Tumgik
5th-3th-blog · 2 years
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2022/10/3
「人は道を間違える」 こんな風にもったいぶって書くと 深読みしてしまいそうになるが、そういう事ではない。 つまり、「人は時に、人道から逸れてしまう」 という意味ではなく、本当に、単純に、文字面の通り 人は行く道に迷う、というニュアンスだ。
道に迷うと言っても、世迷いという意味では… なんてやってるとキリがない。 人生の話なんてしない、する気は毛頭ない。 そんな大きいスケールの内容ではなく むしろ最小単位にクローズアップしようという 試みが今日の日記なのだ。
貴方の身の周りに、「方向音痴」の性を 抱えている人間がいないだろうか。 私の場合、母親と一つ下の弟がそれに該当する。 しかも、それなりに重篤である。
彼らは、何十回と足を運んだ場所でも スタート地点がちょっと違っただけで 辿りつけなかったりする。 止む負えない事情で経路の変更を迫られると まったくお手上げの状態になり、市街で遭難したりする。
だがしかし、その程度の事でわざわざ取り上げようとは思わない。 上記のエピソードだけでは、程度は違えど誰だって 経験があるかもしれない。 そうだ、道路に迷うくらいで誰も気に病む必要はないのだ。
ただ、こういう場合には危機感を持った方が良いだろう。 スーパーやデパートに入店し、一通りの用足しを終えて いざ出口に向かおうという時… 自分がどこの入出口から入って来たのか、分からなくなってしまった。 もし、頻繁にこんな体験をするのであれば 方向音痴もここに極まれりと自負し、胸を張って頂きたいものだ。せめて。
そんな馬鹿な話はあり得ないと、一蹴する人も少なからずいるだろう。 でも、これは私の突拍子もない妄想話ではなく 実際に聞き、そしてこの身を振り回された実体験より来たる事実である。
つまり、私は間接的に説明したかったのだ。 私の母と弟が、この世の誰よりもカーナビを必要とし かつ依存している存在であることを。 ましてだ。 今やスマホでもナビの機能を満たせられるのだから 素晴らしいとしか言いようがない。 最早、ナビが無かった時代を想像する方が難しい とまで言い切っても、誰が異議を唱えようか。
過保護にも思える最先端のテクノロジーも いずれ必要不可欠の標準装備になって さしたる疑念も抱かずにそれを活用するようになる。 それで問題が根本から解決するのであれば それで良い、何ら問題はないと思う。
しかし、それが表面的、あるいは応急的な対処法になって いるのであれば、それをそのままにしておくのは 危険な気がしてならない。 飢えている人に授けるべきモノは魚ではなく その魚を捕獲する方法であるという話もある。
つまり、私が知りたいのは 「どうして彼らはあれほど道に迷うのか?」 という点だ。 その理由を知ることが出来れば 私は病的なまでの「方向音痴」に対して、理解が得られるかもしれない。 あるいは、「方向音痴」を治す方法を見つけられるかもしれない。
上記の内容について、いずれ調査を始めようと考えている。 それが終わったあかつきには、この話の続きを書こうと思う。 その時にはちゃんと、私なりの結論を添えさせていただこう。
「人は道を間違える」 私はまだ、その理由を知らない。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/29
私が新人すばる文学賞に作品を応募したのは 「小説を書かなければならない」 という強迫観念に支配されていたからだ。
それがいつから始まったのかも定かではない。 しかし、ずっと前から根強く 己の根幹にまとわりついていたのは確かだ。
何処で何をしていても、どんな瞬間にも 「読め」と、そして「書け」と、しまいには 「いつまでも逃げてはいられないぞ」 だなんて、脅しの文句が内で反響するのだ。
声の主は悪魔だろうか、天使だろうか。 その答えは、この人生が紐解かれていく過程で 明白になって行くのだろう。 今はまだ渦中にあり、従って見えぬモノが多すぎる。
だから、作品を投稿した事は私にとって… 言ってしまえば、それは果敢な挑戦などではなく のっぴきならない状況に置かれていた身を 楽にしてやる為の逃避行だった。
作品を書き上げた後、胸の内がしんと静かになって かつてない穏やかな気持ちになった時 私はその事を… 創作の名を借りた逃避行に心血を注いでいた事実を 強く認識させられたのだった。 しかし、そこに悲しみや焦りは無かった。 かつてない穏やかな気持ち、それに偽りはなかった。
