Tumgik
ikufushi · 1 year
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ちょっと早いけど、この「旅」はもう終わり。
Tumblr media
最後くらい真面目に何か書こうと思ったけど、結局まとめきれなかった…。
前身を「Yahoo!ブログ」で開設してから丸7年3ヶ月。もうそんなに経つのか、と我ながら感心するも、期間としてはヤフブロの方が少し短い程度で、体感的にはTumblrの方が圧倒的に思い入れはある。と言うのも、Tumblrに移行してからは、完全に特定の趣味に特化した事も勿論そうだが、それ以上に事実ベースで書くことに伴う調べ事、加えて一応自分好みのデザインに凝ったためにHTMLだのCSSだのを初めて真面目にかじった事、そしてそれらに費やす時間そのものが長かったのが理由になるだろう。しかし、そんなものも今の私の価値観にすればどうでもよくなってしまった。
打算的と言われても仕方がないかもしれない。年齢的な節目は感じていたし、節目に向けた締め方も考えていた。一番実現に近付いたのは、それこそ「けじめ」としての10年となる、2022年2月頃だった。社会は感染症禍にもある程度は適応したが、かと言って人出が爆発的に回復したわけでもない。私のような人間にしてみればまさにちょうどいい頃合いだった。でも、結局動かなかった。あえて言い訳をすれば、他の事に目移りをした、と言ったところだが、言い換えれば、「目移りを甘受するほどに冷めていた」という事でもある。それ以降、1年余りではあるが、気持ちが再燃することもないまま、終ぞはこの日を迎えたわけだ。
10年間…と言っても集中的に動いていたのは最初の4年ちょっとの間だが、今思い返しても濃密な時間だったと思う。被災地に行くという目的をもって出掛けたこともあれば、目的もなく、いや、出掛ける事自体が目的だったこともある。コストを削るために苦行のような鈍行旅をすれば、特定の列車のアッパークラスを楽しむための旅もした。最初はコスパ最高!なんて喜んでいたものを、少し経てばそんな貧乏くさいやり方を…と天邪鬼になったり、そうかと思えばまたコスパ最高!に戻ったり。総括として、コレという軸がないと言ってしまったらそれまでだが、多様な趣味の、多様な価値観や視点を大切にしてきた自負はある。その点に関して後悔はない。
近年は、ソーシャルメディアが圧倒的なメインストリームとなり、特に道楽に関わる物書きは明らかに下火となった。私自身も”そっち側”に片足を突っ込んでいるので偉そうな事を言えたクチではないが、それでもとこうやってあくまで無償で(ここを強調する)情報収集と発信を続けてきた。その根底にあるのが、”そっち側”にあるような部分社会におけるポジショニングやマウンティング、赤の他人との感動の共有、馴れ合いに褒め合い等とは明確に異なるものであるという点だけははっきりと申し上げておきたい。勿論、他人からしたらこれも所詮はただのエゴに過ぎないかもしれない。だが、匿名のネットの物書きとは本来そういうものであって、そうでなければそもそも匿名である必要がなく、実名で堂々とやれば良い話だ。にも関わらず、そうした根元的な文化や土壌が若者を中心に見向きもされず、人気度といった尺度だけで評価・選別され、失われてゆくような風潮。いくら自然の摂理とはいえ、非常に惜しく感じるところだ。
いつもの悪い癖で話がわけのわからない方向に飛躍してしまうので、ここら辺で切り上げることにしよう。残す言葉は特にないし、気の利いた言葉も思い付かない。Tumblrは1年間ログインがないと自動で消滅(URLが開放)するらしいので、この投稿が読める限りは私の心がほんの僅かでもこの世界に残っているという意味である。そうでない場合は、まあそういう事だと思っていただきたい。もっとも、赤の他人をそこまで気にかける特異な人はさすがにいないとは思うが…
今年の桜はまだ咲かない。ちょっと早いけど、この「旅」はもう終わり。
2023年3月9日 ikufushi
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