Tumgik
#かわいい野獣くん*外国人彼氏とひよっこ恋愛はじめました*
shoujo-dump · 2 years
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Kawaii Yajuu-kun Gaikokujin Kareshi to Hiyokko Renai Hajimemashita
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omegaverse-mania · 2 years
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OMEGAVERSE COMICS 2021
12
🗓 2021-12-03
オメガ・シンドローム 番外編 これからの話–前後編–
小箱あき
俺たちは運命力が足りない
藤峰式
最後のΩは番になれない
赤色マッシュ
恋華抄 《四神×オメガバース》
嵩梨ナオト
🗓 2021-12-09
しまちゃん家の番事情
三日ミタ
🗓 2021-12-17
嘘つきΩは逆らえない!
やいび
🗓 2021-12-17
ラブイズブラインド αの本能、Ωの運命 【豪華版】
鹿谷サナエ
電子書籍のみ
🗓 2021-12-24
こんなの運命じゃないから勘違いしないで〜新婚編〜(中)
ちふゆ
11
🗓 2021-11-05
黒獅子王と運命の番
東野海
🗓 2021-11-10
嫌いでいさせて(3)
ひじき
野良犬の夜
渋江ヨフネ
🗓 2021-11-16
俺たちビジネス番やってます!
木上マリカ
🗓 2021-11-17
僕の番は猫紳士 英国編(上)
アサナエアラタ
僕の番は猫紳士 英国編(下)
アサナエアラタ
ヤンキーΩは獣王様のもの!
九マ564
🗓 2021-11-22
レムナント –獣人オメガバース–(6)
羽純ハナ
獣人オメガバース 5th Anniversary Fan Book –ユニーク–
羽純ハナ
10
🗓 2021-10-02
籠の中のΩ〜優しすぎる束縛〜 合本
七菱ヒロ
電子書籍のみ
🗓 2021-10-05
有馬さんはオメガになりたい
藤田カフェコ
つれないΩと番になる方法
リトルエヌ
電子書籍のみ
🗓 2021-10-06
グッドバイトゥデスティニー(上)
渋江ヨフネ
グッドバイトゥデスティニー(下)
渋江ヨフネ
🗓 2021-10-10
UN Silent Night
麻生ミツ晃
『リバース』の同人誌
研究者Ωの恋愛記録
今井ゆうみ
『被験者αの強制発情記録』の同人誌
🗓 2021-10-15
運命でも熱愛は許しません!
沖クロエ(作画)/雨戸るく(原作)
オメガナイズ〜発情するα〜
塔夜綴
今日からΩになりました。安里と波多野(2)
舞木サチ
獅子と明星
湯裸
🗓 2021-10-22
ごちそうΩはチュウと鳴く
はなさわ浪雄
09
🗓 2021-09-01
アイドルαは番わない
ヨルノラテ
🗓 2021-09-03
オメガ・シンドローム 番外編 続・ホットケーキを君と
小箱あき
同人誌
🗓 2021-09-09
オメガアレルギー
イズミハルカ
噛み痕から、色恋
Arinco
🗓 2021-09-10
オメガ・リバース〜番ない君は夜に溺れる〜
すぎちよ
🗓 2021-09-17
被験者αの強制発情記録
今井ゆうみ
🗓 2021-09-24
渇欲スキャンダル
倉橋蝶子
🗓 2021-09-28
いじわるな番〜ツガイ〜
桜庭ゆりん
08
🗓 2021-08-05
騙されません、恋なんて
衿先はとじ
秘密のΩは運命に溺れる
町田とまと
🗓 2021-08-10
つよがりオメガは僕らの番
あやみね稜緒
ドラスティックオメガ
三川ケイヤ
🗓 2021-08-12
Ωとαの偽恋協定
佐藤もぶ
🗓 2021-08-17
久見社長の発情はご内密に。
鈴木はこ
07
🗓 2021-07-01
幼稚な恋をどうしよう 発情期編
🗓 2021-07-05
迷子のΩは獣人αに満たされたい
なつはづき
🗓 2021-07-14
先生、我慢できません
Arinco
🗓 2021-07-15
オメガの婿取り
黒井よだか
🗓 2021-07-16
オメガ・シンドローム 番外編 ペーパーBOX
小箱あき
同人誌
🗓 2021-07-19
執着αの調教メソッド
とのまろ
🗓 2021-07-21
ふれないでリトルスター
マミタ
🗓 2021-07-30
Ωな生徒のスパルタレッスン 完全版 〜恋を学ぶには程遠い?〜
七杜のん
電子書籍のみ
06
🗓 2021-06-01
劣情オーバーフロー〜親友以上、彼氏未満〜
畑野かぼ
電子書籍のみ
🗓 2021-06-04
トンでもない俺のα(2)
藤咲もえ
僕らは運命じゃない
桂馬びんぞこ
🗓 2021-06-10
ヤンキーを愛死天流
ゆんぐ
電子書籍のみ
🗓 2021-06-11
執愛オメガバース 甘め調教アンソロジー
『発情ギブアンドテイク』、『偏愛ラブアンドヘイト』、『番の旋律』、『籠の中のΩ』のビズビズコミックス発行のオメガバース4作品の第1話を集めたアンソロジー本。
電子書籍のみ
🗓 2021-06-17
今日からΩになりました。安里と波多野 1
舞木サチ
🗓 2021-06-18
最強ヤンキーがオメガなわけない!
御茶漬わさび
🗓 2021-06-24
シティ・ライツ・バースデイ
本郷地下
🗓 2021-06-25
Ω事件簿番外編 『文斗*視点』
小箱あき
同人誌
🗓 2021-06-25
XLサイズBL
アンソロジー
🗓 2021-06-28
番が幼くなりまして
近藤旭
05
🗓 2021-05-01
清く正しく美しく mellow
山本アタル
🗓 2021-05-06
ケモノは愛で繋がれたい
楽田トリノ
🗓 2021-05-08
色づくΩは恋に啼く
アカギギショウ(作画)/木南いろ芭(原作)
🗓 2021-05-13
こんなにも甘い 1(フルカラー)【特装版】
JY/Gion
04
🗓 2021-04-15
ハッピー・オメガ・バース
九尾かや
🗓 2021-04-16
醜いΩはカルマに啼く
珈伝
🗓 2021-04-19
オメガポルノシリーズ
オメガポルノ case. 春平
広里かな
🗓 2021-04-19
恋して キスして かんじゃいたい
東条さかな
🗓 2021-04-22
パパとわたしとあゆむちゃん
ぴい
🗓 2021-04-23
安全でない僕たちは
奏島ゆこ
🗓 2021-04-23
嘘つきオメガの噛ませ方
めがね
🗓 2021-04-23
縁切りαは番になりたい
やごとき智
🗓 2021-04-23
オメガ・シンドローム 番外編 MITANI HA MITA
小箱あき
オメガ・シンドローム 番外編 ホットケーキを君と
小箱あき
🗓 2021-04-24
いぢめて下さいΩ様
相音きう
🗓 2021-04-24
落ちこぼれαとエリートΩ
ととふみ
🗓 2021-04-24
さよなら恋人、またきて友だち〜宮内ユキについて〜 3
yoha
🗓 2021-04-24
私立帝城学園–四逸– 3
夏下冬
🗓 2021-04-24
有休オメガ 三三九度
藤峰式
🗓 2021-04-27
となりのオメガ
メリノ
電子書籍のみ
🗓 2021-04-30
両性α 完全版 1 〜生意気キメラは逆らえない。〜
伊藤良
電子書籍のみ
03
🗓 2021-03-05
俺たちβ(フツー)だったのに!!
tomomo
🗓 2021-03-10
神様なんか信じない僕らのエデン 上下巻
一ノ瀬ゆま
🗓 2021-03-10
キス イン シェアハウス
西野はるお
🗓 2021-03-17
世界で一番嫌いなα
秋芳ぴぃこ
🗓 2021-03-18
結局、お前もオレ(Ω)とヤりてーだけじゃん
山形シン
🗓 2021-03-24
Ωにだけはなりたくない‼︎ 〜異世界転生したら姉のBL漫画の中でした〜
潜えむ
🗓 2021-03-24
神さま、どうか手をとって
ハルモト紺
🗓 2021-03-24
キミと番になる処方
槌野きゆ
🗓 2021-03-25
αは運命に気づかない
七菱ヒロ
🗓 2021-03-25
特務刑事オメガパンチ
りーるー
🗓 2021-03-26
オメガ・シンドローム 4
小箱あき
02
🗓 2021-02-05
おうちへかえろう–猫耳オメガバース– 2
日野原
🗓 2021-02-05
テイクミーホーム
m:m
🗓 2021-02-05
羽賀くんは噛ま���たい
さきしたせんむ
🗓 2021-02-10
愛でとろけて落ちてきて
山森ぽてと
🗓 2021-02-10
研究者 来海創明の偏愛
もりすず
🗓 2021-02-15
オメガのおれの嘘つきくすり指
さがみしか
🗓 2021-02-15
従順なΩは夜に爪を立て
茶柱ぷぅ
🗓 2021-02-17
αの家の子
コロ虎
🗓 2021-02-17
めぐみとつぐみ 3
S井ミツル
🗓 2021-02-24
異世界の夜の国で××と…
きりみゆうや
🗓 2021-02-25
溺れるオメガ ーafter storyー
藤田カフェコ
🗓 2021-02-25
人外 × オメガバースBL
アンソロジー
01
🗓 2021-01-01
発情前はアレですが、番にして
椎名あや
🗓 2021-01-09
運命すぎてつがえません
GO毛力
🗓 2021-01-15
キスは番にひざまずく
エヌオカヨチ
🗓 2021-01-15
不器用な僕たちの純真 【合本版】
花田
🗓 2021-01-18
僕の番はサラブレットΩ
あらた六花
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lucestern · 4 years
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2019年活動まとめ
 1月 しなびた雑巾
・箱根駅伝で1月1日から出勤をキメる ・ヴォイスオブウエストの6日連続コンサートで先輩が厳しくて精神的にやられる
*展「エキゾチックモダン展」庭園美術館 *展「扇の国、日本展」サントリー美術館(見せつけられたよコンセプトへの愛) *劇「ON THE TOWN」国際フォーラムC(ヅカデビュー!) *劇「ファントム」東京宝塚劇場 *展「ムンク展」東京都美術館(これが2019年来場者数2番手になるとは…) *劇「罪と罰」シアターコクーン(三浦春馬への愛を認識した年だった) *他「Gateway to Science」(クリレク監修の先生との関係づくり、私頑張ったなあ) 
2月 表面張力のその向こう
・ISEFの書類の準備に追われて本当にキャパオーバー、よく生きてたよ。強制キャパ拡張は良くないね今の時代。後輩にはやらせない、ダメ絶対。
*音「Nickelback Tour」日本武道館 *展「新 北斎展」森アーツ(いまだにマグカップを愛用) *展「アルヴァ・アアルト展」東京ステーションギャラリー *映「メアリー・ポピンズ リターンズ」(おもひでの…) *他「世界らん展」 *展「奇想の系譜展」東京都美術館(和ものなのにグッズのセンス良すぎた) *展「千の技術博」国立科学博物館
3月  雛祭り何それ美味しいの
・えりちむで初名古屋旅行、手羽先爆食い ・かしまし荘から涙の退去(あれこの時期だっけ?曖昧模糊メモリー) ・ホワイトデーの手作りチョコとイタリアンがおいしすぎて泣いた
*映「グリーンブック」 *劇「世界は1人」シアターコクーン(俳優女優さんを生で観ることが日常化?) *劇「三月歌舞伎 弁天娘女男白浪」歌舞伎座 *展「工事中!」日本科学未来館 *展「河鍋暁斎 この手に描けぬものなし」サントリー美術館
4月 あたしだってまだか弱い娘なのよ
・かわいい後輩が入社、「1年目だから」が使えなくなりプレッシャーが増える ・いつのまにか自分より後に部に入ってきた人が多く、そのプレッシャーも増える
*劇「クラッシャー女中」本多劇場 *映「ブラッククランズマン」 *音「John Mayer Tour」日本武道館(かおりと二度目のメイヤー、あいつやはりイイ) *劇「シブラク」(昇々さん楽屋挨拶のため) *劇「上野鈴本 4月下席昼の部」(スーツで日中に寄席行くのヤバい快感) *展「よつばと!原画展」池袋PARCO *展「Information? Inspiration?」サントリー美術館(nendo~いいよ~) *展「トルコの至宝」国立新美術館 *展「ウィーン・モダン」国立新美術館*劇「BACK TO THE FUTURE シネオケ®」NHKホール *劇「桂文珍独演会」国立劇場
 5月 ハレルヤあたし
・親友が渋谷に引っ越したためその辺のQOLがアップ ・ISEFへの引率出張で大いにに心を動かされ、教員になりたかった部分のパッションがだいぶ成仏した ・初めて制作から任せれた落語会が満員御礼で大成功し自信につながる
*劇「妹背山女庭訓(文楽)」国立劇場(5時間あったよ…) *展「百年の編み手たち」東京都現代美術館(リニューアル後初) *展「ムーミン展」森アーツ *劇「第16回よみらくご『ああ落語家族』」 *音「ブラッド・メルドー トリオコンサート」サントリーホール
6月 脱力タイムズfeat.
・ISEFから帰国後、「すべての仕事を私がやらないと死ぬという訳でもないやん」という当たり前のことに気が付き、随分と仕事が楽になる。いいねいいね~! ・このあたりでバッサリとショートカットにした記憶、おおむね好評
*他「井上涼 びじゅチュー.ン!ライブ」二子玉川RISE(伝説の「セザンヌ~!!」) *映「海獣の子供」(友、今思うとこの頃から…) *音「ウルフルズライブ」Zepp Tokyo(初ライブデート) *展「大哺乳類展」国立科学博物館(KV展開グッズかわいい) *展「クリムト展」東京都美術館 *展「松方コレク��ョン展」国立西洋美術館 *劇「キネマと恋人」世田谷パブリックシアター(初KERA!好きになったよ) *音「サザンオールスターズライブ」東京ドーム *映「プロメア」 *劇「三谷歌舞伎」歌舞伎座
7月 こ、これがQOLか…
・仮初の同棲生活をするも生活リズムの違いに唖然(この時期じゃないかも) ・担当イベントが多すぎて部で問題となり数が調整される
*展「クリスチャン・ボルダンスキー」国立新美術館 *展「日本のグラフィックデザイン2019」デザインハブ *展「The Science Behind PIXAR」森展望台のところ(新知識の連続) *劇「7月大歌舞伎 成田千本桜(海老蔵早着替え)」歌舞伎座 *展「特別展りぼん 250万りぼんっ子大増刊号」新宿タカシマヤ *劇「お気に召すまま」東京芸術劇場 *劇「恋のヴェネツィア狂騒曲」新国立劇場(時期違うかも) 
8月 クレッシェンドの足音
・念願の白川郷の旅へ、そして郡上八幡にも心洗われる良き夏休み ・伊豆のAirbnbと白浜で日焼けマン ・クリレクの制作をメインでゴリゴリ進め充実感
*展「井上涼展 夏休み!BYOBUびじゅチュ館」MOA美術館 *展 兵庫県立美術館 なんたらコレクション展 *劇「8月納涼歌舞伎 やきじた④」歌舞伎座(これがあってよかったよ歌舞伎!) *劇「ギョエ~!旧校舎の77不思議」本多劇場
9月 秋はいつだって
・敬愛する先輩の異動に伴いおセンチになる ・溶連菌に感染し高熱を発症 ・ベトナムへ初海外デート旅行! ・24歳になるなど…みんなありがとう… ・やたらと渋谷の友と会う、なぜなら我々はヒプでオタ回帰してしまったから ・英国院から友が帰国(創作ファンタジー間に合わず)
*劇「愛と哀しみのシャーロックホームズ」世田谷パブリックシアター *映「記憶にございません!」 *展「美と、美と、美。(資生堂の周年展)」銀座三越かどこか *劇「来日公演 BODYGUARD」シアターオーブ
10月 表面張力のその向こうリターンズ
・台風で東京が外出不可能になり、実家で㋐とお泊り。バカにしていたバチェラー3を一気見する愚行に出る ・表彰式の司会デビュー、人前で話すの好きだし、嬉しそうな子供たちに泣きそうになる ・コンサートの準備がキツすぎて沸騰したが、チームの絆は深まった
*展「バスキア展」森アーツ *展「塩田千春 魂がふるえる」森美術館(森について話そうよどうしようよ)*展「細野観光」森展望台のところ *映「蜜蜂と遠雷」 *他「サプール ファッションショー」みなとみらい *音「ららら♪クラシックコンサート Vol.6『ミュージカル特集』」サントリーホール *劇「落語一之輔七夜」よみうり大手町ホール(師匠にはたかれたので面白くなれるかもしれない)
11月 コンフィデンスマンOL
・ハリポタ展と英語弁論大会に忙殺されたけど、そんな時期にもメリハリがつくように ・ルポールのサイトをOPEN!ホームページの勉強にもなったし良かった ・まさかのFeel Cycleというジムに契約、私もびっくりした
*映「YESTERDAY」 *劇「カリギュラ」新国立劇場 *展「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」横浜美術館 *劇「KAWAII KABUKI」サンリオピューロランド(古典の裾野活動の鑑) *展「岡本太郎20周年」岡本太郎記念館 *音「コラブロ in Japan」よみうり大手町ホール *劇「ドクター・ホフマンのサナトリウム」KAAT *展「コートールド美術館」東京都美術館 *展「ハプスブルク展」国立西洋美術館 *展「ゴッホ展」上野の森美術館 
12月 なにかとEMO
・部署再編!叱ってくれる人が減り仕事が急に来るので自己管理が大事になる(怖い) ・ハリポタ展サイトディレクションたのしかった~ ・ギターが京都へ行くのでSAWで鬼怒川へ温泉旅行 ・コンテンツ界の各方面に少しずつ人脈を広げた ・科学賞に対する思い出が尋常でなくなってしまう ・出そう出そうと思っているうちに企画書を今年も出せずに仕事納めしてしまった
*劇「あれよとサニーは死んだのさ」スズナリ *劇「配置された落下」三鷹SCHOOL(友達の作・演出デビュー作) *劇「Q」東京芸術劇場(野田地図ありがとう) *劇「蝙蝠の安さん」国立劇場
雑感
2019年はお仕事が2年目に突入。まだマミーは渡り鳥をやっていて、いるようないないような感じの生活。振り返ると仕事が多忙な時期は2度ほど来ていて、昼や夜の食事をおろそかにしていたら謎の病に冒されました。健康は勝手に湧き出るものではないというじわりとした覚悟を決めさせられたな。
そんな仕事の繁忙期や、師と仰いだ先輩の異動を乗り越え、昨年よりずいぶん人間らしく私らしく、バランスの良い人生を送れたのかなと。都合よくポジティブ(そして神経が太い)ので♬人生は夢だらけ~なテンションで張り切ったぜ。あと漫画喫茶ありがとう。
彼氏は入社をしてMAX朝方になりながらもコンスタントにハッピーをくれました。そして渋谷の友人と院生の㋐ちゃんにたくさん遊んでもらった。ひとり行動もかなり多いけどね。展覧会と観劇にとにかくたくさん行って、コンテンツいっぱい摂取したなあ。HPを広報するために勉強するのも、ネタを探しに寄席に行くのも、生徒のサポートのために案内を作るのも、無給でもモチベーションはあるような内容だということが、仕事なんだから奇跡なのよなあ。時間もお金も、仕事のためなんだか私生活のためなんだか分からない使い方をしていて、それが全然嫌でないので、幸せ者だなと思っています。
【ベスト展(from 33)】
①「コートールド美術館展」東京都美術館 ②「Information? Inspiration?」サントリー美術館 ③「扇の国、日本」サントリー美術館
やっぱり、価値の再構築というのが私のなかでポイントです。①はそれを王道に丁寧に、②はそれを新進気鋭にアイデア勝負で、③はキュレーションのパワーで上手くやっていて、それぞれ迸る愛を感じました。こういうものを思いついて創って進められるようになりたい。逆にもどかしいものもあり…来年もたくさん観ようね、ハム太郎。
【ベスト劇・音(from 37)】
①「キネマと恋人」世田谷パブリックシアター ②「ららら♪クラシックコンサート Vol.6『ミュージカル特集』」 ③「ギョエ~!旧校舎の77不思議」(ヨーロッパ企画) ④「七月大歌舞伎 成田千本桜(海老蔵早着替え)」
 人生で断トツ生ものを観た年だったけれど、かといって断トツで好きなものはなかったかもしれないな。とはいえ、①KERAワールドの笑いと涙のバランス感覚と独特の映像演出にはほだされてしまい、年間で2本も観ることに。あと自画自賛だけど②らららはミュコンの最高峰クオリティを出せたのではないかしら、観客の眼でもセトリと顔付けがベストでした。③はここまで小ネタの連続でやりきったことへの拍手。あと④今年何本も歌舞伎を観たけれど、海老蔵は初めてだったのでとくに印象的でした。
生ものについてまだ1本軸の通った好みはないけど、「一瞬でも期待や想像を超えた瞬間があるとその日はそれでよしとなる」とような気がする、だから残念で帰る日は少ないね。そして「生ものだから、その日だから、その場だから、その人たちだから」の良さがあるとなおのことアガる。個人的には笑いがあるとさらに良く。まあ好きで来る人も、初めての人も、そんな瞬間を提供できると良いな。
【ベストお仕事】
①第16回よみらくご ②ISEF関連もろもろ ③HP展あれこれ
もともと好きで自分だから出来ると思ったことも、まったく疎くても喜びが得られたものも、ともあれもっと力をつけて頑張っていくぞい。無理せずにね。
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2ttf · 12 years
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judachigeiju · 6 years
