田園の中の喫茶店にて
最近単発のバイトに中々入れず、退屈な日々を過ごしている。
前のようにパチスロに行く気もなくなり、秋が深まる山やら滝やらに行っては数枚の写真を撮って帰る。
普段カフェインを控えているが、温かい珈琲が美味しい季節になったから、前から気になっていたカフェを周り始めた。
今日来たところは木曜から土曜までしか営業していない、海の側から少し山に入った田園地帯の真ん中にある喫茶店だ。
古民家のような外見から中に入ると立派な梁がある。ピアノやギター、コントラバスまであって、音楽イベントをやっていると聞いた。
オリジナルの珈琲を頼む。
客は自分ひとりで、お店の人も一人だった。
窓際のいい席に座れた。文庫本を開いてたまに外を見るというのを繰り返す。
すると車が店の前に止まり、女性が一人店の中に入ってきた。
予約していた人なのだろうか、店主は女性の顔を見ると豆を挽き始めた。
香ばしい香りが店内に広がる。
読んでいた桜木紫乃の短編小説にいいアクセントをくれる。
七、八分くらいしてそれが出来上がったようで、女性は袋を持って会釈しながら店を出た。
それから五分ほどして、店主が申し訳無さそうに、珈琲カップを持ってきた。
「大変お待たせしました」
「いえいえ」
「エチオピアです」
「ありがとうございます」
もしこれが町中にあるチェーン店のコーヒーショップならクレームを入れる人もいるだろう。
でもここは時がゆっくり進む田んぼの真ん中の喫茶店。早さなんか求めてはいない。
大人の例えをするならば、メイクをしている相手を待っている時間と同じで、完全に相手が美しい状態で出てくるのはどれだけ待ってもいい。
珈琲を一口飲む。取っ手が無いタイプだから少し指が熱かったがそれもいい。
あっさりした飲み口だがコクがある。苦味は程々で酸味はあとに少し残るくらい。バランスの良い味で、毎日飲むのにはうってつけの味だった。
小説を読み終えて文章を書く。
聞こえるのは少し前にオーダーした珈琲牛乳を作る音と外にいるカラスの声。
そういえば、と思い出したのは自分の誕生日と一ヶ月違いで大学の同期だった香菜の事。今日がその誕生日だったのをスマートフォンの日付を見て思い出した。二年前くらいに突然泣きながら電話があって以来、たまにやり取りをする。
香菜とは色々あった。大学に入って最初に仲良くなった女の子が香菜で、初めて女の子の部屋に泊まったのも彼女の部屋だ。不思議なものでそんな関係だったにも関わらず、ある時期から互いを嫌うようになって口も聞かなければ目も合わせなくなった。
だから泣きながら電話してきたのは何故なのかわからなかったが、それをすんなり受け止めて泣き止むまで話を聞き続けた自分もどうしてなのかわからない。
とりあえず誕生日メッセージを送っておいた。
珈琲牛乳がテーブルに置かれる。
昔、母親が作ってくれたような優しい甘さ。
ミルクの膜があってそれをスプーンですくって食べるのが好きだ。
村上春樹の短編を読む。三分で読み終わるくらいあっさりしたものだが、村上春樹の色が確かにそこにあって、純粋にさすがだなと思った。
まだ外でカラスが鳴いている。洗い物をする店主の息遣いと厨房の奥で流れるピアノの音楽が微かに背中越しに聞こえる。
香菜から返信が届く。
お礼と今度公開される映画の監督を務めた事を報告してきた。
おめでとう。さすがだね。と返した。香菜はずっと優秀だった。いや、人に評価されるのが得意だった。作った作品を面白いと思ったことはないが、教員や審査員たちに認められる物を多く作っていた。
反対に俺は落ちこぼれのような物で、自分主演のハードボイルド作品を作ったり、クドカンもどきの恋愛コメディを書いたりしては、不評を買っていた。
そんな二人が今こうして連絡を取り合ってるのを同期が聞いたら驚くだろう。
そんな事を考えていたら珈琲牛乳が温くなってしまった。
閉店時間も近い。
家に帰りたくない。
ずっとこんな風にどこかの店の片隅で本を読んだり下手な文章を書いたり誰かと話をしていたい。
窓の外の田んぼからは、稲のひこばえが大きく育っている。もう秋も深いというのに元気だ。
店にあるアコースティックギターを弾きたいなと思ったが、恥ずかしいので店主に言えないまま店を去る。
夕飯なのか夜の部の仕込みなのかコンソメスープの香りがした。
家の今夜の晩御飯はヒレカツだ。
今日もまた酒を飲んで睡眠薬を一錠多めに飲んで寝るのだろう。最近上手く眠れない。
明日は面接。
帰りにまた寄ろうかな。
この田園の中の喫茶店に。
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伏見酒蔵開き
日本三大酒処として多くの酒蔵が集う京都伏見。毎年3月初めの新酒の時期に11もの酒蔵で蔵開きのイベントが開催される。
本日の予定ルート
https://maps.app.goo.gl/mWjDe8EbakiGYT5W6
お酒を飲むので当然電車🚃京阪電車の丹波橋駅で下車。歩いて5分ほどで一つ目のキンシ政宗に。
既に人だかり🤭
銘柄がずらりと並ぶ
みんな笑顔でいい感じに出来上がっています😋
試飲コーナー。たくさんあって迷ってしまう😅
いきなり琥珀色の15年熟成古酒😋
おつまみもいろいろあります
ビールもあります🍺
おつまみに筍と豚肉の煮込みを買って次は数量限定純米大吟醸
さらに5分程歩いて二件目の松山酒造に
こちらも良い感じの人だかり
ビンのコンテナで作った簡易テーブルがなんとも良いね👍
ここではおすすめの三種飲み比べセットが500円也
三件目は隣の玉乃光
ここでは500円と1000円の三種飲み比べセットが有ったが、勿論普段なかなか飲めない大吟醸を含む1000円の飲み比べセットに😁
泡(スパークリング)もチョイス
イベント開催中で椅子に座れたのが嬉しい😃
ここでは蔵の中だけじゃなく駐車場でもキッチンカーが
右の酒米で作ったおにぎりに心惹かれたが、ピザにしちゃう😆
勿論此処にもお酒有り🍶
良い感じの蔵が立ち並ぶ
続きは以下から
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街を歩きウィンドウショッピングしに行ったけど、これ!とときめく服がひとつもな���った。わたしの感度が鈍ったのか?
唯一「ロングシャツ、カーゴパンツ、巾着」のお兄さんの服装、ああいうシャツ欲しいんだよなってのがあっただけ。
着丈の短すぎるトップスやアシンメトリーのフリルのついたニット、気合い入ってるなと思われそうなワンピース…どれもわたしには必要ないものばかりだった。
はやく家に帰って鮭食べたい。今日の晩ごはんは焼き鮭と納豆と卵かけご飯。
今日の日にダッフルコートは暑すぎたし重すぎた。肌寒い春に着るアウターほしいけど、もう今はゴープコアで頭がいっぱい笑 ノースのゴアジャケットかわいい配色あったら買っちゃおう。salomonも早くほしい。色が一生決められないけど
今日初めてバタートーストを頼んだ。モーニングについてくるやつじゃなく、メニューのバタートースト。低賃金は低賃金なりの贅沢があるのだよ。コーヒーとトーストで1100円。
テーブルに埃の塊があるおしゃれな喫茶店。やっぱり老舗のところが良いと思うわたしであった。
お昼の時間帯だったので賄いを食べる従業員が隣のカウンター席に来た。。落ち着かない。振る舞いが家のようで手についたパンカスを平気で床の上に落としているし、アイスカフェオレの氷を音を立ててクルクルしていた。いやだった。。こういう一瞬でもう行くのやめようと思うのである。
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おとといの日記。夏至の晩。冬至から数えて今日が一年の折り返しだなんて信じられないなと思った。早すぎる気がする。1月に義父が亡くなってバタバタしていたというのはあるけど、別にそういうのがなくてもそう思う。
冬至は12月の後半なので冬だなあという感じだけど、夏至の6月の半ばというのは梅雨であってまだ夏ではない…という感覚がある? 冬至と夏至で一年を半分に切り分けるとなんかアンバランスな感じがする。
ただまあ、12月が冬というのはイメージの問題だよなと思い直す。実際12月を過ごしているときはまだあんまり寒くなくて、秋の終わりが長々続いている感じだと思う…このあたりの、最近の気候では。銀杏がすっかり黄色くなるのは12月に入ってやっとだし、クリスマスとか年末の慌ただしさで冬感が強いだけのような気がした。そして冬というのは、本当にとても寒いのは1月と2月の始めくらいで、2月の半ばくらいからなんとなく春っぽい感じになるなあと思う。
まだ夏でもないな、冬ってほどではないな、冬ももう過ぎたなあみたいな、季節と季節に片足ずつ突っ込んでまたがるようなグラデーションの期間は案外長い。7月だってほぼ梅雨だし。ずっと前に勤めていた会社、やめる直前は体調を崩しがちだったんだけど、周囲の人がよく季節の変わり目だからねと励ましてくれて、でも季節はずっと変化してるじゃないですか…と思っていた。ずっと体調悪くてもしょうがないってことかとか思っていた。
夕方。会社を出たら涼しくてちょうどいい感じだった。どこまでも歩いて行けそうな、冷たいビールにぴったりの晩。夕飯は一人で済ませていい日だったので何か食べて帰ろうかと思ったけど時間が早かった。いったん家に帰って洗濯機を回し、たまっていた皿洗いをして、その間ロボット掃除機も動かした。掃除機は道に迷っているのか廊下の同じところを行ったり来たりしていて、こっちだよと手で持ち上げて掃除してほしい場所に連れて行った。動物を相手にするみたいに声をかけてしまう。
いくら夏至だからってこんな時間に洗濯物を干すこともなかなかないな…と思いながらベランダにTシャツやタオルを干した。日没すれすれのまだ明るさの残る時間で、夜風が涼しかった。平日に洗濯ができると達成感がある。
いろいろ家事を片付けて、近所のブロンコビリー(ハンバーグのファミレス)に歩いて行き、道が暗いからかやけに遠く感じた。動物病院、寿司屋、鍼灸院、何かの事務所。みんなもう閉めていて暗かった。寿司屋は定休日かもしれない。家事をぱぱっとやって徒歩で外食に行くの、村上春樹の僕みたいだな…と思った。
ブロンコビリーはサラダバーに力を入れていて、チキンとパクチーのサラダとか切り干し大根と夏野菜のサラダとかおからと柚子のサラダとか、そういうデパ地下のデリっぽいものがいつもずらりと並んでいる。ポテトサラダとかマカロニサラダとかレタスとかトマトとかそういう定番のも。オレンジやグレープフルーツやコーヒーゼリーも。
ディナータイムは料理プラス500円でこのサラダバーがついてくる。すごい。買うより安い。値段もそうだしこんなにたくさんの野菜を使ってこんなにたくさんいろいろ作るなんて自分ではとてもできないと思う。野菜不足を感じていたので今日はブロンコだな…と思ったんだけど、そういうふうに考える人が多いのか、平日の夜だけど人の入りは多かった。近くのテーブルで男の子と父親とおばあちゃんぽい三人組がハンバーグを食べていた。べつにどうってことないし余計なお世話なんだろうけど、おばあさんがリュックを背負ったまま食べていたのがちょっと心配になった。下ろしたら背負うのが大変とかあるのかな、息子手伝ってやれよとか、ちょっと視界に入っただけなのにほんとに大きなお世話なんだけど、勝手に思った。こういう自分の覗き見根性がときどきとても恥ずかしくなる。いい子ぶってるわけでもなく、覗き見の何がしかが小説を書くことにつながっているのは否めないこと、わかってやっていることを含め、恥じ入る気持ちがあり、ありつつ、こういうふうに書いてしまう。
