、希望とも言える煌びやかなトラックです。
26.MIND GAMES feat ERI OHNO
日本の有名な女性ジャズシンガーです。このアルバム唯一の女性アーティストですね。KRUSHのトラックはこのアルバムの他のトラックと遜色ないのですが、女性ボーカルにより一気にトリップホップ寄りのクールな音楽に聴こえます。流石はこのアルバムのトリを務める事もあって日本人離れしたかなり独特な歌い回しの渋い歌唱力の持ち主ですね。やっぱりこういうトラックは男性より女性の方が好きですね
27.from ERI OHNO
ダークで悲壮感の漂う音像に、ERIの哲学的な語りが最後に訴えかけてきます。KRUSHはどんな未来を思い描いてたのか気になりますね。最後の子供の一声にこのアルバムのすべてを託したのですかね・・・・真相はアルバムで。
LE TEMPS feat DJ CAM
http://www.youtube.com/watch?v=HsgZJ0cV_K8
LIGHT(CAN YOU SEE IT?)feat KEN DURO IFILL
http://www.youtube.com/watch?v=eEjEbD7AI6M
MIND GAMES feat ERI OHNO
http://www.youtube.com/watch?v=llB2ak6OmAc
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mikeneko28 · 11 years
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DJ Krush/迷走
1995/7/21発売。前作から約三ヶ月後という異例なペースで発売されたこの作品はStrictly Turntablizedがmo waxから発表。しかも海外のランキングにもチャート・インしたことから各国の有名なヒップホップアーティストにも引っ張りだこになる。この時点でKrushは様々な国でLIVEを行いDJとして家族を養っていたと思います。今回は1stのアシッドジャズ的な要素も、2ndに垣間見えるコミカルさも陰を潜め、唯ひたすらにダークで暗な雰囲気が漂っている。ビートはより硬質にスクラッチは不穏さを醸し続け、進化というよりは深化しているといった感じです。日本人独特の空間を上手く使ったタメのあるビートや最新作で取り上げている、和楽器のコラボも1曲目で尺八が挿入されてている事から既にこの時点で伏線は貼っていたのですね。今作もゲストがかなり豪華で、ヒップホップの名盤には必ずと言っていいほど参加しているC.L Smoothや生ヒップホップバンドの大御所THE Roothのblack thoughtや全く別の環境にいながら同じ、サンプリングによるインスト・ヒップホップの名盤を作り上げたアブストラクト・ヒップホップの帝王。ターンテーブル界のジミヘンとまで言われたDJ Shadowなど、ヒップホップ界では殆ど伝説的な方がこのアルバムに参加しております。そのような事もあってか録音はNYで決行。僕はこのアルバムが一番聴きやすいと思いますね、かなり暗いですけど。このアルバムは割と入手しやすいです。
1.Only The Strong Survive(feat.C.L.Smooth)
不穏な雰囲気のピアノと、尺八がダークな和の雰囲気を出しています。そこに硬質なヒップホップビートが乗っかり、ラップが繰り広げられます。間に挟むスクラッチ音と、尺八が混ざり合った時のグルーヴが素晴らしいです。
2.Anticipation
沈み込む様なベースとノイズがハイハットを基調にしたドラムと、共に進行していき、硬質なスネアの音が不規則にリズムを刻みます。この曲も展開はそこまで無く、装飾的に挿入されたスクラッチ音と、微かに聴こえる和の雰囲気を彷彿させる笛の様な音がメロディを軸に捉え進行していきます。ラストはKrushらしい煙の様なスクラッチ音で終わります。
3.Whats Behind Darkness
重く沈み込む様な電子音と規則的に刻むハイハットから始まります。電子音?SAX?らしき音がフェード・インしてきて左右にパンニングしながらメロディを刻みます。2:11秒頃に、男の一定したスキャットがパンニングしながらリズムに乗っかってきます。
4.Meiso
王道的なヒップホップビートに悲しげなピアノ?の音がループしていきます。この曲もラップと共に進行していき、合間に入るスクラッチ音がアブストラクトな雰囲気を与えています。ループものとして、展開は変わる事無く終わります。
5.Bypath1
