NOT SO BERRY CHALLENGE
Generation Nine: Green🐸#18
『高校生ゲームストリーマー』
クレメンタインはオタク特質。
このシムはSFを読んでいるときやテレビゲームをしていると幸せになり、遊び足りないと緊張することがあります。
クレメンタインの髪色を世代カラー、グリーンにするのをすっかり忘れてたので変更。
ゲームとハッキングが好きなグリーン世代は、E-girlファッションにしていきたい。
ハッキングが得意なティーン。
本日は、529シムオリオンと1082シムオリオンの稼ぎ。
ゲームストリーマーのアルバイトに就きました。
月ー金の週5、学校から帰ってきて、21���から2時間配信。
結構ハード。
「クリプト・クリーパー」をライブ配信中。
ゲームのタイトル画面↑。チャット欄もある。
一人称視点で画面が進んでいき、敵キャラとして悲劇のピエロらしきシムが出てくるの面白い。↑
投げ銭でシムオリオンもらえる仕様だったらもっと面白かったな。
リビングでも電子パットをいじるクレメンタイン。
対照的なブルジョアの雰囲気、スカーレット
今日もダイエットに励みます。
父も鍛える。
バレエは二人とも子供時代から続けています
庭でチアリーディングの練習。
父もチアリーディング。
クレメンタインはダイエット等気にせずケーキ食べてる。
運動のおかげでスカーレットはスリムになりました。
父もムキムキになりました。
宿題を手伝ってもらう娘達。
仲のいい4人家族です。
クレメンタインがもうすぐ若者なので、この家で過ごすのもあと少し。
Read next.....
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ナイブ
小学生の時、同級生の家でアップライトピアノの内部を見せてもらったことがあった。大きい公園のそばに建つ立派な二階建ての一軒家で、その日は広大な家の中でかくれんぼしたりしていた。午後の日が差し込む2階の誰もいない、調度品も小さな箪笥が隅の方に一竿あるばかりの淋しい部屋で、転がっていたビーチボールを思いきり蹴ったらカーペットが上滑りして振り上げた右足に吊られた身体が浮いて、あ、と思った次の瞬間にはフローリングに叩きつけられてひとり激痛と羞恥にしばらく悶絶した。その時俺は隠れる方だったか、鬼だったか。それから何回戦か繰り返して遊戯にも惓んできた頃、リビングで彼がおもむろにピアノの前板を外してワイヤーやハンマーが整然と並ぶ内部機関を晒して見せてくれたんだった。消音ペダルを踏むと、フェルトっぽい黄色い布地が降りて弦の振動を制限する。その右手の方に、布地が摩耗して穴の空いている箇所があった。よく使う音だったのだろう。そこに連動する鍵盤を押すとハンマーがその傷んだところを叩いて、調子の外れた間抜けな音がポンと鳴った。冒頭であえて友達と書かなかったのは、確かに同じグループには属していたけれどそれはさまざまな円が重なり合ううちの大きくていびつな輪っかのひとつであって、事実その日もそれなりの大人数が家に集まっていたような気がする。その多くが同じサッカーチームに所属していて、彼はキーパーなのにピアノをやっていた。コンクールが近くなると突き指するとまずいからってサッカーの練習を休んでいた。端正な顔立ちで一部の女子に人気があった。急にキレることがあって、泣きながら顔を真っ赤にして喧嘩相手を追い回した挙句、髪の毛を掴んで殴りつけたことで結構大きい問題になったことがあった。相手の男子は髪の毛を束で抜かれていた。
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理論物理学者を目指していた。高校で評定平均5を達成してい���こと、中学から数学のコンテストやコーディングの競技大会で数回入賞していたこと、高校生対象の物理の国際コンテストへの出場経験が評価されてアメリカの大学に進学した。学費も全て免除。しかし英検1級とTOEFL90以上の英語が全く使い物にならず授業で遅れを取り孤独になり3ヶ月で挫折した。当初俺より英語が酷かった中国人のルームメイトは怯むことなく授業で発言しあちこちに話しかけ、すぐに友人を作り英語力をめきめき向上させていた。日本に帰国して受験勉強を開始するが舐めてかかって東大理一に落ち早稲田の理工に進んだ。入学してから友達を作れば良いと思っていたが、入学式の時点で既にSNSでグループができていた。孤独と劣等感から大学を疎かにして起業、webサービス制作やゲーム制作に取り掛かった。借金はしなかったが一つも当たらず単位と時間を失った。幾度も留年したため裕福でなかった我が家に予想外の学費が重くのしかかる。俺に「末はノーベル賞か事務次官か億万長者か」と期待していた両親の目が日に日に冷たくなる。ようやく目が覚めて大学に真面目に通う。在学年限ギリギリまで通ったため大学院の進学は許されなかった。新卒で大手に入るのは絶望的でベンチャーすら待遇の良い所は落とされる始末だったため、民間は諦めた。近所の人と親の「〇〇君は都庁に入ったんだって。すごいね」という会話を聞き都庁を目指した。「勉強だったらこっちのもの。大学受験と同じ轍は踏まない」と猛勉強し一次試験は突破した。しかし二次試験で落ちた。就職先がないまま卒業することが確定した瞬間だった。既に親の期待はゼロ。勉強は不得意だったがコミュ力はあってスポーツ推薦で大学を卒業し新卒で就職していた弟との評価は逆転しており、「弟を見習いなさい」という言葉を浴びながら生活している。俺が小中高で受賞した数学、英語、書道、作文、プログラミング関連のトロフィーや賞状、新聞に載った時の切り抜きがリビングに飾られていたのだが、最近父が「こいつの目を覚まさせる」と言って全て撤去し捨てた。今更平均以下の年収で生活をギリギリ維持するだけの人生を送っても楽しくないので大学を卒業したら死ぬつもり。既になるべく迷惑のかからない、死んだことすら気づかれない方法を考えて準備はしてある。来世は野良でも室内飼いでもなんでもいいから猫になりたい。人生マジでつまんなかった。
死ぬ予定なのでせめて人生を振り返って残しておく
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日記
この人のことを知りたいなって、抱きつけたらなって思っていた人がいたはずなんだ。多分こういう感情が恋だって言われるのだろうけど、もう分からなくなってしまったから、上手く言えない。私の言葉は嘘をつけない。今朝はそんな人が夢にいるんだもん。授業サボっちゃった。目が覚めて枕元の時計を見ると1限が始まって40分くらい経っていた。いつもなら急いでpcの電源を入れるところだけど、まだ一緒にいたいなって思ったからゆっくりと目を瞑ることにした。どんな夢かほとんど覚えていないけれど、なんだかあったかくて、よくわからないくらい、一緒にいたいって思ったんだ。それだけは覚えているんだ。見えなくなり始めたら遠くに行かないでって手を伸ばすなんてずるいって思う、でも、そこにいてほしいって思うんだ。次会う時に、「あなたのせいで授業サボっちゃいました」って言ってやろう、あなたの夢を見たんだって。(2022-05-25)
今日は怠くて1限に出られなかった、出られなかったというより出なかった。お昼になって酷い眠さと暑さから起きると、生理痛が怠さを倍増させていることに気付く。自分の部屋からリビングへ移動するが痛すぎてそのまま倒れるように横になる。回復体位って本当に辛くないんだな〜と高校の保健体育で習ったことが頭の中でふわふわ舞う。冬用のカーペットが暑くて仕方なかったけど動く気力もなかった。そのまま少し眠った。目を覚ますと愛犬に顔を舐められもうすぐ昼休みが終わることに気付く。お腹は空いていないけど薬を飲むために何か食べた方がいい気がしてzoomを立ち上げながらトマトを切る。結局痛さに耐えられずご飯ができる前に薬を飲んでしまう。仕方ない。生理周期を記録するアプリに「ぴったりです!」と褒められ、喜ばしいことなのか分からないまま、自分の健康的な体を知る。夕方、母に「今回は薬飲まなくて良かったし元気だったー」と言うと、「ほんとだね〜良かったね〜」と言われて、元気になれて良かったと思った。1ヶ月に1度は理由がなく涙が出るのが普通だと思っていたけど、それはおかしいことだったんだって今はわかる。やらなきゃいけないことをいくつか終わらせて、残りのいくつかは見なかった振りをした。これでいいんだなんて思った。好きな子にほどほどにねって言われて、ほどほどって最高の言葉だなって思った。ほどほどに生きるけどしっかり眠る。(2022-05-26)