ハイボールを頼んで、大根サラダやポテトサラダをつまみながら読みかけの本を読んだ。正確にはわしわし食べた。メインはチキン���テーキ。いつもハンバーグばかり頼んでいるのでたまにはと思った。読んでいた小説の人びとが、この中だったらなんとなくチキンを食べそうだなと思ったのもあった。「やったぜ今日はチキンステーキだ」というのは『ラスベガスをぶっつぶせ』だっけ…。
読んでいたのはジャッキーケイ『トランペット』。著名なジャズミュージシャンが亡くなり、死後彼はトランスジェンダー男性だったと暴露される。知っていたのは妻だけ。息子もバンド仲間も誰も知らなかった。妻や息子や周囲の人びとがかわるがわる語る形式の小説。息子は「親父は男ではなかった」と戸惑い、混乱する…。
死後アウティングされる。死後もなお男・女を行き来させられ、説明を求められ、過去をほじくり返され、暴かれる。「そういえば」これまでの生活でいろいろサインがあったなと「検証」され、あらゆる言葉で揶揄される。
おそらくは前フリ的なものだろうとは思いつつ、そういうシーンがきつくて読むのを中断していた。再チャレンジしてみてやはりきつかった。トランスジェンダーやノンバイナリー等当事者はちょっと注意が必要かもしれない。1998年の作品で、邦訳は2016年。作品の舞台も1997年。ちょっと古い。今だったらこういうふうには書かないかもという箇所もあった気がする。
ただ本作は悪意を持って書かれたものではないと思う。計算づくで書かれている。息子の暴言も、記者の下世話な野次馬根性も、ろくでもないものだと読者にわかるように書かれている。こういう人がこういう状況になったらこんなふうに考えるだろう、こういうひどい言動をやるだろうというのが書かれている。それはすごくわかる。わかるけれどもとてもきつい。わたしはフィクション慣れしている方だと思っているけど、読んでいてけっこう落ち込んだ。
死んだ人だからというのはあるかもしれないなと思った。本人は何も語れないのにあれこれほじくり返すのはフェアではない…これは物語の中の話だけでなく。不在の人物について周囲の人たちがかわるがわる語るみたいな物語はたくさんあり、「死後にトランスジェンダー男性だったとわかった」という話をその構造で書くとこうなるんだろうけど、現実で起きている「本人が言い返せない(言い返すすべをもたない)のに他人が勝手なことを言いまくる」というひどさを物語でもやるのは、このように書きたいのはなぜだろう? このように書かれるとおおぜいの人が読もうとするのはなぜだろう? みたいなことを考えた。
いやなぜだなんて問いはズレているとは思う。物語がどうしてそのように書かれているかは、効果をたくらんでというものでもない…。また、ろくでもない内心を小説が書けなくてどうするというのはほんとに思う。わたしもさっき近くのテーブルを覗き見したじゃないかと思う。それとこれとは関係ないかもだけど。だからこの小説がひどいとか有害だというわけではない。ただわたしとしては読んでいてきつかったという感想がある。ということ。また本作は実在の人物をモデルにしている。完全に埋没して生活していたミュージシャン。
長くなるのでまた改めて書くけど、本作はめちゃめちゃきついシーンはありつつ、彼がなぜトランスジェンダーなのかについては語らないのがとてもよかった。周囲の人間がいくらほじくり返しても、内心で悪態をついても、本人の内心には至れない。そこが本作の肝だと思った。
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2022
夢を見るには眠すぎる
目が覚めると外は一面の雪景色に変貌していた。「すごいって、早く会社行って雪かきした方がいいよ」と妻がいう。もう少しだけ布団の中でグダつきたい。隣で寝ている息子の顔を眺めていたいけれども、妻のいうようにぐちゃぐちゃになった顧客用の駐車場のことを考えると、もう嫌な気持ちでいっぱいになった。この季節は全部マイナスからスタートしていくのが嫌だ。たとえプラマイゼロまで持って行っても、くだらない書類の空白を埋めていかなければならない。寝息を立てている息子のさらに隣で寝ている娘の顔を覗き込むと、私に気づいて信じられないくらい笑顔で笑っている。妻は先に目を覚ましており、蛍光灯もつけず私のお弁当を作っていた。これから始まる絶望的な季節、金にならない労働が幾分か頭をよぎっているようだった。だいたいこの時期になれば”こんにちは、雪です。一年ぶりですね”といった具合に簡単な挨拶にくるものだったから油断していた。”あー降ってきやがったなー”と思った翌日には、特殊作戦群が扉の前に"ステンバーイ…"と待ち構えていた。
繋がりとか縁とか言うとちょっと恥ずかしい
ここに集まった人みんなは"何かのご縁"で集まっていると思います。今日を迎えるにあたって、僕とイトーくんの縁はなんだろうと考えました。出身も違えば大学も学部も違うし、サークルも違うし、仕事も趣味も多分違うし、多分国籍が一緒くらいなもんで、たまたま今から10年以上前にいった神楽坂の竹子——ほんとうにひどい飲み屋ですよ——の一角でたまたま隣のテーブルに座っていて、たまたま私の元カノの友達——それも2、3回しか会ったことなかったんですよ——といっしょにいて、酔った勢いで話しかけてみて、そのまま仲良くなるという縁が、ここまでずっと残るとはあの時思わなかったです。今になってみれば何であの飲み会行ったかも、逆になんで自分があの飲み会誘われたかも今ではよくわかんないし、もうすこし気持ちが乗らなかったら外に出なかったかもなーとか、竹子のビールがもう100円高くて上等なものだったらあそこまで酔っ払ってなかったかもなーとか、その後なんとなく皆んなで東京タワーまで歩く気分にもなってなかったかもしれないです。なんというか僕はラッキーだなーと思ったんです。
そうして思い返していると、一緒にいると楽しいかもとか面白いことがことが起こるかもしれないという予感のようなものが縁だったのかなーと思うのです。よくわからん人付き合いには、ふわふわと縁なんて言ってヘラヘラ誤魔化してしまうんですけど、今日はもう少しだけ踏み込んでみるとあの時確かに"いい予感がした"んだって、やっぱり楽しいそうだなって予感が、あの時したんだと思います。みなさんも、お二人も、きっとそうじゃありませんか。
そして、その元カノの友達はイトーくんと飲んだくれているうちに、今では直接の大事な友達として、今日まで仲良くしています。彼女はいまロンドンにいて、ここに来ることができませんでしたが、手紙をいただいておりますので、代読させていただきます。
Hからの手紙を読む
結びになりますが、今日はお招きいただきありがとうございます。奥様とは今日初めてお会いしますが、二人が本当に愛し合っていることが身にしみてわかって、すごく嬉しいです。イトーくんをよろしくお願いします。今日は李賀のように飲みすぎるなと妻から釘を打ち込まれておりますが、たくさんお酒を飲んで、仲良くなって楽しい気持ちで帰りましょう。こんにちの縁が、美しい予感が、ずっと続くことを祈念しまして、お祝いのあいさつとさせていただきます。
手紙の中で語られた、昔イトーくんが酩酊状態で突如として朗読した李賀の漢詩
琉璃鍾
琥珀濃
小槽酒滴眞珠紅
烹龍炮鳳玉脂泣
羅幃繍幕囲香風
吹龍笛
撃鼉鼓
細腰舞
況是青春日將暮
桃花乱落如紅雨
勧君終日酩酊醉
酒不到劉伶墳上土
ガラスの杯は濃い瑠璃色に輝いている。
小さな桶から酒が滴って紅の真珠のようだ。
龍を煮、鳳を包み焼きすると、玉の脂がジュージューと泣くようにこぼれる。薄絹の帳と刺繍した幕にいる囲まれた中に、かぐわしい風がそよぐ。
龍の笛を鳴らし、ワニ皮の太鼓を打ち、白く美しい歯の美女が歌い、細い腰をくねらせて舞う。まして春だ。日はまさに暮れようとしている。桃の花は乱れ散り、紅の雨のよう。
君に勧める。一日中、ぐてんぐてんに酔いたまえ。かの劉伶でさえ、墓にまで酒を持ってはいけなかったのだ!
今年生まれてきた娘についてのごく個人的な考察
兄妹そろって妻寄りの顔つきなので、3人並んでいると本当にそっくりだなーと思う。加えていえば、妻は3つ子なのでこの世に似ている顔が6つあることになる。ややこしい。
じゃがいもについて
「ねえ僕は実はさ、じゃがいもってあんまり好きじゃないんだ」
「えっ?! どういうこと?? 私むしろ入れるようにしてたんだよ?お腹いっぱいになるかなって思って、それも結婚してから5年もたってるのよ?本気で言ってるの?」
「そうなんだよ、そこなんだよ、だっておなかいっぱいになっちゃうじゃないか。それだけでおなかいっぱいになっちゃうのが僕はダメだったんだよ実は」
「飢饉かよって思ってしまうんだ。いや、フライドポテトとかは別になんともないし、なんというかコロッケとかはむしろ好きなんだ」
「めんどくせー男だなオメーは。むしろなんにでも入れてたわ。これでもかってくらい」
「汁物に入っているやつが、なんか違うなってなっちゃう。いや、食べるよ別に、なんていうか食べれないわけじゃないんだ」
「同じコストでいろんなもの食べたいんだよ。人参とか玉ねぎとかは同じ量食ってもお腹いっぱいにならないでしょう?他のものも食べれるわけよ、米とか」
「ところがじゃがいもってマジでお腹いっぱいになるじゃん。さっき道の駅で買った郷土料理の汁物のなかに死ぬほどじゃがいも入っててさ、これじゃあじゃがいもじゃんって思っちゃって最低だったマジ。それでやっと気がついたっていうかさ、じゃがいもそんなに好きじゃないって。好き嫌い殆どないからさーあんまり考えたことなかったんだよ。いままで。そもそも山菜汁にじゃがいもいれてくるあたりセンスないよ。あの店潰れるぞ。僕は山菜が食べたいよ」
「ポトフはよく食べるじゃん」
「ポトフはギリギリ許せる。味がするから。嫌いなわけじゃないんよ、普通に食べるし」
「めんどくせー男だなーーーマジで」
「カレーは?」
「カレーはじゃがいもっていうかカレーだからイケるな」
「5年も真顔で好きでもないじゃがいも食べるのやばいって」
「そういうの早くいってよ」
今年買って買ってよかったもの
小型のマッサージガン
マツダのcx-5(ディーゼル4WD)
デスストランディング(いまさらプレイして最高傑作だった)
この記事は2022 Advent Calendar 2022の5日目として作成されました。前日は nobokoさん、明日はまとさん⭐️🇶🇦さんです。
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#おでかけ #高山 #藍花珈琲店
帰り際にコーヒーを求めて高山市内に立ち寄りました。が、古い街並みをうろついてみても、遅い時間だったので中々開いている店もなく。もうコンビニコーヒーにするしかないかな、などと諦めかけていたところに見つけたのが藍花珈琲店さんでした。
どっしりとした木の食器棚やテーブル、落ち着いた雰囲気の、昔ながらの喫茶店という良い感じでした。初めてなのに懐かしい感じ。
テイクアウトもできるとのことなので、持ち帰りでお願いしました。コーヒーを飲むつもり満々でお店に入ったのですが、メニューの中に見つけた「夏季限定桃ジュース」……。
これ、絶対美味しいやつだよね???
帰りの東海北陸道の眠気と天秤にかけながら(美並〜美濃間が私の鬼門)、いやでも絶対美味しいでしょ桃ジュース!!というわけで桃ジュースをチョイス。母親はこれまた夏季限定のメロンジュースにしていました。
そしてテイクアウトした桃ジュース、いやもう、ジュースっていうか桃でした。桃の果実の飲み物でした。めっっっちゃくちゃ美味しいんだけど!!!
絶対次に高山来たらまた飲む!と決意しつつも、中々夏に来れていない(違う季節に再訪し、その時はコーヒーを飲みました)ので、二度目がまだ味わえずです。
高山のマンホールはつつじかな?
