Tumgik
hemneko · 2 years
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:::::::::STORY ::::::::: 
ストーリー    
それはわたしのおじいさんのおじいさん、そのまたおじいさんが聞いたお話です。
そこは美しい夜空が広がる自然が溢れ緑豊かな国の、
山に暮らす夫婦に、男の子が生まれました。  
Johannと名付けられたその子が、庭を駆け回るくらい大きくなった頃のことです。
おとうさんとおかあさんは、ふとした病気がもとで天国に旅立ってしまいました。 
まだちいさなJohannは、山奥に住むおかあさんのおかあさん、
つまりJohannのおばあさんの住む寒い山の森の中に引き取られました。 
足のわるいおばあさんはJohannにお願いごとをしました。
それは、湖に水を汲みに行くこと。水は重くてたいへんです。
でも、道の途中でたくさんの動物達と出会うのが楽しくて、Johannは喜んで水汲みに出かけるようになりました。
 
 月日は流れ、Johannは10歳になりました。
素直で優しいヨハンは、ためらいながらも今日、森で見た4つ目のネコたちのことを話し出しました。
するとおばあさんは、ニッコリと微笑みました。 
「Johannッ!それはヘムネコ(hemneko)というのじゃよ」
 「ヘムネコっ(hemneko)!?」
 「うん。10歳になるまで〝ウソ〟をつかなかった子にだけ見える〝ようせい〟が、ネコのカタチを借りて現れるんじゃ。 Johannが今まで誰にもウソをついたことがないという証拠なのじゃよ…」 
〝妖精!?〟 〝ネコ!?〟
〝10歳になるまで、ウソをつかなかった子だけ?でも、あのおなかについていた目…?〟 
頭の中がぐるぐる回るJohannをよそに、おばあさんは続けました。
「ヘムネコ(hemneko)のおなかの目は〝しんじつ〟を見ている目”じゃよ。
〝ウソ〟をついたことがない子を見抜くんじゃよ。
そしてJohann、楽しみにしておいで。おまえはきっと、
〝ヘムタウン(hemtown)〟というまちに連れていってもらえるから」
「ヘムタウン(hemtown)?知らないよ。ぼく、行きたくないよ。おばあさんとずっといたい。おとうさんとおかあさんに会いたいよ」
いつのまにかJohannは泣きやみませんでした。 おばあさんは優しくヨハンに微笑み、
「Johannや、今日あったことをよくおぼえておいで。 今日は疲れたろう。さあ、スープを飲んだらおやすみ」
 Johannはスヤスヤと眠りにつきました。すると、どこからか声が聞こえます。
「ヘーッム!ヘムヘム・・・」 なんだか今まで聞いたことのない声なのですが。とても親しみを覚える声なのです。
「ヘム・ヘム・ヘム・・・」 ヨハンは目をあけてみました。 
すると部屋の片隅にいる〝ヘムネコ〟(hemneko)がじっとヨハンを見つめています…
ヨハンは「ヘムネコ?」とそっと聞いてみたのです。 
すると4つ目のネコ「ヘムネコ」が大きな声で
「ニャーッム!!」と叫んだのです。
「わぁーっ!!」
 ヨハンは気がつくとフワフワと空を飛んでいました。
大きなまちが見えてきました。
「ココがヘムタウン(hemtown)!?」
Johannはおばあちゃんが言っていたことを思い出しました。
 まちは雪で覆われているのか一面まっ白な銀世界。
それに今まで見たことのないようなぐねぐねの木、電燈はないのにきらきらしています。
赤・青・黄色のきらきらしたものがみえてきました。
だんだん近づいてゆくと、それは湖の川底だったのです。
色んな色の石や水面がきらきらと揺れていたのです。
Johannは尋ねました。
「何であんなに色んな色がきらきらしているの?」
ヘムネコは
「ニャーム!」とひと鳴き。
Johannが何をしゃべっても、
ヘムネコは「ニャーム」か「ヘムヘム」としか言いません。
Johannは空からまちを眺めながら、ワクワクしました。
すると突然…
ヒュー、ドスン!!!