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二〇〇八年の断片集
これは二〇〇八年の断片を集めたもの。二十三歳から二十四歳の記録。二〇〇九年の断片集もある。
七月
何も読まない人は幸いだ。
眼鏡をかけないとほとんどの女性は美人に見える。
金持ちも貧乏人も、感じられる幸せの容量は同じだ。
長く話す人は思慮が無く、短く話す人は愚鈍である。
法律が増えれば増えるほど犯罪は増える。
男は学問をしないと莫迦になる。女は学問をすると莫迦になる。
真面目に生きようとすればするほど不真面目に生きざるをえなくなる。不真面目に生きようとすれば人は自然と真面目になる。
八月
同期の女の子たちが下宿に来たとき、大きな蜘蛛を見つけ、「早くやっつけなきゃ」と言った。でも私は殺さなかった。全ての命は尊い。だからこそ、それを奪うには快楽を求める心が必要だ。恨みや嫌悪感や投げやりな心で命を奪ってはならない。それが命への礼である。
駅前に昼飯を食べに行って戻る途中で中学生くらいの見知らぬ少女に「こんにちは」と挨拶をされて、私は「おっーす」と返事をした。よく日焼けしてぽっちゃりとした女の子だった。記憶にない。
女性の先輩職員。良く言えば女性的、悪く言えば女性的。
大いなる誤算。知的障害児に興味はあったし、今でも興味はある。しかしそれは文学的な興味であって療育への興味ではない。
もし私が心から愛する女性がいるとすれば千人の男に抱かれた十四歳。
人生は無為だ。日本全土を巡る放浪の旅をするか、インドネシアに移住するか。
日々の生活に倦怠を感じたら何かを創作して形に残す。物語でも、絵画でも、音楽でも。それが子供である必要はない。
もっと野菜を食べよう
電車内での痴漢がなぜ罰せられるのかというと、痴漢は数百円から数千円で買うべき「服の上からの臀部の愛撫」や「下半身への性器の擦りつけ」などといった行為を無銭で楽しもうとしたからだ。すなわち痴漢は窃盗と同じ種の犯罪である。同じ理由で強姦も強盗と同じ種の犯罪であろう。
もし誰かが他の人に「あなたの好きなタイプは何?」と質問した場合、質問者は、回答者が異性のあるタイプ(イデア)を追求するために異性とつき合うもののだと予め規定してしまっている。実際には様々な異性の違いを楽しむために異性とつき合う人がいるというのに。そういう人間にとって「好きなタイプ」を定めてしまうことは無意味で味気のない行為だ。例えば私が「好きなタイプは?」と聞かれて「双子」と答えるのも双子の微妙な違いが好きだからに他ならない。
聞いた話によれば博多は結婚適齢期の独身女性が同年代の男性より多く、若い女性にとっての激戦区だという。或いは独身志向が強いのか。
男は、彼自身に興味のある女を賢いと思い、彼自身ではなく他の男に興味のある女を愚かだと見なす。だから全ての女を愚かだと断定する男は、どの女にも好かれていない、と思い込んでいるのだ。
私は他人の肉体を物質としか見なせない。例えば美女の肉体は何か貴重な物質であり、臭い男の肉体は何か臭い物質である。舌、唇、鼻、耳朶、乳首、陰唇、いずれの他人の肉片も博物館に保管されてしまう。
もし婚約者が元娼婦であっても結婚を完遂できる原動力が真実の愛だとしたら、私は純潔の処女ですら愛さない。
私は思う。仕事が嫌であればあるほど休暇の浮遊感は大きくなる。これは余暇を楽しむ為だけに労働している私にとって、都合の良いことではないか。まとまった休みが定期的にとれて、しかもその余暇が楽しいとしたらこれほど私に合っている仕事は無いんじゃなかろうか、と。
久しぶりに共感できる主人公トマーシュを見出すことができた。彼のように軽く生きたい、その軽さに耐えられないくらいまでに。
どんな社会体制であろうと、それが大勢の人間が集う社会という形式をとる限り、それに馴染めない人間が必ず存在する。そんな人間がとりうる手段は二つ。浮遊するか、絶望するか。あらゆる革命と変革は彼らとは無関係に為されている。
多くの若手経営者は織田信長を崇拝するが、そのうちほとんどの経営者は信長的人物���社員として採用しない。
職場の上司であるA係長は「結婚相手は妥協で選ぶな」と言うが、彼は自分が妥協で選ばれたかもしれない可能性を全く考慮していない凄い奴だ。
文学は少年期の私をどうしようもなく破滅せしめ、青年期においてどん底より救いたもうた。
女性と一緒の職場で、かなり動く仕事なので、よく乳房を触る。私は謝らない、気付かないふりをする。女性が「すいません」と謝ると惚けた顔をして軽く会釈を返す。
娼婦を尊敬できない男はあらゆる女を尊敬できない。
理想の老後。自営業か自由業で京都近郊に住む。東京近郊に、離婚した最初の妻との間に作った娘が夫と住んでいる。一年に一回だけ、娘を訪れる。私は彼女の子供たちから「京都のおじちゃん」と呼ばれ不思議がられている。というのも彼らにとっては三人目の祖父だから。週に一度、五條楽園に赴く。月に一度、長旅に出る。読書は欠かさない。
子供が欲しい、と私が思うときに浮かぶ光景は、一ヶ月に一度、裁判所が許可した時間だけ、まだ幼い娘か息子とレストランで会食し、帰り際にすぐ飽きられることが分かっている玩具を贈る場面。娘であればベッドに並んで忘れ去られる熊のぬいぐるみ。「何であのおじちゃんは熊さんのぬいぐるみばっかりくれるの?」小学生に上がったら絵本にしようかな。
もし私に、成人して未だに童貞の息子がいれば、かつてボルヘスの父がしたように、売春宿へ息子を送ろう。そんな理想の家庭を思い浮かべる。
恥骨が痛い。
美女や美少女をよく見かける街は美人が多いのではない。女性が街を歩いても安全な街なのだ。
人間が知覚できる事象はこの世界の極僅かなことに過ぎない。感覚が鋭敏であればあるほど、その人の知覚世界はより色彩に溢れ音楽に満ちて起伏に富み揺らぎ歪み傾いでいる。現代人が霊的存在について余り語らないのは、現代生活が感覚を鈍くさせているからだ。しかし火はいつまでも物質の揺らぎ、すなわちこの知覚世界の裏側に干渉し続けている。人よ、火を燃やせ、世界を超越せよ。
既に自分が正気と呼ばれるものを喪い、狂気の領域にあることを、数年前から薄々と気付いている。
職場での私は人生の裏を生き、休暇中での私は人生の表を生きる。
私は女性と議論をしない。いくら言葉を交換しても、お互いの思想と志向の違いを再認識するだけだからだ。そしてその段階に至った場合、私はその違いを知ることに興味が持てない。だから私は言う「女性と交換すべきは言葉ではなく、体液のみ」
今一番やりたいこと、中学生のときからの夢。どこからか女児を捕獲してきて、押し入れの中で飼育、調教し、優れた女性に育て上げること。
人間存在の悲劇を噛み締めた。
九月
福祉業は風俗業と同じで、水のような商売である。仕事の結果は形にならずに流れていき、客の記憶の中にだけ残るのだ。
新入社員の陥り易い思想的誤りは、自分に上司を殺害する権利があると思い込むこと。
法律で私の体を罰することができても、私の魂までは罰することができない。
今の仕事を続けるくらいなら、一九四五年四月初頭に大ベルリン防衛地域司令官に任命された方がましだ。
給料とは、働いたがために心を蝕むようになった苦しみと失った幾らかの正気の代償として労働者が得る金銭のこと、サラリー。
子宮のない女性は男性にとって「性の試験管」である。
中絶禁止も同性愛禁止も獣姦禁止も自慰禁止も旧約聖書創世記第三十八章第九節でのオナンの行為に対する第十節での主の怒りに由来する。しかし、人類はもう子種の浪費を許されるほどに殖えたのではないだろうか?
放浪の旅に出たい。
白地で絵は描かない。すべて黒地の上に描く。
若いときの苦労と快楽は買ってでもせよ。
もし私と結婚して離婚を言い出さない女がいたら、私は彼女の理性を疑う。
「今朝は強姦したかい?」が朝の挨拶代わりになるような都市。その都市でそう挨拶されたのなら私は快活に答えよう「ああ、今朝は女児を二人だけだ」
男根のない男性は女性にとって「お払い箱」だ。
中学生のころはサド侯爵の書く小説の倒錯的な場面を読んでよく興奮したものだが、今読み返してみて、その哲学的記述には感心するが、倒錯性は何も感じなくなってしまった。すなわち、勃たないのだ。
三日に一度は射精しないと健康に悪いそうだ。
女性に懸案事項の説明を請われて私が説明すると、大抵の女性は「私さんは私のせいにした」と非難する。単に私は事実を述べただけなのに女性に内在する被害妄想癖が私を卑怯者に仕立て上げるのだ。ゆえに私は説く「女性と交換すべきは言葉ではなく、体液のみ」
生理痛による発言ならしょうがない。
早稲田大学に通っていたころの記憶が、今は全くない。
私の働くK学園では誕生会と称してその月の誕生者を祝い、誕生カードを送る。先輩職員方はカードに百文字くらいの感動的な文章を綴る。けれど私は、文字は「おたんじょうびおめでとう」と名前くらいで、あとは動物の絵を大きく描く。先輩職員はそれを見て「文字が少なすぎる」と注意する。おかしい。園生は文字が読めないか読めても読み辛い人が殆どなのに、文字を多く書くのは保護者向けに書いているからだ。なんだかんだ偉そうなことを言ったって職員連中は知的障害者のことを考えていないのだ。
産まれるまで気づかなかった。生きることがこんなに大変だったなんて。
少しまともな知能を持っていれば理解できると思うが、この福祉社会は健常者と障害者にとっては生きやすいけれど、その中間に生きる半端者にとってはまことに生きにくい。
放浪に備えて知能指数七十前後の話し方を習得しなければならない。そうすれば同情や施しを得やすくなるだろう。
人の性格はその人の祖先の生業から遺伝を受けると考える。私の祖先は今昔物語にも載せられた鈴鹿峠の山賊であった。すなはち略奪・狩猟・採集・漂泊を生業とする山の民だ。福祉職なんて性分ではない、放浪者こそ最もふさわしい。
職場で大事なことは飲み会や余暇活動などで自分の味方を増やすことであり、それは私が最も苦手とすることだ。むしろ得意とするのは敵を増やすこと。
職場の人間がみな緑色の眼で私を見ている。奴等はまともな人間じゃない。
もしこの学園の職員のまま死んだら、悔やんでも悔やみきれない。
A係長に「やめちまえ!」と罵られたのだから今すぐ辞めても構わないだろう。むしろ辞めた方が有難く思われるはずだ。邪魔な奴がいなくなったと。
「すごい着想力ですね」と言うところを「すごい着床力ですね」と言ってしまった。
失踪を決意した次の日の職場の奴等はなんだか心優しい。
看護婦さんの注射が上手くて、少しも痛くなかった。
心を鬼とせよ。奴等は飢えた猛獣だ。おまえの臀肉を狙っている。
失踪して、日本中の山々を彷徨する。歩兵第三十一聯隊の福島泰蔵大尉が私の師匠だ。
人類は幼形成熟であり全て人類は成形(天使形態)に変態する寸前で死ぬ、という幻想。天使の蝶
地球を覆う現代文明という代物は、依存症ないしは文学的な意味での依存から成立している。
全ての人類が物質的依存から解放され流浪の旅に出た瞬間、現代文明は衰退し、文化とほとんど差の無い放浪文明が萌芽する。
私にとって「衰退」は悪い意味を持たない。なぜなら「進化」と「退化」は「変化」の類義語という認識しか持ちえないからだ。
だって進歩と退歩のどっちがいいかなんて誰にも分からないだろ?
K学園では、遅番勤務上がりの二十二時からミーティングが開かれる。クラスミーティングは三人の担任で開かれ、係長ミーティングは三担任に係長を加えて開かれる。留守録によれば、昨夜ミーティングがあったらしい。でも私はそのことを知らされておらず、その時には疲れ果てて自宅で寝ていた。これが昨今の事態の本質である。同じクラスの先輩職員は新人の私に満足な情報を与えず、それでいて私が「ちゃんとやっていない」と罵るのだ。先輩職員は「分からないことは聞かないとこちらも教えることができません」という態度だが、超能力者でもない私にはいつミーティングが開かれるかなんて知るよしもない。
どいつもこいつも腐りきっている。
九月十五日、新宿駅で下野国住人エーリク氏(「沈黙のソネット」)と出会い、神保町で昼飯を食べて東京駅で別れた。思考する脳と発話する舌の相違の甚だしさが一つの人格を形造る。
たったそのことを理解するだけでこんなにも親しみが湧くというのに。
必ず連絡しよう。
判断を中止してください。理解しようとして下さい。
ひとつの職場やサークルや組織に長くいるということは、陰口を叩かれる人から陰口を叩く人になるということだ。
管理職とは判断しなければならない職務だ。部下の人格さえも、誤解とともに。
仕事をすると人生が色褪せて見える。
曉の空は美しい。夜が怒りと悲しみに溢れていたからこそ
おまえは妊娠したての子宮に夫以外の陰茎を突き立てられて、なんとも思わないのか?
青年は旅の人。道連れは記憶だけ。
映画「Into The Wild」を観た。すなわち「Into The Mind」だった。
新宿を歩く人々は本来の美しさを失っている。
十月
現代文明世界はアリストテレス的人間観の上に立脚している。故に、私のようにポリス的動物であることを捨てて放浪し無宿、社会常識に則った思考は不可能であるために言語的思考のみを行うことで価値の変造をもくろむ「獣」はやがて排除される。
ただし、ディオゲネス的世界市民主義が台頭するのであれば話は変わってくる。
資本主義の豚どもよ、犬となれ!
犬どもよ、広場で自慰をせよ。
本当にエコを実現したいのであれば、冷蔵庫も車もクーラーもあらゆる文明機器を捨ててディオゲネスのように生きればよい。それ以外のエコは全て偽者のエコだ。
真実のエコは全人類の穏やかなる自殺である。
たぶん、文明機器を捨てた現代人は、亡命先で奴隷マネスに逃げられたディオゲネスのようになるだろう。
「おかしな話だよ、マネスのほうはディオゲネスなしにも生きていけるが、ディオゲネスのほうはマネスなしでは生きていけないだろうとすれば」
文明社会とは人間をひたすらに脆弱な動物にさせる機構だ。もう二度と野生には戻れないほどに。ここでは人間はひたすらにちっぽけになるだけだ。
青年よ、常に己の中の獣を調教しておけ。そしていざという時には牙を剥き、爪を立てて、おまえを侮辱した奴らに目にモノを見せてやれ。
かつて大学時代に海驢という女に言い寄られた季節のことだ。ふと私の中に「あの女に会いたい」という感情が起こった。その感情を確かめるために、私は自慰をした。すると面倒くさくなって余りその女に会いたくなくなった。私は重ねてもう一度自慰をした。すると全く会いたくなくなった。二、三日して袋に種が満ちると再び私の中に「会いたい」という感情が芽生えた。ゆえに私は結論付けた。恋愛とは性欲の文学的表現に過ぎないと。
私と彼女とは違う地平に立つ人間であった。前者は「人間の地平」に立ち、恋愛は蔑ろにしても人間は尊んだ。一方、後者は「恋愛の地平」に立ち、人間は蔑ろにしても恋愛は尊んだ。そのため後者は私にメールで別離を告げた上に自意識過剰な主張を何度も送りつけて来た。彼女流の恋愛観ではそれが至極正しく、真っ当なことのように思えたのだろう。それに対し前者はあくまでも人間としての防衛線を保つことしかできなかった。
彼女は自分の精神的あるいは肉体的欲求を充たすためだけに私を利用したにすぎなかった。そのために「恋愛」という文法を用いた。それに対し、私は人間であるという前提の上に立っていた。ゆえに二つの歯車が歯をあわせることはなかった。
『百年の孤独』のブエンディーア一族は愛なくして繁殖した。一族の最後の者は叔母と甥の近親相姦によって産まれたためにその呪いとして豚のしっぽを持って産まれ、蟻のむさぼるところとなった。しかし百年に及ぶ一族の歴史の中で「豚のしっぽ」は初めて愛によって産まれた子供であった。
『百年の孤独』は単行本を三冊買い、合わせて六回読んだ。私が長編小説をここまで繰り返して読んだのは他に例のないこと��。
琉球美人は琥珀色の肌、引き締まった細い肢体と小顔を特徴とするけれど、秋田美人は朱を散らした色白の肌、ふくよかな肉体と顎先を集約点として突き出た面長を特徴とする。
選びがたく、悩ましい。
一夫一妻婚という制度の発明は多くの人間を罪人とした。つまり、一夫一妻婚という制度を継続する限り、社会は姦淫罪を量産せざるをえないのである。
法律の数だけ、罪がある。
あらゆる家庭の災厄は、一夫一妻婚が生んだ。
一夫一妻婚が形作る「家庭」は、ある種の子供たちにとっての牢獄である。
私にとっても、「家庭」は牢獄だった。
ディオゲネスは人間をよく理解していた。ゆえに彼は結婚を否定した。そして、彼は女性の共有と当然の結論としての子どもの共有を主張した。
女が産んだ赤ん坊の父親が誰か、なんてことはどうでもいいじゃないか。
私は沖縄から奄美に至る航路で、仰向けに寝ながら「死の恐怖」を超越した。超越したとき、肩から背中にかけて熱いモノが走った。目からは涙が溢れ、こめかみを濡らした。
そのとき、私は一度、死んだのである。
「死の恐怖」は小学二年生の私を捕え、十五年に及び、私の心を鷲掴みにして離さなかった。それは常に無感覚への恐怖、偉大なる世界が消滅することへの恐怖であった。
死によって他人が私を忘却するとか、そういったことは恐れなかった。「死への恐怖」はきわめて個人的な問題であった。
死後に感覚があるのならば、人間はその新しい感覚で永遠を生きるだろう。もし、死後に感覚がないのならば、死は何ら思い悩むことではない。マルクス・アウレリウス・アントニヌスの思想の私なりの解釈である。
「死への恐怖」は克服した。しかし、私はまだ完全に「死」んだわけではない。
今までは常に捕われてきた人生だった。これからはこちらが捕える人生である。
蟹田駅で特急に乗り、青函トンネルを通って木古内駅で降りた。すると、もう電車がなかった。しょうがないので駅近くの公民館の前で野宿をした。二十三時に寝て五時に起きた。小雨が降っていて、寒かった。吐く息が白い。
北海道では寝袋の下にアルミシートを敷いて大地に体温を奪われるのを防がないと危険だ。今の寝袋は零下十度まで快眠、零下二十度まで生存できるそうだが、零下二十度でも快眠できるようにしたい。
『闇の左手』の、アイとエストラーベンの氷原越えを復習しよう。
北海道の面積はオーストリーより広く、北海道の人口五六〇万人はデンマークより多く、道内総生産額GDP約二十兆円はマレーシアやチェコよりも大きい。また、道内の陸上兵力は三万七千人でベルギー・ポルトガル・南アフリカ。キューバの陸軍と同規模である。そして道内だけの食料自給率は二百パーセントに届こうとしている。
北海道は数値上では充分に一国として独立できる。独立後の国名はもちろん「アイヌモシリ」、人間の大地。
私は、その大地を歩く。
さすがに放浪する資金に先が見えたので札幌市南区澄川にアパートを借りた。
まだ鍵をもらえない夜に、不動産会社の女性社員が自宅に泊めてくれた。北海道の人はやたらと親切だ。
ちなみに私は女性社員宅で、晩飯を食べてから朝までいびき一つかかずに熟睡していたようだ。
どうやら寝言の癖は治ったらしい。
PHSを買った。
もし宇宙の果てまで行けるという宇宙船があるのならば、地球上で想定しうるあらゆる幸福を諦めてでも、私は宇宙飛行士になる。
そして、私の死体は永遠に宇宙をさまようだろう。
ある人が言っていた「全ての女性は男でふさがっており、あぶれた男は彼女たちの体が空くのを待っている」という感覚を今日、はじめて味わった。
那覇の人と札幌の人は語尾に「さー」をつける。なぜ?
ちなみに私は一日の大半を欲情して過ごし、半日は半勃し、四分の一は勃起している。というのも私の神経はズタズタになっていて、脳が異常なまでに興奮物質を分泌するからだ。
物理的に、私は「狂人」である。ゆえに小学4年生の私を「気が違っている」と評したあの女性教諭は正しかったのだ。
まず買わなくてはいけないのは掃除機、それと便座カバー。
尊大な解釈だが、中学生の私は自分のことを「桁外れの出力で凍結してしまった電算機」に喩えていた。今ならさしずめ「お祓い箱」と喩える。
大した運動もしないのに疲れやすい人というのは、たいてい脳内で体力はおろか生命力さえも過剰消費しているものだ。
ハローワークで調べたところ、私の適職は技能職か芸術家だという。
北海道のスーパーでは玉ねぎとじゃがいもがそれぞれ一個十円で買える。食うのには困らなそうだ。
中古パソコンを買った。ネットを繋げば、さぁさ始まる楽しくも愉快なNEET生活。
野菜を凍らせないために冷蔵庫を買った。
近所の澄川若草公園のベンチに男子高生が腰掛け、女子高生が前から枝垂れかかり、野合していた。北海道はおおらかだ。
夕方になると近所でやたらと陸自将校を見る。昨日は将校さんがスピードくじを買っていた。
今、私の中で福満しげゆきが熱い。
『コレラの時代の愛』を手に取った途端に涙が溢れてきた。さすがガルシア・マルケスである。本を持つ者にも訴えかける。ましてや読む者へは。
宇宙の最果てを超え、宇宙化以前空間の有り様を地球に報告する使命を帯びた超光速航宙船「エスペラント」
推進機関は決まっている。原子力だ。
はてさて、膨張しているという宇宙の辺涯はどのようになっているのだろう?
乗組員は地球に未練のなくなった七人の若者、日本国から二十八歳、タンザニア人男性二十五歳、イスラエル人男性二十三歳、フランス人女性二十七歳、インドネシア人女性二十五歳、ペルー人女性二十二歳、国籍不明少女十九歳。それと修理用ロボット三台。
航宙船の大きさ、全長二四〇メートル、幅三〇メートル。乗組員は訓練により、航宙船を自力で組み立てることが可能である。
船内には恒星熱で駆動する五つの栽培室、三つの畜産室、三つの水槽室があり、その他にも食料加工機が装備されている。船内で半永久的な食料生産が可能である。
凍眠室では肉体を凍結することで老化を遅らせることが出来る。しかし完全に止めることはできない。
この銀河は今、宇宙のどのあたりを漂っているのだろう?