今日は全休!早く起きて締切がすぐそこの広報記事を始末しようと思っていたけど起きたらもうお昼だった、出血している人間が頑張る必要なんてない、と思って悪い子になることにした。かわいい。何が食べたいかわかんなかったからお昼は適当に作った、食べたいのがわかんないからかわいいご飯にした、美味しくないアラザンをバレンタインのチョコレートにかけるのと同じ。 お昼を回ってバイトのために支度を始める、ほとんど毎日のように1時間以上かけてメイクをするのは大変だけど、輝くためのハードルなら頑張って踏み切ってみる、ジャンプするために消えるエネルギーくらい大したことない。お気に入りの服を着て、世界一かわいいじゃんって思った。今まで私の世界の中にいた私史上一番かわいい! 買い物をするためにバイト1時間前の電車に乗り込む、ギリギリだったけど忘れ物もしないし仕方なくお父さんにも声をかける。偉い。「春の終わりと夏のはじまり」というプレイリストを回す。クリープハイプの「わすれもの」とDAOKOの「もしも僕らがGAMEの主役で」がめちゃくちゃ良い。4人がけに座ったら斜め前にいたブロンドの女の子が逃げるように隣のボックスに移って少し悲しい。何故か前に座ったおじさんがなんとなく嫌であーあって思ったけど残りの2席にベトナム人カップルが座ってめちゃくちゃカオスな雰囲気、最高。(数学の問題の空間把握みたいでおもろい)終点に着く時に怠そうに寝てる彼女の靴を彼氏が足先でトントンってやって起こしてたのがめちゃくちゃかわいかったな、彼氏いっぱい話したそうなのに彼女が怠そうだから我慢して見守ってたのいいな〜やさしいな〜って思った。 バイト前に買った黒縁メガネをすぐ着けてバイト先に行くと似合うって言ってもらえて嬉しかった。返信の遅さを注意された。わかってるけどあげる言葉を選ぶのが人より大変なのさーと思った。とりあえずめちゃくちゃ忙しかったし恋愛相談所のお偉いさん?が酔ってめちゃくちゃつまんないギャグ言ったり絡んできたりしてこの人に相談するの笑えるなって思った、話しつまんない人間がモテるかよ。あとやっぱりお酒飲みたくないな〜って思った。酔ってる人と話す度に正直バカみたいだな〜って思う。フラフラしてるおばさんとかフラフラしてるように演じてるお姉さんとか俺はこんな風になりたくないな〜って思った。酒を理由にしないと話せないの恥ずかしすぎないのかな?きっと私もいつか喜んで飲むんだろうけど。正直バカみたいだ(2回目)。好きなバンドマンが作ってくれたドリンクがめちゃくちゃ美味しかったからまあいいことにする。暑くてメイク落ちてたけど仕方ない、外に滲み出るハートフルさでカバーします!課題1つやって広報の初稿書く!おやすみ! 眠れないからジョジョ見てます!おやすみ!(2022-05-27)
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2022年10月27日(木)
普段はツレアイ(訪問看護師)と一緒に私の車で出勤するのだが、今夜の予定のために彼女は自転車で出勤、久しぶりに東寺前を通るルートである。信号待ちで写真を撮るのはいつものこと、あれ、なにやら小さな立て看板が見える。画像がいささかボケてしまったが、どうやら<ライトアップ>の案内のようだ。そうか、いよいよ紅葉シーズン突入、京都観光に来られる方、防寒のためにもマスクは必須ですぞ。
5時15分起床。
いつもは1階の作業場で mac mini を使って日誌を書くのだが、寒さのために2階リビングで MacBookAir を使って作業する。
朝食はいつものそば定食。
空き瓶・缶、45L*1。
2人分の弁当を用意する。
ツレアイは夜の太鼓ワークショップのために自転車で出勤する。
R1、名神ともに今日は混雑が酷い。
いつもより、15分以上遅れて到着。
換気、ラジオ体操。お茶は飲まずに教室へ向かう。
木曜日1限は「共生社会と人権(人権論)」、今日のテーマは<障がい者>。バリアフリー/ユニバーサルデザイン/障害者手帳/ヘルプマーク、それに Apple 製品の AssesiveTouch についても紹介する。
弁当を頂き、部屋の片付け、学会���などを処分する。
今週のゴミを処分して退出する。
昨日冷蔵庫の代金を振り込んだのだが、エラーのメールが返ってきた。仕方なく、<でんきの大京>で現金で改めて支払をする。
サトイモ・ニンジン・レンコンの煮物を仕込む。
西大路七条から202系統に乗って堀川丸太町へ、今夜はM姉の手配で<はる書房>のF兄と会食だ。
日曜日にご夫婦+友人の3名で来洛、修学院離宮/桂離宮を見学、昨日から友人の出版記念会に参加されていたとのこと。その���版がこれ、著者の人となりを楽しく伺い、早速アマゾンで予約した。
F兄は、東京の仕事場と故郷(三重県御浜町阿田和)との二重生活を始められた頃に知りあい、何度か仕事でもご一緒した。積もる話があれこれあって、最後に熊野実習の出版について編集の立場からのコメントを頂いた。
バスで帰宅すると、少し先に戻ったツレアイが食事の真っ最中。あれこれ喋りながら、ワインを少しいただく。
片付け、入浴、体重はコース料理をしっかり頂いたのにもかかわらず、500g減!
歩く距離は少なかったが、なんとか3つのリング完成。水分は、1,600ml。
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じぶんにやさしく
結局昨日もバイトが長引いて帰ってきたのは23:30ごろ。1回でも座ればもう動けなくなってしまうことがわかっていたから、先にお風呂に入ることにした。えらい。私は昔からお風呂に入ることが苦手だ。お風呂自体が苦手というよりは、お風呂に入るためによいしょと腰を上げることが苦手なのだ。なんてものぐさな人間でしょう。小さな頃から何も変わっていない。お風呂に入ったら、バイトで流した汗も全部洗い流せてスッキリした。入る前はどんなに面倒臭くても、入った後にはお風呂に入ってよかったー!!!!!、と思う。笑えるほどに現金だ。リビングに行くと、彼がご飯を用意してくれていた。料理が得意でない彼は、出来合いのおかずを買ってくれていた。実家を出てから、人に食事を用意してもらえていた日々のありがたさと尊さを知った。実家にいた時の私という人間は家の手伝いは殆どせず、料理なんて調理実習以外にしたことがないに等しい人間だったから、尚更その大変さをこの身で感じたのが去年の春。一人暮らしを初めて1年が経ち、人並みに料理をするようになったし、好きになった。けれど、今でも誰かに作ってもらったご飯を食べたくなって泣いてしまう夜がある。そういうのは大体心が疲れている時だなぁ。炬燵の中に足を潜らせる。目の前には、私が好きなメニューが並んでいる。食事を用意してくれた彼と、このおかずを作ってくれた人、美味しい食材の皆、本当にありがとう。既に炊いていた白ご飯をよそい、おかずと一緒に食べる。美味しい。とりあえずお米を炊いておけばなんとかなる、ということは一人暮らしを始めてから得た知恵の1つだ。お米は偉大だな。ありがとう。食べ終わった後は例のように記憶を失い、気づいたらカーテンの隙間から朝日が差し込んできて、雀の鳴き声が聞こえていた。朝だ。カーテンを開けると、一気に部屋が明るくなる。物件探しの時に、日当たりがいい部屋を絶対条件としてあげた。明るい場所にいると、自然と気持ちが明るくなる気がしてる。彼と早朝の散歩をする。寝起きのままは流石に気が引けるので、髪を梳かし、伊達眼鏡をかけてキャップを目深に被る。これで顔を隠すことができた。朝の澄んだ空気が心地いい。アパートのエントランス部分に燕の巣が作られていて、驚いた。もうそんな季節か。彼らにとって、このアパートは安住の地であったようだ。散歩をし、彼はバイクの教習に向かうため別れる。私は私で昼ごはんに使おうと思っていたパスタがないことに気づき、近くにあったコンビニに急遽向かう。昼は冷蔵庫にあるものを使ってナポリタンを作ろうと思っている。彼が昨日私の分の食事を用意してくれたように、私も私ができることをしたいと思った。コンビニの前で、大学生の女の子数名が集まっている。どうやら各々のマイカーで旅行に行くらしい。楽しそうでほっこりしたし、素直にいいなぁと思った。車は持てないけれど、原付は買ったんだった。納車したら、私もどこか行きたかった場所へ行こう。原付という大きな買い物をした癖に、最近節約思考になってきている。いや、原付を買ったからこそ、お金に対する意識が強くなったのかもしれない。そもそもバイトで得ている収入などと照らし合わせれば今の生活は確実に私の身の丈に合っていると思う。けれども、生活における全てを無駄遣いとして削ってしまうことは、私の場合心の余裕まで削っていってしまうこともよーーく分かってる。自分の美容に関する費用にするとか、自分の好きな食べ物に使うとか、そういう日がないとやっていけない。削れるところは削ってく。けれど、たまには美味しいラーメンを食べたり、可愛い口紅を買ったり、そういった自分が「したいこと」に使うことも精神衛生上、必要なのかもしれない。原付だって、「したいこと」の1つだから、悩みに悩みまくって買ったけど後悔はしてない。納車したら行ってみたかったイタリアンのお店とか、ラーメン屋さんとか、色々回りたいなぁ。たくさん美味しいもの食べてお腹いっぱいになりたい。シーサイドラインも走りたい。で、夕陽が沈む海を見に行くんだ。その時はカメラも持っていこう。疲れている時こそ、自分だけでも自分にやさしくありたい。そういった「やさしさ」に生かされてる。心底思う。色々とやらなくてはいけないことが山積みだ。とりあえず、服の整理から始めよう。1個1個潰していけば、大丈夫だよ。焦ることなんてない。