そして今に至る。 私の作品は表舞台に立つことは無かったが その代わりに身内や親戚の間で読まれ 少なからず反響を呼んでいる。 心底、ありがたい事である。 私だったら、知り合いの書いた小説なんぞ 照れくさくて読めたものでは無いと一蹴するだろうに。
今日も、熱心な読者から熱量のある感想を頂いた。 そして、次の作品を書くつもりはないのかと問われ 「書く予定はある」と、私は答えておいた。 歯切れよく、まるで迷いが少しも無いかの様に。
また新たな作品を生み出せるかどうか 私にはあまり自信がない。 小説を書くノウハウは少し身に付いたのだから 以前よりはやりやすいハズだし、質も上がるかもしれない。 アイデアもある、期待してくれる人も居る 私自身、まだまだ自分の可能性を見てみたいと思う。
唯一、そして最大の懸念は あの内なる声が聞こえてこない事だ。 あれは、悪魔的に私を苦しめてくれたが それでいて天使の様に行く道を示してくれていたのだと 今になって分かる。 神の啓示を受けた人生とは、こんな風になるのだろうか。
私は「あの声」など待たずして 自分の人生を自分で歩むべきだと、理性で考えている。 それと同時に、「あの声」無くして 満足な作品を作れるはずがないと、本能が訴えている。
まったく、ままならぬものだ。 誰にも言えない悩みなんて、この世に無ければよかったのに。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/26
一昨日の金曜日の夕方頃、暗い雲に覆われた空は 天を仰ぐ者の心境を、それと同じ色に染める陰鬱さを滲ませていた。 未だ雨は降っていなかったが、それも時間の問題だろう。 そんな外の様子を車の後部座席から眺めていた私は これからの事を考えて気が気でなくなっていた。
父親の運転するこの車が向かっているのは 岩手は宮古市のとある港で、私と父の他には3人の兄弟が同乗していた。
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ちょっと待て。 こんなペースで書いていたら、またとんでもない行数になってしまう。 日記という体で始めたハズなのに、内容に凝り過ぎて 書くハードルが高まり過ぎている。 出来る限り、簡潔にまとめるとしよう…。
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[ 感想 ] 悪天候、大荒れ、船酔い、嘔吐、爆釣、刺身、堪能、満足。
よし、と。 まるでデジタル信号の様によそよそしい内容ではあるが あくまでも要点は抑えているので、問題は軽微と言えるだろう。
折角、日記らしい日記を書くためのネタが得られたのに それを投げうって渾身の手抜きとは何事だろうか。 寄り道にばかり熱を上げる、勉強するはずが部屋の片づけを…。 そんなの、ばっかである。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/22
季節の変わり目は体調を崩しやすいものであると 誰もが耳にして、あるいは体感で理解しているものと存じている。
そして、私はまさしく後者にあたる。 でっぷりとした巨漢であるこの私は 一見して病気とは無縁そうだと言われるが 実のところ、生来より体は頑丈ではなく、年に二度は病床に伏せている。 もっとも、定期的に体調を崩してしまう本当の原因は しょっちゅう季節感からズレた薄着で私が表を歩き回るからかもしれない。
これでは体ではなく、頭が弱いのだろうと指摘されても仕方のない事だ。 だがしかし、秋冬の厳しい冷たさを肌に晒すのは 痛々しさと爽やかな気持ちよさが同席しており その感覚が癖になっているのだ。 いわゆる 「虫歯になっている奥歯を、ワザと指で刺激してしまう」 という感覚に近いのだろうか。いや、自分にはこの「虫歯」的な感覚は ピンときていない。 ただ、このような比喩表現は昔から広く用いられているので、ちょっと使ってみたかっただけなのだ。
昨日の夜は特にも冷えた。 家の中にいても、時折ぞくっとしてしまうのは 今年度では初めての事だったと思う。 それは夕食後の自室で一人、寒さに身を震わせた時だった。 なんとなく窓から天を仰ぐと、そこには満点の星空が広がっていた。 その光景に心魅かれた私は、いそいそとクローゼットから外套を取り出すと 半そでの上からそれを羽織って玄関を飛び出した。