ヒップホップ調なドラムが同じリズムを刻みながら進行していきます。ドラム以外何も聴こえません。曲の尺的にインタールード的扱いの曲ですね。
6.Blank
ゆったりとした感じのドラムがループしながら、その上にゆるーい感じのベースが乗っかります。1:02秒頃に微かに聴こえる、ピアノのメロディがジャズ的な要素を与えています。この曲もループ物として、あまり展開する事無く最後はスクラッチノイズで終わります。
7.Ground
この曲もゆったりとした感じのベースとドラムビートがトランペット?の様な音と共に進行していきます。ラップを歌いながら淡々と進行していくと、この曲もループとして、あまり展開が無くスクラッチ音とトランペットのような音がメロディの軸になりながら進んでいきます。
8.Bypath2
この曲もインタールード的扱いの曲ですね。フェード・インしてくるドラムのと規則的に鳴らされる電子音。ワウが効いてる様なギターの音と共に進行していきます。ラストはフェード・アウトで終わります。
9.Most Wanted Man
渋い声の男性の語りから、レゲエ調なトラックとボーカルが進行していきます。転がる様な電子音と規則的に鳴らされるピアノ?のループ感が聴いててきもちいいです。ラストはハイハットとベースの音がフェード・アウトしながら終わります。
10.Bypath3
重い感じのドラムのリズムに叙情的で悲しげなピアノが淡々とメロディを奏でています。曲の短さ的にインタールード的な曲ですね。ラストもピアノの音で終わります。
11.3rd Eye
不規則に鳴らされるバスドラのリズムと、アンビエント調な電子音が淡々と進行していきます。それぞれのパートの抜き差しが凄い巧い曲だと思います。それによってできる無音も音として認識させられます。
12.Oce 9504
赤ちゃんの声みたいな音が入り、そこに単調な電子音とリズムに合わせてドラムが叩かれます。ベースのループリフと、同時に子供達が遊んでいる様なざわめきが微かに聞こえてきます。この曲もループ物としてざわめきの音とドラムが進行していき、ラストもざわめきの音がフェード・アウトしていきます。
13.Duality
前半がDJ Krush.後半がDJ Shadowにキッチリ分かれてる曲です。Krushらしい硬質なビートに物悲しいピアノと電子音が表情を変え進行していきます。2:36秒頃にアブストラクトなスクラッチと電子音が入ると、スネアのロールの様なリズムが入りShadowのパートに変わります。不気味な感じのスキャットの音と前半よりはやや軽快な感じのドラムの音とアンビエント調な電子音が混ざります。所々のストリングスとそれ自体がメロディを紡いでいる様なスクラッチがShadowらしいですね。ラストもスネアのロールの音で終わります。
14.Bypath-Would You Take It?
何とも不穏でアブストラクトな電子音と、アタック感の強いピアノの音が淡々と打ち鳴らされています。ラストも不気味な風の様な音で終わります。
Only The Strong Survive(feat.C.L.Smooth)
http://www.youtube.com/watch?v=tOeL-BEgGFw
Meiso
http://www.youtube.com/watch?v=JZ9MyYQ-_5k
Duality
http://www.youtube.com/watch?v=mbzTEPLd1mg
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mikeneko28 · 11 years
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DJ Krush/Strictly Turntablized
1995/4/21発売。前作から一年という短さで発売されたこのアルバムは、UKの主にヒップホップやトリップホップな作品をNinja Tuneというレーベルと共に盛り上げた、90年代の伝説的レーベルJames Lavalle率いるMo Waxというレーベルから発表されました。その事もあってかチャートにもランキングされDJ Krushという音楽はこの作品で一気に知名度が広がりました。サウンドも前作とは違い極限まで削ぎ落された音、日本的な空間を使ったダークなトラックながらも従来のヒップホップ的解釈も組み込まれている。日本人がヒップホップのトラックを作ったらこうなるんだなと世に知らしめてくれた作品です。1stの時も書きましたが、従来のギャル男やB系なんかが聴く(ヨー!チェケラッチョ!)とか親に感謝とか西海岸系の汚い言葉を使ってる様なヒップホップとは違いインストつまりラップやボーカルがいないヒップホップサウンドを作り上げた張本人の一人です。アブストラクト・ヒップホップの頂点はこの作品と、DJ ShadowのEndtroducing・・・ですかね。ただしこの作品は、オークションやamazonでも激高、中古市場でもまず見かけないかなりレアな作品なのでお手頃な価格で見つけたら速攻買った方が良いですよ。ちなみに某都内のBook Offに1480円というかなり手頃な値段で一枚だけありました(ボソッ)