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けもののいる生活 misskeyまとめ
すんすん、と鳴がカメラのにおいを嗅ぐ。気になるのだろう。鳴は新しい物を見るといつもこういう行動をとる。
「たもつ、これなあに?」
「見守りカメラ」
「みまもり……?」
こて、と鳴が首を傾げる。最近俺が仕事から帰ってくるといつも部屋が荒れているから、証拠か何か掴めるだろうかと思って購入した物だった。
「お前が悪さとかしてないか見るんだよ」
「……たもつ、へんたいみたい」
「あぁ?」
俺が軽く凄むと、鳴はイカ耳になってカメラから離れる。鳴は怒られるのが嫌いなのだ。
「とにかく。今日からこれ置くからな」
「ん-……分かったあ」
どこか納得していない様子だが、鳴には我慢してもらうしかない。
鳴の性格のことだから、他の猫のようにカメラを倒したりするかもしれないが、それも仕方ないだろう。鳴は悪戯をする時必ず鼻歌を歌う。動画が撮れずともその音声さえ取れれば、証拠になる。
「へんな動画、とったりしない?」
「お前がそういう行動とらなければいいだけだろ」
「むー……」
膨れ顔になって、鳴はとたとたと歩いて自室まで歩く。その背中を見ながら、「杞憂に終わればいいが」と俺は思った。
ーーーーーー
かたりかたりと、机が揺れる���
その音を立てる正体は、鳴だった。
「……鳴」
「ん、にゅ……」
「鳴、起きろって」
夢の世界に半ば旅立っている鳴は、俺の言葉に反応が悪い。
はあ、と息を吐いて、俺は鳴の頭をひっぱたいた。
「ういっ!?」
「いい加減起きろ」
「いいかげんもなにもないよ……」
むー、と言いながら、鳴は不服そうに頬を膨らませる。
「学校は寝る時間を過ごすところではない」と何度も言っているのだが、『猫』という性質上どうしても鳴は眠くなってしまうのだろう。それでも成績はいいのだから、その点保さんの教え方がうまいのだろうか。
ん、ん、と鳴が伸びをして、欠伸をする。ぼんやりと俺を見た鳴は、にへ、と笑みを浮かべた。
「おはよ、祥くん」
「おはようも何ももう昼だが」
「んえ?そうなの?」
細い手首に巻かれた腕時計に目をやり、鳴は言う。
一時限目から鳴は眠っていた。単純に計算して四時間ほど眠っていた計算になるのだろうか。
「ほんとだ」
「先生あきれてたぞ」
「それはごめんなさいだね」
教壇には、今は誰も居ない。それは今の時間が自習だからだった。担任の先生は、今は教室の隅に置いてある教員用の机で書類を読んでいた。
「……でも先生、いまは何もしてないよ?」
「今は、な。折角前の時限は鳴の好きな歴史だったのに」
「え!歴史だったの?」
頷けば、鳴は再び不服気に頬を膨らませた。
「起こしてくれればよかったのに」
「起こしても起きなかったのはお前だ」
「うー……」
「今後はこんなことが無いように起きてるんだな」
そう言って、俺は鳴に笑いかけた。鳴の眼には恐らく、意地悪く映ったことだろう。
ーーーーーー
ごろごろ、と鳴が喉を鳴らす。
撫でるのをやめようとすれば、不機嫌そうに鳴は俺の手を握って自らの顎に当てる。「まだ撫でろ」といっているのだ。
「……器用なんだな、けものって」
「ん-?なにがー?」
「人化してるのに喉鳴らせるんだなって言ってんだよ」
猫が喉を鳴らす仕組みは、実はよく分かっていないのだという。
人間の喉仏に当たる部分の筋肉を非常に細かく伸縮させることで声帯が振動し音が鳴ると考えていられたり、ゴロゴロと音が鳴る仮声帯がある説や、喉を通る大静脈の血流が渦巻いた振動で鳴る説などがあるらしい。
どうして猫の喉は鳴るのか。それを鳴に訊いたって、恐らくは何も答えなど出ないのだろう。
「化け猫、なぁ……」
「妖怪あつかいしないで」
むすっとした声で、鳴が言う。鳴はお姫様というか、女王様気質だから、機嫌がコロコロ変わるのだ。
「でも今でいう『けもの』が妖怪だった可能性だってあるんだろ?」
「むー……そうだけど……」
「認めた方が楽だぞ、鳴」
「らくもなにも……わたしの知ったことじゃないもん」
「はいはいそうですかー」
「……たもつ、めんどくさくなってない?」
じ、と鳴の翠色の眼が俺を見上げる。
確かに、面倒になってきているのは事実だが。
「まあ、お前は俺より年下だしなぁ」
「……」
ぽかり、と口を開け、鳴は呆れたようにその口から短く息を吐く。
「……たもつ、猫の10歳って人間でいう56歳なんだよ」
「へえ?そうなのか?」
「うん。だから私は人間でかんがえればたもつより年上なの」
「でも現実で過ごした時間で考えれば俺には勝てない。一生な」
俺の言葉に、う、と鳴は詰まって、閉口する。
そして、鳴は不機嫌そうに、唸り声を一つ短く上げた。
ーーーーーー
「雛里?」
リビングにいるはずの雛里に声を掛ける。けれど、答えはない。
キッチンから顔を覗かせれば、ソファーに座っている雛里の小さな背中が見えた。
「……」
無視しているわけではないのだろう。息遣いに耳をすませば、眠っているらしい。
ぱっぱっ、と手についた水を払い、俺はキッチンを出る。
そうっとソファーに近づき雛里の顔を覗いてみれば、予想通りというか推察通りというか、雛里は眠っていた。
雛里は白色変種だ。昔雛里は自分の姉に裏切られて死にかけたところで俺が助けた経緯があり、俺と雛里はそこから一緒に暮らすようになった。
眠っている雛里の顔をじ、と見つめる。計算が合っているなら、雛里は今年で12歳になるはずだ。12歳という割には身体つきが幼い気もするが、その辺は個人差もあるうえ俺は医者ではないからよく分からない。
「……ん……」
「!」
雛里が短く声を上げて、反射的に俺は雛里から一歩後ずさる。
ゆるゆると瞼を開けた雛里はその紅い眼できょろきょろと辺りを見回し、軈て俺を視界に認める。
「私……寝てた……?」
「うん、まあまあぐっすり。起こしちゃったか?」
「ううん、大丈夫……転寝だから」
こしこしと雛里は瞼を擦って、頭の中から眠気を追い出そうとする。欠伸を一つして、そこで眠気はなくなったのだろう、雛里はしっかりと俺を見た。
「今日、なんか依頼あったっけ……?」
「いや、ないな。今日はオフ」
「……それならまだ寝てても良かったかも」
ぼそりと雛里は呟いて、ぴょん、とソファーから降りた。
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スクレイピング・ユア・ハート ― Access to SANUKI ―
あらすじ
平凡な大学院生である丸亀飛鳥。
新規気鋭のイラストレーターで、飛鳥の後輩である詩音。
四年ぶりの再会を経て、二人は奇妙な出来事に巻き込まれていく――――
物語の始まりなんて、なんでもよかった。
偉人の言葉を引き合いに出して、壮大な問題を提起する冒頭が思いつかない。洒落た言い回しを使った、豪華絢爛な幕開けが思いつかない。ああ、思いつかない。とにかく、思いつかないの。
一般教養が足りないとか、センスがないとか、そんなんじゃない。
ただ、平坦。二十三年生きた人生に山も谷もない。
一般的な都内の中流家庭に産まれ、すくすくと成長し、苦難なく小中高大を卒業。
特に研究したいこともないが、働くのが嫌で大学院へ。研究生活の中で平均くらいの能力を身につけ、今でもゆるゆると日常を謳歌している。
そんな人間が想い描く物語だ。たとえ始まりを豪華絢爛にしたところで、面白くともなんともない。
だから、始まりなんてなんでもいいん『そんなことないわ』
……そうかしら。それなら、もう少し頑張ってみ「お願いだから止まって、止まって!」
……どっちよ。
これは、寝る前にするちょっとした妄想。クラスを占拠した悪漢を一人でやっつける、みたいなもの。
目を瞑っているのだから周囲は真っ暗だし、私以外の声が聞こえるわけ「先輩!先輩!しっかりして!」