大きな音を立ててヨハンは雪の上におっこちました。
「イタタタ…あれ?冷たくないや!」
ペロリ、Johannは雪をなめてみました。
「甘いお砂糖だ!」
一面雪で覆われていると思ったら、お砂糖の銀世界だったのです。
Johannは嬉しくて興奮しました。
気づくと、へムネコが何やらガツガツと音を立てて食べているのです。
Johannがのぞき込むと、松ぼっくりを一生懸命食べているのです。
〝ネコって松ぼっくりなんか食べるのかしら?〟
そう思いましたが、Johannもはらぺこだったので、へムネコに続いて松ぼっくりを食べてみました。
「おいしい!」
松ぼっくりは口の中でとろけるチョコレートだったのです。
Johannは夢中で食べました。チョコレートの松ぼっくりはJohannの空っぽのおなかをいっぱいにしました。
 へムタウンはもしかしたら、すべて食べられるのかもしれません。
 Johannはあの白樺にも似た大きな木や、
道に咲くキンポウゲのお花も食べられるのかしら?と思いました。
すっかり食べるとまたへムネコと歩き出しました。
 まだ森は薄暗くありましたが、さわさわと木々の葉が重なり合う音や、
歩くにつれポツポツとオレンジ色に、足下を照らしてくれる木の実はJohannを安心させてくれるのでした。
〝へムネコは一体どこにつれていってくれるんだろう。〟
Johannはちょっぴり不安でしたがわくわくしました。
森の中を進んでいくと空からみえた大きな湖にさしかかりました。
赤・青・黄色の色んな色の石が水底できらきらしています。
湖の周りにはシャクナゲやコケモモがたくさん咲いていました。
すると、コケモモのしげみからヒョコっと緑色でにょろっとしたものが現れました。
へムタウン(hemtown)の主に湖に住むリュリュというやつでした。
このリュリュは一日中コケモモのシロップ漬けを食べているのです。
Johannとへムネコ(hemneko)と会った時もリュリュはコケモモの入った瓶に顔を突っ込んでいました。
 リュリュはJohannとへムネコ(hemneko)に気づいて嬉しそうに近づいてきました。
リュリュはコケモモのシロップ漬けをわけてくれましたが、へムネコ(hemneko)は食べませんでした。
へムネコは湖に浮かんだお月様をじっとながめて、ヒゲをパッパッとさせていました。
 リュリュの湖をあとにして、森の中をすすむと古い小さな教会が見えました。
教会の窓には陽が差し込んでいるのがみえます。
 急にへムネコ(hemneko)は立ち止まり、くるっとふりかえり、
じーっとJohannを見つめ、大きな声で
「ニャーーーーム!!!」
と叫びました。
するとどこからか赤いネコ、白いネコ、黄色いネコ、青いネコが出てきました。(すべてhemnekoです。)
ネコたちのおなかの目がギョロッとヨハンを見つめています。
おなかの目は2つづついているので、合計10この目がJohannを見つめているのです。
「なに?ネコたちどうしちゃったの?!」
Johannは何で急にたくさんのネコがあらわれたのか、
なんでみんなこっちを見つめているのかわかりませんでした。
Johannは不安になり、怖くなってきました。
すると、黒いネコが
「ヘムヘムヘムヘム…。」
と鳴きながらJohannを教会の方へうながすのです。
Johannはドキドキしながら教会へ足を運びました。
扉の前にたつと黒いネコ(black cats)はいつの間にか消えていました。
Johannはそっと扉を開けてみました。
すると、
「Johann?」
中からかすかに聞き覚えのある女の人の声がしました。
Johannは思い切って中に入ると、
「お、おかあさん!!!!」
Johannがちいさいときになくなったはずのおかあさんが目の前に立っています。となりにはおとうさんもいっしょです。
「なんでここにいるの?!」
Johannは嬉しくて、おとうさんとおかあさんがおばけでもかまわないとおもいました。
「とても大きくなったわね。いい子にしてる?」
おかあさんはほほえんで言い、おとうさんはJohannの頭をやさしくなでました。
Johannはとてもうれしくておかあさんのひざに抱きついてわんわん泣きました。
そしてそのまま眠ってしまいました。
 ……どれくらい眠ったのでしょう。
Johannは気がつくと朝で、見おぼえのある自分のベッドの上でした。
「おとうさん!おかあさん!へムネコ(hemneko)!」
Johannは思わず叫びましたが、周りには誰もいませんでした。
〝ぜんぶ夢だったのかしら?〟
けれど、Johannの上着のポケットにはおばあちゃんにあげようとこっそり入れた、
チョコレートの松ぼっくりがちゃんとはいっていました。   
HEMNEKO
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hemneko · 7 years
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CONCEPT:
へムネコは大きなひとみのネコ。
けれど、ふつうのネコとは違います。
ネコのかたちをした妖精です。
かおには2つひとみがついています。
おなかにはさらにもう2つひとみがついています。
ときどき、その全部で4つのひとみがコチラを見ています。
へムネコはどんな場所にでもあらわれます。
あなたが歩いたあとの小道や、
これから向かう公園の隅っこにも。
だけど、素直な子にしかヘムネコは見えないそうです。
あなたのポケットには隠しごとがはいっていないかしら?
あのこの瞳はくもっていないかしら?
ある時は影のようなひと筋の線のように
ある時は果実のようにあざやかに
あなたの瞳が澄んでいればいるほど
ヘムネコはあなたの目の前にあらわれるでしょう。
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10才までウソをつかなければ見える猫科の妖精 HEM & NEKO 私は無宗教ですが無神論者ではなくどこかに神様(みたいなの)はいると考え、 ただ誰にも分からないところで、それは見ている。と勝手に思っております。 その神とリンクさせていてあくまでも見守るスタンスをヘムネコにも投影させて考えています。
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hemneko · 10 years
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hemneko · 10 years
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LYRY   ※starbucks ver.
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HMNK
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MUSTA x 3
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MARRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR x 21 
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MUSTA
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MEME
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welcome to hemtown
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welcome to hemtown 
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MARR (HEM&NEKO)
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MIIKKA (HEM&NEKO)
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