息を吐けば、それは白いもやになって立ち上る。 かと思えば、そのもやはすぅっと虚空に溶けて 後には何も残らない。 その全てはスローモーションの様に緩慢だったが それはそういう印象を受けただけで 実際にはほんの一瞬の出来事に過ぎない。
コンビニどころか自動販売機すら見当たらず 街灯もまばら、一寸先は全くの闇といった具合の田舎道。 近隣に住まう高齢の方々は、既に床へついているかもしれない。 ちょっと前まで、夏の夜を騒がせていた生き物たちの声も枯れ その時はまったくの無音だった。
ここに越してきてから、初めての冬を迎えようとしている。 過ぎ去りし時を想いつつ、私は寂しくも清らかな深海を渡った。 そう、この夜は深海だった。静かで、冷たくて、寂しげで それでいてどこか神秘的だったからだろうか。 肺で温められた空気をふぅふぅと吐いていながらも 目に映る景色は水中に沈んでいる様に思えてならなかった。
私はその夜を「深海」と捉えつつ、それと同時に ピアノの鍵盤が奏でる音楽も連想していた。 「今夜」と「深海」に共通する「澄んだ美しさ」 その象徴、それが私にとってはピアノだったようである。
海の底から星空を見上げながら 愛着の残る過去から響く伴奏を、頭の内で繰りかえす。 余韻は遥か、どこまでも。 ほんのりと感じる侘しさも、この時ばかりは甘く味わう。
気��けば随分と遠くまで来てしまった私は 踵を返し、自宅の朧げな明かりを目指して泳ぎ出した。 これ以上体を冷やせば体調を壊すかもしれないと 経験から予見したのだ。自愛の精神を理解しつつある今なら 今年の冬こそは病気と無縁でいられるかもしれないと考えつつ道を行く。
だが、そんな私の足に履かれているのは スポーツタイプのサンダルだった。 あぁ、つまり、こういう所なんだろうな。
一つの季節が終わり、次の季節が始まる。 冬は、まだ遠い。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/19
「良い作品の雰囲気は、そのタイトルから既に滲んでいる」 とは、私こと駄作製造機の戯言である。
むろん、センスを感じるタイトルが掲げられていても 肝心の中身をイマイチに感じてしまう作品もある。 しかし、だからと言ってそれが質の悪い作品とも限らない。 それは単に、自分の感性とミスマッチしているだけで 何処かの誰かにとっては生涯に渡り 胸の内に秘められる物語になるのかもしれない。
であれば、所詮タイトルというのは作品の表面 悪く言えば「上っ面」に過ぎず 判断材料としては何ら担保する力も無く 唯の呼び名として、記号的な意味しか持たないのだろうか。
…極端な仮説を立ててみたが いくらでも反論をぶつけられそうである。
作品におけるタイトルの重要性について研究された 書籍やサイトなぞ、探せばいくらでも見つかりそうだ。 最近の作品でもタイトルの命名にある程度の法則性が 見受けられるあたり、何らかの「ねらい」が明確に 存在しているという考えも、あながち的外れではないと思う。
タイトルの命名における法則性、それは例えば 萌え系アニメのタイトルがひらがな4文字であったり なろう系の小説やアニメのタイトルが 息継ぎなしに言い切るのが困難なほど長ったらしいものであったりと ちょっと考えるだけでいくつも見つかる。
それは論理的、あるいは科学的なアプローチによる 「最適化されたタイトル」としてデザインされているのだろうか。 それとも単に、各ジャンルにおける草分け的な作品に 形を寄せているに過ぎないのだろうか。
書き物を続けるつもりの私だから その辺はとても気になっている。 いっそ、SNS等で好きな作品のタイトルを 聞いて回るというのも面白いかもしれない。 そこではあえて、作品の内容については一切問わず タイトルの響きや印象だけで決めてもらう、 そんなルールを設けてみようか。
いずれ、良い作品を生み出せたのなら… いやいや、心血注いだのなら それが凡作だったとしても… 最善たるタイトルを命名してやりたい。 それは作家のみならず、生みの苦しみを経験した 全ての魂が抱え得る願いであると、私は信じて疑わない。
タイトル、ひいては名前こそが 歴史をまたぎ、後世に伝えられていく。 栄光として、あるいは消えない傷として。
私は名前の力を信じて、いや 半ば信仰しているのかもしれない。 だが、ヘンな勘違いをしないよう 自戒をしなければなるまい。 特別な名前に、力や魅力が宿るのではない。 むしろその逆、力や魅力がある何かによって その名前はレガシーたる輝きがもたらされるのだと。