船内の娯楽は様々で、読書・運動・遊戯・音楽・絵画など地球上でできることはほぼ船内でできる。
これは娯楽というより使命に近いが、性交が七日おきに違う相手と行われる。ただし自分の遺伝子を継承した異性とは性交しない。
宇宙化以前空間についての報告書をまとめるのは私の何世代か後の子孫になるだろう。
図書室には地球人類の叡智の集約である五十万冊が書籍と電子文書とで保管されている。
本の記述言語も船内共通語も人工言語である。
乗組員は医療知識を身に付けており、簡単な外科手術なら執刀可能である。また薬剤、輸血用血液も完備されている。
酸素は栽培室や庭園内の植物で生成される。水は使用後に循環、濾過、消毒される。糞尿は堆肥となり栽培室に回される。
トイレ、洗濯、洗浄では水を一切使わない。
航宙船は地球に帰還することはない。可能であれば宇宙化以前世界で居住惑星を見つける。
もし、宇宙膨張説が誤りで、宇宙に果てなどなかったとしたら、彼らの人生の意味とは?
いずれにせよ彼らも他の死者と同じように忘れさられるだけだ。
甜菜の糖度は水に浮かべて量る。
もし私が四十年後、人生について語るとすれば、「人生は語りえないこと」と「人生を語るのは恥さらし以外の何物でもないこと」を語るだろう。
大朋めがね、最高。
よく映画などで「この街に知り合いは誰もいない」なんて主人���が出てくるけれど、今の私がそれだ。
「マシニスト」はけっこう凄い映画。
昼下がりの真駒内公園は心地好いが、日が翳ると寒い。
カレーはインド人にとっての味噌汁である。
私の安アパートの一階には若い女が二人の幼女と住んでいる。1Rに女三人、そして幼女のうちの一人は養護学校に通っている。見たところ知的障害ではない、身体的な障害だと思う。
私は酒を飲まないし、酒が嫌いだけれど、時々飲みたくなる酒がある。一つは黄酒、もう一つはサングリア。そして大抵すぐ飽きる。
ローマ帝国時代は葡萄酒を水割りしないで飲むことは下品なことだった。
葡萄酒一に対し蜜柑果汁を三か四の比率で混ぜ、小さく切ったバナナを入れて冷蔵庫で冷やして飲む。これが我流サングリア。底に残ったバナナが一番おいしい。
日本の宗教、寺院や神社が信仰を失った理由は落ち着いて座れる場を市民に提供しなかったからだ。私もそうだが、現代の若者で休日に仏前や神前の座敷へ行き、無料で何時間も座っていられる者は何人いるだろうか?
ポテトチップスを食べながら歩いていたら四羽の烏が数キロメートルも私の跡をつけてきて、途中で烏同士の縄張り争いが始まった。ブランコに乗った女児が、烏の襲撃から走って逃げる私を見て笑っていた。
まだ仕事が決まらない。やはり職業適性診断システムの通り、「工」のつく職業を目指した方がいいのだろうか?
そうだ。私は稼業に生き甲斐は求めないのだから、工場の歯車になることに悔いはない 。
そういえば、小学生のころの放課後は主に炬燵で横になってテレビを見ていた。学校生活で甚だしく疲労していたのだ。
人と向き合う仕事ではどうしても甚だしく疲労せざるをえない。
近所から藻岩山が見えるけれど、どうやらそこで初雪が観測されたらしい。もう札幌は冬だ。
こんな自堕落な生活がいつまで続くのだろう?
「命の続く限りだ」
日能研札幌が私に試練を与えた。小学五年生のテキストを使って模擬授業をして、出来が良ければ私を雇うというのだ。
真冬日の存在にびびり、紅衛兵が被るような帽子と電気ストーブを買った。
夜間の水抜きは十二月から始めよう。
札幌市中央図書館へ行く。蔵書は充分ではないものの悪くはない。
岩明均は古代ギリシャ世界に主題を置いている。塩野七生は中世イタリアが主題だった。赤羊は十九世紀のヨーロッパに主眼を置いているという。私も時代と地域を特定した主題があるといいなぁと思っているけれど特に思い浮かばない。
まぁ私には「帝国」という物語世界があるし。
敢えて言うなら、二十世紀エスペラント運動に携わった奇特人を取り上げると面白そうだ。
母の私への愛情が、一般の母子愛のようなものではなく、所謂「共依存」の一方通行であるならば、これまでの二十四年弱を説明しやすくなる。
十一月
戦争がなくて女性を共有できて食べる物に困らず各成人に満足な住居が割り当てられ、言論と思想と信教の自由がそこそこあり、働けば働いた分だけ暮らすのに困らない給料を貰えて老後は年金が保証され、学費と医療費が無料の国。それが私の政治的目的だ。
つまり空想的社会主義。
それと人類人主義だか世界市民主義だかよく分けられない個人のあり方が私の基幹思想だ。
よって、ここに「空想的社会主義人類人党」を掲げる!
政権交代は選挙によるもの、そして政体の転換は民主的な投票によるものが好ましい。
思想を根拠とした暴力と殺害は厳しく禁止する。
キリスト教的異性独占行為である結婚制を廃止し、十八歳以上の労働者あるいは学生である男女が抽選で定められた相手と三日毎に共同交配所で生殖行為をする交配制を敷く。妊娠から出産までは人類人政府が完全に支援し、交配に因って誕生した父親不明の子どもたちは人類人政府が「人類の子どもたち」(filoj de homaro)として十八歳まで養育する。ただし母親は六歳まで自分の子どもを育てる権利を有する。もちろん義務ではないので育児放棄も可能だ。
同性愛者は「特殊交配所」を利用できる。
「人類の子どもたち」への教育は「人類人主義」(homaranismo)と「性欲の賛美」に基づいて行われる。
資本主義的異性寡占行為である恋愛の宣伝行為や過剰な恋愛賛美は個人的な趣味と芸術的表現以外ではこれを制限する。
いかなる場所であっても人類人は抽選で定められた相手以外の人類人との性交を禁止される。十三歳以上十八歳未満同士の性交、及び十三歳以上十八歳未満の「人類の子どもたち」と人類人との性交は性欲の解消と自己存在の確立のための行為としてこれを許可する。
すべての人類人は共同食堂を有する共同住宅が付与され、その見返りとして都市部では共同職場、近郊部では共同工場、農村部では共同農場にて労働する義務がある。
労働には対価として報酬と七十歳以降(もしくは退労勧告後)の年金が共通通貨ステーロ(stelo)で、そして交配する権利が与えられる。労働者及び退労者は医療費が無料である。
十八歳で全ての「人類の子どもたち」は人類人となる。人類人になった次の一月から、人類人は希望とそれまでの学校成績、そして試験を考慮した上で各種大学校に入学できる。そこで四年間、学問或いは職業訓練などに励む。学費は無償。もちろん、大学校に通わずそのまま労働者となる選択もある。
共同住宅での居住が困難な各種障害者は共同食堂を有する共同施設に入所でき、施設付属の工場や農場での労働を行うことによって労働者と同じく報酬と年金を得ることができる。もちろん交配する権利も与えられ、その対象は障害の程度により共同施設内の異性と施設外の異性とに分けられる。
刑務所では付属の工場や農場で労働している者に限り報酬と年金、そして刑務所内の異性と交配する権利が与えられる。
共同交配所は感染症の恐れがない限り、病院の患者も利用できる。
全ての「人類の子どもたち」はエスペラントを国際補助語として学ぶ。また全ての「人類の子どもたち」は各人の母語によって教育される権利を有し、母語による教師のいない学科は国際補助語エスペラントで教育される。第一外国語、第二外国語以下の外国語は個人の選択によって決定される。
共同住宅は一棟につき三十~五十戸(三十人から五十人)を収容し、共同住宅が十棟前後集まって一つの島を形成する。そして島が幾つか集まって区が形成され、区が幾つか集まって行政単位として、都市部の市、近郊部の町、農村部の村が形成される。区が設けられない場合もある。共同交配所は島単位で運営される。
人類人政府が統治する領域内で、島から島への移動は自由である。すなわち「空想的社会主義人類人共和国、日本群島」東京市世田谷区第三粕谷島第五棟第二十三号から「空想的社会主義人類人共和国、パリ盆地」パリ市第三区第十八島第一棟第十二号への移住は共同住宅の空きさえあれば誰でも可能である。必要なのは法律的処理と引越し作業だけだ。
移住先での行政サービスは母語で行われる。不可能な場合はエスペラントが用いられる。そのため人類人政府が統治する領域であれば善き人類人はどの共和国のどの島へ行っても行政サービスの内容を理解することができる。またどの人類人政府でも共通通貨ステーロ(stelo)が用いられているので、身元証明書と共通通貨を携帯していれば人類人はどの人類人政府へも簡単に旅行することができる。
死ぬと遺体は共同墓地に葬られる。遺産は全て人類人政府が没収し、家財道具は再利用される。
地球があますことなく全て空想的社会主義人類人共和国によって統治されたとき、(自己主張が激しく自意識過剰な反体制者どもは未だに音楽やテロで抵抗しているのだろうが)現生人類は己の種族の性欲の激しさに驚くことだろう。
複十字健診センターで肺のレントゲン写真を撮った。
私は中一から中三までツベルクリン反応は全て陰性で、そのためにひどく膿の出る注射を六回射った。
体育祭の度に注射されたところが膿んでぐちゅぐちゅになるので、体育祭の練習は嫌いだった。
それほど嫌な思いをしたのに、結核にかかっていたら笑える。
子規も啄木も同じ鳥のことを表す漢字だ。その鳥の口の中は赤い。
まるで結核患者の吐血のように。
札幌の地下鉄には網棚がない。
私は幼稚園に年中組から入った。そして最初の登園日に幼稚園のおもちゃを家に持って帰った。もちろん私に悪気はない。誰も「持って帰っちゃダメ」とは言わなくて、家でもそのおもちゃで遊びたかったから持って帰ったのだ。
私はそういう子どもだったし、今も多分にそういう人間だ。これを我が儘と呼ぶのは勝手だが、私は自身を「暗黙の了解のわからない人種」だと解釈している。
悪いのは「暗くて黙っているのになぜか了解している人種」だ。黙っていないで話せばいいのに。
シャルル・フーリエの『四運動の理論』を読み始めた。愉快だ。
十二月
買ってあったのに神聖なるアスパラガスを食べ忘れていたため、尿が臭い。
北海道の靴底は内地と違うらしい。
鶏の心臓と肝臓が半額だったので臓物カレーを作った。まずかったし、臓物である必要性がなかった。
半月弱だけ働いた九月分の給料が六万円だけ振り込まれていた。時給制の契約社員だから当然だが、奇特なことよ。
それでドミノピザを頼んだら、配達員が茶髪で小柄で猫を連想させる女の子、アキモトさんだった。お釣りを数える指先のたどたどしさがバイト経験の薄さを物語っている。思わず「ゆっくりでいいよ」「ご苦労様」などと優しい声をかけてしまった。
これが逆の立場であれば、私はアキモトさんの食べるであろうピッツァの上に己の白濁精子をバタァの如く振りかけたであろうに。
水商売とは「やったことが形に残らず水のように流れていく商売・仕事」の意である。
「福祉業は水商売なんです」と某知的障害児施設の幹部が言っていた。
かつて医師であった渡辺淳一が小説家になると決めたとき、母に「そん���水商売はやめなさい」と言われたという。
しかしよく考えれば、小説家の仕事は文章という形で残される。もし医師が医学研究を行わなければ、接客業である医師の方こそ水商売である。
水商売と非水商売のと境界は生産物の永続性や仕事の複数性について思考せざるをえず、曖昧である。ゆえに水商売の定義は難しく、渡辺淳一の例のように単なる負の意味を持つ言葉としてしか使われていない。
第三次産業はそもそも水商売である。
映画「レッドクリフ」を観た。「赤壁」に非ず。
九月までハリウッドのアクション映画だろうと私が思っていたのは事実だ。
蜀三将が強すぎて、かつ格好良すぎる。
官渡の戦いと赤壁の戦いは三国志の二大盛り場だけれど、まだ三国鼎立はなっていないんだよね。小学生のころは赤壁の戦い時の情勢がよくわかっていなかった。
中村師童(甘寧)が頑張っていた。
八卦陣には身震いがした。
規制が入って乳房は映せない。
前半は戦闘と外交の連続で、主線の通っていない名場面の羅列映画、すなわち駄作かな?と思ったけれど、お茶の場面で一本の線がすうっと引かれた。
赤壁の戦いは三国志版トロイ戦争だったのだ。
趙薇(尚香)の演技が浮いている。喜劇向きだな。
一番良かった場面は、次回の予告。次の主題は火と風だ。
この映画を観たあとの私なら一騎当千である。
滑舌が余りよくないので「公序良俗」と言おうとすると「公女凌辱」となってしまう。
ネットに繋がっていないパソコンはただのゲーム機だ。
電話窓口「私さまは、テレビの地上デジタル移行への対策はどのようになさっておいででしょうか?」 、私「テレビを買わないようにしています」
夜の狸小路は面白い。
まだ二十代も前半なのに、新しいことを始めるのにさえ「腰が重い」とは。
負けたいと願う心は知りたいと願う心である。
小麦は米より必須アミノ酸の量が格段に少ないので、パンだけで必要な栄養を摂るのは難しく、どうしても肉が必要になるのだ。
逆に言えば米は必須アミノ酸を多く含むので、一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べただけで栄養は充分なのだ。
日本人女性が段々と痩せ形になったのは食事の洋風化のお蔭なのだ。
中古冷蔵庫のホース接続部から水が漏れるので調べたら、ゴムが弱くなっていた。仕方ないのでヨドバシカメラで四七二円の替えを買って付け直した。
じゃがいもを四つに切ってサランラップでくるみ、七五〇Wで三分チン。それにマヨネーズと青海苔をかけたものを小腹がすいたら食べている。二キログラムを一九八円とかで売るのが悪い。
札幌の良いところ。東急ハンズとハローワークとブックオフとヨドバシカメラとアニメイトととらのあなとメロンブックスと紀伊國屋書店とドンキホーテとダイソーがお互い歩いて行ける距離にあること。(毎日一巡している)なのに人通りが渋谷や秋葉原よりも少ないこと。
そういえば、私が高校二年生のときはアニメイトとメロンブックスは狸小路の雑居ビルの二階にあったような気がする。
時計台はいつ見てもしょぼい。でも旧北海道庁は素晴らしい。
奄美大島もそうだったけれど母娘や母子をよく見掛ける。
朝起きて、今朝は特にしばれるさーと思ったら、粉雪が降ってたさー。
藻岩山の山頂付近に雪が積もっていた。風が吹くと皮膚に刃を当てたように冷たい。
昼になると雪の粒が大きくなって降りしきる。この分だと積もりそう。藻岩山が見えなくなった。
昼過ぎにはまた粉雪に戻った。
ローマ教会は一二八二年に全シチリア島民を破門したことがある。
ガブリエル・ガルシア・マルケスの登場人物は名を替えてあちこちにいる。
ガブリエル・ガルシア・マルケスはノーベル賞受賞講演中に、スペイン語文法の単純化と文法規則の人間化、そして正字法の撤廃を訴えた。
今日、たい焼きを食い逃げした女の子に体当たりされたような感覚を味わった。
国際補助語エスペラントを図書館で借りた入門テキストで復習している。新たな発見もあり奥深い。 ベネズエラの正式名称は「ベネズエラ・ボリバル共和国」である。
将来日本で福祉戦争が起こる。福祉をする側(貧困層)と福祉をされる側(富裕層)の間の闘争だ。
大学二年生のころ、札幌市北区出身の友人が「そのゼミの先輩の彼女は風俗嬢なんだよ」と馬鹿にしたように言っていた。確か業種はヘルスだったと思う。
私はしかし生粋の文学青年であったので、その先輩は「本物の愛とは何かを知る男」だと感心したものだった。
世に云う恋愛には三種ある。一に肉体的征服感、二に精神的連携、三に依存。いずれも正しい。
女性や青年はこれら三種に序列をつけたがるが、本能より出る感情ではない。
もし恋人が風俗嬢の場合、肉体的征服感を主とする者は悶え苦しみ、精神的連携を主とする者は仕事を応援し、依存する者は依存し続けるだろう。
江戸時代、豪商や文人は吉原の高級娼婦を正妻に身請けしたし、仏蘭西にも『椿姫』という高級娼婦との恋愛を描いた小説がある。
何も人生は女性のために生きるのではなく、自分自身のために生きるのだから先進的な近代人たちはあまり妻の過去や職業にこだわらなかったのだ。
ましてや現代人をば。
札幌で諸兄が遊ぶとしたら薄野ではなく、南六条東三丁目の交差点を豊平橋の方へ行って右手にある二つの会館はどうだろう。
少なくともその豊平川沿いの会館群は十九時くらいから薄野の風俗店が閉まる〇時以降も午前三時まで営業している。脱法営業だからだ。今日までなら行くことはないけれど、明日の幕開けとともに始まった空白の三時間でなら行く価値はある。
カネマツ会館と五条東会館とあり、黄色地の看板で飾ってあるのですぐ分かる。共に二階建平屋風となっていて中には小さな飲み屋が軒を連ねている。
坂口安吾は高校生のときに読んで挫折したが、さもありなん。小僧っ子にはわからんさ。
手に職じゃないけれど前の住居からアクリルガッシュを持ってきたのでアクリル画を再開した。
私は全て絵画は部屋の装飾のために描かれると信じ、絵画による自己表現というものを信用していない。
掛軸はそもそも飾るものであるし、ルネッサンス期のアトリエでは壁画を製作していた。
絵画は装飾品であるからこそ芸術であり、美術なのだ。
私の部屋には本棚がなく、また買わない予定であるから、寂しい白壁が広く空いているのだ。
街のあちこちに水色の函がおかれ、滑り止めの砂が満載だ。冬支度である。
これは「常に凡ゆる断片」
私の現在の研修生という立場は気楽だ。職場へ行く義務はない、しかし職場へ行って研修するとただ呆っと座っていただけでも給料が出る。七時間いれば日給は一万を超すが残念なことに交通費は出ない。
結局、履歴書を出して面接したところ、全てに受かっていた。
大学五年間で一度も病院にかからなかったし、四、五年生のときは特に無病息災だった。それは生活が閉塞的であったからだ。しかし小学生どもと触れ合う職場ではいつ伝染されるか怖くて堪らない。
結核ではないことを証明しなければならない。
ミニシアター系の映画は気取った芸術学生や頭の悪い女子大生が「こんな映画を観る自分っておしゃれ!」と観るものと相場が決まっているが、私も観る。今日はシアターキノで「敵こそ、我が友」を観た。
私はフランス人気質でフランス映画がよく合うので、フランス映画を多く上映するシアターキノは選ぶ苦労がない。
政治はえげつない。民主制であろうが、独裁制であろうが国家が人間の集合体である限り、醜い。
クラウス・バルビーは残忍な性格だったろう。しかし悪だったのだろうか? 悪とはきっと温和な性格をしていると思う。
風呂に入らないまでも足だけでもお湯に浸らせるだけで眠り心地が全然違う。
北海道では小学生でも棒を「ぼっこ」、唐揚げを「ざんぎ」と言う。
電車を「汽車」と言うのは分かる。というのは汽車と呼んでいた時代と今とで利便はほぼ同じだし、電車は山手線や京王線こそが呼ばれるに相応しい。
職場を二十一時に出発し歩いて自宅まで帰ると一時間半でつく。もちろん手袋、帽子(フード)、マフラーは必要だが。
「かたわ少女」という障害者の女の子を攻略するゲームが海外で製作中らしい。
しかし知的障害児が登場しないのが残念だ。白痴少女は萌えるのに。
男は女が弱い立場にあるときだけ、女を守ろうとするし、大切にして真剣に愛そうとする。
それは彼女たちが「この人がいないとこの先自分を愛してくれる男が現れないかもしれない」と不安に思っていることを男が知っているからだ。
男は女が自分より弱い位置に立っていないと安心できない。
というのは男は、一度男を知った女は男なしではいられないこと、そして女は常に男を乗り換える機会を伺っていることを知っているからだ。
女にとって男は靴と同じである。足裏は一度靴になれると直接地面を踏む痛さには耐えられないし、履き古した靴は履き替えたいと思うだろう。あるいはまだ新しくても見栄のために違う靴を物色したりする。それにサイズが大き過ぎてもダメだし、小さ過ぎてもダメだ。
だから、賢明な男は、いわゆるまともで競争相手のいそうな女は遊び感覚でしかつきあわないのだ。
つまり、障害を持つ少女或いは女性というのは現代社会では稀に見る「愛され女」なのだ。
���は恐れるに足らず。人間は死なない。なぜなら死ねば人間ではなくなるから。
怒るな、褒めよ。大事なことはチンパンジーが教えてくれる。
日本の大衆文化が幼稚なのは、大衆文化を形成するための大衆、つまり充分に余暇のある人々が生徒と学生に限られていて、成熟した大人は仕事に追われて忙しく文化どころじゃないからだ。
すると数の論理で中学生、高校生、専門学校生や女子大生に受けの良い番組、音楽、小説、漫画があたかも日本中の注目を浴びているかのように見える。或いは情報媒体がそう見させている。
いわゆる恋愛主義が社会を支配する主流思想に思えるのはそういった中学生や高校生の未熟さや幼稚さが大衆文化の前線を陣どっているからだ。
少しでも文化に興味のある人であれば仕事に就いて余暇を奪われることを恐れるだろう。そして無職への風当たりの強さに怯むのと同時に大衆文化の幼稚化を憎まなければならない。
まともな大衆文化を形成するには充分な数の大人が充分な量の余暇を持つ必要がある。そうやって数の論理で生徒・学生文化を日本大衆文化の一分野へと押し戻していかなければならない。
恋愛主義を一派閥へと駆逐し、男女の関係を“人間の地平”に立脚するものにしなければならない。
とりあえず私はキノカフェでフランス映画を観て、市立図書館で坂口安吾と旧共産圏とラテンアメリカの文学を読もう。
皇帝、国王、大統領は偉大で、豪華な外見をしていなければならない。たとえ黒革金銀細工の財布の中身が空であっても。
職場を出ると粉雪。
十一月二十日の札幌市内における最高気温、零度以下。
つまり真冬日。
そして、朝起きると人生でかつて経験したことのないような積雪。
水抜きしないと水道管が凍る。
起床時の室温、三度。
湯たんぽを購入。
氷雪上を歩くため、靴にスパイクをつけた。
そんな晩に狸小路で演奏している音楽愛好家がいる。
零下三度の札幌で、私は豊平川沿いを自宅まで歩き、やっと帰宅する。
帰宅時の室温、一度。
私を雇った職場が入っているビルに北海道で一番有名な政治家が所属する個人政党の本部がある。
だから今日は政治の話をしよう。
狸小路で日本共産党のDVDをもらった。
それはまさに志位書記長のファン・ディスクだったが、つらつらと全編を鑑賞してしまった。
あやうく共産党のファンになりそうだった。しんぶん赤旗日曜版を定期購読して、日本共産党に入党しそうになった。
旧共産圏を生きた人の小説を読むと、共産主義もそれほど悪くはないと思えてくる。
悪いのは共産主義じゃなくて独裁的な指導者と我が儘で自己主張の激しい反体制者だけだ。
けれど、そもそも私は人間集団が嫌いなんだ。
だからどこかの政党に入ることはまずしない。
それに大学時代に身近に見てきた「共産党」は醜悪だったし、第一に私はデモとか行進とかの集団行動が嫌いなんだ。団結しようとするのは現実から逃げているからだ。
もっとやり方がスマートなら、話を聞いてくれるかもしれないのに。やり方が顕示的で、目的へと努力する前から諦念が感じられる。まるで知的障害児や駄々っ子のようだ。
つまり私は共産主義には興味があるが、共産党はあまり好ましく思っていない。
しかし一国を動かすためには何かしらの政治学を学ばねばならない。大学の政治学部に入学するか既存政党に入るか、独学で習得するか?