1.Intro
タイトル通り正にイントロの様な曲ですね。ウッドベースがリフを奏で、その上に装飾的に鳴らされるラッパと少し嗄れた感じのドラムが特徴的です。展開はずっと同じで、ラストはパンニング効果で音が左から右に流れていきます。
2.lunation
微かに聴こえる森のざわめきみたいな音にダークなコード感のあるピアノが流れていき、そのメロディに合わせて、ヒップホップ調のドラムが重なります。左右でパンニングするスクラッチ音がかなりアブストラクトな印象を与えていますね。この曲も基本ループもので、ラストは電子音がディレィしながら終わります。
3.Fucked-Up Pendulum
ヒップホップ調なドラムに合わせて四��節毎にミニマルな電子音が流れます。この曲もループ的な曲です。微かに聴こえるアブストラクトな電子音とミニマルでワウが効いてるギターがメロディを支えています。最後はカチッとしたドラムで終わります。
4.Kemuri
DJ Krushの最も有名な曲ですね。これで、DJ Krushは大ブレイクしました。ヒップホップ調なドラムに合わせてタイトル通り正に煙の様なアブストラクトな電子音とスクラッチを軸に進行していきます。何処となく尺八を彷彿させる様な和的なメロディが流れていき、ラストはスクラッチ音でフェード・アウトしていきます。
5.The Loop
怪しげな電子音がミニマルに流れ、その上にヒップホップ調のドラムが重なります。それぞれの音が出たり引っ込んだりしますが、基本イントロからアウトロまでずっと一緒です。正にタイトル通の曲ですね。
6.Silent Ungah(Too Much Pain)
ウッドベースと微かに聴こえるアブストラクトでインダストリアルな音が特徴的ですね。その上にドラムが重なり、特徴的なギターリフが装飾的に鳴らされています。この曲も上記と同じでイントロからアウトロまで一切展開を変えません。
7.Interlude
タイトル通り曲の短さからしてインタールード的な扱いの曲ですね。微かに聴こえるハンドクラップの音と男性のスキャット。その上にヒップホップ調なドラムが進行していき、叙情的なピアノが曲に物悲しさを与えていますね。ラストはフェード・アウトで終わります。
8.Dig This Vibe
少し1st寄りの曲ですね。ブラシを使ったドラムの音と、ミニマルなピアノが特徴的です。その上に鉄琴?木琴?らしき音がメロディを奏でています。この曲もそのメロディとスクラッチ音が展開していきループしてラストはスクラッチ音が余韻を残す様な流れる音が終わります。
9.Yeah
 かなりアブストラクトなドラムの音と、ミニマルで金属的な電子音が流れていきます。0:53秒頃にハンドクラップと男性のスキャット、物悲しいピアノが流れてきます。この曲もループものとしてあまり展開する事無く、フェード・アウトして終わります。
10.To The Infinity
微かに聴こえるアブストラクトな電子音と、ハイハットの音がバネみたいな感覚のドラムが特徴的ですね。この曲は最早イントロからアウトロまで一切変わる事無く終わります。
11.The Nightmare Of Ungah(Sandro In Effect)
早口調な子供の声と大人の悲鳴みたいな声が特徴的ですね。その上に規則的に鳴らされるミニマルなギター?の音とアブストラクトなドラムが展開していきます。絶妙な位置に置かれているスクラッチ音ときめ細やかなハイハット音がかっこいいです。ラストも子供の声が流れて終わります。
Lunation
http://www.youtube.com/watch?v=jjLsvNYvdm8
Kemuri
http://www.youtube.com/watch?v=aVjgRlto8PI
The Nightmare Of Ungah(Sandro In Effect)
http://www.youtube.com/watch?v=_GCyVW6fxLE
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mikeneko28 · 11 years