ごちゃごちゃと屁理屈を垂れてみたが、ようは 名作っぽいタイトルを何個も考えている暇があったら ちゃんと毎日、日記をつけろよなと 自分に説教をしたかっただけである。 あぁ、そうだ。 私はそういった類の子供じみた遊びに興じて 虚無の時間を過ごしていたりするので これは良くないと思い、ここに警告文を残しておくのだ。 ここから下記するのが 私の遊びによって生み出された消えない傷の一例である。
… 魂裂(コンザキ)のパララガイ … ホームレス座敷童 … 循環再生機構 リバイオン
大言壮語で痛々しい名前 しかも作品は���になっておらず 頭の中だけで満足している始末。 良くないぞ、もっと大人になれよと諭す声は耳に遠く 心の野を駆ける永遠の悪童がここに一人、いる。 いつまでも野放しには、できないのに。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/15
世間の流行には簡単に乗らないぞと そんなスタンスを持つ人間がいる。 私もそうだ。 しかし、それが賢い選択なのかと問われれば 返答に窮してしまう。 理屈と道理をかなぐり捨て 意味や信念と無縁の意地を掲げてまで 世間を自分から遠ざける必要はどこにあるのだろうか。 ただただ損をしているだけの様な気もする。
この疑念を晴らす為、私は少し前から 流行の作品を積極的に鑑賞しようと心がけている。 今日は、以前SNS等で話題になっていた 「タコピーの原罪」という漫画の単行本(全二巻)を 購入して、その日のうちに読み終えた。
同作品は良い評判をたくさん耳にしていたので 以前からとても気になっていたのだ。 それなのに、今の今まで触れてこなかったのは 先述した私のくだらない性が原因だった。 これでは、何かしらの精神疾患なのではないかと 疑われても仕方ない。 むしろ、適当な病名を私にあてがってはくれまいか。
「タコピーの原罪」という作品の感想を ここでつらつらと書くつもりはない。 それはこの作品が構造上 ネタバレを抜きにして感想を述べるのが 非常に難しい作品だと思ったからだ。 まぁ、ネタバレの配慮も今更過ぎる感じはあるが 私よりも流行りモノに対して厳格な第三者がいる可能性を 考慮して、ここは沈黙を金としよう。
「タコピーの原罪」に対する直接的な感想を述べるのは 控えるとしても、私がぼんやりと感じた一つの事を ここに書き残しておきたい。 それは、私はこの「タコピーの原罪」と 構造が似ている別の作品に出会った事がある、という事だ。
その作品とは、私が学生の頃、これまた世間で大流行していた 「君の膵臓が食べたい」というタイトルの小説だった。 もしかしたらこの小説を読んだ事がある人の中には 私の意見に全く賛同できないという人がかなりいるかもしれないが とにかく私はそんな風に感じてしまったのだから、どうしようもない。 だから、本棚に単行本を仕舞った後で両方の作品を知る人がいたら 感想を共有してみたいと、そう思ったのだ。
ところで、名著として世界中で認知されている物語を分析してみると 古くから言い伝えられてきた神話との共通点が多く見つかる なんて話をどこかで聞いた聞いた覚えがある。
それはつまり、人の心を震わせる芸術には共通する骨組みがあり 表層は違えどその骨組みさえ確かに有していれば それは「名作」としての資格を得ている… そんな事を示唆しているのだろうか。
もしそれが事実なのであれば、それは 希望のようにも、絶望のようにも感じられる。 人の根っこは、どれだけ時代を経ても変わることがないというのは 力強い美徳としても、頼りない愚直さとしても捉えられそうだ。
人の心に根差すのが神話だというのならば いつか、神の手から離れた全く新しい芸術が生まれて欲しいものだ。 しかし、私がそれを見た時、それが「そう」だと気づけるのだろうか。 まるで自信が無い。あるいは、既に…という可能性もあるが。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/14
何かを悟った様な気がした昨日を一日跨いで 私は就職活動というリアルと直面せねばならなかった。
だが、就職活動と言っても大したことではない。 インターネットで求人を検索して 気になるページをブックマークに登録するだけだ。 こんなのを「就職活動」と呼ぶのはおこがましいが こと現代ではこの方法が最も一般的だと思う。
昔の就活は、足を使って企業を一つ一つ周ったのだろうか。 いかにも面倒そうではあるが、実際に会社の内外や雰囲気を 肌で感じ取れる利点を考慮すれば それはそれで良い方法なのかもしれない。