よし、独学しよう。そして政党は私が自ら創ればいい!
大学四年生の夏、就職活動を諦めたときから生きている感覚に乏しくなってきたんだ。だんだんと。
早口でまくしたてる人は苦手だ。いや、人ではなくて早口が苦手で、早口で喋られると泣きたくなる。特に女性に多い。
早口な人と吃っている人のどちらを選べと言われたら間違いなく吃っている人を選ぶ。
早口な女性は別に頭の回転が速いのではない。なぜなら思考によって、ではなく記憶と憶測だけで話すからだ。
つまり早口の女性は言葉を持たない。彼女たちは壊れかけたテープレコーダーに過ぎないのだ。
職を探す度に共産主義を羨望する。
自動的に職は与えられて然るべきだと思う。
働く時間というのは私にとって死の時間である。
なぜ己の死を自分で探さねばならない?
私は常に余暇か副業が生きている時間なのだ。
これは逃げ、なのか? 或いはそういう生き方なのか?
「辞めさせた、或いは辞めた職場は労働者の次の仕事を見つける義務がある」という法律を作って欲しい。
逃げられた職場も。
「よく働こう」とするのではなく「よく生きよう」とする者にとって資本主義は残酷だ。
ニートさんとかフリーターさんを問題視する人は、まず面接で若者を見捨てる人を問題視した方がいいよ。とブックオフとパン屋チェーンのアルバイト面接に落ちた私が言う。やっぱり大学時代のバイトと同じ業種しか雇ってくれないのか? なんだ、この職業カースト制は?
私だって美味しいパンを作って主婦層や職業婦人からモてはやされたいのに。
生きているのかなぁ、本当に? 自分。
佐賀県からこの一週間、このブログへのアクセスがなかった。
その程度の教養レベルか!佐賀県の教育委員長は職務怠慢により死刑!
或いは佐賀県にパソコンは無いのか?
中学生のころ、スナッフビデオは都市伝説だと聞いて、「ならば自分たちで作ればいいんじゃないか」と思った。
抑圧された子供は、一人暮らしをすればできるかもしれないことを妄想するものだが、私の場合、その全てが犯罪がらみだった。
さて、私はこの見知らぬ百五十万都市で市民記者に登録した。
仕事における電話の秘訣は、相手に電話したことを後悔させないことだ。
空想的社会主義者の食卓。【切り餅(磯辺か餡)三個と納豆】【玄米フレーク五十グラムに牛乳かけ】【蒸し馬鈴薯と野菜スープ】【インスタント麺と蒸し馬鈴薯】【御飯と魚介缶詰と味噌汁】【ピザトースト二枚と野菜スープ】【カレーライス】【食パン二枚と目玉焼き】
空想的社会主義者の食事への心得。粗食、同一性保持、昼食は朝食と夕食のつなぎ。
空想的社会主義者の主要飲料は【牛乳】で、【野菜ジュース】や【珈琲】や【茶】は嗜好品として飲む。牛乳を多く飲む日は必ず納豆などの大豆食品を食べるべきである。
空想的社会主義者の栄養補給剤は【エビオス錠】である。
これは決まりではないが、豚肉と鰭や鱗のない魚は食べない。肉製品と乳製品を一緒に食べない。血を食べるのはダメ。
イスラエル国歌「ハティクヴァ」は物哀しい。
ラーメン! フライングスパゲッティモンスター。
実家にいたころは飽食気味で、私はやや肥満だった。
母は愛情を食事でしか表現できない人だったからだ。
学園時代はよく食べた。しかしよく戦ったので痩せた。
今は粗食で痩せた。
今日、昨日、一昨日は図書館(徒歩五分)とスーパーマーケット(徒歩三分)に行く他はずっとパソコンの前で過ごした。
おかげでウンコが硬い。
二ちゃんねる系のサイトに今更ながらはまっている。
もう仕事とかどうでもいいや。面接とかで人間性試されるの嫌いだし。
ほら、お外は怖いし。寒いし。
いつの間にか雪降ってるし。
火星に土地でも買って移り住もうかな?
やれやれ
人間は今でこそ呼吸し、食べ、排泄し、寝て、思考している。
しかし数年後か数十年後には思考は消え去り、記憶もなくなるだろう。
私はもしかしたら今までの人生の四倍の時間を生きるかもしれない。しかし決して五倍は生きないだろう。
思考と記憶の消滅、それを人は「死」と呼ぶ。
症例はいくつもあるにも関わらず「死」の問題は医学によっては解決されていない。ただ宗教だけがこれを信仰により解決させようとしている。
人はこう思うだろう。なぜ必ず「死」ぬ人間に思考が与えられたのか?と。思考さえなければ「死」を思い悩むことはなかったのに、と。
私はこう考える。誰かがこう仕組んだのだ「人間よ、その『死』とやらについて思考せよ」と。
で、私は考えた。人間は「死」ぬ、ゆえに有限だ。しかし人間の集合体である人類は半永久的に存在する。この違いに意味が存在する。
人間が「死」ぬのはなぜか?それは人類全体に更新を与えるためだ。つまり個人の人生というのは人類という種族全体の繁栄のためにある。
恐竜は失敗した。しかしあの時代にはあの形態が最適だった。今の時代は人類の形態が最適である。しかしいつ人類の絶滅が訪れるかわからない。
個人やある人間集団の私欲のために人類が犠牲になるとしたら、死んでいった人類はもとよりその個人やその人間集団の人生も無駄になる。なぜなら彼らは人生を無駄なことに使ったからだ。或いはそれも人類の試行錯誤なのか?
ゆえに私は結論付けた。人間の人生を活かすには常に自身のためではなく人類のために生きよ、と。私の宗教的信条でもある。
私が二〇〇七年二月に生み出した「人類意志こそ神」という真理は今もゆるぎない。
その結論ゆえに私は人類人主義と世界市民主義を支持する。
世界連邦を唱えるバハイ教はある意味では正しい。世界中心都市論と世界政府論を除いては。
ゆえに私は「宗教団体に所属しているか?」に関しては無宗教だが、「信仰を持つか?���については有信仰だ。
人類全体へのゆるぎない信仰。
警察犯処罰令第一条第三号「一定の住居または生業なくして諸方に徘徊する者は、三十日未満の拘留に処せられる」。私、危なかったなぁ。
ちなみに昨日は十五時すぎでマイナス三度だった。気温がプラスになることはなかった。
フードか帽子を被らないと顔が凍る。
キブツの子供は母親と離れて暮らす生活を強いられるので就学前は夜尿や指しゃぶりなどの情緒的未発達が見られる。
しかし子供の家での十八年間に及ぶ集団生活を経て、青年期になると非神経症ともいうべき環境適応能力と高い社会奉仕意欲を示すという。
人口の十%にも満たないキブツの人がイスラエルを率い、パレスチナ人どもから国を守ってきたと言っても過言ではない。
キブツはどこかスパルタと似ている。
母親の愛にくるまれてすくすく育ち、教育を終えて社会に出る際に新しい環境に適応できず引きこもりになったり神経症を患ったりする日本とは正反対である。
また家族という、気の違った両親の作る牢獄に囚われることなく、子供は成長することが出来る。そのことの、なんという幸福。
キブツ制度が全く善くて素晴らしいと賞賛するわけではないが、日本人はキブツなどの社会主義制度を少しは見習うべきだよ。
なぜ働けるし、働く意志のある人間が働けないのだ?労働力の余剰をどうして解決しようとしないのか?
ギリシャ的な暴動を起こしたいさね。ヘルメット、鉄パイプ、ナイフ、クロスボウ、火炎瓶を装備してさ。戦うんだ。
見えない何かと。
そのために私は筋トレを欠かさない。
正しい太り方をしよう。正しく太った人は美しい。
正しく太った人は、間違って痩せた人より美しい。
皆さんも親になれば分かると思うが、愚かな親は「子供は家庭にさえいれば良く育つ」と信じ、施設に預けられた子供を見ると「可哀想に!」なぞと言う。
これは親の傲慢であり、怠慢だ。
ある種の家庭に産まれた子供にとって、家庭とは牢獄に過ぎない。
悪しき家庭は普通の施設にさえ劣る。
もちろん、部下に怒鳴りつける上司がいるような施設は失格である。やたら怒鳴りつける父親がいるような家庭が失敗であるように。
家庭は人生の不条理の始まりである。結婚がそうであるように。
不倫の存在は結婚制度の不完全さと失敗を裏付けている。
なぜ男性は一人のやがては醜く老いる女性と共に生きねばならず、女性は一人の頑固で我が儘な男性に肉体を支配されなければならないのだ?
ならば結婚制度をなくし、複数の男性と複数の女性が乱交する交配を制度化すればいい。
そして交配を道徳とする。
これで家庭は消滅し、家庭起源の不幸も消え去る。
女性と子供を家庭という牢獄から解放しなければならない。
これはおいしいぞ
不満があるなら耐えてはならない。叫ばなければ、心弱き者はいつまでも弱いままだ。
INTER LUPOJ KRIU LUPE!
祖父の最初の記憶は航空機である。私は祖父の住む福岡まで航空機で遊びに行った。
両親の結婚式のときに某Hグループのエレベーター専門子会社の社長に就任したと聞くから、その時は既に退職していたのだろう。
それから祖父は奈良の西大寺に引っ越した。奈良での記憶はあまりにも大きい。
遊園地へ車で行く途中で私が寝てしまい、目覚めたら祖父宅の前だった。
祖父は三重県の山奥の出身で、憲兵として猿田彦神社を守っていたら終戦になったという。
カメラ好きで本好きだった。本好きは私まで遺伝したが、カメラ好きは父までの遺伝で止まってしまった。
最近、腰を痛めて歩行困難になったので東京区内に引っ越した。
父から連絡があり、今から急遽、私はAIRDO二十便で羽田空港へ向かう。
明日を迎えるかどうかは、分からないという。
こんなに揺れた飛行はチュニス・カルタゴ空港からシャルル・ド・ゴール空港への飛行以来だ。
連絡から二時間半で私はすでに機上の人だったため、荷物が近所徒歩五分の図書館へ行く際と同じ量である。
東京は雨が降っていることもあるけれど蒸し暑い。
この三ヶ月で私は巨大大陸辺縁にある弧状群島の知床から那覇までを一往復分移動したことになる。
私は行動する直前にはその行動について考えない。そのために行動に躊躇はない。
そのせいで今まで様々な困難があったけれど、今回は良かったのかもしれない。
考えてみれば祖父は昨日で八十四歳である。私があと四日で二十四歳であるように。
まだまだ十分とは言えないが神々に文句はつけられない年齢だ。
容態は少し落ち着いたようだが、まだ危ないらしい。
十二月六日に、大阪の釜ヶ崎で暴動事件が起こっていたという。引き金をひいたのは暴力的で犯罪的な西成警察署による労働者への暴行事件だった。
「連れて行かれた西成署の三階の個室で、四人の刑事に代わる代わる顔を殴られ、紐で首を締められ、足蹴りされ、挙句の果てに両足持たれて逆さ釣りにされた。気が遠くなると、スプレーをかけられたと言う。生活保護を打ち切ると脅かされて、その店に近づかないという始末書まで書かされている。」(西成署警察官の暴行に抗議する!)
年末における雇用問題の原因は、報道をみるかぎりでは労働者の選択肢の狭さに原因がある。
いや、労働者はそもそも選択なんてしたくはないのだ。だって仕事のために生きているわけではなく、生きるために仕事をしているのだから。
経営者はもちろん「仕事にために生きる人」を求めるだろう。已むをえないことだ。しかし従業員もそれに右に倣え、では自分で自分の首を絞めているようなものだ。面従腹背が必要である。
そういう意味で、日本の労働者は正社員も派遣社員も労働意識が低い。
企業が、「お客様のためにある」時代は終わりを告げた。これからは「従業員のためにある」企業が求められている。
労働力の均衡という面から見れば、学業を終えた健康な成人には自動的に職が与えられてしかるべきなのに。
情況の囚人という心理実験によれば、派遣社員も正社員になれば正社員ばりの働きをするし、正社員も派遣社員になればそれだけの働きをする。あらゆる面接や選別は無意味であって、人事が行うべきはしかるべき職を与え、仕事の結果を見て評価を与えるのではなく、「こういう結果であってほしい」という仮定の評価を実際に与えてしまうことだ。
十二月二十二日には札幌に帰る。
トロヤ点への新たなる月の飛来、止まない月震、超未来人類と新興恐竜との共存などについて有機的に考えようとしているが、果たせない。
六百円で大根サラダ・鴨肉三切・味噌汁・鳥肉たっぷりの丼物・アイスが食べられる地下一階のカフェ・ダイニングバーを見つけた。
十二月二十日に開店したジュンク堂へ行った。池袋級書艦だった。エスペラント関連書籍は十冊以上、なんと『百年の孤独』のスペイン語版も置いてあった。
札幌はジュンク堂、とらのあな、アニメイト、ブックオフの並びが熱い。
JRタワーのヴィレヴァンが狭いなぁ、嫌やなぁと思っていたらロフトの中にもあった。でも、ヴィレヴァン下北沢店の足元にも及ばない。
アリストテレスは貨幣を万物の尺度とする資本主義的世界を想定した。その一方でディオゲネスは貨幣を変造した罪でシノペを追放され、世界市民となった。彼は貨幣(常識、慣習)を変造したのだ。
純連のみそラーメンは美味しかった。
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abcboiler · 4 years
Text
【黒バス】no day but today/只今日已ガ或
2017/01/29 発行コピー本web再録
明日も明日も明日も来ずとも
今日と今日と今日が在ります
   明日も明日も明日も死すとも
今日と今日と今日を逝きます
         「先生、センセ、どこにいるんですか」
「もう見つけている癖にわざとらしい。さっさと来い」
 四月の頭は春の狂乱。薄青い空は、桜花の気配を反射して柔らかく香る。春の季節��花よりも短い命だ。先生はこの季節が一等お好きなので、常日頃閉じこもる部屋から、この時ばかりは、あちらこちらへと、凧より不確かに、童より落ち着き無く彷徨っている。
 春。あらゆる芽生え。美しき目覚め。
「たまには、先生の方からお越し頂いても良いと思うんですけどね」
 サテ、どのようにあんな所へ登られたのかしらん、と丁寧に手入れされた庭をぐうるり見渡せば、咲き終えた桃の木の陰に梯子が立てかけられている。どれだけお誘いしても動こうとしない偏屈な男は、こんな時ばかり行動をするのでこちらとしても苦笑いを浮かべるより他に無い。初めて雪に出会った犬が、気でも違ったかのように走り回るように、初めての衝撃は人を狂わせるものだ。先生は、何年を過ぎても、春に初めて出会う獣だ。所々の釘に緑青が浮き出た屋根の上、黙ったまま遠吠えをする。
「先生、今月の原稿」
「そこにある」
 高台にある先生の屋敷の屋根からは、東京の平屋が見渡せる。えいやらこいやと屋根を登った功労者を労わることもなく、先生は眼下の街を指差した。否、指したのは、己の書斎の、黒檀の書斎机なのだろう。目を閉じるまでも無く、あの沈黙に包まれた部屋で沈黙を守る原稿が見えた。
「なんというか、これは、アレだ」
「なんだ」
「優秀過ぎてつまらないなあ」
 緑間先生が、〆切を過ぎたことは一度も無い。俺が先生附きになってから、本日まで。三度目の春を迎えても尚。
 何を馬鹿なことを、という目で先生は俺を見た。この国には珍しい、否否、恐らく唯一であろう、明るい若葉の瞳が俺を写して瞬きをする。それ以上言葉を接ぐのは億劫になったのか、先生は花に霞む橙色の街を見ながら呟いた。
 春は五月蝿いな。春ばかりは、こうも五月蝿い。
   *
「なんと言いますか、編集になったら、というか、他の輩はね、先生の原稿を追っかけ東奔西走、京都の旅館で芸妓さんと戯れてる所をとっ捕まえ、陸奥の炉利端で魚焼いてる所をとっ捕まえ、浅草で芸妓と戯れ等してるのをとっ捕まえね、必死に連れ戻しちゃあ見張って、追い立て、原稿を取り立てているんですよ」
「芸妓ばかりか」
「そうですね、真ちゃん以外はね」
 半時ほど屋根の上で黙りこくっていた先生は、突如立ち上がると俺に一言も告げずに、その大きな身体に見合わぬ機敏な動作でひょういひょいと梯子を降りて屋敷の中へ戻っていってしまった。慌てて追いかければ、台所でじいっと鉄瓶を沸かしている。思考の一つもその原動力も解らないけれど、何故だか先生の原稿だけは西洋の錬金術かと紛うばかりの不可解さでもって、〆切までに現れている。そうしてまた、尚の事不可思議を極めることに、この原稿がまた読みやすく、人の情緒に潜り込むのである。
「その呼び方はやめろと何度も言っているだろう、高尾」
「はいはい」
 実際の生活に於いて、人の心など微塵も解するつもりの無い先生は、二人分沸いた湯でもって、己の分の茶だけを点てた。矢張りその侭、俺を無視して部屋へ戻るので、こちらも此の呼び方を変えるつもりはない。というのも、元はと云えば、冬だから酔わねば為らぬ、付き合えと突如言い出した先生が、存分にしこたま酒を喰らい、湯水のように酒を煽り、泥酔の挙句、飲んだ酒の分だけ語り、笑い、己でこの愛嬌ある呼び名を漏らしたのが悪いのである。
 高尾、お前は己がまだ罪悪に目覚めていなかった頃を覚えているか。幼い頃? それは幾つだ? 五つか六つ? 馬鹿を言うものじゃない。子供など罪悪の根源なのだよ。悪辣の化身よ。それより以前だ。尤も最たる無罪は生まれた瞬間だ。その時だけが赦されている。はは、ははは、俺もその頃は、先生等という、何者でも無い呼び名など無かったが、ふん、今や名前に意味など無いな。お前もそうだろう? お前の名前は『文芸青い森』氏だろう。人など、どうせ記号と象徴に消えて逝くだけだ。足掻いてもがいて縋らなくては、己の名前など、母しか知らん物になる。何だ其の顔は。俺にも母くらい居るに決まっているだろう。お前は珠に俺を神か悪魔かと勘違いしている。母だけが俺の名前を知っている。ははは、真ちゃんとしか呼ばれなかったがな。ははははは。笑い声は母の連なりだ。はははは。
 翌日、記憶を無くさなかった真ちゃんが、悪鬼も裸足で逃げ出す形相で、昨晩は忘れろと迫ってきたのも懐かしい。
「真ちゃんは面白いなあ」
「そうか。お前は大概失礼な奴なのだよ」
 曲がりなりにも、文士と編集という関係で、そこまで砕ける奴がいるか、と、そう言いながら真ちゃんは原稿を投げて寄越す。俺の無作法を許容しているのだから、なかなかどうして、そちらも同じ穴の狢と思う。原稿の枚数だけを確認して鞄にしまいこんだ。まだ日にちは有るので、ゆっくり線を引けば良い。つくづく、人間性は置いておいて、優秀すぎる男だった。
「そもそも、文を書くため文を書き、文に殉じて文士になったのに、何故書かない? その時点で理解に苦しむな」
「学生になったからって、勉学に励む奴ばかりとは限らないでしょ?」
「ああ。確かに居るな。ふむ、懐かしい。赤司なんかは、貴方達に教わることなど無いと、教授を片端から論破して、後は圖書館に引き篭るか、どこかへ流れてばかりいたし」
「そうじゃあない。そんな飛び出した奴のことじゃない」
 赤司といえば、恐ろしく有名な華族の一派だと思うが、まさかそこの嫡子のことではないだろう。先の戦争でいち早く物流に目を付けて、いざ火薬が飛び交う頃には全ての武器から薬剤、食料、布、それらの元締めを押さえていたという恐ろしい先見の一族。緑間という苗字も相当名の知れた家であることは間違いないのだが、赤司と繋がりがあるというのなら、それは兵器と身内ということだ。その経歴から只者ではないことは知っていたが、この男は想定を簡単に超える。
「そもそも、何故、作家になぞなろうと思ったかね」
「何度も話しただろう。生きる意味だ」
「何度も聞いたけど、全く解りませんね」
「わからなくていい。お前とは考え方が違う。お前もそう思っているのなら、お前は作家になっている」
 高尾、俺はな、人として生まれたからには、何かを残さねばならないと信じているのだよ、と真ちゃんは説く。何かを生まねば、生まれてきた甲斐が無い、と。
「俺は、今しか信じない」
 此処に存在するものが全てで、此処で己が感じたものが全てで、それ以外は存在していないのだと。故にその存在を残すのが、己が役目だと彼は信じている。
「未来などなくていい。永遠に訪れないものになど興味は無い。俺は今生きていればそれでいい。今、生きているのだから、人として生きた証を残せればそれでいい。それが、俺が死んだ未来も残るというのなら面白い。それだけだ」
「そんな生き方、苦しくねえの」
「明日は死ぬかもしれないが、昨日は既に夜かもしれないが、何、どうせ生きるのは今日だけなのだよ。何を気負うことがある」
 縁側で茶をすする姿は、一見して平穏の象徴のようだ。陽射しが反射して黄金に降り注ぐ庭は赤詰草が地面を覆い尽くし、小さな丸い花を細かくつけている。桃の木の下には薄紫の碇草、垣通。黄色い鬼田平子は縁側から飛び出すように伸びているし、廂の下には烏柄杓が弦を巻いている。
 春は目覚めで、春は狂乱だ。緑に埋もれて、緑の人は、静かに目を細めている。その中身が烈火よりも尚熱いことを、どれほどが知るだろう。迂闊に触れれば火傷どころか、その覚悟の前に骨から燃やし尽くされることを。
「…………それじゃあ今回も完璧な完成原稿をありがとうございました」
「はい、お粗末さまでした」
「今、何を考えてるの?」
「春は五月蝿いなということを」
 この五月蝿さは、どうすれば伝わるのだろうな、という真ちゃんの目には、静寂ばかりが見える。
   *
「仕事を寄越せ」
「先生が仕事人すぎて俺は本当に怖い」
 一週間ぶりに真ちゃんの書斎を訪れれば、原稿用紙およそ三百枚の束を押し付けられながら、淡々とそんなことを言われるので思わず頬が引き攣るのを感じる。物量はそのまま圧力である。質量保存は精神に及ぶ。たった二枚半の書評を書くのに三ヶ月先延ばしにしている作家もいる中で、この男は一週間でこれを書き上げ、次を求める。先生の全集の編集作業だけはやりたくない。
「っていうか、そもそも俺、こんな原稿依頼してたっけ」
「自主的に書いただけだ」
「嘘だろ」
「別に載せろというつもりはない。が、一応渡しておく」
「『春について』か。まんまだね」
「己でまとめられそうに無いから三百で書いた。捨ててもいいし、どこぞの穴埋めにしても良い。使う時の許可もいらん。ただ、使うなら半分は削れ。この話に三百は無駄だ。削る場所はお前が決めていい」
「珍しいね、真ちゃんが最後を人に任せるなんて」
「まだ俺には早かったんだろうな」
 欠伸をしている所を見ると、どうやら完成したばかりらしい。人間として規則正しい生活が最も原稿を進めるのに適していると信じているこの人は、朝は必ず六時に目覚め、夜は十一時に床につく。お役所の方だって、ここまで時計に忠実には動くまいという正確さだ。ただし、どうも先生の中では、最終の区切れ目があるらしく、その一線を超えると、後は書き終えるまで一睡もしない。それが例え残り三枚であろうが、五十枚であろうが、関係なく。それはただ彼の心の中にのみ存在する線であるので、俺から調節することは不可能だ。今回は、どうやらその線を随分と早く踏み越えたようだった。
 興味本位でぱらぱらと原稿をめくるが、几帳面な文字が整然と並び、所々自身で入れている赤ですら、列を成して整っている。いつも通りの、緑間先生の完成稿である。性分とはいっても、これはあまりに厳格が過ぎる。