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DJ Krush/Krush
1995/5/9。元暴力団でワイルド・スタイルというアメリカのヒップホップの映画に影響されDJを始めたのは有名な話。この時、既に三十代でかなり遅咲きな方なのですよね。実は家庭も持っているので将来DJで食っていく為に死ぬ気で練習して、でも現実ではそんな直ぐに売れる事なんて不可能な訳で、家族を養っていく為に現場仕事いわば土木工事などで毎日ドロだらけになりながら必死に作ったのがこの1stです。いわば(チェケラッチョとかヨー)みたいなギャル男やB系などが聴く様なヒップホップとは一線を為している音楽です。DJ Krushの音楽をジャンルで括るとアブストラクト・ヒップホップという名前になるのですが、そもそもこの方とDJ Shadowという方が始祖なのです。ドープな空気感、硬質なビート・トラックや煙たい音像は後世に受け継がれていくアブストラクト・ヒップホップの基礎の様なサウンドなのですが、このアルバムはその言葉の持つイメージとは 少し違い、この時代に流行していたAcid Jazzなどの音楽的要素を全面に押し出していますね。個人的感想ですけど、夜の都会や寂れたジャズバーなんかの風景を思い浮かべるかなりアダルトな曲調だと思います。当時は今ある様な小さいミキサーや高性能な物が無かったので、工夫してスイッチやフェーダーなんかを割り箸で繋いでたみたいです。DJ KrushやDJ Shadowなんかの音楽はいわばサンプリング音楽。膨大な数のレコードから選りすぐりの音を繋いだり切ったり貼ったりしてる様な音楽なのです。DJ Krushも幼少時代あまり裕福な家庭に生まれてこなく、友達が買ったプラモデルのゴミなんかを集めて色んな物を作っていたらしいです。そういった自分の置かれている逆境などを逆に有効に活用できる精神の持ち主だからこそこの名盤は生まれてきたのではないでしょうか。
1.Am 300 Tag
スプレー缶をカラカラと振って吹いている様な音が入り、『ヤベッ!』って声が入ると、メロディアスなベースを基調にしたヒップホップなリズムが入り込みます。 裏打ちされたピアノのコード感が素晴らしいですね。最後はフェード・アウトしていきます。まさにイントロの様な曲ですね。
2.Keeping The Motion
ループするSAXとミニマルなギターのリフが特徴的ですね。ハスキーなボーカルが進行していきますが、3:01秒ごろに語り口調の様なボーカルに変わりますが、基本はリズムや展開は変わる事なく唄もの的な楽曲ですね。ラストはフェード・アウトして終わります。
3.Mixed Nuts
アブストラクトなスクラッチ音と、途切れ途切れな電子音がループするベースとドラムに絡み合い良い感じに緊張感を与えますね。曲の短さからしてインタールード的な扱いの曲ですね。
4.Roll&Tumble
浮遊感のある電子音の上にブーンっていった感じの音がなります。アタック感の強いドラムと、ミニマルなギターのリフが特徴的ですね。1:23秒ごろに軽快なリズムとメロディのピアノが流れる様に進行していきます。この曲もリズムは変わる事なくピアノが変幻自在に流れて最後はカチッとした感じで終わります。
5.Murder Of Soul
ゆったりとした感じの、ドラムにこれまたゆったりとしたダウナーな感じの女性ボーカルが入ります。この曲も1:06秒頃に語り口調の様なボーカルに変わりますね。リズムは変わる事なくダウナーなボーカルと語り口調のボーカルが入れ替わり立ち替わり進行していきます。この曲も基本ループ物としても唄ものとしても聴けますね。
6.E.A.R.T.H.-SOS
浮遊感のある電子音ともたれかかる様なドラムにかすかに鳥のさえずりの様な音が聴けます。曲はループしてラストはフェード・アウトで終わります。これも短さからしてインタールード的な扱いの曲ですね。
7.On The Dub-Ble
ものかなしげなSAXが流暢に進行していき、その上でピアノが絡む様に流れていきます。SAXがボーカルのメロディの役割を補っていますね。基本ループものでリズムは変わる事なく進行していきラストはアブストラクトな電子音で終わります。
8.Another Day
急かす様なドラムと不思議なメロディの電子音が数回ループします。0:22秒というかなり短い曲ですね。これもインタールード的な扱いです。
9.Underneath The System