うーん。うるさいわね。
聞き覚えがある女の子の声。少しガサついていて綺麗な声音ではないのだが、なぜか心地よくて、落ち着く。
……寝る前に聞く、ちょっとえっちなASMRの切り忘れね「先輩!?」。面倒だけど一度起き『ダメよ』
身体がビクン、ビクンと震える。
表面上は高潔な雰囲気を纏っているものの、ねっとりとした厭らしさが滲みでて、根底にある魔性を隠しきれていない女性の声。
今まで一度も聞いたことがない。声の主なんて知るはずがない。それでも狂しいほど切なく、堪らないほど愛おしい。
そんな声が全身を駆け巡り、電撃のような痺れとなって身体を激しく愛撫したのだ。
『貴女の全てが欲しいの』
唐突に発せられた媚薬のような愛の囁きに、動悸が早くなって頬が火照る。恋愛感情に近い心の昂りが瞬く間にニューロンを焼き焦がして、身体にむず痒い疼きを与えた。
『貴女は快楽の熱で、ドロドロに蕩かされていく』
そう告げられると、容赦ない快感が次々と身体に打ちつけられ始めた。
堪らず身を捩ろうとするが、金縛りに遭ったように手足が動ない。舐めしゃぶられるように身体中が犯され、許しを乞うことすらできない。ただ一方的にジュクジュクとした甘ったるい快楽の波が全身に蓄積していく。
やがて許しを懇願することさえ忘れ、頭の中が真っ白に染まってしまう。もう耐えきれない、決壊してしまう。
『そして、深く深く流れ落ちていく』
そのタイミングを見透かしたように、許しの言葉が告げられる。同時に、心の器が壊れ、溜め込んだ全ての快感が濁流のように全身を駆け巡った。
意識が何度も飛びそうになって、頭のチカチカが止まらない。獣のように声にもならない嬌声をあげながら、やり場のない幸福感に身を委ねて甘く嬲られることしかできない。何もかもがどうでもよくなる程、気持ちがいい。
永遠に思えるような幸福な時間を経て、すぅっと暴力的な快楽が引いていくのを感じた。代わりに、深い陶酔の中へ身体が沈み始める。
そして、自然と強張っていた身体から力が、いや、もっと大切な何かが抜けていく。でも危機感はない。
たとえ声の主が猛獣で、彼女に捕食されている最中であっても、私は目を開けず身を任せてしまうだろう。
ゆっくりと身体の輪郭が曖昧になり、呼吸が浅くなっていく。意識が朦朧として何も考えられない。ただ、恍惚たる快楽の余韻に浸りながら、彼女の言葉の通り深く深く、流れ落ちていく。
『おやすみなさい、愛しい貴女』
赤ん坊に語りかけるような優しい声音で別れが告げられる。そして、私の意識はブレーカーが落ちたようにプツンと切れた。
遠くからぼんやり響いた悲痛な叫びは、もう私に届くことはなかった。
***
もしあたしにインタビュー取材依頼がきて、最も影響を受けた人物を聞かれたら、間違いなく先輩と答え��彼女への想いを語り続けるだろう。
コラム執筆依頼がきたら必ず先輩の金言を引き合いに出して最高のポエムに仕上げるし、ラジオに生出演したら「いぇい、先輩、聴いてるー?」が第一声と決めている。
現に初めて受賞した大きなイラストコンテストの授賞式の挨拶では、会場にいない先輩に向けて感謝の気持ちを述べた。それほどまで、高校で先輩と過ごした二年間はかけがえのない宝物だったのだ。
だから、あたしという物語の始まりは必ず先輩との思い出を引き合いに出すと決めている。
そんな小っ恥ずかしいことを寝巻き姿で平然と考えてしまう程、あたしこと讃岐詩音は浮かれていた。
なんせ今日は先輩と四年ぶりの再会である。
窓から差込む小春日和の暖かな日差しが、今日という素晴らしい日を祝福しているようにも思えた。
「詩音、朝ごはんできてるわよー」
「うん」
一階から聞こえたママの呼びかけに応じる、蚊の鳴くような声。自分のガサついた地声が嫌で、どうしても声量が小さくなってしまう。
おそらくママには聞こえていないので急いで自室から出て階段を降り、リビングに移動する。閑静な高級住宅街に建つ一軒家に相応しくないドタバタ音が鳴り響いた。
「危ないからゆっくり降りてきなさいって言ってるでしょ」
ママのお小言に無言で頷きながら、焼きたてのバターロール一個とコップ一杯のスープをテーブルに運ぶ。いつものご機嫌な朝食だ。
「バターロールもう一個食べない?消費期限今日までなの」
ママの問いかけに対して首を横に振って拒否した。少食なあたしにとって、朝の食事はこの量が限界。これ以上摂取すると移動の際に嘔吐しかねない。
「高校でバスケやってた時はもっと食べてたのに。ママ心配よ」
そう言われてしまうと気まずいが断固としてNOだ。先輩との大切な再会をあたしの吐瀉物で汚したくない。
話題を逸らすためテレビをつけると、ニュースキャスターが神妙な面持ちで原稿を読み上げていた。
「横浜市のアトリエで画家の東堂善治さんが倒れているのが見つかり、病院に搬送されましたが意識不明の重体です」
たしか、以前参加したコンテストの審査員だったような。国際美術祭で油彩画を見たような。あと生成AI関連で裁判がうんたら。
「東堂さんは世界的に権威のあ……また、スポンサー契約を交わしていたFusionArtAI社に対して訴……捜査関係者によると奪われた絵……」
ニュースの内容を聞き流していると、概ねの内容は記憶と合致していた。どうやら、高校を卒業してから勉学の道には進まず、創作活動に勤しむようになったあたしの記憶力はまだ健在らしい。少しだけ、ホッとした。
「最近物騒ね。よく聞く闇バイト強盗かしら。ほら、この前も水墨画の先生が殺されたじゃない。詩音も今日のおでかけ、気をつけなさいよ」
「ん、気をつける」
ママを心配をさせないために少しだけ大きな声で返事をして、深く頷いた。
食事を終えた後、アイロンがけされた一張羅に着替えて身なりを整え、先輩が待つ喫茶店へ向かった。
***
――――ちょうど三週間前のこと。
本業のデジタルイラストの息抜きとして始めた水彩画にハマりにハマって、気がつけば丑三つ時。ふと先輩の顔が頭に浮かんだのだ。
丸筆とパレットを置いてから勢いよくベッドにダイブして寝転がり、流れるようにエプロンのポケットからスマホを取り出す。
先輩はSNSを実名で登録するタイプではない。それでも広大なネットのどこかに先輩の足跡みたいなものがないか、淡い期待を抱いて名前を検索してしまう。
そんな自分がちょっと気持ち悪い。
自己嫌悪に陥りつつ検索結果を眺めていると、思いもよらない見出し文を見つけたので間髪入れずにタップした。
「情報システム工学専攻修士1年生の丸亀飛鳥さんが、AIによる雛の雌雄鑑別システムに関する研究で人工知能技術学会最優秀論文賞を受賞しました」
ゆっくりとスクロールしながら情報を集める。やがて研究室のホームページに掲載された集合写真にたどり着く頃には、これが先輩の記事であることを確信した。
……正直言って自分がだいぶ気持ち悪い。
「やっぱり先輩はすごい。うん、とてもすごい人だ」
先輩の活躍ぶりに足をばたつかせながら興奮していると、ピコンと仕事用のアドレス宛に一通のメール。見慣れないアドレスだったが、ユーザー名が目に入った瞬間飛び起き、正座になる。
「marugame.asuka0209って、これ絶対に飛鳥先輩だ!」
偶然にしては出来すぎているが、なんの警戒もなく開封をして内容を隈なく読み込み――――読み終える頃には呆然としていた。
要約すると研究協力の依頼であり、可能であれば一度会って話せないか、という非常に堅苦しい内容である。
気がつくと涙が頬を伝っていた。
四年ぶり、つまり先輩が卒業してから初めて貰った連絡。元気?今度ご飯でも行かない?みたいな、そういうのを期待していたあたしがおバカじゃないか。
――――いいや、先輩が悪いわけではない。これが普通。むしろ、あたしがおかしい。
何を隠そう、あたしと先輩の間に特別な繋がりはない。友達でもなければ恋人でもない。ただ、バスケ部の先輩後輩というだけで、練習と試合だけが共に過ごした時間の全て。連絡も練習に関することだけ。そんな程度の仲。
「……それでも好き」
あたしに手を差し伸べてくれた先輩に対する想い。四年経ってもこの気持ちは色褪せていない。
でも、これが最後になるかも。もし拒絶されたら、ただの先輩後輩ですらなくなってしまったらどうしよう。そう思うと、胸が苦しくなる。だから今まで一度も自分から連絡できなかった。
――――涙を拭い、ありったけの勇気を振り絞る。
先輩に会ってお話しがしたい、その気持ちだけで震える指をどうにか動かし、書いては消してを繰り返す。文面が完成しても、何度も声に出して読み上げ続け、早三時間。返信を完了する頃には外が薄明るくなりつつあった。
急にドッと疲れが出て、再びベッドに倒れうつ伏せになり、顔を枕に埋める。そのままうめき声を上げて、湧き出る混沌とした感情を擦り付けていく。