「真ちゃんの原稿、誤字脱字なぞは勿論あるけどさ、全部自分で赤入れてあるから、それ以外の、つまり、真ちゃんも気づいていない誤字、一度として、見つけられたことが無いんだよなあ」
「当たり前だ。読み直した時に気がつくだろう」
「普通は見落とすんだよ。普通はね」
 この、自主的に書いたという、いうなれば仕事でも何でもない手遊びの原稿だって、どうせ一文字も狂いが無いに決まっているのだった。
 とはいえど、俺の担当している文芸でこれ以上真ちゃんの頁を増やした日には、雑誌の名前を『月間緑間』に変える必要が出てしまう。一度も原稿を落とさないから、重宝されているのだ。重宝しすぎた。一人だけ、連載のように一定の頁を持っているから、完全にうちの紙面は緑間で成り立っている。成り立ちすぎて、緑間専用誌にならぬように編集長まで確認しているくらいなのだ。どこか別の所で、今月穴を開けそうな所はあったかと皮算用している俺に、真ちゃんは淡々と繰り返した。それで、仕事はないか。
「真ちゃん、うちで長期の連載もあるし、随筆も持ってるし、他誌でも連載してるし、珠に寄稿なんかもして、若手の同人の書評もしてるでしょう」
「別にそれくらいだろう」
「それのどこがそれくらいなのか教えてくれ」
 間違いなく、今、真ちゃん以上に書いている輩などいない。あまりに節操なしに手当たり次第に書くものだから、批判的な所からは「飢えたハイエナ」「そこにあるものは全て食らおうとする卑しさが見える」とか好き勝手言われているほどである。実際は超上流階級特権階級育ちの、血統でいうならこの日本でも十には入る一族の嫡男なのだが。
「書かせろ。何でもいい」
 確かにこの欲求は、そう評されても仕方が無い程過激である。というより、そんな事を適当に並べ立てる彼らの中の誰も、緑間真太郎がここまでの基地外じみた文字狂いとは思っていないだろう。文字を食らって、文字を吐いて呼吸しているような人だ。その姿勢を知っているひと握りは、こと緑間真太郎に対しては口をつぐむ。触れたくないのだ。その真摯さは、その一途すぎる情熱は、少しでもその道に足を踏み入れたことがある者からすれば恐怖の対象である。
「真ちゃんは、もう少しばかり、遊びっていうものを覚えてもいいんじゃないの?」
「遊び?」
「うーん、座敷遊びとか」
「お前、経費で行きたいだけだろう」
「そんなことありませんよ」
 本当だ。真ちゃんと一緒にそこに行って、面白いとは思えない。いいや、綺麗な人の形をした花に囲まれて、ずっと物騒な顔をしているこの男を見るのは面白いかもしれないが、それは花遊びではないのだ。どうせなら俺は花を愛でたい。日向の庭に咲く小さな明かりではなく、夜の行灯の下で賑やかに艶やかに咲く方をね。まかり間違っても、この男ではない。
 この男を見るのは楽しいが、夜の花と一緒に愛でる、ものでは、無い。
「興味が無いな。そんなことに時間を割くなら、一文字でも多く書くし、一つでも多く学ぶだけだ」
「でも、世界が広がるかもよ?」
「何だと?」
 今まで全く反応を示さなかった真ちゃんは、ぴくり、と眉をあげた。この男は、兎角、視野だとか世界だとかの広さを気にする。見えなければ書けない、俺は見たことが無いものを書く事はできない、というのが口癖だ。そもそも、俺がこの偏屈に最初に認められたのも、俺の視野の広さによるものなのだから。徹底しているといえば徹底している。
「そういった、遊びだとかに興味が無いって云うのはさ、其れ等のものに命を賭けている人や、それに関わる物事を無視してるってことだろう? 人間の命題の一つとして、堕落だって書かないといけないんじゃあないの?」
「もう堕落を題材にした話は書いたのだよ」
「そうでした」
 半年前の原稿を思い出して肩を落とす。あらゆる堕落の果てに辿りついた人生のどん底で、男が周囲を恨み妬みながら、次第にその気力すら無くしていく話。最後は真冬の酒場の前で、真っ白な雪に埋もれて息絶える。読んでいるだけで、こんな人間の屑がいるものかと呆れ果てたし、其の男と己の共通点を、読み進めるほどに見つけ出してしまって苦しくなっていった記憶。
「何で真ちゃんは或れが書けたんだ……」
「周囲に堕落している人間が多かったからな」
 見たことがあるものは書けると言っているだろう、という真ちゃんは、何を思っているのだか、暫く難しい顔で考え込んでいた。
「しかし、お前の言うことも一理ある」
「お?」
「そういった遊びも、知識として必要なのかもしれん」
「いいねいいね」
「黄瀬にでも連絡をとって」
「却下」
 突然出てきた名前に慄きながら、俺は咄嗟に真ちゃんの肩を掴んだ。不満げな顔が俺を見下ろすが、今、俺はお前の心の大事な、こう、柔らかい部分を守ろうとしているのだ。少女が一人物騒な夜道を歩こうとするのを引き止めるのと同じ理である。そんな顔をされる筋合いは無い。
「黄瀬クンは止めよう」
「何故」
「何で先生は突然そう、段階をすっとばすかな!」
「こと遊興にかけて、あいつに適う者はいないだろう」
「いないよ。いませんけどね? いきなり上級者の最高級品にいってどうするのって話」
「どうせなら最高のものを体験したほうがいいに決まっているだろう?」
「先生は本当に頭が良いのか、俺は突然わからなくなる」
 黄瀬といえば今、帝国劇場で押しも押されぬ一の役者だが、その分、女遊びも派手なことで有名だ。というより、女の方から寄っては散り、寄っては散りしているのだろう。一度だけ、真ちゃんに連れて行かれて楽屋まで行ったが、あれは他人に興味など全くない類の人種だった。というより、懐いた人間以外、全て同じに見える、という、素直すぎる男である。この世は好きか無関心。
 あらゆる人間の細かな差異に、いちいち目くじらを立て腹を立て、文句を言うような真ちゃんとは真逆に位置しているのだろう。故に、思考は合わないが相性は良い。好かれた人間にのみ構って欲しがる男と、誰にでも平等に構うが、一見ではその意味に気がつけない男。
 だからこそ、黄瀬は、誰彼構わず、請われるがままに適当に相手をし、そして何彼問わず、適当に流してあらゆるものをやってのけるのだ。そんな男に任せたら、間違いなく戻って来られないような世界に案内される。それも善意で。黄瀬にできるあらゆる接待で歓待するのだろう。
「高尾?」
「赤司といい黄瀬といい、どうして他者巻き込み破滅型の人間が真ちゃんの周りには多いんだ……? 普通作家自身がそうであるものじゃないのか……? それともやっぱり真ちゃんが実は破滅型で、類は友を呼んで……?」
「高尾、聞いているのか」
「はい、すみませんなんでしょう」
「それならお前が連れて行ってくれるのか?」
「はい?」
「お前もなかなか遊び慣れていそうではある」
「何ソレ。真ちゃん、そんな風に俺のこと思ってたの?」
「違うのか?」
「若い頃は色々やりました」
「だろうと思っていたのだよ」
 黄瀬と比べるべくもないが、しかし周りと比べれば、どうだろう、なかなか俺も堕落した人生を過ごしていたことには違いなかった。金になるならと闇まがいのこともしたし、その辺の店で得体の知れぬ使いっぱしりをしたり、野菜をかっぱらったり、適当な女の家に厄介になったり、まあ、それなりに。嗜みとして。
「俺は若い頃に何もできなかったからな」
 そう、しみじみと漏らす真ちゃんは、まるでもう寿命を終えるような口ぶりで話す。まだ二十も半ば、男の盛だというのに。まだ世間では若いと言われるような歳で、真ちゃんが振り返る過去は学生の頃のことなのだろう。
「家のことだけだ。言われるがままに言われたことをこなしただけだった。俺自身のものなど何も無い」
「それも十分立派だと思うけどね」
「そうだな。悪くない。それは決して悪いことではない。俺は赤司の生き方を否定はしない。家を守り、家に殉じ、家を遺す生き方は誠実であるだろう。だが俺は我が儘なのだよ」
「存じ上げていますけどね」
「俺が遺したかったのは緑間の家ではなく、『緑間真太郎』という存在だったからな。フン、ついぞ理解されなかったが、仕方が無い。誰も間違っていないのならば、そこにはただ違いが残るだけだ」
「しかしまあ、よく出してもらえたよな」
「というより、作家になると言ったら絶縁されたからな、なんとも気楽な自由の身なのだよ。最高だ」
「最高とか言うなよ。周囲から見たら驚きの凋落だわ」
「そうか? 誰だって自由には憧れるものだろう? 俺ほど羨ましがられる人間は他にいるまい」
「その自信も凄いけどね」
 それで、お前はどこに連れて行ってくれるんだ、と言う真ちゃんの中で、もうどこかへ遊びに連れて行かれることは確定しているらしい。何で俺が、と思わなくもないが、何せ言いだしっぺが此方なので、何とも断りにくかった。かといって、彼と花街には行きたくない。絶対に。絶対にだ。ならば残る選択肢は少なかった。
「……すき焼きでも食べに行く?」
「すき焼き」
「食べたことある? 流行りだして店も増えているけど」
「無い。うまいのか」
「まあ、うまいね。牛肉をね、こう、甘っからく煮て、そこに生卵をかけてね、白米かなんかと一緒にかっこむの」
「行く」
「先生は、案外、食に対して貪欲だよなあ」
   *
 最近は晴れてばかりの陽気だから、地面は乾いて歩きやすい。乾きすぎて土煙が上がっているくらいだ。真ちゃんは歩く時、あまり音を立てないが、そのあまりに高い上背と、緑の出で立ちは人目を引く。俺も背は高い方だけれど、真ちゃんの隣では子供のようだ。
 人目を引くから外に出たくない訳ではなく、単純に不精なだけの真ちゃんは、先程からすれ違う女生徒達の一種の欲を秘めた瞳にも全く気がつかないらしい。やれやれ。どれだけ若くても女は女。そして朴念仁は朴念仁らしかった。
「真ちゃんは、だれかとお見合いとかしないの」
「何故見合いなんだ」
「真ちゃんが自主的に自ずから恋に落ちると思えない」
「失礼だな」
「恋に落ちるの?」
「女とそんな関係になったことはないな」
 あっさりとそんなことを言ってのける、この男の作品の中には、男女間の恋愛を描いたものもそれなりにあった筈だが、当の本人はこの言い草だ。恋は目に見えない。彼にとって、堕落を知るのが周囲の人間を介してであるように、恋愛も、周囲を介して学んでいるのだろう。
 あまりにも人間としては不適当だが、それが文壇にて脚光を浴びるのだから世も末である。
「しかしまあ、見合いも無いな。家からはもう一切の連絡が来ないし、たいした関係も無い輩から持ってこられても断るだけだ。かといって、世話になった人からそういった話が来るとも思わんしな」
「何で」
「お前は、見合いの相手として俺を紹介したいと思うか」
「思わない」
「そういうことだ」
それは自分で言って悲しくなりやしませんか、と思うのだが、真ちゃんからすれば、それはただの事実、の一言らしい。客観が過ぎるのも考え物だと思う。簡単に言えば、可愛げがない。指摘されて慌てふためく姿に人は愛嬌を覚えるのであって、開き直られたのでは腹が立つだけである。彼は圧倒的に後者だった。それも、特別に質が悪い。
「真ちゃんが誰かとお見合いなんてすることになったら、真っ先に教えてくれよ」
「何故」
「真ちゃんの悪口を百個くらい言って、期待の度合いを下げておいてあげるからさ」
「迷惑極まりないな」
花の香りと砂交じりの風に巻かれながら辿り着いたのは、最近このあたりにできたばかりのすき焼き屋。幟が風にはためいて、白く抜かれた文字が裏返っている。
 俺の隣にいた真ちゃんは、「ここだよ」と指し示す俺を追い抜かすように暖簾をくぐりながら、
「そもそも俺は、女に対してそういった欲求を抱いたことがない」
「え?」
 そんな意味深長なことを言って俺を困惑させるのだった。
 暖簾は紺で、緑はとっくに女中の案内を受けている。
   *
「うまい」
「良かった」
「これは良いな。良いものが来た。良いものが現れた。これは残るぞ。これは残る」
「意外だな。真ちゃんは、こういうハイカラな物は嫌いだと思ってたけどね」
「嫌いなことがあるものか。新しいというのは、それだけで意味があることだ」
 すき焼きが出てきた瞬間、眼鏡の奥の瞳がきらめいたと思えば、そこからは一言も喋らず淡々と箸を進めるだけだったので、これは気に入ったのだろうなあと眺めていたら、締めの雑炊まで食べ終わって、真ちゃんはやっと満足げな息を漏らした。そしてこの言いざまである。どうやら相当に、お気に召したことは間違いなかった。
「あんまり、新しいものが好きっていう印象は持っていなかったけど」
「新しい文化はいつだって迫害される。迫害され、追いやられ、蹴落とされても残ったものは本物だ。ただそれを待てばいい。自ら追いかけるほど暇ではない」
 本物は残る。本物はいずれ耳に届く。お前が俺をこの店に連れてきたようにな、と続ける姿は、堂々としていていっそ小憎らしい。俺が一度ここに来ていて、ここなら出汁も効いているし、真ちゃんも好きだろうなあと、思ったことまで見透かされているようで猶更である。
「それにしても、そんなに新しいものに興味はないだろ」
「ただ、俺は新しいものに自分の調子を崩されるのが嫌いなだけなのだよ」
「それって結局嫌いなんじゃん」
「そうかもな」
 新しくなくなればいいのだから、時は偉大なのだよ、と言う、真ちゃんは手元に運ばれてきた茶碗を確認している。藤色に瑪瑙のような緑色。今までこんな色の茶碗を見たことは無かったけれど、これも西洋の文化と共に流れてきたのだろう。まるで俺の考えていることがわかるかのように、真ちゃんは呟く。新しいな。これは新しいものだ。
「新しいものがどんどん流入してくる」
「そうね」
「悪いことではない。ことここにいたって、日本の遅れは目に余る。日清で勝ったからといって、この浮かれ様はなんだろうな。皆、心の奥にある不安を、黙って見過ごすこともできず、話を恐れて、綺麗に話題を避けた結果がこれだ。戦に勝った。日本は選ばれた。馬鹿馬鹿しい。一時の盛況は未来の浪費だ。自分の意見が無いというのは、迷惑をかけないという意味ではない。むしろ真逆だ。全ての罪悪は相手由来になる。新しいものを手にしなければ時代に取り残されるが、ただ流すのでは、いずれどこかでしっぺ返しを食う。それだけのことなのだよ」
「次の話の題はそれ?」
「『古き悪しきもの、新しき良きもの、愚か者』か? 語られ尽くしたという感は強いがな」
 すき焼きの話から、また真ちゃんの好きな原稿の話になってしまった。なってしまったというか、俺がそうさせてしまった。どうもつい、俺は彼の仕事癖に呆れている反面、先生にはこうであって欲しいという気持ちがある。どうしても。書いていて欲しい。何もかも。全て。
   *
「それで真ちゃん、すき焼きで何か学べた?」
「うまかったな」
「真ちゃん結局それしか感想言ってないけど」
「何だ? あそこのすき焼きの店でエッセイでも書けと? それならばそうと言え」
「違う。何で先生にそんな大衆雑誌の穴埋めみたいなもの書かせないといけないの」
「大衆誌は偉大だろう。結局、聖書を除けば一番読まれているのは新聞なのだから。大衆こそ国で、大衆こそ世界だ。大衆向けに作られているものは強い」
 何だかんだと食後のお茶までして、真ちゃんの家へと戻る道は、もう夕暮れの終わりだった。空は赤紫と濃紺の間で、複雑に折り重なっている。太陽はいくつもの細かい線になって、折り重なり絡み合い、木々の隙間を通り抜ける。家々は、夜より一足早く、軒先に行灯を下げていた。がらがらと、手水の水を捨てる音。豆腐屋の喇叭がどこかから木霊して、小石が小さく反射している。
 あたりが丸くぼんやりと光る中を、男二人でぽちりぽちりと歩いていく。
「そういえば、官能小説のようなものには、手を出していなかったな」
「何を突然」
「お前が言ったのだろう。花街に行くのも勉強だと。お前の所に、これ以上俺の話を載せるのは、紙幅の関係上無理であろうことは分かるし、他誌にも限界がある。しかし、俺はその分野には一切手を出していないからな。参入の余地はあるだろう?」
「何でそこに参入の余地を見出したんですかね」
 まるでさも名案を思いついたと言わんばかりの顔で、密やかに頷くものだから脱力してしまう。参入の余地があっても、入るべきでない場所は沢山ある。
 貴方は麻薬の密売の人手が足りないからといって薬を売りさばくだろうか? いや、別に官能小説が麻薬と言っている訳では無いけれど。けれど似たようなものだろう。
「今日は行かなかったが、次回、行ってもいいかもしれん」
「何でいきなりそんな乗り気なんですか」
「食欲性欲睡眠欲は、人類の三大欲求だろう。人類から性欲が無くなれば、それは滅びの時だ。逆に、性欲について傑作が書ければ、それは永遠になるのではないか?」
「先生は本当に馬鹿だなあ」
「何だと」
 鼻白んだ様子で真ちゃんが俺の顔を見やった時、丁度真ちゃんは屋敷の門を開けようとしていた。夜は徐々に深まっているとはいえ、まだ宵の始まりだ。行こうと思えばこれからだって、街にもう一度繰り出せるだろう。繰り出せる。俺たちは遊興に行けるだろう。
「嫌です」
「何故。遊べと言ったのはお前だろう」
「否、そうだけど、然様ですけど、真ちゃんと行っても、楽しくなさそうだし」
「別に、お前は帰るか、別の店にでも行くかすればいいだろう。というより、同じ場所にいることは無いと思うが」
「いやいや、それでも」
 真ちゃんと一緒に行って、真ちゃんを、見るのは、面白いだろうと、思う。思うが、俺は、どうせなら花を愛でたい。日向の庭に咲く小さな明かりではなく、夜の行灯の下で賑やかに艶やかに咲く方を。まかり間違っても、此の男ではない。此の、人では、無い。
「俺、先生のこと好きなんですよ」
「そうか」
 此の人では、無いと思うのに、此の人が、女を抱いている所を想像したく無かった。それが嫉妬でなくば何だろう。
この様な形で自覚をするのは、自分としても御免被りたかったのだが、しかし己の思うままに己が動いてくれるのならば、人が過ちを犯すことなど無いのだった。
「だから、先生のこと連れて行きたくないです」
「そうか」
 俺は此の人に世界を見て欲しいと望むが、その世界に俺がいないことが耐え難い。其の我が儘な感情を、俺は知っている。恋だ。これは紛うこと無き愚かな恋だ。周囲を巻き込んで、破滅していく、はた迷惑な恋なのだ。
「……それで、何だ高尾その顔は」
「なんか、思いのほかあっさりと受け入れられてびっくりしてる顔ですね」
「何を言う。お前は俺をどんな朴念仁だと思っているのか知らんが、曲がりなりにも作家だぞ。人の気持ちが繊細なものであることはわかっている」
「真ちゃん……」
 淡々と告げる瞳に、侮蔑や嫌悪は見えない。本当に、真ちゃんは気にしていないのだろう。周囲が暗くなっていく中、まだ明かりを灯さない緑間宅の前は一層と暗い。ただ緑の光だけが、爛爛と輝いている。
「此れはあれだろう? 俺がお前からの告白を勘違いした所、『友達としてに決まっている』と言われ、恥ずかしい思いをするという」
「ちげえよ馬鹿! お前に期待したのが馬鹿だった! っていうか逆だろそれ!」
「はあ?」
 真ちゃんは突然罵倒されて意味がわからないのか、一人で首を傾げているが、俺からすればその思考がわからない。何故だ。今のは話の流れでわかるだろう。返す返すも、何故ここまで人の心が読めない男が、作家などをやっているのか理解に苦しむ。
 その作品に雷鳴を撃たれ、こうして編集にまでなって追いかけている俺だって、他所から見れば、理解に苦しむのだろうけれど。
「恋愛として! 好きだって言ってんの!」
「は?」
 これだけ直截的に伝えているにも関わらず、全く理解が追いついていない様子なので、却って此方の方が落ち着いてきてしまった。開け放たれた門を挟んで、一人と一人。
「もういっかい言います?」
「頼む」
「恋愛的に、恋愛として、性的欲求の対象として、真ちゃんが好きです。だから真ちゃんを花街に連れて行くのは嫌なのでお断りします」
 しばしの沈黙。これは間違えたかと思ったけれど、真ちゃんは体中の錆び付いた螺子をぎしぎしと動かして、掠れた声で呟いた。
「帰れ」
「え?」
「かえれ。かえれかえれかえれ」
 門が唸りをあげて、あらゆる軋みを訴えながら勢いよく閉じられる。がしゃん、という音が地球の裏まで響き渡って、俺は少しはみ出していた脚を強く打ち付ける羽目になった。脛である。人体の急所である。
「原稿は来週の水曜日には仕上げておく!」
 その叫びは、家の中へと走り込みながら発されたのであろう。俺が顔をあげた時に、後に残るは舞い上がった砂と哀れな男、則ち、俺のみであった。
「逃げ足、早すぎるだろ……」
 ああ言われてしまえば、俺は来週の水曜以降に訪れることしかできない。基本的に、困難には拳で立ち向かっていくような男だと思っていたのだけれど、流石に同性に告白されて、尚立ち向かうことは出来なかったか。
 しかしそれにしても、ハテ、「俺がお前の告白を勘違いする」というのは、どういう意味なのだろう。
 勘違いの仕様が、無いではないか。勘違いする筈が無いのである。何故って、「高尾和成が緑間真太郎のことを友情として好きである」或いは「恋愛として好きである」のどちらの解釈をしたとしても、それを「勘違い」と、真ちゃんが思う筈が無いのだ。「『高尾和成が緑間真太郎を恋愛として好きである』という『勘違い』をしてしまう」ためには、それには、つまり、真ちゃんが、俺のことを、好きでなくては、いけないじゃないか。そうでなくては成立しない。己の内に秘めた恋心に、迂闊に触れられそうになった時、「勘違いしてはいけない」と、人は己を守るのだろう。
 真ちゃんが、俺のことを好きで、好きだから、俺からの告白を「これは友情の告白なのだから勘違いしてはいけない」と解釈したの、だと、すれば。
「ええ……」
 顔が、首から段階を踏んで熱くなっていく。今すぐこの門を乗り越えて会いに行きたいのだけれど、恐らくそんなことをすればあの先生は本当に拳で殴ってくるに違いないので、此度は大人しく退散するより他に無い。
    *
「二科展に行く」
「珍しい」
「どうしても野暮用でな」
 覚悟をして出向いた水曜日、出不精である筈の男が珍しく外套などを着て、今にも発たんや、と謂わんばかりの出で立ちで門を開けてくるので、すわこれはまた逃げられるのか、と思いきや、どうやら本当に用事らしい。珍しい。
「紫原の作品が出ているらしい」
「紫原ってあの?」
「あのがどのかは知らないが、そうなんじゃないか」
 紫原といえば、これもまた古くからある名家の一つである。一つであるが、最近はそこの嫡男が、春季賞を二期連続で受賞したと新聞に載り、そちらの方が有名である。
「俺の家の茶器は全てあいつのものだぞ」
「やめてやめて知りたくありません。俺、普通に脚で押したりしていた」
「茶菓子が好きだったから、それが高じてそこまで行き着いたらしいが、詳細は知らん」
「知らないのかよ」
「黄瀬と青峰が話をしていたのを聞いただけだからな」