浮遊感のある電子音にきめ細かいハイハットとアタック感の強いスネアの音が良いダイナミズムを与えていますね。この曲も短さからしてインタールード的な扱いですね。
10.Edge Of Blue
マラカス?を基調としたゆったりとした感じのドラムから始まり唐突にベースのスラップがアクセント的に入ります。メロディアスなループのベースとミニマルなギター、フリージャズの様なSAXが特徴的ですね。この曲もSAXがボーカルのメロディの役割をしていますね。リズムは変わる事なくループしてラストは砂嵐の様な音で終わります。
11.Big City Lover
ソウルフルな女性のコーラスにアブストラクト・ヒップホップのお手本の様なドラムのリズムは絡まります。空間を巧く使った絶妙なベースのリフが良いですね。サビに合わせてフィル的に鳴るメロディアスなピアノが颯爽と流れていき曲にジャズ的な印象を与えていますね。この曲もリズムは変わる事なく唄ものとして淡々と進行していき、ラストはフェード・アウトして終わります。
12.Down The Drain
変則的なドラムと、ミニマルなギターリフがループしていきます。この曲もフェード・アウトして終わりますね。短さからしてインタールード的な曲ですね。
13.Into The Wate
r 何とも不思議なリズムの電子音が流れて、ヒップホップ調なリズムが入り込んで来ます。その中で変幻自在なギターのリフと対象的にカチッとした感じのギターのリフが織りなすコントラストが素晴らしいですね。まるでテレビジョンみたいです(笑)この曲もループとしてリズムは変わる事なく進行していきラストはアブストラクトな電子音で終わります。
14.Ruff-Neck Jam
ブレイクビーツ調なドラムに、ミニマルなギターリフとメロディアスで煙たいベース音が入り込んで来ます。その上でボーカルの役割をするSAXが流暢に鳴っていますね~。この曲もループしていきラストはラストは引っ張るようなスクラッチで終わります。
Keeping The Motion
http://www.youtube.com/watch?v=NnZq7W_mCKc
Big City Lover
http://www.youtube.com/watch?v=y91B4IDmtBU
Ruff-Neck Jam
http://www.youtube.com/watch?v=6jt9AI8F3EM
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mikeneko28 · 11 years
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Massive Attack/Heligoland
2010/2/4発売。前作から約7年降りの新作。育児休暇を取っていた、Daddy Gもこのアルバムで復帰してオーガニックな音や有機的でグルーヴ感のあるサウンドをMassive Attackに置いて重大なポジションに携わり活躍している。Mezzanine以降の暗くて無機質なサウンドは健在だが、様々な雑誌やレビューサイトに書かれている通り原点回帰したような煙たくドープな音も上手く配合されている。この頃はportisheadの長い活動休止もあってか、トリップホップというジャンルは低迷していたが、このHeligoland.二年前にPortisheadのThirdが一挙にリリースされたこともあって、このような音楽もまた少しばかり活力を得る。当時の時代を主張するような様な作品には、なれはしなかったが一部のダークサイドな音楽好きにはこの七年ぶりのアルバムリリースは歴史的な事件でもある。今回のゲストボーカルは今まで以上に豪華でまずMassive Attackにおいて皆勤賞なレゲエ歌手ホレス・アンディ。ミュージシャンズミュージシャン、ミュージョンに愛されるバンドと言われるTV On The Radioのフロントマン、トゥンデ・アデビンペ。三大トリップホップバンドの一つTrickyの専属女性シンガーMartina Topley-Bird。男性ソウルシンガー、ガイ・ガーヴェイ。blur.Golirazなどの活動でも知られるデーモン・アルバーン。デビューアルバムはドアーズ以来、最高のサイケデリックバンドと評価され近年ではMy Bloody Valentineのドラマー、コルム・オコーサクとの活動でも知られるMazzy Starの女性シンガー、ホープ・サンドウァルなど。その他にPortisheadのギタリスト、エイドリアン・ユーティレーがギターで参加しております。
1.Pray For Rain