調べたら「こばのみつばつつじ」とのこと。長い。他の花に先駆けて咲く花なので、春を知らせる花としても知られているんだそう。
天生湿原から高山市内へと向かう途中、なんか庭に大量の風車?が作られている民家がありました。鳥除け……?蛍光色だらけでめちゃくちゃ目立つんですが、配色がなんだか絶妙です。
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旧東隊の小説(二次創作)
三輪秀次のマフラーが赤と白の二本である理由
もうすぐ後輩の誕生日だ。後輩とは二宮匡貴が所属する東隊のメンバーである三輪秀次のことだ。彼は、このたび、めでたく十五歳を迎える。
二宮は六穎館高校三年生である。本来ならば、いよいよ大学受験に向けて熱心に勉強すべき時期だが、二宮は違う。既に地元の大学にボーダーによる推薦が決まっていた。
その事実は、将来の展望を大きくボーダーに向けて舵をきることを示していた。高校卒業を機にボーダーから離れていく同輩も多いなか、二宮は三門市に残る選択肢を選んだ。性に合うのだろう。実際、二宮の持つ、突出したトリオン量はボーダーにおいて圧倒的な優位を約束してくれる。
今の部隊にいることも大きな要因だった。
隊長の東春秋の率いるA級東隊の戦闘員は射手二人、狙撃手一人、攻撃手一人で構成される。それまで、攻撃手メインのチームが多かったなか、攻撃の要に射手を据えた実験的な部隊だ。
中距離が主力を担い、長距離と近距離でフォローする東隊の戦術はA級一位になったことで強烈に意識され、これから結成されていく部隊に影響を与えていくだろう。
とは言っても、実は偶然の産物なんだ、と実験者である東は笑う。忍田さんがお前たちをまとめて面倒みろと放り込んでくるから思いついたのさ。
お前たちとは、二宮に加えてシューター加古望とアタッカー三輪秀次のことである。この一年余り、ほぼ毎日顔を合わせていた面子だ。
その実験も終わる。東隊はまもなく解散する。この一年で隊員は大きく成長したし、様々なスタイルの部隊も生まれた。
学年も一緒、大学も一緒である加古はともかく、東と三輪には今までのようには会えなくなるのだろう。彼は感傷を覚える。
そこにきて、三輪の誕生日である。この日は東隊で共有されるささやかな思い出もある
二宮は去年の顛末を思い出す。
去年は結成して日が浅かった。お互いにぎこちなくまだ戦術も安定していなかった頃だ。
いつも、黙って下を向いている三輪の誕生日が十月二日だと判明したのは二宮の十七歳の誕生日が近くなった十月後半のことだ。
二宮は自慢ではないが、モテる。顔もいいが、アイツちょっとかわいいとこあるよねとわかる女子にはわかるのだ。したがって、誕生日にはわりあいプレゼントをもらう。わかる女子から。
加古望もまた六穎館高等学校に在学する女子であったが、残念ながら、わかる女子ではなかった。かわりに、十月に入ってから二宮への誕生日プレゼントを預かってくるようになった。二宮が頑なに受け取ろうとしないからだ。その気もないのに受け取ってめんどくさいことになりたくない。二宮は既に高校生活を彩る恋愛より、戦術の楽しさを選んでいる。
「私に手間をかけさせないで欲しいわ、二宮くん」
加古は、断り切れなかったものだけ作戦室まで持ち込んでくるというが、送料と称して、いつも二宮宛であるプレゼントの菓子を巻き上げていくから、中身を見て選んでいる可能性が大だった。
そこで 、生年月日の話になったのだ。
加古の誕生日は十二月二十五日、クリスマスだという。誕生日ケーキが毎年クリスマスケーキになってしまうパターンだ。
東は一月三日、二宮は十月二十七日。
「東さん、二宮くんの誕生日にお祝いしない? 焼肉屋さんで」
「お前は焼肉食いたいだけだろう」
「いいな」
東は鷹揚に笑った。
「秀次の誕生日も十月だったから、一緒に祝うか」
「え」
二宮と加古の視線が三輪に向かう。作戦テーブルで黙って宿題をしていた彼はぎょっとして、顔をあげた。
「三輪くん、誕生日だったの?」
「ええ、まあ」
「いつだ?」
「ええと、二日です」
最近じゃないか。
「何歳になったんだ?」
「十四です」
計算すればわかる事じゃないの、とは加古も言わなかった。
「あの、別に気にしませんので」
もう、中学生ですし、という三輪の孤独を高校生二人はもう知っていた。
「プレゼント、どうしようかしら」
作戦室を離れて、ロビーで相談である。
「中学生だから、図書カードとかでいいんじゃないか?」
「二宮くんって、発想がおじいちゃんねえ。ウチの学校の女子の気がしれないわ」
「···俺もお前をかわいいという男子の気がしれない」
加古もその整った顔立ちと大人びた仕草で男子を魅了する。
「うーん、お菓子はどうかしら。三輪くん、お菓子好きじゃない」
「そりゃ、まあ、子どもは甘いものが好きだろう」
「二宮くんってホントにおじいちゃんみたい」
「怒るぞ。それより、消えるものより、残るものがいいだろう」
「残るものって、逆に困らない?」
三輪くんってミニマリストっぽいところがあるもの、と加古が付け加える。二宮にはよくわからない。余計なものを買わないだけだろう。
「困らないものを贈ればいいんだ。三輪には買えないけど、あれば嬉しいような」
「あら」
加古は六穎館高校の一部男子生徒ならば顔を赤くするであろう、妖艶な笑みを浮かべた。
「たまにはいいこと言うわね、二宮くん」
「マフラー···」
二宮誕生日祝いと言うことで、焼肉屋に行く前の作戦室である。二宮が代表して渡した箱を開けて、三輪が途方に暮れたような声を出した。
「···三輪?」
思っていなかった反応に二宮は焦る。東を巻き込み、三人でお金を出し合って、けっこうな金額のマフラーを選んだのだ。色は加古と相談して、赤っぽいエンジに落ち着いた。ダメか、ダメだったのか。これは、やはりお菓子の方が良かったのか。
三輪が珍しくオドオドとしている。
「二宮先輩」
「···なんだ」
「···実は、オレ達からも二宮先輩にプレゼントがあって」
「うふふ」
加古がここに来て、たまらず笑い出す。
「まさか」
三輪がテーブルの下からそうっと取り出した箱は先程、二宮が渡した箱と全く一緒だったのだ。慌てて、開けると果たして色違いの同じマフラーが姿をあらわす。
「二人ともおめでとうだな」
黙って見ていた東もとうとう笑い出した。ポンっと二宮と三輪の肩を叩いた。
「こういうの賢者の贈り物?って言うのかしら?」
加古がドヤ顔で言うのを、
「絶対に違う」
と否定した。
結局、クリスマスの加古の誕生日、年が明けて三日の東の誕生日もプレゼントは同じ色違いのマフラーとなった。四人がおそろいのマフラーを持っていることになる。
お金を出し合って買っただけあって、上等なそれは手触りもよく、あたたかで、去年の冬を温めてくれた。あまり感情の起伏を見せない三輪でも、「柔らかいですね」と感動していたのが微笑ましい。寒くなってからは、毎日、巻いていたほどだ。
さて、そこで今年の話だ。一年は誰の上にも同じように巡る。
「秀次」
作戦室である。
「今年の誕生日プレゼントは何がいい?」
昨年と違い、二宮はざっくばらんに後輩に希望を聞くことにした。
三輪も下を向いてばかりの子どもではなくなった。そんな風に水を向けられても動揺しない。
彼は少し考えたあと 、
「マフラーが欲しいです」
と言った。
「あら」
意外な要望にソファで料理本を読んでいた加古が立ち上がって、テーブルまでやってくる。
「三輪くん、去年あげたのなくしちゃった?」
「なくしてない」
心外そうに答える。
「じゃあ 、どうしてまたマフラーなんだ」
「クリーニングに出している間、首が寒かったので」
思い出したように首に手をやる。今はまだ残暑が残る九月の終わりだ。
上質な素材でできているから、定期的にクリーニングに出すよう教えたのは二宮たちだ。
余程、気に入ったのか。
二宮は悪い気はしなかった。
念の為、釘を刺しておく。
「俺の誕生日はもうマフラーはいらないからな」
「え? そうなんですか?」
今年の三輪のマフラ���は白になった。
終わり
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2023/2/27〜
2月27日
通勤途中の5000円の紙は今日やっとなくなってしまった。
また一段と日が延びて、早く帰ることへの罪悪感が増していながら、でも��当に心ここに在らずのふわふわ感も増して、何だか何を思っていれば良いのかわからない感じ。
程よい感じで泊まってみたい奈良のホテルがあって、ゴールデンウィークはもう埋まってしまっていて、でも新幹線のパックツアーで抑えられていたようで、そのパックツアーを予約してみた!
今年もゴールデンなゴールデンウィークを過ごせるのか、それまで生きていけるのかわからないのに楽しみ!
日記の文字起こしがどうしてもできなくて滞ってしまっている。もっとSNSで生きたいし、写真のことやインターネットのことを学びたい。気持ちが行動に動けるときまで、今はじっと待ってみようと思う。
2月28日
嘘みたいに暖かく春が来ることもあるのですね。昼休みに梅がとても可愛く咲いた。
今日で2月が終わりということは、今日は妹のお誕生日。
少しずつ新しいパソコンや、置きたいテーブルを注文して生活を向上させたい。
親子レクレーションに参加した職員さんから、ドッジビー(ドッジボールのフリスビーバージョン)をしてきて、我が我がの子供ばかりでちょっと驚いたという話を聞いた。
最近の子は、みたいな、世代ひとくくりが苦手だけれど、やっぱりある時代を同じ年齢で生きてましたね、って共通の何かを生んでしまうんだろうか。
音楽サブスクをApple Musicにしてみたらとてもお耳が嬉しい楽しいです。
3月1日
今日は一段と暖かくて春めいている。
朝から鼻水が止まらなくなってしまい、花粉症になったのかも知れないし、去年感染症の発症始めが鼻水だったのを思い出して、また患ってしまったのかも知れない、と思っている。
朝の電車の高校生たちが今日はとても少なくて、そんなことは忘れて帰り道を歩いていたら、胸に花とリボンのブローチをつけている高校生とすれ違い、3月1日は卒業式。
今日は、確かに卒業式の日のように、午前中で式を終えてから、帰宅して家で遅いお昼ご飯に飲んだインスタントのコーンスープを思い出した。
今日から採用された職員さんがいて、違う部署の私は認識していなかった方に気付かぬうちに知られていることを知って、どこでどうみられているかわからないので、なるべく丁寧でいたい、と素直に思ったりした。
amazonのカードをつくったり、定期便を利用してamazonお得生活をしている方の話を聞いて、生活用品のほぼ全てをamazonに頼っているので、ちょっと運用してみようかな、と思い立って、大人になった気分にだけ味わっている。
3月2日
職場の方々と仕事以外の話をするのに慣れてきて、でもその話したことを相手が全く覚えてくれてなかったこと、全然悲しくなくって、そんなこともあるんだ、と思った。
プールの授業と運動会のダンスって最悪!みたいな話をした。
お昼にポッドキャストを聴き始めた!
あと、先週大阪でお茶した友人夫婦に教えてもらったNHK大阪の番組に、ちゃんといつも通りの友人が出演していて、わたしとお茶をしていた時のように画面の中でお話ししていて、とても不思議だった。
わたしは今日オンライン採用説明会の練習で、画面に映る自分を気にしながら、とってもよそ行きの喋り方をした。
3月3日
色々予定を揺らぎながら、結局、ちゃんと起きて庭園美術館へ行けた!