いや、そう思うなら実行して見せろと誰かに言われたら もちろんNOと返すが。 会社に飛び行って「雇ってください!」だなんて本気で口に出せば 通報だってされかねないだろうし。 時代に則したやり方で、最善を尽くすべきじゃないか。
前述した通り、普段は気になった求人をブックマークする だけだったのだが、今日は1社だけ応募をしてみた。 その企業は仕事内容も待遇も申し分無く 尻込みをしそうになる心を黙らせるには十分な魅力があったのだ。 上手く行くかは分からないが、なるようになるしかない。 失うモノもこの手には殆ど残っていないのだから やるだけやってから派手に玉砕してみるのもオツかなと 今は楽観的に考えている。 いずれにせよ、大きな決断は楽観的にならなきゃ出来たもんじゃない。
しかし、書き残しておきたい内容は全く別にある。 その内容とは、私が見つけた異常な求人についてだ。 何の気も無しにページをスクロールしていたら なんと「イカ漁師」の求人が掲載されていた。
だが、まだ慌てる時間じゃない。 漁師の求人は非常に珍しいが ここで見たのが初めてという訳でもなかった。 つまり、私が驚いてしまったのは「職種」ではなく その「仕事内容」についてなのだ。 そして、その仕事内容を要約すると下記の通りになる。
・ イカ漁船に乗り、漁の手伝いをしてもらう。 ・ 二交代で作業をする。 ・ 一回の漁で10か月間は船上生活となる。
…確かに給料は抜群に良かった。 だが、漁業という過酷な仕事を二交代のスパンで行い それが最低でも10か月は続くとなると 求人で提示された給料の倍を貰えるとしても 私はやりたくはない。
借金返済の為、債務者が反社会勢力から 漁船の仕事を斡旋させられる…なんて 真偽不明のうわさ話を聞いたことがある人は 私以外にもいるだろう。 そんな話を信じている人もいれば、そうでない人もいるはずだ。 だが一つだけ言わせてもらえるならば うわさ話が立つ所には やはり火元となり得る何かが転がっているのだと思った。
非常に高給だが、過酷な重労働を強いられる労働環境。 しかも、そこには逃げ場が無い。 何がとは言わないが、まさに「うってつけ」だと 私は思ってしまった…。
--------------------------------------- 秋冬の寒さに震えたかと思えば 残暑の熱さに汗ばむ今日この頃 毎年、気候の変化に踊らされて 毎回、新鮮にそれを味わっている 未だ夏か、もう秋か 日差しに問うても仕方は無いが 垂れる稲穂の豊かな黄色は 過ぎた時間の重みを語りて揺れる ---------------------------------------
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/13
先週に取り組んでいた 新人すばる文学賞へ応募した作品の 製本作業をようやく終えた。
特段の目的意識も持たずして始めた作業であったが 終えてみると想定外の収穫があり、自分でも驚いている。 今回はその事について書いてみたくなったので 長ったらしい前置きも併せて書き連ねてみようと思う。
件のプリンターが黒く濡れたヘッダーを 左右に忙しなく動かすと さっきまで白一色だった紙面には 永遠に陽の光を浴びられない文字列が刻まれる。 この時点で既に心境は穏やかではないのだが これを印刷するために暴利な価格のインクが みるみると消費されていくのだから余計に心苦しい。
こうして印刷された1ページに目を通して 間違いなく正しい順番で重ねていく。 この作業の間に、私は 改めて自分の作り出した作品と向き合い 半年間の軌跡を白昼の中に描いた。
執筆に全精力を注いでいたあの頃も 創作物に対しては客観的な視点を持っていたつもりだったが 本当に「つもり」でしかなかったのだなと 思い知らされて、派手に負かされた気分にさせられた。
それは、背景の描写も状況の説明もまるで足りていないのに 主人公の独白と心理描写だけが胸やけするくらい 畳みかけて来る、悲しいくらい独りよがりな作品であり、 自分の事ばかり喋りたがる幼い子供の喋り口そのまま 書き起こされたかの様な、稚拙な文章としか言いようがない。 そう断じられても仕方のない出来であった。
今見ればこうも非の打ちどころが目に付くのに、 作品を書き上げた瞬間は、これで良いと本心から思ったのだから 面白いと言うか哀れと言うか…。