サンプリングネタは不明です。featはトゥンデ・アデビンペですね。c地鳴りの様に怪しげな電子音が重くのしかかる様に流れていき、パーカショブルなドラムの音が不気味なダンストラックの様なリズムになっております。全体的に抑え気味で呻く様なボーカルで進行していきますが、2:37秒頃にフロアタム?を使用した独特なリズムの呪術的な鳴り響くと歪んだベースに同調する様にエモーショナルなボーカルに変わります。ギターのノイズの様な音とパッド的なリズムの音が徐々に上がっていき生音感の強いドラムと開放的なコーラスによる展開で曲に優しげな���和状態をもたらしくれます。と、思っていたらイントロの電子音とドラムがループする様に展開していきます。ラストも電子音で終わりますね。
2.Babel
サンプリングネタは不明です。featはMartina Topley-Birdですね。生音感の強いダブステップ調なドラムのリズムと浮遊感のある電子音の音が混ざります。曲はボーカルと、共に淡々と進行していきますが、2:20秒頃にリズムが複雑化されブレイクビーツの様なリズムになっていますね。所々攻撃的なギターサウンドが入りますが、至ってリズムは変わる事無く、カチッとした感じで終了します。
3.Splitting the Atom
サンプリングネタは不明です。featはホレス・アンディですね。ちなみにこの曲はキーボードで、デーモン・アルバーンが参加しております。ゆったりとして怪しげな電子音とハンドクラップの反復したリズムが特徴的ですね。Daddy Gの渋い歌声が淡々と進行していくと、ホレス・アンディの粘っこい歌声と共に煌びやかなキーボードの音が聴こえます。曲は至ってテンションを変える事無く淡々と進行していきますが、2:00秒頃に高揚する様な電子音が曲の終わりまでその存在を主張してきます。
4.Girl I Love You
サンプリングネタは不明です。featはホレス・アンディですね。わざと音を濁してあるようなベース音と、一定のリズムで叩かれるドラムが特徴的ですね。その中で煌びやかなギターのアルペジオ音が混ざってくると、同調するかのようにパーカッショブルなリズムが侵入してきます。2:14秒頃に突如として破壊的なギターサウンドが曲に危なげなイメージを持たせ、後半はsaxやトランペットなどの管楽器な音が連打されるバスドラの音と共に入り交じります。
5.Psyche
サンプリングネタは不明ですね。featはMartina Topley-Birdですね。左右でパンニングするアコギ?の単音ギターフレーズに静かにオーガニックで冷たい感触のボーカルが入り込みます。反復するリズムにより少し酩酊感がありますね。他の楽器もあまり入る事なくボーカルとギターの音が淡々と進行していく、かなりシンプルな曲ですね。
6.Flat Of The Blade
サンプリングネタは不明です。featはガイ・ガーヴェイですね。この曲ではデーモン・アルバーンがベースを弾いております。蠢く様なベース音と微かに聴こえるドラミの音が特徴的ですね。次第にドラムの音は強くなりますが、前曲のようにシンプルにボーカルと共に進行していきます.2:14秒頃に高揚する様なストリングスの音が入りますが至って曲のリズムは変わる事無く淡々と進行していきます。ラストもベース音で終わります。
7.Paradise Circus
サンプリングネタは不明です。featはホープ・サンドウァルですね。一定のリズムのハンド・クラップ。ピアノのループ感のあるサウンド。複雑化されたドラムのパターンが特徴的ですね。冷めに冷めきったボーカルが淡々と進行していき、1:55秒頃にシンプルなベースとドラムのリズムに変わります。2:47秒頃にストリングスとアタック感の強いダークなピアノが鳴り響き曲に美麗な印象と緊張感を与えていますね。曲はストリングス音を上昇させラストは微かに残ったハンドクラップと、共に終わります。
8.Rush Minute
サンプリングネタは不明です。featは無しですね。生音感のあるドラムと規則性のあるピアノ、奥で鳴っている様なリムショット?の音が良いですね。無機質でありながらも暖かみのあるボーカルが淡々と歌い上げていますが、1:09秒頃に不思議なリズムのギターリフが入り込んできます。2:44秒ににハイハットのリズムが複雑化されかなり緊張感のある展開に変わっていきます。3:50秒に逆回転した様な電子音が流れますが、ベースの規則性のあるリフと共に終わりを迎えます。
9.Saturday Come Slow