機能と装飾のポリフォニーを鑑賞。
平日だけれど、会期末ということもあって混雑していた。
ポール・ポワレのドレスがかわいい。すこしmameのワンピースの形にも似ていた。
白いテーブルの出角に◯が連なってくっついている家具も可愛かった。
平日の昼間に、学生やご婦人に混ざって美術館にいると不安になること、まだ少しあるけれど最近少し麻痺して楽しめるようになってきた。
東京駅は平日というのはあまり関係なく、旅行客がとても多い気がした。春なのかもしれない。ホワイトデーの何かにみんな並ぶ余裕があるみたいで、いいな〜と眺めながら、何を買うわけでもなく丸の内をふらついてきた。
某航空会社の旅行窓口?のエントランス前で、何かを叫んでいる人たちがいた。
最果タヒの“もぐ”を読んでいたら、思いがけず写真集と写真について書かれていて、写真を通して、人と人は関わり合えず平行線を生きていることを実感する、と言っている気がして元気になる。
それと、ちーちゃんから、彼女が結婚した夢を見て悲しかったことを伝えたメッセージにお返事がきていた。おめでたい、おめでとう、と思えなくっても、その事実を受け入れたり、ほへ〜と聞くだけでも良い、と言ってくれていて、大好き。
中之島から最果タヒのポストカードを送った友人からも、嬉しすぎて玄関に貼ってます、とメッセージをいただいて、ほんのその場しのぎでも、その夜だけ泣かない日になるようなことを、好きなひと達にできたらいいな、と思った。
ボタン電池を交換したのに、フィルムカメラの露出計が動かない。
撮れているのかわからない状態でシャッターを切れるほど貴族ではなく、あまり写真を撮れなかった1日。
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週報2023-04-02
今日は火曜日
そうだね。
ところで、今更!?という感じですが、お週報をFANBOXでの更新に換えようかなと思っています。
画像投稿がそっちのが楽なんだよな~…リンク埋め込みもありがたいし…
もちろん、今まで通りの内容ですし、有料記事にする気はありません。
試験的に並列更新やってみてもいいですか?
もし合わなかったらいつも通りタンブラーのみになると思います。
かみねぐしまい第一話掲載!
やべっ!言うべき事があったな!サブカル行動ダイジェストやるつもりだった。
まんがタイムきらら2023年5月号にて若鶏にこみの最新作である「かみねぐしまい」の第一話が掲載されました。
【きらら5月号】新連載・センターカラーで登場、若鶏にこみ先生「かみねぐしまい」!
こちらが新連載1話目の扉絵です。どうしてこうなった。
D☆V4コマ誌のDVはドキドキビジュアルだったはずですが。
お口直しにモノクロの作品ビジュアルも載せておきます。って、こっちもか! #kirara pic.twitter.com/0sf8RfnEEe
— まんがタイムきらら編集部 (@mangatimekirara) April 6, 2023
https://amzn.asia/d/hJrhwVz
Amazonリンクはこちら
開幕クロスカウンタードキドキビジュアル4コマガジン、まんがタイムきらら。
担当さんはまんがタイムきららの人なので、最初は「やめなよ…こんな扉絵…」と止めてくださいましたが、
「コレやれないならこの話じゃなくていいです」と押し切りました。ひどいよ…
(そうなんです、実は二本(いや…案だけで言ったら実質4本くらい?)程ネームを…数話書いてて、そこから担当さんに選んでもらう風にしました。
へへ…すごく大変でした…
あの時期は週替わりくらいのスパンで毛色もすべてが全然違う漫画のネームを…かわるがわる描いてて…
頭ぶっ壊れるかと思った。
…かみねぐと戦い、最後まで残ったもう一本も、良いんじゃない?という出来なため、
どっかで出せるといいですね~と思っていますが…少なくとも、近いうちには絶対出てこないです。
マジでかみねぐとは全然違う話で、もっとお色気…というかガッツリと主題からもう百合モノでした。
とりあえず今はコレを出せてよかったなと思ってます。)
長めな余談をしてしまった。
まだ読んでないよ~という方もいらっしゃると思うのであまり内容の話はできませんが、かみさまとぐしまいの話です。
【きらら5月号】小森くづゆ先生「Vドルあーかいぶ!」!
Vドルユニット「フラグメイト」として活動を開始したヒカリたち。
早速ユニット内コラボ、ヒカリとユメで配信です!
コミックス第1巻絶賛発売中!
≪きららベースで振り返り連載中!≫https://t.co/LC6wQyDLlc #kirara pic.twitter.com/69Ca05LNDC
— まんがタイムきらら編集部 (@mangatimekirara) April 6, 2023
Vドも継続でお手伝いさせていただいています!
鍋の作画をするシーンがありました。
タソチャンもそうですが、小森先生も本当に優しい方なので、コマ端にラクガキしても許してくれるため、描きがち。
仕事に集中しろよ。
…し………してるよ!
サブカル行動ダイジェスト
・ス展2週目行ってきたよ!
タソチャンと!また!
タソチャンは徹夜した翌日で、私は自原��RTAの最中という双方最悪のコンディションだったのであんまり記憶がない。
展自体の話は前回のお週報でやり遂げているから…!いいか…!
ヒカリエでごはん食べて帰りました。
お茶漬けのお店だったのですが、テーブルに出されていた「お好みで振りかけてください~鰹節~」の瓶の上にさかなの絵が書いてあってかわいかった…
「明日✘✘社に隕石落ちてきて仕事なくなったら何の職業になる?」みたいな不謹慎な話とかしました。
デザイン職は知識量バトルなので無理だな~と言いました。
・ロリコンなのだろうか。私は…
直近のおポケ幼女がそんな刺さらなかったので、もうロリコンじゃないのかも…と不安に思っていたが
サワビさんは出会いタイミングがウォーグルとの邂逅という一大イベントの最中ゆえキャラ萌えとか言ってらんなかったし、
アーマーガアが大好きなのでポピーさんを愛でるのは難しい、しゃーないな…
幼女よりアーマーガアが好き!なんて誠実なポケモントレーナーなんだ……
・よっしゃ~!人生においてやりたい事リスト50個書けたぞ!
よっしゃ!よっしゃ!よっしゃ!
結構長い事30くらいで止まっていたのですが、ちょっと手が空いたので続きかいてたら案外50は!突破できたな!
よかった!うれしい!
でも100はちょっとムリくない!?こんなにくだらない事ばかりを優先して書いてるつもりなのに100は絶対出てこないなと思いました。
何が書いてあるの?
例えば…新小岩のルノアールでかつ丼食べたいとか…ビデボのポイントでオナホ貰いたいとか…
・推し、成仏出来てるのかもしれない
死んだ公務員男性推し、
死んで久しいというのにここに来てまさかの二週間連続で、成仏ロール成功情報が積み重なっていく…
どうやっても今後とも妄言は続けていくと思いますが、よかったね…2021年の私も…
・縄跳びって、すげー!
体が痛いしダルすぎてヤバかったのだけど、藁にも縋る思いでエア縄跳び1分5セットやったら全部楽になって嘘みたいだった…
湯舟につかる以上の効能を感じた…
これは絶対継続したい!と思いましたが翌日の筋肉痛が常軌を逸していたので、これを継続できる人生にすることを先の目標にします。
お散歩とかしました。
天気がいい!春という感じ!
私は南武線ユーザー(要出展)、つまりは都民ではないので週末に選挙がありました。
投票所は家からほど近く…
とはいえ、せっかく外に出たのだからそのままお散歩をした方が…人生に有益だよな…と思い、しばらく歩く。
ちょっと歩くと公園があったっけなあ…と思いつつ、道すがら見つけたコンビニで肉まんを買い、
そのまま見知った公園の、好きなベンチを求め…
適度に湿っていて、苔むした石畳の先のベンチ。
時折ねこが集会を開いていたはずです。
ここの公園はやたらねこファーストであり、路上のど真ん中に突然、キャットフードと思しき粒の入ったどんべいの空き容器が置き去りにされていたりもする。
道のど真ん中はやめなよ!
いやまあ…それ以外でも、ダメといえば…ダメだけど。
とはいえこの日は特にねこ集会はありませんでした。選挙に行っているのかな。そうかもしれない。
そして木漏れ日の中、肉まん食べつつセリフ考えたりして、これでいいんだよこれで…と思った。
なんだか最近「楽しい事」ばかり探してて、それって高刺激なわけだけど、
もっとこう…「これでいいんだよこれで」…詳しく言語化致しますと…
「知ってる良さ」を再現することも幸せの一つよなと思った。
一回しかない日々を違うように生きる事ももちろん楽しいけれど、
一回しかない日を、「過去やったことあるような日」にすることのが、贅沢な気がする。老いか?
じゃ、エモい話もしたので下ネタで終わらせていいですか?
どの地域にも「下ネタが描かれてる壁」が近所にあると思います。
みなさんのご近所にもありますよね。
ない!?じゃあ…今日は解散…ごめん…来週のお週報も…お楽しみに…
さて下ネタウォールです。
大抵はうんこまんこしっこおっぱいちんちんの通称「UMSOPC」の何れかがたくさん書いてある壁になっているかと思いますが、
私の近所の…一つだけ、なぜか半歩…いや一歩だけ高度なんだよな…
コレで住居バレしたら最悪なので例えで恐縮ですが「HARD SM play…」みたいなことが描かれている。UMSOPから、一歩前!
(そういえば、この「下ネタウォール」の創作者って小学生中学生がメインかと思われるのですが、
私が当事年齢だった頃、クラスで「SMごっこ」と評して、かわるがわる制服のベルトを鞭としヒトを叩きあう行為が流行し、
先生はいじめと認識し止めに入ったのですが、
こちらの「SMごっこ」は各々自身の性趣向自認の助けをも含んでいた神聖な行為でもあったかもしれず、
本当に参加者全員が「鞭を打つ側」「食らう側」を両方行っていたため、
先生にも止める術がなく、頭を抱えていたな。
もしかして案外小中学生にとってSMってメジャーなのかもしれない。本当かよ。)
で、こんな気軽に一歩前の下ネタウォールがあるのだとしたら、もっと歪んだ下ネタウォールもあるんでないか。
何が描かれていたら嫌だろうか…と考えてみました。
真っ先に浮かんだのが「小指の爪」であったが……
いや「ペディキュア」のが怖いな…確かに「ペディキュアじゃなきゃ無理な人」は居るだろうから…という部分も含めて…
(小指の爪がいい人は本命はそれ以外な気がするが、ペディキュアはココが本命な気がする)
「ハイレグ」とかもメジャーなだけあって「それじゃなきゃ無理な人」が多そうで嫌だな…
みなさんのご近所の下ネタウォールはどういう仕上がりですか?
もし尖ったウォールがあれば、箱等を通し、お教えいただけたら、単純に私が嬉しいです。
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勉強メモ
野口良平『幕末的思考』
第1部「外圧」第3章‐5
朝勉強で少しずつ読んでいる、
野口良平『幕末的思考』みすず書房
第1部「外圧」の第3章「変成する世界像」‐5
まで来ました。
学習メモと、感想、連想、脱線……を書きます。
***
時代と格闘する幕末の真摯な群像に出会い、どきどきが止まらないこの本。
とくに、第3章‐3(ポーハタン号・咸臨丸による幕府使節の渡米)には、胸がときめくようでした。
なのに、ここへ来て、だんだんついていけなくなる。
それはひとえに、私が「戦やだ~~」から離れられないから。
しかし、彼らは武士なので戦争が家業だし、この時代に「戦争自体が悪」という思想はなかったのだろうし、今は、真摯な幕末人たちの事蹟を負うのだから、私の感想は置いておこう。
幕府が必死にどのように開国するか、列強に対応している間、
長州と薩摩は、外国と戦争をはじめてしまう。
長州藩は、関門海峡を通る外国商船を砲撃。
薩摩藩は、生麦事件(大名行列を横切った英国人��斬り殺してしまう)の賠償交渉で英国と決裂して開戦。
彼らは「戦争」を選び、しかしそこから列強との新たな交渉の窓口をつかんでいった……。という。
***
本の内容をメモ。
(間違ってたら、だれかおせーて!)