「今、日本国軍陸軍長官の家名が聞こえた気がするのは無視させて頂きますよ俺は」
 玄関先の立ち話で、出すような名前では無い。つくづく、目の前の男は、圧倒的な権力の知己が多過ぎる。数える程しか友人などいない癖に。
「真ちゃんの交友関係が恐ろしいのだよな、俺は」
「そうか?」
「あらゆる世界のトップと繋がっているだろう」
「腐れ縁だ」
「腐れ縁って」
「初等部の時に同じ組だった」
「恐ろしい場所だなそれは」
 別に、五歳だか六歳だかの子供に、何が出来たということも無いのだよ。肩をすくめながら、真ちゃんは奥の書斎へと消えていく。原稿は案の定仕上がっているらしい。このままここで待ちぼうけても良いのだが、何とはなしに落ち着かず、後を追いかけて書斎へ入った。途端、投げて寄越された原稿用紙の束。
「『改題、春の目覚め』?」
「以前お前に『春について』を渡しただろう。まだどこにも出していないな? あれは捨てておけ。こちらに差し替えろ。書き直した」
「あゝ、自分で削ったのか」
「そうだな、それに、少々足した」
 以前の原稿は既に下読みを終えてあるが、半分削るというのはそう簡単に出来る作業でもなく、未だどこにも出されず俺の机に眠っている。最初の数ページを読めば、出だしから既に変わっていたので、これは削ったというよりほぼ書き直しに近いのであろう。
「今回の原稿」
「何だ」
「珍しく、こう、表現が柔らかいというか、迷っているというか、これはこれで人間味があって俺は好きなんだけど、真ちゃんらしくないというか」
「五月蝿い」
「これってもしかして俺のせい?」
「五月蝿いと言っている」
 俺を無理矢理押しのけて、真ちゃんは出かけようとする。構いはしない。どうせこの家に戻ってくるのだろうし、緑間真太郎は書かずにはいられない。それを載せるのは俺の仕事だ。けれどしかしまあ、成程。知っていなければ書けないと、真ちゃんは何度も繰り返し言っていたが、他人から聞いていたものが、いざ自分のものとなると、文章はここまで変わるものだろうか。
「認めちゃいなよ。俺のこと好きでしょ、先生」
「うるさいうるさい黙れ死ね」
 春はうるさい、と真ちゃんは叫ぶ。もう既に桜は殆ど散り終えて、木には濃い紅の萼を残すばかりだ。それでも空気は柔らかく、庭の雑草は軒並み空に向かって体を伸ばしている。春。春。この世の春。
「世界も広がるんじゃないの。今までに無い恋愛体験、禁断の恋、参入の余地が」
「…………それでどういう話を書けというんだ」
「ううん、そうだなあ。お話にするなら悲恋? 考えようによってはね、相当の悲劇を演じられるとは思うけど」
「周囲に理解されず心中?」
「そうそう、そんなの」
「つまらないな。つまらない話だ。そんなもの」
「ありゃ」
 ばっさりと、切って捨てられ俺は思わず笑ってしまう。まあ、己の告白を悲恋に昇華しろというのもノンセンスな話ではあった。門を開けば、悲劇など起こりそうに無い、春の一途。
「俺はな、人間が強いという話を書きたいのだよ。どれだけ脆かろうが弱かろうが、最後には立ち上がり、己が道を掴むという話だ。俺はそれが好きだ」
「俺には好きって言ってくれない癖に」
「馬鹿だな。たった今、お前が好きだと言ったのに」
 読解力を養った方が良いんじゃないか、とおもしろそうに笑って、真ちゃんは俺を置き去りに、馬車を呼び止めて乗り込んでいってしまった。滝のような言葉に、俺はただ呆然と立ち尽くしている。春が五月蝿いと文句を言っていた男は、それこそ、その象徴のような嵐であった。
 門の内側に取り残された俺は、彼が帰ってくるまで、良い子に留守番などしていないといけないのだろう。手の中に残された原稿を、めくる。改題、春の目覚め。もともとは三百枚あった原稿は、随分と薄くなっており、俺はあっという間に半分以上読み進めてしまう。
 「……あ、誤字」
  皆が浮かれて騒ぎ立てる、春は今、目覚めたばかり。
   ―――春の陽気を長閑等と形容する者も居るが、私にはどうもそれが理解し難く感ぜられる。先ず、目を開けた瞬間の眩しさがいけない。冬などは慎ましく、夜明けは暗闇からじわじわと染み入って来るものを、春に成った途端、光は遠慮無しに襖の紙を透かして部屋の中を踊ってゐる。それではと硝子戸を開けてみれば、庭には繁縷や鬼田平子が我先にと手を延ばし、虫の羽音や近所の子供の数え歌、此方は一人だというのに、彼方からも其方からも、やれ花の香りだ絹の空気だと、全身に春を訴えて来る。之を如何に長閑と形容しよう。私は春に対し五月蝿いとしか思わない。穏やかと云う優しさは、冬にこそ已、赦される可きで或る。冷たく密やかに息づいていた心は、有無を言わさず起出され、其処ら中を跳ね回って、己が物とは思えぬ程掴み難く辟易する。口は勝手に賛美歌を歌い、足は気が付けば屋根へと登る。其れ等全て、春の成す業で或る。春の所業で或る。此れを五月蝿いと形容せず如何に成ろう。私はこの五月蝿さを、愛してゐるに違い無いのだから。
緑間真太郎著『春の目覚め』より抜粋
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fujimoto-h · 6 years
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2017年の出来事と読んだ本と観た映画と年末と
 2017年もいよいよ終わる。今年は5月25日に母が63で亡くなるなどしたが、それ以前になにが起こったかまったく記憶にない。8時半(たまに11時)から21時やら23時やらまで働いたりしているせいだろうか。どうやら『ベルリン・アレクサンダー広場』のDVDboxや『サイタマノラッパー』ドラマ版のDVDboxを買ったまま一度も観ていないのは憶えている。  『文藝』のアンケート企画に「来たるべき作家」の一人として前の筆名で載っていたことも、春ぐらいのことかと思ったら7月だった。時期の記憶がだんだんいい加減になってくるのであった。  広島旅行やら島根旅行やら、あと『白鴉』30号を出して「アゴアク」という作品を載せ、先日ようやく同人誌評に取り上げられたが、褒められていない、というかそれ以前の問題。まあ、『白鴉』に載せた私の作品がこれまで全作品どこかしらで取り上げられつづけているという記録をまた更新できたのでこれでいいとする。そんなことよりもいま書いている作品が無事に仕上がることを祈る。  「アゴアク」についていただいた感想に、相変わらず主人公はどこまでも僻みっぽい、でもどことなく品位がある、というのがあったのを昨日思い出して、それはたぶん、私の描き出す主人公の、まわりの世界や世間に対するプロテストなのだろうなあ、などと考えたり。  あと、2017年の文学フリマ大阪に参加した『白鴉』では来年1月21日の文学フリマ京都と5月6日の文学フリマ東京へ参加することがすでに決定しております。両方とも言い出したのは私であり、私がいるのは確実です。
 読書関係だと内藤千珠子氏の著書がとても面白かったことや、長年の課題であったベケットがようやく読めるようになってきたこと、詩を読みはじめたことが大きい。ドゥルーズ=ガタリ『千のプラトー』もようやく読みはじめ、なんとか人間へ近づいていっている。来年早々に読んでしまって、長年の課題であるドゥルーズ『意味の論理学』に挑みたい。詩集であるていど稼いだ割に読了冊数73冊というのはどうかと思うが。冊数など関係ないと言われるだろうが、読みの浅い人間がせめて冊数がなければどうすればいいというのか。どうやら一般的に本をよく読むと言われている人物は年間300とか400とか読んでおられるらしいので、100にも満たない人間のベストなど不要だろう。  映画は毎年のことながら前半期になにを観ていたかすっかり忘れる。『アトミック・ブロンド』をもう一回ぐらいは観ておきたかった。これも映画好きを自称している人は年間平均500本は観ているようなので、本数ではなく回数にすることによって数字を稼ぐなどといういじましいことをしてもなお141などという、てんでお話にならない数字を出してしまう私などのベストになんの価値があるだろうか、ということでやらない。
 といったところで、来年もよろしくお願いします。
最近読み終えた本 ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『千のプラトー──資本主義と分裂症(中)』(河出文庫) 平田俊子編『詩、ってなに?』(小学館SJムック) 勝嶋啓太『今夜はいつもより星が多いみたいだ』(コールサック社) 岡田育=金田淳子=二村ヒトシ『オトコのカラダはキモチいい』(角川文庫) 平田俊子『アトランティスは水くさい!』(書肆山田)
最近観た映画 『すばらしき映画音楽たち』(マット・シュレーダー) 『KUBO──二本の弦の秘密』(トラヴィス・ナイト) 『シンクロナイズドモンスター』(ナチョ・ビガロンド) 『サウルの息子』(ネメシュ・ラースロー)
2017年の本と映画の記録。2016年はこちら。
読了本73冊
松浦寿輝『BB/PP』(講談社) 二村ヒトシ/岡田育/金田淳子『オトコのカラダはキモチいい』(KADOKAWAメディアファクトリー) パスカル・キニャール『アマリアの別荘』(青土社) 赤木昭夫『漱石のこころ──その哲学と文学』(岩波新書) 町山智浩『映画と本の意外な関係!』(集英社インターナショナル新書) 津島佑子『半減期を祝って』(講談社) トーマス・ベルンハルト『ある子供』(松籟社) 三宅隆太『スクリプトドクターの脚本教室・中級篇』(新書館) トーマス・ベルンハルト『石灰工場』(早川書房)通算4回。 内藤千珠子『愛国的無関心──「見えない他者」と物語の暴力』(新曜社)
ウィリアム・シェイクスピア『シンベリン』(ちくま文庫) 山本貴光『文体の科学』(新潮社) 『北の文学2016──北海道新聞文学賞、短歌賞、俳句賞』(北海道新聞社) 『シリーズ言語態(4)記憶と記録』(東京大学出版会) 小平麻衣子=内藤千珠子『21世紀日本文学ガイドブック(7)田村俊子』(ひつじ書房) 杉田敦『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房) 内藤千珠子『小説の恋愛感触』(みすず書房) 内藤千珠子『帝国と暗殺──ジェンダーからみる近代日本のメディア編成』(新曜社) アルフレート・デーブリーン『ベルリン・アレクサンダー広場』(河出書房新社) アルフレート・デブリーン『ベルリン・アレクサンダー広場──フランツ・ビーバーコプフの物語』(ぷねうま舎)
ガブリエル・ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』(新潮文庫)2回。通算3回。 橋本陽介『物語論 基礎と応用』(講談社選書メチエ) アルフレート・デーブリーン『たんぽぽ殺し』(河出書房新社) ジャネット・ウィンターソン『オレンジだけが果物じゃない』(白水uブックス) カルロ・エミーリオ・ガッダ『メルラーナ街の混沌たる殺人事件』(水声社) チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』(河出書房新社) トーマス・ベルンハルト『消去──ある崩壊 新装版』(みすず書房)通算5回。 ロクサーヌ・ゲイ『バッド・フェミニスト』(亜紀書房) エルフリーデ・イェリネク『汝、気にすることなかれ』(論創社) 通算2回。 李珍景『不穏なるものたちの存在論──人間ですらないもの、卑しいもの、取るに足らないものたちの価値と意味』(インパクト出版会)
アーサー・ミラー『セールスマンの死』(ハヤカワ演劇文庫) 梁英聖『日本型ヘイトスピーチとは何か』(影書房) 山代巴 編『この世界の片隅で』(岩波新書) 岡本雅享『民族の創出──まつろわぬ人々、隠された多様性』(岩波書店) 岡本雅享 監修・編著『日本の民族差別──人種差別撤廃条約からみた課題』(明石書店) サミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』(白水uブックス) 疋田龍乃介『歯車VS丙午』(思潮社) 稲川方人『形式は反動の階級に属している』(書肆子午線) サミュエル・ベケット『モロイ』(白水社) 辺見庸=目取真俊『沖縄と国家』(角川新書)
尹東柱『空と風と星と詩』(岩波文庫) サミュエル・ベケット『マロウンは死ぬ』(白水社) 稲川方人『封印』(思潮社) サミュエル・ベケット『名づけえぬもの』(白水社) サミュエル・ベケット『伴侶』(書肆山田 りぶるどるしおる) サミュエル・ベケット『見ちがい言いちがい』(書肆山田 りぶるどるしおる) サミュエル・ベケット『また終わるために』(書肆山田 りぶるどるしおる) サミュエル・ベケット『いざ最悪の方へ』(書肆山田 りぶるどるしおる) 『白鴉』30号 『星座盤』11号
『babel』創刊号 松浦寿輝『鳥の計画』(思潮社) 『時刻表』創刊号 田原『石の記憶』(思潮社) 田原『夢の蛇』(思潮社) 田原『そうして岸が誕生した』(思潮社) サミュエル・ベケット『蹴り損の棘もうけ』(白水社) 平田俊子『手紙、 のち雨』(思潮社) 高橋康也『サミュエル・ベケット』(白水uブックス) 平田俊子『戯れ言の自由』(思潮社)
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『新訳 カフカ──マイナー文学のために』(法政大学出版局) 小野十三郎『冥王星で』(エンプティ) 稲川方人『2000光年のコノテーション』(思潮社) 川田絢音『白夜』(書肆子午線) 平田俊子『詩七日』(思潮社) ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『千のプラトー──資本主義と分裂症(上)』(河出文庫) 丁章『在日詩集 詩碑』(新幹社) トーマス・ベルンハルト『原因 一つの示唆』(松籟社) ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『千のプラトー──資本主義と分裂症(中)』(河出文庫) 平田俊子編『詩、ってなに?』(小学館SJムック)
勝嶋啓太『今夜はいつもより星が多いみたいだ』(コールサック社) 岡田育/金田淳子/二村ヒトシ『オトコのカラダはキモチいい』(角川文庫) 平田俊子『アトランティスは水くさい!』(書肆山田) 映画観賞回数141回
『この世界の片隅に』(片渕須直)3回。通算5回。 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(ロバート・ゼメキス) 『ベストセラー──編集者パーキンズに捧ぐ』(マイケル・グランデージ) 『湯を沸かすほどの熱い愛』(中野量太) 『死闘の伝説』(木下恵介) 『マイマイ新子と千年の魔法』(片渕須直) 『ザ・コンサルタント』(ギャビン・オコナー) 『手紙は憶えている』(アトム・エゴヤン) 『マダム・フローレンス!──夢見るふたり』(スティーブン・フリアーズ) 『戦火の馬』(マリアンヌ・エリオット、トム・モリス)
『破門──ふたりのヤクビョーガミ』(小林聖太郎) 『ドント・ブリーズ』(フェデ・アルバレス) 『ドラゴン×マッハ!』(ソイ・チェン) 『ミス・シェパードをお手本に』(ニコラス・ハイトナー) 『92歳のパリジェンヌ』(パスカル・プザドゥー) 『マイ・ファーザー 死の天使──アウシュヴィッツ収容所人体実験医師』(エジディオ・エローニコ) 『MILES AHEAD──マイルス・デイヴィス 空白の5年間』(ドン・チードル) 『ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち』(マテイ・ミナーチュ) 『こころに剣士を』(クラウス・ハロ) 『ブルーに生まれついて』(ロバート・バドロー)
『ヒトラーの忘れもの』(マーチン・ピータ・サンフリト) 『MERU メルー』(ジミー・チン、 エリザベス・チャイ・バサヒリイー) 『沈黙 サイレンス』(マーティン・スコセッシ)2回。 『アイ・イン・ザ・スカイ──世界一安全な戦場』(ギャヴィン・フッド) 『クラッシャージョウ』(安彦良和) 『オアシス:スーパーソニック』(マット・ホワイトクロス) 『その街のこども』(井上剛) 『疾風スプリンター』(ダンテ・ラム) 『アリーテ姫』(片渕須直) 『アイヒマンを追え!──ナチスがもっとも畏れた男』(ラース・クラウメ)
『モアナと伝説の海』(ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー) 『AKIRA』(大友克洋) 『SING』(ガース・ジェニングス)2回。 『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(押井守)2回。 『キングコング──髑髏島の巨神』(ジョーダン・ヴォート=ロバーツ) 『ショコラ──君がいて、僕がいる』(ロシュディ・ゼム) 『ドライヴ』(ニコラス・ウィンディング・レフン) 『殺しの烙印』(鈴木清順) 『ゴースト・イン・ザ・シェル』(ルパート・サンダース) 『東京流れ者』(鈴木清順)
『ラ・ラ・ランド』(デミアン・チャゼル) 『未来を花束にして』(サラ・ガブロン) 『牯嶺街少年殺人事件』(エドワード・ヤン) 『マグニフィセント・セブン』(アントワーン・フーク) 『美女と野獣』(ビル・コンドン) 『ナイスガイズ!』(シェーン・ブラック) 『ラビング──愛という名前のふたり』(ジェフ・ニコルズ) 『乱』(黒澤明) 『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(ジャン=マルク・ヴァレ) 『お嬢さん』(パク・チャヌク)
『たかが世界の終わり』(グザヴィエ・ドラン) 『世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方』(ファイト・ヘルマー) 『哭声』(ナ・ホンジン) 『わたしは、ダニエル・ブレイク』(ケン・ローチ) 『ライオン──25年目のただいま』(ガース・デイヴィス) 『彼らが本気で編むときは、』(荻上直子) 『アシュラ』(キム・ソンス) 『ゆれる』(西川美和) 『花戦さ』(篠原哲雄) 『ディア・ドクター』(西川美和)
『ジャッキー──ファーストレディ最後の使命』(パブロ・ラライン) 『エンディングノート』(砂田麻美) 『ムーンライト』(バリー・ジェンキンス)2回。 『百万円と苦虫女』 (タナダユキ) 『溺れるナイフ』(山戸結希) 『ウルトラミラクルラブストーリー』(横浜聡子) 『はらはらなのか。』(酒井麻衣) 『美しい星』(吉田大八) 『T2 トレインスポッティング』(ダニー・ボイル) 『未来よ、こんにちは』(ミア・ハンセン=ラブ)
『カフェ・ソサエティ』(ウディ・アレン) 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(ケネス・ロナーガン) 『光��(河瀬直美) 『武国』(熊切和嘉) 『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(ガブリエーレ・マイネッティ) 『ハクソー・リッジ』(メル・ギブソン) 『セールスマン』(アスガル・ファルハーディー) 『海辺のリア』(小林政広) 『おとなの恋の測り方』(ローラン・ティラール) 『海辺の生と死』(越川道夫)
『ヒトラーへの285枚の葉書』(ヴァンサン・ペレーズ) 『ダンケルク』(クリストファー・ノーラン) 『ジョン・ウィック:チャプター2』(チャド・スタエルスキー) 『ベイビー・ドライバー』(エドガー・ライト) 『ザ・ドライバー』(ウォルター・ヒル) 『彼女の人生は間違いじゃない』(廣木隆一) 『ファウンダー──ハンバーガー帝国のヒミツ』(ジョン・リー・ハンコック) 『ボブという名の猫──幸せのハイタッチ』(ロジャー・スポティスウッド) 『ライフ』(ダニエル・エスピノーサ) 『ありがとう、トニ・エルドマン』(マーレン・アデ)
『20センチュリーウーマン』(マイク・ミルズ) 『ロック��ロール・ハイスクール』(アラン・アーカッシュ) 『少女ファニーと運命の旅』(ローラ・ドワイヨン) 『新感染』(ヨン・サンホ) 『ローマの休日』(ウィリアム・ワイラー) 『あしたは最高のはじまり』(ユーゴ・ジェラン) 『ザ・ウォール』(ダグ・リーマン) 『スペース・レイダース』(ハワード・R・コーエン) 『麗しのサブリナ』(ビリー・ワイルダー) 『アンタッチャブル』(ブライアン・デ・パルマ)
『おしゃれ泥棒』(ウィリアム・ワイラー) 『メッセージ』 (ドゥニ・ヴィルヌーヴ) 『デス・レース2000年』(ポール・バーテル) 『夜明けの祈り』(アンヌ・フォンテーヌ) 『幼な子われらに生まれ』(三島有紀子) 『RE:BORN』(下村勇二) 『エタニティ──永遠の花たち』(トラン・アン・ユン) 『50年後のボクたちは』(ファティ・アキン) 『パターソン』(ジム・ジャームッシュ)3回。 『コーヒー&シガレッツ』(ジム・ジャームッシュ)
『ドリーム』(セオドア・メルフィ) 『ハイドリヒを撃て!──「ナチの野獣」暗殺作戦』(ショーン・エリス) 『ブルーム・オブ・イエスタデイ』(クリス・クラウス) 『スイス・アーミー・マン』(ダニエル・シュナイナート/ダニエル・クワン) 『ロスト・イン・パリ』(ドミニク・アベル/フィオナ・ゴードン) 『リングサイド・ストーリー』(武正晴) 『はじまりのうた』(ジョン・カーニー) 『ELLE』(ポール・バーホーベン) 『散歩する侵略者』(黒沢清) 『アトミック・ブロンド』(デヴィッド・リーチ)
『審判』(オーソン・ウェルズ)通算2回。 『バリー・シール──アメリカをはめた男』(ダグ・リーマン) 『三度目の殺人』(是枝裕和) 『セザンヌと過ごした時間』(ダニエル・トンプソン) 『スモーク』(ウェイン・ワン) 『ゲット・アウト』(ジョーダン・ピール) 『鉱 ARAGANE』(小田香)2回。 『すばらしき映画音楽たち』(マット・シュレーダー) 『KUBO──二本の弦の秘密』(トラヴィス・ナイト) 『シンクロナイズドモンスター』(ナチョ・ビガロンド)
『サウルの息子』(ネメシュ・ラースロー)
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mobileappdata · 5 years
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iTunes Store: トップ無料App / February 21, 2019 at 03:33AM
GYAO! / ギャオ - Yahoo Japan Corp.