サンプリングネタは不明です。featはデーモン・アルバーンですね。バスドラとタンバリン?を基調としたリズムにゆったりとした感じのアコギのアルペジオがオーガニックでいてとてもリラックスする様な曲調になっていますね。デーモン・アルバーンのボーカルもBlurやGorirazでは見られない様な寂しげな表情を魅せていますね。曲は至ってリズムを変える事無く展開していきますが、時折美麗なストリングスやそれとは対象的にギターのノイズの様な音が散らつかせます。
10.Atlas Air
サンプリングネタは不明です。featも無しですね。シンプルなリズムのドラムにとても面白い感じの電子音が流れますが、直ぐにハイハットが入る事によって少しヒップホップ調なリズムになるのが面白いですね。相変わらず無機質で人間味の無い3Dのボーカルと共にパーカッショブルな音が入り込みます。この曲はリズムチェンジが素晴らしいですね。曲は様々な電子音が出たり入ったりめまぐるしく進行していきますが、その中でも4:40秒頃に伏線とも言える様なダンスビートの様な電子音が流れてきます。5:16秒頃にその電子音は一旦鳴り止みますが、5:34秒頃に再度音が大きくなり登場します。今までのMassive Attackでは考えられないまるでケミカル・ブラザーズの様なダンスビートが素晴らしいですね。
11.Fatalism (Ryuichi Sakamoto & Yukihiro Takahashi Remix)
サンプリングネタは不明です。featも不明ですね。何とYMOのメンバー坂本龍一と高橋幸宏がremixを手掛けております。日本人としてはこういう接点は嬉しいですね。様々な電子音やボーカルがカットアップされていてその中で基調とされるアタック感の強いピアノの旋律が素晴らしいです。基本的なリズムが無いので、アンビエントや現代音楽の様にも聴こえますね。全体的に何とも不穏でアブストラクトな空気感を放っていますがピアノの絶妙な配置が良いので飽きる事なく聞けます。
Pray For Rain
http://www.youtube.com/watch?v=cAZtFlyHqFY
Paradise Circus
http://www.youtube.com/watch?v=Mfog2LP4oTY
Atlas Air
http://www.youtube.com/watch?v=qB5EqNe5Jxo
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mikeneko28 · 11 years
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Massive Attack/100th Window
2003/2/6発売。前作から五年後にリリースされたこのアルバムは、mushroomの脱退、Daddy Gも子育ての為に不参加で実質3Dのソロアルバムの様な位置づけになっている。初期の頃のソウルやR&B的な音楽的要素は見る影も無く、前作のダークな部分や攻撃的なサウンドをより繊麗に冷淡に作り上げている。スタイリッシュなクールな音の中にバンド感のあるダイナミズム。徹底的に拘った無機質な音像は聞く人が聞けば退屈に聴こえるかもしれないが、クオリティの高いこの作品を見逃すのはもったいない。実質3Dが最もこのアルバムのレイヤードに手こずったらしく、一音一音が本当に丁寧に作り上げられていると思う。このアルバムのゲストボーカルはおなじみホレス・アンディとアイルランド出身の女性シンガー、シネイド・オコナーが参加している。
1.Future Proof
サンプリングネタは不明です。featは無しです。シンプルなサイン波がメロディを刻み、そこに徹底的に無機質で冷酷なアルペジオが入ってきます。きめ細かいパットの様な音が入ると、これまた無機質な3Dのボーカルが淡々と歌い上げています。メインとコーラスどちらも担当しているので3Dのボーカル好きにはうってつけの曲です。1:17秒頃から生音感のあるドラムが入り込むと、隙間に潜り込む様に攻撃的な電子音が打ち鳴らされます。ギターもかなりアブストラクトな印象がありますが少しハードロックっぽいですね。ラストはイントロのサイン波とパットの様な音で終わります。ちなみにこの曲、カラオケで歌えるので歌ったら場の空気凍る事間違いなしですね(笑)
2.What Your Soul Sings
サンプリングネタは不明です。featはシネイド・オコナーです。怪しげな印象を放つ女性のコーラスとアブストラクトな電子音が入り交じります。その中で対照的に優しいギターのアルペジオが増長して危なげな空気感を放っていますね。曲は淡々と進行していきますが、5:00秒頃に壮大電子音が鳴り響き、とても幽玄でいてドラマチックな展開になっていきます。ラストはドラムと電子音がフェード・アウトしていきます。