緑色の字は「個人の感想です」^^
米英蘭仏と条約を交わし、開国を決めた幕府。
ここへ来て、考え行動する幕末人たちは、それぞれに新しい一歩を考え出してゆく。
◎横井小楠の説
熊本出身の学者・政治家横井小楠は、スカウトしてくれた松平春嶽を通して幕府に献策。それが「破約必戦論」。
“今は攘夷か開国かではなく、興国のとき。現行の不平等条約は、不正なやり方で締結されたので破棄。→もちろん列強は怒るだろう。なので「必戦」は覚悟した上で、国内の諸勢力が同じテーブルについて天下の公議を重ね、国是を決め、それを諸国に示して国際会議の場で普遍的な道理に照らして是非をはかる。"
という考え。
(うん、「必戦」以外はよい!)
だが、横井小楠の「破約必戦論」は、幕府(特に徳川慶喜)に拒絶される。
→徳川慶喜の言い分
①必戦というが、戦をして負けたらどうなる?(負けるよ-)
②諸侯会議を開いて、時局のことをまったく判ってない奴が来て変なことを言えば混乱するだけ。 (わかる)
③条約を結んでおきながら、批判が高まればおたおたするのは天下に対して無責任すぎる。
→横井小楠「慶喜さま、卓見だわ~」と、策を引っ込める。
→けれども、長州の周布政之助、桂小五郎は横井小楠の策に賛成!
「破約必戦論」を聞いた周布、桂は、これまで「条約追認論者」と決めつけていた横井小楠を信頼する。
→「もう幕府はダメかも、諸国のみんなで連携してやろうか、政治を」という気運になってくる。
◎長州藩の動き
吉田松陰の弟子である久坂玄瑞が、京で攘夷派の公家を動かし、朝廷を攘夷派でまとめ、孝明天皇から(京に捕らわれている)家茂に「条約破棄交渉をせよ」と命令書を出してもらう。
さらに、生麦事件の賠償問題で困っている幕府をさらに追いつめるため、関門海峡を通る米・仏・蘭の商船を砲撃する。
→ひえ~、やめて~~!!
→4国連合艦隊が報復。惨憺たる敗北
→「今までの軍ではダメ。身分を問わず、みんなで防衛しよう」と、
高杉晋作が、武士だけでなく、身分を問わぬ「寄兵隊」をつくる。
攘夷戦争と同じ頃、横浜から長州人5人が密航留学してる。
◎薩摩藩の動き
生麦事件の賠償交渉を、英国と藩独自でもつ。→決裂→薩英戦争。「善戦」するが敗北
終戦交渉の場を利用して、イギリス相手に幕府を批判。対日本交渉の窓口は、幕府より薩摩だ!とアピール。
湾に入ってきた英艦に乗り込んで薩英関係の改善に努力した人も。
五代才助(友厚)、松木安弘(寺島宗則)。
◎勝海舟と横井小楠
幕府から献策を却下されたとき、
横井小楠が、幕臣の勝海舟にぼやいた言葉。
“「攘夷は興国の基」だが、異人をやたら斬ったり「でていけ~」というのが攘夷だと思っている輩が多すぎるので、なかなかそこまで行けない。ふう~"
勝海舟の海軍構想 と 横井小楠の「公共の政」構想は、通じるものがある、とのこと。p62
◎理屈ではわかるが、なんだかこわい
勝海舟の海軍構想 と 横井小楠の「公共の政」構想は、民主主義国家と国民皆兵制度のことだと思うけど、
すばらしいもの……なのかなあ。
なんか、江戸時代の方が庶民にとってはいいように思う。
江戸時代、農民・町人は唯一の納税者。武士はその「あがり」で食べ、身分制度の頂点にいた。そのかわり、いざとなったら戦に出て農民たちを守る。
ところが近代、明治以降~
農民たちは税も取られる上に、兵にも取られて死ななくてはならない。いやだよね~。とられすぎ。。。
それにこのとき、「とにもかくにも(ぶっちゃけ、たとえ植民地になっても戦をしない」という考えはどこからも出てこなかったのだろうか。知りたい。
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Aさんへ 22
Aさんへ
Aさんこんにちは
先日のパワームーン……スーパームーンでしたでしょうか?
ご覧になられましたか?
美しかったです
ムーンの周りをぐるりと雲が囲い、その雲がわたしにはドラゴンにしか見えず……オレンジみのムーンに、ドラゴン
心中で「この世はでっかい宝島……シェンロン……」と呟いたのは言わずもがなです
Aさんにもスーパームーンのパワーがどうか届きますように
Sより
*********
『正常性バイアス vol.ティラミス』
多分、男はガトーショコラ。いや、さてはあのフォルムはフォンダンショコラか。底辺に血の色に近いソースが見える気がする。リョウは目を細める。夜は乱視の乱れが強くなる。ともあれ女はかき氷。
ラーメン丼と見紛うほどの、しかし、ラーメン丼とするには底の浅い、小ぶりな乳房のようにゆるやかな曲線の大きな純白の陶器に盛られたかき氷は緑色であるから恐らくは抹茶であろうと見当をつける。
それがもし、万が一、ピスタチオかもしくはずんだであるならば自分もタカシも潔くイチゴにするであろう。
リョウは、隣のテーブルの男女のそれらを数秒ながめたあとラミネートされたメニューの
『復活!台湾風かき氷♪フワッフワ!♪夏だけの期間限定!こだわりのフレーバーは全8種類♪』
をひととおりをその細部までをながめながらコーヒーカップに手を添える。イチゴもいいが、
『今夏から♪新登場~♪』
らしいティラミスが捨てがたい。かき氷でティラミスを味覚表現する攻めの姿勢に俄然興味が湧く。
ふつふつ湧いた興味のあと、呼び水的必然さでソノコのティラミスを思い出す。容赦なくティラミスのフォルムが、白い楕円の皿が、華奢なデザートフォークが、味覚の記憶が鮮明によみがえる。
(あいつはうまかった。)
3人の夜。ソノコがつくった
「はじめてつくったの。試作にして集大成。大成功。」
春がふんだんに盛り込まれた炊き込みご飯をおかわりし満腹をかかえてソファーに転がると、
「これは常連。常連史上最高の出来よ。」
とティラミスがのった皿を、芸術品を扱う所作で丁寧にテーブルに置いた。
ロングタイムアゴー。かなり、もう何年も何十年も前のことに思えるほどとても昔の、また、タカシが生きていたころの3人のグッドメモリー。タカシの人生に必要不可欠かつ必然的な最後のピースとしてソノコがパチンと加わった日々の最中、いつかの夜。
そのピースは、リョウが自分のなかにある唯一の空白を埋めるべくピースであることに気づきはじめてしまった最中、いつかの夜。
彼女史上最高のティラミスを満腹直後に早食いファイターの勢いで完食し、締めに、皿の隅によけておいた彩りのミントを噛み砕いた。想像通りの青臭い清涼感が口内を充満した。ティラミスの余韻はあっけなく消えた。とっぷり浸っていた余韻の消滅があまりに淋しく、口直しの口直しをすべくティラミスのおかわりを依頼した。無論、ミント不要の旨をソノコにきっちり伝えた。
丁寧に抽出されたのであろう香り高いコーヒーのフレーバー。生クリームとマスカルポーネ。には
「秘密の配合」
でサワークリームを混ぜていること。アルコールを一切摂らないリョウが
「酔っぱらわない程度」
ほんの気持ち程度のリキュールが含まれており、その正体はコアントローで
「オレンジとコーヒーのタッグは最強であることを数年前に発見した」
と、誰からも聞かれていない秘密を自ら暴露していた。全粒粉にめがないという彼女がつくるティラミスはボトムがスポンジではなく、全粒粉ビスケットだった。
ソノコが作るデザート類の共通項であるごく控えめな甘さ。食べる度に丼で食べたいと思った。ソノコの料理の最大の特徴は「食べはじめると改めて食欲が増す。」で「食べれば食べるほど、もっともっとと食欲を刺激する。」であり、食べ終わる頃には「またこれ食べたいからまたつくって。」の腹になるのだった。つまり、ソノコの手料理はひとを元気にした。
かき氷のメニューを見つめながらコーヒーカップを唇に当て喉を潤すだけのためにひとくち飲み込む。ぬるい。そしてただぬるいだけではない。くそまずい。
コーヒーの真価はひとくちめではなく残りわずかになった終末に問われるのだとつくづく思う。
*
ナッツ類はギリギリ、豆類は完全アウトとし、唯一、枝豆の塩ゆでをビールのあてにする(噛むとガリガリ音をたてるほどの塩味つよめ。しかも茹でたてではなく一度きちんと冷やしたもの。)のだけは好んでいたタカシが豆由来のずんだ団子を、
「江戸時代の民衆はなぜ茹でてわざわざ潰してこれをわざ、わざ甘味に。」
と、鮮やかな緑と白の連結を忌々しげに見下ろしていた風景を思い出す。
定番のあんこやごま、みたらしの他に、色とりどりのトリッキーとしか言いようのないカラフルな団子を山ほど買い込んできたソノコがダイニングテーブルいっぱいに
「今日はおだんごランチよ。」
と団子を並べ、飲むように頬張り、嬉々としてモグモグする彼女の横でずんだの発祥を調べはじめ
「ごはんのときに携帯やめて。」
と注意されていた兄を思い出す。
大人しく携帯電話をテーブルに置き苦笑する兄の表情までを思いだし、そして、それ以降の三人の風景を思い出すことはやめる。過去ではなく今現在の、ぬるくまずいコーヒーに意識を集中させ思い出を消す。現実に軸足をおく。ハートフルなグッドメモリーが現在の自分を支え、温め、前進する活力となるにはそれなりの時間を要する。もしくはグッドメモリーを上書きすべくベリーグッドメモリーをクリエイトする必要がある。当然、思い出すことをやめようとする抗いの力が働いているうちは自分を支えず温めず活力とはなり得ないし、そもそも自分の脳内か、もしくは心中ではひとつひとつのメモリーごとひとつひとつのフォルダに保管されている。それらはPDFして完結している。だから上書きのしようがないことをリョウはちゃんと認識している。すなわちお手上げ。上書きではなく新たなフォルダをクリエイトするしかない。
(クリエイトしたところで……)
吐き出したため息でぬるい琥珀の水面が揺れる。
(ケーキ。)
腕時計で時間を確認し、この時間なら選択の余地はなくコンビニで手にいれるしかないとおもう。
(だいぶ増えたな。)
いつも仕事帰りに寄るコンビニのデザート類が陳列する場所。
ショートケーキが真夏に売っているのだろうかと、シュークリームやあんみつなども思い浮かべてはみるもののやはり誕生日といえばショートケーキであろうと、純白と赤のコントラストのあと、再度腕時計を見下ろす。いたわりの気持ちで銀色の無数の傷を見つめる。
久々、改めてまじまじ観察してみると細かな傷がずいぶん増えたことに気づく。タカシから贈られたタカシとお揃いの、銀色の、文字盤が白の日付が時々狂う日本製の腕時計。今夜の日付は◯月◯日。正確な日付を確認する。世界で一番大切だったひとの誕生日。
大切なものを大切なものとしながら、そのくせ扱いが雑、気遣いは皆無であるとかつて「つった魚に餌をやらない。」と非難してきた女がいたが、そうではない。しかし、それは違うそうじゃないと反論したところで反論を理路整然と正論まがいの暴論に仕立てたところで納得してくれる女はこの広い世界のどこにもいないとおもう。いるはずがない。ここは荒野なのだから。荒野なのだから仕方がない。
(荒野。)
胸のなかだけで言葉にした荒野。の、ひび割れた枯渇の響き。なのにどうしても心には火が灯る。否応なしに温まる。たったひとつの些細なグッドメモリーによって。些細でありながら枯渇をいとも簡単に超越する。おき火となる。
「甘えてるのよねー。
すきなひとに自分をぜーんぶさらけ出して全身全霊、全力で甘えてる。
甘えることはリョウくんにとってきっと最上級の愛情表現なのよね。
さあ包容して許容してって。これが俺なんだからって全力で甘えん坊してる。
リョウくんみたいなひとを子供みたいなひとねって片づけてしまえば簡単だけど子供って賢くて打算的よ。愛されていることを知っている子供の甘えは確信犯的なただの確認作業に過ぎないから。
リョウくんの甘えは打算も計算もない。損得勘定もない。
純度100%の甘え。
そんな風に甘えられて受け入れることができたら女性はきっと女冥利に尽きるでしょうね。でも、
こんなおれをいらないならこっちから願い下げだー、くらいに強がって。ほんとはそーんなに強くないんでしょうしデリケートでナイーブなのにねー。
でもきっと、それらをぜんぶぜんぶひっくるめてリョウくんなのよ。」
***
ロングロングタイムアゴー。タカシに、
「リョウくんさ、いい加減にしなさいよ。わがまま過ぎやしないか。」