結局、私は渦中の中で客観性を保てず 主観に囚われていたに過ぎなかったのか。 そう成り得る自分の弱さを危惧していながら 見えているハズの石につまずき、ひざ小僧をすり剥き血を流した。
こんなのは良くある話で、今や陳腐過ぎて笑いを誘うのも難しいが いざ自分の身に起きてみると、これが不思議と笑えるものであった。 ここまで来ると、私の心は卑屈になるのを通り越して 大の字の形で仰向けになり、清々しく空を見上げていた。
悔しさも、悲しさももちろんあった。 しかし、そんな鬱屈とした思いに打ちひしがれていただけではない。 今回の作業で作品の改善案を次々に思い付き それと同時に失われたと感じていた創作意欲が また胸の内に帰って来てくれたのだ。
自然と、また書きたいと思えた事が嬉しかった。 次はもっと良いものを書けるような気がした。 何を書くか、書くべきかはまだ決まっていないが そう遠くない内に私はまた何かを書き始めるだろう。
その過程でまた大きな失敗をして、その経験を 自分の価値観や物の見方を悔い改める良い機会とし 少しずつでも前へ歩いて行きたい。
こんな気持ちが一日でも長続きするように 出来ることは何でもするようにしよう。 次、足を止めたら二度と走れないかもしれない。 だから、ゆっくりでもいいから常に歩いていよう。
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/11
前回の日記からいきなり間が開いてしまったが 言い訳を申し開きする必要もないだろう。 こういう事を気にしだすとモチベーションが下がり 結果として三日坊主を助長するのだから。
あぁ、開き直りも甚だしいとは重々承知だ。 突然に病気を患っただとか、事故を貰っただとか そういう理由があるわけでもなく 私が気の赴くままに遊び歩いて 日課を放り投げていたのだから、罪は余計に重い。
しかしだ、考え方によってはむしろ こちらに全く非が「あるから」こそ ふんぞり返って開き直る事を余儀なくされるのではなかろうか。 逃げ場が無くなれば、いよいよ背水の陣にて徹底抗戦だ! と破れかぶれになってしまうのに似ているかもしれない。 いや、そんな大それたものでもないか。 窮鼠猫を噛む、の一言で十分足りただろうな。
もちろん、この不遜に対する罰は必ず下されるだろう。 だらしない性を抱えている人間は どこかで痛い目を見るハメになるようになっている。 その度に自己を見つめなおす機会が与えられて 性根を改める者もいれば、学ばない者もいる。 後者が私だ。これは間違いなく。
本当は他に書きたいことがあったのに 結局言い訳がましい文句を書き連ねてばかりで 日記として肝心の中身を書くには至らなかった。 もうこれを日記と呼ぶのもやめようかしらと 悶々としてきた所で、今日の筆は置こうとしよう。
--------------------------------------------- こういう邪道な文章を書いていると 小学校の頃に夏休みの宿題で取り組んだ 読書感想文の事を思い出す。
それらしい文章を捻りだすのに苦労した挙句 文字数稼ぎに読んだ本の「あらすじ」を 殆どそのまま書き写す、だなんて 随分と狡い真似をしていた。
古い記憶を掘り起こしてみると 脳の奥が妙な感じに冴えてくる。 そのまま寝苦しい残暑の夜に横たわれば きっと奇天烈な夢を見てしまうだろう。
夏でも秋でもないぬるま湯の様な今を揺蕩う私は 未だ何者でもない。 ---------------------------------------------
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5th-3th-blog · 2 years
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2022/9/8
今日から日記を付けることにした。 私の近状は怠惰と燻りに満ちていて このままでは体も心もふやけてしまいそうだったからだ。 自身に何かを課さなければ、落ちぶれは何処までも続くだろう。
だからという訳でもないのだが、今日は 過去に自分が小説すばる新人賞へ応募した小説作品を A4用紙に印刷して製本するという 特別意味のない活動に取り組んだ。
自分でもなぜ、こんな億劫極まりない事をしようと 思ったのかは分からない。 しかし、思いついたのと同時にどうしてもそれを やり遂げたくなった。 なぜやり遂げたいと感じたのか、それも分からない。 私は、自分自身の操縦があまりにもおぼつかないが故に 人生において幾度となく遭難を繰り返してきたのだが 今日とて懲りずに不時着の旅をしようとしている。 我ながら呆れるくらいだから、周りの人たちはもっと深刻に 私という事態を重く見ているのかもしれない。