このあられもない姿がママに目撃されていたことは、あたしの人生最大の汚点となるのだった。
***
――――いつの間にか私はドアの前に立っていた。
温かみを感じるレトロな木製のガラスドア。ここは大学から離れた場所に佇む、少し寂れた喫茶店の玄関前だ。私の憩いの場の一つで、よく帰り道に訪れている。
ぼーっとしていると、店内が薄暗いからか自分の姿がガラスに反射していることに気がついた。
ガラスに映る、ケープを羽織ったおさげ姿の美少女。うどんのように白い肌が彼女の纏う儚さに拍車をかけている。
彼女の名は讃岐詩音。
私の一個下で、高校バスケ部の後輩だ。
某バスケ漫画に憧れて入部したという詩音は、初心者という点を考慮しても信じられないほど下手だった。
ドリブルやパスはへんてこだし、一番簡単なレイアップシュートすらろくに出来ない。おまけに口数が少ない不思議ちゃんで、趣味と特技がイラストときた。
そのため、次第に周囲から腫れ物のように扱われるようになる。
それでも詩音は部活を辞めず、直向きに人一倍努力を続けた。
しかし、周囲からの扱いは変わることはない。下手っぴが一人で頑張っても嘲笑の対象になるだけだ。
だから私は、詩音に手を差し伸べた。少しでも彼女が笑顔になれるように。
――――精一杯頑張る彼女の姿が、どこか冷めていた私の憧れだったから。
原因は不明だが、今、私は『詩音』の姿になっている。まるでVRを体験しているようだ。なんにせよ、玄関前で棒立ちを続けるのは迷惑だ。
混乱しながらドアを開けて入店すると、店員がにこやかに迎え入れてくれた。
「いらっしゃいませ、讃岐さんですね。丸亀さんはあちらの席でお待ちです」
会釈をするも、妙な違和感。戸惑いながら店員の案内に従い、席に移動した。そして私は大っ嫌いな女と対面することになる。
緑色の黒髪が綺麗な、リクルートスーツ姿の美女。気品のある見た目をしているが、中身は空っぽ。連絡が来ないから嫌われたと思い込み、自分を慕う後輩を四年間も放置したクズ。そんな女性が私を見て微笑む。
『久しぶりね、詩音』
そう、『『私』』だ。まるで鏡を見ているかのように、『私』が机を挟んだ向こう側に存在している。
詩音と四年ぶりに再開したあの日の夢を見ているのだろうか。
唖然とする私を無視して、目の前に座っている『私』は一方的に話を進めていき、本題に移り始める。
『研究室が推進するイラスト生成AIプロジェクトが難航しているの』
原因は技術の普及と発展に伴って、目視であっても判別できないAIイラストがウェブ上に溢れかえったことだ。
その結果、クローラープログラムがウェブを巡回してイラストを収集するスクレイピング技術で作られた学習データにAIイラストが混入し、AIプログラムが崩壊する報告が多数出ている。
余談だが、私の研究は養鶏農家から提供される写真を使用しているため、全く影響を受けなかった。それゆえ、最優秀論文賞を繰り上げ受賞してしまったのだ。
『研究用のデータ加工が大変なのよ』
これはイラストレーター達が自衛として、データをそのままウェブにアップロードしなくなったからだ。
近頃はデジタル画像を紙に印刷した作品やアナログ作品を造花などで飾り付けてからカメラで撮影する、2.5次元作品が主流となっている。
イラスト本体の解像度劣化やカメラフィルターによる色合の変化、装飾物による境界の抽象化などが原因で、2.5次元作品はAIで学習できない。
修正AIで2.5次元作品を2次元作品に加工しようとしても、誤認識のパレードである。そのため、ゆうに一万を超える大量のデータを人力で加工するしか手立てがないのだ。
『FusionArtAI社のデータも法外的な値段で八方塞がりなの』
FusionArtAI社は唯一ピュアなイラストデータを扱っているユニコーン企業だ。東堂善治のような大御所アーティストらと契約し、安定して高品質なデータを取得しているらしい。
AIやらNFTやらを壮大に語っているが事業内容がよく理解できない。それに莫大な資金が何処から出ているのか非常に疑問である。
加えて詩音がモニターとして、AIの学習を阻害する絵具を貰ったのだとか。胡散臭すぎる。
『だから詩音のイラストのデータを全て譲って欲しいの』
「……は?ちょっと待ちなさい」
今まで無言で頷いていたが、思わず声が出てしまう。
『貴女の全てが欲しいの』
「そんなこと言っていない!私は研究協力の依頼を断るように警告したのよ!!」
ことの発端は詩音がイラストコンクールの授賞式で私の名前を出したことである。偶然その授賞式に私の指導教員も来賓として出席していたのだ。
後日、ゼミで彼女の挨拶が話題に出され、私は迂闊にも恥ずかしさのあまり過剰に反応してしまった。
指導教員は詩音が語った人物が私のことだと察した。そして詩音宛に研究協力の依頼を出すよう、私に指示を下したのだ。
なんせ、詩音は今や業界を席巻する超新星。その作品を利用できれば、データの質の担保だけでなく、研究に箔をつけることができる。
下手をすれば詩音が筆を折りかねないその指示に対し、私は強い憤りを感じた。
しかし、上の言う事は絶対。だから大学から離れた喫茶店に呼び出し、密かに依頼を断るように警告したのだ。
……加えて、授賞式のようなオフィシャルな場で無闇矢鱈に人様の個人情報を出さないよう、情報リテラシーの講義もみっちり実施した。
詩音は私の言葉を素直に聞き入れてくれた。ただし、研究室の厄介事に巻き込んだお詫び?として、週末に作品撮影のアシスタントをする約束をした。
――――その撮影日が今日。
そこは、誰も寄りつかない瓦礫まみれのビーチ。
遥か昔、海辺に栄える水族館だった場所。
青空の下、詩音が無我夢中になって作品の飾り付けをしている。
装飾材を補充するため、彼女が水彩画に背を向けた刹那。
額縁からコールタールに似た漆黒の液体が勢いよく溢れ出し、彼女を襲う。
だから私は彼女を突き飛ばして。
悍ましく蠢く闇に、『食われた』。
「……ようやく思い出したわ」
これは、妄想でも夢でもない。相対する『私』の皮を被る怪異が起こした現象だ。
理解不能な存在に生殺与奪の権を握られている。その事実を認識した途端、体に悪寒が走り、鳥肌が立つ。今にも腰が抜けそうだ。
怪異は恐れ慄く私の眼をじっとりと見つめながら、ブリーフケースから同意書とペンを取り出し、机の上に置いた。
『貴女とはいい関係になれると思うの』
そう言いながら、怪異は小指を立てながら厭らしく微笑む。
私の生存本能が、この文字化けした書類にサインをしてはいけないと警鐘を鳴らしている。サインをすれば、死ぬ。
それでも私は震える手でペンを掴んでしまう。
……だって、私なんかが敵う相手じゃないもの。
怖くて泣きじゃくる無様な私に何ができるの。
そうね。きっと、あっけなく死ぬのよ。
――――そうだとしても
「大切な後輩を襲ったお前だけは、絶対にぶっ殺してやる!!」
私は決死の覚悟を決め、一世一代の大啖呵を切った。瞬時に怪異に対する怒りの炎が燃え上がり、滞っていた思考が急激に動き始める。
相見えるは常識の埒外の存在。裏を返せば奇想天外な自由解釈が可能であり、不格好でもそれっぽい仮説を立ててしまえば、私にとっては常識の埒内の存在になる。
きっとそう強く信じなければ、目の前の『私』は倒せない。
唇に人差し指をあてながら、ただひたすらに、常識や記憶の間に無理やり関連性を見出して理屈をこじつけることを繰り返す。
やがて、その思考過程を経て、一つの結論に辿り着く。
この怪異の正体は、『クローラーを模した淫獣』だ。
こいつは複数回にわたって人を襲い、心の記憶から作品を抽出していくタチの悪い存在。全ての作品を取り込み終えると、獲物に大量の快楽成分を流し込んで再起不能にする恐ろしい習性を持つ。
おそらく詩音も何度か寄生されていて、今日が最後の日になるはずだった。
ところが、すんでのところで私が身代わりになったため、情報の吸い残しがあると誤認が生じてしまった。それは淫獣にとって重大なエラーである。
そこで、やり直しを試みるも、改めて詩音の同意が必要となってしまった。
だから先日の会話に基づいてこの空間を生成し、『私』の皮を被ってサインを迫っているのだ。――――今、自分が捕食している獲物が『丸亀飛鳥』であることに気が付かずに。
そして、最も重要なことは淫獣が人工的に作られた存在という点である。
これまでの同意書に重きを置くような言動を見ると、魑魅魍魎の類とは思えない。何より、元凶に心当たりがある。
そう、FusionArtAI社だ。淫獣の正体が例の胡散臭い絵の具であり、密かに多数のイラストレーターを襲っているとしたら、全て辻褄が合う。
――――そうであると信じるの。そうすれば、こいつに一矢報いることができるはずよ。
汗ばんだ手で同意書を手繰り寄せ、ゆっくりとペン先を近づける。