3.Everywhen
サンプリングネタは不明です。featはホレス・アンディですね。残響感のある鐘の様な音を基調にホレス・アンディの歌声が混ざりこみます。様々な怪しげな電子音が鳴り響くと、3:04秒頃に突如として攻撃的なドラムが入り込みますね。曲はテンションを変える事無く淡々と進行していきます。音像は違いますが、アブストラクト・ヒップホップの様なトラックですね。ラストは美麗な電子音で終わります。
4.Special Cases
サンプリングネタは不明です。featはシネイド・オコナーですね。前曲とは、また違った印象を放つ鐘の様な音に重暗いベース音が入り込みます。申し訳程度に放つギターのノイズが終わると1:14秒頃に壮大でいて幽玄的なストリングス音が装飾的に鳴らされます。徹底的に無機質なシネイド・オコナーのボーカルが淡々と進行していき、3:28秒頃にイントロの鐘の様な音が流れて、展開がループします。ラストは、引っ込んでいる感じのノイズ音で終わります。
5.Butterfly Caught
サンプリングネタは不明です。featも無しですね。ゆっくりと冷淡で怪しげな電子音が流れると、まるでヒップホップの様なドラムのリズムが無機質な音像とは対照的に有機的に刻んでいます。3Dのボーカルが淡々と進行していくと、5:36秒頃にダークで歪んでいる様なストリングス音が曲に不穏な印象を与えています。様々なアブストラクトな電子音が流れますが、最後にストリングスで曲が締まるのでとてもクラシックのような美麗な印象を与えてくれます。最初のヒップホップサウンドとは対照的ですね。
6.A Prayer for England
サンプリングネタは不明です。featはシネイド・オコナーですね。冷淡でいて奇怪な印象を放つ電子音と暗く沈み込む様なベース音と共にシネイド・オコナーのボーカルが入り込みます。きめ細かいハイハットのリズムを基調に淡々と進行していきます。このアルバムはリズムの変化はあまり無く電子音が次々と陰や形を変えるのが特徴的ですね。
7.Small Time Shot Away
サンプリングネタは不明です。featも無しですね。一転このアルバムでは異質な優しげな電子音が、ドラムのシンバルのほら、あの真ん中のチャカチャカ鳴らす奴を基調に進行していきます。引きずる様な面白いドラムのリズムに展開すると、3Dの無機質でいて囁く様なボーカルが聴こえます。無機質なボーカルとちょっと変わったリズムのドラムにより最初の優しかった印象を放つ電子音も何処か冷淡で突き放す様な音像に変化していますね。この曲も基本のリズムはそのままに様々な電子音が入り混じります。ラストは電子音で終了します。
8.Name Taken
サンプリングネタは不明です。featはホレス・アンディですね。何とも怪しげなアブストラクトな音が淡々と入り込むと、次第に音が大きくなりハイハットのきめ細かいリズムと、共に進行していきます。奥で鳴っている様なピアノのコード感が素晴らしいです。後半になるにつれて電子音と同期するかの様にリズムが複雑になり、ホレス・アンディの歌声も何処か寂しげな印象を放っている様な気がします。6:07秒頃に攻撃的なギターの音が入りますが、直ぐにフェード・アウトしていきます。
9.Antistar
サンプリングネタは不明です。featも無しですね。嗄れた様なギターのリフが反復を繰り返しながら、奇怪でいて怪しげな電子音が周囲を包み込み、3Dの淡々としているボーカルと共に進行していきます。2:41秒頃に奥で鳴っている不思議な感じのシンセメロディが曲にいい感じに浮遊感を与えていますね。4:15秒頃の壮大なストリングス音が曲の印象を怪しげな印象からクラシック調の美麗な印象に変えていますね。ラストはギターのリフが数回鳴らされ唐突に曲が終了しますが、8:57秒頃からザ・シンセ音と言った様な音がフェード・インしてきて、11:00分近く単調に流れていきます。本編より長いですね(笑)
Future Proof
http://www.youtube.com/watch?v=YBZirx5vqZU
Butterfly Caught
http://www.youtube.com/watch?v=g45PgMJMqLY
Antistar
http://www.youtube.com/watch?v=-GOa4h_qSrM
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