印刷の為のプリンターは自前の物が無かったので 午前中に家電量販店へ行き、一番安いモデルを購入した。 当然、専用のインクも併せて買い求めたのだが これがべらぼうに高かったので驚いた。 プリンターを製造・販売している会社は プリンター本体ではなく、 インクの方でもうけを取ると聞いたことがある。 その話の真偽はともかく、もっともらしくはあるなぁと 売り場の前で唸らずにはいられなかった。
ところで、肝心の製本作業は半分程度しか終わらなかった。 作業の工数は大したことないのだけれど 印刷の途中で黒色のインクが切れてしまったのだ。 明日、またあの家電量販店に足を運んで 憎らしいくらい高価なインクを買い足さなければいけない。
とりあえず、本日分の日記はこれくらいにしておこう。 出来れば毎日、日記を書く様にしたいと思っているが 三日坊主の前科は枚挙にいとまがないので ここでは迂闊な事を言うのは控えておくのが吉か。
---------------------------------------------- 夏が過ぎて日は短くなり、 夕暮れ時は心細くなる程に空気は寒々している。 普段は孤独を感じずらい私も この時ばかりは一人の寂しさが 骨身にまで染みて切ない。 明日はもう一枚 上着を身に着けてから町へ出ようか。 ----------------------------------------------
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5th-3th-blog · 2 years
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もうけもん
枯れたと思っていた花が
一年越しの初夏に 咲いてみせた
黄色い花弁を 草の陰から
ちっこり ひょっこり
ちょっと しっかり
きみは 今頃
元気になる種だったんだね
確かにいい時期だよ
夜なんか ぐわぐわ ぐわぁと
カエルが鳴いてるし
洗濯物も よく乾くしねぇ…
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5th-3th-blog · 2 years
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運命があるなら
運命を信じているなら
あるいは
信じたいと願っているなら
いつまでも
待っていてはいけないわ
夜を覆す太陽みたいに
暗い雲を割いた日差しのように
希望があちらから歩いてくるのを
怠惰の上に横たわりながら
待っていてはいけないわ
運命を信じているのなら
本当に「ある」と思うのならば
自分から歩いて行きなさい
運命をなぞり 貴方が歩むのならば
その道は曲がったり降ったりしても
在るべき場所へと続いているハズだから
もし 信じているのなら
待つのはやめて
歩き出しなさい
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5th-3th-blog · 2 years
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補助輪
初め、僕の自転車には補助輪が付いていた。 自転車に乗り始めてから一月後くらいに 僕は補助輪を取り外した。 おぼつかない調子でサドルにまたがり 不安げな表情を浮かべたままペダルを踏み込んだ。 小さい自転車のちんまりとしたタイヤが くるくる回って、前へ前へと進んでいく。 自分の足だけでどこまでも 行けると思った日の夕刻を覚えている。
あの子も、いずれそうするのだろう。 何事もままならなかった頃は昔になって 生きていく術を自ら勝ち取っていくのだろう。 その様を見て、俺は父母の姿を想うに違いない。 あぁ、人の営みはこうして繰り返されるのか。 過去も未来も今も、心の輪郭だけはピタリと重なって。
未来に自転車はあるだろうか。 それとも、別の何かに取って代わっているだろうか。 そうだとして、それには補助輪が付けられる様になっていて欲しい。 子の為に、しかし何より親の為に。
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5th-3th-blog · 2 years