GYAO! / ギャオ Yahoo Japan Corp. ジャンル: エンターテインメント リリース日: 2008年8月12日
●会員登録不要&無料ですぐに楽しめる! ●映画やドラマ、音楽、アニメが無料で見放題 ●「3年A組―今から皆さんは、人質です―」などのテレビ見逃しも好きなタイミングで視聴OK ●GYAO!でしか観られない人気ドラマのチェインストーリーも配信中 ●木村拓哉の「木村さ~~ん!」などのオリジナルコンテンツが豊富 【2月配信予定の無料動画】 ▼テレビ放送中のドラマ 3年A組―今から皆さんは、人質です― 家売るオンナの逆襲 後妻業 私のおじさん~WATAOJI~ メゾン・ド・ポリス 新しい王様 人生が楽しくなる幸せの法則 刑事ゼロ ワカコ酒 Season4 グッドワイフ ▼テレビ放送中のアニメ 上野さんは不器用 エガオノダイカ えんどろ~! かぐや様は告らせたい グリムノーツThe Animation けものフレンズ2 五等分の花嫁 CIRCLET PRINCESS(サークレット・プリンセス) 超次元革命アニメ『Dimension ハイスクール』 同居人はひざ、時々、頭のうえ。 ぱすてるメモリーズ B-PROJECT~絶頂*エモーション~ 不機嫌なモノノケ庵 續 ブギーポップは笑わない マナリアフレンズ みにとじ 明治東亰恋伽 私に天使が舞い降りた! ▼アニメ 結界師 機動戦士ガンダムSEED やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 GetBackers-奪還屋- 獣神演武 HEROTALES 日常 とらドラ! 陽だまりの樹 獣神演武 HEROTALES 幸腹グラフィティ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY 憑物語 バカとテストと召喚獣にっ! はんだくん ナンバカ ▼人気のミュージックビデオ ONE OK ROCK 三浦大知 家入レオ あいみょん TWICE AAA AKB48 乃木坂46 Perfume テイラー・スウィフト 椎名林檎 ▼テレビ放送中のバラエティ、ドキュメンタリー 今夜くらべてみました マツコの知らない世界 ゴッドタン しゃべくり007 有吉反省会 激レアさんを連れてきた。 情熱大陸 探偵!ナイトスクープ ▼邦画 海月姫 通学途中 天国からのエール 女が眠る時 渇き。 チョコリエッタ きょうのキラ君 愛のむきだし(R15+) 南極物語 好きっていいなよ。 ピンポン ヘルタースケルター 野火 血と骨 ぐるりのこと。 嫌われ松子の一生 箱入り息子の恋 GO 桐島、部活やめるってよ 小さいおうち 歩いても 歩いても クライマーズ・ハイ そこのみにて光輝く 麦子さんと ヒミズ ▼洋画 バベル 王様のためのホログラム トゥー・ウィークス・ノーティス フィフス・エレメント キャロル トランスアメリカ マッチポイント お見送りの作法 ドライヴ ジャンヌ・ダルク ミリオンダラー・ベイビー ラブ&マネー ゴーストライダー2 ミッドナイト・イン・パリ 親愛なる君へ 愛、アムール アデル ファラオと復活の秘薬 英国王のスピーチ ドリームハウス イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 ゼロ・ダーク・サーティ ブルージャスミン アメリカン・ハッスル 遊星からの物体Xファーストコンタクト 天使の処刑人バイオレット&デイジー ヘイトフル・エイト スポットライト世紀のスクープ ダーク・プレイス ▼海外ドラマ コールドケース シーズン6 ライブラリアンズ2 復活の魔術師 警察医ブレイク シーズン2 アボンリーへの道4 ライブラリアンズ3 呪われた混沌の神 官能のダイアリー 第一容疑者 華麗なるペテン師たち1 IDクライム ニンフ/妖精たちの誘惑 ▼韓国ドラマ となりの美男<イケメン> 猫がいる、ニャー! 烏鵲橋の兄弟たち 三銃士 ザ・ウイルス シン監督の懸命な私生活(タイトル変更の可能性あり) ファントム 風の絵師 君の恋愛実験~三つ色のファンタジー~ 宮廷女官チャングムの誓い ヴァンパイア探偵 ホラーデリバリーサービス チョコバンク チャン・オクチョン トッケビ~君がくれた愛しい日々~ ハロー!お嬢さん プロデューサー 星になって輝く あなたを注文します アントラージュ~スターの華麗なる人生~ シャワーする男 私たち結婚しました(ヒチョル&キー) おひとりさま~一人酒男女~ 妻の資格 オレのことスキでしょ。 華政(ファジョン) ヒーラー~最高の恋人~ 花より青春~アフリカ編双門洞4兄弟 イナビュー 吹けよミプン 製パン王キムタック ナイショの恋していいですか!? トンイ ▼韓国映画 渇き B型の彼氏 王の涙-イ・サンの決断- 私を忘れないで 群盗 ▼中国・台湾ドラマ 孤高の花~General&I~ スクールロワイヤル~極道學園~ 最高の元カレ 恋する人魚~30女子の磨きかた~ ▼GYAO!オリジナル さきどりBose シーズン5 木梨の貝。 木村さ~~ん! 私のAIする王子様 シーズン2 ニュースな女子大生と加藤浩次 シーズン2 GYAO! リスアニタイム 劇団さまぁ~ず てっぺんとるぞ THE RAMPAGE シーズン2 速水もこみちの世界でたった1つのレシピ ハロプロのモノホン! 【こんな方におすすめ】 ・人気アーティストのライブ映像やミュージックビデオをたくさん観たい方 ・韓国ドラマや海外ドラマを観だしたら止まらない方 ・スマホやタブレットで手軽に動画を楽しみたい方 ・テレビにつないで大画面で観たい方 ・通勤や通学中に動画で暇つぶしをしたい方 ・テレビでは放送されない番組を生配信で楽しんでいる方 ・見逃したテレビドラマやアニメをよく観ている方 【動画を視聴するアプリランキング1位(Appliv調べ)】※2019/2/14時点 1位 GYAO/ギャオ 2位 YouTube 3位 AbemaTV アベマティーヴィー 4位 Hulu / フールー 5位 dアニメストア-アニメ見放題サービス 6位 NHK ニュース・防災 7位 日テレTADA by 日テレオンデマンド 8位 Amazon プライム・ビデオ 9位 Netflix 10位 TVer(ティーバー) ※パソコン版GYAO!の一部の映像はアプリでは視聴できません。ご了承ください。 ※映像配信期間により、配信が終了している場合がございます。 ※一部有料タイトルが含まれます。 --- GYAO!はYahoo! JAPANのサービスであり、ヤフー株式会社が株式会社GYAOと協力して運営しています。 本アプリケーショYahoo! JAPAN利用規約、ガイドラインをご確認のうえ、ご利用ください。 ■Yahoo! JAPAN利用規約 http://bit.ly/2qcmvrr ■プライバシーポリシー https://ift.tt/2oGKYEh ■ソフトウエアに関する規則(ガイドライン) https://ift.tt/2qdI6vh © © Yahoo Japan
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shoujo-dump · 2 years
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Kawaii Yajuu-kun Gaikokujin Kareshi to Hiyokko Renai Hajimemashita
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arthur-meursault · 6 years
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(感想)GODZILLA-決戦機動増殖都市-
GODZILLA・決戦機動増殖都市を観た。
初日も初日であるが感想を垂れ流していく。 なお作品のあらすじや概要を義務的に説明するのが大嫌いなので省く故、 観てない人は読んでもわけわからないとおもう。 だから観た人前提で、ネタバレ全開で行きます。
まずアニメ映画ゴジラ三部作の二作目というところで。 生まれてこのかた平成以降のゴジラ作品すべてを漏らさず見ている普通のゴジラっ子ことおいら。 もちろんこのシリーズも一作目から劇場で鑑賞している。
二作目の評に入る前に、まず一作目を軽く触ってみる。
一作目、GODZILLA-怪獣惑星-の僕の評価は、 「ゴジラ映画ではないが、面白いSF映画」だった。 そもそも僕はゴジラというキャラクターは大好きでもゴジラ映画を作品として優れているとは思っていない。 邦画史に残る大傑作「シン・ゴジラ」、怪獣映画復古を手伝った良作「GODZILLA(2014)」、まあまあ楽しい「VSビオランテ」、外連味溢れる「キングコング対ゴジラ」、そして言わずもがな初代「ゴジラ」などの一部を除き、大半は駄作である。 が、ゴジラという素晴らしいキャラクターゆえ駄作でも毎回なにかしら惜しい箇所や魅せ場があるからゴジラシリーズを観続けてきた。僕はそういうファンである。
そんな僕に言わせれば、このアニメゴジラ「怪獣惑星」は映画として「まともに」成立している数少ないゴジラ映画の1つであった。 これほどまでに迫力とストーリー展開の良さと空回りしない演技を維持したゴジラ作品はそうなかったのではないか。 否、そこは「巨大特撮作品」と置き換えても良いかもしれない。 ガメラも平成だけが秀逸であとは時流に乗せられただけの駄作の極みだし、大魔神やガッパ・ギララ、ウルトラ映画などに至っては見る目も当てられない。 演技は下手だし演出はクサイし価値は無に等しい。 他の映画で散々やり尽くされたテーマをブラッシュアップもほどほどに投げてるようなもんである。三丁目の夕日に影響されてかリバイバルをテーマにした映画をウルトラ���リーズが次々と繰り出したときは、「シン・ゴジラ」公開前だったこともあってこんな特撮文化アメコミ映画に飲まれて滅びればいいと思っていたくらいだ。 平成ゴジラに至っては良作は絶無に近い。ビオランテは見ることができたが、これも映画としての質を問われれば首を横に振らざるをえない。
そんな中、「怪獣惑星」の映画としてのできの良さには唸らされた。 自分は(キルミーベイベーなど一部を除いて)テレビ放送アニメーションにことごとく興味がないため、 脚本を書いた虚淵玄氏のことも「エロゲ出身の鬼畜」という印象しかなかった。 テレビアニメ畑を主な活動の場とする声優に対しても俳優の下位互換という感じに見ていた。 ちなみに自分は水一杯800円するような高級レストランで出されたハーブを添えたドブネズミのソテーのごとき外面だけ上品な性根の腐ったゲス野郎である。 そのような業の者であるから穿った見方で赴いた劇場だが、見終わった頃には感心させられていた。 「なんだ、普通に面白い映画じゃないか」と。
個人的に気に入った箇所が多かったこともある。 まず科学考証や技術体系が嘘臭さを感じさせないこと。まあまあこういう技術だろうな、と納得する形をしている。 次にキャラクターが全員思考に手抜かりをしないこと。 シン・ゴジラ公開時にヒューマンドラマを排除し極めてシステマティックなコミュニケーションの流れと、国家をめぐる巨大な感情的葛藤を描ききったことに絶賛が上がった。同時にみんな邦画にありがちなエモーションに過ぎるうざったい感情の流れや脚本の作り方を批判したものだが、そこで批判された粗が「怪獣惑星」にはなかった。 みんな合理的思考をし、リーダーを託された主人公ハルオも、感情的なキャラクターではあるが行動には一貫した合理性や計算高さを見せていた。 最善を尽くした上で敗れるからこそ敵の強大さが際立つわけである。 いちいち���愛沙汰ややぼったい仲間割れ、緊張感ゼロの個人的葛藤を持ち込んで話をグダグダさせなかったところを高評価した。
一方ダメだったところもある。 設定にゴジラ怪獣の要素をふんだんに盛り込んでいたにもかかわらず、ゴジラ映画としてはまったく成立していなかったのだ。 「怪獣惑星」のゴジラは地球に君臨する怪獣たちのさらなる上位種として出現し、世界を破壊して回り、人類は決定的な敗北を喫し逃亡を余儀なくされた、という設定だ。 そんな人類が逃亡先の宇宙から地球に戻ってきて改めてゴジラと戦う-というのが本編シナリオである。 まずこれがゴジラ映画としてはありえない。 ゴジラの定義はこれまで様々に拡張されてきたが、言ってみれば「海から出現し都市を破壊し帰っていく」存在なのである。 それはつまり災害の化身であり、破壊の化身であり、原爆の化身であり、それらを抱えた日本というもの憂いと怒りの感情の化身なのである。 「GODZILLA(2014)」では舞台が日本から外れたため超自然的な神のごとき存在と分かり易く定義されたが、それでも怒りを糧に海から出現し、陸で暴れ、帰っていくというパターンは外さなかった。それがゴジラ本人による人類襲撃であれ、敵対怪獣との戦闘であれ、ゴジラは海や大地の脅威と怒りを体現した存在なわけだ。
「怪獣惑星」のゴジラは確かに脅威たりえていた。むしろゴジラの脅威っぷりでいえば過去に例がないくらい大きいものだった。 だが、このゴジラはどこにも帰らないのだ。決してどこにも戻ることがなく、ただずっと地球を破壊し続けている。このゴジラが体現するものはおそらくアンゴルモアのような世界壊滅だろうが、ゴジラとは本来そういう存在ではない。日本を脅かすことがあっても世界を破壊する力はない。 ゴジラは良くて地震か台風か原爆くらいのパワーしか持たないんである。 なぜならゴジラとは現実に起こっていることだから。現実にあることにしか怒りは発生し得ない。
例を挙げると、「シン・ゴジラ」が成功した理由に見られるだろう。
「シン・ゴジラ」にはまず前提として3.11の震災に対する恐怖と、当時の人々が見た原発事故にまつわる様々な欺瞞と不備、政府の鈍重かつ不十分な対応処置への怒り、焦りがあった。 そこに庵野秀明総監督が命題としてきた閉塞感やディスコミュニケーションによる破壊衝動、その自己嫌悪がテーマとして組み合わさったのだ。 庵野秀明が見た現実の政府は庵野よりも庵野的であり、アニメのそれよりも碇シンジ的であった。おそらくこれが彼の意識を変えたのだろう。 徹底して自己分析を推し進めてきた庵野秀明が、外界に目を向けた結果、 現実の政府があるべき姿を庵野秀明が体現してしまう、 というエヴァとまるで逆の現象が起きた。 想像ではない現実の恐怖に放り込まれた子供が、理想のオトナを完璧に描き出した。 そうして「シン・ゴジラ」という大傑作が生まれた。 当作では実際に起きた精神の大変換が物語構造と分かちがたく結びついている。 それこそがゴジラのみならず怪獣映画の本質であり醍醐味だったのだ。だから大ヒットした。 あの当時、人々の多くは庵野秀明と同じ目がさめる思いだったに違いない。それが現実を変えたのか単なる錯覚だったかどうかはともかく。
ゴジラとは災害のように「なにかに気づかせるために訪れる」存在なのだ。
彼らは人類に示し、そして一通り警告を示すと去っていくのである。それも必ず再訪の予感を告げて。 ゴジラとは地球、あるいは社会が人類に示す警告の具現化なのである。それは怒りとして噴出した悲しみであり、憂いなのである。 エイリアンのようなモンスターと怪獣の違いは内部に抱える「迷惑な憂い」の有無なのである。 怪獣は一貫してどこかウェットだ。怒りの限り大破壊を尽くしながらも必ずなにか心配してくれている。 これらはどのゴジラ映画にも一貫していたゴジラの特質だった。
その点、「怪獣惑星」はゴジラとしてのキャラクター性をかなり削いでしまっていた。 まず表面的な部分からいえば、 ゴジラが地上に縄張りを持っていること。海に帰らず地上を支配している。 次にゴジラが単一個体であることをやめて複数の亜種を生み出していること。ゴジラ自身には世界を支配する意思などない。また個人的にミニラやリトルゴジラなど蛇足の極みだと思っている。 そしてテーマについて述べるならば、 ゴジラが解決するべき命題が地球にまったく残っていないこと。 ゴジラという映画の主人公はあくまでゴジラで、ゴジラは攻め破壊することで人々を恐怖させ警告するか、憂いを背負った敵怪獣を打ち倒すことがゴジラの使命であり問題なのだ。 だが「怪獣惑星」のゴジラはそれ自体の目的はまったくわからない。 ただ人類を殲滅しようとする。そんなものはゴジラではないのだ。 一応度重なる公害が-などといった説明は入るが、物語の主題が「人類の勝利と帰還」にあるためゴジラの本質とかけ離れてしまっている。ゴジラは勝ってどうこうという敵ではない。 ゴジラに勝っても悲しみと予感が残るだけなのだ。 機龍二部作は映画としては怪獣惑星に及ぶべくもない駄作であるが、その辺のテーマはしっかり継承していた。
と、ここまでさんざんこき下ろしといてなんだが、 自分をはるかに凌駕するゴジラマニアの製作陣はそんなこと百も承知であろう。 この映画で描きたかったことは、上述したゴジラ像のその先にあるのだ。 本作の根底にある精神は「実験とシミュレーション」だ。 上記で述べたゴジラの特質 「上陸して人類を脅かすこと」、 これを極限までやってしまったらどうなるのか、というシミュレーションが肝だろう。 それがゴジラの植物設定-つまり海に還れない存在-に繋がっている。
「怪獣惑星」はゴジラ映画の「その後」を描いた作品なのである。
それは主人公の母方の苗字・旧姓が「ヤシロ」-つまり機龍二部作でメカゴジラに搭乗した「家城茜」の子孫であることをほのめかす設定にも出ている (これはスタッフのお遊びとあくまでキャラ付けの設定であって、本シリーズにおけるメカゴジラの形態や出自の差から見ても機龍シリーズと世界観は断絶している)。
こうした大胆な設計思想のもと勧められた本作は、なるほど確かに世界観の構築には成功している。 少なくとも平成ゴジラシリーズやゼロ年代に作られたどんなゴジラ映画よりもリアルかつ感情的に入り込む余地のある環境を設定した。 そこは先ほど述べた通り本作の美点でもある。 だが、その結果ゴジラが存在意義を完全に失ってしまった。 地球を支配して敵も倒し尽くして警告もなにもすることがなくなったジジイのゴジラが再び現れた侵略者人類に戦いを挑む……という、なんだか関係が逆転してしまっている。 そしてそんな逆転設定だれも求めていない。揺さぶられる感情がないからだ。 そういった意味で本作はゴジラマニアによる「シミュレーション・ゴジラ映画」以外の何物でもないのだ。 シミュレーションという点では同じ要素を持つから、ポリティカルフィクションとしてのシン・ゴジラに感動した僕のような層はある程度褒めた。 ところが、ゴジラが体現した自然的脅威の存在感を期待した層は、肩がっくり落として出ていった。 「なんだこれ、イマイチ乗れなさがはんぱねえ……」 となったわけだ。
そして、本作最大の問題点。 その「はんぱねえイマイチ乗れなさ」を最大限助長しているのが、 ゴジラの造形である。 ゴジラが植物性であることには意味がありテーマもテーゼもあるのだが、 それを吹き飛ばすくらいこのゴジラはダサい。 ダサすぎる。 シン・ゴジラがビジュアルで圧倒したのに対し、本作はもう最低限ゴジラの形をしてるなにか程度でしかなく、 そんなもんにロマンを感じろという方が無理な話だ。 そして終盤出現する超巨大な真のゴジラ、「ゴジラ・アース」が登場する場面でも致命的な欠点が浮き彫りになる。
大きさがわからない。 森と崖しか比較対象がないから300メートルという規格外のデカさが伝わらないのだ。 なんとなくチビゴジラの死骸と比べることができたり、データ観測という便利な道具で「うわああ、デケエ!」などとオペレーターに焦らせてみたりするが、伝わるわけがない。 そもそも主人公たちが乗っている船だとかロボットがそこそこにデカイのだ。 散々人間と比較できる船なんぞを出しておいて、その後で人間と比べることもできない巨大そうな塊を出して「うわあああ!デケエ!」って言われても……うん……としか。
ゴジラ・アースの大きさに関しては、各年代のゴジラを一列に歩かせて大きさを比較する「evolution of godzilla: size comparison」というYouTube動画があるのでそちらを見た方が良い。演出も凝ってて、この手のお手製CG動画にしてはなかなかの再現率。オススメである。
とにかくこのゴジラ、デカイのは確実なのだ。背丈も重量感も桁外れである。 比較対象があれば。 広大な森林のど真ん中にゴジラが立ってても「なんか思ったより小さい」としか思わないだろうに。 やっぱりゴジラには街が必要なんだよな、としみじみ考えさせられた。
この辺もアニメゴジラが他のゴジラシリーズに劣っている点で、 平成昭和かかわらずゴジラ映画をキャラものとしてみると 怪獣ほとんどすべてが評価に値する造形を施されている。 昭和を踏まえた平成なんてのは奇跡的で、 バトラやメカキングギドラやスペースゴジラのようなバカバカしいものから ビオランテやゴジラジュニアのようなゴジラの亜種まで皆キャラとして魅力的だ。 惜しむらくは兵器系のデザインが壊滅的にダサいということだが、 その辺はゼロ年代シリーズの機龍二部作が担っている。
怪獣映画に必要なスピリッツはこれなんである。 魅力的な造形の大怪獣が存在的な哀しみや怒りを背負って戦う。 そこには社会や国家としか比較対しようのない巨大な感情があり、 それは都市に浮かび上がる巨体とリンクする。 この様こそ怪獣映画なのだ。
最近ガメラ2を見直したが、 まあ巫女とかマナとか祈りとかガメラのスピリチュアル要素が邪魔して邪魔して 御都合主義なんてものではないストーリー展開に閉口した。 だが、やはりあれは怪獣映画なのだ。 レギオンという異国の宗教にまつわる名を冠された侵略者に、 日本の怪獣と人類が立ち向かう。 このテーマを真正面からリアルに描き出したからこそガメラ2は傑作たり得たのだ。
「怪獣惑星」はその域に達していない。
しかしSF映画としては優れた面白い作品である、というのが自分の評価であった。
そして、やっとこさ今回観てきた新作である。 「決戦機動増殖都市」。
結論からいえば、前作の続きだから面白いところは継承されている。 打開策を得て以降の状況分析と作戦立案のテンポの良さ。 周囲と比較してわかるハルオの絶妙な勘の良さ。物語を任されてる感。 明確な目的意識のもとゴジラに立ち向かう人々。 それはいい。全部。「シン・ゴジラ」で堪能した良さだ。
だが、ここに「シン・ゴジラ」になかった駄目なところがどんどんぶち込まれてゆく。
もともと三部作の中継ぎの作品なのだから作戦など成功しないしゴジラが倒されるわけもないのだが、 にしても二度目ゴジラに負ける理由をキャラクターの無能化に託すかね!?
