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20240417
水曜。
寝坊。ともさん出る頃になってのそのそと起きだす。かろうじてゴミ出しし送る。めかぶめしで朝食。
※
食べながら眺めていた『あさイチ』のまかない特集で林のり子のパテ屋が取り上げられており、あ、と思って出品してた本の値段少し上げたらその瞬間に売れた。我ながらあさましいことである。
林のり子『パテ屋の店先から』は『かつおは皮がおいしい』の新装増補版で87年に出た原著を23年も経た2010年にリニューアルしたもので、田園調布に居を構える惣菜屋「パテ屋」店主の林のり子によるエッセイが纏められたものだ。つらつら読み返したが、良著と言ってよい。
海外の建築設計事務所勤務から惣菜屋になったという彼女の経歴も異色だが、食文化に対する歴史的、地理的な捉え方が独特で、それも74年から86年という、ざっとオイルショックからバブル景気のはしりまでという、日本においては特に物質主義、資本主義のひとつの極点へと向かいつつある時期に、田園調布という高級住宅街の元祖ともいうべき場所で、働きすぎないこと、食べ物を無駄にしないこと、を一貫して行なっていたことに驚きを覚える。もちろんレイチェル・カーソンもミニコミブームも、ホールアースカタログもその前であってエコロジー運動の萌芽は出揃っていたのだろうが、例えばマンゴー『就職しないで生きるには』は邦訳が81年と思うとやっぱり早いと思う。まぁ時代性の先後が本の良し悪しで無いのは当然であれ。
とにかく非常に理知的で、こじつけめいたところなく押し付けがましくもなく、でも意志を持ってあるライフスタイルと観点を提示する、というやり方は立派に思える。
まだ店が続いているのが本当にすごい。
清水ミチコやぱくきょんみらがOGというのも可笑しい。
※
昼はにゅうめん。茹で汁をスープにしてみた。難しいな、そもそもコシのために水洗いすると戻した時冷めるし、汁自体も塩分キツイから水増しすると冷めるのである。でもデロデロの汁のまま仕上げるのもなんだしな。順序が肝心。それなりのものをズゾズゾと食う。
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昼過ぎジョグ兼ねて図書館まで走る。平安蚤の市がやっていたので眺める。『ゴリラ裁判の日』返し、スティーヴン・ショアー『写真の本質』借りる。一読、翻訳が硬いのか読み取りにくい。いい本だとは思うのだけどな。
額付きの誰かの撮った写真を2枚、900円で買い、あとは古いフランスのポストカード一枚と、ステンレスのデザートフォークを3本買う。
帰りがけ、丸太町吉田東通りの東の寿司屋が閉業して要らぬもの出してるの見かけ、店主らしきおばさんと話す。食うあてもないがカニ用のほじるやつ2本だけ貰う。毎日違う物を出してるからまた来いと言われる。
町の寿司屋というのはなかなか厳しい時代だなと思ったりする。そういえば先日北山通りにもくら寿司が出来ていて驚愕したが、京都にあっても小さい町単位の経済というのはほとんど保たない時代なのだなと思う。町ごとにある和菓子屋なんてのも最早消え去る趨勢なのだろう。
※
手提げをぶら下げたままサンディまで走り酒買い帰宅。100円本屋で数冊買う。ダラダラしたわりに7キロほどでkm/5:30。
バター醤油でブリ大根、キャロットラペ、白滝炊いたのなど作り晩飯。大根が固かった。
夕方につれて黄砂が酷くなり、日暮れには霧のような濁り方であった。若干喉痛し。
寝る前に醤油ぶかしを仕込む。
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