と、声音とは裏腹に笑みのない兄らしい表情で男を隠しながら、なにかしらの言動か行動を叱られたときだ。
深夜。化粧をおとしパジャマ姿でアイスクリームを食べながら寝しなにダイニングテーブルで新聞を読んでいたソノコの声。歌うような、滑らかな柔らかな声、言葉。
(そうだ。あのときだ。)
思い出す。口の内側を強く噛み笑いを堪える。
タカシの部屋でいつものように、ソノコがつくった夕食をたべソノコが当時気に入っていたイランイラン含有の入浴剤が大量に投入された乳白色の風呂につかり、危うく溺れそうになるほどの長風呂からあがり、放出した汗に比して唾でさえ一滴も残っていない喉のまま髪を乾かす余力もなく、仕方ないそろそろ帰るか。とごく軽くソファーに座った。ソノコが、
「はい、どうぞ。」
冷えたジャスミンティーを差し出した。
一息に飲み干した。底を天井に向けると氷が雪崩れた。
「いっきのみ。もう一杯のむ?」
無言で首をふり、結露したグラスをソノコに戻した。グラスを受け取り、ダイニングテーブルに戻ると新聞の続きを眠そうに読み始めた。
体験したことのない快適さが極まると、未知と遭遇した衝撃が高じて非日常に感じるのだと知った。
山奥の滝とか、神社や教会。湯気のたつ生まれたての赤ん坊との対面。だいすきな人の腕のなかでウトウトしてそのまま眠ること。入眠の直前「もうこのまま死んでもひとつも後悔はない。」と思うこと。限りなく透明に近いもの、こと、ひと。
見るものの濁りや淀みを一掃する存在感を、風呂上がりのそばかすが丸見えの素顔を、つるつる光る額と目尻近くのほくろを、兄を、兄のうしろのキッチンカウンターに置かれた
『みみまでふ~んわりのしっとりやわらか生食パン』
8枚切りをみた。2袋。
*
風呂にはいる前リョウは眠気覚ましにジャスミンティーを飲むため冷蔵庫をあけた。
黄色と橙色の(橙色のほうをみて「トムとジェリー。」とつぶやいた。食器を洗っていたソノコは背中を向けたまま真摯な声で「それね。わかるわ。」と応答した。)チーズ、トマトときゅうり、(水槽のやつ。)と思いながら水草のような草が入ったプラスチックパックを手に取り確認するとディルとあった。レタス、サワークリーム。生クリーム、こしあんの瓶、未開封の粒マスタード、未開封のほうじ茶バター、ボールにはいった卵サラダとポテトサラダたちが明朝の出番を待ち鎮座していた。
*
食パンと、冷蔵庫にスタンバイする食材に気持ちを奪われたまま、新聞を読むソノコをソファーから見つめた。帰りたくないと地団駄をふむ代わりに、ソファーに転がるとリョウは長く息を吐く。
明日の朝はサンドイッチ。
とても久々で懐かしくもあるワクワク感にリョウは包まれた。そのワクワク度合いはたとえば、
遠足の前夜
夏休みが始まる日。ではなく夏休み初日の前夜。でもなく夏休み初日の前々夜。つまり「明日は終業式。給食ないから午前中でおわり。そして明後日から夏休みだ。」
とても久々に腹の底からなにかしらの力強い、とはいえ名前をしらないワクワク感が吐き気をもよおすほどにわきあった。衝動的なワクワクに覆われた。ワクワクにひとしきり包まれたあと本格的に急速に眠くなった。
眠くなったことを口実に、
「やっぱり泊まるからソファーをベッドにしてくれ。」
と、俺にもアイスをくれと、アイスじゃなくて愛でもいい。やっぱりジャスミンティーもう一杯と軽口を叩いた時だった。タカシが珍しく苛つきを隠しきれぬ表情で「リョウくんさ、」と口をひらいた。夕飯のとき、
「お泊まり久々。忙しかったものね。」
とソノコが嬉しそうに隣のタカシに笑ったことを、ソノコの嬉しさの何十倍かの嬉しさであろうタカシが、思慮が深そうでいてわかりやすい男の浅はかであろう意味で何百倍もの嬉しさを控えめに、
「うん。」
だけで表現し微笑み返したことを、久々のお泊まりに相応しい湿度の高い艶のある笑顔であったことをリョウは「やっぱり泊まる」と発した時にはすっかり忘れていた。
*
忘れたふりをしたことを思い出す。
再度口の内側を噛む。眉根をひそめる。カップの底が透けて見える残りわずかのぬるい琥珀色を一口すする。ぬるくてまずくてとても苦い。そして残少。まるで俺の人生そのもの。目の前の女は息継ぎもせず喋り続ける。きっとこの女はクロールが早いだろうと、リョウは呆れではなく尊敬を込め女の話に頷く。
頷きながら隣の男女がガトーショコラらしきものとかき氷を交換し、楽しそうに幸せそうに笑っている様をみる。あっちの女も息継ぎなしにクロールを早く泳ぎそうだと思う。溶け始めたかき氷を見る。羨ましいと妬む気持ちさえ枯れている。ぬるくてまずくて苦い。自分には最高にお似合いだと思う。
*
急遽、1グラムも空気を呼まず「やっぱり泊まるから」とわずか1トンほどのわがままを告げた弟への兄からの至極当然な指摘を「わがままじゃないし。」と口には出さず触れ腐れていたリョウは
「甘えてるのよねー。」
から始まったソノコの言葉を息を止めて聞いた。
言葉を発することはできず、ただ、寝そべった姿勢のまま顔だけを捻り、兄を素通りして、ダイニングテーブルで新聞を読むひとの横顔だけを見つめた。
柔らかく滑らか。清らか。
兄弟が作り出す尖った空気を和ませるためかそれともただの、まっさらな、ソノコの。
リョウは、ソノコを見つめながら日本酒の瓶を思い出した。2日ほど前、岩手へ旅行にいってきたという一回り以上年齢が上の先輩から「なかなか手に入らない希少品。」だと、恭しく渡された土産の日本酒の瓶。ほとんど透明に近い水色の瓶。ラベルの大吟醸の文字。
ソノコを見つめ声と言葉を聞き、なぜか思い出した。
タカシの最後のピースは、そのひとは、自分にしてみても最後のピースで、ただのなんてことのない事実としてそれは荒野に凛と咲くたった一輪だった。
***
年季のいった兄とお揃いの腕時計をそっと指で撫でる。傷をなで、ごめんなと胸のなかだけで呟き、しかし、誰に対しなんのための謝罪であるのか、ごめんと謝るわりに許されること願っているのか、決して許されるわけがないと諦めているのか自分の真意は一瞬で蒸発する。
「ねえ。大丈夫?聞いてる?ていうか笑ってるよね。大丈夫?お疲れです?」
向かいに座る女の尖りを含有する声にハッとし、
「ごめん。」
慌てて指を腕時計からコーヒーカップに移す。空っぽ。ため息を辛うじて飲み込む。疲れる。とても疲れる、疲れた。どうやら自分は生きることの全てに疲れているのではないかとおもう。しかしまさか「大丈夫?」と問う女に「大丈夫だけれど疲れた。」と答えるわけにもいかずリョウは、
「大丈夫。」
とだけ答え頷く。
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昨日より「金津沙矢香 ガラス展」がスタートしました。降ったり止んだり、突風や雪、霰も混じる天候の中、たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。整理券を手にしてくだった方々も皆さん穏やかに展示を楽しんでくださり、一人レジであたふたしていた店主以外はアクシデントもなく(汗)無事に初日を終えられました。お越しいただきました皆さまありがとうございました。
二日目以降は通常通りお好きな時間にお越しいただけます。作品は少なくなりましたが、スノードーム、風景のドローイングオブジェ、新作のbirdオブジェの合計13点は抽選になりますが最終日までご覧頂きエントリーしていただけます。2日目以降は手にとってゆっくりと楽しみながら悩んで頂けると思いますので、ぜひお近くにお越しの際はお立ち寄り下さいませ。
1枚目は抽選になります、birdのオブジェ(春)です。春らしい和らな色合いで風景が描かれていてこちらも素敵です。木々が描かれた森と名付けられたタイプもあります。
2枚目は今朝の店内です。写真撮った後に金彩プレートが旅立ちました。最後の写真が現在のテーブルです。日々のうつわ達はまだご覧になれますので、ぜひこの機会にお楽しみ頂けると嬉しいです。
会期中は19時までオープンしています。お出かけやお仕事の帰りなどお気軽にお立ち寄り下さいませ。
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タコ
三月、十六日。晩御飯のナゲットをかじりながら、僕は昨日書いた日記を読み返す。そして、ぎゅっと顔を歪ませる。なんてつまらないのだろう。
そもそも、日記とはすなわち行動の記録であったはずだ。
実際、きのう日記を書こうと思い立った午後――店内でせわしなく動き回り、刺すような冷気のなかでほっそりとした指を動かしていたとき、今回の日記は必ず記録的であろうと考えていた。そこでは比喩や嘘は排除されている。
それでもたらされたのが、例のポエムだった。なんとつらいことだろう。
そもそも、日記である前に僕は文章を書いていたはずだ。
日記であろうと小説であろうと記録であろうと、それが文章であるからには一貫したルールがあった。つまり、我々は何も説明してはいけないというルール。
ルールを守ろう。
***
きょうを振り返ろう。
きょう、三月十五日金曜日、僕は仕事をもたない。
けたたましいアラームの音声にうたれ、僕は十時過ぎに無理やり起こされる。目脂に濡れたまなこはカーテンにつくられた暗やみの部屋をさまよう。
昼過ぎまではのんびりしている。連日動いていたために、体が硬くなっていた。寝間着から着替えてしまうと、とても何かする気にはなれなかった。着替えた僕は成城石井のフォッカチャをぱくつく。まなこはYoutubeをうろつく。
きょうが、太陽のばりっとした素晴らしい一日であることは、カーテンを開けたときからわかっていた。網戸にすると、清廉な春の空気のにおいがした。
僕はしばらく網戸のそばに立っていた。すっきりとした冷たさが伸びてきた襟足をさぐった。後ろではTwitchのアーカイブが流れていた。
晩秋と春のためのコートを着て、僕は近鉄の電車に乗った。
金曜日の午後だというのに、車内は乗車率100%という具合で、シートは僕に似た若い人で埋めつくされていた。
窓からは光がもれていた。
春は、閉め切られた車内でもあまりにも瑞々しかった。
京都駅で降りて町を歩けば、やはり春は新しかった。どんなところで両手でカメラみたいに長方形をつくっても、絶対その景色は春だった。光が行き届いていたのだ。森のそばの騒音や迷惑といったごたごたから切り離された世界で、永遠に遊んで過ごしている稚児たちみたいだった。なにもかもにでたらめに輝きがもたらされていた。
信号を待つ、大人たちさえも採れたての牛乳みたいに新しくみえていた。
そしてこのあとの記録は素早い。
僕はイオン・モールに入った。そしてIKEA、無印良品、ユニクロをめぐった。
言葉を正せば、僕は現代の巡礼者として、IKEA、無印良品、ユニクロはめぐらなくてはいけなかった。だから、僕は三つの聖地をめぐった。
買ったものも、巡礼者らしくしおらしい。水を持ち運ぶためのボトル、タコのぬいぐるみ、ランニングのためのズボン。IKEA���は例のビニルバッグも買った。
あと、ビックカメラでマイクも買った。
最後に、僕はフードコートで丸亀製麵を食べる。とろろ醤油うどんの大盛に、かしわ、アスパラの天ぷらまでつけてしまう。
「お会計1060円になります。すいません、ここペイペイはやってないんですよ」
僕は出しかけたスマートフォンをしまって、「すいませんすいません」と現金をならべる。
千円か。
もっさりとした空気ただようフードコートでうまいうどんをすすりながら、食べ物もずいぶん高くなったものだと一人思う。
隣のテーブルでは二人のギャルがつっぷして寝入っていた。そのミニスカートはかなり大胆に切り詰められていた。
***
帰りの近鉄で、僕はおもった。
明日出かけるとき、リュックにこのタコのぬいぐるみが入っていたらどれだけ素敵なんだろうか。
午後の六時。乗換駅で人々は電車からどっさり吐き出される。
僕はなんとか彼らに取り残されないよう歩いて、自分のねどこに帰っていった。
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三輪隊の小説(二次創作)
三輪隊で、たこパなんてどうだろう?