すると、自分勝手に喋っていた淫獣が口を閉じ、紙面をじっと凝視し始めた。それだけではない。空間を構成する全てが、その瞬間を見逃すまいと監視している。
張り詰めた空気の中、私は素早く紙を裏返して、こう書き記す。
robots.txt
User-agent: *
Disallow: /
その意味は、『クローラーお断り』。
今や対魔の護符に等しい存在となった同意書を握りしめ、勢いよく席を立つ。
「私の全てが欲しい……そう言っていたかしら?」
沈黙。詩音の好意や才能を踏み躙った淫獣は、口を開かない。
『An error occurred. If this……』
どこからともなくアナウンスが聞こえるが今はどうでもいい。
「これが私の答えよ」
大っ嫌いなクソ女の顔面が吹き飛び、振り抜いた私の拳が漆黒の返り血に染まる。
一呼吸おいた後、心から詩音の無事を願い、静かに目を閉じた。
***
茜色の空。漣の音。磯の香り……それと、ちょっと焦げ臭い。
そして、私の身体に縋って嗚咽する大切な後輩。
どうやら私は死の淵から生還できたらしい。無事を知らせるため、詩音の頭を優しく撫でる。それでも泣き止まないので、落ち着くまで背中をさすってあげた。
「心配かけたわね。詩音が無事でよかった」
詩音は私の胸に顔を埋めたまま、コクリと頷く。
「先輩も無事?」
「ええ、大丈夫よ」
これ以上、詩音を不安にさせないように気丈な態度をとるものの、重度の疲労を感じ、もはや立つことすらできない。
「ここはまだ危ないから、早く詩音だけでも逃げて」
「やっつけたから、モーマンタイだよ」
詩音が指差す方向を見ると、黒い液体に塗れた水彩画が静かに燃えていた。焦げ臭い匂いの原因はこれか。……やっつけたってどういうことかしら。
些細なことに気をとられている場合じゃない。
先ほどから微かに聞こえる、複数の物音。
何者かが物陰で息を潜め、私たちの様子を窺っている。
今や炭になりつつある淫獣の回収が目的か。いや、それは私がでっち上げた荒唐無稽な陰謀論にすぎない。
ここは、電波が届かない人里離れた廃墟。無防備な女二人がいつ襲われてもおかしくない、危険な場所だ。
詩音も気が付いたのか、私に抱きつく力が強くなる。意地でも私から離れないつもりのようだ。高校の時から感じていたが、この子は気が弱いわりに頑固だ。
――――息が詰まるような空気を、遠くから鳴り響くサイレン音が切り裂いた。
同時に複数の人影が足音と共に遠ざかっていき、私は安堵の息を吐いた。
「もう大丈夫。定刻を過ぎても私から連絡がなかったら、警察と救急に通報するよう、母さんに頼んでいたの」
半分は今のような不足の事態に陥った時の保険として。
「やっぱり先輩はすごい。うん、とてもすごい」
もう半分は、尊敬の念を向けている後輩から刺された際の保険として。……絶対に黙っておきましょう。
***
――――事件から三か月後。
結局、私たちを襲った存在の正体は分からず終い。一方、あの場にいた不審な人影は東堂善治を襲撃した闇バイト強盗であった。そのため私達の不法侵入は霞んでしまい、一切お咎めなし。私達の身に何があったか、深く聞かれることもなかった。
まぁ、警察に事情を説明するにしても――――
FusionArtAI社が作ったスライム型の淫獣に襲われてデスアクメしそうになりました。奴らはアーティストの心の記憶に存在する作品データを狙っています。
という私の支離滅裂な説は口が裂けても言えない。それに、FusionArtAI社が不正会計絡みで呆気なく倒産したため、もう追及のしようがなかった。
ちなみに、詩音は黒い液体の正体が亡霊の祟りだと思い込んでいる。だから制汗スプレーとライターで除霊?しようとして、そのまま引火。あの有様となったそうな。
「貴女のおかげで助かったのかもしれないわね」
私の言葉に首を傾げる後輩は、今日も美少女だ。
あの事件以来、私達はお互いの身を案じて一週間に一回は会うようになった。といっても、毎回普通に遊んでいるだけだ。
今日は私の行きつけの喫茶店でまったりとお茶をしている。お紅茶がおいしい。
紅茶の香りの余韻を味わっていると、詩音の手招きが。
またか、と思いつつ耳を寄せる。
「先輩のケーキ、一口欲しい」
耳元で囁かれる妙に蠱惑的な声と熱の籠った吐息にゾクッとしてしまう。あの事件で私が晒した醜態から、余計なことを学んでしまったのだろう。
悪戯っぽく笑う詩音。本音を言ってしまうと非常に嬉しいのだが、どうも照れ臭くて顔を背けてしまう。
でも、これから時間をかけて慣れていけばいい。あの事件が私という物語の始まり、いや、――――私達という物語の始まりと決めたから。
二人に降り注ぐ優しい木漏れ日が、これからの日常を祝福しているように思える。
――――そんな気恥ずかしいことを考えてしまうほど、私こと丸亀飛鳥は幸せだった。
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2024.1.31wed_tokyo
朝7時に起きる。こどもたちはすでにきゃっきゃとレゴで遊んでいた。
奥さ���の風邪がまだ治らないため、今日はリモートで仕事することにした。
まずは小2のむすめに朝ごはんを出す。ご飯を食べるのが遅いのもあり、いつもバタバタ。
むすめを見送ったら、年長のむすこと朝ごはんを食べる。
幼稚園のお弁当は何が良いか聞くと、やはり「のりべん!」との返事。今日はいつもより海苔を一段多くしてみよう。
9時に家を出て、幼稚園まで一緒に歩く。
家を出ると目の前に見えるのが水元公園。都内一大きい公園らしい。
通るたびにここに引っ越してきて良かったと思う。
7年前、 年子育児のカオスっぷりにかなり参っていて、住む環境を変えてこの状況を打開しようと引っ越しすることを決めた。
なんとなく公園の近くがいいなと思い候補に入ったのが今の家で、駅から徒歩30分。23区内でこの条件を探す方がむずかしい。
一応、、という感じで内見にきたのが5月。マンションのすぐそばにはモリモリした新緑のキラキラした光が眩しかった。
あの時「生きている!」っていう感覚を久しぶりに浴びた。
その時から、毎日のように通っているのに、多い時は1日に3回くらい行くのに、毎回あー良いなぁと感じる。
幼稚園まで2キロ。途中で塀に登ったり、わざとゆっくり歩いたりでなかなか進まないので、遅刻する旨を電話で報告。
これで焦らなくて良いね。
幼稚園に着くと、友達から声をかけられ、嬉しそうに走って消えていった。
「やっとヤマタノオロチが全員揃いました」と担任の先生が嬉しそうに話してきた。明日は劇の発表会。
インフルエンザの大流行でお休みする子が続出し、なかなかみんな揃っての練習ができなかったみたい。
むすこはヤマタノオロチ。らしくて良い。明日が楽しみ。
家に戻る途中、再び公園に寄って朝のチルスポットへ。先客がいた。ここは良いとこですからね。
隣の席で仕事前の一服。光る池の水面や冬にやってくる鳥たちを見ながら、やっぱり良いとこだと思う。
10時に仕事開始。朝に行動すると頭がスッキリしている気がする。
それにしてもネットの調子が悪い。
13時にお昼休みを兼ねて幼稚園のお迎えに行く。
今日は園庭開放の日だからか、お母さんたちがたくさんいた。
顔馴染みのママ友と少し話をして、パン屋に寄って帰る。むすこはココア揚げパンを買ってあげたらからご機嫌。
「パパはまだモックモックのやまにいるの?」お正月に買ってもらったばかりのマリオワンダーの話を何度もしてくる。
はまるとしつこい。
15時、むすめが小学校から帰宅。すぐさま友達と遊ぶ約束をしたからー!と言って出ていった。
16時、体調が戻ったおくさんがむすこをサッカーに連れて行く。
16時30分、休憩がてら三度公園へ。
随分日が長くなった。
17時、むすめが帰宅。宿題の音読を聞いて読みましたのサインを書く。
18時、むすことおくさんが帰宅。
19時半に仕事を切り上げ家族で夕ご飯を食べる。
今夜は大根おろしたっぷりのうどん。うどんを1本ずつ食べるむすめ。それいつ食べ終わるの。
そんなむすめの宿題、「小さかった時の自分のことを親にインタビューしてみよう」的なやつで使う、赤ちゃんのころの写真をみんなで選んだ。
小さい頃の写真を見ると、あの時は本当に大変で楽しむ余裕もなかったけど、こんなに可愛かったんだなーとちょっと後悔もする。
21時に子どもたち寝室に運ぶ。
パパバスとしてリビングから寝室までの短い距離を抱っこして運ばされる。
こんなことができるのも今だけなんだろうなー。
-プロフィール-
大森健司
40歳
東京
会社員
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年末で注意しておくこと、、、とは?