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作品の確信 - 1
私の母親はとある田舎で焼き菓子の店を構えている。 儲けは少ないが、実直で確かな仕事をしていたので、地元ではそれなりに支持されていた。しかし営業を続けて数十年、いよいよ店舗や設備にガタが来始めて、限界は間近に見えていた。そうなれば、道は二つに一つ。進む道と、退く道。進退どちらを取るかを迫られた母だったが、元より退路は無かったのだろう。古くなったモノは修繕して、リニューアルオープンをすると一人で決めて譲らなかった。あと数年も経てば年金が支給される年齢で、借金をしてまで店を続けようと言うのだから、私も思うところはあった。が、そう思っている間に母は金を借り、設備を買いそろえ、リフォームの工事も始まった。そうだ、止められるハズも無い。母にとって、仕事は生き甲斐と同義であったのだから、それを取り上げることは誰にも出来ないのだ。もし、母から仕事を奪えばあっという間に老け込んで弱り果ててしまうだろう。玉手箱を空けた浦島太郎が一瞬でおじいさんになってしまった様に、だ。 店舗の工事中、母は新商品の開発に勤しんでいた。リニューアルオープンの目玉になる様な商品を作るために、狭苦しい自宅のキッチンで悪戦苦闘しながら毎日お菓子作りを続ける。おかげで砂糖や卵のにおいが家中に染み付き、母は試食のし過ぎでロクにご飯も食べられなくなっていた。それだけやってもコレというモノは中々出来上がらず、時間だけが徒に流れて行く。
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5th-3th-blog · 2 years
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クーポン
戦う為に     勝ち取る為に
この命があると  信じたいから
遠い空を見上げて 高く自由に掲げて
愚直な夢を描く  そして もし それが
ポッケでグシャリと 丸まって縮んだ
値引きのクーポン  みたいにチンケでも
俺は 胸を 張ってやるんだ そうさ
日は落ち    時季は過ぎ
心はどこかに  取り残された
足踏みしても  何も変わらない
焦りで焦がれる ただ この心が
悪夢を見ていた 喧嘩別れした
アイツと親しく 語り合ったり
別れた彼女と  キスしたりさ
ありえた未来の 可能性を覗いて
幸せから醒めて 欠伸の前に出る涙
こんなはずじゃ なんて言いたくない
弱さに挫けて   恐怖に囚われ
掴めなかった   この手にあるべきもの
もう認めてしまおう
そして
戦いの鐘を鳴らそう
来い 始めよう
戦う為に     勝ち取る為に
この命があると  信じたいから
遠い空を見上げて 高く自由に掲げて
愚直な夢を描く  そして もし それが
ポッケでグシャリと 丸まって縮んだ
値引きのクーポン  みたいにチンケでも
俺が それを 信じていれば いいさ
0 notes
5th-3th-blog · 2 years
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君と僕の(You & I)
耳が覚えても
また聞きたい言葉…
見慣れてても
目についた仕草…
また 思い出してる
似つかない気持ち 抱いてしまえば
捕まるとしたら もう猶予無いな
女々しくなった 忘れたい日の夜
綺麗な感じの風 冷たくて透明だ
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5th-3th-blog · 2 years
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夢の中で君を見つけた
幸せそうな顔だった
これは夢だと気づいてた
醒めない様に祈ってた
幸せな時間が通り過ぎて
この街に吹く風が冷たくて
忘れられた通りでうずくまって
一人 虚空に 夢を 描いてた
暖かくて明るい色が恐ろしくて
白と黒だけの輪郭線が
正確に写実的なんだよ
恐ろしいことに
かつて純白を誇った
大きいこのキャンバスも
あちこちカビが生えてしまった
今ここに 一体 何を描けばいい
手遅れじゃない?
すっかり古びて色褪せた
僕の画材でなきゃ
出せない色味があるのならば
今ここに それでも 夢の絵を描く
全てを超えて また出逢う 心は
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