「たこ焼きを食べよう」
という話になったのは、三輪隊といえば焼肉、三輪隊といえばたけのこの里、三輪隊といえばコーヒー、三輪隊といえばカレーを食べたあとのお冷、である同隊にしては非常に珍しいことなのだが、いつも焼肉を遠慮する(おそらく苦手)月見蓮が珍しく興味を示したからである。
三輪隊オペレーター月見蓮は高嶺の花とも称される美しい令嬢ではあるが、同隊においてはクールな指導者で、かつマイペースな年長者だった。
皆に好みを合わせてまで一緒に食事はしない。以前、ハンバーガーを食べたことがないと聞いたことがある。飲食を伴うフランクな交流は作戦室のお茶の間まで。要は線引きがきっちりできている。
その月見がたこ焼きについて興味を持ったのだ。
元々は何の話だったか。場所はいつものお茶の間だった。
「お祭りの屋台で見たのよ」
出店は、チョコバナナにベビーカステラ、りんご飴と甘いものが多いが、たこ焼きのソースの香りと丸い見た目が印象に残っているという。
焼きそばは食べたことがあるというが、高級中華の色がついてないやつだと察せられた。
「そうなんですか? じゃあ、一緒にたこ焼き食べましょうよ?」
同隊狙撃手の古寺章平がそう誘ったのは軽い気持ちだった。買ってくればいい。チンでもテイクアウトでも、お茶の間で食べられる。今は十一月、日に日に寒さが増してくる季節だが、来年の夏になればお祭りに誘ってもいい。未成年者が多いこともあり、ボーダーにおける隊の結成期間はだいたい半年から一年と短いが、古寺には、この三輪隊が来年の夏までも、いやもっとずっと続くように思えた。
「ありがとう」
月見は微笑み、次のお茶菓子は菓子ではないけどたこ焼きだな、飲み物は何が合うだろうと考えていたところ、同隊攻撃手の米屋陽介がうなずいた。
「章平、いいこと言うじゃん。どうする? たこ焼きプレート、うちにはないぜ」
「え?」
「うちにある」
同隊狙撃手の奈良坂透が応じる。
「ええ?」
「奈良坂の家からじゃあ、ちょっと遠くねえ?」
「章平と運ぶ」
「えええ?」
古寺の驚きなどお構い無しに会話が進む。同隊隊長の三輪秀次は、そうかと言って腕組みをした。
「奈良坂、ガスか? 電気か?」
「電気だ」
「ていうか、作戦室でそういうのやっちゃっていいの?」
「加古さんだって、炒飯作ってるんだ。使ってもいいと思うが…」
三輪が顎に拳をあてて天井を仰いだ。
「…狭い」
ここで、ようやく古寺は口を挟んだ。
「作っちゃうんですか?」
「え?」
先輩三人は、意外なことを言われたような顔をして一斉に古寺を見た。顔の圧がすごい。
助けを求めて月見を見るが、抜群の指揮能力を持つ才媛もたこ焼きに関する知識がないので、頭の上にはてなマークを浮かべて、にこにこしている。
「作んないの?」
米屋が代表して無邪気に聞いた。
古寺はぐるりと狭い部屋を見渡した。狭いと言っても、作戦室のお茶の間よりはずっと広い。
(ここが三輪先輩の部屋)
たこ焼きパーティーの会場は本部住まいの三輪の部屋となった。
(シンプルだ)
予想通りというべきか。若くして人生から様々なものを削ぎ落としているひとつ歳上の隊長の私室は作戦室より更にすっきりしていた。仮設住宅住まいの古寺の部屋は二人の弟と一緒だ。漫画とトレカとゲームとランドセル、あと何だろう。様々なものが散らばる雑多な部屋とは大違いだ。
八畳程の広さのフローリングにソファと机、丸椅子ひとつ。それだけだ。どこで寝ているのか? 真ん中に折りたたみのローテーブルがある。みんなでおじゃましたあと、部屋の主である三輪がクローゼットから出してきたから、おそらく常日頃は仕舞われている。
その上に、
「四十個も焼くの?」
おっかなびっくりプレートをセットした月見がくぼみの数を数えている。
「四十個じゃ足りないですよ」
奈良坂がコードをセットしながら言う。米屋が家から持ってきた大きなボウルを取り出している。
「章平ん家、たこ焼き焼かねーの」
月見と一緒にたこ焼きの調理家電を覗き込んでいる古寺に米屋が聞いた。
「そもそも、うちにないですね」
両親は共働きだし、収納の少ない仮設住宅の台所で母親はなるべく物を増やさないようにしている。だから、こんな巨大なものが同じく仮設住宅の奈良坂の家にあったのは驚きだ。料理好きのお姉さんとお母さんがいるせいだろうか。
「あ、奈良坂、チョコを入れるつもりなわけ?」
「定番だろう」
各々手分けして買ってきた買い物袋を整理しながら米屋と奈良坂が会話している。
「オレもチーズとカニカマ買ってきた」
「生地を作るのはそっちの部屋でやってくれ」
台所から三輪が顔を出す。
「あ、おれは何をしましょうか」
古寺も立ち上がった。
「月見さんは机周りで進行状況の確認、奈良坂と米屋は具材のセットと生地作り、古寺は材料を切ってくれ」
「了解よ」
「わかった」
「オッケー」
的確に指示を出す隊長に古寺が声をかける。
「三輪先輩、慣れてますね」
「前にいた隊ではこういうことがたまにあった」
旧東隊のことだ。現東隊の奥寺と小荒井もそうなのだが、最初の狙撃手、東春秋を隊長とする東隊に所属していた事に古寺は憧れを感じる。
「よく作ってたんですか」
「いや、たこ焼きは初めてだ」
広いとは言えない台所で、まな板を古寺に渡しながら三輪は答える。
「でも、チームメンバーだから任務と同じに考えればいいかと思った」
「そうですか…」
古寺は不覚にもじんときた。不器用、と背中に大きく書いてあるような先輩に成長を感じる。
ネギを切って、蛸を切って、カニカマを切って。一心に切っていると目の前に花があるのに気づいた。
小さな花瓶に小さな花が無造作に挿してある。十七歳男子の台所にしては違和感があった。この後、テーブルに飾るには、既にたこ焼きプレートが占拠している。
「秀次、水と泡立て器だってさ」
そのとき、計量カップとボウルを持って米屋がキッチンにやってきた。
「泡立て器はないから箸でやってくれ」
三輪が言われた分量をしかめっ面できっちり測っているのを横目に米屋が花に向かって片手をあげた。
「お邪魔してまーす」
「先輩、何をしているんですか?」
古寺の疑問を受けて代わりに三輪が答える。
「ああ、陽介は姉さんに挨拶したんだ」
「お姉さん…ですか?」
四年前の近界民侵攻で、三輪は姉を目の前で亡くしたことは知っている。
しかし、目の前には花が一輪、写真も何も無い。
「前は写真立てがあったんだが、濡れるからしまったんだ」
なんでもないように古寺に説明する。しかし、それは本末転倒である。写真が本体ではないのか。
「台所にあるのは水が汲みやすいからなんだってさ」
米屋は付け加える。
「秀次って大雑把なとこあるよな」
三輪はムッとした。
「こういうのは気持ちだ」
さらに米屋が混ぜっ返そうと口を開けたとき、ピンポンとインターホンが鳴った。モニターを見る。
「弾バカだ」
A級一位太刀川隊の天才シューター出水公平である。彼は三輪と米屋の通う第一高等学校の同級生でもある。彼も参加することはあらかじめ聞いていた。
しかし、
「なんで太刀川さんまで」
一緒にモニターをのぞいた三輪はあからさまに嫌な顔をする。隊長はこのボーダー一位のアタッカーが苦手なのだ。
『餅を持ってきたぞ』
モニターの向こうでレジ袋を振っている。
「ごめんなさい。太刀川くん、私が話したから、羨ましかったのね」
月見が奥の椅子から立ち上がってやってくる。月見と太刀川が幼なじみの関係であることを三輪隊の誰もが失念していた。
「どうする? 三輪くん」
暗に追い返してもいいと提案するオペレーターに三輪はため息をついた。
「材料も持ってきたみたいですし、いいですよ」
「あんた、たこ焼きに入れるってわかってて、なんで、でかいまま持ってくるんだ」
「これしか、売ってねえもん。それにチンすりゃいいだろうと思ったんだ」
「レンジなんてない」
「普通、あるだろ。おまえ、弁当温めないのか?」
「コンビニで温めてもらうから必要ない」
「や、ちゃんと切りますから大丈夫ですから!」
古寺は隊長二人に挟まれて泣きそうである。古寺が餅を細かく切るのに苦労しているのを見た太刀川が俺がそういうの得意と言い出し、三輪があんたがやったらまな板も切れると断って、太刀川が反論して今に至る。
「太刀川さぁん、そろそろ焼きますよぉ」
出水が助け舟を出す。
「おう」
太刀川がのっそりとキッチンを出ていって、古寺はほっとした。
「俺が切っておくから古寺も行ってこい」
三輪に促される。
「先輩はいいんですか?」
「…俺は疲れたから休んでる」
冷蔵庫から買い出しのジュースをひとつ取り出して栓を開けた。
早速チョコを入れようとする奈良坂を抑えて、最初の四十個は全て蛸である。正統派だ。このあともチョコを始めとして、様々な材料が控えている。ネギと天かすを上から振る。たこ焼き用のピックは人数分買ったので全員が持っている。
最初の一口はもちろん月見へ。三輪もペットボトルを持ったまま、キッチンから眺めている。
大騒ぎを伴って作成されたそれはパラリと青のりが振られ、かつお節が踊っている。
月見は品よく口に運んだ後、熱さに苦戦しながらひとつを食べ終わり、
「とても美味しいわ」
と、頬に手を添え微笑んだ。
(終わり)
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思いつきのドライブ
Wednesday 12 March 2014
昨夜10時半、Kちゃんが乗った新幹線が三島駅に到着した。kちゃんと会うのは今年で2回目。そしてKちゃんが静岡に来るのはこれで5回目。女の子では一番多く来ている。真観とKちゃんはよっぽど気が合っているのかな?Kちゃんは昼から夜までの仕事を終えてから来たので遅くなった。Kちゃんはキャメル色のコートを着ていた。会うごとに大人の表情を見せるKちゃん。真観は三島駅までKちゃんを迎えに行き茶畑庵に戻る前にスーパーマーケットに寄った。『晩ご飯は食べたの?』『お腹は空いてないです』それではデザートくらいと滅多に買わないいちごを1パックを買った。真観は料理は好きだが料理で来訪者を持て成すことはまずない。持て成すことは何も特別なことをしなくてもいい。それに真観の料理は我流すぎて人を喜ばせるほど自信は真観にはない。茶畑庵に戻るとKちゃんは『また雰囲気変わりましたね』と感想。『はい、いつもレイアウトは変わります』レコード鑑賞と坐禅以外は使わないリビングと和室を繋げた部屋に備えたコタツに入り向かい合っておしゃべり。このコタツは真観がちゃぶ台の上に毛布を被せてそして大きいお盆をテーブル代わりにした有り合わせで完成したコタツ。ちゃぶ台の脚が短いので工夫して少し高さを足している。このコタツの下にはホットカーペットが敷いてあるのでそれが暖かさを加える。
Kちゃんは静岡に来る前に真観とのやり取りで今回の静岡来訪で特に行きたいとことはなく真観に会えればいいと言ってくれていた。でもせっかく来たのだから一緒に何かしたいと思う真観。そこでいちごを食べて話している内にいちご狩りがいい!と閃いた。真観は最近ラジオでいちご狩りの話題を聞いたばかりだったからだ。早速ネットで調べてみるとあるわあるわいちご狩りスポット。『いちご狩り行こうよ!僕も行ったことないから行きたい!』真観の表情が明るくなった。Kちゃんも喜んでいる。よし決まった!