年末はどこのご家庭でも忙しいってのが定番ですよね。
お家の大掃除、ご旅行に来客。
お仕事で仕事納めされるまで、、、バタバタ。
そんな時に忘れがちなのが、、、、
わんちゃんのこと。
放置していませんか?
「忙しくて相手してあげれないから、、、、。」
「行くところ、行くところついて来てかわいい!」とか、、、
してると、、、。
『おトイレの失敗が増えた。』
『リビングから出ると戻るまで吠えるようになった。』
『留守番中吠えるようになった。』
『いたずらするようになった。』
『拾い食いして誤飲してしまった。』
『家の中で人が動くと吠えるようになった。』
『お外へ行っても怖がるようになった。』
なんてことは割と毎年ご相談を受ける内容です。
そもそもの原因は何かというと、、、?
『フリーで放置している』ことによって
各々が学習してしまった行動
というのがあげられます。
諸説ありますが、…
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暖冬と紹介されて来た冬が、何食わぬ顔で雪を降らせた、翌日。リビングでは3匹のきょうだい猫がすやすやと眠っている。妹が去年購入したエアコンのおかげだ。私もその恩恵に預かろうと、部屋から布団を持ち出し寝転がると深く息を吐く。Netflixで映画でも観ようとした時、庭の方から物音が聞こえた。夜中に電気をつけて作業をしていると、何やらにんげんがいるようだぞと野良猫がやってくる。この3年で母は5匹の野良猫を餌付けした。他人に話すとほぼ全員が苦笑いをする。当然だ。既に多頭飼育している家庭が、更に野良猫にも手を出すのはどう考えても不適切だし、危険な行為である。複数の猫がいれば餌は取り合いになり、喧嘩も起こり、近所からの目も厳しくなる。そのことは母に何度も何度も伝えた。しかし結果はこの通り、私の意見は一人分の意見にも満たない。
同居する相手が自分の話に耳を傾けてくれないというのはなかなか精神的にしんどいものだ。意見も提案も要望も聞き入れられず、相手の必要な時に必要なことをするだけの存在。給料の発生しない不毛なコンシェルジュ。ちなみにこのホテルにコンシェルジュは一人、従業員もわたくしのみでございます。どんなお叱りの言葉も謹んで頂戴いたします。ご用の際はお気軽にお声掛けくださいませ。
そんな冗談を脳内で呟いているうちに、野良猫はどこかへ去ったようだ。リビングにはエアコンの作動音が響いている。もう少しだけ夜更かしをしようか。
大学に入り2年経つ頃、精神が異常をきたし始めた。厳密に言えばそれ以前も正常ではなかったのだが。とにかくその頃は人の目を見れなくなり、毎日原因不明の罪悪感で胸はぐちゃぐちゃに掻き乱されていた。帰宅すると泣きながらベッドに潜り、夜通し泣きじゃくり、朝の光が滲み出すとなぜか落ち着いて眠ることができた。まだ閑散としていたTwitterでタイムラインを眺めながら、誰かの生活音に安心してはまた不安になり泣いた。睡眠サイクルは崩壊し、授業中も居眠りし、講義の隙間や夜に自習して、トイレの中で仮眠をとっていた。罪悪感は日に日に膨らみ、入学後にできた友人とも疎遠になり、罪悪感と羞恥心で私の心は壊れた。虎になれなかった私は夜になると自転車で暗い田舎道を走った。住宅街を抜け、坂を上り、下り、できるだけ暗い方へできるだけ静かな方へ向かたった。団地を過ぎ、だだっ広い田畑に着くと、自転車を降り歩いた。どこまでが空かもわからないくらい真っ暗なその中を、まっすぐ光りながら走る電車の姿が好きだった。
あれから数年経ち、正常なふりはできるようになり、夜に寝て朝に起きられるようにもなった。それでもこんな夜には胸の奥の洞窟で虎が目を覚ますのではないかと思い、足音を忍ばせながら布団の中に潜り込む。虎がいることは��のところ誰にも話していない。
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NOT SO BERRY CHALLENGE
Generation Seven: Pink🌷
第7世代 Part20
コブルボトム通り5番地にある自宅の前には綺麗な花が咲き誇る公園があります
またダークチキン状態になっている
オブジェクトに対して悪の眼差しを発動してしまいました
消防士さんのおかげで無事鎮火。
シンプル・リビング区画である程度料理をすると、
「シンプルな生活の料理本」を執筆できるようになるみたいです。
料理スキルが最大限(?)に高めることができるみたいです。
普通のスキル本より学習速度が速いってことかな?
weedを吸って、、、、、
超ひらめきモードに。
早速PCで執筆しました。
とてつもない料理のスキルってなんぞや
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牛にレインボーなおやつをあげて、レインボーミルクゲット。
上げるおやつで動物の色が変わるの面白い。
早速飲んでみる。
🌈レインボーミルクを飲むと陽気になるようです🌈
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今日は双子の誕生日
子供からティーンに成長です
デイジー🌼 マヌケ・怠け者
マーガレット🌼 マヌケ・美食家
鼻先の大きさが違うだけで、あとは目鼻口の顔のパーツ同じ。
違うのは肌色と目の色。
お父さんのブロディさんから誕生日メッセージ。
数回しか会ったことがない父親。
誕生日のメッセージだけはしっかり送ってくる。
ティーンになった双子姉妹🍑🍑
第8世代はマヌケでジョークスターを目指す世代。
二人はお喋りばかりしてる気がする🤡
ピーチ世代の成長が楽しみ🍑🍑
Next episode→🌷
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ある画家の手記if.52 告白
車で香澄を送っていったまでは大した不調じゃないと思ってたんだけど、僕も自分の職場に着いて、それから体調は悪くなるばかりだった。
少し天気が悪いせいなのか、不調はともかく演習中は一定時間ごとには生徒を見まわらないと… 勝手に休憩したり教室を抜けて外で描く気分屋の子だっているからそういうのを注意する目的ではないけど、僕も一応これで先生をやらせてもらってるんだから… 最低限のことはちゃんとやりたい
いつもみたいにゆっくり教室内をうろついたり本を読んでたりしないで、古いパイプ椅子に腰掛けて杖に体重を預けたままうなだれてる僕を見て、声をかけてくれる生徒がいた
「先生? 具合が悪いなら、保健室まで私が付きます。あとの授業は私たちで時間が来たら適当なところで終わらせて帰りますから、あの、無理されないほうが…」
…香澄とお揃いの太陽の瞳の子だった
なんとか顔を上げてお礼を言おうとして首をもたげたときにひどい目眩がして、立ち上がった途端に体が軸を失って、派手に椅子から床に倒れてしまった
流石に他の生徒たちもスルーできなかったようでみんな作業を中断してしまった
すぐに起き上がろうとして、半身が痺れて動かせない
…困ったな
「そーいう体調のときは迷わず休講にしろバカ」
頭上から聞き慣れた声が降ってきて、ほっと息をつく
「冷泉………ごめん…」
生徒たちが呼んできてくれたのかな
冷泉はここの学校だけに勤めてるわけじゃないから今日は運が良かった。冷泉からしたらひどい災難だろうけど…
「…肩貸せ。なるべく自分で歩けよ。車のキーも寄越せ」
動かせる手で懐から車のキーを渡す。肩を貸すなんて、嫌で仕方ないだろうに
冷泉は生徒たちに朗らかに手際よく授業の続行を指示して、本当に僕を車に乗せて家まで送ってくれた
「……ごめん…、助かった…」
エントランスでなんとか杖を支えにしながら一人でゆっくり歩いて、冷泉にお礼を言ってエレベーターに乗った。日を改めてちゃんとお礼しなきゃな…
当然まだ香澄も帰ってきてない部屋に鍵を開けて入って、自室に入ってベッドに倒れこんだ
リビングでこんな状態だったら香澄が帰ってきたとき心配かけるから…
そこから先は記憶がない
「…………。」
人の話し声がぼんやり聴こえて、目を覚ました。眠ってたみたいだ。
起き上がろうとしてうまく動けない。
香澄が友達かだれかを連れてきてる…のかな、せめて挨拶くらい普通にできればと思って部屋を出たけど、香澄に構わないでいいって先に言われてしまった。
仕方なくリビングのソファに横になる。ここにいれば、香澄の友達が帰るときにはさすがに僕も気付くはず…
と、思ったのに、すっかりぐったりしてしまっていて、香澄に声をかけられて慌てて起き上がる、体が揺れそうなのをなんとか隠して背筋をしゃんとさせて普通に振る舞った。
香澄と一緒にいたのは一人の女の子だった。前に連れてきてた友達ともちょっと空気感が違うというか、そんなに賑やかに騒ぐ感じじゃない、服装も…詳しくないけど情香ちゃんが絶対着ないような類の可愛らしい服で、髪型や小柄で華奢な体型によく似合っててかわいかった。
