Tumgik
from-mybookshelf · 5 years
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こんにちは
谷川俊太郎, 2018, B6
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谷川俊太郎氏の詩が好きです。こどもっぽいところが好きです。
昨年開かれた谷川俊太郎展と同時に刊行された、彼の作品集。といっても川島小鳥氏が撮影した彼の生活スナップや、著名人への彼からの質問(シンプルだけれど、これがそれぞれの人となりが滲んでいてすごく面白い)など、谷川俊太郎という人物像を一歩踏み入って知ることのできる、=展覧会の縮図、図録のような立ち位置の本でもある。
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「ばか」 大好き。「ばかはがかけた がったがた」なんて、だれもが書けないリズムだと思います。
日本語ってこんな面白かったか?と不覚にも思わされる本。ゆるい心でぺらぺら読むと、心がすごく明るくなります。
ブックデザインは大島依提亜氏で、実は表紙が3色あったりする。僕は大好きな黄色を選びました。
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from-mybookshelf · 5 years
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Stone paper vol.1 - Su
Stoneチーム・編, 2018, B6
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Mac向けテキストエディタ「stone」の開発チームが編集したマガジン。
もともと僕がstoneのユーザーだったのもあって、書店で見かけたついでに買ってしまった。「よろしくおねがいしま素」って。ふざけてる(ほめ言葉)。
そのコピー通りでテーマは「素���。stoneは「素」のノートの書き味に近づけてつくられ、それ主題に、今度は実際に雑誌をエディットしてみたということらしい。
お気に入りは、「素のことば」のなかの「街のことば」。
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街で聞こえてきたことばを採集しているTwitterアカウントのツイートを再構成したもの。
いや、すごく面白い、んだけどね。ツイートそのままって…。編集やったことない人たちが、っぽくつくっちゃった感に溢れてて残念無念。編集者精神をどこからも感じられないというか、単なる寄せ集めが、その事実だけで価値を持つかといったら、そう単純でもない。
エディトリアルデザインとしても、無線綴じなのに見開きの中心近くに文字がきてしまっていたり、あきらかにわかっていない人がつくったんだろうなあ。という感じ。
わざわざ紙に印刷して製本して販売までするならば、もっとちゃんと編んで欲しかったなと。
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from-mybookshelf · 5 years
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スポーツを楽しむ本
花椿文庫, 花椿2019年秋号付録
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花椿というのは、資生堂が数十年発行し続けているフリーペーパーです。仲條正義氏や澁谷克彦氏など、すばらしいアートディレクターたちの仕事としても有名なのは言わずもがな。
花椿には毎号、「花椿文庫」という名前で文庫本サイズの冊子が付録になっていますが。なんかついてる、くらいのテンションで開いたが最後、「こっちの方が面白いじゃん?」…いや、本編あってこそだけれど。
本編の内容を発展させ、短編や図解などでいい具合に薄い冊子にまとめている。落語入門とか、“Urban Survival Book” なるものとか、資生堂の美に対する理念とか。とにかく興味深い、わくわく心を突かれつづける。文庫本より花椿文庫を持ち運んで、空いた時間に読むことが増えたくらいです。
ここで取り上げてみたのは、現時点で最新号の、No.824 2019年秋号 “Sports are beautiful” に付属している花椿文庫(本編のほうも、瀧本幹也氏による表紙写真から素晴らしいんですが)。来年には東京五輪が迫る。今の日本人に足りないもの、それはスポーツを知ることなんじゃないか!と感じずにいられない僕は、「あらゆる視点からスポーツを楽しんでみましょう!」表紙を開けてこの一文にまずやられました。
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そして、最初のコンテンツ、西川美和氏によるエッセイがとても心地よい。ああ、スポーツの面白さって、美しさって、そこだよね…と、ウンウン言わずにはいられない気持ちいいところをついてくる。
このほかに、大橋裕之氏のゆるい漫画「ボクシングと私」、さらに普段触れることは少ないけれど奥深い競技、5人制サッカーとか「ボッチャ」とか、を簡潔に紹介してくれたりする。へえーと脳で唾液を垂らしながら、スポーツの興味深さがわかる。ほんとうによい「付録」だなと思います。本編あってこその、質の高い補足。
話変わって、表紙がかわいい。中綴じ冊子ですが、ホチキス針が銅色なのも輪をかけてかわいい。こういう小さい拘りが、資生堂という企業なんだきっと。
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from-mybookshelf · 5 years
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IT IS IT
Noritake, 2011, A5
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イラストレーターNoritake氏・作のZINE。
Noritakeさんのイラストは簡潔で好き。「誰にとっても自分事」になるような、ちょうどいい具合の抽象化が見事だなと、いつも思っています。
様々な「もの」が、黒のサインペンで淡々と描かれ並んでいる。爪楊枝やしゃもじ、魚、CD-ROMなど、いつもは生活の中に馴染みすぎて観察しようともしない品の数々が、新鮮さをもって見えてきます。
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イラストたちはそれぞれの特徴をとてもうまく捉えているものの、と同時に、それぞれメーカーや品名は抽象化によってぼかされ(タバコのHOPEだけははっきり書いてありますが)、こいつどこかで会ったことある…的な既視感が。
この二律背反こそが、Noritake氏の圧倒的なユニークさにつながっているんじゃないかと?思いました。
細かいこと言うと、使っている紙が好き。わずかにざらつきがあって、ラフだけど品質を感じさせる、いい紙です。澄んだきれいな白さに、スミ一色(たぶん)の印刷がクリアに映えています。
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