深夜2時におしゃべりをお開きにしてKちゃんを2階のライブラリー室に案内した。今夜のKちゃんの寝室はここ。Kちゃんにおやすみ言って真観は自分の寝室へ。布団の中にこっそり湯たんぽを2つ忍ばせていることは内緒にして。暖かくして寝てもらいたい。
さて、明朝の坐禅会はどうしようか?と寝る前に思案する真観。静岡にいる時は坐禅会に必ず行くと決めていた真観だったがこれから寝たんでは3時間も寝れない。坐禅会に行けたとしても睡眠不足は解消出来ない。真観は座禅会を諦めることにした。
真観は8時頃目を覚ました。Kちゃんが起きている様子はない。真観は布団から出ずに二度寝をした。1時間後やっと布団から出てキッチンの石油ストーブに火を点けてコーヒーを淹れる準備をしているとKちゃんも2階から降りてきた。『もう起きてたんですけど松谷さん寝てるかなぁと思って』昨夜のスーパーマーケットでいちごと一緒に買ったクロワッサンと買い置きしてあるバナナそしてコーヒーで朝食を食べる。石油ストーブを囲みながら今日のプランを練る2人。いちご狩りのスポットはいくつもあったが一番近いスポットはいわゆるいちご農園とかではくレジャー施設の様な印象を受けた場所でそこに決めた。真観はその施設を箱根に行く途中で見たことがあった。
茶畑庵を出発する前、恒例の茶畑庵来訪者との記念撮影をする。その記念撮影に使うベンチは玄関前にいつも置いてある。そのベンチに座って写真を撮るのだが強い陽射しが横から入り腕のあたりが写真にすると白く飛んでしまう。そこで初めてベンチを移動させて写真を撮った。二人ともカメラマンだからどう撮るか?あーでもないこーでもないとやるのが意外に楽しい。
そのいちご狩りの施設は茶畑庵から30分ほどの距離にあった。駐車場に車を停め受付を済ませる。いちご狩りが出来るビニールハウスはその施設から少し離れた高台の場所にあったので他のお客をフォローしながら歩いて行った。天気は穏やかで正に早春そのもの。気持ちも晴れやかだった。早速いちご狩りを始めた。いちご狩り、すなわちいちご食べ放題ってことだ。真観もKちゃんも次から次へと赤く熟したいちごを食べる回る。う〜ん、美味しい!手には受付で配られたプラスチック製のソーサーを持ちながら。そのソーサーは採ったいちごの蔕を入れる受け口とコンデンスミルクを入れる受け口と両方の役目をしていた。コンデンスミルクと一緒に食べるもよし、そのまま食べるのもよし。でもコンデンスミルクと一緒に食べた方が多かった。『いちごって可憐ですよね〜。幸せになれる』とKちゃん。2人ではしゃぎながらいちごを次から次へと頬張る。今回Kちゃんが東京の土産で蜂蜜を持って来てくれたのでその蜂蜜が入った瓶とスプーンも持参しておいた。その蜂蜜といちごと一緒に食べてみたがそれはどうも違った。やっぱりコンデンスミルクがベストマッチだった。『じゃあ、「Today's Fashion」を撮ってもらっていい?』と真観はKちゃんにお願いするとKちゃんは広いいちご狩りのスペースで人がまだ立ち入ることが出来ないレーンを使いたいと係員に尋ねた。あっさり承諾を貰い2人は撮影を始めた。真観のカメラには撮影比率を変えれる機能があるのでスクエアフォーマットにして真観はKちゃんに自分のカメラを渡した。その方がイメージが浮かび易いと思ったからだ。それは「Today's Fashon」はいつもスクエアサイズで仕上げているからだった。撮影は計11カット。デジカメの画面で撮った画像を見直し『うん。いいんじゃない』と真観は満足げ。「Today's Fashion」を撮り慣れている真観だけに自分の表情の善し悪しは良く知っている。さてどうだろ?2人各々30ヶくらいはいちごを食べただろうか?その頃になるといちごでお腹がいっぱいになっていた。いちごでお腹いっぱいなんて初めての経験だった。このいちご狩りは時間制限はなかったが約1時間ほどで打ち止めにした。
元の施設に戻りKちゃんは家族や会社の同僚への土産を買った。Kちゃんの素晴らしいところは必ずそうやって何かを人にプレゼントしていることだ。真観はこれまで何度となくKちゃんからプレゼントを貰っている。
次なるプランとの候補として長泉町のフォトミュージアムに行くのもいいと考えていた。真観が行きたかったからだ。時間は2時。しかし真観は『折角箱根に来たんだから箱根ドライブしようよ。先ずは芦ノ湖はすごそこだから行ってみよう!』Kちゃんは東京に住み家族と暮らしているが家には車が無くドライブの経験が少ない。だからドライブを楽しんでいる様子。車でドライブしながら仕事のこと、彼氏とのこと、家族とのこと色々話してくれるKちゃん。真観も自分の考えてることをKちゃんに聞いてもらった。その会話には喉に何かが突っかかる様な障害物はどこにも無くスムースに流れる。芦ノ湖に着くと天気も上々で2人は散歩をした。この辺りは標高が高いせいか雪がまだ残っている。しかもカチカチに固まって水分を相当含んでいる。郵便局の前を通ると局員たちがせっせと雪かきしていた。真観またまた閃いた。『僕行きたい所ある!富士屋ホテルに行ったことがないから行ってみたい!』富士屋ホテルは承知の通り有名な箱根の老舗のホテル。このホテルの前も何度か通ったことがあるだけで訪れたことはなかった真観。Kちゃんに知っている限りの富士屋ホテルの情報を伝え車を富士屋ホテルまで走らせた。
15分ほどだったかそんなに遠くなく富士屋ホテルに着いた。真観の目的としてはこのホテルで食事かお茶をしたかった。そうすれば泊まらないビジターでも雰囲気を楽しめるかなと思ったからだ。正面玄関でポーターに『ビジターですけど中に入ってもいいですか?』と尋ねると快く迎えてくれた。明治11年創業のこのホテル和洋折衷の様式で真観好み。Kちゃんも珍しがってあちこち探索。来て良かった。真観は、Kちゃんをあっちで撮ったりこっちで撮ったりちょこちょこ撮影を楽しむ。Kちゃっも嫌がらない。2人が行った時は既にレストランは閉まっていたがメニューの値段をチェックすると高価だった。それでお茶も諦めた。ロビーを中心にホテル内外を探索しただけでも十分楽しめた。
直営のベーカリーでクロワッサンを買って車の中で食べた。真観実はクロワッサンが好きでKちゃんも彼氏がフランス人ということで縁がある。(笑)そして長泉町のフォトミュージアムに行くかどうかiPhoneを使いネットで閉館時間を調べてみるとキャイ〜ン!休館日じゃないか。またもやと真観は思った。『ここはどちらにしても行けないですね』『私、帰りも新幹線で帰ります』そうKちゃんは言った。Kちゃんが新幹線で静岡に来たのは初めてだった。真観が安さで勧める高速バスとは違い快適さをKちゃんは優先した。それでは取りあえず三島方面に戻ろう。そして三島に近づいた頃にお腹が空いていたら何か食べよう、そういうことになった。三島といえば鰻だ。真観は三島で鰻を食べたのは一度もない。Kちゃんは三島と鰻の関係性すら知らない。鰻の他に何かあるかなぁと考えてみるともう一つ真観には行ってみたい自然食レストランがあった。あまり肉を食べないKちゃんは自然食レストランの方に興味を示したので鰻を止めて自然食レストランへと向かった。自然食レストランに着いて外壁にあったメニューを見るとこのレストランはどうもバイキング形式らしい。ディナーだと1人2.000円もした。そこでまた真観『そんなにお腹も空いていないしバイキングまでは食べれないでしょ?2人で4.000円以上掛かるのって高くない?』とう提案して止めることに。これは遠路遥々東京から新幹線に乗ってお金を使わせていることに対しての配慮であるし真観のケチ(倹約)の精神があってのこと。じゃあ真観がお金持ちになって気前良く奢ってあげればいいと思う人もいるだろうがそれは残念ながら難しいし真観はしたくもない。どちらにしてもKちゃんは嫌な顔一つ見せないのだからいいのだ。真観はそう思った。
『お蕎麦が食べたい』とKちゃんがいうので『だったらサントムーンのフードエリアに行こうよ。あそこならお蕎麦だってベジタリアン料理もあるし』それから2人はサントムーンへと向かった。サントムーンへは一度Kちゃんと行ったことがあり真観がお気に入りのウニスパゲティも食べれる。サントムーンに着いて二人ともカレーを注文しウニスパゲティも更に注文して2人で分けた。十分な美味しさで値段もリーズナブル。楽しく過ごす2人にとってはどこでも楽しいはずだ。
食後、Kちゃんは7時20分の新幹線に乗ることに決めた。丁度いいお開きの時間だ。真観は、三島駅までKちゃんを送った。Kちゃんが東京の自宅に着くころはまだそんなに遅くならない。三島駅のロータリーに車を停めて車の中で握手をしてKちゃんと別れた。
2年前、真観はKちゃんの作品撮りをしたが未だにその写真を作品として纏めていない。それをKちゃんは催促しない。何故だか分らないが一度も催促しない。それに甘えて制作を延ばし延ばしにしている真観。さてどのタイミングでKちゃんに渡そうか?そのタイミングは必ずやって来る。少なからず真観が考えていることは作品には作品撮りの時の写真だけではなく今までKちゃんと会った時に撮った写真を含めて纏めるのはどうだろうか?ということ。その日は、もしかしたらKちゃんが日本を離れる時かもしれない。
Today's Fashion(Facebookより)
#12032014
思いつきで箱根と三島市の境にある伊豆フルーツパークへいちご狩りに行った。(茶畑庵から30分ほど)
静岡産いちご「紅ほっぺ」を30個くらい食べたらハルオも紅ほっぺ。w
ファッションは、当然「赤」でコーディネート。
このいちご狩り、4月いっぱいまで楽しめる。(時間制限なし/1.680円也)
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