この子はもしかして職場でできた香澄の同僚だったりするのかな?なんて思ってたらその子が突然予想もしてなかったことを言った。
ーーーはじめまして。井原生良といいます。香澄くんと数年前からお付き合いさせていただいてますーーー
僕が固まりそうになりながら香澄に目を向けたら、香澄は固まってないけど僕より焦ってた。真偽はよくわからないけど、香澄にとっても爆弾発言だったみたいだ。
僕に謝るようにしながら香澄はその子を送っていって、部屋に一人になった僕はもう一度ソファに倒れこんだ。
せら、さん…? 香澄の彼女…? あの子が信用できないとかいうわけじゃないけど、誰より香澄からちゃんと話を聞かないと…
そこでまた苦しくて意識が途切れてしまった
「…、…ぉと、直人…!」
せらさんを送ってきた香澄が戻ってきたみたいで、揺り起こされてハッと気がつく。
眠っていた間に眦から大粒の涙が溢れていた。
「かすみ……おかえり…」
体を起こそうとしたら香澄が正面から背中を抱くように支えてくれた。
「直人…」
僕が泣いてたのを見て、香澄は沈んだような面持ちで眉を下げながら僕の体を抱きしめて背中をさすってくれた。
体が重たくて、香澄の肩に頭を乗せてぐったり寄りかかる。
今日は誰も彼もにさんざん迷惑をかけてばっかりだ。
ぽとぽと流れては香澄の肩に落ち続ける涙がとまらない。
眠ってたし夢を見てたけど今の現実とそんなに変わらなかった。夢の中で僕は色々考えて… 香澄が… 一番幸せな道を…って…
「香澄… さっきの話がもし本当なら、僕は…香澄の邪魔にならないように…してるから……」
おねがい、ここに居させて
これからも僕と一緒に暮らして
一緒に居させて
愛してるんだ
いかないで…
弱々しい涙声で香澄にもたれたままそう言ったら、香澄に頭を両手で挟まれてキスされた。
「…俺はどこにもいかない。さっきのは本当の話とは少し違うよ。誤解があって…でも直人が気にするようなことじゃないから、」
そんなこと泣きながら言わないで、って 香澄が言って また唇を喰まれる
優しく少しずつ深くなる長いキスに、さっきまでと違うあったかい涙が混ざってくる
僕の顔から悲壮な涙の強張りがとれて体の緊張もすっかり抜けきった頃に、香澄は唇を離して溢れそうな混じり合った唾液をこくりと飲みこんだ
「直人。俺からもお願い。そんな寂しいこと、もう言わないで。…それとも直人は…俺の幸せのためならいつだって身を引けるの?」
香澄の肩に額をあててうつむいた目からまたぱたぱた涙が香澄の膝の上に落ちた。
「…そういう、ふうに、なれたらって… 以前はそうだったんだ、香澄の幸せのためなら、なんでも、できるし、自分の気持ちだって、脇に置いておけて、……」
「……今は違うの?」
「…ごめん…、もう無理だよ…… そんなの…」
香澄の幸せのためだっていくら思ってももう無理だ、僕いつのまにそんなに身勝手になったんだろう、絶対に香澄を手放せないよ、それが香澄のためだったりしたって、もう一生離れたくない…
僕がいつまでも泣きながら弱音みたいななにかを吐露したら、香澄は僕の目を見つめながら優しく微笑んで言った
「…それが 俺の幸せだよ」
香澄視点 続き
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9/3 シャニムニ=パレードの『拝啓ラジオです。』 #シャニらじ
シャニムニ=パレードの「拝啓ラジオです。」 | FM AICHI | 2023/09/02/土 26:30-27:00 #radiko #麦茶ひの #白井凛 #新垣みなみ #神谷ゆい
麦茶さんの話はいい話。
メンバーの寝起き事情が少し見える……かも?
~オープニングトーク
MCは白井凛さん。
みんなのルーティンは?
麦:ライブ前のルーティン、声出し。私の声出しはサイレン。客席まで聞こえて真似された。
麦ちゃんそれを実演!(笑) (上田桃夏さんの発声練習だと⑥とか⑩、⑪みたいなの)
声出し忘れそうなことあって、凛がプルルルを聞いて思い出してやる。
神谷:朝が苦手。家を出る2時間前にアラーム、そこから10分おき。2度寝どころじゃなくて。最後10分間隔から5分間隔にするのがいい。
凛:寝れてる感じする?疲れるんじゃない?
麦:寝れてる感じないんじゃない?流石に2時間前はやりすぎ。 2度寝は幸福。(わかる)味わうために15分前に鳴らして起きる時間に鳴らす。やって2回やで。
神谷:遠征先では私より起きない子が同室なので。篠崎ののさんがどんだけアラームつけても起きない。
麦:のののアラームずっと止まない。起きないならかけるな。(笑)
新垣:わんちゃんを3匹飼ってるので。寝る前に一緒にごろごろする。あと、ゲージに入れるのが大変。
麦:一緒に寝れないの?
ゲージがリビングで、私は2階で、(犬が)おじいちゃんおばあちゃんなので階段の(上り下りが……)。
曲
PPP~triple P~
~ジングル 通常バージョン
~近況トーク
3周年ライブが来週。
~アイドル目指した切っ掛け。
麦:学生時代引き籠りで、不登校で。自分の生きる目標を見失って、たまたまでんぱ組incが流れてきて、最初は好きじゃなくて興味なかったけど、可愛いなって曲を聴いてみたら見失ってた自分と部分と重なるところがあって最上もがさんも引き籠りだったみたいで、私もこうやって影響を与えるアイドルになりたい。
感動エピソード
麦:でんぱ組incさんの思い出の曲はまだカバーしてないのでいつかするのが夢。
凛:私もハロープロジェクトさんが好きで、アイドルに嵌って。ステージで披露するのが良いなぁで。
大学でダンスやってて、――アイドルの曲っていいよね。
麦:華やかでいいよね。
神谷:スカウト。事務所さんじゃなくセルフでやってる方の猛烈アタックが来て、やろうかな。そっからシャニムニパレードに入って。
選ばれたのはシャニパレでした。
綾鷹みたいに。(笑)
新垣:坂道とか好きで、今の推しメンところに行って、高校の進路でやりたいことがなくて。その時の推しメンの声がきっかけになって。好きな子に掛けて貰えることばは。
麦:可愛い女の子が来てくれると「やった方が良い」といったら3人ぐらいアイドルになった。一歩踏み出すのは大事ですよ。
~3周年の意気込みとか。
凛:今までにないメンバーが関わってること。
麦:演出とかも私たちでミーティングしてマネージャと一緒にやってホワイトボードぎっしりで2時間くらいみんなで話しても決まりきらないくらいでぎっしり詰め込んだこんなライブやりたい。
1年半の新メンバー組は?
新垣:フォレストホールでライブは2回目なんで。前回は超えたいしし、悔しい思いしたのでその分グループに貢献したい。
神谷:意気込みー頑張るとしか言えないんですけど。全力出したい。表じゃなく裏での頑張り、貢献がいいな。
凛:ゆいはミーティングの時色々と案を出してくれたから。
~色っぽいジングル。
カタカなーし。カタカナ語を使わずお題を当てる。
今回は、みなみとゆい。
まず、みなみ。
新垣:朝ごはんで、焼く。それしかない。米じゃない柔らかい奴を焼く。それ以外も焼く。
凛:トースタ? ブブ―。
麦:パン ブブ―
新垣:温めるのに使う。料理も出来る。朝以外も使う。低い摂取、低い熱量で。
神谷:レンジ?ブブ―
答え:オーブントースター
ゆいスタート
神谷:動物園に居ます。耳大きくて、鼻大きくて、目が小さくて、灰色で。(遊ばせよ)良く寝てます。
神谷:日本は、外国だと抱っこできるところがあります。
麦、凛:せーの、コアラ。
新垣:象
新垣:象だっとヤバいわ。(笑)アフリカとか言ったらできそう。
――流石に出来んよなぁ。
――これってお題ががカタカナかと思った。だとしたら像じゃないよなぁとか。
Brand New Wind
~通常ジングル。
~エンディング
どんな方でも楽しめるライブになってるので。
シャニムニ=パレードからのラブレターはゆい
神谷「コアラみたいにぎゅっとして」
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真夏のあっつい日にばあばっちに行った。庭には小学一年生のいとこが遊ぶ小さいプール、ミニトマト、朝顔、夏を感じる緑たち。涼しげな風に吹かれた洗濯物。そこで遊ぶいとこ。急に自分が学生に戻った気分になった。小中学生の夏休みの雰囲気を感じた。今でも思い出せる、リビングの窓開けて扇風機かけて、冷たい麦茶を近くに置いて漢字ノート、書きまくった。
夏休みの最後の最後まで残してしまう読書感想文。めちゃめちゃクオリティの低い自由研究。唯一しっかりやるのが習字とひまわりの絵!
もう一回感じたいな、このままの頭脳で戻ってみたいなー
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