とにかく酷いのはヒロインとして割り当てられたユウコ・タニの暴走。 一応主人公の幼馴染でおっぱいでっかいので、 原住民の少女と接触し親密に接するハルオに嫉妬したり、 そういうヒロイン的な足引っ張りをすることはわかる。 しかし、しかしだ。 彼女が優秀なパイロットであるという設定を盾に、 技術はすごいけど危険な思想の持ち主のビルサルド(ブラックホール第三惑星人)を 唐突に偏った思想的判断持ち出して信頼したり、 しかもそうなった理由が先ほどの原住民の少女への嫉妬と恐怖が根であったり、 とにかく物語内におけるキャラ的正当性が破壊されてまくってどうしようもない。 危険な物質ナノメタルでできた工場都市を「綺麗」とか言ったり。 環境破壊したからゴジラが出てきたっつってんのに、メタファー効かせまくりの場面でそういう感傷発言だけさせて、 主人公になんとなく頷かせて、キスして終わりかね。 これは脚本の不備というより「フラグ」です。 もう制作連中はこの時点でヒロイン殺す気満々です。 喩えますと、浜辺を見ると波間に向かって等間隔で旗がポンポンポン……とありますね。追っていったら海からゴジラが出てきて死んじゃうっていう、そういう感じ。 もう観てて、腹たって腹たって仕方なかった。 物語に殺されるキャラクターを順を追って見るの大嫌いなんで。 この世界の片隅にとか本当にキツかった(……あの子かわいそう……ひどい……)。
きわめつけはラスト、 作戦が成功したにも関わらず復活しつつあるゴジラにロボットで特攻して勝つのに賭けるか否か… という急展開を迎える場面で、 ユウコが慌てふためき喚きだす。 おい虚淵さんよ、「いやぁ!」じゃねえよ。 そんなにこいつ道義的に、脚本的に破綻なく殺したいのか。
もういい、好きにしろ!! お前はユウコを黙ってマミれ!! (極めて良い語感)
と叫びたくなる衝動を抑える俺。 まあ、ここでパニックになるのはわからなくもない展開なんです。 ユウコは単に死にたくないとかではなくて、このとき特攻するためにロボットの中でナノメタルという物質に取り込まれ人間でなくなるという設定がありまして。 特攻やだ!じゃなくて、人間やめたくない!と言って騒いでた可能性もあるんです。 ナノメタルと同化することへの忌避自体は「人類の勝利」というテーマに反したものではあったので、それはいいんですけど……。 酷いのはこの作中一おっぱいでかい女、 その前の場面でナノメタルに取り込まれたビルサルド隊員たちを「勇気ある人々だから!」とか庇ってたんである。 じゃあ結局お前、臆病者か ビルサルド差別主義者か 嫉妬に駆られて適当言っただけの典型的無能じゃねーか。 なにそれ。全部ひどいわ。
断っておくがおれは別にこのおっぱい女に憤慨しているわけではない。 無能ぶりは露呈したけど、エロいし。許せる!
こんなシナリオを書いた虚淵にブチ切れてるんだよ、おれは!!!! いくらなんでもひどすぎるゥ!!!
脚本にキャラが殺されるというのは駄目な作品にありがちなことだが、 これは意図して脚本が一人のキャラを徹底して追い詰め攻め立てている。 言うのも何度目かになるが、このシリーズは三部作なんである。 つまり三部作を傑作にしてやろうと、その伏線をばらまくためにこんなチグハグな脚本にしやがったのである。
結局、CMで散々「メカゴジラ!」と宣伝したのに、メカゴジラは出てこなかった。 メカゴジラは本当に都市そのまんまの安上がりな姿で出てきただけで、ゴジラに負けた。 ファンが期待したモスラも出てこなかった。原住民の少女たちが崇めている「卵」とはモスラのこと���ろうから、そういう意味では存在感はあったけど。
作中ラスト、ゴジラは結局倒されず、ハルオの絶叫号泣虚しくユウコはナノメタルに取り込まれてしまった。そんでたぶん死んでない。ナノメタルと同化したビルサルドも普通に歩いてたし、たぶんあれ同化しつつも自立できるやつ。
主人公のハルオはナノメタルが嫌がる先住民の粉をつけていたためナノメタルにとりこまれなかった。 そしてユウコがナノメタルになることを止めるためにビルサルドがいる都市をぶち壊し、ゴジラ敗北の決定的原因をつくった。 一作目が人類の敗北だとしたら二作目はビルサルド敗北。 三作目はたぶんエクシフたちの話になる。 メトフィエス含む預言者種族エクシフたちの星を滅ぼした存在がキングギドラということもわかったので、あいつが出るんでしょう。
張りに張られた伏線。 つまりこういうことである。
第2章こんなだけど最終章はすごいんだぜ!! ナノメタル化した優秀なおっパイロット・ユウコが今度こそメカゴジラに乗って戦うよ! モスラも出るよ!! キングギドラも出るよ!! なんか胡散臭いメトフィエスの目的もわかるよ!! てか最後だし今度こそゴジラ倒すよ!!……ぶっちゃけそこんとこわかんないけど決着はつけるよ!!
そして、前述した「ゴジラ映画の未来のゴジラ」というテーマに沿って言えば、 こういうことも言える。 「本当の敵はゴジラだったのか?」 「ゴジラの目的とはなんだったのか?」 「なぜ唐突に怪獣が出現しはじめたのか?」 「他の怪獣とゴジラの違いはなんなのか?」 「なぜそのタイミングに合わせて宇宙人がやってきたのか?」がわかる(これにはそれまでも地球を監視してたけどゴジラが出てきてやばくなったから姿を現した、それだけかもしれないが)。 「人類が本当に選ぶべき道はなんなのか?」
また、今作はハルオの復讐の物語でもあるので、 「ハルオの復讐心が行き着く先は?」 「作戦を二度に渡って破綻させ、先住民の土地もめちゃくちゃにして、かつ愛する人を失った(たぶん)ハルオが取る責任とは?」 「ハルオが倒すべきはやっぱメトフィエスじゃね?」 ……などなど。
聞こえるぞ……
「これ最後だしこれら全部にすっごい答えを出すから二作目はこんなんで我慢して☆」 「三作目にして怪獣VS怪獣のガチンコバトルが見られるぜ!!いままでロボットとかでお茶濁してたのはこのためなんだ!」 「だから二作目はガマン!シリーズ通して見れば傑作になってると思うから!!」
……という声が聞こえる。 ふざけんな。
アベンジャーズみろよ。 アベンジャーズシリーズなんか、まあ確かに「シビルウォー」の中継ぎの「エイジ・オブ・ウルトロン」は明確な駄作と化したよ。 そういう傾向やっぱあるかもね。 でも「インフィニティウォー」は!!?「アベンジャーズ〜シビルウォー」と「アベンジャーズ4」の中継ぎの作品なのに超傑作じゃん! やればできるんじゃん!!!中継ぎでも100パー面白い作品!! しかもインフィニティのオチ、怪獣惑星と同じだし!!! 怪獣惑星と決戦機動増殖都市のオチ、同じようなもんだし!! だったらもうちょいやれただろ!!!!
これで最終章がものすごいサービス満点でも「年10本レベルの佳作」程度ではおれは評価できない!! なぜなら!それはこの第2部でシナリオの都合を出しまくった結果だから!! せっかく前作でよかった要素「死力を尽くし命を賭けて作戦を完璧以上にやり尽くしそれでもなお届かない絶望」を全部「キャラの無能」にすり替えて同じことさせやがってよ!! ユウコもハルオも無能化したし!! ビルサルドとも唐突に仲間割れみたいな形で死に別れ! どうしようもない本作を無理やり推してでも「要素だけでも推定大傑作」最終章を売れと!!?
ふざけんな!!!ふざけんなよ遠藤!ふざけんなよ遠藤ォオオオーーー!! ……いかん、賭博黙示録で沼攻略したあと遠藤さんにカモられたカイジになってしまった。
……もう、こうなった以上見ますから…… 最終章をめっちゃ傑作にしてなんとか溜飲下げさせてくださいよ……。
……あ、最後に1つよかったところ…… モスラ族の先住民の女の子、露出した背中から仄かなエロスを漂わせてて大変よかったです。
終わり
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lets-anime-art-fan · 7 years
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comicoのランキング/新連載/完結作品やら、月毎にまとめます。
今回は特別、1月と2月分です。
① ランキング
まずは総合ランキングから。
なお、2月分ランキングは、訳あってplusからの移行作品は除外しています。(詳細は後述します)
1月総合ランキング
順位 タイトル 曜日 オススメ数 変動 前回順位 1位 カカオ79% 日 3,690,395 ↑ 2位 2位 ReLIFE 土 3,486,965 ↓ 1位 3位 傷だらけの悪魔 土 2,352,242 → 3位 4位 きみのこえ。 水 2,085,940 ↑ 5位 5位 ミイラの飼い方 月 1,718,594 ↓ 4位 6位 乙女的シンドローム 月 1,411,154 ↑ 9位 7位 パステル家族 金 1,355,634 ↑ 8位 8位 かぜかなた 火 1,227,163 ↓ 7位 9位 こいいぬ 木 1,199,252 ↓ 6位 10位 ボーイミーツガール 火 1,101,846 ↑ 1位
2月総合ランキング
順位 タイトル 曜日 オススメ数 変動 前回順位 1位 ReLIFE 土 3,388,443 ↑ 2位 2位 カカオ79% 日 2,816,054 ↓ 1位 3位 傷だらけの悪魔 土 2,509,162 → 3位 4位 かぜかなた 火 1,275,726 ↑ 8位 5位 ミイラの飼い方 月 1,253,227 → 5位 6位 パステル家族 金 1,234,358 ↑ 7位 7位 乙女的シンドローム 月 1,086,055 ↓ 6位 8位 胡蝶の夢路 木 930,226 ↑ 16位 9位 坊ちゃんとメイド 火 917.488 ↑ 19位 10位 となりの席の小林さん。 火 875,455 ↑ 11位
『ReLIFE』と『カカオ79%』の熾烈な1位争い!
それに実写映画が公開された『傷だらけの悪魔』が続くという構図です。
全体的に、青春恋愛漫画が目立ちますね。
急上昇!お勧め漫画
惜しくも10位圏外ではありますが、最近ランキング急上昇中の作品を紹介。
今回は木曜連載『えんたく』
なりきりチャットで魔王を足した伝説の勇者を名乗っていた朝田。
しかし、そのチャットにいた魔法少女・幽霊・超能力者・・は全員本物!やがて朝田は偽りの勇者として、メンバーそれぞれの闘いに巻き込まれていきます。
序盤は何の力もない朝田がいかに仲間&敵の目を誤魔化すかという、ラッキーマン的な作品だったのですが、 最近は様々な事実が明らかになり、とても深みのあるストーリーになってきています。ランキング上昇も頷ける。
② 新連載
1月は9作品、2月は4作品が新たに連載を開始しました。
1月新連載
タイトル 曜日 作者 連載開始日 備考 海のカケラ 日 natsuno 1/1 前作『みさきの向こう側』連載 コウヘイ君は謎解きにいそがしい 月 mr.yoda 1/2 前作『卵を見つけた』連載 アイドル育成ちゅ~♪ 火 星空社/青条子 1/3 人生カンパニー 水 ニコラ 1/1 ベストチャレンジからデビュー ねこの茗 月 猴淳良 1/9 今を生きるうさぎ仮面 水 Team Kae Jeam 1/18 サンシャイン・ネイバーフッド 木 Ozakaoxygenz 1/26 美女は野獣 土 横山夏期 1/28 前作『あねしゃ。』連載 3rd Time Kiss 火 Vicmon 1/31
2月新連載
タイトル 曜日 作者 連載開始日 備考 ゲドーボール 水 珍獣モリリン 2/1 前作『学園セイソ』連載 星のはな 木 いもだ 2/9 ベストチャレンジからデビュー 十二支保育園日記 月 マルじ 2/13 セブンナイツCUP入賞 彼氏アリ 火 白ウサギ 2/21 あそぼうよ★くまじろう 金 ピータームーン 2/24 plusと並行
注目作品
個人的には、前作を連載していた下記3作品がお勧めです。(ちなみに前作は3つとも無料公開中です)
まず、月曜連載の『コウヘイ君は謎解きにいそがしい』。 幼馴染のアイリが見つけたちょっとした謎を、主人公のコウヘイ君が頑張って解くという、comicoでは初めての日常謎解き漫画。先読みとの相性抜群です。
前作『卵を見つけた』では、ギャグとシリアスを見事に混ぜ合わせたファンタジー作品。 「お尻が危ない作者」とか「アッーーーー」とかコメントで見るかと思いますが、前作の休載話を見ると意味が分かるかと思います笑。
次に、土曜連載の『美女と野獣』。 3人の美少女が1人の少年を狙うというハーレム漫画。実はこれまでcomicoになかったジャンルですね。
作者は本作品をベストチャレンジとして掲載して人気となり、本連載を獲得したのですが、連載開始したのはちょっと目つきの悪い普通の女子高生と、そんな彼女を姉貴と慕うヤンキー少女と物語『あねしゃ』でした。
約二年後の幻のベストチャレンジ作品復活となり、かなり連載開始から盛り上がりを見せています。
最後は、水曜連載『ゲドーボール』。 ゲートボールを題材にした不条理系ギャグマンガです。意外にもゲートボールのルールの解説は真面目で面喰いました笑。
作者の前作『学園セイソ』はcomico創立時に連載していた作品の一つ。 ツッコミ不在の理解不能が展開で、人気があった作品ではなかったものの、徐々に洗脳者が続出したりと、多くの読者に愛された作品でもありました。
唐突な連載終了で驚きましたが、まさかのcomicoへの復帰!また洗脳者が増えるのだろうか・・・?
なお、全体的に新連載作品は苦戦してる感じですね。ランキング上位が厳しそうです。 せめて無料公開話の数を増やしてあげないと厳しい気がしますね。
③ 完結作品
1月完結は6作品、2月完結は7作品でした。 (ここでの連載終了日は最終話の通常公開日でカウントしています)
1月完結作品
タイトル 曜日 作者 連載終了日 全話数 空色のグラフィティ 水 カルトマ 1/10 53話 jinx 木 鳩ノマメ 1/13 60話 ビーストテイマー 水 三矢あきら 1/17 46話 ギガンテックガール 月 ゴ太郎 1/22 113話 あべさんちのご主人 火 キクイタダキ 1/30 19話 きみにこえ。 水 降矢まち。 1/31 136話
2月完結作品
タイトル 曜日 作者 連載終了日 全話数 とうこん!~唐辛子コンプレックス~ 日 わだちみゆき 2/4 120話 ぎじん課っ!ω! 火 たちばなよしあき 2/6 105話 妖怪バスター スカンクガール 木 平田トウエイ/中田おみと 2/8 131話 僕らの記憶喪失 水 irum 2/14 83話 すーぱーにっく 月 広瀬ヨリト 2/26 50話
注目作品
全体的に100話声の長寿作品の完結が目立ちました。
特に反響が大きかったのが、ランキング上位常連の『きみのこえ。』の終了。 最終話ではオススメポイント700,000越えと、リニューアル後では最大のポイントが集まりました。
書籍化してほしいですね、ぜひ。
④ 長期休載関連
長期休載として、2/25に情報開示されたのが『ボーイミーツガール』。
火曜日の人気作品であり、これまで大きな休載もなかっただけに、読者から落胆の声が多いようです。
病気なのか何なのか原因は不明ですが、ぜひ早く戻ってこられることを期待したいですね。
一方、逆に長期休載に入った作品で、再開の連絡があった作品が3作品。
金曜連載の『剣の王国』
月曜連載の『夜色のライオン』
水曜連載の『子執事たちの珍客』
これらはまた3月まとめで詳細を記載予定です。
⑤ 書籍情報
続いて1月 or 2月に発売された書籍情報です。
タイトル 巻数 発売日 ピアシェ~私のイタリアン~ 2巻 1/12 咲くは江戸にもその素質 4巻&5巻 2/10 ナンバカ 4巻 2/10 ReLIFE 7巻 2/25
アニメ放送中の『ピアシェ』、アニメ配信中の『ナンバカ』の最新刊。
そして『咲くは江戸にもその資質』は今回で遂に完結!comico漫画の中で初めて完結まで書籍化された作品となりました。長年愛され続けてる作品だということを実感しますね。
そして『ReLIFE』は遂に7巻!収録話も100話超えました。
ナンバカ(4) (アクションコミックス(comico BOOKS))
作者: 双又翔
出版社/メーカー: 双葉社
発売日: 2017/02/10
メディア: コミック
この商品を含むブログを見る
ReLIFE7 (アース・スターコミックス)
作者: 夜宵草
出版社/メーカー: 泰文堂
発売日: 2017/02/25
メディア: コミック
この商品を含むブログを見る
⑥ その他
plus作品がcomicoへ移行
まず最初に大きな変化は、plus連載中の作品がいくつかcomicoでも公開されたという点。
移行された作品は全部で28作品!ここから確認できます。
http://ift.tt/2n67WQk
注目は、plusで数多く存在する商用漫画を抑え、堂々の人気ランキング1位を獲得している月曜連載『俺のメンタルは限界です』。
オタクで自分に全く自身のない男子高校生と、見た目ヤンキーのツンデレ女子高生が中心の青春ラブコメ。
注目は何といっても、最強ツンデレ少女のくーちゃん! 見た目はちょっと怖いのに、主人公のこと好きすぎてデレまくる姿が半端なく可愛い!!
ノリが苦手な人はいそうですが、キャラクターがいいので一度読んだらハマること間違いなしです。
個人的なお勧めは、土曜連載『モノクロラバーズ』
感情を色として感知できる不思議な少女を中心とした青春ストーリー。
絵がきれい&可愛いので、一瞬で作品に入り込んでしまいます。 まだ連載開始から日が浅いので、頑張れば最新話まで間に合うと思います。
こうやってcomicoで連載しても問題ない作品を移行してくれたのはうれしいのですが、 大きな問題はランキングが大荒れしている、てことですね。
plusの長寿作品は一気に50~60話超の連載開始し、さらに(運営の言いなりでか)先読みも10話以上が多いです。 すなわち、comicoの作品と比べ、おすすめポイントが集まりやすくランキングが上がりやすいんですよね。 実際、plus移行作品は軒並みランキング上位に位置しており、さらに運営も「ランキング急上昇作品!」と謡ってます。
正直、今のランキング制度はアンフェアじゃないですよね。。なんか別の集計方法を考えたほうが良い気がする。
『傷だらけの悪魔』映画公開!
2/4に映画『傷だらけの悪魔』が公開されました。
さて、気になる反響はというと。。。
そもそも新宿でしかやってないじゃん!
ということで、完全に空気映画となってしまってますね。『ReLIFE』が心配・・。
ただ、とあるレビューサイトではでは評価3.5点/5点だったので、まぁ悪い出来ではないのでしょう。アピール不足??
というわけで、1月/2月のcomicoまとめでした。
http://ift.tt/2n6bBxo 虹がみ絵師
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